貴音「透明になる飴が送られて来ました…」(1000)


貴音「古の都の皆がわたくしの為にとこの飴を……ふふっ、響も食べてみませんか?」

響「い、いらない…そんな胡散臭い飴なんて舐めたくないぞ」

貴音「そうですか…なら仕方ありませんね。わたくし専用とさせていただきます」

響「うん、貴音に送られて来た物なんだから貴音が使うと良いぞ」

貴音「……」カパッ

響「ううわっ!?その瓶の中くっさいさー!は、早く蓋を閉じてよ貴音ェ…」

貴音「まこと、信じられませんが、この飴を舐めて透明になれるというのなら……」

響「…(貴音、自分で試すつもりだったのか…最低だぞ)」

貴音「それでは……いただきます」


貴音°「……」

響「た、貴音?どこに居るんだぁ?本当に見えなくなったぞ」

貴音°「面妖なっ…半信半疑だったのですがまさか本当に透明になれるとは」

響「貴音?ここに居るのか?声だけ聞こえるぞ」

貴音°「響、わたくしはここに居ますよ…」グイグイ

響「わわあぁ!?びびび、ビックリするから急に肩を触らないでほしいぞ!」

貴音°「なる程、透明になるだけで響には触れられるのですね……面妖なっ!」

響「ゔぅ…声だけ聞こえるとか気持ち悪いさぁ」

ガチャ

春香「おっはよーござっいまっすー!」


春香「あれ?響ちゃん一人だけなんだ」

響「あっ、おはよう春香」

貴音°「天海春香…わたくしも居ますよ」

春香「え"っ"!?えっ!!し、四条さんの声がどこからともなく聴こえてきたよ!?」

響「……信じられないかもしれないんだけど貴音の奴、透明人間になっちゃったんだ」

貴音°「ふふふっ、今のわたくしに不可能など無いのです」スルスル

春香「ゔぁい!?わ、私のリボンが!リボンがぁあ」

響「すんごい奇妙な光景だぞ。リボンが宙に浮いてる」


春香「ぁ…り、リボン……私の…リボ

貴音°「面妖な…天海春香からリボンを取り上げたのは良いのですが、どんどん顔が青ざめています」

響「た、貴音!早く春香にリボンを返すんだ!!じゃないと春香が死んじゃうぞ」

春香「りひぃぼん……りっ…んぼっ…」

貴音°「塩をかけたなめくじの様に丸まってしまいました……面妖な」

響「貴音ー!間に合わなくなっても知らないぞー!」

春香「……」パクパク

貴音°「今度は干からびてわたくしが取り上げたリボンに手を伸ばしていますね」

響「は、春香が…」

春香「…」ウ"ァイウ"ァイ

響「春香が死んじゃったぞ…」

貴音°「なんと面妖な光景…ふふ」

響「笑ってる場合じゃないぞ」

リボンが見える…
服は見えるってことか


今、全裸か


━春香にリボンを装着して5分━

響「春香、大丈夫か?それともまだ水かけた方が良いのかなぁ」

貴音°「響、お水を持って参りましたよ…ただ、以外に重いのですね」ドタプーン

響「貴音…何もバケツ満杯に水を入れてこなくても」

貴音°「わたくしは春香を救いたいのです…ですからこの様な事で弱音など吐けぬのですよ響」

響「しかしバケツだけ浮いててもきみ悪いぞ。なぁ貴音、元に戻るにはどうすればいいんだ?」

貴音°「ふっふっふぅ…ふっふっふぅ…」

貴音°「あ"っ!」ガッ

パシャン

響「わぁあ!貴音ー!自分にかけても意味ないさー!」

貴音°「……面妖な」

響「面妖なじゃさいさー!ふざけてないでもう一回汲んできてよ」

貴音°「わたくしはふざけてなどいません!何を言うのですか」

>>11

   、__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__,

    _)                                                (_
    _)  ナ ゝ        ナ ゝ  /   ナ_``  -─;ァ              l7 l7   (_
    _)   ⊂ナヽ °°°° ⊂ナヽ /'^し / 、_ つ (__  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ o o    (_
    )                                                (
    ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒

 /   , ,ィ ハ i、 、     !   /''⌒ヽ-─‐- 、     、ー'´         \ .イ   , ,ィ ハ i 、 .   |
 /イ  ,ィ/l/ |/ リuヽlヽト、 |   ゝ ,、.___,  \  >       ,       !  | ,ィ/l/ l/ uハlヽトiヽ. |
  イ /r >r;ヘj=:r‐=r;<ヽ│  「 ./       u \  |  ≧  , ,ィ/ハヽ\   |   |/゙>r;ヘ '-‐ァr;j<`K
  r、H   ┴'rj h ‘┴ }'|ト、  |./        ヽ |  1 イ/./ ! lvヾ,.ゞ、 ! .ry   ┴ 〉   └'‐ :|rリ
  !t||u`ー-‐ベ!` ` ー-‐' ルリ r|´゙>n-、ヽ-rj='^vヽ _レ「゙f.:jヽ ーT'f.:j'7`h |t|.   ヾi丶     u レ'
  ヾl.     fニニニヽ  u/‐'  :|r|  ー "j `ー ′ h゙リ {t|!v ̄" }  ` ̄  !リ ヾl u  iニニニヽ   /|
    ト、  ヽ.   ノ u,イl.    ヾ! v  ヾ__ v イ‐' ヾl   ヾ_  v ./'    ト、  、__丿u ,イ ト、
   ,.| : \  `ニ´ / ; ト、    ト.、u L_ フ , ' |.    ト、u ヾー `> /.|.   ,| ::\     / ; / \
-‐''7 {' ::   ` ー '  ,; ゝ:l`ー- ⊥:`ヽ. __ / ,' |    | :\   ̄ /,' ト、_ /〈 ::  ` ー '   ,'/   「
  /  \ ::       , '/  :|     `'''ー- 、 , ' '>-,、.._ノ ::  `ー '   /,.イ   \::     /      |
 /     \    /     |        | ヽ-‐'´ _,.ヘ<  _::   _,. イ/ |     ,.へ、 /´\       |


春香「四条さんのせいで天国に居るプロデューサーさんにあって来ました」

貴音°「そうですか……しかし、天海春香。プロデューサーは帰って来ないのですよ?夢などみていないでこの時、今を見て前に進むのです」

春香「……そうですね、いくら嘆いていてもプロデューサーさんは帰って来ないんですよね……ゔぅ」

響「なぁ貴音、今何処に居るんだ?自分の肩を掴んでほしいぞ」

貴音°「プロデューサーが…プロデューサーが居なくなって10数年の月日が流れてしまいました」

春香「ゔぅ…今の私達を見たらプロデューサーさんは……プロデューサーさんは笑ってくれるのかなぁ」

響「おーい、貴音ってばぁ!」

貴音°「ですが春香、プロデューサーは天からわたくし達を見守っているのも事実なのです」

春香「し、四条さん…」


貴音°「今宵の月のように、プロデューサーは光り輝いているのです」

春香「四条さあぁん、私っ!私!…天国でプロデューサーさんに会って沢山お話ししました!……プロデューサーさん、そんな私を見て笑ってくれてました…」

響「貴音ー!いま何処に居るんだぁ!?」

貴音°「それなら良いのです。しかし春香、わたくし達が揃ってプロデューサーに会いに行くのはもう少しだけ、先の事になりそうです」

春香「は、はい…み、皆でプロデューサーさんに会いに行くにはまだまだ早いです!」

響「はぁ…貴音の奴、自分の事完全に無視だぞ」

貴音「プロデューサーはわたくし達に色々な事を教え、共に学んできました……プロデューサーはわたくし達より少しだけ早く天へと召されただけなのです」

ガチャ

千早「おはようございます…って、音無さんは居ないのね」


響「あっ、ピヨ彦なら何時もの場所だぞ……あ、ピヨ彦じゃなくてピヨコだった」

千早「朝から酒場に行ってるのね…プロデューサーが死んでから毎日よ……大丈夫なのかしら」

春香「プロデューサーさんは帰って来ないんじゃなくて、向こうで待ってるだけなんですね…」

貴音°「そうですよ、プロデューサーを迎えに行くのしか選択肢しか無い今のわたくし達に出来る事……それは」

春香「トップアイドルになってプロデューサーさんを安心させる事ですね!」

千早「……ねぇ我那覇さん、私も歳をとったのかしら。幻聴が」

響「あぁ、見えないだけでこの事務所には貴音が居るんだ」


千早「透明になる飴…」

響「自分も信じれ無いんだけどな、貴音が消えたから信じるしか無いんだ」

千早「それより我那覇さん、萩原さんを見なかった?」

響「あぁ、雪歩ならプロデューサーの墓場に居る筈さぁ」

千早「またなの?またプロデューサーを掘り起こそうとしてるのね…」

響「雪歩もプロデューサーに依存してた一人だから仕方ないさぁ」

千早「萩原さん…」


~墓場~

ザクザクザク

ザックザクザックザックザクザク

雪歩「はぁはぁ…っはあぁ!あぁあ"!」

ザックザクザクザクザク

雪歩「プロデューサー!プロデューサぁああ"あ"!!」

雪歩「出てきてくださぁい!また私に顔を見せてくださいぃい"!」

ザクザクザクザクザクザクザクザクザク

雪歩「プロデューサぁああ!プロデューサー!!」

ガギイィイイン!!

雪歩「ああ"っ!ま、またこの鉄の格子が邪魔を……スコップじゃ傷一つ付かないんだよね」


響「まぁ骨を入れてる壷を守る為に鉄の格子が雪歩を食い止めるから意味ないんだけどな」

千早「あれって萩原さんが3回程プロデューサーの骨壷を持ち出したから取り付けたのよね」

響「伊織が怒って急遽取り付けたんだ、まぁ……伊織も伊織でマズいんだけど」

千早「水瀬さんも……忘れられないのね、プロデューサーの事を」

響「伊織は伊織でたちが悪いからな、今頃プロデューサーと一緒に朝ごはん食べてるんじゃないのか?」

千早「……プロデューサーと」


伊織「……遅いのよ馬鹿」

P「オハヨウゴザイマス」

伊織「もう、早く私に食べさせなさいよ!」

P「ワカリマシタ、ハイ、アーン」

伊織「は、恥ずかしいって言ってるでしょ!……ちょっとはアンタも恥ずかしがりなさいよ」

P「ガハハハ、スミマセン」

伊織「……」ウズウズ

P「ドウシタノデスカ?オマタガウズイテヤレナイノデスカ」

伊織「し、知ってるなら……来なさいよ」

P「ワカリマシタ、イマカラアナタヲマンゾクサセマス」


響「まさかプロデューサーそっくりのロボットを作るなんてな…ビックリだぞ」

千早「確か制作費12億とか言ってたわね」

響「狂ってるぞ、雪歩と違う意味で」

千早「そう…あれも確か8体目ね、7体の内4体は萩原さんに壊されて」

響「残りの3体は美希と亜美真美が海に投げ捨てたんだよな……皆狂ってるぞ」

千早「仕方ないのよ、それだけプロデューサーが頑張っていたんだから」


響「そう言えば亜美と真美はどうしてるんだ?765プロを辞めてもう6年位だったかな」

千早「今頃医者になってるんじゃないのかしら。ほら、父親が医者でしょ?」

響「なる程、もうあの二人もそんな歳なんだな……時間が経つのは早いさぁ」

千早「我那覇さんもそろそろ30歳になるんじゃないのかしら」

響「千早……今は歳の事を言うのはやめてほしいぞ、悲しくなるから」

千早「ごめんなさい…少し言いすぎたわ」

響「ははっ…ははは、辛かったさぁ…今まで本当辛かったぞ」

千早「我那覇さん…」


響「動物と話せる電波アイドル()動物だけが友達()」

千早「我那覇さん、もう止めて…私が悪かったから」

響「悔しかった…5年前に出したアンパンマンのマーチのカバーでガナハンマンのマーチ」

千早「……ミリオンを達成した曲ね、あのおかげで今が有るのよ」

響「なにが…なにが金と動物だけが友達さーだぞ!!自分あんな歌唄いたく無かったさー!」

千早「我那覇さん、落ち着いて」

響「千早だって変な唄わされただろ!?覚えてないのか!?」


千早「……ちっぱいぱんね」

響「そうさー!千早のコンプレックスを逆手にとってあんな曲世に出されたんだぞ!?」

千早「でも……売れたわ、私が今まで出したどの曲より」

響「た、確か累計72万枚だったっけ…ハーフミリオンいってるぞ」

千早「我那覇さんだって気づいてるんでしょ?私達がやれる仕事……それは」

響「汚れ役…こんなのってないぞ」

千早「現実を受け止めましょう」

響「……」


響「……千早は悔しくないのか?」

千早「悔しく無かったら私の顔が赤くなっていない筈よ?」

響「ご、ごめん…自分、周りが見えなくなっちゃう時があるから」

千早「そうね……ねぇ我那覇さん、少し外に出ない?」

響「でも千早はこれから仕事なんだろ?い、良いのか?」

千早「今日位構わないわ。どうせやらされるのは新人アイドルにパイを投げられるとかなんだし…」

響「また深夜のお笑い番組に出るんだな……そう言えば千早は最近アレだよな、声優の仕事も板についてきてるんだろ?」

千早「えぇ、まさかぷよぷよが35周年も続くとは思わなかったわ…」


響「あ、安藤りんごだったかな?」

千早「今思えば懐かしいわね…ロッチの二人と一緒にCMに出たのも10数年前だなんて……」

響「あのロッチのキモい方、確か3年前に結婚したとかで話題になってたな。世の中何が起こるか分からないぞ」

千早「あの二人、笑いが出る位ぷよぷよ弱かったから何度もCM取り直したのよ?」

響「千早が強すぎるだけさ~、確か8年前の世界大会で優勝したんだっけ」

千早「あんなの何の意味も無かった…別にそれが原因で仕事が増える筈も無いわ」

響「……じゃ、じゃあ行こうよ」

千早「えぇ…」

バタン


~駐車場~

千早「そういえば我那覇さんって免許は取らないの?」

響「自分は単車が有るから良いんだ。ZⅡをぶいぶい言わせてるぞ」

千早「事故だけは起こしちゃダメよ?あなたのその身体は商売道具なんだから」

響「はは……なんくるないさぁ」

千早「もしかして、その左腕」

響「自分、たまに幻覚を見るんだ…プロデューサーが自分の隣に居てさ……それで」

千早「我那覇さん…」

響「あはは…電柱に思い切り突っ込んじゃって…その時半袖だったから」


響「ほら、自分暑がりだから夏場は半袖で単車を乗り回してたろ?」

千早「……まだ使ってたのね」

響「……」

千早「3年前のあの日、あなたもうやらないって私に言わなかったかしら?」

響「自分…弱いから」

千早「決めた、今から我那覇さんのアパートに行く事にする」

響「ち、千早!それだけは勘弁してほしいぞ!!アレが無くなったら自分」

千早「その真っ白な歯も入れ歯が差し歯さんでしょ?」

響「……」

千早「私の車に乗りなさい」


~車内~

千早「ねぇ、あなたいつからまた始めたの?」

響「あはは……忘れちゃった」

千早「我那覇さん、答えて……お願い」

響「……2年前からかな、ちょうど雪歩に会いに行った時に貰ったんだ」

千早「萩原さんも使ってるのね…いや、でないと自我を保てないのかも知れないけれど」

響「自分、断わったんだ!けど雪歩が」

千早「言い訳をして今が変わるなら良いけれど……違うでしょ?」

響「……また使いたくなったんだ」


千早「はぁ…あなたアイドルなのよ?少しは自覚を持って

響「バレて無いから大丈夫だぞ!自分、大◯君みたいなへましないから!」

千早「自分の事を棚に上げるのは止めなさい、見苦しいわよ」

響「ゔぅ…ごめん」

千早「それにあなたが使ってるのは事実なんだから、あなたは自分の行為を恥じなさい」

響「千早、目の前の信号…赤だぞ」

千早「えっ」

ズドンッ!

チャオ☆


「おい!人が跳ねられたぞ!」
「は、跳ねた車が停まらずに走ってるじゃないか!!警察を呼べー!」
「きゃああぁあ!人殺しよー!」


響「あはは、人ってあんなに吹っ飛ぶんだな…笑っちゃったぞ」

千早「そうね…60kmしか出して無いのにあれだけ飛ぶなんてよっぽど軽かったのね」

響「なぁ千早、やっぱり自分の家に行かないで朝ごはんを食べに」

千早「我那覇さん、いい加減にしなさい。怒るわよ」

響「う、嘘に決まってるさー!千早って冗談が通じないから困るぞ…あは…は」

千早「……ガムでも噛んで落ち着きましょう」


響「千早は……困ったり辛い時はどうしてるんだ?」クチュクチュ

千早「私は…音楽を聴く事にしてるの」

響「そ、そうだったぞ千早はクラシック音楽を聴くのがす

千早「バラードよ……主に失恋ソングね」

響「ち、千早…」クチュクチュ

千早「クラシックを聴いてたあの頃の私にはもう戻れないわ……CDも全部捨てたの」

響「…」クチュクチュ

千早「それと、我那覇さんに一つ良いかしら」

響「ん?どうしたんだ千早」クチュクチュ

千早「ガムを噛む時は口を閉じて」


~我那覇アパート~

ガチャ

千早「お邪魔します……我那覇さん、コレは」

響「ワニ子の死体さぁ…どうやって処理していいか分からないからそのまんまなんだ」

千早「皮が綺麗に剥がされてるわね…それに酷い臭いよ」

響「案外高く売れたんだ、おかげでアレを買うお小遣いになったし」

千早「……案内して、あなたの部屋に」

響「う、うん…」

千早「6つの系統の判別方法は?」クチュクチュ

響「水見式という方法が あっ///最も簡単で あっあっ///一般的なあっ///」ビクンビクン


~我那覇ルーム~

千早「……」

響「ち、散らかってるけどその辺に座ってよ…お茶持ってくるから」

千早「お茶なんて要らないから、机の上に有る物はなんなのか説明して」

響「……ちょ、チョコ」

千早「下手な用語は私の怒りを増すだけだからちゃんと言って」

響「あは……うん、麻薬…麻薬だぞ」

千早「枕元にも有るわね…それにコレは」

響「さ、栽培してるんだ…たまに煙草…吸いたくなるから」

千早「マリファナね…それに煙草なんて私達の前では見せた事無かった筈よ」

お姫ちんがインビジブルみたいなイタズラするスレかと思ったら

>>63
お姫ちんなら俺の横で腰振ってるよ


響「当たり前だぞ……皆の前で位、綺麗な自分で居たいから」

千早「我那覇さん、それはただの言い訳にしか聞こえないわ」

響「千早は酷いな…遠慮って言葉の意味を知らないんだぞ」

千早「我那覇さん!私はあなたの為を思って言ってるのよ!?」

響「………うるさいなぁ、少し黙ってよ」

千早「いいえ、黙らないわ!なんで約束を破ったの!?萩原さんから貰ったならなんでそれだけで抑えられなかったの!?」

千早「どうして…どうしてまた……なんで貰った分だけで止めようと思わなかったのか説明して…」

響「千早は使った事無いからそんな軽い口で自分に説教垂れれるんだ!!自分の気も知らないでぐちぐち言わないでよ!」

千早「なっ」

響「千早のその説教臭い言い方が大嫌いだ!自分は関係無い、悪いのはあなただけ……そんな態度が千早からは滲み出てるのさー!!」


響「千早は悲しい時に音楽を聴くって自分に言ったよな?自分だって同じだぞ!」

響「辛い時は何時もコレに頼ってる……千早とやってるは同じだ…同じなんだ」

千早「……」

響「だから千早、見逃してよ…?自分、コレが無いと壊れちゃうんだ…」

千早「我那覇さん…」

響「あはは…ねぇ見てよコレ。プロデューサーと自分が写った写真」

千早「それは……10数年前の夏休みに撮った写真ね」

響「そうさぁ、コレが自分の持ってる唯一の写真なんだ……他のは葬式の時に一緒に燃やしちゃったから」


響「テレビの出演依頼がくる度、楽屋に持ってってるんだ」

千早「……写真だけじゃないでしょ」

響「そうさぁ、もちろんコレも持っていくぞ。じゃないと恐いんだ」

千早「恐いって…そんなの私もおな

響「千早と違って自分は弱いんだ……若いアイドルとすれ違う度、あの頃を思い出すんだ…」

千早「だからって…だからって麻薬なんて良い訳無いでしょ!?それは我那覇さんが一番知ってる筈よ」

響「……」


千早「警察には言わない、だから我那覇さん…今すぐコレを捨てましょう」

響「嫌に決まってるぞ…自分に死ねって言ってるのと同じさぁ」

千早「……私ね、火遊びは得意なの」

響「千早?何言ってるんだ?それにそっちはマリファナが…」

千早「煙草は吸わないんだけどね、いつも持ってるの……ライターをね」カチャ

響「や、止め

千早「もう良いでしょ…綺麗さっぱり忘れましょう」

ボボボーボ・ボーボボ

響「わぁあ!!何するんだ!」


千早「これなら嫌でも警察が来るわ…だから我那覇さんがする事は一つ」

響「み、水!水持って来ないと部屋が燃えちゃうさー!!」

千早「ほら我那覇さん、私が手に持ってる物…分かるわよね」

響「ふ、袋!?……はっ、ま、麻薬が無いぞ!」

千早「さっきね、我那覇さんは下を向いて私に語りかけてきてたでしょ?その時にね…」

響「か、返せ!返せよ千早ぁ!コレが無いと自分本当に死んじゃうんだ!」

千早「炎って綺麗よね…見ていると落ち着くわ……サヨナラ、我那覇さんを苦しめていた物」ヒョイ

響「あぁ"ああ'"!」


千早「大丈夫、私があなたを守るから」

響「意味分からないよ!!これすっごく高かったんだぞ!?」

千早「お水を汲んで来るから手伝って頂戴…バケツ一杯じゃ鎮火出来そうに無いから」

響「ゔぅあぁ……わ、分かった…後で覚えとけよ千早…絶対許さないぞ」

千早「ふふ……じゃあ行きましょう、水を汲みに」

響「早くするぞ!隣に通報されたら自分あの暗い部屋に入れらされちゃうさー!」


━鎮火完了━

響「ゔぅっ…自分の…自分の生きる為の魔法が…」

千早「大丈夫、明日から我那覇さんは私の家に居候させるから」

響「……千早と一緒に生活する位なら死んだ方がマシだ」

千早「だったら死になさい、言っておくけど誰にも迷惑かけない様にね」

響「意味わかんないぞ……そんな方法なんて有る訳無いさぁ」

千早「ふぅ、我那覇さん、朝ごはんでも食べに行きましょうか」

 \i、"ゞ/( _ 人 ,;从ノ" i、;;::.\メラメラ                      /
)ヾ ノ  从 ,,:;:''  ,; ;, ,;., ’.∠ だれですか いえに ひをつけたのは >
    \          /./_                 _    \

  | \   | ̄      ̄| _ ..:| : :. ̄ / /∨| /W\  /\|  \  .|  ̄
:. ,: |::: : |  |::::| ̄ ̄| ̄ ̄ './響\: :::::::|//   |/     \/       \|
,)ノ',|::: : |  | ,;' ,;ノ!、从 ゙'! |  ^o^ |..::::::|

ノ;ノヾ;, ., ( _ 人 ,从ノ" i、 i \_/ ::::::::| (:

(. ,.( ,;  /         / つ つ :::::::|.:从, ボーボー
人:. ヾ,、 (.         (_つ ノ    ,;;'人,,ノ
 (;. (:,  ,)::.           し´ ;,、 ,;ノノ .:;.(
、 ヽ;,:.;):.从;.,パチパチ       . ,、 ,.:;(゙:  ,.:.人
从ヾ;. '',人ヾ,´         ,ノ (,.ノ,、ヾ , .,;ノ

