大和田「ああ!? てめーらふざけてんじゃねぇぞ!!」 (97)

注意

・無印ダンガンロンパのss
・初ss
・短編
・1、2のネタバレ有

以上です。投下していきます


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大和田「どう考えても一番可愛いのは不二崎だろうが!!」

苗木「それは違うよ!! 一番可愛いのは霧切さんに決まってるじゃないか!!」

桑田「アホアホアホアホ!! 舞園ちゃんより可愛い生き物なんてこの世に存在するわけねーだろ!!」

山田「皆さん!! 我らがセレスティア・ルーデンベルグ殿の可愛さを忘れたとは言わせませんぞ!!」

十神「ふん、愚民どもめ!! 腐川の可愛さに気付かんとはなかなかの節穴っぷりだな!!」

葉隠「はっ!! 朝日奈っちの可愛さとオッパイのでかさに勝るもんはねーべ!!」

石丸「しょ、諸君!! 喧嘩はその辺にしないか!!」

一同「黙ってろ!!」

石丸「何ィっ!?」

大神「……江ノ島よ、あれは何なのだ?」

江ノ島「……さぁ?」

戦刃(苗木君……やっぱり霧切さんのことが……)

桑田「おもしれぇ……!! こうなったら誰が一番可愛いのか勝負だ!!」

苗木「望むところだよ……!!」

十神「フン、後悔することになってもしらんぞ……!!」

葉隠「占いの結果、勝つのは朝比奈っちだべ!!」

山田「うおおおおおお!! なんかきたぁああああああ!!」

大和田「結果なんかハナからわかっちまってるがな……!!」

石丸「皆……!! どうしてしまったというのだ……!!」

江ノ島「石丸がこんなに打ちひしがれてるの始めて見たわ……」

大神「我もだ……して、話題に上がっている朝比奈達は何処に?」

戦刃「あ……それならさっき、食堂のほうで見たよ?」

大神「ふむ、ならば、我は食堂へ避難させてもらおう」

江ノ島「あ、あたしも行く。残姉は?」

戦場「い、行くよ、私も行く」

すんません、トリ付け忘れてました

山田「ならまずは、僕から語らせてもらいましょうかな……」

大和田「おう、どんと来いってんだ」

苗木「どんな話をされても僕の霧切さんへの想いが揺らぐことはないけどね」

【セレスの場合】

大和田「つーか、お前は漫画にしか興味無かったんじゃねーのかよ」

山田「ふっふっふ……それは今や過去の話……。そんな考えはもう捨て去りました。今の僕はさしずめ『ネオ・山田一二三』なのです!」

十神「わかったから話を続けろ」

山田「そうですね……まずは何から語りましょうか……容姿に関してはもはや言うまでもないでしょうな」

葉隠「まぁ、うちの女子は基本レベル高いから、見た目の可愛さで言えば大体拮抗してるべ」

十神「そうだな。異論はない」

苗木「その意見に賛成だよ!」

桑田「なら、語るべきは中身や仕草の可愛さってこったな」

石丸「なんだ……皆は何を話しているんだ……」

山田「では、話に戻らせていただきますぞ」

山田「そうですな……やはり、セレスティア・ルーデンベルグ殿の可愛さと言えば──【ツンデレ】に尽きるでしょうな」

【Re:アクション】

苗木「ツンデレ……?」

大和田「聞いたことはあるな……その『つんでれ』ってやつは一体何なんだ?」

十神「ツンデレ……要は、『いつもはツンツンしてるけど時折デレを見せる』……その際に垣間見えるギャップ萌えのことを言うのだろう?」

山田「ま、大体その認識で構いませんぞ」

葉隠「で、でもよ。あのセレスっちのことだぜ? デレなんて見せてくれるのか?」

桑田「ああ、【あいつがデレるなんて考えられねー】」



山田「それは違いますぞ」キリッ



BREAK!!

桑田「なっ!?」

山田「……皆さんは見たことがないでしょうな──頬を染めて恥じらいながら、そっぽを向いて僕のことを褒めてくれる彼女の姿を!!」

葉隠「な、なんだってええ!?」

苗木「せ、セレスさんがそんな姿を見せるなんて……!!」

桑田「おいブーデー!! 詳しく話せ!!」

山田「ふふふ……まぁそう慌てずに」

山田「そう、あれは一ヶ月ほど前のことでしょうか……」

山田『セレスティア・ルーデンベルグ殿ー。ミルクティーが入りましたぞー』

セレス『ん、御苦労ですわ』

山田『あのー……めんどくさいので本名のほうで呼んでも構いませんか?』

セレス『あら、そんなこと許すとお思いですか? やってもいいですが、その喉笛を引きちぎりますわよ』

山田『それはいくらなんでもご褒美とは言えませんな……』

セレス『なら諦めることですわね……あら? 山田くん、あなた腕を上げましたわね。今回のはそれなりに飲めますわよ』

山田『おっ、本当ですかな? いやー、セレスティア・ルーデンベルグ殿に褒めていただくために練習した甲斐がありましたな!』

セレス『……あなた、そんなことしてたんですの?』

山田『ええ。いやー、僕は今まで紅茶というものを舐めておりました。奥が深いですなぁ。一時は紅茶の飲み過ぎで糖尿になるかと……』

セレス『私のために、ですか……』

山田『? どうなされましたか?』

セレス『なっ、なんでもありません……確かに腕は上がったと申しましたが、私の求める極上のロイヤルミルクティーには程遠いですわね。香りは悪いし、何より甘すぎますわ』

山田『あう……まだまだ、ってことですな……なんと手厳しい』

セレス『ま、まぁ、でも、その──私のために頑張ったことは評価いたします。これからも、美味しい紅茶をお願いしますわ//』

山田『』キュン

山田「……とまぁ、このようなことがあったのです」

大和田「な、なんてこった……!!」

葉隠「迂闊だったべ……!! セレスっちがここまでの破壊力を秘めていたなんて!!」

十神「俺としたことが……くそ、なんだこの胸の高鳴りは!!」

苗木「そんな……セレスさんはこんなに素晴らしい希望の持ち主だったのか……!!」

山田「ふふふ……いかがでしたかな? これで、最高に可愛いのはセレスティア・ルーデンベルグ殿であるとわかっていただけたかと」

桑田「ぐ、ぐぐ……やるじゃねえか山田……だが! まだ甘い!
【一番可愛いのは舞園ちゃんしかありえねえ】!!」

苗木「なら、聞かせてもらうよ、桑田クン……君の舞園さんに懸ける希望をね!」

桑田「ああ! たっぷり聞かせてやんよアホ共!! 耳の穴かっぽじってよーく聞け!!」

十神「フッ……良いだろう、話してみろ」

【舞園の場合】

桑田「んじゃいくぜ……舞園ちゃんの可愛さって言えばよ、俺が思うにただ一つ、その【無自覚な小悪魔っぷり】にあると思う!!」

葉隠「……無自覚な……」

大和田「……小悪魔……?」

苗木「どういうこと?」

桑田「あー、そうかそうか。苗木は舞園ちゃんに元から猛アタックくらってるし、それ以外のアホ共はそもそも、あんまり彼女に関わらねえんだもんな……ま、知らないのも無理はねえ」

桑田「それを説明する前に、一つ確認しとくぜ。──今もチラッと言ったが、舞園ちゃんが苗木のことをお気に入りだっつーのは、皆知ってるよな?」

山田「……確かに、はたから見てても丸わかりですな」

十神「あれはいくら俺でも分かるぞ」

苗木「そ、そんな……お気に入りだなんて……」

桑田「ちょっと黙ってろ。……そう、そうなんだ。舞園ちゃんは明らかに苗木のことが好きなんだよ。そのことは俺も重々承知してる。痛いくらいにな。……それでも俺は舞園ちゃんを諦めたくねえ。だから、俺はウザいくらいに毎日彼女に絡みに行くんだ」

桑田「……そしたらよ……彼女が俺にとってくれる態度……仕草……言葉選び……どれを取っても……」






桑田「【俺に気があるようにしか考えられねー】んだよ!!」




葉隠「……いやいや、無い無い。それは無いべ」

山田「あー……桑田怜恩殿? 叶わぬ恋をする気持ちが妄想に発展するのはおおいに理解できますが、今ここでそういうのはちょっと……」

大和田「その……なんだ。元気出せよ」

十神「フッ……この俺が同情を禁じえないとはな。中々やるじゃないか、桑田」

苗木「ごめん。多分それは違うよ……」

桑田「だろうな!! クソ!! どうせそんなこったろうと思ったよ!! アホアホアホ!!」

大和田「桑田よぉ……舞園は『超高校級のアイドル』なんだぞ? 現実見ろよ。な?」

山田「そうですぞ桑田怜恩殿。現実を見るべきです」

桑田「てめーにだけは言われたくねえ!! ホントなんだよ!! リアルな現実の話だ!!」

十神「バカ丸出しだな」

葉隠「ホントだって言ってもよぉ……そんなもん、【証拠が無けりゃ信用しようがねー】べ?」



桑田「それは違うぜ!!」ビシィ


BREAK!!

葉隠「だべえええ!?」

桑田「証拠!? 欲しいならくれてやるよ!! これがその証拠だオラァ!!」バンッ

苗木「こ、これは……!!」

大和田「盗聴器……ってやつじゃねえのかコレ!?」

十神「貴様!! 一体何処でそんなものを……!!」

桑田「へっ! 一コ上のセンパイに『超高校級のメカニック』の左右田って人が居てよ……その人にちょいちょいっと作ってもらったんだ!!」

山田「……何の為に?」

桑田「そりゃおめー、もちろん俺と舞園ちゃんとの愛の記録をだな……」

苗木「うわぁ」

大和田(あの人そういうのに理解あるのか……)←バイク作ってもらった人

葉隠「それはいくら俺でもドン引きだべ……」

桑田「お前が証拠出せっつったんだろーが!!」

十神「くだらん。さっさと証拠とやらを聞かせろ。ここまで引っ張っておいてしょうもないやり取りを聞かせでもしたら、十神の名にかけてお前を破滅に追い込んでやる」

山田「ま、セレスティア・ルーデンベルグ殿に敵う者はおりますまい」

桑田「チッ、言ってろアホ共……聞かせてやるよ!! これが俺の答えだ!!」ピッ

桑田『まっいぞっのちゃーん!! 昼飯食いに行こうぜーー!』

舞園『あ……桑田君、こんにちは。ごめんなさい、今日は他のお友達と一緒に食べる予定なんです』

桑田『えー、何だよそr「ちょっと待つべ」

桑田「あ? なんだよ」

葉隠「……今日『は』……?」

山田「桑田怜恩殿……まさか普段はお昼ご飯を彼女と一緒に……!?」

桑田「当たり前だろ。好きな女子にアタックしねーでどうすんだよ」

苗木「それが了承されてる時点で脈ありなんじゃ……」

十神「しかし、舞園は苗木に好意を寄せているんじゃなかったのか?」

大和田「女って怖ェな……」

葉隠「苗木っちは舞園っちとご飯食べたことあるべ?」

苗木「いや、僕はいつも霧切さんと一緒だから……」

葉隠「こいつ……」

桑田「おい、続けんぞ?」

舞園『ふふ、ごめんなさい。また明日一緒に食べましょう』

桑田『ちぇっ、しゃーねぇなぁ……ところで、誰と一緒に食べんの?』

舞園『えーっと、一つ学年が上の、ソニアさんっていう……ほら、「超高校級の王女」の方です。知ってますか?』

桑田『あー! 知ってる知ってる!すっげー美人だって噂の……!!』←左右田から聞いた

桑田『そんなの聞いたら尚更一緒にメシ食いたくなっちまうな!! なぁー、ソニアさんには迷惑かけねえからさ! 一緒に食べようぜ!! な!!』

舞園『……』

桑田『あ、あれっ? 舞園ちゃーん?』

舞園『……そうですか。桑田君は女の子なら誰でも良いんですね? あーあ、がっかりしちゃいました』

桑田『ちっ、ちげえよ!! 俺は舞園ちゃん一筋だっての!! 今のはただの冗談で……!!』アタフタ

舞園『……ふふっ、冗談ですよ。桑田君って、本当に面白いですよね』

桑田『はは、は……それ、褒めてんのか?』

舞園『さぁ、どっちでしょう? なんにせよまた明日、一緒にご飯食べましょうね?……他の女の子と先に約束しちゃダメですよ?』

桑田『は、はーい……』キュン

桑田「……とまぁ、こんなことがあったんだわ」ドヤァ

葉隠「……いい……」

山田「ふ、ふふっ、まだまだセレスティア・ルーデンベルグ殿には敵いませ……がふっ」

十神「破滅に追い込むのはまた今度にしてやろう……ふふ……」

大和田「小悪魔……アリだな……」

苗木「こんなこと……僕ですら言われたことが無いのに……!!」

桑田「どーだ見たか聞いたか感じたかァ!? これが舞園ちゃんの可愛さだ!!」

葉隠「……でもよー、これって多分『無自覚』では無いべ?」

桑田「ああ?」

十神「そうだな。俺達の前ではこんな姿を見せた事は無い。恐らくは桑田に思わせぶりな態度を取っておいて、苗木がダメだった時の保険としているんだろう」

大和田「『きーぷ』ってやつか」

山田「やはり三次元の女は恐ろしいですなぁ……」

桑田「はっ、例えそうだとしても俺は嬉しいね。なんたって相手は『超高校級のアイドル』だぜ? 例えキープでも、俺ごときが気にかけてもらえるなんて光栄じゃねーか」

苗木「桑田クン……」

葉隠「桑田っち……その生き方はかっこいいけど多分損するべ……」

桑田「うるせーアホ」

十神「……ふむ、では話も一段落したとところで、次は俺が腐川の可愛さについて語ってやろう」

【腐川の場合】

大和田「……初めっから思ってたんだけどよー。お前って腐川のことうっとおしがってたんじゃねーのか?」

苗木「そうだね……それは僕も少し違和感を感じてたんだ」

十神「……ふん、当たり前だろう。十神の名を持つ俺が、惚れた女の前で腑抜けた顔を見せてたまるか」

葉隠「おお……か、かっけーべ……」

桑田「十神……かませメガネとか言ってごめんな……」

山田「僕たちの前では惚気てくれるんですな」

十神「まぁ、お前たちとは浅い仲ではないからな。平民と言えども一年以上も一緒に過ごしているんだ……いくら俺でも気を置くわけないだろう」

大和田「……おめー、本当に十神なんだろうな?」

葉隠「そういや一コ上に、『超高校級の詐欺師』が居るって聞いたべ……はっ!! まさか!!」

苗木「はは……体型的にそれは無いんじゃないかな……」

十神「お前ら……まあいい、話を戻すぞ。先程は『惚れた女』と言ったが……
   俺だって最近までは、あんな風呂にも入らんような奴の事を特別好いていたわけではなかった。嫌ってもいなかったがな」

十神「容姿に関してはまぁ悪くはないが……幾分あのストーカー気質がどうもな。
   好かれているのに悪い気はしなかったから放っておいたが……ある日、そんな考えを変える出来事が起きた」

十神「あれはそう……先月のことか」

苗木(語るなぁ……)

十神「その時、俺はたまたま喉が乾いていてな……。何時ものようにそばで鼻息を荒くしていた腐川をからかってやろうと思って、こんなことを言ってみた」

十神『なぁ腐川』

腐川『は、ははははいっ!? なんですか白夜様っ!?』

十神『少し喉が乾いた。今から30秒以内に自販機でコーヒーを買ってこれたら、望みを一つ叶えてやr……』

十神『もう居ない……だと……?』

十神「迂闊だった、と正直に思ったな。本当に30秒以内に──というか20秒も経たない内に、奴は俺のところへコーヒーを持って戻ってきた。
   ……しかも、一度も話した筈の無い、俺の好みの銘柄のな」

山田「まさかそれだけで恋に落ちたのですかな……?」

大和田「おめー、意外に乙女なんだな」

葉隠「お前は十神っちじゃねえべ! 正体を表すべ!!」

十神「そんなわけないだろう愚民ども……おい苗木、こいつらを黙らせろ」

苗木「あははは……」

十神「まあいい……続きだ。どこまで話したか……ああ、腐川が帰ってきたところまでか」

十神「一度した約束を反故にするというのも十神の名が廃る……。
   だから、俺は一応腐川に聞いてやったわけだ。『何が望みだ?』とな」

桑田「……まさか腐川のことだから、『白夜様が欲しいです〜』なんて言うんじゃないだろうな」

葉隠「ありえるべ。
   若しくは『白夜様が履いた下着を「そうか、そんなに借金まみれの生活を送りたいんだなお前らは」すいませんでした」

十神「ふん、まあ実は俺も覚悟していたんだ。そう言われることはな。……だが、あいつはそう言わなかった。……なんて言ったと思う?」

大和田「……まぁ予想できるのは大方【ロクな願いじゃねー】だろうな……」



十神「それは違うな」メガネキラーン



BREAK!!

大和田「んだとォ!?」

十神「教えてやろう……奴が俺に何と言ったのか……奴は頬を赤らめ俯いて、遠慮がちにこう言った!!」

腐川『それじゃあ……その……』


腐川『頭を……撫でて、欲しい、です……なんて……//』


十神『』キュン



桑田「なん……だと……!!」

葉隠「うおお……!! まさかの純情乙女だったべえええ!!」

十神「ふっ……驚くのはまだ早いな」

十神『い、いいだろう……。お前、昨日はちゃんと髪を洗ったんだろうな?』

腐川『は、はい……ちゃんと毎日お風呂入ってます……』

十神『ならいい……どれ、こっちにこい』

腐川『は、はい……』

十神(こ、こうか……?)ナデナデ

腐川『え、えへへ……へへ……///』

十神『』キュンキュン

苗木「こ、これは……!!」

山田「思っていた以上の破壊力ですぞ……っ!!」

大和田「なんだこのキュンキュンする感じはああああ!!」

桑田「腐川なのに!! 腐川なのに!!」

十神「あの時ばかりは流石の俺も死ぬかと思ったぞ……」

十神「ふふ……さぁ、これで俺の話は終わりだ。これで腐川の可愛さについては存分に理解できただろう」

桑田「くっそ……侮ってたぜ」

苗木「正直僕も大分揺らぎかけたよ」

十神「それは結構なことだな……では、次は誰が話すんだ?」

葉隠「それじゃ……次は俺がいかせてもらうべ」

山田「ふむふむ、朝日奈葵殿の話ですな?」

桑田「朝日奈ちゃんか……一体どんな可愛さを見せてくれんだ?」

苗木「……ねぇ、ところでさっきから石丸君の姿が見えないんだけど」

大和田「ああ、兄弟ならそこでずっと三角座りして落ち込んでんぞ」

石丸「」

苗木「oh……」

【朝日奈の場合】

葉隠「じゃあ早速本題に入るべ……朝日奈っちはその見た目(おっぱい含む)だけじゃなく、性格も素晴らしいべ!!」

苗木「確かに……朝日奈さんは良い人だよね」

大和田「ああ……可愛さじゃなく、一番『良い女』を決めるなら間違いなくあいつだろうな」

葉隠「そう、そうなんだべ……そしてそれだけじゃない。あの子は……朝日奈っちは!!」

葉隠「とんでもなく!!【無垢】なんだべ!!」

桑田「……どゆこと?」

葉隠「皆……朝日奈っちに下ネタぶっこんだことあるか?」

苗木「……無いね」

桑田「無い」

十神「あるわけがない」

大和田「同じく」

山田「……僕はありますぞ」

一同「!?」

葉隠「……ふふ、なら山田っちも知ってるべ? 朝日奈っちに下ネタ話すとどうなるか……」

山田「ええ……知っていますとも……!!」

桑田「ど、どうなるんだ……!?」ゴクリ

葉隠「結論から言うと……」

苗木「言うと……?」

葉隠「 殴 ら れ る ! !」

大和田「……は?」

桑田「ああ……なるほどな。葉隠はドMだったってわけだ」

十神「下衆め……」

葉隠「えっ!? ち、違うべ!! そういうことじゃないべ!!」

山田「え、違うんですか? 僕はてっきりそういうことかと……」

葉隠「うっせえ!! 俺はクズだけど変態ではないべ!!」

苗木(そこは自覚してるんだね)

葉隠「とりあえず続きを話させてくれ……とにかく!!
   朝日奈っちは下ネタをぶちこまれると反射的に相手を殴っちまうくらい、下ネタが嫌いなんだべ……つまり!!」

葉隠「朝日奈っちは昨今の女子高生には珍しく!! 超高校級の純粋無垢な乙女なんだべ!!」バーン

山田「なっ……何ですとおおお!!」

苗木「そんな……!! 朝日奈さんはスタイル的にそういうの好きそうなキャラだと思っていたのに……!!」

桑田「苗木っ!?」

大和田「お、おい! 待てよ!! そういうのだったら、ウチの不二崎だって下ネタ大っ嫌いだぜ!? 他の女子だってそうだろうが!!」

葉隠「はっはっは……大和田っち……」



葉隠「それは違うべぇ!!」バシッ


BREAK!!


大和田「んだとコラァ!!」


葉隠「ふっふっふ……まずはこいつを見てみるといいべ!!」

十神「携帯なんぞ取り出してどうする気だ……」

桑田「画面に何か……こりゃ、動画か?」


葉隠「そう、動画だべ……先に言っておくけど、この動画を撮ったのは俺じゃない。うちの学校の裏サイトで、
   『アーバンてるりん』ってハンドルネームのやつがUPしてた動画だべ」

苗木「ああ、あの盗撮画像とかUPしてる人だね……」

桑田「何で知ってんだ苗木!!」

苗木「スク水霧切さんの画像があんなに簡単に手に入るなんて……」

桑田「保存してんじゃねえよ!! どうしてここにきてそんなキャラ出してきてんだ!!」

大和田「あいつ、女子だけじゃなくて男子まで幅広くカバーしてるよな……。
    おかげで不二崎だけじゃなく、兄弟の画像フォルダもサイズが20Gを超えたぜ」

石丸「ファッ!?」

桑田「土壇場で何カミングアウトしてんだてめええええ!!」

葉隠「知ってるなら話は早いべ……とにかく、この動画を見てくれればすぐわかるべ」ピッ


『……あ、そうだ、皆に聞きたいことあんのよ』

『聞きたいこと……?』

『何でしょうか』

山田「これは……」

葉隠「一応プライバシーの観点から顔は隠してUPしてるらしいんだが……」

十神「……どう見ても、江ノ島、舞園、セレスだな」

桑田「つーか声で分かるよな」


『ふむ……なんでも聞くがよい』

『あー、でもどーしよっかなー』

『そんなに聞きにくいことなの?』

『や、やましいことじゃないでしょうね……』

『盾子ちゃんがそんなこと聞くはずない……』

『とりあえず、話してみてほしいなぁ』

『よっぽどのことじゃなければ答えるわ。聞かせてちょうだい』

苗木「大神さん、朝日奈さん、腐川さん、戦刃さん、不二崎さん、霧切さん……だね」

葉隠「説明ご苦労だべ」

『じゃあ思い切って聞いちゃうけどさー……うぷぷ』



『皆って、もう「始めて」終わらせちゃってたりするのー?』



一同「!!??」


大和田「こ、こいつは……!!」

桑田「おいおいおい!! こんなの聞いちゃっていいのかよ!! うっひょおお!!」

十神「ふむ……」

苗木「これは興味深いね……!! まさに希望だよ!!」

山田「せ、セレスティア・ルーデンベルグ殿に限ってすでに非処女だなんてことは……!!」

葉隠「あー、大丈夫だべ。ここにいる奴らはみーんな処女だから」

桑田「何ィっ!?」

苗木「!? な、なんでそんなことを……」

葉隠「ま、そのへんは独自のスジってもんがあるんだべ。こいつは信用してくれていい」

葉隠(終里っちの嗅覚は信用しても大丈夫なはずだべ)



葉隠「ただ……問題はここからだべ」

『なっ……!?』

『……貴女、流石に聞いて良いことと悪いことがありますわよ……』

『け、結局やましい質問なんじゃない……!!』

『……そうね、その質問には答えr

『ちなみに私は既に終わってます』

『ええええええええ!?』

『じ、実は……私も……』

『い、戦刃さんまで……!?』

× 不二崎
○ 不二咲


>>46 おうふ ありがとうございます

大和田「なっ……! こりゃどういうことだ!」

山田「皆さん処女のはずでは……」

葉隠「そう、今話してた江ノ島っちも戦刃っちも含めて全員処女だべ……。
   だけど、これは江ノ島っちの作戦というか、話術の一つなんだべ」

苗木「話術……?」


『ぬぅん……』

『ふえぇ……』

『あ、あんた達!! 私達まだこーこーせーなんだよ!?』

『えー、今時JKで処女なんてカッコ悪いっしょー。処女が許されるのは小学生までだよねー!ってやつー? キャハハハ!』

『……ねー、皆?』

『!?』


苗木「そ、そうか! 江ノ島さんはこうすることで、他の皆のプライドを崩しにいったんだ!!」

山田「何ですと……っ!?」

桑田「なっ、なんのために!?」

苗木「恐らく……この会話を面白くするため、じゃないかな」

十神「どういうことだ苗木……説明しろ!」

苗木「いや、そのまんまの意味なんだけど……。
   要は、彼女に特に意味なんて無いんだよ。ただ盛り上げようとしてるだけなんだと思う」

大和田「俺には悪意があるようにしか見えねー……」


葉隠「ふふ、まあそういうことだべ……そして、その高いプライドをぶち壊されまいとする他の女子は……!!」


『……そ、そうね……』

『確かに、高校生にもなって処女は……ねぇ?』

『霧切ちゃんに舞園ちゃんまで……!!』


葉隠「見栄を張るんだべ!!」バーン

十神「なんということだ……」

苗木「これが女子の悲しい性なんだね……」


『だよねだよねー!! ちなみに私は撮影の時に仲良くなったモデルの男の子が相手です!!』

『!?』

『私は……戦場で傷ついた兵士を手当してる時に……勢いで……///』

『!?!?』

十神「うまいな……これで、霧切や舞園は初体験の相手を公表するしかなくなった……」

苗木(戦刃さんが恥ずかしがっている声……イイ……!)

桑田(こいつ絶対ろくでもないこと考えてんな……)


『わ、私はそうね……は、始めて探偵の仕事をした時の依頼人と……ね……』

『私は……マネージャーの方と……』

『それって枕営業ってやつじゃねー!? そんなの話して大丈夫なの舞園ちゃん!!』

『えっ? いや、ちが『え? 何? ほんとはしてないの? 処女なの?』……わないですけど、その、えと……』

桑田(慌てる舞園ちゃん……良い……!!)

苗木(桑田クンきっと変な妄想してるんだろうなぁ……)


『ねえねえ!! 他の皆は!?』

『ぼ、僕は……ネットゲームで知り合った人……と……』

『私は……ギャ、ギャンブルで負けた時に……』

『……び、白夜様に捧げたわよ……』

桑田「うおお……!! どんどん話してくな……!!」

大和田「いくらプライドを守るためとはいえ……聞いてるとなかなかクるものがあるな……」

山田「ぐぬぬ……」

十神「」←喜んでいいのか悲しんでいいのか分からない


葉隠「ふ、ふふふ……ま、そりゃそーなるわな……しかぁし!!」

『み、みんな……』

『あれあれー!? あっさひっなちゃーん! も、もしかしてー……処女!? 処女なのー!?』

『うぐっ……』

『朝日奈……』

『そっ……そーだよ!! 処女だよ!! な、なんか文句あるっ!?』

『!?』

苗木「言ったっっ!!」

十神「なんという勇気……!!」


『……皆のことをとやかく言うつもりはないけどさ……。
 その……は、始めてっていうのは……。
 好きな人の、ために、とっておくものだって……思うから……その……』

『朝日奈よ……我も同じ意見だ。
 ……主がそう言ってくれたおかげで、我も場の空気に流されずに済んだ……礼を言う』

『さくらちゃん……』

『……』

『……あー……なんかさ……その……変な話題ふっちゃって……ごめんね?』

『盾子ちゃん……』

『ううん……こっちこそ、空気悪くしちゃってごめんね、江ノ島ちゃん』

『……うん』

葉隠「……っとまぁ、こんなところだべ……。
   あの状況の中、朝日奈っちは流されず自分を貫き通し!
   しかもそれが結果オーガのことまで救うことになったべ!!
   なんという天使!! なんという女神!! これが朝日奈っちの素晴らしさだべえええ!!」

桑田「感動した!! 感動したぁっ!!」

大和田「朝日奈……やっぱテメェは良いやつだぜ……!!」

苗木(……確かに良い人だけど、これ可愛さではないよなぁ……。
   ……この空気を壊すのも悪いし、黙ってよう)

十神「ふっ……なかなか面白い話だったな」

葉隠「これにて、俺の朝日奈っちアピールを終了させていただくべ!」

山田「……では、後残っているのは、大和田紋土殿と苗木誠殿のお二方ですな」

苗木「そうだね……どうしようか」

大和田「苗木……俺先にいかせてもらってもいいか?」

苗木「え? う、うん。大丈夫だよ」

大和田「ありがとよ……んじゃ、語らせてもらうとすっか……不二咲千尋の可愛さをよぉ!!」

【不二咲の場合】

大和田「あんなスゲーもん見せられた後で正直やり辛さはあるが……俺も男だ! バシッと一発決めてやんよ」

大和田「単刀直入に言わせてもらう!! 不二崎の可愛さはズバリ!! 【小動物っぽさ】だ!!」

桑田「まぁ、やっぱそうなるよなぁ」

葉隠「うんうん。不二咲っちの癒しっぷりは世界一だべ」

大和田「へっ、わかってんじゃねーか……。
    でも、それだけでてめーらの想いを揺るがすことができねえのはわかってる。
    しかも悔しいことに、俺はてめーらみたいに具体的なエピソードとか体験談がまったく無ぇ。
    ……だから俺は、俺の不二咲への想いをここで全部ぶちまけようと思う!!」

十神「情に訴えかけるというわけだ……なかなか考えたじゃないか」

大和田「嫌な言い方をすればそうなっちまうな」

苗木「……否定しないんだね」

大和田「まぁ結局そういうことだしな……。
    ただ、俺ァ正直、てめーらの想いの強さにブルってる。このままじゃ飲まれちまいそうなんだ」

大和田「だからこそ……ここで一つ、自分の想いってやつを確固たるものにしときたくてな」

桑田「なるほど……自分のためでもあんのか」

大和田「そういうこった……じゃ、いくぜ。
    ……ああ、そうそう。今から話す言葉は、山田が薦めてくれた漫画のセリフをいじって、不二咲を想う言葉に変えたもんだ。
    本当は一から自分の言葉でってのが男らしいんだが、生憎時間もあんまねえしな……」

山田「僕が貸した漫画といいますと……!! まさか大和田紋土殿……あれですか?」

大和田「ああ、多分それであってる。……前置きが長くなって悪ぃ。待たせたな……よし、いくぜ」スゥー

苗木「」ゴクリ

十神(一体どんな言葉を聞けるのやら……)



大和田「諸君」



葉隠「……お?」

大和田「私は不二咲が好きだ」

桑田「……なんで急にそんな話し方n

大和田「諸君!!」

桑田「」ビクッ

大和田「私は不二咲が好きだ!!」

山田「やはり!! これは『ヘルシング』の『少佐』の超有名な演説シーン!!
   懐かしいですな!! こんなところで久々にこのセリフの改変が見られるなんて!!」

十神「どういうことだ! 説明しろ苗g 「諸君!! 私は不二咲が大好きだ!!」

大和田「愛くるしい顔が好きだ
愛おしい仕草が好きだ
ふわりとしたスカートが好きだ
外へハネた髪型が好きだ
澄んだ瞳が好きだ
遠慮がちな声が好きだ
「えへへ」と笑う笑顔が好きだ
キーボードを叩く細い指が好きだ
ちんまりとした背丈が好きだ

教室で 廊下で
屋上で 校庭で
食堂で 校舎裏で
体育館で 自宅で
自室で 便所で

この地上で存在する ありとあらゆる不二崎千尋が大好きだ


ひょこひょこと歩きながら登校中に見かけたネコを追いかけているのが好きだ
学力テストでクラス一位をとって喜ぶ顔など心がおどる

不二崎の操るパソコンが誰かのパソコンをハックするのが好きだ
必死に作っていたプログラムが完成したのを喜んでいた時など胸がすくような気持ちだった

弁当に好きなオカズが入っていて嬉しそうに頬張る顔が好きだ
大神に高い高いをしてもらって照れながらも頬を染めている様など感動すら覚える

プログラマーとしての仕事をする時に表情が変わる様などはもうたまらない
何か悩みごとがあって泣いている彼女が私の大きな掌に撫でられて笑顔を見せるのも最高だ

哀れにも不二崎に言い寄ってきた男が振られてショックを受けているのを見てアタフタしていた時など絶頂すら覚える

(妄想で)不二崎に滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだった不二崎が(妄想で)犯され殺されていく様はとてもとても悲しいものだ

(妄想で)あの小さな体に押し倒されて耳元で囁かれるのが好きだ
不二崎親衛隊に追いまわされ 害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ


諸君 私は不二崎を 天使の様な戦争を望んでいる
諸君 私に相対する同クラス学友諸君
君達は一体 何を望んでいる?

更なる不二崎を望むか?
情け容赦に溢れた 女神の様な不二崎を望むか?
容姿端麗の限りを尽くし 校内男子の心を射止める 天の様な不二崎を望むか?」

一同「不二咲!! 不二咲!! 不二咲!!」


大和田「よろしい  ならば不二咲だ
我々は満身の力をこめて今まさに振り下ろさんとする握り拳だ
だがこの暗い闇の底で1年半もの間 堪え続けてきた我々に ただの不二咲では もはや足りない!!

不二咲を!! 一心不乱に不二咲を!!

我らはわずかに七人 十人にも満たぬ敗残兵にすぎない
だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している
ならば我らは 諸君と私で総兵力六千と一人の軍集団となる

不二咲をただ崇拝の彼方へと追いやり何もしない愚かな連中を叩き起こそう
髪の毛をつかんで引きずり降ろし 眼を開けさせ思い出させよう
連中に天使の味を思い出させてやる
連中に彼女のローファーが響かせる音を思い出させてやる

天と地のはざまには 奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる


七人の超高校級の精鋭で
世界を不二咲に染めてやる


『第七十九期生 超高校級の暴走族より全校生徒へ』


第一次全校生徒不二咲信者化作戦 状況を開始せよ
征くぞ 諸君」

大和田「……っと、あー疲れた……これが、俺の不二咲への想い全てだ」

「……」

大和田(まずいな……やっぱ、ドン引かれちまったか……)

苗木「……す、すごいよ大和田クン……君の熱意は本物だ!!」

大和田「!!」

山田「まさか即興であんなレベルのものを仕上げてくるとは……いやはや、恐れ入りました」

葉隠「なんかよくわかんねーけど『不二咲!』って叫んじまったべ!!」

大和田「てめーら……ありがとう……!! ありがとう……!!」


苗木「はは……これじゃあ、もう僕の出番はいらないかもね」

十神「……どういう意味だ」

苗木「そのままの意味だよ。大和田クンの覚悟も愛も、とても素晴らしい希望だった。
   ここで僕が最後にしゃしゃり出たところで……

大和田「苗木ィ」



大和田「それは違ぇだろ」



BREAK!!

苗木「っ!」

大和田「嘘ついてんじゃねえよ苗木……てめえは優しすぎるんだ。
    てめえだって本当は霧切のこと、話したいと思ってんだろ?」

苗木「だけど……大したエピソードも持たない僕が、皆の希望に勝てるかどうかなんて……」

桑田「……あのさぁ苗木。元々この話を持ち上げた俺が言うのもなんだけどさ。
   ……もう、勝ち負けとかあんま関係ねえって思うわけよ」

苗木「……え?」

山田「その意見には僕も賛成ですな……。
   途中からは、皆さんの話す熱意を聞くのが楽しすぎて、当初の予定なんてすっかり忘れていました」

葉隠「こんなこと言っちゃ元も子もねーけど、やっぱそういうのって勝ち負け決められるようなもんでもねーべ?
   ……だから、苗木っちはなんにも遠慮せずに、苗木っちの話したいことを話せばいいんだべ」

十神「……葉隠にしては珍しくまともなことを言うんだな」

葉隠「おうともよ。伊達に皆より三年長く生きてねーべ!!」


苗木「……みんな……。ありがとう。
   ……そうだよね。ここで僕が退いたら、霧切さんにも悪い……よね」

苗木「わかったよみんな……じゃあ、存分に話させてもらうね。
   僕の考える、『霧切さんの可愛さ』について!!」

大和田「オウ! どんと来い!」


【霧切の場合】



苗木「霧切さんと言えば……やっぱりその【クーデレ】っぷりが素晴らしいと思うんだよね」

十神「クーデレ……つまり、さっき山田が言ったツンデレと似たようなものか」

苗木「その意見に賛成だよ……。
   まあ、ようは『普段はクールだけど時折デレを見せる』……ってことだね」

葉隠「霧切っちの場合は、セレスっちと違ってまだ想像できるべ」

桑田「だな。たまーに俺らの前でもそんな感じの時あるし」

苗木「はは、彼女なりに隠そうとしてるみたいなんだけどね……。
   でも……『二人きりでいる時の彼女のデレっぷり』を……知りたいとは思わない?」

桑田「是非詳しく」

大和田「そりゃまぁ……興味がねえわけねえよな」

苗木「ふふ、ありがとう。……じゃあ話すね。あれは先週のことだったかな……。
   放課後、霧切さんと教室で二人っきりになったんだ」

山田「ほほう……それはなかなかおいしいシチュエーションですな」

苗木「うん。正直興奮が冷めなかったよ」


霧切『ねえ苗木君』

苗木『ん、なに?』

霧切『……こうして二人っきりになるのって久しぶりね』

苗木『そうだね……僕も霧切さんも、休み時間や放課後は別の友達と居ることが多いからかな』

霧切『苗木君の場合は女の子と一緒に居る時間が多いみたいだけれど』

苗木『そ、そうかなあ?』

霧切『ええ、そうよ』


苗木『……ご、ごめんなさい』

霧切『何故謝るの?』

苗木『だって……霧切さんに寂しい思いさせちゃったかなって思って』

霧切『私がそんなことで簡単に妬くような面倒な女に見えるのかしら』

苗木『だ、だよね……ははは……』

霧切『……嘘よ。ええ、寂しかったわ。これで満足?』

苗木『ど、どうしてそんなに怒ってるのさ……。顔、赤いよ?』

霧切『っ!?//』バッ

苗木『……霧切さんってさ。本当かわいいよね』

霧切『なっ、苗木君のくせにっ、生意気ね……っ』

苗木『僕、霧切さんのそういうとこ好きだな』

霧切『~~っ!! バカにするのもいい加減にっ

苗木『』ギュッ


霧切『……っ!?』

苗木『……ごめんね。寂しい思いさせて。心配しなくても、僕が好きなのは霧切さんだけだよ』

霧切『…………ばか』



苗木「……その後の霧切さんの甘えっぷりときたらもう「ちょっと待てえええええええ!!」

桑田「何だそれ!! 何だその手口!! 完っ全に霧切ちゃんを手玉にとってんじゃねーか!!」

大和田「クーデレとかそういう話じゃなかったろ今の!!」


葉隠「……まさか苗木っち、霧切っちと付き合ってるとか……」


苗木「それは違うよ!!」


BREAK!!

苗木「付き合う直前のこのなんともいえない甘酸っぱさがいいんじゃないか!!」

桑田「そんな最低のこと言うためだけに決め台詞疲労してんじゃねーよ!!」

山田「なんかすごく裏切られた気分ですぞ……」

十神「付き合ってもいないのに『好き』だと……!? 貴様女子を何だと思っているんだ!!」

大和田「ああ、お前意外とそういうとこはキッチリしてんのな……」

苗木「なんで君たちが怒っているのか訳がわからないよ……どう考えても『僕は悪くない』じゃないか!!」

桑田「悪いわアホォ!!」





「……さっきから黙って聞いていれば……」



苗木「!?」


「やれ処女だなんだと好き勝手に騒ぎ立てて……」


山田「この声は……!!」


「挙句の果てには女子の心を弄ぶ……!?」


葉隠「まさかっ!!」




石丸「君たちは男として情けなくないのかぁっ!!」

大和田「兄弟っ!!」

苗木「さ、さっきまで魂が抜けたような顔をしていたのに……!!」

石丸「あいにく、先程兄弟がまくし立てた気の狂った演説を聞いて完全に目を覚ましたんだ!!」

大和田「気の狂ったっ!? まってくれ兄弟!! あれは俺の魂の叫びなんだ!!」

石丸「ええいそんなことはどうでもいい!! 僕はもう怒った!!
   君たちのその腐った性根を全力で叩きなおしてやる!! 全員生徒指導室へ来るんだ!!」

桑田「ちょっ、ちょっと待てよ!! 俺たちは健全だって!! 悪いのは苗木一人だって!!」

苗木「それは違うよ!! 『僕は悪くない!!』」

葉隠「さっきから何なんだべそれ!! 気にいったんか!?」

石丸「問答無用!! さあ今すぐ連れて行ってやる!! 全員立つんだあああっ!!」


「勘弁してくれええええええええええええ!!」



────その頃、食堂にて

霧切「何度も言わせないで。一番かっこいいのは苗木君に決まっているでしょう」

舞園「違います。苗木君はかわいいのであってかっこよくはありません! かっこいいのは断然桑田くんです!!」

セレス「枕さんは黙っていただけます? うちのラードも実はそれなりに男らしい一面があるんですのよ」

朝日奈「みんな葉隠の良さをわかってないよ!! あいつはクズだけど良いやつなんだよ!!」

腐川「あ、あんたたち……白夜様に適うとでも思ってんの……!?」

不二咲「うぅ……一番かっこいいのは大和田君だよぉ……」



大神「」
戦刃「」
江ノ島「」


終  里 



以上です。
お付き合いくださった方々、ありがとうございました。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年10月08日 (火) 04:07:31   ID: 1xJIMk1O

カプ厨が書いたゴミSS
山田がセレス、葉隠が朝日奈は勿論だが十神が腐川に好意があるとか捏造もいいとこな
どうせ霧切と苗木くっつけたくてしたんだろうが

2 :  SS好きの774さん   2013年10月08日 (火) 10:08:09   ID: 1g5-yGwU

>>1 そんな低劣なコメントしてる自分自身がどうしようもないカプ厨だって自覚ないみたいだな。
無知で下劣この上ないな。
ここまで臭いコメントできるとは

3 :  SS好きの774さん   2013年10月08日 (火) 11:33:30   ID: Zg4WMggT

オチはさくらちゃんと朝日奈が一緒じゃない時点で何となくわかってたw

4 :  SS好きの774さん   2013年10月08日 (火) 14:34:44   ID: A18nGfEE

SSに元キャラの性格を求めてる時点で>>1はゴミ以下

5 :  SS好きの774さん   2013年10月13日 (日) 06:22:50   ID: fz6Hm0Qp

おお霧切豚が騒いでるよ
他貶したり排除したり論点ずらしたり忙しいね

6 :  SS好きの774さん   2013年10月19日 (土) 13:49:54   ID: r-oER4rr

なんで枕園さんは、苗木さんじゃんないんだろう?

7 :  SS好きの774さん   2013年10月31日 (木) 13:38:40   ID: HL0IAJ62

女の子サイド気になる

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