苗木「僕が君の希望になる」(16)

【補習】

江ノ島(幸せ、幸せ、幸せ)
ドスンッ!ドスンッ!
江ノ島(私はこの死の絶望が、快感になるから)
ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!
江ノ島(幸せ)
ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!
江ノ島(……でも)
ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!
江ノ島(なんでかな。今は少しだけ怖い)

江ノ島(死ぬのが、怖い)

江ノ島(私は、生きたい)

江ノ島(おかしいな。産まれた時から絶望は幸せだったい筈なのに)

江ノ島(……嫌、そもそも私は絶望なんて求めてなかったのかな?)

江ノ島(ただ、飽きていただけかもしれない)

江ノ島(希望に)

江ノ島(今、私は絶望を快楽としてではなく)

江ノ島(ただの「絶望」として感じている)

江ノ島(そっか。やっぱり私、絶望なんて欲しくなかったんだ)

江ノ島(飽きたなんてのも、ただの思い込みだったのかな)

江ノ島(まあ、もう関係無いけど)

江ノ島(だって、もう死ぬんだから……)

ヒュ

「やっと気付いたんだね、江ノ島さん」

ンッ!

江ノ島(あれ……?)

江ノ島(生きてる……)

江ノ島「え……?」

江ノ島(私が、死に対しての絶望を絶望として感じた時)

江ノ島(私が死にたく無いと願った時)

江ノ島(私が見たのは)

江ノ島(超高校級の幸運)

江ノ島(いや、違う)

江ノ島(超高校級の……)

江ノ島「希望」

江ノ島(不思議だった。今は、「希望」に対しての嫌悪感を全く感じない)

江ノ島(そんな事を考えていたら、視界がブラックアウトした……)

苗木「おはよう。江ノ島さん」

江ノ島「……え?」

ふと呟いた
訳が分からない
どうして私はこんな所で寝ているのだろう……?

江ノ島「え-……」

江ノ島「どうして私様はこんな所で寝ているのだ?人間よ」

恥ずかしくて堪らない
そもそも飽きっぽいのが思い込みだったのにこんな事してると恥ずかしくなるけど……
一応、ね……

苗木「もうキャラを変える必要は無いんじゃない?江ノ島さん」

江ノ島「それはそうかもしれませんね。ただ、それを無くすと私のアイデンティティと言う物が苗木「アイデンティティならあるよね?」あったっけ?」

苗木「あるじゃないか。その性格だよ」

江ノ島「?」

苗木「見た目は可愛いのに絶望の為なら何でもする所」

江ノ島「ああ、なるほど……」

江ノ島「って、さり気なく私の事口説こうとしたね!」
苗木「そんな訳ないと思うけど」
江ノ島「即答!?流石に私もそれは傷つくけど!?」

苗木「まあ、落ち着きなよ」

江ノ島「……今の私にはその絶望も無いんだよね」

苗木「それは僕が何とかするよ」

江ノ島「と言うか私がここに居る理由は!?」

苗木「ゴメンゴメン。すっかり忘れてたよ」

苗木「それで、江ノ島さんがここに居る理由だけど……」

苗木「これから一緒に暮らして貰おうと思って」

江ノ島「……は?」

またもや意味の分からない
どうしてこうなった
何もかも飛躍しすぎて把握出来ない

苗木「ああ、何故かって事ならね」

苗木「君に希望を与える為だよ」

江ノ島「希望……?」

苗木「だって、超高校級の絶望から絶望が無くなったら……」

苗木「『絶望』しちゃうんじゃないかな?」

思い出したくもない
死の間際に感じた「あれ」は
紛れもなく「絶望」だった

江ノ島「でも、なんでそうなるの?」

絶望が抜けたからって絶望はしないだろう
そう思ったけど……

苗木「だって、江ノ島さんはさ」

苗木「世界を絶望に貶めたんだよ?」

苗木「これから僕は世界を治していくんだけど」

苗木「そこに原因がいたらたとえそれがし無害であっても」

苗木「迫害されるのは間違い無いね?」

苗木「『今の』江ノ島さんはそれに耐えられると思う?」

江ノ島「多分無理」

苗木「でしょ?だから、僕はさ」

苗木「江ノ島さんに手伝ってもらおうと思うんだ」

江ノ島「手伝うって……何すればいいのさ?」

苗木「簡単な事さ」

苗木「僕の夜のお世話をしてくれればいいよ」

江ノ島「え?ちょっと待って。もう一回だけ言っほしいんだけど?」

苗木「夜のお世話」

江ノ島「えっと、それは、つまり……」

江ノ島「あれ?」

口に出せる訳が無いじゃん

苗木「一応言っておくけど、拒否権は無いよ?」

江ノ島「えっちょっ」

苗木「まあ、冗談だけどね」

………………

江ノ島「悪趣味すぎるだろッ!」

苗木「あはは。ごめんね」

コイツ、こんな事言うキャラだったっけ?

まあ、いいけどさ……

苗木「で、真面目な話なんだけどさ」

江ノ島「うん?何?」

苗木「僕の希望になってくれないかな?」

江ノ島「どういう意味?」

苗木「言葉通りだよ」

苗木「多分、これから何度も絶望すると思うんだよね」

苗木「だから、その度に江ノ島さんが」

苗木「僕を希望で助けて欲しい」

苗木「勿論僕だってちゃんと江ノ島さんの力になるよ」

江ノ島「力って……」

江ノ島「具体的には?」

苗木「凄く簡単な事だよ」





   苗木「僕が君の希望になる」










Chapter 1「超高校級の絶望が絶望に絶望した時、超高校級の希望は絶望を希望に変える」

                               end

投下終了也

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年03月27日 (日) 20:59:05   ID: yGq7KscV

うんうん

2 :  SS好きの774さん   2016年08月01日 (月) 07:56:28   ID: arci8bfC

続き見たい

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