ほむら「自転車楽しい」(195)

――堤防上の道

キコキコ

ほむら(いい天気。河原沿いを自転車で走るのは気持ちいいわね…)

ID:IcajY6nB0

キコキコ

ほむら(…なんか歌っちゃおうかしら)

ほむら(…)

ほむら「バーイシクルッ♪バーイシクルッ♪バーイシクルッ♪」

通行人A「!」びくっ

通行人B「!」びくっ

ほむら「アイウォンチューライドマイバイシーコーッ♪」

通行人A「なにあれこわい…」

通行人B「びっくりした…」

キコキコ

ほむら(…うーん、洋楽は歌うのが難しいわ)

ほむら(…)

ほむら「ほーむほーむほむ魔法の子~♪」

キコキコ

ほむら(…あれ?続きの歌詞を忘れたわ……もう歌はいっか…)

ほむら(でもテンションが上がってきたわ…!)

ほむら(今なら長年苦戦してきたノーハンド走行もできる気がする!)キリッ

キコキコ

ほむら(しかし、ここは堤防の上…バランスを崩せば河川敷まで真っ逆さまね…リスクは大きい…)

ほむら(…でもチャンスは今しかない!ローテンションでおなじみの私がここまでナチュラルハイになるのは稀有よ…よし!)

ばっ

ほむら(まずは左手を離すっ…!)

キコキコ

ほむら(そして、次は右手っ…!)

ばっ

キコキコ キコキコ

ほむら(…で、できた!)パアァ

ほむら(私、今ノーハンドで運転しているわ…!)

キコキコ

ほむら(なんて達成感なの!この勇姿をまどかに見せてあげたいわ!)

ぐらぐらっ!がたっ

ほむら「あ、やば落ち…」

ずさああああっ!

ほむら「ぬああああっ!?」

ゴロゴロゴロッ ガシャンッ!

ほむら「」ぴくぴく

―――
――

――数分後

ほむら「いたた…死ぬかと思ったわ…」

ほむら(ノーハンド走行…なんて危険な技なのかしら…良い子はまねしちゃだめね)

ほむら(あ、自転車は……見たところ大きな破損はなさそうね。よかった)

ほむら(……ん?)

ほむら「あ…あっちで誰か倒れてる…」

タッタッタ…

ほむら「…あの、大丈夫ですか?」

マミ「」ぴくぴく

ほむら「え!?…あ、あなたは…巴マミ!?」

マミ「てぃ…ろ…」ぐたっ

ほむら「ちょっと!しっかりして!」ゆさゆさ

マミ「うぐぐ…」ぐらぐら

―――
――

――数分後

マミ「うう~…死ぬかと思ったわ…助けてくれてありがとう暁美さん」

ほむら「礼には及ばないわ。それにしてもなんでこんなところで倒れていたの?」

マミ「うーん、話すと長くなるのだけど…」

~マミさんの回想~

キコキコ

マミ「マーミマーミマミ巻き毛の子~♪」

マミ(風が気持ちいいわ…自転車っていいものね)

マミ(なんだか今ならノーハンド走行ができる気がするわ!)キリッ

マミ(よし!一気に決めさせてもらうわよ!)

ばっ ばっ

キコキコ キコキコ

マミ(…で、できたー!やったー!)パアァ

マミ(私、今ノーハンド走行をしているのね…!)

マミ「もうなにもこわくない!」

ぐらぐらっ! がたんっ

マミ「…え?」

ずさああああっ!

マミ「ぬああああっ!?」

ゴロゴロゴロッ ガシャンッ! ゴンッ!

マミ「」ぴくぴく

~~

マミ「…こんなことがあったの」

ほむら「……気が合うわね…私もあなたとまったく同じ理由で今ここにいるわ」

マミ「え!?暁美さんもノーハンド滑落なの?」

ほむら「ええ…」

マミ「素敵!ここで巡り会ったのもきっと運命ね!」パアァ

ほむら「え、運命…?何を言っているの…?あ、それよりケガはない?」

マミ「ちょっと頭を打ったけどなんともないわ。平気よ」

ほむら(頭を…?本当に大丈夫かしら…?)

マミ「あ、私のティロフィナ号は……よかった。壊れてないわね」

ほむら「ティロフィナ号…?」

マミ「私の自転車の愛称よ!ティロ・フィナーレ号、略してティロフィナ号!暁美さんは自転車に名前つけてないの?」

ほむら「うーん、そうね…ま、まどか号…とか…」

マミ「まどか号?…鹿目さんの名前?」

ほむら「え、ええ…おかしいかしら…?」

マミ「そんなことないわ!素敵よ!…本当に鹿目さんのことが好きなのね」

ほむら「…ええ」もじもじ

マミ「ただ、名前としてはちょっと弱いわね」

ほむら「え?」

マミ「うーん…自転車、回転する車輪…すなわち終わりなき運命の循環…デスティニー…円環の理…」ぶつぶつ

ほむら「な、なにを言っているの…?」

ほむら(どうしよう…やっぱり頭を打ったから…)

マミ「そうね、こんな名前はどうかしら?」

―――
――

ほむら(こうして私の自転車の名前が決まりました)

ほむら(『まどか号』改め『まどか・wheel of fortune ~天使の微笑み~ 号』です)

ほむら(そして今回の出来事をきっかけに私と巴マミは『見滝原中学自転車同好会』を設立しました)

ほむら(ていうか巴マミに勝手にメンバーにさせられました)

―――
――

――次の日、放課後の学校

まどか「ほむらちゃん、帰ろ!」

ほむら「あ…ごめんなさいまどか。今から巴マミと会う約束をしてるの」

さやか「え?マミさんと?」

ほむら「ええ…ちょっとね」

まどか「そうなんだ。なんだか知らないけど私たちも行っていい?」

ほむら「いいわよ」

さやか「それじゃあ行きますか!」

―――
――

――ファーストフード店

ほむら「ごめんなさい。遅れたわ」

マミ「大丈夫よ。私もさっき来たばかりだから」

さやか「マミさんこんにちはー!」

まどか「こんにちはー!」

マミ「あら、美樹さんに鹿目さん、こんにちは!ここに来たってことはあなたたちも見滝原中学自転車同好会に入ってくれるの?」

さやか「ふへ?なんですかそれ?」

ほむら「昨日私たちで設立した自転車サークルよ…」

まどか「へぇー!そんなの作ったんだ!ちょっと楽しそう!」

さやか「自転車サークルかぁ」

マミ「あなたたちもメンバーにならない?」

ほむら「歓迎するわ」

マミ「ただ、『見滝原中学自転車同好会』ってサークル名はやっぱり長いし固いイメージがあるわね…」

ほむら「えっ」

マミ「うーん…回り続ける車輪、それはあたかも地球の自転の如く…その地球を照らす太陽、生まれては消えていく命…永遠のサイクル…愛、その象徴…」ぶつぶつ

ほむら「…」

マミ「そうね…『KISS ME ~光と影とメビウスの輪~ 同好会』なんてどうかしら?」

ほむら(もはやなんのこっちゃわからないわ…)

まどか「素敵!」

ほむら「えっ」

まどか「決めました!私、メンバーになります!さやかちゃんも入るよね?」

さやか「え?…う、うん。まどかがそう言うなら…」

マミ「ありがとう!一気にメンバーが4人になったわ!この調子でサークルに活気が増せば暁美さんの、まどか・wheel of fortune ~天使の微笑み~ 号の活躍の場も増えるわね!」

まどか「え?なんですかそれ?」

ほむら「私の自転車の名前よ…ごめんなさい、勝手にまどかの名前をいれちゃって…気に入らなければほかの名前にするわ」

まどか「ううん、いい名前だと思うよ!私の名前が入っているなんてちょっと恥ずかしいけど、うれしい!」

ほむら「ほ、本当!?ありがとう、まどか…」

まどか「ただ、名前としてはまだちょっと弱いよね」

ほむら「えっ」

まどか「うーん…あ!こんなのどうかな?」

―――
――

ほむら(こうして『見滝原中学自転車同好会』改め、『KISS ME ~光と影とメビウスの輪~ 同好会』、略してキス部にまどかと美樹さやかが加入しました)

ほむら(ついでに私の自転車の名前はまどかによって、『ハイパーアルティメットまどか・wheel of fortune ~女神の嗜み~ 号』に改名となりました)

ほむら(そんなこんなでキス部の活動がスタートします)

―――
――

――数日後、街中

とことこ

まどか「マミさん、今日はキス部の活動なにするんですか?」

マミ「そうね、この間美味しいパン屋さん見つけたから行ってみない?」

さやか「お!いいですね~!ちょうどお腹空いてきたし!」

まどか「私も~!」

ほむら「…」

ワイワイ キャッキャ

ほむら(すでに自転車サークルでもなんでもないわね…今だって徒歩だし…)

杏子「ん?あれ、マミじゃん」

マミ「あら、佐倉さんこんにちは」

杏子「みんなで集まってなにしてんの?」

さやか「キス部の活動よ!」

杏子「キ、キス部…?なにそれ…?」

まどか「KISS ME ~光と影とメビウスの輪~ 同好会の略だよ」

杏子(ますますわかんねえよ…)

ほむら「簡単に言えば自転車サークルよ」

杏子「なにをどうすりゃ自転車サークルがキス部になるんだよ…」

マミ「佐倉さんもメンバーにならない?歓迎するわよ?」

杏子「あー…あたし自転車持ってないから…これならあるけど」

カタッ

さやか「あ、スケートボード!」

まどか「杏子ちゃんスケボーできるの?」

杏子「ああ!見てな!」

カタッ! バーン カチャッ!

さやか「すごい!板と一緒にジャンプした!」

杏子「オーリーっていうのさ!こんなのもできるよ!」

カタッ! クルッ カチャッ!

マミ「すごい!空中で板を一回転させて乗った!」

杏子「今のはキックフリップっていうんだ!あと最近はハーフキャブヒールフリップっていうのもできるようになったぜ!ミスるとデッキがおしりに刺さりそうになって危ないけどな!」どや

ほむら「ちゃんと買ったの?」

杏子「スケートパークとかで滑ってる人たちから使わなくなったギアをかき集めたんだよ」

マミ「エコね!」

ほむら「エコとはちょっと違う気がするけど…」

さやか「杏子、あたしにも乗らせてよ!」

杏子「いいぞ~!でも気をつけろよ」

さやか「さんきゅ~!」

すっ しゅた

さやか「うわ…思った以上に不安定ね、これ」

ゆらゆら ぐらぐら

さやか「ととと…!」

ゆらゆら ぐら…ぐらっ!

さやか「あ」

すってーん どーん!

さやか「ぬわあっ!」どかっ

パキッ

まどか&マミ&ほむら&杏子「パキッ…?」

―――
――

ほむら(そんなこんなで鬼ゴケした美樹さやかは足を骨折してしまい、しばらく入院することになりました)

ほむら(しかし彼女的にはひそかに好意を抱いている幼なじみの上条恭介と同じ病院に入院できてケガの功名といった具合です)

ほむら(しばらくのキス部の活動は美樹さやかのお見舞いになりそうです)

ほむら(あと、杏子がキス部にメンバー加入しました。自転車持ってないのに…)

―――
――

――病院、上条恭介の病室

がらっ

さやか「恭介ー!お見舞いにきたよー!」

恭介「あ、さやか。お見舞いって…さやかこそ足は大丈夫なのかい?」

さやか「平気平気!…あ!あのね、今日は先輩があたしのお見舞いに来てくれたんだ。恭介の顔を見てみたいっていうから連れてきたけど…入ってもらっていいかな?」

恭介「へえ、かまわないよ」

さやか「よかった!あ、マミさーん!どうぞー」

がらっ

マミ「……こんにちは。巴マミです!あなたが上条さんね。美樹さんから話は聞いているわ。よろしくね!」にこっ

恭介「!」ドキーンッ

恭介(な、なんだこのお姉さんは…!どういうことだオイ!)

恭介(たれ目の金髪縦ロールに…なんだ、あのおっぱいは…!中学生にあるまじき巨乳じゃないか!)

恭介(なんという破壊力…!さすがの僕も理性が崩れてあやうくあのおっぱいに飛びつくところだったぜ…!)

恭介(いまどきの中学生はみんなこんなんなのか!?ちくしょう…学校に行けば毎日拝めるのに…!)

恭介(うおおおぉぉ!なんとしても早く退院してやるぞおぉぉ!マミさんまじまみまみぃぃぃ!!)ムラムラ

マミ「?」

さやか「あの、恭介…?」

―――
――

――別の日、上条恭介の病室

がらっ

さやか「恭介ー!今日は杏子が来てくれたよー!」

恭介「え?」

杏子「こんちは~。なるほど、あんたが例のバイオリンの坊やかぁ」

恭介「!」ドキーンッ

恭介(なんだ、この赤髪の女の子は…!?)

恭介(パーカーにホットパンツ…そしてヘソ出し!可愛い…!マミさんとは違う野生的な魅力を感じるぜ…!踏まれたい…!)

恭介(…くそ!知らなかった…外にはこんな素敵な女の子がいるんだ…!)

恭介(それなのに僕はこんな場所に閉じこもっていなきゃいけないなんて…!ちくしょーーっ!)

恭介(うおおおぉ!あんこちゃんまじあんあーんっ!)ムラムラ

杏子「?」

さやか「恭介…?」

―――
――

――また別の日、上条恭介の病室

がらっ

さやか「今日はまどかとほむらが来てくれたよ!」

まどか「久しぶり、上条くん」

ほむら「はじめまして」

恭介「!」ドキーンッ

恭介(な、なんなんだこの黒髪の子は!?無茶苦茶可愛いじゃないか!)

恭介(艶やかな黒髪にクールで理知的な目、スレンダーな体型、おっぱいは無いけど…それが逆にいい!…あぁ罵られたい!)

恭介(そして鹿目さん、しばらく見ないうちになんだか垢抜けて…可愛いよ!ツインテールに赤いリボンがハイパーアルティメット可愛いよっ!)

恭介(それから今まで身近すぎて気付かなかったけど、さやかってけっこうおっぱいあるし、割と女の子らしい可愛さがあるんだよな…いつも僕のところに来てくれるし…ああ、やばい!さやか可愛いよさやか!)

恭介(うおおおっ!ほむほむまどまどさやさやーっ!)ムラムラ

ほむら&まどか&さやか「?」

恭介(なんてこった…世の中はなんて輝きに溢れているんだ…そして僕はこんな狭い病室でなにをしているんだろう)

恭介(今まで僕にはバイオリンしか無いと思っていたけど、そんなことはないんだ…もっと世界は広いんだ!)

恭介(早く退院してやるっ!きっと奇跡も魔法もあるんだ!)

恭介(そして女の子たちと僕のハーレムを作り上げるんだ!……うおおおぉぉっ!!)ムラムラムラムラ ドピュッ

さやか「恭介?」

―――
――

ほむら(こんな感じで日々は過ぎていきました)

ほむら(そして、定期テスト、夏休みの課題、スーパーセルやらなんやらをなんとか乗り切り季節は秋になりました)

ほむら(美樹さやかの足も治り、無事にキス部に復帰することができました)

ほむら(そしてなんと上条恭介も全快で退院したそうです)

ほむら(絶望的といわれた上条恭介のケガが完治した理由は、とある筋からの情報によると彼の性欲がエントロピーを凌駕してうんたらかんたら…)

ほむら(わけがわからないわ)

