苗木「ふぇぇん、舞園さんが、舞園さんがぁ……」 (192)

モノクマ「おやおやぁ?」

苗木「誰が、誰があんな酷いことしたんだよぉぉぉ……なんで、なんで舞園さんだったんだぁぁぁ……」

大神「……苗木よ、今はモノクマの説明を聞くのだ」

苗木「こんな状態じゃ聞けないよぉぉ……うわぁぁぁぁん!」

朝日奈「苗木は舞園ちゃんと同じ中学校だったんだっけ、昨日も仲良くしてたし……」

不二咲「こんなの、こんな誰かが死んじゃうなんて私も嫌だよぉ……ぐすっ……」

大和田「お、オメーまで泣くなよ!」

不二咲「うぁっ、ごめ、ごめんなさぁぁぁい! うわぁぁぁぁん!!」

大和田「あ、わ、わりぃ……」

江ノ島「……な、苗木しっかりしろって! 舞園ちゃんが殺されたんなら泣いてる場合じゃないでしょ?」
苗木「でも、でもぉ……」

江ノ島「その……と、とりあえず話聞かなきゃ、先に進まないし……」

苗木「江ノ島さぁぁぁん」

ぎゅっ

江ノ島「な、苗木くん?」

苗木「もうやだぁっ、誰か死んじゃうなんて嫌だよぉっ……」

江ノ島「……」チラッ

モノクマ「あのね苗木君、これはコロシアイなんだよ、悲しいけど仕方がないことなんだよ」

江ノ島「ふ、ふざけんな! こんなの納得出来るわけな」

苗木「やだよ江ノ島さぁん……今は手離さないでよぉぉぉ……」

江ノ島「あっ、えっと……」チラッ

モノクマ「……」

江ノ島「えっと、その……」チラッ

モノクマ「こっちみんな」

江ノ島「ご、ごめんなさい……」

モノクマ「以上が学級裁判の内容です」

苗木「やだ」

モノクマ「はにゃ?」

苗木「もうやだよぉ、犯人なんて探さなくって良いよぉ……」

桑田「そ、そうだそうだ! オレもその意見に賛成だ!」

モノクマ「でも、この中に犯人が」

苗木「……いないよ!」

モノクマ「は?」

苗木「みんなが、みんながこんなことするはずないよぉっ! 全部お前のせいじゃないかぁっ! うわぁぁぁぁん!」

桑田「そうだそうだ! 適当なこと抜かすんじゃねぇって!」

モノクマ「あのねぇ、犯人はいるの、君達の中にいるの」チラッ

江ノ島「! いい加減にしてっ! どうせアンタが」

苗木「離しちゃやだぁっ!」

江ノ島「あっ、ご、ごめんね……」

モノクマ「ちっ」

苗木「ちょっと、疲れちゃった……休みたいな……」

モノクマ「休むなら休むと良いよ、舞園さんの死体が転がってる部屋でね!」

苗木「……江ノ島さん、ちょっと、江ノ島さんの部屋で休ませて貰って良い?」

江ノ島「え、う、うん……わかった」

苗木「ごめんねみんな、ちょっと、寝させてもらうね……」

朝日奈「苗木……」

霧切「……」

江ノ島「立てる? 大丈夫?」

苗木「ちょっと、腰が抜けてるのかな、上手く立てないよ……」

江ノ島「それじゃあ……」

ひょい

苗木「あっ、え、江ノ島さん」

江ノ島「……行くよ」

苗木「……くぅ……くぅ」

江ノ島「早く、早くモノクマ踏みに行かなきゃ、盾子ちゃんのところに戻らなきゃ」

ぎゅっ

江ノ島「苗木くんの手……うふふふっ」

江ノ島「あ、違う、早く体育館に……」

ぎゅっ

江ノ島「えっと、ごめんなさい、離して欲しいな」

江ノ島「……」

江ノ島「私しか、盾子ちゃんをわかってあげられないから、私が行かなきゃ……」

江ノ島「だ、だから、その……離して……?」

ぎゅっ

江ノ島「どうしよう盾子ちゃん……」

モノクマ「なんか白けたなぁ……ま、どうでも良いけどね! はい、モ~ノ~ク~マ~ファ~イ~ル~……それじゃあね」

葉隠「いなくなっちまったべ」

十神「これは……お前ら見てみろ、面白いことが分かったぞ、殺害現場だ」

セレス「苗木君の部屋、ですわね」