;;''')ヽ);;;;;;;,,,,,,)ソ''⌒;;)⌒;ソ.( ,;. ,:ノヾ; . ,;) ,、, 从 メラメラ


~居酒屋POPPO~

響「……千早、ここって」

千早「我那覇さんは来た事無いんだったわよね。ここが音無さんが通っている居酒屋よ」

響「自分達も朝からお酒なのか?それに千早は車を運転してるから無理なんじゃ」

千早「ここに来る途中に人を跳ねたでしょ?だから小さい事は気にしないようにしてるの…」

響「人を跳ねて平気なのは自分と千早位だな……笑っちゃうぞ」

千早「そうね…じゃあ入りましょう」


カランカラン

鳩山「らっしゃい」

小鳥「ぴっ…ぴひゃ…ぷ、ぷろひゅんはーはぁん…どこですかぁ」

響「ピヨコの奴完全に出来上がっちゃってるな」

千早「マスター、私は魚の開きと生を一つ」

響「じゃあ自分はししゃもと…唐揚げに生で」

鳩山「POPPO」

千早「音無さん、大丈夫ですか?水です、飲んでください」

小鳥「はぁあ…い、嫌ですよぉ……私もう40歳になっちゃいましたぁ…プロデューサーさんが私を置いていがながっだらぁ」


響「そっか…ピヨコも今年で45なんだっけ」

鳩山「はい、生二つ」

小鳥「こ、こんな事なら伊織ちゃんからプロデューサーさんのロボット貰えばよかったぁ…あぁ"」

千早「我那覇さん、箸よ」

響「あ、ありがとう千早……乾杯」

千早「乾杯」

小鳥「まずだぁ…わだじにも生を一つくださぁい」

鳩山「POPPO」


千早「我那覇さんとプライベートでお酒を呑むなんて本当久しぶりね」

響「そうかなぁ…自分よく一人で呑むからわかんないや」

鳩山「はいよ、唐揚げに開き、それにししゃもです」

千早「我那覇さん、唐揚げ一つ貰って良いかしら」

響「あははは、自分そこまで心狭く無いさぁ!じゃんじゃん食べてよ」

千早「ありがとう」パッパッ

響「へ~千早は唐揚げに塩をかけるんだな。自分はレモンだぞ」


千早「そのままだと物足りなく感じてしまうから……それに」

響「それに?」ブシャァ

千早「プロデューサーも…唐揚げには塩だったから……そのせいでも有るわね」

響「あ、相変わらず千早は重いぞ…冗談キツイさぁ」モグモグ

小鳥「響ちゃん、私も唐揚げ一つ良いかしら?」

響「良いけどピヨコが食べたら共食いになっちゃうぞ?」

小鳥「いっただきまーす」

響「じ、自分の了解を得た瞬間に箸を突き刺した……ある意味関心するよピヨコには」


千早「それにね、弟も唐揚げには塩だったの…」

響「ち、千早の鬱話なんてどうでも良いから早く食べないと冷めちゃうぞ」モグモグ

千早「そうね……」モグモグ

カランカラン

「マスター、おにぎり一つ」

鳩山「POPPO」

小鳥「あ……」

千早「まさかこんな時間にこんな所で会うなんて……久しぶりね美希」

美希「千早さん?それに響…小鳥まで」

響「はいさい…久しぶりだぞ」


響「どうして美希がこんな小さな居酒屋に来るんだ?」

美希「ミキだって別に居酒屋位来るよ?ただ今日はたまたまここに来ただけなの」

千早「そう、でも良かった。美希の顔なんてテレビ以外で見る事なんて無かったから」

美希「……もう美希達も歳だよね」

響「ゔっ、相変わらず空気を読まないんだな美希は」

鳩山「おにぎりです」コトン

美希「最近ね…良く夢を見るようになったの」モグモグ

千早「美希、食べながら喋るのは行儀が悪いわよ」

美希「あはは、久しぶりなのに千早さんは昔のままなの」


美希「10…年位前だよね?ハニーが死んじゃったのが」

千早「10数年前ね。それに美希、あなた今でもプロデューサーの事」

美希「ハニーはハニー、言い方を変えるつもりなんて無いし変えようとも思わないの」

響「マスター、味噌田楽とカブの味噌漬けを一つ」

美希「あっ、ミキはだし巻き卵と串カツを」

鳩山「POPPO」

小鳥「私はカレーライスを」

鳩山「POPPO」

ごめんなさい40分程時間くださいアイマスみたいです

千早回ですよこっちは二週遅れなんで
すみまぜん、あと10分ください…裂けそう


美希「あれから大変だったよね……それと、ごめんなさい」

千早「美希…あなたまだ気にしてるの?」

美希「当たり前だよ…ハニーが居なくなってミキ、765プロ辞めて出て行ったよね…未だに後悔してるの」

千早「けど…けど美希はすぐにモデルとしてスターダストプロモーショ◯に」

美希「うん……自分で言うのもなんだけど当時のミキの実力なら当然だと思ってたの」

鳩山「だし巻き卵と味噌田楽どうぞ」

響「美希、美希が注文したのが出来たぞ」

美希「ありがとう響、分かったの」


美希「でもね千早さん、ミキ、勘違いしてた」

千早「勘違い?…スターダストプロモーショ◯でも歌を唄っていたわよね」

美希「……井の中の蛙、ほんとそのとおりだった」

千早「……」

美希「ミキの周りにはね、ミキがどれだけ背伸びしても届かない人達ばかりだったの……笑っちゃうよね、765プロの時は人気ナンバーワンだったのに」

鳩山「カレーライスとカブの味噌漬けどうぞ」

小鳥「やっと来ましたよカレーライス!いっただきまーす」パクパク

響「ピヨコ、普通カレーにはソースだぞ?そのまま食べても味っけがないさぁ」


千早「それでも頑張ったから今があるんでしょ?だ、だったらもう良いじゃない…」

美希「言わせてよ千早さん、今だからこそ言える事なんだから……お願い…なの」

千早「……マスター、生おかわりでお願いします」

鳩山「POPPO」

美希「まさかね、いきなり貰った仕事が汚れとは思わなかったなぁ……」

千早「確か美希が移籍後の初めての仕事って……確か」

美希「そうだよ、先輩の引き立て役でその仕事でミキ、ボロボロにされちゃったの」

千早「……」


美希「周りからは笑い物にされて、収録後も楽屋で馬鹿にされて……挫けそうだった」

千早「美希…」

美希「引き立て役、まぁ当時高校生だったから仕方ないとは思ってたよ?だけどやっぱり嫌だったなぁ」

鳩山「生どうぞ」

千早「……」ゴクゴク

美希「それから2年はまともな仕事なんて無かったの。撮影もあったけど扱いは最悪、雑誌に載ってもすっごく小さく写ってたの」

美希「……」ゴクゴク

響「わわっ!ピヨコ、自分が頼んだカブの味噌漬け、何時の間に食べちゃったんだ!?」

小鳥「ぴへへwww響ちゃんの物はわらひの物…わらしの物はわたひの物~」バクバク

響「あー!味噌田楽とるなよー!」


美希「そう言えば千早さん、真くんはどうしてるの?まだ765プロに戸籍はあるんだよね」

千早「真は……その」

美希「ミキにも言えない事?もしかして死んじゃったとか……って、それは無いよね」

千早「真は今…戦ってるわ」

美希「戦ってる?千早さん、意味が分からないの」

響「ゔうぅ、マスター、味噌田楽おかわりだぞ」

鳩山「POPPO」

小鳥「はぁう"っ!」グルグルグル


千早「真はね、美希が知らない間に変わってしまったわ……」

美希「変わったって、ミキも変わったよ?外見は勿論、性格だって」

千早「……マスター、芋焼酎をお湯割で」

美希「あっ、だったらミキも同じのを」

鳩山「POPPO」

響「ピヨコ?大丈夫か?今のいままでずっと呑んだり食べたりしてたんだから仕方ないぞ」

小鳥「と、トイレに…いってきます」


美希「え"っ…ま、真君、海外でそんな危ない仕事やってたの!?」

千早「たのじゃなくて今でもやってるわ…私達が何を言っても聞かなかった。止めれなかった私達にも責任があるの」

美希「けど……よりによってそんな仕事をしなくても」

千早「真もストレスでおかしくなってしまったのね……プロデューサーは僕が蘇らせるんだって聞かなかったから」

美希「そんな嘘に真君が騙される筈無いよ!だ、だって真君は765プロ一の常識人だったの」

鳩山「芋お湯割どうぞ」

響「マスター、自分は梅酒のソーダ割で」

鳩山「POPPO」


千早「だから言ったでしょ?真は変わったって」

美希「それで、今ももしかしたら戦ってるかも知れないって事?でも真君だってもう歳なんだし」

千早「ほら……真はダンスやってるでしょ?だから関係無いのよ」

美希「そうかも知れないけど…」

千早「美希、乾杯」スッ

美希「あっ、うん…乾杯」スッ

カンッ!

鳩山「POPPO~」

響「そう言えば亜美と真美、どうしてるかなぁ…」


亜美「ねぇ真美ぃ、いい加減勝たせてくんない?亜美そろそろ泣いちゃうよ」カチカチ

真美「んっふっふ~亜美ちゃあん、それは聞けませんなぁ」カチカチ

亜美「任天◯も5DSまで出しちって、ポケモンも遂に土星レッドと水星ブルーなんだよね→」カチカチ

真美「いやぁ懐かしいですなぁ」カチカチ

亜美「何時の間にか兄ちゃんを抜いちったね、亜美達」カチカチ

真美「……」

亜美「あっ、ごめん…」

真美「良いよ別に、だって事実じゃん…兄ちゃんの年齢超えちゃったの」


亜美「ね、ねぇ真美、ポケモ◯止めてルイージカートやろうよ…」

真美「そだね…押入れからWiiΩ出さないと」ガサガサ

亜美「……もうすぐ30だよね、亜美達」

真美「ゲームやってる時にそんな事言わないでよ…悲しくなんじゃん」

亜美「ごめん…あ、ピザでも頼む?お腹空いたっしょ!」

真美「うん、WiiΩ探して来るから電話宜しくね→」

亜美「おっけー!携帯取り出しぽぱぴぷぱぱっ!?」

真美「……相変わらず滑舌悪いね亜美は」

亜美「いったぁ、舌噛んだ…」


亜美「あ、はい…えっと……ねぇ真美ー?サイズはどうすんのー!」

「何時ものサイズで良いよー!」

亜美「あっ、Lサイズを5枚と唐揚げとポテトをそれぞれ3つです」

亜美「ふぅ…引きこもり生活ももう4年なんだね……医者の免許とかとんの面倒臭くなったんだよね」

真美「っと、持ってきたよ→」

亜美「じゃあ5Lのコーラ持って来るからセット宜しく→」


真美「カービ◯もまさか参戦するなんて任天◯もおかしくなったのかな」ガサガサ

真美「まさかのマリ◯リストラで代わりの参戦がファル◯……うーん、すんごいよね今思えば」

真美「スマブラZにはFF16から主人公が参戦しちゃうし、マリ◯は当然のようにリストラ」

亜美「持ってきたよ~コップはジョッキで良かったよね?氷たっぷり!」

真美「気が効きますな~」

亜美「あっ、スマブラZじゃん!なっつかしすぃ~確かマリ◯居ないんだよね」


真美「ははは…こんな姿兄ちゃんには見せらんないよね」

亜美「大丈夫だよ、兄ちゃんなら笑って空から亜美達を見てるんだから!」

真美「そだね、兄ちゃんは空に居るんだよね……ジョッキだしなよ、注いだげるから」

亜美「……結局亜美達って兄ちゃんを裏切ったんだよね」

真美「医者になる夢?それともトップアイドルになる夢?」

亜美「765プロを出て行った時点でそれって裏切る事と一緒じゃん…」

真美「……今は飲もうよ」


亜美「兄ちゃんが死んで1年と半年…亜美達が765プロを出て行ったのが」

真美「……それから真美達頑張って勉強したじゃん」

亜美「東大の医学部にバシーっと受かった時は兄ちゃんのお墓に行ったよね」

真美「うん…兄ちゃんに誓ったんだよね、アイドルは無理だったけどお医者さんになって兄ちゃんを見返すよって」

亜美「……」

真美「真美達ってさ、結構モテたよね…今はしんないけどさ」

亜美「だね…アイドルだったし何よりプリチーだったし……でも結構彼氏は作んなかった」


真美「そうだよ、告白されまくったじゃん……けど作らなかった」

亜美「大学よりどっちかと言うと高校ん時がヤバかったよね!あん頃は亜美達、殆どの男子に告られたじゃん」

真美「亜美だってさ……気づいてたっしょ」

亜美「…」

真美「真美達って結局兄ちゃんの事が

亜美「言わないでよ!…悲しくなんじゃん……今は飲もうって真美、言ったじゃん」

真美「……真美、やっぱコーラ要らない」

亜美「亜美も…要らない」

ピンポーン


~玄関~

冬馬「ちーっす、ピザーラです」

亜美「あ、あまとう!?どしたのその格好」

冬馬「お前は確か……ふ、双海って、ここお前達の家だったのかよ」

亜美「真美ー!あまとうが来たよー!」

「えっ!?今行くー」

冬馬「ばか!俺は仕事が有るんだからピザ受け取ってくれよ!」

真美「うわっ!ほんとにあまとうだぁ!」

冬馬「最悪だ…」


亜美「えへへ~ひっさしぶりだね、あまとう!」

冬馬「ほらっ!ピザ持って来たから金払えよ」

真美「んっふっふ~そいつは受け取れませんなぁ」

冬馬「勘弁してくれよ…やっと見つけた職なんだぞ?クビになっちまう」

亜美「じゃあさじゃあさ!亜美達と一緒にルイージカートやったら受け取ったげる」

冬馬「……おい、今ルイージカートって言ったか?ルイージカートって言ったよな」

真美「あっ、もしやあまとう、ルイージカートやりたいんじゃないの?」

冬馬「当たり前だ!俺はWiiΩとルイージカートが欲しいからバイトしてんだよ!」


亜美「じゃあ今からやろうよ」

冬馬「マジかよピザーラ辞めてくるぜ!こんなクソだせぇ原付、乗りたく無かったんだ」~♪

真美「じゃあ亜美、あまとう連れて来てね~。真美はあまとうのジョッキ持ってくるから」

冬馬「……おい店長!俺は今をもってピザーラを辞めるぜ!!」

冬馬「あ?給料は要らねぇけどピザと単車は俺の物だからな!返さねぇよ」

亜美「あまとうったら過激だね~亜美、過激な男嫌いじゃないよ→」

冬馬「……ふぅ、辞めてやった」

亜美「じゃあ亜美達の部屋に案内したげるね」


冬馬「しっかしお前等、相変わらず似てるな」

亜美「そりゃあ亜美達は双子だもん、当然っしょ!」

真美「はいあまとう、ジョッキとクリームソーダだよ→」

冬馬「おっ!さんきゅう真美、俺の好物わかってるじゃねぇか」

真美「そりゃあ真美達が冬馬にあまとうってあだ名つけたくらいなんだし当然っしょ!」

冬馬「あははは、口調までそっくりだ」

亜美「それでさ……ほくほく達は今どうしてんの?」

冬馬「……」


冬馬「ジュピターの成れはお前等だって知ってるだろ…」

亜美「確か10年前に解散したんだよね、ジュピター」

冬馬「それどころか5年前に961プロも父倒産しちまったからな…履歴書にアイドルって書いても鼻で笑われちまう始末だ」

真美「それで、ほくほくとトイレは?仲良かったんでしょ?」

冬馬「……翔太は4年前、トラックに跳ねられてな」

亜美「うっわ、大丈夫なのトイレ」

冬馬「生きてはいるんだけどな……生きているだけだ」

真美「……それって」


冬馬「お前等確か医者の娘なんだろ?だったら察してるんだろ……」

亜美「トイレ…植物人間になったんだ」

冬馬「ははっ、馬鹿だよな…俺さ、近くに居たんだぜ?なのに助けれなかった」

真美「千早お姉ちゃんと一緒だ……千早お姉ちゃんも弟を目の前で」

冬馬「あいつと比べるなよ、生きてるだけ俺の方がマシさ」

亜美「トイレ、助かんないの!?」

冬馬「……海外まで行ったけどよ、駄目だった」


冬馬「世界中を飛び回ったけど何処も無理の一点張り…何時の間にか貯金も底をついていたんだ」

真美「……あまとう」

冬馬「けどよ、やっぱ諦めきれねぇんだ…だってよ、4年前まであいつ、毎日の様にバック宙見せてくれたんだぞ!?」

亜美「ほら…ピザ食べようよ、冷めちゃう」

冬馬「…」モグモグ

真美「い、いただきます」モグモグ

冬馬「俺は当時翔太が欲しがってたWiiΩをプレゼントしたくてよ……」


冬馬「けどさ、冷静になって自分を見てみたらよ……ただのおっさんだった」

亜美「そ、そんな事無いよ!あまとうはイケメンだし……な、なにより喋り上手じゃん」

冬馬「年齢には勝てねぇんだ…4年前で30手前だぞ?それによ、俺は自分が口の悪い男だって自覚してんだ」

真美「確かに真美達には心開いてるから多少は優しいけど、これより酷いんじゃあね…」

冬馬「俺は完璧主事者なんだ…だけど職場の先輩達は適当に適当に仕事をこなす様を見てらんなかった」

冬馬「だから俺は……俺なりに先輩を注意してたんだがよ」

亜美「まぁさっきの電話のやりとり聞いちったからあまとうの口の悪さは理解したよ…」


冬馬「セブンイレブ◯のバイトも一日でクビになった」

亜美「なるほど、あまとうはプロ意識が強すぎるんだよね。確か961プロの時も色々やってたんでしょ?」

冬馬「あぁ、黒井のおっさんが当時、お前達を邪魔しまくってたからな……すまなかった」

真美「まあまあ、過ぎた事は関係無いよ!はいっ、フライドポテト」

冬馬「ありがとうよ…」モグモグ

冬馬「本屋のバイトも4日でクビ、土方だってやったけど先輩を病院送りにしちまったからな…」モグモグ

真美「ひゅーひゅー!あまとうつっよーい!」


冬馬「……それをくりえしてる内に33歳…ただのおっさんの出来上がりさ」

亜美「あまとう…」

真美「でも真美達より凄いよ、あまとうは今でも誰かの為に頑張ってるんでしょ?」

冬馬「俺は翔太の奴を救いたい…それだけだ」

冬馬「す、すまねぇ…唐揚げ食っても良いか?」

亜美「はいは~い、あまとうに食べさせてあげるよ→」

冬馬「恥ずかしいから止めろよ…30超えのおっさんと30手前のお前じゃ絵的にもシュール過ぎる」


亜美「じゃあさ、ほくほくは?ほくほくは今なにやってんの?」

冬馬「……あいつは」

真美「確かどっかの国の王子様なんだよね?だったらそこで王子様やってるとか」

冬馬「王子様か……5年前におっさんになっちまったよ」

亜美「トイレが壊れる前から?じゃあ…今は」

冬馬「黒い服着た奴等から逃げてるんだろうな、あいつの国は莫大な借金を抱えてよ」

冬馬「クーデターを起こされ国を捨て、逃げてるのさ…たまったもんじゃないよな。久しぶりに帰ったら命狙われる毎日なんてよ」


亜美「うわぁ…」

冬馬「だからこの5年、奴と連絡を取ってない……今頃どうしてるのかも分からないんだ」

真美「……冬馬、ピザ食べようよ」

冬馬「ありがとう…けどよ、実はひょっこり俺の前に現れるって信じてる」

亜美「ほくほく、絶対生きてるよ!亜美が保証する」

真美「うん、真美も保証する!」

冬馬「……な、なんでだろうな…前が霞んで見えねえや……っぐ…ゔぅ…」


~居酒屋POPPO~

美希「ねぇ千早さん」

千早「……どうしたの美希」

美希「もう一つ良いかな?あずさの事なんだけど」

響「……」

千早「……」

美希「ミキね、竜宮小町が解散してからでこちゃんは勿論、亜美や律子がどうなったか知らないの」

千早「あずささんは…」

響「千早、自分が話すぞ」

千早「……ありがとう」

Pなら俺の後ろで腰振ってるよ


美希「え?な、なにこの雰囲気…もしかしてマズい事言っちゃった?」

千早「違う…とも言い切れないわね」

響「……まだ待ってるんだ」

美希「待ってるんだって、誰が?何を待ってるの?」

響「ずっと、ずっと待ってる…帰りを」

美希「…もしかして、誰かって…あずさが……ハニーを?」

響「……うん」

美希「お、おかしいよそれ!だってあずさはハニーの葬式に出てたよね?だ、だったら」

千早「あずささんはね、運命を信じてたから……いえ、今でも信じてるの」


11月30日、もうすぐ12月に差し掛かろうとしています。
あと、あなたに嬉しい報告が有ります。私達の息子は無事、高校に入学する事が出来ました。
ただ、入学式の日にあなたの顔が見れなかったのは残念です。

あなたにそっくりになってきたこの子には、あなたと違う幸せな人生を送って欲しいと、思います。

私は…今でも信じられません。
本当にあなたは死んだのですか?私はあなたに約束をしました。
ある日、何事も無かった様に帰って来てくれる
そんな予感がするから…私はあなたの帰りを待ち続けています

あなたが帰ってきたその日、私はあなたにこの日記を渡します。
私があなたの為に休まず書いた日記をあなたに受け取って貰うその日まで

私は日記を書き続けます


あなた、早く帰って来てくださいね
息子もあなたに会える日を心待ちにしています
私はあなたのお嫁さん、あなたは私のお婿さんなんですから

その日まで、私は絶対に泣きません。どんな辛い事にも挫けず乗り越えます
だから、この玄関を開けて私に笑いかけてください

私は強い女です。 決してあなたのことは忘れません。 そして、私は弱い女です。 あなたのことは忘れられません …


美希「……あずさに子供が?は、ハニーの…子供?」

響「違うに決まってるぞ…自分には分かるんだ、幻覚……それも自分のと比べ物にならない程強い幻覚を見てる」

響「いや…幻覚なんじゃない、そう思い込んでるだけなんだ」

美希「じゃあ子供って言うのは…あ、あずさが勝手に作り出してるって事?」

千早「えぇ…プロデューサーは私達を大切にしてくれた、だからそんな行為なんてしないのは美希、あなたが一番理解出来るんじゃないのかしら」

美希「……あずさ」


美希「じゃああずさは今何処に居るの?」

千早「きっと自分が借りてるアパートね、私達が最後に会ったのが4年前…」

響「人形を抱きかかえて自分達に言ってた…この子ももうすぐ中学生だって」

美希「……」

響「自分、恐くなって外で吐いたんだ…あの時の眼、自分達を見てなかったから」

千早「あずささんの部屋の壁は真っ白だった」

美希「そのアパートって引っ越してないの?引っ越して無かったら真っ白な筈な……あ」

千早「プロデューサーの部屋は壁が真っ白だったでしょう?だからよ…未だにプロデューサーを待っている」

美希「か、帰ってきた時に落ち着かせる為に……自分の家だと思わせる為に」


千早「……残念だけど、もう美希の知ってるあずささんは居ないの」

美希「そんな…あ、あずさはミキ達のお姉さんで、す、少し抜けてるところが有るけど真のまっすぐした強い人……」

響「それは美希が知ってる、変わる前の人物……でも、今は全然違うんだ」

千早「……マスター、芋焼酎のお湯割を3つ、お願い」

鳩山「POPPO」

ガチャ

小鳥「ゔぅ、やっと楽になりました」


美希「ミキが知らない間にそんな事が起きてたなんて……ショックだよ」

千早「亜美と真美は大学院を途中で辞めて今は引きこもり」

響「伊織はプロデューサーと一緒に暮らしてる…まぁ、ロボットだけどな」

美希「なんだか…なんだかミキ、自分の悩みがちっぽけに感じて来ちゃった」

千早「いいえ、美希も美希なりに悩んできたんだから」

鳩山「芋焼酎3つです」

千早「今は、今だけは忘れましょう。そうしないと辛いだけよ」

美希「……」


美希「そういえばさ、やよいはどうしてるの?765プロは辞めてるんでしょ?」

響「やよいは元気にやってるぞ」

美希「元気にって、今はそれだけじゃ信じれないの」

千早「高槻さんは……その」

響「い、今は呑もうよ。ほらっ、乾杯」

美希「う、うん…なんだか丸め込まれた気がするけど」

千早「乾杯」

小鳥「マスター、イカ焼きとつくね2本」

鳩山「POPPO」


~亜美真美の家~

冬馬「……マジかよ、あずさって奴、狂ってんのか」

亜美「あずさお姉ちゃんはね、兄ちゃんを運命の人って信じてるから…」

冬馬「けどよぉ、居もしない子供を育てて帰る筈も無い野郎を待ってんだろ?」

真美「あまとうも恋を始めたら分かるよ」

冬馬「どうすんだよ、死ぬまでそのままなのか?放ったらかしで良いのかよ」

亜美「……ほら、亜美達引きこもりじゃん」

真美「だ、だよね…真美達引きこもりだし、自分で動きたく無いって言うかさ」


冬馬「お前等なぁ……仲間だったんだろ!?」

亜美「うわっ、急に叫ばないでよ。お肉に響いちゃうから」

冬馬「おかしいだろ!仲間を見捨ててよく引きこもれるな!」

真美「あまとう、ほら、ピザだよ。真美が食べさせてあげっから食べようよ」

冬馬「要らねぇ!!俺は今から三浦あずさって奴の所にいってくる!」

真美「あまとう、あ~ん」

冬馬「……あ、あ~ん」

亜美「うわっ!亜美の時には嫌がってたのに差別じゃん!」


冬馬「んで、お前達はついてこないのか?」モグモグ

真美「だって今さ、昼前なんだよ?太陽さんさんじゃん……無理だよ」

冬馬「くっ…なんちゃってじゃなくて真性の引きこもりなんだなお前等」

亜美「もう2年近くはろくに外に出てないかんね→」

真美「夜は寒いしさ、それにお金に困らないから」

冬馬「はぁ、そりゃ多少は肉つくわなぁ…」

亜美「褒めないでよあまとう~」

冬馬「褒めてねぇよ馬鹿」


冬馬「因みにお前等、体重はいくらなんだ」

亜美「うっわ、乙女にそんな事聞いちゃうの!?」

冬馬「お前等もったいないっての……顔は悪くねぇんだからよ」

真美「自慢だけど高校、大学時代はモテモテだったかんね→」

冬馬「しかもお前等、東大の医学部だろ?なんで辞めたんだよ」

亜美「大学院までいったんだけどね、めんどくさいから辞めちった」

冬馬「信じらんねぇ、俺なら絶対卒業して今頃医者だぞ」

真美「んっふっふ~、真美達はその医者の娘ですからなぁ」


冬馬「ったく、お前等は仲間意識ってのが足りなさ過ぎるだろ」

亜美「だからさぁ、こんな太陽が出てるなか出歩くって=死なんだよ?」

冬馬「それはお前等が引きこもってたからだろ…」

真美「まぁまぁあまとうさんよぉ、真美達はとりあえずこのピザとポテト、それに唐揚げを完食しないと動けませんなぁ」

冬馬「じゃあこれ食べたら行くからな!もちろんお前等も連れて行く」

亜美「うっわ……やっぱり家にいれるんじゃなかったよ↓」

冬馬「…」モグモグ


美希「ねぇ千早さん」

千早「ん~?どうしたのかひら美希」

美希「うわ、若干酔ってるの。まぁ美希や響よりは呑んでたけど…」

千早「美希?どうしたの美希?あぁ、美希だぁ」

響「こうなった時の千早はヤバいぞ。可愛さが跳ね上がるんだ」

美希「どうでも良い情報ありがとう響、って、くっつかないでほしいのー!」

千早「んはぁ、美希ィ…まだ呑も?ねっ?ねっ!」

美希「あ、暑苦しいのぉ」

響「マスター、水をジョッキでください」

鳩山「POPPO」


美希「ねぇ響、そう言えば貴音はどうしてるの?」

響「貴音は今は事務所にいる筈だぞ。透明になる飴で春香と遊んでる」

千早「んひひひ、ま、マスター!梅酒をくらさい」

鳩山「POPPO」

響「マスター、今のキャンセルで良いぞ!それより水を早くだしてよ」

鳩山「POPPO」

美希「透明になる飴って…あれでしょ?古の都からだよね」

響「そうさ~、貴音は相変わらずフリーダムなんだ」

美希「でも貴音は765プロに居るよね?だったらどうしてたのか教えて欲しいなぁ」


響「貴音はぁ……そうだなぁ、仕事は皆無でたまに古の都から送られて来る物で遊んでたな」

美希「ま、まるでドラえもんなの」

響「まぁ貴音は案外プロデューサーが居なくなっても動じなかったからな、マイペースなのかどうなのか」

美希「そっか、響は知らないんだね」

響「ふえ?自分、何を知らないんだ?」

美希「貴音はね、ハニーが居なくなってからある事を止めたんだよ」

鳩山「お水です」


美希「貴音ってよく月を見ていたでしょ?ほら、今宵の月がどうのこうのって」

響「あ~、言ってたな。夜空に散りばめられた星をいつか捕まえてみたいとか電波炸裂だったさー」

美希「……満月でもね、見なくなったんだって」

響「つ、月をか?」

美希「今は知らないけどぉ、ミキが知る限りじゃ8年前に会った時はそう言ってた」

美希「なんだかね、全然綺麗に見えないんだって。本当の意味で一人の夜になったからとかなんとか」

響「難しいぞ……やっぱり貴音は電波なんだな」

千早「んふっ、んふふ…我那覇さん、お酒吞みたい…あは」

響「はいっ!お水だぞ」

千早「ありがほ…」ゴクゴクゴク


美希「ミキには貴音の気持ち、分かるなぁ」

響「美希も星を捕まえたいのか?」

美希「違うよう、一人になったから月を見ないってところ」

響「自分にはさっぱりだな、貴音は目が悪いからそのせいなんじゃないのか?単に月が前より見えなくなったとか」

美希「……月は一つしか無いでしょ?だからこの地球上に居たら必ず見る事になるの」

響「そりゃそうだぞ、なに当たり前の事言ってるんだ美希?」

美希「う~ん、響には伝わらないと思うなぁ」

響「ここまで言ったんだから全部教えてよ!むず痒いさー!」

千早「……これは、水ね」


美希「以前はね、ハニーも居たでしょ?……この世に」

響「ゔっ、急にプロデューサーの話に変えないでよ…辛くなるから」

美希「それが分かるなら大丈夫そうなの、続けるね」

千早「マスター、梅酒をお

響「千早!いい加減にするさー!!」

千早「ご、ごめんなさあぁい…ぅっぐ…」

美希「あ、あはは…千早さん、響に怒られて泣いてるの」

響「で、続きはなんなんだ?早く教えてよ」

美希「うん……貴音はね、きっとハニーが居たから見てたんだと思うの」


~8年前、とある公園~

美希「貴音、久しぶりなの!」

貴音「美希、わたくしのわがままを聞いてくださいまこと、感謝しております」

美希「相変わらず硬いなぁ貴音は、それが貴音らしいっちゃ貴音らしいんだけど」

貴音「……わたくしは、間違っていたのでしょうか」

美希「へ?きゅ、急になに?ミキにわかるように言ってよ」

貴音「プロデューサーがわたくし達の前から居なくなり8年の月日が流れてしまいました」

美希「……そっか、もう8年も前なんだね」


貴音「今宵の月も綺麗なのです……が、わたくしには分からなくなってしまいました」

美希「分からなくなった?別に、貴音の言う通り月は綺麗だよ」

貴音「そう、綺麗なのです…しかし、わたくしは月を見てはいなかった」

美希「……ミキに言って楽になりたいの?」

貴音「そうではありません……とも言えないのです」

美希「久しぶりに会って皆の近況とか聞きたかったんだけど……今は良いの、貴音の事だけで」

貴音「すみません…わたくしも他の事を話す余裕が有るとは自分でも分からなかった……ありがとうございます」

美希「別に良いの、貴音に会えただけで満足だから」


貴音「わたくしは迷っていました。プロデューサーが居なくなり、心の中に空いた小さな穴…」

美希「ふ~ん……じゃあやっぱり貴音もハニーの事を」

貴音「……分かりません、ですから迷っていたのです」

美希「その言い方だともう迷ってないみたいだね。その答えは?」

貴音「ふふっ、美希はせっかちなのですね…変わらぬとはこの事」

美希「うぐ、なんだか貴音に言われるとカチンときちゃうの」

貴音「少し、寄り道をさせてくれませんか?答えを言うのはその後です」

美希「その焦らせ方、やっぱり貴音なの。変わってないなぁ」

貴音「ありがとうございます」

美希「別に褒めてないの」


貴音「この8年、月を見る度にあるお方を思い浮かべていました」

美希「はいはい、それってハニーだよね?別に隠さなくても良いと思うんだけど」

貴音「美希、少しの隠し事は、先の真実をより美しく魅せる事が出来るのですよ」

美希「ミキまだ23歳だから難しい事はスルーしちゃうお年頃なの~」

貴音「相変わらずですね、少しだけ安心しました」

美希「……要は月を見てハニーの事を紛らわせようとしていたって事?それとも月を見てハニーを思い出してたの?」

貴音「……」

美希「わ、分かりました。ミキが悪かったです!……これで良いのかな」

貴音「では、話させていただきます」

美希「その強引さというかなんというか…」


貴音「月を見上げ、わたくしはプロデューサーの事を思い出していました…」

美希「……(結局ミキのであってるの)」

貴音「ただそれは、一時の幻…魔法が解ければソレは、わたくしの中に戻ってしまう」

貴音「だから……出して戻す位なら、出してしまわぬ方が自分自身、わたくしの為でもあると、気づきました」

美希「確かに、何時までもハニーの事を思っていてももう届かないの……だからミキもあまり考えない様にしてる」

貴音「それに、わたくしにはある夢があります」

美希「……貴音の夢?」

貴音「はい、プロデューサーと交わした約束が今のわたくしの夢なのです」


『貴音はさ、どうしてアイドルになろうと思ったんだ?良かったら教えてくれないかな』

貴音「わたくしは見てみたいのです…頂きから見える景色がどの様なものなのかを知りたいのです」

美希「……頂きから見える景色」

貴音「ですからもう、わたくしは見上げる事は止めにします……それがわたくしの弊害になっているのだと分かりましたから」

美希「そ、それと月を見ないのはなんの関係が有るの?別に月くらいみたって…」

貴音「先ほど言いました…プロデューサーを思い、自らを苦しめるのはこれでお終いだと」

美希「貴音…」

貴音「……今宵の月は綺麗なのですか?」

『…あぁ、とても綺麗だ』
美希「…うん、とっても綺麗だよ」


貴音「……美希、わたくしと共に、月を見てはくれませんか?独りでなくとも、美希、あなたとなら」

美希「ミキで良いんだ、それに、ハニーの影を見ちゃうんじゃないの?」

『大丈夫さ、貴音なら…きっと見れるよ』

貴音「大丈夫です、今は独りでは無いのですから…それとも、ダメなのですか?」

美希「ううん、ミキも貴音と見たいなぁ……ほら、今日は満月なの」

『約束しよう、いつか必ず、貴音が頂上に立って見た景色を、俺に教えてくれないか?』

貴音「……美希、手を繋いでもよろしいですか」

美希「さ、先に言っとくけど美希、女の子には興味無いよ?残念だけど」

貴音「嫌なら良いのです…」

美希「わ、分かったよ…はい」

『約束なっ?』

貴音「……はい」


美希「それからかなぁ、貴音が月を見なくなったのは………って、響?」

響「ゔぉお"…じ、自分がなさげないぞぉ…貴音ェ、電波とか言ってごめ'"んなざいぃ…あぁあ"」

千早「ゔっ…し、四条さんがそこまでの覚悟を……ぉ"っ…ぐいぅ…」

小鳥「ぴよっほっおっおっぉ…ま、マスター…は、ハンカチくだざいぃ」

鳩山「PO……PPO…」

美希「み、皆してどうしたの?泣きじゃくってるけど」

響「な"、なんぐるないざぁ"ああ"」

千早「ぅっ…くっ……くっ、くっ!」

小鳥「んあぁ"っ…ああぁ"」


冬馬「ゔっぷ…く、食い終わったぞ」

亜美「まぁ半分以上は亜美達が食べたんだけどね」

冬馬「お前等なんで平気なんだよ…もう吐きそうなんだが」

真美「んっふっふ~、あまとうは甘い物ならいくらでも食べれるのにね~」

冬馬「口の周りにケチャップつけた奴に言われたくねぇよ……げっぷ」

亜美「じゃあ次はゲームだね!あまとうは3Pだかんね→」

真美「じゃあ真美は1Pだね~」

冬馬「おい!今から三浦あずさを救いに行くんだろうが!」

なんかあまとうさんあずささんに刺されそう


亜美「え~、亜美達お腹いっぱいなんだよ?だからWiiΩで腹ごなしをですなぁ」

冬馬「ふざっけんな!!おい真美!お前確か姉なんだろ!?なんとか言ってやれよ」

真美「あずさお姉ちゃんはほっとくのが一番なんだってばぁ、真美達が行ったところで何が変わんの?」

冬馬「……」

亜美「ほらほら、コントロ→ラ→だよ→」

冬馬「行くぞ…行かないとピザーラの原付きでこの部屋、爆走するからな」

真美「あまとう口悪いよ~」

冬馬「嘘じゃねぇよ!俺はお前等みたいなのが大嫌いなんだよ!!人に頼ってとかならまだ良いさ!けどよ、見捨てるのだけはやっちゃいけねぇんだよ!」


真美「……」

冬馬「俺はな、お前達765プロのおかげで目が覚めたんだぞ!?10数年前のあの日」

亜美「亜美達にボロボロにされたんだっけ?」

冬馬「そうさ!あの日があったおかげで俺たちは変われたんだ!!だからお前等はもう他人じゃねぇんだよ!」

真美「でもさ、だからってあずさお姉ちゃんが心を開くとは思わないんだよねぇ」

冬馬「だけどとかでもさとか良いんだよ!なんで否定から入んだよ!おかしいだろ!なぁ!?」

冬馬「俺はさっき事情をしった口だからとやかく言うなとか思われてるかもしれねぇよ……けどな」

冬馬「やらないで諦めるのだけはダメなんだよ!」

亜美「あまとう…どうしてそこまで」

冬馬「さっき言ったろ!仲間を見捨てるのだけはやっちゃいけねぇんだよ!」


真美「はぁ……ここまで言われちゃあ黙ってられませんなぁ亜美殿」

亜美「おぉっ!?真美殿、やる気ですなぁ?」

冬馬「……お前等」

真美「ほらぁ、あまとうもゴミ片付けるの手伝ってよ→」

冬馬「ご、ゴミ袋はどこだ!」

亜美「あそこだよ~、じゃあ亜美は着替えるからあまとう、見ちゃ駄目だかんね!」

冬馬「心配すんな、見るわけな……おい!なんでこの場で着替えんだよ馬鹿かお前は!!」

亜美「んっふっふ~顔真っ赤だよ?もしかしてあまとう、女の子の下着姿見るのは初めてなんですなぁ」

冬馬「ばばばば、馬鹿野郎!小学生の頃は見放題だったんだぞ!!ほらっ、水泳の着替えの時とかな!」

真美「……真美、なんか涙が出てきたよ」

冬馬「うるせー!俺の前に立つんじゃねぇ!」


~玄関~

亜美「うあぁああ"」

真美「うぁあぁぁ"」

冬馬「おい、扉の前に立つなよ開けれないだろ」

亜美「や、やっぱりもうちょっと待とうよ…まだ太陽がんがんなんだよ?」

真美「紫外線はお肌の天敵なんだよ!?真美達の肌をボロボロにする気!?」

冬馬「知らねぇよ…少しは自信もて、お前等は美人だよ」

亜美「だったらこの肌を守ろうと思ってよ!」

冬馬「うるさいどけ」

真美「や、やっぱり夜にしよ!?夜なら真美達、絶好調だから!」

冬馬「うるさい」

ガチャ


太陽「さんさんさん、爽やか三組~」

亜美「ああぁ"ぁああ"!い、痛いよ!太陽が目にしみるうぅ!!」

真美「目があぁあ!目があ"ぁ」

冬馬「……ほら、早く靴履けよ」

亜美「むりむりむり!!あまとう、やっぱり夜にしよ!」

冬馬「諦めろよ、往生際が悪いぞ」

真美「冬馬あぁあ!やっぱり無理だよおぉ"ぉ"」

冬馬「こんな時だけ名前で呼ぶんじゃねぇよバーカ」

亜美「うゔぅあ…わ、わがっだよう」


~汚外~

亜美「……」

冬馬「ほらよ、ガムだけど食べるか?歯磨きしてないし臭いままじゃ洒落になんねえよ」

真美「目が痛いよ冬馬ぁ…肌が焼かれていくのがわがるよ"ぉ」

冬馬「まさかここまでとはな、ドン引きだぜ…」

亜美「どうまぁ…おんぶして、もう亜美動けない」

冬馬「嘘だろ!?まだ50mも歩いて無いんだぞ?」

亜美「もう亜美歩かない!!」

冬馬「……29の女が道端にしゃがみやがって(めちゃくちゃ可愛いじゃねぇか)」


冬馬「それでよぉ、三浦あずさの家は何処に有るんだ?」

亜美「あまとう、日傘をちゃんと亜美に当ててよ……うあぁ"!目がぁあ!」

冬馬「うるっせぇよ!お前をおぶりながら傘持ってる俺の事は気にしてくれないのかよ!」

亜美「亜美のボディを独り占めしてるんだから文句言うとか可笑しく無いですかなぁ、あまとうま君」

冬馬「くっそ!」

真美「あぁ"…帰りは真美だかんね……あっづいよぉ」

冬馬「で!?三浦あずさの家はどこなんだよ」

亜美「まだまだ先だよ→」

冬馬「マジかよ…お前をおぶるの辛いわぁ(マジかよー!まだこいつ背負えるのかようっひょー!!)」


冬馬「……ん?おい、アレって」

亜美「あれ?ゆきぴょんじゃん!!」

真美「ゆきぴょーん!!」

雪歩「……あ、亜美ちゃんに真美ちゃん!それと…あなたは」

冬馬「お、おう(おいおいなんだよなんだよ!765プロレベルたけぇなおい!)」

亜美「覚えてない?16年前亜美達にボコボコにされたジュピターのリーダーだよ→」

ごめんちゃい、おはよう朝ごはんでございます

なんだろう
悲惨な未来のはずなのに何故かそれを感じないな


冬馬「ボコボコって、お前なぁ」

雪歩「お、お久しぶりですぅ」

真美「にしても久しぶりだねゆきぴょん!何年ぶり?」

雪歩「えっと……最後に会ったのが確か4年前なのかな」

亜美「そっかぁ、だったらゆきぴょん30超えてるんだね」

雪歩「亜美ちゃん…久しぶりに会って年の話は止めよ?立ち直れなくなっちゃうから」

冬馬「……そうだ、お前も来ないか」

雪歩「えっ、何処にですか?」


雪歩「あぁ……あずささんの何処」

亜美「どしたのゆきぴょん?なんか暗いね」

雪歩「別に、なんでも無いよ…?ただ少しだけ嫌だなぁって」

冬馬「無理にとは言わねぇ、ただお前も元は仲間だったんだろ?だったら顔くらい見せてやってくれねぇか」

雪歩「……さっきからどうして冬馬さんが仕切ってるんですか?それに、亜美ちゃんを背負って」

冬馬「気にするな、ただの筋トレだ」

亜美「気にするな、ただの筋トレだ」

冬馬「お前…上手いな俺のマネ」

亜美「んっふっふ~、もっと褒めてよ!亜美ね、モノマネは得意なんだ!」


雪歩「……顔見せてすぐ帰っても良いんですか?なら行きますよ」

冬馬「なんだよその言い方、あずさって奴と何かあったのか?」

雪歩「別にあなたには関係無いです、これは私とあずささんの問題なんですから」

真美「てことはなんか有るんだね~、真美にもダメなの?」

雪歩「……うん、ごめんね真美ちゃん」

亜美「これは一波乱起きそうですなぁあまとう殿」

冬馬「な、なぁ、さっきから言いたかったんだけどよぉ」

亜美「ん?どしたのあまとう、亜美に何か不満でもあるの?」

冬馬「お前、汗かき過ぎなんだよ…背中が生暖かい」


亜美「そんな事言うから女の子にモテ無かったんだね~あまとうは」

冬馬「モテるとかは関係無いだろ…別に重いとは言ってねぇんだからよ」

亜美「ほれほれ~、20代の汗を存分に味わえ→」

冬馬「アラサーが何言ってんだか…」

亜美「あまとうだってアラフォーじゃん!」

冬馬「まだ33だっつーの、降ろすぞ亜美」

亜美「良いけど亜美、動かないかんね~」

冬馬「はあぁ、早く三浦あずさに会ってお前達から逃げたいぜ」

亜美「あまとう、それじゃあ亜美のボディが嫌になったとか?結構胸もあると思んだけど」

冬馬「女は胸じゃねぇよ……心だ心」


~シカゴ~

北斗「はぁはぁ…こ、ここまで逃げれば大丈夫かな」

「伊集院北斗……見つけたぞ」

北斗「おいおいもう見つけられちゃったのか?勘弁してくれよ」

「お前を殺せばお金が手に入るんだ…お金が有ればプロデューサーを」

北斗「……さっきから君、声が曖昧でわからなかったけど、レディだね」

「……」

北斗「顔を見せてくれないかな?死ぬ前に君の顔を拝んでおきたいね」

真「お前はもう逃げれない、僕がこの場で始末してやる…」

北斗「わおっ!き、君は確か765プロの……何年ぶりかな」

真「……」


真「まさかお前が王子なんて思わなかった、リストを見るまでは…」

北斗「まっ、俺は暇だったから961プロに入っただけだからね☆」

真「……そんな事はどうでも良い、僕はお前を殺す」

北斗「…君、どうして泣いているんだい?」

真「僕が泣いてる?どこをどう見て泣いてるなんて言ってるんだ」

北斗「俺には分かるのさ……なんで泣いてる?それにプロデューサーって765プロのプロデューサーだろ」

真「お前には関係無いだろ…」

北斗「おかしいね、俺がまだ日本に居る頃に君のとこのプロデューサーはもう」

真「黙れ!!」

北斗「ははっ……どうだい?近くのBARで呑まないかい」


真「なんでお前と呑まなきゃいけないんだ……お前はここで僕に殺されればいい」

北斗「そんな震えた手で引き金を引けるのかい?俺は君がイエスと言うまで動かないさ」

真「……」

北斗「それに、どうして君が殺し屋なんてしてるんだ?なぜ日本からこんなとこに来たんだ」

真「二度は言わない、だからお前は…この場で」

北斗「……もう一度言おう、落ち着く為にBARに行かないか?大丈夫さ、俺を殺すのはその後でも良いだろ」


真「僕は…お酒は好きじゃない」

北斗「ならBARはよそうか、この場で話さないかい?」

真「……お前はなんで追われているんだ」

北斗「俺がある国の王子ってのは知ってるんだよな?なら話は早い」

真「お前、なんで日本に帰ろうとしないんだ…日本なら追われないですむんだろ?ならどうして」

北斗「じゃあ俺からも一つ、どうして君は日本に居ないんだ?それに拳銃まで持ってさ」

真「どうせ後で殺すんだ、いいよ、教えてあげる」


真「僕は、プロデューサーが居なくなって何をすればいいのか分からなかった」

北斗「……16年前」

真「僕は皆が怖かった、皆、平気な顔でプロデューサーの死を受け入れていたから」

北斗「なるほど、つまるとこ、君はプロデューサーに恋をしていたんだね」

真「……プロデューサーは、僕を認めてくれた最初で最後の人なんだ」

北斗「熱いねぇ☆」

真「僕は信じられなかった、いや、信じたく無かったんだ」


真「だから僕は……雪歩に力を借りようとした」

北斗「雪歩…あぁ、あのボブヘアーの可愛い子か。今頃どうしてるんだろうな」

真「雪歩の父親はヤクザの頭だったから、もしかしたらなんとかしてくれるかもって思って」

北斗「…アイドル時代、手を出さなくて良かった」

真「僕は、僕にはプロデューサーしか居なかったから……僕を見てくれた人はプロデューサーしか居なかったから!」

北斗「ヤクザに頼む…死んだ人を……おい、まさか」

真「臓器移植、最初に考えたのがそれだった…」

北斗「おかしくないかな?骨だけなんだろう?臓器が有ってもそれを詰める身体が無いだろ」


真「……僕は、お金を貯める事にしたんだ」

北斗「さっきの質問の答えが出てないぞ、もうそれじゃあ意味無いだろ…」

真「皮膚と筋肉、全て作り上げるのに10億、僕が医者を探していく内に神様に出会った」

北斗「ほ、骨さえ有れば皮膚や筋肉まで作ってくれるってそんな医者この世に居ないだろ…」

真「でも!10億有ればプロデューサーが助かるかもしれないんだ!!それに縋るしか無いじゃないか!」

北斗「……まさか、その医者…」

真「違う!そんな事ある筈無いだろ!?医者は人を治す人なんだ!10億有ればプロデューサーは蘇るんだよ!!」


北斗「それに…10億ってそんな大金そうは稼げ無いだろ」

真「だから、また雪歩の親に力を借りに行った……そこで紹介してもらったのがこの仕事」

北斗「……思い出したぞ、確か765プロにはお金持ちのレディが居た筈だ」

真「プロデューサーの事なら765プロの皆は信用出来る筈無いだろ!?皆、プロデューサーを何とも思ってない奴等なんだぞ?!」

北斗「そんな筈は無いだろ…きっと君が自分で決めつけてるだけなんじゃないかな☆」

真「違う!!僕は間違っちゃいない!間違ってるのは皆の方だ!」

北斗「……(なる程、ショックで周りが見えなくなったレディの成れの果て…か)」


真「伊織は伊織でおかしくなった…プロデューサーを侮辱した行動に出たんだ」

北斗「伊織、そうだそのレディだ。水瀬伊織、彼女なら」

真「あいつは……プロデューサーを作り出した…ロボットとして、偽物を作ったんだ」

北斗「あ、あはは…狂ってるね、俺じゃまず思いつきも知れないな」

真「だから僕はあんな奴の力なんて借りたくもなかった…だってそうだろ?プロデューサーの偽物を作り出すなんてふざけてるよ!」

北斗「……」

真「だから僕はお金を貯めなきゃいけないんだ…この数年で頑張ってお金を貯めた……まだ足りないけど必ず貯めてプロデューサーを蘇させる」

すみません、2時間程死なせてください限界です

薬中響を薬抜きと称して千早が毎夜調教する話はまだですか!?

千早「…どう?麻薬中毒なんかになるよりもこっちの中毒になる方がよっぽど健全的じゃないかしら」
響「ひぁっ!…やめ、許して…」
千早「駄目よ。響のからだから麻薬がすっかり抜けきるまでは」
こうか。でも>>1の話が期待


冬馬「ふうぅ、ようやく着いた訳だが…なんだよ……変な感じだ」

亜美「あまとう、亜美達の家で教えたけどさ…あずさお姉ちゃん、壊れてるからね」

冬馬「あぁ、恐くてドアノブが握れねぇ……あ、汗が吹き出やがる」

真美「あずさお姉ちゃん…子供がまだ居るならもうすぐ高校生なんだよね」

雪歩「冬馬さん、私が開けますよ。私なら…平気ですから」

冬馬「いや…そんな事したら笑われちまうからよ、金髪の馬鹿野郎に」


冬馬「……開けるぞ」

亜美「ねぇあまとう、亜美から一つ言わせてよ」

冬馬「なんだよ、別に汗とかは気にしてねぇから心配すんな…」

亜美「そうじゃなくてさ、あまとう、間違ってんだよね」

冬馬「何が間違ってるんだ?この禍々しさは確実に三浦あずさのものだろ」

真美「ドアノブを握ったのは良いんだよ?けど……普通はさ」

冬馬「だからなんなんだよ!お前等、俺を脅かそうとしてんのか!?」

雪歩「先ずはインターホンですうぅ」ポチ

ピンポーン

亜美「……ぷっ」

真美「ビビりなあまとう、かっわいい~」

冬馬「ううう、うるせぇ!ドアノブ握ってからインターホンに手を伸ばそうとしたんだよ!」

『……誰ですか』


雪歩「あずささん?私、萩原雪歩…」

『雪歩ちゃん?…一人だけじゃないわよね~』

亜美「……おっほん」

亜美「あずささん…開けてくれないか」

『!?そ、その声はプロデューサーさん!?い、いま開けます』

冬馬「良いのかよ、こんな事して…お前等かなり酷な事してるぜ」

雪歩「こうしないと開けてくれないんですよあずささんは……だから皆、ここ数年あずささんに会ってなかったんです」

真美「兄ちゃんの声しか聞こえないみたいだから……だからモノマネで兄ちゃんの声を作ってんだ…」

冬馬「……そうか」

ガチャ


あずさ「プロデューサーさんおかえりなさ……い?」

亜美「あずさお姉ちゃん、お久しぶり…ごめんね、兄ちゃん、用事があるからって行っちゃった」

あずさ「そうなのぉ?さっきまで居たのにおかしいわね~、きっと恥ずかしがり屋さんなのね~」

冬馬「ひっ!(ぼろっぼろの人形を右手で握り締めてやがる……もう綿が数カ所から飛び出てるじゃねぇか)」

雪歩「……まだ持ってるんですね、人形」

あずさ「あらあらまぁまぁ、雪歩ちゃんったらおかしな事言うのね~」

真美「あ、あずさお姉ちゃん、あがっても良いかな?久しぶりだし話したい事沢山あるんだよね」

あずさ「プロデューサーさんが居ないのは残念だけど……あがって行って頂戴、私も皆に言いたい事が沢山あるの~」


~あずさルーム~

冬馬「……なんだよこの部屋…壁といい床といい真っ白じゃねぇか」

あずさ「冬馬さんでしたよね~、あの時は楽しかったですよ~、私達の目を覚まさせてくれたのには本当に感謝しています」

雪歩「……プロデューサーの写真、半分破ってある…きっと写真立ての中にもう半分が」

真美「あずさお姉ちゃんのこの写真、半分破れてるよ…ねぇゆきぴょん、あの写真立てじゃないかな」

あずさ「あら~、コレはあの時プロデューサーと一緒に撮った思い出の一枚なんですよ~」

亜美「冬馬、ごめん…手握ってても良いかな……亜美、恐い」

冬馬「構わねぇさ、今だけはお前の言う通り…俺も不気味でやれねぇんだよ」

あずさ「あらぁ?二人とも付き合ってるのかしら~、妬いちゃうわぁ」


雪歩「それで…私達に話したい事ってなんなんですか?最初に聞きたいんです」

あずさ「あら~、私から話しても良いの?だったら先ずは皆さんに紹介しなきゃいけませんね」

真美「……その人形(こ)、大きくなったんだね」

あずさ「そうなのよ~、今じゃもう高校生なの。この子ったら相変わらず私の言う事を聞いてくれなくて困ってるの~。ねぇ真美ちゃん、どうすれば良いと思う?」

真美「ま、真美には分かんないよ…ま、まだ赤ちゃん居ないしそれに……真美、女だし」

あずさ「だったら同じ男の子の冬馬さんにアドバイスを聞いても良いかしらぁ?」

冬馬「その人形(こ)…あんたの息子なんだろ?だったら俺に聞かなくてあんたが息子から聞けばいいだろ」

あずさ「それが答えてくれないのよ~、私が何度呼び掛けてもそっぽ向いちゃうし……うふふ、そういう悪いところだけプロデューサーさん譲りなんだから」

冬馬「そ、そっか…悪かったな、力になれなくて」


亜美「その人形(こ)さ、なんだか苦しそうじゃない?無理やりこっちに連れて来るのが間違いなんじゃないかな…」

あずさ「そうかしら~?私にはそうは見えないけど……ね?」

人形「…」

冬馬「当たり前だろ……返事なんて返ってこねぇんだ…なのにこいつは、人形と話した気でいる、恐いとかじゃねぇ……本当の意味で壊れちまってて、不気味なんだ」

冬馬「……人間と会話してる気になれねぇ、すまん亜美、正直甘く考え過ぎてた」

亜美「良いよ……亜美だってほんとは今すぐにでも逃げ出したいもん。いつ亜美に質問が来るのか怯えてなきゃいけないなんて…おかしいよ」

雪歩「……ねぇあずささん、その人形…いつになったら捨てるんですか」

真美「ゆ、ゆきぴょん!?」


雪歩「何時まで自分の妄想に浸っているつもりなんですか…あなた、おかしいんですよ」

あずさ「人形?何処に人形があるのかしら~、真美ちゃん、人形なんてどこにも無いわよね~?」

真美「……うん、あずさお姉ちゃんの言う通り…な

雪歩「帰って来る訳無いんですよ…プロデューサーはあなたの元へなんて帰って来る訳無いんです」

あずさ「なに言ってるの雪歩ちゃん?プロデューサーさんはさっきまで玄関に一緒に居たんでしょ?」

雪歩「あんなの……あんなのプロデューサーの声じゃない…私に分かったんです、あなたに分からない筈は」

あずさ「雪歩ちゃん…少し、静かにしてくれないかしらぁ」


あずさ「この子も震えて居るみたいだし、ねっ?雪歩ちゃん……黙って」

雪歩「いい加減にしてくだい!プロデューサーは死んだんですよ!?プロデューサーはもうこの世には居ないんです!」

亜美「ちょっ!?ゆ、ゆきぴょん!」

冬馬「言わせてやれ、あいつ、溜まってた物吐き出すつもりだぞ」

雪歩「あずささんだってあの日!プロデューサーさんの最後を見届けた筈なんです!!」

あずさ「ほらぁ、この子、泣いてるわ~」

雪歩「泣いてるのはあなたなんじゃないですか!?16年間…今までずっとその人形と遊んで来たんですか?」

雪歩「本当は……あなただってそれが人形(こ)なんて思ってない…ただの人形だって、気づいて」

あずさ「あらあらまぁまぁ……亜美ちゃん、真美ちゃんでも良いわ~、少しだけ雪歩ちゃんを掴んでてくれないかしらぁ」


雪歩「私だって…今でも信じたくないんです……プロデューサーが死んだ事」

あずさ「ねぇ、黙ってくれないかしらぁ…私なんだか苦しいのよ~」

雪歩「だから、本当は生きてるんじゃないかって……今日もプロデューサーのお墓に行ってプロデューサーと会おうとしました」

あずさ「雪歩ちゃん…?私の声が聞こえないのね……使えない耳ならもう要らないわよね~、私が取ってあげるわ~」

雪歩「けどっ!私の力じゃ無理なんです…それに、会ったとしてもそれは抜け殻」

雪歩「……あずささん、この16年間、あなたは何をしてきたんですか?」

人形『…』

あずさ「え?あの子が恐いから追い払ってほしい?……大丈夫、私が命にかえてでもあの子はこの家から追い出すわ~」

雪歩「そうやって…そうやって敗れた人形と喋るだけの16年間だったんですか!?」

あずさ「……あらぁ?こんなとこに雪歩ちゃんを追い出す道具があるわぁ」


雪歩「私にこんな事、言う権利は無いのかもしれません…けど!あなたにだけは伝えなきゃいけないんです!!」

雪歩「プロデューサーは泣いてますよ!?そんなあずささんを空から見て……笑ってると思ってるんですか!?」

あずさ「あら~、プロデューサーさんったら今は飛行機のパイロットやってるのねぇ、凄いわ~、あなたのお父さん、パイロットなのよぉ」

雪歩「……それが有るからいけないんですよね…プロデューサーから貰ったその人形が有るから」

冬馬「あの人形、貰い物なのか」

亜美「……兄ちゃんがね、あずささんにってプレゼントした人形なんだよ」

真美「今は分かりにくいけどさ、あずさお姉ちゃんを真似て作ってるから…目とかボタンが飛んじゃってるけど」

冬馬「あんな物……お前んとこのプロデューサーも分からねぇよ」

亜美「兄ちゃんは優し過ぎたから…だからいけなかったのかもしんない」


雪歩「そんな人形にプロデューサーを重ねてなにがしたいんですか!?それであなたはどう変わったんですか!」

雪歩「そんな物があずささんを縛ってるのなら……私が破ってあげます、もう目を覚ましてください」

あずさ「雪歩ちゃん……分かったわ~」

雪歩「あずささん!?わ、分かってくれたんですね…よ、良かった」

冬馬「……おい、行くな」

亜美「冬馬?どしたの急に」

あずさ「だから雪歩ちゃん、この人形、取りに来てくれないかしら~、このままじゃ渡せないから……」

雪歩「そ、そうですね。手を伸ばしても届きませんし…今行きます」

冬馬「おい雪歩!萩原雪歩!!」

あずさ「……」

雪歩「あずささん、右手に持ってる人形を私にわた

あずさ「あらぁ…雪歩ちゃん?どうして床を赤くするのかしらぁ?」


雪歩「ぁ…あっ……ごぷっ」

あずさ「あらあらまぁまぁ、床をこんなに汚して……いけない子ねぇ」

冬馬「んのばか!」

冬馬「おい雪歩!萩原雪歩!大丈夫かよ!?大丈夫なら返事しろ」

雪歩「かはっ…ぁ"っあ…ぐうぅ」

冬馬「てめぇ、仲間を刺して床の心配かよ…おかしいだろ!?なんとも思わねぇのか!」

あずさ「仲間?…仲間ってなんですかぁ?プロデューサーさんの新しいお仕事なんですか?」

亜美「ゆ、ゆきぴょん!」

冬馬「お前…おかしいぜ、人間じゃねぇだろ」

あずさ「あら~、プロデューサーさんったらパイロットの次は仲間と人間って仕事なのね~」


冬馬「お前、一生そこでごっこ遊びでもしてろよ…クソ野郎」

真美「ゆきぴょん!ねぇゆきぴょんってば!」

雪歩「ぅっぐ…んあぁ」

亜美「…だ、大丈夫だよ!そんなに深く無いから」

あずさ「冬馬さん、雪歩ちゃんを早くこの部屋から出してくれないかしら~」

冬馬「こいつの治療が終わったら言われなくても出て行く、こんな気味悪い部屋こっちから願い下げだ」

人形『…』

あずさ「この子も早くって言ってるのよ~、だから早めにお願いね」

冬馬「分かってるって言ってんだろ!おい女、俺の前に立つんじゃねー!」


~事務所~

春香「四条さん、私、決めました」

貴音°「春香、なにが分かったのですか?」

春香「私、向こうでプロデューサーさんに会っていろんな話をしたんです」

春香「でも…プロデューサーさんは私の顔を見て、笑ってくれませんでした」

貴音°「……そうですか」

春香「だから私、プロデューサーさんに笑ってもらえる方法、見つけようと思います!」

貴音°「…」グルグルグル

春香「あ……」

貴音°「すみません、朝から何も食べていなかったので少々お腹が空いてしまいました」

春香「じ、事務所にインスタントラーメンがありましたよね、作ってきます」


貴音°「しかし春香、先ほどあなたはプロデューサーは笑ってくれたと」

春香「あれは、私を見て笑っただけなんです……そりゃそうですよね、私、もう30歳超えちゃってるんですし」

春香「それだけで、後はずっと同じ顔で私を見てました」

貴音°「プロデューサーは、なんと…申していたのですか」

春香「…内緒です」

貴音°「……ありがとうございます」

春香「四条さんって、変わってますよね。普通は怒っちゃいますよ?」

貴音°「わたくしは、みなと違う位がちょうど良いのです」

春香「四条さーん、ラーメン出来ましたよ~、何処ですかー!」


春香「わわっ、箸が浮いてるよぉ」

貴音°「春香、こしょうは何処に有るのですか?事務所のかってが分からぬ以上、むやみに探すのは無意味だと」

春香「はい、こしょうはここです」

貴音°「まこと、感謝します。らぁめんにこしょう……ふふ、プロデューサーが何時もかけていました」パッパッパッ

春香「し、四条さん?少しかけすぎなんじゃ…」

貴音°「これ位がちょうど良いのです」

貴音°「………っぷしゅ!!」

春香「そりゃそうなりますよ~」

貴音「くっ、少々かけすぎてしまいました」

春香「あっ!四条さんが見える!見えますよ」


貴音「なる程、これはくしゃみをすると効力が無くなるのですね…面妖な飴です」

春香「くしゃみ飴ですね、四条さん!」

貴音「春香のセンスは少々わたくしとズレでいるのだと再確認させられました」

春香「ゔぅ、じゃ、じゃあ四条さんはその飴になんてつけるんですか?」

貴音「そうですね、こしょうのおかげで気づけたのですから……そう」

貴音「こしょう玉と言うのはどうでしょうか」

春香「私と変わらないじゃないですかー!ほら、伸びちゃいますよラーメン」

貴音「どこが同じなものですか!わたくしは、春香と違い頭を使い考えついた結果なのです」

春香「ほらぁ、食べましょうよラーメン」

貴音「……いただきます」


春香「……あっ!四条さん四条さん!」

貴音「騒がしいですよ春香、今は食事の時、口は物を噛む時以外は動かしてはいけぬ…そう習わなかったのですか?」

春香「そうですけど、私、決めました!」

貴音「では後で聞きましょう、今はらぁめんを食べる事に集中したいのです」

春香「あ、あはは…相変わらず食事に関してはうるさいですね」

貴音「…」ズルズル

春香「私も食べよっと!いっただっきまーす」

春香「…」ズルズルズルズル

春香「ゔえ、やっぱり伸びちゃってるよぉ」


貴音「それで、何をどう決めたのですか?」

春香「私、今がすっごい事になってるの知ってるんです!もちろん四条さんも知ってますよね」

貴音「……みなは変わり果ててしまいました、あの頃のようにはもう戻ら

春香「だから今から戻すんですよ!この飴で」

貴音「春香、姿を消したところでどうやって今を変えるのですか?何も解決しないのでは」

春香「ものは考えようなんです!まずは伊織の家に行きますよ~」

貴音「……はぁ」

春香「ファイト~ッオー!」


~水瀬邸~

春香「うわあぁ、相変わらず広いなぁ伊織の家」

貴音「春香、先に言いますが水瀬伊織は私達との面談を拒みますよ?プロデューサーのロボットを壊されて以来、わたくし達の顔すらみようともしません」

春香「だからですよ!だからアレを使うんです!」

貴音「アレとは…このこしょう玉の事ですか?」

春香「そうです!これで透明になって伊織の部屋に行くんです、それで伊織の目を覚まさせないと」

貴音「ふふっ、プロデューサーを安心させるため……ですね」

春香「ありゃりゃ、もうばれちゃった」

貴音「春香、では行きましょう…こしょう玉です」

春香「うぅわっ!?く、臭いですねこれ」


春香°「これで本当に透明になってるんですかね?なんか心配です」

貴音°「大丈夫です、では行きましょう…水瀬伊織を、プロデューサーの呪縛から解き放つ為に」

春香°「わぁ、なんだかカッコ良いですね四条さん!伊織の呪縛を解き放ちに!……うん、カッコ良い」

貴音°「言い忘れていましたが、わたくしが水瀬伊織の家に入ったのはもう数年ぶりなので……道が分かりません」

春香°「心配しないでください、私も知りませんから!」

貴音°「大丈夫なのでしょうか……やる前から不安になってきました」

春香°「ごまえーごまえー!頑張っていっきまっしょ!」


冬馬「なぁ、もうあいつダメだぜ?人間じゃねぇだろ」

雪歩「…ぅっ」

冬馬「気がついたか?腹をカッターナイフで刺されたんだ、もう少し安静にしてろ」

雪歩「こ、ここは…」

亜美「あまとうの背中の上だよゆきぴょん!」

真美「ごめんね、真美達、まさかゆきぴょんが刺されるとは思わなかったから…」

冬馬「安心しろ、ここはもう三浦あずさの家の中じゃねぇよ」

雪歩「そっか……私、あのまま気を失ったんだ」

亜美「ねぇあまとう、早く亜美の家に戻ってちゃんとした治療してもらおうよ」

冬馬「お前は大袈裟なんだよ、もう血は出てないんだから大丈夫だろ」

真美「んっふっふ~、ゆきぴょんが刺されて一番大袈裟だったのはどこの誰ですかな~」

冬馬「う、うるせぇ!」


P「イオリサマ、シンニュウシャデス」

伊織「侵入者?ど、どこにいるのよ馬鹿」

P「ミエマセンガ、ワタシニハミエマス…ドウシマスカ?」

伊織「は、はぁ?分かりやすく言って!そんなんじゃ全然分からないじゃない」

P「リユウハワカリマセンガ、シンニュウシャハスガタヲケシテオリマス」

伊織「……片言じゃいまいち燃えないのよねぇ、普通に戻そうっと」

P「伊織様、わたくしにお任せください……伊織様はわたくしが守ります」

伊織「ふ、ふん!無事返ってきたらその……あ、あの」

P「ご褒美、ですね?頑張ります」

伊織「は、早く行きなさいよ変態プロデューサー!」

P「かしこまりました」


春香°「あ、あのぉ四条さん?」

貴音°「春香、声は筒抜けなのです。黙りなさい」

春香°「いやいや、め、目の前にいるプロデューサーさんのロボットが何か言ってますよ?」

P「えー、歩みを止めなさい。おいそこっ!銀髪の女!」

貴音°「あ、あなた様!!」

春香°「四条さん…あれはロボットですって」

貴音°「しかし春香、あの声は確かにプロデューサー!もしやアレは本物の」

春香°「四条さん!ギャグは良いんですよ!」

P「残念だけど、伊織様の命令なんだぁ……死んでくれや」


春香°「ちょっ!?プロデューサーさん!?腕が変な事になってますよ!」

P「あー、これ?ロボットの基本だよ…ロケットパンチ」

P「はっしゃあぁあ」ボスン

春香°「ななななな!?わわわわ、わ"っほい!」

P「そこの銀髪、当たったらキスしてやっぞ」

貴音°「!?」

春香°「四条さん!!避けてください!」

P「気持ち良いぞ~、キスはいいぞ~」

貴音°「春香、キスとはどの様な味がするのでしょう…気になりますね」

春香°「だからダメですって!し、四条さん!」

貴音°「……あ、あなた様ぁあ"!!」


P「っとぉ、次はお前だリボン」

春香°「四条さあぁあ"あん!!」

貴音°「春香…キスとは、て、鉄の味なのですね……面妖な」

P「……ロケットパンチ」ガチャ

春香°「はぁ、やっぱり四条さんとじゃなくて一人で来た方が良かったかも」

P「…」

春香°「あ、あれ?ロケットパンチ発射しないんですか?」

P「君はどうしてここに来た?教えてくれませんか」

春香°「……どうしたんですか?急に口調が変わりましたね」

P「私は人を殺すなど野蛮なプログラムは組み込まれていない…あなたに聞きたい」

春香°「ここに来た目的ですか?」

P「……はい」


春香°「それはもちろん、友達を救いに来たんです!それだけです」

P「友達……伊織様の事ですか?」

春香°「はい!伊織は私の大切な友達なんです、いくら変わってしまっても伊織は伊織……それは変わらないから」

P「伊織様は…泣いています」

春香°「伊織が泣いてる?もしかしてプロデューサーさんが泣かせてるんじゃ」

P「そうとも言えませんが、そうとも言います」

春香°「また分かりづらい言い方だなぁ、変なとこプロデューサーさんに似てるんだもん」

P「そう、私はあなたの言うプロデューサーをモチーフに開発されたロボット…ただの鉄屑なんです」


P「伊織様は、悲しさを紛らわせる為に私を作ったのにも関わらず、逆に苦しめている存在…」

春香°「プロデューサーさん…」

P「あの人の笑顔、私は一度も見た事がありません……真実の笑顔を」

春香°「伊織の本当の笑顔…それって」

P「私に彼の記憶など無い、だから分からない。ただ、彼女を見る度に苦しくなる」

春香°「……」

P「私が伊織様の部屋から離れたのには訳があります。まずはあなたに真実を伝えたかった……もう一つ」

春香°「伊織を一人にする為ですね」

P「さすがだ、伊織様が言っていました。春香は一番私達の事を理解しようとしてくれる仲間なんだと…大切な友達だと」

春香°「伊織がそんな事を…」


P「私のお仕事はこれで終わりました、こちらの貴音様は私が外まで連れて行きます」

春香°「もしかして、四条さんを気絶させたのは…」

P「私はあなたが伊織様を変えてくれると思ったから……あなた一人の方が良いだろうと」

春香°「プロデューサーさん…ど、どうしてそこまで出来るのに伊織を!伊織を笑わせてあげられなかったんですか!?」

P「私はただの鉄屑なんです、いくら人肌に近い素材で人間らしさを出したとしても、いくら彼に近づけたとしても……」

P「出来上がるのは彼じゃない…私という全くの別物なのです」

春香「……ごめんなさい、私、あなたの事を考えないで」

P「行ってください、ボディーガードは私が少しイタズラをしましたから障害は無い筈」

春香「あ、あなたはどうするんですか?」

P「今は貴音様を運ぶのが私のお仕事……伊織様をお願いします」


春香「や、約束してください!」

P「……何を約束するのですか」

春香「私、絶対伊織を救います!だからあなたも伊織から離れないでください!」

P「私が居れば何時まで経っても伊織様は変わらない…むしろ邪魔になるのです」

春香「そんな事無い!そんな事無いよ!伊織は、伊織はあなたが必要だったからあなたを作ったんですよね!?」

P「ですから私はプロデューサーの代わり、つまり代役なのです……コピーはオリジナルには成れない。私が居れば、また伊織様は泣いてしまう」

春香「それってただのわがままだよ!自分が出来てないからってそれを全部プロデューサーさんのせいにしてるだけだよ!」

P「私が…彼のせいにしている?」

春香「確かにあなたはプロデューサーさんじゃないよ?だけどあなたは今、私の目の前に居るのはあなたなんだよ?」

春香「だから、あなたはあなたに出来る事を探してください…プロデューサーさんの代わりじゃなくて、あなたが伊織に出来る事をやってください」

P「私が伊織様の為に出来る事…」

春香「私、行きます…伊織を助けにいってきます!」


P「私に出来る事…彼ではなく、私に」

貴音°「う、うぅ…」

P「……今は、貴音様を運ばなければいけませんね」

P「天海春香、あなたなら…伊織様の16年を取り戻せるのかも知れないですね」

P「約束…ですか」

P「おかしいですね、一度もした事無い筈なのに…初めてじゃない気がします」

P「お願いします……伊織様を助けてやってください、私には出来なかった…しかし、あなたなら」


伊織「……遅い!何時まで私を待たせるつもりなのよ!」

「へっくしょおぉおいっ!」

伊織「だ、誰!?」

春香「久しぶりだね伊織、何年ぶりかな」

伊織「春香?な、なんでアンタがここに…侵入者ってあなただったの?」

春香「そうだよ、私は伊織を救いに来たんだから…伊織、私ね、彼と話して分かったよ」

伊織「……あいつ、私にあんな口きいといてしくじったのね」

春香「ねぇ伊織、伊織はなんで彼を作ろうと思ったのかなぁ?私に教えてよ」


伊織「はぁ?なんでそんな事を春香に言わなきゃなんないのよ」

