モバP「小梅の手」 (182)

モバP「気になる」





みたいなの。もう日付変わっちゃったけど立ったら書く


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ちひろ「何ですか藪から棒に」

モバP「ああちひろさん。いや、小梅の手のことなんですけどね」

ちひろ「小梅ちゃんがどうかしたんですか?」

モバP「どうかした、って程のことじゃあないんですが……」

ちひろ「?」

モバP「一時期、小梅関連のイベントが立て続けに来たことがあったじゃないですか」

ちひろ「ああ、メイドにハロウィンに雪山ロケでしたっけ。その節はどうも稼がせていただきまして」

モバP「ええ……メイドは何とかやりくりしましたが、ハロウィンでは俺もとうとうKAKINさせられましたね……まあ俺は運よく小悪魔ニートを他所の事務所にやってひと財産作れたので、6k程度で何とかロケまで乗り切れましたが」

ちひろ「じゃあ次はイベント上位報酬で小梅ちゃんの新衣装を」

モバP「やめろくださいしんでしまいます」

モバP「と、ともかく、そういったイベント事をこなすうちに、小梅とも随分打ち解けてきたんですが」

ちひろ「いいことじゃないですか。何か問題でも?」

モバP「……手がね、見えないんですよ」

ちひろ「……はい?」

モバP「だから、手を隠すようななっがい袖の服ばっかり着てて、あいつの素手を見ることがほとんど無いんですよ」

ちひろ「んー……確かにあの子はそういう服を好んで着てるみたいですけど、そういうのもあの子の可愛いところじゃないんですか?」

モバP「え? そりゃ小梅が可愛いのは当たり前のことじゃないですか何を今更」

ちひろ「」イラッ

ちひろ「話がよくわからなくなってきたので、もう一度順序立てて説明してもらえますか?」

モバP「小梅が、手を隠すような長い袖の服ばっかり着てるんですよ」

ちひろ「単に、それが彼女なりのファッションなんでしょう?」

モバP「でもレッスンの時もアレなんですよ」

ちひろ「え、そうなんですか?」

モバP「ええ。ボーカルレッスンはともかく、ダンスレッスンの時も長袖ジャージで。余った袖ぶんぶん振り回しながら踊ってて、まあそこが可愛いんですが」ゲヘヘ

ちひろ(ノロケうぜぇ)

モバP「ダンスの動きが激しくなってくると、たまーに袖が隣の子の顔面にヒットしたりして」

ちひろ「え、それはちょっと危ないんじゃないですか?」

モバP「慌てて謝る小梅が可愛いから問題ないです」

ちひろ「言い切りましたね?」

モバP「まあ最近は、小梅も周りも余った袖のリーチをだいたい見切れるようになってきてるんで、そういう事故は滅多にありませんから。蘭子なんかノリノリで「ククク、貴様の動きは既に見切った!」とか言ってますし」

ちひろ「楽しそうですね」

モバP「言いながらたまに直撃してますが」

ちひろ「駄目じゃないですか」

モバP「この前は、振り回した袖が逆に小梅自身の顔に直撃しちゃって「あうぅ……」ってなってたりもしましたが、それもまた超ォ可愛くて。あ、写メ見ます?」

ちひろ(危ないのはむしろこの人の方かもしれない)

モバP「ゴホン。とまあ、とにかくそういう具合に、小梅は袖の長い服ばっかり着てるんですよ」

ちひろ「みたいですね」

モバP「ほら、この服も長袖ですし、この日もこんな服で。他にもこの日だって……」

ちひろ「わかりましたから写メはもういいです。というか業務連絡用のケータイで何撮りまくってるんですか」

モバP「宣材候補です」

ちひろ「無駄に凛々しい顔して言い切りましたね。ならその写真データが入ったSDカード徴収してもいいですか」

モバP「死んでも渡さん」

ちひろ「ならころしてでもうばいとる」

モバP「な なにをする きさまー!」

モバP「緑色の悪魔め……運営の犬め……」エグッエグッ

ちひろ「いいから本題を進めてください」

モバP「ここまで来ると気になりませんか?」

ちひろ「何がですか」

モバP「だから、小梅の手ですよ。どうしていつもあんな長袖で隠してるんだろう、って」

ちひろ「でも、ステージ衣装では普通に手が見えてるじゃないですか」

モバP「あれも最初は『手が隠れるような長袖の衣装』がいいって言ってたんですよ。でも俺が小梅の手が見たかったんでプロデューサー権限であれにしました」

ちひろ「迷いなく職権乱用してますね」

モバP「いやいや、ちゃんとプロデュースのことも考えてやってますって。メイドの時には折衷案として手袋、ハロウィンでは本人の希望通り袖で手が隠れるような衣装にしましたけど。でもやっぱり、あの綺麗な手を見せない手はないと思ったので」ドヤッ

ちひろ(この程度で上手いこと言ったつもりなのかしら)

ちひろ「まあたしかに、普段長い袖で隠してるせいか、すごく色白でほっそりしてて、綺麗ですもんね、小梅ちゃんの手って」

モバP「あの「小梅」がマイクを握っている「手」…あれ……初めて見た時…なんていうか……その…下品なんですが…フフ……」

ちひろ「早苗さんちょっといいですか?」

早苗「ん? P君シメるの? オッケー任せて」

モバP「」

モバP「台詞の続き知ってるってことは元ネタあるってわかってたはずですよね?」ボロッ…

ちひろ「パロディだろうとなんだろうと、アイドルのプロデューサーが言っちゃいけない台詞ってあると思うんですよ」

モバP「ごもっともです」

ちひろ(仕事中に写メ撮りまくったり、既に色々アウトな気もするけど)

モバP「でまあ、『なんであんな綺麗な手を普段はひた隠しにしてるんだろう』って話に戻ってくるわけですが」

ちひろ「本人に直接聞いたらいいじゃないですか」

モバP「そんな身も蓋もない。こうやってアレコレ妄そ……もとい予想するのが楽しいのに」

ちひろ「アイドルの私服姿盗撮したり、やってることがゴシップ記者とあんまり変わりませんねプロデューサーさん」

ちひろ「……まあその楽しさはわかりますが」

モバP「さすがちひろさんは話がわかる」

モバP「さて、小梅は何故手を隠しているのか」

ちひろ「隠している、というからには、何か見られたくない理由があると考えるのが自然ですよね」

モバP「ですね。じゃあどういう理由だと思います?」

ちひろ「そうですね……って、プロデューサーさんも考えてくださいよ」

モバP「いやぁ、既に自分では色々考えてみたんで、他の人のアイデアを聞いてみたいなと」

ちひろ「考えてみたって、たとえばどんなのですか?」

モバP「そうですね、たとえば……」

変質者『ああ……そこのお嬢さん、ちょっといいですか』

小梅『え、な、何……ですか……?』

変質者『君のその手……指……白くて細くてすべすべしてそうで、ああァ〜ッ、ホントにとッッッても美味しそうな手をしてますねぇ。なめてみたい、かじってみたい、さわさわモミモミしてみたいッ……!』

小梅『え、え……? え……!?』

変質者『ハァハァ、お、おお嬢さん、君のその手…… p r p r し て い い で す か ?』

小梅『ひ、ひぇぇっ』

モバP「……というような事件があって以来トラウマで手を隠すように」

ちひろ「ちょっと待ってください。ひとついいですか?」

モバP「なんでしょう」

ちひろ「逮捕される前に今の仕事の引き継ぎだけはちゃんとしていってくださいね?」

モバP「なんで俺が逮捕されるんですか。たとえばの話ですよ、たとえばの」

ちひろ「その割に変質者の演技がやたら真に迫ってたんですけど」

モバP「気のせいです。小梅の指をprprしたいなんてこれっぽっちも考えてません」

ちひろ(早苗さんにパトロール強化お願いした方がいいかしら)

モバP「それじゃ、別の想像ですが……」

小梅『〜〜〜♪』フンフフーン

ボタッ ガササッ

小梅『? なに、か、いる、の……?』

手『』ズリ

小梅『』

手『』ズリ、ズザザザザザッ

小梅『ひゃ、あ、て、手だけが勝手に動いてっ……!?』

手『』バッ ガシッ

小梅『や、やぁっ、い、痛、い……!』ギリギリギリ

……ブチッ ボタッ ブシュゥゥ

小梅『あ、ぁ、わたし、の、手……手、が……』

手『』シャッ ピタッ

小梅『あ……え……?』

小梅の手『』グググ

小梅『や、やぁああぁぁぁぁぁ——……!!』

モバP「……みたいな事件があって、それ以来自分の手を見ないように長い袖で」

『異議あり!!』バァン

ちひろ「ちょっと待って下さいプロデューサーさん。その推論には明らかな矛盾があります」

モバP「ほう。それを示す証拠がありますか」

ちひろ「もちろんです」

『くらえ!!』ジャァン

モバP「これは……小梅のプロフィールですか。美味哉美味哉」ムシャァ

ちひろ(「くらえ!」ってそういう意味じゃないはずなんですけど……)

ちひろ「ええと、とにかく。彼女の趣味はこの通り、見事なまでにホラー系です」

モバP「そうですよ」

ちひろ「それほどの恐怖体験をして、普段から自分の手を見ないようにまでしている子が、ホラー系の趣味に傾倒するとはとても思えません!」ズビシッ

モバP「くっ!」ズギャァ

ちひろ「……というかほんとに真面目に考えてますか?」

モバP「俺ぁいつでも真面目に不真面目です」

モバP「……ちゃんと真面目な話すると、最初はちょっと心配というか、不安もあったんですよ」

ちひろ「不安? 何の不安ですか?」

モバP「そんなことはないだろうと勿論信じてはいましたが……可能性の問題として、もし、仮に、万が一、あの袖がリストカットの痕を隠すためのものだったりしたら……と」

ちひろ「ああ……たしかにそれは、本当だったらちょっと問題になりそうですね。いくらホラー系の雰囲気で売り出してるにしても、あの年ですし」

モバP「でしょう? でも最初の頃はまだ壁があって確認できなかったんですよ。「小梅! お前の手ちょっと見せてくれ!」って頼んでも恥ずかしがって見せてくれませんでしたし」

ちひろ「まあ、知り合って間もない頃じゃ仕方ないですよね」

モバP「「今ちょっと手相占いにハマってるんだ見てあげよう」作戦もあっさり拒否されて失敗しましたしねー。ああ、あの時は先に楓さんや拓海の手をすりすりしてカモフラージュまでしておいたのに」

ちひろ「うん……? ま、まあ、それはちょっと作戦自体が回りくどかったんじゃないでしょうか」

モバP「着替え中ならさり気なく確認するチャンスもあるかと、タイミング見計らってドリンクの差し入れに行ったら涼のやつに叩き出されましたし」

ちひろ「もう単純に変態として警戒されてただけなんじゃないですかねそれは」

モバP「まあそういった紆余曲折を経つつも何とか素手の確認ができて、リストカットの懸念は払拭できたわけですが」

ちひろ「プロデューサーさんに対する疑念は膨らむ一方なんですけど」

モバP「疑問は残るんですよねー。なんで普段はあそこまで隠そうとするのか」

ちひろ「さらっと無視しましたね……というかナチュラルに「何かを隠すためにああいう服を着てる」って前提で話してましたけど、もっと単純に、ああいうファッションが好きだからそういう服ばっかり着てるって発想には至らないんですか?」

楓「そういう意匠が好みなんですね……服だけに。ふふっ」

モバP・ちひろ「!?」

ちひろ「どこからともなく現れたと思ったら言うだけ言って帰っていきましたね……。一体何しに来たんでしょうか」

モバP「今日はオフだった気がするんですが……まあそれはともかく。——うちの小梅がファッションセンスないみたいな言い方はやめてもらえます?」

ちひろ「なんでいきなり喧嘩腰なんですかこの人。そろそろ面倒くさいんですけど」

モバP「袖余らせてるって共通点はありますけどね、小梅は色んな服をもうほんっとに可愛く着こなしてて」

ちひろ「はいはいわかってます知ってますよ私も事務所で見てますから。あっ、ていうかまだデータあったんですかその盗撮写真!」

モバP「盗撮写真とは失敬な。これは、えーと、そう、小梅の成長記録とか、小梅と共に歩んできた美しい日々の思い出とか、そういう清いものですよ!」

ちひろ「便利に使ってるみたいで悪いんですけどお願いできますか早苗さん」

早苗「まっかせといてー」スッ ベキィ

モバP「あ゙————ッ本来二つ折りになっちゃいけないものが綺麗に二つ折りに!!」

ちひろ「お疲れ様です。すいませんね、今度美味しいお酒差し入れしますから。プロデューサーさんの奢りで」

早苗「もうすぐお花見シーズンだし、期待して待ってるよん」

モバP「くっ……重ね重ね外道だこの事務員……! まあいいですよ、どうせ自宅のPCにバックアップが……」

ちひろ「今度泉ちゃんに頼んで、そういうデータ消去するウィルス作ってもらいますね。自宅のPC宛にメールで送っておきます」

モバP「ウィルス付いてるとわかっててメール開ける馬鹿が居ますか」

ちひろ「小梅ちゃんの生写真も一緒に添付しておきますよ」

モバP「開けざるを得ないッ!」

ちひろ「居ましたよ馬鹿がここに」

モバP「帰ったらウィルス対策を強化しておかないと……」

ちひろ「で、小梅ちゃんのことですけど、そういう服が好きなんだなぁこの子は、で納得できないんですか?」

モバP「でも「手見せて」って言ったら恥ずかしいとか何だとか理由付けて断るんですよ? やっぱり単なるファッションだけじゃなく、何かを隠そうという意図があるとしか」

ちひろ(単純に、小梅ちゃんと打ち解けてきたっていうのがプロデューサーさんの一方的な勘違いだったってだけの話じゃないんですかねこれ)

ちひろ「あの、プロデューサーさん……ええと、あんまりハッキリ言うと傷つくかもしれないので言葉選んで言いますけど……」

モバP「なんですか」

ちひろ「……とりあえず、パーフェクトコミュニケーションが100%発生するアイテム大量入荷しときますから、それ箱で買って頑張りましょう?」

モバP「うっわぁ婉曲表現がかえって胸に刺さるぅ」

ちひろ「嫌われるようなことした心当たりがあるなら早いうちに自首した方がいいですよ?」

モバP「言ってる! もう全部言ってるししかも何か冤罪まで付いてる!」

ちひろ「じゃあ聞きますが、ステージ衣装着た小梅ちゃんの素手を見た時、何か隠さなきゃならないようなものがありましたか?」

モバP「リストカット痕は勿論のこと、特に変なところはありませんでしたよ。うっわ肌白ぇー、指ほっせぇー手ぇ綺麗ー、とは思いましたけど」

ちひろ「プロデューサーさんのそういうなめまわすような視線から隠すために長袖を着てる可能性を提唱します」

モバP「却下で。俺と小梅の信頼関係はそんなもんじゃありませんから」キリッ

ちひろ(うっわぁドヤ顔で言い切りましたよこの人)

モバP「だいたい俺がスカウトする以前からああいう服着てたんですから、少なくとも、俺に見られるのを嫌がってああいう服着てるわけじゃない事は確かです!」

ちひろ(ああ、もしそうだったら嫌だなっていうのはやっぱりあるんですね)

モバP「もうちょっと何かこう、ドラマ性とか意外性のある想像はできないんですか? 脳が固いんですか?」

ちひろ「」ムカッ

ちひろ「じゃあ……うーん……あ」

モバP「何か思いつきましたか」

ちひろ「誰かからもらった指輪をずっと付けてたいんだけど、それ見た周りの人に冷やかされるのが恥ずかしいから長い袖で隠してる……とかだったら、可愛い理由だと思いません?」

モバP「なるほど。ちょっとその男探してブッ●してきます」

ちひろ「落ち付きましょうね?」キュッ

モバP「ハッ、俺はいったい何を」

ちひろ「正気に戻りましたか?」

モバP「大丈夫です。おれは しょうきに もどった」

ちひろ(なんか駄目な気が……いやどうせ元々そうでしたか)

モバP「しかし仮に、もしも、万が一いや億が一兆が一、小梅に彼氏がいたとしてもですよ? あのくらいの年頃で彼女に指輪贈るほどの甲斐性があるとは思えないんですが」

ちひろ「まるで自分ぐらいの年なら甲斐性があるみたいな言い方ですね」

モバP「」ゴフッ

ちひろ「だいたい、別に縁日で売ってるようなオモチャの指輪だっていいんですよ。こういうのは、二人の思い出の品ってことが大事なんですから……ふふっ」

モバP(守銭奴にはあるまじき乙女思考……なにこれ怖い)

ちひろ「それに、高い指輪を贈る甲斐性がある年代の男性が恋人だったとしても、それはそれで……フフフ……」

モバP「あの、うちのアイドルネタにしてそういうエグイ想像するのやめてもらえますか」

ちひろ「プロデューサーさんが想像してみろって言ったくせに……何なんですかもう」

モバP「そこまで嫌なリアリティは求めてないです」

モバP「でもそうか……たしかに指輪しててもバレないよなあの袖……」

ちひろ「あら、誰かに贈るご予定が? まゆちゃんが興味持ちそうなお話ですね」

モバP「おいやめろ」

ちひろ「というか、やっぱりこんな妄想話をしてるだけじゃ話が進みませんし、スレタイ詐欺って言われちゃいますよ。いい加減小梅ちゃん本人にアプローチしに行くべきだと思います」

モバP「そ、それもそうですね」

モバP(スレタイって何だ……?)

ちひろ「ほら、今日はたしか午後からレッスンですよね? もうすぐ来る頃ですよ」

ちひろ「きちんとした信頼関係を築けているんなら、その行き帰りの途中にでも、しっかり真相を聞き出してきてください」

モバP「ふ、ふふ、俺と小梅の仲なら、そのくらい朝飯前ですよ」

ちひろ(言いつつ膝は震えてますけどね)

ちひろ「あ、もし私の「パパ」がくれた指輪を隠してる説が当たってたら、相手の情報も聞き出しておいてください。スキャンダルになる前に沈めますんで」

モバP「はい了解で……沈め……え?」

ガチャ

小梅「お、おは、よう、ご、ございます……ちひろさん、プロデューサー、さん」

モバP「おう、おはよう」パシャ

ちひろ(今なんかカメラ音が……)

モバP「今日は個人レッスンだぞ。体調は大丈夫か? またホラー映画見て夜更かしとかしてないだろうな」

小梅「だ、だいじょうぶ、です……やれます」フンス

ちひろ(あ、結構積極的になってるのはたしかなんですね)

モバP「よし、それじゃちひろさん、行ってきますね」

ちひら「あ、はい。気をつけてくださいね……小梅ちゃんも」

小梅「? は、はい、大丈、夫、です」

モバP「はっはっは、俺が付いてますから心配いりませんよ!」

ちひろ「プロデューサーさーん、手出したら蟹工船ですからねー?」

モバP「は、はっはっは、そそそんなことあるわけないじゃないですかぁ」

小梅「カニ、光、線……? きらりん、びーむ、みたい、な?」

モバP「うん、レベルが高いカニはビームを撃てるんだよ。そういうことにしておこう」

小梅「?」

ちょっと休憩

再開

—レッスン場

ワンツーワンツー...ヒョウジョウガカタイゾー  コ、コウ、デス、カ?  パシャッ  ソウダ、エガオヲワスレルナー
ハイソコッ、ウデガアガッテナイゾッ  ハ...ハイッ  パシャッ ソウ、ソノチョウシデ...  パシャパシャ
ツギハー... パシャッパシャパシャパシャ...  ...オイダレカ、アソコノカメラマンツマミダセ  アレッテプロデューサーサンジャ...
アッニゲタッ!  ツカマエテツルセー! ワァァァ...

—レッスン終了

モバP「いやぁ、今日もいい汗かいたな」フゥ

小梅「が、がんばり、ました……!」

小梅(な、なんでプロデューサーさんも、汗、かいてるん、だろ……?)

モバP「それじゃあ一旦事務所に戻るか。そんなに遠くないし歩いて戻ろうと思うんだが……疲れてないか?」

小梅「だ、だいじょ、ぶ、です」

モバP「よーし、じゃちょっと別の道で帰るぞー」

小梅「わ、ぁ……!」

モバP「こっちの通りの桜並木は、ぼちぼち咲き始めてるんだよ。まあまだ満開って程じゃないけど」

小梅「き、きれい、です……!」

モバP「そうかーそうだろー? はっはっは」

モバP(フ、見たかちひろめ、アイテムを使わなくてもグッドコミュニケーションは可能なんだぜ!)

ちひろ(さて、それはどうでしょうね)

モバP「!?」

小梅「ぷ、プロデューサー、さん?」

モバP「ああいや、何でもない何でもない」

モバP「あ、そういえば、綺麗な桜の下には死体が埋まってるって言うよな」

モバP(ホラー系の話題で親愛度アップだぜ!)グッ

小梅「あ、た、多分、その話……ぅ、嘘、です……」

モバP「え、でも結構有名な話じゃなかったっけ?」

小梅「さ、桜が、死体のち、血を、吸ってるなら……」

小梅「こんなピンクじゃ、なくて……もっと、どす黒い色の花が、さ、咲いてるはずです……」

モバP(なんか生々しい話になってきた)

小梅「あ、で、でも、黒い桜も、それはそれで、綺麗かもしれません、ね……!」

モバP「あ、う、うん、そうかもなー、ははは……」

小梅「え、えへへ……?」



\ノーマルコミュニケーション!/

モバP(くそう、なんか超いい笑顔で「今ならアイテムが超特価で〜」と勧めてくるちひろさんの姿が見えるぞ)

小梅「ぅ、わっ」ドンッ

モバP「おっと危ない。大丈夫か?」

小梅「ぁ、ありがと、ございます……」

モバP「桜を見に来てるのか、いつもより人が多いな……はっ」ピーン

モバP「小梅、はぐれちゃまずいし、手繋いでいこう」スッ

小梅「て、手、です、か……?」

モバP「……嫌か?」

小梅「え、えっと……はい」ポス

モバP「…………袖?」

小梅「は、はぐれない、ように……これなら、だいじょぶ、です、から」//

モバP(うーん……これは親愛度で言うと何分の何くらいなんだろうか)

モバP「ともあれ、桜を見つつ事務所に戻るぞ」

小梅「は、はい……」テクテク

モバP「……」ジーッ

小梅「……」ジーッ

小梅「まだ、ちゃんと咲き切ってない、けど……きれい、ですね……」

モバP「そうだなー、超可愛いぞー」

小梅「え?」

モバP「え?」

モバP「しかしだんだん人が増えてきたな」

小梅「や、やっぱり、お、お墓も、近い、ですし……」

モバP「うんうん、…………うん?」

小梅「?」

モバP「……まあいいや、あまり深く考えないようにしよう。ところで小梅、このままだと多分、ちょっとした問題が発生すると思うんだ」

小梅「な、なん、ですか?」

モバP「いや、軽く変装はしてるし皆桜の方見てるし、アイドルとバレて問題になることはないと思うが……」

モバP「この人ごみの中で押されたり引っ張ったりしてると、多分、というか間違いなく。袖が伸びる」

小梅「ぅ……」

モバP(隙あり)目キラン

モバP「というわけでこうします拒否権はありませーん!」ガシッ

小梅「っ!」

モバP(よっしゃ! 繋いだ! 手ぇ繋いだった!)

モバP(袖越しにもわかるけど、やっぱり手ほっそいなぁ……強く握ったら折れそう)

小梅「ぁ、あの、ぷ、プロデューサー、さん……」カァァ

モバP(そして人目を気にして縮こまってる小梅がマジ可愛い)

モバP(本来の目的とかどうでもよくなる可愛さですわぁ)デレデレ

小梅「その、ぁ、あ、あの子が、見て、る、から……」テレテレ

モバP「」

モバP(え、気にするのそっち? そっちなの?)

モバP「……というかもしかして、さっきから微妙に左肩が重いのは」

小梅「」コクコク

モバP「ま、負けんぞ! 幽霊を恐れて小梅Pができるか!」フンヌ

小梅「あ、あの子も、楽し、そう……ふふっ」

モバP(くっそぅ左腕が重くてカメラが取り出せん。ああこの笑顔! この笑顔ぉぉぉっ)

モバP「てなことをしてるうちに事務所についてしまいました」

ちひろ「何やってるんですか」

モバP「まあチャンスはまだまだありますし」

小梅「ぁ、あの……」

ちひろ「それじゃあそのチャンスを確実にものにするために、こちらの限定SHOPで便利アイテムを」

モバP「買いません」

ちひろ「えーっ」

小梅「プロデューサーさん、あの、手、そろそろ……」

モバP「そんな女の子みたいに可愛く言っても駄目です」

ちひろ「ちょっと今のは聞き捨てなりませんよ。なんですか、私は普段女の子らしくないとでも言いたいんですか!」

モバP「人である以前に商人たれを地で行くような守銭奴が何か言ってますね?」

小梅「〜〜〜〜っ」ペシペシペシペシ

モバP(ヤバいちょっと無視してたら袖で叩いてくる小梅超可愛い)

あい「……おや?」

小梅「〜〜〜〜っ」ペシペシペシペシペシペシペシペシ

モバP「はっはっはっはっ」

あい「……小梅君、一体何をしてるんだい?」

モバP「なんでナチュラルに俺を無視して小梅の方に?」

あい「君に聞くと事実を捻じ曲げて伝えられる危険性があるのでね」

モバP「そんなに信用ないですかね俺」

あい「ふむ、では何をしていたのか二人同時に言ってみたまえ」

モバP「担当アイドルとグッドコミュニケーションを取ってただけです。なー小梅」

小梅「ぷ、プロデューサーさんが、手、離してくれないんです……!」

あい「ほう」

モバP「あれー?」

あい「小梅君、私から一つアドバイスだ。木場さんに教えてもらったあの技を試してみるといい」

モバP「え、木場さんとそんな仲良かったのか?」

小梅「え、えと、ハロウィンの時に……」

モバP「あー、そういえばあの人も仮装に参加してたもんな。で、木場さんに教わった技って一体」

小梅「んっ……!」ヒュッ...ズビシィッ!

モバP「ぶっは!?」

モバP「あ、余った袖を鞭のようにしならせて……!? あの人一体何を教えてんだ!?」ヒリヒリ

あい「護身術とも言えない程度のちょっとした技だよ」

小梅「で、できた……!」

あい「うん、上出来だ。ただ木場さんも言っていたと思うが、あくまでも咄嗟の時の自衛手段だからね。一発目で怯ませたら、すぐに距離を取って逃げるんだ」

小梅「は、はいっ……」ササッ

あい「そうだ。タオルなどでやるなら、掴まれても捨てれば逃げられるが、君の場合は自分の袖だ。相手に見切って掴まれたら、そのまま捕まってしまうからね」ヨシヨシ

小梅「えへへ……」

モバP(ちょっと得意げな顔してるの可愛い。ほっぺたは痛いけどぶたれただけの価値はあったな……!)

ちひろ(なんかまた気持ち悪いこと考えてそうな顔してますね……)

モバP「しっかし、それならそうと教えてくれたら協力するのに」

あい「ほう。協力とは、たとえば?」

モバP「小梅に襲い掛かる変質者役とか」

ちひろ「大丈夫ですよあいさん、もしそうなったとしても木場さんが現場に居ます」

あい「そうだったね。私としたことが早計な手段を取るところだった」

モバP「それは何の相談ですか、何の」

モバP「だいたい、小梅の送迎は俺が付きっきりでやってるんですよ? そこまで不審者対策しなくたって大丈夫ですって!」キリリッ

あい(プロデューサー君から身を守るために教えていたということは言わない方がいいのだろうね)

ちひろ(きっとプロデューサーさんから身を守るために教えてたんでしょうけど、それは言わない方がいいんですかね)

小梅「い、いえ、その、「プロデューサーさんから身を守れるように」、って」

あい・ちひろ(言った!?)

モバP「何ィ!? くっそぅ、そこまで信頼ないのかよー俺!」

ちひろ(そりゃあねえ……)

あい(言わずもがなだろう)

小梅「あ、い、いえ、そ……そんなこと、ないです」

小梅「私は、その、プロデューサーさんといると、えと……すごく、安心できます、し」ニコ

モバP「」バキューン

ちひろ「」

あい「」

小梅「ぷ、プロデューサー、さん?」

モバP「はっ! しまった不覚にも今の撮り損ねた!」

小梅「?」

ちひろ「プロデューサーさん、ちょっと」肩ポム

あい「君、彼女の信頼をもし裏切ったら……わかっているよな?」肩ポム

モバP「え? あ、ははは、もちろん! もちろんわかってますって!」

ちひろ「臓器程度で返済できると思ったら大間違いですからね♪」

モバP「」

眠いので今日のログインボーナスもらって寝ます
超遅筆だけど見てくれてる人が一人でもいる限り頑張る

バイトで遅くなったけど頑張る

モバP「そんな脅迫には屈せず、そろそろ本来の目的に立ち帰ろうと思います」

あい「ちひろさん、彼は一体何を言ってるんだ?」ヒソヒソ

ちひろ「実はですね、かくかくしかじかで……」ヒソヒソ

あい「……早苗さんは?」ヒソヒソ

ちひろ「ちょうどレッスン行っちゃってて不在なんですよ……」ヒソヒソ

あい「わかった。せめて木場さんを探してくるから、それまでこの場は頼む」ヒソヒソ

ちひろ「わかりました。できる範囲で何とかします」ヒソヒソ

モバP「背後でなんか不穏な会話がなされてるけど気にしない」

モバP「さて、やってまいりました事務所の休憩室前」コソコソ

モバP「中には小梅と……声と気配から察するに他にも何人かいるようですねぇ」

モバP「しかしターゲットはもちろんただ一人。これより、小梅の手に対して猛烈なアプローチをしかけます!」グッ

ちひろ「堂々と犯罪予告しましたね。やらせませんよ」コソコソ

ちひろ「小梅ちゃんは、第五弾CDデビュー待ったなし(願望)の、うちの事務所の売れっ子アイドル! これからが稼ぎ時なのにキズモノになんてさせません!」

モバP「うわぁさすが守銭奴、動機もわかりやすい」

モバP「しかし、たしかに小梅は第五弾CDデビュー待ったなし(願望)の大人気アイドル(予定)ですけども。
 その言い方だと、まるで売れっ子でなければキズモノになってもいいみたいに聞こえますよ?」

ちひろ「なってもいいわけではもちろんありませんけど。されたらされたでそれを慰謝料毟り取るネタにして、差し引きプラスまでは持っていってみせます」

ちひろ「犯罪者には、おしりの毛どころか耳たぶの産毛すら残しません。これぞ事務員の手腕の見せ所ですね!」

モバP「事務員の定義が乱れる」

モバP「ええい、こんな守銭奴に構ってる暇はない。目的を果たすまで、俺は死ぬわけにはいかんのだ!」

モバP「とりあえず、室内の様子を窺ってみよう」コソコソ

………
……


小梅「あ、し、輝子さん。この前の、吸血鬼姿、か、カッコ良かった、です……!」

輝子「あ、ありがとう……こ、小梅の衣装も、さ、最高に、クールだった、ぜ……フヒ……」

小梅「そ、そう、ですか……? え、えへへ……」

輝子「フヒヒ……あ、き、きのこの山、食べる?」

裕美(どうしよう、なんかすごく混ざりにくい)

小梅「あ、ひ、裕美さんも……こ、こんにちは」

裕美(話しかけられた!?)

裕美「あ、えっと、うん……こ、こんにちは……?」

小梅「え、えへへ、よ、よかったら、一緒にお話し……しましょう?」

輝子「フフ、ほ、ほら、一緒にハロウィンの仮装をした、な、仲じゃないか……あ、そう思ってたのは私だけでしたか、すいません……」

裕美「えっ!? う、ううん、そんなことないよ!? わ、私もハロウィンの仮装、楽しかったし! 私達、ハロウィン仲間だよね!」

輝子「ヒャッハァー! な、仲間! そう私達は仲間つまりフレンド! フ、フヒヒ、お前にも、このきのこの山を食べる権利をやろう」

裕美「」ビクッ

裕美(い、いまだにこの子のテンションの上がるタイミングがわからない……)

小梅「お、おいしいです、よ?」モグモグ

裕美「じゃ、じゃあ、私もひとつもらうね? ……うん、おいしい。あ、ありがと」ニ、ニコッ...

輝子「キノコで広がる友情の輪……フフ……さすが私の親友だ、ぜ……」フフフ...

小梅「み、みんなで食べるおやつ、おいしい、ね……!」ニゴォ


……
………

モバP「…………」

モバP「なんか、タイプの違うぎごちない笑顔が勢ぞろいしてるんですけど」

モバP「しかし、いつの間にか小梅もああいう社交性を身に付けていたんだなぁ……お父さん嬉しい! でもその分俺が頼られることも減っていくのかと思うと少しだけ寂しい……!」

ちひろ「誰がお父さんですか誰が」

モバP「おや居たんですか」

ちひろ「ええ、ずっと。というか、小梅ちゃんの手が気になるとか言ってたのはどうしたんですか」

モバP「いやぁ、もういっそ可愛い小梅をずっと眺めてるだけでもそれはそれでいいかなぁって」

ちひろ「ついさっき「本来の目的に立ち返る」とか言ってた気がするんですが」

モバP「何を勘違いしてるんですかちひろさん。小梅を愛でることこそが第一義! それ以外のことは全て二の次です!!」グッ

ちひろ「握り拳固めてないで仕事してください」

モバP「そういうちひろさんだって、ここで仕事サボってるじゃないですかー」

ちひろ「今の私の仕事は、木場さんか早苗さんが来るまでプロデューサーさんの狼藉を阻止することです」

ちひろ「現行犯逮捕ができれば一番いいんですけどね。さすがにアイドルの子達の前で大取り物は精神衛生上よくないでしょうし」

ちひろ「それにやっぱり、何と言っても私もか弱い乙女ですし。取り押さえようとしても、男女の体格差的にどうしても難しいというか」ヨヨヨ

モバP「(失笑)」

ちひろ「まあ、完全には取り押さえられないにしても? 一時的に行動不能にするくらいなら何とかできるかもしれませんけどね?」ギリギリギリギリ

モバP「うごごごごネクタイがッネクタイが首にっ」ギリギリギリギリ

ちひろ「危ない危ない。私としたことが、つい証拠を残すところでした」テヘッ

モバP「ほ、ほんと何者だこの事務員」ゼェゼェ

モバP「まあ、それはさておいて」スッ、ヒョイ

ちひろ「さておいちゃえるんですね、自分の命にかかわることなのに」

モバP「小梅を愛でるためならしねる」

ちひろ「うわぁ」

モバP「さて、小梅を愛でるにしろ手の秘密を探るにしろ、今のこの状況はかなりの好条件揃ってますから逃す手はありません」

ちひろ「そうなんですか?」

モバP「そうですとも。まず、事務所の中ということはつまり、外と違って無関係な他人からの邪魔が入りにくい!」

ちひろ「私は邪魔しますけどね?」

モバP「加えて、よほどのことが起きない限り、事務所の中の出来事はそうそう外には伝わらない……!」

ちひろ「隠蔽が楽でいいですねぇ」ニコッ

モバP「そして最後にこのポジショニング。休憩室の出入り口はたったひとつ、しかしその前を俺達がこうして押さえている……」フフフ

ちひろ「「達」って、どうして私がプロデューサーさんと同じくくりに入ってるんですかねえ」

モバP「へっへっへ、小梅ぇ、もうお前に逃げ場はないぜぇ……!」ワキワキ

ちひろ「言動がもう完全に犯罪者のそれですね」

モバP「というわけで、いざ、小梅にアプローチ大作戦☆」キラッ

ちひろ「あずきちゃん本人の前でそのモノマネやったら、最悪刺されても文句言えないような出来でしたよ今のは」

モバP「愛でる際の作法その一。まずは、直接接触する前に遠間から愛でます」

ちひろ(ほんと都合の悪いことはことごとくスルーしてきますねこの人)

モバP「……ああ……年の近い子とお喋りして、キョドったり笑ったり距離感手探りだったりする小梅可愛い……」

ちひろ「傍から見ていてストーカー以外の何者でもないんですが」

モバP「……ふぅ。とこのように、いつも自分の前で見せるのとはちょっと違った表情を愛でるのがこの第一段階の目的です」

ちひろ「もしかして何かのチュートリアルが始まってますか今。私、利用開始ボタン押した覚えないんですけど」

モバP「どっかのソーシャルゲームと違って完全無料制なのでご安心ください」

ちひろ「退会手続きはどこでできますか」

モバP「そして愛でる際の作法その二ですが」

ちひろ「ああ、これチュートリアルでよくある《[5]つぎへすすむ》以外の操作ができなくなってるあれですね、わかります」

モバP「『以降は、状況に合わせて臨機応変に!』」

ちひろ「いきなり丸投げじゃないですか!」

モバP「その場その場に合わせた最適最善の愛で方を即座に見出す。これができれば免許皆伝です」

ちひろ「いりませんそんな免許」

モバP「そして、今この状況下で次に取るべきアクションは……これです!」

頭が回らなくなってきたので、アイプロ走って道場回って寝ます
アイプロ小梅編はよ

http://i.imgur.com/DZRsCqG.jpg
http://i.imgur.com/ias12jy.jpg
星輝子(15)

http://i.imgur.com/ttydYTH.jpg
http://i.imgur.com/n72lbCc.jpg
関裕美(14)

なんで俺はログインボーナスもらってからスレに来てるんですかね……
ちひろのせいで早朝に爆笑してしまったぞおいどうしてくれる

………
……


ガチャ
モバP「お、仲良くやってるかー」

小梅「あ、ぷ、プロデューサー、さん」

裕美「お疲れ様です」

輝子「よ、よく来たな……き、きのこの山、食べる?」

モバP「んじゃひとつもらうな」パク

モバP「んー、美味い。やっぱきのこだよな!」

輝子「フ、フヒ……さ、さすがぷろ、プロデューサーは、話がわかる……!」

モバP「そうそう! たけのこなんて食ってらんねえぜ!」

裕美「は?」

モバP「え?」

裕美「あ、いえ、別に何でも」

裕美「……ねえ、小梅ちゃんは、きのこの山とたけのこの里ならどっちが好き?」

小梅「え? えと……ど、どっちも好き、です……」

裕美「どっちか片方選んでって言われたら?」

輝子「も、もちろんきのこ、だよ、な?」ズイ

裕美「現物で誘導するのはズルいと思うよ、輝子ちゃん」グイ

裕美(こんなことなら、たけのこの里を買って持ってきとけばよかった……!)

裕美「ねえ、どっち?」ズイ

小梅「え、ぇ、えっと……?」オドオド

モバP(いきなり戦争に巻き込まれてオドオドしてる小梅可愛い)

小梅「ん……ど、どっちか片方、って、言われたら……」

裕美「言われたら?」

小梅「……き、きのこ、かな……?」

輝子「ヒャッハァー!」ガタッ

モバP「座ってなさい」

輝子「あ、はい、すいません……」

裕美「そう……三対一、か……」ションボリ

モバP(まあ俺は輝子に合わせて言っただけで、実は特別どっち派でもないんだけどな)

裕美「……ちなみに、理由を聞いてもいいかな……?」

小梅「その、きのこの山の方が、つ、つまみやすい、から……」

裕美「……え?」

小梅「た、たけのこの里だと、取る時に、チョコが、袖につ、付きやすくて……」袖フリフリ

裕美「あ、あー……そ、そういう理由?」

小梅「は、はい。あ、で、でもっ、たけのこの里も、全然、嫌いじゃ、ない、ですよ……?」ニコ

裕美「小梅ちゃん……」ジーン...

裕美「……今度たけのこの里持ってくるから、一緒に食べようね」ナデナデ

小梅「は、はいっ。えへ、へ……」ニヘ

裕美(可愛い……)

モバP(超可愛い……裕美そこ代われ)

輝子「プ、プロデューサーは、き、きのこ派だもんな? なっ?」

モバP「あ、ごめん、実は俺強いて言うならパイの実派だから」

輝子「」

モバP「っと、忘れるところだった。休憩室に置いとくお菓子いくつか買ってきたから、皆で適当に食べてくれていいぞー」ガサガサ

裕美「あ、そんな、わざわざすいません」

モバP「いーのいーの。だいたい輝子しかり、みんな好き勝手に自分の好きなお菓子持ち込んでワイワイやるのが通例になってるし」

モバP「手作りのお菓子持ってくるような面子に比べたら、このくらい全然大したことないしな」

モバP「あ、俺のオススメはこのクッキーな。なくならないうちに先食べとけ」ズズイ

裕美「ありがとうございます。いただきます」

小梅「いた、だきま、す、ね」

輝子「キノコーキノコーボッチノコーホシショウコー……」ブツブツ

モバP「ほら輝子も食え、そんなとこでイジケてないで。きのこの山も普通に好きだから安心しろ」

輝子「ぷ、プロデューサーがそこまで言うなら、し、仕方ない、な……フヒ」

モバP(さて、わざわざ近所のスーパーまでマッハで往復してきたのはもちろん小梅の手にアプローチをしかけるため)

モバP(ためだが、最初のこれは単なる様子見だ)

モバP(端的に言えば、食べる様子見て萌えたいだけ!!)

モバP(しかしこうして見てると、お菓子の食べ方ひとつにも性格が出るもんなんだなぁ……)

裕美「あむ……あ、ほんと、これおいし…………はっ」//

モバP(裕美は最初遠慮がちにかじってるんだけど、味に釣られてくるとだんだん一口の食べ幅が大きくなってくる。で、それを自覚するとまた控えめな食べ方に戻って以下ループ)

輝子「んむ……フ、フフ……形は普通だけど、悪くはない、かな……」モグモグ

モバP(輝子はほぼ一定のペースでぼそぼそかじる食べ方だな。だがこいつはスイッチ入ると鷲掴みでバリボリ食ったりとか平気でやらかすので今はこのままでいい)

小梅「…………、♪」

モバP(そして小梅。小梅は両手で挟んで支えるようにしてぽりぽりかじる小動物食い可愛い。口の中にもの入ってる時には喋らないとか、何気にしっかりとしつけされてる感があるのがなお可愛い。超可愛い)デレデレ

モバP(おっと、その隠した手へのアプローチを忘れたわけじゃないぜ!)

モバP(このクッキーは一枚ずつ小分けにされてるから食べやすかったろうが)

モバP(お菓子作戦の本命はこっちだ!)ガサッ

モバP「あとは普通にポテチなんかも買ってきてあるからな。ほら、これも食え食え」バリバリ

輝子「あ、甘いお菓子としょっぱい系のお菓子……交互に攻めてくるとは、や、やるな……」フフ

裕美「あんまり食べ過ぎるといけないので……じゃあ、ちょっとだけ」

小梅「ぁ……ぇと」

モバP(フフフフフ……そう! ポテチは基本手掴みで食べるもの! だが小梅は、そのまま手を突っ込んだら余った袖でポテチが散らかされるわ袖に油染みができるわで大惨事!)

モバP(さあ、袖をまくってその綺麗な手を公衆の面前に晒すがいい!)グフフ

モバP(……指についた塩をなめ取るところとか、今から想像しただけでたまりませんな)

小梅「えと、たしか、この辺、に、片付け、て……」ゴソゴソ

裕美「? 何を探してるの?」

小梅「あ、あった。こ、これ……!」バーン

モバP「……ぽ、ポテチの手……だと……!?」

モバP(説明しよう! ポテチの手とは、指に油が付かないよう、ポテチを摘まんで食べる用に作られたミニサイズのマジックハンドなのだ!!)

モバP「というかそれ、ポテチの手……だよな? 何なんだそのおどろおどろしいデザイン」

小梅「ぞ、ゾンビの手、バージョン……レアな、の。す、スケルトンバージョンも、ある、よ」ニコォ

裕美「な、なんか造形がリアルで……ちょ、ちょっと怖くない? これでポテチ摘まんで食べるの?」

小梅「そ、袖が、汚れないから……便利、です。お気に入、り」カッシャカッシャ

裕美「そ、そう……」

モバP(そう来たかー)

モバP(結局、ポテチの手ゾンビバージョンのおかげでポテチ攻め作戦は難なく乗り切られてしまった)

モバP(計算外だ……ドヤ顔でポテチ出したのにこれは恥ずかしい)

モバP(お菓子の小袋開けるときも、袖越しじゃ滑るんじゃないかと思ったら器用に開けて普通に食べてるしな……)

モバP(仕方ない。ここは素直に負けを認めて、最終兵器を出そう)

モバP(その名も……練乳入り棒付きアイス! 口の中いっぱいに頬張って優しくペロペロなめ続けると、先っぽからとろーり甘い練乳が出てくるという優れた代物! もはや業界ではお約束のネタですな!)

モバP(これを小梅と、あと折角だからついでに裕美と輝子にも食わす)

モバP「あーあとはそうだ、最近結構暖かくなってきてるから、アイスも買ってきたんだよ。食べるだろ?」

裕美「えっと、晩御飯もあるし、私はそろそろ……」

モバP「食べるだろ?」ニコッ

裕美(え、何このプレッシャー。……ほんと何なの?)

モバP「いやぁ、ちょうど美味しそうなのが安く売ってたんで買って……」スカッ

モバP「買って……」スカッスカッ

モバP「あれ?」

ちひろ「させませんよ?」ニコォ

モバP「」

モバP「……ちひろさん、俺の練乳入りアイスをどこへ?」

ちひろ「ご馳走様でした♪」

モバP「食ったのか! まさかひと箱全部!? さっきから姿が見えないと思ったら!」

ちひろ「買い物袋の中にあれを見つけた時点でプロデューサーさんの魂胆は読めましたからね。そんなセクハラまがいのアプローチ、させるわけないでしょう」

小梅「せく……は、ら?」キョトン

輝子「あ、アイスを食べるだ、だけなの、に?」

ちひろ「あなた達はわからなくていいんですよー、悪いのは全部こういうろくでもない大人ですからねー」ナデナデ

ちひろ「代わりに私からも差し入れどうぞ。普通のカップアイスですよー」

輝子「フ、フヒ……サンキューちっひ」

ちひろ「どこで覚えたんですかそんな台詞」

モバP「ファッキューちっひ」

ちひろ「諸悪の根源はここでしたか」

モバP「許さない。絶対に許さないよ」

ちひろ「まあまあプロデューサーさん。勝手に食べてしまったお詫びと言ってはなんですが」

モバP「なんですか」

ちひろ「20本もの練乳アイスを、私が一本一本丁寧に食べていく様子を撮影した映像が今なら超特価」

モバP「買わねーよ!?」

ちひろ「では木場さんが食べる様子を撮影した映像が今なら限定SHOPで」

モバP「買っ……買わねーよ!?」

ちひろ「何ですか今の間は」

モバP「……ん? というか木場さんが食べる様子撮ったって一体どうやって」

真奈美「君が年少組を相手になにやら不埒なことを企んでいると聞いたのでね。急いでやって来てみたら、彼女らを守るためだと言って無理矢理食わされたんだよ」

あい「私もついでに食べさせられたんだが、もしかしてそれも撮られていたのかな」

真奈美「まあいい。とりあえずまずは、何を企んでいたのか詳しく聞かせてもらおうか、プロデューサー君?」

ちひろ「休憩室の出入り口はひとつだけ、逃げ場が……何でしたっけ?」

モバP「」

モバP「ま、待ってください! さ、最後にどうかひとつだけ……!」

真奈美「ふむ。セクハラ関係以外なら待とう」

モバP「……小梅、何も言わずにこれを受け取ってくれ……」

小梅「? ぺ、ペロペロキャンディ……です、か?」

モバP「うん。……ああ、やっぱり、その袖でそれを握ってるのは似合うな……超可愛いぞ……」ナデリコナデリコ

小梅「あ、ありがと、ござい、ます……? ……えへ、へ」

モバP(あーこの照れ顔が滅茶可愛いんじゃ〜)ニヘェ

あい「気は済んだかい?」ガシッ

真奈美「それじゃあ、別室で少し話を聞かせてもらおうか」ガシッ

モバP「あぁぁぁぁぁ小梅、小梅ぇぇぇぇぇ」ズルズルズル

小梅「ぷ、プロデューサーさん……ほ、ホラー映画の、ぎ、犠牲者み、みたい」キラキラ

モバP「眼輝かせてんの可愛い、可愛いけど助けてはくれないのねぇぇぇぇ」ズルズルズルズル

裕美(何これ)

ちひろ「こうして悪は滅びたのでした。めでたしめでたし」

真奈美「君もだちひろ君。限定SHOPとやらについて、詳しく話を聞かせてもらおうか」ガシッ

ちひろ「」

ちひろ「ああっ裕美ちゃん輝子ちゃん、次の予定の確認だけはちゃんとしておいてくださいねぇぇぇぇ……」ズルズルズル

バタン

< ガチャッタッダイマー デ、ナニ、Pクンシメルッテ? ゲェッ、サナエサン! フッ、ジンモンハスデニゴウモンニカワッテイルノダヨ... ホア゙ーッ!

裕美「…………」

輝子「…………」

裕美「今度私もたけのこの里持ってくるから、小梅ちゃんと一緒に三人で食べない?」

輝子「あ、い、いただきます。ハイ」

小梅「皆で一緒に、おやつ、た、楽しみ、だ、ね……!」ニコ



モバP(くっ、まだだ、まだ終わらんよ!)

つづけ

もうちょっとだけ続くんじゃ
それでは見てくれてる皆さん、お休みなさい

夜に来ると言ったな。あれは嘘だ
すいません、ええ、結局こんな時間ですorz

—別の日

モバP「この書類は○○社に郵送、こっちは△△TVにファックスして……」テキパキ

モバP「レッスンスタジオの予約はオーケー、と。雑誌の取材が入ったからここの日程を調整して……」キビキビ

プルルル、ガチャ
モバP「はい、CGプロのモバPでs……あ、はいその節はどうも、はい、……え、本当ですか!? はい、はい、……ありがとうございます! ええ、今後ともよろしくお願い致します! はい! それでは失礼します!」ハキハキ

ちひろ「…………」ジー

モバP「明後日期限の報告書も……よっしこれで完成!」カタカタカタ...ッターン!

モバP「ミスチェックは明日改めてやればいいな。保存、と。やれやれ、やっとひと段落ついた」フゥ

モバP「……それじゃあ今日も小梅を愛でる作戦を考えますかねぇ」ゲヘヘ

ちひろ(ほんといつ見てもひどい落差ですね)

ちひろ「あの、プロデューサーさん。以前から思ってたんですけど、そのお仕事モードの有能っぷりと変態モードのダメダメっぷりの差は何なんですか?」

モバP「だって、このくらい仕事回せないと素行不良でクビになりかねないでしょ?」

ちひろ「なりかねないじゃなくてクビですけどね間違いなく」

モバP「だったらそうそうクビにはできないくらいキッチリバッチリ仕事してやれば文句も言えないだろうと思いまして」

ちひろ「完全に不埒な言動すること前提に仕事してますね。それでホントにその通り働けてるんだから余計性質悪いです」

モバP「はっはっは、小梅のためならこのくらいへでもありませんよ!」

ちひろ「クビになりかねないこと自覚してるんならその言動改善しませんか?」

モバP「そんな! ちひろさんは俺に死ねっていうんですか!?」

ちひろ「いっそそうなった方が世のため小梅ちゃんのためじゃないですかね」

モバP「あ、そろそろ撮影終わる時間なんで小梅迎えに行ってきますね」

ちひろ「あっ逃げた。本当に都合の悪いことはナチュラルにスルーしますねあの人」

ちひろ「……現場に居る他の子達に、注意喚起のメールでも送っておきましょうか」カタカタ...ッターン


………
……


< オツァレサァデース アリアトアッシター  ソレジャキザイカタヅケテー ワッカリアシター

モバP「どうもお疲れ様です、CGプロのモバPです。はい、今回はどうもありがとうございました」

モバP「一応、撮影データと完成原稿はまたうちの事務所の方でもチェックさせてもらうことになってますので……ええ、よろしくお願いします」

モバP「あ、写真のデータだけ先にチェックしますんで、このメモリーカードにコピーしてもらっていいですか? はい、……はい、ありがとうございます。では失礼しますね」

モバP(ヒャッホゥ、家に帰ったらちゃんとバックアップ取っとかないとなぁ)ホクホク

—控室

コンコンガチャッ
モバP「入るぞー」

小梅「あ、ぷ、プロデューサー、さん」ニコ

モバP(さすがに着替え中とかではなかったか……もういつもの私服姿になってるな)

モバP「お疲れ様、小梅。仕事はどうだった? 撮影に乗じてセクハラとかされてないか?」

小梅「だ、だいじょうぶ、です。みんな、優しい人、だった、から」エヘ

モバP(ぐうかわ)

小梅「さ、最初は、はず、恥ずかし、かったけど……だんだん、撮影にも、慣れ、て、きました……!」フンス

モバP「そうかー。アイドルとして、しっかり経験を積んでるようで何よりだ! よしよし」ナデナデ

小梅「え、えへへ……」

モバP「よ——しよしよしよしよしよしよしよしよし」ナデナデナデナデナデナデナデナデ

小梅「あ、ぁうぅ……も、もう……プロデューサーさん、髪、ぐしゃぐしゃです、よ……」

モバP「おっと、すまんすまん、つい」

モバP(なーんて、な。とりあえず軽く小手調べだ)

小梅「ん、と……こ、れで、よし」クシクシ サッサッ

モバP(うーん、流石だな。ブラシも使わずに手で軽く髪型を整えてしまった)

モバP(袖で指隠れてるから手櫛にすらなってないのに。こういうところはほんとビックリするくらい器用だな)

モバP(だが本命はこっちだとも。そう、この作戦のためにこいつを今回の仕事に合わせたんだからな!)

モバP「というわけで、カモンッ」パチンッ

小梅「?」

ガチャッ
彩華「はぁ〜い、小梅ちゃんお疲れさまぁ〜」

小梅「ぁ、ぉ、お疲れさま、です、彩華さん」

モバP「おーう彩華もお疲れー。小梅の撮影はどうだった?」

彩華「んもぉ〜、そうやってプロデューサーさんは小梅ちゃんばっかりぃ。あやかの撮影がどうだったかは聞いてくれないのぉ〜?」

モバP「そりゃ彩華なら、スタッフから文句付けられたりなんてするはずがないと思ってるからな」キリリ

彩華「いやぁ〜ん、もうプロデューサーさんったら上手なんだからぁ」キャッキャ

彩華「ん〜、小梅ちゃんも、バッチリだったよぉ? なんていうかねぇ、もうメチャクチャ肌しっろいの! チョー綺麗だったよぉ?」

モバP「そうかー。くっそー、事務仕事で付き添えなかったのがほんとに残念だ!」

モバP(まあ、撮影データはばっちり確保したけどな!)

小梅「そんな、ぁ、あんまりほめ、褒められると……はずか、しい、です」テレテレ

彩華「やぁん小梅ちゃんかっわいぃ〜!」キャッキャ

モバP(かっわえぇぇぇぇぇぇ)デレデレ

モバP「で、だ。まだここ引き払うのにもちょっと時間残ってるからさ。ほら、彩華、この前話してた、お前のアレ」

彩華「まっかせてぇ〜。プロデューサーさんがそう言うと思ってぇ、ちゃぁんと道具も持ってきてるんだからぁ」ウィンク

小梅「?」キョトン

モバP(手を口元に持ってきてきょとんと首かしげてる小梅可愛い)

小梅「ぁ、あ、アレ、って……?」

モバP「ああ、別に変なものじゃないぞ。彩華がな、趣味でちょっとかじってるんだよ」

モバP「ネイルアートを」

小梅「ね、ネイルアート、ですか……?」

彩華「そぉそぉ、小梅ちゃんも知ってるぅ? こうやってねぇ、塗ったりぃ、デコったりしてぇ、爪を綺麗に見せるのよぉ〜」

モバP「こうして一緒の撮影に来たのもいい機会だからな。小梅もちょっとやってもらったらどうだ?」ニコッ

小梅「え、えぇ? ぇと、ぁの、その……」オドオド

彩華「だぁいじょうぶだってぇ、別に痛いこととか全然ないしぃ、洗えばちゃんと落とせるからぁ。だからぁ、ね? いいでしょぉ〜?」ズイ

彩華「撮影の時見てたけどぉ、小梅ちゃんの指って、ほぉんと白くて細くて綺麗なんだもぉん。ね? 一回だけ、一回だけでいいからヤらしてよぉ〜」ズイズイ

モバP(狙ってやってんのか素でやってるのか知らんが、迫り方が何かエロい)

小梅「ゃ、ぁ、その、わ、わた、し……」ジリジリ

モバP(そして怯えて後ずさる小梅くぁわぁえぇぇぇ! もうこのまんまホラー映画のヒロイン役張れる勢いだな!)グネグネ

モバP「ゴホン、あー、まあまあ彩華、小梅も嫌がってるようだし、あんまり無理強いするのは良くないぞ?」

彩華「えぇ〜?」

小梅「ぷ、プロデューサー、さん……!」パアァ

モバP「でも小梅も、せっかくの機会なんだし、交流がてらにちょっとやってもらってもいいんじゃないか? 新しい刺激になるかもしれないぞ?」

彩華「ほぉらぁ、プロデューサーさんもああ言ってるしぃ」ズズイ

小梅「ぷ、プロデューサ、さんっ……!」gkbr

モバP(うわぁ、助かったと思って一瞬輝かせた顔からショックへの落差! 完璧にホラー映画のヒロインそのものっていうか、いかんこれ、イケナイ趣味に目覚めそう……!)ゾクゾクッ

モバP(だが全てはその手を見せてもらうため……! 心を鬼にして、何としてもネイルアートを受けてもらうッ!)

モバP(……いや、流石に本気で泣くところまで行ったら撮ってから止めよう)ウン

彩華「ウフフ、もぉ逃げ場はないわよぉ〜? ほら、一回だけ、一回だけでいいからぁ〜」

小梅「ぅ、ぅう……」チラッ

モバP(っといかんいかん、「同じ事務所に所属するアイドル同士の交流、微笑ましいなぁウンウン」って顔!)ニコッ

小梅「ぅー……」プイッ

彩華「小梅ちゃん捕まえたぁ〜!」ガバッ

小梅「ゃ、あぁ……!」ジタバタ

モバP(あー可愛い。俺が直接手出したらまた早苗さんとか木場さんあたりが出張ってきかねないから、羨ましいけどここは彩華に任せて、俺は横から愛でさせてもらうぜ!)グヘヘ

モバP(ま、あの二人も今は別の場所で仕事やレッスン中。フフフ、残念だが小梅よ、お前を助けてくれるようなアイドルはここには居な)

ガチャッ
涼「小梅、無事か!? プロデューサーサンに変なことされたりしてな——」

彩華「え?」

小梅「あ」

モバP「」

涼「……何だよこの状況」

モバP(あ、今回こいつもセットだったの忘れてた)

涼「オイちょっと彩華サン、小梅に何してんだよ!」

彩華「何よぉもう涼ちゃんまでぇ。ちょっとネイルアートさせてってお願いしてるだけじゃないのぉ」ギュー

小梅「りょ、涼、さっ……!」ジタバタ

涼「離してやんなよ! 羨ま……じゃなかった、嫌がってるだろ!?」

モバP「言いかけた前半部分には激しく同意だが、涼、残念ながらそういうわけにはいかんのだ!」バッ グイッ

涼「あ? あっちょっ何すんだよPサン!」

モバP「彩華! こいつは俺が食い止める! その間に、お前は小梅を、小梅を頼んだぞ!」グイグイ

涼「このっ、やっぱアンタもグルだったんだな! 離せこのっ、小梅ぇぇぇぇぇぇ!」

小梅「りょ、涼、さ……」
バタン

彩華「うふふ、二人っきりになっちゃったねぇ」

小梅「」

< ドンドンドン! コウメー! オイサワグナッテ、ヒトガキチャウダロ!?

小梅「ぅ、うぅ……」ガタガタ

彩華「あー……あはは。そんなに怖がられちゃうとぉ、あやかもちょぉ〜っとショックかなぁ〜……」スッ

< シカシ、ナゼココガワカッタ!? ワカッタモナニモ、ソモソモココハコウメノヒカエシツダロウガ!

小梅「……? 彩華、さん……?」

彩華「ごめんねぇ、なんか小梅ちゃんの反応が可愛くてぇ、つい悪ノリしちゃったの。あやかの方が小梅ちゃんよりお姉さんなんだからぁ、本当は涼ちゃんみたいに、プロデューサーさんとかから守ってあげなきゃいけないのにねぇ〜……」

< チヒロサンカラメールガキタンダヨ! プロデューサーサンガマタナンカタクランデルカラチュウイシロッテ! マァタアイツカ! オノレ! ファッキューチッヒ!!

彩華「でもねぇ、小梅ちゃんの指にネイルアートしてみたいって思ったのは本当。だぁってぇ、小梅ちゃんの指、ほぉんとにほんとにチョ〜〜〜綺麗なんだもん! 自分でも大人気ないって思うけどぉ、本気でちょっと嫉妬しちゃうくらいだったのよぉ?」

小梅「んと……ぁ、ありが、とう、ございます……?」

< アヤカサンマデマキコンデ、ナニタクランデンノカシラナイケド...アタシガイルカギリ、コウメヲスキニハサセナイヨッ!!

彩華「うふふ、小梅ちゃんは素直よねぇ……」ナデナデ

彩華「でも前からちょっと気になってたんだけどぉ、なんでそんな風に袖で手ぇ隠してるの? 正直、もったいないと思うわよぉ?」

< クッ...アクマデジャマヲシヨウトイウノカ...ダガ、ココカラサキヘイカセルワk\ガッ/ゴフゥ!

小梅「ぅ……そ、その、た、大した理由じゃ、ない、ん、ですけど……」

小梅「で、でも、やっぱり、ちょっと……はずか、しく、て……」モジモジ

< イッタ、コラ、フイウチトカヒキョウダゾ!? ウルセェ、フタリガカリデコウメオイツメテタクセニ、ヒキョウモクソモアルカ! グウセイロン!!

彩華「……ん〜、そっかぁ」

彩華「ね、その理由ってぇ、あやかには秘密? プロデューサーさんにも、秘密?」

小梅「それは…………ぅ、ううん、ど、どうしても、って、い、言われたら……」

< コウメェェェ! ドスンバタン ヌォォイカセテナルモノカァァァ!! ハナセヨコラァァ! ガッゴッ ヌファ!

彩華「ん。そっかぁ」

彩華「じゃ、あやかは聞かないでおくねぇ?」

小梅「え?」

彩華「その代わりぃ、プロデューサーさんが、どぉ〜〜〜してもって聞いてきたらぁ、その時は、ちゃんと答えてあげて?」

小梅「は、はい……!」

< アッコラッ、Pサンドコサワッテ...ンンッ// ヒャッハァー! フカコウリョクジャァー! ヤッ、ヤメッ...ァ...!

彩華「じゃ、ネイルアートのことに話戻すけどぉ、……どぉ〜〜〜しても、ダメ?」ウルウル

小梅「ぅ……」

彩華「ね〜ぇ〜、お願い? ほんと、一回だけでいいからぁ」

彩華「プロデューサーさんもね、何だかんだ言ってほんと小梅ちゃんのこと大好きだからぁ、小梅ちゃんがお洒落したところ、見たいと思ってるんじゃないかなぁ〜」チラッチラッ

< ガッドコッバキッゲシッ イッ、イタイイタイイタイッ、チョッ、リョウサン!? ワルカッタッテ、ゴmガスガスガスガスガスギャー!

小梅「…………」

小梅「じゃ、じゃぁ……ちょ、ちょっとだけ、なら……」

彩華「ほんと!?」パァッ

彩華「じゃ早速やっちゃうわねぇ〜♪ ほらほら、袖まくってぇ、指出して」

彩華「……やっぱりチョ〜白いわねぇ。綺麗ぇだわぁ〜」モミモミ

小梅「んんっ……」//

< モンダダロ...ニドモモンダ! カッ...カレシニモモマレタコトナカッタノニ! エッ、カレシトカイタノカヨ!? イネェヨ!! バカ!!!

彩華「ふふっ、じゃ、塗ってくわねぇ〜……ん〜、小梅ちゃんなら、こういう色が似合うかしらねぇ〜」フンフン♪

小梅「ん……ゃ……く、くすぐったい、です……」//

< セキニントッテモラウカラネ、Pサン... エッ、デモオレニハモウコウメトイウヒトガ ............ リョ、リョウサーン?

彩華「うふふ、まぁ、慣れてないとちょぉ〜っとくすぐったいかもねぇ。でも、すぐ済むから我慢してねぇ〜♪」ヌリヌリ

小梅「ぅー……ふふっ、ゃ、んー……」モジモジ

< ナ、ナンデニギリコブシツクッテルンデスカー? サァ、ナンデダトオモウ...? ...モ、モシカシテオラオラデスカァーッ!?

彩華「〜〜〜〜♪」ヌリヌリ

小梅「〜〜〜〜っ」モジモジ

< Yes!!Yes!!Yes!!oh my god. ドドドドドドドドドドドド ヤッダァーバァー!

彩華(……いいとこなのに、さっきから外が五月蝿いわぁ〜……)

………
……


彩華「ハイ出来上がり♪ プロデューサーさぁ〜ん、もういいわよぉ〜」

ガチャッ

モバP「お、おう、よくやってくれたな彩華……」ボッロボロ

涼「はーっ、はーっ……!」ゼェゼェ

小梅「ぷ、プロデューサーさん、ほ、ホラー映画に出てくる、ゾンビ、みたい……」クスクス

モバP(ごふっ、ふ、ふふ、小梅が喜んでくれるんなら、こうしてボコボコにされる意味も……)

涼「」ギンッ!

モバP(……いや、さすがに体がもたなさそうなのでやめておこう)

涼「大丈夫か、小梅? 変なことされなかったか?」

彩華「変なことって何よぉ、失礼ねぇ。あやかはただ、ネイルアートしてただけだもんねぇ?」ギュー

小梅「ぁぅ」オドオド

涼「じゃあその現在進行形でお人形抱っこしてんのは何なんだよ。そこ代われ」

モバP「そうだそうだ! そこ代われ!」

涼「あ?」ギロッ!!

モバP「あ、いや、代わらなくていいですすいません……りょ、涼さんの方に代わってあげると、いいんじゃあないかなぁ」汗ダラダラ

彩華「ふふふ。ほらぁ、小梅ちゃん、涼ちゃんもプロデューサーさんも来たわよぉ〜? 隠してちゃ、せっかくやった意味無いじゃなぁ〜い」バッ

モバP「どれどれ? お。おお〜……」ジーッ

涼「へぇ……」ジーッ

小梅「ぁぅぅ……」///

モバP・涼(注目されて照れてる小梅可愛い……)

モバP「それにしても、青、か。なんかもっとこう、派手派手しくデコったりするかと思ったが」

彩華「小梅ちゃんはハジメテだったしぃ、こういうシンプルなのがいいかなぁ〜って」

モバP「寒色だけど、手自体が元々色白だからそんなに浮いた感じがしないな」

涼「むしろ、小梅のホラーチックな雰囲気によく合ってると思うな。うん、似合ってるよ、小梅」

モバP「あっ先に言われた! 超似合ってるぞ、小梅!」

涼「む……小梅、それ、滅茶苦茶似合ってるよ。アタシが保証する!」

モバP「ぬっ。じゃあもう超可愛い! 何もかもひっくるめて超可愛いぞー小梅ー!!」

小梅「ふた、り、とも……ぁ……がと、ござ……ます……ぅぅ……」テレテレ

彩華「ふふふ、みぃんな小梅ちゃんのこと大好きなんだねぇ〜♪」

小梅「…………///」フルフル

モバP・涼(ぅあー可愛い。恥ずかしくて袖で顔覆っちゃう小梅超可愛い)デレデレ

綾香「……ねぇ、これお持ち帰りしちゃってもい〜い?」

モバP・涼「血の雨が降るぞ(よ)?」

綾香「……軽い冗談だってばぁ」

気が付いたらいつの間にか100レスを超えてた件……そろそろ寝ます
小梅ちゃんは可愛い!(挨拶)

http://i.imgur.com/HdNAYPW.jpg
http://i.imgur.com/1S4Kmgz.jpg
岸部彩華(19)

http://i.imgur.com/Oa0kDof.jpg
http://i.imgur.com/PlAxpM9.jpg
松永涼(18)


ログインボーナスが更新される前には来られたよ(白目
今夜中に終わりまで行けるかなー

モバP「……さて、そうこうしてるうちにこんな時間だ。そろそろ撤収するぞー」

小梅「わ……わ、かり、ました」

彩華「はぁ〜い」

モバP「忘れ物のないようにな。涼も、自分の荷物取ってこい」

涼「アタシが居ない間に小梅に変なことしようとするんじゃないよ?」

モバP「はっはっは」

涼「……するんじゃないよ?」

モバP「あっはっはっは」

涼「……ッせい!」ゴッ!

モバP「ぐふぉ!!」

涼「じゃあ小梅、一緒に行こっか。ここに居ちゃ危ないから。ほら、手」

小梅「あ、えっと…………う、うん……」ギュ

涼「ん」ギュ

涼「それじゃPサン、先に車で待ってるから、復活したら早く来てよね」タタッ

小梅「あ、ぷ、プロデューサー、さん、また、あとで……」トコトコ

モバP「」チーン

彩華「……だいじょうぶぅ?」

モバP「うぅ……き、キスしてくれたら生き返るかも……」ガクガク

彩華「それじゃあ、ん〜〜」

モバP「ぅおい待て待て本気でやるな! 問題になるだろ!」ガバッ

彩華「あぁ〜ん、ざんねぇ〜ん」クスクス

モバP「……からかいやがって。でもまあ、なんだ。今回はありがとな」ポム ナデナデ

彩華「うふふっ、そんな子供扱いしないでほしいなぁ〜。あやか、もう19だよぉ〜?」

モバP「ん、ああすまんすまん、つい、小梅とかにやる時のクセで」

彩華「……もぉ〜、ほんとに小梅ちゃんラブなんだからぁ。まあ、別にいいんだけどぉ」

モバP「いやまあたしかに個人的には小梅を推してるが……別に、お前らのプロデュースに手抜いてるってわけじゃ決してないからな?」

彩華「言われなくてもわかってるってばぁ。ほらぁ、早く事務所に帰ろうよぉ〜」ギュ タタッ

モバP「っとっとわかったわかった、急かすなって」タタタッ

モバP(駐車場に来ると、小梅と涼が手を繋いで待っていた)

モバP(……正確には、繋いだ手を涼の上着のポケットに突っ込んだ状態で待っていた。何だその恋人みたいな真似、羨ましい)

モバP(なのでストレートに「おい涼、それ代われ」って言ったら笑顔で脛を蹴っ飛ばされた。いてぇなこいつめ)

モバP(小梅は結構気恥ずかしそうにしてたが、まあ、満更でもなさそうだった。その可愛さに免じて、涼の横暴も許してやることにする)

モバP(……別に握り拳+笑顔のプレッシャーに押し負けたとかそういうアレではない。そう、俺は心が広いので! ビビってるわけじゃないもんね!)


ドルルルン...
モバP「……んじゃ、車出すぞー。ちゃんとシートベルトしとけよー」

「はぁ〜い」「は、い……」「わかってるよ」

モバP(走り始めたが、どうやら後ろの席で、小梅と涼はまだ手を繋いでるらしい)

モバP(ぐぬぬぬぬ)

涼「ほらPサン、ちゃんと前見て運転してよね」

モバP「わぁっとるわい! くっそー涼てめぇ、小梅独占禁止法違反でしょっ引くぞ」

涼「その前にPサンが早苗サンにしょっ引かれそうな気がするけどね」

小梅「あ、あの涼さん、手、そろそろ……」

涼「いいじゃん、いっつも袖越しだからさ、新鮮なんだよ」

小梅「ぁぅぅ……」

涼「小梅の手、ひんやりしてるな……」

小梅「りょ、涼さんの手は、あったかい、です……」エヘヘ

涼「そうか? でも、手が冷たい人の方が、心があったかいって言うよな」

小梅「そ、そんなことない、と、思う……も、もしそうだったら、ゾンビも皆、心があったかいって、ことに……」

涼「ゾンビの体温って……いや、あんまり考えたくない。夢に見そうだし」

小梅「あ、えと、そうじゃなくて……」

小梅「りょ、涼さんの心は……す、すっごく、すごく、暖かいと、おも、思います……!」

涼「……ふふ、ありがとね。小梅の心もすっごくホットだよ」ナデナデ

小梅「え、えへへ……あ、そうだ、こ、この前、新しい映画のDVD、借りてきたの……ま、また一緒に、見よう、ね……!」

涼「……普通のホラーだよな? スプラッター系じゃないよな?」

小梅「えへへ……楽しみ……」

涼「おい、答えろって、なぁ」

< キャッキャウフフ

モバP(ぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ)

彩華「ほらぁプロデューサーさん、信号青に変わったよぉ〜」

モバP「……おい、涼」

涼「何?」

モバP「あー……えーっと……」

涼「何だよ、アタシと小梅の仲のいい会話を邪魔したかっただけか?」

モバP「それはある」

涼「言い切りやがった……」

モバP「いや、まあ、それだけじゃなくってな?」

モバP「今日の撮影、お疲れさん。スタッフからも、よかったって聞いてるぞ」

涼「え、そ、そうなのか?」

モバP「おう。やっぱ胸デカい奴が居ると色っぽさが増……痛い痛い痛い、危ないから後ろから座席を蹴るな!」

モバP「ん、そうそう。……えーっと、涼?」

涼「なんだよ」

モバP「今日の撮影、お疲れ様。お前がついててくれて助かったよ」

涼「……なんだよ、急に」

モバP「いや、そういや今日、お前にだけはちゃんと言ってやってなかったと思って」

モバP「彩華はそこまで小梅との付き合い長い方じゃないからな……その点お前なら、今日みたいに俺が居なくても、ちゃんと小梅のフォローしてやれるし。助かってるよ」

涼「……あのさ、Pサン。そういうことは、仕事終わったそのタイミングで言ってくれよな」

モバP「いやぁ、言うタイミングなかったろ、あのゴタゴタの中じゃ……」

涼「だいたいPサンのせいだけどな? ……ま、いいよ。忘れずに言ってくれたから許す」

モバP「これからも頼むな。……小梅は渡さんがな」フッ

涼「ははっ、言ってなって。渡すも何も、Pサンが手ぇ出したら普通にアウトだから」

あ、ちょっと順番ミスった
>>124→このレス→>>125



涼「だったらセクハラ発言すんな! ったく、アタシのことは胸しか見てないのかよ……」

モバP「んなこたぁないぞ。スタイルの良さなら彩華だって負けてないがな、お前の場合、セクシーショットでちょっと恥ずかしがってぎごちなさが出るのが逆にイイと評判が……痛い痛い痛い痛い待てコラ事故ったら小梅諸共全員あの世行きだぞわかってんのか」

涼「ちっ、そういう巻き添えさえ出なけりゃ容赦しないのに……!」

彩華「ちょっとぉ、あやかのことはどうでもいいわけぇ〜?」

涼「ああいや、別にそういうわけじゃ……」

彩華「んふふ、わかってるわよぉ。で、ほら、プロデューサーさん、本題はぁ?」

モバP(そう言った涼は窓の方に振り向いて、座席の陰、バックミラーの死角に隠れてしまったが……)

モバP(バックミラーに映っている小梅は、涼の方を見て楽しそうな笑顔だった)

モバP(袖まくりして素手を出してたことが普段より大胆にしてたのか、指で涼のほっぺたあたりをつっつきに行ったりしてな)

モバP(その後、お返しにもみくちゃにされてたのがデラ可愛かった。涼マジそこ代われ)

モバP(……ってな光景をずっと見てたら危うく本当に事故を起こしかけたが、まあ、未遂で済んだから良しとしよう、うん)


モバP(手……か)

モバP(手、てのは……ああいや別にオヤジギャグとかじゃなくて)

モバP(手は、総括的に言えば、「他のものに関わる」ための道具なんだよな)

モバP(俺が車を運転してるみたいに、物を動かすのはもちろん……)

モバP(触れたり、撫でたり、揉んだり、殴ったり、相手と手を繋いだり……)

モバP(「誰かに触れる」ためには、なくてはならない体の部位だ。まあ当たり前のことだが)


モバP(それを、覆い隠したままにしたがる意味は——)

………
……


モバP「ただ今戻りましたー」

涼「ただいまー」

彩華「ただいまぁ〜」

小梅「た、ただいま、です」

ちひろ「はい、お帰りなさい。大丈夫でしたか? プロデューサーに変なことされませんでしたか?」

モバP「俺が変なことするのを当然みたいに言うのやめてくれませんかね」

ちひろ「じゃあ今回は何も変なことしなかったんですか?」

涼「したよ。胸を揉まれた」

ちひろ「長い間お疲れさまでした。暇で暇で本気で何もすることが無い休みの日にくらいは面会に行ってあげますからね」

モバP「誤解じゃないけど誤解だ」

—休憩室

モバP「酷い目にあった……」ボロッ...

涼「当然の報いだよ」フンッ

モバP「事故だっつーに。しかも現行犯であれだけボコボコにしといてまだ殴るか!?」

涼「事情をちゃんと説明して、「これだけ痛い目見せたからもういい」ってとこをちひろサンの目の前で見せたからこそ仮釈放されたんじゃない。ほんとに首にならなかっただけマシだと思いなよ」

モバP「ああ、おかげさまで迂闊に人前を歩けん顔になったよ物理的に」

彩華「せっかくだからぁ、ゾンビっぽくメイクしてあげよっかぁ? 地がもうそれっぽい感じになってるからぁ、今ならあやかでもいい感じにできそうな気がするのよねぇ〜」

モバP「傷口に化粧品塗り込むとかどんな追い打ちだ」

彩華「でもぉ、ゾンビメイクしたら小梅ちゃんが喜ぶんじゃなぁい?」

モバP「…………」

涼「いいってさ。やっちゃえ」

彩華「りょおかぁ〜い♪」グイッ

モバP「ぎぃあぁぁぁぁぁぁ」

ガチャッ
小梅「な、なんか、B級ホラーみ、みたいな、悲鳴が……!」ワクワク

涼「別に映画とか見てるわけじゃないよ。プロデューサーサンの地声」

モバP「だがその息せき切って駆け付けたワクテカ顔」

モバP・涼「Good!」サムズアップ

彩華「あはっ、小梅ちゃんのことになると息ぴったりだねぇ〜」

小梅「そう……残念……あ、で、でも、プロデューサーさん、か、顔、格好良いです」

モバP「ありがとう。この顔(ゾンビメイク)で言われても若干複雑だけどありがとう」ナデナデ

小梅「えへへ……あ、ち、ちひろさんに、お菓子、もらってきたの……プロデューサーさんも、い、一緒に、食べる?」

モバP「よーし、せっかく小梅が誘ってくれたんだし、ご相伴にあずかろうかなー」

涼「誘われなくても居座る気満々だったくせに」

モバP「さて、お茶入ったぞー。今日はちょっと気温低いから熱めで」

涼「ん、ありがと。って熱っ」

モバP「湯飲みも熱いから気をつけろー(棒」

涼「渡してから言うなよ!」

彩華「やぁん、あっつぅ〜い。小梅ちゃんはだいじょぉぶぅ〜?」

小梅「だ、だいじょぶ、です。袖が、ある、から……」フリフリ

涼「……いや、キッチンミトンじゃないんだから」

モバP「……便利だな」

涼「それでその時小梅がさ——」

彩華「え〜、ほんとにぃ? やぁだ小梅ちゃん可愛い〜。あ、それならぁ——」

< キャッキャウフフ

モバP(ガールズトークが盛り上がり過ぎてて入り込めない……何か割り込もうとしたら涼のやつが露骨に被せてくるし)

モバP(仕方が無いので、せんべいかじりつつ小梅を愛でる)バリッ

小梅「ゃ、ぅ、そ、そんなこと、ない、です。だって——」フリフリ

彩華「えぇ〜? でもぉ〜——」ワイワイ

モバP(…………)ボリボリッ

モバP(アイドル同士の仲は、けっして悪いわけじゃないんだよな)

モバP(彩華となんか、今までそんなに顔合わせてる方じゃないのにな。むしろ、年上だし、性格とか趣味とか正反対だし、いかにも小梅にとって付き合いにくそうな相手なんだが)

モバP(小梅はペラペラしゃべるのは得意じゃないけど、その辺は涼が上手く話振って会話に引っ張り込んでるから、小梅一人置き去りにされてる感がないんだよなぁ)


モバP(……事務所に来たばっかの頃は、趣味が合う仲間もいないし、他人と喋るの苦手だしで、休憩室の隅でポツンとしてることが多かったのにな……)

モバP「……なあ小梅、ひとつ聞いていいか?」

小梅「ん、な、なに?」

モバP「いやぁ、大したことじゃないんだけどな? ……どうしていつも、そういう長い袖の服を着てるのかな、って」

小梅「……え、えと…………」

彩華「……ほら」ツンツン

小梅「ぅ、うん……」

小梅「え、と、その……わ、わらわ、ない?」

モバP「どんな理由でも笑うもんか」

小梅「そ、その……わ、たし、じ、実は……」

小梅「ひ……冷え性、で……」

小梅「だ、だから、こうやって、袖で、あったかく」

モバP「…………」

モバP(そういうオチか!!)

涼「何だよPサン、知らなかったの? 駐車場でも、アタシのジャケットのポケットに手ぇ突っ込んでたじゃん」

モバP「アレ伏線だったの!? いや普通気付かねぇよ! なんだこいつらイチャイチャしやがってとしか思わねぇよ!」

彩華「や、普通だったらぁ、女の子同士で「イチャイチャしてる」とは言わないんじゃないかなぁ」

小梅「ぁ、べ、べつに、そ、それだけじゃ、なく、て……」

モバP「え、じゃ他には?」

小梅「え、えと……」

小梅「こ、こうしてると、なんか、お、オバケみたいで」ブラブラ

小梅「た、たのし、……よ?」エヘヘ

モバP「…………」

モバP(可愛い)

涼(可愛い)

彩華(可愛いぃ〜)

モバP(なんかもう、リスカがどうとか真剣に考えてたのが馬鹿馬鹿しくなる可愛さですわぁ)

小梅「ぁ、べ、別に、その、それだけじゃ、な、なくて、ね……?」

モバP「お、おう、なんだ?」

小梅「な、なんとなく、袖、こうしてる方が……おち、落ち着く、って、いうか……」

小梅「なんか、安心する、って、いうか……」

小梅「だ、だから、こ、こういう服、す、好き、なんで、す……」オドオド

モバP「そうかぁ……」

小梅「で、でも……」

モバP「?」

小梅「ライブ衣装の時、は……て、手が出てても、何故か、そんなに寒く、ないんです……」

小梅「りょ、涼さんが、一緒だったり……出番の前に、プロデューサーさんが「頑張れ」って、言ってくれて……終わった後に、「よく頑張ったな」って、頭撫でてくれたり……」

小梅「お仕事、してると……なんだか、あったかい、の。ふ、ふしぎ、だけど……」

モバP「…………」

モバP「なるほどなぁ。ん、オッケオッケ、わかったよ」

モバP「ありがとな、答えてくれて」ナデナデ

小梅「ん……」エヘ

< プロデューサーサーン、ソロソロマタジムシゴトガタマッテマスヨー

モバP「……さてと。金の亡者が呼んでるし、俺はそろそろ仕事に戻るなー」

彩華「お疲れさまぁ〜」

モバP「お前ら、俺が居なくてもちゃんと仲良くし……いや涼、お前は小梅と仲良くするな、うん、これ以上しなくていい」

涼「お断りだよ」ギュー

小梅「ぁ、あぅ……」テレテレ

モバP「……お前、あんまり調子に乗ってたら、ホラー番組のレポーターの仕事に捻じ込んでやるからな? 覚悟しとけよ?」

涼「や、やるなら小梅とペアで出してよね……そういうの、小梅の方がよっぽど適役なんだしさ」

モバP「いや、出すなら愛海と出す。夜の墓場、不気味にざわめく木々。外灯もなく真っ暗な中を愛海と二人っきりで進む……怖いぞぉ」ヒッヒッヒ

涼「相方があの子って時点で、怖いの意味が180度変わるよねそれ」

モバP「ククク、特に涼は揉みごたえのあるモノを持ってるからなぁ……隙あれば揉みしだかれるのが目に見え——痛っ、こらやめろ、物を投げんな!」

涼「さっさと仕事行けスケベプロデューサー!」

ガチャッ パタン
モバP「ふぅ、退散退散。流石に熱々のお茶が入った湯飲み投げつけられちゃかなわん」

モバP「さて仕事仕事ー…………と見せかけて」コソコソ ピトッ


涼『まったくPサンときたら……』

彩華『そんなこと言ってぇ、実は満更でもなかったりするんじゃないのぉ〜?』

涼『……あんまりからかわれると、アタシも怒るよ、彩華サン』

彩華『やぁん、ごめんってばぁ』

小梅『で、でも、涼さん、む、胸おっきくて……ちょ、ちょっと羨ましい、です……わ、私……』

涼『…………』

彩華『…………』

彩華『えと、ほら、小梅ちゃんは多分これからが成長期だしぃ』

涼『そ、そうそう、あんまり気にすることないって』

小梅『そ、そう、かな……?』

モバP「あー、小梅はかなり痩せてるもんなぁ……フ、だがそれがいい」フヒヒ

彩華『でも涼ちゃん、ほんと胸おっきいよねぇ〜。あやかよりおっきいんだっけぇ?』

涼『そ、その話題はアタシも恥ずかしいからさ、もっと別の話しようよ。な?』

涼『あ、ほら、そういえば小梅、新しい映画のDVD借りてきたって言ってたじゃん。今度はなに借りてきたんだ?』

モバP(露骨に話題を逸らそうとしてる……なにこの乙女)ププ

小梅『あ、えっとね……じ、実は、今日、持ってきてる、の……!』

涼『え』

小梅『えっと……(ゴソゴソ)ほら、こ、これ……!』ジャーン←思い切り鮮血飛び散るパッケージ

涼『』

彩華『』

小梅『あ、あの……も、もうお菓子も、飲み物も、あるし……よ、よかったら、今からこれ、見ません、か?』

涼『えーっと、アタシはその……』

小梅『…………』ジーッ

涼『……よ、よしっ、それじゃ久々に、一緒に映画見よっか! いやぁ、楽しみだなー』アハハ

モバP(乾いてる、笑い声が乾いてるよ涼さん)

彩華『あ、あやかはこの後用事が……』

涼『ないよね? さっきホワイトボード見たけどこの後フリーだったよな?』ガシィ

彩華『』

小梅『あ、彩華さんも、よかったら、一緒に、見ま、しょ?』

小梅『その……彩華さんの、趣味……ネイルアート、教えて、もらったから……こ、今度は、私の好きなものも、み、見て、ほしいな、って……』

彩華『……え〜っとぉ……』チラッ

涼『ん、いいじゃん、一緒に見てくよね?』ニコッ 腕ガッシィ

彩華『……ん、ん〜、それじゃぁあやかもぉ、一緒に見せてもらおっかなぁ〜』

彩華『い、一応聞いとくけどぉ、やっぱり……怖いやつ、なのよね?』

涼『あー、うん、怖いっていうか……』

小梅『ち、血しぶき、とか、チェーンソーで[ピーーー]とか、そ、そういうの、い、一杯、出てくるの』ワクワク

彩華『わ、わぁ、楽しみだなぁ〜。……涼ちゃん、何か埋め合わせしてよねぇ?』ヒソヒソ

涼『大丈夫だよ彩華サン。……そのうち慣れる』ヒソヒソ

彩華『慣れてないよねぇ? 涼ちゃんあやかより付き合い長いのにまだ慣れてないよねぇ!?』

涼『人間時には諦めた方が楽になるよ?』

彩華『酷くなったぁ!?』

小梅『そ、それじゃ、再生します、ね……えへ、へ、みんなで、映画……楽しい、ね……!』

涼『お、おう……』

彩華『そ、そうだねぇ〜……』

涼・彩華(見るのがこれ系でさえなかったらな(ねぇ〜)……)

………
……


< \ドルン、ドルルン...ギュイィィィィィィィィグシャァッ! ドブシャァッ!/『ギャァァァァァ!』 ヒッ! アワワワワワ... エヘ、エヘヘ...

モバP「……ん、もういいだろ」

モバP(……小梅のことは、全然心配いらなかったな)

モバP(仕事関係のことは、俺がしっかりやってれば問題ないわけだし)

モバP(人間関係の方は、俺だけじゃなく、涼のやつもいる)

モバP(それに何より、小梅自身が、自分から他の人と触れ合おうとするようになった)

モバP「ハハッ、プロデューサーとしてはちょっとさびしいとこもあるんだけどな」

モバP「ま、そこはスキンシップで埋め合わせするとして」ゲヘヘ

モバP(さて、小梅のために……ってまぁ、小梅だけじゃなくて他のアイドル達のためでもあるんだけど)

モバP(俺もこれからビシバシ働いてかないとなぁ〜っ!)グッ

モバP(……とりあえず休憩室の扉には『ホラー映画鑑賞中』の札かけといて、と。さて、仕事行くかぁ!)クルッ

真奈美「やあ」

早苗「やっ♪」

モバP「」

モバP「えーっと……一応聞きますがどの辺から?」

真奈美「「さて仕事仕事ー…………と見せかけて」の辺りからだったかな」

早苗「「だがそれがいい」とかグヘヘとかフヒヒとか、もう全部バッチリ聞かせてもらったよっ♪」

モバP「」

モバP「い、いや、待ってください、今のは別に不埒な行いとかそういうのじゃなくてですね」

真奈美「覗きだろう?」スパァ

早苗「覗きだよね」ズパァ

モバP「覗きですハイ」ゴフゥ

真奈美「ふむ、認めたね? では、これからどうなるかもわかっているのだろう?」

早苗「美人なお姉さん二人がかりであーんなことやこーんなことをされちゃうんだから、嬉しいでしょー?」

モバP「どちらか一人ならともかく、二人がかりだと多分我々の業界でも拷問です」

真奈美「まあ、映画鑑賞の邪魔をしては悪いし、詳しい話は向こうで聞かせてもらおうか。さっき、涼の胸を揉んだとかいう話も小耳に挟んだことだしね」

早苗「あー、ついにやっちゃったかー。それじゃP君、アバラの一本くらいは覚悟しといてねっ♪」

モバP「ちくしょう! 結局こういうオチかよ!! 小梅の趣味に付き合うのは全然構わないけど、自分の体でリアルスプラッターは嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!」ズルズルズルズル


——その後、小梅のコレクションにアイドル事務所を舞台とした動画が加わったとか、加わらなかったとか。



おわり

くぅ〜疲(以下略
本当は「小梅ちゃん誕生日おめでとう! おめでとう!!」をしたかったのに色々と遅すぎた
あーもう小梅ちゃん可愛い!! 超可愛いよ!!! そんなに可愛いならCuteに来てくれてもいいのよ俺とタイプ一致ボーナス入るから

ここまで読んでくれた方、画像支援してくれた方、ありがとうございます
感想とかもらえたら多分ディスプレイの前で小躍りして喜びます
一応おまけのネタ幾つか浮かんでるので、またあとで投下しに来ますねー
ではではノシ

おまけ


真奈美「……少し疑問があるんだが」

ちひろ「あら、どうかしましたか、木場さん」

真奈美「それだ」

ちひろ「?」

真奈美「……例えば君は、あいのことを何と呼ぶ?」

ちひろ「あいさん?」

真奈美「では小梅のことは?」

ちひろ「小梅ちゃんです。だいたいは、成人してるかどうかでさん付けするかちゃん付けするかわけてますね」

真奈美「だが基本的に、「相手の名前」+「さんorちゃん」で呼んでいるだろう」

真奈美「なのになぜ、私のことは苗字で呼ぶんだ?」

ちひろ「えーと……あれ?」

真奈美「まあ、それは君に限ったことではないんだがね……。何故か私は、他の子達から苗字で呼ばれることが多いんだよ」

ちひろ「うーん……そういえばそうですね。なんででしょう?」

真奈美「私もそれが気になっているんだよ」

真奈美「最初は私が年長者だからなのかと思ったが、聞いていると、私と同世代以上のアイドルでも名前+さん付けで呼ばれているようだし……」

ちひろ「ああ……たしかに私自身、「あいさん」とか「礼子さん」って、普通に名前+さん付けで呼んでますしね……」

真奈美「だからこの機会に聞いておきたい。どうして私だけ苗字呼びなんだ?」

ちひろ「え、えーと……ほら、きb……真奈美さんって、歌も踊りもルックスも、全体的にハイスペックじゃないですか。だからこう、名前で呼ぶのが畏れ多い……とか?」

真奈美「他の子はともかく、君はそんなタマじゃないだろう」スパッ

ちひろ「」

ちひろ「気を取り直して理由を考えてみますけど……うーん、本当に、ただなんとなく、なんですよね」

ちひろ「多分、「木場さん」って響きが変に印象深く頭に入っちゃってるからだと思うんですけど、それが何でそこまで特別印象に残ってるのかまではちょっとわかりません」

真奈美「そうか……いや、些細なことを問い詰めて悪かったね」

ちひろ「あっ、待ってください! き……真奈美さんがそこまで訊ねてくるなんて、結構気にしてるんじゃないんですか?」

真奈美「……ふふ、我ながら幼稚だとは思うんだがね……」

真奈美「皆が名前で呼ばれている中、私一人苗字呼びだと、仲間外れ……というほどではないにしても、私は何かそんな風に、周りに壁を感じさせているのだろうか、と思ってね……」

ちひろ「真奈美さん……」

モバP「そんなことはないぞ」ポムッ

真奈美「っ!?」

モバP「小さい子達の面倒もよく見てくれてるし、皆、お前に本当によく懐いてる。それは皆のことを一番よく見てる俺が保証する」ナデナデ

モバP「壁なんかない、ちゃんと皆から慕われてるさ。だから大丈夫だよ——真奈美」キリッ

モバP「」プシュー

真奈美「……呼び捨てにしながら女性の頭を気安く撫でるとは、随分と偉くなったようだなモバP」パッパッ

ちひろ(す、すごい……プロデューサーさんのライフゲージがあっという間に真っ赤っかに……!)

モバP「だ、だって、話聞いてたら名前で呼んで欲しそうだったから……」ゼェゼェ

真奈美「それはたしかに間違っていないが、君に呼び捨てにされるのは何か腹が立つ」ゴスッ

モバP「」チーン K.O.!

真奈美「まったく彼ときたら……仮眠室にでも放り込んでおくとしようか」

ちひろ「……口ではそう言いつつ、なんか嬉しそうにしてませんか?」

真奈美「事務仕事で疲れているだろう、君も昼寝したらどうだ?」コキッ

ちひろ「いっ、いえいえ、プロデューサーさんが寝ちゃってますし、その分私がしっかり働かないと! ね!?」アハハ

真奈美「ふっ……まあたしかに、私達が表舞台で輝けるのは君やプロデューサー君の働きあってのものだからね。今後とも、よろしく頼むよ」ニコ

ちひろ(やっぱり迂闊に敵に回しちゃダメですねこの人は……)

ガチャッ
光「たっだいまー! 南条光、今日のレッスンもバッチリ決めてきたぜ!」ビッ

ちひろ「あ、お帰りなさい光ちゃん」

真奈美「お帰り。頑張っているようだね」

光「あっ、キバさんだー! ねえねえ、また前みたいにアクションの見本見せてよ……じゃなかった、ください!」

真奈美「ふふ、別にタメ口でも私は気にしないよ? まあ、また時間のある時にね」

光「やった! 約束だからね! それじゃアタシ、Pに用があるから!」タタタッ

< ネェP、アタシモソロソロアタラシイイショウホシインダケドー! オーイ、P、ドコイッタンダヨー?

真奈美「いつ見ても元気のいい子だな」

ちひろ「あー……今わかりました、「木場さん」呼びが妙に印象に残ってた理由」

ちひろ「光ちゃんです、あの子の「キバさん」って呼び方、なんかちょっと変わったイントネーションしてるので、それで変に頭に残っちゃったんですね」

真奈美「ふむ、なるほど……たしかに、思い返してみれば、「木場さん」呼びの年少組は、光と親しい子が多かったような気もするな」

真奈美「しかし、それならそれで、どうしてあの子が苗字呼びなのかが謎だな」

ちひろ「うーん……それは本人に聞いてみないと何とも……というか、さっきのアクションの見本がどうとかって、何のことですか?」

真奈美「ああ……いつだったか、光とダンスレッスンがかち合ったことがあってね」

真奈美「あの子が厳しいレッスンにバテていたので、息抜きがてらに、少しだけ、彼女の特撮ごっこに付き合ってあげたことがあるんだよ」

ちひろ「え、じゃあ真奈美さんが、「変身!」とか言ってポーズ決めたりしてたんですか? それとも怪人役で「ぐわーやられたー!」とかやってたんですか!?」ワクワク

真奈美「ん、いや……まあ、少しだけ、ね。しっかりとレッスンを重ねれば、こういう見栄えのいい動きも出来るようになるぞ、と奮起させるつもりだったんだが……えらく気に入られてしまってね」

ちひろ「へぇ、そうなんですかー」ニヤニヤ

真奈美「その顔はやめろ。……それで、何故かトレーナーまでノリノリになって、仮面ライダーの話で盛り上がってね……まあ、あの子と打ち解けるきっかけになったと思えば別にいいんだが」

ちひろ「なるほどー……ん、仮面ライダー? ……あー、それでですか」

ちひろ「ほら、こういうライダーが居るんですよ」カチカチッ

真奈美「ふむ……なるほどね。あのイントネーションはここから来ていたのか」

ちひろ「苗字呼びが広まってる原因がわかったところで、どうしましょうか。私の方から、それとなく皆に名前で呼ぶよう働きかけておきましょうか?」

真奈美「いや、別に壁があるわけではないことがわかっただけで十分だ。それにその、何というか……名前で呼んでくれと頼んで回るのも、子供が駄々をこねているようで少々みっともない」

モバP「ほんとは気にしてるくせにぃ」

真奈美「ライダー……キック」

モバP「ぶるぉあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」ズゴガッ!

光「おおっ、すごいな、完璧なライダーキックだ!」キラキラ

ちひろ「あ、光ちゃん、プロデューサーさんに用があったんでしょ? そこのやられた怪人役の人、持っていくの手伝ってください」

光「はーい」

ガチャッ
小梅「い、いま、B級スプラッターみたいなひ、悲鳴、が……!」ワクワク

真奈美「おや小梅か。おはよう。残念ながら、そういう映画を見ているわけではないよ。プロデューサー君の地声だ」

小梅「そ、そう……残念……」

真奈美「……それにしても、君は本当にそういう作品が好きだな」

小梅「えへ、へ……あ、も、もし、よかったら、今度、一緒に見ません、か……? お、おすすめの、映画、も、持ってきま、きますから……!」

真奈美「ん、構わないよ。では、互いのオフが上手く噛み合った時にでも、そのオススメを持ってきてくれるかい?」

小梅「ほ、ほんと、ですか……!? ぁ、あ、ありがとう、ございます、真奈美さん……!」エヘヘ

真奈美「……今何と?」

小梅「? えと、ありがとう、ございます、って……」

真奈美「その次だ」

小梅「真奈美さん?」

真奈美「それだ」

小梅「えと……ぃ、いや、でしたか……? あ、みょ、苗字で呼んだ方が、よ、よかっ」

真奈美「そんなことはない」

小梅「???」

真奈美「あ、いや、いいんだ。……すまない、こんな問い詰めるような真似をするつもりではなかったんだが……」

小梅「な、何か、悩み事、です、か……? ぁ、あの、わ、私でよかったら、き、聞きます、けど……」

真奈美「ふふ、申し出はありがたいが、倍ほども年齢が違う子に相談する大人というのもな」

小梅「う……た、たしかに私じゃ、その、な、なんにも、できないけど……で、でも、それで、真奈美さんの気持ちが、す、少しでも、軽くなる、なら……」

真奈美「……君は、私のことを怖いと思ったことはないのかい?」

小梅「こわ……い?」キョトン

真奈美「身長も年齢もこれだけ差があって、しかも、海外帰りで事務所に入ったタイミングも遅い、よくわからない大人の人。年少組の子達にとっては、壁を感じるには十分な条件だと自己分析しているんだがね」

小梅「んん……よ、よく、わかりま、せん」

小梅「で、でも、怖いかどうかで、言ったら、別に、全然……え、映画とかだと、もっと凄いのが、い、いっぱい、出て、きます、し……」

真奈美「いや、君が好んで見ているような映画の怪物と比べられても困るんだが」

小梅「あ、そ、そうじゃ、なくて……えと、真奈美さんは、や、優しい、です、し」

真奈美「……私がか?」

小梅「はい!」

小梅「お、踊りも、歌も、すごく、上手、ですし……私、達が、上手くできなくて困ってたら……厳しいけど、丁寧に教えてくれます……」

小梅「私なんかにも、最初から、りょ、涼さんみたいに、普通に、話しかけてくれて……」

小梅「い、一緒に仮装した、ハロウィンも、た、楽しかった、ですし……!」

真奈美「…………」

小梅「だから、な、なんて言うか、その……わ、私にとっては、格好良い、お母さん、み、みたいな……」

真奈美「……私はまだ未婚なんだが……せめて「格好良いお姉さん」くらいにしておいてくれないか?」

小梅「あっ、すっ、すいま、せん……!」

真奈美「ふふっ、いや、別に構わないよ。うん、君はそのままの君でいてくれ」ナデナデ

小梅「え、えへ、へ……?」

真奈美「そういえば、今日は何か持ってきているのかい? 映画のDVD」

小梅「え、あ、こ、この前借りたのが、ひとつ、あ、あります、けど……?」

真奈美「では、君さえ良ければ、これから一緒にそれを見ないか? 今思い出したんだが……」

真奈美「ちょうど今日は、君も私もこの後の予定がないんだよ」フフッ

小梅「あ……う、うん! うん! じゃ、じゃあ、すぐ、取って、きます、ね!」タタッ

真奈美「ああ、慌てなくていいからね? 私はその間にでも、休憩室に居るホラー耐性のない子達に警告を……」

小梅「と、取って、きました!」タタタッ

真奈美「またえらく早いね? やれやれ……ホラーが苦手な子達にとっては不意打ちになってしまうが、それはまあ諦めてもらおうか……」

小梅「ぁ、ぇと……」ソーッ

ギュ

真奈美「?」

小梅「……」ドキドキ

真奈美「……ふふふ、よし小梅、ではこれから二人で、休憩室で安穏としている連中を恐怖のどん底に突き落としに行こうじゃないか!」ギュッ

小梅「う、うん……!」エヘヘ



おまけのおわり

作中で、他のアイドルからの呼び方に自分の木場さん呼びが素で出ちゃったことへのフォロー考えてたら、苗字で呼ばれるのは壁があるからなのかなぁと密かにしょんぼりしている可愛い真奈美さんが視えたので書いた。反省はしていない
ハロウィン木場さん美人だよ! お菓子ください血吸ってください
なおこの後、ナンジョルノに軽く泣きが入った模様

おまけネタもいっこあるんで、そっち投下し終わったら依頼出しときますわー

おまけ2


—また別の日


モバP「あ゙ー……すいませんちひろさん、やっぱちょっとしんどいっす」フラフラ

ちひろ「あらら、風邪ですか? 最近ちょっと暖かくなってきたと思ったら、一気に冷え込みましたからねー」

モバP「そうなんですよ、油断してました。おまけに昨日は、遅くまで小梅フォルダを整理してたから寝不足で……」ファァ

ちひろ「そんなプロデューサーさんに朗報です! 超得SHOPでスタドリが10+1本ついてなんと」

モバP「まあこのくらいならちょっと休めば仕事できる程度に回復すると思うんで、仮眠室行ってきますね」サッ

ちひろ「……おまけでエナドリも」

モバP「買いません」

ちひろ「今なら小梅ちゃんの写真も」

モバP「買……買いません。KAKINして欲しかったら小梅の新衣装でも持ってきてください」

ちひろ「くっ、全17種類+シークレット3種類のランダム封入で美味しい商売ができるかと思ったのに」

モバP「そういうのやめてマジでやめて」

—仮眠室

ガチャッ
モバP「あー……やっぱビミョーに体がだるいな……今日は担当アイドルもほとんどオフだし、一時間だけ寝かせてもらおう」

モバP「体調も……まあこのくらいなら、寝れば大分マシになるだろ。目覚ましタイマーセットしてと……」カチカチ

モバP「ふぁあ……んじゃ、おやすみなさい」バサ

モバP「…………Zzz……」


………
……



ガチャ キィ...

小梅「ぷ……プロデューサー、さん……?」コソコソ

小梅(休憩室に置いとこうと思って、DVD、持ってきたら……ぷ、プロデューサーさんが、体調、崩してる、って……)

小梅(だ、大丈夫、かな……?)ソーッ...

小梅「……ぷ、プロデューサー、さん……?」ヒソヒソ

モバP「くかー……」Zzz...

小梅(ね、寝てる、みたい……お薬とか、ちゃんと飲んだの、かな……?)

小梅(ち、ちひろさんは……)

ちひろ『小梅ちゃん、普段の仕返しをするなら今がチャンスですよ!』ニコーッ

小梅(……とか、言ってたけど……)

小梅(しか、えし……? お返しの、言い間違い、かな……? えへへ、うっかりなちひろさん……)クスクス

ちひろ『』ガーン

モバP「んん……」モゾモゾ

小梅(あ、と、扉ずっと開けてたら、さ、寒いよ、ね……)

小梅「お、お邪魔しま、す……?」ソーッ...ガチャ

モバP「すぴー……」Zzz...

小梅「よ、よく寝てる、み、みたい……」ヒソヒソ

『…………』

小梅「そ、そんなこと、ないよ……? 優しくて、た、頼りになる、ひと」エヘヘ

『…………』

小梅「え? べ、別に、様子、見に来た、だけで……」ヒソヒソ

『…………』

小梅「……ちゃ、チャンスとか、そういうの……よ、よくわからない、から」アセアセ

『…………』

モバP「ぐー……ぐ、ぅ、ぐががっ」モゾモゾ

小梅「あっ、だ、だめっ、な、なんか変な夢、見てるみたいだから、ま、枕元に立っちゃ、だめ……!」アセアセ

モバP「むにゃむにゃ……」Zzz...

小梅「良かった、お、落ち着いた、みたい……」ホッ

小梅「な、慣れてない人にやるのは、め、ね?」ヒソヒソ

『…………』

小梅「うん、や、約束……あなたのことも、だ、大事、だけど……大事だから、ほ、他の人にも、嫌いになって、ほしく、ない、から……」ヒソヒソ

『…………』

小梅「……うん。いつか、み、皆にも、紹介できたら、い、いいのに、ね……」

モバP「すーっ……」Zzz...

小梅「プロデューサーさん……よく寝てる……」

小梅「ね、熱、あるのか、な……ちょっと、汗、かいてる、みたい……」

小梅「た、タオルとか……」キョロキョロ

小梅「……な、ない、の、かな……」

小梅「……ん、べ、別に、いっか」

小梅「袖、で……」ポムポム フキフキ

小梅「えへ、へ……いつもの、お返し……私、から、プロデューサーさんに、なでなで、してる、みたい……」

『…………』

小梅「///」ボフッ

小梅「そ、そういう、い、いじわる言うのも、め、めっ、だから、ねっ……!?」

モバP「すかー……」Zzz...

小梅「あ、し、しー……しー、ね?」ヒソヒソ

モバP「んむむ……」Zzz...

小梅(プロデューサーさんの、寝顔……)ジーッ

小梅(いつも顔、見てる筈なのに……な、なんか、新鮮……)

小梅(ちひろさんは……)

ちひろ『もし眠り込んでたら、チャンスですよチャンス! え? もちろんコレに決まってるじゃないですかぁ』ニッコー

小梅(……とか言って、油性ペン、見せびら、かしてたけど……)

小梅(ね、寝てる間に、ゾンビのメイクとか、してたら……起きてから、驚く、かな……?)ワクワク

小梅(で、でも、また今度、ね……今は、ちゃんと休ませてあげないと、だから……)


モバP「んがー……」Zzz...

小梅「…………」ジーッ

小梅「……」ツンツン

モバP「ふがっ……ぐー……」Zzz...

小梅「えへへ、な、なんか、面白い、かも……」クスクス

小梅「……熱、まだあるの、かな……」

『…………』

小梅「……/// お、おでことおでこは、は、はず、恥ずかしい、から……こ、今度、今度、ね……!」

『…………』

小梅「い、いいからいいのっ……!」

小梅「そ、袖、ちょっと、まくって……」ゴソゴソ

小梅「…………」ソーッ...

小梅「……、」ピトッ

モバP「んんっ……」Zz...

小梅(プロデューサーさんのおでこ……ちょっと、熱い、かも……)

モバP「……ふぅ……」Zzz...

小梅(この前、涼さんが……私の、手、冷たいって、言ってたから……き、気持ちいい、かな……?)ナデナデ

モバP「…………」Zzz...

小梅「…………」ナデナデ

小梅(……な、なんだろ、なんか……ちょっと、イケナイことを、し、してるよ、な、気が……して、きた……)カァァ

小梅(べ、別に、へ、変なこっ、こととか……何にも、して、ないのに、ね……)ナデナデ

モバP「……んむ、こう、めぇ……」モゾ ギュッ

小梅「!!!!!?」ドキィッ!!

小梅「ぷっ、ぷぷ、プロ、デューサー、さっ……お、起き、て……!?」ワタワタワタ

モバP「んがー……」Zzz...

小梅「ね……寝ぼけて、た、だけ……?」ドキドキ

小梅「あ……でも、どうしよ……手、握られ、ちゃった……」

小梅「プロデューサーさんの手……大きい、な……」

小梅「それに、なんだか……とっても、あったかい……」エヘヘ

『…………』

モバP「……ぅぐぐぐ」モガモガ

小梅「あっ、まっ、枕元、立たなくて、いっ、いいっ、からっ……!」アセアセ

モバP「んむむ……ぅぇ……」ムニャムニャ

小梅「……?」キョトン

モバP「……こう、め……ょく、がんばっ……な……」Zzz...

小梅「ふふ……プロデューサーさん、夢の中でも、仕事、してる……」

モバP「……こ、め……」Zzz...

小梅「うん、こ、ここに、いる、よ……」

モバP「……んどの、ぉ仕事は……カフェ……冥、土……服……」Zzz...

小梅「うん……可愛い、服、新鮮、だった……」

モバP「……ハロ……ィン……っておき、の、ぃしょぉ……」Zzz...

小梅「うん……皆でした、仮装、す、すごく、楽しかった……!」

モバP「……ぉんどは、雪山……ォケ……うぅ……死体が……」Zzz...

小梅「えへへ……あ、あの時は、驚かせちゃって、ごめんな、さい……」

モバP「……へへへぇ、ぉうめぇ……ォディショ……ぅかく、った、ぞ……」Zzz...

小梅「うん……うん……」

モバP「……こぅめぇ……ぇったい、トップ、ぁいどぅ、に……」Zzz...

小梅「……うん、私、がんばる、から、ね……!」ギュ

モバP「にへぇ……」Zzz...

小梅「あは、ぷ、プロデューサーさん、変な、顔……」クスクス

小梅「……ふぁ……」

小梅(んん……今日、休み、だからって……昨日は遅くまで、映画、見てたから……)

小梅「ふわぁ……んー」ゴシゴシ

小梅「……プロデューサーさんも、寝てる、し……ちょっとくらい、いい、よね……?」

小梅「……ぉ、おやすみ、なさい……」ファァ

小梅「…………Zzz……」


………
……

モバP(……ありのまま、今、起こったことを話すぜ!)

モバP(ちょっと仮眠取って目ぇ覚ましたら、目の前で天使が寝てた)

モバP(なにを言ってるのかわからねーと思うが、俺も何が起きたかわからなかった……)

モバP(猫だの犬だの、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ……もっと素晴らしい癒しってものを味わったぜ……!!)

モバP「ていうか、え? 何で手握った状態で寝てんのマジで。これどういう状況?」

モバP「……小梅の手……細くてスベスベでちょっと体温低くて……もう一言で言うと超イイなぁ……」ニヘェ

小梅「んん……」Zzz...

モバP「っと。口チャック。口チャックな?」シーッ

小梅「…………プロデュ……さ……さん……」Zzz...

モバP「……おう、ここに居るぞー」ヒソヒソ

小梅「えへ、へ…………だい、す……、…………ぐぅ」Zzz...

モバP「だいす……だいす何!? ダイス!? 駄椅子!? あぁぁぁあと一文字頑張れよお前ぇぇぇ……!」ウギギ

モバP「……あー、もう。ほんっと可愛いなぁこいつめ」ナデナデ

小梅「ん……んふふ……」Zzz...

モバP「こいつめこいつめ」パシャパシャ

モバP(保存、と……)ポチポチ

モバP「……しっかしほんとどうしよコレ。起きて仕事しようにもがっちり手ぇ握られちゃってるし……」

モバP「起こしちゃうのも悪いしなぁ」

目覚まし『ジリr——』ガッ

モバP「んー、セットしてたはずの目覚ましも鳴らないしなー、もう少し寝過ごしちゃおっかなー。そう不可抗力、不可抗力ですよこれは」ウンウン

モバP「不可抗力なら仕方ないよな、うん仕方ない。何せこんな天使が添い寝してくれてるんだもんな! ヘッ、仕事なんてやってられっかよ! 全部ちっひに丸投げだぜ!」

モバP「てことで俺も二度寝しよう。ああ、ここは天国か……」ファァ

モバP(おっと、小梅にも毛布半分かけてやってと)

モバP(あぁ、いいなぁ、ほんと……)


モバP(こいつとなら、良い夢見れそうだ)



おわり

なおこの後、仮眠室にガサ入れが入った模様。

とりあえずこれで書きたかったネタ全部書けたので、ホントのホントに終わりです。
初SSだったので途中で頓挫しないかと自分でヒヤヒヤしてましたが、なんとか書き切れてよかったです。予想以上に長くなっちゃいましたが……
ここまでお付き合い頂きありがとうございました! 起きてから依頼出しにいくので、それまでに感想とか付けてくれたら『あの子』がお礼を言いに行くよ


小梅の手はいつも袖で隠されてるから、直接触れられる刺激には敏感とかそんなだと良い(挨拶

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