結衣「綾乃が頭打った・・・」(139)

代行 ID:VifUKcYM0

>>1
おぉ・・・ありがとう
原作は読んでるけど百合姫は追ってない
ほのぼの
書きためあり
綾乃ちゃんメインです

病院
千歳「あやのちゃん平気やろか…」

結衣「気絶したまま救急車で病院だもんね・・・。大事ないといいけど」

京子「うー・・・・・」

結衣「きょうこ、頭抱えてうなってても仕方ないよ。」

京子「だってぇ・・・」

千歳「・・・・・」

結衣(千歳も沈んでる・・・)

結衣「私なにか飲み物買ってくるよ。二人とも待ってて」

結衣(綾乃が生徒会室でペンを踏んで頭を打った・・・ね)

結衣(いつもしっかりしてるのになんでこんなことに・・・)

結衣(今は無事なことを祈るしかないし二人の気持ちもあまり沈まないように気を使わないと・・・)

結衣「おまたせ。お茶でいいよな」

千歳「あぁ、ありがとうなー・・・」

京子「ありがと・・・」

結衣(とは言ってもこんな空気をなんとかするのはちょっと・・・)

結衣「・・・ねえ千歳、あやのはいま頭の検査してるんだっけ?」

千歳「うん、中で血が出てたら一大事やからって・・・」

京子「一大事・・・」

結衣「・・・け、結果が出たら看護師さんが知らせてくれるんだろ?とりあえずお茶飲んで落ち着こう・・?」

京子「・・・・あっ!」

看護師「みなさん杉浦さんのご友人の肩ですよね?検査の結果、出ましたよ」

千歳「どうでしたか!?」

看護師「特に問題ないですよ。念のため今日は検査入院ということになりましたが明日からすぐに学校も行けます」ニコッ

京子「・・・うぇぇ・・・・・・」

結衣「・・!?泣くなよきょうこ・・・・」

千歳「・・・うぅぅぅぅぅ・・・」

結衣「・・千歳も・・・クスッ」

看護師「お話もできますから行ってあげてください。そこの角を左に曲がってすぐの部屋にネームプレートがかかっている部屋がありますから」

結衣「ありがとうございます。ほら二人とも行こう」

綾乃「あら、みんな来てくれてたの?」

千歳「あやのちゃあああん!ガバッ」

京子「あやのおおおおおおお!ガバッ」

綾乃「ひゃあぁ!!ふ、2人ともいきなり抱きつかないでよ!」

京子「だってぇ・・・・」

千歳「うぅ~~~・・・・・」

綾乃「・・・ふふっ。私は大丈夫らしいわよ。ありがとね。二人ともナデナデ」

結衣「・・・・はぁ~。よかったぁ・・・ポスッ」

綾乃「あ、船見さんにも心配掛けてごめんなさい・・・//」

結衣「・・・うん。凄く心配した。さっきまでは2人が今にも泣きそうだったからそっちの方が凄い気になってたけど・・・」

結衣「やっぱり私も泣きたいくらい心配してたみたい・・・グスッ」

綾乃「あ・・・本当にごめんなさい・・・・」

結衣「・・いいよ。無事でよかった。ニコッ」

綾乃「・・・・//////」

結衣(・・・?なんか様子がおかしいような・・・・・)

結衣「綾乃?顔赤いけど本当に何ともなかったの?」
綾乃「え、ええ!本当に何ともなかったわ・・・。とりあえず今日は病院に泊まるけどね・・・」
結衣「・・・そう?それならいいけど・・・。明日は直接学校行くんだよね?」
綾乃「うん。親が送ってくれるらしいわ」
結衣「そっか。じゃあもう面会時間も終わっちゃうし私たちは帰らないと・・・」
千歳京子「うぅぅぅぅぅ・・・・・・グスグス」
結衣「ほら、2人ともいつまでくっついてんの。帰るぞ」
綾乃「もう時間よー」クスッ
千歳「うん・・・また明日な、綾乃ちゃん」
京子「絶対明日だぞ!?学校来るんだぞ!?」
綾乃「わかってるわよ。ほら、帰りなさい」
結衣「じゃあね、綾乃」
綾乃「ええ、また明日ね、船見さん///」
結衣(・・・・・やっぱり何かが・・・)

あぁなんかミスありまくりでごめんなさい

結衣「なあ2人とも」

千歳「んー?」

結衣「綾乃、ちょっと様子おかしくなかった?」

京子「・・・泣いてたからわかんない」

千歳「うちもやー」

結衣「・・・それもそうだな・・・・・」

千歳「おかしかったって、どんな風におかしかったん?」

結衣「いや、うまく言えないんだけど・・・私への対応がちょっといつもと違ったような・・・・・」

京子「気のせいじゃないのー?多分可愛い女の子2人に抱きつかれて綾乃ドキドキしてたんだよ!」

千歳「はっ!もしやうちは綾乃ちゃんの邪魔をしてもうたんか!?」

京子「・・・・邪魔・・か」

結衣(・・・気のせい・・・なのかな?)

ふむ

翌日

ガラッ

京子「あ!おはよー綾乃ー!」

綾乃「あぁ、おはよう、歳納京子」

京子「うんうん。私の言いつけどおりに学校へ来たな。ほめてつかわす」

綾乃「あなたじゃなくて医者に言われたのよ・・・」

結衣「でも来てて安心したよ。おはよう綾乃」

綾乃「あ、おはよう船見さん・・・//」

結衣(・・・・・・・・)

結衣「・・・綾乃ちょっとごめん」グイッ

綾乃「・・?きゃぁっ!?」

結衣(んー・・・・・・・)

綾乃「ふ、ふ、船見さん!?///」

綾乃(顔!顔!顔近い!)

結衣「うーん・・・・」ジー

綾乃「・・・・・・・・/////」

結衣「うーん・・・」パッ

綾乃「あっ・・・・」

結衣(見た目は別になんでもないんだけど・・・)

綾乃「わ、私・・・なにか変かしら・・・・・?」

結衣「・・ううん。多分私の思い違い。いきなりごめんな」

綾乃「う、ううん、別に謝るようなことじゃないけど・・・・・////」

京子「なんだよー結衣。綾乃にあんな顔近付けてキスでもするのかと思ったぞ」

綾乃「きききききききききす!?いきなりへんなこと言わないでよ歳納京子!!////」

京子「だってそれくらい顔近かったし・・・」ムスッ

結衣「そんな脈絡もなくキスなんてするわけないだろ・・・」

京子「結衣ならするかもしれないしー」

結衣「しねえよ」

綾乃「・・・/////」

結衣(・・・・・・・・・)

京子(結衣の言った通り・・・何かおかしい・・・かな?)

千歳「あ、綾乃ちゃん来とるね~。3人ともおはようさん~」

綾乃「おはよう。千歳。もうチャイム鳴るわよ」

結衣「ホントだ。じゃあまたね」

綾乃「ええ。またあとで」ニコッ

結衣(やっぱり何かおかしい・・・よな・・?)

結衣「体育か。行こう京子」

京子「おー」

更衣室

千歳「そういや綾乃ちゃん、頭に包帯とか巻いとかなくてもええの?」

綾乃「ええ、切れてるわけじゃないから平気らしいわ」

京子「ホントかー?千歳からは結構な勢いで転んだって聞いたけど」

綾乃「大丈夫だってば。切れてたら医者が見逃すはずもないしね」

結衣「でも汗かいてしみたりしそうだな。ちょっと失礼」モフッ

綾乃「あっ・・・・//」

結衣「んーー・・・。千歳、どの辺打ってたの?」モソモソ

千歳「左耳の上あたりやね~」

結衣「ん・・・多分ない・・・かな・・・・・」モソモソ

綾乃「で、でしょ!?大丈夫よ!///」

京子(・・・・?)

京子「実は右耳のあたりかもしれないよ!どりゃ!」モフッ

綾乃「ひあっ!?そっちではないから!」

結衣「んー・・・?」モソモソ

綾乃「ふ、船見さん///大丈夫だから////」

結衣「うん。そうみたいだね。でも昨日の今日だし、あんまり動かないで置いた方がいいかもね」

綾乃「そうね。心配してくれてありがとう・・・//」

京子(・・・・・・・・・・・)

京子(昨日結衣が言っていた通り、確かに綾乃がどこかおかしい)
   
   (態度がいつもと違うような・・・)
  
   (私に対しての態度はまぁいつもとそんなに変わらないけど)

   (結衣に対しての態度がいつもとちがうかな・・・)

   (私にあまり優しくなくて結衣に優しいのはいつも通りと言えばそうなんだけど・・・)

   (優しさがさらに増幅されている・・・いや、優しさの中になにか別のものが・・・・・)

   (結衣が近くに来る、結衣に触れられる)

   (そのあとに必ずと言っていいほど赤面する・・・・・)

   (赤面・・・・照れ・・かな・・・?)

   (思い返してみると、前は私が髪を触ったりすると赤面していたような気がする)

   (その照れが今は結衣に向けられている・・・・・・?)

   (・・・・・・なんか・・・おもしろくない)

体育終わり

結衣「京子?どうした?早く着替えて戻るよ」

京子「あ・・ごめん。ちょっと考え事してた」

綾乃「考え事?あなたが?しかも体育の後に?おかしなこともあるものね」

千歳「いやいや綾乃ちゃん、歳納さんだっていろいろ悩みはあるんやで~?」

京子「そうだよ全く!京子ちゃんも思春期の乙女!悩みは尽きないの!!」

結衣「とりあえず早く着替えろ。次遅れるぞ」

京子「へーい・・・・・」

放課後
京子「よーし!部室いこうー!」

結衣「おー」

綾乃「あ、船見さん。ちょっといいかしら・・・・」

結衣「・・・ん?どうしたの綾乃?」

綾乃「えっと、ちょっとお話したいことがあって・・・//」

結衣「・・・・?うんいいけど。京子、悪いけど先行ってて」

京子「・・・・うん。早めに来いよなー!」

綾乃「千歳も悪いんだけど席に行っててくれるかしら?」

千歳「うん。わかったわ~」

結衣「で?どうしたの?」

綾乃「あ、明日って学校休みじゃない?それで・・・・・//」

結衣「休みだね。それで?」

綾乃「・・・ふ、船見さんの予定が空いてるなら一緒に遊びたいなって思って・・////」

結衣「・・・・・・私と?2人で?」

綾乃「そう、できれば2人がいいわ・・・///」

結衣「私は構わないけど・・・。どこで遊ぼうか?」

綾乃「あ・・・ごめんなさい。遊びに誘おうとだけ思ってて考えてなかったわ・・・・・」シュン

結衣「えーっと・・・。じゃあうちに遊びに来る?前に言ったと思うけど一人暮らししてるから自由に使えるよ」

綾乃「ほ、ホントに!?いいの!?」

結衣「うん。うちで何か考え付いたら外に出ればいいしな」

綾乃「・・・じゃあお邪魔するわ///ありがとう////」

結衣「・・・いいえ。じゃあ今日の夜にでもメールするよ」

綾乃「うん!///」

結衣(・・・・・・・)

結衣(やっぱりなにかが・・・・)

   (なんかいつもより私に対して大人しいし照れてる気がする・・・)

   (照れた顔はき京子に向けることが多かったはずなのにな・・・・・)

   (頭を打った後遺症で性格が変わった・・・?)

   (京子の時は偶然、あかりのときはブン殴れば治ったけど)

   (さすがに綾乃を力いっぱい殴るのは忍びないし・・・)

   (ああも照れられるとやりにくいし・・・・変な感じだ)

   (治す方法、今日帰ったら調べてみよう)

京子(やっぱり綾乃が照れてる・・・・)

   (なんで結衣に照れるんだよ。何かあったわけでもないのに・・・)

   (結衣も朝とか体育の時とか綾乃が照れそうなことばっかりやって!)

   (・・・あかりのときみたいに頭を打って性格が変わった・・・とか?)

   (それなら頭を殴れば治るけど・・・・)

   (あかりならともかく綾乃の頭をブン殴るのはちょっと・・・・)

   (でも綾乃と結衣がそういう関係になっちゃうのは・・・・絶対嫌だ)

   (治す方法、今日帰ったら調べてみよう)

部室
ちなつ「京子先輩?黙り込んでどうしたんですか?」

京子「ん・・・・?いやいやちょっと考え事をね・・・」フッ

あかり「あ!京子ちゃんなんかニヒルな感じだねぇ」

京子「フフン。どうだいちなつちゃん。たまにはこんな私もいいと思わないかい・・・?」フッ

ちなつ「別に思わないです」

京子「そんなバッサリ・・・・・」

ガラッ

ちなつ「あっ!結衣先輩こんにちはぁ!」

結衣「あぁ、今日は学校で会わなかったもんね」

あかり「いつもはなんだかんだですれ違ったりするのにねぇ」

京子「・・・・・・」

結衣「京子?どうしたの?」

京子「べっつにー。綾乃は何だって?」

結衣「・・・いや、大したことじゃ無かったよ」

結衣(2人で行くと約束しちゃったし、京子には悪いけど内緒だよな・・・)

京子「ふーん・・・・・」ムスッ

結衣「・・・なんか今日機嫌悪くないか?体育のあたりからちょっと変だぞ?」

京子「悪くないし!別にいつも通りだし!ていうか機嫌悪いの結衣のせいだし!」

結衣「機嫌悪いんじゃん・・・。私なんかしたか?」

京子「自覚ないことが一番悪い!」

結衣「答えになってない・・・・。はっきり言えってば」

京子「・・・・はぁ。ホントに自覚ないならいいや。機嫌悪いのは結衣のせいじゃないしね」

結衣「言ってること全然違うじゃん・・・・・」

京子「ふーんだ」ムスッ

ちなつ(ねぇ、喧嘩・・・?)ヒソヒソ

あかり(多分違うんじゃないかなぁ・・・・)ヒソヒソ

ちなつ(それにしたってちょっと・・・)ヒソヒソ

あかり「・・・ねぇみんな、今そこの角のお店のハンバーグが安いの知ってる?」

京子「ハンバーグが安い!?」

あかり「そう。なにかのキャンペーン中でいつもの半額より安いんだよぉ」

京子「マジで!?じゃあせっかくだしみんなで食べに行こうぜ!」

あかり「うんうんそうしよう!ゆいちゃんもちなつちゃんもいいよね?」

結衣「・・・そうだな。みんなで行こうか」クスッ

結衣(さすがあかり・・・・)

ちなつ(あかりちゃんすごい!空気を一瞬で変えるなんて!)ヒソヒソ

あかり(2人とはずっと一緒にいたからねぇ~)ヒソヒソ

ちなつ(いつも空気な分だけあって空気の扱いは心得てるってわけね!)

あかり(ずっと一緒にいたからだって説明したのにぃ!)

京子「あー結構おいしかったー!」

ちなつ「あの値段なら結構安いかもですねー」

京子「あ!でも大丈夫!結衣のハンバーグもここの味に負けてないと思うよ!」

結衣「それはどーも」

結衣(機嫌悪いんじゃなかったのかよ)クスッ

あかり(京子ちゃんもすっかりいつも通り。提案してよかったよぉ)

京子「よしじゃあまた明日ね!」

結衣「明日は土曜日だ」

京子「おぉ!じゃあまた今度なー!」

あかり「みんなばいばーい!」

ちなつ「またねー」

結衣(さて・・・帰ったら綾乃の頭のこと調べるか・・・・)

京子(あーおなかいっぱい・・・・。帰って寝よーっと・・・・・)

結衣家

結衣(よくある方法は物理的ショックか・・・・)カタカタ

   (でもあかりとは違うんだから殴るのは最後の手段だし・・・・)

   (他には・・・・精神的ショックでも可能性あり・・・・ね)カチカチ

   (精神的ショックっていったい何をすればいいんだろうか・・・・)

   (綾乃が一番衝撃を受ける外部的刺激・・・・・)

   (・・・・・ひとつ・・・・・あるか・・?)

   (でも私しかいない明日にこれは無理だし・・・)

   (・・・・明日は外に出ていろんな刺激を与えてみた方がいいのかな)

結衣「ていうかホントに頭を打ったことで性格が変わったのかもはっきりしないんだよな・・・」

   「とりあえず明日の綾乃の様子を見てからでも遅くないか・・・」
  
   「うん。そうだ。考えても仕方ないし・・・・・」

   「とりあえず寝よ・・・・」

翌日

ピンポーン

結衣「はいはーい」

綾乃「あ、おはよう、船見さん//」

結衣「うん。おはよう綾乃。そういえば私服見るの久しぶりだね」

綾乃「えっと・・・変なとこないかしら・・・?//」

結衣「うん。大丈夫、似合ってるよ」ニコッ

綾乃「ぁ・・・・ぁりがとう・・・・・///」

結衣(試しに笑顔で褒めてみたらめっちゃ照れてるし、やっぱりこれ性格変わってるな・・・)

結衣「ねぇ綾乃。やっぱり今日は外を歩いて見ようよ。せっかくの休日に家にこもるのももったいないしさ!」

結衣(屋内より屋外の方が精神的な刺激を受ける機会が多いしな)

綾乃「・・・そうね。船見さんが一緒ならどこでもいいわ・・・・・///」

結衣(可愛い・・//けどだめ!照れるな私!)

結衣「じ、じゃあ早く行こうか!」

綾乃「今日は人が多いわね・・・」

結衣「暖かくて気持ちいいしねー・・・。なんか歩いてないと寝ちゃいそうだよ」

綾乃「ふふっ。そうね。こういう日に船見さんお出かけできるのって幸せだわ・・・//」

結衣(っ・・・。落ちつけ落ち着け落ち着け落ち着け)

結衣「あははははは・・・・///」

結衣(刺激!刺激を与えなくては!こんなのどかに歩いてたら刺激も何もあったもんじゃない!)

結衣「!・・・綾乃ってからい食べ物苦手だっけ?」

綾乃「いいえ、そんなに苦手でもないけど・・・・・」

結衣「じゃああれ食べてみない?辛いらしいけど苦手じゃないなら平気だよな?」

綾乃「あの販売車の?そうね、食べてみようかしら」

結衣「じゃあそこのベンチに座って待っててよ。私買ってくるからさ」

綾乃「そう?ありがとう船見さん。優しいのね//」ニコッ

結衣「いやいやいやいや!///じゃあそういうことで!タ」゙ッ

結衣(可愛いぞ・・・!これは早く戻さないと・・・・)

結衣「お待たせ、綾乃」

綾乃「あ、ありがとう」

結衣「いーえ」ドサッ

結衣「じゃあいただきまーす」パクッ

綾乃「・・・・・・」ジーッ

結衣「・・・・どうしたの?」モグモグ

綾乃「ぁっ・・えっと・・・ど、どれくらい辛いのか様子見を・・・・//」

結衣「私は辛いの結構いけるからあんまり辛く感じないかな」

綾乃「じゃあ私もいけるかしら・・・・」パクッ

結衣「・・・・・どう?」

綾乃「・・・・うん。そんなに辛くは・・・でも後味ちょっと舌に来るわね」モグモグ

結衣「まぁ確かに」

綾乃「・・・・やっぱりちょっと辛いわ・・」

結衣「そういや販売者に飲み物もあったんだった。買ってくるよ」

結衣「え?いや今度は私が・・・・」

結衣「いいってば。あやのは座ってて」スクッ

綾乃「あっ・・・・・//」

結衣「はいどうぞ」

綾乃「うん・・・ありがとう。船見さんは、やっぱりすごく優しいわ///」

結衣「っ・・別に。そんなことはないってば。最初から買っておくべきだったわけだしね」

綾乃「それでもよ。ありがとう船見さん//」ニコッ

結衣「・・・・・っ//」

結衣(やっぱり苦し紛れに提案してみた辛味なんかが大きな刺激になるわけがなかった・・・・!)

綾乃「ん・・・。船見さん、口の周りについてるわよ」

結衣「ん・・・。あれ・・・・」ゴシゴシ

綾乃「そこじゃないわ・・・・」スッ

結衣「っ・・」

結衣(指ですくって・・・・まさか)

綾乃「んっ・・」ペロッ

結衣「」

綾乃「ふふっ・・・・・////」

結衣「」

おお…

結衣「アリガトウゴザイマス・・・・・/////」

綾乃「うん・・・////」

結衣(いかんだめだ!勘違いするな私!綾乃が本当に好きなのはわたしじゃないだろ!)

結衣「も、もう食べ終わったよな!?座ってたら時間もったいないし行こうか!」

綾乃「うん、そうね」

結衣「とりあえず街の方に出てぶらぶらしよう!」

綾乃「わかったわ」

街・・・・・・・
綾乃「やっぱりひと多いわねぇ」

結衣「そうだねー・・・・・ん!」

結衣(いい刺激みつけた!)

結衣「綾乃!あれ!」

綾乃「?ホラー映画?」

結衣「そう!私あれ見たかったんだよ!おごるからさ、一緒に見よう?」

結衣(ホラー映画での精神的ショックは結構大きい!これなら性格も戻るかもしれない!)

綾乃「誘ってくれるのはありがたいけど・・・ホラーはちょっと・・・・・」

結衣「大丈夫だって!私が一緒にいるんだから!・・・・っ・・!」

綾乃「・・・・・・・///」

結衣(・・・とっさにこんな恥ずかしいことをっ・・・・・・////)

綾乃「・・・そうね。船見さんがついていてくれるなら安心・・・かな・・・・///」ニコッ

結衣「っ!///じゃあ入るよ!///」

綾乃「うんっ!」

観賞中
結衣(そろそろ驚かしになにか大きな展開きそう・・・・)

綾乃「・・・・」ビクビク

ドーン!!

結衣「っ!」ビクッ

綾乃「きゃぁっ!!!!!」ガバッ

(いっ!?)

綾乃「ぅぅぅぅぅぅぅぅ」ブルブル

結衣(腕組んで・・・・!)

結衣「あ、綾乃、綾乃。大丈夫だから・・・」ヒソヒソ

綾乃「だって・・・・怖いぃ・・・・・・」

結衣(ち、ちなつちゃんと違ってしがみつかれても痛くないし・・・すごい可愛いしどうしようこれ!///)

綾乃「・・・・・・・・」ビクビク

結衣(振りほどくのもかわいそうだし良い匂いする・・・・。けどダメ!惑うな私!気をしっかり!)

映画館の外
綾乃「ふ、船見さんごめんなさい。私途中からずっとしがみついてたわね・・・・」

結衣「いや、気にしなくてもいいよ。誘ったのは私だしさ・・・・・」

結衣(あれでも戻らないか。結構怖かったからショックもそれなりのはずなのに・・・。じゃあやっぱりあれしか・・・)

綾乃「腕、痛くなかった・・・?」ウルッ

結衣「う、うん!全然平気だから!」//

綾乃「・・・そう?よかったぁ・・///」

結衣「・・じゃあ次!次はどこ行こうか!?どこかあるかな!?//」

綾乃「・・・じゃあ・・船見さんの家に行きたいわ・・・・・//」

結衣「」

結衣「私の家・・・?」

綾乃「うん。ダメかしら?一度も行ったことないから入ってみたいなぁって・・・・・」

結衣「いやいや、だめなんかじゃないよ!」

綾乃「あ・・・///じゃあ・・・」

結衣「・・・そうだね。行こうか」

綾乃「うんっ!」

結衣(この綾乃と2人きり・・・・・でも私なら耐えられるはず・・・っ)

綾乃「・・・・・・」モジモジ

結衣「・・?どうしたの?」

綾乃「ぁ・・・えっとね、船見さんが嫌じゃなかったらでいいんだけど・・・・//」

結衣「・・・・・?」

綾乃「・・・手。・・・・・・つないじゃダメかしら・・?///」

結衣「」

綾乃「え、映画がすごく怖くって!//だから・・・・・その・・・・・・・・」

結衣「えっと・・・・///」

綾乃「っ・・ごめんなさい!今のやっぱりなしっ!忘れてっ!//」スタスタ

結衣「綾乃っ!」パシッ

綾乃「あっ・・・・・・///」

結衣「・・・・べ、別に嫌なわけじゃなくて・・・驚いただけだからさ!ほら帰ろう!」

綾乃「・・・・・ええ///」

結衣(落ち着け・・・。ただ手をつないでるだけだし今の綾乃はおかしいんだ・・・・)

京子家

京子「ふわぁ・・・・・って、もう午後じゃん・・・・」

   「昨日帰ってすぐ寝て・・・だから・・・・・・」ポケー

   「結構寝たね・・・・・・・」

   「・・・・・なんか・・昨日やることあったような気がするんだけどな・・・・・・・」

   「・・・・・宿題?・・・まさかねーやるわけないし・・・」

   「どうせ結衣が見せてくれるんだからー・・・・・・」

   「・・・結衣。結衣。そう結衣だ!結衣でなんかあった・・・・!」

   「・・・・・・・・・・・綾乃!綾乃が頭打って性格変わったのかもしれないんだよ!」

   「調べろ調べろー!」

京子「・・・・・あかりじゃないんだし、物理的ショックは無理だとして、次善の策は精神的ショックか・・・」

   「精神的・・・・・綾乃のプリンを片っ端から食べていくとかかな」

   「・・・・あ!確か綾乃は蛇が嫌いだから顔に蛇投げつけるとか!」

   「・・・そんなことしたら結衣がすげー怒りそうだからなしかな・・・・」

   「あーもう結衣と相談すればいいや。綾乃が変なの気付いたのあいつだしなんか策も思いついてるだろ!」

   「というわけで電話ー・・・・・・いや」

   「ご飯食べたいし直接行くか・・・・」

   「一応道で蛇探して行けば一石二鳥だしね!」

結衣家
結衣「いらっしゃいー」

綾乃「お、おじゃましまーす・・・・」

結衣「よいしょっと。・・・・・・どうしたの?上がらないの?」

綾乃「・・・・・えっと・・///船見さんの靴は脱ぎやすいからいいかもしれないけど私のは・・・////」

結衣「・・・・・あぁ、確かに脱ぎにくそう」

綾乃「でしょ?だからその・・・・・・」

結衣「?」

綾乃「手をつないだままじゃ脱げないの・・・////」

結衣「っ・・ごめん!///」パッ

綾乃「ううん・・・ずっと繋いでてくれて嬉しかった・・・・・////」

結衣(一息ついたらあいつ呼ばないと・・・・もう結構限界・・!//)

綾乃「あぁ、なんか船見さんの部屋って感じねー」

結衣「私の感じってなにそれ」クスッ

綾乃「ゲームがあって漫画があってパソコンがあって、でも整頓されててね」

綾乃「歳納京子の部屋も漫画とかたくさんありそうだけど整頓されてるイメージはないわ」

結衣「それはその通りだね。あいつの部屋はそこそこ汚いよ」

綾乃「ふふっ。でしょうね」

結衣「綾乃は普段家で何して過ごしてる?」

綾乃「んー・・テレビ見たり本を読んだりかしら」

結衣「じゃあ私と京子みたいににゲームとかは無理だから・・・」

綾乃「あ、でもゲームを見てるのは好きよ?だからやってほしいわ」

結衣「え?せっかく遊びに来たのに私だけゲームするのはちょっと・・・」

綾乃「じゃあ歳納京子が遊びに来た時はどうしてるの?」

結衣「えーっと・・・・どっちかがゲームしてやってない方は見てる・・・」

綾乃「じゃあいつもと同じじゃない!私も見るの好きだし、やって?」

結衣「・・・・ん。じゃあレースゲームでもしようかな」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

綾乃「ぶっちぎりじゃない!すごいのねぇ」

結衣「最初は相手も遅いからね。このレースからは結構速いはず・・・・・」

綾乃「あ、ホントだ早い。がんばれー!

結衣(・・・・・・可愛い声援・・//)

結衣「・・・・危なかった。ここで負けたら後々きついし」

綾乃「ふふふ・・・・///」

結衣「やば、スタートダッシュ失敗した・・・・」

綾乃「・・・・・・・・」ジーッ

結衣「・・・・・・・・」

綾乃「・・・・・・・・」ジーッ

結衣「・・・・・・・・ねぇ」

綾乃「なに?」

結衣「・・・・・そんなに顔を見つめられるとやりにくいんだけど・・・」

綾乃「あっ・・・ごめんなさい。船見さんの真剣な顔を見ることってあまり無いからつい見いちゃって・・・・////」

結衣「っ・・・!////」ズルッ

綾乃「ごめんなさい手元狂わせちゃった!」

結衣「平気・・・なんとか・・・・・////」

結衣「ふぅー」

綾乃「すごいすごい!全部1位になっちゃった!」

結衣「全部1位は初めて。へぇ、こんな終わりになるんだ・・・・・」

綾乃「私の応援が効いたかしら・・・・///」

結衣「・・・・・そ・・うかも////」

綾乃「ふふっ、よかったわ」ニコッ

結衣(やばい!もう一人で耐えるのは無理!むずかゆくて死ぬ!携帯!携帯どこやった!?)

綾乃「あっ、やっぱり料理の本で勉強してるのねー・・・・」

結衣「ん?・・まぁいきなり自分でやってもおいしいのはできないしさ・・・・・」

綾乃「へー・・・・・・・」パラパラ

結衣「・・・・・・・いい時間だし何か作ろうか?」

綾乃「えっ!?ホント!?///」

結衣(って!何言ってんだ私!あいつ呼んでショック与えないとダメなのに・・・!)

結衣(でも言ってしまったことを引き下げるわけにもいかないし・・・・)

結衣「うん。冷蔵庫にあるもので作るから何ができるかはわからないけどね」

綾乃「船見さんが作ってくれるならなんでもいいわ////」

結衣「・・・・っ////」

(早くあいつに電話を・・・・

ピンポーン

綾乃「あら、お客さんね」

結衣(まさか・・・・・・・!)

結衣「はい」カチャ

京子「おーい結衣ーごh」ガチャ

結衣「綾乃ちょっと待っててね」ダッ

ガチャ

結衣「京子!たまにはいいタイミングで来るじゃないか!」

京子「え・・・なにテンションあがってんの?」

結衣「いいから」ガバッ

京子「うぉっ!!」

バタン
京子「なんで外でるんだよ?」

結衣「色々あるんだ・・・・・」

京子「・・・・?そういや見慣れない靴があったけど買ったの?」

結衣「京子、落ち着いて聞いてくれ・・・・。」

京子「・・・なんか今日おかしいぞ?私との立場がいつもと逆じゃん」

結衣「いいから!あの靴はな・・・・・綾乃のだ」

京子「はぁ!?なんd」ガバッ

結衣「あんまり大きな声を出すな。色々あったんだよ」

京子「・・・・いろいろって何だよ。昨日の綾乃の話は遊びに行こうって用事だったのか?」

結衣「まぁそういうことになる。それは今は置いておいてだ」

結衣「お前、綾乃がおかしいこと気づいてるよな?」

京子「・・・・なんとなくはね。ご飯を食べるついでにそのことを相談しに来たんだし」

結衣「変な事態なんだから普通はご飯がついでだろ・・・。まぁいい。治し方は一応調べておいたんだけど・・・」



京子ちゃん出現以降はあんまり綾乃ちゃん可愛い!って展開じゃないです

京子「物理的ショックと精神的ショックってやつ?」

結衣「そうだ。でもできれば物理的ショックは与えたくない。綾乃はあかりや京子とは違うんだからな」

京子「自分のことは覚えてないけど、それは私も同じだよ。あかりとは違うんだから」

結衣「だから精神的ショックしかないんだけど・・・・お前は何か効果的な方法を思いついたか?」

京子「・・・・・顔に蛇を投げつけるとか」

結衣「・・・・・ありっちゃあありかもしれないな・・・」

京子「マジかよ。ほとんど冗談なんだけど・・・。どんだけ追いつめられてんの結衣・・・。でも結衣んち来る途中で探してきたけどいなかったんだよねー」

結衣「じゃあもう私の案を話すからとりあえず聞いてくれ。そして実行しろ」

京子「実行しろって私がするのか?あんまりひどいことはしたくないんだけど・・・・」

結衣「大丈夫だ。まったくひどくないし、お前も本来の綾乃も幸せになれる解決法だ」

京子「幸せに・・・・?よくわかんないけどとりあえず聞くよ」

結衣「よし。じゃあまずは今の綾乃の状態からな・・・・」

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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結衣「この話で綾乃の状態は把握できたよな?」

京子「まぁ・・・・そこそこ・・・・」

結衣「その上で、精神的ショックを与える解決策を貴様に授ける。心して聞け」

京子「・・・なんか結衣おかしいぞ」

結衣「茶々を入れるな!いいか?本来の綾乃がもっとも精神的なショックを、いや、衝撃を受けて心が揺さぶられるのはな・・・・」

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京子「・・・・・!?はぁ!?」

結衣「絶対これだこれしかない」

京子「いやいやいや!無理無理!」

結衣「なんでだよ!これは京子が先に進むチャンスでもあるんだぞ!?」

結衣「今までの日常が続いていたならお前はずっと先に進まないだろ!それじゃ泣き虫で引っ込み思案だった昔と変わらないじゃないか!」

京子「!・・・・・・・それは・・・・」

結衣「京子がそんな自分を変えたくて努力してきたのを私は知ってる。努力のおかげで京子は強い子になった」

結衣「でも、こういう大事な時にこそ、今までの努力が本物だったのか、本当に変われたのか、強くなれたのかがわかるんじゃないのか?」

京子「・・・・・・・・・・・・・・」

結衣「一番平穏で、一番幸せな終わり。それを迎えるには、お前が踏み出すしかないぞ」

京子「・・・・・・・・・・・・・・・・私は・・・」


綾乃ちゃんには幸せになってもらわないと・・・

ガチャゴッ
京子「痛ぁ!!」

綾乃「あ、ご、ごめんなさい歳納京子!大丈夫!?」

京子「お、おう・・・・平気平気・・・・・」

結衣「後頭部に思いっきりドアが・・・・」

綾乃「切れたりしてないかしら」モフッ

京子「おわぁ!///」

綾乃「んー・・・・うん。多分大丈夫。ごめんね?」

京子「いいよいいよ。平気だから」

綾乃「それならいいけど・・・。それより2人ともどうしたのよ?ちょっと大きな声みたいなのが聞こえたけど・・・・」

綾乃「・・・・喧嘩だったら生徒会副会長として仲裁に入るわよ!」

結衣「あぁ違う違う。喧嘩ではないんだ。ちょっと京子に言い聞かせてただけ」

綾乃「言い聞かせてたって・・・・なにをよ?」

京子「なんでもないなんでもない!結衣!おなか減った!ごはん食べよう!」

結衣「お前・・・その前にさ・・」

京子「後で絶対するから!とりあえず先にご飯を!」

結衣「・・・・まぁいいか。ちょうど作ろうとしてたしな。とりあえず中に入ろう」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

結衣「思ったより材料あるしいろいろ作れそうかな・・・・」

綾乃「船見さん、私も少しはできるから手伝うわね」

結衣「そう?人手もあるならちょっと豪華に行こうか」

京子「私も手伝うぞー!」

結衣「うん。3人ならもっと楽だ」

綾乃「歳納京子、あなた料理できるの?」

京子「あったりまえじゃん!」

結衣「京子はやればほとんどのことはできるからね。うまく使いこなせれば重宝すると思うよ」

京子「道具や動物みたいに言うなよ・・・」

綾乃「船見さん、切った野菜はどうすればいいのかしら?」

結衣「足元の戸棚にボウルがあるから適当な大きさの奴に入れといて」

京子「結衣ー、混ぜ終わったぞー」

結衣「じゃあレンジを500Wにして40秒加熱、終わったらテーブルの上において熱を冷ましておいて」

京子「冷蔵庫に入れればいいじゃん?」

結衣「冷え過ぎてもだめなの」

京子「じゃあ冷める間にアイスでも食べよーっと」

結衣「おい他にもやることあるから!」

綾乃「ふ、船見さん!次はお肉を切ればいいのよね?どうやって切ればいいのかあんまり覚えてないんだけど・・・」

結衣「あぁ、まずは皮をはいで、その皮を一口大に切るの。肉自体は均等な厚さになるように切ればいいから」

綾乃「なるほど・・・。ありがとう」ニコッ

結衣「う、うん・・//」

京子「・・・・おい結衣!温め終わった!次は!?」ムスッ

結衣「まず温め終わったものをテーブルに置け。次は玉子割ってかき混ぜといて」

京子「おー・・・・。見ろ!片手で割るぞ!」

結衣「絶対無理だからやめてくれ!もったいない!」

京子「大丈夫だって!どりゃあ!グチャッ」

結衣「・・・・・・・・・」

京子「・・・・・・・・・」

綾乃「船見さん!あんなのは放っておいて、この次はどうしたらいいの?」

結衣「えーっと切り終わった肉は」

京子「結衣!ウエットティッシュどこ!?」

結衣「適当に探せ!」

綾乃「ちょっと歳納京子!そこにあるティッシュ濡らして使えばいいだけでしょ!船見さんに迷惑かけないで!」

京子「なんだとぉ!?それを言うなら綾乃だってそうだろ!切った肉なんて次使うまで適当な器に入れておけばいいんだから!結衣に聞かなくてもわかる!」

綾乃「もしすぐ使うんだったら器汚しちゃまずいでしょ!?船見さんの家のものなんだから!」

京子「器は使うためにあるんだから結衣の家のものとかは関係ないし、あとで私と結衣で一緒に洗うんだからいいんだよ!」

結衣(・・食事は・・何時になるかな・・・)

   (・・・・しかも2人の心情は食い違ってるけど京子と綾乃が私を取り合ってるみたいに・・・。本来ならありえない光景でむずかゆい・・・・)

   (京子の態度もはっきりしないし・・・・)

   (このままだと私が綾乃に落とされてしまう・・・・・・)

結衣「完成に1時間半かかりました」

綾乃京子「・・・」

結衣「多分私一人なら45分くらいだったかな」

綾乃京子「・・・・・・はい・・・」

結衣「いただきます」

綾乃京子「・・・・・いただきます」

綾乃「あ、おいしい・・・」

京子「私が作ったんだから当然だ!」

綾乃「私たちは船見さんの指示通りにやってただけでしょ・・・」

結衣「でも指示しても上手にできない人もたくさんいるみたいだし、京子はよくやったよ。もちろん綾乃もね」

綾乃「そ、そうかしら・・・///」

京子「・・・・・」ムッ

結衣(あぁそうだ。今の綾乃をほめると綾乃は照れて京子は不機嫌になるんだった・・・)

結衣(不機嫌になるくらいなら覚悟を決めてくれよ・・・)

結衣「量も多いし、冷める前に食べるぞ京子。アイスもあるからな」

京子「・・・それならまぁ大目に見てやろう」

結衣「なんで上から目線なんだよ・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

綾乃「はー・・・・おなかいっぱいだわ・・・」

結衣「ちょっと多かったね・・・」

京子「結衣、アイス!」

結衣「食ったばっかりだぞ・・。その前に食器洗っちゃわないと落ちにくくなるから待ってろ」

綾乃「あ!洗うのは私がやるわ。作る時はあれだったし・・・・」

結衣「え?いいよ別に。多いから一人じゃ時間かかるし」

京子「じゃあ私もやる!結衣は休んでろ!」

結衣「・・・そうか?じゃあ2人に任せるよ」

カチャカチャ
京子「うまかったなー」

綾乃「そうね。船見さんは本当にお料理が上手だわ」

京子「・・・・・・・・・だね」

綾乃(やっぱり船見さんは素敵な人・・・)

綾乃「・・・・・・・ねぇ、歳納京子」

京子「・・・・・なにさ」

綾乃「・・・あなたと船見さんはどういう関係なの?」

京子「・・・・・・・別に。友達だよ。昔からずっと一緒の友達」

綾乃「そう。ならいいわよね。今日あなたが来てくれて決心がついたわ」

京子「・・・なにが?」

綾乃「私、船見さんに告白するから」

京子「・・・っ!!」

綾乃「あなたたちが恋人同士じゃないのならいいわよね?正直望みは薄いと思う・・・いえ、ほとんどないでしょうけど・・・・」

綾乃「でも伝えるの。そう決めた。あなたが船見さんのことをどう思ってるのかは私にはわからないけど、ここまできたらそれは関係ないわ」

京子「・・・・・・・・そっか」

綾乃「ええ。船見さんとの付き合いはあなたのほうが長いんだから、後で私が伝える前にあなたの気持ちを伝えることができるように言っておくわ」

京子(違うんだよ綾乃・・・・・私はね・・・・・・・・)

綾乃「だから、早く洗ってしまいましょう」


京子(あかりが頭を打った時も今までずっとその性格で生きてきたみたいにふるまってたし)

   (今の綾乃は結衣のことがずっと好きだったんだ・・・・)

   (私は・・・・・・・)

結衣「あ、終わったんだ。2人ともありがとう」

綾乃「おいしいごはんのお礼だもの。こちらこそありがとう、だわ」

京子「・・・・・・・・・・」

結衣「京子・・・?どうした?」

京子「・・・いや、えっと・・・・・・」

綾乃「・・・・・・・・・」

京子「・・・ねぇ、結衣。私は昔とは違うのかな?変われたのかな?強く・・・なれたのかな・・・・・?」

結衣「・・・!・・・・・・強くなれたと・・私は信じてる。」

京子「そう・・・なのかな・・・・・・・・」

綾乃「・・・・・・船見さん。私からお話があるんだけどいいかしら?」

結衣「・・・うん。とりあえず2人とも座りなよ」

綾乃「・・・・・そうね。ほら、歳納京子も」

京子「うん・・・」

結衣「それで?話っていうのは?」

綾乃「・・・・・・・・・・船見さん、私は・・・・・」

京子(私は変わった・・・・!)

   (私は・・・強く・・・・・強くなったんだ・・・!)

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以下回想

結衣「よし。じゃあまずは今の綾乃の状態からな・・・・」

結衣「今の綾乃は私のことが好きだ」

京子「・・・・・・なにその自信」

結衣「だってそうとしか考えられないんだよ!一日一緒にいてすごい好き好きオーラが出てるんだよ!」

京子「なんだよそのオーラ・・・・。結衣疲れてる?」

結衣「・・・・あんな可愛い綾乃をずっと見てたら疲れるにきまってる・・・」

京子「可愛いとか言うな」

結衣「それくらいはいいだろ。とりあえず今の綾乃は好きな対象がお前から私に移ってるんだよ。」

   「私たちに対する基本的な態度は変わってないから気持ちだけが移動してしまってるに違いないんだ」

京子「・・・その・・・さ。まず、いつも結衣が言ってくれてる綾乃が私を好きだっていうのは絶対なの・・?」

結衣「それは前から言ってるだろ。絶対お前のことが好きだよ。それなのにお前はいつもうじうじして・・・・」

京子「だ、だってしょうがないだろ!確証なんてないんだから告白して断られたりしたら・・・・」

結衣「私がそういってるんだからもう確実だって!こういう大事なこと適当言ったりはしないよ」

京子「それは・・・そうだけど・・・・・でもぉ・・。」

結衣「・・・・・。とりあえず、今は綾乃の好きな人がお前から私に移っていることがわかればいい」

以上回想
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綾乃「船見さん・・・・・私は・・・・っ・・」



京子(結衣とあかりに守られてた私とは・・・もう違うっ!!)




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その上で、精神的ショックを与える解決策を貴様に授ける。心して聞け
本来の綾乃がもっとも精神的なショックを、いや、衝撃を受けて心が揺さぶられるのはな・・・・

「京子からの告白だ」

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京子「待って!!!!!」

結衣「・・・・・・・・!」

綾乃「なによ・・・・」

京子「・・・・私・・・私は・・・・・私・・・・好き・・なのは・・・」

結衣「・・・・・・・」

京子「・・・・あ・・・・・ぁ・・・・・ゃ・・・・・」

綾乃「・・・・・・・・・・?」

京子「・・・・・・・・・・・・・っ!!」ガバッ

綾乃「っ!?・・・・・・・・・!?」

チュゥ

結衣(思いっきり押し倒して・・・・キスしやがった・・・・・!)バッ

京子「ん・・・・・・・・・ん~・・・・・・・」ギュウゥゥ

綾乃「んぅ!?・・・・・・・・んんん・・・・・・!」

京子「んー・・・・・・・・・・!」バッ

綾乃「・・・・・!?歳納京子いきなりなに!?なんでキスなんて・・・・!!ていうかここどこ・・・!?」

結衣(・・・・・・!!自分の居場所が分からないってことは・・・!)


京子「・・・・・・っ!なんで!?わかんないの!?じゃあ教えてあげるよ!」

   「私はね・・・・!」



   「綾乃のことが大好きなのっ!!」

京子「綾乃のことが好きで好きで好きで・・・・。結衣にも相談したりして・・・・・」ポロポロ

綾乃「!?・・・・ちょっとなんで泣いてるのよ・・・!」

京子「それなのに綾乃は頭打ってから結衣のことばっかり見て、結衣のしぐさに照れて!結衣のこと好きになって!結衣に告白しようとして!」

   「・・・・・・こんなことになるなら・・・結衣の言うとおり告白しとけばよかった・・・」ポロポロ

   「それなら・・・こんな思いしなくて・・・・・済んだかもしれないのにぃ・・・・」

   「ぅぅぅぅ・・・・・・・ぅぇぇ・・・・・・・・」

綾乃「・・・・・・・・?」

結衣「・・・綾乃、よくわからないかもしれないけど今は・・・・・・」

綾乃「・・・えぇ・・・・・・・」ギュッ

京子「!?・・・なにさ・・同情なんていらないし・・・・。早く結衣に告白したらいいでしょ・・・・・・・」

綾乃「・・・あなたが何言ってるのか全く理解できないけど・・私は船見さんのこと、好きじゃないわよ?」

京子「・・・・・・・ふぇ?」ポロポロ

綾乃「いや、でも嫌いなわけじゃなくて・・・・あぁもう今は細かいことはいいわ」

   「あなたの言ってることどころか、なんで私がこんなところにいて、こんな状況になってるかもわからないけど・・・・」

綾乃「・・・私・・・あなたのことが好きよ・・・・・?」

京子「・・・・・・え・・・?」

綾乃「だから、私は、あなたのことが好き。歳納京子のことが好きなの。」

   「ずっと言いたかったけど、どんな時だって強いあなたと自分の気持ちを伝えることにも躊躇してしまう弱い私では釣り合わないって思ってた」

綾乃「だから・・・すごくうれしい・・・・・・」ギュッ

京子「・・・・ぇ?なんで・・・?・・・さっき結衣に告白するって」グスッ

結衣「・・・・多分・・・戻ったんだよ」

京子「・・・戻った?」

結衣「そう、戻った。好きな相手にいきなりキスされるなんて精神的にはすごい衝撃だろ」

   「そのおかげで、頭を打つ前に戻ったんだよ。私が考えた言葉による告白よりも、確かにこっちのほうが効果が高いな」

京子「・・・なんで戻ったってわかるの?」

結衣「お前やあかりのときと反応が同じだったからだ。戻った時は自分が今まで何をしていたのか覚えていないんだよ」

   「だから、綾乃としては、生徒会室でバランスを崩したと思ったら次の瞬間は京子にキスされてたって感じになってるんじゃないかな・・・」

京子「・・・綾乃?どうなの・・・って泣いてる!?どうしたの!?どっか痛めちゃった!?」

綾乃「・・・だって・・・・ずっと好きで・・・・・やっと言えたから・・・・・・」ボロボロ

京子「・・・・・・・・」

結衣「・・・ほら、さっき京子が泣いた時は抱きしめてもらっただろ?お返ししないとな?」

京子「・・・うん・・・・・・・」ギュッ

綾乃「ぅぇぇ・・・・・・・・」


・・・ありがとう、綾乃。・・・・・大好き

そのあとはというと、綾乃が泣きやんだ後は2人そろって黙り込み、恥ずかしさで真っ赤になった顔をたがいに見られないようにしばらく抱きしめあっていた。

なんだか面白くて、その様子を見ながらおなかを抱えて私が笑いだしたら、2人同時に「笑うな!」って大きな声で言って。

2人が顔を見合わせた瞬間、京子は私の後ろに、綾乃は部屋の隅に行って、頭を抱えていた。

そこで私が笑い転げても2人は全く反応せず、私の大笑いが終わるまで、この部屋で動くものはデジタル時計の数字と船見結衣の2つだけだった。

結衣「はぁはぁ・・・・もう・・・別に面白くないのに何で笑ってるんだろ・・・くくくっ」

京子「結衣・・・いつまで笑ってんの・・・・・」

結衣「・・うん・・・もう・・・・・平気・・。だって2人とも顔真っ赤でさぁ・・・ふふっ」

綾乃「船見さん・・・忘れてちょうだい・・・・////」

結衣「えー・・・千歳と1年生のみんなにも言うよ?」

京子&綾乃「それは待って!」

結衣「なんでさ?どうせばれるんだから早い方がいいよ。最初に言ってしまえば祝福の言葉があって終わりだよ?」

京子「それは・・・そうかもしれないけど・・・・・」

綾乃「恥ずかしいし・・・///」

結衣「あとでばれる方がもっと恥ずかしいって。大丈夫、私が言ってあげるからさ」

綾乃「・・・じゃあ・・・お願いするわ・・・・///」

京子「うん・・・・//」

結衣「よし。じゃあもう遅いしお風呂入って寝よう?2人とも疲れてるだろ?」

綾乃「そうね・・なんだか足がすごい疲れてるような・・・なんでかしら?というより、ここは船見さんの家?私、ここまでどうやってきたの・・・?」

結衣「そのあたりは明日にでも話すよ。今日は気にしないで。私お風呂沸かしてくるから」

私は2人を置いてお風呂場に向かった。期待通りの光景をまた見ることができるかもしれないから。

できるかぎりゆっくりとした動作でお湯を出す。そして開け放しにしてきた居間へと続く扉の影に隠れて居間の様子をうかがう。

そこには予想通りの光景。

となりに座っているのに互いの顔を見ることもできず、うつむいて黙り込んでいる2人がいて。

私がまた笑うと2人して大きな声で「笑うな!」って。


翌日以降の2人は表面上はいつも通り、でもどこか意識しあってぎこちない会話。私は、そんな会話を聞いているのがうれしくて。

泣き虫だった親友が、偶然というきっかけの力を借りたとはいえ、自分の力で本当の強さを手に入れたことが、うれしくて。ちょっぴりさみしくて。

でも、あの子が、京子が、幸せになって行けるのならそんなさみしさなんて平気。

私はまだ、恋とか愛とかはわからないけど、私の少し先を行った京子のように、いつかはその幸せを分かち合う存在ににめぐり逢えたらいいと思う。

その存在の性別が、どっちになるかわからないけど。


おわり

うまくまとまらなかったので最後は結衣のモノローグでなんとか
最初に結綾期待してくれた方はすまん
俺も結綾も京綾も好きだけど綾乃ちゃんの本当の幸せは京子と結ばれることだと思うので
結衣は原作で恋には興味ないと言ってるしまだまだ独立して頑張ってほしいところ
では乙

乙乙
代行した甲斐があった

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