マミ「台風のせいでやることがないわ」(174)

ザァァァァァァァ

マミ「はぁ……。」ゴロゴロ

マミ「こんな雨じゃ出掛けられないし、キュウべえもどこか行っちゃったし、学校も休校……。」ゴロンゴロン

マミ「あぁ、今日一日何しろっていうのよ……。」グデーン

ピンポーン


マミ「ん?誰かしら……はーい」ガチャ


杏子「ようマミ……ちょっと上げてもらっていいか?」ビッチョリ

マミ「き、杏子!?」

マミ「ちょっと……どうしたの!?こんなに濡れて!」

杏子「ちょっと家が飛ばされてな……。」

マミ「(家……?)ちょ、ちょっと待ってて、タオル持って来るから!」バタバタ

杏子「悪いな」

杏子「ふう……。」フキフキ

マミ「災難だったわね、はいお茶」コト


杏子「こっちこそいきなり押しかけてわるいな……うっ」ブルッ

マミ「大丈夫?」


杏子「ああ、ちょっと寒いだけだ……。」

マミ「大変!このままじゃ風邪引いちゃうわ!ちょっと待ってて、お風呂沸かしてくるから!お茶もあったまるから飲んでおいてね!」パタパタ

杏子「あっ!おい!悪いって!」

杏子「……行っちまった、調子狂うなどうも」ズズー

マミ「ふろ自動つけておいたわ」

杏子「いいのに……。」ズズ

マミ「だめよ、このまま放っておいたら風邪引いちゃうでしょ?案の定頭もちゃんと拭いてないし。まだ濡れてるわよ?」

杏子「う……いーじゃん、どうせ風呂入るんだから」

マミ「だめよ、床にぽたぽた零れてるし。せっかくの髪が傷んじゃうわよ?」

杏子「ちぇ……メンドーだな」フキフキ

ピーピーッ ピーピーッ

マミ「沸いたわ」

杏子「あ……じゃあ、風呂借りるよ」

──風呂

杏子「はあぁぁ……。」カポーン

杏子「あったけー……。」ホンワカ

マミ「『杏子、着替えはお風呂場に置いておくわよー』」

杏子「おー……。」ホンワカ


杏子「……着替え?」

杏子「マミ!」ホカホカ

マミ「あら杏子、結構似合ってるじゃない、パンダさんパジャマ」

杏子「うるせー!パジャマはいいとしてブラだよブラ!カップが合わねーんだよ!あたしのはどこやった!?」

マミ「ごめんなさい、もうぜんぶ乾燥機にかけちゃった……私ので我慢して」


杏子「マジかよ……。」

ザアアァァァァ

杏子「それにしてもすっげー雨だな!」

マミ「そうね……はぁ」

杏子「どうしたんだ?なんかワクワクしないか?」

マミ「もう台風で喜ぶ年でもないわよ、それにやることなくなっちゃったし……。」

杏子「せっかく二人いんだからよ、なんかして遊ばねー?」
マミ「……そうね!」フフッ

杏子「ゲーム機とかなんかないわけ?家に」ガサゴソ

マミ「あ、ちょっと!勝手に家漁らないでよ!」

杏子「あ、デジモンじゃんこれ!なっつかしー……電池切れてやんの」ヒョイ

マミ「ちょ、やめて!止めてってば!」

杏子「なんだよ、64とかキューブとかあるじゃん!あとはソフトだな……ん?なんだこのノート……。」ピタ

マミ「あっ……!」

杏子「なになに……?」
×アルティマ・シュート
×魔砲・極
×マジカル☆フォトンブラスト
×ハイメガキャノン
○ティロ・フィナーレ←かっこいい!決定!

杏子「……マミ、お前」

マミ「ああああああ!!」

杏子「……悪かったって」

マミ「……。」グスン

杏子「いや、分かるよ、あたしにだってあったよ、そういう時期」

マミ「……本当に?」

杏子「ああ。あたしだって必殺技の名前の候補考えてニヤニヤしたりした時期があった」

マミ「……ロッソ・ファンタズマ」ボソ

杏子「(それはあんただ……。)」

杏子「落ち着いたか?」

マミ「……ええ、ごめんなさい」

杏子「いや、こっちこそ……それよりソフト見つけようぜ早く」ガサゴソ


マミ「ち、ちょっと待……!」

杏子「ん?またノートが……何冊あるんだこれ!?」ドサドサ

マミ「杏子」


杏子「はっ……!」

マミ「……わかってるわよね?戻して」


杏子「あ……ああ」コクリ

杏子「お……スマデラあるじゃん、やろうぜ」

マミ「ええ、キューブ繋ぐから待ってて」

杏子「手伝うよ」


マミ「懐かしいわね……スマブラなんて起動するのどれくらいぶりかしら」

杏子「一人でやってると飽きるからなー」

マミ「起動するヒマもないしね、電源入れるわよ」

ドデドデドデンデドデドデドデンデドデドデンデンデドン デン!(エヘェーヘヘェ)

マミ「……Zボタン押してた?」

杏子「へへ」

杏子「さて、シンプルな大乱闘でいくか」テレン


マミ「CPUは出す?」
杏子「いらねーよ、邪魔くせー」

マミ「わかったわ、アイテムは?」

杏子「アイテムはなきゃつまんないよ、全部ONにしちゃお」

マミ「わかったわ、残機制の三分でいい?」テレーン

杏子「異論ねえ」

バトーロイヤル!

杏子「さて、あたしはこいつでいくよ!」ピカチュー!

マミ「え、なんというか……意外ね」ドンキーコォング!

杏子「ピカチュウはかわいいだろ!それを言ったらお前のチョイスのほうが……もっとカッコよさげな所選ぶかと」

マミ「ドンキーは世界一かっこいいゴリラなのよ」

杏子「ステージは?終点とかつまんねーこと言うなよ」

マミ「無論ランダムよ」テレーン

「コンゴジャングル」

マミ「やった!ホームステージね!」

3!2!1!GO!

マミ「いくわよ!」

杏子「よっしゃ!」

マミ「D・K!ドンキー・コォン!」

マミ「アァオ!」パァン


杏子「マミのテンションが上がったと思ったら残機が全部死んでた」

杏子「……マミ」


マミ「ん?」


杏子「スマブラは、よそう……。」


マミ「わかったわ……。」カチ


杏子「とはいえスマブラやめるとやることがないっていう……。」

マミ「そうね……そろそろお菓子の時間にする?」

杏子「お菓子!いいのか!?」バッ

マミ「ええ、もう三時じゃない」ニコ

杏子「ありがてぇ!」

杏子「うめー!こんなケーキ食ったの久しぶりだ!」パクパク

マミ「ふふ、このレアチーズケーキ美味しいでしょ?この間買って食べたら気に入っちゃって……。」

杏子「だがあたしはレアだぜ(キリッ」

マミ「ん?」

杏子「いや……////」パクパク

マミ「紅茶のおかわりもあるからね」

杏子「ふー……うまうま」ゲフ

ザアアァァァァァ……。

杏子「雨、止まねーな」

マミ「……よかったら、今日泊まっていく?」

杏子「えっ?」

マミ「あっ!別に変な意味じゃないのよ!ただ、雨も激しいし家も飛ばされて大変だろうし、本当によかったらでいいの!よかったら……。」

杏子「……いや、いいよ。適当にホテルでも探して凌ぐさ」

マミ「そ……そう」シュン

マミ「(杏子が行っちゃったら私、また一人ぼっちか……やだ、行って欲しくないよ……!)」ウルッ

杏子「……嘘だよ。こんな台風の中で外に出るわけねーだろ?」

マミ「……え?」

杏子「おいおい、泣きそうな顔してんじゃねーか」

マミ「ち、違うの!これは、違……!」
杏子「今日、泊めてくれてくれるかい?マミ」

マミ「……うん」

杏子「(まったく、マミに悪いと思って出て行こうとしたのに……あんな顔されて出ていけるかよ)」

マミさんきゃわわ

マミ「そ、それじゃあ、ご飯にする!?お風呂にする!?それとも……!」


杏子「待て待て待て待て!何かがおかしいぞ!というか何もかもおかしい!」

マミ「え!?だって、友達をお家に泊めるのなんて初めてだから、よく分からなくって……。」

杏子「はぁ、あのな……今まで通りでいいんだって。あたしとマミの関係が何か変わったか?」

マミ「……そうね、わかったわ!私頑張る!」キラキラ

杏子「だから頑張らなくていいんだって……。」

マミ「ちょっと待ってて!」

杏子「おい、分厚い鉄板なんか二枚も用意して……何やってんだ!?マミ!」

マミ「杏子、いまから私の得意料理……見せてあげる!」ガチャ

杏子「鉄板を重ねた!?備長炭に鉢まで用意して……なに作るつもりなんだよ!!」

マミ「はっ!」ジュワー
杏子「あれは……マグロ!マグロを鉄板の上に乗せて焼き上げているッ!しかし奇妙!肉汁が一切出ていない!」

マミ「これが私の得意料理……マグロのステーキよ!」

マミ「焼きあがったわ……どうぞご賞味あれ!」トン


杏子「ずいぶん早いんだな……。」パク

マミ「どう?」

杏子「……うおおおおっ!これは!圧倒的な旨味と味わい!こんな料理、食べたことねー……うまい!でも一体なんでこんなに……!」

マミ「その秘密は……『二枚の鉄板』よ!」

杏子「鉄板?」

マミ「マグロのステーキを焼く際に大事なのは火力よ。素早く焼き上げなければどうしても旨味が肉汁となって外に出ていってしまう」

杏子「そうか……だから鉄板を重ねて火力を上げたんだな!」

マミ「そうよ!料理は工夫をすることで、とってもおいしくなるの!」

杏子「すっげー!マミ、すげーよ!」キラキラ

マミ「ふふん」

杏子「あたしはいっつも食べる側だったからな……料理にこんな工夫がされてるなんて知らなかった」

マミ「ふふ、杏子もやってみる?」


杏子「え?やってみるって?」


マミ「今日の晩ご飯。一緒に作ってみない?もっとも買い物にはいけないから献立は任せてもらうけど」

杏子「お、教えてくれるなら……やってみるかな」

マミ「火よ!火を支配するのよっ!」

あんこ「うおおおおおおっ!!」

マミ「まず、よく手を洗ってね……って爪伸びてるじゃない、爪切り貸してあげるから切ってらっしゃい」

杏子「そこからかよ……。」


マミ「準備ができたら、髪の毛が入ったりしないように三角巾を巻くわ」シュッ

杏子「徹底的だな」シュッ

マミ「普段はここまでやらないけど教えるから一応……って杏子!」

杏子「ん?」

マミ「三角巾が幽霊が頭に巻く『アレ」みたいになってるわよ……巻き直してあげるからこっち来なさい」

杏子「ちゃんと出来たと思ったんだけど……。」デローン

マミ「まず玉ねぎをみじん切りにするのよ」

杏子「みじん切りだな!」シャキーン

マミ「(包丁が危なっかしいわね……。)いい?左手はネコの手よ、まずは半分に切ってから」

杏子「せい!」ドス

マミ「そうそう、次は裏側を切らないように手前を浮かせて……。」

杏子「え?」ザグッ


マミ「遅かった……。」

マミ「……さて、だいぶ苦戦したけどみじん切りは終わったわね」

杏子「うぐっ……目が……目がぁ……!」グスッ

マミ「ほら、しっかりして、つぎはこの玉ねぎをいためるのよ」

杏子「『いためる』……?これでもか!これでもか!」ペシペシ

マミ「いためつけるんじゃない!」


杏子「通じてよかったよ」

マミ「ええ」

ジュウウウウ……。


杏子「玉ねぎがだいぶしんなりしてきたぞ」

マミ「そろそろいいわね、じゃあ次はタネを作りましょうか」

杏子「た、タネ!?でもあたし達女だ……!」

マミ「ストップストーップ!何の話よ!料理の話よ料理の話!」

杏子「お、おう……で、なんだよタネって」

マミ「まずボウルにひき肉を入れてよーくこねてちょうだい」

杏子「おう!」コネコネ

マミ「次にさっき炒めた玉ねぎを2/3ほど加える」バララ

杏子「残りはどうすんだ?」コネコネ

マミ「ソースに使うのよ」

マミ「そして塩コショウを加えるわ」サッサッ

杏子「あたしはどうすりゃいーんだ?」

マミ「そのまま混ぜてて」

杏子「おう……何してんだマミ?」

マミ「卵を混ぜているのよ」カチャカチャ

杏子「それはどうすんだ?」

マミ「そこに投入……するのよッ!」ドロー

杏子「ひゃ!」

マミ「そんでもってパン粉」サッサッ

杏子「おう」コネコネ

マミ「ラストは牛乳ー」ドボドボ

杏子「んで、こねればいいんだな!」コネコネ

マミ「ええ」

マミ「もういいかな……。」

杏子「ん?」

マミ「じゃあ次はタネ一個分を手にとって丸めて……こうするの!」ペチン!ペチン!ペチン!

杏子「な、なんだ!?何やってんだ!?」

マミ「こうやって両手でキャッチボールするみたいにして、タネの中の空気を抜くの。やってみて?」

杏子「よ、よし……こうか?」ペチペチペチ
マミ「そうそう、出来てる出来てる!」

マミ「よし、全部のタネを分け終わったわね。次は形を整えましょう」クニクニ

杏子「なあマミ、タネの真ん中をヘコませてるのはなんでだ?」

マミ「ん?これはね……焼くと形が変わるからよ。こうしておくと中心がこんもり盛り上がって、ちょうどよくなるの」

杏子「ふーん……じゃああたしも!」ムニ

マミ「そうそう」

杏子「全部できたな……あとは焼くだけだ!」

マミ「そうね、まずはフライパンに油を引くのよ」

杏子「わかった!」

ジュウウウウウウ


杏子「よし、油はこんなもんかな……。」

マミ「じゃあタネを乗せていきましょう、重なってしまわないように気をつけて」

杏子「おう!」ペトッ ジュウウウウウウ


杏子「うまそーな匂い……!」ジュルッ

マミ「焼き色がついたらフライ返しで返すのよ」

杏子「わかってるよ……そらっ!」クルッ

マミ「うまい!とても初めてとは思えないわ!」

杏子「へへ……この調子で残りもやってくよ!」

杏子「よっし!全部返した!」

マミ「それじゃ、ひを弱めてフライパンの蓋を閉めるのよ」
杏子「あれ?これでできあがりじゃないのか?」

マミ「ええ、まだ中まで火が通っていないから……こうやってじっくり焼いていくのよ」

杏子「ふーん……でもいつ焼きあがったかわかんなくない?」

マミ「その心配はないわ、この竹串で確かめるのよ!」ババーン

杏子「竹串ぃ?」

マミ「これをハンバーグに突き刺して透明な肉汁が出てきた頃が、焼きあがった頃合いよ」

杏子「よーし、それじゃ早速……!」

マミ「ストーップ!まだ蓋閉めたばっかりでしょうが!」

>>94
修正

×マミ「それじゃ、ひを弱めてフライパンの蓋を閉めるのよ」

○マミ「それじゃ、火を弱めてフライパンの蓋を閉めるのよ」

──五分後

杏子「……そろそろ、いいかな」パカ

マミ「確かめてみたら?」

杏子「えい」プス

トロ……。

杏子「あ……!」

マミ「無事に焼きあがったようね。お皿に取り分けるわよ」

杏子「やった!完成だ!」


マミ「ところがもうちょっとだけ続くのよこれが」

杏子「なん……だと……!」グギュルルルルル

マミ「ハンバーグを取り分けたあとのフライパン……ここにはたっぷりの肉汁が残っている、そうね?杏子」

杏子「そうだな」ギュルルルル

マミ「そこにさっき残した玉ねぎと、トマトの缶詰めを入れて火を通す!」ドボドボ

杏子「おおお!?」

マミ「あとは焦げないよう程よく調理すれば……オリジナルソースの完成よ!」

杏子「す……すげーほんのひと工夫でソースができちまった!」

杏子「マミ!まだか!?」ギュルルルルル

マミ「できたわよ、、ハンバーグ以外のおかずは簡単なサラダしかないけど……。」コトン

杏子「構やしねーよ!それじゃ早速……。」

杏マミ「「いただきまーす!」」

マミ「(ふふっ……キュゥべえ以外の誰かと一緒にご飯食べるのなんて……どれくらいぶりだろう)」

杏子「うめぇ!うめえ!」グァツグァツグァツ

杏子「ひっかひんまいな!ほんにゃんまいはんまーむたべたほとないぞ!」モッチャモッチャ

マミ「杏子、飲み込んでから喋って……なに言ってるかわからないわ」

杏子「んぐっ、ごくん……ぷは、しっかし美味いな!こんな美味いハンバーグ食べたことないぞ!」

マミ「ふふ、それは……杏子が自分で頑張って作ったからじゃないかしら?」

杏子「あたしが?」

マミ「そう、あなたが頑張って作ったからその分おいしくなったのよ」

杏子「そーいうモンなのかなぁ……。」

マミ「そういうことにしておきましょ?」

杏子「ん」グァツグァツ

杏子「ふー……ごっそーさん」ポンポン

マミ「たくさん食べたわね」

杏子「仕方ねーだろ、美味かったんだから」

マミ「ふふ」ニコニコ

杏子「なんだよ?」

マミ「なんでもないわ、ちょっと食休みしたらお風呂入ってくるわね」

杏子「おう」

マミさんかぁいいよ~(=´∀`)人(´∀`=)

──お風呂


マミ「ふー」カポーン


マミ「杏子が一緒にいると楽しいわね……私のほうも色々と新鮮で」

マミ「……ずっと、このままだったらいいのに」チャポ……。

杏子「『マミー?』」

マミ「わ!き、杏子!?」ジャバ

杏子「『そろそろあたしのブラ乾いてるころだと思うんだけど、どこに置いたか知らねー?』」

マミ「え、エアコンの前に掛けてあるわよ!」

杏子「『わかったー』」

マミ「はー……びっくりした」チャパン

杏子天然かぁいいよ~(=´∀`)人(´∀`=)

杏子「よし……と、やっぱりこっちのほうがしっくりくるな」プチプチ


マミ「ふー……。」ホカホカ

杏子「あ、マミ。このブラどうすりゃいい?」ジロジロ

マミ「洗濯カゴに入れておいて……って何をまじまじと見てるのよ」

杏子「いや、なんでこうも育ちが違うかなぁと……。」

マミ「私に言われても……。」

杏子「まだ7時くらいか」

マミ「けっこう早い時間ね……ゲームでもする?」

杏子「ゲームったって……なんかソフトあんの?」

マミ「それをこれから捜すのよ!」ガサゴソ

杏子「見つかるのかよ……」ガサゴソ


ブ ヅ ン !


マミ「!?」

杏子「なんだ!?」

マミ「て、停電……?」

杏子「く、ブレーカー上げて直ればいいんだけどな……マミ?」

マミ「はぁ……はぁ……!」

ザアァァァ……!


マミ「や……暗いの、やぁ……一人は……嫌ぁ……!」ブルブル

杏子「お、おいマミ!?どうしちまったんだよ!」

マミ「……怖い、暗いの……!」ブルブル

杏子「はぁ?」

マミ「暗いの、駄目、なの……独りで投げ出されてるみたいで」ハァ、ハァ

杏子「……大丈夫だ」パシ

マミ「……!」

杏子「あたしも側にいるからさ。大丈夫」

マミ「杏……子」ギュ
杏子「よしよし、手ぇ離すなよ。懐中電灯とブレーカー探そう」

マミ「……うん」

まみまみかぁいいよ~(=´∀`)人(´∀`=)

杏子「あったあった、懐中電灯は……これだな」カチッ


パッ

杏子「……これで大分マシか?マミ」

マミ「……うん」


杏子「よし、それじゃ早いとこブレーカー上げちゃお」


杏子「えーっと、ブレーカーはこれか……。」ガチン!

杏子「……あれ?」ガチン!ガチン!

杏子「おっかしーなー……上げても下げても電気がつかない。こりゃ電線切れちゃってるかもだわ」

マミ「うそ……!?」

杏子「……そんな顔すんなって、大丈夫、とっておきのいい方法がひとつある」

マミ「……なに?」

杏子「寝ちゃえばいいんだよ!寝ちゃえば怖い思いもしないし目が覚めたら明るくなってる!一石二鳥さ!」

マミ「……一緒に寝てくれる?」ギュ

杏子「……へ?」

パンツ脱いだ

──ベッド

杏子「お、おい……ちょっと」

マミ「なに?」ギュー

杏子「くっつきすぎだっつーの!布団に入ってからずっとこんな調子じゃねーか!」

マミ「だって……暗いの怖いんだもん」ギュ

杏子「……じゃあアンタ、いつも寝る時どうしてんの?」

マミ「電気つけたまま寝て、寝付いたらキュゥべえに消してもらってる……。」

杏子「かぁーっ、勿体ねえ生活!」

マミ「杏子……お願い、独りぼっちにしないで……私から離れていかないでよぉ……!」ギュッ

杏子「マミ、お前……!」

マミ「……すぅ、すぅ……。」

杏子「……大変だったんだな、アンタも」ナデナデ

──翌朝

チュンチュン ブロロロロ……。

マミ「ん……。」

杏子「おはよ、マミ」

マミ「あ……(来る前の服に戻ってる。そっか、行っちゃうんだ……杏子)」

杏子「それでさ、今日の晩ご飯はなにを教えてくれるんだい?マミ」

マミ「え……!?でもあなた、出て行くんじゃ」

杏子「なーにハトがティロフィナーレくらったような面してんだよ。『独りぼっちにしないで』って言ったのはアンタだろ?それに真っ暗な部屋で独りで寝れるのかい?」

マミ「そ、それは……!」

杏子「ほら。というわけでこれからよろしくな、マミ」

マミ「ねえ、いつまで泊まっていってくれるの?」

杏子「どれくらい泊まっていって欲しい?」

マミ「じゃあ……ずっと!」

独りぼっちは、寂しいもんね。


乙乙乙!!!マミさんも杏子も可愛かったぁ!

終わりです
支援ありがとうございました


台風の勢いがすごすぎてつい書いてしまいました
即興なんで色々おかしい点はあると思いますがそこはご愛嬌

乙の印に隙ありっ!
   /i´Y´`ヽ     -─-、
   ハ7'´ ̄`ヽ.  ,マミ-─-'、

   l ,イl//`ヘヘ ! ν*(ノノ`ヽ) ひゃうっ!
   リノ∩゚ ヮ゚ノ∩ξゝ;゚ ヮ゚ノξ ∑
    〈 )i杏i|ノ  |tー{ つつ
    .く__ハ_j_)|  . ヾ./_|_}
       |_ノノ ばっ し'J

どういう事だおい…こいつ履いてねぇじゃねぇか!!

   /i´Y´`ヽ    , -─-、
   ハ7'´ ̄`ヽ..  ,マミ-─-'、
   l ,イl//`ヘヘi ν*(ノノ`ヽ) もう、お嫁にいけない…ウゥ

   リノ(!;゚ ヮ゚ノリ ξゝ ///ノξ  .
    ノ /)i杏i|つ   (⊃⊂)
.   ((Uく__ハ_j    く/±|jゝ
      し'ノ       し'ノ

            .,-'''''~~~ ̄ ̄~~''' - 、
 \      ,へ.人ゝ __,,.--──--.、_/              _,,..-一" ̄
   \  £. CO/ ̄            \       _,,..-" ̄   __,,,...--
      ∫  /         ,、.,、       |,,-¬ ̄   _...-¬ ̄
 乙   イ /    /   ._//ノ \丿    ..|__,,..-¬ ̄     __,.-一
      .人 | / ../-" ̄   ||   | 丿 /  ).  _,,..-─" ̄   ._,,,
 マ    .ゝ∨ / ||        " 丿/ノ--冖 ̄ __,,,,....-─¬ ̄
        ( \∨| "  t-¬,,...-一" ̄ __--¬ ̄
 ミ  ⊂-)\_)` -一二 ̄,,..=¬厂~~ (_,,/")

     .⊂--一'''''""|=|( 干. |=| |_      (/
   /  ( /      ∪.冫 干∪ 人 ` 、    `
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                 く..          /
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