春香「伊織も、プロデューサーさんの事が忘れられなかったんだよね…いや、忘れたくないんだよ」

春香「人ってさ、忘れられたらそこで終わりなんだって…ワンピー◯で言ってた」

伊織「……それが何?私がロボットを作ろうとアンタには関係無いでしょ!?」

春香「あるよ、あるから今ここに居るんじゃん…伊織、痩せたよね」

伊織「……」

春香「何時までプロデューサーさんを苦しめれば気が済むの?伊織だって分かってるよね?」

春香「……こんな事したってさ、喜ばないよ…プロデューサーさんは返って来ないんだよ……」


伊織「ふざけんじゃないわよ…ぷ、プロデューサーは私が造ったじゃない!それをアンタ達は壊したんでしょ!?」

伊織「アンタ達が何時まで経っても暗いから!だから私が一肌脱いだんでしょ!?それなのに今更なんなのよ!」

春香「彼が言ってた……自分はプロデューサーさんにはなれないんだって、だから辛いんだって」

伊織「あんの凡骨…また新しいのを造って今度はそんな事いえな

春香「いい加減にしてよ!!伊織だってそんな事して悲しいの位分かってるんだよね!?自分が一番辛いのだって理解してるんだよね!!」

伊織「……だ、だったらどうすれば良いのよ」

春香「だから!今から伊織が変われば良いんだよ!それで天国のプロデューサーさんを安心させてあげようよ!!」

伊織「安心?私が変われば良いですって…?」

春香「そ、そうだよ!伊織は変われるんだから!私が保証する!伊織は、伊織は

伊織「ふざけんじゃないわよ!!アンタに私の何が分かるっていうの!?」

春香「えっ」


伊織「プロデューサーが死んで!まず最初にあずさが壊れた!だからね、竜宮小町は活動停止、そこからはアンタにも分かるでしょ?」

伊織「私はまだ歌いたかった!あいつに……天国にいるあいつに自分は大丈夫だって伝えたかった!!」

春香「伊織…」

伊織「だけどね春香、私一人で何が出来ると思う?高飛車な女が一人で歌ったところでね……誰も食いつかないのよ」

伊織「そうしている内に765プロは崩れていった…今じゃ存在してるだけの事務所じゃない」

春香「け、けど伊織は…なんであんなロボットを」

伊織「……あいつに歌を聴かせたかったから」

春香「プロデューサーさんに…歌を」

伊織「あいつが一番喜んでたのは……私達が歌ってる所を見る事だったじゃない……それ位春香に分かるでしょ」


伊織「最初の彼を造った時ね…これならまた皆を一つに出来ると思ってた」

春香「……それで、結果は」

伊織「春香って案外酷いのね……結果は最悪の形で幕を閉じたじゃない」

春香「雪歩に壊された…こんなのプロデューサーさんじゃない…伊織ちゃん、酷いよって…」

伊織「私の全てが壊された感じだったわ…そこからはやけね、ただ皆を認めさせたかった」

春香「でも、全部壊された……皆、プロデューサーさんを侮辱されたって」

伊織「ふん…皆、そう思ってたのね……それに気づけないで私は…皆と会うのが嫌になって…今のあいつを私だけの物にしようと」

春香「わ、私も知らなかった…まさか伊織が私達の為にプロデューサーさんそっくりのロボットを造り続けたなんて」


伊織「もう……無理なのよ」

春香「……」

伊織「まだ、10年前に気づけてたら今も少しは変わってたのかも知れないわね…けどね春香」

伊織「16年の月日は…もう取り戻せないの、時間は過ぎてはいくけどね……戻りはしないんだから」

伊織「私ももう31歳よ?今更何をしたって変わらない…遅過ぎた」

春香「……ねぇ伊織、私、もう帰るね」

伊織「そう、さよなら…」

春香「けど、帰る前に伊織に言いたい事が有るんだ。聞いてくれないかな」

伊織「いや…聞きたくない、私にはもう何も聞こえない」

春香「だったら良いや、これから私が言うのは全部ひとりごとだから…」


春香「私ね、実はさっきプロデューサーさんと会ったんだ。気を失っちゃったせいなのかなぁ?夢の中で」

伊織「そう…」

春香「プロデューサーさん、私の顔を見て笑ってくれた。お前、変わったのに変わらないなって…」

伊織「そう…それがなんなのよ」

春香「私ね、プロデューサーさんに聞いたんだ。もう離れたくないって、ずっと一緒が良いって」

伊織「……なによ、アンタの恋愛話なんて聞きたくない」

春香「でもね、断られちゃった…ふざけるなって、怒られちゃったんだ」

春香「まだお前には出来る事があるだろう、それを投げ捨ててこっちに来て何がしたいんだって……私ね、意味が分からなかったからプロデューサーさんに聞いたよ」

春香「そしたらね、プロデューサーさん、後ろを向いてこう言ったんだ」

伊織「……」


『俺さ、実はちょっと悔しいんだ…』

春香「悔しい?何が悔しいんですかプロデューサーさん」

『……お前達を、最高の原石を磨き上げれなかった事…すごく悔しい』

春香「原石って…プロデューサーさん、大袈裟ですよぉ、私達はその辺に転がってる石ころなんですから」

『春香は知らないだけかも知れないけどさ、その石ころも磨けば綺麗になるんだぞ?』

『俺は……途中で磨けなくなっちまった、もう俺じゃ何も出来ないどころか、その石ころに土を被せてる』

春香「プロデューサーさん…」

『皆は俺が見えないかも知れない、だけど俺は皆をここから見る事が出来るから…だからさ春香』

春香「どうしたんですか?わ、私に出来る事なら…な、なんだって言ってください!」

『もう一度だけ、綺麗な石ころを俺に見せてくれないかな?もったいないって!お前達は磨けば輝くんだよ!』

『ただ、磨く布を無くしただけ……その布は俺じゃない、皆はもう大人なんだから……自分で磨ける筈だよ』


春香「でも…私もう30過ぎですよ?プロデューサーさんよりずっと……ずっとおばさんなんですよ…」

『春香の夢、何だったっけ?あの日、春香がアイドルになったあの日に俺に言ってくれたよね』

春香「わ…わだしの夢は……私の夢は…」

『ステージに来てくれたファンの人に最高の思い出を与えれるような…そんなアイドル』

春香「と……トップアイドルに…なりだい…なりたいんです…」

『ほら、やっぱり覚えてた。だったら後は……何も言う事は無いかな』

春香「ぷ、プロデューサーさん!行かないでください!!わ、私も、私も!」

『バーカ、春香がここに来る時は夢を叶え終わって、俺を満足させた時だろ?』

春香「ぅあ'"ぁ…ぷ、プロデューサーさん」

『頑張れ……天海春香』


伊織「……」

春香「伊織はまだ歌いんだよね?ならさ、歌おうよ」

伊織「…あの馬鹿、し、死んだ分際で……なに言ってんのよ…」

春香「私はね、また皆で歌いたい。年齢なんてさ、ただの言い訳だよ。SMA◯や嵐さんだってさ、私達以上の年齢だったのにトップアイドルだったじゃん」

春香「だから……私は諦めないよ、絶対また皆で歌うんだ」

伊織「……」

春香「じゃあね伊織…私もう帰るから」

伊織「待ちなさいよ、これ…私の電話番号」

春香「……ありがとう、必ずかけるね」

伊織「真は私に任せない、必ず日本に連れて来るから……あの馬鹿、騙されてるのに気づかないふりしてるだけじゃない」

春香「真はそういうとこ変だから、あはは」

伊織「私は春香以上の変わり者を知らないわよ……またね」

春香「うん、またね伊織」

バタン


P「春香様…伊織様は」

春香「さぁね、私はただ言いたい事を言っただけだから」

P「……ありがとうございます!」

春香「そ、そんな頭下げないでよぉ、やっぱりプロデューサーさんを重ねちゃうから」

P「伊織様は…やはり春香様を信じておられたのですね……それが分かっただけでも私は…私は」

春香「ねぇ、あなたはコレからどうするの?もしかして、伊織の前から消えちゃう?」

P「“コレからの伊織様”は、私が支えて行きたいと思います……春香様、本当にありがとうございました」

春香「ならもう大丈夫そうだね、早く伊織のとこに行ってあげて?」

P「はい…ありがとうございました」

春香「もう、謝り過ぎだよぉ」


P「伊織様…申し訳ございません、侵入者を食い止められず、伊織様の所にまで」

伊織「……」

P「どんな処罰でも受ける覚悟の元、伊織様の前に姿を現しました……やはり、私は壊されるのでしょうか」

伊織「だったらなに?命令を守れない凡骨に私のロボットを名乗る資格なんて無いわよ」

P「……分かりました、今すぐ潰されに行って参ります。いままでありがとうございました」

伊織「ちょっと、どこ行くのよ馬鹿」

P「は、はい?私はもう、伊織様のロボットでは無いと」

伊織「そうよ?アンタはロボットじゃないわね」

P「でしたら何がいけないのですか?また新しく彼そっくりのロボットを」

伊織「ほんと、アンタは凡骨ね!……気づきなさいよ、馬鹿」

P「あ……い、伊織様」

伊織「早く準備しなさい、真を連れ戻しに行くわよ」

P「は、はい!」


春香「四条さん、四条さん!」

貴音「み、みるきぃはママの味…」

春香「ふざけないでください!ほら!起きてくださいってば!」

貴音「は、春香…わたくしは、プロデューサーとき、キスを」

春香「意味が分かりません、とりあえずお昼ご飯食べに行きましょう」

貴音「こんにちはお昼ご飯!」

春香「ほんと、食べる事が好きなんですね」

貴音「ふふっ、秋は食欲の秋、食欲の秋、
そして食欲の秋なのです」

春香「はぁ…」


貴音「ちなみに春香は、何が食べたいのですか」

春香「私は、そうですねぇ…色々な物が食べれる所が良いですねぇ」

貴音「らぁめん二郎ですね」

春香「お酒も呑みたいかなぁなんて…四条さんはどこかオススメのお店、ありますか?」

貴音「らぁめん二郎」

春香「……おでん屋にしましょうか」

貴音「おでんらぁめん、ふふっ、面妖ですね」

春香「ラーメンは朝食べましたよね?だからお昼は屋台のおでんです!」

貴音「……らぁめ

春香「はいはい、行きますよ!」


やよい「うっうー、今ならおでん温かいですよ~」

春香「やややや、やおい!?やおいじゃん!」

やよい「あっ、春香さん!久しぶりですねー、元気にしてましたかぁ?」

春香「えっ、えっ?や、やよい、どうしておでん屋で働いてるの!?私初耳だよ」

やよい「響さん達から聞いて無かったんですかぁ?2年前からおでん屋さんやってたんですよ~」

春香「いや、千早ちゃんにはやよいは上手くやってけてるわ…って聞いてたけどまさかおでん屋さんって」

貴音「まずは、糸こんにゃく3、卵を2つ」

やよい「ありがとうございます~」


春香「やよいが765プロを辞めてもう6年だよね?その間はなにやってたの?」

やよい「そうですねぇ、主にバイトで食い繋いでましたよ~?」

春香「バイト…よ、よく頑張ってこれたね、尊敬するよ」

やよい「もう弟達が働き出してましたからねぇ、あっ、糸こんにゃくと卵です~」

貴音「やよい、その姿も可愛らしいですよ」

やよい「うっうー!嬉しい事言ってくれますね~、大根プレゼントしちゃいますー」

貴音「ありがとうございます」


やよい「私も大変だったんですよ?……もうかすみも結婚しちゃってお姉ちゃんの威厳丸つぶれです」

春香「あ、あはは…私は芋焼酎を貰おうかな、あと大根を2つ」

やよい「ありがとうございます~」

貴音「しかし、これで後は菊地真と…」

春香「一番大変な人、あずささんが残ってるんだよね」

やよい「……あずささんはもう諦めたほうが」

春香「嫌だよ、私は絶対にあずささんを元に戻すって決めたんだから」

やよい「そうですか…はい、芋焼酎ですよ~」


冬馬「なぁ…少しだけ寄りたい所が有るんだが良いか」

亜美「ねぇねぇ、もう亜美歩けないんだけど…汗とまんないよ↓」

真美「ま、真美もそろそろ限界かも…足がパンパンなんだけど」

雪歩「あ、あの、冬馬さん?私はもう大丈夫ですから二人のうちのどちらかを背負ったほうが」

冬馬「駄目だ、少しはあるいた方が身体にも良いんだ。こいつ等がおかしいだけなんだからよ」

亜美「うぁああ!もう無理!歩かないかんね!!」

冬馬「じゃあそこで佇んでろよ」

亜美「あまとうの馬鹿!」


亜美「ねぇねぇあまとうま~そろそろ何処に行くか教えてよ~」

冬馬「喋るな動くな背中に汗が染み込むんだよ!!」

真美「ぶー!帰りは真美って言ったじゃん!あまとうまのぶぅわぁか!」

冬馬「知るか!お前はまだ歩けるだろ」

雪歩「そうだよ真美ちゃん、歩けるって大事な事なんだよ?」

真美「ゆきぴょんは良いよね~毎日穴掘りしてるから体力有り余ってるっしょ」

雪歩「まぁ、力は付いたかな?腕力とか計り方が分からないけど土方の仕事なら大丈夫かも」

冬馬「……もうすぐ着くぞ」


~死遅刻山病院~

冬馬「……ふぅ」

亜美「ここって、まさかトイレが入院してる病院?」

冬馬「あぁ…生きてるだけの翔太が居る場所さ」

雪歩「トイレ君、確かトラックに跳ねられてそのまま寝たきりなんだよね…」

冬馬「俺のせいだ、俺がそばにいながら何も出来ずに……俺は翔太を壊したんだ」

亜美「思い込み事は良く無いんだってよ!だからあまとう、早くトイレに会いに行こうよ」

冬馬「……すまねぇ、降りてくれないか」

亜美「あ、うん」


~11号室~

ガチャ

翔太「……」

冬馬「翔太、ほら、今日は珍しい奴らが来てるんだ…」

亜美「トイレ?ほ、ほんとにトイレなの?痩せこけて肌は青白いしなにより」

真美「亜美!あまとうの前でなに言ってんの?…今はただ声をかけるだけで良いんだよ」

亜美「ごめん…」

冬馬「懐かしいだろ?ほら、あの双子だ……俺達にふざけたあだ名をつけたあの双子」

翔太「……」

冬馬「なぁ翔太、いつになったら俺を見てくれるんだ?お前、何も見てないんだろ」

雪歩「翔太くん…本当に」

冬馬「そうだ、お前に自慢したい事が有るんだ」


冬馬「俺さ、お前がやりたがってたWiiΩのルイージカートやったんだぜ?」

冬馬「すっげぇ綺麗でよ!マリ◯ほんとに居なかったんだ!ビックリするだろ?」

翔太「……」

冬馬「…た、楽しかったんだけどよ……足りなかったんだ」

雪歩「冬馬さん、私達、少し出ますね」

冬馬「やっぱりよぉ、お前とやらなきゃ楽しくねぇんだよ…お前と北斗で馬鹿やってた頃が一番楽しかった…」

雪歩「亜美ちゃん、真美ちゃん…行こ」

亜美「……あまとう」

真美「行くよ亜美、今は二人にしたげようよ……その方があまとうの為でもあるから」

すみません、お風呂はいてきます

度々度々すみません、晩ご飯食べたいので10時まで…お願いします

とりあえず明日中にこれ終わらせて
金曜日当たりにホモ
土曜日にカブトムシでカブトムシが日曜日に終われば月曜日に癌です

すみません、30分まで時間ください


冬馬「なぁ翔太…俺さ、バック宙上手くなったんだぜ?お前に憧れてよ…」

翔太「……」

冬馬「翔太……なんでだよ!なんでなんだ!なんで俺じゃなくてお前なんだよ!」

冬馬「なんで……お前がこんなになっちまったんだよ」

翔太「……」

冬馬「今度さ、北斗の奴を連れてくるからな…絶対に連れてきてやるからな!」

翔太「…」ニコ

冬馬「しょ、翔太!?お前、今俺の言葉に反応したよな!」

翔太「……」

冬馬「あ、あはっ、あはは…あははははは!ま、待ってろ翔太!北斗の奴を……北斗の奴を連れてきてやるからな!」


バタン

冬馬「ありがとう!…本当にありがとう……お前らのおかげで翔太は…」

亜美「あまとう?どして泣いてんのか亜美に教えてよ」

冬馬「あり…がとう…ほんと、ありがとう…」

雪歩「冬馬さん、よ、良かったらお昼ご飯、一緒に食べに行きませんか?」

真美「おっ!もうお昼ご飯ですな~」

冬馬「……あぁ、お、俺が奢るから美味いとこに連れてってくれ…うっぐぅあ…」

雪歩「はい、美味しいおでん屋、知ってるんで行きましょう」

亜美「レッツゴー!」


冬馬「……」

亜美「ほらー!早く行こうよあまとう!置いてっちゃうよ→」

冬馬「お前、普通に歩けるんじゃねぇか…俺の苦労はいったい」

雪歩「亜美ちゃんはアレで良いんです、私にはああいった特徴も無く…ただ年だけを重ねて……」

冬馬「特徴なんて無くて良いじゃねぇか、お前はお前なんだろ」

雪歩「そんな事言われても…私には分からないんです」

冬馬「……それだよそれ、お前の変えなきゃいけないところだよ」

真美「あまとう!早く早く~」


冬馬「お前、自分に自信が無いのが嫌になって765プロを辞めたんだろ」

雪歩「わ、私は……」

冬馬「別に良いんだけどよ、俺だって今じゃただのおっさんだ…悔しいけどな」

雪歩「冬馬さんは、どうやって自分に自信をつけたんですか?良かったら教えてください…」

冬馬「自信なんてよ、つけるもんじゃなくて勝手につくもんなんだよ」

雪歩「……」

冬馬「まぁただのおっさんが言っても何も伝わらないかも知れねぇけどな、コレだけは言わせてくれないか」

冬馬「自分のやった事、悪いことでも忘れるんじゃねぇぞ……それが責任ってもんだろ」

雪歩「じ、自分のした事を忘れない…」


冬馬「……悪い、忘れてくれ」

雪歩「いいえ、忘れません…冬馬さんのおかげで何かモヤが晴れた気がします」

冬馬「はは…なんだろうな、なんかかっこ良い事言ったのかどうかも分からねぇよ…」

雪歩「冬馬さんも頑張ってください、私には分かるんです。きっとあなたも輝けるんだって」

冬馬「馬鹿言ってんじゃねぇよ……俺はもう無理なんだ…北斗だって、翔太だって居ないからよ」

雪歩「だったら集めてください、冬馬さんはジュピターのリーダーだったんですよね?なら大丈夫です」

冬馬「また…ジュピターを」

雪歩「はい!応援してます」

亜美「二人ともー!いい加減にしないと亜美キック喰らわせるよー!」


~おでん屋~

やよい「ちくわぶですよ春香さん!美味しいから食べてみてくださ~い」

春香「ねぇやよい、やよいはなんでおでん屋を?この屋台ってやよいが引っ張てるんだよね」

やよい「そうですよ~!私が頑張って引っ張てます、まぁ長介に買ってもらったんですけど」

貴音「プロデューサーもこうしてよく屋台のおでんを食べていました…わたくしも誘われた事がありましたね」モグモグ

貴音「やよい、このうっうー巻きと言うのを一つ」

やよい「分かりましたー!うっうー巻き入りま~す」

春香「あはは…うっうー巻きって」

亜美「わわっ!?はるるんじゃん」

春香「あ…ぁ…あ、亜美!?」


春香「うわぁ!懐かしいよー!」

真美「脱☆引き篭もりだよはるるん!あまとうのおかげなんだけどね→」

冬馬「お前……天海春香か?な、なんか雰囲気変わったな。こっちの銀髪は変わらねぇな」

貴音「天ヶ瀬冬馬、久しぶりの再開なのです。名前で呼ぶのが当たり前だとわたくしは思うのですが、間違っているのでしょうか」

亜美「お姫ちんは相変わらずなんだね~、なんか安心しちった」

雪歩「やよいちゃん、一週間ぶりだね。あっ、私は芋焼酎をストレートで良いかなぁ?」

やよい「うっうー!今日は大繁盛ですよ~!」

やよい「あっ、貴音さん、うっうー巻きです」

貴音「面妖な形です…こ、このプルプルしているのはなんなのですか」


冬馬「……765プロを?お前が立ち上げるのかよ」

春香「いやっ、私だけじゃないよ?皆でさ、もう一度歌いたいなぁって」

亜美「うへぇ、多分亜美一曲も踊れないよ…多分倒れちゃうよ↓」

春香「亜美のお肉ぷにぷにしてて可愛い~少し分けてほしいなぁ」

真美「真美達は一日中食べて寝てゲームやネットで終わってたかんね…さすがにヤバイかも」

冬馬「気づくのが遅いんだよば~か」

真美「あ~、なんだかあまとうに抱きつきたくなっちったなぁ」

冬馬「うぉい!その汗に塗れた顔で俺を見るんじゃねえ!!」

真美「んっふっふ~、20代最後の強がりを喰らえーあまとう!」

冬馬「ま、マスター!こいつつまみ出してくれ!」

やよい「冬馬さんはおつまみなんですかぁ?さきイカ位しか無いですよ?」


春香「……そうなんだ、あずささんの家に」

雪歩「やっぱり無理だったよ、お腹刺されちゃったんだ…ぬいぐるみを奪って捨てようと思ってね」

春香「あの人形、確かプロデューサーさんがプレゼントした物だったよね…それを子供だと思い込んで」

雪歩「でもね、さっきの春香ちゃんの言葉を聞いて諦めたくないと思ったんだ」

春香「あはは……伊織は中々の強敵だったよ。でもね、真は任せて欲しいって」

雪歩「真ちゃんを?伊織ちゃんが…うん、安心して任せられるね」

春香「伊織は嘘が嫌いだからね、絶対に真を日本に連れて帰ってくるって信じてる」

冬馬「……悪かったって」

真美「許せませぬなぁ~ほれほれ~」

冬馬「あぁ"っああ"!しつっこいんだよクソやろう!」

真美「真美は女だから野郎じゃ無いんだな~」


春香「そういえばさ、千早ちゃん達見なかった?朝に見たんだけどもう夕方近いし…やっちゃったよ」

雪歩「見てないよ、私は午前中はプロデューサーのお墓に居たから…」

春香「ご、ごめん」

雪歩「や、やめてよぉ、悪いのは私なんだから春香ちゃんが謝る必要無いってばぁ」

春香「……でも、雪歩は」

雪歩「私ね、さっきある人から心のモヤ、取ってもらったんだ。だからもう平気」

春香「心のモヤって…雪歩、本当に大丈夫なの?」

雪歩「私がプロデューサーに会いに行ってたのはね、自分のやる事を見つけたかったからなんだと思う」

雪歩「自分の行動に自信が無かった私にね、プロデューサーはいつも指示を出してくれた……だからなのかな、あそこに行ったら見つかりそうな気がしたから…」

春香「……マスター、梅酒お湯割り、二つ」

やよい「うっうー!分かりました~」


雪歩「だからね、後でまた、プロデューサーに会いに行きたいんだ」

春香「私も着いていって良いかな?プロデューサーさんに近況報告!…したいしね」

雪歩「うん!私はプロデューサーに謝りに行かなきゃいけないなぁ、自分のやった事は悪い事でも忘れちゃいけないんだよね」

春香「うぅわっ!何今のかっこ良い言葉?雪歩の言葉じゃぜったい無いよね」

やよい「梅酒用意しましたよ~!」

雪歩「……内緒かなぁ」

春香「うへぇ、雪歩も四条さんみたいなキャラになってんじゃん」

雪歩「ほら、呑もうよ春香ちゃん!かんぱーい」

春香「はぁ、またため息だよぉ……乾杯」


~居酒屋POPPO~

美希「あはは、そうなんだぁ。響も大変だったんだね」

響「自分、今は汚れ役位しか無いんだぞ?有っても深夜番組のB級のお笑い番組さぁ…」

小鳥「千早ちゃん?寝てるんですか~?」

千早「んぐっふふ…んあっは…はは…てんひょー、うめひゅ…」

鳩山「POPPO」

小鳥「すいません、私はロースカツ一つ」

鳩山「POPPO」

美希「わっ!もう夕方なの…」

響「あぁ、そろそろ出るか?自分、違う店に行きたいぞ」


~車内~

美希「じゃあ千早さん、運転よろしくなの~」

千早「あひゃい…んぁっあ…いひまふ」

小鳥「千早ちゃん、大丈夫なんですか?泥酔してますけど」

響「千早なら大丈夫だぞ、すんごい可愛いからな」

千早「ぶるるるー!」


美希「で、次に行く店はどうするの?ミキ、あんまり入らないよ?」

響「大丈夫さぁ!そんなに重い物は無いからな」

千早「んあぁあー!!」

小鳥「ち、千早ちゃん!目の前の信号赤ですよ赤!」

ドズンッ!

響「わー!また跳ねたのか千早ー!今日で二人目だぞ!」

美希「ねぇ響、ミキが代わろうか?そんなにお酒回ってないし」


千早「んふっにぁは…すぅすぅ……zZ」

美希「結局ミキが運転しなきゃなんないんだね…別に良いけど」

響「 ご、ごめんな美希、千早の奴少しお酒がまわりすぎたんだ」

美希「……ねぇ響、今日さ、どうせならハニーのお墓に行かない?ミキね、久しぶりに会いたいなぁ」

響「?美希、もしかして一人で行った事無いのか?」

美希「当たり前だよ、一人でハニーを見に行ったらミキ、絶対甘えちゃうと思うから…」

響「なんだ、自分と同じなんだな。自分、麻薬は使う勇気はあっても一人でプロデューサーに会いに行くのは無理だった」


美希「……どうして?ミキと同じじゃないよね」

響「自分は…甘えるとかじゃなくて壊れそうだったからかな」

響「プロデューサーを忘れる為に麻薬始めたのに自分の部屋にはプロデューサーとの写真があるんだ……自分でも分からなくなっちゃう時もある」

美希「それで、どうして写真を捨てないの?ハニーを忘れたいんだよね」

響「だから……そのモヤを取る為の麻薬なんだ、自分、馬鹿見たいだろ?」

美希「馬鹿じゃないよ、悪いのは麻薬なんだから……ただ、それに手を出した響は褒められたものじゃないかなぁ」

響「……」

美希「だから今日、色々ぶつけようよ、ね?」

響「うん、自分、プロデューサーに言いたい事沢山あるんだ…だからありがとな、美希」

美希「こっぱずかしいのはあまり好きじゃないなぁ」

うぐあぁ"…ずみまぜん、45分まで時間ください

あとこれ書くの辛いですね、アイドルの成れの果てってこわわわ


美希「響、そういえばさ、律子って今どうしてるの?ハニーが居なくなった時、あの葬式以来見てないの」

響「それが……自分も律子の事は知らないんだ。多分他の皆も知らないと思う」

美希「な、なに?行方不明なの?だったら涼ちゃんに聞くとか…あっ、もう涼くんだったね」

響「もちろん、涼にも聞いたけど…あの日から少しして、姿を消して以来自宅には帰ってないみたいなんだ」

美希「だ、だったら16年間誰とも会ってないって事!?も、もしかして死んでるんじゃ」

響「あははは、律子がそんな事すると思うか?それは絶対にないぞ」

美希「……そ、そうだよね。律子が死ぬ筈無いもんね」

響「あっ、あそこの屋台だぞ!」

美希「ねぇ響、他の店にしない?お客さんぎゅうぎゅうだよ?」

響「大丈夫、あそこの店長、やよいなんだ」

美希「!!?」

ドズンッ

響「わー!なにやってんだ美希!」


美希「ややや、やよいが店長やってるの!?ああ、ありあり…ありえないの!」

響「うわぁ…また跳ねちゃったぞ、下手したら捕まっちゃうぞ自分達」

美希「ご、ごめんなさい…あまりに急過ぎたから前が見えなかったの」

響「まぁ良いさぁ、とりあえずそこの近くに駐車場があるからそこに停めればいいんだ」

美希「まさかやよいが……人生何が起こるか分からないの」

響「それは言いっこ無しだぞ、自分だって麻薬中毒になってるんだしな……はは」

美希「笑えない冗談は好きじゃ無いかな、ほら、早く降りてやよいに会いに行くの」

響「ほら千早、なにお尻だしたまま寝てるのさぁ!年齢的にマズイぞ」

千早「みん…ごすごすごす……みんごすごすごす」

小鳥「千早ちゃんは私が連れて行きますから先に行っててください」


春香「そろそろ行く?もう辺りも薄暗くなってきたし、早く行かなきゃ真っ暗になっちゃうよ」

雪歩「そうだね、そろそろ行こうか……って、亜美ちゃんと真美ちゃんが」

亜美「んにゃにいってんのあまとう!!オジサン悲しいよ?亜美の入れたおしゃけがのめにゃいのかー!」

冬馬「くっせ!おい息吹きかけるな馬鹿!俺はあんまり酒は好きじゃねぇんだよ!」

真美「んっふっふっげっぷ」

冬馬「臭いっつってんだろうがぁ!お、おい貴音!た、助けてくれよ」

貴音「冬馬、亜美と真美の好意を受け取らぬつもりなのですか?二人がここまで心を開いたのは恐らくはプロデューサー以外で二人目なのですよ?」

冬馬「心開いたってただ酔っ払ってるだけじゃねぇか!……お、おい亜美!そこは違うだろ!!うがあぁあ"!」

亜美「んっふっふ~、あまどうがぁあ」


春香「あ、あははは…さすがだねあの二人、ジュピターのリーダーもたじたじだよ」

雪歩「あの二人を外に出したくらいだからねぇ、相当だよ、冬馬さんの人望の厚さは」

春香「……じゃあ行こうか、やよい、お勘定を」

美希「やっぱり春香なの!お久しぶりだね皆!」

響「やよい~、久しぶりだな!元気にしてたか?自分はすっごく元気だぞ」

春香「あ、み、美希!?久しぶりだねぇ。本当に久しぶりだよぉ」

響「おー!亜美と真美も居るぞ……あまとうも居るな、すんごいメンツだぞ」

冬馬「だ、誰かぁあ!助けてぐれぇえ"!し、死ぬ!」

真美「だったら真美ちゅわんが助けてあげっかんね→→」

亜美「真美はダメ→あまどうは亜美が亜美亜美するんだかんね~」

冬馬「うぁあ"!店長!店長ー!」


美希「うん、ミキは相変わらずスターダストプロダクショ◯で頑張ってるよ」

春香「ほんと美希は凄いよねぇ、765プロのメンバーで美希だけだよ今だにテレビに出まくってるのって」

美希「……ねぇ春香、会っていきなり悪いんだけどさ、今からハニーの所に行かない?」

響「え?食べて行かないのか?自分少しだけいれて行きたいんだけど」

やよい「プロデューサーの所に行くんなら私も連れてってください、私もプロデューサーに挨拶したいです」

雪歩「うん!皆で行こうよ。その方がプロデューサーもきっと喜んでくれるよ」

貴音「……千早?どうしたのですか、顔が崩れていますよ」

千早「みん…ごすごすごす……ぶるる~」

春香「千早ちゃん、お水ですよお水」

千早「ありひゃほ…はひゅはぁ」ゴクゴク

冬馬「……おい、いい加減にしねぇとセクハラで訴えるぞ」

亜美「あまとうこわわわ~」

冬馬「お前等、今から奴の墓に行くんだぞ…気を引き締めろっての」

真美「らじゃー!」


冬馬「ここから近いんだな…その、プロデューサーの墓ってのはよ」

美希「ふううぅ、うん、大丈夫…今日墓って皆が居るから大丈夫なの」

響「……プロデューサー、少しだけ、恐いかな…やっぱり緊張するさぁ」

亜美「兄ちゃんに会うのも数年ぶりなんだねぇ、亜美びっくりしちゃった」

真美「……なんか運命感じるよね、真美達が数年ぶりに外に出た日に集まって兄ちゃんに会いに行くってのはさ」

貴音「あなた様…わたくしは、まだ約束を叶えていません……本当に良いのでしょうか」

雪歩「四条さんも響ちゃん達と同じであってなかったんですか?意外です」

貴音「ふふ、わたくしにもやれぬ事は数えきれないほどあります…ただ、これは特別、辛い事なのです」

雪歩「……ごめんなさい」

千早「もうすぐね…プロデューサー、元気にしてるのかしら」

小鳥「大丈夫ですよ、だって……プロデューサーさんなんですよ?大丈夫です、大丈夫…」

春香「……」


春香「……お久しぶりです、プロデューサーさん。今日は…方向に……き、来ちゃいました…」

冬馬「悪い、俺は邪魔みたいだな…ちょっと散歩してくる」

『君も…一緒に……ダメかな』

貴音「冬馬、あなたも関係が無いわけではないのですよ。お願いです、今はこの場に居てください」

冬馬「良いけどよ、俺あんま得意じゃねぇんだよこういう雰囲気」

響「なぁ、自分が先に言って良いかな…や、やっぱり一人ずつ言おうよ」

美希「うん、ミキも響に賛成なの。今なら皆が居るから大丈夫」

千早「……そうしましょう、私もプロデューサーとゆっくり話したいから」

春香「うん……じゃあ響ちゃん、プロデューサーさんに…あってきてよ」

響「ごめんな、なんか自分が先だなんてズルいよな…」

雪歩「……頑張ってね、私達、ちゃんと見守ってるから」

響「ありがとう…じゃあ、行くぞ」


響「……なぁプロデューサー、実は自分、隠してる事が有るんだ」

千早「……」

響「これ、さっき千早に燃やされた麻薬の残りなんだ…おかしいよな、やっぱり怖かったから、あの時隠してたんだ」

千早「我那覇さん…」

響「でももうコレも要らない…きっと、明日から地獄だぞ。だって自分、もう何年も使ってたから……だけどなプロデューサー」

響「もう負けないから!今度は嘘じゃ無いぞ!だって…皆の前で約束したんだから!プロデューサーとも約束した!」

響「だから!……プロデューサーにもう、心配かけないぞ…自分、これから先も頑張るぞ」

『……響、君は…頑張れるよ、俺が保証する…だって響は強いから』

響「もうこの袋は見ないよ、これから先は自分の未来しか見ないから!」

響「…だからプロデューサー……待っててね…自分、胸をはってプロデューサーに会いに行くから……待って…てね」

『……待ってる』


響「うぐあぁ"…千早、ごめん…自分、怖くて……千早を裏切ってた…ごめんなさい」

千早「我那覇さん、もう良いのよ…だからもう、プロデューサーの前で泣くのはやめにしましょう……プロデューサーを安心させたいんでしょ?」

響「ゔん…ぅっ……っぐうぃっがっは…あぁ"」

千早「大丈夫だから…よく頑張って皆に告白出来たわね……偉いわ、我那覇さんは偉い」

春香「そうだよ、響ちゃんはずっと溜め込んでたものを吐き出す勇気を私達に…プロデューサーさんに見せたんだよ?」

春香「だからプロデューサーさんもきっと、いや、絶対響ちゃんを許してくれるよ」

響「ゔぅ…ああぐっ…があぁ"っぐ…」

美希「次はミキに行かせてくれないかな?」

春香「えっ?さ、最後じゃなくて良いの?み、美希はプロデューサーさんの事」

美希「だからだよ……だから早くハニーに言いたいの、良いかな?」

春香「……うん」


美希「ねぇハニー、先ずはミキに謝らせて……ハニーが居なくなって、勝手に765プロを抜けてごめんなさい」

美希「ミキね、ただ逃げたかっただけなんだ…けど、やっぱりまだアイドルを続けたかったから……だからミキ、別の事務所に行っちゃったの」

美希「卑怯だよね、まるで765プロを踏み台にしたみたいで……ごめんなさい、ハニー」

『けど美希は、それから頑張った…今が有るのは美希の努力の結果だ。胸を張って良いんだぞ』

美希「……それとね、もう一つ、いや、コレが言いたかったんだけどね……言うよ?言うからね」

『あぁ、美希の言いたい事を言って欲しい、今まで、溜めてた物を吐き出してくれ…美希』

美希「ふうぅ……はあぁ…うん、大丈夫」

美希「………ミキ、ミキね!!」

美希「恋をしようと思うの!!今までハニーを思ってたけど、もうそれは終わりにするの!!」


美希「ずっとずっとずっと!!ハニーが大好きだった!765プロを辞めて別の事務所に入ったら!少しはハニーが薄れる気がしたの!!」

『美希…』

美希「だけど意味が無かった!離れれば離れるだけ……はぁっはっ……離れれば離れるだけ!ハニーを追いかける様になってたの!」

美希「気がついたら20になってた!でもハニーを思ったの!!25になっても30になってもずっとずっとずっとハニーを忘れれなかった!!」

美希「けど……やっと、やっと答えが出せた…ミキは……ミキは…」

美希「ミキはね!子供が欲しい!!きらきらのドレスを着てみたい!撮影とかじゃなくて!!好きになった人の隣で、そのドレスを着てみたいの!」

美希「……だから、ハニー……いや」

美希「今までありがとうございました!!」

美希「プロデューサーさん!大好きだったの!!」

しえ


美希「はぁはぁ……ありがとう、プロデューサーさん」

美希「ミキは…今から、ミキだけのハニーを見つけてみせるの……だからね、プロデューサーさんに会わせたいな、ミキのハニーを」

『……楽しみにしてる、ずっと待ってる。美希、俺も…大好きでした』

美希「……ゔっ…ぅあぁ"っ…」

千早「美希、あなたプロデューサーの事は…」

美希「あはは……ミキってさ、あの時言ったけど……だけど皆に会って、皆に会えて変わろうって思えたんだよ…」

美希「もうプロデューサーさんを追いかけないよ…だってミキ、約束したもん」

美希「プロデューサーさんに、ミキのハニーを…ミキの子供を見せるんだって」

千早「……えぇ、そうね」

美希「頑張る…絶対に挫けない、だからミキね、もっともっと上を目指すんだ…」

千早「次は私に行かせてくれないかしら…」

春香「千早ちゃん…」

千早「春香、行ってきます」

春香「……行ってらっしゃい」

しかし16年は跳ばしすぎたな
せめて5年位ならアイドル復帰できそうだったが


千早「プロデューサー、私は…プロデューサーの言う歌姫になれなかった」

千早「いや、恐かっただけなのかもしれません……プロデューサーと一緒に、アイドルの階段を上って行きました」

千早「ただ…突然崩れ去った先の道を、私はただ、立ち止まって見ていただけ。いつかその道が……現れるのだろうと」

千早「もう一度、スタートラインに立てなかった……戻り方は知っていた筈なのに、戻ろうとしなかったんです」

『……』

千早「知らない内に、私は歌を歌わなくなりました……自分で歌うのではなく、歌わされる日々……いくらCDが売れても、全く嬉しく無かった」

千早「時の流れに逆らえず、気がつけばこの有様なんです」

『千早は、千早は…歌をうたいたいのか』

千早「今日、皆に会って、懐かしかった……あの頃を思い出した時、忘れていた物が一気に溢れ出しました」

千早「私は……歌を歌いたい、歌わされるんじゃなくて、私の意志で歌いたい」

千早「そう思った時、プロデューサーに報告をしようと決めました……プロデューサー、私、もう一度スタートラインに立ってみようと思います」

千早「今度は…必ず上りきってみせます。だから……安心してください。私はもう、大丈夫です…」

『あぁ、千早の歌、楽しみに待ってるぞ……頑張れ、お前は765プロの歌姫なんだからな』

千早「……ありがとう、ございました」


千早「……春香、私…私」

春香「千早ちゃん、おかえり…輝いてたよ?千早ちゃん…輝いてた」

千早「はるか…た、ただいま…」

冬馬「……や、やっぱよ…俺こういうの無理だ…年取ったらよぉ、涙腺が弱くなっちまう…」

亜美「じゃあ…次は亜美達の番だね」

真美「分かってる、真美達は二人で兄ちゃんに会わなきゃなんないんだよね」

雪歩「真美ちゃん、亜美ちゃん」

亜美「ゆきぴょん大丈夫だって!兄ちゃんに会いに行くだけなんだからさ」

真美「……じゃあ行くよ、もうじきお月様がでちゃうし」

貴音「月…ですか」

それより勢いでひき殺された人の方がかわいそう


亜美「ねぇ兄ちゃん、亜美達変わったっしょ?こう見えてもモテモテだったんだよ~」

真美「……最初はね、やっぱり謝らないといけないんだ…765プロを辞めて、医者を目指すんだって意気込んだのにさ…」

亜美「兄ちゃん、亜美達、投げ出しちゃったんだ…一応、東大の医学部だったんだよ?大学院も行った…けど、あきらめちゃった」

真美「それからずっとね、真美達、いえに引き篭もってたんだ…笑っちゃうよね。真美達って最低だよ」

亜美「……でもね、そんな亜美達でも今、こうして兄ちゃんの目の前に立ってるんだよ?」

亜美「亜美達、数年ぶりに家を出たんだ。どう?凄いっしょ!」

真美「でね、今日、ある人に出会ったんだ……真美達を外の世界に連れ出してくれた人、天ヶ瀬冬馬…ジュピターのリーダーだよ?」

亜美「それでね、冬馬の親友に会ったんだ…御手洗翔太、ジュピターのメンバー」

真美「……真美達ってさ、親が医者で、所謂サラブレッドってやつ…でね、もう一回、頑張ろうと思ってる」

亜美「うん、亜美達を助けてくれた、その人を助けたいって思ったんだよ」

真美「兄ちゃん、真美達、もう一回必死になって頑張るよ!だからさ、見ててね?約束だよ!」

『……約束、したよ』

誰かハンタバレをスレタイに入れて立てる馬鹿のチンコを
くるみ割りでグチッて潰しても良いって法律作ってくれ

誤爆したけどあんまり誤爆じゃなかった

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

スネ夫SSが書きたい今日この頃、始まります。保守ありがとうございました


亜美「うっし!亜美ちんは完了!」

真美「ふうぅ…うん、真美も大丈夫だよ」

冬馬「おい待てよ、お前等、さっき翔太の事を…その」

亜美「あまとう、トイレがもしほくほくと会わせて治んなかったら亜美達に任せてよ!」

真美「真美達を救ってくれたあまとうを今度は真美達が救う番だから!あまとう、真美達、頑張るからね!」

冬馬「…あ…ありがとう…俺は、俺は…お前達に感謝しきれねぇよ…」

亜美「んっふっふ~、だったら亜美を幸せにしたら許したげるよ→」

冬馬「ば…ばぁか……んな約束出来っかよ……ありがとな」

真美「あ…」

やよい「次は私です…真美、どいてください。プロデューサーに会ってきますね」

真美「やよいっち……うん!ガッツっしょ!」

やよい「……はい、行ってきます」

やよい「プロデューサー、私は今、おでん屋の店長やってるんです!765プロを辞めてしまって私、何をしたら良いのかわかりませんでした」

やよい「あっ!765プロを辞めたのは私の意志なんですよ!?クビになったとかじゃないんで安心してください」

『うん、知ってる。やよいは、先の事を考えてアイドルを辞めたんだよね…家族を養わなきゃいけないから、少しでもお金になる仕事を…』

やよい「本当は辞めたく無かったんです、けど…プロデューサーが居なくなってから私のお仕事は無くなっていきました。律子さんが居なくなってからの私達は自分でお仕事を探してたんですよ?」

やよい「だけど……私は弱かったから、自分で何かを見つけてくるのが下手くそだったんです」

やよい「……だから、お金にならないのならって私…最低な理由でアイドルを辞めちゃいました……皆を養わなくちゃいけなかったから」

『大丈夫、俺はやよいを見てきたから。だからそんなに落ち込まないでくれよ』

やよい「私、必死になってアルバイトしてたんですよ?けど、何処もすぐクビになっちゃって……何時の間にか弟達は働いていました」

やよい「それで、気づいたら自分の居場所が無くなってたんです…だから私、ヤケになって弟に頼んで屋台を買って貰ったんですよ」

やよい「プロデューサーが好きだったおでん屋です!……プロデューサー、私はまだ諦めきれていません。また皆と歌いたいんです……トップアイドルとかじゃなくて!また皆と一緒に歌いたい!」

やよい「だからプロデューサー、私、やってみますね!皆と最高の思い出、作ります!」

『やよい……良かった、これなら大丈夫そうだな』

やよい「プロデューサー、ハイタッチです!」

やよい「ハ~イ、タッチ!」

『……ハ~イ、タッチ』


やよい「プロデューサー、届きましたかー!?私の思い、受け取ってくれましたかー!!」

『……うん、やよいの気持ち、受け取ったよ』

やよい「プロデューサー!いつかそこに行く事になったら私!美味しいおでんを作りますねー!」

やよい「ぷ…プロデューサーが…だ、大好きだっだおでん…い、いっぱい作ります…ね…ぅ…あぁ」

『期待しとく、だからさやよい、涙を拭って、笑顔で空を見てくれないか?』

やよい「プロデューサー!!大好きでしたー!ありがとうございましたー!!」

『……ありがとうやよい!俺も大好きだったよ、やよいの笑顔、いただきました』

やよい「……ゔっぐ…ぁっああ"…ぅ…ぁっああ"」

雪歩「やよいちゃん、大丈夫?」

やよい「プロデューサー…え、笑顔だったんですかね?わ、私の笑顔……届いたんですかぁ"?」

雪歩「うん、届いてるよ。やよいちゃんの笑顔、プロデューサーに届いてる」

『あぁ、届いてるよ。ありがとうなやよい』

雪歩「……ふぅ、次は私」

春香「もう、外も真っ暗になってきたね」


雪歩「……ごめんなさい、何度もプロデューサーのお墓を傷つけてしまって」

『雪歩、別に気にしちゃいないさ…それに、今の雪歩を見たら全てが許せる気がする』

雪歩「私は、アイドル時代の私は本当に何も出来ませんでした…1~10を全て教えて貰ってやっと1が出来る様な子だったんです」

雪歩「だから、そんな私を導いてくれるプロデューサーが私の支えだったんですよ?だから私、何時の間にかプロデューサーに頼りっぱなしになっちゃってた…」

雪歩「だからプロデューサーが居なくなった時、頭の中が真っ白になったんです……私はどうすれば良いのか?何をしたら良いのか?」

雪歩「気がついたら、自分じゃ何も出来なくなっちゃってたんですよね。何時も聞こえていた声が私の耳から消えてしまった事実を、私は受け止めきれなかったんです」

雪歩「だから今まで、プロデューサーを冒涜する様な真似、してたんです……あなたの声が聞きたかったから。また私を導いてくれる、そんなあなたの声が……聞きたかったから」

雪歩「だから私は、自分がした事の重さを理解してなかった。だから繰り返しプロデューサーのお墓を荒らしてしまってた……けどプロデューサー、私、気づけました」

雪歩「自分のやった事、どんなに悪い事でも忘れない。これで、今までの自分がどれ程バカだったのか……今更、気づいたんです」

『……雪歩は、雪歩は今から、これからどうしたいんだ?また、誰かの助言が必要かい?』

雪歩「プロデューサー、あの……、なんでもないですぅ……」
雪歩「プロデューサー、あの……、なんでもないですぅ……」 - SSまとめ速報
(http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1322655350/)

こっちがスロスだよな?


雪歩「プロデューサー、私は、まだ先の事は分かりません。だって、それを決めるのは私なんだから!」

『自分で決める、自分で道を見つける…それが雪歩、君の答えなんだね。』

雪歩「でも今の私がやりたい事はあります!み、皆とまた歌いたいんです」

雪歩「もうあの時の様に歌えないかもしれない、もうあの時の様に踊れないかもしれない」

雪歩「だけど、私は諦めません!プロデューサーを笑顔に出来る様な歌を!プロデューサーが見惚れる様なダンスを!!」

雪歩「……だからプロデューサー、そこで見てて下さい。私はあなたを見る事が出来ないけど、あなたは私を見る事が出来る」

雪歩「プロデューサー、楽しみにしててくださいね?絶対、満足させてみせます」

『雪歩の言う事、信じて待ってる…だから、最高のステージを、よろしくお願いします』

雪歩「プロデューサー、ありがとうございました…」

>>628
そっちはハーレムP

http://i.imgur.com/5VJm7.jpg

AHAHAHAHAネタがないYOおやすMI

ゆっくり休め

1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. ONE ~輝く季節へ~ 茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司のSS
茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司を主人公にして、
中学生時代の里村茜、柚木詩子、南条先生を攻略する OR 城島司ルート、城島司 帰還END(茜以外の
他のヒロインEND後なら大丈夫なのに。)
5. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
6. ファーランド サーガ1、ファーランド サーガ2
ファーランド シリーズ 歴代最高名作 RPG
7. MinDeaD BlooD ~支配者の為の狂死曲~
8. Phantom of Inferno
END.11 終わりなき悪夢(帰国end)後 玲二×美緒
9. 銀色-完全版-、朱
『銀色』『朱』に連なる 現代を 背景で 輪廻転生した久世がが通ってる学園に
ラッテが転校生,石切が先生である 石切×久世
10. Dies irae

SS予定は無いのでしょうか?

続き読みたいから勝手に保守してるだけですし


春香「雪歩…あ、あの」

雪歩「……次は誰の番?春香ちゃん?それとこ四条さんかな」

春香「プロデューサーさんは、き、きっと雪歩の事、許してくれてると思うよ?だからさ、雪歩だって」

雪歩「春香ちゃん…今は、ちょっと一人で考えたいんだ……ごめんね」

春香「……こっちこそ、ごめん」

貴音「春香、最後はあなたに任せます。ですから、次はわたくしに行かせてはくれませんか?」

春香「四条さん……はい、任せてください」

貴音「ふふっ、相変わらず頼もしい顔ですね……では、行って参ります」

春香「はい、行ってらっしゃい」

のヮの


貴音「……あなた様がわたくしの元を去り、16年なのですね…何時の間にかわたくしも34、しかし、変わったのは外見だけ」

貴音「中身を変えようと努力はしました、新しい自分を見つけようと、自分の良い所を伸ばそうと……悲しき事に、それは叶わぬ夢となりました」

貴音「何かにつまづき、挫けそうになる度に、あなた様を想っていた……それが自らの為にならぬ事と知っていながら、ただ逃げる口実が、欲しかっただけなのかもしれません」

貴音「……それに、月を見ている時は、この苦痛から解放されていました…夜空に散りばめられた星のかけら、見上げるとそこには大きく、黄色いお月様がわたくしを照らしてくれるのです」

貴音「ずっと一人で見ていた月、あなた様が居なくなり、独りになった時、月が姿を変えたのです……月に、あなた様を重ねて見る様になりました」

貴音「それからは、毎夜、欠かさず空を見上げてあなた様に会いに行ってました。それだけが、わたくしの支えだったのです…」

貴音「しかし、ある日、わたくしは気づいてしまったのです……月にあなた様を重ねる事は、今までのわたくしを否定しているのだと…」

貴音「逃げていては、先の光さえ自ら閉ざしていくのだと…わたくしは、頂きに立ち、見てみたい景色があります」

貴音「見上げるだけではいけないのです。それでは、何時まで経ってもあなた様と交わした約束を果たせられない……あなた様、わたくしは見てみたい」

貴音「アイドルになるきっかけ、わたくしの夢……頂きから見えた景色を、あなた様に伝えねばならないのです」

貴音の独白はテキスト量多いなww


『……』

貴音「そう決めた日から、わたくしは月を見る事は無くなりました……独りで見る月は、きっと美しくないのだと勝手に決めつけ」

貴音「あなた様を重ね、あの頃を思い出すのが嫌だった……過去を振り返り、今の刻を止める様な真似だけはしたくなかったのです」

貴音「……しかし、本日、みなに会いわたくしの気持ちは揺らぎました。過去を思い出す事は、自らの為にならないのだと思っていた」

貴音「それは、決めつけていただけだったのです……そうやって、自らの道を閉ざしていた…自分の可能性を潰していたのは過去の自分ではなく、今の自分だと気づかされました……あなた様」

貴音「今、わたくしは月を見上げています……あなた様も、この月を見ていますか?……とても…とても綺麗です…あなた様を重ね、わたくしは月の美しさを忘れてしまっていた…」

貴音「いつか……それがいつになるか分かりません、それは見えぬまま終わるのかもしれません……ですが」

貴音「見てみたい、その景色を見てみたいのです……それはきっと、この月より美しいのだと…わたくしは思います」

貴音「あなた様、わたくしはもう、大丈夫です……ただ、一つだけわがままを聞いてくれませんか」

貴音「…この先、わたくしがあなた様の元に行く、その時まで……わたくしを見守っていてはくれませんか?」

『何時だって君を見ているよ、ずっと、貴音を見てる……だから安心してほしい…それに……綺麗だな、月』

貴音「あなた様…今宵の月のように……わたくしは輝いてみようと思います……もう少しだけ、待っていてください」

貴音「あなた様の元へ行く前に、やらねばならぬ事があります……あなた様、その時まで…どうか…」


貴音「……春香」

春香「四条さん、あの、い、今だって四条さんはあの月に負けない位、輝いてますよ」

春香「きっとプロデューサーさんだってそれは分かってると思います!だから四条さん!」

春香「見てみようよ!頂きから見えた景色、プロデューサーさんに伝えようよ!」

貴音「……はい」

春香「いよっーし!最後は私だね!四条さん、行っています!」

貴音「春香……ありがとうございます」

春香「何言ってるんですか!しんみりするのはもう無しですよ!だって四条さん、変わったんですから!」

貴音「……」

春香「根拠は無いんですけど、四条さんは変わりました。間違いなく、さっきより輝いてます」

貴音「春香…」

春香「どうしたんですか?」

貴音「……今宵の月は…綺麗ですね」

春香「今宵の月も、ですよ!四条さん」

貴音「ふふ…すみません」

春香「プロデューサーさん聞いてください」

  『口臭いから黙れ』

春香「のヮの」


春香「あはは…お久しぶりです、天海春香です!……って、今日の朝会っちゃってますよね、私達」

『確かに…まさか会うなんて思わなかったよ、ビックリした』

春香「……でも、朝の頃の私と比べると今の私の方が良い顔してると思いません?えへへ、ありがとうございます。きっと今、私の事褒めてくれたんですよね?」

春香「皆と会って、いっぱいお喋りしていく内に……やっぱ、思い出しちゃいました。あの頃、楽しかったあの日を…」

春香「今が…楽しくない訳じゃないんですよ?……ただ、酷く虚しい時が有るんです…やっぱり、皆と一緒の方が楽しいから…」

『……でもな春香、皆はそれぞれの道を歩んでるんだ。それを引き止める真似だけはしちゃいけない…それは、春香が一番理解してると思うぞ』

春香「分かってます、それはただの我儘で、皆は皆の夢があって……私なんかが引き止めちゃいけないんだって事位…分かってます」

春香「……プロデューサーさん、私、これから皆と一緒に歌を歌おうなんて考えちゃってるんですよ…プロデューサーさんを安心させようって」

春香「でも……本当は、私が皆と会いたいだけなのかなぁって…プロデューサーさんをダシにして、自分の願いを叶えようなんて私……最低です」

『それでも……それでも春香は、今自分のやりたい事が見えてるんだろ?俺をダシになんて変な言い方で自分を責めないでくれないかな…なんか、ちょっと苦しい』

春香「でも……私、自分のやりたい事が見つかったんです!皆と一緒に、プロデューサーさんの為に歌いたい!」

春香「だからプロデューサーさん!楽しみにしててください!!必ず成功させてみせます!私達……765プロのコンサート!」

春香「プロデューサーさん!!もう少しだけ待っててくださいね!チケットは……チケットは要りませんから!」


春香「……よし!じゃあ皆、もう遅いし帰ろっか?明日から頑張らないとね!」

響「当然だぞ!自分、明日から歌とダンス頑張るんだ!」

亜美「いや~、久しぶりだねぇ皆でレッスンなんて。そういやまだあんの?あの小さなレッスン場」

千早「大丈夫よ……有るのはあるんだけど、一切手をつけてなかったからとんでもない事になっていると思うけど」

真美「じゃあ明日はそこの掃除で決まりだね~、真美、一番早く来て掃除始めとくよ!ね、あまとう」

冬馬「おい、おかしいだろ!俺は別に765プロのアイドルじゃねぇんだぞ」

真美「ふ~ん、せっかく真美ん家に泊めたげようと思ったのに」

冬馬「なに!?」

美希「あれ?もしかして冬馬って…ホームレスなの?ちょっと意外かも」

冬馬「仕方ねぇだろ……金は無いしバイトも全然決まらなかったんだからよぉ」

響「落ちるところまで落ちてるな…」

冬馬「うるせぇ!麻薬中毒に言われたくねぇんだよ!!」

響「自分は今日をもってやめるから良いんだよ!!ホームレスの分際で自分にたてつくなよ!」

冬馬「んなんだと沖縄ぁあ!」


~カブスのBAR~

北斗「なる程ね、君のところも苦労してたんだ…マスター、ホットドッグを」

オバマ「Yes We can」

真「お前のとこも凄い事になってたなんて…まさかあの翔太が」

北斗「風の噂さ☆まぁ、俺は信じちゃいないがな…ただ、会いたいな…あの二人に」

真「僕だって会いたいさ……ただ、その為にはお金が要るんだ…10億って大金が」

北斗「……気づいてんだろ?それが意味の無い事だって」

真「……当たり前だろ…今更、今更どの面下げて帰れば良いんだよ!?僕は皆を裏切って単身、海外に渡ったんだぞ?それに…今の僕は殺し屋なんだ、会える訳ないだろ」

北斗「まっ、今は忘れよう、素敵な出会いに乾杯☆」

真「……はぁ」


北斗「一つ、聞きたいんだが良いかな」

真「なんだよ、今は僕、そんなに機嫌良くないから腰に隠してる銃で撃つかもしれないから」

北斗「……誰からそう言った情報を手に入れてるんだ?海外に来てるなら誰かとメールのやりとりでもしてるのかい?」

真「律子って覚えてる?あの竜宮小町のプロデューサーやってた人、律子とは定期的に連絡とってるから」

北斗「律子……あぁ、あの眼鏡が似合うレディの事か、俺は一度見たレディは忘れないからね☆」

真「律子の奴、絶対プロデューサーを喜ばせるんだって言って世界を転々としてるみたい、自分がすべき事を見つけたら日本に帰るんだってさ」

北斗「ふう~、行動力のあるレディは良い女になるんだ。あってみたいな」

オバマ「WeWe can」

北斗「サンキュ」

真「…なんでオバマが」


P「伊織様、菊池真様を発見しました……誰かと一緒にBARで雑談を」

伊織「あのねぇ、一応言い直すけど菊池真じゃなくて菊地真よ!まぁ、間違えやすいのは間違えやすいけど」

P「どうしますか?力ずくでないと彼女は動いてくれませんよ」

伊織「アンタが真とやりあって勝てる訳無いじゃない、世界の5指に入る位今の真って強いのよ?影刻みって通り名があるんだから」

P「影刻み(シャドウメーカー)ですか、カッコ良いですね」

伊織「あいつの通る所には人の遺体しか残らないって言う位だからねぇ…ほんと馬鹿な奴」

P「どうしますか?」

伊織「力で無理なら口で勝負よ!二人で行くわよ」

P「はい、伊織様」

千早…危険運転致死傷罪 美希…飲酒運転、人身事故
雪歩…麻薬、墓荒らし 響…麻薬、麻薬栽培
真…殺人 あずさ…黄色い救急車

のヮの < たのしい765ぷろだくしょん


伊織「あとさ、アンタに言いたい事があるんだけど」

P「どうしたのですか伊織様?早く真様を捉え、日本へと連れ戻すのが最優先な筈…それよりも重要な事なのですか」

伊織「それよそれ、私の事は伊織って呼びなさい。それとアンタはもうロボットじゃないんだからそんなに堅苦しくしないでよ…」

P「伊織様の命令と言うのであれば」

伊織「だからぁ!命令とかは無しって言ったじゃない馬鹿!スクラップにするわよ!?」

P「今、ロボットでは無いといったばかりなのでは…」

伊織「うるさい!ほら、早く行くわよ」

P「……了解しました、い、伊織……様」

伊織「伊織!呼び捨てで良いのよ」

P「わ、分かりました、い、伊織」

伊織「……そっ、じゃあ行くわよ」

ごめんなさいこんばんは晩ご飯
ぶっちゃけた話律子は……うん

>>756
何年かしたら収まるだろうし。
多少性格変わるくらいならわかるけど、16年経ってもこんなマジキチなわけねぇだろw

>>757
大丈夫?○○○のSSだよ?


真「お前は……もし、日本へ帰れるならどうするつもり?やっぱり冬馬と翔太に会いたい?」

北斗「どうなんだろうなぁ、会いたいのは会いたいさ。けど、きっと会えない……それに、今は君に殺されちゃうかもしれないんだしさ☆」

真「……僕と同じだ、僕だってきっと日本へは帰れない。どうせ帰ったところで虚しくなるだけだから」

真「殺し屋になんてなるんじゃなかった。引き金なんて引きたく無い…けど、何時の間にか人を殺すのが当たり前になってた」

真「もう……僕は人間じゃないのかもしれない」

北斗「そんな事は無いさ、君はレディなんだ。俺が保証する……それにさ、俺をなんで殺さずにいるんだ?」

真「言ったろ…お前は後で殺すって、このBARがお前の最後の場所なんだ」

伊織「……マスター、飛びっきり不味いお酒をこの黒髪に」

オバマ「Yes We can」

真「い、伊織ぃ!?どどど、どうしてこんな何処に居るのさ!」

チャオ☆


伊織「なんでって、居ちゃ悪いの?この店、アンタの物じゃないでしょ」

北斗「わお、天使の次は女神様……ふふ、今日はついてるね☆☆」

真「伊織はあの日からずっと家に閉じこもってたろ!?そ、それにここは潰れかけの店で、そ、それに」

P「落ち着いてください、真様。久しぶりの再会なのです、今は喜びを分かち合いましょう」

真「ぷ、プロデューサー!?……って、コレは伊織が造ったロボットだったよね、初めて見るタイプかも」

伊織「まぁ良いわ、今日はアンタに言いたい事が有るからここまで来たのよ!感謝しなさいよね」

真「言いたい事って……なんだよ。言っとくけど僕は伊織を許して無いからな、プロデューサーを侮辱してこんなロボットを造るなんて……ふざけるなよ」

伊織「別にアンタに許してもらおうなんてこれっぽっちも思ってないから心配しないで」

P「あの、言い争いは止めてください。周りが引いてますよ?日本語でペラペラ喋っても周りには伝わりません」

この時間は怖い


伊織「……ねぇ真、アンタはなんでお金が欲しいの?」

真「伊織には関係無いだろ、僕には大金が必要なんだ……お金が必要なんだよ!」

伊織「ふ~ん、で、いくら必要なの?言ってごらんなさい。私が出してあげるから、どうせ100億未満なんでしょ?」

真「……」

伊織「真、アンタそうやって逃げてるだけじゃない。はっきり言ってあげるけど、死んだ人は生き返らないの、骨だけのなった奴が生き返るわけないの」

真「…黙れ」

伊織「そんなにアイツの為に何かしたい?アイツの為に、あの馬鹿の事を思い続けたい?もう帰ってこないあの馬鹿を待ち続けたいの!?」

真「黙れ」

伊織「アンタそうやって縋ってるけどね、それがあの馬鹿の為になると思ってんの!?アイツの為に人を殺して、アイツが喜ぶと思う!?」

真「黙れ!!伊織に僕のなにが分かるんだ!それに伊織だってプロデューサーそっくりのロボット造ってるじゃないか!!縋ってる?悪いかよ!!」

真「プロデューサーに、今まで僕を支えてくれていた大切な人に縋って何が悪いんだよ!」


伊織「私はアンタじゃないんだから分かるわけないじゃない」

真「だったら、だったら僕に構うなよ!もう僕は戻れないんだよ!!沢山人を殺した、毎日身体に返り血を浴びた!そんな僕に、今更普通の女の子に戻れるわけ無いだろ!!」

真「僕だって本当は分かってる!プロデューサーはもう帰ってこない、ただ……ただ、プロデューサーの為に何かが出来る……それだけなんだ、ただそれだけの為に僕は…人を殺してまわった」

真「……そうだよ、伊織の言う通りだ、プロデューサーは生き返らないよ…けど、コレが僕が出来るたった一つの事なんだ」

真「プロデューサーを感じれるたった一つの道なんだ……コレが無くなったら、プロデューサーを忘れちゃう、プロデューサーを感じれなくなっちゃう」

真「そんなの……嫌だよ」

伊織「……やっと見せてくれたわね、本当のアンタを」

真「……」

伊織「私だってね、アンタに説教しにここに来たんじゃ無いの。アンタを導く為にやって来たんだから……まっ、まさかここまで病んでるとは思わなかったけど」

真「ぼ…僕をみ、導く為に?」

伊織「そうよ、私は春香と約束したから。アンタを絶対日本に連れて帰るって」

ほら律子が古の都行って飴をアレしたり
チャオ☆の国行ってソレしたりしてるんだよ


真「春香…へへ、懐かしいや。今なにやってるんだろ」

伊織「私はね、春香に会う前まではアンタと同じだった…ただ、あの馬鹿を感じていたかっただけなのかもしれない」

伊織「ずっと後ろを向いていたわ、前なんて向こうともしないで、只管に後ろを向いて思い出していた……あの頃を、輝いていたあの頃をね」

真「……けど、僕は前なんて向けないよ、だって…僕は殺し屋なんだ、指名手配中を奴を殺してお金を貰って……もう無理さ」

伊織「そうね、アンタの罪は消えない、もしかしたら何もしていない人だって殺したのかもしれないわね……ただね」

伊織「そうやって抱え込むだけなの?償おうとは思わないの?それともまたアイツに指示をだしてもらわなきゃ別の事が出来ない?」

真「……プロデューサーは、関係無いだろ」

伊織「関係有るわよ!アンタはそうやって自分のやった事を並べてるだけ、理解なんてしてないし理解しようと思ってないじゃない!」

伊織「殺し屋だから無理?笑わせんじゃないわよ!!やりもしないで何が無理なの!?」


伊織「アイツの為?アイツを感じていたい?だったら他にやる事が有るじゃない!!何時までも丸まってんじゃないわよ!」

真「……い、伊織」

伊織「アンタを雇ってるファミリーをぶっ潰せばアンタは解放されるの?そんな事したって今のアンタは変われない!変わろうとしてない奴に何やったって無駄なのよ!」

伊織「真!アンタは何がしたいの!!答えなさいよ!」

真「い、今の僕がしたい事…」

伊織「私は春香と一緒にもう一度輝くわ!あの頃の様に、いや、あの頃以上に輝いてみせる!!」

伊織「それが今の私に出来るあの馬鹿への……大好きだった…プロデューサーに出来る唯一の恩返しなんだから!」

真「恩返し…」

伊織「私は言ったわ!今の私に出来る事、やってみたい事、これからする事を!次はアンタの番よ、菊地真!」

真「僕は……僕は…」

真「も、もう一度…輝いてみたい……もう一度皆と一緒に…うだい"だい」

真「また皆ど、いっじょに歌いだいよ伊織!また皆と一緒に同じ事をしてみたい……ぅぐっあぁ"あ"」

北斗「やっぱり、レディの涙は美しいね……マスター、飛びっきり不味いお酒を俺に」

オバマ「Yes We can」


伊織「そうと決まれば今からやる事、決まったわ!準備しなさい」

P「わ、私ですか!?」

伊織「そうよ、今から真が入ってるファミリーを潰しにいくんだから!だからアンタも着いてくるのよ馬鹿!」

P「私には、人を殺めるというプログラムは組み込まれてなどいないのですが」

伊織「そうよ、人を殺めるプログラムは組み込んで無いわね……人をなんとも思わない屑を人間って言って良いのかしら」

真「伊織…ま、まさか」

P「……なる程、あくまで私に組み込んであるのは人を殺さない、殺せない…人なら」

伊織「にひひっ、この伊織ちゃんを怒らせるとどうなるか教えてやるんだから!」

真「伊織、あ、危ないよ!僕も着いて

伊織「アンタはそこで金髪と呑んでなさい!大丈夫よ、すぐ帰ってくるから」

伊織「……絶対許さないんだから、真を変えた奴等を、私が許す筈無いでしょ」

P「準備が出来ました、何時でもOKです」


伊織「あっ、そうだアンタ」

北斗「ん?どうしたのかな…俺なんかに何か要かな☆」

伊織「アンタの潰れた国だったっけ?それって無かった事に出来ないのかしら」

北斗「あはは、おかしな事をいうレディだね……無理さ、再建に必要な金は100億なんかじゃ足りないのさ」

伊織「300億暗いあったら大丈夫よね?それとも500億?1000億まで位しか出せないわよ」

北斗「……ちゃおぉ"」

伊織「なに泣いてんのよ気持ち悪いわね…アンタだって日本に帰りたいんでしょ?だったら一緒に来なさい。自家用飛行機だからパスポートの類いは必要ないから」

北斗「冬馬、翔太……俺、またお前等と一緒に……ちゃおぉ"」

P「伊織様!早くしてください」

伊織「って、私の事は呼び捨てで呼びなさいって言ったでしょ!こんの凡骨!」


~おでん屋うっうー~

春香「これで後はあずささんだけだね…明日、必ず救い出そうよ」

亜美「あずさお姉ちゃんを元に戻すにはあの人形をどうにかしないといけないんだけどさぁ…」

雪歩「取ろうと思ったら刺されちゃうし……もし取ったとしてもあずささん、もっと壊れるんじゃないかなぁ」

貴音「……困りましたね、このままではプロデューサーを安心させる事など…」

千早「あずささん…プロデューサーの事を運命の人だと思い込んでるし……高槻さん、芋焼酎をストレートで」

やよい「はぁい、分かりました~」

高槻さん、私にドクペを


冬馬「……なぁ、三浦あずさの事なんだけどよ、俺に任せてくれないか」

雪歩「と、冬馬さん!?なに言ってるんですかぁ無理に決まってますぅ」

亜美「うんうん、彼女居ない歴年齢のあまとうにはあずさお姉ちゃんは救えないと思うよ~」

真美「うん、真美もそう思うよ」

冬馬「お前等、童貞の底力舐めてるだろ?それに俺は彼女居ない歴年齢じゃねぇよ」

貴音「やよい、梅酒をくれませんか」

やよい「うっうー!ありがとうございますー!千早さん、芋焼酎ですよ~」

千早「ありがとう」

響「自分もあまとうじゃ無理だと思うぞ、童貞なら尚更だな」

冬馬「うるせー!お前だってどうせまだ処女だろうがこの売れ残りババア」

響「んなあぁ"!おい冬馬!表にでるさー!」

>>792
おまえ助手だろ

>>795
紅莉栖「助手でもクリスティーナでもないといっとろーが!!」

紅莉栖「>>1乙!」


美希「あずさはさ、プロデューサーさんの事を忘れられないのかなぁ?それとも忘れたくないだけ?」

春香「あれは忘れたくないだけだと思うよ?だって、人形を自分の子供に見立ててるんだから」

美希「……燃やしちゃう?その人形」

春香「み、美希ってたまに過激な事言うよね…いや、ぶっ飛んでるって言った方が良いのかな」

美希「なんくるないの~」

千早「ぐふっ…び、びびっときた!興奮はさてきた……にゃはははは」

亜美「お~千早お姉ちゃんが意味不明な事を言ってるよ」

冬馬「はっ!童貞の何が悪いか言ってみろよ沖縄!自分の貞操も守れねぇで何が守れるってんだよ!」

響「そんなのただの言い訳だぞ!以てないからって調子にのるのは止めるさー!」

冬馬「うがあぁあ"!っざけんなてめぇ!殺してやるふうぅえ"!」


春香「……じゃあそろそろ帰ろうか、明日は皆、事務所に集合だよ?」

美希「うん、明日は仕事が入ってないから大丈夫だよ。明日の朝8時で良いのかな?」

亜美「亜美起きれる自信ないなぁ↓普段ならその時間はぐっすりだもん」

真美「大丈夫だよ、今日はあまとうも一緒なんだし心配する事無いって」

千早「んあ"ぁああ!あほいぃとりひいぃいい!!」

やよい「千早さん上手ですねー!バッチリですよー」

冬馬「ちょっ、や、やめて!ま、回し蹴りはむ、無理げはあぁあ!」

響「自分ダンス得意だからな、まだまだ大丈夫そうだぞ!久しぶりだったから心配だっかけど……ありがとな冬馬!」

冬馬「ぐふ…」

やっべぇ千早かわいすぎるわwww


春香「あれ?そういえば小鳥さんが居ないね、さっきまで居た筈なのに」

美希「小鳥ならプロデューサーさんのお墓なんじゃないかなぁ?きっと今頃プロデューサーさんと呑んでると思うの」

春香「……そっか、じゃあ良いかな。明日もちゃんと来てくれるよね」

亜美「あまと~、帰るよ→」

冬馬「く、首がいてぇ…折れてるかもしれねぇ……痛い」

真美「真美達が治したげるかんね→安心してよ!」

響「千早、ほらっ、帰るぞ!運転は任せるからな」

千早「ぶるる~ぶるるるる~」

貴音「それでは、また明日、事務所で会いましょう」

雪歩「それじゃあ皆、また明日」

やよい「お疲れ様でした~」

おい 千早!!!
また轢くなよ


~車内~

美希「良かったね、響の言う通りおでん屋に行って。まさか皆と会えるなんて思わなかったの」

響「そうだなぁ、それにプロデューサーに言いたい事いえてすっきりしたぞ!明日からは普通の女の子に戻るんだ」

千早「我那覇さん!前方に人影が見えるわ!」

美希「……うん、ミキももうプロデューサーさんに依存するのは終わりにするよ!早くミキのハニーを見つけるの」

響「自分もそろそろ結婚を考えなきゃいけない歳なんだよな~、あの頃のピヨコの気持ち、ちょっと分かるかな」

千早「んぁああ"ぁ!!」

ドズンッ!

響「千早ー!いい加減にするさー!」

その時、轢死が動いた

タクシー拾えよ


春香「四条さんは、どう思いますか?明日からの事」

貴音「そうですね……たとえ、それが成功しないとしても、やってみる価値は有るとわたくしは思います」

春香「…そうですね、で、でもやるからには絶対成功させてみせますよ!なんてったって765プロの皆が一つになろうとしてるんですから!」

貴音「ふふ、そうですね、先ほどの事は忘れてください。少々しおらしくなっていました」

春香「……成功、させましょうね!」

貴音「はい、よろしくお願いします」

春香「あっ!みてください四条さん!流れ星ですよ流れ星!」

貴音「……」

春香「わっ!また来ました、あっ!また!」

貴音「綺麗ですね…」


冬馬「なんでお前を背負わなきゃなんねぇんだよおい!」

真美「朝に言ったじゃ~ん、帰りは真美だかんねって!あまとうの背中結構がっちりしてんだね」

冬馬「筋トレだけは欠かさずしてるからな、腕立て200回は余裕だぜ……多分な」

雪歩「冬馬さんも来ませんか?765プロの事務所に、その方が亜美ちゃんも真美ちゃんも喜びますよ?」

亜美「あまとう…あ、亜美を背負わないで真美を背負ってんだね!これってさ、浮気じゃん!」

冬馬「うるっせぇぞ!さっさと着いてこい馬鹿野郎!」

亜美「亜美は女の子だもん!野郎じゃないもんあまとうの馬鹿!」

冬馬「……29の女が女の子っておかしいがな」


美希「じゃあまた明日、響、遅れちゃダムだよ?せっかくの練習なんだから、最初が肝心なの」

響「美希には言われたくないよ、じゃあまた明日!ほら、千早もサヨナラ言うさぁ」

千早「み、みきみきみき…しゃよはにゃ」

響「ダメだ、完全に酔いつぶれてるぞ」

美希「あはは、じゃあまた明日、事務所でね!響、千早さん」

響「うん!自分、掃除は苦手だけど頑張るぞ」

千早「ぶりゅりゅ~」

ブロロロロ

響「わわぁ!いきなりアクセル踏むなよ千早ー!」

千早漏らしたのかと思った


春香「それじゃあ四条さん、また明日、事務所で会いましょう!私はこっちの方向なんで」

貴音「春香、本日はありがとうございました。おかげで今日の月を見る事が出来たのですから…」

春香「明日も明後日もこの先も!ずっとずっと綺麗ですよ、お月様って!」

貴音「そうですね、失礼しました」

春香「だから、毎日見てください!これから毎日、夜空を見てください!それが四条さんなんです」

貴音「月を見る事がわたくし…なのですか?」

春香「はい!きっと、今まではプロデューサーさんを見ていたのかも知れません、だけど今の四条さんなら大丈夫です!」

春香「きっとそこには、四条さんの未来が見える筈なんです!だから……毎日見てくださいね、約束ですよ!」

貴音「春香……はい、分かりました。約束します」

春香「えへへ、じゃあ行きますね!また明日!」

貴音「……」

貴音「今宵の月は一段と美しい…吸い込まれてしまいそうです」


冬馬「じゃあな、萩原雪歩、頑張れよ」

雪歩「……あの、本当にありがとうございました。おかげで私、答えを出せました」

冬馬「あん?俺が何かしたのか?そんな覚え無いんだけどよ」

雪歩「良いんです、私が勝手に思っただけですから……ありがとうございます」

冬馬「ん……まぁそう言うなら素直に受け取る、じゃあな」

真美「あまとう、ゆきぴょんとラブラブなのは良いんだけどさ、真美の事忘れないでよ?一応背中にくっついてるんだから」

冬馬「お前のせいで台無しだよ、俺のかっこ良いところかっさらいやがって」

雪歩「それじゃあ亜美ちゃん、真美ちゃんも、また明日」

真美「じゃあねゆきぴょ~ん」

亜美「ばいばーい!また明日事務所だかんねー!」


ー~翌朝~ー

春香「おはようございま~す!」

響「おはよう春香!結局春香が最後だっな!遅いさぁ」

春香「えぇ!?ま、まだ7時30分なんだよぉ?皆が早すぎるんだってば」

美希「言い訳は見苦しいよ、春香が最後なのは事実なの」

亜美「ゔぅ、昨日はあまとうに色々しちゃったから寝不足…」

真美「真美も…全然寝たり無いのにあまうが無理やり起こすからさぁ……まぁ、昨日楽しめたから良いけど」

千早「それじゃあ春香、上に行って掃除を始めましょうか、早く片付けて歌の練習始めたいから」

春香「そうだね、ごめん皆!じゃあお掃除始めるよー!」

やよい「うっうー!頑張りますよ~!」

貴音「雪歩、雑巾はこれで良いのですか?あそこの隅に置かれていたのですが」

雪歩「四条さん、それ、私のハンカチですぅ…無いと思ったら四条さんが持ってたんですかぁ」


~あずさの家~

冬馬「……ふぅ、よし、いくか」

ピンポーン

「はーい、どちら様ですか~?」

冬馬「天ヶ瀬冬馬、プロデューサーとは古い仲のしがないおっさんさ」

「プロデューサーさんのお知り合いの方なんですか!?い、今開けますね!」

ガチャ

あずさ「あらあらまぁまぁ、あなたは昨日の」

冬馬「悪いな、あがらせてもらうぞ」

あずさ「は、はい、どうぞ…今息子が勉強中なので静かにしてくださいね?」

冬馬「……あぁ」


冬馬「……」

人形「…」

あずさ「見てください、この子ったら勉強が大好きなんですよ?この前のテストもクラスで一番になったって私に言って来てくれました」

冬馬「プロデューサー……俺に出来る事はこれ位しかねぇ、失敗するかも知れないけどよ、やらないままは嫌だからよ」スッ

あずさ「あらぁ?どうしたんですか冬馬さん、携帯なんか取り出して……あっ!プロデューサーさんと電話を」

冬馬「違う…お前に見せたいものが有るんだよ……お前を魔法から解いてやる」

あずさ「プロデューサーさんのお写真がフォルダの中に入ってるんですか?だ、だったら見せてください」

冬馬「プロデューサー、言いっこ無しだぜ」

『……頼む、彼女を解放してやってくれ』

パシャ


冬馬「俺があんたに見せたい物ってのはコレだ……今撮った一枚の写真、何が写ってる?答えてくれ」

あずさ「……私とプロデューサーさんの

冬馬「いい加減にしろよ!!コレのどこが人間なんだ!?ただの人形じゃねぇか!」

あずさ「なにいってるんですか?どう見たって勉強している私達の息子ですよ」

冬馬「このボロボロの人形がか!?黒ずんで、綿が飛び出してるこれが人間に見えるのかよ!」

あずさ「……冬馬さん、静かにしてくださいね?いまこの子は勉強をし

冬馬「お前はなんで気づかねぇんだ!お前のその行為が!!お前の大好きなプロデューサーを苦しめてるって事をよ!」

あずさ「黙ってください、ほら、この子も泣いてますよ……ねぇ冬馬さん」

冬馬「いいや黙らねぇよ!俺はあいつ等と違って言いたい事を言わねぇと気が済まないんだよ!」


冬馬「お前プロデューサーの事が大好きなんだろ!?運命の人だったんだろ!!だ、だったらなんでそいつを苦しめるんだ!」

冬馬「お前は逃げたいだけなんだよ!受け止めるのが恐くてそんな物に縋り付いて逃げてる卑怯者だ!!」

冬馬「向き合えよ!正々堂々、プロデューサーと向き合ってやれよ!それがなんで出来ないんだ!?お前、765プロのお姉さんなんだろ!!一番しっかりしてなくちゃいけないんだろ!」

あずさ「……あらぁ、こんな所に包丁がありますね……え?このお兄さんを止めてほしい?うん、お母さんに任せてあなたは勉強をしてるんですよ…」

冬馬「俺の知る限りじゃお前が一番餓鬼じゃねぇか!!何時になったら前を向いてプロデューサーを乗り越えるんだ!」

あずさ「……黙って…くださいって言いましたよね」

冬馬「そんなんだからプロデューサーが悲しむんだ!そんなんだからプロデューサーは安心してお前を見れねぇんだ!」

冬馬「気づいてやれよ!!お前が振り向いてやらなきゃ何時まで経ってもプロデューサーが報われねぇんだ!」


あずさ「……ぁ…あぁ……あぁ"ああ"!」

『あずさ!』

グサッ

冬馬「っぷふ…ぐふっ…ぁ…はぁ…はあぁ…そ、そうやって…き、昨日も、お前は自分の仲間を傷つけたんだよな…ごほっごほ」

あずさ「あ…な、なんで…どうして倒れないの…さ、刺したのに…ちゃんと刺したのに」

冬馬「へ…へへ……き、鍛えてるからよぉ……それよりお前…ぐっ…」

冬馬「なんとも思わなかったのかよ……昨日…は、萩原雪歩を刺した時に、な、なんとも思わなかったのかよ…って、聞いてんだ……答えろ…くゔぅ…っ」

あずさ「あ…わ、私は…さ、刺したのに…た、倒れて…あ、た、助けて…助けてください……プロデューサーさん」

冬馬「だからよぉ…も、もう居ないっつってんだろ…馬鹿野郎が」

冬馬「この写真に写ってるのは…お前が…お前が大好きなプロデューサーから貰った……た、大切なもんなんだろ?だ、だから今でも…大切に持ってんだろ…ぐっ…」


あずさ「わ、私が…プロデューサーさんから貰った…ち、違う…これは、私の大切な…子供」

冬馬「…と、届かない日記を……伝わらない日記を…お前は書いてるんだろ…亜美から聞いたぜ……プロデューサーが、帰って来るのを待って…るから…だから毎日日記を書いてるんだって…」

