夜空「ね…ネコミミ…だと?」(125)

星奈「そうよ、あたしとの勝負に負けたら…これをつけて一日過ごしなさい!」

夜空「はぁ!?なんで私がそんな…そんなものを!」

星奈「決まってるでしょ?見てみたいからよ!」

夜空「くだらない発想だな。肉」

星奈「ははぁ~ん…夜空、あたしに負けるのが怖いんでしょ?」

夜空「…」ピク

小鷹「おい今なんか聞こえたぞ」

夜空「この私がたかが肉なんぞに恐怖を?笑わせる」

夜空「どのジャンルにおいても肉に敗北は許されない、受けてやろう」

小鷹「お、おい…そんな安請け合いしていいのか」

夜空「黙っていろ小鷹」

星奈「良い返事ね…じゃあ、勝負するものはコレよ!」バッ

夜空「これは……格闘ゲームか…?」

小鷹「ブレイブルーか。俺も何回かやったことあるな…」

小鷹「ていうかやっぱりゲームかよ!これって夜空が不利じゃないのか!」

星奈「ふふん…やっぱり格ゲーは対人戦しまくってなんぼでしょ!CPUとの戦いはワンパターンすぎて飽きちゃったのよ!」

夜空「待て……?PSP版か」

星奈「? ええそうよ。最近ハマってるの」

夜空「……まぁいいだろう、かかってこい」

小鷹「お、おおい!夜空はこのゲームやったことあるのか!」

夜空「まぁ見ていろ」

小鷹「大丈夫か…(夜空のことだから、変に引き下がれなくなってるだけじゃ…)」

小鷹「キャラクターは…星奈はプラチナ……(まぁ予想通りだな)」

星奈「当たり前でしょお!こんなにかわいいプラチナちゃんを使わないなんて損してるわよ!ああ~プラチナちゃんペロペロしたいわ!娘にしたい!」

星奈「そうだ、今度小鳩ちゃんにプラチナちゃんのコスプレしてもらおうかしら…!ああぁ絶対似合うわ!!うへへ……」

小鷹「うちの妹をあまりそういう目で見ないでください」

小鷹「んで、夜空は……ジンか。万能キャラってとこか」

夜空「………」カチカチ

星奈「先に2ラウンドとった方の勝ち…わかったわね」

ザッホイールオブフェイトイズターニーン リベールワン アクションッ

星奈「それっ!それっ!そこ!くらいなさい!」カチッカチカチッ
マミサーキュラー!
夜空「……」カチカチカチ
ヒショウケン! ムダァ!
星奈「えい!えい!」カチカチカチカチ
キュワーンキュワン ショウヘキカイホウ!!

小鷹「お…夜空も意外と上手いじゃないか」

夜空「喋りかけるな、気が散る」カチカチ

小鷹「す、すまん(すごい気迫だ…)」

星奈「うっ…こ、これでどお!」カチカチカチャ

夜空「甘いな」カチカチ
ヒヨクゲツメイ!! ガキャキャキャキャ
ディストーション フィニッーシュ

小鷹「おお!夜空が勝った!」

星奈「ぐぬぬ、やるじゃない……」

小鷹「意外とやりこんでたんだな…」

夜空「まぁ、暇な時にちょっとな…」

星奈「もう1ラウンドあるわよ!負けないんだから!」

夜空「いいぞ、来い」

数分後……

星奈「そぉ~んなー……あたしが負けるなんてぇ……」

夜空「ふん、所詮この程度か」

星奈「も、もう一回!もう一回よ!」

小鷹「三ラウンド勝負って最初に言ったの誰だよ……」

夜空「私は構わないぞ」

小鷹「いいのかよ!」

夜空「ゲーム越しとはいえ肉をこうやっていたぶるのは悪い気がしない」

小鷹「………」

数十分後……

小鷹「もう何回やってんだ……ずっと夜空が勝ち越してるぞ」

星奈「あぁ~ん!次ラスト!次でラストだから!」

夜空「そこまでくると哀れだぞ肉……まぁいいだろう、最後に完膚無きまでな勝利をおさめてくれる」

星奈「絶対に…絶対に勝つんだから…ふふ」カチッ

ザッホイールオブフェイトイズターニーン

夜空「ん……おい待て」

星奈「聞こえないわね!もう戦いの火蓋は切って落とされたのよ!」
リベールワン アクションッ!
夜空「ま…待て!アンリミだと…」

星奈「あはは!くらいなさい!このこのぉー!」カチカチカチ
バゴーンバゴーンマミサーキュラー!!

小鷹「ん…夜空が押されてるな」

夜空「おい待てと言ってるだろう!」

星奈「何かしらぁ!?えいえい!!」

フィニーシュッ!

小鷹「お!初めて夜空が負けたぞ!」

星奈「きゃははー!やったわ!勝ったわ!勝ったわよ!!」

星奈「あたしの勝ちよぉぉーーー!!やったーーーーー!!」

夜空「………」プルプル

小鷹「たった一回の勝利でおおげさな……」

夜空「待て…今のは勝利なんかじゃない」

夜空「にぃぃくうう~……」ガタッ

星奈「な、何かしら!敗者の言い訳なんてききたくないわねっ!」アセアセ

小鷹「お、おい。勝ちじゃないってどういう……」

夜空「こいつは今、既存のキャラのあらゆる性能を上回るアンリミテッドキャラクターを使用した……ノーマルな対人戦では反則に近い行為だ」

夜空「馴れ合いのネタならまだしも、これは真剣勝負だ……度し難いにも程がある」

星奈「う、うぐ……」

夜空「肉よ…お前を許すわけにはいかない。ついてこい」ガシッ

星奈「ど、どこにつれて行く気よ……!」ビクビク

夜空「小鷹!お前もこい!!」

小鷹「お、おう!?」

小鷹「ここって……ゲーセンじゃないか」

夜空「ああ。ここで続きをやるぞ肉」

星奈「ええ!?ここでやるの!?」

小鷹「確かここにもブレイブルーって置いてあったよな」

星奈「い、いいわよ……実はあたし今まで黙ってたけど、ゲーセンのスティックでやるならテイガーの方が自信あるんだから!」

夜空「ほう?それは楽しみだな…」ニヤリ

小鷹「夜空、いったい何考えてんだ……」

星奈「さぁ行くわよ!あたしの全力、見せてあげるわ!」

夜空「くく……」

小鷹「二人ともさっきとキャラが違うな。星奈はテイガー…投げキャラか」

小鷹「んで夜空は……アラクネ!?」

小鷹「上級者向けキャラじゃないのか……」

ザッホイールオブフェイトイズターニーン リベールワン アクションッ

星奈「ぎゃー!何よその動き!」
ビシッビシビッ シマッタァ!
夜空「そこを右に」
マザレ!!ガシッ
小鷹「夜空……さっきから操作してるキャラと同じセリフ言ってる」

星奈「きゃぁあー気持ち悪い!相変わらず気持ち悪いわアラクネは!」ガチャガチャ!!

夜空「ふふ……くく……」カチャチャ タンタンタン

夜空「蟲でハメている時、自分の動きに敵がひっかかる時、全てが快感だ!私が生を実感できる数少ない時!!」

夜空「ふふふははは!!あーーーーはっはっはっは!!!」

…………

星奈「あぁあ…あたしのプラチナちゃんまでもが気持ち悪い蟲に……犯されちゃった……」

小鷹「PSP版より大差ついてたな……ていうかギャラリーがどんどん増えてるんだが」

夜空「ふふ…見たか」ドヤッ

小鷹「こんなにやりこむなんてすげーな。俺には真似できそうもない」

夜空「やりたくなったら、いつでも言ってくれ。私が色々教えてやるぞ」

小鷹「はは……気が向いたらな(ボコボコにされるのは目に見えてる…)」


夜空「人が増えてきたな…退散するとしようじゃないか」

小鷹「ああ……」

観客「お…おいあの人、ナイトスカイさんじゃ……」
ざわざわ…
観客「違いねえ……アラクネ全一のナイトスカイさんじゃねーか」
どよどよ…
観客「俺、あの人の対戦動画見たことある!」

小鷹「な、ナイトスカイ……?誰のことだ?」

夜空「! こ、小鷹、はやく行くぞ!」

小鷹「ん?お、おう」

よくじつ

星奈「ぐぐぅぅ……スパⅣでもギルティでも……アクアパッツァでもダメ…っ!」

夜空「最近の格ゲーしかプレイしないお前とは年季が違う」

小鷹「昨日の今日だしなぁ……」

星奈「だぁああーーー悔しい!悔しいわ!!」

夜空「なぁ肉よ、最初の条件を覚えているか?」

星奈「え…?あぁ、あんたが負けたらネコミミってヤツ?」

夜空「これだけ負けたんだ、お前がつけろ」

星奈「ふぇぇええっ!?」ガタッ

小鷹「なん……だと……」

星奈「なっなんであたしが!?」

夜空「お前が負けた時の条件も決めてなかったなぁ…肉よ?これまでの負けを全て一回にカウントしてやる。だから被れ!醜態をさらせ!」

星奈「うっ…」タジッ

小鷹「星奈にネコミミか…(にしても今の夜空は輝いてるな……)」

夜空「ほうら、小鷹も見たがっているぞ?」

星奈「小鷹……み、見たい の?」

小鷹「え……あ、ああ。まぁ、貴重な姿ではあるし…」

星奈「わ、わわわかったわ、わかったわよ!つけてあげるわ!刮目して見なさい!」パシッ


スチャ……

星奈「ど……どう?」

夜空「どうも何も、肉だな」

星奈「あんたはそれ以外言えないの!?小鷹は!?」

小鷹「あ、お、おう……ネコミミ、だな」

小鷹「(何か……良いじゃないかこれ。あれ?なんだこの感情……)」

星奈「うぅ~~………ふたりともなんとか言いなさいよぉっ……///」

ガチャッ
理科「こんにちはー。何してるんですかってネコミミ!?」

小鷹「お、理科じゃないか」

理科「って、なんですかどうしたんですかそのネコミミ!かわいいですよぉ!めちゃくちゃ良いじゃないですか!」

星奈「そ……そう?」チラッ

理科「理科としてはもうずっとそのままでいてほしい感じですね!!あ、色々着替えてみますか!?」

星奈「に、似合う?似合っちゃう!?そ、そうよね!あたしはやっぱり何をつけても何を着ても似合っちゃうのよね!!」

夜空「……チッ」

小鷹「(からかいたかったのに急にもてはやされてイラついてるな…)」



カタンッ
小鷹「ん……猫?」

理科「ほんとだ、黒猫ですね」

夜空「なにっ!?」ガタッ

星奈「やだ、かわいいじゃない!ほらほら、こっちよおいで~」

幸村「どこから入ったのでしょうか」

理科「窓から…しかないですね。何かに惹かれてきた感じでしょうか」

星奈「やぁーんあたしの足元きたわよ!すりすりって!すりすりってしてるー!///」キャー!!

小鷹「えらく星奈に擦り寄ってるな……知ってる猫か、星奈?」

星奈「ううん、見た事ないわ。でもこんなにあたしに寄ってくるなんて……やっぱりあたしには全人類だけじゃなく、動物も惹きよせてしまうオーラがあるのよ!」

理科「ふふっ、そのネコミミをつけてるからかもしれないですね」

小鷹「んーな馬鹿な」

夜空「う…」ぐっ

小鷹「ん、どうした夜空?」

夜空「な、なんでもない」


星奈「まぁ、あたしはあたし自身のオーラで余裕だからね!分けてあげるわ!」ヒョイッ

理科「ははー。ありがとうございます」スチャッ

ンニャー トコトコ

理科「おおっ!理科の方にも来ましたよ!かわいいー!!」

夜空「う…」ぐっ

小鷹「ん、どうした夜空?」

夜空「な、なんでもない」


星奈「まぁ、あたしはあたし自身のオーラで余裕だからね!分けてあげるわ!」ヒョイッ

理科「ははー。ありがとうございます」スチャッ

ンニャー トコトコ

理科「おおっ!理科の方にも来ましたよ!かわいいー!!」

小鷹「本当にそのネコミミ、何かあるんじゃないか?」

理科「先輩もつけてみますか?というより、是非ともつけてみてください!理科はその姿を激写します!」バッ

小鷹「おっ俺はいいよ!」

夜空「そ、その猫に首輪とかはついてないのか?」スッ

ニャー サッ

夜空「うっ」

星奈「きゃはははは!夜空避けられてる!夜空逃げられてやんの!!」

夜空「黙れ肉!」

理科「でも、このネコミミをつけてる人以外は見向きもしない感じですけどねー」

星奈「あ、あたしは大丈夫よ!よしよーし!」スッ

ニャー!!

星奈「あう…う、ウソ……」ガク……

理科「なんででしょうかね……よいしょっと」抱きっ

夜空「っ!」

小鷹「どうしたんだ夜空、さっきから」

夜空「な、なんでもないと言っただろう!」

理科「まさかやっぱり、先輩も抱いてみたいですか?」

夜空「!!」ビクッ

星奈「ほほぉ~……夜空、あんたも触りたいんだ、そーよねーかわいいもんねー」

夜空「ぐっ…私は、触りたくなど……」

星奈「このネコミミをつけたら、触れるのになぁ~?」スッ スチャ

夜空「!!!」

理科「理科としても、夜空先輩のネコミミ姿がみたいんですけど~チラッチラッ」

夜空「ぐっ…馬鹿らしい!ネコミミなんて!なくとも!私は!」サッ

ウニャン! ストッ スタタタ…

夜空「あ…!あう…」

理科「ああーダメですよ、そんな無理矢理触ろうとしたら。嫌がってるじゃないですか」

夜空「ぐぐ……ぐ。く、黒猫は不幸を呼ぶと言われているからな!触らない方がいいのだろう!」

小鷹「何回繰り返すんだよ……」

星奈「そうだ!わたしこの猫のご飯もってくるわ!」

理科「わかりました。じゃあ理科は猫に関する資料を探してきますね」

小鷹「お前らまさかここで飼うつもりか…」

星奈「いいじゃない!ていうか小鷹、ついてきて!道具とかいろいろ買いにいくわよ!」ぐいっ

小鷹「おお、おいちょっと!」

理科「夜空先輩、お留守番とその猫の面倒よろしくおねがいしますね」

バタンッ

夜空「あ、おい!ちょっ…」

ぽつん……

夜空「………」

夜空「(ネコミミが、置いてある)」

ニャー

夜空「い、今なら……!」ガタッ

夜空「…………」…スチャ

夜空「……(私は今、ネコミミを…かぶっている……!)」ドーン!

ウニャー ニャ  スススッ

夜空「…!おお……!」

ニャーン スリスリ
夜空「おお…おおお……!」

夜空「(かわいい……!///)」ぱぁぁぁ

夜空「おお……よしよし…」なでなで

ニャー ニャー

夜空「(ヵヮィィ……)」

夜空「!はっ!!(今こんなところを見られたら……)」

夜空「(で……でも……)」プルプル

夜空「(我慢できないっ!)」がばぁ!

ニャー

夜空「おーよしよし、お前はどこから来たんだ!//」なでなで

夜空「意外と綺麗な毛並みじゃないか、首輪も無いし……本当に野良かぁ?このこの!///」すりすり

ニャーニャ

夜空「あぁぁぁたまらんな!たまらないな!!もう!このこのぉ!どうなんだ!どうなんだ!?」

夜空「どうなんだにゃあ!?///」ぎゅーーっ

ニャーニャア

夜空「にゃーにゃ///」

フニャア

夜空「ふにゃあ?ふにゃにゃーにゃ!」スリスリ

ニャウー ゴロゴロ

夜空「なーう!なーう!///」なでなですりすり

夜空「お持ち帰りしたい!お持ち帰りしたい!」

夜空「はっ!そうだ、私のかばんの中に猫じゃらしがあったかもしれない!」

ゴソゴソ…

夜空「そーら猫じゃらしだぞー!うりゃ!」フイフイ

ニャーン ニャーン

夜空「こっちだ!そらこっちだ!」フイッ フイッ

ニャー ニャー

夜空「はぅぅぅ……///」キュンキュン

夜空「いいんだな!はぁはぁ……いいんだな!」スリスリスリスリ

ガタッ

理科「夜空…先輩?」

夜空「   」

理科「先輩……やっぱり」

夜空「」

理科「やっぱり夜空先輩も我慢できなかったんですね!」

夜空「………どこから見ていた?」

理科「ネコミミを装着している自分に恥じらいをおぼえつつも、自我に耐え切れず欲望のままに行動する夜空先輩のその」

夜空「!!やめろ!やめてくれ!」ぼっ!

夜空「うぁぁぁ………」かぁぁぁぁ

ニャーン

理科「安心してください。みられたのが理科だけで良かったじゃないですか」

夜空「誰に見られてもダメだろ……もうだめだ…しぬ」どよーん…

理科「……!」ピコーン!

理科「イヤですね、夜空先輩。理科はそんな言いふらすなんてことしませんよ」

夜空「……ほ、ほんとうか?」

理科「ある事をしていただければ……ね」

夜空「……え…?」

よくじつ

小鷹「うーっす」ガチャッ

夜空「……」ビクッ

小鷹「えっ」

小鷹「(夜空が……三日月夜空さんが)」

小鷹「(ネコミミをつけて、メイド服を着ているんだが)」

夜空「お…おかえ…おかえりなさいま…せ。ごしゅじんさま……///」かぁぁぁ

小鷹「!?」

小鷹「えっ……と…あの……え?」

夜空「……う……」ギギギギ

小鷹「……なんの罰ゲームだ」

夜空「う……」じわっ

夜空「ここまで……辱められて…私はもう…死ぬしかない…」ぷるぷる

夜空「うわぁぁぁぁ……こだかぁ……」

小鷹「おいおい待て待て落ち着けよ!なんだってんだ!」

小鷹「……つまり、理科に弱みを握られて、今に至ると」

夜空「他にも色々……選択を迫られたんだ」

小鷹「(理科、楽しんでるな…)」

夜空「まだ、これが一番マシだった……」

小鷹「これが!?」

夜空「小鷹だけなら、まだ……耐えられるからな」

夜空「と、というより…その、小鷹以外には、見られたくなかったんだ」もじ…

小鷹「お…おう」

夜空「こ、小鷹は……その」

夜空「どう思う……?」

小鷹「え……?どうって」

夜空「こ…この服だ!」

小鷹「え、ああ…その、かわいいんじゃないか?」

夜空「!?そ、そうか?」かぁぁぁ

小鷹「な、なんというか…夜空がそういうカッコするのって新鮮だし」

夜空「あぅ…」

小鷹「………(空気が…)」

夜空「わ、私は……小鷹が良いと言ってくれるなら…その…」

夜空「………///」

小鷹「………あ…」

理科「はいはーいそこまでそこまで!何良い雰囲気にしようとしてるんですか!?」ガチャッ!!

夜空「!!!」

理科「夜空先輩も意外と抜け目ないですね」ニヤニヤ

夜空「う、う、うううるさい!!」

理科「という訳で先輩、どうでした?」

小鷹「どうも何も……そろそろやめてやれよ(ちょっと反応したけど)」

理科「そっけなさマックスですね……ま、とりあえず着替えてきたらどうですか?そろそろ他のみんなも来ると思いますよ」

夜空「そ、それはまずい!!」バッ!!ダダダダ

小鷹「あんな姿を星奈とかに見られたら自殺もんじゃないか」

理科「貴重な夜空先輩のメイド姿、見事でした」

小鷹「(まぁ、俺は前に一度ハプニングとはいえ見てるけどなぁ……)」

夜空「はぁ……」ガチャッ

小鷹「お、はやいな」

夜空「速攻で着替えてきた……」ドサッ

夜空「あぁ…今日はもう、帰ろうかな……」

小鷹「あれ、でもお前頭の」

夜空「なんだ…?今ちょっと話しかけないでくれ。なんだか疲れた……」

小鷹「お、おう…」

理科「(先輩先輩、良い物がありますけど)」ヒソヒソ

小鷹「(ん?)」


理科「(夜空先輩のメイド姿、収めておきました)」スッ

小鷹「(お前、カメラ!いつの間に……)」

理科「(一枚500円です)」

小鷹「(な! い、い…いらねーよ!)」

理科「(本当ですかぁ?下の息子は正直ですけど)」

小鷹「(馬鹿いえ、何も変わってないわ!)でも正直ちょっと欲しいかも…」

夜空「何が欲しいんだって?」

小鷹「えっ」

理科「口に出てましたよ」

小鷹「ェ………」

星奈「よーーーぞらぁぁあーー!今日はこれで勝負よ!!」どたどた

夜空「うるさい肉が来た……」

小鷹「(言及する気力も無さそうだな…)てか、夜空。頭のそれ」

夜空「ん……?」スッ

星奈「あれ、夜空あんた…ネコミミつけてるじゃない!!」

夜空「!!??」ばっ!

夜空「しまった!!(外すのを忘れていた!?)」

星奈「きゃははははは!あんたもかわいいもんじゃない!黒髪に黒ネコミミだと、まるであんた自身が黒猫みたいね!!」

夜空「う……ぐ……」ぷるぷる

小鷹「いや、言おうとしたんだが……」

理科「これはおいしいですよ、夜空先輩!」

夜空「うわああぁぁぁぁぁ小鷹のばかぁああああーーーーーー!!!///」だっ!!

小鷹「お、おい夜空!」

理科「ネコミミつけたまま行きましたよ!」

小鷹「行ってくる!」

星奈「あれ、そういえば昨日の猫ちゃんはどこ行ったのかしら」

…………
夜空「うう……肉に見られてしまった……」スッ

夜空「あ、あれ?」グッ グッ

小鷹「おーい夜空!こんなとこにいたのか……ぜぇ、ぜぇ……」

夜空「こ、小鷹……」

小鷹「ど、どうした?」

夜空「とれない」

小鷹「えっ」

小鷹「ど、どういうことだよ?」

夜空「だから、とれないんだ!これ……」ネコミミ

小鷹「はあ!?なんで?」

夜空「わ、私にもわからない!」

小鷹「と、とりあえずここにいたら人目につくから、戻るぞ」

夜空「あ、ああ……」

理科「おかえりなさい先ぱ…あれ、まだつけてるじゃないですか」

星奈「気に入っちゃったんじゃないの?正直に言いなさいよ!」

夜空「うるさいだまれしね」

小鷹「どうにも、俺にもわからん」

理科「ん?(とれないネコミミ……?)ちょっと待ってください。心当たりがあります」

小鷹「知っているのか雷…理科!」

理科「そもそも、このネコミミはどこから持ってきたんですか?」

星奈「え?いや、部室に来たら普通に置いてあったわよ」

理科「まさか……」

理科「結論から言うと、それ……理科の発明品です」

小鷹「え!?」

理科「最近、隣人部の部室と理科室を行き来してるうちに、理科の私物がどっちにも増えてしまったのが原因ですね……」

星奈「そういえば、見たことないものが増えてるわね……」

理科「発明品を整理してるうちに出てきてしまったんでしょうか……にしてもそれ、かなり前のアイテムすぎて理科自身も忘れてましたね」

夜空「わ、わかったから外し方を教えてくれ!このままじゃ、これをつけたまま帰るハメになる……」

理科「それにはですね、解除の呪文があったはずなんですけど」

小鷹「呪文て」

理科「えーと確か……なんだったっけ……」

夜空「お……おい、まさか忘れたとか言わないよな?」

理科「んん~~~~~……」

夜空「た、頼む!」

星奈「えーとカメラはどこだったかしら!」

夜空「やめろ撮るな!」

小鷹「め、メモとか取ってないのか?」

理科「そんな難しくなかったと思うんですけどね……」

理科「ああっ!思い出しました!」ポン

夜空「!本当か!」

理科「それでは夜空先輩、ちょっとこっちへ来てください……」ガチャッ

夜空「? ああ」 バタン

小鷹「今ここで伝えればいいんじゃないのか……?」

<そ……そんな事言える訳ないだろう!!

小鷹「うわぁビックリしたあ!!」

小鷹「お、おいどうした?」

理科「解除のセリフを伝えたまでですよ」ニヤッ

夜空「うう……なんだそれは……なぜ、そんなふざけた……はぁ……」

小鷹「夜空、なんだったんだ?」

夜空「うう……待ってくれ。今はちょっと…言えない」

小鷹「なんだそりゃ……」

夜空「その……心の準備が」ボソッ

小鷹「どうせ理科が設定したんだ、またくだらないもんなんだろ?」

理科「くだらないとは失敬な!理科得仕様ですよ!」

小鷹「どう考えてもダメな気がする」

星奈「なになに?教えてよ!」

夜空「肉はダメだ死ね」

星奈「あたし置いてけぼりすぎない!?」

理科「とりあえず夜空先輩、それを言わない限りには取れませんけどねえ」

小鷹「無理やり外そうとするとどうなるんだ?」

理科「それは…」

夜空「はぁ……なんで私が……こんな目に」シュン…

理科「見てください、夜空先輩のネコミミ」

小鷹「あれ?なんだか垂れ下がってるように見えなくもないな」

理科「そうなんです、あれは装着者の脳波に干渉して、いろんなリアクションをするようになってます」

理科「脳波を読み取って一体化したから、外れなくなったんですね」

小鷹「軽くいうけどお前、相当すごいもんじゃないのかあれ」

理科「だから無理やり外してしまうと、夜空先輩の脳に影響が出るかも……」

小鷹「マジかよ……」

星奈「観念して言いなさいよ!そんだけ言うならよっぽど恥ずかしいセリフなんでしょうね!楽しみだわっ!」

夜空「うるさい肉黙れ肉死ね肉!!」ピーン

星奈「あははは!ピーンって立ってる!かわいいーー!きゃははは!」

夜空「うぐ、ぐぐうぅぅ~……」ギリギリギリ

小鷹「さすがの夜空も分が悪いな……」

夜空「ぐぅぅ…………」

理科「何なら理科にだけ言ってくれていいですよ?さぁ、続きは理科室で……うぇへへ」

夜空「……くそ……!小鷹、来い!!」グイッ

小鷹「うおおっ!」ガタタッ

夜空「はぁ……はぁ……」

小鷹「だいぶ離れたな……ふぅ……さすがにここまで来たら追ってこないだろ」

夜空「あ、ああ……」グッ

小鷹「あ、すまねえ、手」

夜空「あ、いや……」

小鷹「……落ち着いたか?」

夜空「……ふぅー…ああ」

小鷹「………」

夜空「小鷹……いま、伝える」ドキドキ

小鷹「お、おう。さっさと済ませないとな」

夜空「……」グッ

小鷹「……」

夜空「………あ……う……」

小鷹「………(すごい赤面してるな……大丈夫か)」

夜空「こ、こだ……ぁ」

小鷹「聞いてるぞ、大丈夫だ」

夜空「わ、わた…わたしを、」

夜空「私を抱いてくれ!!///」

小鷹「え」

夜空「あぁ……あわ……///」

小鷹「……えっ?」

夜空「あ、いや、その、だから、その」

小鷹「ちょっと待て、まさか今のが」

夜空「そ……そう、だ……」

小鷹「(予想以上に恥ずかしい言葉だった…)」

小鷹「ま、まあ言えたし、その…もうとれるだろ?それ」

夜空「あ、ああああ!ああ!!そうだな!」スッ

夜空「……あれ?」グイ…グイ…

小鷹「……おい…」

夜空「なんでだ!?確かに言ったのに!?」わたわた

小鷹「うーん……認知されてなかった、か……?」

夜空「そ、そんなぁ……」

夜空「……くっ!小鷹!」

小鷹「おおう!なんだ!」

夜空「わ、わたしを……わた、わた……私を……」

夜空「…だ、抱いて……くれ……」

小鷹「……(今にも泣きそうだ)」

夜空「こ、これで……くそっ、二回も言ったのに!!」グイッ

小鷹「ま、まぁ確かに、何度も言えるようなセリフじゃないわな……」

夜空「くぅぅぅ………」

夜空「私を、抱いてくれ!!」ずいっ

小鷹「ち、近い!ちょっ 近いぞ夜空!」

夜空「こだかぁ……抱いて……抱いてくれ!///」

小鷹「ちょ、ちょっと待て落ち着け!いったん落ち着け!」

夜空「わ、私は!わたしはぁ……」

小鷹「(きょ、距離が……女の子の匂いが、する…)」

夜空「……うぐ……ぐすっ」

小鷹「お……おい?」

夜空「うっ……うぇ…」

小鷹「(な、泣いちまったー!!)」ドーン

夜空「うぐっ……ふぇ……わたし、私は……一生、これをつけたまま、生きていくのか……うぇ」

小鷹「お、落ち着け!絶対外れるから!」

夜空「……んぐ……でも……」

小鷹「ああ……とりあえず落ち着けとしか言えないがな」スッ

夜空「……あっ」

小鷹「このネコミミが……」なでなで

夜空「あぅ……何を……」

小鷹「(小鳩は頭を撫でてやるとほとんど泣き止むが……他の女はどうしたもんかわからん。が、俺はこれしか知らないしな……)」なでなで…

夜空「……んぅ……」

小鷹「とりあえず泣くのは無しだ。俺が動揺するだろ」

夜空「こだ、かぁ……」

小鷹「とりあえず、戻って他の方法が無いか理科に聞いてみようぜ」

夜空「あ、ああ……」

小鷹「……動けそうか?」

夜空「ん……」

夜空「……こ、こだか!」グイッ

小鷹「んっ?」

夜空「も、もし、私が、その……今のを」

小鷹「(抱いてくれってことか)」

夜空「その……あの、ネコミミのせいじゃなくて、その私が……///」かぁぁ

小鷹「なんだ?」

夜空「……なんでもない!忘れてくれ」

小鷹「お、おお…じゃあ、行くか」

夜空「……(わ、私は何を言おうとしていたんだ……!///)」

……
理科「どうでした?言いましたか?」

小鷹「らしい」

夜空「どういうことなんだ!言ったのにとれないぞ!」

理科「それは……」

理科「まさか何回も言ったんですか?」

小鷹「ああ、そりゃ」

夜空「わぁぁぁーっ!やめろ!やめてくれ!」

理科「そーですかーニヤニヤ何回も言いましたかニヤニヤ」

小鷹「ニヤニヤが声に出てるぞ」

夜空「どうなってるんだ……!!事と次第によっては……!!」ピコピコ

小鷹「(そのネコミミのせいで迫力に欠けるな)」

理科「大丈夫ですよ、もうすぐ取れます」

小鷹「え、もうすぐ……?」

夜空「本当か?本当に、とれるのか?」

星奈「あ!夜空戻ってる!あれ?ネコミミとれてないじゃない!」

夜空「くぅぅ……一番見てほしくないヤツが戻ってきた」

星奈「あんた本当にそれ気に入ってるんでしょ?ほらほら」ぐっ

するっ

小鷹「お……?」

夜空「と、とれ……た…?」

星奈「な、なに驚いた顔してるのよ……好きでつけてたんじゃないの?」

夜空「とれたぁぁぁぁああ!!小鷹、とれた!とれた!!」

小鷹「お、おお良かったな!にしても、なんでこんなあっさり……?」

理科「ほら、言ったじゃないですか」

理科「ただ単に、外れるようになるまでちょっと時間がかかるってだけですよ」

小鷹「え?」

夜空「え?」

理科「しかも何回も言ったんですよね?夜空先輩が、何度も」

小鷹「ま、まさか……一回で良かった、のか」

理科「故障でもなんでもないですよ」

夜空「…………」

星奈「んで、結局なんだったの?その解除の呪文って」

夜空「……う………」

小鷹「お、おい……夜空?」

夜空「う………う……」

夜空「うわあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!
                               ヽ`
                              ´
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                         ´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´ 」

小鷹「……大丈夫か夜空……」

星奈「ねえねえ、なんだったの?」

夜空「肉……今度は貴様がそれをつけろ」

星奈「え?」

夜空「呪文は教えてやる……だから貴様も言え」

星奈「ええ~?その言葉によるわよ」

夜空「今になって引いてるんじゃない!!!貴様がそれをつけて小鷹に言うんだ!!」ぐいぐいっ

星奈「ええっ!ちょ、まっ!落ち着きなさいよぉ!あんたがそういうんだからよっぽど恥ずかしいセリフだったんでしょ!」

夜空「!!!」ぼっ

夜空「や、やっぱり言うな!!特に小鷹には絶対言うなぁ!!」

星奈「??なんなのよ一体!?」

夜空「うぅぅぅ……私は何度も言ってしまったあれは……言い損だったのか……」ガク…

小鷹「ま、まぁ気にするなよ。俺も忘れるからさ」

夜空「そう簡単に忘れられるものか……」

星奈「えーと?このネコミミが脳波に干渉して…ふーん?すごいわね」ぐいっ

星奈「あれ?」ぐい

小鷹「まぁ、もうこんな危ないアイテムは封印だろ……」

理科「そうですね、元々は理科好みの男子につけて喋らせるのが目的で作ったんですけど、作るだけ作って今まではいませんでしたし」

小鷹「動機が不純すぎるだろ」

理科「今はいますよ?理科の目の前に☆」

小鷹「やめろ」

小鷹「おっと、もうこんな時間か……そろそろ帰らなきゃな」

星奈「ね……ねぇ」

夜空「今日だけでかなり寿命を縮めてしまった……」

理科「今度のはもっと良いセリフにしておきますね」

夜空「二度と作るな!」

星奈「ねぇ……ちょっと」

夜空「なんだ肉?」

星奈「と……とれなくなっちゃったんだけど」

小鷹「えっ」

おわり

いやー最初の方読んでる人いないのかと思って心折れそうになったわ
肉をメインディッシュにしたSSもいつか書きたいと思いつつ夜空がかわいい
読んでくれてありがとう

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