綾乃「向日葵と櫻子を同じ部屋に閉じ込めてみた」(223)

向日葵「あら……一体ここはどこなんですの?」

櫻子「うーん、むにゃむにゃ……」

向日葵「ちょっと櫻子、起きなさい!」

櫻子「むうー、日曜は昼まで寝かせてってばあ」

向日葵「何寝ぼけてるんですのっ、ほら起きて」

櫻子「あれ、向日葵?なんで私の部屋にいんの?」

向日葵「もう、まだ寝ぼけてますの?
    ここは櫻子の部屋じゃなくってよ」

櫻子「え、あれ……ほんとだ。ここどこ?」

向日葵「こっちが聞きたいくらいですわ……」

櫻子「えっ、えー、どういうこと?
   ここはどこなの?向日葵も知らないの?」

向日葵「ええ、私も目が覚めたらここにいて、
    隣に櫻子が寝てましたの」

櫻子「なにそれ超怖いじゃん」

向日葵「超怖いどころじゃないですわよ」

櫻子「ほんとにどこなんだろ、ここ」

向日葵「うーん……見たところアパートの一室みたいですけど」

櫻子「とりあえず外出てみない?
   ここがどこか分かるだろうし」

向日葵「そうですわね……」

 ガチャガチャ

櫻子「あれ……」

向日葵「どうしましたの?」

櫻子「ドアが開かない……」

向日葵「ええ? どういうことですの?」

 ガチャガチャ

向日葵「ほんとに開きませんわね」

櫻子「外から鍵かけられてるのかなあー」

向日葵「そうにしてもおかしいでしょう、普通は中からも開けられるはずですし」

櫻子「ああ、そっか」

綾乃「私と歳納京子を同じ部屋に閉じ込めてみた」

櫻子「でも内側に鍵ないよこれ」

向日葵「あ、ほんと……アヤシイですわね」

櫻子「窓は? 窓なら開けられるんじゃ」

向日葵「そうね、最悪ガラスを割ってでも……」

櫻子「窓、窓……」

向日葵「……この部屋、窓がありませんわね」

櫻子「ええっ、なにそれ?そんなのありなの?」

向日葵「だって実際にないんですもの……」

櫻子「じゃ、じゃあドアも開かない、窓もないで
   ここから出られないってことじゃん!」

向日葵「そうなりますわね……」

櫻子「えええー……な、なんなのここ……」

向日葵「……」

櫻子「あ、そうだ!」

向日葵「な、なんです?」

櫻子「ケータイ!ケータイで助けを呼べばいいんだよ!」

向日葵「ケータイねえ」

櫻子「なんだよー、この素晴らしい名案になんか文句あるの?」

向日葵「誰が私たちをこんな場所に閉じ込めたかはわかりませんけど、
    ドアから鍵を取ったり窓のない部屋を選んで閉じ込めたりするくらいですから」

櫻子「だから何?」

向日葵「ケータイくらい私たちが寝てるうちに抜き取ってると思うのですけど」

櫻子「そんなの探してみなきゃ……えーっと……えー……」

向日葵「ありまして?」

櫻子「…………」

向日葵「なかったのですね」

櫻子「う、うるさいなあ!向日葵のケータイは?」

向日葵「櫻子が寝てるうちに探しましたけどなかったですわ」

櫻子「むむむー、それじゃ助け呼べないじゃーん」

向日葵「はあ、どうしましょ」

>>9
京子「アレ!?なんだこれ?あ、綾乃…?」

綾乃「起きたのね、歳収京子…」

京子「ど、どうなってるの?綾乃…」

綾乃「私にも分からないわ。起きたらこの部屋にいて…」

京子「な、なんなんだよぉ…」ブルブル

綾乃(よし!怖がってる歳納京子!よし!)
こういうことか

>>16
歳納を一発変換出来なくて収納って打った名残が

櫻子「うーん……そうだ」

向日葵「なにかアイデアが?」

櫻子「脱出する方法もわかんないしさあ、
   とりあえずなんか食べようよ、私お腹空いたー」

向日葵「もう、櫻子ったら」

櫻子「向日葵はお腹すいてないの?」

向日葵「そんなことはないですけど……食料あるのかしら?」

櫻子「台所も冷蔵庫もあるじゃん」

向日葵「冷蔵庫からっぽだったりして……」ガラッ

櫻子「おおー、食べ物ぎっちり!」

向日葵「ほんと……これだけあればしばらくは持ちますわね」

櫻子「というわけで向日葵ー、御飯作って!」

向日葵「ええ、私が作るんですの?」

櫻子「向日葵のほうが料理うまいでしょ!
   私は脱出する方法考えとくから」

向日葵「まーったくもう」

全力で私怨

向日葵「できましたわよー」

櫻子「おおー、サンドイッチだー!」

向日葵「とりあえず簡単なものにしましたけど」

櫻子「うめー!」モグモグ

向日葵「ところで櫻子、どうでした?」

櫻子「え、何が?」

向日葵「私が料理してる間に脱出する方法考えとくって言いましわたよね。
    何か思いつきましたの?」

櫻子「あ、すっかり忘れてた」

向日葵「はあ……そんなことだろうと思いましたわ。
    ずっとテレビの音が聞こえてましたし」

櫻子「あっ、でも今日の日付は分かったよ!8月30日!」

向日葵「ってことは、私たちが最後に家にいた日から
    一晩しか経ってないってことですのね」

櫻子「にしてもおいしいなー」モグモグ

向日葵「もう、もっと緊張感というものを持ちなさい」

櫻子「んぅ?」モグモグ

向日葵「私たち誰かに誘拐されてここに閉じ込められてるんですのよ」

櫻子「うーん、でも食べ物もあるしテレビもつくし、
   あんまり誘拐されたっていう実感もわかないなあ」

向日葵「そう言われればそうですけど……」

櫻子「犯人でも出てきてくれるといいんだけど。
   ナイフとか持って、ひげもじゃで」

向日葵「……もう、怖いこと言わないで。
    ほんとにそんな人がここに来たらどうするの」

櫻子「っもー向日葵は怖がりだなあ。
   多分誰も来ないから安心しなって」

向日葵「なんでそう言い切れますの?」

櫻子「だって食べ物とかいっぱい置いてあったじゃん。
   これって『俺はここには来ないから二人だけで生活しろ』ってことじゃない?」

向日葵「そう……かしら」

櫻子「そうだよー」

向日葵「まあそうですわね……
    なんでこんなとこに閉じ込められてるのかも分からないし……
    とりあえずここで生活することを考えたほうがいいですわね」

櫻子「そうそう」

向日葵「冷蔵庫や戸棚の中を見るかぎりじゃ
    2週間くらいは生活できそうでしたし……」

櫻子「向日葵ー、お茶いれてー」

向日葵「はいはい」

櫻子「ありがと」

向日葵「……」

櫻子「……」

テレビ『民主党の新代表は……今夜にも民主党の……』

向日葵「珍しいですわね、櫻子がニュース見るなんて」

櫻子「私たちが誘拐されたのがニュースに出ないかと思って」

向日葵「なるほど」

櫻子「昨日の今日じゃ出ないかなあ」

向日葵「さあ……」

テレビ『……原発作業員が……被曝との因果関係を……』

櫻子「……」

向日葵「……」

テレビ『台風12号が接近……太平洋側に警戒を呼びかけ……』

櫻子「ぜんぜん流れないな」

向日葵「そういえば、誘拐のニュースは
    事件が解決するまで流さないって聞いたような……」

櫻子「えー、なんで?」

向日葵「犯人を刺激して人質に危害を及ぼさないように、らしいですわ」

櫻子「えーなにそれ、つまんなーい」

向日葵「つまんないとかいう問題じゃないでしょ」

櫻子「テレビ飽きた」ブツッ

向日葵「まったく……」

櫻子「……」

向日葵「テレビ消したら一気に静かになりましたわね」

櫻子「ほんとだ」

向日葵「車の走る音とかも聞こえませんし……」

櫻子「ってことは街中じゃないのかな?」

向日葵「山奥とか田舎なのかしら……」

櫻子「それじゃ脱出できても自力で帰れるかどうか分かんないじゃん」

向日葵「ううん……困りましたわね」

櫻子「あー、やっぱりずっとここにいるしかないのかなあ」

向日葵「そうですわね……
    永遠に監禁されるわけでもないでしょうし……
    そのうち誰かが向かえに」

櫻子「ああっ!!」

向日葵「ど、どうしましたの?」

櫻子「オセロあった!やろ!」

向日葵「……もう、大声出すから何事かと思ったら」

櫻子「私が黒ね」

向日葵「やるのはもう決定なんですのね」

綾乃「私と歳納京子と千歳を同じ部屋に閉じ込めてみた」

>>44
千歳「殺す気か!」

>>44
綾乃「歳納京子と千歳がくっついた・・・死にたい」

漫画であかりが使ってる場面がある

向日葵「私の勝ちですわね」

櫻子「うわ、強っ!なにこれ!」

向日葵「そんなことないですわよ」

櫻子「いや強いじゃん!盤面白がほとんどだし!
   なんで向日葵そんなオセロ強いの?」

向日葵「まあ、ちょっとしたコツがあるんですのよこういうのは」

櫻子「どんなコツ?」

向日葵「4角を確実に取るとか」

櫻子「そんなの常識じゃん」

向日葵「それから端っこを取っていくとか。
    あと櫻子、序盤からどんどん黒を増やしていったでしょう」

櫻子「うん、そうだけど」

向日葵「あれじゃダメですのよ、序盤はコマを取るのを抑え目に、
    攻めに転じるのはマスが半分くらい埋まってからのほうがいいですわ。
    そっちのほうが多く取れるから」

櫻子「へえー、へえ、そうやればいいんだ。
   確かに向日葵最初の方は全然攻めてこなかったよね」

向日葵「ええ」

櫻子「よし、じゃあもう一回!」

向日葵「いいですけど……それより」

櫻子「何?」

向日葵「暑くありません?」

櫻子「あー、そういえば……閉め切ってるからなあ」

向日葵「冷房とか無いのかしら……」

櫻子「うーん、クーラーなんてないけど」

向日葵「じゃあせめて扇風機でもないと困りますわ。
    このままじゃ二人揃って熱中症ですわよ」

櫻子「うーん、そりゃマズイ……はっ、
   まさか犯人の狙いは、私たちを蒸し焼きにしてコロスこととか……!?」

向日葵「ばっ、な、何を言ってますのよ……そんなこと……」

櫻子「……」

向日葵「……」

櫻子「せ、扇風機探そう!」

向日葵「はいですわ!」

キマシタワ━━━━(゜∀゜)━━━━!!

向日葵「櫻子、そっちにありましたか?」

櫻子「うーん、押入れの中には布団しか無いー」

向日葵「布団もかき分けて探すんですのよ」

櫻子「分かってるー。向日葵のほうにはあったー?」

向日葵「全然ありませんわ……どうしましょう」

櫻子「向日葵ー、やっぱ押入れには布団しか無いよー」

向日葵「そんな……」

櫻子「どうしよー、このまま蒸し焼きに……」

向日葵「だ、大丈夫ですわよ、
    冷房がなくても涼む方法くらいありますわ」

櫻子「たとえばー?」

向日葵「冷凍庫に氷がありました。
    それでかき氷を作りますわ」

櫻子「おー、いいねえー」

向日葵「さっそく作ってきますわ」

氷死ね

向日葵「できましたわー」

櫻子「おおー……って何にもかかってないじゃん」

向日葵「シロップがなかったんだからしょうがないでしょう。
    麦茶でもかける?」

櫻子「かけないよ、もう。いただきまーす」

向日葵「ふう……やっぱり冷えますわねー」

櫻子「氷だけでもけっこういけるー」

向日葵「よかったわね」

櫻子「はー、ちょっと涼しくなった」

向日葵「ちょっとだけね……」

櫻子「あとでまた作ってー」

向日葵「もうしばらくは無理ですわよ、氷全部使っちゃいましたし」

櫻子「えっ、全部使っちゃったの?」

向日葵「ええ」

櫻子「じゃあ新しく氷ができるまでこの暑さに耐えなきゃいけないってこと?」

向日葵「あっ」

櫻子「…………」

向日葵「…………」

櫻子「……暑い……」

向日葵「暑いって言ったら罰金バッキンガムですわよ……」

櫻子「つまんない駄洒落も罰金ね……」

向日葵「じゃあ杉浦先輩は今頃一文無しですわね……」

櫻子「ははは……」

向日葵「…………」

櫻子「……暑いって意識したら余計あつくなってきた……」

向日葵「…………」

櫻子「汗きもちわるい……おふろはいりたい」

向日葵「…………」

櫻子「あ、そうだ!」

向日葵「な、なんですの?」

櫻子「水風呂!!」

向日葵「そうよ、そういえばお風呂がありましたわ」

櫻子「なんで気づかなかったんだろ!
   よーしいくぞ水風呂ー!」

向日葵「ちょっと、こんなとこで脱がないで」

櫻子「いいじゃん、暑いんだしふたりだけなんだし!
   それに服きたままでお風呂入れないし」

向日葵「それはそうですけど」

櫻子「おおー、お風呂狭い!二人入れるかな」

向日葵「お互いに詰めれば浸かれそうですわね」

櫻子「まあ湯船はあとからでいいや、まずシャワーだシャワー!」

 ジャ―――ッ

櫻子「つめたー、すずしー、きもちいー」

向日葵「ちゃんと出るんですのね、よかった。
    水がでないオチかと思ってハラハラしましたわ」

櫻子「下らないこと言ってないで向日葵も早く来なって」

向日葵「そうですわね……」ヌギヌギ

櫻子「ほらっ」ジャ――ッ

向日葵「きゃっ、つべたっ!」

櫻子「へへへ、ほれほれー」ジャ――ッ

向日葵「ちょ、ちょっと、なんで胸ばっかりかけるんですの?」

櫻子「でっかいから蒸れてるだろーと思って!」ジャ――ッ

向日葵「もう、恥ずかしいこと言わないで。
    自分でかけるからシャワー貸しなさい」

櫻子「私にかけるなよー」

向日葵「しませんわよそんなこと……」

  ジャ―――ッ

向日葵「ふう……冷たくて気持ちいいですわね……」

櫻子「…………」

向日葵「なんですの? 人のことじっと見て」

櫻子「なっ、なななあな何でもない! 湯船にも水入れるからね!」

向日葵「? ええ」

櫻子「よーし水たまった」

向日葵「二人で入れるかしら」

櫻子「向日葵から先に入って」

向日葵「いいの?」

櫻子「大きい方から先に入れた方が」

向日葵「……なんか引っかかりますが、まあいいですわ」

 ドプン

向日葵「ふう、生き返りますわー」

櫻子「オバサンくさい」

向日葵「うるさいわね、櫻子も早く入りなさい」

櫻子「はいはーい」

 ドプン

櫻子「おお、ちべたい……」

向日葵「二人でもぎりぎり入れますわね」

櫻子「はー……生き返る」

向日葵「おばさん臭いですわよ」

櫻子「うるさいなー」

向日葵「でも良かったですわね、水風呂ができて。
    あのままだと二人とも熱中症でしたわ」

櫻子「……」

向日葵「……」

櫻子「ねー向日葵」

向日葵「なんです?」

櫻子「熱中症をゆっくり言ってみて」

向日葵「ええ? えー、 
     ……ねぇーっ、ちゆーう、しよーう」

櫻子「……」

向日葵「これでいいんですの?」

櫻子「……うん、まあ、うん」

向日葵「?」

正直におっぱい触らせてって言えば良いじゃん!!!!!!!
ウホホホホホホホホホホホ

チン☆⌒ 凵\(\・∀・) 続きマダァ?

櫻子「……」

向日葵「……」

櫻子「……ずっとここにいたいな」

向日葵「そうですわね。部屋は暑いし」

櫻子「うん……」

向日葵「あ、そろそろ新しい氷できたかも」

櫻子「え、もう出るの?」

向日葵「あまり長いこと浸かってると皮膚がふやけますわよ」

櫻子「ああそうか、向日葵のおっぱいがふやけちゃうのか」

向日葵「なんで胸だけなんですの……
    おばかなこと言ってないで、もう上がりますわよ」

櫻子「はーい」ザパーッ

向日葵「……そういえば、着替えって無いのかしら」

櫻子「さあ、あるのかな」

もしここに俺らが乱入したらどうなんの

櫻子「そういえばさっき扇風機探したとき
   タンスとかクローゼットとか全然なかったな」

向日葵「ええー、じゃあ服ないのかしら」

櫻子「かもね」

向日葵「うう、またこの汗ベトベトのを着ないといけないんですの?」

櫻子「別に着なくてもいいじゃん。裸でさ」

向日葵「裸あ? ……うーん、まあそうですわね……
    服を着てても暑いだけですし」

櫻子「そうそう、二人しかいないんだし」

向日葵「じゃあこの服は洗濯機に入れときましょうか。
    ほら、櫻子のも」

櫻子「はいっ」

向日葵「洗剤入れてスイッチ入れて……と」ピッ

櫻子「さてかき氷かき氷~」

向日葵「今度は櫻子が作りなさいな。
    私が朝食も作ったんですから」

櫻子「いいよ~」

>>109

     /`ーヘ               
  _r-、 |   )´               
  }ヽ y'  / ヽr‐、_r 、           
 /  {  |   }  {`           
 ヽ-ュ‐`ハ`ー-く、_,r'     ノ`ー-、   
 j⌒´ ノo。゚o}   ヽ   〈 ̄`ヽ  /⌒ヽ 
ノ  /  ∞ {  ヽ丿 ノ-ヽ   }ノ_ノ  }   摘み取ってはいけません
`ー} ____ノ i `ー<ノ  )`ー  >  /ハ -‐ァ´  乱暴をしてもいけません
    `ー、__ト、ノ| |  ト、_r'`ー-< o゚8, o   
    _______  | |  ヽソ   / ヽ゚。、 ヽ   静かに、離れて見守りましょう
  / ----- ヽ //   \ー- ' ___/  }_/  
 ´ ̄ ̄ ̄ ̄`//   //`ヽ/, ハノ    大事に、大事に、百合を愛でましょう
/ゝ、  _,.--‐ 、ニヽ / /   ゝ_/ レ'

`}   ̄r´ ̄//| \ヽl
 フ>'    / /  ! !
o( {   __,ノ ノ   | |
。゚く( _ノハ /__,,.  | |
 ゚o´ //`ー-‐'´ | |

    ヾ      | |

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僕「ごめんごめん、来るのが遅くなっちゃったね」ガチャ

>>117
???「足の指がなくなると・・・」

櫻子「できたー」

向日葵「遅かったですわね」

櫻子「ちょっと凝ってたら時間かかって」

向日葵「まあ、フルーツを添えるなんて。
    櫻子らしからぬ凝りようですわね」

櫻子「氷だけじゃ味気ないっしょ」

向日葵「まあそうですわね。このフルーツ冷蔵庫にあったんですの?」

櫻子「ううん、缶詰開けた」

向日葵「へえ、缶詰なんてあったんですのね」

櫻子「もう私たちのニュースやってるかな」ピッ

テレビ『……都市ガス大手の……値上げを発表し……』

向日葵「そういえば、私たち誘拐されてたんでしたわね」

櫻子「なに、向日葵忘れてたのかー?」

向日葵「そういう櫻子だって今まで忘れてたんじゃなくて?」

櫻子「ま、まあね」

向日葵「ここに犯人が戻ってきたりしたらどうしましょう」

櫻子「あー……密室に裸の女子中学生二人……」

向日葵「うっ……」

櫻子「大丈夫、犯人が戻ってきたってことはあのドアが開くってことだから」

向日葵「だから、なんなんですの?」

櫻子「犯人が向日葵のおっぱいに気を取られてる間に
   私だけ逃げて助けを呼ぶ」

向日葵「こ、この薄情者……」

櫻子「あはは、冗談だってば。
   それに犯人は女かもしれないしさ」

向日葵「まあそうかもしれませんけど……
    一体誰が私たちを誘拐なんてしたんでしょう」

櫻子「さーねー」

向日葵「わざわざ私たちが寝ているところをさらったんですから、
    確実に私たち二人が狙いだったってことになりますわよね」

櫻子「あー、とりあえず目についた子をさらってみましたー
   とかじゃないんだな」

向日葵「今ごろ大騒ぎなんでしょうね」

櫻子「まあそうだろーなー」

向日葵「早く帰りたいですわねえ」

櫻子「……」

向日葵「櫻子?」

櫻子「えっ、あ……
   私は別にここにいてもいいかなーなんて」

向日葵「はあ? 何言ってるんですの、
    家族も心配してるでしょうし、もう夏休みも終わるんですのよ」

櫻子「それは、そうだけど……」

向日葵「犯人が戻ってきたら何されるか分かりませんし……
    もしかしたら殺されるかも知れないんですのよ、わかってますの?」

櫻子「わかってる、けど……」

向日葵「けど、なんなんですの?」

櫻子「ここにいたいんだよ」

向日葵「……話になりませんわ」

向日葵「あなた何考えてるんですの?
    こんなわけのわからないところに居たいだなんて……」

櫻子「……」

向日葵「櫻子の家族だって櫻子のこと心配してますわよ」

櫻子「向日葵は……」

向日葵「なんですの?」

櫻子「やっぱり家族に会いに、もとの家に戻りたいの」

向日葵「当然ですわ、わかりきったこと聞かないでちょうだい。
     家族のこと抜きにしてもこんな得体のしれない場所に
     櫻子と二人っきりだなんて、勘弁してほしいですわ」

櫻子「ぬっ……向日葵のばーか」

向日葵「なんですってえ?」

櫻子「向日葵のバーカ!
   私だって向日葵と一緒なんて嫌だよっ!」

向日葵「まっ……バカはそっちでしょう、バカ櫻子!」

櫻子「ふんだ!」

向日葵「ふん!」

テレビ『今日ご紹介するのは……うなぎ料理の……』

櫻子「…………」

向日葵「…………」

テレビ『……見てくださいこの……これでお値段が……』

櫻子「…………」

向日葵「…………」

テレビ『番組を見たといえば……無料サービスを……』

櫻子「暑い」

向日葵「…………」

テレビ『……アクセスはこちら……駅から徒歩……』

櫻子「…………」

向日葵「…………」

テレビ『女子高生の間で流行の……今年の売上は……』

櫻子「……シャワー浴びてくる」

向日葵「…………」

櫻子「ふう……さっぱりした。
   あ、晩ご飯作ったの? 私のも……」

向日葵「櫻子のぶんはありませんから」

櫻子「えっ」

向日葵「自分で作って勝手に食べてくださいな」

櫻子「むっ……むううううう」

向日葵「いただきまーす」

櫻子「バカ向日葵ぃ……」

向日葵「ふん」

櫻子「スパゲッティでもつくろっと」

向日葵「……」

櫻子「あれ、どこだスパゲッティ」

向日葵「……」

櫻子「あれー?」

向日葵「…………そっちの、左の戸棚」

櫻子「おー、あったあった」

櫻子「さて、できたできた」

向日葵「……」

櫻子「いただきます」

向日葵「……」

櫻子「…………」モグモグ

向日葵「……」

櫻子「…………」モグモグ

向日葵「私も、シャワー浴びてきますわ」

櫻子「あ、うん……」

向日葵「……」

櫻子「そうだ、テレビ」ピッ

テレビ『浮気を防止するための……話題になっており……』

櫻子「やっぱりやってないかあ」

テレビ『民主党の新しい……興石氏が就任し……』

櫻子「大々的に事件になって警察とかがやってきたら、
   そしたらその時は帰らないといけないけど……」

向日葵「ふう……」

櫻子「よっこいしょっと」

向日葵「もう布団敷いてるんですの?」

櫻子「他にやることもないし」

向日葵「ふーん……」

櫻子「……」

向日葵「……櫻子」

櫻子「なに?」

向日葵「さっきの、本気で言ってるわけじゃないんでしょう?」

櫻子「さっきのって?」

向日葵「だから、家に帰りたくないとか、ここに居たいとか」

櫻子「あー……」

向日葵「なにかありましたの?
    もしかしてご家族に不幸とか」

櫻子「そ、そんなんじゃーないんだけど……」

向日葵「じゃあなんなんですの?」

櫻子「うー……」

向日葵「……」

櫻子「……」

向日葵「悪かったって思ってますのよ、
    さっきは頭に血が上って、怒鳴ったりして」

櫻子「それは私も悪かったし……
   向日葵が誘拐されて不安に感じてたのを
   わかってあげられなくて」

向日葵「いえ、いいんですのよ……
    それで、なんであんなこと言ったんですの?」

櫻子「えー……」

向日葵「言いにくいことなのかも知れないですけど、
    やっぱりここには私と櫻子の二人しかいないわけですし、
    相互不理解があると今後の生活にも支障が……」

櫻子「そう、それ」

向日葵「え?」

櫻子「私と向日葵の、二人しかいないから……」

向日葵「…………は?」

櫻子「……」

向日葵「それは、どういう……?」

櫻子「そりゃ、私も誘拐されてこんなとこに閉じ込められて
   気持ち悪いし早く帰りたいけど……」

向日葵「……」

櫻子「でも……向日葵と二人っきりだって考えたら……」

向日葵「さ、櫻子……」

櫻子「ごめん」

向日葵「なんで謝るんですの」

櫻子「いや、その……」

向日葵「まあ、あのー……
     早く帰りたいのはやまやまですし……
     いつになったら帰れるのかはわかりませんけど」

櫻子「…………」

向日葵「それまでは、その、二人だけ、ですし」

櫻子「……うん」

向日葵「だからその、仕方ありませんから、
    ここから出るまでは……一緒にいてあげますわ」

櫻子「うん……ありがと」

向日葵「ここにいる間……だけですからねっ」

櫻子「うん……」

向日葵「……」

櫻子「……」

向日葵「ほら、そんなとこにいないで」

櫻子「え?」

向日葵「別にこっちに来ても、いいんですのよ……」

櫻子「そ、そう?えへへ……」

向日葵「ん……」

櫻子「……裸だとハズカシーな」

向日葵「……いまさらですわね」

櫻子「ねえ、向日葵」

向日葵「なんですの?」

櫻子「……熱中症、をゆっくり言ってみて」

向日葵「……」

櫻子「……」

向日葵「ねっ、チューしよう」

櫻子「なんだ……知ってたんじゃん」

向日葵「まあ、一応ね。それで?」

櫻子「え?」

向日葵「……するの?しないの?」

櫻子「す……する……」

向日葵「んっ……」

櫻子「ん……」

ちゅっ

―――――
―――
――

――

―――

―――――

向日葵「はっ!」

向日葵「あれ、朝……ここは……」

向日葵「え、私の部屋……? なんで……」

向日葵「いつのまに戻ってきたのかしら……」

向日葵「そういえば昨夜は……えっと……」

向日葵「櫻子と……チューをして……」

向日葵「それで……そのあと二人で……」

向日葵「布団の中で……」

向日葵「……」

向日葵「いやっ、ゆ、夢ですわ! そう、全部夢だったんですわ!
     誘拐されたのも櫻子と一緒に部屋に閉じ込められたのも……」

向日葵「ぜんぶ、夢……」

向日葵「ぜ、全身にキスマークが付いてますわ……」

向日葵「う……ということは全て現実……」

向日葵「えっ、っていうことは私は実際に誘拐されて……?」

向日葵「ならどうして今ここに戻ってきてるんでしょう……」

母「あら向日葵、いつの間に戻ってきていたの?」

向日葵「へっ?」

母「しばらく先輩の家に泊まるってメールしたでしょう」

向日葵「いつ……?」

母「昨日。忘れちゃったの?」

向日葵「私、誘拐されたんじゃ……」

母「誘拐?何言ってるの、この子は」

向日葵「…………」

向日葵「私は誘拐されたわけじゃないのかしら?」

向日葵「いや、それとも誘拐犯が私と櫻子のケータイから
    親にメールを送ってごまかした、とか?」

向日葵「そうだ、ケータイ……」

向日葵「たしかに送信履歴に残ってますわね」

向日葵「じゃあやっぱり誰かがこのケータイから……」

向日葵「でもわざわざお泊り会だって偽ってどうするつもりだったんでしょう」

向日葵「謎は深まるばかりですわね」

向日葵「あら?
     杉浦先輩からメールが……」

綾乃『二人だけのプチ共同生活はどうだった?
    いろいろ話しときたいこともあるし、
    そっちも聞きたいことあるだろうし
    今日の正午に生徒会室に集合ね(^O^)/』

向日葵「…………」

向日葵「も、もしかして杉浦先輩が黒幕……?」

生徒会室

向日葵「失礼します……」

綾乃「お、二人揃ったわね」

千歳「久しぶりー」

向日葵「はあ、お久しぶりです」

櫻子「……」

向日葵「っ……」

櫻子「……」プイッ

向日葵(まともに顔を見られませんわ……)

綾乃「そういえば二人共なんで冬服なの?」

向日葵「……夏服はクリーニングに出してまして」

櫻子「私も……」

綾乃「ふうん? まあいいわ、とりあえず話進めるけど、
    まず謝っとくわ。内緒でこんなことしてごめんなさい」

向日葵「やっぱり杉浦先輩が黒幕だったんですか……」

櫻子「ど、どうしてこんなことしたんですか?」

綾乃「ほら、二人っていっつも喧嘩ばっかりじゃない?
   それじゃ生徒会活動にも支障が出ちゃうだろうし、
   一人の先輩としても二人のことが心配パイナップルなのよ」

千歳「そんで、二人に仲良うなってもらうために
   あそこに閉じ込めさせてもらったっちゅうわけや」

向日葵「なんだ、そんな理由だったんですの……」

櫻子「じゃあ事前に言ってくれれば良かったのにー」

綾乃「言っちゃったら台無しじゃない」

千歳「せやせや、未知の状況でこそ愛は育まれるんやからなあ」

櫻子「あっ……愛ってっ……」

向日葵「コホン……ところで、どうやって寝てる私たちを
    誰にもバレずに運び出したんですか?」

千歳「赤座さんや歳納さんたちにも協力してもろたんよ~」

向日葵「へえ……それで、協力してもらって、どうやって……」

綾乃「さーて!まだ生徒会の仕事が残ってたわねー!」

向日葵「ちょっと、ごまかさないでくださいな」

ああそういう縛りがあるの

綾乃「あ、二人はもう帰ってくれていいわよ」

向日葵「え?」

綾乃「私たちのやったことは成功したみたいだし」

千歳「うへえへへ……」

向日葵・櫻子「!」

綾乃「それにまだ夏休みの宿題終わってないんでしょ」

櫻子「うっ!そういえば……」

向日葵「ええっ、まだ終わらせてませんでしたの?明日から二学期ですわよ」

櫻子「うう……向日葵、手伝って……」

向日葵「ま……まったく、仕方ないですわね。で、あとどれくらい残ってますの?」

櫻子「全部」

向日葵「全部!?それ絶対今日中じゃ終われないでしょう!
     櫻子、早く帰って宿題にとりかかりますわよ!」

櫻子「ま、待ってよーっ!」

綾乃「うんうん」

     お    わ    り

おしまいです
精進します

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