KMR「先輩って3Zですよね」野獣「?」(13)

野獣「なんだKMR、3Zっていうのは」

KMR「え、知らないんですか? やだなぁ…」

野獣「もったいぶらずに教えろよ」

KMR「絶望的に臭い、絶望的に汚い、絶望的に気持ち悪い、の略ですよ」

野獣「」

野獣「お前それ…もしかしなくても罵詈雑言じゃないか」

KMR「いえ、先輩の事は尊敬してますよ。この間の県大会でも810段の部で優勝してますし」

野獣「じゃあなんで…」

KMR「先輩の才能は素晴らしいですけど、先輩自体は3Zだな、って意味ですよ。それくらいわかってくださいよ」

野獣「…」

…自宅…

野獣「…俺、そんなに臭いかなぁ」クンクン

野獣「どう嗅いでもジャスミンの香りしかしない、はっきりわかんだね」

野獣「汚い…は、よくわからないんだよなぁ」

野獣「顔もイケメンではないけど、汚いってほどブサイクじゃないし…」

野獣「俺のなにが汚いのか…これもうわかんねぇな」

野獣「あとひとつは気持ち悪い、か」

野獣「ん~でも実際なにが気持ちよくてなにが気持ち悪いかなんて人それぞれだしなぁ」

野獣「アメリカの女性はマッチョ好きだけど日本の女はマッチョ苦手みたいなもんで」

野獣「つまり気持ち悪いに関してはKMRの主観であり気にすることはない、はっきりわかんだね」

野獣「となると…何の問題もないって結論になるんだよなぁ」

野獣「まあ俺後輩には甘いタイプだしね、舐められてもしょうがないね」

ンアアアッ ンアアアアッ

野獣「ん、着信…MUR先輩からじゃないか」ピッ

野獣「はい、野獣です」

MUR『もしもし、こちらはMURだゾ』

野獣「こんな時間に珍しいっすね、なにかあったんですか?」

MUR『実は今日、KMRから酷いことを言われたんだ…そのことで相談したくなってな』

野獣「KMRから? 先輩もですか?」

MUR『おう。ということは野獣、お前もなのか?』

野獣「ええ…自分はKMRに3Zって言われましたね…絶望的に臭い汚い気持ち悪いの略とかで」

MUR『それは酷いな…俺も池沼って言われちゃったんだゾ…』

野獣「うわぁ…それは散々でしたね」

野獣(でもぶっちゃけMURは池沼っぽいところがあるんだよなぁ)

MUR『俺だけじゃなく野獣もとは…KMRは何か嫌なことでもあったのか?』

MUR『三人だけの小規模な部ながら、みんなで頑張って大会ではそれぞれ部門優勝を果たして…』

MUR『絆は深まっていると思ってたんだがなぁ』

野獣「ですね~。俺もちょっとびっくりしましたよ」

野獣「もしかして、優勝したから調子に乗ってるんですかねぇ?」

MUR『それはあるかもな…なにしろKMRは初めての経験だっただろうし』

野獣「いけませんねこれは…いけない。この程度のことで気を大きくしてたら社会に出てやっていけませんよ」

MUR『そうだよ。ここはひとつ、先輩としてKMRを指導するべきだな』

野獣「そうですねぇ、どうやって指導しますか」

野獣「俺や先輩を罵る時点で、ちょっと怒ってやるくらいじゃ無駄でしょう」

MUR『二度と俺たちに歯向かえないような恐怖を味わってもらうのがいいと思うゾ』

野獣「ね~、あっ、そうだ。なら俺にいい考えがありますよ~」

MUR『おっ、どんなだどんなだ』

野獣「KMRに恐怖を与えつつ、俺たちは気持ちいい、そんな一石二鳥の策ですよ(ゲス顔)」

MUR『いいゾ~それ』

野獣「じゃけん明日決行しましょうね~」


淫夢/zero 完

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