アニ「戦士になれなかった私の話」(15)

私は約束した

お父さんの元へ、いつか戻ると

私はそのために、今まで自分の感情を殺して非情に徹してきた

訓練兵団に入っても、その想いは変わらないと

そう、思っていた

でも…

ある時、私の決意が揺らぐのを感じた

エレン・イェーガーという存在によって。

アニ(私がチビだって言いたいのかあのホモ野郎…)ズゴゴゴゴ

エレン(すっげー怒ってる…いっつも怖い顔してると思ってたけど、
本当に怒った顔は比じゃねえな…)

ライナー「そら!始めるぞエレン」ガッ

エレン「お、俺!?」

アニ(こいつ…あの適性試験の時の…まあいいか)スッ

エレン「アニ、やり方は知ってるよな!?」スッ

エレン「行くぞ!」ダッ

アニ(隙だらけ)ヒュッ

バキッ

エレン「っい!!あぐ…!」ドザァッ

アニ(大したことないじゃないか…)

エレン「な、何だ!?足蹴られたのか…」ムクッ

エレン「いっ!っつ…!!」ガクッ

アニ「もう行っていいかい?」

ライナー「まだだ!バントを取り上げるまでが訓練だ」

アニ「ハァ…」クルッ

エレン「! ま、待てよアニ!これにはやり方があるんだって!」

アニ(うるさいね…)ガッ

エレン「!?」

バッ バシィッ ドサッ

エレン「」

ライナー「…」

アニ「ハイ」ポイッ

ライナー「!」パシッ

アニ「次はあんたが私を襲う番だね」スッ

ライナー「(さっきのこと怒ってんのか!?)い、いや俺は…」

エレン「やれよライナー…」

ライナー「!?」ピクッ

エレン「兵士としての責任を…教えてやるんだろ?」

ライナー「…(何してくれてんだエレン…もういいヤケだ)」

ライナー「あぁ…兵士には引けない状況がある」

ライナー「今がそうだ!!」

アニ(だからどうした)ヒュッ



ライナー「」

アニ(戻ろう…)ザッ

エレン「すげえ技術だな…誰からか教わったのか?」

アニ「! …」

『どうしたアニ! 休むな!!』

『流石は俺の娘だ!!』

アニ「…お父さんに…」

エレン「親父さんがこの技術を…」

アニ「どうでもいい」

エレン「えっ?」

アニ「こんなことやったって、意味なんかないよ」

エレン「…この、訓練のことか?」

アニ「対人格闘術なんか、点数にならない」

アニ「普通はああやって流すもんさ」

ジャン「おぉ~ん」クネッ

モブ「のぉ~ん」フニャッ

アニ「憲兵団に入って、内地に行く権利を貰えるのは、成績上位
十人だけだからね」

エレン「!」

アニ「まじめにやってるのは、あんたらのような馬鹿正直な奴らか」

マルコ「フッ!!」ガッ

モブ「うおぉっ!!」ググッ

クリスタ「やぁっ!」ヒュッ

ミカサ「遅い」サッ

アニ「…単なるバカか」

コニー「しょおぉおぉぉおう!」

サシャ「ひょおおおお…」

エレン「! まずい、教官だ!!」

コニー「あがっがががががが」グギギギギ

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