イリヤ「士郎!セイバーが分裂しちゃった!」(378)

セイバー「……」

セイバー「……」

セイバー「……」

セイバー「……」

士郎「セ、セイバーが分裂してる……だと!?」

セイバー「……」 セイバー「 セイバー「……」 セイバー「……」 セイバー「……」 セイバー「……」 セイバー「……」……」
セイバー「…… セイバー「……」」 セイバー「……」
セイバー「……」 セイバー「……」 セイバー「……」
セイバー「……」 セイバー「……」
セイバー「……」 セイバー「……」
セイバー「……」 セイバー「……」
セイバー「……」 セイバー「……」 セイバー「……」
セイバー「……」 セイバー「……」


桜「先輩。あと、縁側でボーッとしてる男性と現れるなり庭に駆け出した人の二人います」

士郎「庭?」

セイバー?「……日光」

ポンデリング?「がお」

士郎「なんか日の光を浴びて恍惚の表情を浮かべる男とポンデリングみたいな着ぐるみ着た二等身のセイバーがいる!?」


士郎「……とりあえず状況を確認してみよう。俺が買い物に行っている間に何でこんなことになったんだ?」

ライダー「説明します。まず居間でセイバーがお茶を飲みながらせんべいをかじっていた時、イリヤスフィールがセイバーのくせっ毛を引っ張ってしまいセイバーが黒くなりました」

士郎「待ってくれ。もう状況が分からなくなった」

バゼット「気持ちは分かりますがとりあえず聞いてください」

士郎「う、うん」

ライダー「そのあと、リンが居間に入ってきたのですが、フスマの縁に躓いてポケットに入れていた宝石を全てセイバーにぶちまけました」

ライダー「するとセイバーが光に包まれ私たちは思わず目を瞑ってしまい、目を開けるとすでにこの状況でした」

士郎「……つまりイリヤと遠坂のせいでこんなことになったのか」ジト

イリヤ「だってしょうがないじゃない! 誰だって一回はセイバーのくせっ毛を引っ張ってみたいと思うでしょ!」

凛「私だって不可抗力よ!」


桜「ともかく、皆さんは全員自称セイバーさんなんですよね? とりあえず、自己紹介をしましょう」

青セイバー「分かりましたサクラ。まず私はみんな知っているでしょうがセイバーのサーヴァント、アーサー王です」

黒セイバー「待て、私もセイバーでアーサー王だ」

セイバーリリィ「待ってください。私もセイバーでアーサー王です」

バゼット「ややこしいですね」


バゼット「全員セイバーと呼ぶわけにもいきませんから、呼び名を決めておいた方がいいのでは?」

士郎「そうだな。じゃあまず、いつものセイバーは『セイバー』で」

青「わかりました、シロウ」

士郎「それで黒いセイバーは『オルタ』」

黒「ふん。別に構わん」

士郎「それでこっちの女の子っぽいセイバーは『リリィ』」

リリィ「はい// 分かりました、シロウ」

青・黒「「つまり私は女の子らしくないということ(ですか)(か)!?」」

ライダー「シロウは相変わらず平常運転ですね」


凛「次は赤いセイバーだけど、あんたはアーサー王じゃないんでしょ?」

赤セイバー「うむ。余の名前はネロ・クラウディウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクスである」

士郎「皇帝ネロか。アーサー王と同じで女性だったのか。じゃあ呼び名は『ネロ』で」

赤「うむ。よろしく頼むぞ奏者よ」

青・黒・リリィ「「「(向こうの方が若干大きい)」」」


凛「次は唯一の男の白いセイバーだけど……」

白セイバー「……日光」

士郎「縁側に座ってボーッとしてるな」

凛「なんか出てきて早々に『お、王が三人いる!? というより女!? そうか、幻覚か! 日光が足りていないのですね!』とか言って縁側に座ってからずっとあの調子よ」

士郎「……後回しでいいか」


凛「ところで」

士郎「ん?」

凛「冒頭からずっと士郎の膝の上で丸くなってる着ぐるみ着た二等身のもセイバーなのよね」

バゼット「少なくとも顔や髪などはセイバーに似てますね」

ポンデリング「がお」

士郎「じゃあこの子はライオンっぽい着ぐるみを着てるから『レオ』で」

レオ「がう」

白「レオですと!?」ガタッ

イリヤ「ど、どうしたのよ、いきなり!」

白「も、申し訳ありません。思わず『レオ』という名前に反応してしまい……」


白「私はセイバーのサーヴァント、真名はガウェインと申します」

士郎「ガウェインっていうと……」

白「ええ、アーサー王の円卓の騎士が一人、ガウェインです」

白「しかし、まさかアーサー王が女性とか思いもしませんでした」

士郎「まぁ、アーサー王が女だって知ったら、みんな最初は驚くよな。じゃあガウェインの呼び名はそのまま『ガウェイン』で」

白「はっ。かしこまりました、主よ」


青「しかしガウェイン卿、貴方まで召喚されるとは」

白「私も王が女性で、しかも三人になっているとは思いもよらず、醜態を晒してしまいました」

黒「ふん、相も変わらず脆弱な精神の男だ」

リリィ「オルタ、彼は懸命に私(わたしたち)のために働いてくれていたのですから、そのような言い方は失礼でしょう」

白「勿体無きお言葉」

レオ「がうー」


──簡単な自己紹介終了──

イリヤ「そういえば契約や魔力供給はどうなってるの?」

白「一応我々全員、士郎がマスターとなっていますが魔力については凛の宝石分の魔力で十分に足りています」

凛「と言っても宝具なんか使ったら、あっという間に空っぽになって消滅するわよ」

士郎「とりあえずらみんな行くところも無いだろうし、うちに居候させるか」

凛「それにしても、この状況を藤村先生がこの家に来たとき、どう説明したら……」


ドタバタ、ドタバタ! ガラッ!

大河「みんなー! たっだいまーー!!」

大河「ってなんじゃこりゃー!! 衛宮邸にまた女の子が増えてるーー!」

桜「せ、先輩どうしましょう!?」

アーサー王燃え派筆頭がランスロットで、アルトリアたん萌え派筆頭がガウェインだっけ?


大河「なるほど、セイバーさんの四つ子の姉妹に、従兄のお兄さんにその妹さんが遊びに来たのね!」

大河「それにしてもみんなそっくりね! 一卵性なのかしら?」

凛「どうにか誤魔化せたみたいね」

ライダー「しかし、これからどうするのですか、リン?」

凛「未だに原因が分からない以上、打つ手無しね」

凛「と言っても、今のところ実害は無いからいいんじゃないかしら」

ライダー「それはそうですが」


青「シロウとサクラのご飯は相変わらず美味しいですね」モキュモキュ

黒「私はもっと雑な方が好きだ」モキュモキュ

リリィ「そう言いながら、もう三回もおかわりしてるじゃないですか」クスクス

赤「奏者よ、もう一杯おかわりを頼むぞ」

レオ「がう」モッキュモッキュ

白「レオ、ほおにソースが着いていますよ」フキフキ

大河「やっぱりセイバーちゃんの身内だけあって、みんないっぱいたべるわね! 桜ちゃん、おかわり!」

ライダー「意外と馴染んでますね」


アーチャー「やれやれ。帰ってきてみれば、これはいったいどういう状況だ」

凛「あっ、アーチャー帰ってたの?」

アーチャー「ついさっきな。それで、いったい何があった」

──事情説明中──

アーチャー「なるほど、また凛のうっかりか」

凛「いちいち棘のある言い方ね」

アーチャー「しかし、ずいぶんと衛宮家のエンゲル係数が上がりそうだな」

士郎「やっぱりじいさんに事情を話して、仕送りを増やしてもらった方がいいか」

バゼット「申し訳ありません。私も早く就職先を探します」

士郎「別に慌てなくてもゆっくり探せばいいさ」

アーチャー「相変わらずのお人好しだな」

>>38
キャスターのって、
キャスター「えっと『セイバーのエロ画像ください』と」
これのこと?


バゼット「しかし、セイバーたちが召喚された理由は分からずじまいですね。イリヤとリンのうっかりだけでは説明がつきません」

士郎「なら聖杯戦争に詳しい人たちに聞いてみるか」

凛「うちは無理よ。少し前にお父様が聖杯戦争関連の書物をうっかり処分しちゃったから」

桜「うちは、大事な情報はお爺様が自分の頭の中だけで独占しているんですけど、知っての通り最近お爺様はボケだしているので情報を得るのは無理だと思います」

アーチャー「アインツベルンに至ってはドイツだからな。冬木の城にはあまり情報が無いだろう」

>>45
合ってたか。前回のは所々に読みこんでないとわからない細かいネタが挟まってて面白かったから今回も期待したい
切嗣と時臣の名前が出てるってことは、今回もいろんな時空がごちゃ混ぜってことか

アーチャー「ふむ…なら……」

アーチャー「おまぁあんこっ!おまーんこっ!!!」

士郎「なっ!?突然!?」

アーチャー「おまんこっ!おまんこっ!くさくさっ!!おまんこっ!!」ケツフリ

アーチャー「まんこぉおおおおおおおぉおんんんうぉおおおおおおおっっ!」フリフリ

アーチャー「まんこまんこ!!まんこっくっせぇえええっっ!!!!」ブリッ

アーチャー「ち・ん・こ・もくさいよ♪」

アーチャー「……」

士郎「……」


ライダー「御三家がどれも駄目となると、代々審判役を勤めていた教会か魔術全般に詳しいキャスターに訊ねるしかないですね」

凛「明日にでもキャスターに聞きに行きましょ」

士郎「キャスターだな。キャスターに聞くしかない」

アーチャー「ああキャスターに聞くしかないだろう。教会はそもそも選択肢外だ」

ライダー「(相変わらず嫌われてますね)」


黒「ふむ、そろそろ就寝の時間だな。マスター、閨へと案内せよ」

士郎「そうだな。空き部屋はたくさん有るから好きなところを使っていいぞ」

黒「?? 何を言っているのだ。マスター、私は貴様と同じ部屋で寝ると言っているのだぞ?」

士郎「え?」

青「なっ、何を言っているのですか!!」

リリィ「そうですよ!」

赤「ならば余も奏者と同衾しよう」

青・リリィ「「え?」」

黒「私は別に三人でも構わないぞ」

士郎「ちょ、ちょっとオルタにネロ! 何言ってるんだ!」

赤「駄目か?」

士郎「駄目も何も……」

黒「別に駄目なら駄目で構わん。勝手に夜這うだけだ」


桜「駄目ですよ。オルタさん、ネロさん」ウニュウニュ

桜「先輩が困ってるじゃないですか」ウニュウニュウニュウニュ

桜「ちゃんと別々に寝てくださいね」ウニュウニュウニュウニュウニュウニュ

ネロ「う、うむ! サクラの言う通りだ、奏者に迷惑をかけてはいかんな!」

黒「そ、そうだな! 今宵は別室で寝ることにしよう」

リリィ「(サクラさんから、なんかうねうねしたのが……)」

レオ「」zzz



こうして夜は更けていく……

夜更かしはお肌に悪いから少し寝る。

>>99
やっぱり途中で終わってたか

再開。
書き溜め無いんで落ちない程度にゆっくり行きます。

>>103
前のは、オチ投下しようとしたら1000いってた。

最後の方なんか知らんが埋めてた連中がいたからなあ。オチが見れなかったのが残念でならない


──翌日──

士郎「よし、今日は柳洞寺に行こうか」

凛「キャスターなら何か分かるでしょうね」

バゼット「私は就職の面接があるので」

桜「私とライダーとレオはお留守番をしていますね」
ライダー「皆さん、いってらっしゃい」

レオ「がう」

白「さあ! 早速野外へ! 屋外へ! 日の当たるところへ行きましょう!」

黒「(相変わらずウザいな、コイツ)」


士郎「着いたぞ。ここが柳洞寺だ」

リリィ「ここにキャスターさんがいるんですね」

青「ええ。あとキャスターのマスターとアサシンもいます」

赤「では行こう!」タッタッタ

黒「ネロ! 卑怯だぞ、一番乗りは渡さん!」タッタッタ



白「……無いわ~。曇りとかマジ無いわ~」


アサシン「おや、セイバーとそのマスターか。よくぞ参られた」

アサシン「ずいぶんと大人数で……セイバーよ、いつの間に分身出来るようになったのだ?」

青「これにはいろいろと事情がありまして」

凛「そのことも含めてキャスターに用事があるのよ」
アサシン「ふむ。おそらく置かれている状況は似たようなものか」

青「アサシン、どういうことですか」

アサシン「……柳洞寺に入れば分かる」

セイバー逃げて超逃げて


※零観は一成の兄で大河の学生時代の同級生で僧侶


書文「ハッ!」

宗一郎「甘いぞ! 李!」
書文「チィッ! 面妖な技を使いおる!」

宗一郎「そちらこそ」

書文「くははは! 宗一郎よ、こんなに血がたぎる戦いは久しく無かった! 若返るようじゃ!」



ジル「それでは……これで! 王手飛車取りです」パチッ

零観「う~む。ジルさん本当に将棋に触ったの、今日が初めてかい?」

ジル「これでもかつては軍人をしていたので、こういった遊戯は得意なのですよ」

零観「ほう、退役軍人さんでしたか」


一成「雨生、雑巾掛けはもっと力を入れてしろ!」

龍之介「はあ、はあ、雑巾掛けなんてアナログなことしないで掃除機とかでパパァッとやっちゃおうぜ」

一成「また横着しようと思って! ええい、その根性叩き直してくれる!」

白野「がんばれー龍之介ー」

タマモ「もう、サボってちゃ駄目ですよご主人様。一成さんは小姑みたいに厳しいんですからサボるにしても要領よくやらないと☆」

一成「誰が小姑か!」

葛木が熱血キャラっぽくなってるww


赤「ほう、ずいぶんと賑やかなのだな」

宗一郎「む、衛宮たちか。キャスターに用事があったのか?」

士郎「あ、ああ。そのつもりなんだけど……」

宗一郎「それは無駄足を踏ませてしまったな。キャスターは少し前に、娘たちを連れて買い物に行ったところだ」

凛「そう、娘たちを連れて…………って娘!?」



書文「おう、小次郎よ。山門に突っ立っているだけでは退屈であろう。儂と一戦どうじゃ?」

アサシン「生憎、この山門の傍から動けんのでな。それでも良いのであれば」


士郎「娘って、いったいいつの間に!」

凛「えっと、葛木先生おめでとうございます」

宗一郎「ありがとう遠坂。まあ、娘と言っても実の娘では無いがな」

凛「娘『たち』ってことは一人じゃないんですか?」
宗一郎「ああ。二人いる」

──とある服屋──

キャスター「はい、二人とも可愛いポーズを取ってね。はい、チーズ」パシャリ

キャスター「次は、ありすちゃんはこのお洋服ね! アリスちゃんはこっちのお洋服!」ハアハア

キャスター「ガーリッシュなのもいいけどやっぱりゴス系が一番似合うわね!」ハアハア

ありす「」ゲンナリ

アリス「」ゲンナリ

キャスター「あ、店員さーん! 試着した分の服は全部買うんで包んどいてください!」


宗一郎「かなり張り切っていたので、下手をすれば夜まで帰らないかも知れない」

青「それは困りましたね」

宗一郎「それで、もしかして用事というのは、セイバーが何人もいることと関係があるのか?」

宗一郎「見て分かると思うが、こちらにも突然サーヴァントが現れてな。キャスターにも理由が分からないようだ」

宗一郎「とりあえず紹介をしよう」


──零観、一成以外集合──

ジル「どうも皆様、私はキャスターのサーヴァント、ジル=ド=レェと申しま……おお、ジャンヌではありませんか! しかも四人も──」

青「」ペタン

黒「」ペタン

リリィ「」ペタン

赤「」ボイン

ジル「──失礼、ジャンヌが三人いるとは!」

青・黒・リリィ「「「マスター、宝具の使用許可を!」」」

ルーラーの方は設定面以外情報不足だから仕方ないね
でもルーラーとセイバーの最大の違いは色気らしいからむしろ赤の方が近(ry


龍之介「俺は旦那のマスターの雨生龍之介っていうんだ」

ジル「ちなみにリュウノスケには回路はあるものの、正規の魔術師ではありません」

龍之介「今はフリーターでこの寺で世話になってる」

白野「次は私ね。私はフランシスコ=ザビ……間違えた。私は岸波白野、タマモのマスターよ。ちなみに現在、絶賛記憶喪失中」

宗一郎「キャスターが魔術で記憶をサルベージしようとしても不可能だった。記憶が戻る可能性はほぼ無いに等しい」

リリィ「それはお気の毒に」

白野「別に今のところ、記憶が無くて困ったことなんてなかったから平気よ」

士郎「俺やアーチャーにしても、小さい頃の記憶が無いけど結構平気なもんだしな」


タマモ「やっと私の番ですね! 打たれ弱さは愛でカバー、キャスターのサーヴァントで真名はタマモです! 霊験あらたかな肉食系良妻狐で好きなものはご主人様と油揚げ、特技は呪術と一夫多妻去勢拳です☆」

