マイト・ガイ「見滝原市ィ!?」 (58)

ほむら(誰も、未来を信じない。誰も、未来を受け止められない。だったら、私は…)

ほむら(もう、誰にも頼らない。誰にわかってもらう必要もない)

ほむら(もう、まどかには戦わせない。全ての魔女は、私一人で片付ける)

ほむら(きっとやれるわ、同じ世界を何度も巡ってきたんだもの)

ほむら(同じ事件、同じ魔女、何一つ変わる事など――)

ガイ「おお、来たか!」

ほむら「……?」

ガイ「転校生の暁美ほむらで間違いないな!?」

ほむら「えっと」

ガイ「眼鏡をかけていると聞いてたんでな、人違いでないみたいで何よりだ!」


ガイ「お前の新しい担任となるマイト・ガイだ! これから1年間、共に青春の汗を流そうではないか!!!」


ほむら「……え、えええー」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1381770227

ほむら(あのマッシュルーム頭はどうやら本当に教師らしいわね)

ほむら(何がどうなって、担任があんな暑苦しい人間に)

壁<今日からは転校性が一人、このクラスに加わる!

ほむら(……壁越しでも丸聞こえ)

ガイ「ようし、入って自己紹介をしてくれ!」

ほむら(まあ良いわ、まどかを救うにあたっては全く関係のない事)

ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」

ほむら(私はこれまで通りの事をやるだk)

ガイ「待った待った待った!」

ほむら「」

ガイ「暁美、これからお前はこのクラスの一員となるのだ!」

ガイ「魂の絆を結ぶためにも、もう少し熱く語らってみようじゃないか!」

ほむら(……うわあ)

暁美(なんなのよもう、結局自己紹介を延長させられたわ)ムスー

女子A「ほむらさん、ミッション系の学校に通ってたんだねー」

暁美「え、ええ」

女子B「イメージぴったりー」

女子C「コーラス部で聖歌やるんだけど、興味無い?」

女子A「そっか、もう元気になったんだもんね。部活入れるのかな」

暁美(色々喋ったせいで余計に絡まれるわ)

さやか「ちょいちょい、そろそろ解放してあげてよ。あたしが仕事できないってばー」

暁美(この声……仕事って……?)

女子C「あー、まどかちゃんから頼まれてたもんね」

さやか「そゆこと」

暁美(なっ まさかまさか!)

さやか「やーやーほむらさん、アンタ今まで入院してたんでしょう?」

さやか「万一に備えて保健室に案内するから、この美樹さやかちゃんについてきたまえ」

暁美「」ガーン

ほむら(悪夢だわ。何度もやり直して蓄積した情報が使えない)

ほむら(しかも置き換わった相手があんな、あんな)ズーン

さやか「どしたん、げっそりして」

ほむら「なんでもないわ」

さやか「ガイ先生の洗礼受けたんだもんね、慣れないときついっしょ。慣れても暑苦しいけど」アハハ

ほむら「あなたたちは随分慣れてるようね」

さやか「まー1年の時からあんだけインパクトの強い人と一緒じゃね。でも良い先生だよ」

ほむら「……良い?」アレガ?

さやか「あはは、初対面じゃ信じらんないよね。まあほむらさんも騙されたと思ってさ!」

ほむら「え、ええ」


ほむら「……ほむらさん?」

さやか「いっけね、いつもの癖で」

ほむら(……美樹さやかに名前で呼ばれるなんて)

さやか「ほら、ガイ先生ってあんなでしょ?」

ほむら(クラスの中でもあんな、で通じてるのね)

さやか「『共に青春を過ごす仲間に他人行儀な呼び方をするもんじゃなーい!』て」

さやか「ねえ、どう? 今の似てた?」

ほむら「似ちゃいけない相手じゃないかしら」

さやか「あはは! まあそーゆーわけで。ごめんね、暁美さんの方が良かった?」

ほむら「……気にしていないわ」

さやか「んじゃほむらで、よろしくねー!」


ほむら(今さら、慣れ慣れしい)

ほむら(私が今までどれだけあなたのせいで――)

ほむら(美樹さやかはあの暑苦しい教師に感化されているのかしら)

さやか「まどかー、転校生を連れてきたよ」

ほむら「!」

まどか「さやかちゃん、ありがとね」

さやか「まーったく、ガイ先生ったら心配性なんだから」

まどか「ティヒヒ……あれ?」

さやか「ん?」

ほむら(じっ)

