まどか「マミさんが一人でくら寿司にいる…」(247)

さやか「見ちゃダメだよ…、早く行こう」

まどか「ずるいよ!マミさんばっかりお寿司食べるなんて!!」

さやか「え?そっちなの。いいじゃん私達マック行くんだから」

まどか「イヤだよ!私も回るお寿司がいいよ」ダッ

さやか「あ、コラ!待ちなさいよ」

マミ「ほぐほぐ…。やっぱりお寿司はくら寿司よねぇ。お口の中が幸せで浄化されるわ」

まどか「マミさん!一人でご馳走食べるなんてズルイよ!」

マミ「か、鹿目さん…!どうしてここに!?」

さやか「ごめんなさい、マミさん…。私は注意したんだけど」

まどか「一人でお寿司なんてずるいよ!一人でお寿司なんて!!」

マミ「わ、分かったからそんなに一人を連呼しないで頂戴!」

さやか「そうだよまどか。私達もご馳走になれば一人じゃないでしょ」

マミ「え…?そ、そうよね…」

まどか「やったね!ゴチになるよマミさん」

まどか「それじゃ、いっただきまーす!何から食べよっかなー」

さやか「私はまずはマグロからだね。お寿司の王様だし」サッ

マミ「待ちなさい!美樹さん!」バッ

グサンッ

さやか「痛っ!ちょっと、お箸で手を指さないで下さいよ」

マミ「バカね…。貴方が取ろうとしたネタを良く見てみなさい」

さやか「ネタって……。はっ!?」

マミ「ようやく分かったようね。あのマグロは幾度となく回転を重ねた事により、新鮮さを失いカピカピになっているわ」

さやか「まるで、絶望に濁ったソウルジェムみたいだね…」ゴクリ

マミ「その通りよ…。あんなものを口にしては、私達の魂の潤いまで渇いてしまうわ」

マミ「最も最近は電子制御によって、余りに古いネタは自動で弾いてくれるみたいだけどね」

さやか「機械によるオートメーションかぁ。流石くら寿司だね」

マミ「だからといって審美眼を怠っては痛い目をみるのよ」

さやか「なるほどね、まどかも気を付けなよ?」

まどか「だいじょーふだほ!わらひのは、ツヤツヤだはら」ムシャムシャ

マミ「あら、鹿目さんは何を食べているの?」

まどか「プリンだほ!!!!」ムシャムシャ

マミ「…………ふんすッ!」バッ

ベッチャアァ

さやか「うわぁ…。プリンの中に醤油が……」

まどか「ちょっとマミさん!?なんでそんな酷い事をするの!」

マミ「お黙りなさい!貴方は何を食べに来たのよ!何故寄りによって最初からプリンなのよ」

まどか「もー、マミさんはうるさいなぁ。最初に目に付いたんだから仕方ないじゃん」

さやか「止めなよまどか。いいじゃんプリンなら後でも食べれるんだから」

まどか「分かったよ…。でも、この醤油プリンどうしよ…」

マミ「ふふふ、大丈夫よ。プリンに醤油をかければウニの味になるんだから」

まどか「そうなんだ!?だったら安心だね。私ウニとかイクラ大好きだもん!」パクッ

さやか「ねぇねぇ、どう?本当にウニの味するの」

まどか「…………………」ムシャムシャ

さやか「どうなのさ?まどかったら」

まどか「…………プリンと醤油の味しかしない」

さやか「………え?」

まどか「……プリンに醤油掛けても、プリンと醤油の味しかしない…」

さやか「あ……。そうなんだ…」

マミ「さてと、次はアッサリしたエンガワでも食べようかしら」

まどか「…………うっぷ」

マミ「鹿目さんはそれ食べ終わるまで、新しい皿取っちゃダメよ」

まどか「…………………」

さやか「マグロとビントロと鉄火巻き…。後は何を頼もうかなぁ」ピッピッ

マミ「あら、美樹さんはレーン上のタッチパネルを使うのね?」

さやか「はい!食べたいものが回ってこない時に便利なんですよ」

マミ「確かにそうだけど…。私は余り好きではないわね」

さやか「どうしてですか?さっきと違って作りたてを食べれるし良い所尽しじゃないの」

マミ「…その作りたてっていのがワナなのよ」

さやか「罠…?それって一体」

ピーピー…

マミ「どうやら美樹さんの頼んだネタが回って来たみたいね。まぁ食べてみなさい」

さやか「はーい。見た目もツヤツヤなんだけどなぁ」ヒョイ

パクッ

さやか「…む。何これ、マグロがシャーベットみたいに冷たい!」シャリシャリ

マミ「…ね?冷凍庫から取り出したばかりのネタがすぐ回ってきたらそうなるわよ」

さやか「そのくせ、酢飯はやけに温かいし…。完全に口の中で喧嘩してるよ!?」

マミ「だから私は、ある程度温度が馴染んだ回っているネタにしているの」ヒョイ

パクッ

さやか「な、なるほど…。そうだったんですね」

マミ「そうやって失敗を重ねて濁りながらも、浄化の方法を探っていくのよ」モグモグ

さやか「マミさん流石だね。まどかもちゃんと聞きなさいよ!」

まどか「………………うぇっぷ」ムシャムシャ

マミ「炙りカルビも美味しいわね…、くら寿司オリジナルはハズレ無しよ」ムシャムシャ

さやか「結構食べますね、マミさん?」

マミ「そうかしら?でもお寿司はヘルシーだしね、幾らでも食べれるわ」

まどか「イクラ…食べていい?マミ……さん」

マミ「ダメよ。鹿目さんまだプリン残っているでしょ」

さやか「私も五皿いっちゃったよ。次は…中トロにしようかな」

マミ「待ちなさい美樹さん。五枚食べたのなら、ちょっとしたイベントがあるわよ」

さやか「イベント?」

マミ「私がどうして一人なのにも関わらず、テーブル席なのか分かるかしら?」

さやか「…それもそうだね。普通なら空いてるカウンター席のほうが」

マミ「この穴に皿を落してみなさい」

さやか「穴ってテーブル席のココですか?」ガシャコン

マミ「そうよ。これが五枚になれば…」

ピロロロー

さやか「あ!何これ。急にゲームみたいなのが始まったよ」

マミ「五枚投入するごとに一回、びっくらポンゲームが楽しめるのよ」

コロコロコロ

さやか「やったね!ルーレットが当たったら景品がもらえたよ!」

一方スシローでは

杏子「なんか流れてるぞ!!!」

ほむら「回転寿司だからあたりまえでしょ」

俺「変な杏子ちゃんだな」

杏子「流れるのはすげぇけどよ、肝心の寿司がないな」

ほむら「え?お寿司なら流れてるじゃない」

杏子「いやいや、きゅうり巻いたやつがねぇじゃねか、あと油揚げのやつ」

ほむら「まさか…いいわ、何も聞かずこれを食べてみなさい」つマグロ

杏子「?別にいいけどよ……な、なんだこれ!!!超うめぇ!!」モグモグモグモグ

俺「(´;ω;`)ブワッ」

ほむら「……今日は私の奢りよ、好きなだけ食べなさい」

杏子「本当か!!!いやぁ、ほむらは良い奴だな!」ニコッ

俺「だなっ」ニコッ

ほむら「たまたまよ、さぁ食べましょう」

マミ「どれもくら寿司でしか手に入らない、レアな品物ばかりよ」

さやか「くら寿司のマスコットストラップだ!」

マミ「こうやって、ついついゲームをしたいが為にお寿司を食べ過ぎちゃうのよね」

さやか「確かにそうですねー。ほら、まどかも五枚目指さないと!」

まどか「……………うん?」ムシャムシャ

マミ「そういえば、イクラの天然と養殖の見分け方って分かるかしら?」

さやか「あー。確か、お湯に漬けて色が変わった方が養殖でしたっけ…?」

さやか「はぁー食べた食べた!ちょっと食べ過ぎたかなぁ」

マミ「別に構わないわ。くら寿司はお財布に優しい全品百円だもの」

さやか「良かったねまどか!お陰でマグロとかビントロとか沢山食べれたよ」

まどか「……………ゲップ」

マミ「あら?…三人にしても随分安くついたのね…不思議だわ」

まどか「…………醤油とプリン…」

さやか「うん?何か言ったまどか」

マミ「さぁ、早く帰りましょうか。余り長居すると暗くなるわよ」

さやか「はーい」

キュゥべえ「お帰り、まどか。冷蔵庫にプリンが入ってるよ」ムシャムシャ

まどか「……………要らない…」フラフラ

キュゥべえ「え?キミの大好きなプリンだろ」

まどか「うるさいなぁ!私は…プリンよりウニが食べたいの!」

キュゥべえ「ウニ?なんのことだい、わけがわからないよ」

まどか「実はマミさんとくら寿司に行ったんだけど…」

キュゥべえ「え!?ズルイよ僕もお寿司食べたいよ!」

まどか「話は最後まで聞いてよ!結構お寿司は一つも食べられなかったんだもん」

キュゥべえ「なんだって!?キミだけプリンしか食べさせて貰えなかったの」

まどか「私もさやかちゃんやマミさんみたいに、お寿司を沢山食べたいよ!!」

キュゥべえ「うーん…仕方ないなぁ」

まどか「くら寿司に連れて行ってくれるの!?」

キュゥべえ「そんなお金、僕が持っているわけ無いじゃないか。…台所に付いておいで」

まどか「台所…?でも冷蔵庫に魚は入ってないよ」

キュゥべえ「心配ないよ。僕の星の科学力があればお寿司なんか簡単に作れるよ」

まどか「本当!?凄いよキュゥべえ!!」

キュゥべえ「えっと、この海苔と醤油を使って」ゴソゴソ

キュゥべえ「最後にこの缶詰のみかんを巻くと、イクラの完成だよ!」

まどか「………え?」

キュゥべえ「後はデザートも作ろうかな。まどかはメロンは好きかい」

まどか「………うん。まぁ嫌いじゃないけど?」

キュゥべえ「こうやってキュウリを切ったヤツにハチミツを掛けると。…メロンだよ!」

まどか「………ふんっす!!」グイ

ガッシャーン!

キュゥべえ「ちょっと!?何するのさまどか!折角お寿司作ったのに」

まどか「こんなの全然お寿司じゃないよ!」

キュゥべえ「本当だって、このみかんもイクラの味が」

まどか「みかんの缶詰に醤油をかけても、みかんと醤油の味しかしないの!!」

まどか「どうせ、そこのプリンに醤油かけて。ウニ~。とか言うつもりでしょ!?」

キュゥべえ「な!?どうしてソレを!まどか、キミはいつの間にテレパシーを…」

まどか「キュゥべえの星の科学力なんか、お婆ちゃんの知恵袋とドッコイドッコイだよ!」

キュゥべえ「止めてよ!僕の星を侮辱しないでよね」

まどか「もっとこう、レーザー銃みたいなヤツでプリンをウニに変えれないの?」

キュゥべえ「漫画の読み過ぎだよ。現実にはそんな便利なもの無いんだよ」

まどか「夢も希望も無いよ。ソウルジェム濁ってもしょうがないよ」

キュゥべえ「えー?止めてよね、そんなので濁ったらグリーフシード幾らあっても足りないよ」

まどか「じゃあ私にお寿司お腹一杯食べさせてよ!」

キュゥべえ「無理なものは無理だよ。お寿司なんて贅沢な……。ん?贅沢」

まどか「どうしたのキュゥべえ?」

キュゥべえ「そうだ!彼女なら本物のお寿司を食べさせてくれるんじゃないかな」

まどか「彼女?」

キュゥべえ「ほら。キミのクラスのアボガドみたいな色の子だよ」

まどか「アボガド…?緑って仁美ちゃんかな」

仁美「お寿司ですの?良く食べに行きますわよ。わたくし好物ですもの」

まどか「やっぱりそうなんだ!仁美ちゃんお金持ちだもんね」

さやか「なになに?お寿司の話。だったら私詳しいよ」バッ

まどか「あ。さやかちゃん聞いてたの?」

仁美「お店だと注文してから待つのが嫌ですのよね」

さやか「バカだねー。注文なんかしたら冷凍庫から出してすぐのマグロが来ちゃうじゃん」

仁美「冷凍庫…?お魚は生簀で泳いでいるものではありませんの」

さやか「……え?そんなの何処にも無いよ」

仁美「おかしいですわね…」

仁美「これだから庶民は…」

さやか「仁美は頭がおかしいんだよまどか」

さやか「だから、温度が馴染んだネタを他のお客が取る前にとるのよ!」

仁美「はぁ…?何を言ってますのよ。これだから庶民は嫌ですの。板前さんに握って貰うまで待ちなさいな」

さやか「イタマエ…?なにそれ」

まどか「ん?なんだか仁美ちゃんとさやかちゃんの話が噛み合ってないような…」

ほむら「彼女が話しているのは、回らない寿司屋の事よ」

仁美「あら暁美さん?何を言ってますの、お寿司は元来回らない物でしょう」

さやか「何言ってんのよ!回ってこそのくら寿司でしょ」

まどか「うーん…。スーパーのお寿司かな?あれも好きだよ!半額シールが貼ってあればママが買ってきてくれるの」

ほむら「………まどか」

>>91
イイハナシダナ(´・ω・`)

さやか「いいわよ、仁美がそこまで言うなら、回らない寿司ってヤツを見せてもらおうじゃない!」

仁美「構いませんわよ。もっとも、わたくし通なもので。さやかさんみたいな庶民の口に合うか分かりませんが」

まどか「あ!さやかちゃんばっかりズルイよ。私も連れていってもらうんだから」

仁美「構いませんわよ。皆さんにご馳走してあげますわよ」

ほむら「……私は遠慮しておくわ」

まどか「え?なんで。ほむらちゃんも一緒にタダでお寿司食べようよ」

ほむら「ごめんなさいね、お寿司はもう食べ飽きてるから…」

さやか「ふん!相変わらずスカしちゃって。後悔してもしらないよ」

アトムだろばか

翌日

まどか「おっすしテカテカー、巻いてーピカピカー♪」

キュゥべえ「ご機嫌だねまどか?」

まどか「当たり前じゃない!やっとお寿司お腹一杯食べられるんだから!」

キュゥべえ「だったらボクが作ってあげたのに」

まどか「あんなニセモノはイヤだよー!本物がいいの」

ブロロロー

仁美「まどかさん、こちらですわよ」

まどか「わぁ、凄い長い車だね。巻寿司みたいだよ」

キュゥべえ「へぇ、ロールスロイスかぁお金持ちだね。これはきっと美味しいトコに連れてってくれるよ!」

さやか「あれ?こっちの方角って仁美のウチじゃないの」

まどか「そういえば、そうだよね。こんな所にお寿司屋なんかあるの」

仁美「ありませんわよ。わたくしの自宅ですもの」

さやか「はぁ?お寿司食べさせてくれるんじゃないの」

仁美「勿論ですわよ。わたくしの家で雇っている板前が握って下さいますの」

キュゥべえ「凄いね!?板前さん雇ってるんだ」

仁美「わたくし程、通になれば並大抵の物では満足できませんもの。専属板前の一人や二人は必要でしてよ」

上条「やっぱ仁美ちゃん選んで正解だわ!」

マミ「さて…、ではいつものコースを皆様に振る舞って貰えますの?」パチン

まどか「うわ!水槽で魚が泳いでるよ」

さやか「これが生簀ってヤツか!これを捌いたらそりゃ新鮮だよね」

キュゥべえ「こんなお寿司食べたら、エントロピーを凌駕しちゃうね!」

仁美「ほらほら、さっそく食べて下さいな。このトロを」

まどか「ひゃっほーい!!トロ!と……」ピタッ

仁美「あら、どうしましたの?早く召し上がれ」

さやか「……いや。これトロじゃなくて醤油が掛かったアボガドじゃないの?」

キュゥべえ「醤油…アボガド…。ま、まさか…、まさかこの科学力は」

仁美「何を驚いていますの?ちゃんとトロの味でしょう」ムシャムシャ

さやか「いや!そうかもしんないけど、ホンモノは!?そこの生簀飾りなの」ドン!

