杏子「さやか、何してんだ?」さやか「私は探偵になる」(405)

杏子「は?」

さやか「今日から私は名探偵さやかちゃんになるのだ!」

杏子「ふーん」

さやか「実は私、人の嘘を見抜いたりするのが得意で、実は探偵に向いてるんじゃないかって」

杏子「あーそうか、頑張れじゃあな」

さやか「こらこら、助手が何を逃げようとしてるのさ」

杏子「はぁ!?」

さやか「ほら、行くよ杏子……じゃなくて佐倉君!」

杏子「あ、おいちょっと手を離せって!」ズリズリ

さやか「事件が私をよんでいる!」

杏子「わかったって、ついていくから!離せって!」ズリズリ

さやか「こっちから事件の匂いがするぞー!」

杏子「し、締まる!締まってる!首締まってるって!」ズリズリ

さやか「あ、マミさん!」

マミ「あら、美樹さんと佐倉さん、どうしたの?」

杏子「だづげで……」ズリズリ

さやか「実は私、探偵になろうと思って」

マミ「あら、じゃあ早速私から依頼してもいいかしら?」

マミ「これを見て……」

杏子「じぬ……じんじゃう……」ズリズリ

さやか「ひどい……」

QB「」

マミ「私が見た時にはもう……」

さやか「殺獣事件ですね……生き物を殺すなんて許せない……さやかちゃんが犯人を見つけてやる!」

さやか「早速調査するよ杏子」

杏子「はぁ……はぁ……殺人未遂じゃねぇかこれ……はぁ……はぁ……」

さやか「もうバテたの?体力ないね」

杏子「誰のせいだと思ってんだよ!」

杏子「というかQBって死んでも別個体で生き返るだろ……」

マミ「ひどいわ佐倉さん!確かにQBは生き返るかもしれない、でもこの個体のQBはたった一匹のQBなのよ?」

杏子「意味が分かんねぇ……」

さやか「これは!ピンク色と黒色の頭髪!」

杏子「というかこんな事する奴なんてあいつしかいないだろ」

さやか「犯人は複数犯……」

杏子「どう考えてもまどかに契約迫ってほむらが殺しただけだろ!」

マミ「美樹さん……私には、応援しかできないわ……」

さやか「任せてください、必ず犯人を捕まえます!」

杏子「……はぁ……」

杏子「なぁおいさやか……」

さやか「何?助手らしく働きなさいよ」

杏子「……ああもう面倒だしさっさと終わらせてやる!」

杏子「これを見てくれ」

さやか「それは!」

マミ「まさか!」

杏子「ほむらがよく使う銃の弾丸だ」

さやか「そうか……わかったよ!」

杏子「ほむらはよっぽど焦ってたんだろうな、こんなものを処理し忘れるなんて」

杏子「まどかにかなり接近されてたことがわかr」

さやか「ほむらの所有物が落ちてる……それはつまり……ほむらも襲われて……消された……」

マミ「そんな……暁美さん……」

杏子「なんでだよ!」

杏子「お前の理論でいくと、さっきのピンク色の髪の毛からまどかまで襲われた事になるぞ」

さやか「じゃ、じゃあまさか!」

マミ「そ、そんな……」

杏子「あぁそうだよ、ほむらがはん」

さやか「まどかが……こんな事を……」

杏子「どんな脳みそしてんだよてめぇ!」

マミ「う、嘘よ!鹿目さんはいつも心優しくて人を傷つけるなんて……」

さやか「で、でも……証拠が……揃いすぎて……」

杏子「なわけねぇだろ!」

杏子「いますぐまどかに謝れ!親友やめろ!土下座してこい!」

さやか「私が土下座したって……QBもほむらも帰って来ない……」

杏子「そういう意味じゃないっていうかなにいってんだよお前!」

ほむら「あら、皆何をしているの?」

まどか「さやかちゃんは這いつくばって何してるの?」

杏子「……これでやっと解放される……」

ほむら「何を言ってるの杏子」

さやか「そ、そんな……」

マミ「あ、暁美……さん?」

ほむら「な、何よ、私何かした?」

さやか「うわああああああああ幽霊いいいいいいい」

マミ「ひいいいいいいいいいいい」

杏子「いい加減にしろよお前ら!」

まどか「どうしちゃったんだろう……」

さやか「コホン、えぇでは取り調べを行います」

杏子「いやもう犯人明らかだろ……」

さやか「えー、まずは第一発見者であるマミさん」

マミ「私も……容疑者なのね……」

さやか「次に、現場に頭髪が落ちており、常日頃から被害者におっかけられてたまどか」

まどか「え?QBはほむらちゃんが……」

さやか「次に」

杏子「おい、今まどかが普通に犯人喋ったぞおい」

さやか「日頃から恨みを被害者に持っており、現場に頭髪を落とし、弾丸をおとしたほむら」

ほむら「あぁ、あれなら私よ、まどかに契約を迫っていたから」

さやか「まぁ、ほむらがそんな初歩的なミスはしないだろうから犯人じゃないと思うけど」

杏子「いや今自白しただろおい!」

さやか「うるさいよ助手」

杏子「……うぜぇ……」

さやか「まずはマミさんからだよ」

マミ「いいわ、私が身の潔白と証明してみせる!」

ほむら「さやかは何をしているの?」

杏子「迷探偵ごっこってことで……」

まどか「楽しそうだね!」

マミ「まず、私はスーパーで夕飯に必要な食材を買っていたわ」

さやか「なるほど……献立は?」

マミ「肉じゃがよ」

さやか「いいですよね肉じゃが」

杏子「おい、脱線してんぞ」

マミ「ほくほくのじゃがいもがいいのよね」

さやか「個人的には似たような材料なのでカレーも」

杏子「おい!聞いてんのかおい!」

ほむら「大変そうね、助手」

まどか「私達も演技がんばろうねほむらちゃん」

ほむら「わかったわ」

杏子「やめてくれ……もうさっさと終わらせたいんだよ……」

ほむら「じゃあ大量の巴マミが犯人と見せかけた証拠とQBの遺言書とかを偽造して用意するわ」

杏子「頼むからやめてくれ……」

ほむら「冗談よ……」

マミ「ふふっじゃあ今度、お菓子以外もできるって見せてあげるわね」

さやか「やりぃ!」

杏子「……」

さやか「っと、次の容疑者はまどかだね」

まどか「うん」

さやか「親友でも……取り調べを甘くしたりはしないよ」

まどか「私はやってない、アリバイがあるもん!」

さやか「じゃあ聞かせてもらおうかな、そのアリバイを!」

まどか「えっと、まず今日は朝からほむらちゃんとずっと一緒にいたよ」

まどか「だから私が潔白ってほむらちゃんが証明してくれる!」

さやか「な!ほ、本当なのほむら!?」

ほむら「えぇ、本当よ」

まどか「だから私に犯行は不可能だよ!」

さやか「むむむ……まどかは白か……」

まどか「ちなみに私はQBが殺される瞬間を見たよ」

さやか「本当!」

まどか「うん!目撃者だから私は犯行してないよ!」

さやか「そっか……目撃者なら違うよね」

杏子「まどかが犯人じゃないのは正しいけどその理論はおかしい……」

さやか「最後はほむらだね」

ほむら「えぇ、そうね」

さやか「ずっとまどかと一緒にいたんだよね」

ほむら「えぇ」

さやか「まどかは殺される瞬間を見たって言ってるけど、あんたは?」

ほむら「えぇ、見たわよ、というか私が引き金を引いたもの」

さやか「うーん目撃者ならほむらも白かぁ」

杏子「おい!ちょっとまてよおい!」

さやか「わかったよ……」

杏子「そ、そうか……よかった」

さやか「マミさん……残念だけど……」

ほむら「え?」

まどか「え?」

杏子「え?」

マミ「そんな、どうして!」

さやか「マミさんは夕飯に肉じゃがを作ろうしているっていいましたよね……」

マミ「え、えぇ……」

さやか「じゃあなんで大量に糸こんにゃくを購入したんですか」

杏子「どうでもいいだろ!!」

マミ「それは……」

さやか「本来肉じゃがに入れる糸こんにゃくの量をはるかに超えている……」

マミ「……」

さやか「ダイエット……ですね……」

マミ「えぇ、そうよ……何よ!ダイエットしてたらおかしい!?」

マミ「えぇそうですよ!何よダイエットがそんなにおかしいかしら!?」

さやか「マミさん……」

杏子「え?なにこれ……」

マミ「あなた達と違って私は!私……は……」

さやか「マミさん、違います……違うんです」

マミ「何がよ……どうせ私は……体重が増えて……」

さやか「マミさんは……胸がまた成長したことで体重が増えただけなんです」

マミ「え?」

さやか「マミさんは、羨ましいスタイルです!だから、ダイエットなんて……不健康なことしちゃ……駄目ですよ……」

マミ「美樹……さん……私は……間違っていたのね……」

ほむら「……」ギリィ

杏子「帰りたい」

マミ「罪を償うわ……」

さやか「はい……もっと自分の身体を労ってあげてください」

マミ「えぇ、目が覚めたわ……」

まどか「一件落着だね!」

ほむら「私はかえっていいかしら?」

杏子「待ってくれ、頼むよ、一緒にいてくれよ」

さやか「真実はいつも一つ!」

まどか「あ、そうだ!私も依頼してもいいかな?」

さやか「どんどんきなさい!」

ほむら「本当にQBはスルーなのね……」

まどか「これを拾ったんだけど……」

マミ「胸パッドね」

ほむら「……」

杏子「……」

まどか「落とした人は困ってるんじゃないかなって」

さやか「なるほどね、任せなさい!」

ほむら「あ、あの……それ私の……」

さやか「まずは聞き込みだね!どのへんで拾ったの?」

まどか「あっちだよ!」

マミ「早く落とし主に渡してあげないとね」

ほむら「あ、あの……」

杏子「……諦めろ……」

さやか「この辺?」

まどか「うん!」

杏子「学校じゃねぇか」

ほむら「……」

さやか「これは!」

マミ「どうしたの美樹さん」

さやか「みてください……この毛……」

マミ「それは!」

まどか「白い毛?」

さやか「そう……つまりこの胸パッドはQBのものだったんですよ!」

杏子「あいつが何に使うんだよ!」

ほむら(泣きたい)

さやか「よく考えてください、胸パッドは本来2つそろえて使うもの……」

マミ「QBなら一つで問題はないってことね!」

杏子「もう助手私じゃなくてマミでよくないか?」

さやか「うるさいよ助手」

杏子「……」

ほむら「……」

まどか「そっか……じゃあQBも困ってるのかな?」

さやか「かもしれないね」

杏子(もう突っ込まない……私は無……私は全……私は一……)

ほむら(いっそはっきりと貧乳を気にしてるの?とか言われたほうがはるかにマシだった……)

さやか「今度QBと出会ったら返してあげなよ」

まどか「うん!」

ほむら(もうどうにでもなーれ)

杏子(あれ?今世界の真理が……)

マミ「QBも年頃の女の子だったのね」

杏子「なわけねぇだろ!」

杏子「ってあぁ!今何かを掴めそうだったのに!」

さやか「何行ってるの杏子……頭大丈夫?」

杏子「そっくりそのままお前にその言葉を返してやるよ!」

ほむら「はぁ……」

ほむら「じゃあ私も依頼をしてもいいかしら……」

さやか「ん?ほむらが相談なんて珍しいね、なんでもいいよ!」

ほむら「……探しものなのだけど」

さやか「うんうん」

ほむら「学校の近くで胸パッドを落としてしまったの」

ほむら「探してもらえないかしら……」

さやか「まっかせなさい!じゃあまずはどのへんで落としたの?」

杏子「聞くまでもなくさっきの胸パッドだろ!!」

ほむら「……そうね、今まどかの手の上に落ちているわ」

さやか「まどかの手の上?」

まどか「あ、これほむらちゃんのだったんだね」

さやか「待ってまどか、それはQBのって結論が出たじゃん」

まどか「え?で、でも……」

さやか「もしかしてほむらの胸パッドって……見えないんじゃ!?」

マミ「そんな高性能な胸パッドがあるのね」

杏子(不憫になってきた……)

ほむら「……いえ、もういいわ……」

さやか「大丈夫大丈夫、必ず見つけるから」

ほむら「えぇ……」

さやか「うーん、それらしきものは落ちてないなぁ……」

杏子「そりゃ落ちてるわけないって……」ボソ

さやか「ほむら!」

ほむら「何?」

さやか「これはきっと神のお告げだよ!」

ほむら「は?」

さやか「胸パッドで自分を偽っちゃいけないってことだよ!」

杏子(教会育ちの私の前で神様冒涜してんのか……)

ほむら「えぇ、それはわかってるわ……だからこそ、しっかりと私の手で処分したかったのよ」

さやか「大丈夫、神様がほむらの胸パッドを消してくれたんだよ!」

杏子(もはや探偵でもなんでもない……いや最初から探偵じゃないな……)

ほむら「……もうそれでいいです……」

さやか「名探偵さやかちゃんまたもお手柄だね!」

ほむら「そうね……」

杏子「あぁ……」

さやか「もう依頼はない?」

ほむら(仮にあっても言う訳無いでしょう……)

杏子(何一つ解決してないってのに……)

さやか「悩みがないのはいいことだね!今日はこんなもんかな!」

杏子(今日以降もやるつもりかよ……)

まどか「お疲れ様さやかちゃん」

マミ「帰りに私の家で肉じゃがを食べていく?」

さやか「やった、ごちそうになります!」

ほむら「……」

―翌日―

まどか「さやかちゃーん!」

さやか「ん?どしたのまどか」

まどか「大変なの!朝起きたら私の下着が1着以外全部なかったの!」

さやか「え?大変だね」

まどか「犯人を見つけてよさやかちゃん!」

さやか「よーし任せなさい!」

―まどホーム―

杏子「で私が呼ばれたと……」

さやか「助手なんだからぼやかないの」

まどか「ごめんね二人共」

―まどルーム―

ほむら「遅かったわね」

杏子「な、何してんだお前」

ほむら「見てわからない?まどかの下着を頭にかぶってまどかの下着に埋もれてるのよ」

杏子「いやそれはわかるけど」

ほむら「ちなみに下着を盗んだのも私よ、ほむほむ参上って紙を置いておいたでしょう」

杏子「え?あ、そう……」

さやか「さすがほむらだね、もう取り返したんだ」

ほむら「え?」

さやか「うんうん、やっぱりほむらはまどかを任せられるね」

ほむら「ちょ、ちょっと!そうじゃないでしょ!ねぇ!」

杏子(ほむらまで……壊れちまった……)