さやか「んん?」


さやか「『お二人とも、さっきからどうしたんです? 見つめ合ってますけれど』」

まどか「さやかちゃん、仁美ちゃんのモノマネしないの」

さやか「『まさか二人とも、既に目と目でわかり合う間柄ですの!?』」

まどか「もう、似てないったらっ」

さやか「言ったなこのう!」

ソーラクスグリコウゲキダー  ヒャー

ほむら「」

まどか「転校生さんが困ってたよ」プクッ

さやか「正直すまんかった!」

ほむら「」

さやか「あー、フリーズしてる。まどか、この子が転校生の暁美ほむらさん」

まどか「鹿目まどかって言います。よろしくね?」

ほむら「あ、え。ええ」

さやか「ほんとは保健係のまどかがほむらを連れてくるはずだったんだけどね」

まどか「夢見が悪かったのが顔に出てて、ガイ先生に心配かけちゃって」

ほむら(……夢見? 今までのループではこんな事なかったはず)

さやか「たまにすんごい心配性になる時あるよね、ガイ先生。あたしが相手なら『起きろおおおう!』だよ」

ほむら(まどかの身にも何かが? それとも、あの男じゃないと見つけられない何かが今まであったというの?)

まどか「それはさやかちゃんがただのお寝坊ばかりしてるから……」

さやか「うん?」ワキワキ

まどか「ひうっ」

ほむら(……誰か考察する環境と余裕をください、割と真剣に)

まどか「でで、でも、そういう時って大抵当たってるからちょっと心配かなって」

ほむら(なんですって、じゃあやっぱり!)

さやか「強引に誤魔化しよってからにー」

まどか「だってー」

ほむら(あなたたち、なんでそんな時にイチャついてられるのよ……)

さやか「でも、確かにさっきは上の空だったね。どっか痛いわけじゃないんだよね?」

まどか「あ、ううん。そういうわけじゃないよ」

さやか「じゃあやっぱりほむらに見惚れて? 一目惚れ? お父さん許しませんよ!?」

ほむら(なっ)

まどか「もう、さやかちゃん。あんまりおかしな事ばかり言ったら、ほむらちゃんに引かれちゃうよ!」

ほむら(……おかし、な、こと)ズーン

まどか「ほら、ほむらちゃんの元気がないもん」

さやか「うあーほむらー許してくれー」

ほむら(ええい、纏わりついてこないで)

まどか「えっとね、変な話なんだけど。その見ていた夢に、ほむらちゃんそっくりの子がいて」

ほむら(え?)

さやか「あははは。何それ!」

まどか「ううう、こうなるから言いたくなかったのに」

さやか「もしかしてほむらも似たような感じで見つめ合ってたの?」

ほむら「え!?」

さやか「すげー、時空を超えた巡り合いが今ここに!」

まどか「ひどいよぅ。私真面目に悩んでるのに」

ほむら「……」

ほむら(時空を超えた巡り合い、か。ここではいそうですと頷ければ、楽でしょうね)

ほむら(まどか、あなたにとっては偶然に思える出来事でしょうけれど私にとっては必然なの)

ほむら(私は、私は本当にあなたと)

さやか「ね、ね、ポーズ取ろうポーズ。導かれし者たちとか言って」

まどか「今日会ったばかりのほむらちゃんを巻きこまないのっ」

ほむら(……。まじめにやらせて頂戴。お願いだから)

--グランド--

ガイ「暁美、お前が一番手だ!」

ほむら(漫才から解放されたと思ったらまた暑苦しい教師。嫌になるわ)ヒュッ

ガイ「・・…!」

ほむら(何度も飛ぶと慣れるものね、もはや作業みたいなものだわ)

まどか「先生、記録しないんですか?」

ガイ「え、あ、いやなに。少し驚いてしまってな! 凄いぞ暁美、県の新記録だ!」

オオースゲー ガヤガヤ

ほむら(いちいち騒ぎ立てないで頂戴)

ガイ「お前たちい! 目の前にいるのは記録保持者だ、闘志を燃やせい!」

ほむら(ああ、もう)


ガイ「……」

--教室--

女子C「すごいねー、あれから数学の問題もすらすら解いちゃって」

男子A「俺なんか当てられないかひやひやしてたよ」

男子B「お前は全問そんな感じだろ」

女子D「あははは! でも、ほむらさんって本当になんでもできるんだね」

ほむら(他のクラスメートまで名前呼びしてくるせいで違和感がすごいわ)

ほむら(いつもは遠巻きにしていた男子まで話しかけてきて……)

ほむら(これもあの教師の影響だと言うの?)

ほむら(ああ、今日は大事な日なのに。早くインキュベーターを倒しに行かないといけないのに)

ガイ「おう、早速打ち解けてるようだな!」

ほむら(元凶のお出ましだわ、おかげで時間が無駄に)

ガイ「楽しそうなところすまないが、ちょっと暁美と話したいんだ」

ほむら(くぅ、これ以上のタイムロスは)

ガイ「ん、何か用事があるのか?」

ほむら(なっ 読まれた?)

ガイ「5分とかからん、少しだけ頼む」

ほむら(……。この手の教師は突っぱねたらさらに構ってきそうだし。ああもう!)

--別の教室--

ほむら(こうしている間にもまどかがあの悪魔と接触するかもしれないのに)イライラ

ガイ「ずいぶん急いでるな、大事な用事なのか?」

ほむら「……っ」

ガイ「あー、すまん! どうも俺はプライベートに踏み込み過ぎるようでいかん」

ほむら(まだ何も言っていないというのに)

ガイ「だがな、暁美。こればかりは教師として、いや大人として聞く必要がある!」

ガイ「体育で使っていた力、あれは何だ?」

ほむら(!?)

ガイ「言いたくなければ、中身までは言わなくても構わないぞ」

ほむら(な…、なんだって言うの? この男、私が魔法を使ったのを見抜いてるとでも)

ガイ「どうした、先生には言いたくないか?」

ほむら「い、言っている意味がよく」

ガイ「腓腹筋だ」

ほむら(ピクッ)

ガイ「お前自身の体重を持ち上げる動きをしていなかった。何かの力で浮き上がったようにしか見えん」

ほむら(……この教師、一体)

ほむら(どうすれば良いの。あの目、質問じゃなく確認に来てるわ)

ほむら(だからって魔法少女の話なんて、ソウルジェムの話なんてできるわけ)

ピピピピピッ

ほむら(?)

ガイ「おお、いかん! 約束の5分じゃないか。暁美、今日は帰って良いぞ!」

ほむら「えっ」

ガイ「外せない用事があるんだろう、漢の約束を違えて邪魔する気はない!」

ほむら「おとk」

ガイ「だが、俺の生徒がとても普通とは言えない何かの力を持っている」

ガイ「そいつがお前に害を及ぼさないか、どうしても確認したいんだ!」

ほむら「は、はあ」

ガイ「暁美、いつでも相談に乗るからな! 先生が信じられるようになったら来てくれ!」

ほむら「……失礼します」











ほむら(――――――――――変な教師)

序章おしまい。

あー、一応。当スレは以下2作品のクロスSSとなっております。
以降もよろしくお願い致します。

・魔法少女まどか☆マギカ
・NARUTO -ナルト-

新作映画を見てその内容も取り込んじゃおうかな!

視聴

あそこまでこじれる前に先生になんとかしてもらおう!

という方向転換を許してくらはい。
長らくお待たせしましたが続き書きます。

ほむら(はあ、はあ……なんてこと)

ほむら(要所要所で時間を止めて来たのに、使い魔の結界ができている)

ほむら(これじゃもう)

ズウゥゥゥ――

まどか「す、すごい」

さやか「戻った!」

ほむら(くうっ)

マミ「……あら? 見かけない子ね」

まどか「え?」クルッ

さやか「あっ」クルッ

ほむら(はあ、はあ……なんてこと)

ほむら(要所要所で時間を止めて来たのに、使い魔の結界ができている)

ほむら(これじゃもう)

ズウゥゥゥ――

まどか「す、すごい」

さやか「戻った!」

ほむら(くうっ)

マミ「……あら? 見かけない子ね」

まどか「え?」クルッ

さやか「あっ」クルッ

ほむら(これじゃもう、まどかは巴マミに憧れ始めている!)ギリッ

マミ「どうしたの、そんなに怒って」

ほむら「……」

マミ「ああ! この結界ね、使い魔のものだったのよ。だからグリーフシードはなかったわ」

ほむら(そんな事、わかっているというのに……!)

まどか「どうしちゃったの、ほむらちゃん」

マミ「あら、お知り合い?」

さやか「今日、転校してきた子なんですけど……」

マミ「まあ、それが同じ魔法少女なんて。運命を感じるわね」ニコッ

ほむら(なっ)

マミ「ううん、そんな子を怒らせるような事しちゃったかしら」

ほむら(いつぶりかしら、巴マミに笑いかけられたのは)

ほむら(殺されそうになったり、拒絶されたり。今さらどうして)

マミ「キュゥべえは、この子の事知ってる?」

キュゥべえ「僕は知らないね、契約した覚えもないよ」

ほむら(またまどかに取り入ろうとして、この――!)

マミ「?」

ほむら(――巴マミの胸に抱かれて。これじゃ手が出せないじゃない!)

キュゥべえ「君は一体どこで魔法少女になったんだい?」

ほむら「答えたくないわ」

マミ「……ううん、私よりキュゥべえに怒ってるの?」

キュゥべえ「それは酷いよマミ、見覚えのない相手に恨みを買う覚えもない」

マミ「だってあなた、時々言葉足らずなんだもの。契約の事、ちゃんと説明した?」

キュゥべえ「僕は――」

ほむら(ジリッ)

さやか「はい、はい、はい!」

ほむら(ガクゥッ)

まどか「わっ びっくりしたぁ」

さやか「ええっとすいません、助けてくれてありがとうを言い逃しました!」

さやか「そんなうちから魔女とかぐ、ぐり? なんとかとか魔法少女とか聞かされて訳わかんないっす!」

まどか「さやかちゃん、頭から煙出そうだからって変な調子だよう」

さやか「なんだよう、まどかはわかるっていうのかー」ウガーッ

まどか「わかんないです」マドマド

マミ「あらら、ごめんなさい。色々な人を置いてけぼりにしちゃったようね」

マミ(……良く知らない同僚さんと、今襲われていたばかりの子たち、か。うん)

マミ「ねえ、あなたたち。大変な目に遭って怖かったでしょう?」

まどか「え、ええ」

マミ「その事について色々と説明したいから、良かったらうちに来てほしいの」

さやか「良いんですか!?」

ほむら(ダメ――!)

マミ「あなたも、来てくれるでしょう?」

ほむら「――……え」

マミ「この子たちのお友達で、同じ魔法少女。一緒にお茶したって良いはずよ。ね?」

ほむら(ここで真実を話しでもしたら、また巴マミは狂ってしまうわ)

ほむら(だからと言って、このまま行かせればまどかはキュゥべえの口車に乗せられて)

さやか「ほーむら、行こう!」ガシィッ

ほむら「あ、あなたねえ」

まどか「もう、さやかちゃん強引だなあ」

さやか「だってお呼ばれだよお呼ばれ、びじ……命の恩人からの!」

まどか「邪念が混じってるよー」クスクス

ほむら(……やっぱり私、美樹さやかの事苦手だわ)ズルズルズル

--マミハウス--

ほむら(結局、考える暇もなく引き摺ってこられた)

さやか「うわあ!」ギュー

ほむら(引っ張られて時間停止も使えないし)

まどか「素敵なお部屋」ギュー

ほむら(思考も停止……じゃなくて!)

マミ「ほむらさん、だったかしら。モテモテなのね。いつ頃転校してきたの?」クスクス

まどか「あ――今日、だよね」

マミ「一日で随分親しくなったのねえ、名前で呼び合って。ちょっと妬いちゃいそう」

さやか「あー、そこは担任の方針なんです」

マミ「担任って……待って。まさか、ガイ先生?」

まどか「さ、3年生の人たちも知ってるんですね」

マミ「そりゃあ、ねえ。あれだけ濃い人だもの」

さやか「あははっ」

ほむら(……ああも変な教師ではね)

さやか「『共に青春を過ごす仲間に他人行儀な呼び方をするもんじゃなーい!』て」

まどか「似てないってば、さやかちゃん」

さやか「それでも、それでもマミさんなら何か言ってくれる……!」

マミ「率先して場を盛り上げようとする心意気は評価してあげなきゃ。ね?」

まどか「はい!」

さやか「きつい! 低い点数つけられるより辛い!?」

まどか「そんな感じで、みんな下の名前で呼ぶ癖がついちゃって」

マミ「ふふ、そうなの。明るい先生なのね」

まどか「あの、良かったら……」

マミ「あら、私のことも? 嬉しいわ、鹿目さん」

まどか「」チラチラ

さやか「」ワクワク

マミ「ええと。まどかちゃんに、さやかちゃん?」テレテレ

まどさや(にこーっ)

マミ「あなたの事もそれで良いかしら……ほむらちゃん?」テレテレ

ほむら(居づらい空間だわ)

キュゥべえ「マミ、そろそろ本題に入ろうよ」

マミ「いけない、そうだったわね」

ほむら(席を外すわけにもいかない)

ほむら(ああもう、これもあの暑苦しいののせいねっ)

うん、すみません。
眠気のせいで全っ然ペースが上がらないので一度寝ます。
明日時間があれば残りを書きに来られるかも。

これだけ空いたのに反応もらえて嬉しかったです、ありがとう。
ではまた……明日じゃなかったらごめんなさい。

んーむすみません、時間が取れないので更新が無いという連絡だけ先に。
これだけで失礼します。

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