翠星石「お出かけするです」(42)

時系列完全無視なパラレル


翠星石「今日は、深紅と一緒にお茶会しに行くですぅ」

蒼星石「深紅と翠星石は仲良しなんだね。」

翠星石「むぅっ!そんな事無いですよー!」

翠星石「翠星石は仕方なく、深紅に付き合ってあげてるだけなんですぅ!」

蒼星石「はいはい」

尿路結石「やぁ!」

胆石「おひさしぶりですぅ」


翠星石「でも、蒼星石と一緒に行けないのが悲しいです」ショボン

蒼星石「僕はマスターとの用事があるからね。」

蒼星石「僕の分も楽しんでおいで。」

翠星石「わかったです……」

翠星石「それじゃあ、行ってくるです」

蒼星石「行ってらっしゃい」

***

蒼星石「……あれ?」

蒼星石「これは、翠星石のティーカップだ。」

蒼星石「いつもこれで深紅とお茶を飲むと言っていたけど、忘れて行ったのかな。」


翠星石『翠星石のお気に入りのティーカップが無いですぅう…!!』

深紅『翠星石、代わりので我慢しなさい。』

翠星石『いーやーでーすー!!』


蒼星石「……」

蒼星石「……届けに行こう。」

翠星石「」♪~♪♪~

翠星石「」ハッ

翠星石「あれはっ……!」

金糸雀「無いかしら……」

翠星石「金糸雀ですぅ
こんな川原で何してやがるんですか?」

金糸雀「げぇ、その声は翠星石かしら……」

翠星石「こんな川原で探し物なんて、金糸雀も無様ですぅ」ケラケラ

金糸雀「す、翠星石には関係無いのよぉっ」プイッ

金糸雀「どこかしら……かしら……」キョロキョロ

金糸雀「」チラッ

金糸雀「無いかしら……」

金糸雀「」チラッ

翠星石「……」

金糸雀「翠星石も教えて欲しそうだし、仕方無いから教えてやるかしら!」

翠星石「翠星石は何も言ってないです」

金糸雀「カナがいつものように散歩をしていた時かしら……」

翠星石「いきなり回想が始まったですぅ」


金糸雀『今日もお日さまぽかぽかで気持ちいいかしらー』

キラッ

金糸雀『?』

金糸雀『川原の方で何かが光った気がしたわ……』

金糸雀『もしかすると、宝石かしらー!』

金糸雀『探してみてみるわー!!』


金糸雀「……てな事があったかしら」

翠星石「宝石、ですか?」

金糸雀「そうかしら!」

金糸雀「この辺りでぴかっとしたかしら!」

翠星石「翠星石が先に見つけてやるですぅ!!」キョロキョロ

金糸雀「あぁあ!!翠星石ズルいかしら!!」

金糸雀「カナが最初に気がついたから、カナのものかしら!!」

翠星石「先に見つけた人のものですよー!!」

***

蒼星石「やあ、深紅」

深紅「蒼星石。貴方の姉は一緒じゃないの?」

蒼星石「あれ、まだ翠星石は来て無いのかい?」

深紅「来てないわ。」

蒼星石「おかしい……。ずっと前に出ていった筈なのに。」

深紅「全く、どこで道草を食ってるのかしら」ハァ

深紅「そういえば、蒼星石はどうしてここに?」

蒼星石「翠星石が忘れ物をしてね。来てくれたら、それを渡して欲しいんだ。」

深紅「忘れ物、ねえ……」

深紅「蒼星石、お願いがあるのだけれど。」

蒼星石「なんだい?」

深紅「私の代わりに、翠星石を探して来て、連れ戻して欲しいの。」

深紅「私が探せばいいのだけれど、入れ違いになったら困るわ」

深紅「それに、翠星石の事だから、一度道草食ったらずっとそこに居ると思うし。」

深紅「忘れ物はその時に、渡したらいいんじゃないかしら?」

蒼星石「成る程。分かった。そうするよ。」

深紅「お願いするわ」

***

金糸雀「」ハァハァ

翠星石「」ハァハァ

金糸雀「み、見つからないかしら~」

翠星石「金糸雀は嘘つきですぅ」

金糸雀「なっ……!本当に確かに光ったかしら!!」

金糸雀「もう少しきちんと探せば見つかる筈よ!」

翠星石「生憎、翠星石は金糸雀ほど暇じゃ無いです」

翠星石「翠星石は今から深紅とお茶会するんですよ」エヘン

翠星石「バイバイです、金糸雀。せいぜい探すんですよー」


金糸雀「行っちゃったかしらー……」

金糸雀「お茶会、ちょっとだけり羨ましいかしら。」

金糸雀「うぅん、カナは宝石を探すんだから!」

***

金糸雀「やっぱり無いかしら……」

蒼星石「金糸雀?」

金糸雀「蒼星石!」

蒼星石「どうしたんだい?こんな川原で……。」

金糸雀「実は、かくかくしかじか……かしらー。」

蒼星石「成る程ね。」

蒼星石「翠星石は見てないのかい?」

金糸雀「翠星石ならさっきまでカナと宝石探しをしてたわ。」

蒼星石「そう。どこに行ったかわかる?」

金糸雀「深紅のとこに行くって行ってたかしら。」

蒼星石「そう。有難う、金糸雀。」

金糸雀「どうってことないかしら~」

蒼星石(入れ違いになっちゃったな……。)


***

翠星石「あ~う~……ですぅ……」

翠星石「早く行かないと、深紅の雷が落ちるです!」

翠星石「翠星石の大馬鹿物です!」

翠星石「い~そ~ぐ~で~す~!!」

水銀燈「あらぁ?あれは……」

翠星石「あの羽根は、水銀燈ですぅ!!」

水銀燈「ちょ、ちょっと待って翠星石!!このままだと私に突っ込んできちゃうじゃない!」

翠星石「水銀燈がどくですぅ!!」

水銀燈「そんな事、いきなり私な出来る訳……!」

翠星石「翠星石にも出来ません!!」

ドッシーン

翠星石「痛い、ですぅ……」

水銀燈「あんたが突っ込んでくるからでしょ……」

翠星石「水銀燈が退いてくれれば当たらずに済んだことですよ!!」

水銀燈「なんですって……!!」

水銀燈「もとはと言えば、あんたの不注意でしょう!」

翠星石「翠星石は急にはとまれ無いです!」

水銀燈「私だっていきなり突っ込まれたら対処出来ないわ……」

水銀燈「大体、そんなに急いでどうした訳なの?」

翠星石「深紅とのお茶会に遅刻しそうになって……」

水銀燈「深紅と?お茶会?」

水銀燈「」プッ

水銀燈「あぁ、面白い」クスクス

翠星石「何が面白いんですかぁっ!?」

水銀燈「アリスゲームの事は忘れてないわよねぇ?」

翠星石「も、勿論です……!」

翠星石「でも、はーふぶれいくたいむも必要だと思うんですーっ!!」

水銀燈「本当に、生温いわね……」

翠星石「そんなの翠星石の勝手じゃないですかぁっ!」

翠星石「だから水銀燈はいつもボッチなんですよぅ!!」

水銀燈「なっ……!」

水銀燈「わ、私は好きで独りでいるのよ。」

水銀燈「あんた達双子みたいに、仲良しこよしすんのが嫌なだけなの!」

翠星石「水銀燈がいつも深紅にとっついてるのって、深紅に構って欲しいからって知ってるんですよ!」

水銀燈「そんな事無いわよ!
誰があんな奴なんかと!!」

ギャーギャー
ワーワー


***

深紅「あら、蒼星石。おかえりなさい。」

蒼星石「あれ、翠星石は……?」

深紅「まだ来てないわよ。」

蒼星石「おかしいなぁ……。
確かに金糸雀が深紅の家に向かったと……。」

深紅「金糸雀が?」

蒼星石「どうやら、金糸雀と一緒に道草を食っていたみたいだ。」

深紅「翠星石……」フルフル

蒼星石「も、もう一度探してみるよ。」

深紅「手を煩わせてごめんなさい」

蒼星石「いや、いいよ。僕の方も姉が待たせてすまない。」


深紅「」ハァ

深紅「妹の方はよく出来ているのに、まったくあの子と来たら……」ブツブツ

***

水銀燈「はっ!」バサバサバサッ

翠星石「なんのこれしきです!」ジャキンッ!

メイメイ『』ピカッピカッ

水銀燈「何よ、メイメイ……。闘うかどうかは私の勝手でしょう?」

スィメリー『』ピカピカッ

翠星石「スィメリーも!邪魔しないでください!!」

スィメリー『』ピカピカピカッ

翠星石「えっ……?」

翠星石「あっ!!深紅とのお茶会!!」

>>24

スィメリーってなんだ……
スィドリームです……

翠星石「ごめんなさいですぅ、水銀燈!
今回のところは見逃してやるです!!」

スィドリーム『』ピカッ


水銀燈「……行っちゃったわぁ」

水銀燈「全く、逃げ足だけは早いんだから……。」

水銀燈「それに、なんだかとても消化不良って感じね。」

水銀燈「……」

水銀燈「いい事思い付いたわ」

***

蒼星石「あぁ、もう何処に行っちたのかな翠星石。」

蒼星石「あれ、あの木陰に座っているのは……」

蒼星石「水銀燈。」

水銀燈「蒼星石。今度は妹もお出ましね。」

蒼星石「今度はって、まさか翠星石が君の所に?」

水銀燈「そうよぉ。」

水銀燈「いきなり突進されて、攻撃のしあいになって、本当に大変だったんだからぁ……」

蒼星石「そ、そうか……。」

水銀燈「何?今度は貴方が私のローザミスティカを奪いに来た訳?」

蒼星石「いつもならそうかもしれないが、今日は違う。」

蒼星石「とある理由で、翠星石を探しているんだ。」

水銀燈「…そう。蒼星石も色々大変ね。」

蒼星石「はは……、慣れたよ。」

水銀燈「翠星石なら、『深紅に怒られるです~』みたいな事を言って逃げたわぁ」

蒼星石「成る程……。ありがとう。」

水銀燈「ふんっ」


蒼星石(やっと深紅の所に向かったのか。
やっとこのティーカップが渡せそうだ。)

***

翠星石「ふう、もうすぐでジュンの家につきそうですぅ」

雛苺「あーっ!!翠星石!!」

翠星石「あらあら!雛苺じゃないですか!!」

のり「あら、翠星石ちゃんじゃない。」

翠星石「こんにちはですぅ
二人は一体どうしたんですか?」

雛苺「うにゅーちゃんを買いに行ってたのよ!」

のり「深紅ちゃんと翠星石ちゃんが、お茶会するって行ってたでしょ?」

雛苺「だから、ヒナも交ぜて欲しくて、深紅に頼んだの。」

雛苺「そしたら、『紅茶のあてを買ってきたら、入れてあげなくもないわ』って言ってきたから……」

翠星石「深紅はあても無しにお茶会しようとしたんですか?!」

雛苺「ううん、それはヒナが食べちゃった」

翠星石「ひ~な~い~ち~ご~!!」

雛苺「だ、だからうにゅーちゃん買って来たじゃないの!」

のり「8つ買って来たから、三人で2個ずつ、残りの分は私とジュン君の分よ。」

翠星石「仕方がないです、それで我慢してやるですよー」

翠星石「その代わり、雛苺の分は私によこせですぅ」

雛苺「いやなの!
うにゅーちゃんはヒナのなんだから!」

のり「こら、二人とも喧嘩しないの」

***

蒼星石「翠星石!」ガラガラ

深紅「残念、まだ来てないわ」

蒼星石「」

蒼星石「」ハァ

蒼星石「本当に何処に行ったのかな……」

深紅「」ズズッ

蒼星石「……」

深紅「」ハァ

蒼星石「なんでもう紅茶を飲んでいるんだい……?」

深紅「翠星石が遅いからよ。」

深紅「……それに温い」

深紅「ジュン」

シーン

深紅「ジュン」

シーン

蒼星石「深紅。君のマスターは何処に…?」

深紅「多分一階に居ると思うわ」

蒼星石「だったら聞こえて無いんだと……」

深紅「」イライラ

深紅「下に行ってくるわ」スクッ

パタン

蒼星石「……」

蒼星石「もう、大人しく待っておこう。」

カーシーラー!!

蒼星石「?この声は……」

金糸雀「この窓を開けて欲しいかしらー!」

蒼星石「金糸雀!!!」

金糸雀「カナも遊びに来たの!開けて欲しいかしらー」

蒼星石「それは、ちょっと無理な話だなぁ……」

金糸雀「どうしてかしら!!」

蒼星石「ここは僕の家じゃなくて、深紅と、深紅のマスターの家だからね。」

金糸雀「残念かしら……」

金糸雀「でも、ここでへこたれないのがこの金糸雀!」

金糸雀「強行突破してやるかしら!!」

蒼星石「え、強行突破って……!?ま、待って金糸雀!!」


***

深紅「ジュン」

ジュン「何だよ深紅。」

深紅「貴方が持ってきた紅茶、温かったわ。」

深紅「ちゃんと私の言う通りに淹れたわよね?」

ジュン「当たり前だろ。そうじゃなきゃ、お前の……」

ガッシャーン!

ジュン&深紅「!?」

水銀燈「会いたかったわよぉ、深紅」

深紅「窓ガラスを割って入ってくるなんて……。」

水銀燈「そんなの、私に関係無いわぁ」

ジュン「あぁあ!!また窓ガラスがぁあ!!」

深紅「水銀燈。一体何の用かしら。」

水銀燈「決まってるじゃない」

ビュッ

深紅「!」

水銀燈「貴方を攻撃しに来たのよ。」

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