少年「スライムだ」スライム「にゃー」(126)

少年「逃げなきゃ」

スライム「にゃー」

少年「殺される」

スライム「にゃー」

少年「・・・」

スライム「にゃー」

少年「?」

スライム「にゃー」

少年「にゃー」

スライム「にゃー」

少年「ねこなの?」

スライム「ちがうよ」

俺「少年のケツにチンコいれよう」ズブ

少年「にゃー」

俺「気持ちいい」

少年「にゃー」

少年「じゃあなに?」

スライム「スライムだよ」

少年「?」

スライム「たたかうのはきらいだから」

少年「だから鳴くの?」

スライム「いかくしてるの」

スライム「にゃー」

少年「・・・」

スライム「・・・」

少年「面白い」

スライム「こわくないの?」

少年「うん」

スライム「ばかな」

少年「・・・」

スライム「いかくにはもってこいのなきごえとおもってた」

少年「スライムだね」

スライム「うん」

少年「すごく平和てき」

スライム「にゃー」

少年「あっ、怒った」

スライム「ばかにするなっ!」

少年「本当のことだよ」

スライム「ぼくはつよいんだ!」

少年「でもスライムなんでしょ?」

スライム「にゃー」

少年「だってお父さんもお母さんも村長もスライムは怖くないって」

スライム「にんげんにくらい」

少年「だったら闘う?」

スライム「にゃー」

少年「にゃー」

スライム「にゃー」

少年「てやっ」

スライム「いてっ」

少年「ほらあ」

スライム「まだまだ!」

少年「きかない!」

スライム「あいたっ!」

少年「僕の勝ち」

スライム「にゃー・・・」

スライム「にゃー」

少年「ほらね」

スライム「なっとくいかない」

少年「だったらもう一回やる?」

スライム「のぞむところだ!」

少年「にゃー!」

スライム「にゃー」

少年「ふふふ、また僕の勝ち」

スライム「なんで・・・」

少年「気合いが足りない」

スライム「にゃー」

少年「にゃー!!」

スライム「!?」

少年「気合いが足りない」

スライム「むむ」

少年「なにもかも負け」

スライム「ばかにするなっ!」

少年「ふふ」

スライム「にゃー」

スライム「に、」

スライム「にゃー!・・・げほごは・・・」

少年「声量足りないね」

スライム「くそー」

少年「もう夕方だから帰らなきゃ」

スライム「えー」

少年「明日またくるね」

スライム「ぜったい」

少年「うん」

スライム「やくそく」

少年「約束」

少年「・・・」

父「少年」

少年「なにパパ」

父「お前最近スライムと遊んでるのか」

少年「ぎく」

父「なにしてるんだ!」

少年「ごめんなさい」

父「もうするなよ」

少年「・・・」

父「返事は?」

少年「はい」

父「いくらスライムでも魔物だからな」

スライム「・・・きょうはおそいなあ」

スライム「なにしてるんだろ」

スライム「まあこんなひがあってもいいよね」

少年「・・・」

少年「今日も行かなかった」

少年「行かなくなって一週間・・・」

少年「スライムなにしてるのかな」

少年「うう」

少年「もう我慢できないっ!」

少年「お父さんごめんなさい」

少年「僕はいきます!」

少年「走れ、走れ」

少年「ん?」

ざわざわ

少年「なにがあったんですか?」

老人「ああ」

少年「?」

老人「魔物退治だってさ」

少年「こわいですね」

老人「こわなくないさ」

少年「こわいですよ」

老人「今回の魔物はスライムらしいから」

少年「え」

少年「まさか」

少年「そんな」

少年「うそだ」

少年「まちがいだ」

少年「違うスライムだ」

少年「にゃー」

少年「無事だろ」

少年「にゃー」

少年「ここがいつもの待ち合わせ」

少年「にゃー」

少年「・・・」

少年「にゃー」

少年「今まで来なくてごめんにゃー」

少年「あやまるから出てきてにゃー」

少年「・・・」

少年「にゃー」

少年「・・・」

少年「やっぱり・・・」

少年「この地面の赤いのはスライムのなんだね」

少年「・・・」

老人「・・・」

少年「・・・」

老人「つらい?」

少年「・・・」

老人「にくい?」

少年「・・・」

少年「おじさん魔法使える?」

老人「もちろん」

少年「僕におしえて」

老人「それは無理だ」

少年「なんで?」

老人「教える資格を持ってないと教えちゃいけないきまり」

なんと

少年「こっそり」

老人「だめ」

少年「なんで」

老人「資格がない」

少年「こっそり」

老人「君の目が汚れてるから」

少年「・・・」

老人「そんな人には教えられんわい」

少年「だったら目を綺麗にします」

老人「水では落とせないんだよその汚れは」

少年「だったらどうすれば?」

老人「血」

老人「さらに汚れるけどなあ」

少年「だったらどうすれば」

老人「がまん」

少年「・・・」

老人「そうやって何人もの人が我慢してきたんじゃ」

魔王誕生秘話か


少年「さよならお父さんお母さん」

少年「さよなら僕の村」

少年「ぼくは魔法を学ぶため旅に出ます」

小屋

魔法爺「いらっしゃい」

少年「弟子にしてください」

魔法爺「いいですよ」

少年「やった」

魔法爺「魔法は使えますか?」

少年「まったくゼロです素人です」

魔法爺「ならばまず魔力を目覚めさせねば」

少年「へえ」

魔法爺「こちらへ」

少年「はい」

少年「まっくら」

魔法爺「ぱちん」

にゅるにゅるにゅるにゅる

少年「なにこの触手」

魔法爺「刺激を与えて魔力を目覚めさせる触手です」

にゅるにゅるにゅるにゅる

少年「にゅるにゅる」

魔法爺「これに一週間刺激され続けてください」

エロ展開きたか・・・

少年「一週間も?」

魔法爺「はい」

少年「長い」

魔法爺「死ぬ可能性もあり」

少年「びく」

魔法爺「本来ならば貴方は早すぎる」

少年「やる」

魔法爺「では命運を祈る」

少年「はあ・・・はあ・・・」

にゅるにゅるにゅるにゅる

少年「ふう・・・」

じゅびゅるびゅるびゅる

少年「は・・・ふぅ・・・」

うふぅ・・・

少年「・・・」

うじょうじょうじょ

少年「・・・」

べちゃりにゅるにゅるにゅる

少年「・・・」

ぐちょぐちゃじゅぐじゅ

少年「・・・・は」

少年「あはぅ・・・」

少年「が、ま・・・」

にょろにょらにゅるにゅるにゅるにゅる・・・

少年「ぁ・・・」

少年「・・・・・・」

うじゃうじゃうじょうじょうじょ・・・

じょろじょろじょろじょろ

少年「・・・・・・あふぅ・・・」

少年「・・・」

魔法爺「生きてますか?」

魔法爺「あらあらこんなに痙攣して」

少年「・・・」

魔法爺「相当我慢していたのですねえ」

少年「・・・」

魔法爺「ぱちん」

魔法爺「合格です」

魔法爺「これだけ我慢できたのならいいでしょう」

魔法爺「オークションにかけても」

少年「ま、ほぅ」

魔法爺「ふふ、魔法をかけて癒してあげなさい」

少年「・・・」

魔法爺「これから貴方を買うご主人様に」

だまされとる

少年「ひどいよ」

魔法爺「悪いな、世の中金なんじゃ」

少年「今までの苦労はなんだったの?」

魔法爺「大人への階段」

ガタンゴトン

少年「んーんー」

馬車を引く人「商品が静かにせんか!」

少年「うぅ」

少年(ぼくは物なの?)

少年「ひっく、ひっく」

少年(お父さん、お母さん)

バギャ

馬車を引く人「うわあああ!」

魔物「このオークションの品もらうぞ」

ワーワー

馬車を引く人「ぎゃっ!」

魔物「奪えー奪えー!」

ワーワー


少年「・・・」

少年「はっ」

魔王「よう」

少年「ひっ」

魔王「起きたか」

少年(なにこの人、怖い)

魔王「なにか喋ろ」

少年「すいません!」

少年「あなたは?」

魔王「魔王」

少年「ひい!」

魔王「安心しろ殺さねーよ、殺すならとっくに殺してる」

少年「・・・」

少年「では」

魔王「お前がこの年で魔力が開発されてることに興味をもった」

少年(あれ魔力開発は本当だったんだ・・・)

魔王「俺の仲間になれ」

少年「え」

魔王「一緒に世界制服を夢みないか」

少年「・・・」

魔王「いやだと言ったら殺す」

少年「やります」

魔王「なにか裏があるんじゃないかと思うくらいすんなり」

少年「ええ」

少年(僕の復讐にはもってこいじゃないか)

魔王「いちおう覚悟を見せよ」

少年「かくご?」

魔王「気合いとか」

少年「にゃー」

魔王「!」

少年「にゃー」

魔王「合格」

魔王「なんでそれ知ってるわけ?」

少年「スライムの友達から」

魔王「これを知ってるスライムは一人しかいないな」

少年「知ってるんですか」

魔王「ああ親友」

少年「スライムと魔王様が?」

魔王「俺だって最初から魔王だったわけじゃねーし」

少年「そんなものですか」

魔王「昔は魔物A扱いだったし」

少年「ほえー」

魔王「そうかアイツと親友」

少年「はい」

魔王「元気か?」

少年「死にました」

魔王「は」

少年「殺されました」

魔王「は?」

魔王「・・・そうか」

少年「はい・・・」

魔王「・・・」

少年「・・・」

魔王「泣きたいのなら泣けよ」

少年「魔王様こそ」

魔王「じゃあなく」

少年「どうぞ」

魔王「にゃー」

少年「・・・」

魔王「にゃー」

少年「僕も」

魔王「どうぞ」

少年「にゃー」

魔王「・・・」

少年「にゃー・・・」

魔王「・・・」

少年「ううぅ・・・」

魔王「・・・」

少年「うわあああああああん」

少年「友達だったのに」

魔王「俺も」

少年「もっとにゃー対決したかったのに」

魔王「俺も」

少年「スライムは僕と会ったせいで死んだ」

少年「僕が殺したんだ」

魔王「落ち着いたか」

少年「はい」

魔王「あれ俺が教えたんだ」

少年「察しがつきます」

魔王「地方に派遣する時にめちゃくちゃビビってたヤツに教えたおまじない」

少年「にゃー」

魔王「にゃー」

少年「にゃー」

魔王「・・・」

少年「・・・」

魔王「・・・」


チュッ

チュウウウウウウウウウ

魔王「時間だ」

少年「どんな鐘ですか」

魔王「時計だ」

少年「とけい?」

魔王「時間を表すもの」

少年「進んでますね、魔界は」

少年「どちらへ」

魔王「戦争」

少年「魔王様自ら?」

魔王「正念場だからな」

少年「・・・」

魔王「信じられないか?まあ腰抜けが多い人間界の王を見てきたからしょうがないか」

少年「僕もいきます」

魔王「死ぬ」

少年「僕は強いんじゃないんですか?」

魔王「素質がありそうなだけでまだ弱い」

少年「・・・」

魔王「・・・」

魔王「納得いかないのなら」

少年「!」

魔王「ぱちん」

う゛にょろう゛にょろう゛にょろう゛にょろう゛にょろう゛にょろ

少年「あ・・・」

魔王「俺が帰ってくるまでコイツに相手されてろ」

少年「・・・」がくがく

魔物「あれなんだ?」

魔物「修行中の人間らしい」

少年「・・・はっ・・・」

魔物「裏切ったらしいよ人間を」

魔物「へー珍しい人間」

少年「・・・ふはぁ・・・・・・っ」

魔物「あんな責め方されたら俺らでも死ぬよ」

魔物「実際何回も白目むいて死にかけてるらしいよ」

少年「・・・」

にゅるにゅるにゅるにゅるにゅるにゅるにゅるにゅる

魔王「ただいまー」

少年「お、かえり、なさ、いませ、ぇ・・・」

にゃらにゃらにゃらにゃらにゃら

少年「・・・・ふっ、ん・・・」

魔王「汗だくでキラキラしてて綺麗だな」

少年「・・・っ・・・」

魔王「ぱちん」

少年「はぁぁぁ・・・」ガクッ

魔王「おつかれ」

少年「・・・」

魔王「あら」

少年「すー・・・」

魔王「寝たか」

少年「・・・ぱち」

魔王「やあ」

少年「あれ・・・僕・・・」

魔王「にゃー」

少年「?」

魔王「お前ならば任せられるな」

少年「・・・?」

魔王「俺、死ぬから」

少年「え」

魔王「戦争中、毒にやられた」

少年「・・・」

魔王「まあ俺は強いからさ、すぐには死ななかったけど」

少年「にゃー!」

魔王「!?」

少年「そんな弱気!にゃー!」

魔王「・・・にゃー」

少年「にゃー!」

少年「毒なんか気合いで、にゃー!で吹っ飛ばしてください!」

魔王「・・・」

少年「スライムは、諦めなんかしませんでした!」

魔王「・・・」

少年「にゃー!で弱気を吹っ飛ばしていました!!」

魔王「そうなの」

少年「にゃー」

魔王「・・・」

少年「もう仲が良い人が死ぬのはいやです」

魔王「にゃー」

少年「びくっ」

魔王「にゃー」

少年「・・・」


少年「にゃー」

数日後、魔王様は死にました。

医師の見込みでは数時間のところを
数日にのばしました

魔王様は最後まで雄叫びをあげていました。

数十年後


人間はおそれました
魔物の雄叫びを

にゃーという声をきいたら、子供も大人も一目散
お城の兵士や王様も、顔が真っ青です

魔物「魔王様」

魔王「にゃー」

魔物「にゃー」

魔王「今日は帰る」

魔物「えぇ!?なぜですか?」

魔王「人間恐がらせたから」

魔物「しかし・・・」

魔王「にゃー!」

それはなんだかとても緊張感がない
それでいて誰からも恐れられる軍団

すべての始まりは一匹の魔物

彼のちっさな強がりが
畏怖の象徴へ

これが人間と魔物の和解になるとは

まだ誰も知らない


おしまい

ムラムラしたので書きました。
さようならですありがとうございました

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