鳴「明日はお休みだね。榊原君」 (26)

恒一「そういえば創立記念日だっけ?」

鳴「そう。だから明日は学校は休み」

恒一「休みはありがたいね。朝ゆっくり出来るし」

鳴「目覚まし時計で起きなくていいのは嬉しい」

恒一「見崎朝弱いもんね」アハハ

鳴「そんなことない」ムッ

恒一「そんなことあるでしょ」

鳴「ありません」キッパリ

恒一「この前の事忘れたの?」ジトー

鳴「この前?」キョトン

恒一「この間東京の美術館へ行った時、盛大に朝寝坊したのはどこの誰だったかな?」

鳴「あれは、その」アセアセ

回想

恒一「見崎遅いなー。9:00に駅前で待ち合わせのはずなのに・・・」

恒一「家まで迎えに行こうかな」テクテク

恒一「あ、おはようございます」

霧果「榊原君?どうしたのかしら?」

恒一「実はかくかくしかじかで」

霧果「えっ?まだあの子寝てるわよ?」

恒一「やっぱりか」

霧果「榊原君、起こしてきてもらえる?」

恒一「僕がですか?」

霧果「私よりもあなたが起こした方が目が覚めるはずだからよ」クスッ

鳴「zzzzzzzz」スピー

恒一「熟睡してる・・・目覚ましセットしなかったのかな?」

恒一「7:00にセットされてるけど止まってる。ってことは二度寝しちゃったのか」ハァ

鳴「~zzzz♪」ムニャムニャ

恒一「ご機嫌な夢見てる。待たされてる僕の気も知らないでまったく」

鳴「ふふふ」クークー

恒一「なんかニヤニヤしてるし・・・可愛いから眺めてたいけど起こさないとね」

恒一「見崎っ、起きてっ」

鳴「zzzzzzz」

恒一「ノーリアクションか」

恒一「声かけるだけじゃ起きないか。ならっ」

恒一「女の子の体を無断で触るのは気が進まないけどしょうがないよね」

鳴「zzzzzzzz」スピー

恒一「見崎っ、起きて!」ペチペチ

鳴「ん~っ」ブンブン

恒一「頬を軽く叩いても起きないか」

恒一「んー、じゃあ可哀想だけど掛け布団を取ろう」バッ

鳴「~っ!・・・zzzzzz」スピー

恒一「一瞬ぶるっと震えただけで丸まって寝てる」

恒一「小動物みたいで可愛いな」クスクス

恒一「幸せそうに寝てる。見崎、髪サラサラだなぁ」ナデナデ

恒一「頭小さいなぁ」ナデナデ

鳴「zzzzz」クークー

恒一「耳の形も、本当に綺麗だ」ツンツン

鳴「~っふわぁ!?////」パチクリ

恒一「あ、起こしちゃった」アハハ

鳴「霧果!?じゃなくてっ、え?な、何で榊原君がここにいるの・・・!?あ、あとか、かかか顔近い・・・///」アワアワ

恒一「ご、ごめんっ////」

鳴「とにかく一旦出てっ」キッ

恒一「う、うん」

10分後

鳴「お待たせ」

恒一「着換えたんだ?」アハハ

鳴「寝込みを狙う人の前で薄着は危ないから」プクー

恒一「き、機嫌直してよ」

鳴「ニヤニヤしながら人のパジャマ姿を見る人は嫌いです」プイ

恒一(ヘソ曲げられちゃった。どうしよう)

恒一「ぼ、僕はパジャマ姿の見崎も素敵に見えた・・・よ?」

恒一(何言ってんだ僕は!?言い訳にすらなってないっ)

鳴「・・・・・・・・・そう?////」チラッ

恒一「え?・・・うん////」

鳴「そう言うならもう一回パジャマに着替えてくる」エヘヘ

恒一「ありがとう。っじゃないよ!今日は出かける予定でしょ!外出の用意してってばっ」

鳴「あっ」ポカーン

回想終わり

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