淡「テルーを超えればサキと話せると思いました」 (34)

『宮永 照を下し今大会を制したのはプロ二年目の大星 淡だー!』

照「おめでとう淡」

淡「まぁ、何回も何回も負けるわけにはいかないからね」

私には目的があるのだ。
高校のインターハイの時、私が一度も勝てなかったサキに会って話すという目的が。

『大星さーん! 優勝した気分は!』
『今の気分を一言!』

淡「えっ、ちょ、ちょっと待って! 私は話したい人が!」

『初めてのプロでの試合でしたがどうでしたかー!』
『宮永 照選手を超えた感想を教えてください』

咲さんかわいい

あーもう! 鬱陶しいなー!
私は自分の優勝した姿をサキに見せつけたいのに!

心の中でインタビューに来る人たちに悪態をつきながら周りを見渡す。

見当たらない。右を見ても左を見てもサキの姿は見当たらない。

おかしいな。テルーの出てる試合にはいつも応援に来てたのに。

咲「お姉ちゃん負けちゃったね」

照「次は負けない、けど今日はもう寝る」

咲「あはは、ふて寝しちゃだめだよ」

しえん

テルーと楽しそうに話してるサキを見つけたけど、私の方なんて見向きもしてこない。

やっぱり私のことなんてサキは覚えてないのかな。

いや、覚えてないのが普通なのかもしれない。三年間で手の指で数えられるぐらいしか会ってないんだから。

淡「でもさ、少しぐらい覚えててくれてもいいじゃん……おめでとうの一つぐらいくれてもいいじゃん……」

結局サキは、私の方を一度も見ることもなくテルーと帰ってしまった。

テルーに近づけば、テルーを超えればサキは私の方を見てくれると思ったのにな……。

そういえば、サキって今何の仕事してるんだろ。気になるけど、話しかけることもできないし。

『大星さん! 今の気分は!』

淡「最悪だよ……あ」

めでたし めでたし

ここまで脳内再生余裕

気づいたときには遅かった。思ったことをそのまま口走ってしまった。
高校の時あれほど先輩たちから注意を受けていたのに。

『それはどういう意味ですか!?』
『宮永 照が弱くてがっかりしたということですか?』

淡「いや、そうじゃなくて! テルーは強くて楽しめるから!」

落ち着けって私! もしこれが問題でプロを辞めさせられたらサキと会うことなんて夢のまた夢になっちゃうよ!

淡「えっと、最悪っていうのは会いたい人に会えなかったっていうか」

淡「いや、会えたんだけど、話せなかったから最悪って言っちゃったみたい……な?」

『会いたい人……?』
『それは誰でしょうか?』

淡咲!!!!

あー! なに言ってんだ私!

淡「ごめん、さすがにそれには答えれないからこれで帰らせてもらうね!」

強引にインタビュアーの間を抜けて急いで自分の控室に戻る。

ニュースになったらどうしよ……。

やっぱり私の会いたい人……サキのこと突き止めたりしてくるのかな。

淡「うー、サキに迷惑かけたくないよ」

軽い自己嫌悪に陥りソファーに寝転ぶ。

もし、サキの仕事に支障がでたらどうしよう。
サキに嫌われたらどうしよう。

淡「会いたい……逢いたいなー」

そして、色々話したい。

とりあえず話したい。麻雀のことからまったく関係のないプライベートなところまで。

結局私は、サキとの結婚生活を妄想しているといつの間にか寝ていた。

しばらく時間が経つと人間とは落ち着いてくるものなのだ。

いつまでもここに居るわけにもいかないし帰ろう。

淡「いつかサキと話せるかなーっと!」

咲「え……」

淡「え?」

勢いよくソファーから起き上がった私の目の前に立っていたのはサキだった。

もしかして、聞かれてた? いやいや、そんなことよりなんでここにいるの?

淡「……なんだ夢かもう一度寝よう」

普通に考えてサキが私の控室にいるわけないのだから。

咲「あの、寝ないでもらってもいいですか? ここ掃除しないといけませんから」

淡「そ、掃除? 私に会いに来たんじゃないの?」

咲「?」

意味が分からないって顔でこっちを見てくるサキ。

……本当に覚えられてないんだ私。

淡「……わかりましたよ。出ていけばいいんでしょ出ていけば!」

イラついた。本気でイラついた。

私のことを覚えていてくれてないサキにイラついた。

はよ

こんな気分になるなら優勝なんてしなければよかった。

少しでも私のこと覚えていてくれてるんじゃないかなって思ってた方がよかった。

あー……あ゛ー……。

目の前が霞んでしまう。別に泣きたいわけじゃないのに。

淡「てかさ、別に泣いてないし! サキに覚えられてないのが分かって悲しんでるわけじゃないし!」

照「なに一人でぶつぶつ言ってるの?」

淡「うわ、テルー……」

かわいい

テルーに捕まった私は無理やり泣いていた理由を言わされた。

照「……咲が淡の控室入ったのいつか知ってる?」

……いつなんだろう。起きたら目の前にいたし。

淡「わかるわけないじゃん」

照「一時間前。 一時間前から咲はその部屋に入ってたよ」

淡「どうせ、部屋の掃除でもしてたんでしょ。それでソファーが掃除できないから……」

照「そもそも、咲はここで働いてない」

淡「はぁ? でも掃除するって言ってたよ」

照「照れ隠しじゃない? だって咲の部屋には淡が写ってる写真があるし」

私が写ってる写真? 照れ隠し?

いいぞ

照「咲が淡のこと忘れてるわけがない」

私のことを忘れてない?

照「大体、咲は私の応援に来てたわけじゃなくて」

淡「私の応援に来てたの?」

照「まぁ、あとは頑張って。 ただし、もし付き合えたとしても」

照「私が認めるまでお互いキス以上の行為は禁止。 それじゃ私は帰るから」

淡「ちょ、ちょっと待ってよ! その話本当に信じてもいいの?」

照「信じたければ信じればいい」

そして、テルーの言ってることが本当だとしたらサキが私に冷たくしたのは照れ隠し。

つまり、サキはツンデレってやつかな。クールなツンデレ? よくわかんないや!

でもそんな些細なことは今はどうでもいい。

サキを思いっきり抱きしめたい。

……なんだろ私、情緒不安定な気がしてきた。

淡「サキ!」

さっきまで私がいた控室を勢いよく開ける。

咲「なにかようですか?」

表情は至って冷静で、自分の内心を悟られないようにしているように見える。

サキのポーカーフェイスも困ったものだ。 私ぐらい表情に表れればいいのに。

淡「そんな冷静なフリしてももう意味ないよ。 だって私見たからさー」

淡「サキが私の寝てたソファーに寝転んでたの」

実際は見ていない。でも、私の予想だとサキならしてる。間違いない!

咲「み、見てたの?」

淡「もちろん。サキも変態だよねー」

咲「う……ぁ……えっと…その……」

みるみる内にサキの顔が真っ赤に染まっていく。

あれ?この展開何故だか見た事がある気がする
何だこの既視感は

もう少しキャラを似せる努力しようよ

>>24
すまぬん

私もさっきまでこんな感じで顔色変えてたんだろうなーと思った。

咲「私、帰らせてもらいます!」

淡「はいストップー」

淡「なんでさ、逃げようとするわけ?」

咲「だって、大星さんに私が実は好きな人の香りを嗅ぐ変態ってばれたから……」

淡「大星? いつも妄想の中で呼んでるだろう淡ちゃんでいいよ」 

淡「それにさー、それぐらい普通なんだよね。そしてサキより実は私の方が変態なんだよね」

淡「私はサキとの結婚生活妄想したり? 大人の行為的なこと想像したりしてるし?」

咲「そうなんだ……」

淡「まっ、それは置いといて。サキに聞きたいんだけど」

淡「私みたいな変態とでも付き合っていける自信ある?」

咲「淡ちゃんとならいくらでも付き合えるよ! こっちからお願いしたいぐらいだよ!」  

めかん

これから本番か

どういうことなの

ふむ

第一部カン

第二部はお義姉さんとの対立ですね

咲たんはカワイんだよ 神聖不可侵である宮永の所の咲にどんどん手を出してくれよ 百合百合脳どもが
百合は神聖なもので 女の子同士は清潔なの わかる? お前らのしてることは いちゃついてる女の子達に 花咲かせて喜んでるようなものなんだよ

あと 咲が百合漫画じゃないとか言ってる奴はアニメ見てないだろ 麻雀興味ないから 原作は知らないけど あんな百合百合してる素晴らしいアニメの原作が百合漫画じゃないわけがない それに 作者も百合好きらしいし 咲が百合漫画だというのは 紛れもない事実

それに 百合が世間ではマイナーだとか 言ってる奴がいるけど そんなわけ ねーだろ なのはやゆるゆり らきすたがどれだけ人気だとおもってんだよ こんな当たり前のことも理解できずに 百合のためだけに喚き散らすから咲たんは可愛すぎるって事にされるんだよ

本当の貧乳好きは貧乳なのを気にしてようが気にしてまいが関係ねぇんだよ
貧乳そのものがまず好きなわけ

貧乳を気にしてる女の子は確かに可愛いけどそれはあくまで付加価値であって
開き直ってステータスとか言ってる女の子でも良いの
真の貧乳好きはまず貧乳そのものを愛でるところから始まるのよ

それなのに貧乳の話題をしてる時にいけしゃあしゃあと「俺も貧乳好きだけど、貧乳はそれを気にしてるのが良くて開き直ってたら可愛くないよね」とか混ざってきやがって

お前らは貧乳の何処が好きなの?

お前らが好きなのはただのコンプレックス、コンプレックスを抱えた女の子が好きなだけ
だったら巨乳を気にしてる女の子とか、高身長を気にしてる女の子とか選択肢は色々あるじゃん
ただ、貧乳の女の子はそれを気にしてるのが比較的メジャーだから、そういうものと思って寄って来てるだけなんだよ
それが貧乳好きにとってはウザい行為ってどうして気付いてくれないの?

例えるなら、こっちがクヌギの木の魅力について語ってるときに「クヌギはカブトムシが来るから好きだけど、カブトムシが来ないクヌギには価値がないよね」とか言ってくるのがお前らなんだよ
こっちはクヌギの話をしてるのであってカブトムシの話をしてるわけじゃないの
そりゃカブトムシは好きだけど、カブトムシはクヌギだけじゃなくコナラとかヤナギとかにも来るよ、スイカの皮にだって来るよ
カブトムシが来ること『は』魅力だけど、カブトムシが来ること『が』魅力じゃないわけ

何が言いたいかと言うと、お前らみたいな自称貧乳好きは良い加減そのバカみたいな発言をやめろと
その狭い了見から一歩進んで、俺たちと貧乳の魅力を語れるようになろうぜと

だって、俺もお前もおっぱいが好きな仲間だろ?

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年10月11日 (金) 04:23:28   ID: cYrvPkCW

キャラ似せるもなにも淡が甘えたりしてるような描写ないし、咲の心理描写だって原作に書かれてないのに
咲が出るSSはとりあえず叩けみたいに考えてるだろ

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom