あかり「マッチいりませんか?」(124)

ここは、とある町。
レンガ造りの建物が印象的な町だ。

今は冬。この町は特に冬が厳しい。
そんな町の…人が賑わう通りに一人。

健気な少女があたふたと動いている。
彼女の名前は…赤座あかり。

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」




うがい、手洗い、シャブセックス

みんな、あかりのこと見えない聞こえない

そうだ自分を燃やせばいいんだ

あかりちゃん死んでしまうん?

格好はボロボロ。
可愛らしい顔をしているものの、やせ細っている印象。

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」

彼女の持ち物はたった1つ。
これまたボロボロのカゴに、マッチをぎゅうぎゅうに詰めこんでいる。


ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」

「ちょ、邪魔!」ドン

あかり「きゃ…!」ドサッ

「人の邪魔にならないように商売しろ!」

あかり「…」スクッ

あかり「マッチいりませんか?」ニコッ

「買うワケねーだろバーカ!」



妙にマッチするんだよなこの配役

>>8
wwwwwwwwwww

あかり「そう…ですよね」

「当たり前だろ!マッチなんて誰が買うんだよ!」

あかり「…ありがとうございました」ペコリ

比較的、生活水準の高いこの町では、ほとんどの人々が家に帰れば、明かりもあるし暖をとることも出来る。

…マッチなど売れるわけがない。

あかり「…あかりだって、分かってるんだけどね…」

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」

捨てあかりの紙芝居思い出した

綾乃「とりあえずっ」バッ

綾乃「パンツは脱いだわっ」バッキン

千歳「綾乃ちゃん…まだはやいって」

綾乃「で、でも!ここから不意打ち濡れ場があるかもしれないし!」バッキン

千歳「そ、そうやったらうれしいなぁ~」ダバーッ

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」

「邪魔」

あかり「…すみません。マッチいりませんか?」

「…一応、値段は聞いてあげる。一本何円かしら?」

あかり「○○円になります」

それは…この町の人々のマッチへの価値観を大きく上回る値段だった。

「…売る気あるの?」



ぼく「マッチ100個くださいwwwwwwこれでwwwwwwぼくもポカポカwwwアッカリンの懐もポカポカwwwwwwwww」

あかり「…お願いします。この値段で売らないと…生活できないんです」ペコリ

「そんなの知らないわよ。その値段を10分の1にしたって、まだ高いわ!」

あかり「…」

「時間をムダにしたわ。それじゃ」

この通行人が特別冷たいワケではない。
マッチ売りに声をかけただけでも優しい方だろう。

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」

…赤座あかりは、幸せそうな人々を目で追いながら呼びかける。

ムダだと知りながら。

支援

支援

俺の極太マッチいりませんかぁ…

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「うぅ…寒い…はぁー…」カタカタ

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

もう夜にも関わらず、人々で賑わう通り。
いかにも楽しそうだ。

赤座あかり以外の人々は。

あかり「誰か…マッチいりませんか?」

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

「…ねぇ、これ欲しい!」

「…お前は子供か…」

すぐ隣で、金髪の少女と黒髪ショートの少女が楽しそうにガラスに並んだ商品を眺めている。

↓例のコピペ

「このトマトのパジャマにインスピレーションを感じたのだよ」

「そんなの知るか。自分の欲しいものは自分で買いなよ」

「えぇ~…結衣のケチ」

「京子に言われたくない」


赤座あかりは、休憩がてら二人の話を盗み聞いていた。
少しうらめしく思いながら。

あかり「うっ…つらぃ…うらやましぃ…苦しいよぉ…」グスッ

どうやら休憩になっていないようだ。

あかり「こんなマッチより…あんな暖かそうな服が欲しかったよぉ…」ポロポロ

                              / ̄ ̄ ヽ,
           喧嘩をやめゅてぇ~♪    / 丶 /   ',

                         ノ//, {゚}  /¨`ヽ {゚} ,ミヽ
 ふたりをとゅめてぇ~♪        / く l   ヽ._.イl    , ゝ \
  .ni 7                  / /⌒ リ   ヘ_/ノ   ' ⌒\ \
l^l | | l ,/)                (   ̄ ̄⌒          ⌒ ̄ _)

', U ! レ' /   / ̄ ̄ ヽ,       ` ̄ ̄`ヽ           /´ ̄

/    〈   /        ',        .n   .|   ・    ・   |
     ヽっ{゚}  /¨`ヽ {゚},       l^l.| | /)ノ           |
  /´ ̄ ̄ .l   ヽ._.イl  ',      | U レ'//)           ノ
/  ィ-r--ノ   ヘ_/ノ   ',    ノ    /          ∠_
   ,/              ヽ rニ     |  f\      ノ     ̄`丶.
  丿'               ヽ、  `ヽ   l |  ヽ__ノー─-- 、_   )
. !/                  ヽ、 |   | |           /  /
/                      !jl   |ノ          ,'  /

あかり「誰かぁ…助けてよぉ…」グスッ

京子「…結衣、何か聞こえない?」

結衣「ん?何の話?」

京子「いや、誰かの泣き声が…」

結衣「…冗談きついよ、京子」

京子「…本当は結衣だって気付いt」


あかり「すみません…きっと、泣き声って私の事です」ヌッ

京子&結衣「…」

あかり「…?」

京子&結衣「うわああああああああああああああああっ!!!!」

あかり「っ!?」ビクゥ

松岡修三「そんな声じゃきこえないよ!!もっと大きな声で!!!」

京子「おおおおおおおおばけぇ!?」

結衣「え、うそっ、ええ…!」

あかり「…あー。良く言われます。オバケのマッチ売りだ!…って子供に」

京子「…あ。人間?」

結衣「す、すみません!いきなり後ろにいたし、痩せ細っていたのでつい…!」

あかり「こちらこそ、ごめんなさい。ビックリさせちゃいましたよね」

京子「いや、なんのなんの」ニコッ

結衣「何で偉そうなんだよお前は…失礼な事をしてすみません。お詫びに何か…」

あかり「…あ!それなら!」

あかり「マッチいりませんか?」

おもしろい

おもろい

京子「マッチぃ?………」

結衣「おい、京子…。分かりました。おいくらですか?」

あかり「○○円です…」

京子&結衣「…え?」

絶句する二人の少女。
当たり前である。マッチにしては法外な値段なのだから。

結衣「…えーと…もう少し安くなりませんか?マッチ一本にその値段はちょっと」

あかり「すみません…生活がかかってるんです…」

沈黙。
赤座あかりも容易に結果は予想できた。

…が、その予想は外れた。

結衣「わかりました…一本なら」

俺が叩かれてないだと…

あかり「…ですよね。すみませんでした…」ペコリ

京子「…ちょいちょーい!」

あかり「…クレームを相手できる気分じゃなくて…ごめんなさい」

もちろん、歳納京子が慌てて呼びかけた理由はクレームではない。
船見結衣は確かに「買う」と言ったのだ。

結衣「…落ちついて下さい。一本なら買います…下さい」

あかり「…ごめんなさい。もう一度お願いしますぅ…」

結衣「…マッチ一本ください」

あかり「…!!」

空気は叩けないだろ

大☆支☆援

結衣は可愛いなあ

あかり「マッチ一本…これが今なら!」

結衣「…い、いくらなんだ…」

京子「…」ワクワク

あかり「二万九千八百円!」

あかり「…う、そ…夢…?」ポロポロ

京子「…夢じゃないよ!安心しな!」ビシッ

赤座あかりは一ヶ月も前からマッチ売りを始めた。
だが、一本も売れた試しがなかったのだ。

…たとえ状況は特殊でも、商談成立には変わりはない。

あかり「…」涙フキフキ

あかり「○○円になります!はい、マッチです!」ニコッ

結衣「…ふふ。はい、○○円。」

あかり「ありがとうございます!」ニコニコ

天使や・・天使がおる

この笑顔で一万は払えるでぇ…

あかりを買いたい

…たかがマッチ一本。
…されどマッチ一本。

赤座あかりの喜びようは、天にも昇るようだった。

あかり「本当にありがとうございます!ああ、うれしいよぉ…!」ニコニコ

京子「…こりゃ、失礼なことをして良かったね~結衣?」

結衣「…まぁな。この子を笑顔に出来たなら、○○円なんて安いものだよ」

あかり「お二方、本当にありがとうございます…!!」ペコペコ

京子「いやぁ…そんなそんな…」

結衣「なぜお前が偉そうなんだ」コツン

京子「いたっ」

…冷たい人間も居れば、暖かい人間もいる。

こんな事あかねさんが許さんだろ

あかりが灯りを売るなんて…

つまんねえSSだな
>>1死ね

あかり「残念ですがバラ売りはできません。
    箱でご購入いただかなければなりませんので、
    30本入りで○○○○円になります。」ニコニコ

それから、三人は意気投合。

2時間ほど話をしていく中で、互いを深く知った。

歳納京子と船見結衣は裕福な家庭で生まれた兄弟らしい。

歳納京子と船見結衣は、赤座あかりとたった一歳違いであることを知り、驚いた。

それほど、赤座あかりの体は小さく縮こまり、痩せ細っていたのだ。

…歳納京子と船見結衣は暖かい人間。
こう考えるのは自然である。

「この子を助けたい」

ところがどっこい

苗字が違う

その考えは、赤座あかりの話を聞く度に深くなっていった。

あかり「私、お姉ちゃんと二人暮らしなんだけどね…お姉ちゃんは頑張りすぎで倒れちゃって」

あかり「私が働かなくちゃいけないって思って…でも、私みたいな少女を雇ってくれるとこなんて無くて」

あかり「…貯蓄も尽きてきて…いよいよかな、って所で二人が助けてくれたんだ」ニコッ

京子「…あかり…私達なんてこんな…幸せボケしてるわー…」

結衣「…でも、さっきの金だってスグに無くなっちゃうだろ?」

あかり「うん…」

>>46
養子とかじゃね?

>>44ごめん兄弟でなくて姉妹

あと二人とも養子って設定書くの忘れてた…ごめん

次から続き

結衣「…ごめんね。私達、小遣いもあんまり無くて…お金はあんまり」

あかり「い、いやいや!マッチを買ってくれただけでも本当にありがたいよぉ!」

京子「…じゃあ…」ニヤッ

歳納京子が不敵な笑みを浮かべる。

結衣「…どうした、京子」

京子「私がビジネス戦略というものを教えてやろう!マッチを大量に売るのだ!」ビシッ

あかり「び、ビジネスぅ!?」

結衣「…」

歳納京子は本気である。赤座あかりを助けるために、本気で言っている。

結衣「…で、具体的には?」

京子「それはこれから考えます」

結衣「…」

あかり「…ありがたいけど…」

京子「明日までに色々考えとくから!まかしてよ!」

あかり「え、えっと…」

結衣「…あかり。こう見えて京子は天才なんだ。大量とはいかなくても…」

結衣「売り上げには貢献してくれると思うよ」

船見結衣と歳納京子は養子である。
長年寄り添ってきた二人は互いのことを知り尽くしていた。

あかり「…じゃあ、お願いしようかな」

京子「じゃ、まあ明日ここに来てくれる?今日は遅いし!」

あかり「あ、うん。あかりも帰るね」

京子「ふふ…楽しみにしておきたまえ!」ニヘヘ

結衣「私も考えとくから、頑張って…。またね」

あかり「うん、またねー!」ニコッ

・・・・
・・・
・・


先に書いておく
腹黒ピンク死ね

あかり「えへへ…」ニコニコ

今日は大きな進展があった。
それに味方もできた。

赤座あかりは希望を見出していた。
満面の笑顔がそれを示している。

あかり(お姉ちゃん…喜んでくれるかな~早くお話したいな~♪)ニコニコ

ギギギ…ガチャ

…森の奥にある古びた小屋のドアを開ける。
赤座あかりと、その姉…赤座あかねの家だ。


支援

支援

結衣ちゃんがいい子で俺はとてもうれしい

でも実際マッチを売るのって当時メジャーだったのかな
原作じゃ年の暮れで忙しくて誰も相手にしないって設定だったけど

なんか嫌な予感がするのだが
あかりのセリフがフラグのような…

ピンクがあかりを金で買う展開まだ―?

あかり「えへへ…お姉ちゃーん!」ドタドタ

家に入るなり、二階にある姉の部屋へと向かう。
今日は嬉しい報告会。

…そんなことを思いながら階段を上っていく。

ガチャ

あかり「お姉ちゃんっ!あのね……………あれ…?」

しかし、全てが上手くいくワケではない。
…部屋に入るなり、赤座あかりが見たのは…

あかね「…いたっ…ぐっ…」ドクドク

…ガラスの破片で自分の右腕を切り刻む大好きな姉の姿だった。

あかり「…お姉ちゃんっ!?」

ん?

あかね「あら…おかえり…」ニッ

引きつった笑顔を見せる赤座あかね。

あかり「やめてぇ!!何してるのっ!?」ギュッ

赤座あかりは痩せ細った手で必死に姉の腕を掴む。

あかね「嫌なトコ見せちゃったわね…ごめんね…」

あかり「やだ…お姉ちゃん…ダメだよ…自分を傷つけるなんて…ダメ…」ハァハァ

赤座あかりはパニックでまともに声を発せない。
当たり前である。

…だが、赤座あかねはそんな妹とは逆に、いたって冷静だった。

ヾヽ'::::::::::::::::::::::::::'',    / 時 .あ ま ヽ
             ヾゝ:::::::::::::::::::::::::::::{     |  間 .わ だ  |
             ヽ::r----―‐;:::::|    | じ て    |
             ィ:f_、 、_,..,ヽrリ    .|  ゃ る     |
              L|` "'  ' " ´bノ     |  な よ     |
              ',  、,..   ,イ    ヽ い う    /
             _ト, ‐;:-  / トr-、_   \  な   /
       ,  __. ィイ´ |:|: ヽ-- '.: 〃   `i,r-- 、_  ̄ ̄
      〃/ '" !:!  |:| :、 . .: 〃  i // `   ヽヾ
     / /     |:|  ヾ,、`  ´// ヽ !:!     '、`
      !      |:| // ヾ==' '  i  i' |:|        ',
     |   ...://   l      / __ ,   |:|::..       |
  とニとヾ_-‐'  ∨ i l  '     l |< 天  ヾ,-、_: : : .ヽ
 と二ヽ`  ヽ、_::{:! l l         ! |' 夂__ -'_,ド ヽ、_}-、_:ヽ


ほのぼのだと思ってた

>>67
       iイ彡 _=三三三f           ヽ
        !イ 彡彡´_ -_=={    二三三ニニニニヽ
       fイ 彡彡ィ 彡イ/    ィ_‐- 、   ̄ ̄ ヽ     し  ま

       f彡イ彡彡ィ/     f _ ̄ ヾユ  fヱ‐ォ     て  る
       f/ミヽ======<|-'いシ lr=〈fラ/ !フ    い  で
       イイレ、´彡f        ヽ 二 _rソ  弋_ { .リ    な  成
       fノ /) 彡!               ィ     ノ ̄l      .い   長
       トヾ__ら 'イf     u    /_ヽ,,テtt,仏  !     :
       |l|ヽ ー  '/          rfイf〃イ川トリ /      .:
       r!lト、{'ー‐    ヽ      ´    ヾミ、  /       :
      / \ゞ    ヽ   ヽ               ヽ /
      ./    \    \   ヽ          /
   /〈     \                 ノ
-‐ ´ ヽ ヽ       \\     \        人

>>67
落ち着けよ切れてんぞ

あかね「私ね…弱い子なの」

あかり「…はぁ…はぁ…えっ…?」ギュッ

あかね「大切な妹一人養えず、倒れちゃう。あげくの果てには迷惑までかけちゃう」

あかね「今の私は完全にあかりの重荷なの…」

あかり「そんなこと…ないよ…今のあかりが居るのは…お姉ちゃんが…っ」ギュッ

あかね「…でもね…」

もはや赤座あかねは最愛の妹の話を聞いていない。
何かに取り憑かれたように、焦点の合わない目を見開きながら話し続ける。

子って年じゃ…

あかね「やっぱり私、弱い子だから。自殺する勇気も出なくて」

あかり「自殺…あかりが居ない間に…そんなことを…しようとしてたの…っ」ギュッ

あかね「今日だってそう。さっさと死んじゃえばいいのに…」

あかね「…どうしても、あかりの顔をもう一度見たいって思ってダラダラ傷つけるだけ」

あかり「やだ…もう聞きたくないよ…!」

あかね「私は…ゴミなの。あかりに迷惑をかける粗大ゴミ」

赤座あかねもまた、暖かい人間。
だから…愛する妹のために自分を追い込むという道を選んでしまった。

妹に相談もなしに。

あかね「ごめんね。明日は死ぬから。絶対死ぬk…」

パンッ

…突然、部屋に響きわたる音。

あかり「…」ポロポロ

…赤座あかりが姉をビンタしたのだ。
温厚な彼女からは考えられない行動。

もちろん、優しさから生まれた暴力である。

あかり「お姉ちゃんが自殺なんかしたら…あかりも死んじゃうよ…だから…やめて…!!」ポロポロ

あかね「…」ポカン

呆気に取られる赤座あかね。
まさか妹にビンタされるとは思っていなかったのだろう。

痩せ細った腕を小刻みに震わせながら…赤座あかりは必死に行動した。

あかね「…そうね。大切に思われてるんだもの…まだまだ生きないとね」

あかり「…うん。まだまだ、希望はあるから!」

あかね「…ふふ…」ニコッ

あかり「ほら、止血して…あ、今日すごいことがあってね…」


まだ夜は長い。
二人は、何ヶ月ぶりに、しゃべり疲れるまで話した。

互いの本当の気持ちを晒しても関係が悪化するどころか近づきあえる。

赤座姉妹はそんな姉妹だ。


・・・・
・・・
・・

幸せにしてあげて…

~翌日~

あかね「じゃあ、いってらっしゃい」ニコッ

あかり「うん…頑張るね!」ニコッ

ガチャ…ギギギ…バタンッ

心からの笑顔を互いに見せ合いながら、赤座あかりは外に出た。

赤座姉妹にとって、ここからが本番だ。

あかり「…よーっし!!」

あかり「あかり頑張るよーー!!!」

~昨日の場所~

あかり「…」キョロキョロ

京子「遅いではないか」ヌッ

あかり「…」

京子「…?」

あかり「きゃああああああああああああああああああっ!?!?」

京子「どしたの!?」ビクゥ

結衣「そりゃ、そんな仮面被ってりゃな…ごめんあかり。ビックリさせちゃったね」

あかり「か…仮面かぁ…」

京子「あはは。いやー色々持ってきたからさぁ!試したくて!」

あかり「あ…遊ばないでよぉ…」

あかり「…でも、二人とも来てくれたんだね。ありがとう」ニコッ

結衣「当たり前だろ。あかりを見捨てたりなんて出来ない」

あかり「…!!」

京子「そういうこと…じゃあ、あかり。とりあえずいつも通りやってくれる?」

あかり「?…わかった」

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

朝も相変わらず、人々が歩いている。
なぜ絶えないのか不思議なくらいに。


あかり「マッチいりませんか?」

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

あかり「マッチいりませんか?」

京子「…あかり。何で売れないのか分かる?」

あかり「え?…みんなマッチなんて興味ないから…」

京子「ちがう。あかりはね…目立たなさ過ぎ!」

あかり「えっ!?」ガビーン

結衣「ズバっと言うなよ…」

ちょい風呂
保守頼む…30分ぐらいだと思う

この板から移住を考えているそこのキミ
キミだよキミ!
ここには夢、希望、おっぱいがある
さあ、はやくこい俺達の伝説の幕開けだ!

h t t p ://jbbs.livedoor.jp/internet/13941/
byふる速

支援

全力なる保守

おいおい

綾乃「いよいよ盛り上がってきたわね!」

千歳「うんうん。そうやなぁ」

綾乃「パンツは脱いだわよっ」バッキン

千歳「あ、綾乃ちゃん…」チラッ

綾乃「なによ千歳?オナニーは罰金バッキンガムだっていうの?!」バッキン

千歳「いや…その…まだちょっとはやいんとちゃう?」

綾乃「そ、そうかしら」

千歳「うんうん。風邪ひくで?」

保守

寝ます

京子「はい。ってことでこれ着てー」バサッ

あかり「…え。こ、こんな派手な服…」

京子「いいからいいから!寒いし、上から着てね」

あかり「うぅ…」ゴソゴソ

歳納京子が取り出したのは犬のパジャマ。
自腹で買ったのだ。
船見結衣と同じく、人のためなら金をケチらない性格らしい。

京子「私はトマト!結衣は…これ!」バサッ

結衣「…ぱ、パンダ?」

京子「そうです」ゴソゴソ

結衣「…こんなこと、昨日は一言も言ってなかったよな」

京子「あかりのためだよ?」

結衣「くっ…わかったよ」ゴソゴソ

      /
 わ あ  \
 ん か   )――……― 、
 わ り  /          > 、

 ん    く           ( {三>
 だ     \二^ヽ . /  <;;;>\―''\
 |      )三.} } /   人,,イ_|__\
 !    /ミニソ !二コ~ |  |\:.:.:.:.:\|
\    く       /|:.:.:.:.乂_ノ:):.:|:.:.:.\:.|
/三三へ_>  /|:.:.:.!:.:.:.::|:.:.:.:.:.:/ート:.:.:.:.:r}
i三三/    .イ:.:.:.ヤ丁~Vヽ:.:.:./ >=ミv:.:.:.:|ム
.三三{   .イ:.|:.:.:.:i|≫≠ミ 人/ ハノ;;}〉:.:.:.:!三!
.三三{  ./:.:|:.:|:.:.:.:.|Λノ;;;,}`   弋ソ }:|ハ|三}
.三三{ .7.:.:.:.:.ト、:.:.:|! 乂.ソ      ,,, |:.:.:|ノニノ
ハ三ハ |ミ:.|:. !:.ヽ:.:\ ,,,   _ '  .ィ'|:.:.:!リ
   く  >リヽ\:.\:.:フ  ( ノ  ィ<ノ:ノ|
    Y^ィ^t\:.:.:\:.ヽ≧==≦ヲ /ヽ

    ヘ| / //)-.…\ヽ  >厶    ' r-、r-、
  /三ニヽ  /       /○ \     \/i三i}
 ./三三三)ニ)     /  | |   \ ⊂/三三}

ちなつもいい人でありますように…

三人は相当派手になった。
歩いていく人々が二度見していく。

笑う人、驚く人、微笑む人…とにかく目立っている。

京子「さぁ…じゃあ走るか」

あかり&結衣「えっ」

京子「この格好で町を駆け抜けるのだ!はい、これ持って!」ドン

これまた派手な看板。
「愉快な三人の移動商売!一週間後、開店!」

京子「いっくよー!」ダッ

結衣「あ…待てって!」ダッ

あかり「…ふふ。こんなに楽しく町を回るのは初めてだなぁ…」ニコニコ

三人は町を駆け抜けた。
人々が二度見していく。

赤座あかりは体力がない。
それでも必死に頑張った。

体は苦しかった。
でも、確かに幸せだった。

実質的な状況は大して変わっていない。
あと二週間ほどで貯蓄が底を尽きる危険な状況だ。

それでも、幸せだった。
なにか溝を感じていた姉とも仲直りし、友達もできたのだ。

赤座あかりは…人生で初めての心からの幸福を楽しんでいた。

・・・・
・・・
・・

あかり…

あかり・・・・・・・

そして一週間後。
家を出ては宣伝。
宣伝しては家に帰って姉に報告する。

そんな生活を繰り返して…今日はマッチを売る運命の日。

京子「いやーついに来たねぇ…地元の新聞にも特集されちゃってヤバイねぇ」

結衣「…ここまで期待させといてマッチだけとかヤバくないか…?」

あかり「…」

値段は調節した。
一本で稼ぐよりも数をこなした方がいいと判断したのだ。

あかり「…ありがとう、二人とも。今日の結果がどうなっても…あかり、後悔しないよ」

あかり「短い間だったけど、ありがとう。本当に楽しかった。普通の人達みたいに暮らせて…」

京子&結衣「…」

あかり「幸せだったよぉ。二人が変えてくれたんだ…。どうしようもない状況から助けてくれた」

あかり「お姉ちゃんとあかりが毎日一緒に笑うなんて…前までは考えられなかった」ニコッ

京子「…え、えーと…///」

結衣「なんか照れるな…///」

赤座あかりは覚悟を決めていた。
これでダメなら無理だ。

ここまでのチャンスはそうない。
これで無理なら…終わりだ。

二人の家にもらってもらうことも考えたが、温厚な彼女は迷惑をかけることを嫌がる。

姉には悪いが、ダメだった時は二人には秘密で姉妹ともどもコッソリ死ぬつもりなのだ。

だから…生きている間に、感謝の気持ちを伝えることにしたのだ。

あかり「…二人とも、始めよっか」

京子「…よーっし」

結衣「…」ドキドキ

ゴクリ・・・

…姉妹は腹の底から叫ぶ。
努力を無駄にしないために。

…赤座あかりは必死に声を絞る。
生きるために。

すっかり有名になったパジャマを着て、三人はマッチを売るのだ。

京子「マッチいりませんか!?」

結衣「マッチいりませんか!?」

あかり「マッチいりませんか?」

「…お、あいつらだ!」
「カゴ持ってる…マッチ?」
「…あれ?」



「マッチしか持ってないじゃん…」

当然である。

売れるワケがない。
たかがマッチ。
されどマッチ。

そんな夢物語は…船見結衣と歳納京子が見せてくれた奇跡だったのだ。

あかり「マッチいりませんか?」

京子「マッチいりませんか!?」

結衣「くそ…すみません!マッチいりませんか!?」

「期待させといてこれかよ…バカか」
「あーあ…確かに可愛いんだけどさぁ…」
「客をなめてるの?」

…1時間たっても一本も売れない。


俺「……」スッ
無言でお金を置く

うちに養子にきなさい

パジャマ売れ

~3時間後~

あかり「…ダメ、だったのかな…」

京子&結衣「…」




ちなつ「あれが例の集団?じいや」

「はい…ですかマッチしか売ってないとか」

ちなつ「そんなの関係ないわ。興味があるの…なにか運命を感じる」

「さようですか…」


このあと、赤座あかりが幸せになれたのかは…

…わからない。



~おわり~



ん?

最後の一行が読めないんだけど

えっ

え?

おいいいいいいいいいいいいいいいいいいい

えっ

ガッチートEND

ちょっと待てよ

お休みだよぉ

>>110

                ハ        _
    ___         ∥ヾ     ハ
  /     ヽ      ∥::::|l    ∥:||.
 / 聞 え  |     ||:::::::||    ||:::||
 |  こ ?  |     |{:::::∥.  . .||:::||
 |  え      |     _」ゝ/'--―- 、|{::ノ!
 |  な 何   |  /   __      `'〈
 |  い ?   ! /´   /´ ●    __  ヽ
 ヽ      / /     ゝ....ノ   /´●   i
  ` ー―< {           ゝ- ′ |

        厶-―    r  l>        |
      ∠ヽ ゝ-―     `r-ト、_,)      |
      レ^ヾ ヽ>' ̄     LL/  、   /
      .l   ヾ:ヽ ` 、_      \\ '
     l    ヾ:ヽ   ト`ー-r-;;y‐T^
      |    ヾ `ニニ「〈〉フ /∥. j

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俺様用しおり

  ∧_∧   
 ( ´∀`)< 今日はここまで読んだ      
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マジで?

おいおいおい

終わりなんて言わないでくださいよぉーー!!!!

ひどいよ・・・こんな終わり方ってないよ・・・・

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