モバP「え、俺死ぬんですか?」 (208)

以前765のP死亡ドッキリSSをみて、モバマスアイドル版も見てみたいなぁと思ったから自分で書くことにした
何番煎じだよって感じだけどそれでもいい人向け

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1382163305

ちひろ「はい。プロデューサーさんは死にます。まぁあくまでドッキリの設定として、ですけど」

モバP「ドッキリ?えーっと……つまり俺が死んだとアイドルたちに伝えて、その反応をみるってことですか」

ちひろ「はい♪」

モバP「いくらなんでも悪質じゃありませんか?身内だけのドッキリでやるレベルじゃないと思いますけど」

ちひろ「いえいえとんでもない!ちゃんと考えあってのことですよ。」

モバP「へぇ、どんな考えが?」

ちひろ「あのですね、うちのアイドルたちがこれからもっと有名になっていけば、こういったドッキリ企画なんかもオファーがあると思うんです」

モバP「まぁバラエティ受けしそうな子はそういった仕事もあるでしょうね」

ちひろ「でしょう?でもいざそのときになって経験不足ゆえにリアクションがうまくとれなかったら、アイドルとしてよろしくないと思うんです」

モバP「いやいや、ドッキリっていうのは生の反応を見て楽しむものじゃないんですか?だったら変に耐性がついてしまうのはよくないんじゃ」

ちひろ「甘い!甘すぎますよプロデューサーさん!初めてのドッキリで酷いリアクションをして、それがテレビで放送されてトラウマにでもなったらどうするん

ですか!もしかしたらそれが原因で引退、なんてことも有り得るかもしれないんですよ?責任取れるんですか!?」

モバP「責任って……確かにそういう可能性は0ではないでしょうけど……。だったらそれこそもう少し軽めのドッキリでいいのでは?最初がこんなのじゃそれ

こそトラウマものでしょう」

>>4ちょっと改行変になってるから修正

ちひろ「あのですね、うちのアイドルたちがこれからもっと有名になっていけば、こういったドッキリ企画なんかもオファーがあると思うんです」

モバP「まぁバラエティ受けしそうな子はそういった仕事もあるでしょうね」

ちひろ「でしょう?でもいざそのときになって経験不足ゆえにリアクションがうまくとれなかったら、アイドルとしてよろしくないと思うんです」

モバP「いやいや、ドッキリっていうのは生の反応を見て楽しむものじゃないんですか?だったら変に耐性がついてしまうのはよくないんじゃ」

ちひろ「甘い!甘すぎますよプロデューサーさん!初めてのドッキリで酷いリアクションをして、それがテレビで放送されてトラウマにでもなったらどうするんですか!もしかしたらそれが原因で引退、なんてことも有り得るかもしれないんですよ?責任取れるんですか!?」

モバP「責任って……確かにそういう可能性は0ではないでしょうけど……。だったらそれこそもう少し軽めのドッキリでいいのでは?最初がこんなのじゃそれこそトラウマものでしょう」

ちひろ「はぁ……プロデューサーさんは分かってないですねー。初めにやり過ぎなくらいどぎついタチの悪いのをやられてれば、あとはどんなドッキリを仕掛けられても最終的には笑って許せるようになるんですよ。『最初のに比べればこれくらいなんてことないな』って。ドッキリはネタバラシしたあとも重要ですからね!」

モバP「タチが悪いって自覚はあるんですね……。しかし流石にこの内容は……うーん……」

ちひろ「何をそんなに渋ることがあるんですか?アイドルたちの可愛い泣き顔、一緒に見ましょうよー」

モバP「それが嫌なんですよ!女の子の涙はそれだけで男にとっては暴力みたいなものなんですよ!?その涙の原因が自分にあるとなれば胃がいくつあっても足りないです!」

ちひろ「暴力だなんてそんな!私は、女の子の涙は最高のアクセサリーだと思いますけどねー?」

モバP「うわぁ……最低だこの事務員」

ちひろ「ねぇープロデューサーさんの力でアイドルたちに最高のアクセサリーをプレゼントしましょうよー」

モバP「いい台詞なのに本質が腐ってやがる……!」

モバP「いくら言われても許可しませんよそんな悪質なこと」

ちひろ「うーん……もしかして、怖いんですか?」

モバP「……怖いって、なにがですか」

ちひろ「もしかするとアイドルたちはプロデューサーさんが亡くなったって聞いても、悲しんでくれないんじゃないか、って」

モバP「……」

ちひろ「図星、みたいですね。ふふふ、大丈夫ですよ!みーんなプロデューサーさんのこと大切に想ってますから、一人残らず大号泣間違いなしです!」

モバP「そんなのいらない……俺はアイドルたちの笑顔が見たいのに……」

ちひろ「あんまり聞き分けがないと、明日からドリンクの値段が上がっちゃいそうだなー。2倍どころか10倍20倍に高騰しちゃうかもしれませんねー?」チラッ

モバP「鬼!悪魔!ちひろ!わかりましたよ許可しますよ!好きにやってください!」

ちひろ「快諾していただけてうれしいです♪お礼にドリンク10本セットをお買い上げの際には5本おまけつけちゃいますね!」

モバP「もうどーにでもなーれ」

ちひろ「それじゃあまず応接室に行きましょう。そこで事務所内のモニタリングが出来るようになってますから」

モバP「いつの間にそんな手の込んだことを……」

ちひろ「アイドルたちが事務所に来る時間もかぶらないように調整済みです♪」

モバP「その労力をなぜ別のところに使わないのか」

――応接室――

モバP「ほんとにモニター置いてあるし。しかも4台も……」

ちひろ「事務所をいろんな角度から映してますから、これでも少なくしたんですよ?」

モバP「そんなに泣き顔が見たいのか」

ちひろ「流れとしては、まずアイドルが事務所に来たら私が駆け込んで行ってプロデューサーさんが亡くなったことを伝えます」

モバP「説明だけで胃が痛くなってきた」

ちひろ「そして私は事務所を出てアイドルを一人にして様子を見ます。最後に傷心のアイドルを応接室に呼んでネタバラシ、という流れです」

モバP「ちゃんと相手は選んでるんですよね?」

ちひろ「もちろんです!プロデューサーさんも満足間違いなしのちひろセレクションですよ♪」

モバP「……信じてますからね?」

ちひろ「任せてください!……っと、さっそく一人目が来たみたいですよ」

モバP「だ、誰ですか?」

智絵里『……おはようございます』ガチャ

モバP「ちひろテメェ!信じた瞬間に裏切りやがったな!」

ちひろ「きゃあ!?落ち着いてください!」

モバP「相手は選んでるって言ったじゃないですか!なのにいきなり智絵里って!だめでしょうこれは!」

ちひろ「ちゃんと選んだ結果ですってば!まぁまぁ、ひとまず落ち着いて。ドリンクどうぞ?」

モバP「ハァ、ハァ…………いただきます。それで、選んだ結果がどうして智絵里に?」

ちひろ「泣き顔が似合いそうなアイドルって誰かなーって考えたら、まず智絵里ちゃんが思い浮かんで」

モバP「ちひろさんの欲望基準かよ!ドッキリ仕掛けても大丈夫っていう基準でしょう普通は!」

ちひろ「だってそもそも、それ(泣き顔)が目的で始めた企画ですし。仕方ないですよね!」

モバP「あぁ…もう、ああもうっ!!……はぁ。分かりました。俺も一度は許可したんです。腹をくくりましょう」

ちひろ「流石ですプロデューサーさん!寛容な男の人はモテますよ!」

モバP「最終的に首をくくるようなことにならなきゃいいけど……」

ちひろ「それじゃあ行ってきますね。期待しててください!」

モバP「くれぐれもやり過ぎないようにしてくださいね!」

ちひろ「うふふ」ガチャ

モバP「返事をしろ!」

バタン

モバP(心配だ……。でも智絵里はもともと芯が強い子ではあるからな。消極的なところがあったけど、最近は自信もついてきたみたいだし、ここにきてすぐの頃とは比べ物にならないくらい幸せそうに笑うようにもなった)

モバP「なんだかんだ言ってもちひろさんも加減はするだろうし、意外と気丈に振舞ってくれるかも。ちょっと寂しいけど泣かれるよりはいいよな、うん」

智絵里『あれ……?誰も、いないんですか?……プロデューサーさん?』

モバP「ごめんな。今すぐ行ってやりたいんだが……」

智絵里『わたしひとり……なのかな。ちひろさんも、居ないみたい…』

智絵里『プロデューサーさん、早く来ないかな……。誰か来るまでソファに座って待ってよう…』

ちょっとマック行ってくる
てりやきバーガー150円だって!行くしかないよね!

ただいまー
ロイホのステーキが意外においしかった(小並感)
てりやきマックバーガー?いえ、知らない子ですね
いつの間にかバーガースレになってるし皆バーガー屋に詳しくて草生える
まぁうちの近所にはマックしかないんですけどね!(半ギレ)

モバP「ん、バッグからなにか取り出して……あれは、栞か?」

智恵理『えへへ、この前プロデューサーさんと見つけた四葉のクローバー……栞にしたけど、プロデューサーさん喜んでくれる、かな?』

モバP「ああ、もちろん嬉しいさ。前に貰ったのも大事に使ってるよ」

モバP「しかしこの天使の笑顔がこの後すぐ消え去るかと思うと……鬱だ…」

ガチャン!

ちひろ『プロデューサーさんっ!!』

モバP「出たなみどりのあくま」

智絵里『ひぅ!?ち、ちひろさん…?』

ちひろ『ハァハァ、智絵里ちゃん、だけ?プロデューサーさんは!?』

智絵里『し、知らないです……私が来たときは誰も居なくて……」

ちひろ『ッ…!そんな…じゃあやっぱりさっきの電話は……あ…いきなり大声出して、おどかしちゃって、ごめんね……』

智絵里『いえ……あの、どうか…したんですか、ちひろさん。顔色、悪い…ですよ?』

ちひろ『え!?そ、そうかしら……なんでもないのよ?お化粧失敗しちゃったのかも、あははは、はは……」

モバP「え、なにこの無駄な演技力は。あのひと役者さんだっけ?」

智絵里『なんでもなくないです…!絶対、変です…ちひろさん。プロデューサーさんが、どうかしたんですか?それにさっき、電話が、って…………。もしかして、プロデューサーがまだ来ないのと、関係ありますか?』

ちひろ『本当に、なんでもないのよ……変に勘繰って心配しないで、ね?』

智絵里『そんな顔で心配するなって言われても無理です!何があったんですか?どうしてプロデューサーさんはここに居ないんですか!?』

モバP「おおう!?智絵里が声荒げるとこなんて初めて見たぞ」

ちひろ『…………』

智絵里『……どうして、黙っちゃうん、ですか?』

おうおうバーガー談義がやりたいんならモバマス本スレでやってこいよ(煽り)
いや自分から話題振ったようなかたちになってしまったからこういうのもあれなんだが、SSもよんであげてください
お願いですなんでもしまむら

ちひろ『ごめんなさい…。隠しても、結局は先送りにしかならないものね。本当のことを、話すわ』

智絵里『……はい』

ちひろ『落ち着いて聞いて、とは言わないわ。ただ、取り乱さないで聞いてね」

モバP「うわぁついに言うのか…」

ちひろ『プロデューサーさんが、亡くなったの』

智絵里『………………え?』

モバP「あーあー言っちゃった……。ごめんな智絵里…」

ちひろ『さっき病院から連絡があって、事故で……病院に運ばれた時にはもう…っ!』

智絵理『……』

ちひろ『智絵理ちゃん?……大丈夫?』

智絵理『……そ……プロ……さ…が……』ボソボソ

ちひろ『智絵理、ちゃん…?』

智絵理『うそ嘘嘘ウソ嘘そんなのウソプロデューサーさんはいなくなったりしない昨日だってまた明日って言ってくれたんですだから今日だってもうすぐ来るんですよちひろさんの言うとおりならプロデューサーさんが嘘つきになっちゃうじゃないですかもうちひろさんたら冗談ばっかりふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ』ニコニコ

ちひろ『』ゾワッ

モバP「」

智絵理『それにしてもプロデューサーさん遅いですね。ねぇ、ちひろさん』ニコニコ

ちひろ(あ、これダメなやつだ)ゾワゾワ

ちひろ(っと、いけない。気圧されちゃだめよちっひ!ちゃんと演技して、智絵理ちゃんの泣き顔をこの手に!)

智絵理『聞いてますかちひろさん?あ、ほら、これ見てください。四葉のクローバー、栞にしたんです。プロデューサーさん喜んでくれるでしょうか?ううん、きっと喜んでくれますよね、ふふ』ニコニコ

モバP「…おいおい、これ本当に智絵理か…?笑ってるけど、いつも見てる天使の笑顔じゃないぞ……これならまだ泣いてくれたほうが…」

ちひろ『ええ、ちゃんと聞いてるわ。だから、智絵理ちゃんも、ちゃんと聞いて』

智絵理『はい、聞いてますよ』

あああああ名前間違えるとかホント最低だわ智絵里Pの方ごめんなさい

ちひろ『プロデューサーさんは今日は、ううん、もう、ここには来ないわ。明日も、明後日も、一ヵ月後も、一年経ったって、ここには来ないの』ジワッ

智絵里『なに、言ってるんですか、ちひろさん……そんな冗談全然面白くないですよ?』ニコニコ

ちひろ『プロデューサーさんは、死ん……っ、死んだの!もう、会えないの!』ポロポロ

モバP「ちひろさんの演技力がおかしい。涙ってそんなポロポロ出せるもんだっけ?」

智絵里『面白くないって言ってるじゃないですか!変なこと言うのやめてください!』

ちひろ『智絵里ちゃんっ!!』ガシッ ギュッ

ちひろ『智絵里ちゃん…!嘘じゃないの、本当のことよ!私だって!…私だって、嘘だったらって、今にでもプロデューサーさんがなんでもない顔でドアを開けてくれたらって…』グスッヒッグ

智絵里『ちひろ、さん……でも、だって……昨日、また明日って、だから、プロデューサーさんは、約束を破るような人じゃないから……だから、だから…』

ちひろ『智絵里ちゃん…』ギュッ

智絵里『……』

智絵里『本当に…本当、なんですね……本当に、プロデューサーさんは……』ジワッ

ちひろ『……ええ、本当のことよ』グスッ

智絵里『プロ、デューサー、さん……ふ、うぇ……っ、ひっぐ…!』ポロポロ

ちひろ『……』ナデナデ

モバP「さっき俺は泣いてくれたほうがマシだと言ったな。あれはウソだ」

モバP「うおおぉぉぉぉお!罪悪感が!罪悪感がぁ!!胃がキリキリする……いっそ殺してくれぇ…!智絵里ぃぃい!」バタバタ

智絵里『ぐすっ……っ、ふ、んぐ…………ちひろさん、すみません…なんだか、わけがわからなくなっちゃって……もう、大丈夫、です…』グス

ちひろ『ん…本当に大丈夫?無理しなくていいのよ?』

智絵里『いえ、だいじょうぶ、です……』ニコ

ちひろ『……そう、智絵里ちゃんは、強いわね……』

智絵里『全然……強くなんか、ないです……えへへ』ニコ

モバP「ああ……そんな、無理して笑わなくていいから…」

ちひろ『……智絵里ちゃんもだいぶ落ち着いたみたいだし、私は少し外で電話してくるわね。たくさんの人に、報告、しなきゃいけないから』

智絵里『あ……』

ちひろ『智絵里ちゃんはここで待っててね。それじゃあ、ちょっと出てくるわね』ガチャ

バタン カツカツカツ

――応接室――

ちひろ「たっだいま戻りましたー!どうでしたどうでした!?智絵里ちゃんの泣き顔!たまりませんでしたよねぇ!?」

モバP「しねくず」

ちひろ「おおう、戻ってくるなり辛辣ですねプロデューサーさん」

モバP「今日改めて理解しました。ちひろさんは鬼や悪魔なんかじゃありません。それ以上に邪悪で悪辣で絶望的な何かです」

ちひろ「そう冷静に言われると、いくら私でも結構堪えるんですけど……うぅ…」

モバP「自業自得です。というかもういいでしょう?お望みの智絵里の泣き顔は見られたんですから、早くネタバラシしましょうさぁ早く!」

ちひろ「もう、気が早すぎます!むしろここからが本番といっても過言じゃないんですからね!ひとりきりになった智絵里ちゃんがどんなふうになるのか、気になりませんか?」

モバP「気になりません」

ちひろ「でしょう?気になるでしょ……って、あれぇー?」

モバP「気になりません!だから早く智絵里を解放してあげてください!そして俺も胃痛から解放してください!」

ちひろ「うーん、それ無理♪私はもっと見たいんですぅー智絵里ちゃんが絶望の淵で涙を流すところが!さっきは抱きしめてて正直よく見えませんでしたし」

モバP「あなたには良心というものが存在しないのか」

ちひろ「言葉と意味は知ってますよー」ニコニコ

モバP「……しかしちひろさん、智絵里ももう落ち着いてるみたいですし、これ以上泣き顔を見るのは無理なんじゃないですかね?ね?」

ちひろ「そんなことはないと思いますよ。さっきは私がいたから何とか落ち着いたって感じでしたし、ひとりきりになったらきっと……うふふ」

モバP「…はぁ、何を言っても無駄みたいですね……」

ちひろ「そうそう、人生諦めも肝心ですよ!それじゃあモニタリングを続けましょうか」ニコニコ

モバP「ごめんな、智絵里……不甲斐ないプロデューサーで本当にごめん……」

今日はここまで
おやすみ

ちひろ「あ、智絵里ちゃんがソファのほうに移動してますね」

智絵里『……』フラフラ

モバP「ああ、あんなにうつむいて……足取りもフラフラしてるし…」オロオロ

――事務所――

智絵里「……」トボトボ

ヒラヒラヒラ カサッ

智絵里「?……あ、栞……」

智絵里「プロデューサーさんと一緒に見つけた、四葉のクローバーの……」

"お、智絵里!このクローバー四葉だぞ!"

智絵里「プロ、デューサーさんと、一緒に……」

"これでまたひとつ、智絵里に幸せが訪れるかな?ハハハ!"

智絵里「幸運の、四葉の……」ジワ

"ほら、智絵里!"

智絵里「しあわせ、の……っ!」ポロポロ

"智絵里!"

智絵里「プロデューサー、さん……!うぅ、ひっぐ……うぇ、んん……ぐすっ」ポロポロ

智絵里「全然、幸せじゃないよ……ぐすっ、こんっ、なの、あんまりだよぉ……!」

智絵里「……私の、不幸が……プロデューサーさんに、うつっちゃったのかな……」

智絵里「私が最近幸せだったから……その、罰が当たったのかなぁ……」グスッ

智絵里「今まで集めてきた四葉のクローバーも、ぜんぶ……全部全部無駄だったんだっ…!」ポロポロ

智絵里「このクローバーの栞も…………!こんな、役に立たないものなんて……っ!」グシャッ

智絵里「……プロ、デューサーさん……ぐすっ、プロデューサーさん、が、いなきゃ……私はしあわせに、なれないです…!」ポロポロ

智絵里「…プロデューサー、さんが、いればっ……ひぐっ…それっ、それだけで…しあわせなんです……!」ポロポロ

智絵里「プロデュ、っさー、さん……!ぷろ……うぅ…うあぁぁぁ……!!」ポロポロ

――応接室――

智絵里『プロデュ、っさー、さん……!ぷろ……うぅ…うあぁぁぁ……!!』ポロポロ

モバP「ちえりいいいぃぃぃぃぃぃいいい!!!」

ちひろ「ひゃぁ!?もうっ!うるさいです静かにしてください!!」

モバP「ちえりぃ……!」

ちひろ「いやーそれにしても、最っ高の表情でしたね!こぼれる雫に濡れる睫毛、震える華奢な肩に押し殺した嗚咽!もうたまりませんね!」ツヤツヤ

モバP「もういい加減いいでしょう!?満足したでしょう!?早くネタバラシしてください!!」

ちひろ「えぇーもう少し…」

モバP「ああん!?」ギロッ

ちひろ「ひぃ!?わ、わかりましたよ!今から行ってここに連れてきますから、それまでここでじっとしててくださいね?いいですね?」

モバP「分かったから早く行ってください!」

ちひろ「はいはい、じゃあちょっと待っててくださいねー♪」ニコニコ

ガチャ バタン

智絵里『…ひっぐ、うあぁぁぁ…!うぇぇ……ぐすっ』ポロポロ

モバP「ごめんな……ごめんなぁ……」

――事務所――

ガチャ

智絵里「ひぅ!?」ビクッ

ちひろ「智絵里ちゃん、泣いてっ……大丈夫?」

智絵里「ちひろ、さん……ぐすっ、はい…だいじょうぶ、です。すみません……」

ちひろ「……ごめんなさい、つらいとは思うけどちょっといいかしら?」

智絵里「…はい」

ちひろ「今後の活動とかプロデュースのこととかで話があるの。応接室まで一緒に来てもらっても、いい?」

智絵里「プロデュース……はい、わかり、ました」

ちひろ「……」カツカツカツ

智絵里「……」トテトテトテ

――応接室――

ちひろ「さぁ、着いたわ。入って」ガチャ

智絵里「…はい、失礼…します」

モバP「智絵里ぃぃ!許してくれぇぇぇえ!」ドゲザァ

智絵里「……………………ふぇ?」

ちひろ「はいっ♪ドッキリ大成功ー!いぇーい!!」

モバP「すまん!本当はこんなことやりたくはなかったんだが…!いや、言い訳はしない、いくらでも罵ってくれ!」

智絵里「……プロデューサー、さん……?ほんとう…に、本当に、プロデューサーさん、なんですか?」

ちひろ「あ、あれー…?ほら、ドッキリ大成功ですよ!ほら!」

智絵里「……ふぇ……う、うぇぇぇ!ぷろでゅーさーさぁん!!」ポロポロ

ギュッ

モバP「智絵里!?」

智絵里「ひどい、ですっ……ぷろでゅーさーさん……なんでっ、ひっぐ、なんでこんなことするんですかぁ……!」ポロポロ

モバP「っ…!ごめん智絵里…。本当に、ごめんな……」ナデナデ

智絵里「ぐすっ……ひっぐ、うぁぁぁ…!」ポロポロ

モバP「……っ」ナデナデ

ちひろ「はぁぁ!いいですねぇいいですねぇ!美少女の泣き顔!」ニコニコ

モバP「くっ……俺が屈してしまったばっかりに……本当にごめん…」

智絵里「……んっ、ぐ…いい、です…。プロデューサーさんがいてくれたら、それだけで、いいんです」グス

モバP「智絵里…!」ジワ

ちひろ「ふふふ、感動的ですねぇ」ニコニコ

モバP「……」ジロ

ちひろ「うう…睨まないで下さいよぅ……」

ちひろ「ところでお二人とも、いつまで抱き合っているつもりですか?」ニヤニヤ

智絵里「はうっ///」カアァ バッ

モバP「おぉう!?」バッ

ちひろ「もう、人目のあるところでは控えてくださいね♪」ニヤニヤ

モバP「ちひろさんはちょっと黙っててください」ジト

ちひろ「は、はい…」

智絵里「ごご、ごめんなさいっ…!あの、わたし、あの…!」カオマッカ

モバP「いや、謝らないでくれ!気にしなくていい、少なくともその、嫌では、なかったから…」

智絵里「あぅ///わ、私も…嫌じゃない、です……」カアァ

モバP「そ、そうか……。んん、その、智絵里。改めて、すまなかった!」

智絵里「わ、わ、いいです!謝らないでください…!」

モバP「それじゃあ俺の気が済まないんだ。お詫びに、俺にできることならなんでもする!なんでも言ってくれ!」

智絵里「そんな…!さっきも言いましたけど、プロデューサーさんが無事なら、それで、いいんです」ニコ

モバP「しかしな……」

智絵里「あ、あの、だったら、また一緒に四葉のクローバーを探してもらえませんか?その、この前見つけたのを栞にしたんですけど、グシャグシャにしちゃったので……」

モバP「ああ、いくらでも付き合うよ!たくさん探そう!」

モバP「それから、その栞も、よかったらもらっていいか?」

智絵里「え、でも……」

モバP「もともと、俺にくれるつもりだったんだろ?智絵里がくれるものは、どんなものでも宝物になるから」

智絵里「…!は、はい!どうぞ…!」

モバP「ありがとう。大切にするよ」ニコッ

智絵里「はい!えへへ…」ニコニコ

ちひろ「いい話ねぇーめでたしめでたし!」シミジミ

モバP「あ?」

ちひろ「やだこわい」

緒方智絵里へのドッキリ、大成功!

今日はここまでです
ちえりん可愛い。マジ天使

一応あと3人書く予定だけど、たぶん3、4日後になります
じゃあ風呂入って寝る。おやすみ

やばい2ヶ月経っちゃう
ちょっと次の導入だけ置いとく

ちひろ「さて、それじゃあ次のアイドルにいってみましょうか!」

モバP「まだやる気なんですか…?」

ちひろ「当然です!まだひとり済んだだけじゃないですか、まだまだ終わりませんよー!」

モバP「ひとりだけでもこんなに気疲れしたというのに……俺、そのうち発狂するんじゃないかな…」

智絵里「あの、私はどうしたら……」

モバP「ああ、実は今日入ってた仕事はちひろさんのでっち上げだったらしくてな、本当なら今日は休みだったんだ」

モバP「レッスンもないし、わざわざ事務所まで来てもらったのにこんな目にあわせただけになってしまってすまない。くつろぐなり寮に戻るなり、自由にしてくれていいぞ」

智絵里「えっと……」

ちひろ「でしたら、智絵里ちゃんも一緒にモニタリングしましょう!ね、それがいいです!」

智絵里「いいんですか…?」

モバP「智絵里がいいなら構わないが、正直楽しいもんじゃないと思うぞ?これから来るアイドルたちにさっき智絵里がされたようなドッキリを仕掛けるだけだし……」

智絵里「自由にしていいなら、その…プ、プロデューサーさんと一緒に居たいなぁ、って……///」

モバP「お、おう、そうか…なら、一緒に見てるか」

智絵里「はいっ」

ちひろ「はいはい、もう次の子来ちゃいますから、いちゃいちゃするのは後でお願いしますねー」

智絵里「い、ちゃっ……はぅ///」プシュー

モバP「からかわないでくださいよちひろさん」

ちひろ「事実を言っただけですよーっと、ほら、次の子が来ましたよ」

モバP「次こそ大丈夫なんでしょうね……」

ちひろ「もっちろん!信頼と実績のちひろセレクションですから!」

モバP「俺とちひろさんでは信頼という言葉の意味も、求めてる実績も違うみたいなんですが……」

藍子『おはようございます』ガチャ

ちひろ「ねっ♪」

モバP「oh my god…」

ちひろ「じゃーん!次のターゲットはPaの良心、高森藍子ちゃんでーす!優しくてしっかり者の藍子ちゃんはどんな風に泣いてくれるんですかねー?ふふふ♪」

モバP「どうしてあなたはこんな、最高に最悪な人選ができるんだ……」

ちひろ「可愛い子には涙を流させよって言うじゃないですか!それを実践してるだけですよ!」ニコッ

モバP「そんな格言は無い!ホント最低だなアンタ!」

智絵里「ぷ、プロデューサーさん、落ち着いて…」

モバP「……あ…ああ、すまない智絵里」

ちひろ「それじゃあ行ってきますねー!」ガチャ バタン

モバP「……はぁ」

智絵里「だ、大丈夫ですよ、プロデューサーさん……藍子ちゃんは、その…私と違って、しっかりしてるし、だから、ええっと…その……きっと、大丈夫、です…!」

モバP「そう、だな……うん、ありがとう智絵里。……俺は本来アイドルを支えてあげる立場のはずなのに、アイドルに励まされてるようじゃ本末転倒だ…。プロデューサー失格だな」

智絵里「そんなことないですっ!プロデューサーさんはすごく頼りになる人です…!私はいつもプロデューサーさんに助けてもらって、励ましてもらって、このくらいじゃ全然お返しできないぐらい、いつもいつも支えてもらってるんです……!」

モバP「智絵里……」

智絵里「だから、プロデューサー失格なんて、そんな……そんなこと、言わないで、ください……」グスッ

モバP「ありがとう、智絵里。俺の自慢のアイドルが、こんなに俺を信頼してくれてるんだ。俺ももっと自分のこと、信じてやらなきゃいけないな」

智絵里「…はいっ!……えへへ」

モバP「しかし、智絵里もずいぶん大きな声で意見が言えるようになったんだな。今度舞台の仕事でもとってくるか、ははは」ナデナデ

智絵里「わぅ……///ご、ごめんなさい…今のは、夢中で…今の大声は、わ、忘れてくださいっ…///」

モバP「そいつは無理な相談だ。そういえば、智絵里は藍子とは仲いいのか?」

智絵里「そう、ですね…仲は、いいと思います。同い年だし、結構一緒にいることは多いです…。ただ、あんまり、ずっと喋ったりとかはなくて、藍子ちゃんの撮った写真を一緒に見たり、肇ちゃんと三人でゆっくりお茶したりとか、そんな、感じです」

モバP「なるほど、なんとなく想像できるな。16歳組の中でも穏やかな組み合わせだから、馬が合うのかもな」

智絵里「そうかもしれません…私と違って、二人とも、同い年とは思えないくらいしっかりしてますけど……」

モバP「そんなことはないと思うぞ。まぁ、そこに珠美やユッコは入れそうにないがなぁ、くくく」

智絵里「そ、そんなことは、ない…ですよ…?賑やかなのも、好きです…」

モバP「あれは賑やかって言うよりは、騒がしいって感じだけど」

智絵里「そ、そんなこと言っちゃだめですよ…」アワアワ

モバP「ごめんごめん。まぁ、それもあの子たちのいいところだよ」

モバP「でも智絵里お墨付きのしっかり者の藍子なら、泣かずに気丈にふるまってくれるよな、うん。少しだけ気が楽になったよ」

智絵里「いえ、あの……泣くとは、思います、よ…?」

モバP「えっ!?さっき大丈夫って」

智絵里「あれは…その……私みたいに、取り乱したり、とかは、ない…ということで、やっぱり、泣くと…思います…」

智絵里「プロデューサーさんが、死んじゃったら……だって、すごく、悲しい…です……」

モバP「そう、か…うーん……できれば見たくないけど、事務所のほうがどうなるか見てないとな…………よし、覚悟決めろ俺!」

藍子『あれ、誰もいないのかな?プロデューサーさーん?ちひろさーん?』

智絵里「こ、こんなふうに見えるんですね…」

モバP「ああ、腹立たしいほどよく見えるだろ」

藍子『プロデューサーさんは外回りかな?ちひろさんまでいないのは珍しいなぁ』

藍子『でも、書置きとかもないってことはすぐ戻ってくるって事だよね。スケジュールではイベントの打ち合わせをすることになってるけど、プロデューサーさんがいないとできないし……』

藍子『あ、そうだ。今のうちにこの前の写真の整理しておこうかな』

とりあえずここまで
続きはまた今度

もう落ちてると思ってたけどまだあったのか
藍子ちゃんの続き書いていきます

モバP「あれは、この前のセカンドアニバーサリーのときの写真かな?」

智絵里「そうみたいですね」

藍子『きょうーはてんきがいいーからー♪』ゴソゴソ

モバP「機嫌よさそうだなぁ……なのに、これから……」

智絵里「だ、大丈夫ですよ!たぶん、きっと……」

藍子『あっ、プロデューサーさんとみくちゃんのツーショット……』

藍子『みくちゃんがプロデューサーさんの腕に抱きついてて、ふふっ…プロデューサーさんたら、顔真っ赤♪』クスクス

智絵里「わわっ…みくちゃん、あんな…すごく大胆……」アワアワ

モバP「うおっ、そういえばあれ撮られてたな……みくは距離感が近いから、ときどき対応に困るんだよなぁ…」

智絵里「やっぱりプロデューサーさんは、みくちゃんみたいな子がいいのかな……」ボソッ ペタペタ

モバP「んん、ごほん!あ、あー…智絵里?」

智絵里「あっ…えっと、き、聞こえ…///」

モバP「ん、んー…ごほんごほん」

智絵里「あぅ……///」プシュー

藍子『……いいなぁ……私もみくちゃんみたいにしたら、プロデューサーさん、こんな顔してくれるかな……?』ボソッ

智絵里「……す、すごく高性能な、マイクですね…」

モバP「お、おう…そうだな…」

智絵里「……藍子ちゃんや、その、私…でも、あんな顔、してくれますか…?」

モバP「……」モウソウチュウ

モバP「……みくよりやばいから、くれぐれも実行してくれるなよ…?」カオマッカ

智絵里「は、はい……」

智絵里(あとで藍子ちゃんと相談してみようかな……///)

ガチャ

智絵里「あ、ちひろさんが来ました、よ…?」

ちひろ『……』

モバP「携帯握り締めながら必死に泣くのを堪えてるような顔してる……若干目元が赤いのがリアルだなぁ」

藍子『あ、ちひろさん!おはようござ――ど、どうしたんですか!?』

ちひろ『藍子、ちゃん……おはよう、ございます…』

藍子『おはようございます……どうしたんですか?なにか、あったんですか?』

ちひろ『あの、あのね…落ち着いて、き、聞いてね…?』

藍子『え……は、はい…』

ちひろ『ぷろでゅっ、ぷろ…いま、電話、が、あって……プロ、デューサっ、さんが……う、うぁ…』グスッ

藍子『プロデューサーさん?……ちひろさん、落ち着いてください…ね?ゆっくりで、いいですから、深呼吸して?』サスサス

ちひろ『は、はいっ……すー…はー…』グスッ

智絵里「ちひろさん、演技だって分かってても……ううん、演技だって分かってるから、すごいですね…」

モバP「だよな?あの人なんで事務員やってるんだろう」

藍子『大丈夫、ですか?……プロデューサーさんが、どう、したんですか?』

ちひろ『電話が、あって……プロデューサー、さんが、事故に、あったって…。』

藍子『ッ!?……はい、それから…?』

ちひろ『社長、とか、今日行くはずだった営業先に、連絡、いれてた、んです……けどっ』グスッ

ちひろ『今、また、連絡が、あっ、あって……っ!』ポロポロ

藍子『……は、い…』ギュッ

モバP「あー…言うのか、言ってしまうのか……」


ちひろ『プロ、デューサー、さん、な……亡く、なった…って…』

藍子『なくなった……?なくなったって、それって……』

ちひろ『うっ…ひっぐ…』ポロポロ

智絵里「言っちゃい、ました…ね……」

モバP「……ああ…」

藍子(なくなった?……ナクナッタ……無くなった…………――――亡く、なった…?)

藍子『……嘘…』

ちひろ『ぐすっ……うぅ…』ポロポロ

藍子『ホント、なんですか…?な、何かの間違いじゃ……』

ちひろ『ま、間違いだったら……どんなに、いいか…っ』ポロポロ

藍子『そう、ですか……』ウツムキ

モバP「ああ……さっきまであんなに笑顔だったのに…」

智絵里「で、でも、ほら、まだ藍子ちゃん泣いてませんよ……?」

モバP「そう、だな……」

ちひろ『ご、ごめんなさい……私が、しっかりしなきゃいけないのに、こんな……』グス

藍子『いえ、仕方ない、ですよ……』ニコ

藍子『親しい人が、亡く、なった…なんて聞いたら……仕方ないです…』

ちひろ『藍子ちゃん…?無理して、ない……?』

藍子『してない、ですよ…?』

ちひろ『…本当に…?』

藍子『…はい』ニコ

ちひろ『そう……?私、また、いろんなところに連絡、しなきゃいけないから…ちょっと、出てきますね……』

藍子『はい、分かりました。……ちひろさんこそ、無理、しないでくださいね…?』

ちひろ『ありがとう……うん、私はみんなのお姉さんだから、しっかりしなきゃね。それじゃあ、行ってきますね』ガチャ

藍子『いってらっしゃい』フリフリ

バタン

藍子『……』

藍子『……私、本当に…無理なんて、してないんですよ…』ウツムキ

――応接室――

ちひろ「失敗したー!!」ガチャ バタン

智絵里「わっ!?」

モバP「なんですか戻ってくるなり大声で」

ちひろ「失敗したんですよ!やっちゃったんですよ!泣き顔が見られなかったんですよぉ!!」

智絵里「泣き顔…?えっと、ドッキリなんじゃ…」

モバP「ああ…ちひろさんが、アイドルたちの泣き顔を見たいという欲望から始まったドッキリだ」

智絵里「そうだったんですね…」

ちひろ「そうなんですよ!泣き顔見るためだったんですよ!でも藍子ちゃんの泣き顔が見られなかったんですよぉ!!」

モバP「いやいや、それは仕方ないでしょう。ただ単に藍子がしっかりしてたってことですよ、はっはっは」

ちひろ「ぐぬぬ……あっ」

ちひろ「……もしくは、藍子ちゃんにとってプロデューサーさんは、そんなに大事な人ではなかったということかもしれませんねぇ~?」ニヤニヤ

モバP「」orz

智絵里「そ、そんなことありません!藍子ちゃんはプロデューサーさんのこと、すごく大事に思ってるはずです!」

モバP「ちえり……」

智絵里「も、もちろん…その……私も、です……///」

モバP「天使がおるでぇ……」

ちひろ「ま、私も本心でそう思ってるわけじゃないですよ」

モバP「どうだか」

ちひろ「本当ですよ!だから、失敗したって言ってるじゃないですか」

モバP「失敗って?」

ちひろ「ご存知のとおり、藍子ちゃんってしっかりしてるじゃないですか」

モバP「ええ、まだ16歳ですけどパッショングループのまとめ役ですね」

ちひろ「そうなんです。年上相手であろうともその包容力を発揮してしまうんです」

モバP「?」

ちひろ「つまりですね、私が先に泣いてしまったので、藍子ちゃんが泣けなくなっちゃったんですよ」

智絵里「たしかに……藍子ちゃんって、泣いてる子がいたら自分がしっかりしなきゃって、そんなふうに思っちゃう子ですから……」

モバP「ああ、なるほどなぁ……」

ちひろ「なので、泣き顔が見られるとしたらひとりきりになってる今だと思うんですよ!」

モバP「イイハナシダッタノニナー」

ちひろ「さぁさぁ!事務所のほうはどうなってますか!?」

モバP「ん……何か持って俺のデスクの椅子に座ってますね…」

智絵里「プロデューサーさんの、写真……?」

――事務所――

藍子「……プロデューサーさん」ギシ

藍子「いつも……いつも、私のこと、優しいって言ってくれてましたけど…全然そんなこと、ないみたいです…」

藍子「だって……大切な人が、亡くなったって聞いても……全然悲しくないんです…」

藍子「実感がわかないっていうか……ちひろさんがあんなに泣いてたのも、なんだか映画に触れてるみたいな、変な感じで……」

藍子「無理しないで、って……ちひろさんに言われたんですけど、私が気丈に振舞ってるように見えたのかな…?」

藍子「本当に、無理してるわけじゃないんです……悲しくなんて、全然なくて」

藍子「涙なんて、気配もないんですよ?ふふっ」クスッ

藍子「あ、ほら、こんな自然に笑えちゃうんです……」

藍子「どうしてなんでしょうか……なんで…なんでかな……全然悲しくないの…」

藍子「……プロデューサーさんのこと大事に思ってたはずのに……私の気持ち、嘘だったのかな……」

藍子「なんで……どうして……。あんなに…あんなに、大好きだったのに……」

藍子「もう、自分の気持ちも信じられなくて……わかんない……わかんないよ……えへへ…」ウツムキ

――応接室――

藍子『もう、自分の気持ちも信じられなくて……わかんない……わかんないよ……えへへ…』ウツムキ

モバP「あ、藍子……」

智絵里「藍子ちゃん……」グスッ

ちひろ「あれー?泣きませんねー?ひとりになったら大号泣ってパターンだと思ったんですけどねぇ…おかしいなー」

モバP「……これ見て言う事が、それですか?」

ちひろ「はい?もう、そもそも私にそんな殊勝な反応求めてないでしょう?ふふふ♪」

モバP「……ええ、そうですね…」ギロ

智絵里「プ、プロデューサーさん、抑えて…抑えてください……」

モバP「……ああ」

ちひろ「うーん、でも、そろそろネタバラシですかねぇ……藍子ちゃんうつむいて動かなくなっちゃいましたし…」

モバP「そうですねそれがいいです早く行ってきてください!」

智絵里「は、早くドッキリだって教えてあげましょう!」

ちひろ「はーい、じゃあ行ってきますねー」ガチャ

ちひろ「あーあ、藍子ちゃんの泣き顔見たかったなぁ…」バタン

――事務所――

藍子「……」

ガチャ

ちひろ「……藍子ちゃん?」

藍子「……はい、どうしたんですか?」

ちひろ「あのね、これからのプロデュースのこととか、いろいろ話さなきゃいけないことがあるの」

藍子「あ……そう、ですよね。新しい、……プロデュースする方とか、そういうお話ですか?」

