ほむら「巴マミに冷たくできない」(222)

ほむら「うふふ…まどかのお家にお呼ばれしたわ!」

ほむら「おめかしして…さあ行きましょう!」

ほむら「~♪」

マミ「あっ!暁美さん!」

ほむら「げっ…巴マミ…!」

マミ「またケーキ作ったの!遊びに来ない?」


ほむら「ごめんなさい…その、えーと」

マミ「…何かしら?」ニコニコ

ほむら「その…今日は予定があるから…」

マミ「えっ…」ションボリ

ほむら「だから、悪いけれど…また今度ね」

マミ「悪かったわね、急に誘って…うっ…ぐすっ…」メソメソ

ほむら「…」

マミ「それじゃ…さようなら…ううっ」トボトボ



マミ「寂しいわ…うっ…」トントン

マミ「何かしら…ぐすん」

ほむら「ケ、ケーキなら明日食べに行っていいわよ!それでいいでしょ!」

マミ「一日経って干からびたケーキを貴方にお出しする事なんて出来無いわ…悪いもの」

ほむら「構わないわよ!だから明日、帰りに食べに行くわ!」

マミ「本当?」

ほむら「え、ええ!本当よ!」

マミ「良かったあ…!」パアア

マミ「じゃあ、明日会いましょう!それじゃあ!」

ほむら「…ふぅ」

まどかの家

まどか「それでね、ウェヒヒヒ…」

ほむら「うふふ…」

ブルブルブルブル ブルブルブルブルベリアイ

ほむら「あら、携帯が…誰かしら。ちょっと悪いけど、席外すわね」

まどか「うん!」


マミ『暁美さぁん…』メソメソ

ほむら「何よ!ケーキなら明日食べに行くって言ったでしょ!」

マミ『そうじゃないのよぉ…作っていたケーキをつまみ食いしてたら、進んじゃって…全部食べちゃったのよぉ…」グスグス

ほむら「そ、そうなの…?」

マミ『暁美さんの為に作ったケーキなのに…私一人で食べちゃうなんて…ぐすっ』

ほむら「いや、私は構わないわ…」

マミ『本当にごめんなさい…死んで詫びるわ…』ガチャ ツーツー

ほむら「ちょっと待ちなさい巴マミ!おーい!」

ほむら「…そりゃないわよ」

まどか「どうしたの?」

ほむら「悪いけど…今日は早く帰らせてもらうわ。急用が出来たの」

まどか「えー…残念だなあ…また明日ね、ほむらちゃん」

ほむら「ええ、明日学校でね」


ほむら「何なのよ…一体!」

ほむら「一週間前ぐらいから…突然擦り寄ってきて…」

ほむら「あの時、下手に優しくしたのがいけなかったのかしら」

一週間前

ほむら「…漏れそうだわ」イソイソ

ほむら「間に合った…ふぅ」

「…」ムシャムシャ

ほむら「…?」

「美味しいわ…ぐすっ」ムシャムシャ

ほむら(な…トイレでご飯食べてるなんて…)

「…」ムシャムシャ

ほむら(ど、どうしよう…)

「…ケフー」

ほむら(と、とにかく出ましょう…)

ほむら「…」ガタン

マミ「…くすん」ガタン

ほむら「あっ」

マミ「あっ」

マミ「いや、トイレの中でご飯食べてたのは…あの、趣味なの…一人で食べるのが恥ずかしかったからってわけじゃないの」アセアセ

ほむら「は、はあ」

マミ「でも、この趣味は恥ずかしいから誰にも言わないで欲しいわ…お願いよ」

ほむら「え、ええ…もちろんよ。誰にも言わないわ」

マミ「良かったぁ…そうだ!」

マミ「明日のお昼、暁美さんも一緒にトイレの中で食べてみない?いつもと違った気分が味わえて楽しいわよ」

ほむら「えっ…」

マミ「どうかしら…秘密を分かち合った仲だし、ね?」

ほむら「いや…急にそんな事言われても…困るわ」

マミ「学校の誰もいない空間で食べるのって、何かいいじゃない!青春っぽくて…」

ほむら「貴方とそれほど仲良くないし…」

マミ「えっ…」

マミ「そうよね…私は、暁美さんと仲良く…ないもんね」

マミ「メガマックの箱、捨てに行かなきゃ…」トボトボ

ほむら「…」(哀愁を感じる背中だわ…)

ほむら(たまには…彼女と食べてあげるのも、いいかもね。友達居ない事を悩んでいるみたいだし…魔女化されたら困るわ)

ほむら「あの、ちょっと」

マミ「何かしら?」

ほむら「明日一日ぐらいなら、別にここで食べてもいいわよ」

マミ「本当!?」パアア

ほむら「この中学校に三年しか居ないわけだし、少しは変わったことくらいしたいと思うの」

マミ「うふふ…じゃあ明日、お昼ごはん持ってこのトイレの前で待ち合わせね!」

ほむら「ええ…」

マミ「楽しみだわ…えへへ」

ほむら「面倒くさいわね…」ホムン

ほむら「ま、こういう地道な行動が成功の鍵になるでしょうし…」

次の日

先生「今日の書道は毛筆だぞー。お前ら、書道セット持ってきたかー?」

生徒「はーい」

マミ(あっ…そういえば、今日はその日だったわ…忘れちゃった)

生徒「キャハハハ」

マミ「あの…」

生徒「でさー、田中ったら…」

生徒B「マジで?」

マミ「うぅ…」

マミ「あ、あ、あの…筆貸して貰えないかしら?」

生徒A「マジだよ、マジマジ」

生徒B「キャハハ」

マミ「…」

先生「なんだ巴、忘れたのか」

マミ「はい…」

先生「誰かに貸してもらえ、いいな?」

マミ「…はぃ」グスッ

先生「じゃ、今日は『友情』を書いてもらうぞー!」

生徒「はーい」

「あっ、何墨汁手に塗ってんだお前ー!」「キャハハ」「遊ぶんじゃねーぞ!」

マミ「…」ポツン

先生「おい、巴…誰かに貸してもらえって、言っただろ?」

マミ「はい…」

先生「仕方がないな…おーい!巴に貸してやる奴居ないかー!」

マミ「…グスッ」

俺が貸してやんよ

>>28「俺が貸してやんよ」

マミ「ありがとう…」

>>28「あっ、巴!墨汁使いすぎんなよ!筆汚すんじゃねえぞ!」

マミ「うん…」

>>28「…」テクテク

「あいつ何で友達に頼まなかったんだろうな」 「だってあいつ友達居ないし」 「ぷぷ…」

マミ「…ぐすっ」

マミえーっと…墨汁はちょっとだけ…あっ!」ドボドボ

マミ「間違って沢山出しちゃったわ…」

>>28「おい巴何してんだよ!」

マミ「ごめんなさい…間違って沢山出しちゃって」

>>28「たく…やっぱ返せ!」

マミ「そんな…」

>>28「…」スタスタ

マミ「どうしましょう…」ポツン

マミ「…うぅ」

マミ(お昼休みまでの辛抱よ…暁美さんと食べるんだもの…)

お昼

マミ「あっ…暁美さーん!こっちよ!」

ほむら「大声出さないで恥ずかしい…」

マミ「ウフフ、早く入りましょ」


マミ「美味しいわ…」パクパクムシャムシャ

ほむら「そうね」ホムホム

マミ「うっ…うぅ…ぐすっ…」

ほむら「ど、どうしたの!?」

マミ「いえ、何でもない…何でもないわ」

ほむら「泣いていて何でもないなんておかしいわよ。ほら、ハンカチ」

マミ「うっ…ありがとう、暁美さん…」

マミ「グシュグシュ…チーン チーン」

ほむら(鼻かまれた…)

マミ「…ぐすっ」

ほむら「何か嫌な事があったみたいだけど…どうしたの?」

マミ「私ね、お友達居ないの…あっ」

マミ「暁美さんはお友達よ!大事な!」アセアセ

ほむら「え?ああ、そうね」

マミ「同級生にお友達居なくてね…クラスのみんなから冷たくされてるの」

ほむら「それは可哀想ね…虐められてるってわけじゃないのね」

マミ「蹴られたり殴られてたりしてるわけじゃないの…みんな冷たいだけなの」

ほむら「まぁ、貴方の気持ちは痛いほど分かるわよ」

マミ「え?」

ほむら「私も前の学校では、貴方と一緒で友達が居なかったから…」

マミ「本当なの…?」


ほむら「ええ、病気で学校を休みがちだったから…」

マミ「暁美さぁん!」ギュウウウ

ほむら「く、苦しいわよ!」

マミ「ごめんなさい…」

ほむら「まあそんなわけだし、嫌な事が有ったら私に相談しなさいね」

マミ「…うん」

ほむら「じゃ、お昼ごはんの残り食べましょうか」

ほむら「…」ホムホム

マミ「えへへ…暁美さん♪」

ほむら「…何かしら」

マミ「はい、あーん」

ほむら「!?」

マミ「あーん」

ほむら「あの…恥ずかしいわよ」

マミ「誰も見ていないじゃない」

ほむら「いや、恋人じゃないんだから…」

マミ「暁美さんなら…私の恋人になってもいいわよ…同性だけど」

ほむら「なっ…」

ほむら(優しくしすぎてしまったわ…!この思考回路は一周目の私と同じ…)

ほむら(でもあの時まどかが私にしてくれたみたいに、恋人のように優しくする事なんて出来無いわ…私にはまどかがいるもの

マミ「…」ニコニコ

ほむら「うっ…」パクッ ホムホム

マミ「えへへ…」

マミ「暁美さんって、とても優しいのね」

ほむら「それほどでもないわ…」

マミ「今までこんな優しくしてもらったことって…親が死んでから初めてかもしれない…」

ほむら「そうなの…」

マミ「私、交通事故で家族を失ってるから」

ほむら「お気の毒に…それじゃ、授業始まっちゃからもう出ましょ」

マミ「ええ!」


ほむら(疲れたわ…)

マミ(こんな幸せな気分で食べたのって初めて!)ニコニコ

ほむら「あれから一週間、生活が激変したわ…」


マミ「暁美さん!今日もお昼ごはん食べましょ!」

ほむら「えぇ…またトイレで?」

マミ「屋上でも、踊り場でも…暁美さんの好きな所ならどこでもいいわ」



ほむら「ふぁーあ、もう寝ましょう」

ピンポーン

ほむら「こんな真夜中に誰かしら…まったく」ガチャ

マミ「暁美さぁーん」グスグス

ほむら「ど、どうしたの!?巴マミ!」

マミ「交通事故の夢見ちゃって…怖くて眠れないの。だから今日は暁美さんの家に泊まらせて…」

ほむら「は、はぁ…」

ドラマCD聴いた後の俺としてはマミ杏が欲しいところ

ほむら「こんな事もあったわね…部屋でテレビ見てたら…」



ほむら「今日は花火大会なのね…この家からじゃ見れないけど」

ピンポーン

ほむら「この気配は…」

マミ「暁美さん!」

ほむら「どうしたの…浴衣姿で」

マミ「花火大会行きましょう!」

ほむら「えぇ?今から…?」

マミ「駄目かしら…」

ほむら「準備していないし…」

マミ「駄目よね…私だけで行くわ…ぐすっ」

ほむら「…そうだ、貴方のマンションから見ましょう!あの高さなら十分だから!」

マミ「そうね!その手があったわね!じゃあ早く行きましょう」ギュウ

ほむら「きゃあっ!手を引っ張らないで!」

>>53
買う価値あった?
あるなら買う

マミ「綺麗ねぇ…」

ほむら「今日の金曜ロードショーはコマンドーの日だったのに…ブツブツ」

マミ「やっぱり、嫌だったかしら…」ウルウル

ほむら「いえ、そんな事無いわ!花火が綺麗だわ、ウフフ!」

マミ「…」ニコッ

ほむら「うへぇ…」


マミ「暁美さん、泊まって行かない?」

ほむら「いや、でも学校が…」

マミ「明日はお休みよ?」

ほむら「そうだったわね…は、ははは…別にいいわよ…」

マミ「良かった!じゃあ暁美さんの分のお夕食作るからね!」

>>55
DVDorBD特典だよ
杏さやのキャラソンもやばい涙出た

ほむら「貴方は料理が上手いから、いいものが作れるでしょうね…楽しみだわ…はぁ」

マミ「褒められても困るわよ…!でもすっごく美味しい料理作るから期待してなさい!」

ほむら「はぁ…」



ほむら「もう限界よ…まどかとロクに遊べない…それどころか私生活まで邪魔される…」

ほむら「辛いわ…どうにかあの子から、私を引き離したいんだけれど…」

ほむら「どうしましょう…」

ほむら「とにかく今は、巴マミの家に行かないと…」

ドラマCDは新米魔法少女杏子の話
ちょこっとまどかとさやかも冒頭に登場する
信者洗脳で裕福になった佐倉家の日常に案内されるマミさんや
マミさんに必殺技付けてもらう杏子等等
良かった
キャラソンはキタエリとアイポンで杏子視点の原作準拠かな

ほむら「…大丈夫かしら」ガチャ

ほむら「酷い荒れようね…そこら中にケーキの破片がこびり付いている…」

ほむら「あの…巴マミ」

マミ「うっ…うっ…」

ほむら「おーい…」ユサユサ

マミ「暁美さぁん…」ギュウウ

ほむら「良かった…生きてた…」


マミ「ごめんなさい…明日食べるはずだったケーキを全部食べちゃって…」

マミ「私って馬鹿よね…殴ってもいいわよ…」

ほむら「怒ってないから…」

マミ「貴方が許しても私が許さないわ!殴って…」

ほむら「…」

ほむら(何周目かで殺された杏子の分!)ボコッ

マミ「う…うぐ…」ドサッ

マミ「はぁ…はぁ…」

ほむら「気が済んだ?」

マミ「ええ…」サスサス

ほむら「じゃ、ケーキ片付けるわよ」

マミ「そうね…」

ほむら「はぁ…」キュッキュ

ほむら「そういえば、QBはどうしたのかしら」

マミ「QB…キュゥ…」

マミ「うっ…ぐすっ…」

ほむら(今度は何よ…)

マミ「あの子、ある日突然家から居なくなったの…私を置いて家から出ていったのよ…いつも一緒だったのに」

マミ「酷いと思わない?何の断りも入れずに無言でお友達を置いて出ていくなんて…」

マミ「あんな子友達じゃないわ…ただの畜生よ」

ほむら「なるほどね…」

マミ「そんな事よりも…今日はごめんなさい…突然呼び出して」

ほむら「…いいのよ」

マミ「ケーキはちゃんと明日までに作るから…」

ほむら「別に明日じゃなくても…貴方が好きな時でいいわよ」

マミ「優しいわね、暁美さんって…」

ほむら「そうかしら…」ゴシゴシ

ほむら「…これで終わったわ。それじゃおやすみなさい。巴マミ」

マミ「…おやすみなさい」ボソ

ほむら「…」ガチャン

マミ「また一人ぼっち…パパ…ママ…」

マミ「うぅ…ぐすっ…うっく…」

ほむら「はぁ…」トコトコ

ほむら「もう夜の11時じゃない…」

ほむら「こんな生活、もう嫌…」

ほむら「こんなのどっちも得しないわ。彼女は単に依り代が欲しいだけなのよ。衣食住を共にして、心の隙間を埋めてくれる依り代が…」

ほむら「それが今、私になっているってだけなのよね」

ほむら「…決めたわ。明日から、彼女の依り代探しをしましょう」

ほむら「…まず思い立つのがQBね。巴マミは口ではああ言ってたけれど、実際はまだ未練があるはず」

ほむら「とっ捕まえてくっつけちゃいましょう」




次の日

まどか「あれっ、突然来てどうしたの?ほむらちゃん」

ほむら「別に大した用は無いの。ちょっとベットの下を見させてくれるかしら」

まどか「いいけれど…何かあるのかな?」

ほむら「…」グイッ

QB「バレちゃったか」プラーン

まどか「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

ほむら「相変わらずしつこいわね、インキュベーター」

QB「まどかの契約は僕の最優先事項だからね」

ほむら「ちょっとこっち行きましょう。まどかに聞かれたくない話があるの」

QB「君が僕を殺さずに何か話を話そうとするなんて初めてだよ。興味深いね」

ほむら「なぜ巴マミの家から出て行って、まどかの家でこんなストーカーまがいの行為をやっているのかしら?」

QB「マミに利用価値が無くなったからさ。彼女をまどかや、美樹さやかを惹きつけるための宣伝材料にする予定だったんだけれど
   タイミングを逃してしまってね。彼女が出てくる前に君が使い魔達を倒してしまった」

ほむら「そのお陰で、彼女たちとは仲良くなれたわ」

QB「そのせいで、彼女たちの憧れの魔法少女に君がなってしまった。マミじゃなくて、君が…」

ほむら「…」

QB「僕は、宣伝材料にもならないもうマミの利用価値は無いと感じた。だから」

ほむら「巴マミを魔女化させるために、彼女の家から出ていったって訳ね…」

QB「そういうことさ」

ほむら「相変わらず、冷酷な生き物ね。インキュベーター」

QB「冷酷なんじゃないさ。ただ、目的の為にはどんな手段でも行使するってだけだよ」

QB「で、この話を聞いてどうするつもりだい?」

ほむら「ある事を考えていたけど、貴方の話を聞いてぞっとしたわ。やめにする」

QB「よくわからないけど…」ターン

ほむら「こいつをよりし…拠り所にするのはやめましょう」カアア

ほむら「何か誰かに中2病って言われたような気がして使う気が起きなくなったわ…」

ほむら「とはいっても、あの子と常にくっつきたい物好きなんて居るのかしら…」

ほむら「下半身目当ての軽薄な男?駄目に決まってるじゃない…うーん…」

私男だから安心してマミさんに紹介して

ほむら「そうだ、アイツなら…」

ほむら「…巴マミには犬型QBとでも言っときましょう」ゴソゴソ

ほむら「グリーフシードに濁れを移して…」

「クゥン…」

犬の魔女 ウールマン

その性質は渇望。誰からも誰よりも愛されたくてしょうがない犬の姿をした魔女。
この魔女を倒したくば偽りの愛を持って示せ。

ほむら「この魔女は、珍しく無害なのよね…」

ウールマン「ワン!ワン!」

ほむら「ほら、行くわよウル公」

ウールマン「クゥン…クゥン…」

ほむら「ウルちゃ~ん♪行くわよぉ~ん」

ウールマン「ワン!ワン!ハッハッハッハッ」

マミ「ウールマン一緒に気持ち良くなろうね」

ウールマンの姿が分からない人に補足説明。
人面犬みたいな魔女で、普通の犬の体躯に人間っぽい怖い感じの顔が付いている。
頭上から、仁美みたいなもさもさした髪の毛が生えていて、その髪の毛がウールマンの顔を隠している。
公式ガイドブックより


ほむら「ウルちゃぁ~ん、そのこわーいお顔を頭に生えているもっさい毛で隠しましょうね~♪」

ウールマン「ワンワン!」

ほむら「お顔は見せちゃ駄目よぉ~♪飼い主さんが怖がっちゃうからね♪」

ウールマン「クゥン?」

ほむら「さ、じゃあ私は見てるから、この人のお家に入りなさい!貴方の願いの誰からも誰よりも愛してくれる人が居るわよ♪」

ウールマン「ワンッ!ワンッ」スタスタ

ほむら「ウフフ…良かったわね、巴マミ」

探したらあった

マミ「寂しいわ…そうだ、暁美さんに電話しましょう…」

ウールマン「ワン!ワン!」

マミ「あら、ワンちゃん…何処から来たのかしら?」

ウールマン「クゥーン…クゥーン…」

マミ「ウフフ…甘えちゃって…よしよし」ナデナデ

ウールマン「ワフゥ…ハッハッハッ」ゴロゴロ

マミ「あらら、お腹出しちゃって…可愛いわ」

ウールマン「ワンッ」

マミ「あなた…飼い主は?」

ウールマン「クゥン…」

マミ「…居ないのね。私もそうよ」

ウールマン「ワン…」ペロペロ

マミ「きゃっ!うふふ、じゃあこれから仲良くしましょうね!ウールマン!」

ウールマン「ワン!」

流石魔女だ、名前を植え付けるくらいなんともないぜ

>>100
あっ


ウールマン「ワンワン♪」

マミ「貴女…名前なんていうのかしら…」

ウールマン「ワン!」

マミ「うふふ、わからないわよ」

マミ「そうだ、貴女髪の毛?に沢山リボンを付けてるわね…そうだ、ルッポ・リーボンにしましょう」

ウールマン「ワフン?」

マミ「イタリア語で"リボンの狼"って言うの。貴方にピッタリの名前よ…」

ウールマン「クゥン…」

つうかこの魔女もしかして本物の犬とQBが契約したのか?
それとも飼い主が欲しいって奴隷志願の女の子と契約したのか?
もし前者ならQBは本当に節操ねえな

ピンポーン

マミ「…あら、来客だわ。暁美さんかしら」

ほむら「様子はどう?」

マミ「うふふ…それがね、私の家にこの子が迷い込んできたの!」

ウールマン「ワン!」

マミ「犬種は何なのかしら…プードル?それとも…」

ほむら「QBの仲間よ」

マミ「えっ…この子も魔法の使者なの!」

ほむら「ええ、魔法の国に帰ったQBが貴女の様子を見て悪く思ったのか、お友達を貴方の元に送ったの」

マミ「そうだったの…」

ほむら「名前はウールマンって言うのよ」

ウールマン「ワン!」

マミ「ウールマン…だめね、ウッポ・リーボンよ」

ウールマン「クゥン…」



マミ「ウッポ、ベッドに来なさい」

ウールマン「ワン!」

マミ「うふふ…ぎゅー♪」ギュウウウウウウウ

ウールマン「ギャン!」

マミ「うふふふふ…」ギリギリギリ

ウールマン「キャウン…クゥン…クゥン」

マミ「これからお休みの日は一日中、こうしてようね!ウッポ!」

ウールマン「クゥン…クゥン…」

マミ「ウッポのお毛毛、フワフワしてて柔らかいわ…」モフモフ

ウールマン「ワフン…」

マミ「そういえば、お毛毛の中のお顔、どうなってるのかしら」

マミ「ちょっと見せて…」ファサ

ウールマン「ワン?」

マミ「きゃあっ!こ、怖いお顔なのね…」

ウールマン「クゥン…」

マミ「でもそんな所合わせても、大好きよ!ウールマン♪」

ウールマン「ワン!」

マミ「うふふふふ…」

マミ「ああん…今日は学校行かなきゃいけないのね」

ウールマン「クゥン…クゥン…」

マミ「連れていけないの…ごめんなさい」ナデナデ

ウールマン「ワン!ワン!」

マミ「…今日は学校行くのやめましょう。おいで、ウッポ」

ウールマン「ワン!ワンワン!」

マミ「うふふ…なでなで」

ウールマン「ワフゥ…ワンワン!」

ほむら「あれから、5日間ね。巴マミが学校に来なくなったのは…」

ほむら「何やってるのかしら」

ほむら「様子見に行きましょう。何だかんだ言って、あの子の事放っておけないわ…」

マミホーム玄関前

ほむら「…なんだか禍々しい空気を感じるわ。これは、魔女の気配…まあ当然だけど」

ほむら「インターホンを押してっと…」ピンポーン ピンポーン

ほむら「…」

ほむら「誰も出ないわね。鍵は…開いている」

ほむら「まさか…やっぱりあの魔女、凶暴だったのかしら…」

ほむら「巴マミ、大丈夫?」ガチャ

バルテルス「…」

ほむら「チッ…このマネキン…犬の魔女の使い魔ね」

ほむら「邪魔臭いわね…」パンパン

キャウン!キャウン!

ほむら「…犬の鳴き声が聞こえる…」


マミ「うふふふふふふふふふふふふ…」ナデナデ

ウールマン「キャウン!クゥン…ゼッゼッゼッ」

ほむら「なんてこと…巴マミ?」ツンツン

マミ「うふふふふふふうふふふふふふ…あら、暁美さんお久しぶりね」ナデナデ

マミ「この子、三日前に突然逃げ出そうとしたの。いままで懐いていたのに…」

ほむら「ど、どうしてかしら…」

マミ「今罰を与えてるのよ。三日三晩ずっと同じ箇所を撫でてるの…うふふふふふふふふふ」ナデナデ

ウールマン「クゥン…」ウルウル

ウールマンは、彼女に飼われてからの5日間、巴マミがどこか見覚えのある顔であることに気づいてきた。
暁美ほむらの盾の中に、グリーフシードとして閉じ込められる前…暁美ほむらがまだメガネをかけていたループ。
そこにウールマンは居た。

ウールマン「ウ~…ワン!ワン!」

ほむら「今度の魔女は小さいですね…」

マミ「油断したら駄目よ、暁美さん。こういうちっこいのが、実は強い魔女って事があるのだから」

ほむら「はい!わかってます!」

マミ「さあ行くわよ…!」ボコッ

ウールマン「キャウン!」ピュー

マミ「…ふっ」バン! バン!

ウールマン「キャンキャン!」

マミ「…これでとどめよ」ゲシ

ほむら「…」

マミ「ティロ・フィナーレ!」

ウールマン「ギャウウウウウウウウウウン!」

マミ「ハルラハッセイヤー!」ナデナデナデナデ

ウールマン「うわああああああマミさああああああん」

マミ「無心! ひたすら無心なれ!」


ほむら「凄い…ですけど、ちょっと残酷ですね…」

マミ「魔女は絶望から生まれる生き物なのよ。何をしても、誰からも咎められないわ」

ほむら「そうですけど…」

マミ「はい、これあげる」

ほむら「あっ…グリーフシード」

マミ「暁美さんが仲間になってくれたお祝いよ!大切に持ってなさいね」

ほむら「…はい!」

ウールマンはほむらの盾に取り込まれた後、ずっと長い間グリーフシードとして閉じ込められていた。
彼女がワルプルギスの夜と激闘している時も、彼女がマミに殺されそうになった時も、彼女がメガネを外した瞬間も…
ただ盾の中に閉じ込められ続けた。そこにはいつも他の魔女たちが、同じようにグリーフシードになって閉じ込められていた。

ウールマン「クゥン…」(いつまで閉じ込められてんだろ…)

イザベラ「…」(人間で芸術作品を作りたいわ…)

パトリシア「シャカシャカ」(こんな所に閉じ込められているのも、あの黄色い魔法少女のせいよ!)

シャルロッテ「キャルキャル」(次孵化したら頭食いちぎってやるわ!)

赤オクタヴィア「ヴォッヴォヴォ!」(そうだそうだ!)


彼女たちは黄色い魔法少女への不満を、盾の中でひたすら発散し続けていた。だがそれはマミに届かず、ただグリーフシードとして魔法少女の穢れを吸い取る為に
保存される存在となっていった。
だが長い年月が経ち、彼女たちは黄色い魔法少女を恨んでいるものの、その姿自体は忘れてきてしまった。ただ「黄色い魔法少女」という漠然とした何かを恨み続けているだけになっていた。

>>1からこんな展開になるとはww

そして時は経ち、ウールマンは仲間の羨む声を背景にほむらの手によって、盾の中から脱出し、孵化した。
もうこの頃にはウールマンは黄色い魔法少女の事も、自分を閉じ込めていたほむらの事も忘れ去っていた。ただ、出たくて出たくて仕方がなかったのだ。
そしてほむらに連れられ、マミの家に放り込まれた。それがあの黄色い魔法少女の家とも知らずに。

ウールマン「ウー…」

だが、彼女は数日間の同居生活でやっと彼女の正体を思い出した。何年もの間ずっと閉じ込められている間ずっと憎んでいたあの、黄色い魔法少女が目の前に居るのだ。
"殺してやる"激しい憎しみが、ウールマンの中で強くうずまいた。だが、ウールマンは弱い魔女。マミに太刀打ちできるわけが無い。そんな事はウールマンもわかっていた。
だから、ウールマンはこの街にいる魔女たちを呼びに、マミの家から脱出を試みることにした。

マミ「ウッポ…」ガシッ

ウールマン「キャン!」

現実はそう上手く行かなかった。ウールマンは人形のフィギュアが付いた尻尾を強い力で握られ、マミの柔らかい胸に引き釣り込まれた。
それからウールマンの地獄が始まった。

マミ「うふふふふふふふふ」ナデナデ

ウールマン「キャン!」

三日三晩「お仕置き」と称する虐待が始まったのだ。マミはただひたすら同じ箇所を撫で続けた。そのせいで、そこの部分だけ摩擦で毛が無くなってしまった。

ほむら「…これはひどい」

マミ「うふふふふふふふ…」ナデナデ

ウールマン「キャン!キャン!」

ほむら「やめなさい…苦しんでるわよ!」

マミ「駄目よ…逃げようとした悪い子にはしつけをしないと…」ナデナデ

ウールマン「キャウン…キャウン…」

マミ「うふふふふ…」ナデナデ

ほむら「やめなさい」ボカッ

マミ「きゃあっ!」

ウールマン「キャン!」ドサッ

ほむら(いくら魔女に対してでも、やっていい事と悪いことがあるわ…)

ウールマン「ウー…ワン!ワン!」

マミ「ウッポ…私の事、嫌いになった?あなたの為なのよ…」

ウールマン「ガウッ」ガブッ

マミ「イタッ…ウッポ、貴女もなのね」

ウールマン「ウウウウウウ…」ガブガブ

マミ「貴女も、QBと一緒で私を裏切るのね」

ウールマン「ウゥゥゥゥゥ…」ガブガブ

ほむら「あの…大丈夫かしら」

マミ「…さようなら」ターン

ウールマン「」

ほむら「…これはひどい」

マミ「わかってくれると信じていたのに…酷いわ…」

マミ「うっ…ぐすっ…うぅ…」

ほむら「ウールマン、悪いわね」ヒョイ

ほむら「ほら、グリーフシードよ。使いなさい。今のでかなり濁ったでしょう」

マミ「…ありがとう。うっ…」シュワワワ

マミ「やっぱり…本物の親友は…貴女しか居ないわ…ずっと近くにいてあげれなくてごめんなさい…うっ」

ほむら(結局はそうなるのね…)

ほむら(まあ口だけでしょうけど。また新しいよりし…拠り所が出来たら、私を捨ててその子に行くんでしょ?)

マミ「もう絶対に…他の子にはなびかないわ…あなたが本当の友達なんだから…うっ」

ほむら(あら何かしら…この気持ち…この5日間、巴マミが離れてせいせいした筈なのに…嬉しいような…)

マミ「…うふふ、今日は貴女のためにケーキを作ってあげるわ。貴方を裏切った罪を贖う為に…凄く美味しく作るんだから」

マミ「どうかしら…今までで一番の出来だと思うわ」

ほむら「…」ホムホム

マミ「美味しい?」

ほむら「美味しいわね…なかなかいけるわ」ホムホム

マミ「良かったあ!不味かったら…どうしようって思ってたの」

ほむら「ふん…巴マミ」

マミ「何かしら?」

ほむら「貴女、他の子にはなびかないって言ったわよね」

マミ「ええ」

ほむら「でも私は信用出来ないわね。また新しい拠り所を見つけたら…」

ほむら「また監禁して、殺しちゃうかもしれない」

マミ「…」

ほむら「あれがま…QBの仲間だったからいいけれど、人間だったらどうするつもりだったの?殺人よ」

マミ「それは言わないで…信じてたのよ…あの子が逃げないってずっと信じてたの…」

ほむら「新しい犠牲者をもう出したくないの。だから、当分の間私が監視することにしたわ。必要なものだけ持って私の家に来なさい」

マミ「えっ…?」

ほむら「ほら、ケーキを作る道具とか…お気に入りのシャンプーとか色々あるでしょう」

マミ「つまり…同棲って事?」

ほむら「そういう事になるわね。監視している間は絶対に外に出さないわよ」

マミ「同棲…うふふ」

ほむら「もし逃げたりしたら、貴方がウールマンに対してやったみたいな事をするわよ」

マミ「暁美さんと同棲…」

ほむら「聞いてる?」

マミ「えへへ…」

ほむら「…」ホムン

ウールマンの死から数週間後


マミ「あの…私、もうそろそろ学校に行きたいんだけど…」

ほむら「黙りなさい。貴方みたいな人を外に出したら犠牲者が出るわ。ずっと私とこの家に居るのよ」

マミ「でも…」

ほむら「でもも何も無いわよ。出たらお仕置きよ」

マミ「ひゃあっ!お仕置きだけはやめてぇ!」

ほむら「なら私の膝の上に頭を乗せなさい。耳掃除をしてあげるから」

マミ「…はい」

ほむら「うふふ…貴方の耳の形、可愛いわねぇ」ホジホジ

マミ「…ひゃうっ」

ほむら「うふふふふふふふ…」

マミ「あふっ…そこは…やめてぇ」クネクネ

ほむら「駄目よ」

ほむら「ワルプルギスの夜も倒したし、これからずっと監視だから」ホジホジ

マミ「あふっ…わかってるわ…暁美さん…ひゃっ」

ほむら「随分と耳の弱い子なのねえ…魔女と戦ってたときは強がってたくせに」ホジホジ

マミ「あふっ…」

ほむら「さて、次はお風呂に入りましょうか」

マミ「お、お風呂…怖い…」

ほむら「嫌かしら?」

マミ「…//」

ほむら「何顔を赤らめてるのよ。嫌なら嫌と言いなさい」

マミ「…//」

ほむら「黙ってるって事は、OKって事かしら?。なら、行きましょう」

マミ「はい…」

ほむら「まだ子供の癖にこんな大きな胸しちゃって…」モミモミ

マミ「ひゃうっ…」

ほむら「これのせいで口が塞がって、ウールマンは二重に苦しんでたわよ」モミモミ

マミ「あの時は…悪いことをしたって…思ってるわ…ひゃっ」

ほむら「さて、ボディーソープでもつけましょうか」ピュッピュ

マミ「…」

ほむら「ほら背中出して…」ツー

マミ「あひゃっ!」

ほむら「指でなぞったぐらいで声上げるんじゃないわよ…忍耐力がないわねえ」

マミ「ごめんなさい…はぁっ」

ほむら「たく…それっ!」ツンツン

マミ「ああああっ!」

ほむら「何よ、お尻のあたりをツンツンしたぐらいで…」

マミ「はぁ…はぁ…」

俺「ハァ・・・ハァ・・・!」

マミ気が狂いそうだったわ…」

ほむら「お風呂から出たら、タオルで体を拭かないと駄目よ」フキフキ

マミ「…あっ、そこは自分で…ああっ!」

ほむら「大切な場所なんだから…」フキフキ

マミ「あっ…ああああっ…ちょっと待ちな…あああっ!」

ほむら「いちいち五月蝿いわね…その鳴き声…」

マミ「はぁ…はぁ…」

ほむら「さて、寝るわよ。ベッドに行きましょう」

マミ「今日は別別に…」

ほむら「駄目よ」

マミ「うぅ…」

マミ「あの…体を密着させるのはやめてくれるかしら…暑いわ…」

ほむら「逃げられたら困るわ」

マミ「逃げないから…お願いよ…」

ほむら「これは嘘をついている味よ」ペロペロ

マミ「ひゃっ!舐めないで…」

ほむら「ウールマンに舐められている時は喜んでいたじゃない」

マミ「人間がやるのとは…違うわよっ…うっ…」

ほむら「変わらないわ、舌に関して言えば」

マミ「顔中がべとべと…」

ほむら「あらあら、もう一回風呂入らなきゃいけないわねえ」

マミ「もうやめてっ!悪かったわ!もう貴方以外見ないから!」

ほむら「うふふ…」モミモミ

マミ「あっやめて…あああっ…ああっ!あああああああああああああ」

ほむら「あらら、私まで体中がべとべと…」

マミ「はぁ…はぁ…」

ほむら「もう一回、風呂入りましょうか」

マミ「…」

ほむら「ほら、行くわよ」ズルズル

マミ「嫌ぁ…//」ズルズル


ベッド「…」

ベッド「ガタガタガタガタ」

ズルズル…

まどか「ふぅ…ふぅ…」

QB「ねぇまどか、僕と契約すればマミから暁美ほむらを取り返せるよ…ふべっ!」グシャ

まどか「ワルプルギスの夜辺りから見せないと思ったら…何をやっているの…ほむらちゃん…」

まどか「私の命を助けてくれたあの時から…ずっとほむらちゃんの事、好きだったんだよ…」

まどか「どんな手を使ってでも、ほむらちゃんをマミさんから取り返すから…」

まどか「ウェヒ…ウェッヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッヒィ!」


終わり



さやか「まさか出番がないなんて…
」グスン

杏子「まあそう落ち込むなって。きっとどこかで出番があるさ。それに…」

さやか「?」

杏子「さ、さやかと一緒にいれば、私はどうなっても構わないからよ…///」

さやか「杏子…///」

さやか・杏子「ずっと屋根裏でスタンバってました。」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom