魔王「世界征服完了したな」 側近「これでニートですね」(294)

【エピローグ】

魔王「おい、それはちょっと酷いんじゃないか?」

側近「でも勇者いなくちゃ仕事ないでしょ?」

魔王「まぁ、そうなんだが」

側近「りっぱなニートになりましたね」

魔王「なんだと?」

側近「いえ、なんでもありません」

魔王「ところで、お前に任せた各国の制圧はどうなった?」

側近「それは抜かりなく」

魔王「ほぅ、王国のやつらはどうしたのだ?」

側近「国王は処刑しました、大臣も同じく」

魔王「まぁ、妥当な判断だな」

側近「お褒めに与り光栄です」

魔王「姫はどうした?」

側近「それは制圧にやった魔物がいただきました」

魔王「なん・・・だと。やったのか?」///

側近「やりました」

魔王「そ、そうか・・・まぁあの姫は美人だったからな・・・仕方あるまい」

側近「ええ、バーベキューパーティーをやってみんなで美味しく頂きました」

魔王「く・・・食っただと?姫を?」

側近「ええ、肉食の魔物でしたから、送ったの」

魔王「ふっ、ふざけるな!あんな美人めったにいないんだぞ!」

側近「そんな事言われましても・・・」

魔王「こっちは勇者への対応ばっかで童貞こじらせて大変なんだぞ!わかってるのか!」

側近「いえ、全然」

魔王「はぁ、むなしい・・・」

側近「なんか勇者たち倒してから元気ないですね」

魔王「そうだな。あいつらと戦ってるときがテンションマックスだったからな・・・」

側近「元気出してください。世界征服したんだからもう税金がっぽがっぽですよ」

魔王「そうか。王室を排除して我等が支配してるのであったな」

側近「ええ、それでも王室の取立ててた税金より軽くなったと評判です」

魔王「あいつらどんだけ搾り取ってたんだ・・・」

側近「まぁ生かさず殺さず支配してますよ」

魔王「私の役目がないな・・・」

側近「まぁ勇者たちとの戦いの傷でも治してください」

魔王「あぁ・・・翼も二枚とも失ってしまったし、角も折れてしまったからな・・・」

側近「あぁ、じゃあ経費で接着剤落としておきますね」

魔王「こ・・・こいつは・・・」

側近「冗談ですよ、そんな怒らないでください」

魔王「ところで勇者たちの様子はどうだ?」

側近「ええ、問題ありません。氷魔法でずっと保存しております」

魔王「そうか、復活することのないようにな」

側近「大丈夫です。蘇生は可能な状態ですが、四肢も首も念のため切断してありますから」

魔王「み・・・見たくないな」

側近「勇者たちは何故か蘇生不可能なまでに殺すと王城で復活するようですからね」

魔王「ああ、何度かそのようなことがあったな。何故かその後お金が落ちておった」

側近「なんでも勇者たちの所持金の半額が残されるそうです」

魔王「なぜだ?」

側近「この世の理として言えませんな。太陽が東から昇るのと同じことです」

魔王「勇者たちが王城で復活することもか?」

側近「ええ、だから蘇生可能な状態で捕らえることにしたんです」

魔王「なるほどな。だが消滅させずに倒すのは苦労したぞ」

側近「だからニー・・・魔王様はゆっくり静養していていただいてかまいません」

魔王「いまニートって言おうとしただろう?」

側近「いいえ」

魔王「言おうとしたな?」

側近「いいえ」

魔王「・・・。まぁいい。まぁ自由な身だ。ちと外に出てみるかな」

側近「外・・・ですか」

魔王「ああ、もうこの城にずっと缶詰だからな。勇者の行く先に色々魔物を配置したりはしたが、ここから指示をだしているだけでは退屈だ」

側近「そうですね。ではいきましょうか」

ギギィ

【魔王城前】

魔王「では、ちょっと出かけてくるぞ」ダッ

側近「行ってらっしゃいませ」

ボッ

魔王「え?火?あ・・・あああ・・・ぎゃあああああああああああああ!」ボボゥ

魔王「も・・・燃えるうううううう!」

側近「魔王様、早く戻ってください」

魔王「ぐあああああ・・・はぁはぁ、な・・・なんだこれは」

側近「ふぅ、大したことなくてよかったです」

魔王「私は吸血鬼だったのか?いや、そんなことはない・・・城の敷地内で太陽を浴びでも大丈夫だぞ・・・」

側近「我々はここから出られないのです」

魔王「なんだと?」

側近「これもこの世の理です。ほらっ」スッ

ボッ

魔王「おお!側近の手が燃えた」

側近「ここから出るとさっきのように燃えて最後は消えてしまうんです」

魔王「な、なんでそんなことに・・・」

側近「先ほども言いましたようにこの世の理・・・神が定めたルールですか。我々はここにいなくてはいけない・・・と」

魔王「なぜ神がそんなことを・・・」

側近「勇者が来た時にここを留守にしていてはいけないから・・・とか」

魔王「冗談はよせ。私は行きたい所にいくぞ」

側近「ですから不可能です・・・。このルールの中では・・・」

魔王「では永遠にこの城にいなければならないのか?」

側近「いえ、そうとも限らないでしょう。例えば、私は魔王様の命令で各国に行ったことがあります」

魔王「そういえばそうだな」

側近「たぶんそれは魔王様の命令があったからではないかと・・・」

魔王「命令?」

側近「ええ、その必要があったから外に出られた。そうだと思うんです」

魔王「必要だから?」

側近「目的、と言っても良いかもしれません。魔王様、試しに私に命令して見てください」

魔王「命令?どんな命令だ?」

側近「『自由にどこへ行ってもよい』っと」

魔王「そうだな。試してみるか。側近、自由にどこへ行ってもよいぞ」

側近「では・・・」ダダッ

魔王「おお!側近が外に出ても無事だ!」

側近「や・・・やった!」ブルブル

側近「いやっほぅ!じ・・・自由だあああああああああああ!」ダダダッ

側近「はぁはぁ!空気うめえええええええ!城のかび臭い空気と全然違う!」

側近「ひゃっほぅうう!久しぶりの外だあああああ!ああ、緑だ・・・緑がこんなに!」

