美也「ねぇ、にぃに~…はいるよー」(383)

たったらなんとか

        r ‐ 、

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          |     ヽ -─-. .、
          |    /. : : : : : : : : :  ̄ `ヽ
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        V: : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : :.\       ノ
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        l: /: /:``メ、:.:/:/:/ l: :.:l: : l.:.:.:|: : : l: : : : |
        l/: /: :l: />ミヽ/   |:.:.l.:.: l:.:.ィ: : : l: : : : |
      l V: l:.: V .:c.j     _ イく: : : : : : : : :|      にししししっ

      l V:l: V ヽ.:.:ソ     {...:..:ハ: / :/: :/: ::,′
         V: :{⊂つ  '   弋.:ノソ/: /: /: :./
         ヽ: \  t‐'ーr  ⊂つ: /: /: : /
          >:\     ,. イ:////

        /  ノノ 「 `二 ´  K             r‐、
       /   /ノ  レ介ヽ _ノ  「「`ヽ         l:::::|
        /  /   く.:.:ハ.:.:Y´   l/   }        l:::::|
        /   /    ヽレ'´     /   ヽ     /:::/
     /__//            i     /    /:::/
     /   /             L__ノヽ   /:::/

純一「んー。なんだ美也か……どうしたこんな時間に」
 
美也「……ん~。ちょっとにぃにさ、聞きたいことがあるんだよね」

純一「わざわざ部屋に来てまでか。どうした美也」

美也「もしかしてにぃに、彼女できた?」

純一「ぶっ!?……なんだよそれ美也、からかってるのか?」

美也「からかってなんかないよっ! ちゃーんと美也はわかってるんだから!」

純一「いったいなにがだよ……

美也「とぼけても無駄だよ! これをみるのだ!」

純一「これって……なんだそれ?」

美也「これは長い髪の毛……だいたい腰の辺りまである長さの髪の毛なのだ!」

純一「……美也、それがなんだっていうんだ?」

美也「ふっふっふ。美也探偵は……さっきにぃにの部屋の前で拾ったこの髪の毛で、
   とある答えを導いたのだ……」

純一「それは?」

美也「この長さの髪の毛は、この家には誰もいません」

純一「!?」

美也「お母さんも短髪だし、もちろん美也もだし。
   たまにくるりほちゃんだって、髪の色が違うしね!」

純一「………っ」

美也「……にぃに、ちゃんと白状しないとだめだよっ。
   この黒髪の長い髪をもった女の子と……家に連れ込んでなにをしてたのかなぁ?」

純一「………」

美也「ほらほらぁ、美也はにぃにのことならなんだってわかっちゃうんだからっ!」

純一「……美也、少しその推理には穴があるようだぞ」

美也「にゃに!? にぃに、この美也探偵にケチを付ける気!?」

純一「そうだ、ああ、そうだとも愚妹よ」

美也「ぐ……それ、どういう意味?にぃに?」

純一「僕もわからん、だが、お前の推理は破たんしていることは確かだ!!」

美也「ぐぅ~~~!!だったらにぃに、この髪の毛はなんだっていうの!」

純一「それはだな、美也……」

美也 ごくり……

純一「これだっ!!」がさっ

美也「そ、それって……!?」

純一「……そうだ、これは森嶋先輩から借りた……犬の写真集だ!!」

美也「………」

純一「………」

美也「それがなんだっていうの?」

純一「くく……どうやら理解力が乏しいようだな美也。
   よく考えてみろ、これは森嶋先輩から借りたんだ……」

美也「……はっ!?」

純一「そうだ、どうやらわかったようだな。この本に森嶋先輩の髪の毛がはさまっていて…
   それがとある拍子で僕の部屋の前で落ちてしまった可能性だって……なくもないだろ?」

美也「た、たしかに……それはその通りかも……」

純一「ふふっ……残念だったな美也よ、お前の推理もなかなかだったが
   この勝負……僕の勝ちだ!!!」

美也「く、くぅうう……!!にぃにのくせに……!!」

純一「はっはっはっ!!僕に勝負しようなんてまだまだはやいんだよ!」

美也「……はぁーあ、とりあえず。これは森嶋先輩の髪の毛なんだぁ」

純一「そういうことになるな」

美也「なぁーんだ、期待して損しちゃった」

純一「すまないな、お前を楽しませることじゃなくてな」

美也「ほんとだよー!……でもにぃに、彼女が出来たんじゃないかって事をそんなにも全力で否定しなくてもいいんじゃない…?
   なんだかとっても、美也悲しい気分になってきた…」

純一「いうな。僕も悲しくなるから」

美也「ふわぁ~……急に叫んじゃったから、眠たくなっちゃった。もう寝るねにぃに」

純一「ああ、明日遅刻すんなよ」

美也「うん、オヤスミにぃに……」ぱたん


純一「…………」

純一「……美也の奴、いったか……」

純一「……はぁ~!!あぶなかった……っ!!まさか髪の毛が落ちてるだなんて……」


純一「……そろそろ、買い直さなきゃいけないのかな」

純一「……………」
純一「…………」がたん…

純一「……これじゃなくて…ん、あったあった」ばさぁ

純一「……よく見ると、ぼろぼろかもしれないな」

純一「結構値が張ったものだったし……おこずかい溜めてのものだったから、
   安易に買えるものじゃないんだが……仕方ない。明日にでも買いに行くか…」

純一「………」ぱさっ

純一「………化粧品も買い足しておくか」

つぎの日・放課後

梅原「たいしょー! 今日はゲーセンにでもいかねぇ!?
   今日はなんだってだんすだんすれぼりゅーなんとかっていう大会でよー!
   女の子がわんさか!胸もたゆんたゆんで!ふほー!」

純一「あ、ああ……すまん梅原。今日はちょっと用事があるんだ」

梅原「………」

純一「だからちょっと今日は……ん?どうした梅原いきなり真面目な顔して…」

梅原「大将、どうしたらしくねーじゃねぇか!
   いつものお前さんなら、いのいちばんで気さくな返事をくれたはずだぜ!?」

純一「う、うん……そうなんだけど、今日は無理だ。すまん梅原、報告まってるぞ!!」

梅原「た、たいしょー!!?」

純一「明日に一番大きく揺れたこの名前、きかせてくれなぁー!」たったったっ……

梅原「お、おーう!まかせとけ!……いっちまった」

棚町「……ふぃー。疲れた……」がらり

梅原「お。棚町、いままでどこいってたんだ?」

棚町「デッサンよデッサン。美術の先生がうるさくてさー…
   『貴方はセンスはありますけど、まだまだ技術が足りません!!』ってやかましいのよホント」

梅原「あはは、天才画家さんは大変ですなぁ~」

棚町「本当にそうよ。あーアイツにでもジュースおごらせてスッキリしたい……って思ったんだけど、
   純一いないわね」

梅原「そうなんだよ。大将、なにか用事があるみたいでよ。急にチャイムが鳴りだしてすぐに
   ばーって走って行ったぜ」

棚町「ふーん……そっか。んじゃ私これからバイトだから。んじゃね梅原くん」

梅原「おうよ。また明日な、棚町」

近所の公園

純一「……ふぅ。とりあえず、誰にも知り合いに会わずにここまでこれたな」

純一「よし、じゃあ辺りを見渡して……」きょきょろ…

純一「誰もいない、僕を見ている人はいない……いまだ!!」だだだ…

純一「そして個室に入る!!」ぱたん

純一「──ミッションコンプリート……僕ってば段々と女子トイレに入るのに慣れてきたな。   経験が生きてきた証拠だ」

純一「カバンを下してっと……よし、さっそく始めるぞ」

十分後

純一「………」

純一「出来た。完璧だな僕の…………」

純一「この、女装は………!!」

純一「誰が見ても女の子にしか見えない。はたしてそれが僕だけの判断だけなのか……
   くく、それを確かめに行こうじゃないか……!!」



がやがや

純一「………」

「……ねぇ、あの子。背たかくない?」

「わーほんとう。すらっとしてて、えらく大人びた雰囲気ね」

純一「………」

「お、いいねぇ…ほらほら。お前も見ろよ」

「ん? なんだあれ、すっげーなんか…綺麗って言うか、心ひかれると言うか…」

純一「………」

「わーぉ。この人形とってもキュートね!ねぇねぇ……」

「はいはい。でも、昨日それかったでしょ」

純一「………っ」ぱたぱたぱた……

路地裏

純一「ぷはぁー!やっぱ街の中歩くのは緊張するなぁ……」

純一「だが、誰一人。僕を男だと思ってる人はいなかったようだな
   ……変に注目されてたのがよくわからないけど……」

純一「よし、このままカツラを買いに行くか」

数十分後

中多「………」

純一「えっと……この辺、なのかい?」

中多「え、ええ……そうなんです……この辺でお財布を落としてしまって……」

純一「そ、そうなんだ……」

中多「す、すみません……手伝ってもらっちゃって…」

純一「い、いいんだよ。ほら、早く探そう」

中多「は、はいっ!」

純一(……どうして、こうなったんだ…)

数十分前

純一「ふん♪ふふーん……♪」

純一「お、あそこにいるのは……紗江ちゃんか?」

中多「っ……ッ……」きょろきょろ

純一「こんなところで何をしてるんだろう。おーい紗江ちゃー……あ、しまった!」

純一(僕ってば女装したまんまじゃないか……!
   これで僕ってバレたら……もう学校生活終わっちゃうよ……!!)

中多「え、あ、先輩っ!……あれ??」

純一(紗江ちゃんすっごく戸惑ってる……僕の声が聞こえたのに、僕がいないからものすごく

   驚いてるな……)

中多 じぃー

純一(あ、すっごい見てるっ……僕のこと紗江ちゃん、すっごく見てる……!
   そりゃそうだよな、だってこのあたり僕しかいないもん。そりゃ僕をみるだろうさ……!!)

中多「あ、あの……」

純一(は、話しかけてきた……おわたった……僕の人生、一生女装好きとして広まって、
   そして嫌われるんだ……)

中多「あ、あのその……!!」

純一「……なに、かな…?」

中多「は、はい……すみませんが……この辺で……その、小さなガマ口財布を拾いませんでした……?」

純一「はい、ごめんなさいこんなへんた…へ?財布?」

中多「は、はい……さっき落としたことに気付いて……たぶんこの辺だと思うんですけど……その」

純一「……」

中多「………」

純一「………」

中多「あのー……」

純一「え、あ、うん!?ぼくも今、通りかかっただけだから、財布はその、見なかったかなぁ~……?」

中多「そ、そうですか……すみません、お時間とらせてしまって…」

純一「い、いや……いいんだよ」

純一(こ、これはもしやバレてない……感じか?)

純一(流石に知り合いにこの姿を見られたらばれると思ってたんだが……どれほどまで僕の女装は完璧なんだ)

純一「僕の才能が怖いな」

中多「え?」

純一「い、いやなんでもないよ。……それで何時頃、落としたと気付いたの?」

中多「あ、はい!……そのほんの数分前だと思うんですけど」

純一「数分前か。だったらまだ落ちてる可能性もあるな。
   この辺は人通りも少ないし、ちゃんと探せばあると思うよ」

中多「は、はいっ……!わかりました!探してみます!!」

純一「うん」

中多「それでは……」たったった…

純一「……ふぅ、あぶなかった。もう少しで墓穴を掘るところだったよ。
   紗江ちゃんが僕だと気付かなくて本当によかった…」

純一「……さて、僕もばれないうちにさっさとこの場から……」

中多「………」きょろきょろ

純一「………」

中多「………」きょろきょろ……

中多「………」しゅん…

純一「………っ」

純一「…………」

純一「…………」すたすた…


中多「どうしよう…」

中多「大事なおかねだったのに……このまま見つからなかったら……」

中多「……ぐす」

中多「……でも、諦めないで探さないと……あっ」がっ

中多(ころんじゃうっ…!)

中多「…」

中多「……あれ?痛くない……」


純一「──大丈夫?ちゃんと周りを見ながら歩かないと…」

純一「けがはない?」

中多「あ、はい……」

純一「そっか。それはよかった……っておわって!?僕ってばどこさわってるんだ!?」

中多「え……ひゃい!? だ、だだだいじょうぶです……すみませんすみません!!」ばっ

純一「いやいや悪いのは急に抱きしめてしまった僕の方だから……その、ごめんね?」

中多「い、いえ……わたしのほうこそ、女の子同士なのに変に反応してしまって……」

純一「う、うん……そうだね」

中多「…………」もじもじ

純一「………えーと、その……僕も探すよ」

中多「……えっ?」

純一「だから、僕も君の財布を一緒に探してあげるよ。ほら、一人だとさびしいでしょ?」

中多「で、でも……ご迷惑になる…」

純一「大丈夫、僕は気にしないで。これから大した用もないし、困った人を放っておくのもあれだしね」

中多「…………」

純一「…えっと、だめかな……?」

中多「い、いえっ……!ありがとうございます……っ」

純一「そっか。んじゃ、さっそくだけどちょっとどの辺ぐらいに落としたか教えてくれるかい」

中多「は、はいっ……!!」

回想終わり

純一(……だいたい、僕のせいだな……これ……でも、困ってた紗江ちゃんを助ける機会が出来たんだ。
   それでよしとしよう)

中多「…………」

純一「んー……やっぱりないなぁ。誰かに拾われたって可能性も出てきたぞ」

中多「そう、ですか…」

純一「……」

中多「………っ」

純一「ほら、そんな落ち込んだ顔しないで。交番にでも行こうよ紗江ちゃん」

中多「ふぇ……?」

純一「悪い方向ばっかり考えてると、本当に現実もそうなっちゃうよう。
   だからさ、希望を持って元気に行こうじゃないか」

中多「元気、に……」

純一「そうだよ! 元気に頑張れば、絶対に報われるはずだよ。
   落としちゃったことはしかたないけれど、希望は忘れちゃだめだ」

純一「よし、じゃあ一緒に交番までいこうじゃないか。ここから少し遠いからさ、僕と話ししながらでも行こうよ」

中多「……わかりました、よろしくお願いします…」

純一「うん、じゃあ行こうか」

道中

中多「…………」

純一(紗江ちゃん、だいぶ落ち込んでるな……ものすごく大事なおかねだったのかもしれないな)

中多「…………」

純一(僕もその気持ちは分かるなぁ。とっておいたお宝本が、湿気でふやけてしまったとき……
   なんでもっと良い環境下で保存しなかったのかって、自分を悔やんだものなぁ…)

純一(よし、ここいっちょ空気を変えるために話しでもするかな!)

純一「ねぇ、紗江ちゃん」

中多「……は、はい。なんでしょうか?」

純一「紗江ちゃんはさ、何時頃からお父さんとお風呂に入らなくなった?」

中多「……え、お風呂ですか……?」

純一「うん。お風呂」

中多「お、お風呂……」

女装趣味がバレたら

絢辻さん ガチに幻滅『近寄らないで、変態』
薫 マジ引き『あんた・・・何考えてんの?』
梨穂子 戸惑い『え?え?女装?なんで・・・?』
七咲 受け入れ『先輩って本当に変態だったんですね・・・まぁ、いいですけど』
森島先輩 わおっ『可愛いかっこしちゃって、このっこのっ♪』
紗江ちゃん 百合?に興奮『えっと・・・・・・しぇんぱい可愛い・・・です・・・』



なんかこんな感じをそうぞうする

純一「あれ、もしかして紗江ちゃんはお父さんとお風呂はいらないタイプだった?」

中多「い、いえ……っ!小さいころは、よくはいってました……」

純一「そうなんだ。それでどれくらいで一緒に入るのやめたの?」

中多「………たぶん、小学校あたりからは…もう入らなくなりましたね…」

純一「へぇ、それってやっぱ早い方なのかな」

中多「そ、それはちょっと……よくわからないです…ごめんなさい……」

純一「あはは、なんであやまるのさ。お父さんと一緒にお風呂に入ってた時期が違ってくるのは
   普通のことだと思うよ」

中多「は、はい……」

純一「ははは」

中多「………」

純一「…………うん」

純一「あれ、もしかして紗江ちゃんはお父さんとお風呂はいらないタイプだった?」

中多「い、いえ……っ!小さいころは、よくはいってました……」

純一「そうなんだ。それでどれくらいで一緒に入るのやめたの?」

中多「………たぶん、小学校あたりからは…もう入らなくなりましたね…」

純一「へぇ、それってやっぱ早い方なのかな」

中多「そ、それはちょっと……よくわからないです…ごめんなさい……」

純一「あはは、なんであやまるのさ。他人とお父さんと一緒にお風呂に入ってた時期が違ってくるのは
   普通のことだと思うよ」

中多「は、はい……」

純一「ははは」

中多「………」

純一「…………うん」

純一(話題を間違えたかな……?)

中多「……あのぉ……すみません」

純一「……え、うん。どうしたの紗江ちゃん?」

中多「……えっと、その…もしかしたら失礼なことかもしれませんけど…
   いいですか?」

純一「え、うん、どうしたの?」

中多「わたしと何処か、お会いした事ありましたでしょうか……?」

純一「ど、どうしたの急に……?」

中多「……さきほどから、その、私の名前を知ってるようだったので……
   もしかしたら以前にお会いした事あったのかとおもって……」

純一「名前、って……」

純一(し、しまったぁー!!? またやってしまった、僕ってば初対面のはずなのに
   つい癖でいつもの感じで呼んじゃったよ!!)

中多「……?」

純一(こ、ここはしかたない……!どうにか僕の華麗な話術で
   こうにか凌ぎきるしかない……!!)

純一「そ、それはだね……紗江ちゃん、君がとっても学校で目だってるからだよ」

中多「へっ!? め、めだってる、から……?」

純一「そ、そうだよ。紗江ちゃんは転校してきたじゃない?
   あの学校で転校は結構珍しくってさ、だから名前を覚えてたんだ実は」

中多「は、はぁ……」

純一「それに僕ってば、すぐに人の名前を呼んじゃう癖があって……!!
   あのその、だからちょっと紗江ちゃんのことを紗江ちゃんtって呼んじゃったんだ」

中多「な、なるほど……」

純一「こ、こんな感じかな……?もしかしたら、気を悪くしちゃったかな。
  そうだよね、急に他人から名前で呼ばれたら気持ち悪いよね」

中多「あ、いえっ……!そんなことないです……!」

純一「で、でも……」

中多「……あの、ですね……すこし変なこと言いますけど…嫌じゃないんです」

純一「え?」

中多「その、わたしに……仲良くしてくれてる先輩がいるんですけど……
   まるでその人に呼ばれてると同じ感じがするので……全然嫌じゃないんです」

純一「先輩…?」

中多「はい。その先輩は……何度も何度も私を助けてくれて……
   私もいっつも頼りっきりで……どうしようもなく、どうしようもなく……」

純一「…………」

中多「………あっ、すみません…っ!急にへんなこといって……!」

純一「あ、うん。大丈夫だよ」

中多「だからその…っ!あの、大丈夫ですので……そのまま名前で呼んでくださってもかまいません」

純一「……うん、わかった。じゃあ紗江ちゃん、とりあえず改めて
   よろしくね」

中多「はい、よろしくおねがいします……!」

純一(先輩、か……よくわからないけど、その人をとても信頼してるんだろな……)

純一(僕みたいに、こんな女装しているやつよりももっと……ちゃんとした頼りがいのある奴に違いない)

純一「……」

中多「あの、それでついでに…なんですが」

純一「え、うん。どうしたの?」

中多「貴方の、お名前を聞きたいのですが……」

純一「な、名前!?」

中多「え、はい。御迷惑でなければ……」

純一「あ、全然そうじゃないけど……えっとそのーあのー」

中多「……?」

純一「あー……そうそう、僕の名前はっ……じゅ、じゅ……」

中多「じゅ?」

純一「純子、といいます……はい」

中多「純子先輩……ですか。良いお名前ですね」

めしくってうんこしてたら
寝てた

いまから書きます

純一「あ、ありがとう」

純一(さ、流石にこの名前は危ないかな……でも、大丈夫みたいだ)

中多「もう一つ質問なんですが、純子先輩は……輝日東高校の生徒なんですよね」

純一「え、どうしてそう思ったの?」

中多「え? あ、その……制服を着てらっしゃるので、そうじゃないかと……」

純一「あ、そ、そうだよ…っ!輝日東高校の三年なんだよ」

中多「あ、そうなんですか。でも、私は純子先輩のこと見かけた事ありませんでした……」

純一「だ、だろうね。僕ってばほら、あんまり目だたない方だし……」

中多「え……そんなことないと思いますけど……?」

純一「え、どうして?」

中多「どうしてって……それは純子先輩、可愛いし…目だたないなんてこと無いと思うんですけど…」

純一「ぼ、僕がかわいいっ!? この姿の僕が!?」

中多「え、はい……っ? それはもう、背が高くて……それにすらっとした雰囲気がとても
   綺麗だと思いますよ」

純一「き、綺麗……?」

純一(い、いや……この感想は予想外だ……。ただ男に見えないってだけを意識してたけど、

   まさか可愛いなんて言われるとは……)

純一「……か、可愛いのか。僕ってば」

中多「……ふふっ」

純一「……ん、どうしたの紗江ちゃん?」

中多「あ、いえ、すみません……なんか純子先輩の反応が面白くて」

純一「ぼ、ぼくの反応が?」

中多「はい。そんな風に可愛らしいのに……全然気にしてない雰囲気とか……
   それに男らしい口調とかが、なんだかとっても可愛らしくて……」

純一「そ、そうかな」

中多「そうですよ。ですからもっと自信を持たれても良いと思いますよ」

純一「あ、ありがとう……こんな風に他人から褒められるなんて、ちょっと照れるな…」

中多「ふふっ…そうですね、でも……私もこれは他の人から言われたことなんです」

純一「え?」

中多「わたしも……こうやって他人から褒められたことが無くて、それよりも私が避けていた
   というところもあるんですけど……それでも私に言ってくれた人がいたんです」

中多「『紗江ちゃんはもっと自信を持つべきだよ。だって可愛いから』って……
   その時は驚きや恥ずかしさで、なにもいえなかったんですが……」

中多「でも、そうやって面と向かって言ってくれる人は……いままでいませんでした。
   それに、わたしも自分に自信が無くて……それでも頑張ることが大切なんだって教えてくれた…」

純一「紗江ちゃん……」

中多「その人に……いつかちゃんとお礼がいいたいなって……あ、ごめんなさい……っ!
   わたしってば自分のことばかり喋っちゃって……!」

純一「いいんだよ。いや、本当に紗江ちゃんはその人のこと……信頼してるんだね」

中多「はい……っ!そうなんです、もう、本当に大好きで……あっ、そのゴニョゴニョ…」

純一「あはは、そうなのか。中多さんってばその人のこと好きなんだね」

中多「……あぅあ…」ぷしゅー

純一「あはは……」

純一(……紗江ちゃん、顔真っ赤だ。本当に誰なんだろう…その人。うらやましいなぁ…)

中多「あ、交番がみえてきたました……!」

純一「ほんとだ。よし、さっそくきいてみよう……って、あの丸い後ろ姿は……」

交番前

梨穂子「はいー、そうなんですよぉ。では、おねがいしますねー」

純一(やっぱり梨穂子だ。こんなところで何をしてるんだ)

梨穂子「いやぁー。やっぱり良いことした後って気分がいいねぇ
    ……あ、そうだ。これだと駅前のメロンパンも美味しく頂けるかも~」

純一(また食べ物か……だから太るんだぞ梨穂子…)

中多「あ、せ、先輩……!」

純一「ん?どうしたの紗江ちゃん?」

中多「あ、あの方が交番に届けた財布……わ、わたしのです!」

純一「え、本当!?」

中多「は、はいっ! ……それと、届けた人がちゃんとまた交番に来ないと
   色々と面倒なことになるので、あの拾ってくれた人を呼び戻さないと……!」

純一「あ、そうか! だったら紗江ちゃんは交番に行っておいで。
   僕は梨穂子を呼びとめてくるから!」

中多「え、あっ、はい……っ!」

梨穂子「さいふのさはさばめしのさ~♪ 最高にいいことしたらご飯がすすむくぅ~ん♪」

純一「おーい、りほ……」たったった…

純一(ま、待て橘 純一……ッ! ここでまた安易に名前を呼んで話しかけるのは、
   危険なことになる…!それに流石に梨穂子相手じゃこの女装もばれることもあるかもしれない…!)

純一(これは逆に紗江ちゃんが梨穂子を呼びとめた方がよかったんじゃないか……?
   よし、いまからでも遅くは無いな。紗江ちゃんのところにもどってから──)

梨穂子「ららら──……ん?あれれ?なんだか純一の匂いがする~」

純一「!?」

梨穂子「む、これは後ろだなっ!がおー!」がしっ

純一「きゃっ……」

梨穂子「ふっふっふっ~。なんとなんとわたしはずんいちを捕まえたのでしたって……あれ?」

純一「っ……」

梨穂子「お、女の子のずんいち~~~!?」

純一「っ……!」

純一(やばい!!これはばれた!!梨穂子にばれてしまった!!
   長年幼馴染として過ごしてきた梨穂子に、こんな姿を見られてしまった……僕、終わった…)

梨穂子「──ってなわけないよね~。ご、ごめんなさい……!急に抱きついてしまって……!」

純一「え、あ、うん……べつにかまわないよ」

梨穂子「本当にごめんなさい~~!! わたしの知り合いと同じような匂い……ってこれはダメか。
    知り合いにそっくりな気配を感じたので~~……」

純一「け、けはい……?」

梨穂子「あの、けがとかありませんか~…?」

純一「だ、大丈夫だよ。そっちこそ大丈夫?」

梨穂子「あ、大丈夫です~。意外と身体は頑丈ですので~」

純一「あ、そうなんだ……それはよかった」

梨穂子「そうなんですよ~。以前に幼馴染から日向ぼっこしてたら踏まれたことがあって~
    それでも大して痛くなかった時があったんです~えへへ~」

純一(なんで得意気な顔なんだ…)

純一「へ、へぇ~……そうなんだ」

梨穂子「なのでわたしのほうは心配しなくていいです~
    それよりも急に抱きついてほんとうにすみません……」ぺこり

純一「い、いや本当にかまわないから。大丈夫だよ」

純一(こ、これはバレテない……のか?どんだけ僕の女装はハイクオリティなんだ……!
   幼馴染の梨穂子まで騙せるなんて……)

純一「あ、そんなことよりも梨穂……じゃなくて、君!」

梨穂子「あ、はい。なんでしょうか~?」

純一「その、ついてきてほしい所があるんだ……っ!その、いいかな?」

梨穂子「え。はい、大丈夫ですよ~」

純一「あ、ありがとう……んじゃ、まぁすぐそこなんだけどね──」

数分後

中多「本当にありがとうございました……っ!なんてお礼すればいいのか……わたし…」

梨穂子「いいんだよ~。見つかったんならそれで勝利~!だからねぇ」

純一(いったい何に勝ったんだ……)

中多「な、なにかお礼でも……」

梨穂子「とんでもないよぉ~。当然のことをしたまでだしね~

    こんなことでお礼なんかもらえないよ~」

中多「でも、それじゃあ……」

純一「……だったらメロンパンなんかどうだい、紗江ちゃん」

中多「えっ……?」

純一「ほら、駅前で美味しいメロンパンあるじゃないか。あれをおごってあげるとか
   それだったら気軽でいいじゃないか

梨穂子「めろんぱん……じゅるり」

中多「あ、そしたらその……メロンパンでよろしければ……」

梨穂子「え、いいの~?!」

中多「はい……っ!それぐらいのことでしたら、何個でも……」

梨穂子「え~~っ!?何個でも~!?それはゆるされないことだよ~!!」

中多「そ、そうですか……?」

梨穂子「……う~ん…でも、あそこのメロンパンは美味しいからなぁ~…
    でもカロリーが……うーん……」

中多「…っ……っ……」おろおろ

純一「──こらこら、紗江ちゃんが困ってるじゃないか。とりあえず店に行ってから決めればいいだろ」

梨穂子「あ、ごめんねずんいち~……わたしってば食べ物になるとすぐにまよっちゃって……ってあれ?」

純一「あ……」

梨穂子「……あれ、なんだかずんいちに言われた気が……あれ??」

純一「ほ、ほらっ!!と、とりあえず行こうじゃないか!!
   はやくしないとメロンパンの売りカーがどっかいちゃうぞ!!」

梨穂子「え、ほんとに!? じゃあいそごーう!」

中多「は、はい……っ!」

うんこいってきます

本当はエロ展開にしたかった

メロンパン屋前

梨穂子「ほくほく~♪ なかはもっちりで、まわりはパリッとして甘みが口の中に広がって行く~」

中多「はい、とっても美味しいですね……!」

純一「本当にここのメロンパンは何度たべても美味しいな……」

中多「先輩も、以前に食べた事あるんですか?」

梨穂子「ではではつぎは二個目~」

純一「うん、前は他の人と一緒に食べたんだけど……その時はちゃんと味わいながら食べれなかったからね」

中多「へ~……そうなんですか。急いで食べなきゃいけない状況だったんですか……?」

梨穂子「ぺろっ……んじゃ次は三個めだよ~」

純一「……………うん、そうなんだよ……うん…」

中多「?」

梨穂子「四個目~」

梨穂子「あ~おなかいっぱいだよ~」

中多「それはよかったです」

純一(途中から数えるのやめてたけど……どれだけ食べたんだ)

梨穂子「いや~……やっぱり美味しいものはやめられませんなぁ~えへへ~」

純一(梨穂子……また、こうやって体重が増えていくんだな……ウッ)

中多「……それと、純子先輩。改めてありがとうございました……っ」

純一「え、いやいや。僕は何もしてないよ」

中多「いえっとんでもないです……!こうやって交番までついてきてくださって…
   それに色々とご迷惑もかけましたし……」

純一「僕は気にしてないから。大丈夫、これからは落とさない様気をつけるんだよ?」

中多「は、はい……!本当にありがとうございます!」

純一「うん」

中多「……っ」キラキラキラ

純一(なんだろう、この輝くような瞳は……)

中多「あの、その………先輩……!」

純一「ん、どうしたの紗江ちゃん?」

中多「その……学校でまた見かけたら、また話しかけてもよろしいでしょうか……?」

純一「え、どうしたの急に」

中多「え、えっとその……こうやって上級生と会話するのは…久しぶりでして…
   だからその、また私と……」

純一「……ああ、いいよ。そした今度、また一緒に下校時にでもメロンパンでも食べようか」

中多「え、あ……はいっ!よろしくお願いします!」

純一「うん、こちらこそ。それじゃあ紗江ちゃん、またね」

中多「はい……っ!それでは、また……!」ぺこ

純一「…………」すたすた…



梨穂子「…………やっぱり、純一の匂いだなぁ」

純一「…………」すたすた……

純一(さて、ここまで色々とあったが……なんとか全て乗りきった)

純一(頑張れば僕も色々とできるな…!よし、この調子でカツラも買って、
   無事に家まで帰ろうじゃないか!)

純一「………」

純一「………だが」くるっ

梨穂子「……ハッ!?」ささっ

純一「…………」

純一(なんで梨穂子にストーキングされてるんだろうか……
   お腹周りが電柱からはみ出てるから、まるみえなんだけどな……)

純一(ま、まさか女装がばれてるとか!?
   ……まさかな。梨穂子はお花畑だし、さっきもばれなかったしな)

純一「……まぁ、一応。話しかけとくか」

純一「………」くるっ

梨穂子「………」ヒョコ…

梨穂子 じぃー

純一「………」


純一「……」だだっ

梨穂子「……あ、走り出した!ま、まって~!」とすとすとすっ

純一「………」たったった……くる

梨穂子「あ、曲がった……よし、がんばっておいつかないとぉ~……って、うわわ!!」としん!

純一「おっと。あぶない」がし

梨穂子「……あたた、す、すみません……どなたか知りませんが……あ、さっきの…!」

純一「やあ、こんにちわ」

梨穂子「こ、こんにちわ~……えっと、あの、それでは~このへんで~」

純一「まってくれ」

梨穂子「な、なんでしょうか……?えーとその、わたしはちょっといそでまして~」

純一「りほ……貴方、さっきからずっと僕のこと見てなかった?」

梨穂子「えっ!? そ、そんなことないですよ~いやだなぁ~あはは、あは……」

純一「………」

梨穂子「……見てました、です。ごめんなさい~!」

純一「……あの、どうしてそんなことしたのか。聞かせてほしいんだけど」


梨穂子「…………」

純一「………」

梨穂子「……あのぉ、その……つかぬことお聞きしますけど~……」

純一「う、うん。なにかな」

梨穂子「その……貴方は、その……ずんいちの……カノジョトカソウイウヒトデスカ……」

純一「え?なんだって?」

梨穂子「へっ!? あの、そのですね~……わたし鼻がいいんですよ~…
    それで、貴方からとってもずんいちの匂いがして~」

純一「僕のに……じゃなくて、匂いが?」

梨穂子「そうなんです……だから、その、もしかしてずんいちの……
    か、彼女さんなのかなぁ~って思って…」

純一「僕が?その彼との?」

梨穂子「は、はい~!」

純一(……り、梨穂子……梨穂子はかわいいなぁ。
   そんな勘違いをするなんて、とんだおませさんだな)

純一「……いや、僕はその彼とは付き合ってないよ」

梨穂子「え、本当ですか……?」

純一「ああ、そうだとも。いまだに僕はフリーのままさ」

梨穂子「へぇ~!そうなんですか……そんなに可愛いのに……て、すみません。
    もしかして上級生の方でした…?」

純一「え、ま、まあそうなるね……」

失禁の元ネタを教えてくれ

梨穂子「あ、やっぱりそうでしたかぁ~!同じ高校なのに、みかけたことありませんでしたし…
    あの、お名前はなんていうんですか~?」

純一「じゅ、純子」

梨穂子「ずんこさんですか~……ごめんなさい、変に疑ってしまって~」

純一「いや、いいんだ。それで誤解が解けたならこっちも……だい、じょう……ぶ……」

梨穂子「そうですか~!優しい人でよかったぁ~……普通は怒られてもしょうがないと思ったんですよ~」

純一「だ……から……」

純一「………ヤバイ」

梨穂子「へ?」

純一「あ、あの前から歩いてくる……あの黒い髪……そして…アーモンドのようなくりっとした瞳……」

梨穂子「どうしましたずんこさん~…?」

純一「まるで聖女のように笑顔を絶やさず、クラスで人気者の……あの、あの……っ!」

梨穂子「お~い……大丈夫ですか~?」

純一「おわった……」がくん

梨穂子「え~!だ、大丈夫ですか~?!」

純一(これまで順調にいったかもしれない……だが、あの人はダメだ。
    かぶる、隠す、秘密にする。といったものを暴くのにあれほど特化した人はいない…!)

純一(だって、あの人がそうだから!!)

「………」すたすた…


絢辻「………」どん!!!

純一(あ、絢辻………さん!!!)

純一(か、隠れるしかない……!!どこか、どこか隠れるしか……!!)

梨穂子「だ、大丈夫ですか~…?急にひざをついたら、膝にあざができちゃいますよ~」

純一「梨穂子!!」

梨穂子「は、はい!」

純一「ぼ、僕はこれで帰るから!!また今度な!!」

梨穂子「え、わかったよ~……あれ、あかりましたよ~?」

>>178
橘「美也を相手に告白の練習でもするか」
橘「な…何で裸の美也が僕の隣で寝てるんだ!?」

橘「七咲もたまにはお洒落すればいいのに」も同じ作者だけどバシャバシャなかったんだっけ

純一「そ、それじゃ……」くるっ

梨穂子「はぁ~い」

純一「いそげ……!絢辻さんの思考能力は、その場の空気で察知できるほどの
   驚異的解釈力だ……その場から少しでも離れなければ、僕は最悪……死ぬだろう」

純一「とりあえず……その曲がり角を曲がれば……っ!!」くるっ

「あっ…!」

純一「うわっ!?」どしん!

純一「あたた……す、すみません…!急いでたもので、前を──」




七咲「………」

純一「前を──見てませんでした。それでは!」

七咲「ちょっとまってください」

純一「!?」

七咲「…………」

純一「な、なにかなー……?」

七咲「………」すたすた…

純一(うっ……ち、近い……これは……これは
   終わったに違いない、いや、違いないじゃなく終わった)

七咲 じぃー

純一(な、七咲は……絢辻さんの次にアウトの知り合いだ……っ!!
   そのウソを見抜く才能は、僕はいっつもふりまわされっぱなし!!)

純一「……おわった」

七咲「……どうしたんですか?急に終わったなんて」

純一「いや、いいんだ……もう気付いてるんだろ……」

七咲「……」

純一「ごめん……僕ってば本当にこんな変態で──」

「あら、桜井さん。こんにちわ」
「あ、絢辻さん。こんにちわ~」

純一「! ?」

七咲「………」

「こんなところで何をしているの?桜井さんはこの道を使用するなんて思わなかったわ」

「え、ああうん。ちょっとね~」

「……ここら辺は人通りが少ないから、女の子一人で歩くのは少々物騒よ。気をつけてね」

「へぇ~!そうなんだぁ……でも、絢辻さんもこの道は大丈夫なの~?」

「うん?私は大丈夫よ……ちょっと工夫すれば誰だって脅せるし」

「うん~?絢辻さんなにかいった~?」

純一「ごくり……」

七咲「あの、つかぬことをお聞きしたいのですが」

純一「は、はい……」

七咲「絢辻先輩から、逃げようとしてます?」

純一「えーとその、あれですよ……」

七咲「どうなんですか?」

純一「……はい、そうなんです。見つかったら……ちょっと僕の人生が終わるっているかその…」

七咲「……」

うんこいってきます

キミキスとアマガミっておもしろい?
買っても損しないかね?

うんこでない

七咲「……ふぅん。そうなんですか」

純一「ッ……その、なな──」

「──わかった、もしかして誰かをストーキングしてた、とかでしょう?」

「え、えぇえ!? な、なんでわかっちゃうの~……あ!」

「桜井さん……貴方はもうちょっと嘘をつくのを上手くならなきゃだめよ」すたすた…

「ふぇえ~!なんでちょっとした会話でそこまでわかっちゃうの~……」すたすた…

七咲「……」

純一「き、きた…!!」

七咲「すみません、わたしの後ろに回ってもらいますか」

純一「へ?」

七咲「はやくしてください」

純一「あ、うん」

>>208
どっちかならアマガミのほうが最近の絵だから無難っちゃ無難かな
両方買うならどちらかと言うとキミキスからのほうがいい

「今回は見逃してあげるけど、そんな犯罪者みたいなことはしちゃだめよ」すたすた

「はぁ~い……本当にごめんなさい絢辻さん~」としとし…

絢辻「いいのよ。それと誰をついて回ってたのか教えてくれたら……あら」くるっ

梨穂子「えーっとね~それが~……あれ?」くるっ

七咲「……こんにちわ。絢辻先輩、ごぶさたしてます」

絢辻「こんにちわ。……たしか水泳部の子、だったわね」

七咲「はい、以前に水泳部で塚原先輩と一緒にいた七咲 逢です」ぺこり

絢辻「ご丁寧にありがとう。……それと、その後ろにいるのは」

純一「……っ」

七咲「はい、水泳部の先輩です」

絢辻「……水泳部の?」

七咲「そうなんです。偶然そこで見かけまして、話をしていたところなんです」

梨穂子「あ、さっきのずんこさん~!」

純一「……」ぺこり

絢辻「あら、知り合いなの桜井さん」

梨穂子「そうなの~。さっきそのいってたすとーきんぐしてた人でね~」

絢辻「……大丈夫なの?その人と会っちゃって」

梨穂子「うんっ!ゆるしてもらった~」

絢辻「へぇ~……そうなの。こんにちわ、見かけない顔ですが三年の方ですか?」

純一「……」こく…

絢辻「……?」

七咲「……そのずんこ……先輩は、少し恥ずかしがり屋でして。
   あまり初対面の人とは視線を合わせられないんです」

絢辻「まぁ。それは……」

梨穂子「え、でも私の時はすっごく喋って──」

七咲「ですから、すみません。ほら、先輩もとりあえずあやまってください」

純一「……ご、ごめんなさい…」ぺこ

絢辻「いえ……謝らなくていいですよ。私も無理に視線を合わせろなんていいませんし」

七咲「はい、そういうことなので絢辻先輩、そこの先輩の方も。この辺で」

絢辻「……うん、わかったわ。それじゃあ桜井さん、途中まで一緒に帰りましょうか」すたすた…

梨穂子「え、うん~……あれれ?なんか私、スルーされちゃった感がするなぁ……」としとし…

純一「……」どきどき

七咲「……」

純一「たすかっ……た?」


絢辻「──あ、そうだ。七咲さん」

純一「ッ……」

七咲「……はい、なんでしょう」

絢辻「橘君は見かけなかった?」

純一「……」ドッドッド…

七咲「………。いえ、見かけませんでしたが。どうしました?」

七咲空気読んだか

絢辻「いえ、クラスで提出期限が迫ってるものがまだ出てないのよ。
   今日こそは出すって言ってたのに、また忘れて帰っちゃったみたいで」

七咲「そうなんですか。ですが、なんでそれを私に?」

絢辻「あら? 最近、橘君と仲良さそうにしている所をよく見かけたから……
   もしかしたらって思ったのだけれど」

七咲「……変に反抗的な言い方になってしまいますけど、それなら私より
   その橘先輩と仲のいい方に聞いた方がよかったのではないでしょうか」

絢辻「…………」

七咲「…………」

絢辻「……ふふ、それもそうね、私ってば疲れてるのかしら。桜井さん、橘君は見かけなかった?」

梨穂子「へ?ずんいち? ん~……確か匂いはしたんだけど、それは違う人で……」

絢辻「匂い……?」

梨穂子「やっぱりそれは違ったから、うん。会ってないよずんいちとは」

絢辻「そう、そうなのね。会ってないと」

絢辻「……七咲さん、これでいい?」

七咲「はい、勝手なこと言ってすみませんでした」

絢辻「それじゃあこれで。橘君をもし見かけたら、この件を伝えておいてくれたらうれしいわ」ちら

純一「……っ」どき!

絢辻「そこの……ずんこさん、っていうかたも。改めてさようなら」

純一「は、はい……」

七咲「…………」

絢辻「──あ、そうそう。そういえば最後に七咲さんにいいたことがあったわ」

七咲「はい、なんでしょうか」

絢辻「それはね……」すたすた……

七咲「………」



絢辻「──あんまり、彼の変態行為を容認してはダメよ。
   それは彼の為にならないし、貴方の為にもならない」

七咲「……どんな根拠があって、そんなことを?」

絢辻「水泳部、放課後、目隠し」

純一「!?」

七咲「さて、なんのことでしょうか」

絢辻「とぼけても無駄よ。放課後残って北校舎に向かおうとすれば……
   窓彼見えたのは、とんだ変態が女の子に目隠しさせて、ましてや水着のまま外に連れ出していたわ」

純一「っ……っ……」

七咲「へぇ。そうなんですか、でもそれが……なぜ先輩と私だとわかったんですか?」

絢辻「…………」

七咲「何処の窓からは知りませんが、水泳部の所はどの校舎からも少し離れています。
   それに渡り廊下の上には屋根もありますし、上階からでも見えることはありません」

七咲「たとえそんな変態二人が見えたとしても……その二人の顔までは観ることは不可能のはずです。
   ましてや一人、目隠しをしているのならなおさら」

絢辻「……そう、最後までしらを切るってことね」

七咲「先輩こそ、最後の最後までやけに私に食いついてきますね
   ……私はぼろをだしませんよ」

梨穂子「……??」

先輩は私が守るモードの七咲なら絢辻さんに張り合えるはず

絢辻さんはここを乗り切っても後の報復が怖い

絢辻「あら、変な誤解を生むようなこと言わないでくれないかしら……私は別に、
   『この場』の『なにか」を『自分だけのものしたい』……なんて思ってはいないわよ」

七咲「そうですか、では、『この件』は私のほうで終わらせます。
   ……絢辻先輩も、なにかと弱みを握って我がものとするのは、あんまり良いことではないですよ」

絢辻「…………」

七咲「…………」

絢辻「…………」

七咲「……まだ、なにか?」

絢辻「……ふふ、いいえ、もう何も言うことは無いわ。時間を取らせてごめんなさいね」

七咲「はい、かまいませんよ」

絢辻「それじゃあ桜井さん、行きましょうか」

梨穂子「え、うん~……なんだかとっても怖い雰囲気だったよ~……」たし…たし…

攻撃力
絢辻さん>薫>七咲>紗江ちゃん>ラブリー>梨穂子
防御力
七咲>薫>絢辻さん>梨穂子>ラブリー>紗江ちゃん

こんな感じがする

七咲「………」

純一「……なんか、すっごい空気だったな……何を話してたかわからなかったけど」

七咲「………ふぅ。やっぱりあの先輩は苦手です」

純一「あ、あのその……七咲、本当にありがとうな」

七咲「いえ、別に私はあの先輩が……思い通りに行くのが、ちょっと嫌なんです」

純一「……でも、絢辻さんは良い子だよ。裏表もすべて。可愛い人なんだ」

七咲「……そうですか、でも先輩。絢辻さんとは仲良いんですね」

純一「……え?」

七咲「いえ、どうやら絢辻さんとは深い関係にあるように思えたので。
   あの人が橘先輩以外に本当に仲良くしている所を見た所がなかったですから」

純一「な、七咲……?いったい何をいってるんだ……?」

七咲「とりあえず──ずんこ先輩。危機は乗り切りましたね」

この七咲はニセモノだな

橘さんの女装がいくら完璧でも見抜けないハズはない

純一「な、七咲……?」

七咲「はい、なんでしょうか」

純一「いや、なんでしょうかじゃなくて…えっと、あれ?」

七咲「……先輩、すみませんが私はもうそろそろいかないといけません。
   わたし、部活でもってくるはずだった日誌を取りに行ってた所なんです」

純一「あ、そうなんだ……」

七咲「ええ、ですからこの辺で。それと香水は女子高生ではそのタイプは使わないと
   思いますので、もうちょっと気を使ってください」

純一「え? 七咲香水付けるの?」

七咲「つけませんよ。ただ言ってみただけです」

純一「あ、そうなんだ……ってあれ、僕今墓穴を掘った……?」

七咲「あってないようなもんですよそれ。そんな所が面白くて好きですけどね」ぱしゃ

純一「まぶしっ」

七咲「……綺麗にとれたかな。よし」

純一「な、七咲それって……」

ん、それでこそ七咲だ

七咲「はい、インスタントカメラですよ。部活で泳ぐフォームとか取るための」

純一「……な、七咲……?」

七咲「──ずんこ先輩。そんな恥ずかしがらなくても良いですよ、とっても可愛らしいです。
   ですからその顔も、私の前だけでも出してかまいませんから」

純一「え、うん……ありがと…あれ?」

七咲「それでは先輩、また明日」ぺこ

純一「また、明日……」

純一「………」

純一「あれ?」


とある道

七咲「……………」たったった…

七咲「……っ……」たったった…

七咲「…ふふ、どこに飾ろうかな」たったった…

バレる危険度

七咲>絢辻さん>薫>ラブリー>梨穂子>紗江ちゃん
バレた後の危険度
絢辻さん(脅される)>ラブリー(知れ渡る)>薫(教室で逆らえない)>梨穂子(うっかり言ってしまう)>七咲(まず秘密は守る)>紗江ちゃん(そういうもんだと信じる)

数十分後

純一「……なんだかとても濃い時間を過ごした気がする」

純一「………」

純一「だが、当初の目標を忘れてはいけないんだ。
   そう、新しいカツラを買うこと。それが僕の今日の目標だ」

純一「……今日は知り合いとよく合う日だから、なんかもう色々と
   遅い気がするけど気を引き締めて行こうっと……」すたすた……

純一「さて、この角を曲がれば……」くる

純一「そろそろつくな……僕が見つけた穴場、誰も知らないだろう
   コスプレという最先端を行く、専門店だ……!」

純一「よし、あとはこの公園を悠々と通り過ぎれば……」

「わーぉ! なんだかとってもキュートな子がいるわぁ!」

純一「ダッシュで行こうじゃないか!」

「むむむっ……逃げたわ!行きなさい!───我が純粋なる犬たちよ……」

わんわん!×8

純一「はぁっ……はぁっ……とりあえずお店に入れば……うぉおお!?」

わんわーん!!×8

純一「うわぁあ!!なんだこいつら、必用に僕の膝の裏ばっか舐めてくるよ……っ!!」

「う~ん……そうやって恥ずかしそうに悶えるのも、とっても可愛らしいわぁ。ベリーぐっとよ!」

純一「も、森島先輩!?」

森島「あら、わたしのことしってるの?」

純一「知ってるの何も……貴方はすっごく有名ですし……」

森島「んー、ほめてもなにもでないわよ?」

純一「何も欲しくは無いですよ!ただ、こいつらをどうにか……あっ、そんなところ舐めるなって…っ!!」

数分後

純一「はぁっ……はぁっ……」

森島「ばいばーい。わんちゃんたちー!」

わぉーん×8

純一「た、たすかった……」

森島「うぅ~ん、やっぱり犬ちゃんは最高だわぁ~……もうっ、可愛くて本当にキュート!」

純一「ふぅ……あの、森島先輩…」

森島「……ん、あれ?どなたでしたっけ?」

純一「いや、さっき僕に犬をけしかけてきたでしょう……」

森島「……うーんと、あ。そうそう、とっても可愛らしい子ね!
   よかったわよ~あの恥ずかしそうな顔!ばっちり!」

純一「えっと……その…はい、森島先輩が喜んでくれたならそれで……」

純一(いつもどおりなこの人は……本当に…)

ごめんうんこ

森島「それで君は何年生? 輝日東高校……制服だけど、見かけない顔ね」

純一「え、はい……その」

森島「うぅ~ん……その挙動、仕草、一年生ではないわねぇ~!」

純一「え?」

森島「それと二年生ではないわ!とりあえず、可愛い子はみんなピックアップしてるしてるもの!
   だから三年生……でも、見たことないわ……う~ん…」

純一(や、やばい……意外な伏兵がいらっしゃった……!このままではばれてしまうかもしれない……!!)

純一「あ、あのですね!ぼ、ぼくはその……転校生なんです!」

森島「わぁお! こんな時期に転校なの?」

純一「え、ええ……急な親の出張で。それについて行く形になったんです」

森島「それは大変ねぇ~……頑張って友達作らないとねっ!」

純一「は、はい……!!」

純一(森島先輩は本当にやさしいなぁ……)

森島「そうねぇ~……転校はとっても寂しいわ。
   だって仲良かったみんなと、わかれてしまうんだもの」

純一「は、はい」

森島「でも、明るくいかなくちゃいけないわ!
   暗くなってても、だめだめ!そうやって弱い所を出し続けてちゃノンノンよっ」

純一「はい……そうですよね」

森島「だからね、君。私のペットになってみない?」

純一「はい、わかり……へ?」
森島「だからだから~。私のペットになってみない?」

純一「あ、いや、その、よく意味がわからないんですけど……」

森島「あぁ~んもう!その首を傾げる姿とかすばらしいわ!子犬ちゃんみたい!」ぎゅううう

純一「え、ふえぇ!?」

森島「でもでも、この香水はダメだわ!君にはちょっとはやすぎるかも!」

純一「は、はい……!!」

森島「抱き心地も最高だわ~……う~んっ!なんて最高なのかしら!」

純一「あ、あの先輩……胸が……!!」

森島「うん? 胸なんて気にしないの!そのうちすくすく育っていくものなんだから!」

純一「いやその、僕の胸の話じゃなくてですね……おっほ!」

森島「……ん~~~!!はい、堪能したわ。すっごくよかったよ君ぃ~!」

純一「は、はい……そう、ですか……ごふっ」

純一(あ、あの森島先輩に思いっきり抱き疲れてしまった……こりゃ、梅原に殺されても仕方ないな僕…)

森島「んー! さぁて、犬ちゃんたちとも遊んだし、可愛いことも遊んだし。かえろうっかな!」

純一「え、ペットの話は……?」

森島「え、何の話?」

純一「あ、いえ……なんでもないです。はい」

森島「うぅ~~ん……さて──じゃあね、可愛こちゃん!また逢いましょうねー!」すたすた

純一「はい…っ!また……」

純一「また……」

純一「………」
純一「あ、あの……森島先輩!」

森島「んー? どうしたのー?」くる

純一「あの、突然ですけど……!!」

森島「はぁーい!なにかしらー!」

純一「貴方は今、好きな人はいますか……っ!!」

森島「わぁお!それは私に告白なのかしらー?」

純一「あ、いえ、そんなことじゃないんですよ……っ!!」

森島「う~ん……君みたいな可愛い子だったら、全然私はおっけーよー!」

純一「えっ!?」

森島「ふふっ。冗談よー!真に受けちゃってかわいいわぁ!」

純一「か、からかわないでください……!!」

森島「ごめんねぇ~!……好きな人、かぁ。うーんと、今はいないわねぇ」

純一「…………」

森島「私ってばよく告白されるんだけど、誰もかれもちょっとピンっと来なくてね。
   だから相手の子には申し訳ないんだけど、いっつも断らせてもらってるの!」

純一「そう、ですか……」

森島「でもね!とってもキュートな子はいるわ!」

純一「え……?」

森島「いつも私の顔色をうかがってね……どうやったら楽しくなるんだろう、頑張って盛り上げよう
   ってブンブンしっぽを振った可愛い子が一人いるの!」

森島「その子はいっつも頑張ってて……なんでこんなにも頑張るのって私はいっつも考えてたわ。
   でもよくわからなくなって、その子に聞いてみたの!」

純一「その子はなんて……?」

森島「『森島先輩と一緒にいるだけで僕はもう幸せなんです、だったら僕も努力して森島先輩も幸せにしたいじゃないですか』
   だっていわれたわ!かっこいいでしょう!!」

純一「──それ、僕の……」

森島「私はびっくりしたわ。この子は凄いって、本当に思ったの!
   こんな私みたいな人に、ここまで頑張れるって本当にすごいと思うわ!」

純一「それは、自分を色々と低く見過ぎでは……!」

森島「ふふっ、そうかしら!でもね、だから貴方も!
   何かを悩んでないで、ちゃんと前を見てみて!」

純一「っ……!それは…」

森島「がんばるのよー!私はいつだって、可愛いこの味方なんだから!!」バイバーイ

純一「も、森島先輩……!!」
純一「……行ってしまった」

純一「………」

純一「……悩み事から逃げずに、か……またあの人に慰めてもらってしまったな…」

純一「………」

純一「あ、もうこんな時間じゃないか……店、空いてるかな…」

数十分後

純一「案の定、空いてなかった……そうだよな。思いきり道草しまくったしな…」とぼとぼ…

純一「……でも、色々とあったなぁ。今日は」

純一「──紗江ちゃんのお財布探したり、梨穂子にストーキングされたり、
   絢辻さんは現れるし、七咲には……よくわからないけどからかわれたんだろうと思うし
   森島先輩には抱き疲れて、慰められて…」

純一「僕は全部……彼女たちと、こんな風に女装した状態で会って……
   こんな風に喋りあって……僕は、なにがしたかったんだっけ……」

純一「……僕は、そもそも…なんで──」


「なーにやってんのよ、アンタは」

純一「……え?その声は」

「ばかねぇ。こんなところで、暗くて寒いのにそんな薄着で……女子の制服なんてすっごく寒いでしょ?」

純一「え、あ……」

「……なによ、アンタって親友の顔も忘れったていうの?そんなのないでしょー」

純一「か、薫……?」

棚町「はぁーい、薫さんですよー」

暗い校舎

純一「お、おい……薫!どうしてこんなところに来るんだ!」

棚町「うっさいわね! 静かにしなさいってば!」

純一「お前こそうるさいだろ!それにワケも話さずこんな暗い学校に
   連れてきたのお前だろ……!!」

棚町「わーかったわよ、後でちゃんと説明するから!いまちょっと黙ってついてきなさいって!」

純一「わ、わかったよ……とりあえず、この校門をよじのぼればいいんだろ……よいしょっと」

棚町「あ。パンツは男ものなのね」

純一「あ、コラみるな薫!!」

棚町「なーによ減るもんじゃなしに。それにアンタだってあたしのパンツ見たでしょ」

純一「ぱ、ぱすてる……」

棚町「早く、行け!」がんっ

純一「あ、こら蹴るな薫──うわー!」どすん

純一「いてて……いきなり蹴るなんて酷いじゃないか。腰いったらどうするんだよ」

棚町「ほっ…ほっ…よいしょ!」すとん

棚町「そんなやわな身体じゃないでしょ純一は。だれが鍛え上げたとおもってんの?」

純一「……あー、棚町 薫さんですね…」

棚町「よろしい!」

純一「……それで夜の校舎に忍び込んで、なにをしようってんだ薫」

棚町「ふふん、それは着いてからのお楽しみよん」

純一「なんだそれ、ちゃんとした場所なんだろうな」

棚町「あたりまえでしょー。今のアンタみたいな恰好がお似合いの場所よ」

純一「……そ、そうなのか。よくわからないけど……」

棚町「んじゃ、ここから静かに行くわよ。警備の人もいるから」

純一「わ、わかった……」

美術室

純一「……って美術室じゃないか」

棚町「そそそ。ついでにこれがカギよー」

純一「何でそんなものを持ってんだ……」

棚町「たまーにデッサンで夜遅くに帰ることがあるのよ。
   バイトが無い日とかさ。そんときに使うようにって先生がスペアくれたの」かちゃかちゃ

純一「なるほど……デッサンか…」

棚町「ほら空いた」ドヤッ

純一「いちいち恰好つけるなよ……とりあえず、失礼しまーす…」

純一「おおう!」

棚町「雰囲気あるでしょー。かるくお化け屋敷を開けるわよこれは」

純一「こんなところで何時も一人で、勉強しているのか……薫は」

棚町「そうよー。まぁ、たまに先生もいてくれることもあるけど……さっ!」

純一「ん?……あ、こら薫……!!カツラを……!」

棚町「ん~……大分いたんでるわねぇ。もしかして〝あれ〟からも大分やってたのかしら?」

純一「それは……」

棚町「それもそうみたいね。化粧も上手くなってるし……もうカツラもいらないんじゃない?」

純一「と、とりあずそれを返すんだ薫……!!」

棚町「いやよ、とんで女装壁のある奴に返すもんですか」

純一「ぐぬぬ……」

棚町「──でも、ひとつ要求を飲んでくれたら。これを返してあげてもいいわよ?」

純一「よ、要求……?また凄いこと頼みそうだなお前は……」

棚町「いやねーそんなに親友を疑ってみるのはやめてよー」

純一「……口元の笑みが、隠れきれてないようだけど」

棚町「あら、そおう?ごめんなさいね~」

純一「……それで、要求ってなんだよ」

棚町「あら、飲んでくれるの?」

純一「ああ、いいとも。どうせ元々それをやらせるためにここにきたんだろ」

棚町「てんきゅ。流石は純一ぃ、話が早くて助かるわー」

純一「ぐっ……」

棚町「──んじゃ、これ」ばさっ

純一「……え?もういいのか?」

棚町「そそそ。はやくそれをつけてちょうだい」

純一「わ、わかった……これでいいのか?」

棚町「おっけー。そしたらそこに座ってくれる?」

純一「……おう、座ったぞ薫」

棚町「……うん、そう。そんな感じでもうちょっと斜めに…そう、てんきゅ」

純一「………まさかだと、思うけど薫……お前」

棚町「あら、鈍感なアンタでもそろそろわかっちゃうかしら」

純一「デッサンの練習させろ、とかそういうのか?」

棚町「あったりー」

純一「…………」

棚町「ん?なにか御不満でもあるのかしら?」

純一「……いや別に、ただこんな夜中じゃなくても。
   いつだってお前の頼みなら……」

棚町「なーにいってんのよ。こんな夜だからこそいいんじゃない。
   ほら、こっちは準備できたし。動かない動かない」

純一「…………」

棚町「そうそう、そんな感じ……うん。やっぱりアンタは可愛いわ」

純一「どうも、ありがとうございます」

棚町「ほめてんのよ。もっと嬉しくしなさいよ」

純一「いいよ、もうそんな言葉は……」

棚町「あらら、なんて冷たい態度。最初のころに着替えさせたときはあんなに恥ずかしそうだったのにぃ…」ささっ

純一「いまはそんなこといわなくていいだろ!薫!」

棚町「なによー……あ。もしかして、今日一日で色んな人に言われたのかしら?」すぃー

純一「ば、ばかなこというなよ……そんなことありえるわけないだろ」

棚町「今日はね、ちょっとデッサンの買い物をしてたんだけど」

純一「なんだよ急に……」

棚町「美也ちゃんの友達の……なんだっけ中多ちゃんだっけ?
   そのこが何だか嬉しそうに買い物してたわ」ささっ

純一「それがどうしたんだよ……」

棚町「ううん、どうもないことだろうけど。でも、その買ってたものは小さな指輪と……それと香水だったかしら
   それも女物の」

純一「へ、へー……そうなんだ」

棚町「勝手な解釈だけど、あれは自分用に買ったんじゃないわね。指輪の方はわからないけど……香水は特にそう。
   それにアンタ、いまなんか香水付けてるでしょ。あってないわよそれ」

純一「……やっぱりそうなのか」

棚町「どうせ親の奴でも借りたんでしょう。だめよー、女の子ってそんな所敏感なんだから」ささ…

棚町「それと中多さんだけど、お金に余裕がなかったのかわかんないけど…店員さんに頼んでまた家にお金を取りに戻ってたわ。
   なにかお金の都合が足りなかったみたいね……それとあと、街で絢辻さんと桜井さんにもあったわ」

純一「…………」

棚町「桜井さんは相変らず、のほほんってしたけど……気になることを言ってたわ。
   ずんいちの匂いがする女の子とあったって。不思議な話ね」ささー

純一「っ……」

棚町「それと……こっちの方なんだけど、なんかすごかったわよ、絢辻さん。
   ものすごいオーラっぽいの放出しまくってたわ」

純一「そ、そうなんだ……へぇ…」

棚町「あんな絢辻さんは初めて見たわ。ほんと、あのオーラの矛先が誰なのか……ご愁傷様しかいえないわね」けしけし…

純一「………」

棚町「あと、森島先輩と……あのー水泳部の…」

純一「七咲?」

棚町「そそそ。あの二人がいっしょにいるところをみたわね」

棚町「遠くに居たから、あたしには会話はよく聞こえなかったけど……
   あれね、その七咲ってこはあんな表情もするのねって思ったわ」かきかき…

純一「……七咲が?どんな表情だったんだ」

棚町「なんかクールっぽい雰囲気を感じてたんだけど……こう、デレデレ~ってしてたわ。
   あ、もちろん森島先輩相手にってわけじゃないわよ?」

純一「わかってるよ……それで?」

棚町「うんと、二人してさっき出会った共通の人物のことを話してたわ。
   森島先輩も森島先輩で興奮してたのか、あの森島先輩パワーを振りまいてたし」くしくし…

純一「……そ、そうなのか…」

棚町「……はたして、そんな人たちを……そんな風にしてしまったのは
   どこの誰なのでしょうかね~……ねぇ、純一?」

純一「さ、さぁな。僕にはちょっとわからないよ」

棚町「そう? それはざーんねん」かきかき

棚町「よいしょ。とりあずラフはこんなこんなもんかな」

純一「出来たのか?」

棚町「まだまだよー。これからってとこ、でもまぁ今日は遅いし帰るとしますか」

純一「なぁ、ちょっと見せてくれよ」

棚町「うん? いいわよー、ほら」

純一「……おおう、上手いな薫」

棚町「こんなもんで上手いって言われちゃ、私はもう天才中の天才ねー」

純一「なんだよ、人が素直に褒めてるのに……」

棚町「どうせなら出来あがってから言われたいのよ。まぁ、でも、てんきゅね」

純一「………」

棚町「………。さて、帰りますか!」

純一「──なぁ、薫」

棚町「んー?なにー?……あ、大丈夫よアンタの女装は誰にも言わないから。
   なんだってそれは、あたしがハマらさせちゃったもんだし──」

純一「違うよ。そんなことじゃない」

棚町「なーによ、言葉だけじゃ信用できないってワケ?」

純一「違う……お前、僕に何か隠してないか?」

棚町「……」

純一「どうなんだ、薫」
棚町「……何を急に変なこといってんのよ。ばかじゃないの?
   あたしが何でアンタに隠し事なんかすんのよ」

純一「そうだよな。確かに、僕とお前の仲で隠し事なんてするはずなんかないよな。
   ……でも、僕とお前の仲だからわかることもある」

棚町「………」

純一「どうして急に、夜の校舎に連れてきたんだ?
   それにお前は雰囲気がいいからって夜でもいいって言ったけど……」

純一「だったら、前の奴の続きを書けばいいだろ。
   僕が初めて女装したときの、あれを」

棚町「それは……」

純一「ああ、もしかしたら僕の知らない理由で、デッサンとかそういうので気に食わないことが
   あって捨てたとか、そういうのもあるのかもな」

純一「でも──あの時のアレは、あの言葉は…どうしたんだ薫」

棚町「…………」

純一「初めて僕が女装した、あの時。
   お前はいったよな?『この絵が完成するまで、アンタとは離れることはできないわね』って」

純一「そん時の僕は、大してお前のその言葉をちゃんと聞いてなかったけど」

棚町「……」

純一「でも、僕はそれにこたえようとして……そうだな、最初の目標はそれだったんだ。
   僕は最高の絵を薫に書いてほしくて、だったら僕ももっと女の子らしくならなくちゃと思ったんだ」

棚町「………」

純一「だから化粧とか、カツラもおこずかいはたいて買ってさ。お前から呼ばれるのを待ってた。
   ……でもあれから全然、お前は僕を呼んでくれなくなったな。どうしてだよ薫」

棚町「……純一、もう」

純一「いいや、最後まで言わせろ。僕はいま怒っているんだ」

棚町「純一……」

純一「薫、今日はデッサンの買い物行ってた言ったな。
   なのに何で色んなところを歩きまわっていたんだ?色んな人にあったんだろ?だったらそのはずだよな」

純一「デッサンの買い物を、一回お前について行ったことあったけど、ひとつの店で全部買えたよな?
   ……なのにお前は色んなところを歩いて回ってた。それってどうしてだ?」

棚町「っ……!」

純一「まるで最後に、色んなところを見てまわって……るみたいに思うじゃないか」

棚町「ば、ばかね……このお洒落の塊。薫さんが一つの店だけにいくとおもってんの?
   色々と見て回るにきまってるじゃないのよ……!」

純一「………」

棚町「な、なによ……そんな怖い顔しなくても……いいじゃない…」

純一「薫」

棚町「や、やめてよ……ほ、ほら、はやくかえりましょ…!」

純一「お前……」

棚町「──だめ……」


純一「……転校しようとしてるのか?」

棚町「………」

純一「……そう、なんだな。僕に黙って、誰にも言わずにお前は」

棚町「──だって……じゃない…」

純一「え?」

棚町「だってしょうがないでしょ……!!あ、あんたに言ったってこんなこと……!!
   ぐすっ……どうしようもないじゃない!!」

純一「お、おい……逆切れは卑怯だぞ、薫……!」

棚町「なによ!……ぐしゅ…普段はぼけーっとしてるクセに……こんな時ばっか
   鋭くなって……!!あんたってほんっとに……馬鹿!!」

純一「な、なくなって……薫…ご、ごめん…僕も言いすぎたから」

棚町「ほんとによ!!……あたしだって色々と考えて…ぐすっ……ずず…ものすっごく悩んでたんだから……!!」

純一「で、でも……お前だって悪いだろう? 何黙って転校なんかしようとするんだよ」

棚町「転校じゃないわよ!!……外国にいくの!!」

純一「外国!?……外国っておまえ…」

棚町「何かどっかの凄い人が、あ、あたしの絵を気に行ってくれたみたいで……ぐしゅ…
   それでこっちきて勉強してみないかって言われたのよ……!!」

純一「………」

棚町「だ、だから……あたしもお母さんも…あの人も、すっごくよろこんだわよ!!
   自分の才能が認められるって……こんなにも嬉しいものなんだって思った……ずるずる…」

純一「薫……」

棚町「でも、あたしは……あたしは……」

棚町「…………」

純一「……あたしは、なんだよ薫」

棚町「っ……とにかく、もう決めたんだから…!
   あんたにとやかく言われようとも、あたし、もう行くから!」

純一「……このまま、絵も完せさせずにか?」

棚町「っ……それは、色々とどうにか……」

純一「出来るのか? 僕というモデルがいなくてもか?
   僕は僕でここにしかいないんだぞ?」

棚町「なによ…!あたしが信用できないってワケあんたは!?」
純一「信用してるさ。だが、今の僕の姿で言うんなら……それは出来ない」

棚町「なに、よ…それ…」

純一「自分で言うのもあれだけど、最近、本当に僕は女装が好きになってしまったようだ」

棚町「……へ?」

純一「いいか?心してよく聞くんだ薫、僕は一回しかいわないからな」

純一「……僕はもっともっと可愛くなっていくだろうと思う。今日一日で、色んな人に可愛いと言われたよ。
   それはなんだか複雑で、素直に受け止められることじゃなかったけど……それでもやっぱり嬉しかった」

純一「それはお前みたいに、立派な絵なんかをかくようなもんじゃない……でも、それでも僕はこの女装が
   褒められるのを、可愛いと言われるのを、実はとっても嬉しかったんだ」

棚町「へ、変態ね…ぐす……純一…」

純一「ああ、そうだとも!僕は……とても変態だろうと思う。変態紳士改め、変態淑女だ。
   でも、こんな風にしたのは……薫、お前のせいだぞ」

棚町「な、なによ……あたしに責任とれって……ぐしゅ…いうの?」

純一「そこまでいわないさ。これはもう、僕の趣味だ。誰のものでもない、僕が好き好んでやってるんだから」

純一「でも、お前はそれを、今の僕の可愛さで記憶を止めておいていいのか?」

棚町「どういうこと…?」

純一「これは大奮発だ、もう一度言うぞ。
   ──僕はこれから、もっともっと可愛くなっていくはずだ。だから薫、それを見ていてくれ」

棚町「あ、あんたそれは……」

純一「どうとでもとればいいさ、薫。僕はお前に見ていてほしい……悩んでいた僕が馬鹿だった。
   最初からこういえばよかったんだよ薫!!」

棚町「ふぇ…?」

純一「行くな薫。僕は、お前が行ってしまうととても悲しいしさびしい。
  胸の奥がぎゅっとなって、どうしてもお前のことを忘れられなくなるんだ」

棚町「………じゅん、いち…」

純一「お前に最初女装されたとき……本当は、すっごく嫌だったさ。
  ──最近色々と忙しそうなお前と遊べなくなってて……でも、そんな風に関わり合いをもてるんなら
  僕も頑張ろうって思った」

棚町「そんな、ことを……」

純一「馬鹿だって笑ってくれても良いぞ。だって、僕には楽しそうに絵を描く薫の傍にいる方法なんて、
   それぐらいしか思いつかなかったんだ」

純一「……そんな風にしか、お前の世界に入り込むことしか、できなかったんだよ」

棚町「……」

純一「だから、何処か遠くに行ってしまうような薫を…僕は見てられなかった」

棚町「ばかね……ぐす、いっつも近くにいたじゃないのよ」

純一「…ああ、そうだな。確かに薫は傍にいたよな」

棚町「……どっちかというと、アンタがいっつもあたしから離れてばっかじゃないの」

純一「え?どういみ?」

棚町「そのまんまの意味よ……この馬鹿純一!」とすっ!

純一「お、おう……なんか、すまん」

棚町「──あーもう、なんであたしってば……こんな奴の為に、こんなにも悩んでたのかしら
   あの時の自分をおもいっきり殴りたいわ…」

純一「か、薫……?」

棚町「いいわよ」

純一「え?」

棚町「わかったっていってるの!純一、あんたを見ていてあげる」

純一「薫……そしたらお前……!」

棚町「──ふ、ふん。こんな変態な親友を、日本に残していけるわけないでしょ」

純一「そ、そうか……でも、行くのやめるんだな!?」

棚町「そうよ、もうっ……ほら、あんたも拭きなさい」

純一「え?なんで?」

棚町「涙で化粧崩れてぼろぼろよ、今。あんたの顔」

純一「うそ!?ほんとにか!?」

棚町「気付いてなかったのアンタ……途中からぼろぼろあたし以上に泣いてたわよ多分」

純一「ほんとうかよ……まぁ、やっぱ本当に薫に行ってほしくなかったんだろうな。僕は」

棚町「…………」とん

純一「………ごしごし…うん?どうしたんだ薫?急に頭を当ててきて…」

棚町「……ね、ねぇ…純一……」

純一「なんだよ」

棚町「その、あ、アンタが言った……さっきの言葉、あるじゃない…」

純一「さっきの?ああ、僕が可愛くなるって?」

棚町「ち、ちがうわよ!……そうじゃなくて」

純一「おいおい、薫らしくないな。どうしたんだ急に」

棚町「……あんたは、純一は……あたしが居なくなったら…とっても寂しいって言ってくれたじゃない…」

純一「うん、いったね」

棚町「それって……もしかして…その」ちら

純一「……っ」ドキッ

純一「え、えっとその……あの、あれかな…たぶんその……」

棚町「橘 純一!」

純一「は、はいっ!」

棚町「……あたしは、あたしだし。あんたはあんたよ。それは変わらない。
   でも、その関係はいつだってふわふわで頼りないものよ」

純一「………」

棚町「ふとしたきっかけで、その関係はやわらかいから形を崩してしまう。
   そして後にできあがった形は、誰にだってわからない。そうあんたにも、あたしにも」

純一「……」

棚町「だから、純一。あたしはそれを知りたいの
   ……今、あたしたちの形どる関係性がどんな形なのか。あたしはとっても知りたい」

純一「それは……そうだな」

棚町「………」

純一「えっと……その、もちろん。僕も知りたいよ薫」

棚町「───そう、だったら試しにやってみない?」

純一「え?」

棚町「あたしたちの関係性を、確かめる行為よ」

純一「今、ここで?」

棚町「そうよ、いまここで……できることを」すっ…

純一「か、薫……?」

棚町「………」

純一(か、薫の顔が……!こんなにも近くに……!
   え、これってどう考えても……き、)

警備「こらぁー!!そこでなにをしているんだ1!」

純一&棚町&警備「ぎゃああああああああああああああ!!!!??」

警備「顔が崩れたお化けが人を食べようとぶくぶくぶく………」

純一「え、ええ~……顔が崩れたって、ああ僕の顔か……」

棚町 がさごそ!

純一「ってあれ?薫、なにやってるんだ?」

棚町「あんたこそなにボーっとつったってんのよ!ほら、はやくにげるわよ!!」

純一「え、どうして?」

棚町「なにいってんのよ、長く警備のおじさんも気絶しているわけないんだから、今の内に逃げるわよ!!ほら!!」

純一「わ、わかった……!」

棚町「はぁっ…はぁっ…!!」だっだっだっ…
純一「はぁっ…はぁっ…!!」だっだっだっ…

棚町「──ふふ、あはは……!」

純一「はぁっ…どうした薫! 急に笑い始めて……!」

棚町「いやーほんっとに……アンタといると退屈しないで良いわぁ!」

純一「なんだよそれ、この状況を言ってるんだったら、確実にお前のせいだからなっ!」

棚町「そうね、でも。それでもアンタと一緒にいるか楽しいのよ」

純一「……そう、かな?」

棚町「そうよ、だからあたしは楽しい。あんたがいるから、なんでも楽しいの。
   なんだって楽しくて楽しくてしょうがない、これはもう中毒ね」

純一「お、おい……人を何かの悪いものみたいに例えるなよ」

棚町「あら、いいじゃない。さいこーの褒め言葉だと、あたしはもうわよ!」ひょい

純一「うわわ!? 急に抱きついてむぐぅ!?」

棚町「んっ…」
純一「むぐ……!」

棚町「ぷは……どう?あたしのキスの味は」

純一「……そ、そうだな、良い形。しているとおもうよ!!」

棚町「ふふっ。てーんきゅ!」

純一「……んじゃさっそく、帰るとしますか!」ぐいっ

棚町「きゃ…!」

純一「こんなナリでも、女の子一人ぐらい担げるもんでね……!!」

棚町「ひゅ~!かっこいいぜ、純一ぃ!」

純一「あはは!!このまま校舎の外まで突っ走るぞ薫!!」

棚町「あいよ!!まかせたぜ悪友!!」

純一「どんとこい!!」

 
 
 
 
 

純一「あ、でも……校門は流石に…」

棚町「いけいけー!」

純一「あの、薫さん…?」

つぎの日

美也「ねぇねぇ!にぃに!にぃに!そろそろ起きないと本当に遅刻だよ~!」

純一「う~ん……美也、僕はとても疲れてるんだ……朝ご飯いらないからもう少し、寝させてくれ…」

美也「もうとっくににぃにの朝ご飯なんて、美也が食べちゃったよー!
   それにゆっくり着替えてる時間も全然ないってばぁ!」

純一「えー……なんだって…美也、また僕の朝飯たべたのか───ええええ!?もうこんな時間!?」

美也「ほらぁ、もう。朝からずっと美也がいってたのに……」

純一「も、もっと気合入れて起こしてくれよ美也ぁ~!! あーもう、これじゃなくて……えっと…」

美也「みや、もう行くよ? 高橋先生に怒られないようにしてねー」

純一「え、ああ、待ってくれ美也……あっ……」げしん

美也「もう、にぃにってば……そんなことじゃ、彼女もできないよ~?」

純一「いたた……!」

美也「ほらほら、はやくはやく!顔洗って、歯磨きぐらいしてきなよ!」

純一「わかったって……!」

教室

純一「……はぁ~。疲れた、昨日の夜の疲れも取れてないのに…今朝からまた走り出されるなんて…」

梅原「おうおう!たいしょー朝からお疲れ様のようだねぇ」

純一「……ああ、梅原か。おはよう……ふわぁ~」

梅原「おやおや、まだ眠気が取れてないようだが……まさか、新たなお宝本か?」

純一「…………」

梅原「……なんだよ大将ぅ。かくすなってー!俺とお前の仲じゃないかぁ、ほらほら、どんなブツを
   手に入れたんだこのこの~」

純一「……ごめん、梅原。ちょっと静かにしてくれないか」

梅原「た、大将……?」

純一「僕、ちょっとそのテンションについていけるほど……ふあ…そんなに元気ないんだ……」

梅原「ど、どうしたっていうんだよ?本当に疲れてるみたいだな?
   なにかあったのか橘」

純一「………。そうだな、今度機会があったら話すよ。
   だから今は、そっとしておいてくれ……すやすや…」

梅原「ねちまった……どうしたっていうんだろうな大将よぉ」

純一「あ、うめはらぁ!」がばっ

梅原「おおう!?どうした大将!?」

純一「……。いや、昨日のゲーセンの大会の件だけど……どうだったんだ?」

梅原「……お、おう!!それがだな大将!───」

昼休み

純一「とても眠いけど、ふわぁ……ご飯は食べないとなぁ、うん」

純一「あれ、あの姿は……おーい紗江ちゃん」

中多「あ、しぇんぱーい!こんにちわ」

純一「うん、こんにちわ。今からご飯?」

中多「ええ、そうなんです。これから美也ちゃんと逢ちゃんと一緒に……あ、先輩も来ますか?」

純一「い、いや…僕はいいよ。男一人じゃ、とても浮いちゃうだろうしね」

中多「え、でも……」

純一「僕はかまわないから、友達と水入らず食べなよ」

中多「そう、ですか……美也ちゃんも逢ちゃんも喜ぶと思うのに…」

純一「あはは…ごめんね紗江ちゃん」

純一(その行為は……色々な所から、僕は睨まれると思うんだ…ごめんね)

中多「あ、そういえばしぇんぱい……あの、これを…!」

純一「え、なにこれ?」

中多「あの、その、あけてみてください……!」

純一「わかった。あけてみるね……おお、これはネックレス?」

中多「は、はい……!!リングのネックレスです…!」

純一「うわぁー!凄いおしゃれなネックレスだね、高かったじゃないこれ?」

中多「あっ、いえっ、全然わたしのおこずかいで買えたものでしたので……!!」

純一「いやそれでも嬉しいよ、ありがとう紗江ちゃん……でもどうして急に僕にこれを?」

中多「あの、その……ですね」

中多「──いっつもお世話になってる先輩に、どうしてもお礼を……いいたくて……!!」

純一「お礼?僕に?」

中多「──はい、そうなんです。わたし、いつも先輩にご迷惑をかけてるし……それに、
   いっつも頼りっきりで、わたしもなにか恩返しをしたくて……」

純一「恩返しだなんて。大げさだよ紗江ちゃん」

中多「お、大げさなんかじゃありません!……わ、私は本当に先輩に感謝してるんです…!」

純一「……そうなんだ。ありがとう紗江ちゃん、僕、とっても嬉しいよ」

中多「そ、そうですか……?よかった、気にいってもらえて…」

純一「もちろん、このネックレスもだけど……こうやって可愛い紗江ちゃんにしたってもらって、
   僕は本当に幸せ者だな」

中多「か、かわいいですか……?」

純一「うん、ほんとうにありがとう……ってあれ?紗江ちゃん?」

中多「……先輩。わたしのこと、かわいいっておもってくれてます?」

純一「うん、とっても」

中多「そう、ですか……だったら、その……」だっ

ちゅ
純一「え?」

中多「───こんなことしちゃうと、もっとしぇんぱいは……可愛いと思ってくれますか…?」

純一「え、さ、紗江ちゃん?」

中多「そ、それでは隊長!わ、わたしはこれで失礼します………きゃー」ぱたぱたぱた…

純一「………」

純一「え?これって、ほほにちょっと触れた感触って……あれ?」

「だーだれだ」

純一「うわわ!? 急に前が真っ暗に……って、この声はどう聞いても…」

「あれぇー?わかっちゃったー?」

純一「それはもう、あやつ──」
絢辻「──校内での不純性交友、禁止」メキメキ…

純一「じさぁああああああ!!!めが!!とれちゃうから!!」めちめち…!!

絢辻「はい、じゃあ復唱して橘くん。絢辻さんは裏表のない素敵な人です、はい」

純一「あ、あやつじさんは……う、裏表のない…素敵なひとで、す……」
絢辻「はい、おそーい。罰ゲーム」

純一「そんな理不尽ぐぁあああああああああああ!!!」

食堂

純一「な、なんだったんだいったい……今日の絢辻さんは、なにやら肉体的ダメージを主にやってくるな…」

純一「……なんだかとっても、いらつくことでもあったんだろうか…?
   それに放課後に一緒に仕事するようめいれ、頼まれたしなぁ」

「あ、ずんいち~!」

純一「ん、梨穂子か」

梨穂子「そうだよぉ。あれ、貴方も食堂で食べるの~?」

純一「まぁね。今日も親は仕事が忙しくていなかったし、食堂ですませるよ」

梨穂子「そうなの~……あ、そうそう。きいてきいてずんいち~」

純一「ん、なんだ?」

梨穂子「昨日ねぇ~…ずんいちそっくりな匂いのする女の子がいたの~!」

純一「へ、へ~そうなんだ……」

梨穂子「あ、その感じぃ……信用してないなぁ!」

純一「あ、当たり前だろ?お前の鼻がどんなによくっても、
   そんなこと判断できるほど高性能のわけないじゃないか」

梨穂子「でもでも~……なんだか喋り方も、雰囲気も
    純一そっくりな子だったんだよぉ?」

純一「ふ、ふ~ん……そうなんだ」

梨穂子「あーもう!ほんとうに信用してないな~!」

純一「だからいってるだろ?そんなことありはしないんだって──」

梨穂子「はむっ」

純一「だからそんな馬鹿なこと言うなって……梨穂子!?」

梨穂子「もむもむ……」

純一「急に僕の指に噛みつくなよ…!他の人に見られたら…!」

梨穂子「ぷはっ……うんうん、ずんいちの味だね!」

純一「へ?」

梨穂子「あまりにも信用してくれないから、このずんいちもにせものじゃないかって
    思ったんだけど……匂いまでじゃなくて、味まで確かめればもう安心だよ~」

純一「お、おま……なんてことを……!!」

梨穂子「うん、やっぱずんいちはずんいちだぁ~。おいしかったよ?」

純一「美味しかったじゃないよ梨穂子……!!」

梨穂子「あ、そろそろ茶道部行かなくちゃ~!
    ごめんね、ずんいち~またあとで~」

純一「あ、まて梨穂子……!!」

純一「……行っちまった。というか、なにしに食堂きてたんだあいつ……」


「……不純性交友、禁止」
純一「絢辻さんは裏表のない素敵な人です!!」ぴしっ

「──ふふっ、先輩。わたしですよ」

純一「え、この声は……七咲?」

七咲「はい、こんにちわ。先輩」

純一「こ、こんにちわ七咲。あれ、たしか…美也たちと昼は…」

七咲「そうなんですけど、美也ちゃんは宿題を忘れたとかで先生に呼び出されてしまって。
   ……あと紗江ちゃんは、直ぐ戻ってくるって言ったきり戻ってこなくて」

純一「あ、ああそうなんだ……」

七咲「どうかしました?先輩、顔があかいですけど……」

純一「え!? いや、なんでもないさ。そしたら七咲はこれから一人でご飯?」

七咲「はい、そうなりますね」

純一「そっか。だったら一緒に御飯でも──」

「わぁお!なんだかとっても良い匂いがするわ!」
「……こら、はるか。食堂でそんなに大きな声出しちゃ…」

純一「この声は……」

塚原「あら、二人とも。偶然ね」

森島「ほらほら~!いったじゃない響ちゃん!食堂に行けば、素敵なことが起こるって!」

塚原「……一度もそんなこと私は聞いてないけれど」

森島「そうかしら?七咲ちゃん、橘君。オーキードッキッキー!」

純一「は、はい……森島先輩、塚原先輩。こんにちわ」

七咲「お二人とも、こんにちわ。それと森島先輩……それ挨拶に使っても良いものなんですか?」

森島「細かいことはいいのよ七咲ちゃん!それよりもあれよあれ!もってきてくれたかしら?」

七咲「あ、はい。あれですね」

純一&塚原「あれ?」

森島「そうなのよ!昨日ね、私と七咲ちゃんが別の所であったんだけど……
   とってもキュートな子がいたのよー!!」

塚原「へぇ、はるかがこんなにも興奮するなんて。よっぽどなんでしょうね」

七咲「……そうなんですよ、そして私がその女の子写真をばっちりとりましてですね…」

塚原「へぇ、やるわね七咲」

七咲「はい、ありがとうございます」

森島「それでそれで~!その写真はっ!」

七咲「これです」ぺら

森島「あぁ~ん! この子この子よ、響ちゃん!もうほんっとにキュートでグットな子だったわぁ!」

塚原「……確かに可愛いわ。それに綺麗な足ね、そして鍛えてもいる……」

森島「あららぁ…?響ちゃん、もしかしてこの子に……惚れちゃった?」

塚原「な、なにを急にはるか……?!」

森島「きゃーこわぁい!七咲ちゃん!へるぷみぃー!」

七咲「でも、わかりますよ塚原先輩の気持ちも。森島先輩の気持ちも」

七咲「まるで男のように筋肉質で、芯があるような骨格、それにこの背の高さ。
   ……この逸材を勧誘したくなる塚原先輩の気持ちが十分わかります」

塚原「七咲……貴方、良い目をしてるのね……しらなかったわ」

七咲「ありがとうございます」

七咲「それに森島先輩も、こんな風に熱中できるのも……ものすごくわかります」

森島「そうよねそうよね!なんなのかしらこの可愛らしさは……まるで男の子を見るようで、
   また違ったものを愛でるような……!!ああんもう、また逢えないかしら!!」

七咲「また逢えますよ、だって輝日東高校の制服をきてらっしゃいましたし」

森島「わたしが聞いた時も、転校してくるっていってたわ!
   どうかわたしが卒業する前に、きてくれないかしらね~」

七咲「はい、わたしもまたお会いしたいです……所で先輩」

純一「……はい、なんでしょう?」

七咲「急に喋らなくなりましたけど……どうかなされました?」

純一「いや、とくになんにもないよ……?う、うん…」

七咲「そうですか、ならよかったです」

塚原「あ、そうだった。ちょうどよかったわ七咲、これから部活の会議があるわよ」

七咲「いまからですか?」

塚原「ええ、そうなの。とりあえずそれに出てからご飯を食べなさい」

七咲「わかりました──先輩、せっかく誘っていただきましたけど……」

純一「え、構わないよ。また今度でも……」

七咲「はい、また今度にでも……ゆっくりとお話でもしながら食べましょうね。では」

純一「………?」

森島「わぁお!なんだかとっても、楽しそうね橘君!」

純一「そ、そうですか…?あ、そうだ。森島先輩」

森島「んっ!なにかしら?」

純一「どうせなら一緒にご飯食べませんか?」

森島「あら、私と?」

純一「はい、よろしければのはなしですけど……」

森島「グゥーット!おっけーよ橘君!」

テラス

森島「うぅ~ん……風がきもちいいわぁ!ねえ、橘君もそう思うでしょう!」

純一「そうですね……」

森島「こうやって外の空気を吸うとね、身体の仲がすぅーって洗われて
   行くような気がしない?わたしね、この感じがとても好きなの」

純一「あ、わかります。なんかこうスッキリしますよね」
純一「──色々とあった問題とか、悩みとか。いろんなものを洗い流してくれるようで…」

森島「うんうん。やっぱし橘君はいいわね!」

純一「え?どうしてですか?」

森島「んーっとね……ひとつ君に言いたいことがあるんだけど、いいかな?」

純一「はい、なんでしょうか?」

森島「私も幸せよ、橘君」

純一「え……きゅ、急にどうしたんですか森島先輩……っ?」

森島「君がもし、私といるだけで幸せというんだったらね。
   君がかなえたいと思ってくれていた……私を幸せにしたいって気持ちは、もう叶ってるの」

純一「森島、先輩……?」

森島「おーきどーきー!感謝してるわ橘君、私はとっても幸せなの!」

純一「……」

森島「だからね、私はいつかもっと、この幸せがおおきくなればいいって。
   心からそう思ってるわ。だからこそ、あえて今、橘君にいったの」

純一「……」

森島「──ありがとうって。君に感謝を伝えたかったの」

純一「いや、僕の方こそ……森島先輩にそんなこといわれるなんて…」

森島「ふふっ。顔真っ赤だよ~?橘君~?」

純一「えっ!?」

森島「さーて、早速食べましょう!ごはんがさめちゃうわ!」

純一「あ、はい……!たべましょう!!」

廊下

純一(なんだか今日は、よくみんなと会う日だなぁ)

純一「……でも、まだあってない子もいるわけで」

「なになに、それが愛しい友人ってワケ?」

純一「……おい、急に僕の後ろに立つなよ──薫」

棚町「はろー!」

純一「……これまた、重役出勤で。ごくろうさまです」

棚町「そうなのよー……色々とやっつけてきたら、
   紺だけ時間かかっちゃってさ~」

純一「………そうか」

棚町「──でも、たったこれっぽちの時間なのよね。
   どうにかしようと思えば、たった半日で終わることを…」

棚町「私はそれを、もっとながい時間にしようとしてた」

純一「薫、まぁいいじゃないか。おわったことだし」

棚町「……そう?ま、いっか。おわったことだしね!」

純一「そうだよ!そしたらほら、いつもの見せてくれよ薫の十八番!!
   何もかも吹っ飛ばすような、男儀溢れるアピールをさ!!」

棚町「みせちゃう?んじゃやっちゃおーう!
   棚町 薫……女生涯をかけて、ドデカイ一発をぉ…あげてやりんす……!!」

純一「よっ!まってました!!」

棚町「………すぅううううううううう……」

純一「お、おう…そんなに息を吸って大丈夫か」

棚町「っ…っ……」すたすた…

純一「お、窓に向って歩き出して……」

棚町「………」がらり!

純一「窓を開けた!そして!」

棚町「──ぁああわたしはじゅんいちのことがだいすきぃいいいいいいいいいいいいい!!!!」

純一「さけんだぁっておおおおい!!?」

棚町「いいぃぃ~~~……ってふう」がらり ぴしゃ

純一「……か、薫…お前…すっげー外の人たち、みてたけど……?」

棚町「……どう?男気あふれてたでしょ?」

純一「う、うん……それはもう……すっごく…」

棚町「んん? どうしたのよ、純一ぃ。かおまっかよ?」

純一「お、お前だって顔真っ赤じゃないか…」

棚町「あ、あははー…そうね。でも、これはね……色々な宣戦布告なのよ、純一」

純一「へ?なんのだよ?」

棚町「色々とよ、だからこうやって外に出しとかないと……スッキリしないじゃないの」

純一「は、はぁ……そうなのか」

棚町「とりあえず、覚悟しておきなさい!あんたはこれから、ずっと私が見ててやるんだから!」

純一「……。おう!どんと僕の姿を見ていてくれ!」

棚町「ばっちりみてやるわよ!!女装でもなんでも、描き続けてあげるわ!」


純一「………」

棚町「………」

純一「よろしくな、薫」

棚町「あんたも、改めてよろしくね」


owari

はい、おわりです
ご支援ご保守本当にありがとうございました

うんこもでないけど、今から仕事にいってま

それでみなさんノシ

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