魔王「良く考えたら、勇者たちと戦う理由ないじゃん?」(601)

―――魔王の城

魔王「……ふむ。人間が発行しているこの新聞とやらは、中々興味深いな」

手下「魔王様、何か面白い記事でも載っていました?」

魔王「ああ……なんでもアリアハンではG高らしくて、経済危機のようだ」

手下「ほうほう」

魔王「そのおかげで輸出業が軒並みダメージを受けている。会心の一撃とまで見出しに書かれている」

手下「人間も大変ですね」

魔王「うむ。しかし、他人事ではないな」

手下「といいますと?」

魔王「我々も最近は財政難に悩まされているだろう?」

手下「そうですね……何故か勇者が我々の所持金を奪っていく事案が多いですから、その都度、勇者保険が適応されちゃいますし」

魔王「ふむ……このままでは火の車だ……どうすれば……」

手下「簡単でございます。―――魔王様が人間達を支配すればいいのですよ」

魔王「バカ!魔族と人間は先日休戦協定を結んだばかりだろ!!それに悪いのは勇者一行だ」

手下「そういえば、別になにもしていないのに、なんでアイツらは魔王様を倒そうとしているんですかね?」

魔王「そこだ。我が不思議なのは」

手下「確かに一部の魔物が人間に悪さをしているとの報告もありますが……」

魔王「我は魔族の王ではあるが、魔物を指揮しているわけじゃないからなぁ」

手下「魔王様が指示を出せる魔物はこの城に仕えている者のみ。しかも大半が出不精ですからね」

魔王「そう。おかげで買い物もままならん。なんで我が買い出し係を決めるくじ引きに毎回参加せねばならんのか?」

手下「それは……まぁ、先々代の魔王様が公平であるべきと主張したからで……」

魔王「なんか納得いかんなぁ」

手下「でも、私達は嬉しいんですよ?」

魔王「なんで?」

手下「だって、魔王様とこうして気兼ねなくお話ができるんですから」

魔王「うむ……それ、我の威厳が損なわれていると解釈してもいいのか?」

手下「滅相もない!!魔王様が下々の気持ちも理解してくださっている、ということですよ」

魔王「物はいいようだな」

手下「そうですか?」

魔王「話を戻そう。勇者のことだ。何故、我の首を狙うのか」

手下「やはり、一部の魔物の所為でしょうか」

魔王「その一部の魔物はどんなことをしてきたんだ?」

手下「えっと……報告書によると、強盗、恐喝、強姦、放火、捕食……」

魔王「はぁ……もうよい」

手下「はい」

魔王「人間に恨まれても仕方ないな……」

手下「村人全員を焼き殺した魔物もいるようですよ」

魔王「それは動機があるんだろうな?」

手下「なんでも子どもに「顔が気持ち悪い」と言われて腹が立ったとかで」

魔王「ぬうぅ」

手下「勇者も魔物の所持金を奪いたくなりますね」

魔王「全くだ……魔族の風上にもおけん連中だ」

手下「先月、魔王様が打ち出した魔物のイメージアップ作戦も芳しくはありませんし」

魔王「なに?スライムペット化計画はどうした?」

手下「スライムはいいんですよ。でも、流石に魔女ババアとかさまようよろいまでペットショップに並べるのは……」

魔王「そうか……いいと思ったのだが」

手下「ちなみ、その店は昨日勇者に破壊されました」

魔王「なんだと!?魔族の血税をなんだと思っているんだ!?」

手下「勇者からしたら魔物の住処に見えたみたいで」

魔王「くそ……」

手下「店員がゾンビでしたしね」

魔王「がいこつにしておくべきだったか」

手下「それは関係ないかと」

魔王「我としては人間ともっと友好的な関係を築きたいのだが……」

手下「というと?」

魔王「人間たちが作り出す文化は非常に興味深いものが多くてな」

手下「ほう……例えば?」

魔王「バザーとかこう活気があって面白いと思うぞ」

手下「魔王様……またお忍びで出かけましたね?」

魔王「む……いや、まあ、良いではないか」

手下「はぁ……」

魔王「ともかくだ。我は人間と共に歩んでいきたいと思うわけだ」

手下「はい」

魔王「こうして共に生を受けた以上、やはり共存せねばならない」

手下「そうの通りです」

魔王「そして共存するのであれば、やっぱりちんちんかもかもしたいだろ?」

手下「ちんちん?」

魔王「おほん……仲良くしたいということだ。この宇宙船地球号の乗組員同士で血を流すなんて、馬鹿馬鹿しい」

手下「それはもちろんです」

魔王「―――なにか、良い手はないだろうか」

手下「そうですねえ……」

魔王「勇者か……勇者は国民からも人気があるのだろうなぁ」

―――村

勇者「おじゃましまーす」

村人「勇者さま!?突然、なんですか!?」

戦士「お、ここのタンスに力の種があったぜ!!」

村人「うわぁぁ!!勝手にタンスを開けないでください!!」

魔法使い「壷の中には薬草がありましたわ」

村人「それは私の……!!」

僧侶「こちらの引き出しには200Gもあります」

村人「それは私のへそくり……!!!」

勇者「よし、次の家にいくぞ!」

村人「待ってください!!勇者様!!お金……お金だけは!!」

勇者「触るな……剣の錆になりたくはあるまい?」

村人「ひぃぃぃぃぃ!?!?!」

勇者「俺たちはてめえらのために魔王と戦ってるんだぜ?協力するのが当然だろ?」

村人「そ、そんなぁ……」

安定の俺達勇者
しえん

―――魔王の城

魔王「ふむ……そうだ!」

手下「何か妙案が?」

魔王「その一部の極悪な魔物……我が直接倒すというのはどうだろう?」

手下「なるほど」

魔王「うむ、そうすれば人間たちの信頼を得られるかもしれん」

手下「しかし、人間達の評価はあがるかもしれませんが、同族からの支持率が下がってしまうかもしれませんよ?」

魔王「それもそうか……では、極悪な魔物のことを周辺の同族がどう思っているのか調査してから検討するというのは?」

手下「まあ、評判が悪ければそのまま倒しても問題ないでしょうが……評判がよければどうするんですか?」

魔王「ふむ……それはケースバイケースだな」

手下「どういうことです?」

魔王「例えば、極悪な魔物が一匹なのか集団なのかで、それは変わってくるだろう?」

手下「なるほど。極悪魔物集団だった場合、そこのリーダーは魔物から支持されているでしょうね。そのときはどうするので?」

魔王「そうだな……そこは決断するしかあるまい。その魔物の行為に正当性が微塵もなければ、制裁を加える。両者の言い分が拮抗する場合は、話し合いの場を設けよう」

手下「分かりました……では、そのように」

どれくらい書き溜めてる?ラストまである?

―――村

勇者「この村一番の女か?」

村長「は、はい……」

女「……」

勇者「ふん……ま、この田舎でこの顔なら合格点だな」

女「あ、ありが……とうござい、ます」

戦士「勇者、さっそくまわすか?」

魔法使い「そのあとは私達の新呪文の実験台になってくださいね♪」

僧侶「生身の人間にしてみないと威力が分かりにくくて……すいません」

村長「あ、あの……北の洞窟に住んでいる凶悪な魔物の討伐は……?」

勇者「ああ……約束だからな。明日、行って来てやるよ。よかったなぁ、娘一人差しだすことで村が助かるんだから」

村長「……っ」

勇者「さあ、こっちにこい!」

女「いたっ……!!」

勇者「ふふ……さあ、楽しませてくれよ?―――久しぶりなんで加減はできないけどな!」

―――魔王の城

魔王「よぉし、ではリストアップしてくれ」

手下「既に出来上がっております。世界凶悪魔物ランキングと検索してみれば、すぐに出てまいりました」

魔王「便利な時代になったものだ。どれどれ?」

手下「魔王様、この洞窟に住んでいる魔物なんてどうですか?」

魔王「うん?こいつは……キラーマジンガか」

手下「どうやら近くの村を定期的に襲っているようですね」

魔王「最近住みついて……ふむ、犠牲者は既に多数か」

手下「キラーマジンガは好戦的で嗜虐性の強い魔族ですからね。襲っている理由は快楽を満たすとかそんなとこでしょう」

魔王「よし。まずはこいつを討伐しにいこう」

手下「御意。―――皆の者!魔王様が出られるぞ!」

魔物「ははー!!」

魔王「しばらく城を空ける。留守を頼むぞ!」

魔物「プリンは食べてていいですか!?」

魔王「一人、二つまでだ!いいな!二つだぞ!!―――では、行ってくる!!ふははははは!!!」

―――北の洞窟

魔王「ここか」

手下「おい!キラーマジンガ!!出てこい!!」

キラーマジンガ「―――誰だ?」

魔王「ほう……貴様がキラーマジンガか……初めて見たな」

キラーマジンガ「誰だ?」

魔王「我は魔族の王、魔王なり!」

手下「頭が高いぞ!」

キラーマジンガ「は!あの腰ぬけで有名な人か」

魔王「ほお……一介の魔物風情が吠えてくれるな」

キラーマジンガ「人間との共存を主張してるんだっけ?なんであんな弱い連中と仲良くしたがるのか、わかんねえな」

手下「貴様!無礼だぞ!!」

キラーマジンガ「あんな奴ら、俺たちを楽しませるために生きていればそれでいいんだよ」

魔王「楽しませる?」

キラーマジンガ「いいぜぇ……あいつら、足や手を斬り落とすと面白い声を出すんだ……きひひひ」

魔王「ふぅ……これはもう話し合いの余地はないな」

手下「ですね」

キラーマジンガ「なんだ?」

魔王「貴様をここで葬る。それが魔族の王として務めだ!」

キラーマジンガ「きひひひ!面白い……腰ぬけ野郎になにができるってんだよ!!ああ!?」

手下「魔王様。ここは私にお任せください」

魔王「ぬ……」

手下「このような奴、魔王様の手を汚すほどではありませぬ」

キラーマジンガ「いってくれんじゃねえか……ドラゴンのくせに」

手下「ふふ……ドラゴンを舐めない方がいい」

魔王「ふん……手加減はいらぬぞ?」

手下「はは」

キラーマジンガ「てめえら……切り刻んでやるぜ!!やっはぁー!!!」

手下「―――ふ」

魔王「勝負あったな」

>>32手下www死亡フラグwwwww

―――村

女「―――あぁぁああああああ!!!!!!!!」

魔法使い「ふふふふふ!燃えるわ……これ、すごくいいわ!!」

女「あづいぃぃぃいいい!!!!!だずげでぇぇ!!!!!」

僧侶「あーあ……死んじゃいますよ?」

勇者「もうこっちは楽しんだ。構わん」

戦士「ふふ……ケツの締まりな中々だったから、すこし惜しかったけどな」

女「やめでぇぇ!!!!!!!おねがぃぃぃじんじゃうぅぅぅぅうう!!!?!」

勇者「魔法使い、苦しんでいるぞ?」

魔法使い「もう、勇者様ったら、それがいいんじゃないですか」

戦士「えぐいなぁ……あっはっはっは!!」

僧侶「ふふ……安心してください?死にそうになったら、ちゃんと回復してあげますから。まだまだ実験に付き合ってもらいますよ?」

女「―――いやだぁあぁああああああああああ!!!!!!!!!」

勇者「ふふふふ……!!」

村長「く……すまない……すまない……うぅぅ……!!」

>>35
回復しながら燃やして永遠に燃える苦しみを味わうとかどうだろ

―――北の洞窟

手下「―――ふう」

キラーマジンガ「がぁ……ご……?」

魔王「ふん……大口を叩いた割にその程度か」

手下「こやつめはどうされますか?」

魔王「―――殺せ。更生も期待はできんだろ。来世に託すほかあるまい」

手下「では……ふん!!!」

キラーマジンガ「あが――――」

手下「これで完了です」

魔王「これでこの周辺地域は住みやすくなっただろう」

手下「しかし……魔王様?」

魔王「なんだ?」

手下「このお姿を人間に見せないと意味がないのでは?」

魔王「あ……しまった」

手下「ま、今回はこれでいいじゃないですか。城に帰りましょう。プリンが無くなってしまいますし」

>>40 お前が戦士だったのか

―――村

女「……ぁ……か……」

村長「勇者様!!どうか、どうか!傷の手当てを!!」

僧侶「実験中は散々しました」

村長「しかし、終わったあとも……!!」

勇者「おい、勘違いするな?」

村長「……!?」

勇者「この女はもう寿命なんだよ。最後に勇者一行の協力ができて光栄だろ?」

村長「勇者様!?」

戦士「約束は守ってやるって」

勇者「北の洞窟に住んでるキラーマジンガだろ?任せとけ」

女「ぁ……ぇ……」

僧侶「では、行きましょうか」

勇者「ああ。ひまつぶしにはなるだろ」

村長「―――勇者様!!勇者さまぁぁぁぁぁ!!!!!」

―――北の洞窟

勇者「む……?」

僧侶「この残骸は……キラーマジンガのようですね」

戦士「なんだ、死んでるじゃねーか」

魔法使い「どうします?」

勇者「この首を持って帰ればあの愚民どもも納得するだろ」

戦士「へへ、そうだな」

勇者「事故でこうなったのか、誰かが倒したのかは知らんが、好都合だ」

僧侶「そうですね」

戦士「でもよ、無傷で帰ったら怪しまれないか?」

勇者「―――そうだな。傷だらけで帰った方がらしくみえるか……ふふん」

戦士「じゃあ、少し服とか傷つけるか?」

僧侶「では私のバギで軽く裂いてみましょうか?」

勇者「そうだな、頼む」

魔法使い「ふふ……勇者様も悪ですね。そこがいいんですけど♪」

―――魔王の城

魔王「帰ったぞ」

魔物「おかえりなさいませ!魔王様!」

手下「プリンはあるのか!?」

魔物「ここに!」

魔王「うむ、小皿にプッチンしてくれ」

魔物「ははー!」

手下「しかし、楽でしたね」

魔王「そうだな……だが、このリストを見る限り、一筋縄ではいかぬ魔物もいるな」

手下「ですが、魔王様の手にかかれば」

魔王「それもそうか。それに、勇者もきっと凶悪な魔物と戦ってくれるだろうしな」

手下「確かに……民を困らせているのは殆どこのリストにある魔物ですから、勇者も高確率で我々と同じ魔物を倒す」

魔王「ああ、いつか共に戦う日が来るだろ。我は勇者と肩を並べられるように精進せねばなるまい」

手下「そうですね。向こうは人間たちの英雄。魔王様は魔族の王。同格ではありますが、失礼のないようにしなければなりますまい」

魔王「そうだな。―――勇者と志は同じだ。きっと、向こうも我を受け入れてくれるだろう。さてと、プリンを食すか!わははは!」

―――村

勇者「はぁ……はぁ……」

村人「勇者様が帰ってきたぞ!」

勇者「す、まない……すこし、手間取った……」

戦士「いつつ……」

僧侶「魔力も底を……ついて、回復が……」

魔法使い「いたいよぉ……」

村人「大変だ!おい、誰か!すぐに休ませてやってくれ!」

村長「―――よせ!!」

村人「え?」

村長「そのものたちは……その者たちはな……!ワシの孫を……!!」

勇者「く……!」

村人「―――村長、最低だ。命を張ってくれた勇者様に向かって」

村人「あれは事故だって、村長が言ってたじゃないか!!」

村長「な、に?だれが……そんなことを?」

魔王△ 勇者一行▽

村人「自分でいってたじゃないか!孫が油を使ってたら誤って服に引火したって!」

村長「何の話だ……?」

村人「全身火傷は気の毒だけど、勇者様は関係ないだろ!!」

村人「「そーだ!そーだ!!」」

村長「ま、まて……お前達……」

勇者「す、まない……やすませて、くれないか……?」

村人「ああ、すいません。こっちにきてください」

村人「村長……今の発言は今度の村民会での議題にさせていただきます。場合によっては長の交代もありえます」

村長「ま、まってくれ!!なんのことだか……」

魔法使い「……ふふ」

村長「……!?」

魔法使い「(モシャスって呪文、知ってます?)」

村長「(なんの……ことだ……?)」

魔法使い「(何を言っても無駄ってことですよ……ふふ)」

村長「―――うぁぁああああああああああ!!!!!」

―――魔王の城

魔王「さてと、プリンも食べたし、次の魔物はどうする?」

手下「えーと……そうですねえ」

魔王「うむ……次は人間に我の姿を見せてやりたいのだが」

手下「そうですね。魔王様の活躍を見せないことにはイメージアップには繋がりませんし」

魔王「そうだろうそうだろう」

手下「あ……丁度いいのがいますよ」

魔王「え?どこだ?」

手下「これです。今、街を占領している魔物のグループがあるようですね」

魔王「ほお……それは捨て置けん」

手下「では、ここに行きましょうか?」

魔王「うむ。しかし、占領した理由を知りたいな……」

手下「そうですね……普段温厚なスライムたちがこんなことをするなんて……」

魔王「調査の必要があるな」

―――村

勇者「世話になったな」

村人「いえ、こちらこそ色々と失礼なことを」

勇者「いや、気にしていない。あの村長さんもきっと孫が不幸にあって、気が動転していたのでしょう」

村人「そう言って頂けると助かります。村長のこれからは我々で十分に話し合いますので」

勇者「まあ、悪くしないでもらいたい。村長さんも大変ですから」

村人「分かりました」

勇者「では」

村人「あの!」

戦士「ん?」

僧侶「まだ、なにか?」

村人「実はここから東にいった街に、私の兄弟が住んでいるんですが、先日、魔物にその街を占拠されたと手紙に書いてあって……」

勇者「なるほど……それは大変ですね」

村人「あの、もし行く機会があれば、様子を見てきてもらえないでしょうか?」

勇者「―――わかりました。丁度、東へ行こうと思っていたところです。様子を見に行きましょう」

―――街

スライム「僕たちは!もう人間に屈しないぞ!!」

スライム「「おおー!!」」

男「おまえら!もうこの街には食糧がねえんだ!!出ていってくれ!!」

町長「なんでもする!頼むから……!!」

キングスライム「……貴様たちがしてきたこと……忘れたとは言わせないぞ」

男「……!?」

スライム「僕たちを玩具にして……!!」

キングスライム「新兵器の実験……生物実験……薬物実験……その全てをスライムで行った……」

町長「そ、それは……!?」

スライム「だから、僕たちは怒ったんだ!!」

男「しかし!!人間だって魔物に―――」

魔王「―――やめえい!!!」

キングスライム「あ、なたは……!?」

魔王「なるほど……大体の話は理解した」

男「ひぃぃぃ!?」

町長「だ、だれだ!?」

魔王「魔王だ!」

手下「手下のドラゴンです」

キングスライム「魔王様……どうかお見逃しください……私たちは多くの同胞を失ったのです」

魔王「うむ。それは聞いた」

手下「人間も屑が多くて困りますね」

男「な、なんだよ……俺達人間だって、生きることに必死なんだよ!!!」

町長「やめんか!!」

魔王「ほう?」

男「魔物の脅威に打ち勝つためには、俺たちだって力がいるんだ!!」

魔王「それで魔物に通用するかどうか、スライムで実験を行ったわけか」

男「あ、ああ。そうだ!!俺たちは間違ったことなんてしてない!!!」

魔王「―――確かに。その通りだ。お前たちは何も間違っていない」

男「……え?」

魔王「すまなかったな……ここまで追い詰められているとは。我の責任だ」

男「え……いえ……」

キングスライム「魔王様!!人間の肩を持つというのですか!?」

魔王「違う。キングスライムよ、お前がこうして武力に物を言わせた時点で、この一件に正義はない」

キングスライム「なんですって……!?」

魔王「よいか?確かにお前たちが直接的に人間に危害を加えたわけではない。それなのに理不尽に虐殺される」

キングスライム「その通りです」

魔王「その怒り、理解できる。いや、理解できると口にするにはあまりにも深い怨恨といえよう」

キングスライム「ですから、私たちは!!」

魔王「だがな、人間達がそのような凶行に及んだのは他ならぬ我々の同胞が原因だ」

キングスライム「それは……」

魔王「キングスライム、貴様に非はない。人間が脆弱な魔物を捕えて実験を繰り返したとこ、それが問題だ。しかし、問題の原因は我らにある」

キングスライム「では、どうすればいいのですか!?」

魔王「怒りを水に流せとはいわん。無念を晴らしたい気持ちもわかる。―――だが、ここで牙を交えては永遠に互いを知ることはできん!!」

キングスライム「……!?」

しえーん

魔王「人間よ」

男「は、はい!」

魔王「貴様たちも何故、理由を告げなかった?こうして、意志疎通は問題なくできるというのに」

町長「それは……」

魔王「貴様たちが一言「凶悪な魔物と戦うために協力してほしい」そういえば、こんな結果にはならなかったはずだ」

男「う……」

魔王「我々は幸いにも言葉を交わすことができる。刃を交わすよりも簡単ではないか?」

町長「そ、その通りです……」

魔王「ならばよく話し合え。血を流すにはあまりにも貴様たちは無理解だ」

町長「……」

キングスライム「……」

魔王「過ぎたことを悔やむな。起こったことを怨むな。目の前が怒りで見えなくなる」

手下「では……どうされますか?」

町長「―――すまなかった。許してくれとはいわない。ただ、私達は怖かったんだ。魔物にいつ襲われるかわからないから」

キングスライム「……初めからそう言ってください。私達も鬼ではありません。頼まれれば街の護衛程度引き受けます」

手下「……魔王様」

魔王「犠牲になったスライムはどこにいた?」

手下「地下です。数は50匹」

魔王「ふむ。よかろう……いくぞ」

手下「はは」

町長「……だが、もう遅いか」

キングスライム「……」

スライム「僕達の仲間はもう……うぅ……」

キングスライム「殆どは意識を失い……ただ植物のように生きているだけ」

男「……」

町長「すまない……」

キングスライム「謝って済む問題では―――」

魔王「―――これで全部だな」

キングスライム「魔王様!?―――そのスライム達は!?」

魔王「我を舐めるな!!生きているのならいくらでもやりようはある!!わはははははは!!!!」

スライム「みんなー!!魔王様がたすけてくれたよー!!」

スライム「よかった!ほんとうに……うぅ……!!」

キングスライム「魔王様……なんといっていいか……」

魔王「ふふん、気にするでない。―――人間よ」

町長「は、い!?」

魔王「これからはお前達の番だ。どう共存していくか、心行くまで話し合え」

町長「は、はい!!!ありがとうございました!!」

魔王「ふははは!!―――あ、ところでプリンはどこで売っている?」

男「プリンですか!?えっと、好きなだけ持っていってください!!」

魔王「バカ者!ちゃんと買う!それぐらいの金はあるわ!!」

男「ひぃ!?すいません!!」

キングスライム「町長さん……」

町長「すまない……街を守ってくれるかい?」

キングスライム「魔王様に免じて……引き受けましょう」

町長「すまない……ほ、んとう……に、す……まなかった……うぅ……うぅぅ……!」

―――魔王の城

魔王「帰ったぞ」

手下「お土産のプリンです」

魔物「わーい♪」

魔王「ちゃんと手を洗ってから食せよ?」

魔物「はーい」

手下「今回も一件落着でしたね」

魔王「スライムたちは温厚だ。話せばちゃんと分かってくれるからな」

手下「それもそうですね」

魔王「では、プリンを食べた後、リストから次の魔物を決めるか」

手下「ははー」

魔物「魔王様、プリンお皿にのせました!」

魔王「おお♪すまんな」

手下「では、いただきます」

魔王「うむ!うまい!わははははは!!!」

―――街

勇者「おいおい……あの街の周辺、スライム達が警備してんのか?」

戦士「確かに占領されてる感じだな」

魔法使い「でも所詮はスライムですし」

僧侶「ですね」

勇者「ふん……いくか」

スライム「あ……人間だ」

勇者「―――消えろ。ゴミ」

スライム「―――ぴぎゅ!?」

戦士「おらおらおら!!!!!」

スライム「ぴぎゃぁあぁぁぁぁ!!!!!」

魔法使い「イオナズン!!!」

スライム「たすけてぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

僧侶「バギクロス!!!」

スライム「いたよぉ……いたいよぉ……ぎゃびぃ――――」

キングスライム「ん!?」

スライム「キングさん!!たすけ―――ぎぃぴぃ!?!?」

キングスライム「―――な!?」

勇者「スライムの分際で人間様の街を占拠してんじゃねーよ」

キングスライム「違う!!私たちは―――」

魔法使い「―――メラゾーマ♪」

キングスライム「ぐぁぁぁああああああああああ!!!!?!!!!!」

勇者「死ね。魔物の言い分なんて聞くわけねーだろ?」

キングスライム「がぁああああああ!?!!」

町長「―――なにをしている!?」

男「やめろぉぉぉぉ!!!!」

勇者「あ?」

町長「そのスライム達はこの街を守ってくれているんだ!!殺すな!!」

勇者「へえ……そうかそうか……あんたらも、魔物ってわけだ?味方するんだから、魔物だよなぁ?」

町長「な、なにを……ひぃ!?近付くな!?」

戦士「へへ、なんだ、そういうことか」

僧侶「もうこの街には人はいないってことですね」

勇者「どうやら、そうらしいな」

町長「や、やめ……」

キングスライム「町長さん!!!」

勇者「ちっ……邪魔だ死に損ない」

町長「キングスライム……」

男「あんた……」

キングスライム「帰ってください!!私たちはこの人たちにお願いされて、他の魔物から街を守っていただけなんです!!」

勇者「……」

キングスライム「人間なら無条件でお通ししますから!だから―――」

勇者「言い分はきかないって言ったよな?―――おらぁ!!!」

キングスライム「ぎゃぁああああああああ!?!?!!?」

町長「キングスライム!?!?」

勇者「てめえもだ。魔物に味方するなんて、もう人間じゃねえよ。―――死ね」

これが俗に言ういじめってやつか

―――魔王の城

魔王「中々、美味であった。また買いに行こう。ふはははは!!」

手下「魔王様、次の魔物でありますが……」

魔王「うむ……これは……お前と同種族か」

手下「はい。山に住んでおり、時折街を襲っているようです」

魔王「ドラゴンは性格がばらばらだからな」

手下「はい」

魔王「ところで……勇者の情報はなにかないのか?」

手下「といいますと?」

魔王「いや……勇者のすることに間違いはあるまい。今後の参考にさせてもらおうと思ってな」

手下「なるほどなるほど……」

魔王「新聞に載ってないか?」

手下「ちょっと、まってくださいねー……あ、ありました!」

魔王「どれどれ……勇者、魔物の群れから街を救う。街の住民は既に惨殺された後……なんとこのような凄惨なことが!?」

手下「勇者様の辛そうな表情が目に浮かぶようです。魔王様、このような悲劇を出すためにも、がんばりましょう!!」

これはひどい・・・(流れが)

>>122
訂正

手下「勇者様の辛そうな表情が目に浮かぶようです。魔王様、このような悲劇を出すためにも、がんばりましょう!!」

手下「勇者様の辛そうな表情が目に浮かぶようです。魔王様、このような悲劇を出さぬためにも、がんばりましょう!!」


手下はいい子です


ちょっと休憩

ほしゅう

―――街

勇者「おい、金品はもう全部回収できたか?」

戦士「ああ、大丈夫だ」

魔法使い「メディアにも勇者様は悲劇のヒーローとして扱われていますよ」

僧侶「可哀想な勇者様……くすくす」

勇者「戦士、生存者はいないな?」

戦士「ああ、さっき確認したけど、全員皆殺しだ」

勇者「よし。この街は魔物に襲われ、全員が命を奪われた。そうだな?」

僧侶「はい♪」

魔法使い「間違いありません」

勇者「よし……じゃあ、いくか」

戦士「おうよ」

僧侶「そういえば、ここから南にいった山に凶暴な竜がいるという噂を耳にしましたよ」

勇者「ドラゴンか……ふん、面白い。財宝の一つぐらいあるだろう。行くか」


スライム「―――みんな……死んじゃった……きゅぴー……」

>>131
全員皆殺しはいかんな

全員を消すの忘れてた……恥ずかしすぎるwwwww

スライムよく生き残ったな

―――ドラゴンの山

魔王「ここか」

手下「はい」

魔王「ところで、ここのドラゴンはどのようなことをしているのだ?」

手下「人間達の農作物を荒らしているようです」

魔王「ふむ……ちゃんとした理由があればいいのだが」

手下「……」

魔王「やはりやりにくいか?」

手下「いえ。同種族のことです。放置しておくわけにはいきません」

魔王「うむ……いくぞ」

手下「はい」

魔王「頂上にいるのだろう?」

手下「そうですね」

魔王「では、跳んでいくか―――でぁ!!!」

手下「あ、魔王様!!」

―――町

勇者「ふうん……ドラゴンがねえ」

女「そうなんです……勇者様、助けてください!」

勇者「……この町の長は?」

長「私です」

勇者「この町にいる若い娘を全員宿屋に連れてこい。話はそれからだ」

長「え……?」

魔法使い「わぉ♪」

僧侶「勇者様、また実験させてくれるんですか?」

勇者「俺と戦士に選ばれなかった女をくれてやるよ」

魔法使い「やったぁ!」

長「あの……勇者様……どういうことですか……?」

勇者「町を救いたいんだろ?―――何も犠牲にしないで平和なんて手に入らねえんだよ、ボケ」

長「な!?」

勇者「夕刻までに用意しろ。―――できなければ、この話はなしだ。あと、宿代は勿論、無料にしろよ?あはははは!」

―――ドラゴンの山 頂上

ドラゴン「魔王か……去れ」

魔王「そうはいかん。貴様、人間の農作物を荒らしているようだな?」

ドラゴン「……」

手下「何か訳があるんでしょう?」

ドラゴン「ふん……」

魔王「言えぬのか?」

ドラゴン「アンタに言ったところで、信じてもらえない」

魔王「どういう意味だ?」

ドラゴン「アンタは人間との共存を望んでるんだろ?」

魔王「ああ」

ドラゴン「なら、話しても無駄だ」

魔王「意味がわからんな」

ドラゴン「―――魔王、俺は人間を守っている。それだけは言っておく」

魔王「なに?」

―――町 宿屋

長「連れてまいりました……」

勇者「ほお……」

戦士「中々、粒ぞろいじゃねーか」

長「12歳から18歳までの10人でございます」

魔法使い「へえ……うふ、誰もでもいいから呪文の実験したーい♪」

僧侶「そうですね……ふふ」

勇者「―――よし、お前とお前」

少女「は、はい……」

女「……」

勇者「こっちにこい」

戦士「流石、勇者。見る目があるぜ……ひひ」

勇者「残りはお前らにやる。好きにしろ」

僧侶「はーい」

魔法使い「さてと……じゃあ、氷の呪文でも試そうかな♪」

少女「ぎゃぁぁあああああああ!!!!!!!」

魔法使い「ほらほら、叫ばないの。氷柱が腕を貫通しただけじゃない」

少女「やめでぇぇぇぇ!?!?!」

僧侶「ふふふ」

女「……いやぁ……」

少女「ママぁ……」

僧侶「えっと、アナタこっちに」

女「やめて……いやぁ!!!」

僧侶「うるさい。マホトーン」

女「……!?」

僧侶「そうそう。黙っててください」

女「!?!?!」

僧侶「じゃ、古代上位呪文のザオラルを試しますので、一度死んでくださいね?―――はい♪」

女「――――ぃ!?」

僧侶「ふふ。ザオラルは成功すれば生き返れますから、祈っててくださいね?」

―――ドラゴンの山 頂上

魔王「訳を言え。農作物を荒らすことがどうして人間を守ることに繋がる?」

ドラゴン「ふう……しつこい。去れ」

手下「そうもいきません」

ドラゴン「ちっ……じゃあ、今から町にいって確かめてこい」

魔王「なんだと?」

ドラゴン「あの町は腐ってる。何を栽培しているか調べれば、そのことがよくわかる」

魔王「―――その言い方、まさか」

手下「悪魔の薬草、ですか?」

ドラゴン「ふん……」

魔王「バカな……人間がそんなものに手を出すはずが……!?」

ドラゴン「人間を心から信頼し、愛するアンタは立派だと思う。でもな、人間にも魔物にも死んで同然の奴はいくらでもいるんだ」

手下「悪魔の薬草なら……魔王様」

魔王「その昔、ルビスが唯一人間にも魔族にもその使用及び栽培を禁じた薬草を作っているとなると……」

手下「人間の間で売買が行われている可能性もありますね。急ぎましょう」

―――町

勇者「―――ちょっと、休憩する」

戦士「じゃあ、こっちの娘も貰うぜ?」

勇者「好きにしろ」

少女「あ……あ……」

戦士「おら、なにへばってんだ!!」

少女「ぁ……ぅ……もう、やめ……て……」


―――宿屋 屋上

勇者「―――ふぅ。外の空気はうまいな」

長「勇者様……もう娘たちに酷いことは……」

勇者「なんだ、お前。まだいたのか?」

長「どうか、これで勘弁してください」

勇者「なんだ?これは?薬草か?ふざけんな」

長「薬草は薬草でも闇ルートではたった数キロ程度で1億G以上で取引されてる悪魔の薬草ですよ?」

勇者「それって……」

―――町

魔王「ここか……」

手下「ドラゴンの話だと、こちらに畑があると」

魔王「よし。まずはそこに行って確かめるぞ」

手下「はは!」


―――宿屋 屋上

勇者「面白い……お前らは魔物以上に落ちぶれてるわけだ!あははははは!!!これは傑作だ!!」

長「生きるためには金がいるのですよ。魔物を町から守るためにもね」

勇者「なるほど。良い考えだ。的を射ている」

長「ですから、もう……」

勇者(これは金のなる木を見つけたな……ふふん)

勇者「どこで栽培している?見せろ」

長「え……どうして……?!」

勇者「禁断の果実に手を出した人間に反論の余地はないだろ?」

長「わ、わかりました……ご案内します……」

―――麻薬栽培場

魔王「これは……間違いない……」

手下「人間は越えてはならない一線を……」

魔王「これしきのことで惑わされるな」

手下「え?」

魔王「我々と同じく、これは一部の人間がしでかしたことだ。全てが悪ではないことは先日の一件で知れている」

手下「確かに……申し訳ありません」

魔王「だが、今回はドラゴンの味方をせねばならんな」

手下「ですね……どうされますか?」

魔王「まずは長に会う。ここを破壊するだけでは何の意味もない。この薬草が流通しているのであれば、そのルートを根絶やしにせねば」

手下「そうですね。急ぎましょう!」

魔王「うむ」

勇者「―――まて」

魔王「む?」

勇者「誰だ?こんなところで何やってる?」

ktkr wata

wataってなんだよ・・・wktkだよ・・・ごめん・・・

手下「貴様ら何者だ!」

魔王「まて。訊ねられたのは我らだ。―――我は魔族の王、魔王なり!!」

勇者「なんだと?」

長「ひぃぃ!?」

魔王「して、貴様は?」

勇者「勇者だ」

魔王「なんと……!?」

手下「あ、アナタが……これはご無礼を……!!」

勇者「魔王、ここがどこだかわかっているんだろうな?」

魔王「―――無論だ。禁忌の場所と言える」

勇者「じゃあ、どうしてここにいるんだ?―――薬草が目当てか?」

魔王「ふん。我を怒らせない方がよい。こんな悪魔の薬草に手を出すと思うか?」

勇者「なら、どうして?」

魔王「ルビスが魔族にも人間にも禁じた薬草だ。根絶やしにする。それが、我らの務めではないか、勇者よ」

勇者「……」

長「なんですと……!?」

魔王「これは鬼畜の所業だ。服用した者を内部から破壊する魔の植物。それを栽培するなどと万死に値する」

勇者「―――確かに」

長「な?!勇者様!?」

魔王「勇者ならばそういってくれると信じていたぞ」

勇者「勿論だ。こんなものこの世にあってはならない」

魔王「その通りだ!流石は英雄と謳われるだけのことはある!!」

勇者「俺はこの町でこの麻薬が精製されている情報を掴み、こうしてこの町の長を捕まえて、確認しに来たってわけだ」

魔王「なんと……!!!その炯眼にして聡明さ。勇者と呼ばれるだけのことはあるな」

勇者「魔王……俺はお前を倒そうと思い、旅をしてきた。しかし、お前には戦う意志がなさそうだな」

魔王「勇者と我が戦う理由などない。―――勇者よ、我と共に清き世界を築こうではないか」

勇者「本気か?」

魔王「勿論だ」

勇者「―――ふん。わかった。これから俺たちは同志だ」

勇者(これはとんでもなく馬鹿な魔王だ。ふふ、こいつの権力を利用しないわけにはいくまい……くくく)

魔王「ふふふ!!今宵は最高だ!!ついに勇者と我が手を取り合ったのだ!!!ふはははははは!!!!」

手下「はい!魔王様!!今日は記念日に致しましょう!!」

勇者「―――では、手初めにここの畑をどうにかしなければな」

魔王「うむ……では我が完膚なきまでに破壊してみせよう」

長「あ……」

勇者「まてまて、魔王。焦ってはいけない」

魔王「ん?どういうことだ?」

勇者「確かにここを残しておくだけで様々な人間に危害が及ぶだろう。だが、ここを破壊し、流通ルートを根絶しても何も変わらない」

魔王「なに?」

勇者「作る技術は既にこうして伝わってる時点で、根絶やしにはできないってことだ」

魔王「では……どうすればいい!?」

勇者「そうだな……ここは俺に任せてくれないか?」

魔王「勇者……いいのか?これは大変、難しい問題だぞ?」

勇者「ふん。俺には頼れる仲間が三人もいる。時間はかかるが、大丈夫だ。信じてくれ」

魔王「そうか……うむ。勇者がそこまでいうのなら任せるとしよう。我はその間に他の凶暴な魔物の討伐を行うことにする」

勇者「―――あ、待て」

魔王「なんだ?」

勇者「ここを襲うドラゴンがいるらしいな」

魔王「うむ。だが、彼は―――」

勇者「どこにいるんだ?」

魔王「ここから西にいった山だが?」

勇者「そうか」

魔王「何かあるのか?」

勇者「いや。そいつも俺達と同じ考えなんだろう?」

魔王「おお……そうか。ドラゴンとも話し合いの場を持つというのか……」

手下「それでは私がご案内いたします」

勇者「そうか。では、仲間を集めてくる。しばし待ってくれ」

手下「はい」

魔王「では、我は一足先に戻るとしよう。勇者に無礼があってはならんぞ?」

手下「はい。承知しております。魔王様も魔物討伐、がんばってください」

魔王「うむ。今日は気分が良い!!」

魔王「奮発してあの街のプリンを大量に買って帰るとしようではないか!!!!」

魔王「ふはははははははは!!!!!」

魔王「ルーラ!!!!」


長「勇者様……大丈夫なのですか?」

勇者「ふん。あんな馬鹿な魔王、利用してやればいい」

長「しかし……」

勇者「お前にも甘い蜜を舐めさせてやる……折角の金のなる木だ。誰にも破壊させはしない」

長「というと?」

勇者「ドラゴン、邪魔なんだろ?」

長「え、ええ」

勇者「俺たちが殺してきてやるよ」

長「おお!まことですか!?」

勇者「勿論……ふふ……これで俺たちは莫大な権力と金を手に入れたんだ……」

勇者「ふふふ……あーっはっはっはっは!!!」

勇者「またせたな」

手下「いえいえ。では、背中にお乗りください」

勇者「悪いな」

戦士「大丈夫なのか?」

僧侶「……魔物ですしね」

勇者「大丈夫。もう俺たちは同志だ」

手下「ええ。その通り。勇者様と魔王様が手を組んだのです。もう、世界は安泰。人間も魔物も平和に暮らしていけるのです」

勇者「ああ。最初の一歩目として麻薬の根絶を目指すってわけだ」

戦士「なるほど」

魔法使い「素敵……勇者様♪」

手下「では、みなさん。どうぞ!」

僧侶「はい、失礼します」

手下「では飛びます!しっかり掴まっていてください!!」

勇者「ああ!いくぞ!!!」

手下「おおお!!!」

―――ドラゴンの山 頂上

ドラゴン「―――む?」

手下「到着です」

勇者「アンタがドラゴンか」

ドラゴン「貴様……勇者か?」

勇者「その通り」

手下「聞いてください。勇者様は貴方とお話がしたいと」

ドラゴン「話?」

勇者「あの町で栽培されている薬草のことだ」

ドラゴン「ほう」

手下「勇者様は貴方と協力して―――」

勇者「もう、あそこには手を出すな」

手下「え?」

ドラゴン「なるほど……その腐った目は正直だな」

勇者「だろ?―――ここでくたばれ、魔物ども」

しえーん

―――街

魔王「な……なんだ……これは……?!」

魔王「おい!貴様!!何が―――ダメか……殆どが屍だ……」

魔王「キングスライムまでやられている……しかし、この傷は……剣によるものと……」

魔王「微かに魔力を感じる。呪文で焼かれたか」

魔王「だがスライムだけではなく住民までもとは……」

魔王「スライムと人間たちの斬られ方はほぼ同じ……同一人物とみていいだろう」

魔王「そして。これだけの数を殺すには一人では不可能……複数だな。三人か四人といったところか」

魔王「―――だれかぁぁ!!!だれかいないか!!!!」

魔王「くそ……やはり、もう」

スライム「きゅぴぃ……」

魔王「むむ!?スライムか!!!」

スライム「ま、まおう……さま……うぇぇぇん!!!」

魔王「よしよし。心細かっただろう。ここで何をしていた?」

スライム「み、みんなの……ぐす……おはか、つくって……うぅ……でも、ひとりじゃぁ……できなくてぇ……うぇぇん!!」

魔王「泣くな。お前は立派だ。我は魔族の王として、お前を誇らしく思うぞ」

スライム「うぇぇ……まおうさまぁ……」

魔王「して、何があった?話せるか?」

スライム「それが……勇者がいきなり街にきて……キングさんを殺して……」

魔王「なに!?」

スライム「キングさん、死ぬまで人間を守って……それで勇者は守られていた人間まで……」

魔王「よく無事だったな。どこかに隠れていたのか?」

スライム「あの地下室で作業してたんです……」

魔王「なるほど……確かにあそこなら見つけられにくいか」

スライム「うぅぅ……」

魔王「―――これは勇者に問い詰めねばならん」

魔王「スライムよ、今からお前を我の城に飛ばす。弔いは我に任せろ」

スライム「はい……ごめんなさい」

魔王「勇者……何があったのだ……!?」

―――ドラゴンの山 頂上

手下「がはぁ!?」

勇者「そっちは?」

戦士「終わったぜ」

ドラゴン「くそ……が……」

勇者「さて、お前達には事故死してもらうか」

手下「ゆ、うしゃ……き、さま……」

魔法使い「雷に打たれて死ぬのが一番いいんじゃないですか?」

僧侶「うんうん、ありそう。飛んでるし」

勇者「俺たちを庇って死んだ。美談じゃないか。なあ?」

手下「く……じごく、におちろ……くそ、やろう……!」

勇者「てめえが堕ちろ。―――ギガデイン!!!」

手下「がぃ――――」

ドラゴン「はぁ……はぁ……ぐぁ!?」

戦士「心臓一突きでバイバイだ!ひひひ!!」

―――町

魔王「勇者!!!勇者はどこだ!!!」

魔王「まだあの山から戻ってないのか?!」

魔王「宿屋にいくか」


―――宿屋

魔王「邪魔をする」

店主「うわぁぁぁぁ!!」

魔王「勇者の部屋はどこだ!」

店主「二階の全室です!!!」

魔王「―――ほう。はぶりがいいな」

店主「ち、ちがいます……長が……勇者一行は無料にしろって……」

魔王「長が……?」

店主「それで……全室を貸し切りにして……」

魔王「あの二人……手を組んでいたのか?」

魔王「二階か……」

―――宿屋 二階

魔王「―――ダメか……もう息がない」

魔王「殆どが焼かれているか、何かに刺されて死んでいる」

魔王「にしてもこの術式は……ザオラルか……」

魔王「死者蘇生の呪文など……人間には到底不可能だと言うのに」

魔王「ん?」

少女「あ……ぉ……」

魔王「む!?おい!しっかりしろ!!」

少女「あ……」

魔王「今、治療してやろう。―――ベホマ」

少女「う……あ……」

魔王「話せるか?」

少女「は、い……」

魔王「何がここで行われていた?」

少女「それが―――」

―――宿屋

勇者「ふう……やっと帰ってこれたな」

戦士「にしても笑えるよな、あのトカゲ。最後に「まおうさまぁぁ!!」だってよ!!ぎゃはははは!!」

僧侶「死んだ方を笑うなんて不謹慎です。―――まあ、確かに面白かったですけど」

魔法使い「そういえば、ザオラルはまだ成功しないの?」

僧侶「結構、難しいんですよ?」

勇者「まあ、焦らずやれ。俺たちはもう億万長者だからな」

戦士「あの麻薬か……きひひ」

勇者「あと魔王の権力もある」

魔法使い「あはは、胸が高鳴りますね」

僧侶「そうですねえ」

勇者「とりあえず続きでもするか」

戦士「死体を犯すのは勘弁してくれよ」

勇者「ふん。ひとりだけ生かして―――」

魔王「―――ふん!!!」

勇者「―――ぐほ?!?」

戦士「なんだ!?勇者がふっとんだ!?」

勇者「ぐ……不意打ちとは……何のつもりだ?」

魔王「屋上に来い」

勇者「断ったら?」

魔王「構わん。この場を平地にする」

勇者「おもしれえ……」

魔王「待っているぞ」

僧侶「大丈夫ですか!?」

魔法使い「どういうこと?仲間じゃないの?」

勇者「ふん……とりあえず、屋上にいってくる」

戦士「一人で大丈夫か?」

勇者「万が一のときもある、お前らは近くにいろ。―――俺が合図をしたら一斉に仕掛けるぞ」

戦士「分かった!」

勇者(権力は諦めるか……でもな……金は掴むぞ……!!)

―――宿屋 屋上

勇者「おい、きてや―――な!?」

長「ぉ……ご……」

魔王「……ふん。脆いな。腹を一突きにしただけで、死ぬとは」

勇者「何をやってる?」

魔王「―――お前らがしたのと同じことだ」

勇者「は?」

魔王「ところで勇者よ。キラーマジンガに襲われていた村をしっているか?」

勇者「なに?」

魔王「―――そこの村長は自殺したそうだ。今朝の新聞に載っていた」

勇者「それがどうした?」

魔王「最後まで勇者のことを怨んでいたそうだ。遺書も勇者が憎いと紙を埋め付くように書かれていたそうだ」

勇者「ふん。そうか」

魔王「モシャス……」

勇者「!?」

魔王「……プリンが美味しい街があるのを知っているか?」

勇者「おい、何の話だ。話が見えないぞ」

魔王「そこは先日、スライムと人間の間でいざこざがあった。だが、ほどなくして和解し、スライムが街を警備することになった」

勇者「お……い……」

魔王「だが、そこのスライムたちは殺され、住民も殺された。第一発見者は、勇者」

勇者「……」

魔王「ここから西にいった山にドラゴンが二匹いてな」

勇者「おい。なんだ?全部、俺が悪いっていいたいのか?」

魔王「……」

勇者「そりゃ全部勘違いだ。確かにアンタが今言った村や街にはいった」

魔王「……」

勇者「村長さんの孫が事故で全身に火傷を負った。村長さんはそのときに気がふれちまったんだ」

魔王「そうなのか?」

勇者「ああ、そうだ。俺は関係ない」

魔王「ふむ」

勇者「スライムたちが警備してた街もそうだ。あれは向こうからいきなり襲ってきたんだ」

魔王「なんだと?」

勇者「で、俺がなんとかスライムたちをやっつけて街の中に入ってみると……みんな死んでた」

魔王「そうか……そうだったのか」

勇者「ああ……そうだ」

魔王「では、ドラゴンもか?」

勇者「なんだ、知ってるのか。あれは雷に打たれただけだ。事故だよ」

魔王「そうか……」

勇者「な、全部誤解だ。下らない疑心暗鬼は止そうぜ」

魔王「うむ……そうだな」

勇者「ほら、清き世界を目指すんだろ?」

魔王「―――では、直接当事者に聞いてみようか」

勇者「は?」

魔王「―――あの時、魔法使いに何と言われた?」

村長「……モシャスと」

勇者「お前は!?!」

魔王「お前の足取りを追ってみた結果だ。自殺した直後でよかった。ザオラルで息を吹き返した」

勇者「な……」

魔王「すまんな」

村長「いえ……」

魔王「次だ」

キングスライム「―――勇者」

町長「……こいつに殺されました」

勇者「ば、ばかな!?!確かに、ころ―――」

魔王「ころ?」

勇者「……!?」

魔王「全員を生き返らせるのは無理だった。ザオリクも万能ではないし、何より膨大な魔力を消費するのでな」

勇者「お前が……生き返らせたのかよ……」

魔王「うむ……さて、反論は?」

勇者「―――へ。ねえよ。お前ら!!もういい、やっちまえ!!!」

魔王「……」

勇者「―――なんだよ!!お前ら!!早く出てこい!!」

ドラゴン「このゴミのことか?」

戦士「ごほぉ……」

魔法使い「うぅ……」

僧侶「……」

手下「魔王様の背中を狙うなど馬鹿もいいとこです」

勇者「な!?」

魔王「よくもやってくれたな、勇者」

勇者「なんだよ……!?」

魔王「ここの長も正直に貴様が何を持ちかけたのか喋ってくれたぞ。もう貴様の言葉にはなんの重みもない」

勇者「この、やろぉ……!!」

魔王「―――ふん!!!」

勇者「ぷはあ!!!なんだ、この風圧!?―――うわぁぁぁぁ!!!」

魔王「よし、屋上から落ちたな。これでいい」

勇者「―――ぐ!?」

勇者「くそ……は!馬鹿なやつだ。屋上から叩き落としても逃げやすくなっただけだ」

勇者「ここは分が悪いな。早くにげ―――」

スライム「勇者……」

村人「だましたな……」

町人「屑野郎……」

勇者「な、なんだ!!お前ら!!!」

魔王「忘れたのか?お前が立ち寄った村や街の住人たちだ」

勇者「なに……!?」

魔王「全てを話したら100人も集まってくれた。感謝しろ、勇者」

勇者「はっ!普通の人間が集まったところでなんになる!俺は勇者だ!!」

魔王「それもそうだな……ふん!!」

勇者「あ……!?なんだ……体が……うごか、ない!?」

魔王「……」

勇者「おま、え……か?!な、にしや、がった!?」

村人「だましたな……だました」

スライム「許さない……許さない」

町人「絶対に許さない」

勇者「な、おい……やめろ……!!」

魔王「そのまま100人分の刃を体に刻め」

勇者「冗談、だろ?あ、おい……くそ……やめろ……死ぬ、だろ?」

魔王「命乞いか?」

勇者「おれは……なにも、まちがって、ない……」

魔王「……」

勇者「じぶんに、正直に……」

村人「―――ぁぁああああああ!!!!」

勇者「がぁあああああ!!!!いでぇぇぇぇええええ!!!!!」

魔王「足を刺されただけではないか。情けないぞ」

勇者「くそぉぉ!!!ぶっころしてやる!!!てめえら全員、ぶっころしてやる!!!」

町人「らぁ!!」

勇者「ぐぁあああああ!!!!!」

魔王「肩を穿たれただけだ。喚くな」

勇者「んだと……!?」

魔王「我の手下は胸を一突きにされたんだ。耐えろ、ゴミ屑」

勇者「てめぇぇ……!!―――あがぁああああ!!!!」

魔王「よし、急所以外の場所に隙間なく剣を突き立てていけ」

勇者「―――わぁああああああああ!!!!!!」

ドラゴン「ふん……あれが勇者か」

手下「民に命を削られている……ふふ、無様」

魔王「さてと……我も参加するか」

勇者「あぐぅぅうぅぅうぅぅう!!!!!ぢぐじょぉぉ!!!いでぇぇ!!!」

魔王「傷だらけだな、勇者」

勇者「てめえ……」

魔王「すぐに楽にはさせんぞ、外道」

勇者「……ぐ……」

魔王「勇者とは国民の英雄であるはず……何があった?」

勇者「……ころせ」

魔王「お前をここまで変えた出来事があったはずだ。答えろ」

勇者「は……人間は屑だ」

魔王「……」

勇者「魔物も屑だ」

魔王「どういうことだ?」

勇者「どっちも何かを殺さずには生きていけない……魔物は人間を……人間は魔物を……」

魔王「……」

勇者「お、れは……どっちの味方も、しねえ……俺が、正義だ……」

魔王「それが答えか」

勇者「死ね、偽善者が……」

魔王「……悲しい男だ。同情はせぬが、憐れんでやろう」

勇者「て、めえ……」

魔王「手足を噛みちぎれ」

ドラゴン「分かった」

手下「はい」

勇者「お、い……冗談だろ……やめろ……咥えるな!!!」

ドラゴン「せーの」

手下「ギィィィィィ!!!」

勇者「―――はぁああぎぃぃぃいいいいひいいぃぃぃいいいい!?!!?!?!」

魔王「ふん。手足が無くなって、すっきりしたな」

勇者「ああああおぉぉおおおお!?!!?!?!」

魔王「仲間も同じような姿になっている。一人ではないぞ?」

勇者「ぅぅぅううえぇえぇええぉぉお!?!?」

魔王「よし……これは戒めだ。もう二度とこのような勇者を生み出さぬようにしなければ」

手下「では、ここに並べておきますか」

魔王「うむ。この町のシンボルになってもらおう。―――この手足をもがれた勇者たちにな」

魔王「死ぬまで貴様は見世物だ。貴様の罪は消えない。そのことをしっかりと理解してもらう」

―――数ヵ月後 町 勇者広場

旅人A「ここがそうか」

旅人B「アレだな。史上最悪の勇者ってのは」

旅人A「すげえ……ホントに手足がなくて四人が台に並んでる……」

旅人B「あれが勇者のなれの果てとはねえ」

旅人A「怖い怖い。悪いことはできねえな」

旅人B「はは、全くだ」

勇者「みるな……みんじゃねえ……かす、ども……」

戦士「やめ……もう……やめてくれ……」

僧侶「ゆ、るし……て……て、あし……かえし、て……」

魔法使い「ご、めん……ころし、て、くだ……さい……」

旅人B「そういえば、また魔王様が戦争を止めたらしいな」

旅人A「ああ、聞いたぜ。すげえよな。もうさ、世界の王って感じだよな」

旅人B「おう。俺、一度でいいから魔王様のあってみてえよ」

ちょっと待て ツクール話はこれが完結してからの方が良いのでは?

―――魔王の城

魔王「ふう……疲れた」

手下「どうぞ、プリンです」

魔王「悪いな」

ドラゴン「少し働きすぎじゃないか?」

スライム「魔王様、体には気を付けてくださいね?」

魔王「だが、まだまだだ。世界から争いは無くならん」

手下「魔王様……それはもう……」

魔王「分かっている。魔族も人間も生きている限り争いは起こる。―――だが、我は頭が悪い。それがどうしても納得できん」

ドラゴン「もう休め」

魔王「うむ……少しだけ、休む……少しだけ……な」

スライム「お休みなさい」

魔王「う……む……」

手下「魔王様?」

魔王「……」

魔王、生きんといかんばい!

―――半年後

手下「貴女が……次世代の勇者さん?」

女勇者「はい。同盟を組むために、王国から馳せ参じました」

手下「……そうですか」

女勇者「魔王様の突然の訃報には全世界が悲しみに暮れ、そして偉大なお方を失ったことに気がついたのです」

手下「……」

女勇者「アナタが魔王の座を受け継いだと聞き、私は参りました。人間と魔族の懸け橋となりましょう」

手下「そうですね。もうこの世界には争いはいらない。今こそ過去の過ちを背負い、我らは手をつなぐべきなのかもしれません」

女勇者「はい。その通りです。私たちに戦う理由はない。共に悠久の平穏を実現させましょう」

手下「はい……共に歩んで行きましょう」

手下(魔王様が死して、ようやく魔王様の願いが成就されました)

手下(魔王様……これからの未来、我らがしっかりと守っていきます)

手下(見ていてください……!!)

女勇者&手下「「誓う!!亡き魔王のご意志の下、我らは永遠の平和を守ると!!」」


END

乙です

>>484なら魔王復活

面白かったけどこの終わり方はヤンがぽっくり死んじゃったときのようで好きじゃない

もう一悶着あっても良かった気がするが、乙

手足をもがれ見世物にされる僧侶と魔法使い・・・


ふう・・・

>>506こいつ・・・

>>498
もうちょっと死亡フラグをちりばめとけばよかったな、わるい

>>499
もうひと悶着って女勇者が先代の勇者並にゲス野郎で、魔族の支配をねらうとか?

みなさん・・・つプリン

>>520
本当の黒幕が勇者を助ける的な

>>530
伏線ねええ!!
多分、書いてる俺自身が一番納得いかない感じがする

おまえらドラゴンのでっかいのが女勇者に入るのを想像してみろよ

>>537全俺が吐いた

てかツクールの話どうなったん?
俺が水さしちゃったけど

>>1のせいで4時からずっとこのスレ見続けて宿題進まなかったよちくしょう・・・

とりあえずどっかのブログに乗るといいんだが・・・

>>554
>>1のせいにするんじゃない

>>559日本語にすると、「ものすごい勢いでGJ」

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