十神「夜時間で苗木の部屋、これは何を示すんだろうな、なあ?」

桑田「じ、実は苗木が犯人なんじゃね?」

朝日奈「そんなわけないよ! あんなに泣いてたんだよ!? 苗木なわけないじゃん!」

十神「演技という可能性もあるだろう?」

桑田「やっぱアイツが犯人だ!」

霧切「……とにかく一度捜査しましょう、苗木君の部屋に行きましょう」

大神「うむ」

モノクマ「みなさん赤い扉の中にお入り下さい」

苗木「……くぅ……くぅ」

江ノ島「苗木くん、そろそろ起きなきゃ」

石丸「江ノ島君、苗木君とは関わらない方が良いと思うぞ」

江ノ島「は?」

山田「あのー現状的には、犯人候補は苗木誠殿が有力でしてー」

江ノ島「……だからなに? あんたらは苗木が犯人だって?」

石丸「そ、そういう訳ではないが……」

江ノ島「……もういい、先にエレベーターに乗るから」

山田「ぶひぃっ! あの貫くような視線、涎が止まりませ……じゃなくてゾクゾクしますな!」

苗木「……んぅ、あれ、ここは?」

モギトウノセンセイコウゲキダベ
スゴイアタマネ…

モノクマ「みんなが議論してるからプリティなこの僕が説明してあげましょう」

モノクマ「今は舞園さんを殺した黒を決めるための、学級裁判中なのです!」

ショクドウニキタノハマイゾノチャンダヨ

苗木「が、学級、裁判……」

モノクマ「しかも苗木君が黒の有力候補なんだって! わっくわくのどっきどきだよね!」

苗木「ぼ、ボクが!?」

アタラシイショウコヲテイシュツサセテモラウワ

モノクマ「早く議論に参加しないと、黒になっちゃうよー?」

苗木「ど、どうしよう……」

霧切「苗木君、ここまで言えばわかるわね?」

苗木「え?」

霧切「……話くらい聞いてなさい」

苗木「ご、ごめん」

山田「証拠はこんな風になっていまして」

苗木「うんうん」

山田「特にこの不思議なダイイングメッセージが謎ですぞ!」

苗木「ダイイングメッセージ?」

山田「これです、果してこれは一体なんなのか! 拙者はお手上げですぞ!」

苗木「えっと、L、E、O……これはN?」

山田「はいぃ? それは11037であってそんなLEON、レオンなんて……はて、レオン?」チラッ

苗木「本当だ、逆さにしたら11037だね、なんだろうこれ」

山田「なんか、キタ!」

山田「皆さんお聞き下さい、事件は被害者のダイイングメッセージで既に解決していたのです」

大和田「はぁ? あんな数学じゃなにも解らなかっただろ!?」

山田「あれは数学じゃなくて、アルファベットだったのですよ! 手を後ろに回して文字を書いたらわかります!」

不二咲「あ、11037って書こうとするとなんか変だよ!」

山田「その通り! これを書きやすい方から書くと!」

朝日奈「LEON……あっ!」

山田「そう、レオンです! つまり犯人は貴方だ! 桑田怜恩殿!」

桑田「あほあほあほっ! そんなの信じねーぞ!」

山田「確かあそこは苗木誠殿の部屋でしたな、鍵のないシャワールームの鍵を外したのはどうしてでしょうなぁ?」

桑田「あほあほあほあほあほあほ」

山田「工具セット、見せて貰えませんか?」

桑田「あぽ……?」

モノクマ「それでは、張り切って行きましょー!」

桑田「待ってくれぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

苗木「うわぁぁぁぁん! 桑田クンが、桑田クンがぁぁぁぁぁ!!!」

江ノ島「向こうに行ったら、苗木も怪我するよ」

苗木「でもっ、こんなのやだよぉっ! こんなのダメだよぉっ!」

朝日奈「……そうだよね、こんなの絶対ダメだよ!」