―――
――

――マミさん家

マミ「ということで今度キス部でピクニックに行きましょう!」

さやか「わーい!」

まどか「おやつはいくらまでですかー?」

マミ「んー300円くらいかな?」

杏子「どうやって行くんだ?」

マミ「少し遠いから電車で行きましょう!」

まどか「楽しみ~!」

ほむら(電車で行くの…?自転車サークルなのに…?なんかもう別にいいけど…)

ばたんっ

恭介「その話、ちょっと待った!」

さやか「え、恭介!?どうしてここに!?」

恭介「ふふ…!君たちのあとをこっそり付けてきたのさ!」どや

ほむら(うわぁ…)

恭介「そんなことよりも、マミさん!僕をキス部に入れてください!」

マミ「え?」

恭介「僕もみんなと一緒にピクニックに行きたいんです!」

恭介(くくく…!そしてこの子たちを僕の手中に収め、僕だけのハーレムを完成させるんだ…!)

マミ「うーん、そうね、気持ちはうれしいけど…残念ながらキス部は男子禁制なのよ…」

ほむら「え、そうだったの?初めて聞いたわ」

杏子「キス部のルールなら仕方ないな」

まどか「残念だね」

さやか「ごめんね、恭介。キス部のルールは絶対なんだ。恭介もわかってくれるよね?」

恭介(な、なんだと…!?)

恭介「く…そんな…!せっかく退院したのに…!」がくっ

さやか「恭介…」

恭介「……そうか仕方ないね、入部は諦めるよ…」

マミ「せっかく来てくれたのにごめんなさい…」

恭介「入部は諦めますが…マミさんに一つだけお願いがあるんです…!」

マミ「?」

恭介「……一生に一度のお願いですっ!!マミさんのおっぱいを触らせてくださいっっ!!!」

マミ「……え?私の胸…?」

杏子「マミの乳を?こんなふうに?」むにゅっ

マミ「あっ…!ちょ、やめ…!」

恭介「!!」

さやか「あ!ずるいぞ杏子!あたしも触りたい!」もみっ

マミ「ふあっ!…ちょ、ちょっと!」

まどか「あ、いいなー!私も触りたい!」もみゅっ

ほむら「わ、私も…」むにゅんっ

マミ「え!?ちょ、ちょっとみんな…?あ…」

もみもみ むにゅむにゅ ぷにぷに むにむに

マミ「ちょ、だ、だめ…!あ…ふぁん…!」

もみもみ むにゅむにゅ ぷにぷに むにむに

もみもみもみ

さやか「ん?」

恭介「……」ぷるぷる

さやか「恭介どうしたの?震えてるよ?」

恭介「うほおおぉぉっ!!」がたっ

ぶしゅーーっ!

まどか「あ、鼻血だ」

ばったーんっ! パキッ

恭介「」

杏子「あ、ぶっ倒れた…ん?気絶してんのか…?」

マミ「パキッって音が聞こえたような…」

―――
――

ほむら(こうして上条恭介のキス部をハーレムにする計画は失敗に終わりました)

ほむら(ちなみに鼻血を出してぶっ倒れた上条恭介はその拍子に足やら腕やらその他もろもろ骨折してしまい、再び入院するはめになったそうです)

ほむら(そんなこんなで『第1部 上条恭介ハーレム補完計画編』はひとまず終了です)

ほむら(そして、いよいよキス部でピクニックに出かける日がやってきました)

―――
――

――ピクニック当日、電車の中

がたんごとん

まどか「いい天気でよかったー!」

マミ「ほんと、気持ちいい秋晴れね!」

さやか「こんな日は自転車とかで出かけるのも気持ちいいかもね~!」

杏子「でも電車のほうがラクっしょ~」

さやか「まあね~!」

まどか「そだね~!」

ワイワイ キャッキャ

ほむら(…)

―――
――

――自然公園

まどか「着いたー!」

マミ「えーと、丘の上にピクニックテーブルがあるみたいだから少し登りましょうか」

杏子「腹減ったー!さっさと登って飯食おうぜー」

とことこ

まどか「あ、見てほむらちゃん!この木の下、いっぱい栗が落ちてるよ!」

ほむら「ほんとだ。これ、栗の木なのね」

さやか「うわ、すごいイガイガだね。刺さったら痛そう…」

杏子「栗…だと…?」

マミ「佐倉さん?」

杏子「食いもんと聞いちゃ黙っちゃいないぜ!片っ端から拾ってやる!」ひょい

さやか「ちょ、杏子?」

杏子「さてこのイガ栗は…?……空っぽじゃん!」ぽいっ

さやか「うわ、あぶなっ!…杏子っ!」

杏子「ははは!それっ!」ぽいっ

マミ「きゃっ!」

さやか「ちょっと杏子ーっ!」

杏子「ふふふ!ここはすでに戦場なんだよ…!」

マミ「第一次イガ栗戦争勃発ね…!」

さやか「もう!負けないわよ!」

まどか「面白そう!私も参戦する!」

ほむら「え、まどか!?」

杏子「よっしゃ!行くぜっ!!」

わーわー! きゃーきゃー! ぽいぽい! イガイガ! イッテェーー!

―――
――

――10分後

一同「はあはあ…」ぼろぼろ

杏子「いてて…予想以上にハードな戦いだったな…あ、血ぃ出てる…」

まどか「あ、さやかちゃんもおでこから血が…」

さやか「うげっ」

マミ「いたた…みんな、絆創膏持ってきたから使って」

杏子「お、ありがとう!マミ」

さやか「ありがとうございます!」

ほむら(いてて…はぁ…私なにしてんだろ…)

―――
――

――丘の上

まどか「着いたー!景色きれー!」

ほむら「ほんとね。きれい!」

杏子「弁当食おうぜー!」

マミ「そうね。お腹空いたわ!」

さやか「それじゃあ食べますかー!」

一同「いただきまーす!」

わいわい! もぐもぐ!

―――
――

――食後

さやか「ごちそうさまー!」

杏子「よーし、次はお菓子食べようぜー!」

まどか「杏子ちゃんどんなお菓子持ってきた?」

杏子「あたしは、ねればねるほど色が変わるお菓子を3つ買ってきた!」

さやか「マジで!?あたしもそれ3つ買ってきた」

マミ「え!?私も一緒よ。それと同じものを3つ買ってきたわ」

まどか「え!?私もだよ!ほむらちゃんは?」

ほむら「私もねればねるほど色が変わるお菓子を3つ買ってきたわ…」

さやか「すごい偶然ね」

杏子「んじゃみんなでねるねるしようぜ!」

ねるねるねるねる

一同「…」

ねるねるねるねる

まどか「……てぃひひ!」ねるねる

杏子「……ひひひ!」ねるねる

マミ「……ふふふ!」ねるねる

さやか「……へへへ!」ねるねる

ほむら「……うふふふ!」ねるねる

ねるねるねるねる

ねるねるねるねる
ねるねるねるねる

おまわりさん「あの…えっと…君たちちょっといいかな…?」

ねるねるねるねる

マミ「ねればねるほど………はっ!?え、おまわりさん!?ど、どうしたんですか!?」

おまわりさん「うん…行楽客から通報があって…傷だらけの女の子たちが不敵な笑みを浮かべて一心不乱に怪しい物体をねるねるしているって…」

まどか「そんな!たしかに私たちはねるねるしていましたが怪しい者ではありません!」

杏子「あたしたちとねるねるは悪くないぞ!」

まどか「私、ねるねるするのが間違いだなんて言われたら、そんなことないっていつまでも言い張れます!」

おまわりさん「う、うん…悪いことをしてるわけではなさそうだね。だけど外でねるねるするときは気をつけるんだよ」

さやか「すみませんでした!次からは気をつけてねるねるします」

ほむら「ご迷惑おかけしました」

おまわりさん「うん、それじゃあね」

―――
――

ほむら(こうしてキス部のピクニックはトラブル続きでしたがなんとか無事終わりました)

ほむら(帰りの電車ではみんなの顔が少し大人びて見えた気がしました。きっとイガ栗とねるねるが私たちを成長させてくれたのです)