凛「一夫多妻……」

セイバー's「去勢拳……」

士郎「何でみんな俺を見るんだ!」


書文「おっ、次は儂のばんじゃな。儂はアサシンのサーヴァント、真名は李書文という」

士郎「李書文って、あの『二の打ち要らず』のあの李書文か」

書文「ほう、博識じゃのう。といっても今では高校教師相手にも手こずるような耄碌じゃがな」

青「ソウイチロウを基準にするのは間違っていると思いますが」

EXTRA発表当初は、俺のセイバーはこんな痴女じゃないとか、キツネ耳いらねーキャス子出せとか散々な言われようだったけど、
今じゃすっかり一定のファンを獲得してるっていうね。なんというマジック


宗一郎「それとここには居ないが先に述べた二人の娘というのはキャスターのサーヴァントとそのマスターだ」

宗一郎「マスターの方はありす」

宗一郎「サーヴァントの真名はナーサリーライムといい、通常の英霊とは少々赴きが異なるらしいが詳しくは知らない。こちらはアリスと呼んでやってほしい」

赤「むぅ。ありすとアリスか、ややこしいな」


──セイバー'sの紹介──

宗一郎「それで今日はこのまま帰るのか?」

ジル「何でしたら私が海魔に伝言を持たせて街まで使い走りさせましょうか?」

青「いや、そんなことしたら街がパニックになるでしょう」

リリィ「今日のところは失礼して、後日改めてということにしませんか?」

凛「そうね。時間が経てばキャスターが何か気付くかも知れないしね。では今度来るときは事前に連絡を入れます」

宗一郎「分かった」


──そのころ間桐家では──

臓硯「いいか、アサシン。戦争の頃は食べるものが何もなくてな──」カクカク

ハサン「(この話を聞くのはもう三◯回目ですね)」

慎二「おい、ライダー! 昼間から酒ばっかり飲んでるんじゃない!」

ドレイク「固いこと言うんじゃないよ慎二ぃ。ほら、アンタも飲みな!」

慎二「止めろ、酔っ払い!」


雁夜「いいかバーサーカー。まずはこのデジタルカメラを持て」

ランス「……」ムンズ

雁夜「思った通りだ。デジカメも宝具になってる」

雁夜「さあ、バーサーカー! そのデジカメを使って葵さんを撮影してくるんだ! ノルマはメモリーカード一枚分だぞ!」

ランス「……(私よりもマスターの方がバーサーカー寄りじゃないか?)」コクッ


臓硯「戦争の頃は食べるものが何もなくてな──」カクカク

ハサン「(三一回目)」

おじさんは早く警察に捕まるべきなんじゃないかな

今迄型月にショタキャラはいても、男の娘はいなかったからな。遂に手を出したかって感じ


士郎「レオはいいこに留守番してるかな?」

門司「待てぃ、そこな小僧!」

門司「貴様、三咲町という町に行くにはどうすればよいのか知っているか!?」

士郎「えっ!?」

門司「神が三咲町付近にいると神託が下ったは良いが道に迷ってしまった! 道を訊ねたい!」

士郎「三咲町だったら、そこの交差点を右に曲がってしばらくしたらバス停があるので、バスで駅まで行って三咲町行きに乗れば」

門司「助かったぞ小僧! 礼に小生愛用の数珠とロザリオを贈ろう! 神の力を小生だけが独占するわけにはいかないからな! ではさらばだ!」

門司「おお、神よ!!」スタスタ



黒「……あれはいったいなんだったのだ?」

ジャンヌが酷い目に遭ってる画像が増えそうで俺の心がダウンしそう


青「しかし、キャスターが駄目なら教会に行くしかないですね」

士郎「気が進まないけどな」

リリィ「マスター、止まってください」

士郎「ん? どうしたんだリリィ」

リリィ「衛宮邸の玄関から何やら言い争うような声が聞こえます」

士郎「何だって!?」


ランサー「頼む! 一晩だけでいいから泊めてくれ!」ドゲザ

桜「ですから、ここは私の家ではないので私の一存では……」

ランサー「なら嬢ちゃんからもエミヤの坊主に頼んでくれ! もうあそこ(教会)には居られないんだ!」サラニフカブカドゲザ


黒「奴は英霊としての誇りを犬にでも食わせたのか?」


士郎「ランサー」

ランサー「おっ、坊主帰ってきたのか! 頼む、一晩だけ泊めてくれ!」ドゲザ

士郎「分かった。泊めるから人ん家の玄関先で土下座するのは止めてくれ」

ランサー「済まない恩にきってうわああぁぁーー!!?」シュルシュル

士郎「なんか布みたいのがランサーに!?」

カレン「────フィッシュ」


黒「まるでミノムシのようだな」

ランサー「ムゴムゴ」ジタバタ

カレン「うちの駄犬がご迷惑をお掛けしました」

ランサー「んー! んー!」ジタバタ

カレン「五月蝿い。去勢するわよ、この駄犬」ズルズル

士郎「…………よし、何も見なかったことにしよう」

凛「おい、それでいいのか正義の味方」

アーチャー「より多くの人を救いその陰でより少数の人間に絶望を与える。それがこの俺、英雄エミヤの正体だ」


士郎「ただいま」

桜「おかえりなさい、皆さん」

レオ「がう」

桜「もうお食事の準備は出来ていますから」



桜「つまりキャスターさんの所も同じような状況なんですね」

ライダー「ああ、そういえばバゼットですがひとまず短期のアルバイトが決まったそうで、今日は帰らないそうです」

凛「へぇ。何のアルバイトなの?」

ライダー「確か──」


──冬木市新都にある、とある英雄王がオーナーを勤める店「バー『グラーニャ』」──


ディル「バゼット、これを四番テーブル席のお客様に」

バゼット「はい、分かりました」



バゼット「どうぞ。ブルー・トリップ、バラライカ、ウォッカ・ギブソンです」
切嗣「ああ、ありがとう」


時臣「この前、娘が『お父様の服と一緒に洗わないで』って言っているのを聞いてしまった」

切嗣「ああ、あれは地味にキツいな。私の場合は同じことを面と向かって言われたよ」

時臣「話には聞いていたが心のどこかで、うちの娘に限って、と思っていたからな」

ケイネス「私から言わせればノロケにしか聞こえんな。私なんて妻との結婚当初から半分家庭内別居状態だったんだぞ」

切嗣・時臣「「うわ~」」

ケイネス「それもこれも」ギロッ

ディル「」ササッ

バゼット「店長、私の後ろに隠れないでください」


時臣「それより衛宮切嗣! 貴様は義理の息子にどういう教育をしているんだ! 特定の相手を作るでもなく、年頃の女性をたくさん囲って! お陰で凛がたまにしか帰ってこないじゃないか!」

ケイネス「最後に本音がだだもれだな」

切嗣「問題ない。最後にはイリヤと結婚させるから」キリッ

時臣「よし、表に出ろ。優雅なオブジェにしてやる」

切嗣「魔術師殺しという異名の意味を身を持って確認してみるかい?」

バゼット「お客様、お静かにお願いします」

切嗣・時臣・ケイネス「「「すみません」」」

戸籍上に問題があっても、切嗣の事だから偽装とか余裕なんだろうさ


切嗣「それより遠坂時臣、いくら冬木の管理者だからって土地の使用料やら管理費やらと取りすぎじゃないのかい?」

ケイネス「それは私も常々思っていた。最近はロンドンでも窓際に追いやられていて正直懐が厳しい」

時臣「仕方ないだろう、宝石魔術は金がかかるんだ。むしろ、冬木クラスの霊脈を持った土地にしては安い方だぞ」

時臣「というか衛宮切嗣。貴様の妻の実家はアインツベルンだろう。そうケチ臭いことを言うな」

切嗣「いや、アインツベルンからはアイリとイリヤを連れ出して、駆け落ち同然にこっちに来たからね。正直、妻方の実家とは絶縁同然だよ」

ケイネス「どこもそれなりに大変な事情を抱えているのだな」


バゼット「店長、あそこのテーブル席から陰気な空気が漂ってきます」

ディル「週に一回くらい、ああやって集まってはあんな感じになっている。もう私は諦めた」


──加齢臭を漂わせながら冬木の夜は更けていく──


──翌日──

士郎「……今日は教会の方へ行くことになってるけど、凛とアーチャーは欠席です。ちなみに今はみんなで教会に向かう道中です」

赤「奏者よ。誰に向かって話しておる」

士郎「……別に。ただ耐え難い現実から逃避しようとしてただけだ」

白「今日も曇り空…………死にたい」

いっそ白じゃなくてガウェイン表記にした方が存在感増すと思う
白とリリィが混ざっちゃう事が無きにしも非ず


──言峰教会──

言峰「よくぞ来た。衛宮士郎」

カレン「ようこそ。神の家へ」

士郎「(この友好的な態度が何より怖い)」

士郎「言峰、あんたに聞きたいことがあってきた」

言峰「私が知る限りのことは何でも話そう。迷える子羊を救済することも我々教会の者の勤めだ」

士郎「分かってるだろう。セイバーたちが召喚されたことだ。セイバーだけじゃない、他のサーヴァントも次々と召喚されてる」

言峰「それによって何か実害でもあるのか?」

カレン「言峰神父。そうやってやたらと煙にまくのは可哀想では無いですか?」


カレン「今回の自体の原因は上にいますよ」

青「上ですか?」

アベ「おーい、誰かこっから下ろしてくれ」

リリィ「少年が天井から吊るされてますね」

赤「うむ。吊るされておるな」

黒「それで。あいつがなんだというのだ」

カレン「彼はアヴェンジャー、真名はアンリ・マユ。全ての原因の一人です」

カレン「貴方は魔術の知識が一般人に毛が生えた程度しかないので簡単に説明します」

士郎「余計なお世話だ」


カレン「言峰神父に令呪を奪われ、死にかけていたバゼット・フラガマクレミッツの『死にたくない』という願いを受けて、アヴェンジャーが『すでに終わった』はずの第五次聖杯戦争をもう一度繰り返しているのです」

カレン「ですが第三次聖杯戦争の時、アヴェンジャーは四日目に敗退したため、五日目になると再び初日から繰り返しています」

士郎「な、何を言ってるんだ? 意味が分からない」


カレン「絶対に死ぬ運命にある言峰神父を除いた第五次聖杯戦争のサーヴァントとマスターを毎回生き返らせていたのですが何回目も繰り返すうちに、おそらくエラーが発生したのでしょう」

カレン「本来なら絶対に現れない存在たちまで現れました。つまり、七人とギルガメッシュを合わせた八人以外のサーヴァントや死んだマスターや存在すらしないマスターたちです」

カレン「ですが、聖杯に大量の魔力が残っているとはいえ、さすがにこれだけのサーヴァントを召喚・維持していたせいで聖杯の魔力は枯渇する寸前です」


カレン「長々と説明しましたが結論だけ言います。五日目、つまり明後日にはセイバー一人を除いたサーヴァントと本来死んでいた人間は全員消滅します」

一区切り付いたとこでお風呂とご飯にする。
一時間くらい離れる。

あとメデューサ(眼鏡バージョン)は俺のな。

美綴は貰っていきますね


士郎「な、何を言って」

カレン「あら、そろそろおかしいと気付きませんか? 衛宮切嗣もイリヤスフィールも葛木宗一郎もみんな貴方の目の前で死んだでしょう。それなのに死んだ本人たちですらその事に気付いていない。優秀なマスターやサーヴァントならもしかしたら気づいているかもしれませんが」

言峰「仮に君が来なくても、今日の夜になれば全てのマスターおよびサーヴァントに全てを告げるつもりだったが手間が省けた」

言峰「残り一日、君たちがどう過ごすか実に興味深い」


──全員が真実を知り、三日目は終わる──


士郎「みんな聞いてくれ!」

凛「いきなりどうしたのよ士郎」

士郎「みんなには残り一日、悔いの残らないように過ごしてほしい。だから俺に出来ることがあるなら何でも協力する!」

赤「何でも?」

黒「ほう、それはまた大きく出たな」

リリィ「でもシロウは一人しか居ませんからね」

青「ではみんなで出掛けましょう!」

白「私も荷物持ちくらいはしますよ」

イリヤ「ゴメン、士郎。私はママと切嗣とバーサーカーのところへ行くね」

士郎「別に謝るようなことじゃないだろ。アイリさんとじいさんとバーサーカーによろしくな」

凛「私も最後くらいお父様とお母様と一緒に過ごすわ」



士郎「よし、じゃあみんな出掛けるぞ!」


──冬木ではさまざまな英霊たちが、マスターたちが、思い思いに最後の時を過ごしていく──


黒「シロウあれはなんだ!?」

士郎「あれはハンバーガーだよ」

黒「ほう、美味そうだな」



ヴラド「我が妻よ! 好きなだけ食らうがいい!」

ランルーくん「ランルークン 愛スルモノ ミンナ食ベチャウ。デモハンバーガーハ イッパイ食ベテモ タクサンアルカラナクナラナイ!」


イスカ「おお、このセグウェイとやら! 玩具としておくにはなかなかどうして!」

ウェイバー「ライダーでかい声出すな! 目立ってるだろ!」

イスカ「よしウェイバーよ! このセグウェイを我が王の軍勢、全員分を購入しようぞ!」

ウェイバー「馬鹿言うな! まだ教授になったばかりなんだから、そんなに金があるわけないだろう」

イスカ「そうケチ臭いことを言うでない!」


慎二「なあライダー」

ドレイク「なんだい?」

慎二「お前、何かやり残したこととかないのか?」

ドレイク「プッハハハハ!」

慎二「な、何笑ってんだよ!!」

ドレイク「いやあ、あんたがそんなこと言い出すなんて思っても見なかったからね。ツンデレってやつかい」

慎二「う、五月蝿い! 何も無いんなら僕は行くぞ! 僕は忙しいんだから!」

ドレイク「ならアタシと酒を飲んでおくれよ。それで充分さ」

慎二「……ふん」


臓硯「アサシン、最後の最後まですまんな」

ハサン「いえお気になさらずに」

ハサン「臓硯様、ほんの少しの間でしたがお世話になりました」

臓硯「まったく、それはこっちのセリフじゃろうに」


宗一郎「アリス、あまり走ると危ないぞ」

アリス「はーい、パパ」

ありす「ねぇねぇママ、わたしアイスクリームが食べたい」

アリス「あっ、わたしだけずるい。わたしもわたしも!」

キャスター「はいはい。ちゃんと二人とも買ってあげるわよ」

宗一郎「キャスター」

キャスター「はい、宗一郎様」

宗一郎「この四日間、悪くなかった」

キャスター「はい、私も楽しかったです」



門司「おお! 神に会うため三咲町に向かっていたはずなのに、何故観布子市にー!」

式「……なんだあいつは」

幹也「ん? 式、どうかしたの? 」

式「いや、なんでもない」

門司「なるほど! これもまた、神の課した試練の一つなのですね!」

魔術師として大成したいのに、周囲からは指導者としての自分しか評価されなかったら眉間に皺もできるさ


由紀香「ギル君、こんにちは」

ギル「こんにちは由紀香、さぁ行きましょう。今日は僕がエスコートしますよ」

由紀香「じゃあよろしくね」

ギル「はい、由紀香」




タマモ「さあご主人様、デートしましょう」

白野「う~ん。最後の最後に女同士でデートってどうなんだろ」

タマモ「なら私が呪術を使って、ちょちょいのちょいでご主人様を男にしましょうか?」

白野「それはゴメンだ」


雁夜「バーサーカー、すまなかったな。頼りないマスターで」

ランス「」フルフル

雁夜「たったの四日間だった。けど、葵さんも桜ちゃんもずっと笑顔だった。それが見れただけで充分満足だ。ありがとうバーサーカー」

ランス「……私も」

ランス「貴方がマスターで良かった」

雁夜「……そうか」

「プロフェッサー・カリスマ」、「マスター・V」、「グレートビッグベン☆ロンドンスター」、
「女生徒が選ぶ時計塔で一番抱かれたい男」、「絶対領域マジシャン先生」などなど、様々な異名がつくようになります

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