舞園「デスノートというものを拾ったんですが…」 (87)


※コロシアイ学園生活がない前提です

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1381651904

超期待


舞園「苗木君、あの…」

苗木「あ、何?」

舞園「いえ、大したことではないんですけど…
できれば今夜そちらのおうちにお伺いしたいなって」

苗木「ええっ?!」


舞園「あ、いいえ、そういう意味じゃないですよ?!」

苗木(そういう意味ってどういう意味?!)

舞園「だっ、だからっ!そのっ!とにかく…」

苗木「あ、時間なら大丈夫だけど…あんまり遅くまでは…」

舞園「それなら大丈夫です…私のおうちにも門限とか、ありますし」

これは期待

さようなら桑田




舞園「おじゃましますー」

苗木「あ、舞園さん!早くあがってあがって!」

こまる「へー、お兄ちゃんアイドルと付き合ってるのー?
流石超高校級~」

苗木「違うって!そんな関係じゃないよ!さ、早く」




苗木「誰かに見つからなかった?」

舞園「あ、苗木君は気付いたと思いますけど
これでも私変装してきたんですよ?」

苗木(そういえば登校時の格好だから見慣れてたけど…)

舞園「サングラスに帽子ってもう暑い季節なんですよね…ふぅ」パサッ

苗木「それで、どうしてここに?」


舞園「それは言うより見た方が早いと思います」スッ

苗木(黒い…ノート?)

舞園「触ってみてください」

苗木「触るって…」

スゥゥゥ…

苗木「うわああああああ!」


レム「死神を見るのは初めてか、人間」

苗木「死…神…?」

舞園「はい、そうなんです…レムは死神…そしてこれは死神のノート『デスノート』」

苗木「どうして死神やそのノートが舞園さんに…」

舞園「説明しますので、落ち着いて聞いてくださいね」

苗木「うん」


―二日前

舞園「やめてください!来ないで!」

マネージャー「舞園ちゃん、最近学校に積極的に通っちゃって好きな男でもいるわけ?
俺困っちゃうな~」

舞園(前には果物ナイフを持ったマネージャー…背中は壁…私、ここで死ぬの…?)

マネージャー「ま、いいや。そろそろ舞園ちゃんにはあの世へ行ってもらうし…?!
う…ぐああああああっ!」

舞園「?!」


マネージャー「」

舞園「何がどうなって…」

バサッ

舞園「きゃあああああっ!」

レム「騒ぐな、私はレム。舞園さやか、お前の寿命は延長された…!」


苗木「それで僕にこのノートを?」

舞園「はい、このノートに書かれた人は心臓発作で死にます。
もちろん私も、あなたも」

苗木「!!」

舞園「だから、このノートを預かってほしいんです。
私が変な気を起こさないために、誰かを殺せないように」

苗木「そんな怖いノート、僕には…!」

舞園「私、もうそのノートを一度使ってるんです」

桑田あああぁぁあぁあぁぁ


苗木「えっ…?!」

舞園「ドラマとかで有名な脚本家がいまして…その人が私のプロダクションの
社長に大きな顔をしてたんです。おまけに番組に出させないぞ、とか言って
私やプロダクションの娘たちのお尻を触ったりセクハラしたり…」

