男「運命の掲示板」(18)

男「さてと今日はどんなスレが立ってるかなっと……」

運命の掲示板

男「何だこれ? こんな板あったっけ」

この板にルールはありません

どんな書き込みもOKです

男「へえ、何でもいいのか。どんなスレ立ってんだ?」

スレの数 0

男「何だ、まだ新しいのか。知らなかった訳だ。よし、俺が最初のスレ立ててやるよ」

何か知らないけどとりあえず立ててみた

男「これでいいだろ、さあて誰か来るかなあ」

書き込み時間コンマ57 判定しました

男「何だこれ? 書き込んだ後にこんなの出るのか?」

未読3レス

男「……また便利な設定だな」

2:以下、運命の判定人が通ります
  ようこそ、運命の掲示板へ

男「管理人か? 放置してた訳でもなさそうだな」

3:以下、運命の判定人が通ります
  この掲示板は書き込み時間のコンマの数字によって
  書き込んだ貴方の運命が決まります

男「へえ、だから運命の掲示板か」

4:以下、運命の判定人が通ります
  数字が大きければ大きいほど良い事が起こります
  少なければ、もちろん貴方にとって良くない事が起こります
  取り返しの付かない事にならぬ様、お気を付けてご使用ください

男「ふうん、そういう設定なのね」

5:以下、運命の判定人が通ります
  りょーかい、使わせてもらうよ

書き込み時間コンマ08 判定しました

男「少ないな、これもしかしてやばいのか?
  っと、そろそろ何か作らないとな。えーっと、ああ卵が残ってるラッキー」

コンマ57 予期せぬ食材が冷蔵庫に

男「さて、炒飯でいいか。簡単だし、えーっとガスの元栓を……うぉっ!!」

コンマ08 原因不明のガス漏れによる火災

男「すぐに消化したけど……まさかあの掲示板本当に……」

男「いやいや、偶然だよな? 偶然に決まってる」

6:以下、運命の判定人が通ります
  これ、まさか本当じゃないよな?

男「今日はもう何もする事もないし、いいやもう寝よう。明日は学校だし」

書き込み時間コンマ54 判定しました

男「うーん……朝か。何だ普通の時間だな」

コンマ54 予定通りの時間に起床

男「これはこれで面白味がないというか、少ない数字が出てもあれ位ならまあ」

男「朝飯も食ったし、登校前に書き込んでみるか。いい数字を出せばいいんだろ?」

7:以下、運命の判定人が通ります
  さて、今回の数字は?

男「さあ、何が出る?」

書き込み時間コンマ19 判定しました

男「……早めに出るか」

男「コンマ08でボヤだろ……それよりはマシだけどあんまり良くない事態……」

友「よっ!!」

男「うぉ!!」

友「何だよ、そんなに驚くような事か?」

男「い、いや何でもない。おはよ」

友「おはよ、いやいい天気だな」

男「はは、全くだな」

友「ところでお前さ」

男「何だよ?」

友「鞄は?」

男「……あ」

コンマ19 鞄を忘れる

男「あーあ、こういう事かよ……取りに帰ったせいで遅刻するし」

友「珍しいな、お前がこんなミス」

男「うるせー、こんな日もある」

先生「あー、今日は突然だがテストを行う。60点以下なら補修するからな」

友「げ」

男「な……」

先生「あー騒ぐな、そこまで難しいものじゃない」

男「……携帯、あったよな」

8:運命の判定人が通ります
  頼む いい数字を

コンマ07 判定しました

男「」

友「どうした? 顔色悪いぞ」

男「な、ななななんでもねえよ」

友「そうか? まあ難しくないって言ってるし、信じて頑張ろうぜ」

男「おう……」

先生「配るぞ」

男「……終わった、全く何も答えが出てこな……ぐ」

男「これは、これは不味い」

男「あの先生! ちょっとトイ……レ……に」

コンマ07 答えは分からず教室で漏らす

男「ああ……ああ……」

友「ああもう泣くなって、別に死んだわけじゃないんだから」

男「社会的に死んだ」

友「ったく、朝から鞄も忘れるし調子悪かったんだろ?」

男「そうかも……」

友「早退した方がいいんじゃねえか?」

男「いや、もう少しここで現実逃避したら戻るから」

友「さっさとしろよ。あ、委員長が掃除してくれたから礼も言っとけよ」

男「委員長が!?」

友「そ、じゃあ教室でな」

男「……頼るか、裏目に出そうだけど」

コンマ07 判定しました

9:運命の判定人が通ります
  とりあえず、ちゃんと謝れる様に

コンマ56 判定しました

男「普通か最悪かの二択って」

友「おう、戻ってきたな」

男「委員長は?」

友「あっち」

男「あー委員長」

委員長「何?」

男「その、ありがとうございました。本当にごめん」

委員長「別に、気にしないで」

男「ふう、とりあえず怒られなかったな」

先生「補修はするからな」

男「……はい」

コンマ56 怒られないが補修は予定通りに

男「やっと終わった……」

友「よっ!!」

男「おお、待っててくれたのか」

友「まあ労わってやろうかと思ってな」

男「ありがたい」

友「流石に今日は真っ直ぐ家に帰るんだろ?」

男「まあね」

友「明日は忘れ物ないようにな!!」

男「分かってるって」

男「さて、しかし何で普通と最悪しか出ないんだこの掲示板……ちょっと待てよ」

男「これ……最後の数字、秒数じゃねえか! え? って事は」

男「0が最悪で59が最高なんだよな……57とかであの程度!? 7とか8であんな目にあったのに!」

男「割に合わん……合わなすぎる」

男「だから誰も書き込んでなかったのか……ちょっと待てよ。割に合わない事もないな」

男「コンマだったら数字を狙うのは不可能だけど、秒数ならある程度の操作は余裕だ。
  それこそ50秒過ぎたら書き込めばいいんだから」

男「そうだよ! それならまず失敗はない、本当に失敗できない時に使えるなこれ。
  何だよ使えるじゃん、そうと分かれば早速やってみるか。時計を見ながら」

10:運命の判定人が通ります
   仕組みは分かったぞ管理人

支援

コンマ51 判定しました

男「ふっ……ははははははは! 何だ楽勝じゃないか!! 見返りが小さいのは難易度が低いからか」

男「さあて、じゃあ宿題もしようかな」

男「あれ? ない、何でだ? 51ならそんなに悪いことなんて起きないはず」

コンマ51 宿題を学校に忘れる

男「どうなってんだよ、あれ? レスが付いてる」

11:運命の判定人が通ります
   私は嘘は付いておりません、コンマです

男「……どういう事だ」

12:運命の判定人が通ります
   書き込んだ時間で判断してるんだろ?

13:運命の判定人が通ります
   貴方の書き込んだ時間ではありません

男「いや、今までの時間は全て」

コンマ02 判定しました

男「待てよ! 有り得ない、今だってちゃんと時間を見て」

14:運命の判定人は通ります
   悪い、もう飽きた
   ごめんな、振り回したけどもうどうでもいいや。お前の人生なんて

コンマ02 終焉の告知

男「誰だこいつ……何を書いてんだ」

コンマ00 判定しました

男「00……? いやどういうこ――」

コンマ00 運命の終幕
運命を誰かに委ねたい方、いらっしゃいましたらどうぞ当掲示板へお越しくださいませ
ルールなどございません、どうぞ貴方の思うままに……


終わり?

終わりです、完全に思い付きの一発ネタでした

もうちょっと長く続けてほしかった。
おつ

うぉお…凄い…もっとこういうの作ってほしいです

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