結衣「いつかきっと」(122)

アニメしか見てないにわかファンだからキャラの口調とか性格おかしかったり
正直ベタな内容だから原作のネタと被ってる所があるかもしれんけど
とりあえず書かせていただきます

代行スレ立て感謝です!



――放課後、娯楽部室


京子「ちなつちゃ~~ん」ムギュー

ちなつ「ひっ!?ちょっと京子先輩、離れてください!!」

京子「えぇ~。固い事言わずにぃ~」スリスリ

あかり「京子ちゃんはちなつちゃんが本当に好きだねぇ」フフ

ちなつ「全然嬉しくないですー!!」

結衣「………」

結衣(京子は今日もちなつちゃんにべったりだ)

結衣(止めに入らないとキスまでしそうな勢いで)

結衣(いくらミラクるんが好きだといってもいきすぎじゃないか?)

結衣(……もしかすると)

結衣(本当に…ちなつちゃんのこと…」



ちなつ「結衣先輩も黙って見てないで助けてくださいー!」ジタバタ

結衣「えっ!?…あぁ、ごめん。コラ京子」ゴン

京子「いたっ!?」

ちなつ「ふえぇ~ん!結衣せんぱ~い!」ムギュー

結衣「よしよし」ナデナデ

京子「ゆ~い~ず~る~い~」

結衣「京子は調子に乗りすぎだ…たくっ」

結衣「………」

――次の日


京子「やっと授業終わった―!!」

結衣「やっとって…。お前、さっきの授業寝てただろ」

京子「寝るのだって忙しいのさ!」キラッ

結衣「そんないい笑顔で言われても…。」

京子「まぁまぁ。ちゃんと宿題のプリント出したんだから大丈夫だよー」

結衣「そういう問題じゃないし、私の写したんだろうが」ビシッ

京子「あいたっ」

結衣「大体、今日も宿題のプリント出てたぞ?」

京子「え?」キョトン

結衣「期日は月曜日までってことだから、ゆっくり自分で考えてやりなよ。頭良いんだし」

京子「えー!?テスト前以外に勉強に頭使うなんて私には無理だ―!」

結衣「はぁ…全く。まぁいいや、早く部室行こう」

京子「おっとそうだ!そのことだけど、残念ながら今日の私は忙しいのだよ!」

結衣「え?部活行かないの?」

京子「そういうことさ!悪いけど、結衣一人で行ってくれたまえ!」

結衣「なんかテンションおかしいぞ…。用事でもあるの?」

京子「それはだね~。…っと、こんなことしてる場合じゃなかった!お先に失礼ー!」ダッダッダ

結衣「あっ、ちょっと京子!…行っちゃったか」

結衣「普段からおかしいやつだけどいつにも増しておかしかったな…」

結衣「…とりあえず部室に行こう」

――娯楽部室

ガラ

結衣「やぁっ……ってあれ?あかりだけ?」

あかり「あ、結衣ちゃんこんにちは。今日はあかりと結衣ちゃんだけみたいだねぇ」

結衣「ちなつちゃんはどうしたの?」

あかり「あれ?京子ちゃんから聞いてないかなぁ?実はね―――」


――昨日の夜


京子『もしもしちなつちゃん?明日デートしよう!』

ちなつ『嫌です。さよなら』

京子『待った待った切らないで!即決すぎる!冷たすぎるよちなつちゃん!』

ちなつ『何なんですか京子先輩は…。わざわざ電話までして』

京子『いや~、ミラクるんのDVDを見返してたらちなつちゃんと遊びたくなっちゃって』

ちなつ『意味分かりません!何で私が京子先輩と…』

京子『まあそう言わずにさ~』

ちなつ『い・き・ま・せ・ん!!』

京子『うっ…。そんなに…私とじゃ嫌?』グスッ

ちなつ『え…?京子先輩…?』

京子『そう…だよね。私となんかじゃ迷惑だよね。ごめんね夜遅くに…。』グスンッ