あずさ「日記…そう、私は日記を書いてます……プロデューサーさんに、何時か帰ってくるプロデューサーさんの為に…日記を」

冬馬「……プロデューサーは、お前の為を思ってその人形を…渡したけどよ…ゔぅ…ぐっ…(くそ、身体が重い)」

冬馬「けど…そいつは…プロデューサーはきっと……お前にそんな事をして欲しい為に送った物じゃねぇだろうがぁ…」

冬馬「わ、忘れろなんて簡単には言わねぇ……ただ、それに縋って前を向かないってのは間違いだろ…」スッ

冬馬「最後に……もう一枚撮ってやるよ…そ、その人形を…プロデューサーから貰った大切な人形をよ」

パシャ

『冬馬……君はなんでそこまで』

冬馬「おいあずさ……これをもう一度見てみろ……コレがなにに見えるか…もう一度…もう一度その目を開いて…みやが」

ドサッ


あずさ「……冬馬さん」スッ

あずさ「一枚の写真…わ、私とプロデューサーさんの……プロデューサーさんの」

あずさ「プロデューサーさんから貰った…私の、大切な宝物…私が貰った大切な…人形」

あずさ「私は…これにプロデューサーさんを……プロデューサーさんを思って…プロデューサーさんを忘れたく無くて、こんな…ボロボロになるまで」

あずさ「……前なんて…向きたく無かった…コレがあったから…向かなくても良かっただけ」

あずさ「ずっと逃げてただけ…皆と…プロデューサーさんと向き合おうともせずに…私はただ、座り込んでいただけ…」

あずさ「……プロデューサーさん…私は…何を……今までずっと…知らないうちに苦しめて…傷つけてたんですね…」

『あずささん……もう、良いですよね…もう俺がいなくても、大丈夫ですよね』

あずさ「あ……と、冬馬さん!冬馬さん!」


春香「ぷはっ!この部屋埃すんごい事になってる」

亜美「うげえぇ!カビ湧いてんじゃんここ!床も全然綺麗になんないよー!」

雪歩「ま、まさかここまで汚れてたなんて思いませんでした…」

響「確かに自分も歌の収録や練習は別のちゃんとしたとこでとってたからなぁ」

千早「そうね、私もそうだった…もうここを使うなんて思っても見なかったわ」

貴音「……」

美希「貴音、そこでなにしてるの?サボるのはダメだよ」

貴音「聞こえませんか?微かですが、足音が」

美希「え?あ、足音?」

ガチャ

あずさ「ハァハァ…はぁ…」

春香「あ、あずささん!?」


雪歩「ど、どうしてここに…ひいぃ!ま、まだ人形を持ってますうぅ」

美希「……あずさの子供、プロデューサーさんとの間に出来た子供…」

あずさ「…はぁ…っはぁはっ…」

春香「あずささん…あ、あの」

あずさ「は、春香ちゃんにお願いしたくて……こ、コレを…」

あずさ「この人形を…な、治してほしくて!…お、お願いできる?」

春香「あ、あずささん…今、に、人形って…」

あずさ「……はい、プロデューサーさんから貰った、大切な人形なんです…だから、こんなボロボロなままじゃ…嫌なんです」

亜美「あ、あまとう!」

冬馬「あは…い、痛い…腹いてぇ」

真美「あまとー!ほんとに一人であずさお姉ちゃんのとこに行ったんだね!」

冬馬「い、言ったろ……童貞舐めんなってよ」

亜美「ゔぅ…あ、あまとうのばかあぁあ!心配させないでよ!」

冬馬「ぐあぁあ"!き、傷口が開くからやめろおぇ"!馬鹿野郎!」


春香「は、はい!任せてください、これは私が絶対治してみせます!」

あずさ「ありがとう春香ちゃん……それと、皆…ごめんなさい、私、取り返しのつかない事を」

美希「別に…ミキは良いかなぁ、こうして来てくれただけで満足なの」

響「そうだぞあずさ!大事なのは過去じゃ無くて今なんだからな!なんくるないさー!」

貴音「そうですよ、大事なのは前を見ること、それを理解しているのなら……わたくしからはもう何も言いません」

やよい「うっうー!じゃあ皆さん、ハイタッチしましょー!」

千早「ふふ。高槻さんらしいわね」

雪歩「そ、そうです。もう私も気にしてませんから」

あずさ「皆……本当に…ありがとう」

冬馬「あぁ"ああ"!傷口開いたじゃねぇか!!い、いっでえぇえ"!」

亜美「良いもん!あまとうの血位、亜美が全部吸ってあげるもん」

冬馬「よぐねえぅえ'"があぁあ"!締めるんじねぇ!ぐあぁああ!」

P「……殲滅完了ですね」

伊織「にひひっ、やっぱりこいつ等は人間として認識されなかったのね。まっ、当たり前だけど」

P「あの、お願いがあります、良いですか」

伊織「ひいぃ!ちょっとアンタ!その剥がれかけた皮膚で私を見ないでよ!」

P「あはは、顔は勿論、腕や足が飛ばされちゃいましたから…奴等、強かったです」

伊織「ったく、まっ、さすがよねぇあんな大人数をアンタ一人でやっつけちゃうんだから」

P「……直す時、この顔を彼以外の人のにしてくれませんか?」

P「もう、彼にならなくても彼女達は大丈夫です。もちろん伊織様も大丈夫ですよね」

伊織「だから、私の事は伊織で良いって言ったでしょ!!」

P「すみません……あの、それで」

伊織「分かってるから何度も言わないでよ馬鹿!ほら、さっさと真を連れて日本へ帰るわよ」

P「あ、ありがとうございます!」

伊織「ほら、早くしなさいよ」

P「……片足が無いので上手く歩けません」

伊織「……馬鹿、私がアンタを運べるわけ無いでしょ!言い訳は良いから早くきなさい」


冬馬「……なぁ、いくらなんでも酷すぎないか?」

ごまえーごまえー

亜美「はぁはぁはぁはぁ…も、もうむり"!動けないし歌えないよ!」

頑張っていっきまっしょ

真美「ま、真美ももう無理…し、死んじゃう…う、動けない」

春香「あ、あはは…二人とも引きこもってたからし、仕方ないかな…」

あずさ「あ、あら~…こ、腰が…い、痛いわぁ…」

響「……まぁ16年間もあんな暮らししてたらそうなるよなぁ…ヤバいぞ、歌以前の問題だな」

貴音「ふふ、仕方ありませんね、少し休憩でもとりましょう……ふぅ…はぁ…」

美希「貴音も限界みたいなの…まだ一曲目なのに」


亜美「歳って恐いね、あはは」

冬馬「お前等は一番若いんだから弱音吐くんじゃねぇよ」

あずさ「はぁはぁ…はぁ…はぁ…」

春香「あずささん、あ、アクエリア◯です、飲んでください」

あずさ「あ、ありがとね春香ちゃん…た、助かるわぁ…」

やよい「どうしますかぁ?このままじゃコンサートどころじゃないですよぉ?」

千早「……トレーニングしか無いわね」

美希「そ、そうだね…まさかこの四人がここまで酷いとは思わなかったの」

響「な、なんくるなくないさぁ…」


冬馬「トレーニングっつってもよ、縄跳びとか走り込みだよな?この四人に出来るのか?」

亜美「あ、あまとうは亜美達を過小評価しすぎなんだよ……はぁはぁ…な、縄跳び位出来るもんね…」

冬馬「じゃあやってみろよ、ここに有るから」

亜美「……や、やりゃ良いんでしょ!?亜美の華麗な縄捌きに酔ってもしらないかんね!」

貴音「み、美希…わ、わたくしにもアクエリア◯を…」

美希「ねぇ貴音、いくらなんでも酷すぎるの…もう少し頑張ってほしいな」

響「どうする春香?動ける人だけでやるか?」

春香「うん、とりあえずは…ね」

冬馬「あぁ、こいつ等は俺に任せろ。お前等はお前等で頑張ってくれ」

亜美「んぎゃあぁ!な、縄が脛に…」

冬馬「……まだ20回も跳んで無いだろ」


~10分後~

春香「はぁはぁ…はぁっはぁ…」

響「春香、酸素スプレー、大丈夫か?もうフラフラだぞ」

春香「くっはぁ…あ、ありがと響ちゃん……すいういぃ」プシュー

千早「た、高槻さんもダウンね、ここ数年アルバイト生活だったから…」

美希「千早さんは平気そうだね?ミキ、安心しちゃった……まだ10分だから当たり前かな?」

千早「心配しないで美希……そろそろ限界よ、もう膝が笑ってるみたい」

美希「あぁ、そう…」

響「10分と少し、動けるのは自分と美希だけなんてな……歳って恐いぞ」

冬馬「ほらっ!反復横跳びだっつってんだろ!なにその場で跳んでるんだ!」

貴音「ふっふっふっ」ピョインピョイン

真美「あはははは!お姫ちん可愛い~」


~オバマBAR~

真「え?律子を探しに行くの?何処にいるのか分からないのに?」

伊織「メールで連絡すれば良いじゃない、律子、携帯持ってるんでしょ?」

真「……律子は、何時も知らない番号から電話が掛かってくるだけだからかけ直そうにも繋がらないんだよ」

伊織「あんの馬鹿…なにやってんのよぉ、せっかく765プロが集まるかもしれないって時に」

真「律子の奴、大丈夫なんだけど大丈夫じゃないんだよなぁ……はぁ」~♪

真「わっ!?非通知着信だ!」

伊織「り、律子なんじゃない?早くとりなさいよ真!」

P「……私はロボットなんでお酒は」

北斗「あはは、やれば出来るって、やらないで逃げるのは男のする事じゃないのさ☆」


律子『あっ、真ね、久しぶり』

伊織「ちょっと律子!アンタいま何処にいるのよ!」

律子『い、伊織?その声は伊織よね……どうして真と一緒なのか気になるけど今は

伊織「アンタがまとめないで誰が私たちをまとめるのよ!!早く日本に帰ってきなさいよ馬鹿!」

真「ちょ、伊織、返せよ!僕の携帯なんだぞ!」

律子『え?まとめるって……今の皆、バラバラだったでしょ?それを今更』

伊織「だから今は違うのよ!状況が変わって今ね、みんなが一つになろうとしてんのよ!」

律子『へ~、そうなんだ』

伊織「へ、へ~って……あ、あんたねぇええ'"!!」

律子『大丈夫よ伊織、私は今ね、日本にいるから』

伊織「……は?」

P「……美味いですね、まさか私に味覚が存在するとは」

北斗「ほらな?やれば出来るんだからさ、次は人間になる事だな」


律子『だから~、今日本にいるの、それを真に報告したかったんだけど』

真「じゃ、じゃあ見つけたんだね!律子のやる事!」

律子『まぁね~、じゃあ真、アンタもケジメつけて日本に帰って来なさいよ!待ってるから』

真「実はさ、もう殺し屋、引退出来たんだ…伊織のおかげで」

律子『……じゃあ早く帰ってきなさい、私がプロデュースしたげるから』

真「律子………うん、すぐ帰るから!」

律子『じゃっあね~』

伊織「律子、相変わらずねぇ、会って顔を見て笑ってやるんだから!」

真「律子の事だから案外変わって無いかもよ?」

伊織「……じゃあ日本に行くわよ」

P「北斗様、それでは参りましょう」

北斗「チャオ☆」

もうPロボの電脳にPのゴーストが宿るエンドで


~レッスン場~

春香「あっ、そうだ!伊織に電話しないといけないんだった!」

美希「でこちゃんに?なんの要で電話するの?」

春香「ほら、あずささんも元に戻ったんだし後は伊織達が帰ってくる番だよって!」

響「ごめん、自分トイレにいってくるぞ」

春香「あ、うん、響ちゃんが帰ってきたら始めようか」~♪

美希「響ー!ゆっくり帰って来ても良いからねー」

響「う、うん…頑張るさぁ」

バタン

美希「頑張る?たかがトイレに頑張るとかあるもんなのかなぁ」

春香「あっ、伊織?私だよ、天海春香」


響「……はぁ」プルプル

響「ゔっ…はぁ"、はあぁ"…ぐ、苦しいぞ…うがあぁっ!」

響「はあぁ…はぁ"っはぁ……さ、寒いし暗い…っぐうぅ"っかぁ…はぁ…はあぁ」

響「じ、自分、もう止めるって…プロデューサーに言ったんだ…だから、我慢しなきゃいけないんだ……はぁっぐうぅ"」

響「あぁ"ああ"…あ、寒い…寒いぞぉおお"…があぁあっ…ぁあはぁっ…」

響「ハァハァ…く、苦しいよ……欲しいぞ…ら、楽になりだぃ…ぅっぐ…ぁ…」

響「あ……ぁあぁ"!み、見るな"あぁあ"!自分を!…そ、そんなめでみないでぇ'"ええ!自分何もしてないだろ!?だから見ないで……見ないでよ…」

響「んっぐぅうう"っあぁ!ぷ、プロデューサー…自分…た、耐えるから……もう、負けないから……うっぐ…ぁあぁ"!」

多少強引でも頑張って〆てくれ

減速


響「…はあぁ…はあふうぅ、ふぅ…あぁ…ぐっうぅ"…ぐうぅぎいぃっ」

『こっちに来い…楽になりたいんだろう?ほら……お前が右手で握りしめているのはなんだぁ?』

響「あ"っ…はあぁ"、…ぁっあ…」

『あの時、お前が捨てないで持っていた薬だぁ…結局お前は勝てないんだよ…だから楽になろう……さぁ、使えよ』

響「いやだあ'"!もぅいやなんだ'"ぁあ"!自分…こ、こんなのに…こんなのにいぃ"」

『だったらなんで持ってるんだぁ?使いたいからココに来たんだろ?誰にも邪魔されない暗い個室になぁ』

響「違う…違うう"…自分は、こ、この薬を捨てにここに来たんだぁ"っはぁ…はっはっ…ゔぐうぃぎっひぃ」

『じゃあなんで昨日捨てなかった…彼女の家で……いや、外にでも投げ捨てれ馬良かっただろう?』

響「あ……ぁあぁ"」

『お前にコレは止められない、頭で分かっていても身体がコレを求める限りなぁ』


ガチャ

冬馬「…うおっ!?なな、なんでお前がココに居るんだよ!ここ男専用だろ!」

響「ぅあぁ"っ…がっ…ぁあっあ'"」

冬馬「お、おい!なにしてんだ馬鹿!お前、もう止めるっつったろ!!」

響「が、がえぜえぇ"!そ、それが無いど自分、おかしくなっぢゃうぞぉお」

冬馬「てめぇ、ふざけんじゃねぇぞ!!昨日の今日ではい無理でしただぁ?そんなんであいつが…プロデューサーが笑顔でいられんのかよ!」

響「ひっぐ……ぷ、プロデューサー…が、笑顔……じ、自分…ぐっゔぅ…」

冬馬「苦しいだろ?辛いだろ悲しいだろ!?けどよ、それを乗り越えなきゃいけねぇんだろ!!」

冬馬「プロデューサーに笑って欲しいんだろ!!だったら耐えろ!耐えてみせろよ!我那覇響!!」

響「っ"…ぁっ…ぐうぅ…そ、そうだ…た、耐えなきゃ……いげな"ぃんだ…」


冬馬「くそっ、お前、今日から亜美達の家に来い。お前は俺が見てやっから」

響「……いやだなぁ、それ」

冬馬「きゅ、急に冷静になんなよ…なんかフられたみたいだろ」

響「ご、ごめん…けど事実だぞ、なんでお前と一緒に暮らさなきゃいけないんだ」

冬馬「千早だったか?あいつのとこにいてもお前、何も変わらないからな。真美達の家なら俺が居るから大丈夫だ」

響「……」

冬馬「とりあえずこれは俺の小便で流す、良いな?」

響「あ、うん…分かった」

冬馬「はあぁ、ほんと、運が良かったなお前」ソーセージ

響「うわぁ…ちっさいぞ」

冬馬「黙れ」


響「た、ただいま」

春香「あっ、響ちゃんにびっくニュースだよ!なんと、真と律子さんがここに来るんだって!」

響「え?ま、真と律子がか?」

美希「そうだ冬馬、ついでに北斗も帰って来るんだって」

冬馬「……」

亜美「あれ?あまとう固まってるよ?あまとうってばー!おーい!」

冬馬「あ、あはは……ま、マジなのか」

美希「マジなの、今日の昼には帰って来るんじないかなぁ」

冬馬「……悪い、ちょっと一人にしてくれ…」

真美「あっ!何処行くの?真美達も着いてっていいの!?」

冬馬「すまねぇ、休んどいてくれないか?……悪いな」

バタン

雪歩「冬馬さん、やっと北斗さんに会えるんですね…良かった」


冬馬「……はは」

冬馬「翔太…俺さ、今すっげぇ嬉しいんだ……やっとだ、何年ぶりかな」

冬馬「やっと……揃うんだ…また、皆で馬鹿やれんだぞ…」

冬馬「あはは……翔太、待ってろよ、北斗の馬鹿を一発ぶん殴ってよ……すぐ行くからな」

「おいおい、俺は殴られに帰って来たわけじないぞ☆」

冬馬「あ……な、なんで…い、いまはまだ……昼には早すぎるだろ…」

北斗「チャオ☆、俺だけジェット機で来たからさ、予定より早く来ちゃった☆」

冬馬「……馬鹿野郎、お前は遅いんだよ…いつも肝心な時にいない…ほら、一発殴らせろよ」

北斗「冬馬、翔太に会いに行くぞ…俺たちジュピターで……もう一度やり直すんだ」

冬馬「くっそ…お前のせいでさっきから前がぼやけてよ……畜生、ば、馬鹿野郎がぁ…」


~11号室~

北斗「……翔太」

翔太「……」

冬馬「なぁ翔太、ほら、北斗だぞ?北斗が来たんだ!揃ったんだよ!」

冬馬「あの時と同じだ!見た目は変わっちまったけど、中身はあの時と変わっちゃいねぇんだよ!」

翔太「…」

冬馬「だからよ翔太!帰って来い!また3人で歌おう!またジュピターをやり直すんだよ!」

冬馬「……頼むから、何か喋ってくれよ…き、聞こえないのか?だったらよ…何度でも叫んでやる!お前に聞こえる位でかい声で叫んでやる!!だから翔太!帰ってこい!」

翔太「……」

北斗「翔太、また3人で遊ぼう、一つの袋菓子を3人でつつくのさ…いつもお前が食べ過ぎって冬馬に怒られてたよな」

北斗「……翔太」

冬馬「翔太!」


翔太「……」

冬馬「ふざっけんな!!お前だけベッドの上でなに寝てんだよ!お前は踊るのが好きだったろ!」

北斗「冬馬、ここは病院だ、少し静かにしろよ…」

冬馬「なぁ!聞こえてるんだろ!!なら返事しろよ!北斗だって来たんだ!お前を救いに来てくれたんだよ!」

北斗「……翔太」

北斗「恋を始めよう……なっ?翔太」

翔太「……」

冬馬「おい翔太!!いい加減にしろ!ぶん殴ってでもお前をここから連れて行くぞ!」

北斗「冬馬、帰るぞ」

冬馬「なに言ってんだよ!翔太を置いて帰れるわけ無いだろ!!や、やっと揃ったのになんでなんだよ!」

北斗「いいから帰るぞ!!」

冬馬「あ………あぁ、分かった…」

北斗「翔太……チャオ☆」

スタスタスタスタ

翔太「……待ってよ」


冬馬「…しょ、翔太?」

翔太「ま、待って……待ってよ…」

北斗「待つさ、だから早く来い…翔太」

翔太「…お、思うようにさ……身体、動かないんだよね…て、手伝ってく、くれないかな…」

冬馬「あ…翔太……翔太…お前…も、元に…ぅっあ…ぅあぁ"」

翔太「な、泣きすぎだよ…気持ち悪いよね……は、あはは」

北斗「ほら、大丈夫か翔太?」

翔太「まだ…大丈夫じゃないみたい……け、けど…が、頑張る…だ、だって僕」

翔太「また皆で……馬鹿やりたいから…」

北斗「……100点さ、今の翔太、最高だぞ」

冬馬「ぅあぁ"っっあぁあ"!…ょ、よかっだ…良かった…や、やっと揃ったんだ…ジュピターが……やっと」


ガチャ

真「み、みんな……あ、あの」

伊織「……ただいま」

春香「おかえり!もぅ、遅いよ伊織…私、待ちくたびれて涙も…枯れちゃった」

伊織「な、泣きながら言ってんじゃないわよ……つ、つられちゃうでしょ…馬鹿」

亜美「まこちーん!ひっさしぶりー!」

美希「真君、おかえり」

真「ぼ、僕……僕…」

真美「ねぇねぇ、真美達に聞かせてよ!まこちんの武勇伝!あれっしょ?黒服のおじさんをばったばったとなぎ倒してたんだよね!」

真「ま、真美…」

貴音「真、あなたは少々抱え込む癖があるのです……わたくしは、過ぎた事を深く考えないようにするのが良いと思いますよ」

真「………うん、ありがと」

真美「じゃあまこちんの武勇伝の始まり始まり~」


ガチャ

律子「みんな~元気にしてた?りっちゃんですよ~」

亜美「あー!今度はりっちゃんだー!10数年ぶりだねー!」

律子「あ、亜美?あんた少し太ったんじゃない?」

亜美「幸せ太りだよ!って、引きこもってたんだけどね↓」

伊織「律子、あんた今まで何処に行ってたのよ!真以外に連絡とんないで、説明しなさい!」

春香「……揃ったね、私達、これで揃ったんだ」

千早「そうね…10数年ぶりにまた、一つになれた」

美希「律子!早く着替えてほしいの!」

律子「ったく、私の事は律子さんでしょ?」

美希「はーい!」


伊織「せ、世界一周ライブ!?」

律子「ふふん!驚いたでしょ?世界各地を回って765プロの知名度をあげるのに苦労したわよぉ」

真「ぼ、僕にもそんな事教えてくれなかったじゃないか!」

律子「まぁまぁ、しかし長かった~、もう16年よね?プロデューサーが居なくなって」

春香「り、律子さんらしいビックなプレゼントだね千早ちゃん…」

千早「え、えぇ…さすがに…これは予想出来なかったわ」

亜美「765プロ復活ライブが世界一周なんてロマンだね~」

律子「でもやっと帰って来たわ!後はあんた達をびしびしコーチして完成ね!頑張るわよ~」

ガチャ

冬馬「その話、俺たちにも良いか」

北斗「チャオ☆」

翔太「あはは、久しぶりだね、765プロ」


律子「あー!あんた達って確か、ジュピターの……懐かしい~、冬馬だったっけ?かっこ良くなってるわね」

亜美「り、りっちゃん!あまとうは渡さないかんね!」

律子「あら?亜美の幸せ太りって冬馬の事だったんだぁ、なっるほどね~」

亜美「ち、違うってば!亜美は引きこもって太ったんだよ!」

冬馬「頼む!俺たちもその世界一周ライブってやつに参加させてほしい!か、金なら出すからよ」

律子「お金?別に要らないわよ、私が欲しいのは沢山の歓声と沢山のファンなんだから」

冬馬「じゃ、じゃあ…」

律子「一応、ライブは3ヶ月後からスタートの予定なんだけど大丈夫?皆」

真美「さ、三ヶ月…も、も少し伸ばせない?急過ぎるよりっちゃん↓」

律子「なはははは」


冬馬「任せてくれ!その代わり、三ヶ月の間、こいつ等の体力作りに全力を注ぐからよ!」

真美「うわぁ、あまとうのって絶対キツいんじゃんか~」

あずさ「あらあらまぁまぁ……ふぅ」

春香「うん、冬馬さんになら効率良いトレーニングが出来そうだね!お願いします!」

翔太「はぁ、復帰していきなりこれたキツいね…恋を始めたかったのに」

北斗「大丈夫さ、お前はジュピターの一人なんだから、やれるよな?翔太」

翔太「あったり前じゃん!女に負けるのだけは嫌だからね!頑張るよ」

律子「ぐふふ、これは壮大なライブになりそうね」


プロデューサーさん、私です、天海春香です
時間が経つのは本当に早いんですね、何時の間にか私も33歳です。なんだか笑っちゃいますよね
あの日、私達が10数年ぶりにまた一つになった日から三ヶ月、毎日毎日、夜遅くまでレッスンに励みました。
信じられますか?なんと私達、ジュピターと一緒にライブを開く事になったんですよ!

コレは流石のプロデューサーさんでも予想出来ないんじゃないかなって思ったり
それに、ライブと言っても世界一周ライブですよ!?あの頃、小さなコンサートホールを満員にしてた頃の私達からしてみたら今でも信じられません。
律子さん曰く粋なはからいだそうです。この16年間で世界中を回って私達765プロの事を広めてたんですよ?16年ですよ16年!やっぱり律子さんは凄いなぁ

最初のコンサート会場は日本じゃないのが残念です。あっ、無いわけじゃないんですよ?ただ、日本は最後みたいです
コレからまた、765プロは再スタートします。プロデューサーさん、観ていてくださいね!
観てくれないと私、怒っちゃいますよ?だってプロデューサーさん、VIP席なんですから

……今日、これから、私達、歌って来ます!だからプロデューサーさんも楽しんでいってください

私達の活躍、最初から最後まで、絶対観てくださいね!


冬馬「ほら、次はお前達の番だ」

翔太「会場は温めておいたからね、頑張ってきてよ!」

北斗「まさかここまで人が集まるなんとなぁ、さすが世界、凄いね☆」

律子「さぁ皆、準備は良い?」

亜美「だいじょうブイ!」

美希「久しぶりなんてもんじゃないよね、皆で歌を歌うのって……今のミキ、すっごくドキドキしてるの」

雪歩「プロデューサー、観ていてくれてますよね」

響「当たり前さー!今頃ドキドキして待ってるんじゃないのか?多分だけど、自分達より緊張してる筈だぞ」

真美「あっ!兄ちゃんならありえるかも」

春香「ねぇ皆、円陣組まない?」

貴音「……あなた様、観ていてください」

千早「えぇ、組みましょう」

やよい「うっうー!頑張りますよ~」


春香「ふうぅ………行くよ」

春香「765プロー、ファイッ!」

一同「トォッ!」

律子「よしっ!みんな、楽しんできなさい!今日が私達の再スタートの日なんだからね!」

冬馬「……これで観てなかったらぶん殴ってやるからな」

翔太「ん?誰に言ったの今?」

冬馬「なんでもねぇよ」

亜美「あまとう!亜美達の活躍、見逃してたら後でお仕置きだかんね~」

冬馬「分かってるから早く行け、馬鹿野郎」

亜美「うん!頑張るかんね」

翔太「あはは、惚れられちゃったとか?」

冬馬「んなわけねーだろ馬鹿」

北斗「ほんとか~?実は案外その気なんだろ」

冬馬「ほ、北斗までやめろっての!」


春香「うわっ、凄い人数!」

千早「春香、行くわよ、最初は私達全員なんだから」

真美「そうだよはるるん、前がつまってるよー!」

春香「あ、うんごめん。さっき円陣くんだばかりなのにね……よし、行くよ」


プロデューサーさん、始まりますよ
空を見上げたら会えるのかな?…ううん、まだまだ、プロデューサーさんには会えないよ
このライブが終わった時、また皆で会いに行こうって決めてるんです。私達、765プロの全員で

私達の今が有るのはプロデューサーさん、あなたのおかげなんです。一度バラバラになったけど、プロデューサーさんのおかげでまた一つになれた
そして、今はあの時よりずっと固く、私達は結ばれています。弱音を吐く時も、挫けて投げ出しそうになった時も
もう一人じゃないから、だからプロデューサーさん、安心して私達のライブを観てくださいね!

最後になりますが、私達、プロデューサーさんに会えて良かった。あなたが居たから今が有って、あなたが居たから過去の私達が有るんです。

本当に、ありがとうございました!



終わり

3日間とかキチガイじみて長かった…保守してくれた皆さん、本当にありがとうございました

正直ここまで続くなんて思わなかったです、16年は無理が有ったけどそれのおかげで墓場での美希の台詞が輝きました

まぁうん、飴はね…


春香「まっ、無事終わったけどさ」

美希「どうしたの春香?なんかイライラしてるの」

春香「当たり前だよ!!16年後ってなに!?おかしくないかなぁ!」

美希「まぁ……それは仕方ないかなぁ」

春香「仕方なくないよ!しかもプロデューサーさん死んじゃってるしさ!」

美希「……」

春香「しかもあずささんヤバいじゃん!壊れてるじゃん!あんなのって普通あるの!?」

ガチャ

響「サーターアンダギー持ってきたぞ~」


春香「あ、ありがと~」

美希「ミキ、これ嫌いなの。喉パサパサしちゃうし」

響「な"っ"!おい美希!サーターアンダギーを馬鹿にするのだけは許さないぞ!」

美希「麻薬中毒が何か言ってるの……ぅあぁ"っ(笑)」

響「んなぁあ"!おい!麻薬中毒は関係無いだろ!自分、今は普通にアイドルやってるんだからな!」

美希「自分…耐える(笑)」

響「美希!表に出るさー!」

ガチャ

伊織「はあぁ、やっと終わったのね、疲れたわよも~」

美希「ロボットが来たの~」

伊織「……美希、今何か言った?」

美希「ハニーのロボットとかfuck you なの」

伊織「ん、んなんですってー!私だって好きであんな役なってないわよ!」

美希「しかもそのロボットをボコボコにするし……愛情もクソもないの」

伊織「美希……二人で話しましょう?私、我慢出来なくなっちゃったから…」

美希「はっ!上等なの!」


P「……」

小鳥「どうしたんですかプロデューサーさん、箸が進んでませんね」

P「いや、俺死んでるし…は、初めてだよ……まさか死んでるスタートなんてさ」

小鳥「あ、あはは…そうですね」

P「しかもさ、なんか亜美をNTRれてんだけど……」

小鳥「仕方ないですよぉ、亜美ちゃん、あまとうさんに人生を変えてもらったんですから」

小鳥「あっ、ガンモ一つ」

鳩山「POPPO」


小鳥「そういえばプロデューサーさんが死んだ原因ってなんだったんですか?」

P「……台本見て絶句したよ」

小鳥「な、なんだったんですか?」

鳩山「ガンモどうぞ」

小鳥「あっ、ありがとうございます」

P「…」ゴクゴク

小鳥「おぉ!梅酒を瓶ごと呑むなんてワイルドですねぇ」

P「ぷはぁっ!」ガンッ!


P「なんだったっけなぁ…跳ねられたか、癌だったかインポで爆発か……えーっと」

P「店長、ちくわぶと卵ね」

鳩山「POPPO」

小鳥「それで、なんだったんですか!?プロデューサーさんの死因って」モグモグ

P「ちょっと待ってね…台本は…」ガサガサ

P「あったあった、コレが俺の台本だ」

小鳥「私並みに薄いですねぇ」

P「ははは、小鳥さん程じゃないっすよ」


小鳥「……な、これが死因なんですか」

P「ガナハハハ、Do-Dai?言葉が出ないだろ?」

小鳥「た、確かにプロデューサーさんって色々な役やらせてもらってますけどコレは…」

P「最近酷かったからなぁ、穴掘られたりインポになったりで」

小鳥「……私、スタッフさんに文句言って来ますね」

P「良いですよぉ別に気にしてませんから」


冬馬「終わったあぁ、最高の作品だったなおい!!」

翔太「……うっざ」

冬馬「んな!?なんだよ翔太!」

翔太「僕さ、終盤まで植物人間って意味が分からないんだけど?」

北斗「俺も、何故か国が無くなって逃げてる王子役だしな……お前だけじゃねぇか、良い役貰ったの」

冬馬「そ、それは日頃の行いが良いからだろ!」

翔太「マジで無いよ、なんかすっごく良い人になってるしさ、惚れられちゃってるし」


冬馬「あぁ、萩原雪歩はヤバかったなぁ…柔らかかった」

翔太「ありゃりゃ、なんか勘違いしてるし……おめでたいね」

冬馬「一度しか背負って無いけどよ!こう、茶色の髪が風でなびく度に良い匂いがするんだよ!!それがまたヤバくてよ!」

北斗「……童貞だな」

翔太「うん、これは間違い無く童貞」

冬馬「はぁ!?俺は童貞じゃねぇっつってんだろ!」

翔太「いや、絶対童貞だよ」

北斗「感想の気持ち悪さが物語ってるぜ☆」

冬馬「ぐっ」


翔太「あ~なんか股がむずむずしてきた」ケイタイトリダシポパピプペ

翔太「…あ、はい、はい、……120分…はーい、はい」プツッ

北斗「じゃあ俺も行こうかな…っと」

冬馬「お、おい…どこ行くんだよ北斗、それに翔太、120分ってなんだ」

翔太「今からデリヘル呼んだから出ていかないと辛いよ?童貞君」

冬馬「で、デリヘル!?デリバリーヘルスの事か!?」

北斗「じゃあ行ってくる…チャオ☆」

冬馬「お、おい北斗!」

翔太「別にみたいなら良いよ?すぐ来るみたいだから」


冬馬「お前まだ14だろ確か!?」

翔太「そうだけど?別に良いじゃん、SEXしたくなっちゃったんだから」

冬馬「……」

翔太「で、どうするの?見る?出てく?」

冬馬「……そ、そんな…」

冬馬「そんな愛の無いSEXなんてSEXじゃねぇだろ!!SEXってのは恋人同士が愛を求めた末に辿り着く境地なんだぞ!!」

翔太「……どうするの?」

冬馬「うるせぇ!見るわけねぇだろ馬鹿野郎が!」

バタン

翔太「あ~あ、いっちゃった」


~公園~

冬馬「はぁ…なんだよあいつ等、翔太のちんこは間違い無く真っ黒だな……fuck you」

貴音「あなたは……ジュピターの天ヶ瀬冬馬」

冬馬「……お前、四条貴音だったよな」

貴音「どうしてあなたがこんな所に居るのですか?」

冬馬「お前が先に言え、レディファーストだ」

貴音「わたくしは、月を見にきたのです」

冬馬「月?んなもんわざわざここから見なくても良いだろ」


貴音「いいえ、こうしてブランコに跨り見る月はまた格別なのです」ブランコブランコ

冬馬「……月ねぇ」ブランコブランコ

貴音「あなたは何故ここに?わたくしは答えたのですから次は冬馬、あなたの番です」

冬馬「……俺も、月を見にきた」

冬馬「ブランコに跨って夜空を見上げるのが好きなんだ……それだけ」

貴音「では、目的は同じなのですね」

冬馬「そういうこった」

貴音「……冬馬」

冬馬「んだよ、月見てんだから話しかけんな」

貴音「今宵の月もまた、綺麗ですね」

冬馬「……あぁ、そうだな」

ブ~ランコブ~ランコ


さーて、今日のアイマスは~

第弍話   尻穴、S
             O

出            S
撃          
冬馬とプロデューサーさん!



それじゃあ皆、レッツ!アイマス!
  

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom