マミ「まどか、朝よ。起きなさい」(551)

まどか「ううん」ゴロッ

マミ「ほらほら! 遅刻したいの」ユサユサ

まどか「後5分~」

マミ「…五秒なら待ってあげる」

マミ「1、2、」

まどか「もぉ…起きればいいんでしょう」

マミ「そういう事♪」

まどか「お姉ちゃんは朝強くていいよね」

マミ「まどかはお母さん似だからね」

マミ「さ、お母さん。起こしてきて」

まどか「えぇ、自分でやってよ…」

マミ「意見は受け付けません」ニコリ
バタン

知久「二人は起きた?」

マミ「うん。ホント…毎日毎日面倒よ」

知久「マミはお姉さんなんだから面倒見てあげるんだよ」

マミ「わかってる~」

マミ「…水やってくるわ」

知久「助かるよ」ジュージュー

まどか「おはようパパ」
洵子「おはよ~う」

知久「おはよう。ご飯できてるよ」コトッ

まどか「いただきま~す」

洵子「ふぁわ~」

ガラッ
マミ「お母さん…もう一度顔を洗ってきたら?」

知久「ご苦労様。もうできてるよ」

洵子「お~。マミはパパ似で強いな~」ヨシヨシ

タツヤ「マミねえ! よしよし」キャッキャッ

マミ「あのね…」

マミ「ご馳走様」

マミ「まどかも早く食べちゃなさい」スタスタ

まどか「はぁ~い」

タツヤ「ママ! ママ!」

詢子「はいはい。もっと綺麗に食べようね」フキフキ

知久「それにしても、姉妹なのにね」

詢子「まどかにはまどかの良さがあるだろ!」

知久「そうだね。一つしか違わないのになって思っただけさ」

まどか「ひどいよ~」

マミ「行ってきます」
まどか「行ってきま~す」


マミ「ほら、寝癖ついてるよ」

まどか「あ、お姉ちゃんありがとう」

マミ「まどか、クラスに転校してきた子」

マミ「仲良くしてる?」

まどか「ほむらちゃんの事?」

マミ「そう。転校してきたばっかりで不安だろうから仲良くしてあげるのよ」

まどか「してるよ~」

まどか「あ、いたいた」

まどか「さやかちゃん! 仁美ちゃん!」タタタッ

さやか「おっはよう!」

仁美「おはようございます。ふふ、まどかさんはいつもマミさんと一緒ですわね」

さやか「そら姉妹だからね。似てないけどな」

まどか「さやかちゃ~ん」

マミ「ふふふ」

マミ「………」

仁美「あら? どうかしましてマミさん」

マミ「え!? どうかしたの志筑さん」ビクッ

仁美「…なんだかぼぉっとしてましたわ」

マミ「…。ふふ、なんでもないよ」

マミ「私はこっちだから」

さやか「マミさんマミさん。お昼はどうするの?」

志筑「良かったら今日もご一緒にどうですか?」

マミ「あら、ありがとう。そうだね、用事がなかったらね」ニコッ

まどか「うん。また後でね」

まどか「ほむらちゃんおはよう」

ほむら「…おはよう」

さやか「元気ないな~。このこの」ツンツン

ほむら「ちょっと…」

まどか「昨日は助けてくれてありがとうねほむらちゃん」ヒソヒソ

ほむら「気にしないで」

さやか「昨日?」

まどか「ほら、キュゥべえが…」

さやか「あぁ…。ほむら、酷い事してごめんね…」

ほむら「………気にしてないわ」

ほむら「………」

まどか「大丈夫だよ。約束通りキュゥべえとは一緒じゃないよ」

ほむら「…ありがとう」

まどか(気づいてないのかな…)

お昼だよ

マミ「あら、そちらの子は?」

まどか「今朝話してた転校生の暁美ほむらちゃんだよ」

ほむら「どうも」コクリ

マミ「うふふ、よろしくね暁美さん」

さやか「お腹が空いています空いています! マミさん」

志筑「そうですか…」

マミ「そうなの…」

まどか「そうなんだ…」

ほむら「………」

さやか「おどけた結果がこれだよ!」

マミ「どう? 学校には慣れてきたかしら」

ほむら「ええ、少しは」モグモグ

まどか「お姉ちゃん、ほむらちゃんはすごいんだよ」

まどか「勉強もできて運動神経抜群!」

さやか「その上容姿端麗!」モシャモシャ

志筑「えっと…。不思議な魅力がありますわ」

ほむら「あんまりおだてないで…」

マミ「ほらほら、困らせないの」

マミ「うふふ、でもそれならまどかの面倒をみてあげてくれると助かるわ暁美さん」

ほむら「面倒…ですか?」

マミ「ええ、見ていて不安になるでしょう? この子」

まどか「お姉ちゃん!」

マミ「あらあら」

ほむら「あの、巴…。マミさんはキュゥべえって聞いて事がありますか」

マミ「キュゥべえ? 聞いた事ないな、動物?」

まどか「………」

QB「呼んだ?」

さやか「わひゃ!?」ビクビクン

ほむら「…消えない」ボソッ

マミ「え? あ、暁美さん…」

マミ「…何か気に障る事言っちゃったかしら、私」

ほむら「あ、その…いえ」

QB「いいじゃないか。まどか、お弁当を少しくれないかい」

まどか「いいけど…。お姉ちゃんに見えない様に食べてよ」ボソッ

QB「まあそうだね。マミには僕の姿は見えないからね」

QB「奇想天外摩訶不思議はごめんって訳だ」

ほむら「うざいわね」ボソッ

さやか「ごめん」シュン

ほむら「…あなたではないわ、美樹さやか」

ほむら「その白い生き物の事よ」

マミ(さっきから何を言ってるのかわからない…)
仁美(何を言ってるのでしょうか…)

QB「なかなか、上出来だね」キゥップイ

三年生「鹿目さん! お願い手伝って~またわからないところが」

まどか「はい!?」スクッ

ほむら「…くす」

マミ「あらまた。ってまどかの事じゃないわよ」クスクス

さやか「うひゃひゃひゃ」ケラケラ

仁美「ちょっとさやかさん。その方向のチェンジは良くありませんわ」

さやか「そうかな? 新しい美少女の笑い方なんだけど」

まどか「美少女……」

QB「ないない」

ほむら「ナチュラルに居座らないで…」

マミ「まどか、私は部活があるから先に帰っててね」

まどか「うん、わかった」

マミ「今いくわ」タタタッ

さやか「ちょ!? マミさん、デザートは…」

志筑「ひー!? 今、ご飯が勝手に消え消えましたわ」ビクリ

まどか「あ、コラ!」

ほむら「…ちょっと失礼するわね」ガシッ

QB「なんだい? ちょっとしたお茶目じゃないか」

ほむら「すぐ戻るわ」

QB「…ちょっと」

スタスタ
ほむら(この時間の鹿目マミは魔法少女ではないのかしら)

ほむら(今までとは違う?)

ほむら(………)

QB「何か聞きたい事がある顔だね、暁美ほむら」

ほむら「なぜ、鹿目マミはお前が見えない」

ほむら「なぜ、魔法少女ではない」

QB「決ってるじゃないか一般人だからだよ」

QB「彼女に魔法少女になる資格は感じられないからさ」

ほむら「そう…」

QB「ところでどこに行くんだい?」

ほむら「焼却炉よ、決ってるでしょ」

さやか「マミさんって普段何食べてるんだろう」

仁美「いきなりどうしたんですの?」

さやか「いやさ。まどかとマミさん比べて見るとおかしい事に気づくじゃん」

志筑「そう…ですわね」ジー

まどか「言いたい事はわかるけど…。それはヒドいよ、さやかちゃん」

さやか「しかし、同じ屋根の下で一緒に住んでいて、大体同じ物を食べて」

さやか「どこで差がついたのか…」

仁美「小学校?」

さやか「どうだろう」

まどか「………」

放課後

Aさん「部長、今日は何を作る?」

マミ「そうね~。今日は自由で」

一年生A「鹿目先輩、私まだ入ったばっかで」

一年生B「私も、鹿目先輩自由だと…」

マミ「…そうね。一年生には課題を作ろうかな」

ガヤガヤ

Aさん「今年は一年生、豊作だね鹿目」

マミ「ええ、だけど二年生が二人だけなのが寂しいわね」

Bさん「そういえば妹さんはあんまり来ないのね」

マミ「あの子は他のも兼部してるからね」

ほむら「くっ、奴らを放り込むのに夢中で午後の授業をサボってしまったわ」

QB「まだ飽きないのかい」

ほむら「250匹目っと」ポイッ

QB「熱いね」ジュー

ほむら「流石に飽きたわ。帰る」

ガラッ
ほむら「もうまどかも帰ってしまっている。当然か…」

ほむら「…」ゴソゴソ

ほむら「…さて」
ガラッ、ピシャッ

マミ「…」

ほむら(?)

ほむら「マミさん…どうかしたんですか」

マミ「え!? あ、暁美さん」

ほむら「どうしたんですか…。そちらには廃墟しかありませんけど」

マミ「…いえ。なんだかね…何だろう」

マミ「なぜかこの先に行かなきゃいけない気がしてて」

マミ「でも、行っても何もなくって…。だけど…」

マミ「ごめんね。何言ってるのかしら私…」

ほむら「…帰りませんか? 遅くなるとまどかが心配しますよ」

マミ「…そうね。帰ろっか、暁美さん」

マミ「まあ、ゴミ捨てに夢中で授業を」

ほむら「ええ。恥ずかしいです」

マミ「暁美さんは部活とか入ってる?」

ほむら「いえ」

マミ「なら風紀委員とかどう? 合うんじゃない」クスリ

ほむら「別に掃除が好きという訳ではないわ…」

マミ「うふふ、冗談よ。でも、部活やってると楽しいよ」

マミ「良かったら暁美さんもどこか入ってみたら」

ほむら「…そんなに楽しいんですか」

マミ「ええ、とても新鮮だよ」ニコッ

ほむら「…そうですか」

マミ「ただいま」

タツヤ「おかえり~、マミかえってきたぁ~」

マミ「ええ」ダッコ

知久「おかえり部活? いつもより遅かったね」

マミ「うん。帰りに寄り道しちゃってて」

マミ「…まどかは?」

知久「ああ、お使いに行ってもらってるよ」

知久「マミ、着替えきたらどう?」

マミ「お父さん、シャワー浴びていい。なんか汗かいちゃってて」

知久「ああ」

タツヤ「おふろ~?」

マミ「違うよ」ナデナデ

まどか「パパ! これみて」

知久「おお、セールだったのかい?」

まどか「えへへ」

マミ「あら、お帰りまどか」

まどか「あれ、お風呂もう入ちゃったの」

まどか「一緒に入りたかったのに~」

マミ「もぉ、中学生なんだか一人で入りなさい」

マミ「それにシャワー浴びてただけだよ」

知久「マミ、夕飯作るけど手伝うかい?」

マミ「髪乾かしてくるから待っててお父さん」

タツヤ「まどかぁ~」トテトテ

まどか「あ! 髪が濡れてるタツヤも一緒だったの」

マミ「ふふ、離れなくってね」

まどか「タツヤ!」

タツヤ「まどか、まどか、おこってる」

まどか「怒ってないよ、乾かしてあげるからこっちおいで」

タツヤ「やっ」

まどか「こら~」

マミ「あの子達は」

マミ「…お父さん」

知久「ん、何?」

マミ「家の親戚でね。こんな顔の人っている?」スッ

知久「絵? う~ん、居ないと思うよ」

マミ「そっか…」

知久「どうかした?」

マミ「ううん。なんでもない」

まどか「待てー」

タツヤ「やー」

マミ「お母さん遅いね」

まどか「また仕事のお付き合いかな」

知久「みたいだね。さっきメールが来て遅くなるって」

タツヤ「パパ、これヤダ」

知久「ん? 好き嫌いはダメだよ」

マミ「そうだよタツヤ。好き嫌いしてると大きくなれないよ」

まどか「みんな弄ってくる…家でもなんて」

まどか「少し小さいだけだもん! さやかちゃんやお姉ちゃんが大きいだけだよ」

マミ「…身長の事よ」

まどか「っ///」

知久「あははは」

深夜

詢子「うぃーただいま~」

知久「おかえり。また飲みすぎだね」

詢子「付き合いだからしょうがねぇだろ~う。ひっく、うぃ~」

知久「ふぅ、よいしょっと」

知久「寝室に運ばないと」


「うぅ、うぅ…」

                             _
                           ,.....≦:::::::::::≧.....、
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                  // ̄   ヾ、_::::::_:::  -‐==   ̄    `ヽ
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                      弋ミ|、i!:::::ハ::::::::::::::::::::::::::/::::;':::::/::::::::::::::〃
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-――――――――――――― | i!――≠‐.|.辷‐|     リー┘/ .i!
                         | i! , イ  ̄ iミヽ、~    〃 ./  ハ            我が使命は…
                   ,. l .!   _/  .ヽ _  彳  /i!   .ハ
                  /-‐! l_.ノ´ _    i!  ̄ iト ´i! ',    ハ       彼のSSに近付く愚猿を…
                    / ⌒i! | /    ` 彳   i! ヽ{       ∧
                 ,'i.   | .!〃       弋 _,.ィ:〉.  }      ∧          その肉の一片さえも残らず
                  i!ヘ  | .|.\      i!   iチ´   ,   ヽ   ヽ
                |  ヽ | .|   \     ,′  i!  〃        \           絶滅すること…
                  i!  |ヽ| .|     ヾ≠′  .i!-‐ ´i!          \
                  |  ,′| .|、    / ,′    i!==.、|.             \
                   |    .l  | \_ ノ        i!   `i!             \ 書 け 、 猿 は 俺 が 面 倒 を み る
                   |    .|  |彡゙´>       i!     iハ                 ヽ
                     i!.     |  l |    ` ー彡′    ハ                   ヽ
                 i!.   | ! ,'ヽ    o ハ       ′ヽ               _ヽ
                   i!    |  |,′     / ヽ      _.\          ,≠ ´
               ,    | !  ノ    ./. !  ゝ-‐  ̄::::::;ア     ヽ   /
               ,′     .|  |     ./  ¢ -‐ ´  イ∨{           )~
                 /       |  |ミ 、 _./ ̄ {(二)-‐ ´  ハ ',       , ´
             /        .|  | ` ¨/ヽ ̄           ハ ヽ   /

詢子「ん? マミの部屋からなんか聞こえるぞ~」

知久「そう? 聞こえなかったけど」


「うぅ…、お父さん…お母さん」

ガチャ
知久「マミ? どうかしたのかい」

マミ「うぅ…うぅ…」ポロポロ

詢子「なんだ寝言か…」

知久「どうしたんだろう…」

詢子「ここでいいや、よぉ~し一緒に寝てやるか」

知久「ダメダメ。お酒の匂いが移っちゃうよ」

知久「…何も怖くないからね」ナデナデ

マミ「うぅ…うーん」

知久「ほら行くよ」

詢子「ほぉ~い♪」

マミ「はっ!」ガバッ

マミ「まだ4時じゃない…」

マミ「……またこの夢」

マミ「誰なのあの人達…」

マミ「わからない…わからないわ」

マミ「なんで私を見て笑ってるの…?」

ガチャ
マミ「まどか…」

まどか「すーすー」

マミ「って寝てるよね」

マミ「ちょっとごめんね」モゾモゾ

マミ「お姉ちゃん…怖いの。…少しだけ一緒に寝させてね」

まどか「ん~」ゴロッ

まどか「んあ!?」ビクッ

マミ「すーすー」

まどか「???」

まどか「お姉ちゃん…?」

まどか「どうしたんだろう」

まどか「…まいっか」

まどか「んん~」ギュー

まどか「…」

まどか「すーすー」
マミ「すーすー」

マミ「何で起こしてくれなかったの!?」

まどか「だ、だって」

マミ「お父さん朝ごはんいらないから!」

マミ「先行ってるから」タタタッ

まどか「ああ! 待ってよぉ!」タタタッ

詢子「ふぁ~、朝から騒がしいな」ボリボリ

知久「ちょっとぉ! 会社は!?」

詢子「おぉ~」

詢子「………」

詢子「何で起こしてくれなかったの!」

まどか「待ってよー」

マミ「遅刻しちゃうー!」

マミ「せっかくの無欠席無遅刻が」

まどか「ホント待ってお姉ちゃん」

マミ「不味い不味いわ」ダッ

まどか「あぁ…」

先生「おはようございます」

マミ(危なかった)ハァ、ハァ



まどか「…おはようございます」

早乙女「まあ、鹿目さん! 遅刻ですよ」

まどか「はい…すいません」

さやか「なんだ、休みかと思ったら遅刻か」

仁美「まぁ」

お昼

マミ「という訳なのよ」

ほむら「一緒に…寝ていたんです…か…」

まどか「お姉ちゃんが勝手に入ってきてたんだよぉ」

マミ「…それは、そうだけど」

さやか「マミさんって電気消したら眠れないタイプ?」

マミ「違います」

仁美「一人では眠れないタイプのでしょうか?」

マミ「違います! 昨日だけです」

ほむら「仲がいいんですね…」

まどか「うん。お姉ちゃん大好きだよ」

マミ「はいはい」

まどか「むー」プクー

さやか「ほむらもナチュラルに混じってるよね」

ほむら「そ、そうね」
QB「だね」

マミ「みんなちょっといいかな」

さやか「なになにマミさん♪ おやつ?」

マミ「違うわ…」

マミ「知らないとは思うんだけど」スッ

マミ「この人、見たことないかな?」

さやか「誰?」

仁美「さぁ…私は存じませんわ」

ほむら「知らないわ」

まどか「うん。誰なのこの人達」

QB「ああ…」

マミ「おかしな話しなんだけどね」

マミ「夢で会った人達…なの」

まどか「夢」

マミ「ええ。このところ毎日見るのよ」

さやか「毎日ですか!?」

マミ「そうなの」

仁美「怖い夢なんですか?」

マミ「…怖くはないわね。…いえ、やっぱり怖いかも」

まどか「どんな夢なの?」

マミ「ただね、マミ、マミって私の名前を呼んでるだけなんだけど」

まどか「…だけど?」

マミ「笑顔なの…それでマミ、マミってずっと」

マミ「知らない男の人と女の人とが…」

QB「まどか」

まどか「………」

マミ「で、夢の私はお父さん、お母さんって言うのよその人達を」

マミ「全然似てないのよ?。お父さんにもお母さんにも」

マミ「もうわけがわからなくて…」

ほむら「夢の話でしょう。気にしなくてもいいんじゃないかしら」

さやか「だね。夢は夢だよマミさん!」

さやか「そんな事よりそちらの入れ物の中身が非常に気になります」チラッチラッ

マミ「そうだね…。変な話ししちゃったね」

まどか「うん…」

ほむら「まどか…どうかしたの?」

まどか「なんでもないよ」

ほむら「…」

さやか「お腹が空いて…」

仁美「今食べていたじゃありませんかさやかさん」

マミ「美樹さん残念だけど、中身は部活の道具よ」

さやか「あっ…そうなんですか」

マミ「まどか、今日は一緒に帰ろっか」

まどか「部活はいいの?」

マミ「ええ、今日はなんだかやる気にならないのよ」

マミ「…手芸部のみんなに言っておかなきゃ」スタ、スタ


ほむら「…顔色が悪いわね」

仁美「ですわね。ノイローゼでしょうか?」

さやか「さっきの夢の話?」

仁美「さぁ、私には…」

ほむら「…気にし過ぎるのはいけないわね」

放課後だね

さやか「どっか寄り道しないマミさん」

まどか「そうだよ! たまにはいいよね」

マミ「やめとくわ…早く家に帰りたいから」

さやか「…そうですか」

まどか「お姉ちゃん大丈夫?」

マミ「ええ、帰ろう」

知久「…マミはどうかしたのかい? まどか」

知久「具合が悪そうだったけど」

まどか「うんとね…」

………

知久「夢の話ね」

まどか「お姉ちゃん、すっごく気にしてるみたいなの」

知久「…酷いようなら病院に連れて行った方がいいかもしれないね」

まどか「病院…」

マミ「お父さんご飯は…?」

知久「マミ、寝てたのかい」

マミ「少し」

まどか「お昼の夢、見たの? お姉ちゃん」

マミ「…うん。なんなんだろうね…本当に」

知久「気分悪い? なんなら病院につれて行こうか?」

マミ「そこまでは…。大丈夫」

タツヤ「あそぼぉマミ」グイッグイッ

まどか「タツヤ!」

マミ「いいのいいの。タツヤと遊んでた方が気が紛れるわ」ニコリ

詢子「でさー。あの禿がグチグチうるさかったわ」モグモグ

詢子「どうせなら病欠で有給使っちまえば良かったよ」

まどか「今日はみんなついてなかったね。わたしも遅刻しちゃったし」

詢子「ん~。マミは大丈夫だったそうじゃん」

まどか「うぅ」

知久「まあまあ、気にしない事だよまどか」

マミ「…ご馳走さま」

詢子「どうしたんだマミ? 全然食べてないじゃないか」

マミ「うん」

知久「…冷蔵庫に入れておくから、後でお腹が空いたら食べなさい」

マミ「ありがとう…。…私、もう寝るね」

まどか「まだ起きてる?」

マミ「…えぇ」

まどか「一緒に寝ていいかな」

マミ「えぇ」

まどか「…」モゾモゾ

まどか「気になる?」

マミ「実は続きがあるの…夢」

まどか「…どんな?」

マミ「その後、私とあの人達と三人でどこかに出掛ける場面になるの」

まどか「…どこに行くの」

マミ「わからない…。途中で事故に遭うからどこに行こうとしてたのかわからないの」

まどか「事故…」

マミ「そう…。事故であの人達がどうなったかはわからないけど」

マミ「とてもね、胸の辺りが痛くなるの…。その時になると」

まどか「………」

マミ「…その後、気がつくと一人で知らない部屋にいて、私が一人で泣いてるの」

まどか「マンション…?」

マミ「すごいねまどか。そう、多分マンションかな」

マミ「…とても見晴らしがいいところだったわ」

まどか「…そうなんだ」

マミ「そうなの。これが毎日だからね…」

マミ「ふふ、ちょっと、辛いかな」

まどか「泣いてるの?」

マミ「そうだね…。泣いてる時は少し楽」ポロポロ

まどか「………」

まどか「…ごめんなさい」

マミ「迷惑じゃないから」

マミ「一緒に居てくれて嬉しいよ。一人より二人の方が楽よ」ギュー

まどか「…うん」ギュー



マミ「起きてまどか」

まどか「う~ん。…おはようお姉ちゃん」

マミ「うふふ、今日は遅刻しないようにね」ニコッ
バタン


まどか「………」

まどか「なんで憶えてるの…」

まどか「おかしいよ、ちゃんと言ったのに…」

知久「だ、大丈夫かいマミ!」

詢子「マミ!」

マミ「」ゲホゲホ

まどか「おはようパパ、ママ」

まどか「ど、どうしたの!?」

詢子「朝食を食べてたらマミが吐ちまったんだよ」

知久「マミ! マミ!」

まどか「お姉ちゃん!」

マミ「おぇ…」ゲホッ

マミ「痛いよ…お腹の辺りが痛いよ、お母さん…」

「神経性胃炎ですね」

知久「神経性胃炎」

「お嬢さん、食事が不規則や睡眠不足等は?」

知久「そんな事はないと思うんですが…」

詢子「私達には…娘に聞いてみないと」

学校

まどか「おはよう」

さやか「また遅刻かまどか」

まどか「今朝お姉ちゃんがね…」

仁美「まあ…」

ほむら「………」

………

自宅

まどか「キュゥべえいるよね」

QB「うん。何か用かい? まどか」

まどか「なんでマミさん憶えてるの?」

まどか「お願いしたよね? わたし。普通に戻して記憶も消してそして…」

QB「僕は君に言われた通りにしたよ」

QB「マミの事を巴マミと認識しているのはまどかと僕だけだよ」

まどか「じゃあなんで!! 本当のパパとママの事憶えてるの!?」

まどか「消してくれたんだよね!?」

まどか「消えてない!!」

QB「いいや、ちゃんと消えているよ」

まどか「じゃあどうして!?」

QB「僕にはわからないよまどか」

QB「正確な事ではないけど、考えられるとしたら魂じゃないかな」

まどか「…魂?」

QB「そうさ。記憶を消したのは本当だよ、そこは信じてもらいたいね」

QB「僕達は完全に君達の事を理解しているわけじゃないから間違ってるかもしれないけど」

QB「巴マミとしての記憶は消えてもマミの魂は変っていないからね」

QB「何かの弾みで魂から体に何かがとかね」

QB「推測とも言えない陳腐なものだけどね」

まどか「ならもう一度消してあげて!」

QB「願いは一度だけだよまどか」

まどか「そんなの酷いよ! わたしのお願い叶ってないよ!」

QB「叶えたさ。現に君の両親にさやかにほむら」

QB「そしてマミ自身の記憶も抹消して、君のお願い」

QB「マミを姉にしてという願いの為に支障のない様周りの記憶も改変してあげたよ」

QB「寧ろ感謝して欲しいくらいさ」

まどか「ふざけないでよ…」

QB「戻る事に怯えているんだね? まどかは」

まどか「違うよ」

QB「まあいいや、安心してもいいと思うよ。消えた記憶が戻る事なんて考えられらない事さ」

QB「マミは答えは見つけられないよ。ずっと変な記憶、デジャヴ」

QB「そんなふうにしか理解できないはずだよ」

まどか「ヒドイよ…マミさんずっと苦しむの?」

QB「それを苦痛に思うのがわからない」

QB「マミの両親は今はまどかのと同じだ」

QB「夢のは偽者。それだけじゃないか?」

まどか「そうだよ…。今はそうだよ」

まどか「じゃあ本当のパパとママは何て言えばいいの…」

QB「適当でいいんじゃないかな? 小さい頃に遠い親戚のところに遊びに行った時のとか」

QB「その親戚は事故に遭って死んでしまったとか。そもそも夢なんだから忘れる事が一番だよ」

まどか「…できたらそうしてるよ。できないから苦しんでるんだよ…? マミさん」

QB「それは僕の知るところじゃないよ」

マミ「お見舞いに来てくれたんだね。ありがとう」

まどか「大丈夫? お姉ちゃん…」

マミ「大した事はないよ。すぐに退院できるから」

まどか「あのね、夢の人達の事なんだけど」

マミ「いきなり何?」

まどか「わたし思い出したの、その人達の事」

マミ「…え?」

マミ「…そうなんだ」

マミ「でも、なんでお父さんとお母さんは知らないって…」

まどか「お姉ちゃんに思い出して欲しくなかったからだよ」

まどか「だから、言いたくなかったから…だと思う」

マミ「………」

マミ「そうだったんだ。私、だけ無事だったんだね」

マミ「……そっか」

マミ「相当懐いてたのかな私は。お父さんお母さんなんて呼んじゃって…」

まどか「…そうかも」

マミ「あの部屋はその人達…。名前は何て言うのかしら」

消えた記憶が戻る事なんて考えられらない事さ

まどか「……」

まどか「巴さんだよ。お姉ちゃん」

マミ「巴さんね…。あの部屋は、巴さんのお家だったのかな」

マミ「できる事ならもう一度行ってみたいわ、そこに」

まどか「…なんで?」

マミ「…なんでかな。もっとはっきり見てみたいからかも」

マミ「それにお墓参りにも行きたいな」

まどか「…行こうよお姉ちゃん。場所ならわたしが知ってるから」

まどか(マミさんに教えてもらったから)

まどか「それで、もう気にしちゃダメだよ? お姉ちゃん」

マミ「うん。誰だかわかってスッキリしたわ」

マミ「ありがとう、まどか」ニコリ

まどか「…ううん。黙っててごめんなさい」

さやか「お!?」

まどか「あ!」

さやか「もしかしてマミさんも入院するの?」

まどか「う、うん。少しだけみたいだけど」

さやか「そうなんだ~」

まどか「上条君?」

さやか「そっ」

さやか「あたしもマミさんのお見舞いしていいかな?」

まどか「もちろんだよさやかちゃん。きっと喜ぶよマミさん」

さやか「マミさんって…まどかが言ってると可笑しいな」

まどか「お姉ちゃん!」

さやか「わかってるって…」

詢子「マミがいないと大変?」

知久「そうでもないよ。ま、居てくれた方が断然楽だけどね」

知久「こういうのも無理に入ってたのかな…」

詢子「今度からは出来るだけ遠慮した方がいいかもな」

知久「そうだね」

詢子「ああ、明日また説教だろうなー」

知久「理由はちゃんとあるじゃないか」

詢子「残念通じません! あははは」

「パパ…ママ…」グスッ

マミ「また泣いてる…。…なんで誰も慰めてくれないんだろう」

マミ「…一人で巴さんの所に遊びに行ってたのかしら」

マミ「私、背伸びしてたのかな」

~~~~~~~~~~~~~~~~~
マミ「………」

マミ「…泣いてない」スッ

マミ「……まどか、ありがとうね」

マミ「すごく楽になったよ」

マミ「外はまだ暗いわね」

ね、眠い。睡眠をとりたい…
読んでくていた方々ありがとうです。

数日後 お昼 学校

さやか「それ頂戴!」

仁美「じ、自分のを食べてください」

さやか「なんだとぉ~」


ほむら「まどか、マミさんの具合はどうなの」

まどか「今日退院するから帰りに迎えに行くつもりだよ」

まどか「思ったより早いって言ってた」

ほむら「それは良かったわ」

ほむら「私も付いていっていいかしら…?」


さやか「なかなか美味しかったよ、仁美」

仁美「ヒドイですわ…」シクシク

マミ「あら、暁美さんまで」

まどか「お姉ちゃん退院おめでとう!」

ほむら「おめでとうございます」

マミ「うふふ、ありがとう」

………

マミ「美樹さん、変な事してなきゃいいけど」

ほむら「…変な事?」

マミ「ええ、だいたいお昼にはおやつ、持っていってたから」

マミ「何日も御預けだと欲求不満とか…? うふふ」

ほむら「…どうしようもない人ね。美樹さやか」

まどか「仁美ちゃん…」

マミ「暁美さんは何でみんなをフルネームで呼ぶの?」

まどか「わたしの事はまどかって呼んでくれるよ」

ほむら「…癖です」

マミ「美樹さやか、志筑仁美、後なんだったたかしら…」

マミ「! そうそう、キュゥべえ君だったわね」

まどか「…」
ほむら「…」

マミ「あ、あれ…。どうかしたの」

まどか「お姉ちゃん…キュゥべえは忘れちゃっていいよ」

ほむら「ええ。それは忘れてしまいましょう」

まどか「お姉ちゃん、どうしたの?」

マミ「………」ジッ

ほむら(また…)

ほむら「マミさん、そちらには…」

マミ「わかってるわ」

まどか「? どういう事ほむらちゃん」ヒソヒソ

ほむら「さあ、ただ。この前も、同じ様に廃墟とか暗いところを見て立ち止まったりするの」ヒソヒソ

まどか「…廃墟とか好きなの?」

ほむら「意外だわ」

マミ「え!?」ビクッ

マミ「また……。ごめんなさい、何でもないよ」

マミ「帰りましょう。お父さん達が待ってるわ」

詢子「おう、お帰り!」

知久「お帰り、マミ」

マミ「お母さん、仕事はいいの?」

詢子「娘の為だからな、休み取ったんだよ」

まどか「ママ」

マミ「…みんな、迷惑掛けてごめんね」

詢子「そうだな。ならもう無理すんな」

詢子「マミが居ないのが迷惑なんだから」ナデナデ

マミ「うん。…お母さん」グスッ

詢子「よしよし。…マミもまどかと変らんな」

知久「はは、そうかもね」

まどか「どういう意味!?」



まどか「やっと宿題終わった。明日休みだからって夜更かししちゃった」

バタン…

まどか「? 玄関で音がした気が…」

スタスタ
まどか「か、鍵が開いてる!」

まどか「泥棒!? どどどどうしよう」

まどか「大丈夫わたしならなんとかできる!」

まどかはEお鍋を装備した。

まどか「さあ! どこからでもかかってこえー…」



まどか「……あれ?」

まどか「掛け忘れかな?」

まどか「閉めとこう」ガチャリ

まどか「ふぁ~。眠い…」


フラッフラッ
マミ「いけない。また…」

マミ「って何やってるの私!?」

マミ「寝巻きのままじゃない!」

マミ「だ、誰も見てないよね。かか帰らなきゃ!」タタタッ

杏子「なんだありゃ…。痴女か?」パクパク



マミ「あれ!? 鍵が掛かってる」

マミ「誰か閉めちゃったのかしら…」

マミ「もう遅いし。誰か起きてないかな」

まどか「お姉ちゃん…」

知久「マミ…」

詢子「お前な、病み上がりなんだぞ」

詢子「朝帰りって…」

マミ「ごめんなさい」

詢子「当分学校以外での外出禁止だな」

知久「そうだね。体は大事にしてもらわないと…」

マミ「…はい」

ほむら「お邪魔します」

まどか「いらっしゃい♪」


さやか「流石マミさん! おっとな~」パクパク

マミ「もぉ、からかわないの」

さやか「男だな! 男なんですね!?」

さやか「同じクラス? 同級生?」

マミ「違うったら…」

ほむら「黙りなさい。あなたではないのよ美樹さやか」

さやか「ななな///」

まどか「大丈夫だよさやかちゃん、みんな知ってるから」

仁美「そうですわね…」

マミ「?」

マミ「へぇ~」

マミ「美樹さんは女の子ねぇ」

さやか「これはヒドイ」

さやか「みんなヒドイ…」

まどか「応援してあげるから」

ほむら「…多少は」

仁美「…ええ、そうですわね」

マミ「上条君って美樹さんがお見舞いに行ってる子だよね?」

マミ「病院で何度か会ったわ」

さやか「ちょ」

まどか「さやかちゃんの事何か言ってた?」

マミ「ええ、知り合いだって言ったらいろいろ聞かせてくれたわ」

さやか「なんて!?」

マミ「それは…」


マミ「ねぇ」ニコッ

まどか「ねぇ」ニコッ

さやか「ぐぬぬ」

仁美「………」

マミ「でも、上条君はすぐに退院しちゃったからあんまり聞けなかったけどね」

さやか「来るんじゃなかったよ…」

まどか「まあまあ」

ほむら「…できるれば頑張ってほしいわ、あなたには」

さやか「他の奴に言うなよ」

まどか「うん、いいよ」

さやか「なんだその上から目線は! このこの」コチョコチョ

まどか「あひゃひゃひゃ」

さやか「マネすんな!」

ほむら「やかましい人ね」

ほむら「…そろそろお暇しますね」

マミ「そう? 今日は楽しかったわ、みんなありがとう」

仁美「あ、すいません。私、忘れ物をしてしまいましたわ」

まどか「家に?」

仁美「はい、皆さんはお先にどうぞ。私は取ってきますわ」

まどか「付いて行こうか?」

さやか「逃がさん」ダキッ

まどか「さやかちゃん!」

仁美「一人で大丈夫ですわ、まどかさん」


ガチャ
マミ「あら、どうかしたの志筑さん? 忘れ物?」

仁美「…マミさん、お願いします。教えていただけませんか」

仁美「上条君とさやかさんの事」

マミ「…志筑さん?」

マミ「まあ…あなたも上条君の事を」

仁美「はい、隠していましたけど」

仁美「私も上条君の事をお慕いしていましたの…ずっと」

マミ「そう…。美樹さんは知っているのかしら?」

仁美「は、はい」

―――

まどか「ごめんね、さやかちゃん。ふざけて方がさやかちゃん、笑ってくれるから」

さやか「いいよ。まどかの気持ちは有難く受け取っておくよ」

さやか「あたしの事を理解してくれのはまどかだけだもん」

さやか「それに後悔なんてしてないよ。ダメでも、まどかが支えてくれるから」

まどか「ほむらちゃんもいるよ?」

さやか「はは、ちょっと苦手…」

マミ「それなら、遠慮しなくてもいいんじゃないかしら」

マミ「ちゃんと言ったのよね?」

仁美「はい。でも、さやかさんが先じゃないと不公平な気がして…」

仁美「私はずっと隠してきました。さやかさんはずっと一緒にいた方ですし」

マミ「最後は彼が決める事だし、先に言っても後に言っても」

マミ「志筑さんの言う通り、美樹さんの方がきっと近いわよ」

仁美「…はい」

マミ「お姉さんは二人とも応援するよ。負けちゃっても泣くだけにしようね」

仁美「…」コクッ

ほむら「紹介するわ」

杏子「佐倉杏子だ、よろしくな」

まどか(………同じ)

さやか「こんなに必要なの? そのワルプルプルギスの夜って奴に」

ほむら「一つ多いわ。もちろん、この人数でも不安なのよ」

ほむら(余裕を持って挑みたい、まどかに負担をかけないようにしないと)

ほむら(この時間はいつもと違う…。まどかはダメだったけど)

ほむら(やる価値はあると思う。…きっと糧になる)

杏子「ま、よろしくな! これやるよ」ポイッ

まどか「うんまい棒」

さやか「なかなか話の通じる奴みたいだね」モシャモシャ

ほむら「そ、そう」

まどか「最初にどんなふうに戦うか決めとこうよ」

ほむら「…そうね」

さやか「接近戦はまかせろ!」サヤサヤ

杏子「やめて!」

さやか「…あんた、ノリいいね」

杏子「へへ、まあな」

まどか「馴染んでるね、二人とも」

ほむら「ええ、意外だわ」

まどか「………」

まどか(同じになんかしないよ)

ほむら「………まどか?」

さやか「で、こんな感じかな」

杏子「そうだな」

杏子「さやかは盾に丁度いいな!」

さやか「さやかちゃんも生きてるんだよ!」



ほむら「まどか、本当に言わなくていいのかしら」

まどか「必要ないよほむらちゃん」

まどか「みんなでワルプルギスの夜を倒そう」

ほむら「…ずっと気になっているのだけど」

まどか「…言わないよ、わたし」

ほむら「………」

杏子「おい、誰かくるぞ」

さやか「!? こんなところに?」


マミ「………」フラッフラッ

マミ「やらなきゃ…私が守らないと…」ブツブツ


さやか「マミさん!?」

杏子「あ、こいつ知ってる」

ほむら「まどか…」

まどか(キュゥべえ…わたし、あなたを絶対に許さないから)

まどか「みんな待ってて」

まどか「お姉ちゃん!」

マミ「」ビクッ

まどか「外出しちゃダメだよ!」

マミ「ま、まどか」

マミ「あれ? 部屋にいたはずなのに」

まどか「パパが心配するよ。さ、帰るよ」グイッ

マミ「あ、うん」

マミ「ねぇ? …まどかはどうしてこんな所に?」

マミ「私が言えた事じゃないけど」

まどか「道に迷ってたの、そしたらお姉ちゃんがいて」

マミ「…嘘ついてるの? まどか」

まどか「…ホントだよ」

マミ「わかるわ、まどかとはずっと一緒だったでしょう」

まどか「ずっと一緒…」

マミ「言えない事なの?」


さやか「マジ? マミさんにそんな趣味が」

杏子「趣味かどうか知らないけど」

杏子「…胸、見えてた」

さやか「おお」

ほむら「あなた達、変なキャラにしたら承知しないわよ」

まどか「………」

マミ「聞かれるの嫌? なら聞かないけど」

まどか「…お姉ちゃん」

マミ「うん、帰るから。心配掛けちゃったね」

マミ「…まどかは信じられないと思うけど。勝手に来ちゃうんだ」

マミ「知らないうちに知らない所、いいえ。もうそれなり見知ってきてるかな」

マミ「治したいんだけどね。ふふ、困っちゃうわ」

まどか「…ねぇ、今度から一緒に寝よう? もっと一緒に居よう? お姉ちゃん」

まどか「わたしが掴んでれば大丈夫だよ。離さないから」

マミ「………恥ずかしいわ」

まどか「こっちの方が恥ずかしいよ…」

>>264
なるほど

しかしこれ、あんこは誰が師匠だったことになってたんだろ、記憶改竄で

ほむら「…解散しましょう」

さやか「やっぱり、い、いい色は綺麗なピピピンク」

杏子「何興奮してんだ?」

ほむら「解散」

杏子「真っ黒」

さやか「嘘だ! やっぱり嘘か!」

ほむら「ちょっとお話ししましょうか佐倉杏子」

杏子「な服でした」

さやか「マジか!」

ほむら「解散!」

マミ「」

まどか「ダメだよ、マミさん」グイッ

まどか「行っても何もできないよ」

まどか「何もしなくていいんだよ」ギュー

マミ「」

まどか「普通でいよう? 一緒だよ…」

まどか「そう言ってたもん」

まどか「わたし、二度と破らない。わたしも何も怖くないから…」

マミ「………」

まどか「約束、忘れないよ」

>>265

マミさんって杏子の師匠なのか?
小説?

なる

さんきゅー

マミ「すーすー」

QB「うまくいってるようだねまどか」

まどか「何…」

QB「もうすぐ決戦の時だね?」

まどか「…あなたは騙していたんだよね」

まどか「わたしの事」

QB「なんでそう思うんだい?」

まどか「マミさんは普通になりたいって言ってたって…」

まどか「それなのに戻ろうとしてる…。おかしいよね?」

まどか「日常だよね、今」

QB「そうだね。不思議だね、騙してなんていない。本当に言っていたよマミは」

QB「本心かどうかは知らないけどね」

QB「それに仕方ないよ、魂の記憶なんて認知してなかったんだから」

QB「君だってそんな事言ってなかっただろう?」

QB「僕のせいにされても回答に困るよ」

QB「もしかしたら、記憶を残しておいて君が直接そうだといった方が良かったかもね」

QB「それなら、納得してくれたんじゃないかな?」

QB「お礼を言われたかもね」

まどか「知っていたの…」

QB「だいたいは察しがついていたよ。ただ、君の願いには余計なものがあったから控えたんだよ」

QB「まさか、代わりの家族になりたいだなんて言うとは思ってなかったんだ」

QB「流石にそれはマミでも困惑すると思ってね。ちょっとした気遣いさ」

QB「心っていうのは難しいものだね」

まどか「大嫌い…」

QB「それは残念だ」

まどか「大好き・・・!」

俺「///」

―――

仁美「さやかさん」

さやか「あはは、負けちゃったか…」

さやか「ちぇ、いけると思ったんだけどな~」

仁美「告白しまして…?」

さやか「したした! でも、ダメだったよ」

さやか「志筑さんの方が好みなんだ」

さやか「ぶん殴ってやろうかと思ったよ~」

仁美「さやかさん…」

さやか「ホントだって…」

仁美「私も好きなのは本当です。だから」

さやか「いいんだって、あたしにはもう無理だからさ」

仁美「無理?」

さやか「なんでもない!」

さやか「…気にされると辛いよ」

さやか「仁美なら大丈夫だよ」

さやか「マミさんに聞いたり他の人からも、仁美が必死だったの知ってるもん」

さやか「どうこう言えないよ。自業自得だよ、あたし…」

仁美「…ごめんなさい」

さやか「謝るなよ。恭介の演奏やあいつの笑顔が見えるんならいいよ」

さやか「これでいいよ…いいよ。いいんだよ…」

………

マミ「良かったわね」

仁美「良かったのでしょうか…」

マミ「嬉しくないの? 意中の人なんでしょう」

仁美「…複雑です」

マミ「…みんなで支えてあげないとね」

マミ「でも、勝負は勝負。どちらも気持ちは一緒なの」

マミ「もし、美樹さんが引いたなら。それだけの事」

マミ「上条君はあなたを選んだの」

仁美「マミさん…」

マミ「現実なんて辛い事ばかりよ。美樹さんもきっと後には思い出になるわ」

マミ「生きていくってそういう事だったと思う」

―――

さやか「馬鹿だなあたし…」

さやか「辛いんなら嘘つかなきゃいいのに」


まどか「ダメだったんだね? さやかちゃん」

さやか「まどか!? ど、どうしてここに」

まどか「そんな事はいいよ。やっぱり体の事、気にしてるんだね」

さやか「…まあね。怪我がすぐ治ったり、変だもんなあたし」

さやか「…だからさ」

さやか「なんか…恭介と一緒にいちゃいけない気がして」

まどか「それでいいの? さやかちゃん」

さやか「…良くない、ホントは一緒に居たい」

さやか「仁美じゃなくて私が居たいよ…」

まどか「一度だけでも言ってみたら…好きなんだよって」

さやか「はは、今更だね」

さやか「もう、仁美でいいって…」

まどか「後悔してる…?」

さやか「まあね。あのままでも良かったのかもなんて思っちゃってるよ」

さやか「お見舞いに行って、ドキドキしてて。あれはあれで幸せだったのかなってさ」

さやか「あはは…はは。後悔先に立たずなんて良く言ったもんだよね」

さやか「私って本当に馬鹿だな~」

まどか「…さやかちゃんと同じ魔法少女でわたしは嬉しい」

さやか「ああ! 仲間で親友で戦友だもんね!」

さやか「固すぎる絆だね!」

まどか「うん!」


さやか「あんたが一緒に居てくれて良かった…」

さやか「一人じゃ押し潰されてるよ…」

さやか「あたしの事、わかってくれるまどかが居て」

さやか「泣きそうだよ…ホント…。ありがとう」ウルッ

まどか「…うん」ギュー


コソコソ
ほむら(落ち込んでいた美樹さやかとまどか…タイミングが良すぎる…)

ほむら(………知っていた?)

―――
ガチャ
まどか「あ、仁美ちゃん!?」

マミ「まどかお帰り」

仁美「まどかさん、お邪魔しています」

まどか「あはは。ど、どうしようかな」チラッ

マミ「…入っていらっしゃい、美樹さん」

マミ「…居るんだよね?」

まどか「う、うん」


さやか「さっき会ったばっかなのにね」

仁美「はい…そうですわね」

まどか「お姉ちゃん、どうしよう」

まどか「仁美ちゃんが来てるのは知らなくって…」

マミ「どうするもの何も。この二人じゃ何もできないでしょう?」

マミ「私達で何とかするの」

さやか「元気?」

仁美「はい」

まどか「…」
マミ「…」

マミ「喧嘩中だった?」

さやか「ち、違いますよ!」

仁美「ええ! そんな事はないですわ」

マミ「そうだよね。ライバルだもんね二人は」

マミ「戦いかな?」

さやか「た、戦い!?」

仁美「あの…」

まどか「! まだ決着は付きそうにないみたいだよ」

マミ「そうなの? でも私の見たところ志筑さんが一歩先を行ってるわね」

マミ「ね?」

仁美「あ、あのあの」オドオド

まどか「そんな事ないよ! さやかちゃんの方が上条君の事いろいろ知ってるよ」

まどか「まだまだ、安心できないよ仁美ちゃん」

さやか「ま、まどか!?」

マミ「そう。まどかは美樹さん派の様ね」

まどか「そうだよ! 仁美ちゃんにお姉ちゃんがついてても負けないよ」

マミ「ふふふ、そういえば志筑さん。上条君の答えはどんな感じだったのかしら?」

マミ「聞いていなかったわね」

仁美「ええ!? 言わないといけませんか…」

まどか「フェアに行こうよ仁美ちゃん」

マミ「ふーん。志筑さん…。それじゃあまだまだね」

まどか「うん。正直曖昧だよね~」

マミ「うふふ。これからが楽しみね? 美樹さん」

さやか「いや…でも、あたしは…」チラッ

まどか「諦めるのはもっと後でもいいと思うよ?」

まどか「…諦めたらそこで」

さやか「こんな時にネタ振りするなー!」

仁美「…私は諦めませんわ、まどかさん」

マミ「うふふ、そちらの子はどうなのかしら」

さやか「………(なんなのこの流れは)」

さやか「バスケが…したいです」

マミ「?」

知久「騒がしいね」

マミ「あら、お帰りなさい」

知久「ただいま。お友達かい?」

マミ「ええ」ニコニコ

マミ「みんな元気な子達で大変」

知久「マミも元気そうだね。明るい顔になってるよ」

マミ「そ、そう?」

知久「ああ」

知久「良かったらみんなも夕食をどうか聞いてみてよ」

マミ「大変じゃない?」

知久「そうでもないさ。寧ろ嬉しい事だよ」

まどか「失礼しま~す♪」モゾモゾ

マミ「まどか、美樹さんはどうだった?」

まどか「少しはやるきになってくれてたらいいな」

まどか「さやかちゃん、あれでも奥手だから」

マミ「そうだね」

マミ「煽る様な事して悪かったね」

まどか「お姉ちゃんは知ってたの? さやかちゃんの事」

まどか「言ってないの」

マミ「ふふ、何となくね。これでも姉だからね」

マミ「少しませてるんだよ」ニコッ

………

ほむら「そんな感じね」

杏子「来る前に叩くなんてできんのか?」

杏子「そもそもどこに現れるのかもわからないのにさ」

ほむら「そこは問題ない。すでに目星はついている」

杏子「ま、いいや。リーダーに任せるよ」

杏子「誰かに従うのも悪い気はしない」

ほむら「…一匹狼ではなかったのかしら?」

杏子「そうでもないさ。これでも連帯には自信がある」

杏子「見知らぬ奴とも組んでた事だってあるんだ」

ほむら「鹿目マミ?」

杏子「あの女か? 関係なさすぎるだろう」

杏子「あれは一般人、どうでもいいだろうに」

ほむら(これは…。何かがおかしい)

ほむら(鹿目マミが魔法少女でないのはまどかが関係しているのは容易にわかる)

ほむら(しかし、それまでの事がなかった事になってる?)

ほむら(この時間での記憶は他の時間と乖離し過ぎているわ)

ほむら(そもそも、鹿目マミに違和感がある)

ほむら(しかし何がおかしいのかわからない)

ゴソゴソ
杏子「プリン見っけ」

ほむら「ダメよ」

QB「作戦会議かい?」

杏子「お、久し振りだな」

QB「やあ杏子。君も参戦するのかい?」

杏子「まあな」モグモグ

ほむら「…お前に問いたい」

ほむら「鹿目まどかの願いは何?」

QB「本人に聞くんだね」

ほむら「………」

すいません。二時間程用事が…
ごめん。

ほむら「聞けたら聞いている」


ほむら「ならば、鹿目マミの魔力が消えたのはなぜ?」

QB「…君は、魔法少女のマミを憶えているのかい?」

QB「これは不思議だ」

ほむら「…憶えている?」

QB「イレギュラーなのは知っていたけど行き過ぎてる」

QB「残っているはずはない…はずなんだけど」

QB「君は一体…どこからその記憶を取り出したんだい?」

杏子「…分かるように頼むよ」ポッキームシャムシャ

ほむら「まさか、記憶の改変?」

QB「まあいいさ。…そんなところだよ」

QB「僕も聞きたい、どうやって思い出したんだい? いいや」

QB「どうやって維持しているんだい?」

QB「君の回答によっては少しだけ話してもいいよ」

ほむら「…信用できるわけない」

QB「好きにするといい、僕はかまわないんだけどね」

ほむら「………」

ほむら「…いいでしょう」

ほむら「私の記憶はこの時間のものではない」

杏子(電波?)モグモグ

QB「なるほど」

QB「だから君の記憶はグチャグチャになってるわけだね」

ほむら「そういう事」

ほむら「お前の言う事から察しがついたわ」

ほむら「まどかも繰り返している…時間を、この時を」

QB「それは適当とは言えない」

QB「君とまどかは違うよ」

QB「君のは時間移動というよりは世界の移動だ」

QB「まどかのは純粋な巻戻し…ただ一度だけ戻っただけのものだよ」

QB「一度経過した時間をね。それを記憶しているのはまどか一人、僕もどんな事があったかは知らない」

QB「知っているのは契約の内容だけ」
ピラッ
良く分からないから帰る。
プリンご馳走さま。

ほむら「詳しく聞きたいわ、内容を」

QB「君も僕に詳しく話すかい? 暁美ほむら」

ほむら「………」

QB「まあ仕方ないさ」

ほむら「鹿目マミは本当に鹿目マミなの?」

ほむら「私の記憶では…住むところも違っていた」

ほむら「それに、まどかもマミさんっと呼んでいた」

ほむら「しかし、違和感があるのに…。おかしいと思えない」

QB「当然さ。君の記憶よりまどかの願いの方が優先されて然るべきだよ」

QB「残っているだけ幸運だと思っておきなよ」


ほむら「…まどかと、話したい」

―――

まどか「マミさんは一度死んでたんだよ、本当は」ナデナデ

まどか「幸せそうでわたし、嬉しいです」

まどか「一人じゃないし怖い事なんてないよ」

まどか「ワルプルギスの夜の後の事はわからないけど」

まどか「わたし頑張る。今度は最初から手伝えるから」

マミ「うぅ…」

マミ「巴さん…巴さん。また会いたい…」グスッ

まどか「…こんなふうだなんて思わなかったんです」

まどか「さやかちゃんよりもずっと、ずっと馬鹿だったよ。わたし…」

まどか「人の為には、良く考えてねって言われてたのに…」

まどか「お別れしたくなかった…もっとずっと居たかった」

まどか「今ならわかるよ、マミさん」

まどか「私の言葉」

まどか「こんなに嬉しい事だったんですね」

まどか「ずっと一緒にいてくれるのって」

まどか「………」

まどか「バカな子だけど、お姉ちゃんを幸せにするよ」ギュッ

マミ「うっ。また、どこかに…」ビクッ

まどか「あ、ごめんねお姉ちゃん。起こしちゃった」

マミ「まどかも怖い夢を見てたの?」

マミ「すごい濡れてるよ? 顔」

まどか「え!?」

まどか「そうかも…」ゴシゴシ

マミ「まどかになら話そうかな」

マミ「今度はまた違うのだったわ」

マミ「でも、途中まで。最後はまた事故で終わるの」

マミ「ちょっと変るだけでも、辛いね。夢でも…」

まどか(許さない…許さない…)

―――
杏子「まさか電波っ子だったとは」

杏子「まさにロスト・ファンタズマってわけだな」

杏子「あれ? なんだこの言葉」

杏子「ロスト・ファンタズマ!」

杏子「………」

杏子「ロストォーー!・ファン!タ!ズマーー!」

杏子「ロ」

ほむら「…」

杏子「いたなら言えよ…」

杏子「で、席を外して欲しいと」

ほむら「聞いていたでしょ? 先ほどの会話」

杏子「あ、うん…そうだね」

ほむら「引っ掛るわね…。いいかしら?」

杏子「まどかを巻き込むなよ…」

ほむら「無理な事、言わないで」

杏子「そうか」

………

ほむら「察しはつくわね。まどか」

まどか「ほむらちゃんなら一番最初に気づくと思ってたよ」

まどか「キュゥべえに聞いたの? どうせ全部話したんでしょ…」

ほむら「…あなたはもう一度やり直しているのね。同じ時間を」

まどか「そうだよ。ほむらちゃんと一緒だね」

ほむら「………」

まどか「わたしね、ほむらちゃんから全部聞いてるの」

まどか「ほむらちゃんが頑張ってる事もなんの為にも…」

まどか「ごめんね、契約して」

ほむら「その事はもういいの」

ほむら「あなたが何を望んでこうしたのか聞きたいの」

ほむら「私の記憶では鹿目マミと鹿目まどかは違う」

ほむら「そう、違うはずなの」

まどか「…言いたくない」

ほむら「お願いまどか。このままだと私、おかしくなっちゃうよ」

ほむら「私の記憶にはマミさんって呼ぶまどかと鹿目さんって呼ぶマミさんが居るの」

ほむら「おかしいよね? なんで家族なのに鹿目さんって呼ぶの?」

まどか「…呼んでないよ」

ほむら「私には他の記憶があるの、まどか」

ほむら「だから、あなたが教えてくれれば私は理解できるし」

ほむら「納得して本当の記憶が見つかるの」

まどか「…ニセモノって言いたいんだね」

まどか「記憶のあるほむらちゃんにはニセモノだもんね」

まどか「でもね。他の人たちには本当の事なの」

まどか「だから、私とキュゥべえ以外の記憶はいらないの」

まどか「できる事なら教えたくないな」

ほむら「何でキュゥべえもなの? 分からない…」

まどか「わたしも怖かったから」

まどか「知ってる人が誰もいないのが怖かったの…」

まどか「キュゥべえなら苦しまないって言ってた」

まどか「困ったら助けてくれるって言ってたなのに…」

まどか「でも間違っちゃった…。臆病な事しちゃった…」

まどか「キュゥべえはわたし達の事、家畜だって言ってたのに」

まどか「…バカだね。ホント、バカだよ…」

ほむら「まどか」

ほむら「私に、なんで私にしなかったの…?」

ほむら「まどかの為にずっと。聞いてくれたんだよね? 私じゃダメだった…?」

まどか「一人で頑張ってるほむらちゃんに余計な事したくなかったの」

まどか「わたしなんかの為に…」

まどか「お姉ちゃんの為だけにしたかったから」

まどか「でも、こうなっちゃった…」

まどか「………」

まどか「ほむらちゃんみたいに全部やり直したい」

まどか「なんでもっと考えなかったんだろう」

まどか「何も知らない頃に戻って、マミさんに会いたいよ」

まどか「苦しむ声聞きたくないよ…泣いてるとこ見たくないよ…」


ほむら「………」

何も言葉を、掛けられなかった…

………

QB「困ったら助言したよ。まどかもありがとうって言ったよ」

QB「まあ、僕なりにいい方向に持っていったつもりだけど」

ほむら「最初からわかっていたのでしょうね。お前の事だから」

ほむら「何を考えてるのかわかるわ」

ほむら「まどかの望みを消したいのでしょ」

QB「…流石に何度もやってるとわかってしまうみたいだね」

QB「邪魔したいみたいだけど、やめて欲しいな」

QB「君にとってはこの世界なんてどうでもいいだろう?」

QB「もう失敗なんだろう?」

QB「なら、まどかの一人ぐらい譲って欲しい」

QB「君は他の世界に行ってまたやり直せばいい」

QB「違うかい?」

ほむら「…違わない」

QB「うん。話しが早くて助かるよ」

QB「お礼に巴マミの事を言ってあげるよ。君とは少しの間でも仲良くできそうだ」

QB「本当は言ってもよかったんだけどね。一応最後の切り札として持っておきたかったんだ」




ほむら「そう…巴マミに鹿目まどか」

ほむら「そう、そうだった」

ほむら「二人は家族でもない、ましてや姉妹であるはずがない」

ほむら「…他人」

ほむら「そうね。私にはどうでもいい事」

ほむら「関係ないし、関与する必要もない」

ほむら(でも、私だってまどかの苦しむところだって悲しむところも見たくない)

ほむら(絶対に見たくない)

QB「ワルプルギスの夜。頑張ってね」

QB「君は見てるだけでもいいだろうけど」

QB「参加してもらった方が捗るけどね」

………

マミ「お水もらってきたよ」

知久「ありがとう。ほらお水だよ」

タツヤ「あい!」

マミ「お母さんとまどかは?」

知久「まどかならトイレに行ったよ。ママ、えっと」

マミ「…おいでタツヤ」

タツヤ「マミねぇ!」ダキッ

マミ「温かい」

知久「毛布も配ってみたいだからもらってくるよ」

マミ「寒いわけじゃないの…」

QB「姿が見えればどれだけ楽だか」

QB「よっと」

マミ「あ、ハンカチが…」

マミ「あ、あれ? 風なんて吹いてないのに」

マミ「待って」スクッ




マミ「良かった…窓で止まってくれて」

マミ「………」

マミ「何で…何でまどかが外に…」

タタタッ
マミ「トイレには居ない、見間違いじゃない…」

マミ「馬鹿! 忘れ物でもしたの」



詢子「あれ、マミは?」

タツヤ「ああ、ああ」キャッキャッ

知久「ん? そういえば」

知久「…まどかも遅いな」

詢子「………ん」

                                     f'´   f'´  f'´   f'´
                                     込   鼎  丱   仍
                                     |\ ∧  ∧  /|_
                                  ,.<::::二Λ .ト::| .|:::::| |::::/ /:::::::>、
                               /::::::::::::::::::Λ.|:::| .iM| .|::/ /::::::::::::::::ヽ
                              ,':::::::::::::::::::::::::Λ|::| |::::::| |/,ィ:::::::::::::::::::::::::',

.                                 {::::::::::::::::::::::∠三二ニ二三ミ:::::::::::::::::::::::::::}
                               {:::::::::::::::ァ=ュn二二二二三ヨ::::::::::::::::::::::::::}
.                              V::::::::::((ζ `‐riニニニニ―-- 、::::::::::::,'

                                ∨::::::::ヾL__,,LL_______   .!:::::::::, '   我が使命は
                                ∨:::::::::::::r「il}}{{;;illllli;;}}{{;;i,'  /:::::/    彼のSSに近づく愚猿を
                , -―――――――――――――「__|―ュ_| i h、.  /:/     その肉の最後の一片までも

               '―――――――――――――――l |―‐[二==リ'ァ''/        殲滅する事――
                                   /..| | ̄`| ̄.... ]ヽ/ ヽ

                                 /   | |  /| ̄.|.!   l
                               __,//  ..| |/ . .|  .|.!    .|
                              / /    .| | . ../ |  .|.!     |
                             ,/,-        | | /__.!  |.!     |
                          ,. - '´      / .....| | 丶    /    ト、     書 け ! 猿 は 俺 が 面 倒 を み る
                      ,. - '´        /   ...| | 丶-‐ '      ヽ
                  ,. - ' ´         /     ...| |   Y         ヽ
               ,.- ' ´            /      ...| |  /|      ヽ   ヽ
           ,. - '´                       .ヽ.|  / .l      ヽ    ヽ
        ,. - '´                             /{( .|       ヽ    ヽ
    ,. - '´                                /-- ヽ       ヽ    ヽ
,. - '´                             /     ,イ     ヽ       ヽ    }

まどか「ここだね」

ほむら「ええ、間違い…ない」

杏子「よし! 最初から特大の一発で決めてやる」

杏子「合図しろよ」

さやか「投擲でいいかな? まだこの剣の事よくわかんない」


QB「勝っても負けても同じ事だよ」

QB「願いの対象の喪失は間違いなく心を壊してくれる」

QB「人間って本当にわからないや。どう見たって外は危険なのに」

マミ「…家の方のはず。すごい風」


QB「自分も危なかったらマイナスじゃないのかな」

まどか「!」

さやか「まどか、怖くなった…?」

まどか「し、静かにして!」

さやか「?」チラッ

杏子「さぁ?」



ほむら「そろそろよ。覚悟して」

まどか「黙って!」

ほむら「」ビクリ

まどか(聞こえた! 確かに聞こえた!)

まどか(わたしの名前を呼んでた)

まどか「お姉ちゃんが居る! 近くに居る!」

ほむら「巴マミが!?」

さやか「誰?」
杏子「誰?」

まどか「!」

ほむら「ごめんなさい。まどか…これは」

 iヘヽ//.|::| '               ヽ、 .|::|

,┘-ヽ',イ::i   ./    .∧  |、 ヽ  ヽ ヽ」:L__,
   `ヽ!:ノ   .,'     / ヽ, .イヽ  廴  `, ヽ' <
     |   |'  / 孑七 ヽ |: : \ |:ヽ  i ヾヽ`、
      ∨  | /.| ムィ==ミV: : : : ヾx_ヽ .| ヾヽヽ
. ,イ   ト.∨  .V: :/ {. ii } : : : : : {.i }ヽト!.、ヽ:i:|`
/::i    |ヾ!   .|: : : : .┴--┴ : : : : : L`j: :| |:::ヽ!:|:|
:::::|   ト、ヽ  |: : : :_  --‐‐  ̄  、 ‐- .」 .|::::::|トj
::::::l ト レヾ ヽ  .| '                } .l::::::i
∧::! ,ハ.| ヽ.ヽ  |             .イ i.i/V
 ヽト  , - ヾヽ >....、    -'--`._ <.i::ヽ.|
   /     \ヽ- 、`≧ェァ== '    .WV

まどか「いいそんな事いい」

まどか「みんなお姉ちゃんが近くにいるの!」

まどか「お願い、探すの手伝って!」

まどか(来たら死んじゃう、またいなくなっちゃう)

まどか「…探しても見つからなかったら」ボソッ

まどか「な、なら。ここで全力で、一撃で」

ほむら「ダメ! そんな事したら耐えられない」

ほむら「どうなるか知ってるよね」

ほむら「加減して! その為にみんな居るのよ」

まどか「もうすぐ来ちゃう、すぐに見つかるわけない」

まどか「魔女に動かれたら、死んじゃうよマミさん死んじゃうよ! みんな壊れちゃうもん」

ほむら「慌てないで。私が見つけてくるから」

ほむら「一秒あれば十分だから」

杏子「なんだか良く分からないけど、誰か来てるのか?」

さやか「マミさん? ってやばいって!!」

ほむら「落ち着きなさい!」

QB「まどかが居る時点で勝敗は決してるけどね」

マミ「まどか! まどかー!」

QB「聞こえるわけないのに、風の音が聞こえてないかな?」

バキッ

QB「これはついてる」

QB「運良く家が吹き飛ばされてるよ」


QB「さよなら。君との思い出は悪くはなかったよマミ」

マミ「!?」


………

        .||
        .||

   |\    ||      /|
   |\\  ||    //|
   :  ,> `´ ̄`´ < ./

.   V   #  ( ;:;:;) V
.   i{ #        }i
   八 ( ;:;:;;ノ    ○八
.   l 个 . _ 、_,_, . 个 /

  ⊂⊃l   ,'    '. l⊂⊃
   W | #  ;:;:;ォ | W
    / |∪     ∪
   ( |  ;:;:;;:;# /
   ν∪ ̄ ̄∪

………
ほむら(まどかとの時に勝てても…わたしにはあまり…)

ほむら(でも、でも。良かった…)

QB「おめでとう。流石だね」

杏子「てめぇ…隠れて見てたな」

まどか「わたし、探してくる!」

QB「その必要はないよまどか」

まどか「…」

QB「僕が案内するよ」

QB「困った時は助けてあげるって約束だったろう?」

まどか「…本当?」

QB「うん、付いてきてよ」

まどか「え…」

QB「ほら、そこの瓦礫の下」

QB「手が出てるだろう?」

まどか「……そんな」

QB「まだ生きてるかもしれないよまどか」

QB「可能性は極小だけど」

杏子「…おい!」

QB「ん? 君には言ってないよ杏子」

まどか「」

ほむら「…掘り起こしてみましょう」

まどか「ヤダ…。避難所に戻ってみよう」

まどか「ママ達と一緒に…」

                  _____

                 ´      `
                     ′      '
                      |_.ノ ゝ、._  i    よぉ、遅かったな、まどか
                      |(● (●) . j
             ,.:-::..、.-‐=..人(_人__) j {
         /゙.:.:.、.:.:::::::::∧ i 、二,イ/7`、>t、

        ,イ.:.:.:.:. ::::::::::/.:::iヘ:ヽ_バ /: : :;}:::::∧`ー-x
       ,イ⌒、:.::.、:::::::/.:::::j i::j__/>´   i::::::::ハ:::::::::j::iヽ、

      /.::::::::::..Vノj.:::/.::::::/ `i:::::j     |:::::::::::,::::::::i::j.:::::.ー、_
    /.:::::::::::::::::::;:k∠::::::::f   冫ヽ    |::::<:::::::,イ゙.::::::::::::::::::`>、
   /.::::::::::::::::::::::::jハ::::::::::/  j::::.:.:i    |:::::::::j::::::::!.:::::::::::::::/.::::::::::\
 /.:::::::::.、.::::.::::::::/.:::::N:::::f   i::::::::::| /, ̄ ̄`ヽr―,' ̄ ̄ ̄:::ヽ::::::::::::::}

 l:::::::::::::::::.∨ーイ::::::::::i::::::j!: : :|::::::r_'〈_〈/⌒丶ノ__j::::::::::::::::::::::::〉\:::/
 ヽ:::/.,二ニ、 j j::::::::::::ヽ::{: : : :|:::// :/人ト、ヽ {{_乂,}厂ヽ_____/

  V.∧   V /.::::::::::::::.V: : : ;/イi | :i | { ,.}}‐ヽト、 !^V,Y}/ /_
.:.  _ヽ、У⌒`i!::::::::::::::::::ji: : : :j:::::Ⅵ! Nハ! ノ _,.イ |ノ/ :/ /ハヽ
::::/ ̄ ̄!    Y::::::::::::/:{: : : :l:::::::::八乂‐' ,    j/!//// } }
V゙    }    i人::::::::/.::ノ─≧=- {ヾ_ ヽ  _ ノ ,.イ-=彳 / /
:!    ゙; i f./!、{:::::/.:´/.:゙::::::::::::::: ̄ ̄≧=/´    (__∠イ ヽ           ,. -‐
:!   γ/ ///.:.`.:/.:::i..................:::::::::::::::/.:::::/     V  _jノ   \_ r_‐、 /
:゙、____ー{.//¨.::::::/.::::/::::.::.::::::::::::::.:.::::::::i: :. ::〉     〉 ´   \ _  {_  Y
:::::::::::::::::.ト´.:.:!::::/.:::::/..::::::::::::γ´⌒`ヽji  /  `ー<            「 ̄ヽ

                  /.:/    /        /;::::::-‐¬: : : ̄: : : : .、
<            /.:/    /        -=≦,: : : : : : : : : : : : : : : : : : : . .
  `゙'<         /.:/    /         /: : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : :`ヽ
      `゙'<    ./.:/    /.         /: : ; : :/: / : : : : : : : : : : : : : : : ;>¬
         `゙'</.:/    /        _/: : /;/: :.:/:..: :.:/: : : : : : : : : : :/ : ::::::|/::::
.             /.:/    /       ,:' :,ィ /: :∧/´i: : : /: : : |: : : : : : .:/ ::::::::::::/`¨ヽ
.         /.:/    /゙'<    .//://: ァ-、'`   !: .:∧: : : | i : : |: : :| :::::::::::/: : : : : :
.           /.:/    /   `゙'<..>'´` 、/ /:》   |: /ー-― |.:!: : :j: .:/::::::::::::i: : : : : : :
―――――/.:/    /―――― ァ十 と.y' {:/    .Ⅵ--、ヾ`7: :.:/: /:::::::::::::/: : : : : : :
. ,.-‐-、   /.:/    /.         ∧ヾ=っ{  .      /:∧∨i: :/: 圦::::::::::::i: : : : : : : :    「>>424 手 加 減 し な い よ ?」
/  ,:´ ̄ `¨  、 ..__/`ヽ        ̄\|ヘ         {:J:∧ }/ :/ 厶::::::/! : : : : : : :
廴/              ` `ヽー―――ァ___|i_:\ `,-'⌒⌒´`ヽ--'、:〃/ヽ!:::::::::::∨: : : : : :
  〉、             }       \    ̄`¨'ー==、-┐`´ヽ.\__,. |::::::::::::::∨: : : :/
. i  `  、 ___,... <  ∧:.      \        ヾ'`Y   :) ∨Y!::::::::::::::丿: : :/
. /\                 j ..i::         \           ∨ヾ :(  } .j `ーァ'´¨: : : :/
..{  `ヽ、           |         /           ∨)  :). //  //', : : /
/\   `   ― 、   /         /         /〈  / //   ´ . ',: /
\ ` 、           .,' : : : : : : : : : : /       ノ /孑'.///

ほむら「私がやるわ」

ほむら「泣かないで、すぐにわかるわ」

まどか「ほむらちゃん…?」



QB「!?」

QB「そんな…」

QB「そんなはずは…」

杏子「どういう事だおい!」

ほむら「見ての通りよ」



まどか「…さやかちゃん」

さやか「ぐぇ…ぐるじい…」ピクッピクッ

          /: : : : : |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
          : : : : : : : |: : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: : :ヽ
        : : : : : : : : : {: : : : : : : : ヽ: : : : : : : : : :ヽ: : ヘ

         /: : : : : : : :{: :ハ: : : : ヽ: : : ヽ: : : : : : :ヽ: : ヘ : ハ
.       /: : : : : : : : |::,' ': {: : : |: : : : ',ヽ: : ヽ:',: :!: : : }7 ハ
       : : : : |: : /:/!:{  ',: !: : :',ヽ: : : ', \: :',:ヽ|: : : :}7:} }
      |: : : : |: : |/ |::|   ,!ヽ: :', \: }_,ィ_ヽ}、::| : : : |::: :|ゝ
      |: : : : {: : | ≧ミ_,{ \{ `¨Vイ:c、ヽヽ|: : |: :!::: :|\

.       /: : :!: ヘ: :', 〃r'c、`   ゛   {:i:::::ハ  |: : |: :|:::: :!
     /, イ: ト、:ト、{'{:i::i::}       弋_少  |: :,'|: :|::::: |
   〃ヽ/ |: : ヘ: :',\ 弋少       /i/ハヽ |: :,:: : }:::::|:!
   {  V |: : ::::\ヽ、/i/ハ    '        |: ,::: :,i::/!リ
   ヘ  ヽ、、: ::::::人`     __. - ≦}    イ:,!:: /|/ |′
    ゝ、  `ヽ、::l::{:> .   ゝ _ ノ   イリ!ハ://
    ノ、 ヽー  ヒ‐-、::::::Vヽ>  . _ .  イハル′///
 //  }  } r―‐ ヽ }ヽ7 \ `ー _ イ /、
.( .〈  |  ヽ ー- __レ }`丶、   //_ イ  `}ヽー-- 、
  ヽ ヽ )ヽ_ )ー´ /  ヘ:::::::::ヽ、_//, -‐――' '-,  / ハ
   ヽ _)、\_ /   ヘ::::::::::y':::::}_::::::::::::::::::::/  /  |

まぁ、俺の嫁だからな

ほむら「ええ、巴…。鹿目マミは避難所の方に」

ほむら「コイツを騙す為に美樹さやかに代わってもらったの」

ほむら「もちろん同意は得ていないけど、気持ちは通じてるから」

まどか「さやかちゃん!」

さやか「不死身だから問題ないよ…。でも、同意は欲しかった…」

杏子「さやか!」

さやか「で…したってね…!」ニッ!キラッ

まどか「あ…あぁ」

まどか「生きてるんだ…。生きてるんだね…」

QB「約束が違うんじゃないかな?」

QB「くれるんじゃなかったのかい…」

良い・・・さやか・・・お前は充分に仕事をした・・・後はゆっくり休め・・・

俺の隣でな

杏子「通りで剣が刺さってなかった訳だ」



ほむら「気が変ったのよ。人間だから仕方のない事よ」

QB「これは酷い」

杏子「確かに酷いな」

QB「! だろう?」

杏子「ああ」

QB「まさか意外な理解者が居たなんて。もっと早く知りたかったよ」

杏子「ああ! もっと話し合うか!」

杏子「コイツで!」ジャキ

―――

マミ「…あれ」

知久「起きた?」

詢子「お、心配させやがって」

マミ「まどか! お父さんお母さんまどかが外にいて!」

知久「まどか? まどかなら水をもらいに行ってるよ」

詢子「無事で良かった良かった!」

知久「どうかしてるよ…。まったく…」

マミ「夢…? 私どうして…」

知久「階段の下で気を失ってたんだよ」

マミ「! まどか」

まどか「お姉ちゃん起きた? 丁度良かった」

まどか「はい、お水」

マミ(夢って事…)

マミ「…ありがとう」

まどか「ママ、もう大丈夫だって言ってたよ」

詢子「そうか! 避難所って言うのは居心地は良くないもんだな」

詢子「許可でたら、とっとと帰ろうか」

知久「ああそうだね」

……

まどか「ただいま~」

詢子「あちゃー。庭は酷いな」

知久「ははは、これは手間がかかるね」

タツヤ「マミねぇ? ねぇちんどした?」クイックイッ

マミ「…なんでもないよ」

マミ「何かぼぉっとする…」

知久「大丈夫?」

マミ「うん。部屋で休んでるね」

まどか「具合どう? これパパがって」コトリ

マミ「ねぇまどか…。外に行った?」

マミ「窓からあなたの姿見えて、それで追いかけて」

マミ「でも、気が付いたら避難所に居て…」

まどか「あのね…」

まどか(負担を掛けちゃダメ)

まどか「うん。忘れ物して、とても大事なものだったから」

まどか「でも、お姉ちゃんが追いかけて来てるのわかったから」

まどか「で、でね。戻ろうとしたら倒れててね?」

まどか「それで…」

マミ「目を見て話そうねまどか」

まどか「あ! ごめんなさい」

マミ「そういう時は一声掛けて、心配だったんだよ」

マミ「姉を心配させる妹なんてダメだよ…」

まどか「…お姉ちゃんもパパとママに言ってないよ」

マミ「……」

まどか「え、えへへ…」

マミ「そうだね。二人で謝ろう、心配させちゃったからね」

マミ「お父さんとお母さんに…」

まどか「うん!」

ほむら「脅威を感じるわ、正直」

杏子「ぱねぇ! さやかぱねぇ!」

さやか「盾役で使ってた奴らがよく言うよ」

さやか「ところでほむらちゃん…」

ほむら「な、何よ…」

さやか「…わからんかね?」

ほむら「何が欲しいの…?」

さやか「大好き!」

まどか「さやかちゃん! ナイスガッツ!」

さやか「おう!」

まどか「ありがとねほむらちゃん」

まどか「何度でも言いたい、ありがとう」

ほむら「…いいわ。別れの餞別とでも思って」

まどか「また、繰り返すの?」

ほむら「ええ、きっと今度は」

まどか「マミ…ううん。お姉ちゃん、この先楽しく生きていけるかな?」

まどか「ずっと治らないなんて事ないよね…」

ほむら「……」

ほむら「わからない。わからないけど…」

ほむら「先はあまり明るくはない」

まどか「…それは決ってる事だもんね」

ほむら「ええ」

ほむら「あれの事だから、きっとまた」

まどか「そう…だよね」

ほむら「皆、奴の危険性に気づいている」

ほむら「そう簡単にはいかないはずだから」

ほむら「あまり悲しいを顔しないで…」

まどか「…うん」

ほむら「この砂時計をひっくり返せば、私の戦いは始まる」

ほむら「…あなたには言うけど。私、もう時を止めたりできないの」

ほむら「ここにいてもあなたを守れないし役にも立てない」



ほむら「だから、泣かないでよ。別れにくくなるでしょ…」

まどか「…うん」グスッ

まどか「勝手な事して迷惑掛けて、それでも気に掛けてくれてありがとう」

まどか「ほむらちゃん、ありがとう」

まどか「さよならって言いたくないよ…」

ほむら「………」

杏子「なんだかお別れの雰囲気だぞ…空気は読むよアタシは」

さやか「いやいや。ここは読まないのが正解だよ」

杏子「…なに?」

さやか「行っちゃヤダよ~」

ほむら「…空気読みなさいよ」

さやか「読んだら、カッコ良く去るつもりだよね?」

まどか「さ、さやかちゃん…」

さやか「させるかっ!」

さやか「役立たず? 馬鹿を言っちゃいけないよほむら」

ほむら「事実よ…」

さやか「それは皮肉かね? そういうのは好かないな、あたしは」

まどか「!」ゴシゴシ

まどか「そうだよ、自虐にみせ掛けた巧妙な罠だよさやかちゃん!」

ほむら「まどか」

杏子「わかるように頼む」パクパク


マミ「うふふ、楽しそうね。私もいいかしら?」

ほむら「次々と…」

まどか「なの」

マミ「転校するの? 暁美さん」

ほむら「…いいえ、そうではないのだけど」

マミ「何か嫌な事でもあったの?」

ほむら「ない…ですけど」

マミ「そう、食べる?」

ほむら「なんで…?」

マミ「え? 餌付けしようと思って」

まどか「えへへ」

ほむら(…居心地良すぎて不味い)

ほむら「これで、まどかが…それなら喜んで残るのに」ボソッ

マミ「? 何かしたのまどか」

まどか「す、少し…」

マミ「へぇ」

まどか「…少しね」

マミ「お別れしたいなら暁美さんの自由だから何も言わないけど」

マミ「私は居て欲しいなぁ」

まどか「ねぇ~」

さやか「ねぇ」

杏子「ね、ねぇ…」

ほむら「………」


………

まどかなら俺の隣で寝てるぞ

数日後

マミ「まどか、朝よ。起きなさい」

まどか「ふぁ~」

マミ「暁美さんが迎えに来てるわよ」

マミ「待たせてるのよ? ほら起きて!」

まどか「待ってよ、お姉ちゃ~ん」



マミ「おはよう、まどかはすぐに追い付いて来るから行きましょうか」

ほむら「…はい」コクリ

まどか「待ってよ~」タタタッ

ほむら「…またみたいね」

杏子「うっぜぇ…見ているこっちが恥ずかしいって」

杏子「…散歩してるといつもいるんだもんな」

仁美「手、繋いでもいいでしょうか…?///」

恭介「そ、それは恥ずかしいよ…志筑さん///」

さやか「わーーー! わーー!」

まどか「…勇気を出して」

さやか「声を張り上げて鼓舞してんの!」

さやか「よ、よし…」タタッ

マミ「あ、ちょっと! 今行ったらダメよ…」

ほむら「ふふふ」

ほむら(終わりまでなら面倒をみてあげるよ。私だって皆と居たいの本当…)

マミ「終わらない夢を見ます」

マミ「でも、起きると楽しいのであまり気にしていません」

マミ「家族がいてみんながいてまどかが居る」

マミ「…辛いことも悲しい事も、背負いきれなくなったら持ってくれる人が居ます」

マミ「うん」




「…一緒にいてくれて。ありがとう」


―終―

まどかに責められたい・・・

まどか「乙カレーおいしいね」

ほむら「そうね」

まどか「嘘だよ」

二回も面倒みてもらちゃってごめんなさい。
読んでいただけて嬉しいです!

僕も眠いです。ありがとうございました!
お疲れ様でした。

>>1に一つだけ問いたい


マミ「傍にいてくれるの?」

さて残りが460近いわけだが………




意味は分かるな?
エで始まってグで終わる5文字の言葉だ

>>535
良く分かりますね…
多分そうです。

では

>>537 エロイムエッサイグルゥ

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