ちなつ『いや、ちょ、違います!別に嫌ってわけじゃ…』

京子『ほんと…?』グスッ

ちなつ『は…はい』キュン

京子『じゃあ明日の放課後にデートで決まりだね!詳しいことはまた明日で!じゃあね♪』シャキーン

ガチャップープープー



ちなつ『…』

ちなつ『絶対嘘泣きだあの人ーーーー!?』




あかり「と、いうことがあったらしいよぉ」

結衣「なんて卑怯な…。よくそれでちなつちゃんもOKだしたね?」

あかり「一度OK出しちゃったし一回行けば京子先輩も諦めるかなぁっ言ってたよ。すごいめんどくさそうな顔だったけど」

結衣「どうだろうね、京子のことだから」

あかり「さっき教室を出る前に京子ちゃん、ちなつちゃんを迎えに来てね。すごい嬉しそうな顔だったよぉ」フフッ

結衣「ふーん…」

結衣「……」

結衣(確かにさっきの京子、すごい嬉しそうな顔してた…)

結衣(でも何で…私には言ってくれなかったんだろう)

結衣(単に言いそびれたのか…それとも…)

結衣(……私には言う必要も無いってこと…なのかな?)ズキ

結衣(……なんか、胸が、もやもやする)

あかり「――それでちなつちゃんを連れてかれちゃったから教室の掃除全部あかりがやることになっちゃってね」

結衣「………」

あかり「まあせっかくのデートだししょうがないのかなぁ……って結衣ちゃん?」

結衣「…ん、な、なに?」

あかり「なんだかボーっとしてるけど…もしかしてあかりの話聞いてない?」

結衣「え…いや、その…」

あかり「…二人っきりの時でもあかりは空気なんだね…」ズドーン

結衣「いや、別にそんなつもりじゃないよ!ごめんね、あかり」アセアセ

あかり「うん…。でも、なんだか最近結衣ちゃんボーっとしてること多い気がするよ」

結衣「そ、そうかなぁ…?」

あかり「うん。なんだか元気がないっていうか…」

あかり「今日もあんまり顔色が良くない気がするよ。もしかして、風邪でもひいてる?」

結衣「いや、そんなことないと思うけど…」

あかり「でも…調子悪そうに見えるよ。今日は二人だけだし、解散にする?」

結衣(…確かに、さっきから何だか…頭がうまく回らない…)

結衣「…そうだね。今日は帰って休もうかな」

あかり「うん、その方がいいよ。ゆっくりお家で休んで?」

あかり「あかり、部室の鍵閉めておくから。先帰ってていいよ」

結衣「うん、ありがとうあかり」

結衣「……」

結衣(でも…やっぱり…)

結衣「あかり、帰る前に一ついい?」

あかり「うん?どうしたの?」




結衣「…京子達どこに遊びに行くって言ってた?」

――ゲームセンター前


結衣(私は何をしてるんだろう…)

結衣(せっかくあかりが私を心配してくれてたのに)

結衣(こんな二人を尾行するような真似して…)

結衣(………)

結衣(…だって)

結衣(京子…私に何も言ってくれなかった)

結衣(いつもなら何でもまず私に話してくれたのに)

結衣(…幼馴染の私に説明することよりも、ちなつちゃんと早く遊びに行く方が大事ってこと?)ズキ

結衣(…また胸が…もやもやする)

結衣「……」ハァ

結衣(…とりあえず、二人の様子を確認してみよう)

結衣(ちゃんとあの二人が仲良くやってるか心配だ)

結衣(そう…私は舞い上がってる京子がちなつちゃんに迷惑をかけてないか心配なだけ)

結衣(ちなつちゃんの先輩として。京子の…幼馴染として)




