女騎士「すまない、す、少し一人にしてくれないか」盗賊「ん?あぁ」 (37)

盗賊「糞か?」

女騎士「ち、違う!確かに用を足すがそっちの方では無い!」

盗賊「あっ、そうっすか。じゃあ向こう向いとくから済ませてくれよ」

女騎士「ば、馬鹿者!もっと遠くに行ってくれないと用を足せないではないか!」

盗賊「……女騎士さん、それは聞けない相談だな」

女騎士「わ、私の無様な姿を見たいのか!?それなら我慢する!」

盗賊「いや、見たいとかそんなんじゃないんだよ」

女騎士「で、ではなんだ」

盗賊「……ここ、砂漠のど真ん中だよな?いつ砂中からモンスターが現れるか分からないし万が一はぐれでもしたらそれこそ命を落としかねない」

女騎士「……み、見たら心臓に剣を刺すからな」

盗賊「へいへい、餓鬼じゃないんすからそんな事しないっすよ」

盗賊「……」ザッザッザ

女騎士「あ、暑い…」ザッザッザ

盗賊「そりゃそんな鉄の塊を身に纏ってるんすから暑いなんてもんじゃないでしょ」

女騎士「み、水を…」ガサガサ

盗賊「一応警告しときますけどね?飲み過ぎたら後で辛くなりますよ、何時この砂漠から抜けれるか分からないんだからな」

女騎士「……」ゴクゴク

盗賊「き、聞いちゃいねぇよこの人」

女騎士「ふぅ……さて、行こうか」ザッザッザ

盗賊「はあぁ、早く勇者と合流したいっすわ」

女騎士「早くしろ!一刻も早く勇者と合流しなくてはならないのだからな」

盗賊「へいへい、その威勢のよさが何時迄続く事やら」ザッザッザ

女騎士「はぁっはっ……」

盗賊「女騎士さん、あんた移動魔法の一つでも使えないんですかね」

女騎士「私に話掛けるな…集中力が切れてしまうだろ」

盗賊「まぁ自分も移動魔法なんて使えないんですけどね……つーかあんた、魔法使えないだろ」

女騎士「……」ザッザッザ

盗賊「騎士をやる前は何をしてたんす?ちなみに俺は僧侶やってました」ザッザッザ

女騎士「私は今の今までずっと騎士として生きている」

盗賊「ふ~ん、そうっすか」

女騎士「さ、さっきから気になっていたのだが…何故お前は汗をかかないんだ…?」

盗賊「へ?そりゃあ身体の表面に水を纏わせてますからね」

女騎士「そ、そうか…」

盗賊「あっ、私にもその魔法を使ってくれとか言うのかと思ってました」

女騎士「魔法に頼るほど私は弱く無いからな」

盗賊「自分が魔法使えないからそうやって無理矢理正当化させようとしてますね」

女騎士「う、うるさい……気が散るから話し掛けて来ないでくれ」

盗賊「……」

女騎士「……は、話し掛けるなとは言ったが黙れとは言ってない」

盗賊「どっちなんすか」

女騎士「い、いや、それは…その……!?」

オーク「……」

女騎士「と、盗賊!後ろだっ!」

盗賊「ふへ?」

女騎士「……(普通ならここで私が身を呈して守るのが通りなのだろうが、暑くて動きたく無いなぁ)」

盗賊「おうわっ!!」

女騎士「……(おぉ、避けた避けた。腐っても盗賊、身のこなしのよさは関心する)」

盗賊「お、女騎士さん!さ、サポート頼んます!」

オーク「オォォオク」

盗賊「ふべらっ!!」ズザー

女騎士「……(うわぁ、今のは痛いだろうな…後で私の薬草を分けてやろう)」

女騎士「しかし暑いな」ガシャン

女騎士「う~ん、鎧を脱ぐだけでここまで違うとは」

盗賊「女騎士さーん!助けてくれっつってんでしょー!」

オーク「うほっ」

盗賊「えっ……?」

オーク「オレオマエクウ、オマエオレニクワレロ」 ボロン

盗賊「!!股間にそんな大きなこんぼうを隠し持ってたのか」

女騎士「うぅ、鎧を脱いだのは良いが日が……不味い、水分を取らないと」ガサガサ

女騎士「……しまった、もう水が無い…盗賊のリュックに入ってるかな」ガサガサ

盗賊「んおわぁああぁぁあ!!は、離せえぇえ!」

オーク「オレアクリョク400、ハナサナイ」

盗賊「お、女騎士ー!何やってんだよ早く助けてくれー!!」

女騎士「あったぁ!」

盗賊「おい!人の話聞いてんのか!!」

オーク「フクジャマ」 ビリビリ

盗賊「おうぃいい!や、やめろぉ、せ、せめて向こうにいる騎士を食べろぉ…」

オーク「オレオンナキライ、オマエスキ」

盗賊「く、くるなぁ…くるなよぉ」

オーク「バナナ」 モイーン

盗賊「んあぁぁあ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"」

女騎士「ぷはぁ、生き返った生き返った」

女騎士「ふぅむ、それにしても盗賊の奴、私に黙って色々とリュックの中に入れてるじゃないか」ガサガサ

女騎士「これは、確か盗賊が戦闘中に敵から奪ってた種だな……うふふ、随分と溜め込んでるじゃないか」

女騎士「使わないのなら私が貰おう」パクパク

女騎士「いくら持っていても使わないのなら宝の持ち腐れだからな……」

女騎士「おぉ、かなりパワーアップしたぞ!後であいつにお礼を言っておかないとな」

盗賊「しゃけりゅう"う"ぅ"!穴が裂けちまう"ぅ"う"」

オーク「オークイチゾク、チンポニビヤクツイテル。ダカラダイジョブズ」

盗賊「なんでお前等オークはそんなご都合設定持ってるんだよ、そうやって今まで何人喰べたんだよこのヤリチ

オーク「ウゴク」 パンパン

盗賊「んほがあえうゆぃうぅう!?」

女騎士「……(オークの棍棒って凄く大きいんだなぁ、私なんかじゃ到底相手しきれないなぁ)」

女騎士「まぁ私は騎士として生きると決めた以上、そういうちょっぴり大人な行為は旅を辞めた時だと決めてあるからな」

女騎士「……盗賊のなら入りそうだな……って、戦闘中に何を考えているんだ私は、騎士失格じゃないか」

女騎士「待っていろ!すぐ助けてやるからな!」ザッザッザ

盗賊「はやぐだずげでぐれ"えぇ"え"」

オーク「!?」

女騎士「次会う時は地獄でな」

スパーン

女騎士「安心しろ、貴様の様な化け物でも向こうでは受け入れて貰えるだろう」

盗賊「あへあへ」

女騎士「大丈夫か?」

盗賊「大丈夫じゃないです」

女騎士「!!ち、血が出てるじゃないか!待っていろ、私の薬草で治してやるからな」

盗賊「傷は癒えても心が癒える事は絶対にないわ…」

女騎士「す、すまない…私も異性の裸と言う物を見た事が無かったのだからどうしていいか解らなくて」

盗賊「アナルガバガバ…死にたい」

女騎士「……」モミモミ

盗賊「いぎひぃいぎゃあ"あぁぁあぁ!!」

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