京子「スマイル下さい」(334)

部室

ちなつ「皆さん、お茶が入りましたよ~」コト

京子「…ちなつちゃん」

ナデナデ

ちなつ「京子先輩!?」ビク

京子「うふふ、ちなつちゃんはいつ見ても可愛いわね…」ニコ

ちなつ「!」ドキ

ちなつ「結衣先輩~!」ギュッ

京子「あらあら、驚かせちゃったみたいね…」

ちなつ「ごめんなさい、結衣先輩!」

ちなつ「結衣先輩と言う恋人が居ながら、京子先輩にときめくなんて…」

結衣「仕方ないよ、ちなつちゃん…」

結衣「あいつに微笑まれて、ときめかない奴はこの学校には居ないんだから」

あかり「…」

1年前

京子「う~今日はどうしよう…」トボトボ

京子「結衣の奴…最近、受験勉強だ何だって全然遊んでくれないし…」

京子「受験勉強なんて、3年の最後の最後にちょっとすりゃーいいじゃん!」

京子「!」グー

京子「叫んだらお腹空いてきた…」

京子「それもこれも、全部結衣のせいだ!」

京子「…おっと、前方にワック発見!」

京子「ダブチでも食べに行こうーっと!」タッタッタ

ガー

あかね「いらっしゃいませー」

京子(おっ、あかりの姉ちゃんか…)

あかね「ご注文はお決まりですか?」

京子「ダブチ…」

京子「…」

京子「」ニヤリ

京子「スマイル下さい!」

あかね「かしこまりました、スマイルですね?」

京子「」ニヤニヤ

あかね「はい♪」ニコ

京子「!!」ドキ

あかね「他に注文はございますか?」

京子「///」ドキドキ

京子「えと…えっと…」

京子(ダブチ!ダブチ!)

京子「…」

京子「もう一度、スマイル下さい!」

あかね「はい♪」ニコ

京子「!!」ドキン

京子「あの……もう一度…///」

あかね「はい♪」

京子「!!!」ドキキン

京子「もう1回…もう1回だけ…///」

モブ「おい、早くしろよ!!」

京子「!!」ビク

京子「す、すいませんでしたーーっ!!」ダッ

ガー

あかね「?」

京子「はぁ…はぁ……」ドキドキ

京子「息が…苦しい……」ドキドキ

京子「何だよ…何なんだよ…これ……」ドキドキ

京子「呼吸を…呼吸を整えないと……」スーハー

ーーーーー

京子「ふぅ、何とか静まった…」

京子「さっきのは一体何だったんだろう…」

京子「あかりの姉ちゃんの笑顔を見たら、頭がぼーっとして…」

京子「よし最近暇だし、明日からワックに通ってこの秘密を探ろう!」タッタッタ

京子「そう言えば…さっきまでお腹が空いてたのに…」タッタッタ

京子「何故だか今はお腹がいっぱいだ!」

ガー

あかね「いらっしゃいませー」

京子「お姉さん!」

あかね「あら、京子ちゃん!」

あかね「毎日、冷やかしご苦労様♪」

京子「!!……冷やかしなんかじゃありませんよ~!」

京子「毎回ちゃんと注文してるじゃないですかー!」

あかね「はぁ…スマイルじゃ、一銭にもならないんだけどね…」

京子「お姉さんのスマイルにはうん万円の価値はありますよ!」

あかね「じゃあ、払ってくれるかしら?」

京子「…すみません」

あかね「いいのよ、ちゃんとメニューに0円って書いてあるしね!」

京子「お姉さん…///」

あかね「じゃあ、お客様が来るまでだからね?」

京子「ぶ~私はお客様じゃないんですか~?」

あかね「ちょっと微妙よね~」

京子「そんな~」

プップー

京子「あっ外に車が止まった!!」

京子「急がないと、急がないと!!」

京子「ス、スマイル!スマイル下さい!!」

あかね「はい♪」ニコ

京子「///」


京子『私はお姉さんに恋をしていた…』

部室

京子「はぁ~~」

結衣「…」カリカリ

京子「結衣~」

結衣「…何?」カリカリ

京子「結衣ってさ~初恋の相手とか覚えてる~?」

結衣「…お前」カリカリ

京子「今は~?」

結衣「…勉強」カリカリ

京子「最近、本当に結衣冷たくなったよな~」

結衣「…お前だって私の足を引っ張るのは嫌だろ?」カリカリ

京子「まぁ~ねぇ~」

あかり「京子ちゃん、結衣ちゃん!」ガラ

ちなつ「結衣せんぱ~~い!」

ちなつ「私も明日テストがあるので、一緒に勉強していいですか~?」

あかり「あれ?明日テストなんて…」

あかり「!!」ムギュ

結衣「…いいよ」

ちなつ「やったぁ~!!」

京子「…見てたよ、あかり大丈夫?」

あかり「へ…平気だよ…京子ちゃん…」

京子「最近、あの2人に近付き辛いよなぁ~」

あかり「そんな事、言っちゃ駄目だよ~」

京子「騒ぐと怒るし…」

あかり「…」

京子「2人で帰っちゃうか!」

あかり「…うん!」

帰り道

あかり「…」

京子(あかり、元気ねーなぁ…やっぱり、ちなつちゃん絡みか…)

京子(多分、私と結衣と同じような状態なんだろうなぁ…)

京子「おっそうだ!あかり、ゲーセン寄って行こうぜ!」

あかり「ゲ、ゲーセン!?」

京子「あかり、ゲーセンは初めてか?」

あかり「えっと…ゲーセンって、怖い所なんでしょ?」

京子「ハァ?」

あかり「だって…テレビでよく男の人達が喧嘩してるの見るよぉ…?」

京子「はぁ…普通にしてれば大丈夫だよ!(存在感薄いし)……それに」

京子「もしもの事があったら、私が守ってやるから!」

あかり「…京子ちゃん///」

ゲーセン

あかり「うわぁ~凄~~い!」

京子「あかり、何する?」

京子「やっぱりデートの王道で、UFOキャッチャーとかか?」

あかり「デ、デート!?///」

京子「あっ」

京子「べ、別に…デートじゃねーけどさぁ…」

あかり「…そ、そうだよね」

京子「あかり…?」

あかり「あっ!あかり、あのゲームやりたぁ~い!!」

京子「お~音ゲーか!」

あかり「あれ、前に結衣ちゃんちでやったやつだよね?」

京子「そうだよ、でもコントローラーじゃなくて体を使うんだ!」

あかり「わぁ~あかり楽しみだよぉ~!」ワクワク

再び帰り道

あかり「えへへ、ゲーセン楽しかったねぇ~♪」

京子「あぁ、また暇になった時2人で行くか?」

あかり「…うん!」

京子「!」グー

京子「腹減った~早く飯食いて~~!」

あかり「!!……あ、あの!京子ちゃん!」

京子「あん?」

あかり「えっと…あのね……?」

京子「何だよ?」

あかり「今日…あかりの家に寄って行かない……?」

京子「えっ?」

あかり「ゲーセンに連れて行ってくれたお礼に、ご馳走したいの……」

京子「うん、行く!!」キュピーン

あかり宅

あかり「京子ちゃん、上がって上がって!」

京子「お邪魔しま~す!」

あかね「お帰りなさい、あかり」

あかり「ただいま~お姉ちゃん!」

京子「!!……お、お姉さん!?」

あかね「あら、京子ちゃんじゃない?」

京子「ど、どうしてここに!?」

あかね「ここ、私の家なんだけど……」

京子(そうだ!お姉さんは『あかりの』お姉さんだった!!)

京子「///」

あかり「どうしたの、京子ちゃん?」

京子「スマイル…」

あかり「えっ?」

京子「スマイル下さい!」

あかね「あらあら、京子ちゃん」

あかね「私、今はプライベートなんだけど…」

京子「そ、そこを何とか!!」

あかね「しょうがないわね~」

京子「」ワクワク

あかね「はい♪」ニコ

京子「!!」ドキ

あかり「えっ!?」

あかね「今日はおかわり無しよ?」

京子「はい、ありがとうございました!///」ガチャ

あかり「京子ちゃん、ご飯は!?」

京子「ごめん、あかり!私、今お腹いっぱいだから!!」バタン

あかね「うふふ、京子ちゃんはいつも元気がいいわね~」

あかり「…京子ちゃん」

あかり「…さっきまでお腹空いたって言ってたのに」

あかり(京子ちゃん…)

あかり(お姉ちゃんが笑った時、ドキって言ってたけど…)

あかり(やっぱり、お姉ちゃんの事が好きなのかなぁ…?)

あかり「…」

あかり「はい♪」ニコ

あかり「…」

あかり(全然、駄目だなぁ…あかりのスマイル…)

あかり「…」

あかり(あかりも昔みたいに、髪伸ばそうかな…?)

ガー

あかね「いらっしゃいませー」

京子「お姉さん!」

あかね「京子ちゃん!今日も来てくれたのね?」

京子「はい!」

あかね「私もね、そろそろ京子ちゃんが来る頃だと思っていたのよ」

京子「えっ?」

あかね「うふふ、だって今はお客様がほどんど来ない時間帯でしょ?」

京子「お姉さんのスマイルを出来るだけ多く見る為に、計算してるんです!」

あかね「嬉しい事言ってくれるわねぇ…京子ちゃん」

京子「お姉さん…」

京子「じゃあ、いつも通りスマイルを…!」

ガー

あかね「あら?」

あかり「…」

京子「あかり!?」

あかね「あら~あかりじゃな~い!」

あかり「京子ちゃん…」

京子「何…?」

あかり「あかりと一緒にゲーセン行こうよ…」

京子「えっ?」

あかね「お姉ちゃん、2人のデートの邪魔をしちゃったかしら?」

京子「お、お姉さん!私とあかりはそんなんじゃ!!」

あかり「京子ちゃん…」ギュッ

京子「う~~…」

京子「…分かった…行こう…あかり」

あかり「うん♪」ニコ

ガー

あかね「うふふ、あの2人本当に仲がいいわね~」

ゲーセン

京子「…」

あかり「京子ちゃん…?」

京子「えっ!?」ドキ

京子「な、何…あかり?」

あかり「あのね…あかりの髪、結構伸びて来たんだけど…」

京子「うん…もう、ロングって言えるくらい伸びたかもね…」

あかり「どう?似合うかなぁ…?」

京子「う~~~ん…」

京子「あかりはショートの頃が長かったから、ちょっとなぁ…」

あかり「…そっか」

京子「!!……私の意見なんて、全然気にしなくていいよ?」

あかり「…」

京子「あかり…?」

あかり「京子ちゃん…」

あかり「お姉ちゃんの事…好きなんだよね?」

京子「えぇっ!?」ドキ

京子「な…何で、そんな事を!?」

あかり「お姉ちゃんと話す時の態度を見れば、あかりにだって分かるんだよぉ」

京子「そっかぁ…バレバレだったか…はは///」テレ

あかり「それでね…京子ちゃんに言わなきゃいけない事があるの…」

京子「あかり…まさか……」

京子(私に告白する気か!?)

あかり「…」

京子(あかりが私に好意を抱いてるのは薄々感じてたけど…)

京子(私はお姉さんの事が…)

京子(それに、話の入り方からして…わざわざ、フラれに来たのか?)

あかり「わたしだ」

京子「おまえだったのか」

あかり「京子ちゃん…聞いてる?」

京子「あっ…あぁ!」

京子「もう覚悟は出来たよ!!」

あかり「本当?」

京子「うん」

京子「言って…あかり…」

あかり「京子ちゃん…あのね…」

京子「…」

京子(あかり、ごめんね!あかり、ごめんね!)

あかり「お姉ちゃんね…」

京子「…えっ」





あかり「遠くに引っ越しちゃうの」

京子「」

京子『頭が真っ白になった…』

あかり「京子ちゃん!?」

京子『あかりが必死に私に呼びかけていたけれど…』

あかり「京子ちゃん、京子ちゃん!!」

京子「」ジワ

あかり「京子ちゃん…?」

京子「」ポロポロ

あかり「京子ちゃん…」ジワ

あかり「ごめんね…余計な事を言っちゃって…ごめんね…」ポロポロ

京子『お姉さん……』

京子「…」

京子「熱…全然、下がらないな…」

京子「もう、何日学校を休んだだろうか…」

京子「…」

あかり『お姉ちゃんは遠くの大学に転校するの…』

あかり『そこで1人暮らしをするんだって…』

あかり『ワックのアルバイトはギリギリまでやるって言ってたから…』

京子「今日がその最終日か…」

京子「…」

京子「」バッ

ガチャ

京子(もってくれよ!私の体!!)

ーーーーー

あかり「京子ちゃん、お見舞いに来たよ~」

あかり「…京子ちゃん?」

あかね「最近、京子ちゃんが来てくれなくて寂しいわ…」

あかね「今日がここでアルバイトをする最後の日なのに…」

ガー

あかね「あら?」

京子「はぁ…はぁ……」

あかね「京子ちゃんじゃない?久しぶりね~」

京子「お姉…さん……」フラフラ

あかね「私ね…今日がアルバイトをする最後の……」

ドサ

あかね「京子ちゃん!?」バッ

京子「お姉…さん……」

あかね「大丈夫なの!?ねえ、大丈夫なの!?京子ちゃん!!」ユサユサ

京子「スマイル……」

あかね「えっ?」

京子「スマイル…下さい……」

京子「」パチ

京子「…ここは?」

あかね「私の家よ…」

京子「お姉さんの?……そっか…私、お店で倒れて…」

あかね「本当よ!こんな熱があるのに、外に出ちゃ駄目じゃない!!」

あかね「早退して来たんだからね…おかげで私の見送り会に出れなかったのよ…」

京子「ごめんなさい…私、どうしてもお姉さんのスマイルが欲しくて…」

あかね「京子ちゃん…」

あかね「うふふ…分かったわ、京子ちゃん!」

あかね「今日は好きなだけスマイルしてあげるわよ♪」

京子「お姉さん…///」

ピリリリリリ

あかり「あっお姉ちゃんからだ!」

あかね『今日はあかりの部屋で寝るので、お母さんと一緒に寝て下さい』

あかり「もう、お姉ちゃんったら…」

あかり「たまに、あかりの部屋で寝ちゃうんだよね」

あかり「お姉ちゃんの部屋は凄く汚いってお母さんが言ってたし…」

あかり「あかりはいつもお姉ちゃんにお世話になってるんだもん」

あかり「グッスリ寝たい時には協力してあげなきゃね♪」

あかね「さて」パチン

京子「お姉さん…」

あかね「なぁに、京子ちゃん?」ニコ

京子「お姉さん…明日、遠くに行ってしまうんですよね…?」

あかね「…あかりに聞いたのね?」

京子「はい」

あかね「そう……私もね、あかりや京子ちゃんと離れるのは辛いわ」

京子「…」

京子「お、お姉さん!」

あかね「今度はなぁに?」ニコ

京子「私…お姉さんの事……」

あかね「京子ちゃん?」

京子「お姉さんの事、ずっと好きでした!!」

あかね「えっ…京子ちゃん…?」

京子「///」

あかね「…そう」

あかね「でも、ごめんなさい…私は…」

京子「あかり…ですよね?」

あかね「!!」

あかね「まさか、京子ちゃん…私の部屋を…」

京子「1年前…あかりが中学に上がった頃、見ました…」

あかね「…」

あかね「京子ちゃん…分かっていて…何故、告白を…?」

京子「今日だけで…いいんです……」

あかね「えっ?」

京子「私をあかりだと思って、抱いて下さい!!」

あかね「そんな事は出来ないわよ!!」

京子「何で…ですか…?」

あかね「だって…京子ちゃんはまだ中学生でしょ?」

京子「あかりと歳が近いですね…」

あかね「熱だって、こんなにあるのに!」

京子「お姉さんの好きにして下さい…」

あかね「あかりは!?」

京子「あかりとは何もありません…」

あかね「えっ?」

京子「私が好きなのはお姉さん、ただ1人です…」

あかね「京子ちゃん…」

京子「…」

あかね「…」

あかね「……分かったわ」

京子「お姉さん!!」

あかね「本当に、今日1日だけ!」

あかね「明日からは元の…ただの友達のお姉さんよ?」

京子「はい!!」

あかね「あと…」

京子「まだ…何か…?」

あかね「京子ちゃんは、あかりとしてで…本当にいいの?」

京子「…」

京子「嫌…です……」

京子「嫌です!!私は歳納京子です!!」

京子「京子として愛して下さい!!」

あかね「ふふ、良かった…」

あかね「私も京子ちゃんと、あかりの代わりとしてなんて…したくないもの」

京子「お姉さん…」

あかね「京子ちゃん…体重…かけるわね…」ドサ

京子「あっ」ビク

あかね「痛かったり…止めて欲しかったら言ってね…」

京子「そんな事!私、死んでも言いません!!」

京子「だって……これが最初で…最後…だから」ポロポロ

あかね「!!……ごめんなさい!京子ちゃん」

あかね「でもね…私も不安なの……だって」

あかね「初めて…なんですもの…」

京子「!!」

あかね「こういうのだって…全部、同人誌の知識よ……」

あかね「笑っちゃうでしょ…?」

京子「そんな…事……ありません」ポロポロ

京子「お姉さんの初めてが貰えるなんて…私……私」ポロポロ

あかね「京子ちゃん……脱がすわね…」ガサガサ

京子「お姉さん!?待って下さい!!……あっ」

ーーーーー

あかね「綺麗よ…京子ちゃん……」

あかね「熱のせいか…凄く色っぽいわ……」

京子「は…恥ずかしいです…」

あかね「恥ずかしいがらなくていいわよ…」

あかね「私だって、女なんですもの…女の子の体は見慣れてるわ……」

京子「それでも…恥ずかしいです……」

あかね「可愛い…」

京子「///」

あかね「もしも…」

あかね「もしも…私があかりだったら……」ジワ

あかね「京子ちゃんと…本当の関係に…なれたのにね……」ポロポロ

京子「お姉さん…お姉さん……」ポロポロ

京子「スマイル…」

あかね「…えっ?」

京子「スマイル…下さい……」

京子「笑って…下さい……」

京子「お姉さんの綺麗な顔を…涙で汚さないで……」

京子「最後のお姉さんは…笑顔がいいんです……」

あかね「!!……京子ちゃん!」


チュッ

京子「…」

京子「…えっ?」

あかね「はい♪」ニコ

京子「いつもの…お姉さん……」

京子「私の…大好きな…お姉さんだ……」パァ

あかね「それじゃあ…京子ちゃん…行くわね……?」

京子「…はい!」

あかり部屋前

あかり「…」

あかり「京子ちゃん…お姉ちゃん…」

あかり「ごめんね…あかり…」

あかり「全部…聞いちゃった…」

あかり「あかりじゃ…駄目だったんだ…」

あかり「いくら…髪を伸ばしても…」

あかり「あかりは…お姉ちゃんになれなかった…」

あかり「あかりは…あかりなんだ…」

あかり「でも…京子ちゃんは…」


京子『その日、私はお姉さんから全てを貰って…』

京子『赤座あかねになった』

現在(>>1)

京子「安心して…ちなつちゃん…」

京子「私はね…私が1番好きなの…」

京子「だから…他の誰も好きにはならない…」

京子「違うわ…なれないのよ…」

ちなつ「結衣先輩…」カタカタ

結衣「大丈夫だ…京子も私も、もうすぐ卒業する…」

結衣「京子は、九森高への進学が決まってるし…」

結衣「そうすれば、こちらから会いにいかない限りは…」

あかり「京子ちゃん…」

帰り道

あかり「…」

京子「どうしたの、あかり?」

あかり「何でもないよ、お姉ちゃん!」

あかり「…」

結衣『あかり、いつまで京子に構ってるんだよ!』

ちなつ『そうよ、京子先輩はあれで幸せなの!ほっとけばいいのよ!』

あかり(確かに…京子ちゃんは、これで幸せかもしれない…)

あかり(あかりは、あかりが大好きだった京子ちゃんに戻って欲しいの…)

あかり(これはあかりのワガママだから…誰にも頼らない!)

あかり(そう…お姉ちゃんにも!!)

あかり「お、お姉ちゃん!」

京子「どうしたの、あかり?」

あかり「あかりと一緒に寄り道しようよ?」

京子「寄り道って…どこへ行くのかしら?」

あかり「寄り道と行ったらゲーセンでしょ~?」

京子「そうねぇ…いいわ、行きましょう!」

あかり「わ~~い!!」

あかり(ゲーセンは、あかりと京子ちゃんの思い出の場所…)

あかり(何度も通っていれば、いつか京子ちゃんは…)

ゲーセン

京子「あかり、今日は何をするの?」

あかり「う~~んとねぇ~~」

あかり「あの音ゲー…って、あれぇ~?」

京子「無くなっちゃった…みたいね…」

京子「もう随分と前からあった物だし、仕方ないわよね…」

あかり「そんなぁ~~」

京子「あらあら、あかり…気を落とさないで…」

京子「そうだわ!デートの王道、UFOキャッチャーをしましょう!!」

あかり「えっ!?…デート……なの?」

京子「そうよ、私とあかりで2人きりならいつでもデートなのよ♪」

あかり「お姉ちゃん…」

京子「あかり、どれが欲しいの?」

あかり「えっとねぇ……」

あかり「あっ!あのわんわんがいい~!!」

京子「うふふ、あかりらしいわね♪」

あかり「…あかりを子供扱いしてない?」

京子「し、してないわよ!じゃあ、始めるわね!」チャリン

あかり「あかり、横から見るね!」テケテケ

京子「どう?」ウィーン

あかり「もう少し右…」

京子「ここね!」キャッチ

あかり「あっ掴んだ、お姉ちゃん上手~い!!」

ポロ

京子「あらあら…」

あかり「あっ…あ~あ…遠くに行っちゃったね…」

京子「!!」ドクン

京子「あ…あぁ…」ガクガク

あかり「お姉ちゃん!?」

あかり『お姉ちゃんね…』

京子「やめろ…喋るな…あかり……」ガクガク

あかり「えっ?京子ちゃん…今、戻って……?」

あかり『遠くに引っ越しちゃうの』

京子「!!」プツン

京子「」バタ

あかり「!!……京子ちゃん!?」

京子「スマイル……」

あかり「えっ?」

京子「スマイル…下さい……」

あかり部屋

京子「」

あかり「京子ちゃん…」

あかり「スマイル…下さいって……」

あかり「あれは…京子ちゃんの言葉なんだよねぇ……?」

京子「んっ…」パチ

あかり「京子ちゃん!?」

京子「何?京子ちゃんがどうかしたの…あかり?」

あかり「お姉ちゃん…」

京子「あぁ、あかりのお布団…いい香りがするわ~♪」

あかり「…」

京子『スマイル…下さい……』

あかり(京子ちゃんは、お姉ちゃんのスマイルを欲しがってるんだ…)

あかり(じゃあ、お姉ちゃんを呼んできてスマイルして貰えばいいの?)

あかり(駄目、お姉ちゃんのスマイルを見て一時的に元に戻っても…)

あかり(お姉ちゃんが帰っちゃたら、またお姉ちゃん化しちゃうかもしれない)

あかり(京子ちゃんのずっと側で、いつでもスマイルを見せる事が出来る人間は…)

あかり(あかり、あかりしか居ないだ!!)

あかり「待っててね、京子ちゃん…」

あかり「あかりのスマイルで、元に戻してあげちゃうんだから!」ニコ

部室

ちなつ「京子先輩が学校に来なくなって一週間ですね~」

結衣「あかり、京子はあかりんちに居るんだろ?具合はどうなの?」

あかり「うん、少し熱があるみたいだけど…平気だよ」

結衣「そっか…」

ちなつ「結衣先輩、京子先輩の事を心配してるんですか?」

あかり「!!……そうなの、結衣ちゃん!?」

結衣「2人、京子は仮にも私の初恋の相手だぞ?心配しない訳ないだろ?」

あかり「結衣ちゃん…」パァー

ちなつ「私も…ちょっと…」

あかり「ちなつちゃんも?」

ちなつ「ま、まぁ…不気味になっただけで、別に恨みがある訳でもないしね…」

あかり「ちなつちゃん…」パァー

あかり「えへへ、あかり嬉しいよ♪」ニコ

2人「「!!」」ドキ

ちなつ「あかりちゃん…今の笑顔…」

あかり「えっ?」

結衣「この心を貫かれる感じ…」

結衣「京子の笑顔にそっくりだ!!」

あかり「えぇ~~!!」

あかり(京子ちゃんそっくりって事は…お姉ちゃんのスマイルだ!!)

あかり「でも、どうして?」

あかり「あかり、いくら練習しても上手く笑えなかったのに…」

結衣「自然に出た笑いだからじゃないかな…?」

あかり「自然に出た…笑い?」

結衣「さっき、私達が京子を心配してるって知って…それで笑ったんだろ?」

あかり「…うん」

結衣「嬉しいとか、楽しいとか、安心とかした時に出る笑いってさ…」

結衣「知らず知らずの内に周りの人も幸せにする事が出来るんだよ」

あかり「そう…なんだ」

結衣「普通そこまで大げさな物じゃないんだけどさ…」

結衣「京子とあかりの笑いには特別な力があるのかもしれないな」

あかり「結衣ちゃん…」

あかり「」ガラ

ちなつ「…あかりちゃん?」

あかり「2人共、あかりに笑顔を教えてくれてありがとう…」

あかり「この笑顔で京子ちゃんをきっと、元に戻してみせるからね!!」

ピシャン

寝ます
残ってたら書く

あかり部屋

あかり「京子ちゃん!!」ガラ

京子「あら…おかえりなさい、あかり!」

あかり「京子ちゃん…」

あかり「あかりはね、もう京子ちゃんの事をお姉ちゃんってって呼ばないよ」

京子「何を言ってるの…あかり?」

あかり「京子ちゃんは京子ちゃんなんだよ!」

あかり「あかりのお姉ちゃんじゃない!!」

京子「私が…あかりのお姉ちゃんじゃない?」

京子「どうしちゃったのよ、あかり…」

京子「お姉ちゃん、あかりを怒らせるような事したかしら?」

あかり「京子ちゃん…」

あかり(京子ちゃんは本当にお姉ちゃんになりきっていて…)

あかり(そんな京子ちゃんを困らせると、謝りたくなってくる…)

あかり(だけど、もう決めたの…あかりは!)

あかり「京子ちゃん……京子ちゃんは…」

あかり「お姉ちゃんと…離れたくなくて、そうなっちゃったんだよね…?」

京子「あかり…?」

あかり「ごめんね、京子ちゃん…」

あかり「お姉ちゃんが遠くに行っちゃう前に…」

あかり「あかりが…あかりが、お姉ちゃんになれてれば…」

あかり「京子ちゃんがそんな風にならずに済んだのに…」

京子「お姉ちゃんならここに居るわよ?あかり…」

あかり「あかりのお姉ちゃんはここには居ないよ!!」

あかり「京子ちゃんの事をお姉ちゃんだと思ってる人なんてどこにも居ない!」

京子「!!」

あかり「…あかりも」

京子「お願い…やめて…あか」

あかり「あかりも、京子ちゃんをお姉ちゃんだなんて認めてない!」

京子「…」

京子「あかり…」

あかり「…京子ちゃん」

京子「こっちに来て…あかり……」

あかり「……うん」

グイ

あかり「!!……きゃあ!?」バフ

京子「…」

あかり「…京子ちゃん!?」

京子「お姉ちゃんね…いつか、あかりとこうしたいと思ってたのよ…」

あかり「やめて、京子ちゃん!!何をする気なの!?」

京子「あかりを抱くの…」

あかり「!!」

京子「それが…私の……」

京子「赤座あかねの夢だから……」

あかり「京子ちゃん!正気に戻ってよ!!」

京子「お姉ちゃんは…正気よ?」グイ

あかり「あっ…」

京子「ふふふ…あかりも、もう14歳ですもの…」

京子「こういうの分かる歳よね…?」

あかり「京子ちゃん!お姉ちゃんはこんな事しないよ!!」

京子「…あかりにお姉ちゃんの何が分かるって言うの?」

あかり「京子ちゃん…?」

京子「…好きな人と結ばれない人の気持ちがあかりに分かる?」

あかり「…」

京子「…赤座あかねはね、あかりが妹だから我慢してたのよ」

京子「でも、お姉ちゃんは違う…」

京子「お姉ちゃんはあかりの事が抱けるの…」

あかり「違うよ…京子ちゃん……」

あかり「お姉ちゃんは…あかりと姉妹で無くたって…こんな事しないよ……」

京子「…えっ?」

京子「どういう事…あかり……?」

あかり「お姉ちゃんは…お姉ちゃんは……」

あかり「お姉ちゃんは、あかりの嫌がる事しないもん!!」

京子「!!」

あかり「京子ちゃん…分かって…くれた…?」

あかり「あかりを抱いたって…お姉ちゃんにはなれないんだよ…」

京子「あ…か……り」

京子「嫌だよ…」

あかり「えっ?」

京子「私は…1人に…なりたくない……」

京子「私からお姉さんが消えたら……」

京子「誰が…誰が私のお姉さんになってくれるんだよ!?」

あかり「京子ちゃん…」

京子「あかりがなってくれるか!?」

京子「私のお姉さんに…」

京子「赤座あかねにぃ!!」

あかり「…」

あかり「…わがままだよ」

京子「はっ!?」

あかり「わがままだよ、京子ちゃんは!」

京子「わがまま…だって?」

あかり「だって、京子ちゃんはこの一年間…」

あかり「自分を捨てて、ずっとお姉ちゃんと一緒だったんでしょ?」

あかり「…好きな人とずっと一緒に居れたんでしょ!?」

あかり「あかりはね…この一年間、会えなかったんだよ?」

あかり「ずっと…ずっと、会えなかったんだよ?」

あかり「あかりの大好きだった人に…」

あかり「京子ちゃんに!!」

京子「!!」

あかり「京子ちゃん…」ジワ

あかり「もう…あかりの前から居なくならないでよぉ……!」ポロポロ

京子「あかり…」

京子「ごめん…それでも私は…お姉さんの事が……」

あかり「…」

京子「けど…」

あかり「…けど?」

京子「私が…あかりの前から消えるまで……」

京子「中学卒業までは歳納京子で居てやるよ!」

あかり「京子ちゃん!」パァー

あかり「わぁ~い!あかりの大好きな京子ちゃんだぁ~~!!」ダキ

京子「うわぁっ!?」ドサ

京子「あ…あかり?」

あかり「ちなつちゃんがね…前に教えてくれたの……」

あかり「こうすれば…逃げられないんだよね……?」ノシ

京子「あかり、何…する気だよ?」

あかり「あかりはね…京子ちゃんと……」

あかり「キス…したいんだよぉ……」

京子「…だから、私はお姉さんの事がっ!」

あかり「友達同士の…キス……」

あかり「仲直りの…キス……」

あかり「それでも…駄目……?」

京子「うっ…そ、それくらいなら…まあ…いっか……」

あかり「それじゃあ…行くよ…京子ちゃん……」

京子「妙な溜めは止めろよ…照れるだろ……///」

あかり「京子ちゃん……」

京子「来いよ…あかり……」


チュッ

京子「…」

京子「…この感じ」

あかり「はい♪」ニコ

京子「!!」ドキ

京子「ちょ…えっ!?えぇっ!?///」


京子『私が赤座あかねだった間に…』

京子『あかりは大人になっていた』

それから

京子「ち~な~つ~ちゃ~~ん!」モフ

ちなつ「きゃ~~!!」ジタバタ

結衣「おいコラ!やめろよ、京子!!」

結衣「ちなつちゃんは私の恋人なんだからな!!」

ちなつ「結衣先輩…///」ポッ

京子「え~~いいじゃん!」

京子「私、今日が最後の部活なんだからさぁ~~!!」

ちなつ「!!……そ、それもそうですね……」

ちなつ「じゃあ、今日だけなら……」

京子「やったぁ~~!!」モフモフ

結衣「ははは…京子の奴、元に戻ってからずっとこんなだよ…」

結衣「まあでも、京子の馬鹿も今日で見納めと思うと結構切ないな…」

あかり「…」

結衣「じゃあ、私達は先に帰るからね…」

あかり「結衣ちゃん、ちなつちゃん、バイバーイ!」

バタン

あかり「…」

京子「さて…あかり……」

京子「明日から、娯楽部の部長はあかりだからな!」

あかり「…うん」

京子「はい、これ私の鍵!」

あかり「えっ?」

京子「新入部員が入ったら渡せよ!」

あかり「新しい鍵、作るからいいよぉ~」

あかり「その鍵は、京子ちゃんがずっと持ってて!」

京子「いやさ、私が持ってても意味ないじゃん?」

京子「そろそろ、歳納京子を止めるんだしさぁ…」

あかり「…京子ちゃん」

帰り道

あかり「…」

京子「そんな、この世の終わりみたいな顔すんなよ…」

京子「約束通り、ちゃんと卒業まで歳納京子で居てやっただろ?」

あかり「…」

京子「はぁ…」

京子「あかり…ゲーセンでも行くか?」

あかり「えっ?」

京子「前に約束したじゃん、暇な時また行こうって」

あかり「京子ちゃん…」

あかり「うん、あかりゲーセン行きたい♪」

京子「よっしゃ、行くぞ!!」

あかり「お~~!!」

ゲーセン跡地

京子「って、無くなってるしぃーーっ!!」

あかり「…」ズーン

京子(ハッ!また、あかりが暗くなってる!?)

京子「あかり…」

あかり「…」

京子「仕方ないよ!結構前から過疎ってたし…」

あかり「…」

京子「うぐぅ…」

京子「!」グー

あかり「…えっ?」

京子「お腹…空いた……」

京子「ワック…行こ……?」

あかり「…うん」

ガー

店員「いらっしゃいませー」

京子「うわっ懐!」

あかり「…」

店員「ご注文はお決まりでしょうか?」

京子「スマイ…」

店員「」ヒク

京子「!!……ダブルチーズバーガーを2つ!」

京子「ほら、あかりも選べよ!」

あかり「う…うん……」

京子(危ねぇ…昔の癖でスマイル注文するとこだった…)

京子(お姉さん…)

京子(もう少しでまた、会えますからね…)

あかり「…」

再び帰り道

京子「ふぃ~食った食ったぁ~~」

あかり「…」

京子「どうしたんだよ?あかり…」

あかり「京子ちゃん…」

あかり「あのね…ワックに連れて行ってくれたお礼に…」

あかり「あかりの家でご馳走したいんだけど…」

京子「…」

京子「…吐くぞ?」

あかり「だって、本当はゲーセンの帰りに誘う予定だったんだもん!!」

あかり「ねぇ、京子ちゃん?駄目~?」

京子「いや、だってさぁ!あかりんちでする事、何もないじゃん!」

あかり「」ジワ

京子「!!……まあ…いいか、最後の最後だしな!」

あかり「京子ちゃん…」

あかり宅

京子「ただいま~」

あかり「あかりの家だよ!?」

京子「いや~、お姉さんだった頃の癖でさ~」

あかり「…」

京子「…あかり?」

あかり「ねぇ…止めない?」

京子「…何を?」

あかり「お姉ちゃんになるの…」

京子「…止めないよ」

京子「歳納京子で居るのは、中学卒業までって約束しただろ?」

京子「あの約束は私だけじゃ無くて、あかりも守らなきゃ駄目なんだよ?」

あかり「でも…」

京子「人にはわがままって言っておいて、自分は約束破るのか?」

あかり「…」

あかり部屋

京子「…」

あかり「…」

京子「…おい」

京子「…あかりが誘ったんだから、何か話題出せよ!」

あかり「京子ちゃんを引き止める事で頭がいっぱいなんだよぉ…」

京子「…まだ言うか!」

あかり「だって、まだまだ京子ちゃんとやりたい事いっぱいあるんだよぉ!!」

京子「…時間はあっただろ?」

あかり「そう…だけど……」

京子「…はぁ」

京子「…いいや、私もう帰るから!」

あかり「えっ!?」

京子「…じゃあな、あかり」ニコ

あかり「!!」

あかり「待って!」ガシ

京子「…離せよ」

あかり「京子ちゃん…」

京子「…」

あかり「…いて」

京子「えっ?」

あかり「あかりを…あかりを抱いて!!」

京子「!!……馬鹿、何て事を言い出すんだよ!?」

京子「何でも体差し出せばいいってもんじゃねーぞ!?」

あかり「でも、あかりを抱かないと…本当のお姉ちゃんには、なれないんだよね…?」

京子「あかりが前に自分で抱いても無駄だって言ってたじゃんか!!」

あかり「あの時は、あかりが嫌がってるのを無理矢理しようとしたからだよ!」

あかり「……今は…嫌じゃないよ…京子ちゃんにして…欲しいの」

京子「あかり…」

ドサ

京子「…」

あかり「…」

京子「本当に…いいのか……?」

京子「あかり自ら、私をお姉さんにさせるようなもんだぞ?」

あかり「…いいよ」

あかり「だって…今度は……」

あかり「京子ちゃんとして…あかりを抱いてくれるんでしょ…?」

京子「…本当は、お姉さんとして抱きたいんだけど」

あかり「…」

京子「約束…だからな……」

あかり「京子ちゃん…」

京子「体…触るよ……」ソッ

あかり「んっ…」

京子「あかり…」

京子「お前…いつの間にこんな胸が膨らんだんだ……?」

あかり「京子ちゃん…」

あかり「あかり…もうすぐ…3年生だよぉ…?」

京子「!!」

京子「この前まで…ランドセル背負ってたと思ったら……」

京子「そっかぁ…あかりも、もう大人なんだな……」

あかり「もう…あかりを子供扱いしないでよ……」

京子「その、自分をあかりって言うのが子供っぽいんだよ!」

あかり「えっ?」

京子「そろそろ、私って言えよ?この私みたいにさ」ニコ

あかり「京子ちゃん…」

京子「あと…そのお団子も子供っぽい……」

あかり「!!……1人称が私で、お団子も無くなったら…」

あかり「あかりに個性が無くなっちゃうよ~~?」

京子「はぁ……中身が一番子供っぽい」

あかり「京子ちゃんがからかうからでしょ~~?」

京子「…」

京子「よし…まずはお団子をとくか……」スル

あかり「あっ…」パサ

京子「これだけで大分、女らしくなったな……」サラサラ

あかり「えへへ~♪」

京子「次はその子供っぽい喋り方をする口を塞いで、黙らせる…」グイ

あかり「!!……京子ちゃ」


チュッ

京子「…」

あかり「…」

京子「…子供を卒業した気分はどうだ?」

あかり「」ポロポロ

京子「綺麗だよ…あかり……」

あかり「///」

京子「あかり…あかりは、初めてなんだろ……?」

あかり「」コクン

京子「じゃあ、なるべく優しくするな……?」

あかり「京子ちゃんに…まかせるよ……」

あかり「あかりを…好きにして……///」

京子「!!」

京子(あぁ…1年前、お姉さんに抱かれた私を見ているようだ…)

ガサガサ…

京子『私はあかりの初めてを貰った』

ガサガサ…

京子『歯止めが効かなくなり2回目も』

ガサガサ…

京子『あかりが足りないと言い出し3回目も…』

ガサガサ…

ガサガサ…

京子『4回目も…5回目も……』

シン…

京子『私は、最後の日を憧れのお姉さんに抱かれ』

京子『あかりを何度も抱いたベットで終わらせた』

1年後

ガー

京子「いらっしゃいませー」

京子「ご注文はお決まりですか?」

ーーーーー

京子「ありがとうございましたー」

京子「…ふぅ」

京子(ワックのアルバイトも大分、慣れて来たな…)

京子(より…お姉さんに近付けた気がする…)

京子(中学時代に鍛えたスマイルも、バッチリだ!)

京子(誰も注文しないけど……)

ガー

京子「いらっしゃいませー」

???「京子ちゃん…」

京子「!!」

京子「お姉……さん?」

あかり「…」

京子「!!……あ、あかり!?…なの?」

あかり「えへへ、無理にお姉ちゃんの喋り方しなくていいよ♪」

京子「」カチン

京子「ご注文はお決まりかしら、あかり♪」

あかり「私、これがいいな…」ユビサシ

京子「えっと……スマイル…かしら?」

あかり「」コクン

京子(あかりの奴…冷やかしする為にわざわざ)

京子(私がバイトしてるワックを調べて、九森まで来たのかよ?)

あかり「♪」ニコニコ

京子「それじゃあ、行くわよ?あかり…」

京子「は…♪」ニ…

あかり「」グイ

京子「はぷっ!?」


京子「…」

あかり「…」

京子「あの…お客様…?」

あかり「」ダッ

京子「ちょ……おい!待てよ、あかりーっ!!」

あかり「京子ちゃん、またキス頼みに来るねーー!!」

京子「…おいおい」

京子「キスはメニューに無いんですけど…?」

京子『あかりは、私っぽくなってしまったようだ…』


お わ り !

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