大神「仲間同士でコロシアイだなんて、ふざけている!」

十神「オレはこのゲームから降りるぞ」

セレス「人殺しなんて、いくら積まれてもお断りですわ」

石丸「こんなことは間違っているんだ!」

モノクマ「もうちょっと待てよ、先に進むな」

モノクマ「あ、あのぅ、二階を解放したので、もしよろしければ殺人なんかをしていただければ……」

大和田「人殺しなんか、ごめんだぜ」

石丸「僕らは仲間なのだ! 仲間同士でそんなことは有り得ない!」

腐川「そ、そうよそうよ!」

江ノ島「苗木くん泣かしちゃ……駄目だよ……」

モノクマ「おい」

霧切「さあ、早くここから出して」

山田「さもなくば、また拙者の名推理が始まりますぞ!」

モノクマ「とにかく! 二階を見てこーい!!」

朝日奈「プールがあった!」

大神「トレーニングルームもあったな」

十神「図書室もあったな、だが」

苗木「舞園さぁぁぁぁん!! 桑田クゥゥゥゥン!! うわぁぁぁぁん!!!!」

不二咲「泣かないでよ苗木君、う、うぅぅ……ぐすっ……私も、泣いちゃいそうだよぉ……」

朝日奈「ほら泣かないで不二咲ちゃん」

ぎゅっ

不二咲「……うん」

江ノ島「! な、苗木もいつまでも泣かないの」

ぎゅっ

モノクマ「これが今回の動機だよ、みんなの恥ずかしい過去とかが書いてあるんだ」

モノクマ「もしも殺人が起きなかったら、その時はみんなの知られたくないことを好評するからね!」




不二咲(男のくせに、男のくせに……そう言われてきたけど)

苗木「うわぁぁぁぁん! こんなのやだぁっ! やだよぉっ!!」

不二咲(男らしくない、泣いちゃってる苗木君をみんな受け入れてる)

不二咲(もしかしたら、これならボクも……)

不二咲「苗木くぅぅぅぅん!!」

ぎゅっ

苗木「不二咲クゥゥゥゥゥン!!」

ぎゅうう

苗木・不二咲「「うわぁぁぁぁん!!!」」

山田「キタ! ショタっ子と男の娘のコンビネーションがキタ!」

大和田「不二咲の奴、男だったのか」

江ノ島「不二咲くん、ずるい……」

朝日奈「絶対にみんなで脱出しようね!」
大神「うむ、必ずだ」

十神「オレが導いてやる!」

十神「……」パンパン

モノクマ「はいはい何でしょう」

十神「全てのフロアを解放しろ」

モノクマ「それは流石にサービスすぎるからダメダメ」

十神「良いから開けろっ!」

モノクマ「しょうがないなぁ、今回の動機では動かなかったから、3階を開けとくよ」

十神「3階にはなにがあるんだ」

モノクマ「自分で調べてみると良いよ、その方が場所もわかりやすいし」

十神「答えろ!」

モノクマ「自分で調べないと太るよ!」

十神「というわけで3階を解放したから探索してこい愚民共」

葉隠「だべー!」

山田「ぶひー!」

腐川「はいー!」

霧切「……貴方は行かないのかしら?」

十神「黙れ、まだ図書室の本が全然読めていないんだ、本来はもっと読める気がしたのになぜだ」

霧切「確かになんだか早く感じるわね」

十神「まあ良い、オレは図書室に行く」

霧切「私は探索するわ」

出かけることになったので、スレを落として頂けるとありがたいです

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年10月14日 (月) 14:38:10   ID: DNbsfxnc

残姉好きが舞園をかませに使ってみましたSS

2 :  SS好きの774さん   2019年07月27日 (土) 21:06:12   ID: Ol-B9Mn0

苗木が可愛く見えた。訴訟。

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