仁美「何を言ってますの…。そんな物食べ飽きましたわよ。わたくし程の美食家になればこの様な通な味を舌が求めますのよ」

キュゥべえ「志筑財閥の科学力は恐ろしいね…。母星に連絡しないと」

仁美「ほら、次はプリンに醤油を掛ければウニですわよ。……うーん、美味ですわ」ムシャムシャ

さやか「ちょっと、まどかも何か言いなさいよ!…醤油とプリンの味しかしないって」

まどか「プリン…醤油……ウニ…。プリン…ウニ…醤油……ウニ…プリン…プリン……ウニ…醤油…」ブツブツ

さやか「ちょっと?どうしたのよまどか」

上条「やっぱハズレかも」

まどか「ねぇさやかちゃん…。いっそこんな世界壊しちゃおっか…」ピギピギ

さやか「は…!?まどかのソウルジェムが急激に濁っていく!!」

仁美「なんですのよ?お食事中は静かにして下さいましよ」モシャモシャ

まどか「…こんなプリンに醤油を掛ける世界なんて…」ゴゴゴゴ…

さやか「ちょっと、ヤバいってキュゥべえ!?グリーフシード持って来てないの!」

キュゥべえ「まさかこんな事になるなんて思ってないもん!全部ウチに置いて来たよ」

さやか「くっ…!それじゃどうしたらいいのよ…」

生徒会役員共
七条アリアだな

ドゥゥウゥーン!!

仁美「な、なんですのよ!?まどかさん!その黒い衝撃波を止めて下さいな!生簀が割れてしまいますわ」

さやか「生簀所じゃないよ!もしまどかが魔女になったらアンタのウチごと吹き飛ぶかもしれないんだよ」

仁美「な、なんですの!?そんな事、諭吉様が許してもわたくしが許しませんわよ!」

さやか「まどか!後で家のお母さんに永谷園のちらし寿司作ってもらうから、落ち着きなよ!」

まどか「…ちらし寿司なんか…握り寿司と比べたらガッカリするだけの存在だよ!!」ゴゴゴゴゴゴ!

仁美「ちょっと美樹さん!余計悪化してませんの!?ほら、鹿目さん納豆とツナとネギでネギトロですのよ!」

さやか「もう錬金寿司はいいってば!アンタのも火に油でしょ」

仁美「待って下さいまし…。えーっと、他の組み合わせは…なんでしたっけ…」

キュゥべえ「組み合わせ…?そうだ、ここの寿司ネタを組み合わせれば」ゴソゴソ

さやか「ちょっと、キュゥべえ何してるのよ!早くグリーフシードを取りに行かないと」

キュゥべえ「大丈夫、その必要は無いよ!…きゅっぷいんっ!」ブン

カチャリン!

まどか「…こ、これは…。このヌルッとした感じは…」

シューーン…

仁美「まどかさんのソウルジェムが浄化されていきますの!?」

さやか「本当だ!…でもグリーフシードは無かったんじゃ?」

キュゥべえ「ボクの星の科学力は銀河系一だからね。グリーフシードを作るのも出来ない事はないよ!」

さやか「凄いじゃんキュゥべえ!?どうやって作ったのさ」

キュゥべえ「ウニとショウガと醤油だよ!」

仁美「あら、随分簡単に錬製出来るんですのね?グリーフシードって」

キュゥべえ「とんでもない。最高級の素材が最高の状態で揃っていたからだよ」

さやか「そりゃあ仁美ん家でしか出来ない芸当だわ」

仁美「だったら、わたくしも魔法少女になろうかしら?グリーフシードには困りませんもの」

キュゥべえ「うーん、止めておいた方がいいかもね。錬製したグリーフシードは…」

まどか「ぅ…うーん…。なんだろう頭が痛いなぁ」ムクリ

さやか「お。やっと気が付いたみたいだね、まどか」

まどか「…なんだろう、長い夢を見ていた様な気がするよ」

仁美「覚えていませんの?魔女化してわたくしの生簀を壊そうとしましたのに」

まどか「そうなんだ!?ゴメンね仁美ちゃん。…マミさんに醤油プリンを無理矢理食べさせられる夢を見てたよ…」

さやか「あーぁ…そりゃあ夢じゃないんじゃ」

仁美「まぁ、いいですわ。…それよりも厨房がこんな状態では板前が握れませんわよ」

まどか「それじゃあ、外のお店に食べに行こうよ!」

仁美「それが、生憎わたくしの行き付けの寿司屋が今日は定休日なんですの…」

まどか「だったらくら寿司に行こうよ!家の近くにあるの」

くら寿司

仁美「な、なんですのこのお店は!?本当にお寿司が回ってますのね」

さやか「だから言ったじゃん。ほら、ここで注文も出来るのよ」ピッピッ

仁美「凄いですわ!まるで遊園地みたいですの。お魚ジェットコースターですわ!!」

まどか「あはは。仁美ちゃんまるで子供みたい。ハシャイジャッテ」

キュゥべえ「普段は堅苦しいお店ばっかりみたいだったからね」

さやか「よーし、それじゃあ……最初は何を取ろうかなっと」キョロキョロ

仁美「わたくしは勿論、ウニですわ!…いっただきまーす!!」ヒョイ

パクッ

仁美「……………………」ピギピギ

さやか「………あれ?どうしたの仁美。ソウルジェムが濁ったような顔して」

仁美「………………豚の餌ではありませんの」ボソ

さやか「…え?何か言った仁美?」

まどか「あへ、ひほみはん、もふはへなひの?」モグモグ

さやか「……って、アンタはなんでまた最初からプリン食べてんのよ」

まどか「だって、一番に目が付いたんだもん!仕方ないじゃない」

さやか「そんな事言って…。またマミさんに怒られるよ」

まどか「大丈夫だって、今日は居ないんだしねー」モグモグ

サッ

マミ「そうはティロフィナーレ」ジョバジョバ

ベチャァー…

まどか「………………………」

キュゥべえ「…………うっぷ」

さやか「マ、…マミさん。どうしてここに…」

マミ「どうしてもこうしても、このくら寿司は私のホームじゃないのよ」ニコニコ

マミ「さぁ行きましょうか、佐倉さん」

杏子「よう。お前らも来てたのかよ」

さやか「あれ?杏子がなんでくら寿司にいるのよ」

マミ「私が誘ったのよ…。他の魔法少女さんは電話に出てくれなかったから…」

さやか「…あー、すいません多分まどかが魔女ったり魔女らなかったりしてる時かと」

キュゥべえ「わ、わざとじゃないんだよマミぃ!」

マミ「別に構わないわよ。行きましょう佐倉さんびっくらポンフィーバーしましょう」

杏子「なんか良く分かんねぇけど、腹一杯喰えりゃなんでもいいや!」

さやか「相変わらず脳天気ねアンタは…」

マミ「…それじゃ、鹿目さんはソレ食べ終わるまで他の皿取っちゃダメよ」ボソ

まどか「………………うっぷ」

30分後

仁美「…………………」シャクシャク

さやか「ねぇ仁美…?せっかく、くら寿司来たんだからメロンだけじゃなくてマグロとかビントロも食べなよ?」

仁美「………………わたくし、家畜の餌には興味ありませんの」

さやか「……………………」

キュゥべえ「ほ、ほらまどか!そのプリンはボクが食べてあげるから、キミはお寿司を食べなよ!」

まどか「……………いいの、私プリン好きだから」ムシャムシャ

さやか・キュゥべえ「(……………空気重っ)」

さやか「キュゥべえどういう事なの…、家族連れ、友達同士、カップル。どの層にも笑顔で満足して貰えるのがくら寿司でしょう!?なのにこの惨劇は何なの!」

キュゥべえ「そうは言っても…。これは余りにも荷が重すぎた…」

『イヤァィァァアァ!?』ガダタタ

仁美「…一体なんですの?下品な鳴き声ですのね」

さやか「この声はマミさん?どうしたんだろ」

キュゥべえ「見に行って見ようよ!ダッ

さやか「あ!待ってよ」

杏子「マミさんが幾らでも食べて良いって言ったんじゃんか!」

マミ「だからと言っても流れてくる、ライン全て食べ続けるヒトがありますか!!」

キュゥべえ「どうしたのさマミ?」

マミ「聞いて頂戴、私がトイレに行ってる間に佐倉さんたら、60皿も…!」ワナワナ

杏子「仕方ねーじゃん。スンげー腹減ってたんだかんさ!」

マミ「いくら全皿百円といえども、六千円じゃ私の財布は限界を超えてるわよ!」

さやか「アンタ一人でそんな食べたの?」

杏子「心配すんなって、こんな店アタシに掛かれば食い逃げなんて朝飯前だぜ!」

マミ「バカ言わないでよ!魔法少女の私が食い逃げなんかしたら、あっという間にソウルジェムは真っ黒よ!」

杏子「んだよ、情けねーソウルジェムだなぁ」

マミ「普通はそうなるわよ!…ねぇ美樹さんお願いだからお金貸してくれないかしら」

さやか「ごめんなさい…、私もとてもじゃないけど、そんな大金は…」

キュゥべえ「ボクもそうだよ…。錬金術でもしない限りは…。は!?そうだ」

さやか「うん…!こうなったらアイツに頼もうよ」

仁美「その必要はありませんわよ!」バッ

ビターン!

マミ「な…、これはクレジットカードなの…?」

仁美「覚えておきなさいな。全ての問題は1%の努力と99%の財力で解決出来ますのよ!」

「有り難うございましたー」

仁美「それと、領収書頂けますの?」

マミ「あぁ…心が浄化されるわ。これが財力という絶対無二の力なのね…。ありがたや、ありがたや」

杏子「…ふーん。アタシは喰えねーモンには興味ないけどさ」

さやか「あんだけ食べたんだから、アンタも仁美に感謝しなさいよ!」

仁美「別に構いませんわよ。お金とは人の懐を広げますから。金欠で心の余裕も無い方を相手にしても仕方ありませんわ」

杏子「へー、なんか良く分かんないけどアンタ良い奴だな!」

仁美「それは、それは恐縮ですわ」

さやか「(…ふぅ、杏子がバカで助かったよ)」

まどかの家

詢子「ほら、帰りにスーパー寄ったら半額だったから寿司買ってきたぞー」

タツヤ「シースー!シースー!!」

詢子「ハハハ、タツヤもお姉ちゃんと同じで寿司好きだもんなー」

トテトテ

キュゥべえ「お帰り、まどかのママ!今日はお寿司なんだ…?」

詢子「おうよ。…なんだ、あんまり嬉しくなさそうじゃないか?」

キュゥべえ「うん…実はお昼も、お寿司だったんだよね」

詢子「ありゃりゃ…。ま、たまにはそういう日もあるさ」

キュゥべえ「そうだね、じゃあ僕お茶入れるよ」タッ

キュゥべえ「…それで、プリンに醤油を掛けたらウニになるんだよ!」

詢子「へぇ。キュゥべえは物知りだね。お婆ちゃんの知恵袋みたいじゃねぇか」

キュゥべえ「違うよ。これは僕の星の科学力が開発したヤツでね…」

タツヤ「おかーり!おかーり!!」

キュゥべえ「おかわりだって?…良かったねまだ一パック残ってるよ」

詢子「あれ?おっかしいな…人数分キッチリしか買ってこなかったんだけどね」

キュゥべえ「え?でも現に一人分余ってるよ」

詢子「ん?………そういえば……。まどかは?」

キュゥべえ「………………………きゅっぷい?」



くら寿司

「あのーお客様…。そろそろ閉店のお時間ですので…」

まどか「………………………ゲップ」

=おしまい=

              .,-'''''~~~ ̄ ̄~~''' - 、
 \      ,へ.人ゝ __,,.--──--.、_/              _,,..-一" ̄
   \  £. CO/ ̄            \       _,,..-" ̄   __,,,...--
      ∫  /         ,、.,、       |,,-¬ ̄   _...-¬ ̄
 乙   イ /    /   ._//ノ \丿    ..|__,,..-¬ ̄     __,.-一
      .人 | / ../-" ̄   ||   | 丿 /  ).  _,,..-─" ̄   ._,,,
 マ    .ゝ∨ / ||        " 丿/ノ--冖 ̄ __,,,,....-─¬ ̄
        ( \∨| "  t-¬,,...-一" ̄ __--¬ ̄
 ミ  ⊂-)\_)` -一二 ̄,,..=¬厂~~ (_,,/")

     .⊂--一'''''""|=|( 干. |=| |_      (/
   /  ( /      ∪.冫 干∪ 人 ` 、    `
 /      )         ノ '`--一`ヽ  冫
                 く..          /
                .  ト─-----イ |
                  ∪       ∪



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