まどか「ありがとうほむらちゃん!」

ほむら「違うでしょ!ねぇ!自分のパンツをかぶった相手にありがとうって何よねぇ!」

さやか「それで、ほむらは犯人から取り返したんでしょ?犯人は誰なのさ」

ほむら「私っていってるわよね!?聞いてるの?」

杏子「ちょっとだけほむらと二人で話させてくれ……」

さやか「ん?しょうがないなぁ」

杏子「で、何でこんな事をしたんだ?」

ほむら「昨日あまりにむしゃくしゃして……」

杏子「むしゃくしゃする気持ちはわかるけど……」

ほむら「ならばいっそ言い逃れできないぐらい犯人になってやろうって思って」

杏子「その思考もどうかと思うんだが……」

ほむら「自分でもそう思ったけど……いえ、正直さやかだけだったら別によかったのよ」

杏子「っていうと?」

ほむら「さやかだけじゃなく、マミやまどかも突然少しずれはじめたっていうか……」

杏子「私から見たらお前もかなりずれてるけどな」

ほむら「……でしょうね……何度も我に返ってなにしてるんだろうって頭を抱えていたもの」

杏子「なんでそこでやめないんだよ……」

ほむら「マミやまどかもさやかも魔女の口づけとかは受けてないみたいだしもう何がなにやら……」

杏子「私からしたらお前もその中に含まれるからな?」

ほむら「そうでしょうね……」

ほむら「もうしないわ……ごめんなさい……本当にむしゃくしゃしていて……」

杏子「気持ちがわかるせいであんまり責められないね……」

ほむら「まどかにちゃんと謝るわ……そしてさやかに犯人として認めてもらう」

杏子「よくわからないけど……それで気が済むならいいや、まともな奴が今はひとりでも欲しい……」

さやか「そろそろいい?」

杏子「あぁ」

まどか「あれ?ほむらちゃんなんで土下座してるの?」

ほむら「私がまどかのパンツを盗みました!ごめんなさい!」

さやか「……ほむら……誰に脅されたの?」

ほむら「え?」

さやか「犯人に身代わりになれって脅されてるんでしょ?大丈夫、必ず助けてあげるから」

ほむら「いえ、だから私が犯人で……」

まどか「もういいんだよ、ほむらちゃんが苦しむぐらいなら、私のパンツなんて犯人にあげて……」

ほむら「だから……」

杏子「なにこれ……」

―教会―

杏子「……」

ほむら「……」

杏子「どうすんだこれ……」

ほむら「えぇ……」

杏子「まどかのパンツ2着を残して全部もらって……」

ほむら「正直自分でも混乱しているわ……」

杏子「なぁ……どうなっちまったんだ……」

ほむら「私が聞きたいわ……」

杏子「狂っちまったほうが精神的にいいのかな?」

ほむら「かもしれないわね……」

杏子「もしかしてさ……私らはなんか悪いことでもしちまったのかな?」

ほむら「確かにあの日、私がまどかと一緒にいたのはまどかに誘われたからだけど……」

杏子「あの日私も突然さやかに……」

ほむら「謝るべきなのかしら?」

杏子「誰にだよ」

ほむら「3人に」

杏子「何を」

ほむら「……」

杏子「……」

ほむら「それ以前に、さやかやまどかが私達への嫌がらせを表情買えずにできると思う?」

杏子「……無理だな」

ほむら「聞いてみましょう」

杏子「誰に」

ほむら「まどかに」

杏子「なんでまどかなんだ?」

ほむら「昨日比較的まともだったから」

杏子「でも今日はまともじゃなかったぞ?現にパンツが……」

ほむら「えぇ……」

酔った勢いでいけるなんて思ってスレ立てするんじゃなかった……

ほむら「……」

杏子「……」

ほむら「ねぇ」

杏子「なんだよ」

ほむら「手を組みましょう」

杏子「ん?」

ほむら「私達が犯人側になるのよ」

杏子「それをする意味は?」

ほむら「ないけど……探偵側で振り回されるよりよくない?」

杏子「まぁ精神衛生上は」

ほむら「逆に考えましょう、さやかはとんでも理論で犯人を犯人じゃなくするかうやむやにしてしまうわ」

杏子「そうだな」

ほむら「逆に私達には不可能って事をしてやりましょう、その方が気が楽だわ」

杏子「あーそれでいっか……」

ほむら「時止に幻覚……楽勝だわ」

―マミホーム―

マミ「きゃあああああああああああ」

さやか「マミさん!どうしたんですか!?」

QB「」

まどか「し、死んでる……」

マミ「そんな、いや……いやぁ……」

さやか「名探偵さやかちゃんの出番ですね!!」

ほむら「……」

杏子「……」

さやか「私達が来るまでマミさんの家は扉が閉まっていた……」

ほむら「えぇ、だからマミ以外には不可能よ」

マミ「私は違うわ!」

さやか「違う……マミさんじゃない……」

ほむら「じゃあ誰なの?」

さやか「……ちょっと取り調べをさせてもらってもいいかな?」

まどか「さやかちゃん……」

杏子「気の済むまでやればいいさ、私は犯人じゃないしな」

さやか「さてと……まずはマミさんからいいですか?」

マミ「えぇ、何でも聞いて」

さやか「まずマミさんは今から10分前に~」

杏子『なぁ、なんか前回より真面目になってないか?』

ほむら『えぇ、でもまぁどうせうやむやにして解決したとか言って終わりでしょう』

さやか「やっぱり……これは密室殺獣だ!!」

ほむら『わかりきってたことをさも発見したかのように叫びだしたわよ?』

杏子『あぁ……さっきの言葉は取り消すわ』

マミ「どうして私の家で……」

さやか「そして……犯人はこの中にいる!」

まどか「え!!」

ほむら「!!」

杏子「!!」

マミ「じゃ、じゃあこの中に殺獣犯がいるっていうの!?」

さやか「はい……残念ですが……」

マミ「い、いやよ!そんな人が紛れ込んでいる中にいられないわ!私は自分の部屋に戻る!」ポロ

ほむら「ちょ、ちょっとソウルジェムを落としたわよマミ!」

マミ「」

さやか「そ、そんな!私の目の前で第二の事件が!」

まどか「もうやだよぉ……どうしてこんな事になっちゃったの……」

ほむら「大丈夫よまどか、私がついてるわ……」

杏子『マミの家って100mもないだろ……どうして死ぬんだよ……』

ほむら『知らないわよ……』

ほむら『とにかく、ソウルジェムを持って行くわ』

さやか「動かないで!」

ほむら「え?」

さやか「悔しいけど……マミさんが死んじゃったのは事実……」

ほむら「だからこのソウルジェムを……」

さやか「ちゃんと死因は私が確認するから……」

ほむら「そうじゃなくて……」

杏子『まぁ、なんとかなるだろ、さやかの気が済むまで置いておこう……』

ほむら『でも……』

杏子『変にあいつの邪魔をすると余計マミの死んでいる時間が伸びちまうって』

ほむら『……そうね……』

さやか「……マミさん……絶対に犯人は捕まえますから……」

まどか「さやかちゃん……」

ほむら『ねぇ、これってソウルジェムを持ってる私が犯人にならない?』

杏子『親切心を出して拾ったりするから……』

ほむら『そう言われても……』

さやか「でも、マミさんのお陰でわかったよ、犯人が!」

ほむら「!!」

まどか「!!」

杏子「!!」

杏子『お前も結構ノリいいよな』

ほむら『そうかしら?』

杏子『いやだって犯人はすでにこの中にいるって宣言してたんだぜさやか……』

ほむら『でも、今回は犯人を完全に特定したって感じでしょう?驚いておかないと』

杏子『さて、どんなとんでも推理が飛び出すかな』

ほむら『なんというかこう、振り回される側じゃなくなると楽しみなものね』

杏子『あぁ、実際QBとかもっといたぶりたいぐらいだしな』

ほむら『えぇ』

まどか「それで、は、犯人って……やっぱりこの中に……」

さやか「……うん……」

まどか「や、やだよ……ここにいる皆は私にとって大切な友達……なのに……そんなの……」

さやか「……犯人は……あんただ!」

ほむら「……私?」

さやか「ほむら……残念だけどあんたしかいない……」

まどか「そ、そんな!ほむらちゃんはそんな事!」

ほむら「黙ってまどか、聞かせてもらえるかしら……私が犯人の理由を」

杏子『実行犯私なんだけどな』

ほむら『まぁ私が犯人扱いは予想通りよね』

杏子『あぁ、そうなるようにしたんだしな』

ほむら『むしろ予想通りに来たせいで驚いてるわ』

杏子『確かに、斜め上に来ると思ったらなぁ……』

さやか「まず第一に、あんたは時を止められる……」

ほむら「えぇ、たしかにそのとおりよ」

さやか「マミさんがドアを開けた瞬間に中に入り、そしてQBの死体を放置した」

杏子『おいおい、推理がまとも過ぎるぞどういうことだこれ』

ほむら『さぁ?』

ほむら「なるほどね、確かに時を止められる私になら可能のように聞こえるわ」

ほむら「でもねさやか……あなたは一つ大きな見落としをしているわ」

さやか「え?」

ほむら「私はマミの家に来る途中、まどかとずっと手をつないでいた……」

ほむら「私が時を止めた時、手をつないでいたらまどかにバレてしまうのよ、それに私は魔法少女に変身していない」

さやか「……」

ほむら「つまり、私は時を止められない……名探偵が聞いて呆れるわね」

さやか「そうだね、確かに……単独犯ならね!」

杏子『まさかバレた!』

ほむら『意外とやるわね』

さやか「まどか……あんたも協力者だね」

杏子『うわぁ……』

ほむら『まどかがそんな事できる子だと思ってるのかしらさやかは……』

まどか「……ばれちゃったかぁ……ごめんねほむらちゃん、私が足を引っ張っちゃったね」

ほむら「えええええぇぇぇ!!!??」

杏子(どうなってんだこれ)

さやか「まどかが協力者なら時を止めても問題はない」

ほむら「え、えっと……その前に魔法少女に変身してないって……」

さやか「変身した瞬間に時を止めて、ってすれば私達には気が付かれないでしょ?」

ほむら(そんな事ないって言っても私ができないふりをしてるって言うだけでしょうし……)

さやか「あとはQBを放置してもどってくる、たったそれだけで密室殺獣が完成する……」

まどか「ばれないって思ったんだけどなぁ……」

さやか「どうして、どうしてマミさんまで……」

まどか「邪魔だった、それだけだよ……私のHL計画の邪魔になるものは消さないと」

ほむら「いや、あのここにマミのソウルジェムが……」

杏子「無駄だって……」

ほむら「そう……ね……」

―ほむホーム―

ほむら「ねぇ、一体どうしたらいいのかしら……」

杏子「犯人側にまどかを協力者として仕立て上げてさらにまどかが自白を始めちまう……」

ほむら「つまり、まどかを止めない限り、必ず犯人に誰かを仕立て上げて解決されてしまう……」

杏子「あぁ、どうしようもなかったしな……」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ほむら「だ、だから今回のは杏子と!」

まどか「もういいんだよ、もう……ごめんねほむらちゃん……」

ほむら「何を言ってるのまどか!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ほむら「というかそのままQBの死体放置して生き返ったマミと一緒に御飯食べて帰るって何よどうなってるのよ!」

杏子「こっちが聞きたいよ……」

ほむら「ここまで来たら意地よ、なんとしてもさやかに解決できないようにしてやるわ」

杏子「マミも協力者に仕立て上げられるかもしれないぞ?」

ほむら「私達だけじゃない、全員が不可能な殺獣事件を起こるしかないわ」

杏子「はぁ……何でこんな事してるんだろ」

ほむら「それは言っちゃいけないわ……」

杏子「で、どうする?」

ほむら「そうねぇ、やっぱりマミの家っていうのがまずかったかしら」

杏子「となるとここかい?」

ほむら「そうね、あなたのホテルでは全員が行くのは難しそうだし」

ホテル「教会も解放されているしね」

杏子「部屋も一室で窓もないし密室としてはもってこいってことか」

ほむら「後はどうやって全員が不可能に感じさせるかよね」

杏子「あぁ、それに関しては考えがあるよ」

ほむら「聞かせてもらえるかしら?」

ホテルがしゃべったああああああああああああああああああああああ

ほむら「なるほど……確かにごまかせるかもしれないわ」

杏子「だろ?後はお前の時止めが使えない状態だったことを証明して」

ほむら「まどかとマミはどうするのよ、犯人の私達が潔白ってことにできてもでもさやかは解決してしまうわよ」

杏子「問題はそこだよな……」

ほむら「よく考えたらまどかとマミが犯人に仕立て上げられようとする時点で勝ち目が見えないわ」

杏子「あいつらが不可能っていってもこじつけられたら終わりだしな……」

ほむら「でも完全に不可能にすると事故死とか言い出さないかしら?」

杏子「そこはあからさまに殺意を持った犯行にみせかけるしかないだろ」

ほむら「あからさまに私達が犯人でも駄目」

ほむら「逆にアリバイが完璧でも駄目」

杏子「何でこんな事を本気で考えてるのか馬鹿らしくなってきた……」

ほむら「あのさやかの思考を完璧に推理するのよ……」

杏子「なんで探偵とか言ってる奴の思考を私達が読み切らないといけないんだろう」

ほむら「深く考えたら負けよ」

杏子「もう負けてもいいよ……」

ほむら「……その気持ちはわかるけど……」

杏子「てかもう変な依頼でもしてさやかを疲れさせたほうがいいんじゃないか?」

ほむら「その方が疲れるわよ?」

杏子「……だな」

起きてからずっと考えてみたがこのスレをどうすればいいのか浮かばない……

ちょっとお酒買ってくる!

ほむら「勝利条件をまとめましょう」

杏子「勝利も何も最初から戦ってないけどな」

ほむら「えーまず……さやかがわからないとお手上げ状態になることが私達の勝利よ」

杏子「あぁ」

ほむら「問題はまどかとマミ、恐らく二人がさやかが解決できるように手を貸してしまうわ」

杏子「自分が犯人になったり手の貸し方がおかしいけどな」

ほむら「そしてさやかはその事件以外の話をしてまとめてしまうことがある」

杏子「最初の時の話か」

ほむら「さらに、斜め上の発想で周りを勝手に納得させてしまう場合すらあるわ」

杏子「あぁ、QBと胸パッドの話か」

ほむら「これらの条件を全て突破してさやかにわからないと言わせることが私達の勝利よ」

杏子「……無理じゃね?」

ほむら「……えぇ」

ほむら「そもそも犯人の私達を犯人扱いさせることすら難しいのに……」

杏子「あぁ……」

ほむら「……マミとまどかの口をふさぐとか?」

杏子「誘拐とか?」

ほむら「手っ取り早いけど……」

杏子「マミを誘拐って厳しいよな……」

ほむら「えぇ……」

杏子「どんどん考えるのが馬鹿らしくなってくる……」

ほむら「言わないで……」

まどか「話は聞かせてもらったよほむらちゃん!」

ほむら「え!?」

杏子「何でまどかが!」

まどか「私も手伝ってあげる!」

ほむら「あの……まどか?」

まどか「何?」

ほむら「どうして鍵を閉めたはずの私の家に入ってこれたの?」

まどか「……さ、皆で一緒に作戦を立てよ!」

ほむら「……」

杏子「……」

まどか「だからマミさんは被害者ってことにしちゃえばいいんだよ」

ほむら「マミを被害者ということにしたら……その場にいるさやか以外が全員犯人ね……」

杏子「アリバイも関係ないな……」

まどか「でもこれならさやかちゃんはお手上げだよ!」

ほむら「まぁその場にいる人間が全員こっち側でカバーし合ってれば……」

杏子「お手上げにさえすれば探偵は向いてないって気がつかせて……」

ほむら「えぇ、これで日常よ」

杏子「ところでまどかは、この前何でさやかの推理に乗っかって犯人になったんだ?」

まどか「私なりに空気を読んでみたつもりだったんだけど……おかしかったかな?」

ほむら「そうねぇ、某サスペンスや、某アニメ的にいえばちょっと動機が足りなかったかしら」

まどか「うーん難しいね」

杏子「QBが殺した動機一切なかったしな」

ほむら「まぁでも……まどかはまともだったことがわかって少しほっとしたわ……」

ほむら「ただ、動くタイミングを考えないと……」

まどか「そうだね」

杏子「それまではさやかの探偵ごっこに付き合うしかないか……」

ほむら「そうね……」

杏子「しょうがないか……」

さやか「さぁ今日も名探偵さやかちゃんが活躍しちゃいますよー」

杏子「あーはいはい」

さやか「さぁて今日の事件は」

杏子「何も無いほうがいいだろ」

ほむら「何も無いことにこしたことはないわ」

さやか「いやまぁそうなんだけどさ、なんていうのかな、探偵の性っていうの?」

ほむら「……」

杏子「……」

さやか「は!これは事件にの匂い!」

ほむら『何気に事件の匂いっていって言ったときは事件があるのよね……』

杏子『あぁ、その点だけは探偵に向いてるのかもしれないな』

ほむら『まぁ、いった場所で事件がことごとくおきるよりはいいけど……』

まどか「あ、さやかちゃん」

さやか「何かあったの?」

まどか「マミさんの下着が盗まれたんだって」

さやか「これは名探偵さやかちゃんの出番だね」

杏子「帰りたい……」

ほむら「私は助手じゃないし帰ってもいいわよね」

さやか「何言ってんのさほむら、あんたは助手2号だよ?」

ほむら「えぇ!?」

杏子「逃さねぇぞ、死なばもろともだ……」

ほむら「そんな……」

ほむら(帰りたい……)

杏子(帰りたい……)

さやか「それで、マミさん、状況を教えてもらえますか?」

マミ「えぇ、その下着といってもブラなんだけど……それを盗まれて…・…」

ほむら「マミのブラをとるなんて、盗っても使えないでしょうに……」

杏子「いやいや、普通そこは男を疑うものだろ……」

まどか「さやかちゃん、なんとかしてあげてよ、これじゃあマミさんがかわいそうだよ」

さやか「任せなさい!」

さやか「……これは!」

ほむら「何を見つけたの?」

杏子「あ、QBの毛じゃん」

さやか「まさかQBも一緒に持っていかれた!?」

ほむら(マミのブラを盗むとしたら男子だし、QBは見えないんじゃ……)

杏子(もう何も言うまい……)

さやか「……QBを探そう!」

ほむら「おー……」

杏子「おー……」

さやか「早速探すよ!」

ほむら「テレパシー飛ばしましょう……」

杏子「そうだな……」

まどか「皆頑張って!」

ほむら「あの……予期せぬ事に犯人がわかったのだけど」

杏子「本当か!?」

ほむら「えぇ、エイミーが寝床にマミのブラらしき大きなブラを使ってるわ……」

エイミー「にゃー」

杏子「……どうする?」

ほむら「さっさと犯人は猫ってことでさやかに言いましょう……」

ほむら「という訳で」

さやか「猫を躾けて、マミさんのブラを盗もうとしたんだね!」

杏子(まぁまだわからなくはないか……)

さやか「つまりこの猫の飼い主が犯人!!」

ほむら「……ある意味飼い主は私なのだけど……」

さやか「ほむら……あんた……」

ほむら「……」

さやか「大きなブラをつけてもその胸は大きくならないよ?」

ほむら「なんでそこだけ正論なのよ!!!」

ほむら「……全てをめちゃくちゃにしてしまいたい……」

杏子「まぁなんだ……元気だせよ……」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「全部ぶち壊したい……」

