後輩「先輩は彼女いないんですか?」(263)

後輩「なら私がなってあげてもいいですよ♪」

男「彼女ねぇ」

後「まだ言ってるんですか」

男「いや、友達がうるさいんだよ、高校生にもなって彼女いねーのかよって」

後「そうですか、別にどうでもいいですけど」

男「うーん」

後「……先輩は」

男「うん?」

後「先輩自身はどうなんですか」

男「何が?」

後「……だから、先輩は欲しいんですか、彼女」

男「まぁ、欲しくないと言ったら嘘になる」

後「はっきりしてください、わかりづらい」

男「はいはい、欲しいです」

後「へぇ」

男「やっぱ彼女ってのは欲しいよ、高校生といったらって感じ」

後「……ん」

後「仕方ないですね」

男「ん?」

後「わ、私が彼女になってあげましょう」

男「は?」

男「いや、何で?」

後「な、何がですか」

男「何でお前が?」

後「仕方ないでしょう、先輩みたいなのを放っておいたら犯罪が起きます」

男「そんなことしないって」

後「いいえ、先輩はケダモノですから、彼女いない悲しみで誰かを襲いかねません」

男「どんだけ愛に飢えてるのさ俺は」

後「だから、誰かが犠牲になる前に私が代わりになろうということです」

男「ああ、うん?」

後「素晴らしい自己犠牲です。感動です。先輩は拒否権すらないです」

男「うーん?」

男「つまり、俺と付き合いたいってことでいいの?」

後「違います!」

男「ええっ?」

後「あくまでも仕方のないことだからです。別に先輩を好きとかそういうことではないです」

男「でも、好きじゃないのに付き合うの?」

後「私の素晴らしい自己犠牲なんです。先輩の毒牙にかかる人がいないようにです」

男「はぁ」

後「わかりましたか!」

男「は、はい!」

後「わかればいいんです」

男「……ま、いっか」

後「……」

男「……帰る?」

後「……」コクン

男「んじゃ、帰りますか」

後「ん……」

男「……あのー」

後「……なんですか、何か用ですか、ないですね、黙っててください」

男「こっち見てよ」

後「嫌です」

男「なんでさ」

後「嫌なものは嫌です」

男「うりゃ」グイッ

後「あっ……」

男「おお!? 顔真っ赤になってるぞ?」

後「あ、あう……」

男「調子悪いのか? 大丈夫か?」

後「は、離しなさい……!」バッ

後「はぁ、はぁ……うー……」

男「大丈夫なのか?」

後「大丈夫です、原因は先輩ですし」

男「男のせいなの?」

後「ふん」

またミスった

男「……」

後「……」

男「なんか喋ってくれよ」

後「嫌です」

男「そう言わずに」

後「自分で喋ってればいいじゃないですか」

男「話し相手になってくれよ」

後「壁にでも話しててください」

男「俺は後輩と喋りたいんだけど」

後「私は喋りたくないです」

男「冷たいなぁ」

後「そうですか」

後「……先輩は」

男「うん?」

後「好きじゃないのに付き合うのかって訊きましたよね」

男「あーうん、言ったね」

後「せ、先輩はどうなんですか」

男「?」

後「だ、だから……先輩は好きでもない人と付き合ってもいいんですか」

男「……ああ、そういうこと」

後「そういうことですよ……どうなんです?」

男「俺はお前のこと好きだよ?」

後「なっ……」

男「だから問題ない、OK?」

男「まぁ恋愛感情の好きかと言われると若干怪しいけど、一緒にいてもいい相手とは思ってる」

後「……」

男「これでいい?」

後「……帰る」

男「え? ちょ、ちょっと待って!」

後「うるさいです、ついてくんな」

男「帰る方向同じだろ!」

後「勝手に回り道しててください」

男「顔赤いのはもうバレてるから!」

後「っ! う、うるさいバカー!」

男「うへぇ……結局家まで走ったよ……」

後「なんで家までついてくるんですか、ストーカーですかそうですか」

男「違うっての、送っていくのくらい普通だろ?」

後「自宅を突き止められてしまいました。きっと明日から謎の郵便や電話が殺到してしまいます」

男「ここって俺の家にも近いな、丁度良かった」

後「……そうなんですか」

男「じゃあ、俺は帰るな」

後「先輩」

男「うん?」

後「朝はいつ頃家を出ますか?」

男「7時半くらいだけど」

後「そうですか、もう帰っていいですよ」

男「うん、じゃあまた明日」

後「ただいまー」

姉「おかえり」ニヤニヤ

後「な、なにニヤニヤしてるのお姉ちゃん」

姉「彼氏?」

後「えっ!?」

姉「あの人さ、あんたの部屋の写真立ての人でしょ?」

後「な、なんで見てるの!」

姉「それはおいといて、どうなのよ? やっぱ付き合ってんの?」

後「えと……その、ね」

姉「んなわけないかー! どう見ても生意気な後輩と先輩だもんねー!」

後「……」イラッ

姉「あっははは! あんたに彼氏なんて出来ないよねー! ごめんごめん!」

後「……彼氏ですけど?」

姉「ははは……は?」

後「彼氏いない歴=年齢のお姉ちゃんとは違いますけど?」

姉「う、嘘は駄目よ!」

後「嘘じゃないもん! いち……一ヶ月前から付き合ってるし!」

姉「そ、そんな素振りなかったわよ!」

後「お姉ちゃんがきづいてなかっただけでしょ?」

姉「い、妹に負けるなんて……」

姉「こうなったら、今度うちに連れてきなさい! 本物か確かめてやるわ!」

後「い、いいよ? お姉ちゃん悔しがって泣かないでね?」

姉「今週末に連れてきなさい! わかったわね!」

後「わかったよ!」



後「やってしまった」

後「とうしよう……」

後「と、いうわけで特訓します」

男「いきなりで話がわからないんだけど」

後「付き合いはじめて一ヶ月くらいの初々しいカップルを装う練習です」

男「意味はんからんけど……わかった」

後「はい」

男「……で?」

後「なんですか?」

男「具体的に何をすればいいんだ?」

後「さぁ?」

男「それじゃ練習のしようがないよ……」

後「先輩がなんとかしてください」

男「無茶振りだねぇ」

男「じゃあ先ずは……」ジー

後「……な、なんですか」フイ

男「こっち見て」

後「嫌です」

男「……すぐ恥ずかしがるところを治さないとなぁ」

後「別に恥ずかしがってません」

男「じゃあ俺の顔見てよ」

後「う……」

男「ほら」

後「せ、先輩の顔なんて見たくないだけです」

男「それじゃ話にならないよ」

後「わ、わかりましたよ……」

男「じゃあ、顔見て30秒ね、スタート」

後「くっ……」

男(そんな力まなくても……)ジー

後「ぐぬぬ……」

男「……」ジー

後「ぅぅぅぅ……」

男「……可愛い」ボソッ

後「っ!?」バチーン

男「いってぇ! な、なんで殴ったの!?」

後「うっさいバカ! 喋るなバーカ! ドキドキするわバーカ!!!」

今更だけど、妄想に時間かかるからおっそいですサーセン


男「思ったことを言っただけなんだけど……いたた」

後「この人はまたそうやって……はぁー」

男「よし、次は手を繋ごう」

後「は、はぁ?」

男「また殴られたらかなわないし」

後「もう殴りませんよ……」

男「悪いけど信用できない」ギュッ

後「あっ」

男「はい、また30秒ね、スタート」

男「……」

後「あの……」

男「ん?」

後「わ、私の手、汗かいてるのであんまり綺麗じゃないですから……その……」

男「そんなことないよ、柔らかくて気持ちいいし」

後「そう、ですか……」

男「……」

後「あっ、あの、手冷たくて気持ち悪いでしょうから」

男「うん、冷たくて気持ちいい」

後「うぁ……」

男「……はい、30秒」

男「やればできるじゃん、30秒なんてすぐだったよ」

後「はい……」

男「……我慢はできるみたいだけど、顔はどうしようもないか」

後「う……誰のせいですか、誰の」

男「リンゴみたいになってるから顔洗ってきなよ」

後「ふん、失礼します」



後「……」

後「顔洗うと……水触っちゃう」

後「……ってなに考えてるんだ私は」

男「おかえり」

後「……」

男「んじゃ次は何しようか」

後「もう一回」

男「え?」

後「もう一回」

男「もう一回ってさっきの手を繋ぐやつ?」

後「もう一回!」

男「わ、わかったわかった」

支援物質

男「じゃあ次は一分な」ギュウ

後「んっ……」

男「……」

後「……」ニギニギ

男「あの……」

後「はい、なんですか」キュッ

男「何してるの?」

後「別に」

男(すっごいムズムズする……)

後(大きい……)

男「あのー」

後「なんですかさっきから」ムギュ

男「もう一分たったんだけど」

後「……そうですか」

男「うん、だから」

後「あと一分です」

男「うん?」

後「あと五分追加です、拒否権はないですよ」

男(増えてる……)

男「五分たちましたよ」

後「……もういいですよ」

男「満足か?」

後「別に」

男「じゃあなんだったのさ……」

後「先輩には関係ないです」

男「あると思うけど」

後「はい、これは終わりです。この話もしません」

男「はいはい」

男「……あのぅ」

後「手は止めていいなんて言ってません」

男「すみません!」

後「わかればよろしい」

男「……」ナデナデ

後「……ふ」

男「……まだですかね」ナデナデ

後「まだです、まだ撫でてください」

男「はい!」

男(膝が痺れてきた)

男「そろそろ膝から降りて」

後「嫌です」

男「ですよねー」

後「これは長く触れあってられるように、という練習です。すぐ止めたら意味ないでしょう」

男「そうっすね、サーセン」

後「撫でるの止めない!」

男「サーセン!」

後「まったく駄目な先輩ですね」

男「すみませーん」ナデナデ

後「……」

男「いつまで続ければいいんすかねー」ナデナデ

後「……」

男「後輩?」

後「すぅ……ん……」

男「あれ、寝ちゃってるし」

後「んぅ……」

男「さて、動けない」

男「とりあえずベッドに寝かせて……」

ガチャ
弟「兄貴ー、俺のマンガ持ってって……」

男「え?」

後「んー……」

弟「……ちょっと出掛けてくるからさ、留守番頼んだよ? 一時間くらいでいいかな」

男「ちょっと待てなにか勘違いしてるぞお前!」

後「んー……ふふふ……」

素晴らしい

弟部屋

弟「でも彼女なんだろ?」

男「そうだけどさ、まだそういうことするのは早いってか向こうは分からんし」

弟「はぁ、なんかめんどくさそうだね」

男「うむ、めんどくさいんだ」

弟「じゃあ俺は出掛けてくるわ」

男「まてオイ」

弟「ちげーよ、客が来てんだからなんか出さないとアレだろ」

男「そ、そうか」

弟「そろそろ自分の部屋に帰んなよ」

男「あ、ああ……」

起きたらこんな事になってるとは

後「……あれ、せんぱい?」

後「やば、寝ちゃって……」

後「……先輩の布団」

後「……とう」ドサッ

後「……すー」

後「ふぅー……はぁ……」

男「起きてるー?」

後「ほふぉっ!?」

男「おわっ、な、なんだ?」

後「ばっ、ば、ババババカじゃないですか!? 誰が匂いなんであjbじぇgogmd」

男「なに言ってるかわかんねーよ!」

後「……失礼、取り乱しました」

男「あ、ああ……なんだったんだ」

後「先輩が布団で寝かせるのが悪いんですよ……」

男「さっぱり意味わからないけどごめんなさい」

後「ほんとにもう……罰としてさっきまでのもう一時間です」

男「えー? あれ結構疲れるんだけど」

後「拒否権は」

男「ないですねサーセン」

後「わかってるじゃないですか」

男「なぁ」

後「はい」

男「もう大丈夫なんじゃないかな?」

後「何がです?」

男「もう一時間たったしさ、長く触れあってられるようにってのは十分だろ?」

後「……それもそうですね」

男「じゃあ次は、いよいよアレいくか」

後「アレ?」

男「恋人と言ったらアレだろ? ほら、公園なんかでたまに見かける」

後「アレってまさか……えっと、先輩?」

男「お姉さんにも聞かれるかもしれないだろ? もうしたのか、とかさ」

後「た、確かにうちのお姉ちゃんなら聞くかもしれませんけど、もうちょっと雰囲気というかなんというか」

男「後輩が嫌って言うならやめるけど、俺はしたいな」

後「わ、私も! その、するのはやぶさかではない……じゃなくて!」

男「無理にとは言わない」

後「あ、あのあの、さっき汗かいちゃったし、今日のはあまり可愛くないし!」

男「汗? キスするのになんで汗?」

後「……えっ?」

男「なーなー何と間違えたんだ?」

後「教えません」

男「気になるだろ?」

後「嫌です」

男「頼むよ、このとーり!」

後「しつこい」ドスッ

男「ぉヴッ」

後「ばーか」

男「マジで何だかんだ知りたいだけなのに……」

男「いてて……割りと痛かった」

後「先輩」

男「ん? んがっ」

後「っ……ふ……んっ」

男「……歯があたっていたいです」

後「……私も痛かったです」

男「下手くそだなー」

後「先輩も下手だからいけないんですよ」

男「仕方ないだろ、初めてだったんだから」

後「……私もです」

男「え?」

後「童貞」

男「うっさい!」

男「要練習だなこりゃ」

後「私には問題ないんです、先輩が下手くそなんです」

男「いや、お前も下手だったろ」

後「いいえ、そんなことありませんよ?」

男「そうですか」

後「そうです」

男「じゃあこっち向いてみ」

後「えっ……んんっ!」

後「ん……ちゅ……ふぁ……」

男「ほら、お前より上手いだろ」フフン

後「……はふぅ」

男「ん?」

後「もっと」ガバッ

男「うわ、お、おい!?」

後「もっとしなさい」グイグイ

男「ちょ、やめっ」

弟「飲み物どーぞー」

後「ん……」

弟「ごゆっくり」

男「助けろよ!」

支援ウェヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ

チラッ

後「取り乱しました、すみません」

男「はい、疲れました」

後「お詫びにキスしてあげます」

男「今はいらん」

後「欲張りですね先輩の分際で」

男「お前は少し落ち着けって」

後「落ち着いてますよ、どこをどう見てるんですか先輩は」

男「それが本性か……」

週末

後「ただいまです」

男「お、お邪魔します」

姉「いらっしゃー……い?」

後「ほら、こっちです先輩! 早くはやく!」

男「わ、わかった。あ、初めまして」

姉「え、ええ……こちらこそ」

後「ほら、先輩!」

男「わかったから引っ張らないでくれ……失礼します」

姉「……あれ、誰?」



後「姉さん、お菓子知らない? 買っといたやつ」

姉「(姉さん……?)あ、ごめん! 食べちゃった!」

後「チッ」

姉(舌打ちされた!?)

後「じゃあ私買ってくるから、先輩部屋で待たせてるしどっか行っててね」

姉「あ、はい……すみません」

後「じゃ」

男「お菓子買ってくるとか言ってどっかいっちゃったけど」

男「なにもすることがない」

男「あまりにも女の子な部屋のせいで緊張して動けません」

男「……誰に中継してんだ俺は」

姉「……」ジー

男「ふぉお!?」

姉「やぁ」

男「な、なんでしょう」

姉「タンスとか漁らないの?」

男「しねーよ!」

姉「改めて、あの子の姉をやっとるものです」

男「はぁ、彼氏やらせてもらってます」

姉「うちの妹に何をしたぁーっ!」ガッ

男「ぐぇ!? ちょ、苦しい……!」

姉「いきなり姉さんとか呼ばれて悲しかったわけじゃないけど! 舌打ちされて涙目じゃないけど!」

男「くびしまってる……から!」

姉「妹がデレててビビってないから!」

男「と、とりあえず落ち着いて……」

姉「ふーっ、ふーっ、ふぅー……何をしたのさアンタは」

男「俺にもよくわかりませんよ」

姉「そんなわけないだろう」

男「でもホントに分かりませんし……あっ」

姉「心当たりあった?」

男「えっとですね、頭を撫でてました」

姉「……そんだけ?」

男「はい」

姉「それだけじゃ微妙ね……具体的に教えて」

男「ええとですね、こう膝の上に乗せてですね」

姉「ふむふむ」

男「後ろから抱き抱えて」

姉「……」

男「頭を撫でつつ『かわいい』って言い続けました」

姉「それが原因だろ」

男「そうなんですか」

姉「むしろそれ以外に何がある」

男「そ、そうですかね」

姉「……で?」

男「で?」

姉「その時の妹の様子、詳しく」

男「えっと……最初はかなり嫌がってましたけど、二回目は真っ赤になるだけで抵抗しませんでした」

男「三回目はされるがままでしたし、最後は抱きついてきましたね」

姉「……そう、そうなのね」

姉「うちのツンツン娘を奪ったのはお前かー!」

男「ひいっ!」

姉「この手か! この手があの子を変えてしまったのか!」

男「い、痛いからのし掛かってこないで……!」

姉「許さん! お前のせいでお姉ちゃんと呼ばれなくなった悲しみを知れ!」

後「ただいま先輩! 待たせちゃって」

男「あ」
姉「げ」

後「ごめ……ん」

姉「……誤解だぜ」キリッ

姉「どうかお許しをー!」

後「嫌です、出てってください」

姉「うー……」

男「あはは……」

後「先輩、あとは二人っきりですからね」

男「ああ、うん」

後「……早く出ていってくれません? あ、家からですよ」

姉「そ、それだけはどうか」

後「じゃあ部屋から出てこないでください、どんなことがあっても」

姉「え?」

後「守れなかったら金輪際口ききません。では」

後「ふぅ」

男「おかえり」

後「ただいまです」バッ

男「うわっ、飛び付くなって危ないから」

後「先輩は受け止めてくれるから問題ないです」

男「そうだけどさ」

後「それくらい許してくれないんですか? 心の狭い人ですね」

男「わかったよ、いつでもどんと来い」

後「それでこそ先輩です」

男「よくわからんなぁ」ナデナデ

後「えへへ」

男「すっかり定位置になったな」

後「先輩の膝の上は落ち着くんです」

男「俺は疲れるんだけどな」

後「そんなの知りません」

男「ですよねー」

後「私がのってあげてるんだから我慢してください」

男「はいはい」

後「わかればよろしいです」

男「やっぱかわいいなお前」

後「もう慣れましたよ」

後「今日は特別にいいことしてあげます」

男「ん?」

後「さあ」ポンポン

男「ふくらはぎがどうした?」

後「ひざまくらです、さあ」ポンポン

男「じゃあ失礼して……」

後「どうでしょうか」

男「……やわらかい」

後「当たり前です、固いとか言ったら刺してました」

男「何を!?」

後「耳に」

男「だから何を!?」

男「……」モゾモゾ

後「んっ……くすぐったいです、あんまり動かないでください」

男「なんか気持ちよくて」

後「あっ……あんまり動くと……んぅ」

男「動くと?」

後「刺さります」ブスッ

男「ぎぃえあ!?」

後「だから言ったのに、バカな先輩さんですね」クスクス

男「な、なに!? 何か刺さった!? 何が!?」

男「いてぇ……一体何が……」

後「そうだ先輩、お菓子と一緒にケーキ買ってきました」

男「お、いいね」

後「持ってきますね」

男「うん」



男「おそいなー」

ガチャ
姉「……」

男「うぇえ!?」

後「遅くなってすみません、これを排除してました」

男「お、おう……(大丈夫かなアレ……舌だして白眼剥いてるけど)」

後「さ、食べましょうか」

後「んー……甘すぎですねこれ」

男「そうか? 俺はいいと思うけど」

後「そっちのは少し違うやつです、食べてみてください」

男「そうなのか? じゃあ」

後「あーん」

男「あの、自分で」

後「喉に突き刺しますよ」

男「あーん!」

後「はい、どうぞ」

男「んぐ……ホントだ、甘いなこれ」

後「でしょう? そっちのもください」

男「ほれ」

後「あーん」

男「……わかってたよ、うん」

後「あーん……んっ、美味しいです」

男「だろ?」

後「先輩の味がして」

男「ぶっ!」

後「汚いですよ」

男「お、おまっ、いきなりなぁ!」

後「んふふ、美味しい」

男「……まぁいっか」

後「ごちそうさまです」

男「ああ! 俺のケーキ食いやがった!」

後「こっち食べさせてあげますから」

男「うっ……まぁ、それなら」

後「単純ですねー」クスクス

支援者の達人

姉「……」

姉「……」

姉「ふっ、この程度で挫ける私ではない」

姉「隣の部屋だからうっすらと声が聞こえてくるのさ!」

姉「どれどれ……」

……いっ …… …あっ そこ……いいっ

姉「……なんだか聞きなれない声が」

……せんぱいっ…………気持ちいいです……!

姉「!?」

姉「何をしとるかぁーっ!?」

後「やっぱり聞いてましたね」

姉「oh……」

後「先輩、マッサージありがとうございました」

男「気持ちよかったろ?」

後「はい、プロ顔負けでした」

男「それはよかった」

姉「へ、へー? 私もやってもらお」

後「待て」

姉「 」

後「ちょっと来い」ガシッ

姉「お、おたすけー!」

姉「……」

後「バカの相手で疲れました、労ってください」スッ

男「は、はい」ダッコ

後「ふふん、それでいいのです」

男「ははは……」

後「他にもすることがあるでしょう?」

男「ついでにキスもさせていただきます」

後「んっ……よくできました、先輩はお利口ですね」

男「ご満足いただけましたか」

後「大満足です。やっぱり先輩は素敵です」

男「お褒めにあずかり光栄です」

姉(砂糖吐きたい……)

後「今日は楽しかったです」

男「じゃあまた明日、学校で」

後「はい!」



後「さて」

姉「!」ビクッ

後「これで文句ないですよね?」

姉「は、はい……申し訳ありませんでした」

後「私達お似合いでしたよね?」

姉「は?」

後「ね?」

姉「はい! 最高でした!」

後「そう、ならいいよ」

姉(口調戻った!)

終わんなくねこれ
終わりでいい?

男「ただいま」

弟「おかえり、ご挨拶は済んだ?」

男「バカ、そんなんじゃねーよ」

妹「おかえりー!」

男「あれ、帰ってきたのか? てことは母さんも」

母「ごめんなさいあなた!」

父「わかってくれて嬉しいよ母さん!」

男「まーたやってる」

妹「にーちゃ、だっこ!」

男「はいはい」

妹「きゃわー!」

弟「おーい妹、ご飯だからこっち来なー」

妹「えー?」

男「お兄ちゃんの言うこと聞いてな?」

妹「あいー!」トテテ

弟「……なぜ俺は」

男「さあな」

妹「にーちゃもいくー!」

男「はいはい」

弟「……別にいいし、俺にはニケ(猫)いるもんね……」

母「ごめんねー? また実家に帰ってたの」

男「母さんが帰るのはいいけどさ、妹は幼稚園あるんだし連れてったら駄目だろ」

妹「だろー」

母「だ、だって寂しかったんですもの」

男「だったら父さんでも連れてけよ」

妹「よー」

母「大丈夫よ、今度からそうするから」

弟「その父さんと喧嘩したんだろうが」

男「この夫婦は……」

妹「わー」

男「真似しないの」

妹「きゃはー!」

男「あーそうそう母さん、俺彼女出来たから」

ドンガラガシャドゴォババァーン!

父「うおお……」

母「な、なななななななななななな」

母「なんですって!?」

母「どうしてそれを早く言わないの! あなた口ついてるんだから活用しなさい!」

男「いや、母さん帰ってきたの今日でしょうに」

母「言い訳しない!」

男「すんません」

母「明日連れてきなさい」

男「えっ」

母「問答無用」

男「はい」

その頃

姉「そうそう、この子付き合ってる人いるんだよ」

後「ちょ!」

母「あら」

後「な、なんでいきなり言っちゃうかなぁもー……」

母「逃がしちゃ駄目よ」

後「え?」

母「絶対に責任はとらせなさい。死ぬまで逃がしたら駄目よ」

後「う、うん……」

母「縛り付けて愛を囁けば男なんてイチコロだからね」

後「重そうな愛だね……」

母「深い愛と言いなさい」

~♪
後「あっ……!」カチカチ

母「食事中にケータイ弄らないの」

姉「彼からのメールみたいよ?」

母「……あらあら」

後「……ええっ!?」

姉「ど、どうしたのよ」

後「こ、これっ」

『明日母さんに紹介したいから放課後時間あけてくれるか?』

母「あら、ご挨拶?」

後「ど、どどどどうしようどうしよう!」

姉「あー落ち着いて跳び跳ねるのをやめろ! まだご飯だから!」

妹「おにーやん、かおじょってなに?」

弟「あー、彼女ね、彼女」

妹「うー!かおじょー!」

弟「彼女ってのは、恋人の女の人のほうのことだな」

妹「こいーと?」

弟「親父とかーちゃんみたいなののことだよ」

妹「ふーん」

妹「にーちゃ!」

男「どうした妹?」

妹「ぼくにーちゃすきだお!」

男「ああ、俺も妹のことは好きだよ、それと女の子なんだから僕はやめような?」

妹「じゃーぼくとにーちゃはこいーとねー!」

男「こいーと?」

妹「うん!」

男「まぁ、よくわかんねーけどそうかね」ナデナデ

妹「わはー」

よつばと

キーボードのG取れた

男「よう、おはよう」

後「お、おはようございます」

男「今日は大丈夫だったか?」

後「は、はい」

男「それじゃ、よろしくな」

後「あ、先輩! その、お昼は一緒に……」

男「ああ、わかった」

後「迎えに行きますね!」

男「ういー」

友「オイこら」

男「な、なんぞ?」

友「あの可愛い子誰だよ」

後「え、えと……」キョロキョロ

男「ん? ああ、かのじゅぶふっ」

友「裏切り者! 一人だけ童貞卒業かよ! 死ね!」

男「な、なぜ殴られねば……」

後「あ、先輩! 約束どおり来ましたよ?」

男「……殴られてもしかたないな、うん」

後「あーん」

男「さすがに学校ではちょっと」

後「拒否権は?」

男「ないでしたねサーセン」

後「忘れないでください」

男「はいはい……むぐ、美味しい」

後「今日のは自信があります」

男「いつも美味しいからわからん」

後「そうですか、それは残念です」

後「デザートもどうぞ」

男「さすがにこれは自分で……」

後「……」ガシッ

男「腕掴まれたら食べれないんですけど」

後「それは大変ですね、では私が食べさせてあげましょう」

男「結局こうなるのね」

後「嫌です?」

男「嫌じゃないから困ってる」

後「でしょう?」フフン

男「ただいま」

妹「おあえりー!」トテテ

後「お、お邪魔します」

妹「?」

後「こ、こんにちは」

妹「ねーたんだえー?」

母「いらっしゃい! 待ってたわ!」ガシッ

後「え?」

母「さあこっちでお話しましょうねー?」

後「きゃー!?」

男「……俺たちも行くか」

妹「ういー!」

妹「あいー!」

男「ほーい」

妹「わはー!」キャッキャ

後「あ、あの……」

母「お母さんと呼んでいいわ!」

後「お、お母さん……?」

母「何かしら娘よ!」

後「ひっ!」ビクッ

男「母さーん人の彼女で遊ぶの止めてくれなー」

母「いじめてませんからー! 将来の娘と親睦を深めるのよー!」

後「む、娘だなんて……」

弟「ただいまー」

妹「おかいりー」

母「ときに男?」

男「なに?」

母「式はいつ挙げるの?」

男「なっ」

後「お、お母さん! そんなまだ式なんて」

母「決まってないの? じゃあ卒業したらね」

男「はぁ!?」

母「はい決定ー! さて準備じゅんびー」

後「な、なんだか大変な方向に……」

男「ヤバイヤバイ」

後「せ、先輩?」

男「母さんは一度言ったことを絶対にやる、間違いなく」

後「嘘!?」

男「やべぇ」

男「マズイこれは1が終わらせようとして仕組んだワナだきっとそうに違いないどうにかして阻止しなければ」

後「……あの、先輩?」

男「ナニカネ」

後「先輩は嫌なんですか? 私と結婚」

男「……嫌ではないが、そう簡単に決めていいもんじゃないだろ」

後「私はいいです」

男「おいおい」

後「だから問題ないですね、そうでしょう?」

後「言っておきますけど、先輩に拒否権はないんですから」

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    ヽ ヽ |   .|.ヽ ヽ (___)  、 〈   く/ ヽ__,」 +    )   ミ;;★:;:;:;ミ/ /   |    |/ /
     ヽ  ヽ,, ´∀`) ヽ  ヽ ´∀`)__ノ ヽ__) /  ,ヘ   | __,, '´ ̄`ヽ__ (・ω・´/ /  (・∀・ / /
 ,.へ ■ヽ ヽ     ー、 ヽ     ー、     /  / |.  | ★((ハヾヽ,.べ, ミ三彡 f  ,-     f+
 l ァ'^▽^) i     ,rュ ', i     rュ ', |||  (   〈  .|  .|  ハ^ω^*`ァノュヘ    |  / ュヘ    |
 ヽ    ○.|    /{_〉,.へ∧ ∧{_〉  << \ ヽ .|  .|   O☆゙ _ノ_,} )   | 〈_} )   |
  |  、 〈 |    〈   l ァ';・∀・)        \ノ |_,,|   ノ´ ̄ゞ⌒'ーァ    ! |||  /    ! |||
||| l__ノ ヽ__)|   ,ヘ. ヽ  ヽ    ○ヽ  +    |__ノ|  )  `7゙(´〈`ー''´     |   /  ,ヘ  |   ガタタタン!!!!

男「ということで」

後「婚約ですね」

弟「なぁニケ、みんな冷たいんだけど、俺を置いて話進めてくから疎外感半端無いんだけど」

猫「にゃー」

妹「うー!」グッ

男「お、おいなんだよ」

妹「にーちゃのおくさんらめー! ぼくやうのー!」

後「……ふっ、あなたには無理よ」

妹「ううー!」

男「園児相手に挑発するなよ……」

男「ま、結婚といっても卒業するまでは関係ないしなー」

友「結婚がなんだって?」

男「なんだよ、独り言聞くなよ」

友「うっせー、どうせ惚気なんだろ彼女持ちめが」

男「うーん、もう彼女ではないなぁ」

友「はぁ? もうふられたのか? だっせぇ!」

男「彼女はいないよ、彼女は」

男「婚約者ならいるけどね」


いいかげん終われ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月14日 (金) 08:29:24   ID: XchWB8BF

続きが欲しい

2 :  SS好きの774さん   2017年07月13日 (木) 09:51:24   ID: xvqjRjQW

2人のイチャラブがもっと欲しい

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