ほむら(そしてなんやかんやで時は流れ、クリスマス、バレンタイン、野球部との部費争奪戦、茶道部との死闘など様々なイベントをこなしていくうちに季節は3月の卒業シーズンとなりました)

―――
――

マミ「はぁ…私もいよいよ卒業かぁ…」

まどか「マミさんが卒業したらキス部はどうなるんですか…?まさか解散なんて…」

マミ「それなら大丈夫!キス部部長は暁美さんが引き継いでくれるわ!」

ほむら「ええっ!?」

さやか「お!頼むよほむほむ部長!」

杏子「がんばれよほむほむ部長!」

ほむら(な、なんてこった…)

マミ「あ、そういえば卒業前にみんなでやっておきたいことがあったの!」

―――
――

――夕暮れの河原

ねるねるねるねる

まどか「……てぃひひ!」ねるねる

杏子「……ひひひ!」ねるねる

マミ「……ふふふ!」ねるねる

さやか「……へへへ!」ねるねる

ほむら「……うふふふ!」ねるねる

ねるねるねるねる

マミ「あ、そろそろいいんじゃない?」

ほむら「そうね」

まどか「それじゃあ…」

一同「いただきまーす!」

ねるもぐ! ねるもぐ!

杏子「うまい!」テ-レッテレー

まどか「おいしー!」テーレッテレー

さやか「やりたかったことってこれですか?」

マミ「うん!夕日を見ながらみんなでねるねるしたかったの!青春って感じでしょ?」

まどか「はい!青春って感じです!」

ほむら(そうかしら…)

マミ「……私が卒業しても元気でね、みんな」

まどか「うう…マミさん…」ぐす

マミ「泣かないで鹿目さん!またみんなで遊びに行きましょう!」

さやか「うう…マミさ~ん」ぐす

ほむら(あれ…なんでだろう…私もなんだか…)うる

杏子「……マミ、最後にあたしからも一つお願いがあるんだ」

マミ「ん…?なぁに?お願いって?」

杏子「…マミの乳を触らせてっ!!………こんなふうに!」むにっ

マミ「あ!?ちょ、ちょっと…!」

さやか「あ!ずるい!あたしも触るー!」もみん

まどか「私も私もー!」もにゅ

ほむら「あ…私も触りたい!」もみー

マミ「ふあ!?…あ、ちょ、み、みんな…!?」

もみもみ むにむに
ぷにぷに もみーんもみーん

マミ「あ、ふぁぁ!ちょっとぉぉ!?あ…ぁ…」

杏子「あ、なんか楽しくなってきた!」もみもみ

さやか「あたしも!」もみもみ

まどか「マミさん可愛いー!」もみもみ

ほむら「やわらかい…」もみもみ

マミ「あ、あ…ふあぁぁん…!」

もみもみもみもみ
もみもみもみもみ

おまわりさん「…あの…君たち…ちょっといいかな…?」

もみもみもみもみ

さやか「もめばもむほど……って、え!?おまわりさん!?」

おまわりさん「う、うん…近所から通報があってね…ちょっと話を聞かせてもらっていいかな…?」

まどか「たしかに私たちはもみもみしていましたが怪しい者ではありません!」

杏子「あたしたちともみもみに罪はないぞ!」

まどか「私、もみもみするのが間違いだなんて言われたら、そんなことないっていつまで言い張れます!」

おまわりさん「えーっと…」

―――
――

ほむら(このあと私たちは交番で事情聴取され、なんやかんやで学校にも連絡をされました)

ほむら(でも、生徒指導の先生にはちょっぴり叱られた程度で、深くは追及されませんでした。その先生はなんだか照れていました)

ほむら(ただ、残念ながらこの『野外でおっぱいもみもみ事件』をきっかけに学校側から圧力がかかり、キス部は解散となったのです。なんてこった…)

ほむら(しかし、私たちの友情は永遠に解散することはないでしょう。キス部はいつでもみんなの心の中にあるのです!キス部よ永遠に!)

おわり

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