裁判長「判決を言い渡す」男「…」(19)

~最高裁~

男(あれだけのことをやった…死刑で妥当だ…)フッ

裁判長「男には3年以内に自殺願望者5人を
ちゃんと社会復帰させる刑を言い渡す!!」ドンッ

しーん・・・

ざわざわ ざわざわ ナニソレ ソンナノアッタノイママデ 

男「……?」(なんだそれは…)

裁判長「3年以内に出来れば釈放、無理なら死刑とする」ドンッ

男(なるほど…単純に殺さない気か…)

裁判長「以上で今回の裁判を終了する」

期待

期待あげ

あげ
立て逃げなら乗っ取ろうかな

>>4かけ(土下座)

これは期待

支援&期待


男「ひとつだけ尋ねておきたいことがある」

裁判長「……」チラッ

検察「……」コク

裁判長「聞きましょう」

男「これは執行猶予か?」

裁判長「執行猶予ではない。執行猶予とは執行猶予期間中に」

男「わかった。それだけでいい。説明はいらない」

裁判長「そうですか」

男「弁護人も裁判員もいない。傍聴席はがらがらで、書記官が不在」
男「それだけでまっとうな裁判じゃないことは一目瞭然だわな」

裁判長「……閉廷」


*

男「3年以内に自殺志願者5人を思い留まらせろ。なんだそりゃ」

男「執行猶予でも情状酌量でもない。殺人犯に向かって『慈善活動を行えば無罪とする』とかあほか」

男「ほとんど自殺目的で人を殺した人間に『生きろ、そなたは美しい』って、こんなばかな話が」

黒服「『黙れ小僧!!』」

男「おわっ?! な、なななんだよ?!」

黒服「失礼しました。そこまで驚かれるとは思ってもいなかったので」

男「だ……誰だよ、お前」

黒服「お名前は男さんでよろしいでしょうか?」

男「……俺はお前を知らない」


黒服「そんなにかまえないでくださいよ。警戒されてもなにもしませんよ」

男「なんの用だ」

黒服「すっと本題を要求してくれるのは助かります。ほとんどの人は逃げてしまうので大変でして」

男「…………」クルッ

黒服「あっ! 待ってくださいよ!」

男「知らない。俺は昼飯にカップラーメンをすする以外に予定はない」テクテク

黒服「そんなこと言わずにお話だけでも」

男「俺はサングラスをしてる人間が大嫌いなんだ。どんなやつだって持ってくる土産は厄介事ばかり。舐めやがって」

黒服「『どこに行こうというのだね』」

男「……」スタスタ

黒服「すみませんでした。今のはさすがにつまらなかったですね」


黒服「男さん、足を止めてくださいよ。べつに私は迷惑をかけるつもりで会いにきたわけじゃないんでよ」
黒服「たしかに私が持ってきた用件も厄介事ですけど、必ず男さんの為になるお話なんです」

男「知るか。こちとら寿命が3年延びたばかりなんだ。退屈な用事に費やすつもりはない」

黒服「そうですか。では、……このたびの裁判はおつかれさまでした」

男「っ?!」

黒服「少しだけでも私に興味が湧きましたよね。立ったまま話すことではないので喫茶店にでも、どうですか?」

男「……少しだけな」

黒服「ありがとうございます」

支援


*

黒服「アイスコーヒーをふたつで」

店員「かしこまりました」

黒服「……」キョロキョロ

男「なにしてんだ」

黒服「いやね、怪しまれて誰かが私たちを見ていないかと」

男「やめろ。サングラスかけたまま辺りを見回す黒服がいたら余計に怪しまれるだろ」

黒服「そう……ですね。よし、怪しまれてない。では、さっそくですがこちらの封筒を」スッ

男「なんだこれは」


黒服「今回の判決、とても面白いものでしたでしょう。もちろん過去にも先にもない異例中の異例です」

男「どこから見てた」

黒服「どこからと申しますと?」

男「場所も時間もどっちもだ。あのふざけた判決をどこのあたりから聞いてた」

黒服「ああ、ご安心を。私は何も見ていませんし聞いてもいません」

男「なら、なんで知ってんだよ」

黒服「判決をあらかじめとある方から封筒と一緒に渡されておりまして、それでです」

男「つまりはなんだ。裏で仕入れた情報を使って俺に接触をはかったと」

黒服「言い様によってはそうなるかもしれませんね」


男「……」ピリリ

黒服「ここで開けてしまうのですか?」

男「変なものだったら突き返す」

黒服「私としては気に入らなくても受け取っておいてもらいたいのですが。仕事なので」

男「お前の都合なんか知るか……なんだこれ」

黒服「驚かれましたね。簡単に言えば名簿です。男さんが救いの手を差し伸べるべき5人です」

男「ふざけんな! 誰がこいつらなんか――」

店員「ひゃっ?!」ビクッ

黒服「あ」

カシャーン

店員「もうしわけありません!」フキフキ


黒服「火傷はしていませんか?」

店員「私は大丈夫ですのですぐに代わりのものを」タッタッ

黒服「ただでさえ目立つんですから静かに話しましょうよ」ヒソヒソ

男「俺が悪いのかよ。そもそもお前が……いや、いい」

黒服「率直に言いますと、そこらで死に急いでいる人間を助けたところでなにひとつメリットはありません」

男「はっきり3年の寿命ができたんだ。これ以上引き延ばしてたまるか」

黒服「男さんは」

男「なんだよ」

黒服「自殺するの、怖いんでしょう?」ニヤニヤ


男「そんなわけっ……」

黒服「言葉に詰まったということは、おおむね正解のようですね。実に弱い人間らしくていいです」

男「破片が目に刺さるのが嫌ならサングラスを外せ」

黒服「おっとと、暴力はいけません。奥に引っ込んだ店員さんが警察を連れてきますよ」

男「一度捕まって裁かれた身だ。なにも怖くねえよ」ガシッ

黒服「その開き直りはよくないです。わかりました。誤解を招いた失言を謝ります。ですから襟首を離してください」

男「2回目は警告しないぞ」

黒服「申し訳ありませんでした。気を付けます」

男「で、なんでこいつらなんだ」

黒服「その名簿と書類にまとめられた5人は男さんにメリットのある方々です」

まで
地の文抜き書き溜めなしってすごいつらい!書けるやつすごい!
これ完走したらいつものスタイルに戻るわ
乾いた笑いが出るレベル

戦争犯罪人天皇を裁判にかけろ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年11月18日 (月) 05:41:53   ID: tLpVIih2

内容云々よりもなんでアイスコーヒーで火傷?

2 :  SS好きの774さん   2015年01月26日 (月) 15:42:42   ID: FifkGnQy

まあ雪女だからだろw

3 :  SS好きの774さん   2015年03月06日 (金) 12:26:56   ID: BOliDzOZ

で、二年経ったと

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