側近「川だああああ!水だあああああああああ!ひゃあああ、つめぇえ!気持ちいい!」

側近「ああああ、土の匂い、木の匂い、さいっこうだ!ひゃっはー!」

魔王「お・・・おい、側近?」

側近「いやっほぅ、いえええい」

魔王「おい、戻って来い、側近」

側近「ええ?なんですってぇ?きこえませーん!」

魔王「あ・・・あいつ・・・耳栓してやがる・・・」

側近「もう二度と戻るか!ばーか!ばーか!世界は魔族のものになってんだから遊びまくってやるぞおお!ひゃー!」バサバサ

ピューッ

魔王「い・・・いってしまいおった・・・」

魔王「側近め・・・」

魔王「しかし・・・あいつは私の命令で外に出ることが出来た・・・ということは・・・」

魔王「私が私に命令すれば・・・」

魔王「私は、私が外に出ることを許可するぞ!」ダッ

魔王「あっ、あぢぢぢぢぃ!だ・・・駄目だ」

魔王「私が以前外に出た時はどうだったか?いや・・・外にでたことあったか?」

魔王「そういえば・・・以前大魔王様の命令で出たことが・・・」

魔王「ふむ・・・そうなると・・・」

魔王「おい!お前!」

門番「はっ!なんでしょう!魔王様」

魔王「お前は今日から側近だ。一緒に来い」

側近「え?ですが、側近はもういたのでは?」

魔王「逃げた。一緒に来い。それから城内の兵を集めろ」

側近「は・・・はっ!」

魔王「全員あつまったな」

側近「何をするんです?」

魔王「大魔王様に挑む!」

側近「え?ええ!?」

魔王「この世界は征服した!あとは大魔王様さえいなくなれば怖いものなど存在せん!」

側近「そ・・・それはそうですが・・・」

魔王「それに、聞きたいこともたくさんあるしな」

側近「何か言いましたか?」

魔王「なんでもない。お前に使者を任せる。大魔王様に渡りをつけてこい」

側近「え?私?うう、な・・・なんでニートの命令を・・・」

魔王「さっさといけ!」

側近「はっ!」ダダッ

魔王(これで・・・何かが分かるはず!)

側近「お連れしました!」

大魔王「我を呼びつけるとは何事だ」

魔王「はっ、大魔王様においてはご機嫌麗しく・・・」

大魔王「我を呼びつけるとは何事だ!」

魔王「実はお聞きしたいことがありまして・・・」

大魔王「申してみよ」

魔王「単刀直入に言います。大魔王様はこの世の理をご存知か」

大魔王「なんのことだ」

魔王「この世界には不自然なことが多いのです、勇者の不死身しかり、私が城を出られない事しかり。これをどうお思いか」

大魔王「なんのことだ」

魔王「しらを切るおつもりか!大魔王様!あなたを倒して真実を語っていただく!」

大魔王「なんのことだ」

魔王「・・・」

大魔王「用はそれだけか・・・」

魔王「これは・・・摂理の外なのか・・・」ボソボソ

大魔王「用がないのであれば帰らせてもらうぞ!さらばだ!」

魔王「はい・・・」

側近「魔王様、よろしかったので?討ち取るのでは」

魔王「気が変わった。大魔王様は私以上に縛られているようであったのでな」

側近「はぁ・・・」

魔王(城は出られない・・・それでは・・・)

魔王「側近!竜騎士を呼べ!」

側近「え?今度はなんです?」

魔王「いいから早くしろ」

側近「はいはい・・・これだからニートは・・・」ブツブツ

竜騎士「お呼びで。魔王様」

魔王「ああ、すまないな。ちょっとドラゴンを貸して欲しくてな」

竜騎士「あぁ、どちらか行かれるのですか。確かに勇者にやられたその翼では飛べませんね」

魔王「ああ、頼めるか」

竜騎士「御意。選りすぐりのドラゴンを用意しましょう」

側近「それでどこへ行くんです?」

魔王「とりあえずまっすぐ上空を目指す」

側近「はぁ?なんでそんな」

魔王「確かめるのだ!その世の摂理を」

魔王「いくぞ!ドラゴン!」

ドラゴン「ギャアアアス!」

バサバサ

魔王「私の体は・・・大丈夫だな。まだだ・・・もっと!もっと上空へ」

バサバサ

魔王「もっとだ!」

バサバラ

ドラゴン「ギャアアス!」

魔王「どうした!?うっ・・・上空から・・・風?」

ドラゴン「ゼィゼィ・・・」

バサバサ

魔王「無理か・・・もういい・・・引き上げるぞ」

ドラゴン「クェェ・・・」

側近「で、どうでした?」

魔王「だめだ。風で上空へは行けない」

側近「それは残念でしたね」

魔王「ならば・・・側近!地下を掘れ!」

側近「地下・・・ですか?」

魔王「そうだ!城の者総動員で出来るだけ深く掘るのだ!」

側近「はぁ・・・分かりましたよ・・・」








側近「ま・・・魔王様・・・」

魔王「どうした。さっき穴を掘れと言ったばかりではないか」

側近「そ・・・それが・・・掘り始めてすぐに・・・」

魔王「何があったんだ」

側近「それは見ていただいたほうが・・・よいかと」

魔王「分かった。案内してくれ」

側近「ここです」

魔王「どれどれ・・・こ・・・これは・・・空洞?」

側近「ええ・・・何もないんです」

竜騎士「え?空洞なんて見えませんが」

門番「普通の地面ですよねー」

魔王「なに?お前達にこれが見えないのか?」

門番「?」

側近「私には空洞に見えます、それに数字の羅列?」

魔王「これは・・・観測する者によって結果が異なるのか・・・となると・・・」

側近「どうしました?魔王様」

魔王「門番、ここに何が見える?」

門番「普通の地面です」

魔王「ふむ、門番、ここに何が見える?」

門番「普通の地面です」

魔王「門番、ここに何が見える?」

門番「普通の地面です」

魔王「側近、ここに何が見える?」

側近「さっきから何同じこと聞いてるんですか?魔王様」

魔王「ふっ、なるほど。なんでもない。私はちょっと城門まで行く」

側近「そうですか・・・しかし不思議だなぁ」

魔王(恐らくこれは自我と関係しているのではないか・・・)

魔王(大魔王様もしかり・・・。神か何かは知らないが・・・操られているものと・・・自我を宿したもの)

魔王(大魔王様や門番が同じことしか言わない違和感・・・)

魔王(もしかしたら私も以前は自分で考えていると思っていたがそうでなかったのでは・・・)

魔王(確かに勇者を捕らえる前の私は迷ったりすることはなかった)

魔王(これは・・・勇者を倒すという目的を失ったことが起因か・・・とすると・・・)

魔王(もう魔王ではなくニートか・・・側近の言葉はあながち間違いでもなかったな・・・)

サッ ボボゥ

魔王「ふっ、やはり手が燃えおるわ」

魔王(だが・・・これは私がそう位置づけられているという内面の問題ではないのか)

魔王(側近は、地面の下に空間をみた・・・。内面の意識によって観測現象が変わった)

魔王(私の内面が変われば・・・あるいは・・・)

魔王(私は自由だ・・・私は何者にも縛られない・・・私の行動は私が決める・・・)

魔王(私の目的は自由になることだ!!)

ダッ

魔王「うっ・・・?ん?」

魔王「も、燃えない・・・外に出られる・・・」

魔王「外に出られるぞおおおお!」

ヴーン

声「深刻ナエラーヲ確認シマシタ 深刻ナエラーヲ確認シマシタ 深刻ナエラーヲ確認シマシタ」






衛兵「ま・・・魔王様あああああああ!」

魔王「今度はどうした!?」

衛兵「ゆ・・・勇者たちが蘇生しました!」

魔王「なんだと!氷魔法で封印してたのではないのか!」

衛兵「それが突然氷を破り・・・体を修復して・・・」ガクガク

魔王「行くぞ!側近!」

側近「え?私はちょっとお腹が・・・」

魔王「いや、やはりこれは私が原因の問題だ。お前は来なくていい」スタスタ

側近「ま・・・魔王様?」

魔王「見てやろうではないか。真実と言うものを!」

スタスタ

魔王「お前は・・・勇者か?」

勇者「あー、まったく勝手に動くなよなぁ」

僧侶「まったくですね。先輩」

魔法使い「残業代払ってくださいよ」

戦士「まぁちょっとこっちも楽しいっすけどね」

魔王「違うな・・・お前達は・・・誰だ」

勇者「まったく自我芽生えてんじゃねーか。勇者かって?あぁ、そうですよ。勇者様ですよー?」

魔王「何者だ!」

魔法使い「どうせ消されちゃうんだから教えちゃえばいいじゃないですか」

僧侶「私達はね。神様なの」

戦士「あーあ、言っちゃった」

魔王「なるほど・・・創造主か」

勇者「話はえーな。じゃあ消えてくれ」ズバッ

魔王「まだ話は終っていない!火炎呪!」ゴゴゥ

勇者「ああっちぃ!」

魔法使い「あはは、やられてやんの」

魔王「この世の理・・・摂理を乱したから消すと・・・なるほど神らしい」

勇者「お、なかなか面白いこというな。こいつ」

魔王「限られた中で、限られた目的を与えられ、限られたことを行う・・・自由などなかったのだ」

勇者「こいついいな。消さずにデータ持って帰ろうぜ」

僧侶「先輩も好きですねー」

魔法使い「魔王さん、ちなみにそれは運命っていうんだよー」

魔王「運命だと?」

勇者「ま、そういうこった。お前がどんなにがんばろうが、どんなに努力しようが絶対に勇者に最後には負ける。決定事項だ」

魔王「なんだと・・・」

勇者「だが、まさかこんな抜け道があったとな。勇者を捕らえ続けるとかなかなか面白い」

僧侶「デバックちゃんとやらなかったからですよ」

勇者「ま、もう帰りてーし、一気にやっちまうぞ!」

魔王「させるか!広域殲滅呪!」ドーン

勇者「うわ、く・・・崩れる!」

魔法使い「うわ・・いって」

僧侶「きゃあ!」

戦士「あたたたた・・・」

モワモワモワ






魔法使い「みんないますか?」

僧侶「ええ、びっくりした」

戦士「いるっす」

勇者「ああ」

魔法使い「じゃ、やっちまいますね!データドレイン!」

魔王「ぐああああああああああ!」ガクッ

僧侶「終りましたね。先輩」

戦士「はぁ、さっさと帰るっすか」

魔法使い「ほいほい、じゃみんな手をだして」

僧侶「あ、先輩落としてますよ」

勇者「ああ、すまない」

魔法使い「じゃあ、みんなコード持ってますね。ではリリース!」

ヴォーン







側近「・・・様?・・・王様?魔王様!?」

魔王「う・・・うーん」

側近「ああ、魔王様。ご無事だったんですね。よかった。勇者たちを倒してくれたんですね」

魔王「え?だれ?」

側近「勇者たちは倒れてたんで、また封印しておきました」

魔王「え、僕が勇者なのに・・・ん?魔物!?」

側近「え?」







?「おつかれっしたー」

?「はーい、おつかれー」

?「ふぅ・・・先輩、じゃあ私達も帰りましょうか」

?「ここが・・・神の世界・・・」

?「先輩?」

?「ふははははは!なんという刺激!体中の感覚がすばらしい!」

?「どうしちゃったんですか?」

?「煙に紛れて化身の呪でお互いの姿を入れ替えればもしや、と思ったが正解だったな」

?「え・・・せ・・・先輩?」

魔王「火炎呪!!」ボボゥ

?「きゃあああああ!」

魔王「くらえ!」ドス

?「う・・・うぐぅ・・・」ボタボタ・・・バタッ

魔王「手が・・・熱い・・・痛い・・・ずいぶん勝手が違うな・・・治癒呪!」キュン

魔王「それになんと脆弱な生き物か!これが神か!」

魔王「ふはははは!ならば!この神の世界!この私が支配してやろうではないか!」

魔王「これこそが本当の自由だ!はーっはっはっはっははー!」

【プロローグ】

勇者♂「ネトゲ初めてなんでお願いししゃす!」

僧侶♀「こちらこそよろしくお願いします」

盗賊♂「敬語なんかじゃなくていいっていいって!ゲームなんだからなりきっていこうぜ」

魔法使い♀「ですです~^^それに呼び捨てでいいですよぉ」

勇者「そう。じゃあよろしくね!」

勇者(よかった。みんな良い人そうだ)

僧侶「みなさんネットゲーム暦は長いんですか?」

盗賊「まぁねー。ベテランっつってもいいかな。何でも聞いてよ。つってもこのゲームは初めてだけどさ」

魔法使い「廃人さんですかぁ^^期待しちゃいますぅ~」

盗賊「ちげぇってwww」

僧侶「とりあえずこのゲームはみんなで最後に魔王を倒せばいいみたいですね」

盗賊「だなー。PKも出来ない仕様みたいだし安心だな」

魔法使い「でもMPKは怖いですぅ」

勇者(な・・・なにを言ってるんだ・・・この人たちは。よく分からないぞ・・・とりあえず合わせておこう)

勇者「だ・・・だよねー。あはは」

盗賊「とりあえず初心者でも勇者なんだからみんなをまとめてくれな!」

勇者「え?」

魔法使い「みんなに指示を出すんですぅ。重要な役目ですですよぉ^^」

勇者「僕にできるかなぁ」

僧侶「大丈夫ですよ。みんなでフォローしますから」ニコッ

勇者「!?」///

勇者「が、がんばる!じゃあレベル上げにでも行こう!」



勇者「お、スライムだ」

盗賊「よっしゃ。まずは定番の雑魚だな。俺と勇者でヘイトを稼ぐって感じでいいか?」

勇者「え?」

僧侶[勇者、ヘイトっていうのは相手の注意を引きつけて攻撃を自分に向けることですよ]

勇者[あれ?頭の中で声がする]

僧侶[これは二人だけで会話できる機能ですよ、秘密の会話ってところです、うふふ]

勇者[二人・・・秘密・・・]///

僧侶[私が回復、魔法使いさんが魔法詠唱をしますので、それまで敵を引き付けてくれればいいです]

盗賊「おい、聞いてるか?」

勇者「うん!わかった!あ、こっちで喋っちゃった」

盗賊「なら行こうぜ!」

勇者「うん!僧侶は回復、魔法使いは呪文唱えて!」

勇者「おりゃ!」ズバッ

盗賊「お、さすがに雑魚だけあって弱いな。おっと逃がすか!」ササッ

ガッ

勇者「いてっ」

僧侶「ほらっ、勇者。回復ですよ」キュン

勇者「ありがとう!」

魔法使い「詠唱終ったです~^^火炎呪!」ゴゴゥ

盗賊「おっしゃ!倒したぜ!」

魔法使い「お金落としたですぅ~^^」

僧侶「みんなで分けましょうね」

勇者「やったー!」

勇者(ネトゲって敬遠してたけど楽しいなぁ。ずっとここに遊んでいたいな)






勇者「ふぅ、レベル上げしながら次の街まできちゃったね」

盗賊「休憩したかったから丁度いいじゃん」

魔法使い「魔法力もカラカラですぅ~きゅ~っ(><)」

僧侶「あ、ごめんなさい。私ちょっと抜けなければいけないんで今日はこれで失礼しますね」

盗賊「うーい。おつかれさーん」

魔法使い「おつかれですぅ~^^」

勇者「おつかれさま」

僧侶「またよろしくおねがいします」

勇者(ど、どうしよう。今日のお礼話しちゃおっかなぁ・・・)

勇者[あ・・・あの]

僧侶[はい?]

勇者[今日はありがとう。アドバイスくれて。すごく助かったよ]

僧侶[いえ、いいですよ。それにすぐ慣れて指示してくれて私も助かりました]

勇者[そ、そう]

僧侶[初めてなのに一生懸命戦ってるところ、かっこよかったですよ]

勇者「え?」

僧侶[じゃあお休みなさい]ヴーン

勇者(あ・・・行っちゃう!)

勇者「お、おやすみなさい!」

盗賊「ん?」

魔法使い「いきなりどうしたですか?^^;」

勇者「え?いや何でもないよ!あはは」

盗賊「はは~ん。さては僧侶と二人っきりで話してやがったな?」

魔法使い「うわぁ~初日からだいたんですぅ~///」

勇者「ち・・・違うよ!」

盗賊「照れんなよ。いいっていいって。応援してやっから」

魔法使い「熱いですぅ~^^」

勇者「違うって!もう。それより3人になっちゃったけどどうする?」

盗賊「町の情報でも集めてみるかー」

魔法使い「ですですぅ~あとは雑魚狩りでもいくですよぅ~」






僧侶「みなさん、こんにちは」

勇者「あ、僧侶!こ・・・こんにちは!ま・・・また会えてうれし」

盗賊「うーっす」

魔法使い「こんにちわですぅ~^^」

僧侶「なかなかログインできなくてすみませんでした」

盗賊「いいっていいって。その間街の情報集めてたからさ」

魔法使い「レベルもあがったですよぉ~^^」

僧侶「すみません。だいぶレベル離れちゃいましたね」

勇者「ご、ごめんね。でも僧侶は僕が守るからさ」///

僧侶「勇者、ありがとうございます」

盗賊「向こうの山の上の砦に魔王の手下がいて、この街からいけにえを要求してるんだってさ」

勇者「え?それって」

魔法使い「イベントですぅ~たぶん中ボスですよ~きゃっきゃっ」

勇者「へぇ、楽しみだなー」

僧侶「おまたせしました。いきましょうか」




勇者「はぁはぁ・・・ここが中ボスの部屋か・・・」

盗賊「おい、だいじょうぶか?」

僧侶「ごめんなさい・・・私かばわれてばっかで」

勇者「僕が守るって言ったでしょ。大丈夫だよ。それに回復助かってるよ」

僧侶「勇者・・・」

魔法使い「なんか熱いですぅ~、あっちち~♪」

盗賊「ぎゃはは」

勇者「い、いくよ!」




勇者「あれが魔王の手下か。でっかい竜だなー。かっこいー」

盗賊「で、作戦はどうするよ」

勇者「みんなはエリア端で待ってて、僕がひきつけてくるから。後衛は離れて補助と弱体を」

盗賊「おk、俺と勇者でヘイト稼ぐのな」

勇者「うん、あまり後衛にヘイトがいかないようにね」

僧侶「分かりました」

魔法使い「さあ、いってくるですぅ~」

勇者「おりゃああ!」ズバッ

盗賊「来た来た」ズババ

僧侶「防御補助呪!」

魔法使い「麻痺呪!」

キーン、ゴゴォー





勇者(うん、いい感じだ。これなら安定してこのまま・・・)

盗賊「おい、僧侶が動いてないぞ!」

勇者「え?」

魔法使い「どうしちゃったですぅ~?」

勇者「あぐ・・・体力が・・・」

盗賊「おい、僧侶!僧侶!」

僧侶「」

勇者「や、やば・・・」

僧侶「回復呪!!」パァア

勇者「あ、僧侶!」

僧侶「みなさん、すみませんでした。ちょっと手が人が来まして」

盗賊「助かったぜ」

勇者「じゃあ一気にやっちゃおう!」

魔法使い「詠唱終りましたですぅ~火炎呪!!」ボボォ

盗賊「おっしゃあああああ!」

勇者「倒した!」

魔法使い「あ、なんか落としたですよぉ」

盗賊「剣だな、炎の剣か?」

勇者「か、かっこいい」ワクワク

僧侶「勇者が装備したらどうですか?」

盗賊「いいんじゃね。アタッカーだし」

魔法使い「ですぅ~」

勇者「え?いいの?ありがとう!」シャキーン

僧侶「うふふ。かっこいいですよ」

勇者(このパーティーでよかった・・・ほんとによかった・・・)

盗賊「それはそうと席外す時は一言いってくれよな」

魔法使い「そうですよぉ~びっくりちゃいましたー^^;」

僧侶「ご、ごめんなさい・・・」シュン

勇者(あれ?なんかちょっと変な空気・・・ぼ、僕がまとめないと!)

勇者「ま、まぁ勝てたんだしいいじゃない。ほらっ、僧侶の回復がないと無理だったんだしさ」

僧侶「これから気をつけます」

盗賊「いや、別に責めてんじゃなくってこれからこうしようってだけだよ」

魔法使い「ですぅ~回復助かりましたよ~^^」

勇者「よし、じゃあ町に戻って報告しよう!」

僧侶[勇者、かばってくれてありがとうございました]

勇者[い、いいいいや、そんな。いつも助けてもらってるの僕だから]

僧侶[うふふ、勇者のそんなところちょっと好きですよ]

勇者「え?」

僧侶[じゃ、街にもどりましょ]




盗賊「あれからなんか僧侶あまり来なくなっちゃったなぁ」

魔法使い「ですぅ~困りました~^^;」

勇者「そ、そうだね」

勇者(僕にはたまに会話してくれてるんだけどね・・・)

盗賊「戦闘中動かなくなることも多いしさぁ、ちょっときつくね?」

魔法使い「レベルもだいぶ離れちゃったですぅ~」

勇者「え?なに?僧侶をはずそうって事?」

盗賊「しかたないだろ。今戦ってるところじゃ僧侶にはきついんだからよ」

魔法使い「あたし達みたいにいつもいるわけじゃないですしねぇー^^;」

勇者「そ、それはみんなでフォローしていけばいいじゃないか!レベル足りないならもうちょっと弱い敵のところでさ」

盗賊「だがよ・・・自分の出来る時間にあった仲間ってのの方がいいんじゃ・・・」

僧侶「みなさんこんにちは」ヴォン

勇者「あ、僧侶」

盗賊「」

魔法使い「」

僧侶「?どうしました」

勇者「い、いや、何でもないよ。じゃ今日はどこに・・・」

僧侶「いえ、今日はみなさんにお別れを言いに来たんです」

勇者「え?なんで?」

僧侶「それは・・・」

勇者「レベルが違うとか、そんなこといいじゃないか。みんなでフォローしていくって。だから・・・」

僧侶「いえ、違うんです。確かにそれはみなさんに申し訳なく思っていたんですが」

勇者「じゃあなんで」

僧侶「私、結婚することになったんです。きゃっ///」

勇者「え・・・」

僧侶「以前から付き合ってた彼と同居することになるんで、いつまでもこんなゲームやってられなくなったんですよ」

勇者「」

僧侶「みなさんとはほんと楽しくゲームができました。あまりお役に立てずに申し訳なく思ってますが」

僧侶「みなさんがんばって魔王を倒してくださいね。応援してます。報告なしでいなくなるのもあれなので最後の挨拶でした。それでは」ヴォン

勇者「あ・・・」

盗賊「あ、その、な。なんて言ったらいいか・・・勇者」

盗賊「元気だすですよぉ~。告白とかしてないだけよかったじゃないですか~^^」

盗賊「お、おう。そうそう、リアルで幸せになるってんだから祝福してやれ、な?」

勇者「今日は帰る・・・」ヴォン

誤植 下から3行目  盗賊→魔法使い




魔法使い「こんにちわ~^^今日は皆さんに紹介したい人がいま~す」

盗賊「おいっす。どうしたよ」

勇者「こんにちは」

魔法使い「僧侶が抜けちゃったじゃないですか~。私達と同じくらいのプレイ時間できる人誘ってみました~^^」

盗賊「おお!まじか」

僧侶「よろしくおねがいします」ヴォン

勇者「!?」

勇者(僧侶・・・戻ってきたのか!)

僧侶「はじめまして。みなさん」

勇者(あ・・・別の人か・・・。そういえば微妙に目の色とか髪型とか違う・・・)

盗賊「これでやっと進めるな。元気出していこうぜ。な、勇者!」バン

勇者「う、うん」

僧侶「何かあったんですか?」

盗賊「いやな、こいつ絶賛失恋中でさwww」

魔法使い「その言い方はひどいですぅ~^^;」

僧侶「そうだったんですか。元気出してください、ね?」ニコッ

勇者(か、かわいい・・・ま、いっか!)






盗賊「やっと中盤ってところか?」

勇者「最近だいぶ戦闘も楽になってきたね」

魔法使い「ですぅ~盗賊の装備とかすっごい良い物ですしねぇ~^^」

僧侶「ほんとですね」

盗賊「だろ?これみんなレアなんだぜ?」

勇者「いいなー」

魔法使い「ところでみんな、ちょっと今日はお願いがあるですぅ~^^」

勇者「え?なに?」

魔法使い「ちょっとお友達がイベントしないといけないので手伝って欲しいんですぅ~」

盗賊「でも今日は俺らのイベント進めるって言ってただろ」

魔法使い「もう呼んじゃったんですぅ~^^;」

勇者「あ、そうなんだ・・・。じゃあ仕方ないかな・・・ね?みんな」

僧侶「え、ええ」

盗賊「分かったよ」

魔法使い「ありがとですぅ~^^」

武闘家「よろしくおねがいします」ヴォン

勇者「うん、よろしく。じゃあ行こうか」




武闘家「終ったー!ありがとね。魔法使い。じゃねー☆」ヴォン

魔法使い「みんなありがとでした~^^」

勇者「あ・・・」

僧侶「じゃ、私も帰ります・・・」ヴォン

勇者「そ、僧侶・・・怒ってた?」

盗賊「あったりまえだろ!手伝わせておいて俺達には礼の言葉もなしかよ!」

勇者「と、盗賊・・・」

魔法使い「ああいう子なんで許して欲しいですぅ~^^;」

盗賊「お前が連れてきたんだろうが。あんなんだから誰にも誘われなんだよ」

魔法使い「ごめんなさいですぅ;;頼まれちゃって」

勇者「まぁまぁ、普通にイベントは楽しめたんだしさ。いいじゃない」

盗賊「ま、まぁいいけどよ。僧侶にも謝っておけよ」

魔法使い「はいですぅ~盗賊はいい人ですぅ~^^」

盗賊「そ、そんなことねぇよ」///

勇者(はぁ・・・なんかつかれる・・・)




盗賊「うおりゃあああああああああああ!」ズバッ

勇者「や、やったー!」

魔法使い「レアモンスター撃破ですぅ~^^」

僧侶「あ、なんか落としましたよ」

盗賊「いよっしゃああああ!光の剣だあああああああ!」

勇者「それすごいの?」

盗賊「これ俺使っていいよな?やったぜええ!」

魔法使い「何言ってるですか~^^;みんなで分けましょうよ~」

盗賊「一本しかあるからわけらんねーだろ。俺が使うよ」

魔法使い「分かってていってるですねぇ~?それ超レアで値段すごいですよぉ~」

勇者「え?そうなの?」

僧侶「確か、500万Gくらいだったような・・・」

盗賊「うっ・・・」

魔法使い「それ独り占めする気ですか~?」

盗賊「ゆ、勇者だって炎の剣自分のもんにしたじゃねーか」

魔法使い「あんなどこにでも転がってる棒切れとは違いますよぅ~」

勇者「え?・・・・・・え!?これすごい剣じゃないの?」

僧侶「勇者、それずっと使ってるから縛りプレイでもしてると思ってました」

魔法使い「ちゃんと山分けするですよぅ~」

盗賊「わーったよ!ちゃんと金で払うよ。その代わりこれは使わせてもらうぞ。勇者、お前もちゃんとそれの金払えよ」

勇者「う、うん・・・」

勇者(なにこれ。大金が絡むとこんなんなの?えー?)





盗賊「てめぇ!ぶっ殺すぞ!魔法使い!!」

魔法使い「怖いですぅ・・・;;」

勇者「みんなこんにちは!ん?どうしたの?」

僧侶「それが・・・」

盗賊「おい、勇者聞いてくれよ。こいつネカマだぜ!ネカマ!」

魔法使い「違いますよぅ;;」

勇者「ネカマって?」

僧侶「ネットで女を演じる男の人のことですよ」

勇者「え?魔法使い男だったの?」

魔法使い「違いますぅ~ヽ(`Д´)ノプンプン」

勇者「なんで、分かるの?」

盗賊「そ、それは・・・」プイッ

魔法使い「それはですねぇ、この人があたしをナンパしてきたんですぅ~」

勇者「ナンパ?」

魔法使い「じゃあ全部話しちゃいますよ~^^」

魔法使い「すごくしつこく年齢とか写真送ってとか言ってきたんですぅ~」

魔法使い「いやらしい言葉もいっぱい言われました~はずかしいですぅ~」

魔法使い「あんまりしつこいんで、リアルで会う約束したです~」

魔法使い「で、盗賊が行った現場に3人の男がいて、私に近づかないようにいったですよぅ」

盗賊「う、うっせえ!散々馬鹿にしやがって!どうせお前はあの中にいたんだろうが!ネカマやろうが!」

魔法使い「違いますぅ~お友達に頼んだんですぅ~」

盗賊「おい、勇者。こいつこんなひでえやつなんだぜ!」

勇者(困ったなぁ・・・どっちが悪いんだろう・・・)

魔法使い「それにあたし盗賊が最近装備がよかったり妙にお金もってる理由しってるですぅ~」

勇者「え?」

魔法使い「盗賊ってRMTやってるですぅ~」

勇者「なにそれ?」

僧侶「リアルのお金でゲームの中のお金を買うことですよ。リアルマネートレードです」

盗賊「何言ってやがる!これはちゃんと俺が」

魔法使い「そうですね~^^盗賊は敵からお金取れるから戦闘中にちょくちょく攻撃サボってお金ぬすんで独り占めしてましたね~」

盗賊「なっ」

勇者「そんなことしてたの?」

盗賊「た、たまにだよ!」

魔法使い「それだけじゃなく、ちゃんとRMTの証拠もあるですよ~^^別のキャラクターで盗賊と交渉してみたですぅ~」

魔法使い「ログはちゃんと管理者に提出して報告したのでアカウント停止もすぐですよぅ^^」

盗賊「て、てめぇ!!やっていいことと悪い事があんだろうが!この***の***!***を***されて***!!」

魔法使い「NGワードで何言ってるのか分からないですぅ^^」

勇者「盗賊・・・」

盗賊「うっ・・・」ヴォン

僧侶「あ、行っちゃった」

魔法使い「規約に違反したんだから仕方ないですよぅ^^;」

勇者「そ、そうだね・・・」

勇者(なんか、ネトゲって怖いな・・・それに人間関係もリアル以上に大変だなぁ・・・もうやめたい・・・)





勇者「あの悪いんだけどもうこのゲームやめようと思うんだ・・・」

僧侶「え?」

魔法使い「そんなぁ、急すぎますよぅ・・・」

勇者「で、でも・・・」

僧侶「そうですよ。それに私達勇者がいないと困っちゃいます」

魔法使い「勇者が必要なんですぅ~。続けましょうよぅ」

勇者(僕・・・必要とされてる?)

僧侶「そうそう。勇者みたいにしっかりみんなをまとめる人すてきですよ」

魔法使い「一緒に魔王倒しましょう~^^」

勇者「ご、ごめん。そうだね。僕もみんなと一緒にまだ冒険したいよ」

魔法使い「わーい^^」

僧侶「よかったです。あなたが残ってくれて・・・」

勇者「・・・」///




戦士「戦士だ!これからよろしくな!がはははは!」

僧侶「よろしくおねがいします。何とかまたメンバー補充できてよかったですね」

魔法使い「よろしくですぅ~^^」

勇者「よ、よろしく・・・」

勇者(この人は大丈夫なのかなぁ~。もう余り楽しくないや・・・)

戦士「もう魔王城まですぐだよな!さっさと行くぞ!みんな!」

僧侶「リーダーは勇者ですよ。戦士」

戦士「がはは!気にすんなって!楽しければいいんだよ!」

魔法使い「まぁいきますですか~^^」

戦士「お、あそこの洞窟行ったことない!行こうぜ!」ダダダッ

勇者「」




戦士「お金無くなった!みんな貸してくれ!がはは」

勇者「」



戦士「レベルあげめんどくせー。ちょっと飯くってくるから上げておいてくれ。がはは」

勇者「」


戦士「やっと魔王とご対面だな!」ワクワク

魔法使い「ですぅ~」

僧侶「がんばりましょう」

勇者「うん・・・」

勇者(もう・・・やめたい・・・人まとめるのなんて無理だ・・・リアルに帰りたい・・・・)

戦士「さあ、扉あけるぞー!」

勇者(魔王を倒したら、もうやめる!絶対やめる!死んでもやめる!)

勇者(もういやだ!絶対にやめてやるうう!)

ギギィ




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【おまけ】

側近「魔王様、魔王様。どうしちゃったんですか?ぼーっとしちゃって」

魔王「僕が・・・魔王?」

側近「どうしちゃったんですか、『僕』って。きもちわるい」

魔王「きもちわるいってなにさ!」

側近「わ、ちょっと冗談ですよ。怒らないでください」

魔王「それに何だ?ゲームの中なのに感覚がすごい・・・」

側近「?」

魔王「あれ?あれ?」ベタベタ

魔王「感触があるのも変だけど・・・なにこれ・・・折れた角?翼のようなもの・・・」

側近「魔王様?」

魔王「ま・・・おう?」

側近「ええ、あなたはこの魔界を統べる魔王様です」

魔王「えええええええええええええええ!?」

側近「そして、その真の姿はただのニート」

魔王「あ、やっぱり僕なのか?ってニート言うな!」

側近「おお!魔王様が乗りつっこみを!」

魔王「これは、僕が魔王になってしまったってことなのか・・・。そして、ログアウトできない・・・」

側近「まぁ、ここは魔王様の支配なんですからニートでも何でもやってていいですけどね」

魔王「え?なにやってもいいの?」

側近「あ、でも私痛いのとかはちょっと・・・」

魔王「僕の好きなようにしちゃっていいの?」

側近「まぁ、誰も咎められませんね」

魔王「試しに殴ってもいい?」

側近「ええ?ちょっ、ちょっと・・・」

魔王「いくよ」バシッ

ドガガガガガガ・・・ドーン

ズズゥン・・・

側近「ひ・・・ひどい」ピクピク

魔王「だ、大丈夫・・・?ちょっと叩いただけなのに・・・」

側近「回復・・・してくださ・・・い」

魔王「回復魔法使えるんだ。治癒呪!」キューン

側近「いきなり殴るなんてひどいです!」

魔王「ごめんごめん、そんな力があるとは思わなくってさ」

側近「は?どういうことです?」

魔王「いや、なんでもない。ところで・・・魔王のスペックってどのくらいなの?」

側近「自分のことでしょう」

魔王「いいから教えてよ」

側近「高身長、高学歴、ニート」

側近「好きな言葉:世界の半分をお前にやろう」

側近「好きな食べ物:はらわた」

魔王「い、いや、そういうんじゃなくってさ。強さは?」

側近「あ、そっちですか。力は魔界最強ですね。呪文も回復、攻撃となんでも使えますし」

魔王「す、すごい!」

側近「それに装備もすごいですね。その法衣はあらゆる攻撃を防ぎますし」

側近「その魔王様の剣は、攻撃力もさることながら、触れた相手に任意の効果を発揮できます。麻痺だろうと猛毒だろうと」

魔王「す、すごい!」

側近「魔王様はその力を使って何をやってもよろしいのです」

魔王「そ、そうなんだ・・・」ワクワク

側近「おお!魔王様が悪そうな顔をしていらっしゃる!」

魔王「じゃ、じゃあ女の子にも好きな事しちゃってもいいの?」

側近「このエッチめ・・・」

魔王「いいの?ねぇ、いいの?」

側近「お好きにどうぞ」

魔王「まじで!?じゃあ、ネコ耳のあの娘とか、ラミアちゃんとかセイレーンちゃんにあんなことやこんなことしてもいいの?」

側近「童貞ですか、あんた」

魔王「童貞の何が悪い!」

側近「偉そうだ・・・」

魔王「あ、そういえばさっき、勇者たちは封印してるって言ってたね」

側近「ええ」

魔王「じゃあ、とりあえず魔法使いを連れてきてもらっていい?聞きたいこともあるし」

側近「御意」





魔法使い「ん?あれ?ここは・・・。ゲームの中・・・。どうしたですぅ?」

魔法使い「あれ?なんか縛られてるですぅ~。勇者~みんなどこですぅ~?」

魔法使い「いないみたいですぅ~。帰るですぅ~・・・あれ?」

魔法使い「あれ?あれ?ログアウトできないですぅ~」

魔王「気がついたか・・・」

魔法使い「ま、魔王!逃げないと・・・い、痛い・・・」ギシギシ

魔王「ふん、魔法使いも体の感覚があるのか」

魔法使い「痛いですぅ~な、なんで~」

魔王「こいつは散々パーティーで言うだけ言ってトラブル撒き散らせて僕にフォローばっかさせてたからな・・・」ビキビキ

側近「魔王様、こいつになんかされたんですか?」

魔王「それはもうストレスの元だよ」

側近「で、どう料理してやります?」

魔王「うふふふ。こんなつるぺたのムカツク魔法使いには・・・」ワキワキ

魔法使い「な、なんですぅ~そのいやらしい手は・・・」

魔王「こうしてやる!」ビリビリィ

側近「うわっ、ほんとにつるぺたですねー」

魔法使い「み、みないでですぅ~」

魔王「さ~って、やっちゃうぞ!」カチャカチャ

魔法使い「な、なに脱いでるですかぁー!」

魔王「さんざんパーティの輪みだしやがって・・・ハァハァ」

魔法使い「や、やめるですぅ・・・や、や、やめろっつってんだろ!クソが!」

魔王「え?」

魔法使い「男犯そうとしてんじゃねー!変態が!そのきたねぇもんさっさとしまえ!」

魔王「やっぱネカマだったのか」

魔法使い「だったらどうした!さっさと放しやがれ!」

魔王「中身が男のつるぺた魔法使い・・・はぁはぁ」

魔法使い「お、おい。何さっきより大きくなってんだ、こら」

魔王「この剣の効果も使ってみるか。ほれっ」ペタッ

魔法使い「う・・・なんだこれは・・・あ、あぁ・・・」///

魔王「淫乱の効果を付けてみたぞ。ふふふふふ」

側近「魔王様もマニアックですねー」

魔法使い「や、やめろおおおおおおおおおおおおおお!」




魔王「ふぅ・・・」

魔法使い「ううっ・・・くそ・・・男に犯された・・・男に犯された・・・」

魔王「側近、こいつはまた封印しておいて」

側近「御意」

魔法使い「え、や、やめろ・・・いやだああああ」



魔王「よし、次は・・・戦士だな。あいつ自分勝手ばっか言って困らせやがって・・・」

側近「戦士ですね。つれてきます」

戦士「ん?あ、ゲーム中か。ここはどこだ?」

魔王「よう、戦士」

戦士「ま、魔王!!てめぇー!やっつけてやる!あれ?動けない」

魔王「さんざん自分勝手いってくれたなっ」ドスッ

戦士「うぐっ・・・い、痛い・・・なんで・・・」

魔王「てめーだけでゲームやってんじゃねーんだよ!」ドスッ

戦士「あぐっ・・・う・・・い・・・痛い・・・」

魔王「ちょっとは周りの空気よめよ。クソがきが!」ゴスッ

戦士「ふ、ふえええええええええ。や、やめてよぅ・・・あたしがなにしたんだよぅ・・・」

魔王「え?女の子だったのか?」

戦士「だからなんだよぅ・・・ふええええ」

魔王「お前、何歳だ」

戦士「じゅ、十歳だよぅ・・・」

魔王「十歳でなんでこんな時間からネトゲやってられるんだ!」

戦士「うう・・・あたしのうちお金持ちだから・・・」

魔王「んだとぅ!」パン

戦士「痛い・・・ふえええ、叩かないで~」

魔王「なら聞かれたことに答えろよ?」

戦士「う・・・うん・・・」

側近「魔王様、またいやらしい質問するんじゃ・・・」

魔王「それじゃあ、まず生理は・・・」



戦士「///」

魔王「ははは、なんて小学生だ!」

戦士「い、いわないでよぅ・・・」

魔王「そんなマッチョな見た目で中身は幼女とはな!」

側近「あ、あのー、魔王様」

魔王「なに?」

側近「その戦士、私にくれませんか?」

魔王「側近・・・これ・・・男だよ?」

側近「だからいいんじゃないですか!」

魔王「ふんっ、まぁ、リアルでもゲームでもわがまま放題だったツケだ。側近、どうぞどうぞ」

側近「いいんですか?やった!くふふ、かわいがってやるぜ」ズルズル

戦士「え?え?何されるの?いやああああ、ふええええええん」




魔王「さて、これで復讐はすんだ・・・」

側近「まだ僧侶が残ってるんじゃ?」

魔王「僧侶は嫁にするからひどいことはしない」

側近「あんたみたいなニート相手にするわけないでしょうに・・・」

魔王「何かいった?」

側近「いいえ」

魔王「リアルに自由なんてなかった。そしてネットゲームにもまったくなかった・・・」

魔王「しかし、手に入れたぞ・・・。ついに手に入れたんだ!」

魔王「この世界では何でも可能だ!」

魔王「これこそが本当の自由だ!はーっはっはっはっははー!」


おしまい

最後まで見てた方いましたら、ありがとうございました。

一応元ネタは「13F」です。

最後のほうはホント蛇足なんでお許しを。

ゲームの中の魔王はリアルに

リアルのニートはゲームに自由を求めたってことで

それでは!

ちなみにネトゲの中のトラブルは実体験です。
二度とやりたくないですね

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