ミサト「アスカー。ちょっちいいー?」アスカ「何ー?」 (36)

ミサト「水曜の夜ね、シンジくん居ないらしいけど、私も仕事で帰れないの」

アスカ「え?」

ミサト「夕飯どうする?」

アスカ「…ちょっと待って。なんで水曜、シンジ居ないの?」

ミサト「あら、聞いてない?鈴原くんちにお泊まり」

アスカ「はぁ?」

ミサト「男子会よ、男子会」

アスカ「…はあぁあ?」

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—シンジの部屋


ガラッ


アスカ「バカシンジ、水曜居ないんだって?」

シンジ「わ、アスカ…。うん、そうだよ」

アスカ「私にも一言断っときなさいよ」

シンジ「ご、ごめん…」

アスカ「鈴原んちに泊まるとか?」

シンジ「うん。ケンスケとカヲルくんと一緒にトウジの家で勉強会なんだ。ほら、木曜からテストだから」

アスカ「へー…、想像しただけでサッムい絵面。ホモ集会ね」

シンジ「もう、アスカはすぐそうやってバカにするから言いたくなかったんだよ…」

アスカ「あん?」

シンジ「…………なんでもない」

アスカ「ま、いいわ。それだけ聞きに来ただけだから。じゃ」

シンジ「う…うん」

—火曜日。学校帰り


トウジ「明日の事やけど、シンジと渚はワシの家知らんやろ?ケンスケと校門前で合流して一緒に来たらええで」

シンジ「うん、そうするよ」

カヲル「楽しみだね、シンジくん」

シンジ「うん!」

ケンスケ「トウジんとこの妹さん、可愛いんだよなぁ」

シンジ「そうなんだ?」

トウジ「そらもう!目ん中に入れても痛くないっちゅうんはまさにあのことや」

シンジ「…そっか…」

トウジ「…あ、ああ、心配すんなやシンジ。もう怪我は完治しとるし、あいつもお前に感謝しとるからな」




ヒカリ「仲良いわね。あの4人」

アスカ「バカ同士、波長が合うんじゃないの」

ヒカリ「ふふ…そうかも」

アスカ「それにしても、あいつらが4人集まって勉強やろうなんて…うまくいくのかしら」

ヒカリ「泊まり込みって話だし、ひょっとして最初から勉強より対戦ゲームでもするのが目的だったりして」

アスカ「うわ、ありうる」

マリ「ひーめっ♪今帰り?」

アスカ「きゃっ!?………コ…コネメガネ!どうしたのよ」

マリ「いやー、歩いてたらたまたま姫の後ろ姿が見えてさ〜」

ヒカリ「?」

マリ「お?この可愛い子は姫のお友だち?」

アスカ「…。ヒカリ、一応紹介しとくわ。これ、私と同じくエヴァのパイロットやってるコネメガネ」

マリ「真希波・マリ・イラストリアスでっす」

ヒカリ「初めまして、真希波さん。私、洞木ヒカリです。アスカと同じクラスの」

マリ「マリでいいよん。私もヒカにゃんって呼ぶから♪」

ヒカリ「ヒ…ヒカにゃん?」

マリ「あ。気に入らない?」

ヒカリ「う、ううん、そんな事ない!ありがとう、よろしくね。マリ」

マリ「ところでぇ…さっきまで何の話してたの?」

アスカ「別に大した話題じゃないわよ。あそこの3バカ+ホモの話」

ヒカリ「鈴原…って言ってもわかんないか。えっと、あのジャージの男子なんだけど、彼の家に明日あの4人が泊まり込みで勉強会するんだって」

マリ「ふぅん。そんなに厄介な宿題出てるの?」

アスカ「ううん。明日からテストなのよ」

ヒカリ「本当は勉強会なんて口実で、単に夜通し遊びたいだけなんじゃないかなって、今アスカと話してたの」

マリ「へえぇえ。…なんか、いいにゃ〜そういうの。中学生っぽい」

アスカ「はぁ?どこが…」

マリ「いーい事考えた!」

ヒカリ「なになに?」

アスカ「気をつけてヒカリ…コネメガネの考える事だもん、ロクな事じゃないわよ。どーせ」

マリ「私たちも仲間に入れてもらおうよ?」

ヒカリ「!!?」

アスカ「なっ…何いきなりバカな事言ってんの!ずえぇぇえ〜ったい嫌よ、学校以外の場所でまであんなうるさい奴らと一緒なんて!」

ヒカリ「あ、あの、マリ、それは……ッ…(…だ、だってそれって鈴原もいるって事だしっ……)」

マリ「おーい、そこの4人組!ちょっと待ってよー」

ケンスケ「ん?」

トウジ「何や?」

ヒカリ「あああぁ」

アスカ「あのバカ…!」

ケンスケ「誰?」

シンジ「あれ…?真希波さn」

マリ「メガネくん、ジャージくん、初めまして!」

トウジ「な、何や何や?」

カヲル「彼女も、僕やシンジくんと同じエヴァのパイロットだよ」

マリ「そう!エヴァンゲリオン8号機のパイロット、真希波・マリ・イラストリアスでっす」

ケンスケ「へぇ、エヴァのパイロットなのか!いいなぁ…!!」

マリ「にっしし。いいでしょー」

シンジ「あの…ところで真希波さん、一体どうしたの?」

マリ「あ、そうそう。あのさ、君たち明日お泊り会するんだって?」

トウジ「き…気色悪い言い方すんなや。『勉強会』や、『勉強会』」

マリ「唐突だけどさ、そのお泊り会及び勉強会、私たちも参加させてよー」

シンジ・トウジ・ケンスケ「!?」

アスカ「もう、勝手に話を進めないでよコネメガネ!私もヒカリもそんなの参加したいなんて一言も言ってないから!!」

ヒカリ「……」

トウジ「お…、…なんや、イインチョもおるんか」

ヒカリ「あっ、いや、…えっと、なんていうか、成り行き…で。……で、でも、あの、いいの!いきなりそんな大人数で押し掛けちゃ鈴原の家だって迷惑だし…」

トウジ「め、迷惑って事はあらへん!…と言いたいとこやけど、んー…さすがに3人も増えるとなると、ちーとばかし…


マリ「あ…そっか。実家じゃさすがに迷惑かかっちゃうかにゃ…」

アスカ「ほら、もうわかったでしょ。諦めなさいよ」

トウジ「…まあ、お前らの提案もそんなに悪ないけどな」

ケンスケ「ぶっちゃけ男ばっかより女子も居たほうが気持ち的にも絵面的にも色々と…」ボソッ

マリ「あ!じゃあさじゃあさ、いっそ会場変更するっていうのはどうかにゃ?ジャージくんや他のみんなが良ければ、だけど」

トウジ「ワシは別に構わんで」

ケンスケ「俺も!」

カヲル「いいよ。人数は多い方が、きっと楽しいからね」

シンジ「えっと、…じゃあ、僕も」

アスカ「ちょ、ちょっとちょっと、マジで言ってんのあんたたち?」

ヒカリ(が、学校の行事でもないのに鈴原と泊まる…? …ええええ、いくら2人きりじゃないって言ったって…!)

レイ「話は聞かせてもらった」ガラッ

トウジのセリフのかぎかっこ早速ミスったので投下し直します…申し訳ない

ケンスケ「誰?」

シンジ「あれ…?真希波さn」

マリ「メガネくん、ジャージくん、初めまして!」

トウジ「な、何や何や?」

カヲル「彼女も、僕やシンジくんと同じエヴァのパイロットだよ」

マリ「そう!エヴァンゲリオン8号機のパイロット、真希波・マリ・イラストリアスでっす」

ケンスケ「へぇ、エヴァのパイロットなのか!いいなぁ…!!」

マリ「にっしし。いいでしょー」

シンジ「あの…ところで真希波さん、一体どうしたの?」

マリ「あ、そうそう。あのさ、君たち明日お泊り会するんだって?」

トウジ「き…気色悪い言い方すんなや。『勉強会』や、『勉強会』」

マリ「唐突だけどさ、そのお泊り会及び勉強会、私たちも参加させてよー」

シンジ・トウジ・ケンスケ「!?」

アスカ「もう、勝手に話を進めないでよコネメガネ!私もヒカリもそんなの参加したいなんて一言も言ってないから!!」

ヒカリ「……」

トウジ「お…、…なんや、イインチョもおるんか」

ヒカリ「あっ、いや、…えっと、なんていうか、成り行き…で。……で、でも、あの、いいの!いきなりそんな大人数で押し掛けちゃ鈴原の家だって迷惑だし…」

トウジ「め、迷惑って事はあらへん!…と言いたいとこやけど、んー…さすがに3人も増えるとなると、ちーとばかし…」

マリ「あ…そっか。実家じゃさすがに迷惑かかっちゃうかにゃ…」

アスカ「ほら、もうわかったでしょ。諦めなさいよ」

トウジ「…まあ、お前らの提案もそんなに悪ないけどな」

ケンスケ「ぶっちゃけ男ばっかより女子も居たほうが気持ち的にも絵面的にも色々と…」ボソッ

マリ「あ!じゃあさじゃあさ、いっそ会場変更するっていうのはどうかにゃ?ジャージくんや他のみんなが良ければ、だけど」

トウジ「ワシは別に構わんで」

ケンスケ「俺も!」

カヲル「いいよ。人数は多い方が、きっと楽しいからね」

シンジ「えっと、…じゃあ、僕も」

アスカ「ちょ、ちょっとちょっと、マジで言ってんのあんたたち?」

ヒカリ(が、学校の行事でもないのに鈴原と泊まる…? …ええええ、いくら2人きりじゃないって言ったって…!)

シンジ「でも…場所を変更するって言っても、どこにするのさ?」

マリ「…やっぱそこだよにゃー。一番の問題」

アスカ「うちは多分ダメよ。ミサトやペンペンもいるし、いくらなんでもこんな大人数一度に泊めるなんて」

ヒカリ「うーん…、うちも姉妹が居るから、ちょっと難しいかな…」

ケンスケ「俺んちも今はちょっと無理だな。パパの仕事が立て込んでるみたいだから許可取るの難しそうだし」

カヲル「…僕の部屋、と呼べるところはネルフ内にあるから、このメンバーだと厳しいね」

アスカ「言いだしっぺのあんたはどうなのよ?」

マリ「うちかぁ…、うーーーん…ちょっと今足の踏み場が無いカンジ…」

アスカ「じゃ、やっぱりこの話は無しね。行こ、ヒカリ」

マリ「ちょ、ちょっと待ってよ姫ー!お泊り会は明日でしょ?今からソッコーで帰って片付ければなんとか………… …あ」

シンジ「? …あ」


レイ「………」スタスタ


マリ「…」

アスカ「ちょっと、あんたまさか」

マリ「不思議ちゃーんちょっと待ってー!」タッタッタッタッ

アスカ「やっぱり…」

レイ「…。何?」

マリ「やっほー。あのね、ちょっと相談があるんだけど聞いてくれるかにゃー」

レイ「…相談?」

マリ「実はかくかくしかじかで———……… …って話なんだけど」

レイ「……」スタスタ

マリ「ああっ!ま、待ってよー」

レイ「碇司令の命令でもないのに、そんな勝手な真似できないわ」

マリ「えー…。たまには子供同士交流して親睦を深めるのも重要だと思ったんだけどにゃー…」

レイ「……」

マリ「それにわんこくんノリノリなんだよにゃー…この話、ナシになったら悲しむかにゃぁ…でも場所が無いならしょうがないかぁ…」チラッ

レイ「碇くん…が?」チラッ



トウジ「なんや、なんかあいつらめっちゃシンジの事見とるで」

シンジ「?」



マリ「おーい、わんこくんたちごめーん。やっぱりこの話は………」

レイ「…待って」

マリ「ん?」

レイ「……」

マリ「みんなー、朗報!」

レイ「…私の家、使っていいわ」

シンジ「えっ」

トウジ「ほんまかいな…」

レイ「ええ。構わないわ」

アスカ「ったく、何言われたんだか知らないけどエコヒイキのやつ、ホイホイ乗せられちゃって…」

ヒカリ「でも…綾波さん、本当にいいの?迷惑になるんじゃ…」

レイ「平気。1人暮らしだから」

マリ「じゃー決まりね!楽しみだにゃー」

アスカ「一応言っとくけど、荷物は最小限に抑えなさいよ」

マリ「ラジャ!」

ケンスケ「それじゃあ明日、授業が終わったらどっかで合流してそのまま行くか」

トウジ「それが良さそうやな。…んじゃ今日はワシ帰るわ。明日の準備やら色々せなあかんからな」

シンジ「うん。じゃあみんな、また明日」

—同日夜。葛城家


ミサト「へーえ。それで結局アスカたちもレイの家に泊まる事になったの」

アスカ「まーね」

シンジ「正直、僕、アスカも参加してくれるとは思ってなかったよ」

アスカ「…まぁ…なんだかんだ言ってヒカリも楽しみにしてそうだったし、私がぐずるのも悪いかなって」

ミサト「そんなこと言ってぇ…シンちゃんが他の女の子たちと一緒に行くのに1人だけ残るのも嫌だったんでしょ、アスカ?」

アスカ「はぁ!?なっ…な、何言ってんのよミサト!そんなんじゃないわ!!」

シンジ「?」

アスカ「バカシンジ!あ、あんたもじろじろ見てないで、ご飯食べたらとっとと準備してさっさと寝なさいよ!」

シンジ「う、うん…?」

シンジ(…な、なんだよアスカ、急にお母さんみたいな事言い出して…)

—レイの自宅


レイ(………)

レイ(明日、みんなが泊まりに来るのね)

レイ(……)

レイ(………)


…ピッ


………


レイ「もしもし…、赤木博士」

レイ「…お願いしたい事があります」

—翌日、夕方。レイのアパート前


アスカ「ここ?エコヒイキの住んでるとこ」

シンジ「うん。えっと…確か402号室、だったかな」

ケンスケ「ん…?402号室の前、誰か居るぞ?」

リツコ「シンジくん。こんにちは」

シンジ「あれ?リツコさん」

リツコ「今日のこと、レイから話は聞いてるわ。レイに頼まれて、人数分の寝具とお米を届けにきたの」

シンジ「そうなんですか。わざわざすみません、ありがとうございます」

リツコ「夕飯のおかずは私が選ぶよりあなたたちが自分で選ぶ方が良いだろうから持っては来なかったけれど…」

シンジ「はい、大丈夫です」

リツコ「そう。お金はレイに渡してあるから、おかずはこの近くのスーパーで買うと良いわ」

リツコ「あ…そうそう、あなたたちの寝具についてだけど…とりあえず、レイのベッドの上に重ねて置いてあるから」

カヲル「ベッドの上に?」

シンジ「あー…、…わ、わかりました」

リツコ「ごめんなさい。色々手伝ってあげたい気持ちはあるんだけれど、すぐに本部に戻らなきゃならなくて。…それじゃあね」

アスカ「なんでベッドの上なのかしら。重ねてその辺りに置いてても良さそうなのに」

ヒカリ「そうよね」

シンジ「…えっと…とりあえず、開けようか。多分綾波も待ってると思うし」


ピンポーン

……。



シンジ「綾波ー。入るよー」

マリ「勝手に開けちゃっていいのー?」

シンジ「…た、たぶん…」



ガチャッ



レイ「………」

トウジ「おわっ!?」

ケンスケ「び、びっくりした…」

アスカ「もう、エコヒイキ!居るなら突っ立ってないで呼び鈴押した時にドア開けなさいよ!」

レイ「…上がって」

アスカ「………げっ!…ちょ…っな、なんなのよ!この埃まみれの床はぁ!?」

シンジ(や、やっぱり…)

マリ「ありゃー…タイツ脱いだほうがいいかにゃ…」

レイ「…赤木博士が置いていったスリッパ、使って。人数分あるから」

ヒカリ(まさか玄関先だけじゃなくて部屋の中もこの状態なのかしら…)

カヲル(なるほど。確かにこれだと床の上に布団を置くのは躊躇われるね)

アスカ「あーもー…陰気臭い部屋ねぇ。カーテンぐらい開けなさいよ、まだ明るいんだから」シャッ

ケンスケ「へえぇ。さすが綾波の部屋。妙に謎めいてる感じがする」

ヒカリ「ちょっと相田くん!女の子の部屋でカメラ回すなんてデリカシーが無いわよ!」

ケンスケ「え、あ…。…ごめん」

レイ「好きにすればいいわ。…別に、撮られて困るもの、ないもの」

アスカ「そんな事より…こんな状態じゃ布団も敷けないから掃除しましょ、掃除」

シンジ「あ、そういえば夕飯のおかずも買って来なきゃ」

マリ「んー、それじゃ掃除班と買い物班に分かれる?グーパーで」

………。



アスカ「……、その結果、買出し班はヒカリ、エコヒイキ、鈴原、ホモの4人になったわけだけど」

ヒカリ「勝手に部屋の掃除されるのって嫌じゃない?綾波さん。誰かと代わってもらった方が…」

レイ「平気」

トウジ「買い物言うてもワシ、料理の事なんかサッパリ分からんで」

アスカ「あんたとナルシスホモは荷物持ち要員よ」

ヒカリ「えっと…、それじゃあ綾波さん、行こっか」

レイ「ええ」

トウジ「行くで、渚」

カヲル「そうだね。それじゃあシンジくん、また後で」

シンジ「うん。みんな、行ってらっしゃい」

一度切ります。
…そういやレイは携帯持ってないんだっけ。

おもしろいよ
期待してるから頑張って

期待

遭難した の人?

>>19
>>20
ありがとう

>>21
そうなんです


再開。
今回、かなりご都合主義なパラレル設定で進めていくと思うので、途中もし不快に感じたら引き返して下さい。申し訳ない。

アスカ「さて、と。掃除班の私たちは………」

マリ「姫とわんこくんはお風呂掃除してきなよ。私はメガネくんとこの辺りの掃除引き受けるからさ」

ケンスケ「え?」

マリ「ん?不満?」

ケンスケ「い、いや別に、そんなことは」

アスカ「なーんで私がバカシンジとペア組まなきゃなんないのよ」

マリ「そこまで広い面積やるわけじゃないんだし、分かれた方が効率いいっしょー?」

シンジ「僕は別に…アスカが僕とペアは嫌だって言うならケンスケと一緒でも」

アスカ「な、何よ。別に嫌とは言ってないでしょ!?」

シンジ「な、何で怒るんだよ…」

アスカ「……っ別に怒ってるわけじゃ…………はぁ。お風呂場行くわよ、バカシンジ」

シンジ「…うん」

—浴室


アスカ「こっちはそんなに汚れてないのね」

シンジ「そりゃそうだよ。毎日使うところなんだから」

アスカ「固形石鹸とシャンプー…だけしか置いてないのね。女の癖にリンスとか使わないのかしら。つまんない奴よね」

シンジ「そこまで言わなくても…。シンプルで、綾波らしいと思うけど」

アスカ「…へーえ?やけにあいつの肩持つじゃない?」

シンジ「べ、別にそんなつもりじゃ…、……ほらアスカ、そっちもちゃんと洗ってよ」

アスカ「………そういえば…、あんた、前にも来た事あるって言ってたわよね」

シンジ「え?」

アスカ「エコヒイキの家よ」

シンジ「う…うん。あの時は、ミサトさんに綾波のカード持っていくように頼まれて———……」

シンジ(………僕が勝手に机の上の眼鏡いじってたら、裸の綾波がお風呂場から出てきて、…2人して転んで、それで———……)

シンジ「………………」

アスカ「…!?ちょ…あんた何顔真っ赤にしてるわけえ!?」

シンジ「え?!あ、えっと、」

アスカ「なんなの!?あんたまさか、まさかあのエコヒイキと…っエッチ馬鹿変態信じらんない!!」


ジャーッ


シンジ「ちょ、ちょっとアスカ!?やめてよ!シャワーがこっちに…!!」

アスカ「サイテー!不潔!エロシンジ!バカ!バカ!バカ!」

シンジ「何考えてるのか知らないけど誤解だよ!シャワー下ろせよ!冷たいってば!」

—レイの部屋


\ギャーギャー/

\ワーワーワー/



マリ(うーん…、せっかく私が珍しく空気読んで2人きりにしてあげたのににゃ〜)

ケンスケ「あの…」

マリ(あーんなに分かり易いのに、ひょっとして姫は自覚が無いのかにゃ…それとも…)

ケンスケ「あの…真希波?」

マリ「およ?」

ケンスケ「こっち、雑巾がけ終わったから」

マリ「ん、サンキュー。こっちもバッチリだよん」

ケンスケ「郵便受けに突っ込まれたままになってた手紙、一応回収しといたけど…どうしよう」

マリ「そーだねぇ。とりあえず…まとめてどっかに片付けといてあげよっか」

ケンスケ「じゃ、頼むよ。俺が勝手にあれこれ触るのもまずいと思うし」

マリ「はいよっと。…って言ってもそんなに家具無いし、机の引き出しとかでいいかにゃ…」


ガラッ


マリ・ケンスケ「あ」


…ピシャッ


マリ「君が閉めるんだ。健全な男子中学生にしては紳士的な対応だね?」

ケンスケ(…隣に女子が居るにも関わらず女物の下着が入った引き出しを眺め続ける度胸のある中二男子なんていないと思うけどな、俺は)

マリ「白いシンプルな下着ばっかだったにゃー。不思議ちゃんらしいっちゃ、らしいけど」

ケンスケ「そっ…そんな事よりさ、掃除も粗方終わった事だし、真希波の乗ってるっていうエヴァンゲリオン8号機について色々教えてくれよ?」

マリ「おっ?いいねー、君、そういうの興味あるの?」

ケンスケ「そりゃモチロン!いつか俺もエヴァに乗りたいんだ!」

マリ「へーぇ、そりゃ嬉しいにゃー♪私もエヴァ大好きだから、語っちゃうよー?」

—同時刻。某スーパー


トウジ「いやー、やっぱ冷房が効いとるとこはええなぁ。外は暑くてかなわんわ」

カヲル「そう?そんなに暑かったかな」

トウジ「そらお前、今日はここ1週間で一番気温が高いって———…おっ!おい、渚見てみぃ!花火や!」

カヲル「花火?」

トウジ「ほれ」

カヲル「…ああ…、これが“手持ち花火”か。へぇ、意外に沢山入ってるんだね」

トウジ「なんや、お前まさか自分ちで花火やったことないんかいな?」

カヲル「打ち上げ花火なら何度か見た事はあるんだけどね」

トウジ「ふーん…そらもったいないなぁ。夜に大人数でやる花火は盛り上がるで〜」



ヒカリ「もう…鈴原たち、まだあんなところで喋ってる。食品売り場はこっちなのに」

レイ「…」

ヒカリ「…」

レイ「…」

ヒカリ「…、…あ、あの…綾波さん?」

レイ「何?」

ヒカリ「えっと…晩ご飯は何がいい?せっかくだから、綾波さんの好きなもの買って帰ろうよ」

レイ「…。…ごめんなさい。特に思いつかないわ」

ヒカリ「そ…そっか…。じゃあ、嫌いなものはある?メニューの参考にするから教えてほしいな」

レイ「お肉は、あまり食べないけど」

ヒカリ「そうなの?それじゃ、お肉使わなくてもできるメニューを考えなきゃね」

レイ「…でも、」

ヒカリ「ん?」

レイ「碇くんや2号機の人は…肉、使ったメニュー、好きだと思う」

レイ「だから…私のことはいいから、お肉も買ってあげてほしい」

ヒカリ「………」

レイ「…何?」

ヒカリ「…ふふ、綾波さんて…優しいのね」

レイ「?」

ヒカリ(あんまりアスカと話してるところは見たことなかったけど、アスカの事もちゃんと見てるんだ…)

トウジ「おーい、委員長!」

ヒカリ「!! な…何、鈴原?」

トウジ「花火買うてもええか?」

ヒカリ「え?」

トウジ「渚、花火やったこと無い言うとるし、せっかく8人集まっとるんやからメシ食った後にでもみんなでやらへん?」

ヒカリ「ええ?…でも、もらったお金はあくまでもご飯のおかず用だし…」

レイ「…花火?」

トウジ「おう。これや」

レイ「………。…これが、空に上がるの?」

トウジ「はぁ?」

カヲル「どうやら彼女も、こういう花火を見るのは初めてみたいだね」

ヒカリ「あのね、綾波さん、これは打ち上げ花火とは違って…ほら、この先のところに火をつけると、手で持ったまま花火が楽しめるのよ」

レイ「持ったまま…」

トウジ(それにしても、中2にもなって手持ち花火やったこと無いって…ほんま、エヴァのパイロットっちゅうんは変わりもんが多いんやなぁ)

レイ「その花火は、綺麗?」

ヒカリ「うん、綺麗よ。私も時々お姉ちゃんや妹とするんだ」

レイ「その花火は…、…碇くんも、好き?」

トウジ「なんや、お前らは…またそれかいな。渚にもさっき全く同じ事聞かれたわ」

ヒカリ「うーん…、わからないけど、きっと碇くんも好きなんじゃないかしら…」

レイ「…そう。それじゃあ、それも買いましょう」

トウジ「お、ええんか綾波?おおきに!」

ヒカリ「鈴原ったら、結局ご飯のおかず選ぶの手伝ってくれなかった…」ボソッ

トウジ「すまんすまん、ワシ何でも食うから何でも大丈夫や!」

ヒカリ「…っ…そういう問題じゃないの!」

トウジ「な、なんや、何を怒っとんのや委員長…」

レイ「………くすっ」

カヲル「………ふふ」

—レイの部屋


ヒカリ「みんなー、ただいま!」

アスカ「お帰り、ヒカリ。ご苦労様!」

レイ(部屋…綺麗になってる)

カヲル「シンジくん、着替えているけど、もうお風呂に入ったの?」

シンジ「…あはは、ううん…ちょっと色々あってね…」

カヲル「?」

アスカ「…ふん」


ケンスケ「———へえ、いいなぁ…。ぜひ見てみたいよ、8号機!かっこいいんだろうなー」

マリ「そりゃーあもう!君にも見せてあげたいにゃ〜。私の愛機だから乗せるわけにはいかにゃいけど」

トウジ「こっちはこっちでまた、よーわからん話で盛り上がっとるなぁ…」

ヒカリ「———さて、時間もいい頃だし、ご飯の準備しよっかな」

アスカ「ヒカリだけに任せるのは悪いから、私も手伝うわ」

マリ「おおっ、めっずらしい〜♪姫が料理?」

アスカ「バカにしてんでしょ、コネメガネ……。…あんたも手伝いなさいよね」

マリ「えっ」

アスカ「えっ、じゃないわよ!」

シンジ「あ、あの…僕も手伝おうか?」

レイ「…碇くん」

シンジ「?」

レイ「座ってて」

シンジ「え、でも」

アスカ「いいから座って待ってなさい、バカシンジ。女が4人もいるんだから、あんたが出てこなくても大丈夫よ!」

マリ「姫が“わんこくんのために”手料理ふるまってくれるってさ〜、良かったねわんこくん♪」

アスカ「ば…ッ馬鹿じゃないの!?誰もそんなこと言ってないわよ! …えっと…ヒ、ヒカリ。今日は何作るの?」

ヒカリ「ふふ。そうね、それじゃあ今日はチャーハンとポトフと———……」



トウジ「…こらまた新鮮な光景やな」

ケンスケ「ほんとにな。でも、女子が4人も集まって俺たち男子のために手料理作ってるって…なんか………いいよな…」

シンジ「よ、よだれ出てるよ、ケンスケ…」

カヲル「でも確かに、シンジくんが台所に立たずに料理の完成を待てる状況は珍しいね」

シンジ「アスカも料理作ってくれる事はあるんだけどね。…もうちょっと頻度が高ければ、僕も助かるんだけど」

トウジ「まぁ、しゃーないわ。シンジの料理は美味いからな」

ケンスケ「…そういえば碇って前に1回、綾波から食事会に誘われてなかったか?」

シンジ「ああ…うん。ちょっと色々あって、無しになっちゃったんだけど…」

ケンスケ「色々って、なんだよ?やっぱりあの松代の事故と関係あるの?」

トウジ「松代…、爆発事故があったってやつか。ぎょうさん人が死んだらしいな」

カヲル「…」

シンジ「…ごめん。いくらケンスケたちでもそういう話はあんまり…」

ケンスケ「話せない、って事はエヴァが…例の3号機が関わってるんだな?」

シンジ「………」

カヲル「君は3号機の事、知っているんだね」

ケンスケ「うん。なんたって碇より俺の方が早く情報入手してたからな。なんでも、起動実験込みで米国から押し付けられたって」

ケンスケ「結局誰がテストパイロットになったのかって、俺ずーっと気になってたんだよ」

シンジ「…誰も乗ってないよ」

ケンスケ「え?」

シンジ「まだ使ったことない、新しく作られたシステムがあって…起動データを取る為に3号機の起動実験にはそのシステムを使ったエントリープラグを使うことになったんだ」

トウジ「そのシステムっちゅうんは…?」

シンジ「えっと、簡単に言うと僕たちパイロットが乗らなくてもエヴァが動くようになる、っていうシステムだよ」

ケンスケ「ふうん…新しいエヴァと新システムの起動実験を同時に行ったってことか」

カヲル「あまりにもリスクが高すぎるから、反対意見も多かったようだけどね」

トウジ「…じゃあ、まさかそれが原因で爆発事故が起きたんか」

シンジ「ううん。ダミープラグは一応、ちゃんと動いたらしいよ。でも…」

カヲル「3号機に少し厄介なものがくっ付いていたようでね。元は3号機のエントリープラグに寄生していたようだけど、どうやらダミープラグと入れ替えられる前に3号機本体に移ってダミープラグを侵食したらしい」

ケンスケ「その“厄介なもの”っていうのは、敵か?」

シンジ「…うん。使徒に乗っ取られた3号機が暴走して、爆発事故が起きたんだ。殲滅には、僕とアスカが向かって……」

ケンスケ「例の『バチカン条約』ってやつは破棄したんだろ?それなのに、碇と式波だけで行ったのか?」

トウジ「バカチン条約?なんやそれ」

ケンスケ「バチカン条約。ま、トウジには後で説明するからさ」

シンジ「な、なんでそんなことまで知ってるのさ、ケンスケは…」

カヲル「零号機は修復中。僕と8号機パイロットには待機命令が出てたんだ」

シンジ「使徒はプラグに寄生してたから、本当はダミープラグを壊すだけで良かったんだ。けど…ダミーのせいなのか使徒のせいなのかははっきりしないんだけど、思いのほか強くて苦戦しちゃって」

カヲル「首を絞められた初号機を2号機が救ったんだったね」

トウジ「ほぉ。あの式波が?」

シンジ「…正直、あんなにボコボコにしなくても良かったんじゃないかなって、今でも思うんだけどね…」

アスカ「こっの…バカシンジ!!」

シンジ「うわっ!?ア、アスカ…聞いてたの?」

アスカ「聞いてたも何も、同じ部屋にいるんだから聞こえるに決まってんでしょ!?」

シンジ「ほ…包丁こっちに向けるなよ!」

アスカ「あんたわかってんの!?あの時私が助けてやらなきゃ、あんた…死んでたかもしれないのよ!」

シンジ「………う、…うん。…ごめん」

アスカ「…謝れって言ってるんじゃないわよ…。…ふん!もういい」

シンジ「………」

トウジ「いやー、えらい愛されとるなぁ、シンジ」ヒソヒソ

シンジ「…僕が役に立たなかったから怒ってるだけだよ、きっと」ボソッ

トウジ「はあ…。鈍感やなぁ…」

カヲル「君が言うのかい、それを」

トウジ「? 何や渚…どういう意味や?」

カヲル「…いや、なんでもないよ」

一旦切ります。

乙でした

乙です

乙です

重城僧出酢菜。

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