結衣「あっ、京子とちなつちゃん出てきた…!」ササッ




京子「いや~今日もいっぱいぬいぐるみ取れちゃったな~」

ちなつ「相変わらずすごいですね、京子先輩。まぁあんまりかわいくないのも混じってますけど」ドッサリ

京子「まぁまぁ良いじゃん!全部ちなつちゃんのお家でかわいがってもらうんだし」

ちなつ「えぇ!?嫌ですよこんなにいっぱい!大体こんなにいっぱい持って歩くのも恥ずかしいんですから!」

ちなつ「はぁ…。こんなことならゲームセンターの前に買い物に寄って行かなきゃよかったなぁ」

京子「大変そうだね。買い物袋、何個か持つよ」ヒョイ

ちなつ「あ、ありがとうございます。やっと片方の手が空いた…」

京子「そして私はすかさずその手をゲットっ!」ギュ

ちなつ「ちょ、ちょっと!!何勝手に手握ってるんですか!?」ブンブン

京子「いいじゃん今日くらい~。ちなつちゃんの荷物持ってあげてるんだしさ~」

ちなつ「うっ…。それを言われると…」

ちなつ「…はぁ、今日だけですよ?」

京子「前もそう言って手握らせてくれたし、ちなつちゃんは優しいな~♪」

ちなつ「そ、そんなこと言ってると手離しますよ!?///」テレ

京子「冗談冗談~♪さぁ、次はどこ行こうかっな~」

ちなつ「はぁ…疲れる…」






結衣「手…つないでる」

結衣「…………帰ろう」

――帰り道

結衣「…京子、上手くやってたじゃないか」

結衣「さすがにあの量のぬいぐるみは取りすぎだけど」

結衣「ちなつちゃんもあんまり嫌がってる様子じゃなかったし」

結衣「……あのままいったら、二人はきっと…」

結衣(―――――――っ!)ズキッ

結衣(何で、何でこんなに嫌な気持ちになるんだろう)

結衣(幼馴染がせっかく可愛い後輩と上手くいきそうだっていうのに)

結衣(何でこんなに――――――っ)ズキッ



結衣「……早く…帰ろう」

――翌朝

ピピピッピピピッ

結衣「…38.3度か…」

結衣「結局本当に風邪ひいちゃったな…」

結衣(…二人を隠れて覗き見なんかしてるから、罰が当たったのかも)

結衣「……」

結衣「学校に連絡いれて、今日は休もう…」

結衣「あかり昨日はあんなに心配してくれたし、また心配かけちゃうかな」

結衣「ともかく早く治さなきゃ…」

結衣(それに……)

結衣(今日は何も考えずに…眠っていたい)

