コナン「あの人の裏側見せちゃうぜ!」 (17)

名探偵コナンの登場人物の日常を描くSSです。

派手さやキチは基本ありません。


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【黒の組織・ジンの場合】

ジン「まさか、我々が」ハァ、ハァ

ドンッ

ジン「ぐあっ!」

???「そこまでだ」

ジン「くっ、まさかこんな......我々が追い詰められるなどっ」

???「もう終わりだ、ジン」

???「お前も組織もな」

ジン「だ、誰だお前は?」

ジン「一体何者なんだ?」

???「俺か?俺の名は......」

「ハッ」

ジン「夢、か」

夢だと?この俺が?バカバカしい。

しかもよりによってこんな夢とは。

ジン「雨か...... 」

天気までシケてやがるとはな。

どうにも最近不快な感じが消えねぇ。

赤井の奴を始末したってのにスッキリしねぇ。

ジン「死んだはずの赤井の名前を覚えてる時点でらしくない、か」

殺した奴の顔と名前は忘れる様にしてるはずなんだが、ある種の疑惑は尽きない。

ジン「生きているか?まさかな」

こんな気分になるのも奴らが動いてからだ。

ベルモットにバーボン。

奴らの単独行動や秘密主義は今に始まった話じゃねぇがそれがどうも最近酷すぎる。

それに付随して不快な事が多発してる気がするぜ。

ジン「フッ、どうでも良いことか」

どの道我々組織の道を阻める存在など有りはしない。

ジン「憂さ晴らしがてら、行くとするか」

憂さ晴らしなんて考える時点でらしくないがな。

とある酒場。

カランカラン

マスター「いらっしゃい、なんだ珍しいな。こんな時間に」

ジン「ああ、いつものは使えるか?」

マスター「ああ、手入れはしてあるさ。しかしマメだね、お前さんも」

ジン「フン、俺達の相手は生きて動き回る奴らだからな」

ジン「動かない的にすら当てられないんじゃ話になりゃしねぇよ」

マスター「なるほど、プロだね」

ジン「俺からすればアンタの方が不思議だよ」

マスター「何が?」

ジン「好き好んで我々のような存在に協力するアンタがな」

マスター「なに、私はお前さんたちの言う「あの方」と知り合いだしな」

マスター「それに私はただトレーニングの場を提供しているに過ぎない、さ」

ジン「フン、物好きなことだな。だが」

マスター「分かってるさ、私からお前さん達にアシがつきそうになれば容赦なく、だろ?」

ジン「恐くないのか?」

マスター「老い先短い身となりゃ死ぬのは恐くないさ」

マスター「それよりもお前さんみたいな客でも店に来て話をしてくれる人間が減る方が辛いもんなのさ」

ジン「まあアンタと話すのは嫌いじゃあないが、俺に情は期待するなよ」

マスター「分かってるさ、ほら鍵」

ジン「ああ、しばらくいるから何かあれば内線で知らせてくれ」

マスター「分かった」バタン

マスター(ジン、私の気のせいかな?お前さんどこかおかしい)

マスター(会話もこんなにする奴じゃないし、どこか浮ついて見える)

マスター(ひょっとしたら近いのかもしれないな、お前さん達にも終わりが)

マスター(年寄りの戯言で済めばいい、がな)

地下秘密シューティングレンジ。

ジン「流石に手入れは完璧、か」

ガチャ、ドンッ!

ドンッ!ドンッ!

ジン「フン、イマイチだな」

銃を持てば何も余計な事は考えないはずが、やはりあの夢が気になるのか?

あの時、我々のヘリを撃墜した存在。

どこか未知の要素が出てきているのは間違い無い。

ジン「フッ、とことんらしくねぇ」

ドンッ!

ジン「どんな奴であれ、こうしてやれば良いだけだ」

そう、相手が誰でも組織の障害は消す。

ただそれだけの事だ。

ジン「爆破で吹っ飛んだのは惜しかったがな」ドンッ!

シェリー、死に顔を拝みたかったがな。

ジン「とことんらしくねぇな」ドンッ!

ガチャッ

マスター「おう、終わったか。何か飲んでいくか?」

ジン「いや、今日はいい」スッ

マスター「なんだこれは?」

ジン「酒場で酒を注文しないのも野暮なんでな。その代わりさ」

マスター「おい」

ジン「じゃあな」カランカラン

マスター(ここに来て酒を飲まないのも、そんな気遣いをするのも初めてだな)

マスター(やはり、お別れは近いようだな)

Prrrrr......ピッ

ジン「俺だ」

ウォッカ「あ、兄貴ですかい?指令が入りました。今夜零時に○○地区の○○って店で落ち合いやしょう」

ジン「分かった」

ウォッカ「ターゲットは」

ジン「おい、指令を盗聴の恐れのある携帯で話すなと言ったろ」

ウォッカ「す、すいやせん兄貴」

ジン「とにかく零時だな」ピッ

さて、仕事か。

相手は誰か。

まあ殺せば記憶にも残さないし、どうでも良いことだ。

【今夜もまた闇で銃声がなる。鋭い眼光が光る】

【だが彼等はまだ気づいていない。滅びの足音はすぐそこまで来ていることを】


ジンの場合・終わり

本日はこれまで。
次回は妃弁護士の予定です。

続きを書いてほしいがここで終わるのがいいかもね

>>9さん
ありがとうございます。
いずれ書けたらな、とは思いますが今はご容赦を。

次は妃弁護士の話です。

【妃英里のとある日常】

英里「......以上の点から鑑みても被告の不貞行為は明らかであり、原告に対しそれ相応の賠償をすることは自明の理であります!」

妃英里。38歳。

妃法律相談事務所を経営する敏腕女性弁護士である。

その能力と名字から付けられた渾名は
【法曹界のクイーン】

海千山千の強者が多数いる法曹界をその頭脳で生き抜いてきた強者である。

裁判長「判決を言い渡します。主文...」

裁判終了後。

英里の依頼者「いやー先生、ありがとうございました!」

英里「いえいえ、証拠は揃ってましたし。出るべくして出た判決ですわ」

英里の依頼者「これで枕を高くして眠れます、本当にありがとうございました!また改めてお礼を」

英里「いえ、お気になさらず。では失礼します」

英里の依頼者「ありがとうございました」

緑「お疲れ様でした、先生」

英里「ありがとう、あなたもお疲れ様」

緑「結局先生のお蔭で奥さんは勝てたわけですがこれからどうなるんでしょう」

英里「さあ、私はあくまでも浮気に対する慰謝料の請求を受けただけであって離婚の依頼を受けた訳ではないから」

英里「あとは、本人達しだいね」フゥ

緑(あ、旦那思い出してるな)

緑「先生は、どうするおつもりですか?」ニッ

英里「それはあのチョビヒゲスケベ男の話かしら?悪いけど非常に不愉快よ」イラッ

緑「でも、いつまでも別居してても娘さんだって心配してらっしゃるんだし」

緑「なんだかんだ旦那さんの事気にかけてるじゃないですか」

英里「な、何言ってるのよ///」

緑「とにかく、歩み寄りくらいした方が。話に聞けば旦那さんも色々気を遣ってくれてる所はあるみたいじゃないですか」

英里「ま、まあそうだけど」

緑「さりげなくアピールするとかした方がいいですよ」

英里「そ、そうかしらね///」

緑(どう転んでも面白そう)ニッ

英里「で、でもあの人にもまだまだ改善すべき点は」

緑「そこは抑えて、素直にならなきゃ!」

英里(素直に、か)

現在、妃英里は離婚はしていないが夫である毛利小五郎、娘の蘭と別居して1人暮らしである。

お互いに想ってはいるが、些細な事から別居し素直になれず10年離れている。

そして今英里を焚きつけている女性は栗山緑。

妃法律相談事務所に勤める英里の部下である。

優秀ではあるが、小五郎絡みで振り回されるのにうんざりしているらしく、最近では小五郎絡みで英里が慌てる度に「旦那絡みか」と楽しんでいる。

英里の自宅。

英里「ただいま、って誰もいないのよね」

ゴロ「ニャー」

英里「あらゴロちゃん!ごめんなさい、あなたがいたのよね」ダキッ

英里は自宅で猫を飼っている。

名前は「ゴロ」、ロシアンブルー。

恐らく「小五郎」のゴロから取ったのだろうが真意はわからないままである。

英里「あー、疲れたわ。ん?メール?」ピッ

蘭からのメール「お母さん元気?最近忙しそうだね。たまには顔を見せて欲しいなあ、私にもお父さんにも」

英里「蘭......嬉しいけど何故かこのテの話題が重なる気がするわね」イラッ

英里「ハア、仕事が終わってまで何でこんなげんなりした気分にならなきゃいけないのかしら」

(素直になった方が)

英里「......あの人が素直に謝ればいいのよ、もっと気持ちを込めて」

英里「ハア、シャワーでも浴びてサッパリしましょう」

本日はここまで。
もう少し続きます。

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