ちひろ「ッ……ええ、そう……それもあります…」ウツムキ

藍子「…わかりました」

ちひろ「それじゃあ、応接室までついてきてもらってもいい?」

藍子「はい…」

ちひろ「……」カツカツカツ

藍子「……」トコトコトコ

――応接室――

ちひろ「さぁ、入って」ガチャ

藍子「失礼します…」

モバP「藍子!スマン!許してくれぇ!!」ドゲザァ

藍子「…………え?」

ちひろ「はいっ♪ドッキリ大成功ー!いぇーい!!」

モバP「本当にすまない!この悪魔に負けた俺を、いくらでも責めてくれ!」

藍子「プロ…デューサー、さん…?ほ、本物、ですか…?」

モバP「ああ、ああ!本物だぞ!」

藍子「なんで……亡くなった、って……」

ちひろ「藍子ちゃん、ドッキリですよ、ドッキリ!」

藍子「ドッキリ……じゃあ亡くなったって、死んじゃったっていうのは、嘘…なんですね……?」ジワッ

モバP「ああ!ちゃんとここにいるぞ!」

藍子「プロデューサさんだ……本当に、本物の、プロデューサーさんだぁ……あは、あはははっ」ポロポロ

ちひろ「きたきたきたー!正直諦めてましたけど、ついに来ましたよ!!」

藍子「…ぷろ、でゅーさーさん……ひっぐ、う…ぁああ…!」ポロポロ ギュッ

モバP「……藍子」ナデナデ

藍子「ひっぐ、ぐすっ……うぅ…」ポロポロ

ちひろ「ああーやっぱり可愛い子の泣き顔はたまりませんねぇ♪」ニコニコ

モバP「ごめん……ごめんな…」ナデナデ

藍子「わ、たし……プロデューサーさんが、亡くなったって聞いても、ぜんっ、全然悲しくなくて…」グスッ

藍子「涙も、全然、で…なくって……なんで、どうしてだろう、って……思って…」グスッ

モバP「……うん」

藍子「わたしっ、すごく……最低な、嫌な子だって……ひっぐ…あんなに、プロデューサーさん、に、お世話になったのに…っ!」

モバP「そんなことないよ…」ナデナデ

藍子「さっき一人でいたとき、自分の、プロデューサーさんが大事だって気持ちが、偽物なんじゃないかって、そう、思ったんです」グスッ

モバP「…うん」

藍子「でも、こんなに…プロデューサーさんが、いてくれるってことが、こんなに…嬉しくて、涙、あふれてきて…」ポロポロ

藍子「こうやってプロデューサーさんの顔を見たら、安心して、涙が止まらないんです…!えへへっ…」ニコッ

ちひろ「泣きはにかみ……そういうのもあるのか…」

藍子「わたしの、気持ち……本物だって、思って、いいんですよね……?」ナミダメ ウワメヅカイ

モバP「ああ、それは、藍子の本物の、藍子だけの気持ちだ!大事にしていいものだよ…」ナデナデ

藍子「え、えへへ……ん、ぐすっ…ひっぐ……」ポロポロ ギュッ

モバP「……」ナデナデ

ちひろ「さて、そろそろいいんじゃないですか?」

モバP「はい?」

ちひろ「いつまで抱き合ってるんですかって言ってるんです。ね、智絵里ちゃん?」

智絵里「え、あ……はい…その、情熱的で、いいと思います…けど…///」カァァ

藍子「っ!?/// 智絵里ちゃん!?」バッ

智絵里「あ、えっと…大胆、だね…?///」

藍子「な、なんで智絵里ちゃんが…!えっ、いつから!?最初から!?」

智絵里「うん、全部、見てたよ…?」

藍子「うぅ……/// 恥ずかしい…」カァァ

智絵里「え、えっと……ごめん、ね?」

モバP「あー、一応智絵里も被害者だから、あんまり責めないでやってくれ」

藍子「あ、はい、ちょっと予想外で、びっくりしただけなので…大丈夫です」

藍子「……あの、そこにある、モニターとスピーカーって…もしかして…」

ちひろ「はい、事務所の映像と音声がばっちりですよ!ドッキリですから!」

藍子「え……じゃあ…」

"……いいなぁ……私もみくちゃんみたいにしたら、プロデューサーさん、こんな顔してくれるかな……?"

藍子「あれも…」

"なんで……どうして……。あんなに…あんなに、大好きだったのに……"

藍子「これも…全部……?」

藍子「え…?えっ…!?///」

モバP「あーその……藍子?」


藍子「……全部、見てました…?」

モバP「スマン……見てたし、聞いてた…」

藍子「ううぅ…///」ウズクマリ

モバP「さっきはその、雰囲気に流された感じがあったけど……普段はみくみたいなことは、くれぐれもやめてくれよ?」

藍子「わ、忘れてください!もうっ!」カオマッカ

モバP「わ、悪い…」

ちひろ「初々しいですねぇ…うふふ♪」ニコニコ

智絵里(可愛いなぁ藍子ちゃん……)ニコニコ

モバP「それでな、今日のお詫びになにかさせてくれないか?俺にできることなら、なんでもやるから」

藍子「え!?そんな、悪いです!」

モバP「いや、なんでもいいから言ってくれないか?じゃないと俺の気が済まないんだ。頼む!」

藍子「えっと、じゃあ…今度のお休みに、いっしょにお散歩してください!それで、ツーショット写真撮ってほしいです。いい、ですか?///」

モバP「ああ、もちろんだ!」

藍子「やった…!ふふ、約束ですからね?楽しみにしてますから!」ニコッ

モバP「ここにも天使がおったんやな……」

ちひろ「可愛いですねぇーふふっ」

モバP「悪魔は黙って」

ちひろ「ひどい……くすん」

高森藍子へのドッキリ、大成功!

ひとまずこれで終わりにして、依頼出しておきます
副業忙しすぎワロロン

副業が落ち着いたらまた同じようなタイトルでスレ立てます
いつになるかわかんないけど、杏とままゆと肇ちゃんのプロットは出来てるからこの3人の予定
それじゃあ、おやすみ

待ってた!おつかれさま!

批評はかっこわるいなと思ったけど、別スレにするって事なら言っちゃおう

ちっひ(765での社長役)のクズさをあっけらかんと書いて、Pがスカッと制裁加えて、ヘイトをリセットする事を心がけるともっといいと思うよ
社長と違って女性だから、「ウルセウス!」「エンッ!」とはいかないと思うけど、ほっぺたつねりあげるとかそのぐらいでも

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