杏子「さやかを攻略したい」(334)

杏子「なぁさやか」

さやか「ん?」

杏子「き、今日、め、飯でも、どうだ…?」

さやか「えっ、ご飯?」

杏子「…///」もじもじ

さやか「別にいいけど、あんたお金ないじゃん」

杏子「ぅ…」

さやか「私は盗んできたものなんか食べないよ?」

杏子「ぅぅ…」

さやか「…!」

さやか「ふふーっ」

さやか「まさか、暗に、私におごれと言っていたのかぁっ??」

杏子「い、いや、それは違うっ///」ぶんぶん

さやか「まぁまぁ、正直になりたまえよぅっ!」

さやか「さやかちゃんはお金持ちだから、いくらでも奢ってあげるのだっ、なんちってね!」

杏子「ぅ…」

さやか「でも、いいよ、いいよ、ご飯行こうよ」

さやか「あんたには色々お世話になったしさ」

杏子「ぅ…(こんなハズじゃなかったのにぃっ…)」もじもじ

さやか「何食べる?」

杏子「いや、あたしは…///」

さやか「何だよぅっ」

杏子「その…、ぅっ…」もじもじ

さやか「??、どうしたんだよぅ、らしくないじゃんかっ」

杏子「ぅ…、ぅ」もじもじ

さやか「うーん…」

さやか「そうだなぁ、あんたと行くならラーメン屋とかがいいかなぁ?」

杏子「ら、らーめん?」

さやか「うん、そうだ、そうだ、そうだ!、杏子にはラーメンが似合う!」

さやか「ラーメン食べに行くぞーっ!!」

すばらしい

すたすた

さやか「えーと…」

さやか「あった!」

杏子(ら、らーめんかぁ…)

杏子(一度、食べてみたかったんだよなぁ…)

杏子(って、違うっ!///)

杏子(あたしはらーめんを食べるのが目的じゃなくて、そのっ…///)ぶんぶん

さやか「一人で何やってんのよぅ」

杏子「!!?///」はっ

さやか「入るよっ」ぐいっ

杏子「ぁうっ…///」とてとて

さやか「すいませーんっ」

店員「はい、らっしゃいっ」

さやか「2人です」

店員「2名様、ならカウンターでよろしいですか?」

さやか「杏子、カウンターでいいよね?」

杏子「か、かうんたー?」

さやか「うん、あんな感じのとこ」ゆびさし

杏子「…」

杏子「い、いやだっ…!」

さやか「え?」

杏子「あっちの方がいいっ!///」

さやか「え、テーブル?」

さやか「…え、なんでよ?」

杏子「な、何でもっ!あ、あっちがいいんだぁっ!///」

さやか「そ、そう…(??)」

杏子「んっ …しゃやかぁ…」クチュクチュ

さやか「一人で何やってんのよぅ」

杏子「!!?///」はっ

さやか「入るよっ」ぐいっ

杏子「ぁうっ…///」びくびくっ

さやか「すいませーんっ」



に空目

さやか「すいません、じゃあテーブルでっ」

店員「かしこまりました、どーぞっ」

店員「2名様入りまーす」

杏子(よしっ…!///)ぐっ

さやか「…?」



さやか「なんでこっちにしたの?」

さやか「カウンターだと目の前に人がいるから落ち着かないとか?」

杏子「ぅ、おぅっ…///」

さやか「ふーん、らしくないなぁっ」

杏子「…///」

さやか「注文決めなきゃ」ぱらっ

さやか「杏子、先、決めなよ」ぽんっ

杏子「お、おぅっ」

杏子「…」ぱらぱら

杏子(…醤油?)

杏子(…塩?)

杏子(…味噌?)

杏子(チャーハンセット?唐揚げセット?餃子セット?)

杏子(???????????)

さやか「どうしたんだよー、迷ってるの?」

杏子「ぅぅ…」

さやか「意外と優柔不断なんだなぁ~、貸してっ」ばっ

杏子「ぁ、ぁぅっ…」

さやあん

店員「ご注文はお決まりですか?」

さやか「あ、すいませんっ、まだ…」ちらっ

杏子「!!」

杏子「さ、さやかでいいっ!」

さやか「!?」

杏子「さ、さやかと同じでいいっ!」

さやか「え、ほんとに?」

杏子「…///」こくこく

さやか「じゃあ、味噌ラーメンのチャーハンセット2つ下さい!」

店員「しこありあしたー」

店員「味噌チャーセット2ーっ」

杏子(…)わくわく

さやさや!

店員「お待たせ致しましたーっ」

ごとっごとっ

杏子「…!!!」

杏子「…うまそぅ」じゅる

さやか「やっぱ美味しそーだなぁっ!」

さやか「いっただっきまーす!」

さやか「…あ、お箸の使い方わかる?」

杏子「そ、それぐらい分かってるっ!!///」

さやか「そっかー、じゃあラーメンの食べ方の見本を見せてあげよう!」

さやか「まず、レンゲでスープを飲んで…」

さやか「…」ずずず

さやか「うまいっ!」どんっ

さやか「そしてそしてー、麺をお箸で掴んでー」

さやか「一気に吸う!」ずぞぞぞ

さやか「あつぃっ!!」ぴくっ

さやか「…でも、うまいっ!!」どんっ

さやか「さぁ、食べてみよぉ!」

杏子「…」かちゃ

杏子「…」そーっ

杏子「…」ずずずっ

杏子「!!」

杏子「うまいっ!!」ぱぁぁぁぁ

さやか「…」にこにこ

杏子「…(麺…)」はしっ

杏子「…」ずっ

杏子「…」ずぞぞぞぞっ

杏子「…」もぐもぐ

杏子「うまいぃぃっ!!」

さやか「えへへ…」

杏子「凄いなぁ、うまいなぁっっ」

杏子「この飯は…」かちゃかちゃ

杏子「…」はぐっ

杏子「…」もぐもぐ

杏子「うめぇーー!!」

さやか「あははっ、大げさだなぁっ…」にこにこ

さやか(杏子って、最初はヤな感じの奴だと思ってたけど…)

さやか(根は良い奴で、たまに見せる素直な感じと、子供っぽさと…)

さやか(…なんか、かわいいよねっ)じーっ

杏子「うまい、うまいっ」ずぞぞっ

さやか「…」じーっ

杏子「ん?」

さやか「…」ぼーっ

杏子「…………!!!!??////」びくっ

杏子「何見てやがるっ!!!?///」わたわた

さやか「あはは、ごめん、ごめん、なんでもないよっ」にこっ

おわり。

乙!

続きは?

誰でも良いから書けください

さやか「あはは、ごめんごめん。何でもないよ、ほら口の横についてる」ゴシ
杏子「えっ?あ… あ、ありがとな…///」カァァ



みたいなの書いて!


もしもしからだからイライラするよきっと
だからあんな感じの書け下さい!

さやか「あー美味しかった、お腹いっぱいだわー」

杏子「そ…そう、だな…えっと…」

さやか「…?杏子、さっきから様子が変だよ?具合でも悪いの?」

杏子「や、そうじゃなくって…」

さやか「?」

杏子「…あっ、ありがとな…おごってくれて…」

さやか「なんだぁ、そんなこと?気にしなくっていいのに」

さやか「どういたしまして!遠慮しないでいつでも言ってくれていいかんね?」

杏子「…っ、お…おぅ…///」

とかでよければ書く

さやか「あはは、ごめんごめん。何でもないよ、ほら口の横についてる」ゴシ

杏子「えっ?あ… あ、ありがとな…///」カァァ

さやか「…」ジー

杏子「…ほ、ほんとに何なんだよ…///」ズルズル

さやか「ねえ、ほんとに何で急にご飯なんかに誘ったの?」

杏子「うぐっ!!?」ゲッホゲホ

さやか「あーもう、落ち着いて食べないからだよ」サスサス



こうですかわかりません

>>62
ブヒイイイイ!!!書けください!!!

はやく!秋口とは言え全裸はきつい…

杏子「…完全に主導権握られてる…こんなんじゃさやかの攻略にならねー…」ブツブツ

さやか「え?なんか言った?」

杏子「…さやか」

さやか「えっ、あっ、はい」

杏子「…こっ、こここれから…よ、用事とか…あったりするか…?」

さやか「…うーん…恭介のところにお見舞い行かないといけないんだけど…」

杏子「恭介ってあんたの幼馴染のあいつか…そりゃ仕方ないな…」ショボーン

さやか「……」

さやか「…っあー、いやー別に…ちょっとくらいだったら遅れて行っても平気だろうし…」

杏子「…いっ…いいのか!?」

さやか「うん…まぁ、ちょっとだけだけどね」

杏子「あっ…ありがとうさやか!」

さやか「こっ…興奮し過ぎだって…」

杏子「ぇあっ、ごめん…」

さやか「…まぁいいけどさ、どこか行きたいところでもあんの?」

杏子「…えっと…そのー…」

あんあん!

杏子「…いや…特に行きたいところがあるってわけでも…」

さやか「えぇ…?じゃあなんでわざわざ…」

杏子「…ぇ…だって…」

さやか「…?」

杏子「……」

さやか「…杏子、本当にさっきから様子変だよ?熱でもあんじゃないの?」

杏子「いや、別にそんな…」

さやか「…ほれ、ごっつんこ」ゴツッ

杏子「!!?」ビクッ

さやか「…うーん…ちょっと熱いような…そうでもないような…」

杏子「/////」ドキドキドキドキ

さやか「…あれ、なんかやっぱ熱い…?」

杏子(だだだ誰のせいだと思って…!!///)

さやか「…やっぱちょっと熱っぽいかなぁ…」

杏子「いいいっ、いいから離れろっ!」ドクンドクン

さやか「ちょっ、なにすんのよ?」

杏子「…///」バクンバクン

さやか「…熱じゃなくて…頭打ったとか?」

杏子「うっ、うるせぇな!そんなわけねぇだろ!//」

さやか「…まぁ、そんだけ元気なら熱があったとしても平気でしょ」

杏子「言われなくてもわかってるよ…ったく…」

杏子(…さやかの顔があんなに近くに…///)

杏子(…ちくしょう、なんてことしやがる…!)

さやか「…っていうか、用事がないなら恭介のとこ行っちゃうよ?」

杏子「…あっ…それは…」

さやか「もう…はっきりしないなぁ」

杏子「うぅ…じゃあ…えっと」

さやか「まーたもじもじして…」

杏子「…ゆ…」

さやか「…ゆ?」

杏子「……」

さやか「…?」

杏子「いや…公園がいい!近くの…公園」

さやか「?…いいけど…」

さやか(…杏子が言いかけたのって何だったんだろ…?)

さやか「…ゆ…?」

―公園―

さやか「着いたけど…何すんのよ、こんなとこで」

杏子「ときどき来るんだよここ、住めるし遊べるし」

さやか「…住める?…どういうこと?」

杏子「あれ?言ってなかったっけ?」

さやか「何が!?」

杏子「ちょっとついてきな」

さやか「なんとなく行きたくないなぁ…」

杏子「ほら、これ」

さやか「…ほら、とか言われても…」

さやか「段ボールじゃん」

さやか「もしかして住んでるってこういうこと…?」

杏子「まぁ…一応」

さやか「うへぇ…本物のホームレス中学生がこんな身近にいたとは」

杏子「こう見えて意外と悪くないんだぜ、これ」

さやか「はぁ…さようでございますか…」

杏子「あっ、そういえば3日前拾ってきた猫缶がここに…」

さやか「うぇぇ…」

杏子「食うかい?」

さやか「…さすがにそれは…人間の食べ物じゃないって…」

さやか「…なんか…とんでもないもの見せられちゃった気が…」

杏子「…あっ、でも体はちゃんと洗ってるからな!」

さやか「…へぇ…それなら別にいいけどさぁ…」

杏子「…さやかに…嫌われたくない…から…」ボソッ

さやか「へ?」

杏子「あわばばばばっ、ななななんでもない、なんでもない////」

さやか「…あはは、やっぱ変なのー!」

杏子「あっ…笑うなよぉ!ばーか!ばーかばーか!!」

さやか「あははは、ごっめんごめん…杏子があんまりおかしいからつい…」

杏子「くそっ…バカにしやがって…」

さやか「まぁまぁ、シーソーでもして遊ぼ?せっかく公園に来たんだから」

杏子「…いいけど…」

さやか「よし、それじゃああのシーソーまで競争!」ズダッ

杏子「ぅええっ!?卑怯だそんなん、聞いてねーぞ!」

さやか「負けたほうは3回回って犬の真似!」

杏子「ふざけんなあああああああああっ!!!」ズダッ

杏子は惚れた相手にはドM。

さやか「…はぁ…はぁ…はぁ…」

杏子「…ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ…」

さやか「…負けた…」

さやか「あたしが先にスタートしたのに追い越すとか足速すぎだって…」

杏子「…さやかのスタートがあと1秒早かったら負けてたかな…」

さやか「…あー…じゃあシーソーやろっか…」

杏子「…おい…ちょっと待て」

さやか「えー?何?どうしたのいったい?」

杏子「…おまっ…約束がちげーだろーが!負けたほうは3回回って犬の真似じゃないのかよ!」

さやか「さぁ…わしは知らんなぁ」

杏子「変なキャラ作ってとぼけんなよ、あんたが言い出したんだろ」

さやか「…うぅ…わかったよもう…やればいいんだろーやればぁ…」

さやか「…ああー…変な条件付けなきゃよかったぁ…」

あん!あんあーん!

さやか「……」

杏子「…早くやれよ、自分で言い出したんだろ?」

さやか「…うぅ…わかったよ…わかったけど…」

杏子「…けど?」

さやか「笑わないでよ…?」

杏子「…それは…わかんないなぁ」

さやか「なっ…じっ、じゃあやだっ!あたしやらないから!」

杏子「わかったわかった、笑わないから!」

さやか「…絶対?」

杏子「…うーん…」

さやか「…やらない!もうやだ、やらないいいいっ!!」

杏子「嘘だって!絶対笑わないから!約束するから!」

さやか「うぅ…それも嘘だったら許さないからね…」

エロはありますか?

さやか「……」クルッ

杏子「…一回転」

さやか「……」ギュルンッ

杏子「…二回転」

さやか「……」ギャロレロンッ

杏子「…三回転…」

杏子「なんかシュールだなこれ…」

さやか「……」ウルウル

杏子(…さやか涙目…ちょっとかわいい)

さやか「…ねっ…ねぇ…杏子…本当にやるの…?」

杏子「逆の立場だったらどう答えるんだ、あんたは?」

さやか「うっ、…それは…」

さやか「…もう…わかったよ、腹くくるって…」

さやか「すぅ…はぁ…」

さやさや!

さやか「…わんっ////」ウルウル

杏子「……」

さやか「/////」

さやか「えっと…その…///」

杏子「……いい」

さやか「…え」

杏子「かわいい…さやかすっげーかわいいいいいい!!」

さやか「ぇ…ちょ、変なこと言わないでよ、そんなこと恭介にも言われたことないよ、あたし…」

杏子「そりゃあその幼馴染がきっとバカなんだろ、あんたあんなにかわいいのに」

さやか「は…恥ずかしいよ…もう…///」

さやか「杏子のバカ…!」

杏子(ああ…やっぱりかわいい…)

杏子(さやかも意外と女の子っぽいとこあるんだなぁ…意外)

QB「わん!」

杏子「走ったら疲れちゃった…ちょっと座ろう」ドサッ

さやか「…シーソーの上に?」

杏子「…あ」

さやか「うおりゃあああああ!!」

杏子「ばっ…体重かけんな、あぶなっ…!!」

さやか「ふんっ!さっきのお返しだぁ!」ガコンッ

杏子「あいてっ!!」ガツッ

さやか「どうだ杏子、さやかちゃんの痛みを思い知ったか!」

杏子「……」

さやか「…あれ?杏子?」

さやか「…やばっ…ちょっとやりすぎちゃったかな…」

杏子「……」

さやか「ま…まぁでも…杏子は頑丈さが取り柄だし…別に…」

杏子「……」

さやか「…平気…だよね?きっと…」

杏子「……」

さやか「…杏子?杏子!起きてよ!しっかりしてってば!」

杏子「……」

さやか「本当は…どうせ本当は起きてるんでしょ!?ねぇ…ねぇってば!」

杏子「……」

さやか「起きてよ…杏子ぉ!」

杏子「……」

杏子「……」

さや…?

サスペンスかもしれない

杏子「…ぷっ」

さやか「…!?」

杏子「くくっ…あはははっ」

さやか「なっ…杏子…」

杏子「いってぇ…やりすぎだっつーの」

さやか「……」

杏子「でも…気絶したふりしてただけなのにうろたえるさやかは笑えたなぁ…くくっ!」

さやか「杏子ぉ…」

杏子「…さやか?」

さやか「…心配したのに…のんきなこと言って…もう…」

さやか「でも…ごめんね…?ちょっとやりすぎちゃった…」

杏子「…それならあたしも…やりすぎちゃったかな、ごめん」

杏子「…一応おあいこってことにしようぜ、な?」

さやか「…それでもなんとなく腑に落ちないんだけどなぁ…」

さやか「けど…杏子が無事ならいっか…」

さやか「…そろそろ恭介のお見舞いに行かないと…」

杏子「…あっ…そういや…そんな時間か…」

さやか「…なにしょんぼりしてんだよ、そんなにあたしと一緒がいいっての?」

杏子「…う…うん…」

さやか「…はぁ…まったく、それならそう言ってくれていいのに」

杏子「…え?」

さやか「一緒にいこ、病院」

杏子「…けど…」

さやか「大丈夫大丈夫、あいつなんかじゃあんたを追い返したりする度胸はないからさ」

さやか「ほら、いこ?」

杏子「…お…おぅ…」

『きょうすけ』と『きょうこ』がご対面

―病院―

杏子「ここが病院かぁ…」

さやか「…もしかしてはじめて来たの?」

杏子「おう、頑丈さがあたしの取り柄の一つだしな」

さやか「下手したらあたしのせいで来るはめになってたかもしれないけど…」

杏子「…それで、恭介ってやつの病室は?」

さやか「今行くってば…ついてきなさい」

杏子「はーい」

さやか「ここが恭介の病室だよ」

さやか「…恭介ー、あたしだよー、入って平気?」コンコン

さやか「…うん、大丈夫っぽい」

杏子「そ…そうか…なんか…緊張するな…」

さやか「らしくないなぁ、もう」ガラッ

さやか「…恭介、今日も来ちゃったぁー」

恭介「さやか…今日はいつもより遅かったね」

さやか「いやぁそれがさ、ちょっといろいろあってね…」

杏子「……」

恭介「…あれ、そっちの赤い髪の娘は…?」

さやか「佐倉杏子っていうの、あたしの友達!」

杏子「えっ…えっと…よろしくな、坊や…」

あん!

さやか「坊やってなによ、坊やって」コソッ

恭介「あはは、面白い人だね…僕は上条恭介、よろしく」

杏子「…おう…」

さやか「…ガチガチじゃん」

恭介「そんなに固くならなくても、自由にしてくれて構わないよ?」

杏子「…わ、わかった…」

さやか「…やれやれ」

恭介「…あはは…あっ、ところでさやか、今日もCD持ってきてくれたかい?」

さやか「もっちろん!」

恭介「さっそく聞かせてもらってもいいかな?」

さやか「オッケー、ちょっと待っててね」

無限にある平行世界すべてにおいてまど神様に救いようがない認定されたさやかちゃんはすごいと思う

さやか「…再生ボタン押して…これでよしっと」

ttp://www.youtube.com/watch?v=hFS1UEZq8aU

杏子「…あれ?これって…」

恭介「そう、吹奏楽曲」

杏子「あんた…ヴァイオリン弾きじゃなかったのかよ」

恭介「いやぁ…トランペットなら頑張れば片手でも持てることに気づいてね、吹奏楽に転向したんだよ」

さやか「普通の人はトランペット片手では持てないけどね…恭介の執念なのかもね…」

杏子「…無茶苦茶だな…」

さやか「…さて…そろそろ外が暗くなってきたし…帰ろうか、杏子」

杏子「えっ…ああ…わかった」

さやか「明日も来るね、恭介」

恭介「わかった、次CD持ってきてくれるときはグレード3くらいの曲にしてくれ」

さやか「了解、じゃあねー恭介」

杏子「…あんたら何の話してんだ…?なんだぐれーどって」

さやか「あんたにはわかんなくていいの、ほら帰るよー」

杏子「いててて、引っ張んなって!」

>>139
まど神「一人じゃ寂しいから、さやかちゃん拉致しちゃった。
    ほむらちゃん?あの子、ちょっと怖い・・・」

さやか「杏子、あんた今日はうちに泊まっていったら?」

杏子「え…?なんで?」

さやか「なんでって…こんな冷え始める季節なのに女の子が公園の段ボールの中にこもってたりしたら風邪引くに決まってるじゃない」

杏子「いっ…いいよ別に、いろいろ慣れてるし」

さやか「…確かに頑丈なのがあんたの取り柄なんだろうけど…今みたいな季節の変わり目じゃあんたの体でも耐えきれないって」

杏子「けど…迷惑だろ、あんたの家族に」

さやか「…はぁ…そんなの気にしなくていいの、とにかくついてきなさい杏子!」

杏子「いやっ、ちょっ…だから引っ張んなよ!いたいいたいいたいって!」

―美樹ハウス―

さやか「お母さんたちにも許可もらったから…今日はうちでくつろいでいっていいよ」

杏子「別にいいって言ったのに…おせっかいだなぁ、あんた…」

さやか「ふん、なんとでも言いなさい」

杏子「…じゃあ」

さやか「お?なに?やる気?どっからでもかかって――」

杏子「…ありがとな…さやか」

さやか「え…」

杏子「あたしなんかのことをずーっと気遣ってくれてさ…」

さやか「……」

杏子「今日だっていろいろあったけど…全部楽しかった」

杏子「あんなに楽しい思いできるのなんて…ちょっと昔のあたしじゃあ考えられやしなかった」

杏子「だから…ありがとう、さやか」

さやか「杏子…なっ…何いきなり変なこと言ってんのよ…照れるじゃんかぁ…」

さやか「…だったら…あたしだっておんなじだよ」

杏子「!」

さやか「あたしだって…今日はいろいろあって楽しかった」

さやか「…ううん…それどころか、あんたと一緒に遊べる日はいつも楽しかった」

さやか「まどか達と遊ぶのとはまた違った楽しさが味わえたんだ」

さやか「ときどきは杏子がおねえちゃんみたいに引っ張ってくれて」

さやか「ときどきはあたしがあんたを引っ張ってあげて」

さやか「そんな感覚が新鮮でさ…それに…あんたがときどき引っ張ってくれるおかげで」

さやか「あたしだってたくさんいろんなことを知ったし」

さやか「…だから…お礼を言うのはあたしのほう」

さやか「杏子…ありがとう」

なぜか恭介がさやさやとあんあんを両脇に侍らせてる図が想像されるのは何故なのだろう

杏子「…あっ…あはは…確かに照れるな、こりゃ…」

さやか「はは…あたしも恥ずかしいや…」

ぐぎゅるるるるるるるるるるるる

杏子「…///」

さやか「…一番恥ずかしいのはあんただったか」

杏子「だって腹減ったんだもん…」

さやか「あはは、素直でよろしい」

さやか「そろそろお母さんたちのご飯ができる頃だから」

さやか「…下降りよっか」

杏子「…おう」

>>155
奇遇だな… 俺も…

くそっ!俺が恭介って名前なら…!

親にどういう紹介をしたのか気になる。

さやか「いただきます」

杏子「いただきます」

さやか「遠慮しないで食べてね、杏子」

杏子「んぐっ…あむっ、むぐむぐ」

さやか「おぉう…言うまでもなかったか」

杏子「あぐっ…これっ、おかわりくださいっ!」

さやか「…いや、これはむしろ遠慮という言葉を教えてあげてほうがいいかのような…」

杏子「んむぐっ、これも! これもおかわりっ!!」

さやか「ごちそうさまでした」

杏子「ごちそうさまでした」

杏子「げふっ、さすがにちょっと食いすぎたかも」

さやか「…どうせすぐ消化するんでしょ」

杏子「まぁな…」

さやか「…さてと…それじゃあ次は…」

杏子「寝るか!」

さやか「いやいや待て待て、まだ早いでしょ」

杏子「あたしはもうこの時間には寝てることが多いんだけどなぁ」

さやか「…まぁ…そりゃああんな何もない家じゃぁねぇ…」

さやか「…えっと…あたしのはこれでいいとして…」

さやか「……」クルッ ジーッ

杏子「…なっ…なんだよ」

さやか「…んー…」ジーッ

杏子「どっ…どこ見てんだよぉバカっ!///」バッ

さやか「…胸のサイズ合うかなぁ…あたしのやつで…」

杏子「…?」

さやか「…でもこれ以上大きいのだとお母さんのやつ探さないといけないし…」

さやか「仕方ない、杏子…これ」

杏子「パジャマ?さやかの?」

さやか「…お風呂、一緒に入ろう?せっかくだしさ…//」

>>ご想像にお任せします

家出中のさやかが悪い人に絡まれている時に助けてくれた。
その後、行く当てのないさやかの面倒を見てくれた。
家族は事故死。里親の虐待から逃げて路上生活になったらしい。
家族の元へ帰るようにさやかを説得したのは杏子。
杏子は家族もなく行く当てが無いので、しばらく居候をさせてあげて欲しい。

・・・と、杏子が親に受け入れて貰えるように、さやかが話を捏造した。

杏子「はっ…はぁぁぁぁぁぁっ!??ちょっ…なっ、何言ってんだよさやか!正気か?」

さやか「そっ…そんなに驚かなくてもいいじゃない!」

さやか「…もしかして…嫌…なの…?」

杏子「い…いやいや、そういうわけじゃ…」

さやか「じっ…じゃあいいじゃん、ね?」

杏子「いっ…いきなりどうしたんだよ…」

さやか「…洗いっことか…普通はあんまりやらないじゃん」

さやか「…やってみたかったんだよ、杏子と」

杏子「…まどかとか仁美とかじゃだめなのかよ」

さやか「もうやったことあるもん」

杏子「ほむらやマミは?」

さやか「だからやったって」

杏子「本当かよ…」

さやか「うん」

杏子「……」

さやか「…杏子ぉ…」

杏子「…そんな目で見んなよ…ああもう!」

杏子「相変わらずさやかにはかなわねぇなぁ…くそっ、一緒に入ればいいんだろ!」

さやか「よっしゃ!ありがと、杏子♪」

杏子「…へ、変なことしたら容赦しないからな…」

さやか「なっ…変なことすると思ってるわけ…?」

杏子「…い、いや…その…」

さやか「…おっ風呂、おっ風呂~♪」スルスル

杏子「……///」

さやか「…杏子、脱がないの?」

杏子「うっ…うるさいな…今脱ぐって…」

さやか「……」ジーッ

杏子「ちょっ…むっ、向こう向いてろよ、恥ずかしいから…///」

さやか「…へぇ~、恥ずかしいんだぁ?」ニヤニヤ

杏子「…!」

さやか「……」ジーッ

杏子「…ああもう、こっちみんなぁぁぁぁ!!!」

さやか「きゃぁー、こっわーい☆」

杏子「…腹立つなぁあ…!!」

杏子「…うぅ…」

さやか「前かくすなよー、女同士じゃん?」

杏子「でもさ…こんな風に誰かと一緒にお風呂入るの初めてだから…」

さやか「…あら、あたしより胸おっきいのかと思ってたけどそんなことないみたいだねぇ」

さやか「服着てたせいでごまかされてたのかなぁ?」

杏子「人の話聞けよ…っていうか見るなよ!///」

さやか「いやぁあたしよりいっぱい食べてるっぽいのに胸はあたしのほうがおっきかったなんてねぇ」

杏子「むっ、胸の話はもういいだろうがぁ!/////」

杏子「…あのさ…もう出ていいか…?」

さやか「ダメに決まってんでしょ」

杏子「やっぱり…?」

さやか「ほら、椅子座って」

杏子「あたしが先に洗われるほうなのか?」

さやか「うん、嫌なの?」

杏子「正直言うと嫌だ…嫌な予感がするから嫌だ…」

さやか「そんなの所詮予感でしょ、いいから座った座った」

杏子「もうここに座らされた時点で予感的中なんだよ…」

さやか「シャンプーとって」

杏子「…ほらよ」

さやか「ん、あんがと」プシュッ

さやか「目閉じて」

杏子「…わかった…」

さやか「…かゆいところはありませんかぁー」ワシャワシャ

杏子「…言うと思った」

さやか「あ、美容院は行ったことあるのね」

杏子「…ちっちゃいころにな」

さやか「病院は行ったことなかったのにね」

杏子「…いや、だからなんなんだよ」

あんあんあん!

さやか「次ボディシャンプーとって」

杏子「いいけど渡したくない」

さやか「まだあたしが変なことすると思ってんのかあんたは」

杏子「なんかそういう雰囲気が出てんだよ」

さやか「失礼なこと言うわぁあんた…いいから渡してってば」

杏子「…ほら」

さやか「あんがと」

さやか「…引っかかったな、杏子」

杏子「!?」

さやか「いやー改めて見るときれいな肌してるわあんた」

杏子「おっ…おい、さやか…」

さやか「最初は背中からだからそんなに構えなくていいよ」

杏子「…最初は、ってところになんか妙な感覚を…っ」

さやか「…ウェヒヒヒ」

杏子「!!?」

さやか「すべすべだなぁ背中…すっごいきれい」ゴシゴシ

杏子「あ…ありがと…なんかちょっと照れるな…///」

さやか「腕も細くてきれいだね、杏子」ゴシゴシ

杏子「っあ…りがとぉ…ってか、は…恥ずかしいからやめてくれ…/////」

さやか「杏子、両腕あげて」

杏子「ぅ…わ…わかった…」

さやか「脇もちゃーんと洗わないとねー」ゴシゴシ

杏子「はひぅっ!…くっ…くすぐったいよ、さやかぁ…」

さやか「はひぅっ!だって…かわいい声出せるんだなぁ杏子も…!」ゴシゴシ

杏子「だっ…だからやめっ…!んっ…ははっ、ひひっ、だめだ、やめ…くすぐったっ…ぃっ…!」

さやか「おらおら!まだまださやかちゃんの地獄のくすぐりは終わらないわよ!」

杏子「ひひっ、あははははっ!勘弁してくれ、もうだめぇぇっ!!」

さやさや!

杏子「…ひぃ…ひぃ…疲れた…」

さやか「まだ腕の周辺と背中しか洗ってないんだけどー?」

杏子「も…もういいって…身が持たないよ…」

さやか「そんな言葉が通用すると思ってか、杏子ー!」ガバッ

杏子「ああああ!!」モニュッ

さやか「へぇ…意外とやわらかいなぁ…杏子のおっぱい」モミモミ

杏子「はうぅっ!い…意外とってなんだよぉ…かたいわけねーだろこのやろう…///」

さやか「わりと敏感なんだね…あんまりいじったことない?このへん」モミモミ

杏子「いじるわけ…はんっ、ない…だろ…んっ…やぁっ…」

さやか「ふーん…?」クリクリ

杏子「あひゃぃぃうぅっ!?らめ、乳首ぃ…!」

さやか「こら、暴れんな!ちゃんと洗わなきゃいけないんだから!」コリコリ

杏子「はふぅ…ちゃんと洗ってないじゃないかよぉ…いぅぅ…///」

さやか「胸のあたりはこれで良しっと」

杏子「…なぁ、さ…さやかぁ…なんか…頭が熱くて…ぽーっとする…」

さやか「えぇ?のぼせちゃったのかなぁ…」

杏子「ううん…そうじゃなくて…なんか…もっとこう…切ない感じっていうか…っ」

さやか「…あはは、大丈夫だよ…ちゃんとわかってるから」

さやか「あたしがちゃんと…なんとかしてあげるからね…杏子」

杏子「ん…うん…」

くっ…! ふぅ

さやか「…次は腰から下かな…」

杏子「…///」

さやか「な…なんとなくあたしまで緊張してきちゃったなぁ…いっ、行くよ?杏子…」

杏子「お…う…」

さやか「…えっと…最初は腰から…」ゴシゴシ

杏子「…くすぐったいよぉ…さやかぁ…」

さやか「へっ…変な声出さないでよ、こっちまで変な気分に…」

杏子「はぅぅん…さやかぁ…」

さやか「いっ…意味もなく名前をよぶなっ!…はぁ、もう…」

さやか「…と…とにかく、腰のあたりは洗い終わった…」

さやか「けど…次って…」

杏子「…///」

さやか「…さ…触っても…平…気?」

杏子「…うん…」

さやか「ごくっ、…」

さやか「そっ…それじゃあ…いっ、行くよ…?」

杏子「…お願い…早く来てくれ…///」

さやか「…変なこと言うなって…」すっ

杏子「んっ…」

さやか「……」くちゅっ…

杏子「はぅんっ…っ!!」

さやか「ぬ…濡れてる…すごい…///」

杏子「い…言うなよ…恥ずかしい…」

さやか「杏子…意外と恥ずかしがりだったんだね」

杏子「なっ…そそっ、そんなこと…」

さやか「…んんっ…れろっ…」

杏子「っあ…!それ…あたしの…」

さやか「…杏子のえっちな汁…甘くておいしいよ…」

杏子「…いっ…っ、ばっ…バカなこと言うなよ…もう…」

さやか「…ねぇ、指…入れてもいい?」

杏子「えっ…でも…」

さやか「…怖い?」

杏子「……」

さやか「…大丈夫、少しだけ…だから」

杏子「……」

さやか「…ね?」

杏子「…わかった…少しだけ…なら」

さやか「…じゃあ…行くよ…」くちゅっ…!

杏子「…っ…!」

杏子「いぎっ…んんぁっ…ぅっ…!!」グチュッヌチュ

さやか「…かき回すよ…」

杏子「はぁっ…い…痛くしないで…さやか…」

さやか「…うん、大丈夫…怖がらなくても大丈夫」

さやか「いっぱい気持ちよくなってね、杏子…!」

杏子「あぅんっ…う、うん…!」

さやか「行くよ…」クチュックチクチッグチョッ

杏子「んんぁ!ぃあっ…んぐっ、んんんん…っ!!」

杏子「…んっ、はぁんっ!んんんんぁあああぁああああ!!!!」

さやか「杏子、無理しちゃだめだよ…?」

杏子「イ…イキそう、あと少し…」

杏子「お願い、さやか…もっと弄って…っ!」

さやか「う…うん…」

さやか「あそこの筋を縦にこすって…」

杏子「んぎぐっ!ああああああぁぁぁぁぁぁ…っ!」

さやか「…まだ刺激が足りてないのかな…あっ、そうだ…シャワー使おう」キュッ

杏子「さやか…お願い、イかせて…」

さやか「…ほら、これなら…」シャァァァァ

杏子「あっああああっ…んっんんんっ…!!」ビクビク

さやか「もうちょっと…ここまできたらもう…!」

杏子「…さやか、なにを…!」

さやか「んむっ…」

杏子「ちょっ、さやか…そんなとこ口つけたら汚…!」

さやか「んむっ…れろ、んむっ…んくっ、んんっ…」

杏子「はあぁっ!すっちゃダメ…んっ…あぁぁああ!!さやかぁ、気持ちいいよぉ…」

杏子「さやかっ…んぁっ」

杏子「さやかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああ!!」ビクビクビクビクビク

杏子「はぁ…はぁ…」

さやか「あはは、せっかく洗ったのにまた洗わなきゃいけなくなっちゃったね…」

杏子「…さやかぁ、気持ちよかった…あたし…」

さやか「あたしも気持ちよかったよ…杏子の意外な姿がいっぱい見られてね♪」

杏子「はぁ…はぁ…」

さやか「……」

杏子「…ところでさ…」

さやか「……」

杏子「…さっきから…二つくらい視線を感じるんだけどどうすればいいんだ…?」

さやか「……」

さやか「…あの…」


さやか「…お母さん…お父さん…いつから見てたんですか…」

―――

杏子「…結局さんざんに絞られちまったな…」

さやか「明日から気まずいよ…どうしよ」

杏子「…いや…あたしのほうが気まずいよ…」

さやか「もうさっさと寝て忘れちゃおう…」

杏子「…うん、そうだな…」

さやか「…けどこの部屋あたしの布団しかないんだけど…」

杏子「あたしは別にどこで寝ても構わないぞ?」

さやか「うーん…それじゃあ一緒に寝る?」

杏子「…お…おう…///」

さやか「…ねぇ、杏子」

杏子「…んー?」

さやか「…あたし…杏子のこと大好きだよ」

さやか「もう…友情って言葉じゃ片付かないくらい」

杏子「…さやか…」

さやか「…だからさ…お願い、ずっと一緒にいさせて」ギュッ

杏子「……」

さやか「杏子…」

杏子「…さやか、あたしもさやかのことが好きだ、いや…大好きだ」

杏子「あたしもあんたと同じ…もう、あんたをただの友人の一人だとは思えなくって…」

杏子「…でもさ…あんたはちゃんとケリつけてない問題があるだろ?」

さやか「……」

杏子「上条恭介…あいつのことだ」

さやか「恭介は…恭介はもう…関係ないよ…」

杏子「…じゃあ…全部仁美のやつに任せておいたらいいじゃねぇか」

さやか「…知ってたんだ…あんた」

さやか「…そうだよ…恭介はもう仁美のものだよ!」

さやか「そんなの…わかってるよ…あたしがわざわざ譲ったんだから!」

杏子「…じゃあなんで今でもあいつのところに見舞いになんか行ってんだ?」

さやか「…それは…前からの…習慣…に…なってるから…」

杏子「…ただの習慣なのに…わざわざ仁美のいない時間を狙ってまで見舞いになんか行くか?」

さやか「…あんた…そんなことまで…!」

杏子「…こういうことくらい知ってなくっちゃ…親友でも恋人でもないんじゃないかと思ってさ」

杏子「…結局…さやか、あんたどうするんだ」

さやか「……っ…!」

さやか「…あたしは…」

杏子「……」

さやか「…あたしは…ただ…」

杏子「……」

さやか「…恭介が離れていくのが嫌だった…」

杏子「……」

さやか「…本当はいつでも…あいつはあたしの幼馴染…そんなことはわかってた」

さやか「…それでも…離れていくかもしれないって…それが嫌だったのかな、きっと…」

さやか「あたしがあいつのことを好きな気持ちは本当だった」

さやか「…でも…それだけじゃなくて…きっと恋愛感情抜きにしても…」

さやか「…あたしは…あの幼馴染が…」

さやか「…あいつとの…幼馴染、っていう関係が…」

さやか「…好きだったのかも…しれない」

杏子「……」

杏子「…なるほどな…よくわかったよ」

杏子「…でも…見舞いに行く理由はそれでいいかもしれないけど…」

杏子「…まだ心のどこかで引きずってんじゃないのか?」

杏子「あいつへの…恋心をさ」

さやか「…当然じゃない…あたし…そんな強い子じゃないもん…」

杏子「……」

さやか「…あんなに好きだったんだよ…でも…勇気がないばっかりに仁美に越されちゃった」

さやか「できることなら奪い返したいよ!…けど…仁美の恋愛を邪魔するのはもっといやだった」

さやか「あたしも…なんだかんだお人よしだったみたいでさ…他人の泣き顔は…見たくないんだよね」

さやか「…だから…幼馴染でさえいられればいいかな…ってさ」

杏子「……」

さやか「…きっとそのうち…あいつとの恋は忘れられる…そう思ってるから…」

さやか「今は…これでいいんだ、きっと…」

杏子「…さやか、それって無理やり自分に言い聞かせてるだけじゃないのか?」

さやか「…こうでもしなくちゃ…やっていけないのよ…」

さやか「…ていうか…さっきから知った風な口ばっかりでさ…もういい、杏子なんて知らないよ」

さやか「…あんたには…あたしの気持ちはわからないんだ…!」

さやか「…おやすみ…杏子」

杏子「…ああ…お休み」

杏子「……」

杏子「…確かに…失恋の経験なんてないしな…さやかの気持ちなんてあたしにはわかるはずないか…」

杏子「…さやかの気持ちなんてわからない…」

杏子「…だから…」

杏子「…ちょっとだけ余計なことしちまうかもしれねぇが…許してくれよ…」


杏子「さやか…!」

―病院―

杏子「ふぁぁ…ねみぃ」

杏子「さてと…行きますか」

杏子「…変身」キュピーン

杏子「……」スタスタ

コンコン

恭介「…?こんな時間に誰か来るはずないんだけど…」

恭介「…一応開けてみようかな…はーい」

ガラッ

恭介「…あれ?誰もいない…!?」

恭介「…どういうこと…?」

恭介「…気のせい…だったのかな…」

恭介「…きっとそうか…」

ガラッ

恭介「…そろそろ寝ないとまずい頃だな…」

コンコン

恭介「……」

コンコン

恭介「……」

コンコンコン

恭介「……」

コンコンコンコンコンコン

恭介「……」

コンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコン

恭介「……」

ガンッ!

恭介「っ!?」ガバッ


杏子「――よぉ、ちょっと脅かそうとしたんだけどさぁ、成功したかな?」

恭介「…君は…」

杏子「…なんだろ、気分の違いからかもう緊張しねーな」

恭介「…こんな夜分遅くに…わざわざ窓の外からやってくるなんていったいどういうことだい?」

杏子「…さぁな、片手でトランペット吹く技術のほうがあたしにとっては謎だぜ」

恭介「……」

杏子「…ま、あたしが何しにここに来たかぐらいは答えてやってもいい」


杏子「…――あんたさ、女を泣かしたことあると思うか?」

恭介「…え?」

杏子「…あんたに言い訳しても仕方ないけどさ…これはあたしが勝手にやることだ」

杏子「さやかの奴はきっと望んでない」

杏子「こんなのはあたしの自己満足だから誰のためでもない」

杏子「それでも…これが、あたしのやりたいことだから」

杏子「…さやか、許してくれよ…」

恭介「…さやか?…さやかがどうかしたっていうのか…?」

杏子「…ああ…さやかが泣いてたんだよ」

杏子「親友の笑顔を犠牲にしないために…自分の笑顔を犠牲にしてたんだよ」

恭介「…なっ…それ…どういう…」

杏子「…正直言ってあんたは悪くないかもしれない」

杏子「…でも…幼いころからの友達の涙くらい…気づいて拭いてやれなきゃ男じゃないんじゃないか?」

恭介「な…に言って…」

杏子「だーかーらぁ…女を泣かすような男は大抵ろくでもない男だっつってんだこの野郎ぉぉぉぉぉぉ!!!」ガンッ

杏子「…あー…すっきりした」

杏子「…悪いな、ちょっとやりすぎた」

杏子「…さて…そろそろさやかがさみしがる頃か…」

杏子「さすがにもう帰らないとな…」

杏子「ふぁあ…ねむ…」

さやか「んむっ…むにゃ…きょうこぉ…」

杏子「…はいはい、今帰ってきたぜー」

さやか「きょうこぉ…だいすき…いっしょにいようね…ずーっと…」

杏子「はは…はいはい、わかりましたよ…」

杏子「…あたしなんかでよければさ…いくらでも一緒にいてやるよ」

杏子「ひとりぼっちはさみしいもんな…人魚姫様」

杏子「ふぁあ…寝よ寝よ」

―――

まどか「おはようーさやかちゃん、仁美ちゃん」

さやか「ああ、おはようまどか」

仁美「おはようございますまどかさん」

さやか「3人そろったし、いこっか」

仁美「はい」

まどか「…仁美ちゃん、上条君のけがまだ治ってないの?」

仁美「…いえ、治ってきてはいるようなのですが…上条君本人がどうしてけがをしたのかわからないというので
どうにも不気味で…」

さやか「まるで幻のようなものしか見えなかった…とか言ってたっけ」

まどか「確かに怖いね…」

仁美「でしょう?なのに本人はおびえる様子もなしに平然となさっているんですからなおさら…」

さやか「…まぁ…でもあいつが元気にしてるんならそれが一番いいんじゃない?」

仁美「さやかさん…」

さやか「どうせあいつの見間違いなんだから放っとけばいいんだって!ほら、学校急がないと間に合わないよー!」

仁美「はぁ…やっぱりさやかさんにはかないませんわ…」

さやか「なんかその台詞一回聞いたことあるぞあたし!」

まどか「あはは…行こう、仁美ちゃん?」

仁美「…はい…」

杏子「あー…しんど…」

杏子「あの日使った幻術魔法…結構負荷がかかるうえに後々引きずるから乱用できないの忘れてたぜ…」

杏子「ちくしょう…だりぃ…」

杏子「しばらくは段ボールハウスの中でおとなしくしとくか…」

杏子「…ん?なんだこれ…チケット?」

杏子「……」

杏子「…ゆ…」

杏子「…ゆ…」

さやか「…遊園地?」

杏子「おう、拾ったんだよ段ボールハウスの近くで!」

さやか「都合よく二枚も…?」

杏子「おう」

さやか「…へぇ…まぁいいけど」

さやか「一緒に行こう?遊園地」

杏子「…ああ!」

さやか「ねぇ杏子、せっかく来たんだからなんか乗り物乗ろうよ?」

杏子「えーっと、それじゃあ…」

―――

―――

さやか「…はぁー、いっぱい乗ったね…」

杏子「ああ…ジェットコースターとかコーヒーカップとか」

さやか「もっといっぱい乗ったじゃん!」

杏子「うるせぇ、名前が出てこないんだよ…」

さやか「はぁ…なんだそりゃ」

杏子「…でもさ…まだ二人で乗ってないのが一個だけ…あるよな?」

さやか「うん…まぁ…」

杏子「…行こう…観覧車」

さやか「…綺麗だね…夕焼け」

杏子「…ああ」

さやか「…いつかまたこうやって…こんな風に夕日を拝める日が来るかな」

杏子「…いつかじゃない…いつでもだ」

杏子「そりゃあ…観覧車からわざわざ拝むのはめったにできないだろうけど」

杏子「夕日はいつだって同じ場所に出てくるんだ」

杏子「何度でも…一緒に見ようぜ、さやか」

さやか「…こないだからずーっと変だわ、あんた」

杏子「…うるせぇ」

さやか「ぷっ、あはははははははっ!」

杏子「くくっ…ははははははははっ!」

さやか「はー、おっかしぃ…なにがおかしいのかもわかんないけど」

杏子「はははっ、笑かすなよ」

さやか「……」

杏子「…なっ…なんだよ…急に黙り込むなよ…」

さやか「…杏子」

杏子「…さやか…」

さやか「観覧車の中だもん…せっかくだから…キス…して…」

杏子「……」

杏子「…んむっ…」

さやか「んぐっ…」

杏子「…さやか…んんっ、んむっ…」

さやか「杏子ぉ…あむっ…んんっ!」

杏子「…んっ、ちゅぱっ…んん」

さやか「あむっ…れろっ、ちゅぱっ…」

さやかとのしつこいくらいの口づけの最中、遠く輝く夕陽を見つめながら、あたしはいろんなことを考えた

あたしたちはこれから先もこういう関係でいられるのかなぁ…とか

女同士でこんなことしてて本当に大丈夫なのか?…とか

この次にさやかと一緒に夕陽を見ることができるのはいったいいつなのかなぁ…とか

…でも、そんな風に考えたことすべてが、最後には全部どこかへ飛んで行ってしまった

なぜなら…――


杏子「…んむっ…なぁ、さやか…あたしたちの乗ってた観覧車はいつの間に最下部に来てドアを開かれたんだ?」

さやか「…係員さん…後ろの並んでるお客さん…いつから見てたんですか…」

終わり!
終わってしまえ!

支援保守ありがとうございました
遅筆だからだいぶ助かったよ…

最後ちょっとグタグダでごめんなさい まぁいつものことだけど…
エロシーンはお風呂のところだけで我慢してください
エロ書くの苦手なんですよたわし

本当は別でやらなきゃいけないことがあったのにこのスレのせいでつぶれてしまった…
まぁ自業自得だし後悔もしてないから構わないけどね…!

いろいろ不可解なところもあったかもしれませんがその辺は脳内補完もしくは
こまけぇこたぁ(ryでどうにかしてください

あぁ…やっと寝れるわ…

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