さやか「ほむらドーン!」 ほむら「ほむぅッ!?」(58)

さやか「!?」

マミ「!?」

杏子「!?」

ほむら「いきなりぶつかってこないでよ! あなたは本当に愚かね」

さやか「それよりあんた今鳴かなかった?」

ほむら「いくらなんでも、あなたが体当たりしたくらいで泣いたりするわけないでしょう?」

杏子「いや、そっちの泣くじゃなくてな」

マミ「暁美さんどーん!」

ほむら「ほむぅッ!」

さやか「やっぱり!」

ほむら「言いがかりはよして頂戴。あとぶつかってくるのはやめて。特にマミさん」

マミ「どういう意味かしら?」

さやか「いやいや、明らかに鳴いてるから。ほむって」

杏子「お前そういうキャラだったか?」

まどか「ほむらちゃんは、よくほむほむーって言ってるよ」

さやか「そうなの?」

ほむら「まどかまで…からかうのはやめて欲しいわ」

まどか「ほむらちゃんほむほむー」ナデナデ

ほむら「ほむほむぅ…」

まどか「ほらね? 気持ちいいときとか、驚いたときついでちゃうみたいなの」

さやか「自覚症状はないのか…」

杏子(完全に手なづけられてやがる)

マミ「でも、おかしいわね。ワルプルギスを倒す前の暁美さんはそんなことなかったわ」

さやか「まどかが私のソウルジェム投げたときに、ほむッ!?とかいってたら雰囲気台無しですしね」

まどか「あのときはごめんね、さやかちゃん」

ほむら「だから、私は、ほむっ!なんていってないほむ!」

杏子「ついに語尾になったぞおい」

マミ「ひょっとしたらだけど、暁美さん気が緩んじゃったんじゃない?」

ほむら「どういうこと?」

マミ「ワルプルギスを倒して、なんやかんやで魔女も消えてQBも母星に帰ったわけだけど、暁美さんはいままでずうっと時間をループさせて頑張ってきたわけでしょ」

まどか「ありがとね、ほむらちゃん」

ほむら「いいのよまどか」ホムホム

さやか「あんた一体、何回ループしてきたわけ?」

ほむら「さあ? 百回か二百回か」

杏子「一回一か月だから10~15年くらいか」

さやか「げえ…」

マミ「そんな長い間、ずうっと暁美さんは戦闘態勢だったわけじゃない? でも、こうして平穏な生活を手に入れて、今までの反動がでちゃったんじゃないかしら」

杏子「お前苦労してきたんだなあ」

ほむら「私が選んだ道よ。それに、こうして、まどかが生きてる世界にたどり着けたわけだし」

さやか「クールビューティーだったほむほむが、こんなゆるキャラだったとはね」

ほむら「ほむほむって何よ。大体、私はほむほむしてないわ!」

まどか「ほむほむちゃん、ほむほむ~」

ほむら「ほむほむーッ!」

杏子「してるじゃねえか」

ほむら「……確かに多少してるのを認めるのはやぶさかではないわ」

さやか「あんた、それなおさなくていいの? キャラ崩壊ってレベルじゃないよ」

ほむら「別に日常生活に支障をきたすわけじゃないし、かまわないわ」

マミ「まあ暁美さんがいいなら、それでいいんじゃないかしら。それに、とてもかわいいわ」

ほむら「何がかわいいのよ…」

まどか「かわいいよ~」

ほむら「ほむぅ…」

~授業中~

先生「ですからー、ここがですねー」

ほむら「ほんむほんむ」

さやか「……」

先生「こうなりまして」

ほむら「ほむほむ」

さやか「……」

先生「で、ここで応用されるわけですね」

ほむら「ほむぅ…」

さやか≪ちょっとほむら≫テレパシー

ほむら≪何よ。授業中に邪魔しないでくれるかしら≫

さやか≪あんた、またほむほむ言ってるよ≫

ほむら≪有り得ないわ。馬鹿なこといってないで、授業に集中したら≫

さやか≪はたからみれば、あんたのがよっぽど馬鹿っぽいよ≫

ほむら≪あなたに言われたくないわよ!≫

さやか≪どういう意味だそりゃ!≫

先生「では、この問題を…暁美さん!」

ほむら「ほむっ!」

さやか(返事までほむかよ…)

まどか(ほむらちゃんがんばってー)

ほむら(ループの先の授業だから、今迄みたいにさらっといかないのよね…)

ほむら「ほむむ…」

先生「暁美さんはいつも、ほむほむいっててかわいいですねー」

ほむら「ほむっ!?」

\ドッ/

ほむら カーッ

さやか「言わんこっちゃない…」

マミホーム

ほむら「日常生活に支障がでたわ」

杏子「そりゃ出るだろうよ」

マミ「鹿目さんは?」

さやか「あー、なんかほむほむが呼ぶなって」

ほむら「今回の円卓会議(マミ名称)は私の個人的な悩みよ。まどかの手を煩わせるまでもないわ。あと、ほむほむっていわないで」

杏子「で、どうしたいんだよ」

ほむら「ほむほむするのを治したいのよ」

さやか「確かにちょっと問題あるけどさー、ほむほむいうようになってからあんた評判いいよ。とっつきやすくなったって」

マミ「そうね。今までの暁美さんは近寄り難い雰囲気があったし、ちょっと抜けてるくらいのほうがいいと思うわ」

ほむら「だめよ! まどかの横に立つ者は、もっと凛々しくなければだめだわ! これでは、まどかのご両親にご挨拶も…うう…」

さやか「挨拶してどうすんのさ……」

杏子「まあともかく直したいと」

ほむら「そういうことね。何か案はないかしら」

杏子「お前が気を付ければいいんじゃねーのか?」

さやか「本人に自覚がないからそれは難しいんじゃない?」

マミ「そうね。言った後ですら、分かってないみたいだし」

杏子「そもそもなんで、ほむっていうんだ?」

ほむら「それが分かったら苦労はしないわよ」

マミ「単純に名前だからじゃないかしら」

ほむら「私はピカチュウの類なの?」

杏子「なんだー名前だからいってんのかよ。あざとらしいキャラづくりだなー」

ほむら「一番の常識人のくせに、登場時ワイルドぶってキャラづくりしてたあなたに言われたくないわよ」

杏子「だ、だれがキャラづくりだ! 素だよ! 素!」

マミ「佐倉さんは元々は良い子だったものね。背伸びしたくなっちゃうときもあるのよ!」

杏子「ちょ、マミさんそういうこといわないでよ!」

ほむら「マミさん?」

杏子「ああぁ! ちげえ! 間違えたんだよ!」

さやか「名前いっちゃうならさ、名前変えちゃえばいいんじゃないの?」

杏子「はあ?」

ほむら「名前変えるってあなた…」

さやか「そーだよ名前から滲み出てるなら、改名すればいいじゃん! やっぱさやかちゃんは天才だなあ」

杏子「出来ねえだろそんなこと。そもそも親からもらった名前を勝手に変えるなっての」

さやか「なんというまっとうな意見。杏子のくせに」

ほむら「やっぱりキャラづくりだったのね」

杏子「ちげえ!」

マミ「市役所にいって手続きすれば改名は可能だったかしら? でも未成年にできるとは思えないけど。そもそも、なんて名前にするの?」

ほむら「か、改名するならまど さやか「さやかちゃんⅡで!」

マミ「暁美さやかちゃんⅡ…」

杏子「意味わかんねえ。名前なのにちゃんって」

ほむら「なんで、さやかと名前かぶせなきゃいけないのよ。まどかが呼ぶときどうするのよ。さやかちゃんⅡちゃんになっちゃうじゃないの」

さやか「あたしの二号機にすることで、若干私を舐めてる風があるほむらを洗脳する計画。いやー、完璧だねー」

ほむら「せめて私をⅠにしなさいよ。あなたがⅡになりなさい」

杏子「そういう問題じゃないだろ」

さやか「文句があるならみんなアイディアだしてよ! はい、杏子!」

杏子「え、あたしかよ!」

さやか「人の意見にいちゃもんつけるってことは代案があるんでしょ」

杏子「えー、うーん…モ、モ…じゃなくてポチ! ポチ!」

ほむら「犬じゃないの!」

さやか「はい却下ー。次マミさん」

マミ「そうね。暁美さんのクールでいて、高い戦闘能力を表す意味でアブソリュート・ゼロっていうのはどうかしら」ティロォ

さやか「……」

杏子「……」

ほむら「……巴マミ」

マミ(フルネーム!?)

ほむら「あなたのそういうネーミングセンス直した方がいいと思うわ」

マミ「ち、違うわ! 今のは暁美さんに合わせて英語にしたんであって、もっと本気を出せば」

ほむら「そういう意味じゃないわ! ティロフィナーレはロッソファンタズマも寒いのよ!」

杏子「ちょっと待て! てめえなんでそれを知ってやがる!」

さやか「ロッソファンタズマってなに?」

杏子「しらなくていい!」

マミ「ティロフィナーレが寒いですって! そんなこといったら暁美さんでも容赦なくティロっといくわよ!」

ほむら「必殺技の名前だしてるあなただけでしょう!」

マミ「佐倉さんだっていったことあるし、セーラームーンとかプリキュアとか!」

ほむら「別作品でしょそれは!」

杏子「ていうかバラすんじゃねええ!」

さやか「なに、ロッソファンタズマって杏子の技なの!」

杏子「ちげえ! 命名したのはこの黄色ドリルだ!」

マミ「ひどい!」

マミ「……ちょっと待って、みんなティロ落ち着きましょう。今は争ってる場合じゃないわ」

ほむら「そ、そうね…元々の目的を忘れるところだったわ」

マミ「とりあえず、ほかにいい案がでなかったら暁美さんにはアブソリュート・ゼロに改名してもらうとして」

ほむら「ほむっ!?」

マミ「私にティロいい考えがあるわ。みんなパブロフのティロってしってる?」

杏子(なんかマミもおかしくなってきた…)

さやか「あー、聞いたことあります。決まった時に決まった刺激をあたえることで、習慣づけがされていくみたいな」

マミ「そのとおりよ。だから、暁美さんがほむほむするたびに、痛かったり苦しい目に合わせれば、そのうち体がそれを覚えてほむほむ言わなくなるんじゃないかしら」

ほむら「ほむむっ!?」

杏子「あーマミにしちゃいい考えかもな。っていうかこれしかねーんじゃねーか」

さやか「荒療治ですねー。がんばりなよほむら」

ほむら「わ、わかったほむ。痛いのは嫌だけど、これもまどかのためがんばるほむ。それで、どうするほむ、巴ティロ」

さやか(ものすごい動揺してる)

マミ「そうね。ちょうどハリセンがあるからこれで行きましょう。暁美さんがほむっていうたびに、これで私がティロフィナーレするわ」

ほむら「なんでハリセンがあるのよ……」

さやか「あ、マミさんずるーい。私もほむらをハリセンで張り倒したい」

杏子「滅多にない機会だしなあ。あたしもやりてえ」

ほむら「あなたたち…」

マミ「だめよ。これはストレス発散の遊びじゃないんだから。私情をはさんではいけないわ。ここは、年長の私に任せなさい」キリッ

ほむら(なんだろう、すごく不安だわ)

マミ「じゃあ、私がスタートっていったら始めるわよ。準備はいい? 暁美さん」

ほむら「ほむっ!? は、早いのね。あまり痛くしないでね」

杏子「大丈夫かよ…」

マミ「そんな思い切りたたいたりしないから大丈夫よ。じゃあ、ティロ・スタート!」

ほむら「……」

杏子「……」

マミ「……」

さやか「……そういえばさあ、あんたが転校してくる前にあった社会見学のときのまどか写真があるんだけど」

ほむら「ほむぅ!」

マミ「ティロ・フィナーレ!」バチコーン!

ほむら「ほぶううう!!!」

さやか「うわぁ……」

杏子(根本からフルスイングしてるじゃねーか)

ほむら「ほぐぅ…ちょ、ちょっと待って巴マミ…て、手加減を」

マミ「今のほぶううう! も、ほむほむ語よね。そうよね?」

ほむら「ち、ちがう…」

マミ「ティロ・フィナーレェェ!」バチコーン

ほむら「ほぐあああ!」

=======================

マミ「暁美さんって動物に例えると猫っぽいわよねえ」

ほむら「そうかしら」

マミ「ねえねえ私は何っぽい?」

ほむら「ホルスタイン」

=====================

マミ「ティロ・フィナーレァァァ!」バチコーン

ほむら「ほむうううう!」

===================

マミ「ちょうどおいしそうなケーキがあって、ワンホールかってきちゃったから」

ほむら「一人で食べるつもりだったの?」

まどさやあん「!?」

==================

マミ「ティロフィナーレェア!」バチコーン

ほむら「ぐほむぅ!」

マミ「立ちなさい暁美さん! あなたの覚悟はその程度なの!」

杏子「なんでスッキリした顔してんだ?」

さやか「マミさん絶対私情はさんでますよね」

ほむら「うぅ…ダメだわ。どうしてもほむほむいってしまう…私なんて、所詮まどかに…」

マミ「だめよ暁美さん! ティロ弱音をはいちゃだめ!」

ほむら「マミさん…」

マミ「絶望の一か月を繰り返してきたあなたなら克服できるはずよ! あなたの鹿目さんへの愛はそんなものなの!」

ほむら「そうだったわね…私としたことが…よし、きなさい! 巴マミ!」

マミ「その意気よ暁美さん! でも、ちょっと疲れたから休憩しましょうか!」

ほむら「え」

さやか「もうこの人自分のやりたいようにやってるだけだよ」

マミ「ケーキと紅茶もってくるわね」

杏子「大丈夫かよほむら」

ほむら「頭ががんがんするわ。でも、ついいってしまうものね。こんなに意識してるのに」

杏子「そりゃあんだけぶっ叩かれたら、癖も飛び出すだろ。大事なのは、まどかの奴といるときに言わないことなんじゃねえのか?」

ほむら「確かにそうね…」

さやか「じゃあ今度は練習の成果を確認するために、まどかを呼んでみるか!」

杏子「大したことしてないけどね」

ほむら「とにかくまどかに会いたいわ…」

~お外~

まどか「あ、マミさん、さやかちゃん、杏子ちゃん、ほむらちゃん」

ほむら「ほむーッ!  あ……」

さやか「……」

ほむら「今の無しでお願いしていいかしらまどか。あっちの曲がり角からやりなおしてくるわ」

まどか「ど、どうして?」

さやか「だめだよ! あんたその何でもやり直そうとする癖こそ直しなよ!」

杏子「やっぱり意味ねえじゃねえか」

マミ「もっと厳しくしつけないとだめね」

まどか「みんな私だけおいて行っちゃうんだからひどいよ~」

ほむら「ごめんなさいね、まどか」

さやか「あのさーまどか。ちょっとほむらと二人で話してみてくれないかな」

まどか「いいけど、どうしたの?」

杏子「まあまあ」

ほむら「お願いするわまどか」キリッ

まどか「い、いいよほむらちゃん! 大事なことなんだね!」

ほむら「二人の将来にかかわってくることよ」キリリッ

まどか「将来!?  ……じゃあいくよ。今日はとてもいいお天気だね」

ほむら「午前は晴れ、午後からの降水確率は10%らしいわ」キリッ

まどか「そ、そうなんだ。じゃあ明日もお洗濯日和だねー」

ほむら「その必要はないわ。明日からの降水確率は90%を超える。洗濯ものを干すにはむいていない」ファサァ

まどか「へ、へー…」

ほむら「話はおわりかしら?」キリッ

まどか「え、あ、う、うん」

ほむら「じゃあまた明日ね。鹿目まどか」キリッ

さやか「感じ悪いわー!」

杏子「お前は100か0しかねーのかよ」

ほむら「そんなこといわれても、こうキリッとしてないとつい口走ってしまいそうで」

マミ「難儀ねえ…」

まどか「なんだか転校してきたときのほむらちゃんを思い出しちゃった」

さやか「あんた直すのあきらめた方がいいんじゃない? 友達できないよあれじゃ」

ほむら「ほむぅ…」

杏子「また言ってるし」

まどか「治すってどういうこと?」

さやか「実は…」

さやか「ってわけよ」

まどか「そんなことしてたんだ…」

ほむら「私は頑張るわまどか」

まどか「ほむらちゃん、ほむほむー」

ほむら「…!」ピクピクッ

杏子「おいおい誘惑してやるなよ」

まどか「んーでも、無理に抑えるのって体によくないと思うの。それに私、ほむほむしてるほむらちゃんも好きだよ?」

ほむら「!?」

まどか「かっこいいほむらちゃんも、ほむほむしてる可愛いほむらちゃんも、大好き。だから、無理しなくていいんだよ」

マミ「鹿目さん、鹿目さん。私のことは?」

まどか「マミさんのことも好きですよティヒヒ」

マミ「えへへー」

まどか「だからほむらちゃん。おいで? ほむほむしよ?」

ほむら「でも、まどかのご両親へのご挨拶が! 授業が!」

まどか「大丈夫だよー。先生もかわいいっていってくれたし、お父さんやお母さんだってきにいってくれるよー」

ほむら「うぅ…」

まどか「ほむらちゃんほむほむー」

ほむら「マ、マドカー!」ダキッ

まどか「きゃっ、えへへー。よしよし」

ほむら「ほむぅ…ほむほむ」

さやか「こういうオチかよ。あたしらいらなかったんじゃないのロッソファンタズマ」

杏子「ロッソファンタズマいうな!」

                                                終わり

パパとママだった。南無

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