杏子「私もまどかもお前とたいして大きさは変わらないって……」

まどか「そうだよ、胸なんてこれからだよほむらちゃん」

ほむら「いいのよ、どうせ私なんて……」

ほむら「……そうだわ、さやかを困らせてやる……」

杏子「よくわかんねぇけど、まぁ止めないよ」

まどか「う、うん、頑張ってね」

ほむら「ふふっふふふふふ……」

―――――
―――

さやか「私に依頼?」

ほむら「えぇ、私の胸を大きくする方法を調べて欲しいのよ」

さやか「いやそれは探偵のしごとじゃないよ」

ほむら「何でこんな時だけいちいち正論なのよ!!!」

ほむら「……ふふっ……」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「……ふふふ……」

杏子「ほむら……」

ほむら「えへへ……」

杏子「目を覚ませよ……ほむら……」

ほむら「えへへへへ……」

まどか「そうだよ、服の中に膝をいれてもそれは胸じゃないよほむらちゃん……」

さやか「あ、いたいた」

ほむら「えへへへへへへへ……」

さやか「また事件の匂いがするからいくよ!」

杏子「ちょ、ぐぇ、ま、また締まってる!」ズリズリ

ほむら「へへへ……」ズリズリ

―病院―

さやか「この予感は恭介の病室だね!」

杏子「ただお前が期待だけじゃねぇのか?」

ほむら「えへへ……」

杏子「頼むよほむら、いい加減起きてくれよ、私一人でさやかをとめれねぇよ……」

ほむら「ふふふ……」

さやか「ほらさっさと歩く!」

恭介「あれ?どうしたんだいさやか」

さやか「恭介、何か困ってない?」

恭介「そりゃあ……腕のこととか……」

さやか「もっとこう私に解決できるかもしれないような悩み」

恭介「そうだね……最近視線を感じるんだ」

さやか「視線?」

恭介「うん、誰かがじっと見てる、そんな気がして……多分気のせいだと思うんだけど」

さやか「名探偵さやかちゃんと助手二人の出番だね!」

杏子「……」グテー

ほむら「えへへ……」

恭介「……そっちの子、首がしまって気を失ってないかい?あとそっちの子はトリップしてるような……」

―病院屋上―

さやか「という訳でまず恭介を見張れる位置を貼り込み捜査だね!」

杏子「あ、あれ?さっきまで妹と話してたんだけど……どこいったんだモモ……」

ほむら「え?だめよまどか、あなたの願いで私の胸を大きくするなんてダメよ……」

ほむら「そりゃあ気持ちは嬉しいけど……」

さやか「ほら、二人共しっかりしてよ!」

杏子「いってぇ!何すんだよ!」

ほむら「あ、あれ?まどか?まどかはどこ?ワルプルギスの夜は?」

さやか「わかった?」

ほむら「えぇ」

杏子「あぁ」

ほむら「上条恭介を監視している人間を探せばいいのでしょう?」

杏子「まぁそれぐらいなら……」

さやか「ん?何言ってるの?」

ほむら「へ?」

杏子「何言ってるって……」

さやか「別に探さなくていいよ」

杏子「?」

ほむら「?」

さやか「もう犯人ならおおよそわかってるんだから、貼り込み捜査で動かぬ証拠をGETするんだよ!」

杏子『おい、なんか珍しくまともだぞ』

ほむら『私達が気絶している間に何かあったのかしら?』

―深夜―

さやか「……」

ほむら「眠い……」

杏子「あぁ……」

ほむら「ねぇ、これってむしろ私達が監視してるようなものじゃない?」

杏子「……」

ほむら「……」

ほむら「ねぇ、さやか……」

さやか「何?」

ほむら「あなたが見ている方向……監視ができる位置というより上条恭介の病室……」

さやか「ほむら……」

ほむら「……わかった、何も聞かないわ……」

杏子「……」

さやか「名探偵さやかちゃんが絶対解決しちゃうよ!」

杏子「ホテルで寝たい……」

―ほむホーム―

ほむら「疲れたわ……」

杏子「もう寝ようぜ……」

ほむら「このままじゃ体が持たない……」

杏子「あぁ、早く終わらせないと……」

―朝―

ほむら「もういいわ、無理矢理にでも今日決行しましょう……」

杏子「あぁ、さやかに探偵は無理っていうか現状でも探偵になってないって気が付かせてやろう……」

まどか「うん、がんばろうね」

ほむら「……」

杏子「……」

まどか「どうしたの?」

ほむら「おかしいわね、昨日の夜まどかも一緒にいたかしら……」

杏子「いや……いなかったと思うんだけど……」

まどか「ほら学校行こ!」

ほむら「わ、わかったから引っ張らないで」

杏子「私は生徒じゃないって!」

ほむら「もうこんなものでいいわよね……」

杏子「あぁ、アイツ程度なら十分だろ」

―放課後 ほむホーム近く―

さやか「魔女反応!」

ほむら「まさか、あっちには……まどかが危ない!」

杏子「いそぐぞ!」

―――――
―――

ほむら「よかった……」

まどか「ありがとう皆」

さやか「無事でよかったよまどか」

杏子「疲れたしちょっとほむらの家で休憩しようぜ」

さやか「どうしたのまどか?」

まどか「てへへ、なんだか皆とはぐれて魔女とあったのって久しぶりで怖くて……」ギュ

まどか「ごめんねさやかちゃん、ほむらちゃん」

ほむら「別に手ぐらいずっと握っていてもいいわよ」

まどか「嬉しいな、ありがとう」

さやか「うーむ、まどかと手をつなぐのって結構久しぶりかも」

まどか「そうかな?」

杏子「どうしたんだほむら」

ほむら「変ね鍵をなくしてしまったのかしら……」

QB「やぁ」

ほむら「……」

QB「おっと、また僕を殺そうとするのはやめてもらえるかな?」

ほむら「チッ……」

QB「鍵がなくて困っているのだろう?だったら僕が壁抜けで開けてあげるよ!」

ほむら「だったらさっさとしてくれる?」

QB「代わりにまどかは僕とけいや……」

ほむら「殺すわよ?」

QB「やれやれ、ちょっと待っててね」

ほむら「開いたわ」

さやか「これでゆっくり休めるね」

杏子「あぁ」

―ほむホーム―

マミ「」

ほむら「ま、マミ?」

杏子「お、おい!マミ!どうしたんだよ!」

まどか「マミさん……」

さやか「全員マミさんに触るんじゃないよ!」

3人「!!」

さやか「……マミさん……駄目だ死んでる……」

ほむら「そんな……」

杏子「嘘だろ……」

まどか「こんなのってないよ!」

さやか「名探偵さやかちゃんの名にかけてこの殺人事件、必ずといてみせる!」

まどか「きゃあああああああああああ」

ほむら「まどか!?」

まどか「あ、あれ……」

QB「」

杏子「そ、そんな!さっき入ったQBまで玄関で死んでるじゃねぇか!!」

さやか「静かに!」

3人「……」

さやか「まずは現場を調べるから3人ともここから動かないで」

ほむら『さすがにわからないわよね?』

杏子『いやー無理だと思うけど』

ほむら『毛とか全部掃除したし』

さやか「これは!」

まどか「どうしたのさやかちゃん」

さやか「マミさんの手に鍵が!」

ほむら「その鍵は私がなくしたこの家の鍵ね……」

さやか「鍵は室内、他の鍵は?」

ほむら「ないわ」

さやか「密室殺人と密室殺獣ってことか……」

ほむら『はやくギブアップしてくれないかしら?』

杏子『気が済むまでやるだろ、まぁ今日で苦しみから解放されるっておもえば……耐えられるってもんさ』

さやか「何か……何かヒントは……」

まどか「頑張ってさやかちゃん」

ほむら『もうヒントはないって伝えちゃダメかしら?』

杏子『ダメに決まってるだろ』

ほむら『というかムダに広いだけで何も無いって見てわからないかしら……』

杏子『いやまぁ何かがないか探すのは問題ないだろ』

さやか「こ、これは!」

ほむら「ちょ!そ、それはだめ!」

さやか「豊胸器具……」

ほむら(死にたい……)

杏子(あんな所に隠していたものをよく見つけたなさやか……)

さやか「なんかごめん……」

ほむら「うるさいわよ!」

まどか「ほむらちゃんかわいいなぁ」

さやか「玄関のQB……部屋の真ん中に倒れているマミさん……」

さやか「わかった、犯人はこの中にいる!」

ほむら「!!」

まどか「!!」

杏子「!!」

ほむら『やばいわね、適当に犯人をでっち上げでもされて解決されたら……』

杏子『そのために外部犯はなさそうにみせかけたんじゃねぇか、まだ大丈夫だって……大丈夫であってくれ』

さやか「マミさんの死亡推定時刻は1時間ぐらい以内」

杏子「わかるのかよ」

さやか「多分、まだマミさんがあたたかいし」

ほむあん「……」

ほむら「え、えっと……その前に皆ずっと一緒にいたじゃない」

ほむら「こんなの私達には無理よ!」

杏子「それにQBだってどうやって殺したっていうんだよ!」

まどか「そうだよさやかちゃん!」

ほむら「もしかして、また私が時を止めたとでもいうの?」

ほむら「言っておくけど、まどかがあなたと私の手をつないでいたから私に時を止めてっていうのは無理よ?」

さやか「そうだね……」

杏子「それにほむらは鍵をなくしていたんだぞ?」

さやか「そうだね……」

ほむら『さぁ、犯人はこの中にいるって言ってみたかっただけってことで諦めるのよさやか!』

杏子『さぁ、諦めろさやか!』

まどか「そ、そうだよ!私達の中に犯人なんて……」

さやか「犯人はこの中にいるよ……残念だけど……」

ほむら「こんなの私達には無理よ!」

杏子「QBだって皆この部屋にいたのに誰がどうやって殺したっていうんだよ!」

まどか「そうだよさやかちゃん!」

ほむら「もしかして、また私が時を止めたとでもいうの?」

ほむら「言っておくけど、まどかがあなたと私の手をつないでいたから私に時を止めてっていうのは無理よ?」

さやか「そうだね……」

杏子「それにほむらは鍵をなくしていたんだぞ?」

さやか「そうだね……」

ほむら『さぁ、犯人はこの中にいるって言ってみたかっただけってことで諦めるのよさやか!』

杏子『さぁ、諦めろさやか!』

さやか「それで、騙したつもり?」

ほむら「!!」

杏子「!!」

まどか「!!」

ほむら(まさか、本当にばれた?)

杏子(まどかがマミのソウルジェムにグリーフシードを当て続けて魔法少女状態でいることの違和感をなくし)

杏子(まどかがさやかとほむらの手をつないで、さらにほむらの家の鍵をマミにもたせておく)

杏子(殺しておいたQBをか予めセットしておく……本当は鍵は最初から開いていた……)

杏子(QBは私の幻覚、それが全部バレたってのか!?)

さやか「それで、騙したつもり?」

ほむら「!!」

杏子「!!」

まどか「!!」

ほむら(まさか、本当にばれた?)

杏子(予め気絶したマミの手にほむらの家の鍵を持たせておき)

杏子(まどかがマミのソウルジェムを持ってグリーフシードを当て続けて魔女を出現させる)

杏子(魔女との戦いによって私達が魔法少女状態でいることの違和感をなくしたままほむらの家へ)

杏子(怖かったからとまどかがさやかとほむらの手をつないでおくことで時止めを疑えなくする)

杏子(玄関には殺しておいたQBをか予めセットしておく……)

杏子(そして玄関の鍵は本当は最初から開いていた……)

杏子(中に入って鍵を開けたように見せかけたQBは私の幻覚……)

杏子(それが全部バレたってのか!?)

さやか「予め気絶したマミさんの手にほむらの家の鍵を持たせて放置」

さやか「まどかがマミのソウルジェムを持ってグリーフシードを当て続けて魔女を出現させる」

さやか「魔女との戦いによって私達が魔法少女状態でいることの違和感をなくしたままほむらの家へ」

さやか「怖かったからとまどかが私とほむらの手をつないでおくことで時止めを疑えなくする」

さやか「玄関には殺しておいたQBをか予めセット」

さやか「玄関の鍵は本当は最初から開いていて、中に入って鍵を開けたように見せかけたQBは杏子の幻覚魔法!」

ほむら(そ、そんな……)

杏子(結構適当だったって言ってもあのさやかにばれただと……)

さやか「なんて言うと思ったか!」

ほむら「え?」

杏子「え?」

まどか「!!」

さやか「そろそろ死んだふりはやめてもらえますか、マミさん」

マミ「……いつからきがついていたの?」

さやか「最初から……ですよ」

マミ「そう……」

ほむら『なにこれ』

杏子『解決パートみたいだぞ……』

さやか「そしてまどかも手を組んでいたんだね……」

まどか「……ばれちゃったね……」

さやか「ほむらと杏子を騙して……どうするつもりだったの?」

まどか「ほむらちゃんは、HL計画に必要な人材だからね……」

マミ「そして佐倉さんはあなたの補佐、邪魔なあなたや佐倉さんもついでに消せるならって思ったのだけど……」

さやか「まどか……あんたはもう……昔のまどかじゃないんだね……」

まどか「ウェヒヒ、昔とは違うんだよさやかちゃん」

ほむら『私達蚊帳の外ね……』

杏子『もうどうでもいいよ……』

―公園―

ギーコギーコ

ほむら「……」

杏子「……」

ギーコギーコ

ほむら「ブランコってこんなに虚しいものだったかしら……」

杏子「さぁ、小さい頃はもっと楽しいものだったと思うけど……」

ギーコギーコ

ほむら「さやか側であるまどかの手助けを受けた時点で私達は負けていたのね……」

杏子「あぁ……」

ギーコギーコ

さやか「あ、いたいた」

ほむあん「……」

さやか「名探偵さやかちゃんの助手ともあろうものが何よその顔」

杏子「うっせぇ……」

ほむら「……」

さやか「二人共ちっとも笑わないなぁ」

ほむあん「え?」

さやか「いつも思ってたんだよね、あんた達って私達と一緒にいるくせになんか壁作ってるっていうか笑わないし」

ほむあん「……」

さやか「こっちも無理矢理な推理考えるの大変だったんだよ?」

杏子「なんだよ、最初からお前らに踊らされてたのかよ……」

さやか「ほむらはまどかの下着を盗むし」

ほむら「あれは……」

さやか「まぁある意味ほむらはトリップして笑ってたけど」

ほむら「……忘れて……」

杏子「はぁ……笑わせたいならもっと別の方法があるだろ……」

さやか「笑わせるっていうより心の壁を無くしたかったんだよね」

まどか「もっとみんなで仲良くなりたいなって」

マミ「最初の頃に比べたらずいぶんと仲良くはなっていたのだけどね」

杏子「全員いたのかよ……うぜぇ……」

さやか「まぁ、同じ境遇ってことでほむらと杏子はずいぶん仲良くなったみたいだし」

さやか「私たちとの壁もなくなってきはきてるし良かったってことで」

ほむら「変な気遣いをありがとう……」

杏子「そりゃどうも……」

さやか「あれ?また心の壁できちゃった?」

ほむら「別に、手をつないだり仲良くしていたしそんな事はないんじゃない?」

杏子「あぁ、かなり仲良くしてたしそんな事はねぇって」

さやか「……よし、今度は怪盗になる!助手は当然……」

ほむら「お願いだからやめて!」

杏子「お願いだからやめてくれ!」


終われ

一発ネタでもやってりゃ浮かぶと思ったら浮かばない王道パターン余裕でした
こんな駄スレを保守させてごめんなさいすみません

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