苗木「その人の名前を書いたっていうの?!」

舞園「はい、ついさっき、その人が心臓発作を起こして死んだのがニュースで入ってきました。
証拠はありませんが私が殺したのも同じ…私、怖くなって」

苗木「仮に僕がそのノートを使って舞園さんに何かするかもしれないよ」


舞園「それはありません。苗木君はそんなことしませんから。
それに、私は殺人者も同然ですから今ノートに名前を書かれても後悔はありません」ニコリ

苗木「舞園さん…そこまで言うならこのノートは僕が責任を持って預かるよ」

レム「ノートがお前の手に渡っても所有権はさやかにある…
鍵をかけて厳重に管理しろよ」

苗木「分かってる」

舞園「それと…」


苗木「何?」

舞園「いえ、なんでもありません。気を付けてくださいね」

苗木「それはお互い様だよ」

舞園「ですね。それじゃ」




レム「よかったのか、言わなくて」

舞園「あの流れで、あんなこと言えないじゃない…レム」

レム「それもあるが、目の取引の話だ」

舞園「ああ、私も苗木君も関係ない話ですから」


―次の日

桑田「苗木、聞いたかよオイ?!」

苗木「おはよう、桑田君。朝からどうしたの」

朝日奈「あ、桑田もキラ事件の話?朝から物騒な話やめてよね」

苗木「キラ事件?」

桑田「これだからニュース見ないバカは困るぜ」

大和田「お前にだけは言われたくねーと思うけどな」


大神「前科持ちの犯罪者たちが日本中で心臓発作を起こして死んだという話だ」

苗木(心臓発作…?!)

###

舞園「このノートに名前を書かれた人は心臓発作で死にます」

###

苗木(舞園さんが…?ノートに…?)

大和田「しかし心臓発作を神の裁きだなんて馬鹿げた話だぜ」


山田「私はキラはいると思いますがね」

桑田「おいブーデー、何馬鹿なこと言ってんだよ?ありえねーってキラだの神だの」

山田「しかし日本の犯罪者、しかも裁判で無罪になったり死刑にならなかったりした者が
同時に死んでると言うのは偶然でしょうかー…何かの超能力…なんつってー」

セレス「人を殺す超能力…面白そうですわね」

朝日奈「ちょっとみんな不謹慎だって!」

霧切「おはようみんな」

霧切(私は……間違っていなかった……)

舞園「…………」ニヤニヤ


まで妄想した

はよ桑田死亡見たいぜ

山田「私がLです」


舞園「霧切さん、おはようございます」

苗木「霧切さんも舞園さんも今朝は遅かったね、いつも早いのに」

舞園「今日は立て込んでまして」

霧切「そのことなんだけど、みんなに伝えたいことがあるわ」

葉隠「いやーその前に一時限目始まっちゃうべ」

十神「一時限目は休講だ、愚民め」


葉隠「チッキショー!こんなことなら早起きしてくるんじゃなかったべ!」

霧切「はぁ…みんな来てるかしら?」

戦場「盾子ちゃんは来てないけどわたしから伝えておくよ」

霧切「助かるわ。突然だけど私は警察庁の指揮下でキラ事件を担当してる」

一同「?!」

不二咲「それって…朝のニュースで流れた?!」

霧切「勿論よ」


霧切「私はこの事件が人為的な殺人と踏んでる。理由は…」

腐川「前科持ちが全員心臓発作なんて偶然じゃありえないってことでしょ?
バカでもわかるわよ」

霧切「そういうこと。それ以外にもう一つ。私はその犯人がこの学園の、
私たちと同じクラスにいるとも踏んでいるわ」

山田「なんですと?!」

セレス「私たちの誰かが…」

霧切「そう、言うならば『クロ』よ」

霧切さん自殺行為じゃないですか…



十神「なるほど、俺たち全員が容疑者…面白い、わけを言え」

霧切「まず、被害者が殺された時間…これを重ねると
ぴったりこのクラスの時間割と重なる。このフリップにまとめてあるわ」

桑田「マジかよ…」

石丸「でも所詮は推論に過ぎぬのだろう?」

霧切「ええ、でも仮にこの推論通りなら犯人は間違いなく私を殺しに狙ってくる。
なぜならこの事件の調査の最高責任者は私だから。このことを話しているのはあなたたちだけだから、
私が死ねば犯人はこの中にいると確定したも同然。もしくはあなたたちと接触を持てる人物。
でも言った通り社会人ではこの時間区分で殺すことは不可能だからやはり犯人は限られる」


舞園「霧切さん…そこまで命を賭けて…」

霧切「それだけ犯人が巨悪な存在と言うことよ。あなたたちもこのことは他言無用よ。
普段通りの生活を送っていれば問題はないのだから。そして犯人、名乗り出るなら今のうちよ」ソレジャ

ザワザワ

朝日奈「でもさー、実際どうなんだろーね」

腐川「い、いるとしたら…早く捕まえて死刑台に送ってほしいものよね。
キラだかゼラだか知らないけど」

石丸「だな、断じて許せぬ悪党だ」

葉隠「なー、これ以上オカルトじみた話はやめねー?」


舞園「苗木君…ちょっと」

苗木「何?」

舞園「私のこと、疑ってますよね」

苗木「いや、そんな…」

舞園「隠してても分かります。エスパーですから」

苗木「…信じて、いいの?」

舞園「信じられるような根拠は提示できません…」

苗木「!!」


舞園「ですが、疑っているならあなたのノートに私の名前を書き込んでください。
これで信じてもらえますか?」

苗木「分かった…信じるよ、舞園さん」

舞園「それじゃあ、私…次の授業、テレビに出ますのでお先に失礼します!」

苗木「…」


―テレビ局

江ノ島「あー!舞園じゃーん!ちーっす」

舞園「あ、どうも江ノ島さん」

江ノ島「一緒のCM撮影だったよね?よろー」

舞園「あれ、戦場さんも一緒ですか?」

戦場「あ、うん…」


パシャパシャ

オツカレサマデシター

江ノ島「ったく、こいつ!いっつもついてきてキショいんだよね!
ホーントなんとかしてよー」

舞園「まあまあ、そう言わずに」

江ノ島「あ、そうそう!舞園も聞いたっしょ?キラ事件の話!」

舞園「ええ、はい、それなりに…」

江ノ島「さっきさ、ニュースの原稿チラ見さしてもらったけど、
超能力説結構濃厚だってさ」


舞園「そうですか」

江ノ島「あれ、興味なしって感じかよ?つまんねーなーセンターさんはよぉ!
もしそんな力があったらこの盾子様がバッサバッサ世の中の糞野郎どもを殺してやんのにさあ!」

舞園「え…?」

戦場「ちょっと盾子ちゃん!」

江ノ島「うっせーゲス!残姉!ドブス!」ゲシッ


舞園「ちょっとお姉さんに向かって何を…」

江ノ島「いいこと教えてやろうかー?アタシ昔、近所の子供を皆殺しにしてやったことがあんだよ?
キャーキャー泣き叫んでる中ナイフで滅多切り。絶望的なゲームだよねー?」

舞園「冗談…ですよね…?」

戦場「盾子ちゃん!お願いやめて!」

戦場→戦刃ね


江ノ島「いんや、マジです。大マジなんですよこれがまた。
ただ私もーこの糞姉ちゃんもー、いちお超高校級の?って奴だったしー
お金たんまり払ったら許されちゃった☆不起訴処分@勝訴ー!てへぺろ★」

舞園「酷い…遺族の方は何にも言ってなかったんですか?!」

江ノ島「言ってたよー死ねとかなんとかってバカみたいに。
でも誰も私を死刑にはできなーい★残念でしたーゲームオーバー、みたいな?
それで実際こうやってモデルまでやれちゃってるわけです、ハイ」

舞園「そんなことって…!」

戦場「舞園さん、落ち着いて!盾子ちゃんの嘘だから!嘘だから!ね?」




ザザザ…

舞園「何、あれ…」

舞園「私の描いていた超高校級ってなんだったの…?」

舞園「今すぐデスノートに名前を書きたい…江ノ島さんの名前を…!」




prr

苗木「はい、苗木です」

戦刃「あ、苗木君!盾子ちゃんが!盾子ちゃんが!」

苗木「どうしたの?!」

戦刃「突然倒れて、それで…!」

がんば

>>23
末尾DO
こいつの桑田に関する執着は異常


霧切「苗木君も来たのね!」

戦刃「うう…盾子ちゃん!盾子ちゃぁん…!どうして…!」

苗木「江ノ島さんは…」

霧切「残念だけれど…!」

苗木「そんな…」

舞園「霧切さん!苗木君!戦刃さん!」


苗木「舞園さん…」

戦刃「どうして?!どうして盾子ちゃんが死ななきゃならないの?!なんで…?!
絶対許さない…絶対犯人を死刑台に送ってやる…!」

霧切「二人とも、場所を変えていいかしら」


霧切「他のクラスメイトには伝えたけど、江ノ島さんは過去に大量殺人の疑惑があるにも
関わらず証拠不十分で不起訴となっている。裏では希望ヶ峰学園も裁判にかかわったとされている。
知ってた?」

苗木「知らなかった…!」

舞園「知りました…さっき」

霧切「理由は?」

舞園「江ノ島さんが死ぬ前に私、お仕事一緒で…それで江ノ島さんから直接」

霧切「ふーん…」


苗木「霧切さん、どういうつもり?!」

霧切「分かったわ、この際だからはっきり言うわ。私は舞園さん、あなたがクロだと睨んでいる」

舞園「?!」

霧切「丁度仕事が一緒だってのはスタッフからさっき聞いた。その直後に心臓麻痺で江ノ島さんが死亡。
偶然とは思えないわ。それに何よりも前科持ちでありながら裁かれていないほかの被害者との特徴も一致する」

舞園「仮に私が犯人だったとしても証拠はありませんよ?」

苗木「舞園さん?」


霧切「あら、自白かしら」

舞園「まさか、私はやっていませんよ」

霧切「そう、もしクロなら今のうちに自白すれば?死刑の方法が少し楽になると思うけど」

舞園「お好きにどうぞ、私はやっていませんから」

苗木「ちょっと二人とも…」


―翌日

朝日奈「江ノ島ちゃんが殺されちゃうなんて…」

石丸「戦刃君も休みか…クラスが寂しいな…」

十神「だが江ノ島も殺人犯だったのだろう?当然の報いじゃないか。
モデルと言う仮面を被り狂気に孕んだ内面を持つ人間なんて死んでも文句は言えまい」

朝日奈「何その言い方?もしかしてあんたがキラとか言う奴なんじゃない?」


十神「否定はできないが、お前も否定はできない。つまりそんな議論なんて無駄だ。
まあ、俺がキラだとしても同じことをするがな」

腐川「で、でも…殺す必要まではないような…」

山田「あらま、珍しく腐川冬子殿が物申しましたな」

十神「俺に意見する気か?」

腐川「茶化さないでよ…いえ、白夜様に意見などとんでもない」

舞園「皆さん、そろそろ授業が始まりますよ?」




不二咲「一時限目、退屈だったねー」ファーア

桑田「そりゃプログラマーさんには退屈だろーなー」

苗木「1・2時限連チャンでコンピューター理論とかわけわかんないよ」

十神「苗木・舞園、話がある」

苗木「十神クン?」

舞園「私もですか?」


十神「昨日、二人とも霧切から話は受けたか?」

苗園「うん」「はい」

十神「腐川のことは聞いたか?」

苗園「…?」「わかりません」

十神「そうか、お前たちが俺より後に入ってくるのを見た。それを見越して頼みがある」


十神「腐川は前科持ちだ。それも大量の。
いずれも責任能力がないとして裁判では無罪が成立しているが…」

舞園「そ、それってつまり…」

十神「ああ、あいつはどう考えてもキラの次の標的だ。
あいつの罪状を知っているのは政府の一部の人間と十神の人間くらいなものだが…
江ノ島が死んだ以上キラとやらはかなり犯罪者に詳しい人物とみて間違いない」

苗木「だからって僕たちに…なんで」

十神「霧切にお前たちに伝えれば間違いないと言われてな。頼んだ」

苗木「あっ…待って!」

苗木(霧切さんが…?あれだけ舞園さんを疑っていたのに…どうして?)


