狸娘「目覚めたら山が消えてた」(11)

狸娘「アホ坊主に封印されて早200年近く」

狸娘「いやはや……時の流れとは恐ろしい…」

狸娘「天狗や河童はどこに行ったんだ?まさか全員くたばっちまったか?」

狸娘「…とりあえず情報収集でもしようかね」



狸娘(見慣れない建物ばかりだなぁ…まあ200年も経てばこれぐらいの変化も当然か)

狸娘(しかし家らしき建物はそこまで多くないな、昔も今もここは田舎のままか)

ぐぅ~

狸娘「腹減ったなぁ…田圃だらけで畑も無いし……」キョロキョロ

狸娘「仕方無い、少しお邪魔させてもらうか」ニヤッ

民家

狸娘(どうやら留守のようだな……好都合だ)キョロキョロ

狸娘「さ~て♪食べ物♪食べ物♪」ガサゴサ

狸娘「おっ、大根があるじゃないか、おいしく頂くことにしよう」

狸娘(しかし人間の家は中身も大分変わったな、用途が分からない物がたくさんだ……)ガブッ

狸娘「少し現代の家ってやつを探検してみるか」シャグッ

ガチャリッ

狸娘(ここは寝室か?またゴチャゴチャした部屋だな……)

狸娘(ここの住民はだらしない奴みたいだな……うん?あれは……)カチャッ

狸娘「!? 刀じゃないか!?それにこっちのは奇妙な形だが鉄砲か!?」

狸娘(何だか知らんが色々と物騒のようだな……人間には近寄らない方がいいのか?)タラッー

狸娘「うん?なんだこの筒は?妙に柔らかいが……」プニッ

ガラッ ただいまー

狸娘「!」ビクッ

狸娘(あわわっ……!帰ってきた…!見つかったら殺される!?)

狸娘(ととと、とりあえず変化だ!困ったら変化だ!)ドロンッ




ガチャリッ

男「…なんか大根の臭いがする気がする」

男「まあ…いいか」

男「あー、今日も疲れた」ボフッ

男「やっぱり俺、農業向いてないと思うんだよなー」ゴロッ

狸娘(ふふふっ…!やはり気付かないか、さすが変化の名手、私)

狸娘(しかし農家があんな武器を持ってるとは……やはり現代人は危険だ…)

男「さて……それじゃあ溜まったストレスを発散しますか」ムクッ

男「? あれ?二つも持ってたっけか?」

男「……まあ、いいや」ガシッ

狸娘(ッ!? 掴まれた!?何をするつもりだ!?)

狸娘(いや待て!落ち着け私!ここでボロを出したら殺される!とにかく耐えるんだ!)ガクガク ブルブルッ

男「~♪」カチャ カチャッ ズルッ

狸娘(な、なぜ股引を脱ぎ出すっ!?)ガクガクッ

男「~♪」ズルッ

狸娘(なっ…///えっ!?///)カッー

男「よしっ」グイッ

狸娘()ピトッ

狸娘『この時、私はこの後どうなるのか理解してしまいました』

狸娘『私が化けた物の形状、男の発言、今の状態……導き出せる答えは一つ』

狸娘『私は恐怖のあまり失禁してしまいそうでした、そしてこう思ったのです』

狸娘『「ああ…今も昔も人間は変態なんだ…」とね』

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