雪ノ下「はっちー!!!」ガバッ比企谷「おわっ!」 (81)

比企谷「って雪ノ下か・・・。」

雪ノ下「アハハー!はっちー!」ギュゥゥ

比企谷「ちょ、お前、そ、そんなに強く抱きつくな!」

雪ノ下「えー、いいじゃんいいじゃん!」

比企谷「ダメだ。あ、あといきなり抱きつくのやめろ。」

雪ノ下「はっちーのいじわる!」

比企谷「意地悪でもなんでもない、これが普通の反応だ。んで、なんか用でもあるのかよ。」

雪ノ下「うん、実はね・・・」

比企谷「・・・な、なんだよ」

雪ノ下「昨日記憶がね・・・」

比企谷「!!記憶が戻ったのか!?」

雪ノ下「ってうっそー!!なんにもなかったよーだっ!!はっちー騙されてやんのーwwwwww」

比企谷「・・・はぁ、まあ抱きついてきたあたり戻ってないのは当たり前か」

雪ノ下「じゃあ授業始まるから教室戻るねー!」

比企谷「って本当に何もないのかよ!」

雪ノ下「うん!はっちーがいたから抱きついただけー!」ニヒヒ

比企谷「はぁ、次からは抱きつくなよ・・・」

雪ノ下「それはどうかなー?」

比企谷「・・・とっとと教室帰れ」

雪ノ下「うん!じゃあねはっちー!」ダッダッダッ

比企谷「・・・・・」

比企谷「(あいつが記憶喪失になってからそろそろ1ヶ月か・・・)」

そう、雪ノ下雪乃は記憶を失っている。

1ヶ月前、雪ノ下が事故にあったあの日は凄い大雨で前が見えない程のレベルだった。

普通なら自宅に待機しておくはずなんだが、その日雪ノ下はどうしても買っておかないといけないものがあると母に言って買い物に出かけたらしい。

・・・だが案の定、大雨で信号をよく見てなかったドライバーにはねられ意識不明の重体になった。

それから2週間後に意識を取り戻したが・・・

医者によると正直いつ記憶が戻るかはわからないらしい。

陽乃さんはあの雪ノちゃんもいいんじゃない~とか気楽な事言ってたけど正直心配してるのが見え見えだった。

それは勿論陽乃さんだけではなく小町や由比ヶ浜なども心配している。



・・・まあ、俺もだが。

ちなみに当の本人には記憶がなくなったことは話さないつもりだったんだが、雪ノ下自身がみんなの様子がおかしいことに気がつき、結局は話すことになった。

陽乃さん曰く、雪ノ下は満面の笑みでなんとかなる!!って言っただけだったらしい・・・

比企谷「(それで今に至るわけだが・・・)」

比企谷「(正直、この性格は疲れる。)」

比企谷「(早く元に戻ってくれることを願っておこう)」

由比ヶ浜「やっはろー!ひっきー!」

比企谷「おっす」

由比ヶ浜「もしかしてさっきのゆきのん?」

比企谷「もしかしなくても雪ノ下だ」

由比ヶ浜「だよね~!・・・何話してたの?」

比企谷「あいつのアホに付き合ってただけだ」

由比ヶ浜「なんかひっきーがゆきのんにアホっていうの変な感じがする~」

比企谷「まあ大抵アホなこと言うのはお前だしな」

由比ヶ浜「なっ!!ウチアホじゃないし!ひっきーひどい!!」

比企谷「お前は俺が認めたアホの子だ。なんたってお前のアホさはスカイツリーよりも立派だからな」

由比ヶ浜「んー、なんかよくわからないけど褒められた///」エヘヘ

比企谷「(俺自身も何言ってるかよくわからんが・・・まあこいつはアホだな)」

平塚「おい2人とも、そろそろHRの時間だ。教室に入れ」

由比ヶ浜「あ、はーい!」

比企谷「はいはい」

平塚「あ、それと由比ヶ浜、比企谷、放課後少し話がある」

由比ヶ浜「え?・・・もしかしてそれってゆきのんのことですか?」

平塚「ああ、雪ノ下の事についてだ。詳しい事は放課後で話す。」

比企谷「それって重要なことっすか?」

平塚「まあな、特に比企谷、お前はな」

比企谷・由比ヶ浜「?」

平塚「まあ放課後でな。さ、HR始めるから席に付け」

由比ヶ浜「わ、わかりました・・・」

比企谷「・・・」

その頃材木座は・・・

材木座「ふぅ・・・学校でムラムラしたからトイレで一発抜いてきたでござる」ガサゴソ

雪ノ下「♪~」

材木座「むむ!!」

材木座「(あれは雪ノ下雪乃!未だに我が書いたライトノベルに毒舌感想を述べた事は忘れてないでござるよ!)」

材木座「(ここは少し驚かせて・・・)」

材木座「(いや、やめておくでござる。冷静になるのでござる)」

材木座「(ここはささっとバレない内に帰るでござる)」ササッ

材木座「(ま、我のことなど見つけても奴は声を掛けることなどないと・・・)」

雪ノ下「むむ?あれは・・・。おーい!」ダッダッダッ

材木座「!?」

雪ノ下「えーと確か名前は・・・材木座君だったっけ?久しぶり!!」

材木座「お、おう・・・」

材木座「(一体全体どういうことでござるか!?話しかけて来たのに最初驚いたでござるがなんか前と様子がおかしいでござるよ!?)」

雪ノ下「名前は?」

材木座「な、名前!?わ、我の名前はよ、義輝なり!!」

材木座「(女の子から名前なんて聞かれたの初めてでござる!!)」

雪ノ下「義輝か~。ならよっしーって呼ぶね!!」

材木座「ござ!?」

雪ノ下「じゃあよっしー!またねー!」ダッダッダッ

材木座「な、なんだったんでござるか・・・」

材木座「にしてもあんな風に女性と接するのは久しぶり・・・いや初めてかもしれんでござる」

材木座「・・・もしかして、我に気があるのでござろうか?」

材木座「ついに我にもリア充な時が来たでござるか!!!???」

材木座「でもどう考えても前と様子がかなり違ったでござる」

材木座「ま、まさか・・・ツンデレというやつでござるか!!!???」

材木座「以前我に接した態度はツンの要素、そして今回がデレ!!」

材木座「・・・まあ今回のはデレとは違うような気がするでござるが・・・」

材木座「まあ細かい事は気にしないでござる」

教師「君?こんなところで何をしているのかね?」

材木座「へ?」

教師「そろそろHRなのだがね?」

材木座「あ、ああ!トイレに行ってたでござる!では!」ダッダッダッ

材木座「(とりあえず雪ノ下雪乃にはアタックしてみるでござるよ!!)」

材木座「(早速放課後教室に行ってみるでござる!)」

材木座「(今日の義輝は一味違うでござるよー!!)」

そして放課後

平塚「よし、2人とも集まったな。それじゃあ早速話をしようと思うのだが」

由比ヶ浜「・・・」ドキドキ

比企谷「・・・」

平塚「雪ノ下の性格を戻せる事がわかった」

由比ヶ浜・比企谷「!!」

由比ヶ浜「せ、先生!!それは本当ですか!」

平塚「ああ、冗談で話すような事でもないしな」

比企谷「・・・で、その方法は?」

平塚「あ、ああ、それがだな・・・」

由比ヶ浜・比企谷「?」

平塚「ふぅー、ここは誤魔化さず言うが・・・」

平塚「材木座義輝、という生徒がいるだろう」

比企谷「材木座?あいつになんかあるんですか?」

由比ヶ浜「(材木座って言ったらあの中二のことだよね・・・)」

平塚「・・・その材木座君の力が必要なんだ」

比企谷「は?」

由比ヶ浜「へ?」

ごめん・・・眠い(´・ω・`)

とりあえずもう少し頑張ってみるか(´・ω・`)

その頃材木座は

材木座「雪ノ下雪乃のところに行くでござる!!」

材木座「早速お話でもしに行くでござるよ!」

雪ノ下「・・・」テクテクテク

材木座「お?見つけたでござるよ!」

材木座「おーい!」ダッダッダッ

雪ノ下「?」

材木座「い、いやぁ、HR前以来でござるな~。これから何処かに行くつもりでござるか?なら我も

雪ノ下「いきなり何かしら、あなたにそんなに馴れ馴れしく話しかけられるような間柄じゃないと思うのだけれど」

材木座「へ?」

雪ノ下「へ?じゃないわよ気持ち悪いわ。比企谷君の知り合いには気持ち悪い人しかいないのかしら。あ、人じゃなくて豚なのかしら?」

材木座「え?あ、あの?」

雪ノ下「なにかしら?私はこれから奉仕部に行くのだけれども」

材木座「あ、いやなんでも

雪ノ下「あらそう、ならさようなら」テクテクテク

材木座「・・・」

材木座「どういうことだってばよ・・・」

比企谷「材木座と話すと性格が戻ることがある?」

平塚「ああ、少し前に性格を戻す手がかりになると思って雪ノ下を担当している医者が精神科に行かせた事があってだな、その時に雪ノ下の知り合いの名前を出してその人についてお話してたら材木座君の時だけ性格が戻ったらしい」

比企谷「・・・なんで?」

平塚「医者もよくわかってないらしいが材木座君が鍵なのは間違いないらしい」

平塚「だが必ずしも性格が戻る事は無いみたいで次の日材木座君の話をしたら今の性格のままだったらしい」

由比ヶ浜「うーん、よくわかんないけど中二とゆきのんを会わせたらいいんじゃないかな?」

平塚「私もそれがいいと思う。どんな結果になるにしろ進展すると思う」

平塚「・・・比企谷はどうだ?」

比企谷「・・・まあ俺も賛成っすかね。手がかりがそれしかないみたいならやるしかなさそうですし」

由比ヶ浜「じゃ、じゃあ早速中二とゆきのんを探そー!」

比企谷「雪ノ下は奉仕部の部室にいるだろうから材木座だな」

比企谷「(もしかしたら帰ってるかもしれないから早めに探さないとな・・・)」

平塚「よし、話はここまでだから後は2人に任せた。様子がおかしい事になったら私を呼んでくれ」

比企谷「俺は材木座を探してくるから由比ヶ浜、お前は先に奉仕部に行っといてくれ」

由比ヶ浜「わかった!ヒッキー早く見つけてねー!」







比企谷「さてと、先ずは下駄箱だが・・・」

比企谷「(いない・・・か、もう帰ったのか?)」

比企谷「とりあえず電話してみるか・・・」

プルルルルル・・・

材木座『はい、材木座ですが・・・』

比企谷「比企谷だ、お前今どこにいるんだ?」

材木座『八幡・・・か。我はトイレにいるでござるよ・・・』

比企谷「よし、ならまだ学校にいるな。ちょっと話したいことがあるんだが」

材木座『我も少し話を聞いてほしいでござる・・・』

比企谷「よしわかった。ならF組に来てくれ、そこで話がしたい」

材木座『わかったでござる・・・。では・・・』

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