十神「おい、腐川…行くぞ」

腐川「白夜様…!あのことを…?」

十神「五月蠅い、黙っていろ」

不二咲「あ…仲良さそうだね、二人とも」

十神「…ふん」スタスタ

苗木「あ、不二咲クン。どうしたの?」

不二咲「いや、あの、その、なんでもないよ…ごめんなさい」タタタッ

舞園「今はとりあえず霧切さんにわけを聞きましょう」

苗木「あ、バレてたかな」

舞園「エスパーですから」


苗木「でもエスパーな舞園さんでも霧切さんの考えは読めないみたいだね」

舞園「はい…」

霧切「呼んだかしら」

苗木「霧切さん…!」

霧切「その様子だと彼から話を聞いたようね。
私もあのあと考えを改めたのよ。犯人が舞園さんを容疑者にするのはフェイクだと」


苗木「どういうこと?」

霧切「もちろん舞園さん、あなたの容疑が完全に晴れたわけじゃないわ。
ただ、あなたがもし犯人でないならば偶然あそこに居合わせたあなたは
死の前の江ノ島さんに立ち合った最後の貴重なクラスメイト、証人と言うことになる」

舞園「苗木君に教えて戦刃さんに教えなかったわけは?」

霧切「彼女にも時期に言うつもりよ。苗木君は一応私と舞園さんの
話を聞いてるわけだし隠すと何かと五月蠅いだろうと思ってね」

苗木「ははは…」

セレス「三人とも!こんなところにいたましたの?!」

霧切「何かしら、そんなにあわてて」

セレス「腐川さんが…!」

おお、真面目なssだったとは・・
霧切さん死なんといてww


十神「腐川!腐川!しっかりしろ!」

腐川「白夜様…びゃ…く…」

十神「まだ救急車は来ないのか!」

腐川「…」

大神「ぐっ…脈が止まっている…!」

セレス「皆様!三人が…」

セレス「手遅れ…ですのね…」


十神「…救急車が到着するようだ…一応俺が腐川を連れて行くからお前たちはここで待ってろ」

バタン

大和田「くそっ!二人もぶっ殺されて俺たちは何にもできないってのか!」

苗木「いや、手ならあるよ」

霧切「どういう手?」

舞園「分かりました、全員の持ち物検査ですね」

苗木「そうだよ」


苗木「全員のカバンとロッカーを調べて怪しいものがないか調べる…
教員に報告してもらって授業は休講になってるからやるなら今しかない」

山田「ですが…そんなことをしても犯人の凶器が見つかるのですかな?」

舞園「見つかる…と思います」

大神「何があるか分からんが…確信があるようだな」

霧切「何か私の知らない証拠でもあるのかしら?」


セレス「どうぞご自由に」ザザザッ

桑田「うおおっ!金が落ちてきたぞ!」

セレス「拾ってもいいですけど、私の奴隷になるという条件付きで」

桑田「遠慮しておきます」

石丸「よくわからんが…全員鞄の中身をひとつ残らずひっくり返すんだ!」

大和田「俺の鞄にはこう見えて教科書以外入ってないぜ?」

苗木(こういう時石丸君がいると心強いな)


不二咲「うう…」バラバラ

舞園「不二崎君?この黒いノートはなんですか?」

霧切「何?デス…ノート…?」

不二咲「触らないで!」バシン

朝日奈「ちょっと!何やってんのよ!」

大神「待て、朝日奈よ。あのノート、どう見ても様子がおかしい」

やはりか


舞園「あ…あ…!」

苗木「舞園さん?!」

リューク「よお、オマエラ。初めましてだな。そして千尋、『ゼツボウ的』状況だな」

不二咲「や…やだぁ…僕まだ死にたくないよぉ…!」

霧切「不二咲さん、抵抗は無意味よ…うっ…」

苗木「霧切さん、大丈夫?」


霧切「ええ、ちょっと状況が読み込めてないだけよ」

大神「確かにあんなものを見れば誰でも混乱するだろうな」

葉隠「信じねえぞ…オカルトの類は…!」

山田「し…死神の存在などを信じろと言うのか…?!」

苗木「それだけの力があるノートなら『人を殺す力があっても』不思議じゃないよね?」

不二咲「そ…それは…!」


霧切「なるほどね、江ノ島さん…腐川さん…詳細に死因まで書いてある…完璧にね」

朝日奈「不二咲…なんでこんなことしたのよ!あんたはもっと優しい奴だって思ってたのに!」

不二咲「僕の何が分かるって言うの…?!ずっと守られてきた弱い僕を…!」

朝日奈「え…?」

不二咲「強い男になりたかったんだよ僕は!だから陰でみんなを脅かしてる殺人者たちを殺した!」

霧切「なるほど、あなたの技術で警視庁のプログラムに入り込んで名前をそこに書いたと」


不二咲「そうだよ…僕は正しいことをやってきたんだよ…!だから…だか…ら…!うぅっ…!」

苗木「不二咲クン!」

不二咲「ああああああああああっ!」

舞園「心臓麻痺…?」

霧切「ノートにも彼の名前はないわ!」

不二咲「…」

石丸「どうしてだ!どうしてこうも立て続けに!くそおおおおおっ!」




ザワザワ

舞園「結局事件は解決…でよかったのでしょうか」

苗木「クラスも明日は緊急休校と言う形になったけど…」

舞園「まだ腑に落ちませんね」

苗木「舞園さん、もう一度…うちに来てくれるかな」

舞園「え、あ、はい…」

Lと違って全員名前も顔も割れてるから、キラを追い詰めても殺されて終わるよね。


―苗木の部屋

苗木「舞園さん、聞いてくれるかな」

舞園「はい」

苗木「今度こそ、このノートの使い時だと思うんだ」

舞園「?!」

苗木「舞園さんにもこれは予知できなかったかな」


舞園「私を…殺すんですね…その時が来るとは思っていました」

苗木「そ、それは違うよ!」

舞園「え?」

苗木「これが本当のキラを追い詰めるカギになるんだ。
だからクラスメイトにこのノートを見せる」

舞園「でも、そんなことをしたら苗木君が!」

苗木「大丈夫…作戦があるんだ」



―翌日

prr

苗木「あ、霧切さん、今大丈夫?」

霧切「ええ、もちろんよ」

苗木「良かった…真のキラが見つかったんだ」

霧切「本当かしら?」

苗木「嘘なんか吐かないよ。それと昨日不二咲さんが持っていたノートを持ってきて?」

霧切「分かったわ」




霧切「…どこにいるの、苗木君?」

苗木「ここにいるよ、霧切さん」

舞園「話は聞かせてもらいました」

十神「全てお前の計画だったとはな」

霧切「何の冗談?」

苗木「霧切さん、無実を証明するのならそのノートを渡すんだ」


霧切「嫌と言っても聞いてくれなそうね」サッ

苗木「ありがとう…」

霧切「あまり触らない方がいいわ。あなたが真のキラという疑惑が出てくるから、指紋で」

苗木「そんなことはないよ、だって霧切さんにしか不二咲クンは殺せなかった」

霧切「根拠を聞きましょうか?」


十神「苗木の言った通り、このノートにはちぎった跡が存在した。
ノートのルールには『ちぎった部分にも効果が持続する』とある。
つまり不二咲の知らない間にあいつの名前を書くことは可能だった」

舞園「そしてそれが可能なのは予め不二咲君が犯人であると知っているあなただけ」

霧切「どうして私が彼が犯人だと知っていたと言えるの?」

苗木「彼にノートを渡したのも霧切さんだからだよ。
ノートのルールには放棄した際の規定も記されているからね。
ノートを使っていた記憶は消えるけど、もう一度ノートに触れ人を殺すと記憶は戻る」

霧切「随分ルールを記憶しているのね、たったあれだけの時間で」

苗木「僕も所有者だからね、デスノートの」サッ


霧切「!!」

苗木「言い逃れはできないよ?記憶を放棄した後、もう一度記憶を取り戻した所有者は
しばらく立ちくらみを覚えるってレム…こっちの死神が言ってたんだ。
霧切さんは立ちくらみを覚えてた。舞園さんと僕が承認だ」

霧切「ぐっ…!」

苗木「そしてもう一つ証拠があるんだ」


十神「霧切から渡してもらったこのノートには、明らかに違和感がある。
前半だけ筆跡が明らかに違う。そして江ノ島の名前があり、腐川の名前は見当たらない」

霧切(くっ…!やられた…!ここまでノートを確認するとは思っていなかった…!)

舞園「霧切さんはある程度ノートの効能をテストしたうえで、
クラスメイトである不二咲君にノートを譲渡しました」

苗木「さらに譲渡する直前で霧切さんは予めノートをちぎっておき、
不二咲クンが腐川さんを殺すようにそこに書いた。
そして二人の共倒れを狙い、あたかも一旦キラが死んだかのように偽装したんだ!」

霧切「それは違うわ!」ハンロン

苗木「?!」


霧切「ノートのルールを忘れたの?殺したい相手が誰かを殺すと書くことはできない。
書けば心臓麻痺で死んでしまうからね」

苗木「それこそ違うよ!」

霧切「…!」

苗木「霧切さん、それは悪あがきだよ。だって、
腐川さんの名前をあらかじめ書いておいて時間を指定すればいいじゃないか。
そういうルールもあったはずだよ?」

霧切「ぐぐぐ…!」

苗木「僕らはあの時、不二咲クンが腐川さんを殺したと思っていた。
でもそれは偽りだった。もちろん、不二咲クンも殺そうとは思っていただろうけど、
その前に彼は死んでしまった。つまり、殺せるのはその前にあったノートの持ち主だけだ!」


霧切「ふ…ふふふ…超高校級の探偵が…殺人側に回れば…完全犯罪を可能にできる…
そう思っていたけど…案外、脆いものね…予想外の出来事も多いし穴もボコボコ…」

舞園「罪を認めるんですね…」

霧切「ええ…そう…よっ!!」ガッ

十神「仕込んだノートだ!」

戦刃「ペンをしまえ!人殺し!」カチャリ


霧切「ナイフなんて突きつけなくても抵抗なんてしないわよ?」

戦刃「黙れ!盾子ちゃんを殺したくせに!」

霧切「ここまで読んで彼女を隠れさせておくなんて苗木君の癖に…生意気…よ…」

バラバラ

『霧切響子』

苗木「まさか…自殺?!」


霧切「不二咲君へのあなたたちの対応を見て分かったわ…
私の理想をあなたたちは理解できないとね」

舞園「どうしてですか?!日本中の犯罪者を捕まえてきたあなたなら!」

霧切「裁判するのは検察の仕事…私が捕まえた犯人も有責性の問題一つで無罪になりうる…
その世界を変えるために…デスノートを使っていたけれど…私は間違っていたのかしらね…?」

十神「霧切…!」

戦刃「…くっ!」

霧切「苗木君、舞園さん…デスノートを使った者は天国と地獄の狭間を彷徨う…待っているわよ…
ふふふ…ふふ…うああああああああっ!」

苗木「霧切さん!」


霧切「…」ドサリ

舞園「終わりましたね」

苗木「うん、でも沢山の犠牲を出してしまった…クラスだけで…4人」

リューク「んで、オマエラ、ノートはどうする?」

レム「処分は任せるぞ」

苗木「ノートは焼却するよ…ここで」

リューク「そうかい、まあそこまでではなかったが…退屈しのぎにはなったよ」

レム「済まないね…迷惑をかけて」


―不二咲クン、腐川さん、江ノ島さん、そして霧切さんが謎の死を遂げて数ヶ月…
悲しみにくれながらも僕たちは何か重要なことを忘れている気がする。
でも、不思議とその謎にはたどり着かなくていい気がしているんだ。

舞園「苗木君…おはようございます」

苗木「舞園さん…おはよう」

舞園「どうしたんですか?何か物言いたげですよ?」

苗木「やっぱりわかっちゃうよね」

舞園「エスパーですから」

苗木「じゃあこれから僕が言いたいこと、分かる?」

舞園「さあ、そこまでは…」

苗木「じゃあ…今人いないし、ここで言うね」

舞園「は、はい…!」

苗木「僕は…舞園さんのことが…!」


終里


以上です

ありがとうございました

そこからが大事なんじゃ!
書いてください



石丸「僕は悪くない。委員長として悪者を野さ晴らしにして置けるわけないじゃないか。僕は悪くない僕は悪くない…」

と予想していたが違ったか

乙です

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