――放課後、娯楽部室

あかり「結衣ちゃんやっぱり風邪だったんだね…」

京子「そうみたいだな~。昨日そんなに体調悪そうにしてたかな?」

あかり「うん。昨日あかりが会った時にはすごい顔色悪かったもん…心配だなぁ」

京子「ふーん…」

京子「あ、ところで今日ちなつちゃんは?」

あかり「用事があるから休むって言ってたよ。」

京子「そっか~。あかりと二人じゃちょっとアレだし今日は解散にしとこうか」

あかり「京子ちゃん、それはちょっとひどいんじゃないかなー!?」ガビーン

京子「あはは、うそうそ。あかりはリアクションが面白いなぁ」

あかり「うぅ~。何であかりはいじられキャラになっちゃったのかなぁ」グスッ

京子「それはやっぱりアッカリ~ンだからだろ!」ニコッ

あかり「ものすごくバカにされてる気がするよ―!?」ガビーン

京子「ごめんごめん。やっぱりあかりはかわいいなぁ」ナデナデ

あかり「もぅ~…。京子ちゃんってばぁ…」

あかり「…あ、そういえば今日はあかり宿題いっぱい出たんだった!」

あかり「早く帰って宿題やらないとまずいかなぁ…」

京子「宿題なんて誰かの写せばいいじゃん」ヘラヘラ

あかり「京子ちゃんはズルしすぎだよぉ。いつも結衣ちゃんに頼って」

京子「そうだったっけ?」

あかり「そうだっけって…いつもそうでしょー」ハァ

あかり「…そういえば京子ちゃん、結衣ちゃんにちゃんと連絡したの?」

京子「んー?いや、まだだよ。でもまだ結衣寝てるんじゃないかなぁ」

あかり「それもそうだけど、あかりが聞きたいのは昨日のデートのこと」

あかり「昨日部室に結衣ちゃんが来てたんだけど、デートのこと何も聞いてないみたいで…。二人の事気にかけてたよ」

京子「結衣が?そっかぁ…」

あかり「そっかぁ、じゃなくてちゃんとそういうことは言ってあげないとだめだよぉ」

あかり「結衣ちゃん、自分だけ何も知らなくて何だか少し寂しそうだったもん…」

あかり「きっとその様子じゃあデートの後も何も結衣ちゃんと話してないんでしょ?」

京子「……まぁ、うん」

あかり「だめだよそれじゃあ。もしかしたらちなつちゃんが心配で結衣ちゃん寝込んじゃったのかもしれないよ?」

京子「うっ…。あかり、それかなり私に失礼じゃないか?」ズドーン

あかり「うふふ、さっきのお返しだよ。…じゃあ、そろそろあかりは帰るね」

あかり「それで!メールでも良いからちゃんと昨日のことを説明して、それと一緒にお見舞いの連絡をすること!」ビシッ

京子「…うん、りょーかい。やっぱりあかりは優しいよなぁ」

あかり「うん!だってあかり、結衣ちゃんのこと大好きだもん!」ニコッ

京子「ほぅ…?大好きだって…?」ニヤニヤ

あかり「そ、そうじゃなくてお友達として!あかり、京子ちゃんやちなつちゃんのことだって大好きだもん!」アセアセ

京子「あはは、分かってるよ。じゃあ、また明日ー」

あかり「う、うん。また明日ね」ダッダッダ

京子「ふふ…。よーし、私も行くかー」スタッ

――結衣宅


結衣「ん…ふわぁ~あ…」

結衣「まだ…体だるいな…。今何時だろう…?」

結衣「携帯携帯…っと、メール来てる。」ガサゴソ

結衣「新着メール2件…あかりとちなつちゃんか」


あかり『結衣ちゃん大丈夫?昨日すごく体調悪そうだったから心配だよぉ。早く結衣ちゃんの風邪が治りますように』

ちなつ『あかりちゃんから聞きました!結衣先輩大丈夫ですか?今日は用事があってお見舞いに行けず本当心苦しいです…。
    昨日から具合悪かったんですよね?ちゃんと私が傍にいてあげれれば良かったです…。早く風邪治るように願ってますね!』


結衣「はは…二人とも優しいな」

結衣「……」

結衣「……」ポチポチ



携帯『新着メールはありません』



結衣「京子からは無し…か」

結衣「……京子」

結衣(一日くらい話してないだけなのに…なんだかすごく離れちゃったみたい)

結衣(…でも、それもしょうがないのかな)

結衣(今の京子は…ちなつちゃんに夢中みたいだから)

結衣(きっと今、京子にとって私は……一番に大切な人じゃないんだ)

結衣「……………」






結衣「……京子ぉ」

結衣「………寂しいよぉ」ウルッ

結衣「京子に……会いたいよ」ポロッ
















?「―――輝け!奇跡のるんるんエナジー!!!!」

結衣「っえ…?」グス











?「ミラクるんプリティチェーンジ!!!」













ガチャッ

京子「愛と正義の魔女っ子ミラクるん、華麗に登場!!!!」バーン

結衣「京…子…?」グス

京子「いえ、私は魔女っ子ミラクるんです!」キラッ







結衣「……」


京子「……」









京子「…すべった?」

結衣「…京…子……」プルプル


京子「は…はい」









結衣「京……子ぉ……」ポロポロ


京子「…え、ちょ、結衣?」

結衣「京子の……ばかぁ…」ポロポロ

京子「ど、どうしたの?ミラクるん気に入らなかった?」アセアセ

京子「どこか痛いの?あ、風邪?風邪が、ひどくなったとか?」ピタッ

結衣(あっ……)

結衣(京子の……手だ…)




結衣「―――――――――――京子ぉ!」ダキッ


京子「おぉっと!?な、なに!?」

結衣「京子ぉ……」ポロポロ

京子「う、うん…」アセアセ

結衣「どうしてメールしてくれなかったんだよぉ…。私、私ぃ…」ポロポロ

京子「あっ―――――」

京子「…うん、ごめん」ギュッ

京子「今日、携帯家に忘れてきちゃってさ。それに、結衣を驚かそうと思って」

京子「でも、そのせいで結衣を不安にさせちゃったかな。ごめんね」ナデナデ

結衣「――っ」ブンブン

結衣「そんなこと…ない」グスッ

京子「よしよし、私の胸でいっぱい安心していいよ」ナデナデ




結衣(京子……あったかい………)グスッ

京子 「よしよし」ナデナデ

――夜


結衣「―――///」カァッ

結衣(は、恥ずかしい…!!私は何をしてるんだ…!!)

結衣(……でも)


京子「もしもし?――――うん、そう―――――――」


結衣(京子……あれからずっとそばにいてくれた……)

結衣(私が眠るまでずっと頭を撫でてくれて……)カァッ


京子「―――――うん、明日休みだし。―――――うん――――」


結衣(その上私を心配して今日は泊ってくれるって…)



結衣(本当に、京子が来てくれて…嬉しい))

京子「――――――うん、それじゃ」ピッ

京子「結衣ー?熱はどうー?」スタスタッ

結衣「あぁ、そういえば……うん、もう大丈夫みたい」

京子「どれどれ見せて…あ、まだダメだよ!37.3度もあるじゃん!」

結衣「このくらい、平気だよ」

京子「ダーメ!結衣は今日は大人しく寝ーてーろー!」ビシッ

結衣「…ふぅ、わかったよ」

京子「わかればよろしい!」ニコッ

京子「にしても、結衣の家の冷蔵庫何も入ってないなー」

結衣「そう?…きらしちゃってたかな」

京子「そんじゃあ私はコンビニで晩御飯買ってくるよー。結衣は何食べたい?」

結衣「んー、そうだな…。今は食欲ないからヨーグルトとかでいいかな」

京子「りょーかい!それじゃダッシュで行ってきまーす」ガチャ

結衣「うん。行ってらっしゃい」

結衣「はぁ…。何だか、いつもの京子じゃないみたいだ…」

結衣「ありがたいけど、過保護すぎる気がする…」


結衣「…ま、まるで…私のこと……好き…みたいに」カァッ

結衣「ってそんなことないない!!昨日あんなラブラブな二人を見たばっかじゃん!」ブンブン

結衣「…でも」

結衣「本当のところ、どうなんだろう…」

結衣「京子はちなつちゃんのこと…それに、私のこと。一体どう思って…」

結衣「京子に直接…聞いてみたい。…聞かなきゃいけない…気がする」


京子「たっだいまぁ!!」ガチャッ

結衣「うわぁ!!!!」

京子「ん?どうしたー、結衣?」

結衣「いきなりドア開けるな!それにいくらなんでも帰ってくるの早すぎるだろ!?」

京子「ダッシュで行くって言っただろー!」シャキーン

結衣「行って帰ってくるまで一分も経ってないだろ…」

京子「まああんまり買ってきてないしね―。それより、さっき私の名前呼んでなかった?」

結衣「さ、さぁ?私は、知ら、ないよ?」ドキッ

京子「そう?空耳かな~。もしかして誰かがテレパシーで直接脳内に語りかけたのか!?」

結衣「いや、ないだろ…。それより、京子は何買ってきたんだ?」

京子「ふっふ~ん。そんなのラムレーズンに決まってるじゃないか!」ガサコソ

結衣「まあ当然か…」

結衣「ってそれだけ?晩御飯買いに行ったんじゃないの?」

京子「いや~、結衣が食欲ないって言うのに私だけ食べるのもなーって思ってさ」

結衣「…そんなこと、気にする必要ないのに」

京子「いいのいいの!私からしたらラムレーズンが最高のご馳走だし!」

結衣「…それもそうだな。じゃあ食べようか」

京子「そうしよう♪」

結衣(……やっぱり今日の京子、すごく優しい)

京子「んーっ♪ラムレーズンおいしいーっ!」フルフル

結衣「本当に美味しそうに食べるよな、京子は」フフ

京子「美味しそうにじゃなくて、本当に美味しいんだってば!」

結衣「はいはい」

京子「うぅ、何か軽くあしらわれた気が…。じゃあ結衣も一口食べてみなよ。あーんってしてあげる。」

結衣「えぇ!?いや、いいよ別に」ドキッ

京子「なんだなんだー!私のラムレーズンが食べれないって言うのかー!」プンスカ

結衣「どこのオヤジだお前は!」

京子「いいから一口一口!私がラムレーズンあげるなんて滅多にないぞー」

結衣「そ、それはそうだけど…。でも…」ドキドキ

京子「はい、あーん」ヒョイ

結衣「あ…あーん///」パク

京子「どうどう?」

結衣「…おいしい…です///」カァ

京子「そりゃあ私が食べさしてあげたし当然だよ!」

結衣(こいつは本当に…人の気も知らないで…)ドキドキ

結衣(…………)

結衣(人の気……私は…京子をどう思ってるんだろう)

結衣(最近の私は京子のことで一喜一憂してばっかりいて)

結衣(ずっと仲良しだった、幼馴染の京子)

結衣(そんな京子の気持ちを知りたいっていう私の気持ちは…何なんだろう)

京子「結衣ー?私食べ終わったし、お風呂入ってくるね」ガチャ

結衣「え、あぁ、うん」

結衣「食べるのも早いな京子は…。私まだヨーグルト食べてないや」




結衣「…うん、美味しい」

結衣「でも………ラムレーズンの方が、美味しかった…かな」



京子「さて。お風呂にも入ったし、そろそろ寝るか―」

京子「それじゃ、もう電気消すねー?」

結衣「うん。でも……その、京子?」

京子「んー?どうかした?」

結衣「あのさ…今日も隣で寝るの?」

京子「うん。どうして?」

結衣「私まだ風邪治ってないし、京子にうつしちゃうかも…」

京子「平気平気!私が風邪ひいたら結衣に看病してもらうし」

結衣「……うん…する」ボソッ

京子「よし、じゃあ寝るか―。おやすみー」ゴロン

結衣「うん、おやすみ…」

結衣(京子が隣にいてくれてる)

結衣(でも、ここで寝たらいけない)

結衣(まだ…京子に聞きたいこと、色々あるんだ)

結衣(確かめたいこと…京子の気持ちに、私の気持ち)

結衣(今…聞かなきゃ)

結衣「あのさ…京子…?」

京子「ん?何?」

結衣「昨日のことなんだけど…」

京子「昨日?…あぁ、ちなつちゃんとのデートのこと?」

結衣「…うん」

結衣「何で……私に何も言ってくれなかったの…?」

京子「うーん、結衣はもう知っちゃってるみたいだしいいよねきっと」

結衣「…え?」

京子「おととい私が電話したときさ、ちなつちゃんが―――――」

ちなつ『結衣先輩にデートするなんてこと絶対言わないでくださいよ!』

京子『えー?どうしてー?』

ちなつ『どうしてって、結衣先輩が誤解するかもしれないじゃないですか!』

京子『そうかなー』

ちなつ『そうですよ!京子先輩と付きあってるとか結衣先輩に誤解されたら私もう生きていけません!』

京子『ちょっとさすがに私に失礼な気がする…』ズドーン

京子『まぁちなつちゃんがそこまで言うならそうしようかな。分かった、任しといて!』キラッ

ちなつ『…なんだかすっごい不安です…』




京子「―――――っていうからさ。結衣には黙っておいたんだー」

結衣「そ…それだけ?」

京子「うん。まあ結局すぐ結衣にもバレちゃったし、秘密にした意味なかったなー」

京子「でもごめんなー黙ってて。あかりにも怒られちゃったし」

結衣「う、うん。それはいいけど」ホッ

結衣「…………じゃあ」

京子「ん?」


結衣「あの…京子は……ちなつちゃんのこと…どう思ってるの?」













京子「どうって…そんなの大好きに決まってるじゃん!」



結衣「―――――――っ!」ズキッ



結衣「そう…だよね……」

京子「まっさかミラクるんにあそこまで似てる女の子が世の中にいるとは思わなかったよー」

京子「初めて部室で会った時はこう、ビビビっと体中に電流が流れてさー」

京子「あのふわふわした髪、くりっと大きい目、もうその他諸々最高過ぎるよちなつちゃん!」

京子「もしちなつちゃんが私と付き合っても良いなんて言ってくれたらどうしよう!」

結衣「――――――――っ」ズキズキ


結衣(どうして…こんなに苦しいんだろう)

結衣(聞きたかったことで……分かりきってたことなのに…)

結衣(京子の声で、京子の口から聞くだけで…)

結衣(どうしてこんなに泣きたくなるの…?)ウルッ

京子「…………でもね?」ギュ

結衣「……え…?」











京子「私はそんなちなつちゃんと同じくらいに、結衣のことが大好きなんだよ?」

結衣(京子…私の手を…)

結衣(それより…今京子が私の事好きって…!)カァッ

結衣「ど、どういうこと?」

京子「そのまんまの意味。ちなつちゃんも大好き。結衣も大好き」

京子「それだけじゃない。あかりのことももちろん大好きだし、綾乃や千歳たちのことだって」

京子「みんな、私にとっては大切で。大好きな人達なんだ」



結衣「あ…」


結衣(…そうだ。そうだった。京子はこういう子だった)

結衣(わがままでいたずら好きに見えるけど。本当はみんなのことをちゃんと考えていて)

結衣(本人は認めないだろうけど、実はとっても優しくてあたたかくて)

結衣(心の中ではいつも、みんなに笑顔でいて欲しいと思っているんだ)








結衣(そして…そういう京子のことを私は――――――好きなんだ)

京子「何か柄にもない事言っちゃったかなー。大体、結衣はどうなんだよ!」

結衣「え?いや、えっと……」










結衣「………………わかるだろ」ギュ

京子「あっ…」

京子「……ふふ♪」ギュ

結衣(そう、私は京子が好きなんだ)

結衣(自分を忘れて、みっともなく嫉妬しちゃうくらい、京子が大好き)


結衣(…今はまだ、京子にとって大切な人達の一人でいい)




京子「あー、なんか話疲れたな。そろそろ本当に寝るかー」

結衣「…なぁ京子」

京子「ん?」

結衣「あの…何か天井に虫みたいなのいないか?」

京子「え?どこに?」キョロキョロ




結衣「――――っん」チュッ

京子「え?」

結衣「………おやすみ///」ガバッ

京子「ちょ…今結衣ほっぺに……」




結衣(でも、いつかきっと、京子にとっての一番になるんだ)











京子「ちょっと結衣起きて!今ほっぺに虫が~!」ユサユサ

結衣「…こいつは…」ハァ
                                  おわり

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom