凛(おかしい...間違って召喚したかも) カービィ「ぽよ」 (1000)

凛「えっと、クラスはなんなの?」

カービィ「ぽよ!」

凛「……あんたの名前は?」

カービィ「ぽよ?」

凛「」









続き頼む

凛(まあ先ず落ち着きましょう。何処の英霊とか、そもそも何とか、今は考えなくても良い)

凛(本人から聞き出せなくても、ある程度のクラスの推察はできるわけだし)ジー

カービィ「ぽよ?」

凛(得物らしき物は無いわね……宝具次第だけど、セイバー、ランサー、アーチャー以外かしら)

カービィ「ぽよー……」チョイチョイ

凛(喋れないって事は、理性が無いのかしら。となると、バーサーカー……には、ちょっと見えないのよね)

カービィ「ぽよっ!」テケテケ

凛(かと言ってアサシンにも、ライダーにも見えないし……まあそんな事言ったらそも英霊になんて見えないんだけど)

カービィ「ぽよ」ツンツン

凛(ギリギリ、辛うじてキャスターに見えなくもない。いや、もう、ホント全然何にも見えない)

カービィ「すううううううううううううう」

凛(何、コレ?)

凛「ってちょっとウチの家具になにしてんのよ! 、吐け、吐けー!」

凛「嘘……」

カービィ「よー……」クチアングリ

凛(吸いこんだ物が全部、無くなってる。そもそも、吸い込んだのって、こいつの体より数倍はでかい)

凛(物を吸収する能力? 体の中、どうなってんのよ。せいぜい一・五頭身だし……)

凛(っていうかソファとかテーブルとか食べられちゃったわよどうすんの……まあ、いいか、それくらい)

凛「口、閉じて良いわよ」

カービィ「ぽよ」

凛「そう言えば、言葉は通じるのね、あなた」

カービィ「ぽよ!」

凛「本当に通じるなら、口を開けさせるだけの為に令呪を使わなかったのにね」

カービィ「ぽよ?」

凛(でも、令呪が効いたって事はサーヴァントには違いないのね。嫌だわ、本当にハズレみたい……)

凛「……もう一度聞くけど、名前は?」

カービィ「ぽよ! ぽよぽよ!」

凛「ぽよぽよね。はい、もう終わり」

カービィ「ぽよ……」

凛「しょんぼりしたって駄目な物は駄目よ……ハッ」

凛(そう言えばこいつ、聖杯戦争とか、知ってるの? あり得る、知らない可能性が、ある……)

凛「ねえぽよぽよ、聖杯戦争って、何か知ってる?」

カービィ「ぽよ?」

凛(何も分からないと言う顔をしている……。余計な事を知らない分、扱いやすいと考えましょう、うん)

凛「マスターって、言える?」

カービィ「ぽよい!」

凛(ダメだこりゃ)

カービィ「ぽよ……」グー

凛「なに、お腹空いたの?」

カービィ「ぽよ」

凛「さっき食った物を吐き出してから物を言いなさい、サーヴァントの分際で生意気な……!」

カービィ「ぽよ~……」グー

凛(とは言え、腹が減ると言う事は、こいつにとって重要な要素なのかもしれない)

凛(魔力供給とは別に食事を得る事で、力が上下するのかも……もしそうなら、重要だわ)

凛(……こんなピンクのボールに、私は何を期待しているんだろう)ハァ

凛「分かったわよ、付いてきなさい。こう見えても、料理の腕には自信があるんだから」

カービィ「ぽよ?」

凛「作ってあげるって言うの、ご飯」

カービィ「ぽよ! ぽよー!」

凛(こうして見ると、案外可愛いのに)

凛「…………ほっ」ガッチョンガッチョン

凛(思えば、誰かの為に料理を作るなんて。一人暮らしの為に付けたような技術だから)

凛(……そう言えば、あいつって中華好きなの? 嫌い? まあ、文句を言うようならぶん殴るけど)

凛「ちょっとー、ぽよぽよ! あんた、中華料理って食べるー?」

カービィ「ぽよー?」

凛「なんでもなーい!」

凛(聞いた私が馬鹿だった)

凛「よし、まず一品!」

カービィ「ぽよー」テケテケ

凛「ああちょっと、まだ途中なんだから入ってこないで!」

カービィ「……ぽよ! ぽよぽよ!」

凛(もう料理に目を付けた……食い意地の張ってる奴)

凛「そうよ、作ってるの、だから出ていきなさ……」

カービィ「すううううううううううううう」

凛「ちょ」

凛(こいつ……! フライパンごと料理を!)

カービィ「ぽよい!」ゴクン

凛「この、あんた、いい加減に」

カービィ「ぽよ――――」

凛(な、に? ぽよぽよの体が、光って……!)



カービィ「――――コック!」カンカン!



凛「……………………」

凛「は?」

凛(落ちつけ、落ち着くのよ遠坂凛! 遠坂家の家訓を思い出しなさい)

凛(常に余裕を持って優雅たれ。何事にも動じず、貴族としての貫録を……)

カービィ「ぽよ!」カンカン

凛「お父様無理……凛、心が折れそうです……」

カービィ「ぽよ?」

凛「……その帽子と、フライパンは、何?」

カービィ「ぽよ……ぽー……コック!」

凛「どうしてその言葉だけちゃんと話せるのよう……!」

凛(……待って。フライパン? フライパンを吸い込んで、フライパンを手にして……あとコック帽)

凛(フライパンとこいつに、何か関係があるの? それとも、やたらめったら吸い込む行動に?)

凛(こうしていきなりコスプレをしたのは、間違いなくこいつ自身の能力)

凛(ソファにもテーブルにも古時計にも反応しなかったこいつが、フライパンに反応を起こしたんだ!)

凛「……で、そのフライパンは何に使えるのよ」

カービィ「コック!」

凛「もうコックは良いのよ! もう令呪は使いたくないんだから困らせないでよ!」

凛「はいこれ」

カービィ「ぽよ?」

凛「見れば分かるでしょう、玉子よ。言っとくけど吸い込んじゃ駄目だからね!」

凛「その姿をするって事は、アンタも料理の一つくらいできるんでしょう。やって。やりなさい」

凛(まずこの姿が何なのか、それが分からないと始まらない)

凛(一見して何もできなさそうなこいつが、もし料理ができるのなら……)

凛(……それで何が分かるのかって、話だけど。目玉焼きも分からないんじゃあ、気のせいだったって分かるし)

カービィ「ぽよー……ぽよ!」

凛「分かってくれた? じゃあ、はい」

カービィ「ぽよ!」クルリ

凛「何してんのよ、それは冷蔵庫。コンロはそっちじゃなくてこっち……」

カービィ「ぽよ~~~~~!」カンカン

ドン!

凛「な、なに! 急に大鍋が!」

カービィ「ぽよ!」ボチャンボチャンボチャンボチャン

凛「ああ! キッチンにあるありとあらゆるものが鍋の中にぃ~~~!」

カービィ「ぽーーよーーー!」

グツグツグツグツグツグツグツ

チン!



凛「いい!? もう、絶対、キッチンにある物を吸い込むな!」パクパク

カービィ「ぽよー!」ザラザラ

凛「ううう、何がどうして、私が冷蔵庫が原材料のローストチキンを食べなくちゃいけないのよ……」パクパク

カービィ「ぽよー!」ザラザラ

凛(でも、これで分かった……こいつの料理人としての能力は、ありとあらゆるものを調理する)パクパク

凛(それから、料理を生み出す事ができるんだわ。生き物には通じないと思うけど……たぶん、きっと)パクパク

凛(でも、そうなら、戦闘には使えないわね。コックにするにも、毎回毎回こんなんじゃ、家が無くなるのが先よ)パクパク

凛(……結局、ハズレサーヴァントじゃないの)パクパク

カービィ「ぽよー!」ザラザラゴクン

凛「……よく食べるのね、ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ!」

凛(宝石だけは食べられないように、ちゃんと持っておかなくちゃ)

カービィ「ぽよ~」ザラザラ

凛(……可愛いだけに腹ァ立つわね、こいつ)

カービィ「ぽよ……」スピー

凛「食べたら食べたで、すぐ寝ちゃうし……」

凛(ぽよぽよ、お皿ごと食べるんだから。後片付けが楽でいいわ)

凛(……まあ、食器を洗おうにもスポンジも持ってかれちゃったんだけど。残ったのは包丁だけか)

凛「……って、私はスポンジを食わされたって事!? おえー!」

カービィ「ぽよ……」スピー

凛(はあ。フライパンも根こそぎ持ってかれたし、これからどうしようかしら。外食は、お金が掛かるのよね)

凛(……しかも、こいつこそ、どうしよう。外食なんてさせたら、比喩じゃなく店が無くなるんじゃ)

凛「なんか、疲れたわ。私も寝よう」

カービィ「にゃむにゃむ……ぽよー……」スピー

凛(……ぽよぽよ、霊体化しないのかしら。もう、いいわ、明日憶えさせよう……)

凛「……負け、かな。この調子じゃ」

翌日。

チュンチュン

凛「…………あ、さ……」モソ

凛「……ぎゅーにゅー…………」モソモソ

カービィ「すぴー、ぐー……」

凛「……ああ、そっか……」

凛「れーぞーこ…………無くなったんだった……」

カービィ「ぽよ……」スピー

凛「……………………」

ムギュ

カービィ「ぶにゅっ!?」

凛(……思わず、踏ん付けてしまった……)

カービィ「ぽよ!? ぽよ? ……ぽよ?」

かわいい

凛「ぽよぽよ。霊体化ってできる?」

カービィ「ぽよ?」

凛「体を、他の人に見えないようにしてほしいって言うの。イエスなら頷く。ノーなら横に振る」

カービィ「ぽよ!」ウンウン

凛「あら、期待していなかったけど、できるのね」

カービィ「ぽよ」エッヘン

凛「……………………」

カービィ「ぽよ?」

凛「……やりなさいよ、霊体化」

カービィ「ぽよ」

カービィ「ぽよー……」キョロキョロ

凛「見渡しても何も無いわよ。ここはぽよぽよが全部食べちゃった、キッチンですからね、ええ」

カービィ「ぽよ」クビフリ

凛「なに? できないって?」

カービィ「ぽよ」

凛「さっきはできるって言ったじゃない」

カービィ「ぽよ! ぽよぽよ……ぽよ!」クイクイ、クイ

凛「身振り手振りを加えられてもさっぱり分からないわ」

凛(条件があるのかしら……それとも、サーヴァントの通常の霊体化と違って、もしかしてこいつ自身の能力の事を……?)

凛(……ちょっと聖杯、ちゃんと仕事しなさいよ。別個に用意しなさいよ、ちょっと)

凛(そもそもとして、ちゃんと意志の疎通ができるサーヴァントを用意しなさいよ!)

凛(ぽよぽよ、聞こえる?)

カービィ「ぽよ?」

凛(これだもの……)

凛(結局、ぽよぽよは置いてきた。連れていくには、色々と無理があるでしょうから)

凛(いざとなったら、令呪で呼び出す。それくらいは、聞いてくれると思いたい)

凛(でも、あと二つ……ああどうか、今日中に戦闘が起きませんように!)

凛(そしてぽよぽよが、家の中の物を食べませんように……)


凛『いい、ぽよぽよ。絶対に、絶対に、この家の物を吸い込んじゃ駄目よ!』

カービィ『ぽよ』

凛『あと、外にも出ちゃダメ! 勝手に食べるのも駄目! もう、絶対、何もしないで!』

カービィ『ぽよ!』


凛(絶対分かってないわ、あの顔~……)

綾子「よう、遠坂」

凛「あら、綾子。おはよう」キリッ

俺「ぽよぽよ!」

凛「可愛い!」

俺「ぽよ?」

お前ら「キモイ」

遠坂邸。

AM 08:27

カービィ「ぽよー」


AM 09:00

カービィ「ぽよ……」グー


AM 09:14

カービィ「ぽよー!」ジタバタ

凛『絶対に、絶対に!』

カービィ「ぽよ……ぽよ」グー


AM 10:56

キッチン。

カービィ「ぽよ、ぽよ」キョロキョロゴソゴソ

AM 11:28

カービィ「ぽよ……」グー


AM 11:35

凛の部屋。

カービィ「ぽよ……」ソー

カービィ「ぽよ。ぽよー……」ゴソゴソ

カービィ「ぽよ?」

キラキラ。

カービィ「ぽよー!」

凛『勝手に食べるのも駄目!』

カービィ「ぽ……ぽよ」モドシ


AM 12:00

カービィ「ぽよ!」ガチャ


凛(ぽよぽよ大丈夫かな……勝手に外、出ていないと良いけど)

はー、カービィー可愛すぎて胸がキュンキュンしちゃう

カービィ「ぽよっ」コソ

凛『外にも出ちゃダメ!』

カービィ「ぽよ」

凛『体を、他の人に見えないようにしてほしい』

カービィ「ぽよ……」

体を他の人に見えないようにしてほしい

     ↓

姿を他人に見られなければいい

     ↓

外に出ても良い

カービィ「ぽよ!」コソコソ

発想wwwwwww

ギルガメッシュに金ピカとかアダ名つけちゃう凛ならぽよぽよも納得だ

カービィ「ぽよ……」コソコソ

カービィ「ぽよ?」クンクン

泰山。漂うマーボーの香り。

カービィ「ぽよー!」テケテケ


カービィ「ぽよ」コソ

親父「ハイ、マーボー一丁!」コト

カービィ「ぽよ~」キラキラ

カービィ「すぅううううううう」ゴクン







カービィ「ぽよーーーーーーーーーーーーー!」ボォオオオオ

「うおー! 突然、火が!」

「しょ、消火器! 消火器ー!」

カービィ「ぽよー!」テケテケ

公園。物影。

カービィ「ぽよ……」

カービィ「ぽよー……」

凛『もう、絶対、何もしないで!』

カービィ「ぽよ……ぽよ、ぽよ!」

リズ「……なに?」

カービィ「ぽよ!」

リズ「ピンクの、ボール」

カービィ「ぽよ、ぽよ」アワアワ

ぐー。

カービィ「……ぽよ」ヘタ

リズ「……お腹、空いてる」

カービィ「ぽよ……」

アニメカービィーでカービィーが辛いもの喰って火吹いたのをファイヤカービィーだと勘違いしたやつにメタナイトがツッコミいれる話思い出した

リズ「…………」ガサガサ

カービィ「ぽよ?」

リズ「これは、イリヤの分。これは、セラの分」

リズ「……あげる」

カービィ「ぽよ?」

リズ「焼き芋。美味しいと、思う」

カービィ「ぽよ! ぽよ」パク

リズ「……じゃあね」

カービィ「ぽよ、ぽよ」パクパク



カービィ「ぽよ」フワフワ

カービィ「ぽよ」プー

凛(ああ、やっと授業が終わった! 早く帰らなきゃ、何をされているか分かったもんじゃない!)

一成「いや、衛宮は治す事にかけては神に並ぶぞ」

士郎「なんだよ、それ」

凛(……衛宮、士郎)

士郎「……お」

凛(……ううん、早く帰らないと、ぽよぽよが。って言うか家が!)

士郎「……遠坂、か」

一成「ぬぁ! ま、まさか衛宮お前まで遠坂の毒牙に!」

遠坂邸。

凛「ただいま! ぽよぽよ!」

カービィ「ぽよ?」

凛「あんた、何もしてない…………みたいね」

カービィ「ぽよ」

凛(てっきり、家中を荒らされて、殺風景になっていると思っていたのに)

凛「意外と、我慢の利く子なのね」

カービィ「ぽよ」プッ

凛(……サーヴァントのくせにおならした)

凛「これも、買って、これも買って……」

凛(ぽよぽよの所為で、今家の中に食べ物何にもないわ。冷蔵庫も無いし、ほんと、もう)

凛(……念の為、フライパンを多く買っておこう。今の所、判明しているぽよぽよの能力はコック化だけ)

凛(アレが戦闘能力を持っているとは思えないけれど、いつもの姿だって戦闘できるとは思えない)

凛(ただ、いつもの姿より、コック化した方が理不尽、勝機がある。可能性があるに越した事はないわ)

凛(って言うか、ぽよぽよが出したフライパンも鍋もコック帽も、事が終わったら全部星が散るように消えちゃったし!)

凛(一回使ったら使い切りって、燃費が悪い。その度にフライパンが消えるんだから)

凛「うう……家計が、お金がー……!」グギギ

遠坂邸。

凛「はい、おまちどおさま」

カービィ「ぽよ!」

凛「待った!」

カービィ「ぽよっ?」

凛「今、家には何も無いの。食べ物が無いの。もう、昨日みたいにぽよぽよが暴飲暴食できるほど余裕がないの」

カービィ「ぽよ」

凛「だから、今日から、一日三食、きっかり、それだけ。毎食、この分だけ」

カービィ「ぽよ?」

凛「……要するに、これからお腹が空いても我慢するのよ」

カービィ「ぽよ!」パクパク

凛(本当に、分かっているのかしら。……分かっているわね、今日の事を考えると)

凛「頂きます」パク

凛「ぽよぽよ、行くわよ」

カービィ「ぽよ?」

凛「外に。これでも私、土地の管理者ですからね。他所の魔術師に、下手な真似をされると迷惑なのよ」

凛「それに、挨拶したい奴もいるし」

カービィ「ぽよ!」テケテケ

凛(とは言っても、戦闘なんかしたら敗色濃厚。基本、逃げ戦法ね)

凛(フフ、優雅じゃない事。やっぱり私って、大事な所でドジっちゃうんだから)

凛(でも、諦めないわ。ぽよぽよは『現時点』で弱いだけ)

凛(底知れない食欲、それを満たして余りある体内、不可思議なコック化)

凛(今朝の、「霊体化できるけどできない」と言ったアレ……それも含めて、未だ未知数)ガチャガチャ

凛(条件を満たす事ができれば、ぽよぽよはきっと、並みのサーヴァントなんか軽く凌駕できる)シマイシマイ

凛(そうとでも思わなければ、やってられないわ。こうしてフライパンで武装なんて)シクシク

凛「行くわよ」

カービィ「ぽよい!」

ガチャガチャシマイシマイシクシク

冬木教会。

凛「綺礼! いる?」

言峰「――こんな夜分に来訪とは、懺悔でもしに来たのかね。遠坂凛」

凛「生まれてこの方神様に告白するような事なんてした事が無いわ」

凛「私もサーヴァントを召喚したわ。マスターになった」

言峰「ほう。とすれば、君もいよいよ狙われる身か」

凛「そんなの、召喚してもしなくても、よ」

言峰「フ。近頃、この街では不可解な事が起きている。今日、私も遭遇した」

凛「へえ。それ、ちゃんと魔術関連?」

言峰「さて、どうだか。料理店の客席付近で突然火が噴き出し、私が注文した麻婆豆腐が消えた」

凛(夢でも見ていたんじゃないだろうか、この人)

言峰「気を付けると良い、凛」

凛「お生憎様。激辛麻婆豆腐は、私とは無縁ですから」



言峰「…………フフ。あと、一つ」

新都・ビル屋上。

凛(……魔力が微かに、満ち溢れている。誰かがこの新都で、変な魔術を使っている)

凛(大した自信ね。こんな物を漂わせて、気付かれても問題無いって事かしら)

凛「ぽよぽよ、何か感じる?」

カービィ「ぽよ?」

凛「そう。やっぱり、魔術関連は壊滅的か」

凛(見た目から、想定はしていたけど。ならキャスターの線は、薄そうね)

凛(あり得るのは、ライダー、バーサーカー。他のサーヴァントと接触して確認した方が早そうだけれど……賭けね、それは)

凛「ぽよぽよ、行くわよ」

カービィ「ぽよ!」

カービィ「すうううううううううううううう!」

ぷかぷか。

凛「よっ……と」

凛(ああ、なんて間抜け。フライパン武装した美少女が変なピンクの風船に乗って遊覧飛行なんて)

カービィ「ぷうー」プカプカ

翌日。

チュンチュン

遠坂「…………ん、ん…………」

遠坂「……ぎゅー……」

カービィ「ぽぺー……」スピー

遠坂「にゅー……………………」

遠坂(…………ああ、そうか。冷蔵庫、ないから、傷んじゃうから、買わなかった……)

遠坂「……………………」

むぎゅ

カービィ「もぷう!」

カービィ「ぽよ!? ぽよ? …………ぽよ?」

遠坂(……三度目は、やめとこ……)

遠坂「ぽよぽよ。トースト齧りながらでも良いから聞いて」

カービィ「ぽよ」モシャモシャ

遠坂「今日、あなたを学校に連れて行こうと思う。協力してくれる?」

カービィ「ぽよ!」ゴックン

遠坂「昨日みたいに、ぷかぷか浮きながら私に付いてきて。たぶん、風船と見間違うから」

遠坂「で、私が入った建物の、屋上で、誰にも見つからないように待機して。いい?」

カービィ「ぽよ!」

遠坂「これ、フライパン。持っておきなさい。いざという時はそれで戦うのよ」

カービィ「ぽよ?」

遠坂「おやつじゃないんだからね!」

カービィ「ぽよ。ぽよぽよ!」

遠坂(ああ、今日一日ぽよぽよの姿を見られませんように。お父様、お願いします……)

遠坂(ぽよぽよ……ちゃんと、ついてきてるわね)

遠坂(本当に意外と、言う事は聞いてくれるのよね。当初はどうなる事かと思ったけど)

遠坂(ぽよぽよの言葉が分からないだけで、私からの言葉は通じるし)

遠坂(ただ、食べ物絡みになると、ちょっと制止が効かないのよね)

遠坂(そこは、上手くぽよぽよを躾けていくしかないか)

遠坂(……ああ、まるでペットを飼い始めた飼い主のよう。私の聖杯戦争って、一体なんなの……)

「あれ? なんだあの風船」

「ピンク……なんか、変な赤いのついてないか?」

「って言うか頭に乗せてるの、フライパン!?」

「すげー、UMAだよUMA!」

遠坂(私は赤の他人私は赤の他人アレはUMAアレはUMAただの風船ただの風船)


カービィ「ぷー」プカプカ

なんかいつの間にか表記が遠坂になってた。

穂群原学園屋上。

凛(学校休むの、考えた方が良いかもしれないわね。ぽよぽよを連れたままは、少し厳しい)

凛(目立つと、他のマスターに見つかってしまう。もう既に、サーヴァントには捕捉されているかも……)

凛(でも、聖杯戦争開始に合わせて私が休むと、それもなー。ぽよぽよは、ある程度の人間に見られちゃったし)

凛(そのタイミングで休むと、やっぱり怪しまれる。まあ、私がマスターだって言うのはばればれなんだろうけど)

凛(あと、これは私の我が儘で、優等生としてのプライドが不登校を許せない)

凛(にっちもさっちも行かないんだから。困ったサーヴァントを引いたものね)

カービィ「ぽよ! ぽよ!」

凛「あー、はいはい。どうぞ食べなさい」

カービィ「ぽよー!」モシャモシャ

凛(……このままだと、魔術師としての牙が抜けてしまいそうになる)

凛(それが一番、魔術師として恐ろしい)

カービィ「ぽよ~」パクパク

凛(…………どうにか、しないと)パク

ぽよぽよ

カービィ「すぅ~!」ズギャボルゥゥゥゥッッ!
 
凜「……え?」
 
こうなるのが楽しみだwww

放課後。

凛(日が暮れてきた。聖杯戦争は夜に行われる。マスターが動き出すわ)

凛(少し前から、校内から魔力を感じていた。この生徒か教師の中に、マスターがいる)

凛(思い当たるのは、間桐の長男、間桐慎二。でも、あいつは魔術師としての才能が枯れている)

凛(だから、あの子は……ううん、考えないようにしたじゃない、それは)

凛(とにかく、ここで待っていれば、いつかはサーヴァントが釣れる)チラ

カービィ「ぽよ~」テチテチフラフラ

凛(だってサーヴァント、丸出しだし……丸いし、ピンクだし、頭にフライパン乗っけてふらふらしてるし)

凛(こんな変なの、サーヴァント以外の何物でもないし……)

凛「……ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ?」

凛「……頼むわよ」

カービィ「ぽよい!」



「よう、お嬢ちゃん」

凛「ッ……誰!」

「さあてな、お嬢ちゃんなら、見りゃ知ってるんじゃねえか?」

カービィ「ぽよー」フラフラ

凛「その姿、その武器、サーヴァントね……!」

カービィ「ぽよ」フラフラ

凛「そしてその紅い槍! ランサーのサーヴァント!」

カービィ「ぽよ!」フラフラ

ランサー「御名答だ。そしてそっちのサーヴァントは……」

カービィ「ぽよ?」

ランサー「……えっと、ナンだ、そいつ……何だ?」

凛「……サーヴァント。うん、サーヴァントよ」

そこらの葉っぱ食わせりゃ攻防万能型のリーフになるのに

ランサー「まあいい。サーヴァントとサーヴァント、会っちまったらどうするか。魔術師なら分かるな、嬢ちゃん」クルクルヒュン

凛「ええ。ぽよぽよ!」

カービィ「ぽよ!」テケテケ

ランサー「へっ! その見かけとフライパンで一丁前に戦うつもりかァ!」ギュン

凛(考えに、考えた。今、ぽよぽよが持っている武器はコック化のみ。そう思っていた)

凛(違う、私が今までみてきたぽよぽよの武器は、それだけじゃない)

凛(フライパンが得物と思っている今が、チャンス!)

凛「ぽよぽよ! 吸い込みなさい!」

カービィ「ぽよお!」スゥウウウウウウウウ

ランサー「ぬぁ――――」

凛(何もかもを吸い込むぽよぽよの捕食方法! これも立派な、攻撃手段!)

スマブラカービィだとコピーされた相手は一応出てくるけど果たしてどうなるか

ランサー「このッ!」

ズガッ!

凛「や、槍を床に突き刺した!」

ランサー「クソ……なんて、吸引力だ!」

カービィ「ぽよー!」スゥウウウウウウウ

凛「ぽよぽよ! あいつ吸い込んだら勝ちよ! 御馳走よ!」

カービィ「ぽよ! ぽよー!」スゥウウウウウ

ランサー「こ、の、程度で――――英霊があ!」

凛(まずい、堪えられている!)

カービィ「ぽよー!」スゥウウウ

凛(しかも……ぽよぽよの吸引力も落ちてる! 疲れが溜まるんだわ!)

カービィ「ぽよ……ぽよ」ヘタリ

ランサー「くっ……油断したぜ。どうやら、一筋縄じゃいかんようだな」

凛「ぽよぽよ! しっかりしなさい」

カービィ「ぽよぽよ……」フリフリ

カービィの能力一覧を知りたい
けどカービィ64まで入れたら途方も無いな

ランサー「しかしその様子ではもはや立てまい。焦ったな、娘」

凛「ぽよぽよ……」

凛(……終わり、か。遠坂の娘が貧弱なサーヴァント呼んで、あっけなく死んで)

凛(お父様、ごめんなさい。お母様、そちらへ行きます。許してね、桜……)

カービィ「……ぽよ」

ランサー「せめて苦しまないように殺してやるぜ」

凛(ぽよぽよ。……フライパン)

凛「――――ぽよぽよ、フライパンを飲みこみなさい!」

カービィ「ぽよ!」ゴクン

ランサー「まだ隠し玉を持っていやがったか!」


カービィ「――――コック!」カンカン


凛(そうよ、遠坂凛は、この程度じゃへこたれないんだから)

凛(ぽよぽよはまだ、可能性の塊よ!)

ランサー「そんな料理人の変装で何ができるァ!」グオ

カービィ「ぽよ!」カンカン

ボンッ!

ランサー「うお! 鍋だとっ!?」ヒュ

凛「ランサーが鍋にビビって引いたわ! ぽよぽよ、下に行くわよ!」タタタ ガシャン

カービィ「ぽよ!」テケテケ

ランサー「フェンスをよじ登って下に……くそ、逃がすものかよ!」

凛「ふっ!」ピョン

カービィ「ぽよ!」フワフワ

ランサー「堕ちろ!」

凛「宝石よ、弾けろ!」ブン


カッ――――

穂群原学園校庭。

凛「よっと。ぽよぽよ、大丈夫?」

カービィ「ぽよ!」

ランサー「……驚いたぜ、俺から一度でも逃げるとはな」

凛「誰が逃げるもんですか。勝負はここからよ」

凛(屋上より広いここじゃあ、ランサー相手だと動きを捉えられない)

凛(だけど、あんな狭い場所でぽよぽよが戦うよりマシよ。ここには『なんだってある』んだから)

ランサー「侮っていたぜ、そいつを。しかし、こんなに楽しい事になるたあ」ヒュンヒュン

ランサー「だから、戦いってのはやめられねえぜ」ガシ

凛(ぽよぽよ。分かっているわね)

カービィ「ぽよ!」

ランサー「今度は本気で――――」


ガサガサ!

ランサー「誰だ!」

凛(人!? まだ、校舎に残っていたなんて!)

ランサー「チィ! 勝負は預けた!」ビュウ

凛「ま、待ちなさい!」

凛「拙い……ランサー、殺す気ね。ぽよぽよ、追うわよ!」

カービィ「ぽよ?」

凛「ぽよじゃない!」

カービィ「ぽよ!」キュン チリンチリン

凛(…………コック化の解除は、後で突っ込もう。今はあいつを追わないと)



凛「……なんで。なんで、アンタなのよ」

士郎「――――――――」

凛「衛宮士郎……!」

カービィ「ぽよ?」ペチペチ

凛「今はやめて、ぽよぽよ。お願いだから」

拙い?

新都ビル屋上。

凛(……全く、魔術師失格ね、私は。思わず、衛宮くんを生き返らせちゃうなんて)

カービィ「ぽよー」キョロキョロ

凛(それもこれも、全部アンタのせいよ、ぽよぽよ。アンタが私を生温くした)

凛(……まあでも、ぽよぽよでなくとも、きっとああしていたと思う。あの子が、可哀想だから)

凛「ぽよぽよ、見えた?」

カービィ「ぽーよー」フリフリ

凛「そう」

凛(ランサーを追って、とりあえずここまで来たんだけど……ぽよぽよって、どこまでの物が見えるんだろう)

凛(じゃなくて。あのランサー、速かった。ぽよぽよじゃ追い付くのがギリギリ……ううん、追い付かなかったと思う)

凛(今頃、マスターの所に戻っているかも)

カービィ「ぽよっ?」

凛「どうしたの? ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ、ぽよ、ぷい、ぽよーい」フリフリクイクイ

凛(身振り手振りを加えられても分からない……)

凛「何かを振っていて」

カービィ「ぽよ」フリフリ

凛「棒状の何かを振っているような仕草をして……」

カービィ「ぽよ!」クイクイ

凛「深山町の方を示している……」

カービィ「ぽよ! ぽーよ!」

凛「……ランサーがあっちにいるの!?」

カービィ「ぽよ!」

凛「どうして早く言わないの! って、言っていたか……じゃなくて、ああもう!」

凛(そうだ。ランサーは真っ先に聖杯戦争の目撃者を殺した。マスターに、そうするように言われているんだわ)

凛(その目撃者が、生きている事を知ったら……! もう一度、殺しに行く!)

凛(どうしてそんな、簡単な事に気付かなかったのだろう!)

凛(ランサーの居場所は、衛宮くんの家だ……!)

凛「ぽよぽよ、急いで向かって!」ピョン

カービィ「ぽよ!」プカプカ

>>354
誤変換くらい見逃して下さい

今はスピアとかリーフなんているんだな
wiiか?

>>364
カービィWiiからは「リーフ」「スピア」「ウィップ」「ウォーター」が新登場なんだぜ

衛宮邸。

凛「着いた! ランサーの気配は……もう無い。まさか、また……」

カービィ「ぽよ」ヘタリ

凛「もう少し我慢して、ぽよぽよ。あと少しでご飯にするから」

カービィ「ぽよー」

ヒュッ スタ……

「何者だ」

凛「……塀を越えて跳んできた奴が、よくも言うわ」

凛(サーヴァント……それも、思いっきり強いヤツ。くそ、もう、嫌になる!)

「返答次第では、容赦はしない」チャキ

凛(構える仕草……剣を構えているみたい。なら、セイバーのサーヴァント?)

凛「ぽよぽよ。まだ、行ける?」

カービィ「ぽよ……ぽよ!」

セイバー「良い面構えだ。その体は戦士とは思えないが、歴戦の者とお見受けする」

凛(えっ、そうなの?)

がんばれカービィ

カービィ「ぽよ?」

セイバー「だが、戦うならば」

凛(こんな奴に、時間を取られている場合じゃないって言うのに……!)

士郎「待て、待て!」タタタ

凛(衛宮くん。生きている)

セイバー「マスター。出てきてはいけないと言ったはずだ」

士郎「話を聞け、まず! 状況を説明……いいっ、遠坂!?」

凛(……そうか。衛宮くん、最後のマスターになったんだ)

凛(それも、強そうなセイバーを召喚して……私とは、大違いね)


凛「こんばんは、衛宮くん。少し、話良いかしら?」

セイバー吸い込んだら鏡のマスターになりそうだな

衛宮邸・居間。

聖杯戦争説明中。

士郎「そんな事が……」

カービィ「ぽよ」

凛「まあ、私から説明できるのはこのくらいね」

セイバー「私はセイバーのサーヴァント。聞けば、あなたは自らのクラスが分からないと言う」

士郎「戦争なんて、そんなの間違っている!」

カービィ「ぽよ。ぽーよぽーよ、ぽよ!」

凛「それはどうかしら。そっちとこっちじゃ、常識が違うのよ」

セイバー「なれば私も、あなたのマスターに倣って「ぽよぽよ」と呼ぶ事にしましょう」

士郎「そんな……!」

カービィ「ぽよー。ぽよぽよ」

士郎「……なあ、遠坂。本当に、このピンクの丸いのはなんなんだ?」

セイバー「なるほど! ぽよぽよと話す事から「ぽよぽよ」なのですね!」

凛「私の苦労に触れると、衛宮くん……地獄を見るわよ」

凛「さてと。話も一段落ついた事だし、出かけるわよ」

士郎「出かける? こんな時間に、何処へ」

凛「この聖杯戦争を監督している、胡散臭い奴の所よ」

セイバー「マスター、私も行きます」

士郎「いや、セイバーは……」

凛「そうね、セイバーにもついてきて……」

カービィ「ぽよ」

士郎「……気に入ったのか、ぽよぽよを」

セイバー「敵のサーヴァントに心を許す事などあり得ません。しかしぽよぽよ、あなたの抱き心地は非常によろしいですね」

カービィ「ぽよ、ぽーよ!」

凛「……ぽよぽよ、来なさい」

カービィ「ぽよっ」ピョン

セイバー「あっ、ぽよぽよ……」

凛「衛宮くん、ちゃんと自分のサーヴァントの面倒を見なさいよ」

士郎「ああ、うん……」

NTR疑惑

凛「来て!ワープスター!」

冬木教会。

凛「綺礼! いる?」

綺礼「二日連続で教会に訪問か。やはり、やましい事があるのか、遠坂凛?」

凛「無いって言ってるでしょ。最後のマスターを連れてきたわ、綺礼」

綺礼「ふむ? ……君かね?」

士郎「アンタが、聖杯戦争なんてものの監督役?」

凛「紹介するわ。言峰綺礼、私の兄弟子に当たる人よ。綺礼、衛宮士郎よ。セイバーのサーヴァントを召喚したわ」

綺礼「衛宮? ……ふふ、そうか。衛宮か……」

凛「魔術については素人同然だから、すぐに保護する事になると思うわ」

士郎「あのなあ、遠坂。俺だって……」

綺礼「……衛宮士郎。君は聖杯戦争と言う、一つの権利を獲得した。戦い、一つの願いを叶える為に、争う」

士郎「戦いなんて、冗談じゃない!」

綺礼「そう言うと思った……故に、問おう――――」


セイバー「……ぽよぽよ。どうしたのですか?」

カービィ「ぽよ……」

FateはアニメでZeroを少し見たくらいだけどこのリンちゃんって子が可愛いんだろ?

100個くらい家にキャンディーおいときゃ負けないな

>>412
だがカービィには「穴に落ちると問答無用で即死」という致命的な弱点が

士郎「俺は……俺は、戦ってやるさ。ああ、戦ってやる」

士郎「聖杯戦争なんて、こんな、ふざけた戦いを終わらせる為に!」

綺礼「よかろう! 今ここに、一人のマスターが誕生した。少年よ、君はこれより、殺し、殺される立場となるだろう」

綺礼「だが、戦い続けたならば……喜べ少年、君の願いは叶うだろう」

凛「話は終わりね。行きましょう、衛宮くん。外でセイバーとぽよぽよが待っているわ」

士郎「ああ……」

綺礼「気を付けたまえ、凛、衛宮士郎。最近、街の方は物騒だと聞く」

凛「麻婆豆腐が消えて店内で火が噴いたんでしょう、はいはい」

綺礼「それとは別に、フライパンを被ったピンク色のUMAが目撃された。魔術と関係無いとは、言い切れまい?」

士郎「おい、それってまさか……」

凛「大きなお世話よ! フン」



綺礼「……………………」

綺礼(ぽよぽよ……?)

凛「お待たせ、ぽよぽよ」

カービィ「ぽよっ!」

士郎「セイバー、待たせた」

セイバー「マスター。無事でよかった。ぽよぽよのマスター」

凛「凛で良いわよ。なんか、ちょっと……嫌だし」

セイバー「そうですか。リン、先ほどからぽよぽよが不安がっているようです」

凛「ああ、これね。ぽよぽよ、ここを恐がるのよ、何故か」

カービィ「ぽよ~……」

士郎「教会を恐がるって……悪魔じゃないんだから」

凛「どうでしょうね。まあ、あんな男がいる所なんか、恐がられて然るべきよ」

セイバー「理由は分からないのですか?」

凛「分かると思う? これで」

カービィ「ぽよ~」

セイバー「……ぽよぽよ」

ピンクの悪魔

そういやあトルネードコピーってどうやるんだろう

まさか風を吸い込むわけにもいかんだろうし

>>434
ちょうど来てる23号吸い込んでいってくれんかね

凛「さて、と。衛宮くん! 本来私たちは敵同士だって、理解している?」

士郎「敵同士?」

凛「さっきまでは衛宮くんは聖杯戦争を知らない素人だった。だから、管理者として案内をしただけ」

凛「でも、私たちはマスターとマスター、サーヴァントを互いに所有しているの。やる事は一つよ」

士郎「ああ、そうか……」

セイバー「ぽよぽよ。明日からは敵同士となるでしょう。その時、私は容赦をしません」

カービィ「ぽよ。ぽよいっ」

凛(本当は、こんな大口叩けるような状態じゃないんだけど。こうでも言わなくちゃ、こいつ、分からないだろうし)

セイバー「…………ただその前にもう一度だけ頭を撫でさせてもらいたい」

カービィ「ぽよ?」

凛(……結果オーライ、とは言えないかな?)


「くすくす……くすくす……」

カービィ可愛い

士郎「笑い声……?」

凛「衛宮くん、坂の上!」

「こうして会うのは二度目だね、お兄ちゃん」

「――――――――」

士郎「女の子……君は」

セイバー「マスター、下がって! あのサーヴァントは……!」

凛「桁違いの、サーヴァント!」

「初めまして、トオサカリン。私はイリヤ」

イリヤ「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン、と言えば分かるかしら?」

凛「アインツベルンのマスター……! なるほど、見合う大物を用意してきたわけね!」

イリヤ「やっとお兄ちゃんもサーヴァントを召喚したみたいだけど」

イリヤ「私のバーサーカーには、敵わないでしょう?」

イリヤ「リンのサーヴァントも……」

カービィ「ぽよ!」

イリヤ「かっ……かわいいいいい!」

イリヤ「それ、サーヴァントよね? リンのサーヴァントなの?」

カービィ「ぽよ?」

凛(ぽよぽよ……なまじ見た目が可愛いから、女の子殺しになるのね)

イリヤ「決めた! 私、そのサーヴァントを貰うわ」

凛「貰うって……冗談じゃない!」

イリヤ「バーサーカー、あのサーヴァントは殺しちゃ駄目だよ?」

イリヤ「それ以外はみんな、殺しちゃえ!」

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」ドンッ

カービィ「ぽよ!」

セイバー「ぽよぽよは後ろに、相手は私が!」タンッ

士郎「セイバー、待て!」

凛「駄目よ、衛宮くん! あんなのに突っ込んだら、死んじゃうわ……!」

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」ブオン

セイバー「ハアアアッ!」ブン

ガキャン! ギャン!

カービィ「ぽよー!」

凛「ぽよぽよ、駄目よ、待って!」

カービィ「ぽよっ……」

凛(フライパンはもう無い、それに、ぽよぽよはランサー戦の疲労がまだ回復していない!)

凛(その状態で、アレを相手させるのは危険すぎる! つまり……)

凛(今のぽよぽよは、涙がでるほど役立たず!)

カービィ「ぽよ! ぽよっ! ぽーよぽーい!」フリフリフーフー

凛(飛んでいる仕草、息を吐く仕草……呼吸でも戦えると言いたいの?)

凛(冗談! それがもし立派な攻撃手段だったとして、スピードが足らないのよ)

凛(呼吸攻撃が届く位置に行く頃には、叩き落される!)

イリヤ「あはは、やっちゃえバーサーカー!」

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」ブン

ドガッ! バラバラ……

士郎「バーサーカーの岩の剣が、地面を抉った……!」

凛「あんなの食らったら、いくらセイバーでも……!」

カービィ「ぽよ!」テケテケ

凛「あっ! こら! ぽよぽよ戻りなさい!」

セイバー「ぽよぽよ! 出てきてはいけない――――グッ!」

カービィ「ぽよー!」スゥウウウ

凛(吸い込み攻撃? 駄目、ランサーの所為で疲れきっている今、それより重いバーサーカーを吸い込むなんて)

カービィ「ぽよい!」パクッ

凛(バーサーカーの攻撃で散らばった破片を吸い込んだ? こんな時まで、食い意地優先!?)

カービィ「ぽよ……ぽよ……」ジー

イリヤ「あはは、勝てるわけないわ! 私のバーサーカーはギリシャ最強の英雄なんだから」

凛「ギリシャ最強の……まさか、ヘラクレスを!?」

イリヤ「そうよ。その魔物はヘラクレス。セイバーのサーヴァントなんかとは、格が違うんだから」

セイバー「くっ! ぽよぽよは、私が……!」

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」

凛「ぽよぽよ! 戻れ、戻りなさい!」

士郎「セイバー!」


カービィ「ぽよ……」ジー

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」グォ

セイバー「クッ……!」ヒュン


カービィ「ぽよ!」

ぴゅん――――

凛(ぽよぽよ、口に入れた瓦礫を……アレは、星――――)


バシン!

バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■――――!」

イリヤ「え……何!?」

士郎「ぽよぽよが吐いた何かがバーサーカーに当たって……」

凛「星が、バーサーカーを怯ませた!」

カービィ「ぽよ!」

セイバー「今! ぜぇあああああああ!」ヒュ


ザン!

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」


凛「やった、一太刀入った!」

セイバー「まだァ!」ブォン

ザシュ!

バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■■――――!」

イリヤ「バーサーカー!」

スマブラなら「ハーイ☆」ってアピールするからな

士郎「セイバー!」

セイバー「……マスター、まだ来てはいけない!」

カービィ「ぽよ……!」

凛「……そんな、嘘」


バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」


凛「セイバーの太刀を受けて、無傷!?」

イリヤ「……ふふ、あはははは。あー、おっかしい。ヘラクレスがそんな攻撃で倒されるわけないじゃない」

イリヤ「その、ぽよぽよのサーヴァントには驚かされたけれど」

イリヤ「バーサーカーは最強のサーヴァントなんだよ」

セイバー「……マスター。後ろに。ぽよぽよ、もう一度、あの援護をお願いします」

カービィ「ぽよ!」

士郎「そんな……逃げるんだ、セイバー!」

凛「……いいえ、ここで戦うのよ。逃げても、アインツベルンは追ってくる」

凛「逃げたいなら、一人で逃げなさい」

士郎「……俺も、戦う」

凛「マスターを狙うのよ。バーサーカーは、私たちじゃあ勝ち目が無い」

凛「どうにかして、アインツベルンを人質に取る。それしかない」

凛「……最悪、殺しても」

士郎「それは駄目だ!」

凛「ぽよぽよ、セイバー。バーサーカーをお願い」

カービィ「ぽよい!」

セイバー「心得た」

凛「衛宮くん、これが聖杯戦争なのよ!」

イリヤ「作戦会議は終わった? じゃあ、行きなさいバーサーカー」

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」

凛(とは言ったものの、あのバーサーカー……)

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」ブンッ

セイバー「ハアッ!」

カービィ「ぽよ! ぽよ!」パピュン

凛(ぽよぽよとセイバーを相手にしながら、アインツベルンを守っている! 突撃する隙が無い!)

凛(私のガント撃ちなんか目晦ましにすらならないだろうし、対魔力の高いセイバーはともかくぽよぽよに当たったら……)

士郎「おい、遠坂、いつ行くんだ!」

凛「考えてる!」

セイバー「フッ! はあっ!」

カービィ「ぽよ!」テケテケ

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」

凛(早く、早くどうにかしないと、ぽよぽよが!)

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」ギュオン

セイバー「ッ――――ぽよぽよ、危ない!」

凛「ぽよぽよ!」

カービィ「ぽよよっ!」アワアワ

ガチン!

セイバー「……無事ですか、ぽよぽよ」ギチギチ

カービィ「ぽ、ぽよ……」

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」グン

セイバー「ぐうっ!?」ギチィ

士郎「セイバー! くっ……そおおおおおおお!」ダッ

凛「衛宮くん! ダメ!」

士郎「やめろおおおおおお!」

セイバー「マ、スター!」

バーサーカー「■■■■■■■■■■――――!」ギラ

びゅん ぐちゃ

凛「え……」

セイバー「マスター……?」

カービィ「ぽよ!」テケテケ

イリヤ「……なに、それ」


士郎「――――――――」


カービィ「ぽよ! ぽーよ!」ペチペチ

セイバー「マスターーーーーーーーー!」

凛(衛宮くん……千切れて……)ゾワ

イリヤ「……面白くない。こんなの、ぜんぜん」

イリヤ「バーサーカー、帰るよ!」

セイバー「……待て、アインツベルン! バーサーカー!」

イリヤ「リン。ぽよぽよ、次に会うまで預けておくわ。じゃあね」


くすくす……くすくす……

セイバー「くっ…………マスター!」

セイバー「マスター、マスター!」

カービィ「ぽよ、ぽよ……」ペチペチ

凛「……無理よ、お腹、ばっさりだもの。ほぼ即死でしょうね」

セイバー「リン! マスターを、助けてください」

凛「私は神様じゃないのよ……もう、それだけの奇跡を起こせる宝石なんて……」

凛「……なんで、セイバー、まだいるの?」

カービィ「ぽよよー……」ペチペチ

セイバー「……それは、マスターがまだ、生きているから……! 凛、これを!」

凛「そんな、なにこれ……。衛宮くんのお腹が、勝手に治っていく」

セイバー「これは、どうして……」

凛「分からないわ」

カービィ「ぽよぽよ、ぽよ!」ペチペチ

凛(……流石に、ぽよぽよのペチペチのおかげって事は、無いわよね?)

凛「帰りましょう、治っていくと言っても、ちゃんと手当てしないと」

衛宮邸・士郎の部屋。

凛「セイバー。衛宮くんの様子はどう?」

セイバー「呼吸は落ち着いてきました。明日になれば、恐らく目を覚ますかと……」

凛「そう……ごめんなさい、止められなくて」

セイバー「いえ、マスターが勝手に起こした行動ですから……ぽよぽよは?」

凛「向こうに置いてきたわ」

セイバー「もしよろしければ、言伝をお願いできますか?」

凛「ええ、良いわ」

セイバー「あなたの援護のおかげで、私は助かりました。感謝します」

凛「確かに、伝えておくわ。セイバーはこのままここにいる?」

セイバー「はい。そうするつもりです」

凛「そう。私も、今日はここに泊まっていくわ。敵が来たら、セイバーだけで対応できないと思うし」

セイバー「……問題無いでしょう」

凛「そ。じゃあ、また明日」

凛(即死級の傷が、あっと言う間に塞がった。衛宮くんの体の所為か、ぽよぽよの仕業か……)

凛「ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ! ぽよ、ぽよ……」

凛「衛宮くんの事なら、心配無いわ。たぶん、生きてる」

カービィ「ぽよ……」

凛「……ねえ、ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ?」

凛「私、ぽよぽよの事を、何も知らないのね。今日、勇敢なぽよぽよを見て、びっくりしたわ」

カービィ「ぽよ」

凛「セイバーの言葉通りかもしれない。あなたは歴戦の戦士で、そんなあなたが弱いのは私の所為」

凛「吸い込んだ瓦礫が一つの小さな星になって、相手に向かって吐き出すなんて……分かりっこないんだけどさ」

凛「あれは、どんなものでも吸い込んだらできるの?」

カービィ「ぽよ、ぽよ」ウンウン

凛「そう。ぽよぽよは、もっと色んな事ができる?」

カービィ「ぽよ? ぽよ!」

凛「……あるのね。もっと。私、頑張ってそれを見つけるわ。ぽよぽよ、私の事を助けてくれる?」

カービィ「ぽーよ!」

凛「ありがとう、ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ」テケテケ

凛「ぽよぽよ?」

カービィ「ぽよ!」

すすす、くるん、ぴょん、ぽよん、すすす、くるん、ぴし

カービィ「ぽよ!」

凛「ダンス……。ふふ、それは、戦いには使えないんじゃないかしら」

翌日。

チュンチュン

凛「………………ん、ん」モソ

凛「……………………ああ」

凛(……たしか……衛宮くんチに、泊まったんだっけ……?)

カービィ「ぽぺー……ぽゆー……」スピー

凛「…………ぎゅー、にゅー……あるかな……」

カービィ「すぴー」



凛「おはよう、セイバー」

セイバー「リン。おはようございます」

凛「士郎はまだ?」

セイバー「はい。お腹が空きました」

凛(……ぽよぽよが、増えた)

衛宮邸・居間。

スス……

士郎「つつ……うわ! と、遠坂」

凛「おはよう、衛宮くん。気分はどう?」

セイバー「おはようございます、マスター」

士郎「セイバー……そうか、昨日のは、夢じゃあなかったんだな……」

凛「その事で、話があるの。座ってくれる?」

士郎「ああ……ぽよぽよは?」

凛「部屋にいるわ。お腹が空いたって言うから、冷蔵庫の物を勝手に借りて食べさせた。あとセイバーも」

凛(結構使っちゃったけど……)

セイバー「リンの料理は、大変美味しかったです」

士郎「そうか。それで、話って?」

凛「昨夜のマスターの事よ……イリヤスフィール・フォン・アインツベルン――――」

凛「……だから、これからもあいつは狙ってくるかもしれない。これからも、気を付ける事ね」

士郎「あれが、また……」

セイバー「大丈夫です、マスター。この私が、命に掛けてあなたを守りましょう」

凛「そう言う事。だから、衛宮くん。今度からセイバーの邪魔になるような事をしちゃだめよ」

テケテケテケテケ

カービィ「ぽよよーい!」

凛「あら、ぽよぽよ。食べ終わったの?」

カービィ「ぽよ、ぽよ」フリフリ

セイバー「綺麗に食べましたね、ぽよぽよ」

凛「衛宮くん、食器ありがとう。まあ、後はセイバーからたっぷり叱ってもらうと良いわ」

士郎「叱ってもらうって……俺は何も間違った事はしていないぞ」

凛「大間違いよ! ……じゃあ、私たちは帰るわ。ここにいると、面倒でしょう?」

士郎「あ、じゃあ見送るよ」

凛「良いわよ、別に。行くわよ、ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ!」

凛「見送り、良いって言ったのに」

士郎「俺なりの礼だよ。昨日助けてくれた、お礼」

凛「お礼?」

士郎「俺に、聖杯戦争のルールとか、色々教えてくれただろう? ありがとうな」

カービィ「ぽよい」エッヘン

凛「……はあ、どういたしまして」

カララ……

凛「あのね、衛宮くん。これからは私の事を人間と……」

セイバー「ぽよぽよ、お達者で。もし次に会う事があれば、また遊びましょう

士郎「ぽよぽよ、気を付けてな」

カービィ「ぽよい!」

凛「……ぽよぽよを! まともな生き物として見ない方が良いわよ」

凛「さようなら。行くわよ、ぽよぽよ」

遠坂邸。

凛「ぽよぽよ。私は学校に行くけど、分かっているわね?」

カービィ「ぽよ!」

凛「後ろから、いつもより高く飛ぶのよ」

カービィ「ぽい!」

凛「はいフライパン」

カービィ「ぽぉ……よい」

凛「じゃあ、行くわよ」

カービィ「ぽよ!」




「おいまたあのUMAだ!」

「なんだよ二日連続って! カメラ持ってくればよかった!」

「昨日より高くに飛んでるー!」

綾子「見ろよ遠坂、ほら、ほら!」

凛「ええそうねふしぎねー綾子」

穂群原学園。

凛(ぽよぽよの事、学校中の噂になっちゃった……どうしよう。でも、どうしろってのよ)

凛(人形として過ごすように言いつけてぽよぽよを持ってくるのも考えたけど、ぽよぽよが耐えられるとは思えなかった)

凛(何より私がそんなものを学校に持ってくる趣味の女だと思われるのが嫌だ!)

凛(……これ、もしかして、ぽよぽよのマスターが私だとバレたら魔術協会に何か言われるのかしら)

凛(それは、面倒ね……)

士郎「あ、おい、遠坂」

凛「…………」

士郎「おい……遠坂?」

慎二「よォ、衛宮。ん? なんだ、遠坂に興味が――――」



凛(あの、馬鹿……)

なんか展開的に忘れんぼしたけどまあいっか。

放課後。

凛(衛宮くんは大体、放課後遅くまで居残る。あの時もそうだった)

凛(そしてこの時間、この校舎に人が通る事は少ない)

凛(……乱暴だけれど、あのままほったらかしにしたら、そっちの方が危ない)

凛(だから…………)

士郎「あれ? 遠坂、まだこんなところに居残っていたのか」

凛「……私が昨日言った言葉の意味を、分かっていないみたいね。衛宮くん」カツン

士郎「遠坂……?」

凛「言ったはずよ。貴方と私は敵同士って。なのに、どうしてサーヴァントを連れていないの?」カツン

士郎「だって、セイバーは姿を隠せないんだ」

凛「それでも、学校を休むとか、手段はあったはずよ……そうやって、手ぶらでマスターが出歩いているとどうなるか」カツン

士郎「……おい、遠坂」

凛「教えてあげるわ」キィイン

凛(ガントで撃ち倒せば、暫くは風邪で寝込むでしょう。衛宮くん、恨まないでね)

ドギュン!

士郎「やめろ、遠坂――――」

ドギュンドギュン!

凛「逃げるな――――」

ドギュンドギュンドギュン!

士郎「大体遠坂だって、ぽよぽよを連れていないじゃないか――――」

ドギュンドギュンドギュンドギュン!

凛「居るわよ――――」

ドギュンドギュンドギュンドギュンドギュン!

凛(一応屋上に)



カービィ「すぴー……ぐー……」

士郎「こんな人目に付く所で、魔術なんか使ったら!」

凛「でも、今ここには誰もいない。私と、衛宮くん以外は」

士郎「くっ! 構成材質、解明。基本骨子、解明! トレース・オン!」

凛「そんな魔術で!」

ドギュンドギュンドギュンドギュンドギュンドギュンドギュンドギュンドギュン!

パラパラ……カラン

凛「ちっ、耐えられた……」

士郎「あ、危ない……遠坂、やめるんだ!」

凛「うるっさいわね、いい加減諦め」


「きゃああああああああああああああ!」


カービィ「ぽやう!? ぽよ?」

士郎「い、今のは!」

凛「悲鳴……下から」

士郎「行かなくちゃ!」ダッ

凛「あ、こら待て! 逃げるなー!」



「…………」

士郎「これは……」

凛「……なんて事を。魔力の源、生命力が吸い取られているわ」

士郎「気を失っているだけじゃないのか?」

凛「外見は無事でも、中身が駄目な事ってあるじゃない。衛宮くんの方が、知ってるでしょう」

凛「犯人はそこのドアから逃げたみたいね。サーヴァントか、そのマスターか……」

士郎「でも、この子は?」

凛「放っておけばこの子は死ぬ……どいて。これくらいなら私でもどうにかできる」スッ

凛「…………」

士郎(祈るように目を閉じて……。この姿……最近、どこかで)

凛「ええい、気が散る! 流れが鬱陶しい! 衛宮くん、そこのドア閉めて!」

士郎「あ、ああ」

士郎(このドアを……でも、どうして開けっ放しに)

キラン

士郎(何かが、通っていく。遠坂目掛けて、何かが。守らなくちゃ――――)スッ



――――ぽよおおおおおおおおおおおおおお!」

じゃらららら! ビン!

カービィ「ぽよっ!」ペタン

凛「えっ? ぽよぽよ!?」

士郎「へ……え?」


「…………っ」クイッ


カービィ「ぽよ……ぽよい!」コロン

じゃらららららら…………

凛「なに? どうしたの?」

士郎「分からん! でも、見えない何かが遠坂に向かって飛んできた!」

士郎「音からして鎖……鎖で繋がれた暗殺の道具だ! その鎖の上に……」

カービィ「ぽよ? ぽよ?」キョロキョロ

士郎「偶然ぽよぽよが落ちてきて、鎖を下敷きにしたんだ。おかげで遠坂は」

カービィ「ぽよ?」

士郎「それが引っ張られて、上にいたぽよぽよが転んだ……遠坂を殺すのは諦めたらしい」

凛「まさか、サーヴァントがまだ近くに!」

士郎「探しに行く! 遠坂はその子を頼む!」タタタ

凛「ああ、ちょっと! 無謀なんだから、あのバカ……ぽよぽよ、お願いできる?」

カービィ「ぽよい!」テケテケ バタン



凛「……ああちょっと待ってあの二人に行かせて大丈夫なの……」

士郎「くそ、何処だ!」

士郎(校舎近くの森に逃げ込まれた。時期が時期だから枯れ木ばかりで視界は通るとは言え、これじゃあ!)

じゃらららららら!

士郎「また――――」

カービィ「ぽよー!」ピョン

じゃらん!

カービィ「ぽえ!」クイ

ビィン……!

士郎「ぽよぽよ! それ……まさか、掴まえたのか?」

カービィ「ぽよ! ぽよ!」フリフリ

士郎「あっちにいるんだな、方向さえ分かれば……!」


「…………」クイッ

カービィ「ぽよ――――」ヒュ

士郎「よし、ぽよぽよ……あれ? ぽよぽよ? 何処に行った!?」

カービィ「よおおおおおおおおおおおお」ビューン


「…………フッ!」ヒュン


じゃらららら!

カービィ「ぽよ……ぽよっ!」クルン ガシッ

カービィ「ぽよっ」スタッ

カービィ「ぽよ! ぽよぽーよ! ぽーよー!」グイグイ


「…………」スッ……


カービィ「ぽよ?」

「……驚きましたね。私の暗器を見破るばかりか、掴まえてしまうなんて」

「その小さな体の何処にその力があるのでしょう」

カービィ「ぽーよ! ぽーよ!」フリフリ

「なにを言っているのかさっぱりわかりません。しかし……」

カービィ「ぽよ?」

「なんて、愛らしい……小さくて、愛嬌があって……」

カービィ「ぽよ」

「……羨ましい。私も、あなたのような生き物であったなら」

カービィ「ぽよ!」

「ハッ……。私は一体、敵のサーヴァント相手に何を……すみません、忘れてください」

カービィ「ぽよ? ぽよ!」

「……あなた相手では、相性が悪いようです。今日は、引く事にしましょう」クイッ

カービィ「ぽよっ」パッ

「…………」ヒュン! ヒュン……

カービィ「ぽよ……ぽよ、ぽーよ」フリフリ

士郎「ぽよぽよー! どこだあ!」

凛「ぽ、ぽよぽよー。どこにいるのー」

士郎「遠坂、もっと声を出せ! ぽよぽよに届くように!」

凛「できるかー!」

カービィ「ぽよ!」

凛「ぽ、ぽよぽよ! 良かった、無事だったのね!」ギュッ

カービィ「ぽよー!」

士郎「良かった、ぽよぽよ……そうだ、相手の姿は? 見たのか?」

カービィ「ぽよ」ウンウン

凛「どんなサーヴァントだったか、分かる?」

カービィ「ぽよい」ピョン テケテケテケ

カービィ「ぽよー……ぽよ!」テケテケ ヒョイ

凛「大きな葉っぱ? それを、どうするの?」

カービィ「ぽよ!」

凛・士郎(……葉っぱで目隠しをしているようにしか見えない)

凛「今日の所は、もうあのサーヴァントは襲ってこないわ。でも、早く帰りなさいよ、衛宮くん」

凛「毎日こんなに遅いと、セイバーが黙っちゃいないんだから」

士郎「ああ。遠坂は、一人で大丈夫か?」

凛「少なくとも、衛宮くん一人よりは安全ね」

士郎「そうか、なら安心だな。じゃあ、また明日」

凛「だからっ……もういいわ。また明日」

士郎「ああ。またな、ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ」

凛「じゃ、帰りましょう、ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ!」



凛(……まあ、ぽよぽよは上で風船になってもらってるんだけど)

カービィ「ぷー」フワフワ

ウオーアレガウワサノUMAカ トンデルー

夜・遠坂邸。

カービィ「ぽーよ……」ウトウト

どすん!

カービィ「ぽよっ。ぽよ? ぽよ?」キョロキョロ

凛「…………」ムスッ

カービィ「ぽよー?」

凛「……ああ、ごめんね、ぽよぽよ。起こしちゃった?」

カービィ「ぽよー!」

凛「ごめんなさい。ちょっと……ね」

カービィ「ぽよ?」

凛「…………綾子、どうしてあなたが」

カービィ「ぽよ、ぽよー……」

凛「……大丈夫よ、ぽよぽよ。魔術師は、こんな事では動じないんだから……!」

カービィ「ぽよ」

翌日。

凛「ぽよぽよ。起きなさい、ぽよぽよ」

カービィ「ぽー……ぽよ?」ムク

凛「ちょっと早めに出るわよ。おきなさい。10分以内に朝食を食べる事」

カービィ「ぽよ!? ぽよ」テケテケ

凛「いい、急いでも散らかしちゃだめ」

カービィ「ぽよーい……」ゲッフ

凛「…………まあ、そうねぽよぽよにかかれば一瞬で綺麗に平らげるわね」

カービィ「ぽよ!」

凛「なら、行くわよ。はいフライパン

カービィ「ぽよ……ぽよ、ぽよぽよ?」

凛「ん? ちょっとね、衛宮くんの家に。用があるから」

カービィ「ぽよい!」

衛宮邸。

士郎「まて、待て、待ってくれ、待ってくれ遠坂」

凛「あら、何かしら衛宮くん?」

士郎「なんだって、俺と学校に行こうと言い出す!」コソ

凛「そんなの、話があるからに決まっているじゃない」コソ

桜「あの……先輩」

士郎「いや、ちょっと。ちょっと、待ってくれ」

凛「今日から、衛宮くんと一緒に登校する事にしたのよ。聞いてなかったかしら」

桜「えっ……そんな話……」

凛(……言いなさい、言いなさい!)

士郎(と、視線で語っている……)

士郎「あ、ああ、そう言えばそうだった! ごめん、最近色々あったからさ、すっかり忘れてた」

桜「あ……そう、ですか……」

セイバー(ぽよぽよ……ぽよぽよ……あ、いた! ぽよぽよ、私です、セイバーです!)ブンブン

桜「私……先に行っています」タッ……

士郎「あ、ちょ、桜っ……ああ、くそっ」

凛「さて、あの子は説得完了として、セイバーは何? 私が来る前からお出迎えって事は、何かあるんでしょう?」

士郎「……セイバーが、学校までついて行くって言い出して」

凛「それで説得できずに桜も交えて立ち往生? 情けない」

士郎「うぐっ」

凛「セイバー、ちょっといいかしら」

セイバー「なんでしょう、リン」

凛「人と話す時は真上じゃなくてその人を見なさい」

セイバー「しかしぽよぽよが私を見ている」

凛「衛宮くんとの事なんだけど」

セイバー「私は何と説得されようと揺らぎません。一昨日の事、そして昨日の事。シロウはまるで分かっていません」

凛「ねえセイバー。たとえば衛宮くんのような素人が、こんな戦争を無警戒に歩くと思うかしら?」

凛「素人であればあるほど、自分の身を守る手段は欲しいもの……違うかしら?」

凛「逆に、警戒が薄く見えれば見えるほど、相手からすれば警戒してしまう」

凛「姿を消せないセイバーがついて行くのは、かえって逆効果よ」

セイバー「しかし……」

凛「……もし了承してくれたら、ぽよぽよに触らせて上げる」

セイバー「シロウ、お気を付けて」

士郎「おいっ!」

凛(買収は交渉の基本……ってね)

セイバー「ああ、ぽよぽよが私に手を振っています」



カービィ「ぷーい、ぷーい」ジタバタフリフリ

士郎「それで、話って?」

凛「……綾子の事は、聞いているかしら」

士郎「ああ藤ねえに聞いた。昨夜帰らなかったと思えば、ぐったりした様子で見つかったって……」

凛「意識はおぼろげで、警察は中毒症状扱い……でもね、間違いなく、サーヴァントの仕業よ」

士郎「まさかそれって、昨日のあいつじゃ」

凛「十中八九ね……ぽよぽよの事で、マスターが結界の発動を急がせたのよ」

士郎「結界?」

凛「思い当たる節があるんじゃなくて? 校舎全体を囲うように、結界が張られている」

凛「一度発動すれば……昨日の生徒や、綾子のように結界内の人間の生命力を吸い尽くす。そうして魔力をかき集めるつもりよ」

士郎「あの不自然な甘ったるい違和感か……最近、強く感じてきたから変だと思っていたけど」

士郎「って、そんな物が発動したら!」

凛「ええ。……人が多くなってきたわ、続きはお昼休み、屋上で」

士郎「あ、おい、遠坂……」

放課後・穂群原学園屋上。

凛『お昼休み、屋上で』

士郎『あ、おい、遠坂……』

凛「さて衛宮くん。そのような事を伝えたはずなんだけれど、それをすっぽかした事に対して言い訳は?」

士郎「誠に申し訳ございませんでした」

カービィ「ぺぽーい」テケテケ

凛「数十人の命が奪われる結界発動の阻止と、今朝の事で可愛い後輩に言い訳するの、どっちが大事なの」

凛「まあ、良いわ。どうせ動くのは今からなんだから」

凛「結界発動阻止とは言ったけど、実際にできるのは発動を遅らせるくらいでしょうね」

カービィ「ぽよ、ぽよ」テケテケ

士郎「遅らせる、だけか?」

凛「これだけの大規模な結界を張れるのは、サーヴァントの力だけよ。それも、宝具級……」

士郎「宝具?」

凛「要するに強烈って事。優れた魔術師でも、結界を解除するのは不可能よ」

士郎「それで、「遅らせる」なのか……」

凛「結界は一度張られると、あちこちに「呪刻」を作りながら広がっていくの」

凛「呪刻は新たな呪刻を作り、結界を広げて、やがては対象を包みこむ」

凛「だからそれを破壊すれば、一時的にだけど結界を弱める事ができる」

凛「まあ、全部を破壊しようとしても、他の呪刻が新たな呪刻を作っちゃうから、間に合わないんだけどね」

士郎「じゃあ、その呪刻はどこに?」

凛「それが、さっぱり。私でも、神経を研ぎ澄ませて、一つ一つ潰していかなくちゃならない」

凛「だから、間に合わないのよ」

士郎「じゃあ、俺なんかもっと……」

凛「でも、衛宮くんはそう言ったセンサーが敏感と言うか……違和感、感じるんでしょ?」

士郎「ああ、まあ」

凛「そんな場所を手当たり次第に行けば、一日一個くらい潰せるんじゃない?」

士郎「途方も無いな……ぽよぽよは使えないのか?」

カービィ「すー……ぴー……」

凛「あれが使い物になると思う?」

士郎「…………うーん」

士郎「遠坂、ここはどうだ?」


凛「ビンゴ! 早速壊すわ!」ぱきん!

カービィ「ぽよー」テケテケ


士郎「遠坂、ここだ」

凛「ここも当たりね。なによ衛宮くん、結構精度高いじゃない!」ぱきん!

カービィ「ぽよ!」テケテケ


士郎「遠坂、こっちも」

凛「この辺は集中的に作られているみたいね……」ぱきん!

カービィ「ぽよ……」テケテケ

コツン

カービィ「ぽよっ!? ぽよ、ぽよ……」フラフラ

カービィ「ぽよっ」パタッ ぱきん!

カービィ「ぽよ?」キョロキョロ

凛「はあっ。結構、壊したわね。もう、他に気配は?」

士郎「いや、特に感じない。もう殆どないみたいだ」

凛「そう。まあ、一日でこれだけ壊せれば上出来ね。相手の予想を大きく上回った数を壊せたはずよ」

士郎「なら、暫くは」

凛「それでも、大本を叩かないとどうにもならないでしょうけど」

士郎「大本って、やっぱり、サーヴァントだよな」

凛「或いはマスター。そちらの方が、楽そうだけど」

士郎「楽そうって、どう言う意味だ?」

凛「こんな結界、他の魔術師の目も憚らず張っちゃうような馬鹿よ。焦って、尻尾を出すに違いないわ」

凛「マスターが張らせたのかサーヴァントが勝手に張ったのか……どっちにしても、これだけ作戦を狂わされたらね」

凛「まったく、こんな面倒な事をさせて……出てこなかったら、こっちから探し出して、可能な限りの苦しみを……」

士郎「おいおい、遠坂……」

カービィ「ぽへー……ぽよ……」スピー

士郎「ぽよぽよ、疲れて寝ちゃったみたいだな」

凛「勝手に走り回ってドタバタしてただけだけどね。邪魔しなかったからまあマシね」

凛「じゃあね、衛宮くん」

士郎「ああ、また明日。ぽよぽよもな」

カービィ「ぽよ!」フリフリ

凛「さて……じゃあ、ぽよぽよ。急いで家に帰るわよ」

カービィ「ぽよ?」

凛「準備は今日中に終わらせたいのよ。これから行動を共にするんだから、拠点は一緒の方が良いわ」

カービィ「ぽーよ?」

凛「とにかく、急いで帰るの!」

カービィ「ぽよ!」スゥウウウウウウウウ

カービィ「ぷー」フワフワ

凛「よし、行けぽよぽよ!」ピョン

カービィ「ぷー」フワフワ

遠坂邸。

凛「これ入れて……これも入れて……」

凛「これを入れてこれも入れて……」

凛「これを入れてこれも入れて……良し!」

カービィ「ぽよ!」

凛「荷造り完了っ。ぽよぽよ、ちょっとこれ、持ってくれる?」ヒョイ

カービィ「ぽよ――――」

どすん。

凛「どう、ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ! ぽよ! ぽよぽよ! ぽよぷー!」ジタバタジタバタ

凛「あー……無理があったか、流石に。んしょっ!」ヒョイ

カービィ「ぽよ! ぽーよー! ぷー!」ブンブン

凛「あはは、ごめん、ごめん。仕方が無いわ、徒歩で行きましょう」

カービィ「ぽよぽ!」

凛「怒らないでって。ほら、行くわよ」

衛宮邸。

凛「前にも見たけど……まあ立派なお家だこと。空き部屋の一つ二つあるでしょうね、きっと」

カービィ「ぽよ」

凛「呼び鈴は……これね」ピンポーン

カービィ「ぽよ!」プクー

カラカラカラ……

セイバー「シロウ? ……リン、どうしたのですか、こんな時間に」

カービィ「ぽよ」ピンポーン

凛「ちょっとね。って言うか、士郎はどうしたのよ」

ピンポーンポンポーン

セイバー「それが、帰ってこないのです」

ピンポンピンポンピンポンピンポン

凛「うるさいぽよぽよ!」

カービィ「ぽよっ!」

セイバー「ぽよぽよ! そんな所にいたのですか!」

セイバー「確かに、シロウとは別れたのですね?」

カービィ「ぽよぽよ」

凛「ええ。だから、真っ直ぐ帰って来てると思ってたんだけど」

セイバー「まさか、戦闘に巻き込まれたのでは」

カービィ「ぽよー……」

凛「もしそうならセイバーを呼ぶでしょう。ちゃんと言い付けたのよね?」

セイバー「確かに。シロウも、納得してくれました」

カービィ「ぽよ、ぽよ」モゾモゾ

凛「なら、大丈夫よ。流石の士郎でも、いい年なんだから」

セイバー「だと良いのですが……」

凛「待つしかないわ……」

カービィ「ぽーやっ。ぽよぽよー」ジタバタ

セイバー「ぽよぽよ! 私の腕の中は不服だと言うのですか!」

凛「そりゃあまあセイバーが警戒する敵サーヴァントですものね」

士郎「ただい……まっ!?」

セイバー「シロウ、遅かったですね」

凛「またどこかで戦闘に巻き込まれたんじゃないかと心配していたのよ」

カービィ「ぽよ!」

士郎「いや、これには事情があって……そうだ、ちょうど良かった。それについて、遠坂にも話があったんだ……」

士郎「……なんで、ここに遠坂とぽよぽよがいるんだ?」

凛「あら、いちゃ悪いかしら」

セイバー「ぽよぽよは居ても良いと思います」ナデナデ

カービィ「ぽよ」

士郎「……うんまあ、話が通じるとは思わなかったけどさ。流石になんでさ」

衛宮邸・居間。

士郎説明中。

凛「……なるほどねえ。慎二がライダーのマスターで、協力の提案を持ち掛けられたけどとりあえず振った」

凛「柳洞寺にマスターとサーヴァント。ライダー曰く、魔女……キャスターのサーヴァントね」

セイバー「柳洞寺は霊脈。そこを拠点にするのは、確かに合理的です」

凛「しかも自分に有利になるような結界まで張って……」

凛「更に魔力が感知できなかった慎二がマスターとは別に、私が以前から魔力を感じていたマスターがいる……」

凛「一気に。周囲にマスターとそのサーヴァントが、三人増えたわけね」

士郎「ああ。慎二はそう言っていた。口ぶりからして、当面は敵対するつもりはなさそうだ」

士郎「ライダーにも会ったけど……一応、見た目よりはまともな奴だった。ただ……」

凛「ただ?」


ライダー『…………あのピンクのサーヴァントは』

士郎『ん……? ぽよぽよの事か?』

ライダー『いえ。柳洞寺に攻め込むならば気を付けて。そこに潜む魔女は、男を魅了する術に長けています』

士郎(……誤魔化してたけど、完全にぽよぽよの事だよなあ)

カービィ「ぽよ。ぺぷう」ホッ

凛「ただ、何よ」

士郎「いや。他のサーヴァントは、ランサーもヘラクレスも、如何にも英霊って感じなんだけど」

士郎「ライダーだけはなんだか感覚が違うと言うか……とても英霊には見えなかった」

士郎「ああ、そうだ! ぽよぽよが真似していた通りだったぞ。バイザーみたいなのを付けてた」

凛「ああ、それを葉っぱで真似したのね」

セイバー「なんですって! どうしてそれを私に見せてくれなかった、シロウ、リン!」

士郎「そんな事、言われても……」

セイバー「ぽよぽよ、私にもそれを見せてください。葉っぱはありませんが代わりの物を探して」

凛「話が終わってからでもできるでしょう。セイバー、座る」

セイバー「……はい」

凛「それで、ライダーが英雄に見えないと言う話ね。理屈は分かるわ」

セイバー「私には分かりかねるのですが。説明できますか?」

凛「サーヴァントってね、結構マスターに似た英霊が召喚されるのよ」

凛「高潔なマスターなら、サーヴァントもそれ相応の霊格を持ったサーヴァントが」

凛「心に傷を持ったマスターなら、同じように心に傷を負った過去を持つサーヴァントが呼び出される」

凛「歪な心を持ったマスターは、時に血を見るのが大好きな殺戮者……英雄とは呼べない怪物だって」

凛「そう言う意味では、慎二と似た英霊であるはずのライダーも、信用できないわね」

士郎「マスターに似た……」ジー

セイバー「英霊が……」ジー

カービィ「ぽよぽよ……」ズズズ

凛「ちっ、違うのよ! 別にそれに限った話じゃないし、全く別の性質を持ったサーヴァントが呼ばれる事だって!」

士郎「でもそれを呼ぶのは遠坂だしなあ」

凛「違うもん! ぽよぽよは私と同じくらいすごい英霊で、もっとこれからすごい事してくれるもん……!」

カービィ「ぷはう……」ホッ

凛「あんたもお茶なんか啜ってんじゃないわよなんか言ってやりなさいよぽよぽよぉ!」

凛「……取り乱したけど、どうするのよ。柳洞寺のマスター」

凛「セイバーは今すぐにでも討ち取りに行きたくて、士郎は反対」

凛「言っておくけど私も反対。まあ、私は今の所部外者だから数に加えなくても良いわ」

セイバー「シロウ。今までの休息は、この時の為に力を温存していたのではないのですか?」

カービィ「ぽよ、ぽよ」ゴソゴソ

セイバー「お代わりですかぽよぽよ。どうぞ」チョロチョロ

カービィ「ぽよ、ぽよ」ペコリ

セイバー「お気になさらず。危険を承知で、一体どこに飛びこめると言うのです」

士郎「その危険が、承知で飛び込むには尋常じゃないと、俺は言っているんだ」

セイバー「そこにいるマスターは、霊脈を使って魂の力を集め、自らを高めている!」

カービィ「ぽよ、ぽよ」ゴソゴソ

セイバー「今行かなければ、いずれ手に負えない……御煎餅ですか。どうぞ、ぽよぽよ」ヒョイ

カービィ「ぽよ、ぽよ」

セイバー「では私も一枚。……もぐもぐ、ところでシロウ、お腹が空いたのですが」

凛「士郎の勝ち……いや、ぽよぽよの勝ちね」

凛「さてと、話が一段落したところで、私の部屋を決めさせてもらえるかしら?」

士郎「……はい?」

セイバー「ぽよぽよの部屋は私と同じでかまいませんね?」

カービィ「ぽよ?」

セイバー「うっ……私は今、なんて汚い事を考えていたのだ」

士郎「待て、部屋を決めるってなんだ。って言うかその荷物は何だ!」

凛「泊まるんだから、荷物とか色々、必要でしょう? 当然じゃない。どこにしよっかなー」

士郎「ちょっと話を聞け! 良いか、今家はセイバーと言う居候を抱えて、もう藤ねえに説教を頂戴したばかりなんだ!」

士郎「その手前、お前はもちろんぽよぽよの事をなんて説明すれば良い!」

凛「協力するんだから、同じ拠点にいた方が色々と楽じゃない。違うかしら?」

士郎「だから説明をどうしたらいいかって……」

凛「工房くらいは自分のが欲しいわよね。フラスコとかビーカーって無い? 持ってこようにも割れちゃうから持って……」

セイバー「ぽよぽよ……私の部屋とリンの部屋、どちらが良いですか?」

カービィ「りん!」

セイバー「……そうですか」

士郎「遠坂! 俺はここに住んで良いなんて一言も言っていないぞ!」

凛「なかなか良い感じになってきたわねー。あ、そのエアコンどう使うの? 寒いと体に悪いから、憶えておきたいわ」

セイバー「リン、ぽよぽよはリンの部屋と一緒が良いそうです」

カービィ「ぽよ!」

凛「当然じゃない。って言うか、何勝手に持って行こうとしてるのよ」

セイバー「あと先ほど、ぽよぽよが喋りました。「りん」と」

凛「はあ? 何言ってるのよ。ぽよぽよ、凛って言ってみなさい?」

カービィ「ぽよ」

凛「ほら」

セイバー「……シロウ。部屋に関しては私からも要望があります。サーヴァントとして、シロウと同じ部屋で寝起きしたい」

凛「ぽよぽよと一緒にいられなくなったから?」

セイバー「そうです……違います! 断じて。前から、そのようにした方が良いと思っていたのです」

士郎「……ぽよぽよと一緒になれたなら?」

セイバー「それは無論ぽよ……シロウ、話を逸らさないで貰いたい!」

凛「うーん、なかなか色々揃っているじゃない。良い台所ね」

士郎「何をお前は当たり前のようにエプロンを来ているんだ……」

凛「だってぽよぽよがお腹空いたって言うんだもの、仕方ないじゃない」

カービィ「ぽよ」

セイバー「私もお腹が空きました」

士郎「それはさっきも聞いたよ。遠坂、本気でここに住む気か?」

凛「料理は当番制にしましょう。今日は引越しの挨拶代わりに、私が作ってあげる」

士郎「あ、そう……住むのね」

カービィ「ぽよ、ぽよ」ポンポン

士郎「ぽよぽよ……今家の中で俺の味方はお前だけだ」

凛「さて、何から作ろうかしら」

凛(嬉しい! 冷蔵庫と調理器具一式がそろっている事がこんなに嬉しいなんて!)

凛「料理しながらだけど、良いかしら」

士郎「間違って指を切ったりしなければ。どうした、遠坂?」

凛「さっきの柳洞寺の話だけど、やっぱり今は黙って見ていた方が良いと思うの」

凛「と言うのも、相手は柳洞寺のサーヴァントだけじゃないからよ」

セイバー「ランサー、ライダー……そしてバーサーカーの事ですね」

凛「ええ。たとえばセイバーが言うように柳洞寺に突っ込んだとして、その直後にバーサーカーに襲われたら、どう?」

士郎「逃げる間もなく……」

凛「間違いなくね。悔しいけれど、私たちとアインツベルンのマスターとの間にはそれだけの開きがある」

凛「なら、今はバーサーカーへの対応を視野に入れつつ、学校に結界を張ったサーヴァントをいぶり出す方がいいはずよ」

凛「もしかしたら、アインツベルンが柳洞寺に突っ込んで勝手にやられてくれるかもしれないし。あり得ないとはおもうけど」

セイバー「……分かりました」

凛「で、本題はここから。今分かっているサーヴァントはセイバー、ランサー、バーサーカー、キャスター、ライダー」

凛「ぽよぽよって、アサシンとアーチャー……どっちだと思う?」

カービィ「ぽよ、ぽやーう」

凛・士郎・セイバー(ここまで来てどちらでも無いような気がする)

ピンポーン

士郎「あ、桜かな。セイバー、ぽよぽよを頼む」

セイバー「心得ました。ぽよぽよ、こちらに」

カービィ「ぽよ」

凛「あ、あの子なら、私も挨拶するわ」

士郎「……あっ、言い訳を考えるのを忘れていた!」

凛「ぶっつけで行くしかないでしょ、ほら」

カービィ「ぽよ!」



桜「先輩、お邪魔し……」

士郎「お、お帰り桜……」

セイバー「お帰りなさい」

凛「お邪魔しているわ」

カービィ「ぽよ」

桜(……どうしよう、どっちから触れていいのか分からない……)

桜「遠坂、先輩……どうしてここに。その、エプロンは……」

士郎「これはだな、説明するとちょっと長く」

ギュウゥ

凛「今日からここに下宿する事になったの。言わなかったかしら、今朝。毎日一緒に行くって」

凛(士郎だけに任せたら何を言うか分からないからね。背中の肉をちょっと摘んで捻ってやればこんなもんよ)

桜「それ……こう言う、意味だったんですか……」

士郎「そう、遠坂にも暫く家にいてもらう事になったんだ。でもそれは少しの間の事で……」

ギュウウゥ

凛「これは私と士郎の二人で決めた決定事項なの。分かる? もうここには、お世話しに来なくても良いのよ、『間桐さん』」

凛(お願いよ。あなたならここで引いてくれるでしょう、桜……)

桜「分かるって、何がですか……」

凛「来られても迷惑なだけだし、来ない方があなたの為よ」

セイバー「大変ですね。ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ」

桜「……分かり、ません」

士郎「桜……」

桜「私には、遠坂先輩の仰る事が分からないと言いました」

凛「……ふうん」

桜「……あと、セイバーさんが持っているその人形……」

カービィ「ぽよ?」

桜「……じゃないみたいですね。その生き物も、よく、分からないのですが……衛宮先輩、これは……?」

セイバー「ぽよぽよです」

桜「え? セイバーさん……」

セイバー「この子はぽよぽよです」

桜「ひ、拾ってきたんで……」

セイバー「ぽよぽよです」

士郎「折れてやってくれ、桜」

桜「ぽ、ぽよぽよ……」

カービィ「ぽよ!」

士郎「驚いたな、桜があんなに強気に出るなんて……」

凛「言っている言葉の意味が、分からないはず無いと思うんだけど」

士郎「遠坂の言葉が悪すぎるんだよ。説得する気皆無じゃないか――――」

がらがらばーん!

カービィ「ぽよっ!」ビクッ

大河「しっろおー! ご飯食べに来たよー……って、ん?」

凛「こんばんは、藤村先生」

大河「遠坂、さん? どーしてここに?」

士郎「それは……「今日から下宿する事になったから」、かな……」

大河「あー、そう下宿。なるほど下宿ねーそっかー……って」

大河「下宿って何よ、士郎!」

カービィ「ぽやうっ!」ビクッ

大河「……えっ? さっきからこの声もなに? え?」

士郎(興味の矛先が逸れた……)ホッ

大河「なるほどねー。遠坂さんの家は改装中で、ホテルに泊まろうとしたら士郎が話を持ちかけて」パクパク

大河「それで下宿って事ねー、士郎も人助けが好きだからー」パクパク

大河「でも、本当にいいの? 士郎と一緒なんて」パクパク

凛「ええ、私は彼を信用していますから」

カービィ「ぽよ、ぽよ」モシャモシャ

セイバー「ぽよぽよ! いくらあなたでも、食べ物を独占する事は許しません!」

大河「でー……この子、ぽよぽよでいいんだっけ? 遠坂さんのペットらしいけれど、どんな生き物なのかしら?」

凛「外国の貴重な生き物なのだそうですが、私にもよく……」

大河「へー! こんな動物が世界にはいるんだねー」パクパク

凛(世界中をひっくり返しても出てこなさそうだけど)

カービィ「ぽよ、ぽよい……ぽよ!」

桜「お代わりですか? はい、どうぞぽよぽよちゃん」

カービィ「ぽよ!」モシャモシャ

セイバー「桜、私にもお代わりを」

桜「はい、セイバーさん」

大河「お、いっぱい食べるね! よっしゃじゃあ私も!」ガツガツ

士郎「食費が……家計が……」

凛「あの子が本気出せば、家が消えるわよ」

士郎「……消えたんだな、家」

凛「……キッチンが、半分」

大河「ご飯美味しかったよ、遠坂さん。当番制なんだよね? 明日は士郎かな?」

士郎「良いから、早く帰れって」

大河「ぶー、士郎のケチ! セイバーちゃん、ぽよぽよちゃん、また明日ねー」ナデナデ

セイバー「はい。また明日、タイガ」

カービィ「ぽよぽよ」

桜「先輩……」

士郎「ああ、桜。なんか、悪かったな、ばたばたしてて……あと、伝えるのが遅れてばかりで、悪かった」

桜「いいんです……私も、先輩の事は信頼していますから……」

桜「また明日、先輩。セイバーさん」

桜「ぽよぽよちゃん。お休みなさい」

カービィ「ぽよ! ……ぽよ?」

士郎「また、明日」

セイバー「さようなら、サクラ」

士郎「……桜には、悪い事をしちゃったな」

衛宮邸・遠坂の部屋。

凛「今日はなんだか、ばたばたしちゃったわね。明日に備えて早く寝なくちゃ」

カービィ「ぽよ、ぽよぽよ」

凛「うん? どうしたの、ぽよぽよ」

カービィ「ぽーよ、ぽよ。ぽよぽよ、ぽよ!」フリフリクイクイ

凛「……ああ、桜の事? 気にしなくていいのよ、正直納得してくれるとは思わなかったし」

カービィ「ぽよ! ぽよ、ぽよぽ、ぷやうー」フリフリクイクイ

凛「……そっちね。意外と鋭いんだから、ぽよぽよ」

凛「でも、いいのよ……仕方ないじゃない。魔術師の家系に生まれたんだから」

カービィ「ぽよ……」

凛「そんなにしょんぼりしないの。そんな、士郎みたいに変な所が似ないで?」

カービィ「ぽよ……」

カービィ「……ぽよ」

深夜・衛宮邸庭。

セイバー(シロウ、リン……あなたたちの考えは甘い。それでは他のマスターに殺されてしまう)

セイバー(長引けば長引くほど、私たちは不利になり、相手は有利になる。どうか、お許しください)

バシュウゥン! シュウゥ……

セイバー(武装完了……柳洞寺は、あちらか)

カービィ「ぽよ!」

セイバー「……ぽよぽよ。止めるな、いくらあなたの言葉でも、これは聞けない」

カービィ「ぽよ!」ブンブン

セイバー「違う、と?」

カービィ「ぽよ、ぽいう、ぽーよ!」フリフリクイクイ

セイバー「……フフ、相変わらず、何を言っているのかがまるで分からない」

セイバー「しかし、その顔を見れば分かる。リンには、言ったのですか?」

カービィ「ぽよ……」

セイバー「それは私も同じですね……。共に行きましょう、ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ!」プヨン

セイバー「間もなく柳桐寺です」

カービィ「ぽよー」

セイバー「自分の力で飛ばないのは、不思議な気分ですか?」

カービィ「ぽよぽよ」ブンブン

セイバー「そうですね。あなたにこれを問うのは、愚問でしょう」

カービィ「ぽよ?」

セイバー「ぽよぽよ。きっとあなたは、私などが歩いたどの戦場よりも広大な戦場を、多く駆け巡ったのでしょう」

セイバー「きっと、私よりも戦いに慣れているはずです」

カービィ「ぽよ」

セイバー「それでもあなたがそんな気配を微塵も感じさせないのは……それ以上に、多く皆に愛されたからでしょう」

カービィ「ぽよ?」

セイバー「私にはできなかった、だから私は、あなたに無性に惹かれるのかもしれません……」

カービィ「ぽよ……」

セイバー「……そろそろです、降ります!」

カービィ「……ぽーよ!」

柳洞寺鳥居前。

セイバー「この階段を昇れば、やがて私たちは結界に入り、力が弱まってしまうでしょう」

セイバー「それでもぽよぽよ、あなたは?」

カービィ「ぽよ!」

セイバー「……行きましょう。敵は門前を越えて境内! 二人なら越えてみせましょう!

カービィ「ぽよ!」



凛「……ん……」

凛「……あれ? ぽよぽよ……」

凛「ぽよぽよ、どこ? ……ぽよぽよ?」

凛「……ぽよぽよが、いない!」

柳洞自門前。

セイバー「……ぽよぽよ」

カービィ「ぽよ……!」

「客か。女狐が奇妙な結界を張ってから、訪れる輩は少ない……」

セイバー「お前は!」


「アサシンのサーヴァント。名を、佐々木小次郎」


セイバー「なっ……参りました。名乗られてしまっては、こちらも名乗り返すのが騎士の礼です」

カービィ「ぽよ?」

セイバー「アサシンのサーヴァント、コジロウよ。私は」

アサシン「良い。名乗れば名乗り返さねばならぬ相手であったか」

アサシン「なるほど、いや無粋な真似をしたのは私であった……」

カービィ「ぽよ? ぽよ!」

アサシン「……ふっ。よもや、今宵は桃色の蹴鞠まで現るとは。良い夜に、なりそうだ……」

カービィ「ぽよぽよ、ぽよ!」

セイバー「このサーヴァントの名はぽよぽよ。真名ではないが、ぽよぽよも自信を持ってこのように語る」

アサシン「良いだろう、セイバーのサーヴァント、そしてぽよぽよよ」スッ

アサシン「元より我等は、真名など知らずとも良いのだ……我等サーヴァントが敵を知り、語るには……」

アサシン「この刀一本で十分であろう?」チャキ

セイバー(刀を突き付け威嚇……一見隙だらけのこの行為、しかし無駄が一切無い。間合いを、開けねば!)

セイバー「なるほど、確かにその通りです!」ヒュン

カービィ「ぽよ!」ピョン

スタッ プニ

アサシン「それでよい……では、果たし合おうぞ!」スゥッ……

ヒュウウウウウ……ヒュウウウウウウ……

セイバー「――――でぇい!」ギュン

アサシン「――――フッ!」ヒュル

カービィ「ぽよ!」ピョン

凛「ぽよぽよ……一体どこにいるの、ぽよぽよ……」

凛「……柳洞寺? どうして、あんなところに!」

凛「……まさか、セイバー!」



ギィン! ギャン! ギン!

セイバー「ハアッ!」ビュウン

アサシン「フッ!」ニヤリ

カービィ「ぽよー!」フワフワ ポヘッ

アサシン「そのような空気弾など――――」ヒュン

カービィ「ぽよっ!?」

セイバー「やあああああああっ!」

アサシン「フン!」

ガキン!

セイバー「クッ……」

凛「士郎!」

士郎「遠坂! セイバーがいないんだ! つつ……!」

凛「こっちもぽよぽよが……! きっと柳洞寺に」

士郎「連れ戻さないと……ぐっ、胸が……!」

凛(セイバーが、戦闘しているんだわ。魔力供給に問題ある士郎に、負担が……!)



セイバー(受け流すような太刀筋、身のこなし……地の利も合わさり、私の剣が軽くいなされる)

アサシン「ククク……」

セイバー(アサシン……まるで、愉しむような笑みを張り付け続けている)

アサシン「……流石にやり難いなあ。見えない剣がこれほど厄介だとは思わなんだ……」

アサシン「だが嬉しいぞセイバー、そしてぽよぽよ。並みの者なら先ず一撃で首を落とす我が剣筋をこれほどまでかわす」

アサシン「どうした? これで終わりでは、あるまい……?」

セイバー「……ぽよぽよ、行きます!」ヒュン

カービィ「ぽよ!」ピョン

カシカシカシカシカシカシカシカシ

凛「士郎! もっと早く漕げないの!?」

士郎「これでも、がんばってる、ってーの――――」



セイバー「いやああッ!」ブンッ

アサシン「不可視の剣、既に目測はついた。刀身三尺余り、幅は四寸と言ったところか」

セイバー(――――この剣を見破られた! たかが数度の打ち合いで、この男は風王結界の上から!)

カービィ「ぽよ!」ポヘ

アサシン「そしてぽよぽよ。その空気弾、軽く振るだけで容易く風に流れるぞ」ヒュン

カービィ「ぽよっ!」ガーン

アサシン「手の内を隠すのはよせ。セイバー、鞘に納めたまま戦とは嘗められた物だ」

セイバー「その事まで、分かるのですね」

アサシン「この身は剣一筋、その程度も分からねば、甲斐も無い」

アサシン「……ぽよぽよよ。お前は、何故、力を隠す? その身に眠るのはたかが空気弾程度ではあるまい」

カービィ「ぽよ……」

カービィ「……ぽよ!」

セイバー「ぽよぽよ……するのですね、とうとう」

アサシン「良いだろう……やって見せろ。ぽよぽよ……」


カービィ「……ぽよーーーー!」スゥウウウウウウウウウウウウウ


アサシン「ぬっ――――」

セイバー「ぐぅ!」

カービィ「ぽよーーーー!」スゥウウウウウウウウウウウウウウウウウ

セイバー(バーサーカーとの戦いで見せた吸い込みを、大きく上回る! これが、ぽよぽよの吸い込み……!)

アサシン「だが、私を引き寄せるには足らんぞ……!」

カービィ「ぽよーーーーーーー!」スゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ

かさかさかさ…………ぶわっ!

セイバー(吸い込みの力に千切られた葉っぱが空を舞う! それらは一点、ぽよぽよの口に吸い込まれる!)

カービィ「ぽよー!」ゴクン

凛「士郎、あれを見て!」

士郎「はあっ、はあっ……あ、あの葉っぱの竜巻は……!」

凛「あと少しよ、急いで!」

士郎「無茶、言うな!」

凛「ああ、もう、走っていく!」ピョン タタタ……

士郎「と、遠坂!」



カービィ「――――リーフ!」カサカサ


セイバー「ぽよぽよ、その姿は……」

アサシン「……面白い! 森羅万象をその身に取り込み、力とするか、ぽよぽよ!」

カービィ「ぽよー!」

セイバー「草の葉の冠。お似合いですよ、ぽよぽよ」

リーフ参考画像はよ(´・ω・`)ww



はよ(´・ω・`)

アサシン「邪魔をするなよ、セイバー……剣士として興味があったが、気が変わった」

アサシン「この仕合を邪魔する事は無粋と思え……!」チャキ

セイバー「……アサシン。分かりました。しかしいざとなれば、私がお相手しましょう」

アサシン「よかろう……ぽよぽよよ」

カービィ「ぽよ!」

アサシン「いざ尋常に――――」ヒュ

カービィ「ぽよ!」スッ ヒュンヒュンヒュン

セイバー(冠の葉を千切り、アサシンへと投げた?)

アサシン「ぬ……!」ヒュォ

キンキンキン!

アサシン「その頭の葉は飾りかと思えば……なるほど、それもお前の力か」

カービィ「ぽよー!」グルングルグルグルクルクル……

ブワアアアアアアアアアア!

セイバー(回転するぽよぽよを中心に葉が巻き起こる! まるで、の竜巻のように!)

カービィ「ぽよ!」ビュオ

アサシン「これは……!」ヒュン

カービィ「ぽよー!」ビュオオオ

アサシン「逃げても、地が続く限り追ってくるか……ならば、受けて立つまで!」

ギチッ……バシュゥ!

カービィ「ぽよっ!」ペタン

セイバー「ぽよぽよ! アサシン、何を!」

アサシン「木の葉の隙間を穿っただけの事。燕を斬るより容易いぞ」

カービィ「ぽよ……」フルフル

カービィ「ぽよ!」

アサシン「さあ次はどうする、ぽよぽよ!」

>>876

> セイバー(回転するぽよぽよを中心に葉が巻き起こる! まるで、の竜巻のように!)

○ セイバー(回転するぽよぽよを中心に葉が巻き起こる! まるで、竜巻のように!)

ついでに次スレどうしよう。アサシン戦で終わって永遠に来ないTo Be Contineuでもいいんだけど

アサシン戦が終了してからSS速報に移転、そしたら休憩挟んでいいっすか

カービィ「ぽよ!」ヒュン ヒュン

キン! キン!

アサシン「また木の葉飛ばしか……その誘い、乗ってやろうぞ!」

カービィ「ぽよ!」ヒュン

アサシン「ぬぅん!」キン

カービィ「ぽよー!」ピョン

アサシン「上に逃げたところで!」

カービィ「ぽえう!」ヒュンヒュンヒュン

アサシン「そこは我が剣筋の、内!」ヒュヒュ、ヒュ!

カービィ「ぽよっ!」

セイバー「ぽよぽよ!」

アサシン「貰ったァ!」ビュン

カービィ「ぽよー!」ブワアア

アサシン「木の葉の壁なぞ、斬り伏せてくれる!」

ザンッ!

アサシン「……馬鹿な……」


セイバー「ぽよ、ぽよ……?」


アサシン「どこに、どこに消えたぽよぽよ!」

アサシン(斬った感触が無い。まだいるはずだ、どこに!)

かさっ……

アサシン「そこかッ――――」

アサシン(そこには、確かに、奴はいた。奴は、木の葉の中に隠れ、潜んでいたのだ)


カービィ「ぽーーーよーーー!」ブワッ


アサシン(我が剣は確かに、ぽよぽよを捉えていた。しかし奴は逃れたのだ)

アサシン(それも、燕を追うばかりでは捉えられぬ理を越えた力か! ぽよぽよ!)

アサシン「ガハッ!」

セイバー「ぽよぽよ!」

カービィ「ぽよ! ぽい!」

セイバー「よくぞ、あの剣から逃れました。やはりあなたは…………」

セイバー「いえ、語るのはまだにしましょう」


アサシン「愉快だなあ……ぽよぽよよ。我が一生の内にこれほどの相手と仕合った事があっただろうか」


カービィ「ぽよ!」

アサシン「……その木の葉隠、我が秘剣で破ってみたくなったぞ」

すぅ。

アサシン「セイバー、待っておれ……今に片を付けてやる。さすれば、今度こそ剣士同士で仕合おうではないか」

カービィ「ぽよ! ぽよ!」

セイバー「ぽよぽよ。アサシンは何かをしかけるつもりです」

カービィ「ぽよ!」ズイ

セイバー「立ち向かうのですね。ご武運を……」

カービィ「ぽよ……!」ジリ

アサシン「……我が秘剣は燕を切る事のみを求めた。たかが農民の戯れであったが……」

アサシン「その一生を注いだ甲斐と言うものを今こそ……!」


アサシン「秘剣――――」


ず。

セイバー(疾、い)

すす……


カービィ「ぽよ……!」ザワ

セイバー(姿を隠した。なのに、アサシンは止まらない)


アサシン「――――燕返し!」


キュ キュ キュ

    ゾンッ

凛「着いた、ぽよぽよ、待ってて」

凛「どうして、勝手に出ていくのよ。マスターは、私なのよ」

凛「言う事を聞くかと思ったら、こんな事をして」

凛「どうせ今まで、私に隠れて変な事をしていたんでしょう」

凛「帰ったら、聞いてやるんだから」

凛「だから――――ぽよぽよ」


キュ キュ キュ

    ゾンッ


カービィ「ぽ、よ――――」

フラッ……パタリ

セイバー「ぽ、ぽよぽよおおおお!」


アサシン「……逃げ場を奪う三つの太刀の内、囲う円を描く『二の太刀』が当たったか……」

アサシン「しかし、浅かった……我が剣は届きはすれど、深く刻む事は叶わなかったか」

アサシン「やれ、また精進の日々だ。燕ばかりに現を抜かしては……いかんな」ガクッ


セイバー「アサシン、あなたは……ただ、剣を振るだけの日々の中で、そんな技術を」

アサシン「剣を振らずして、剣士は語れん……さあ、次は、お前だ……」


カービィ「ぽ……よ」

セイバー(傷は浅い……まだ)

セイバー「アサシンのサーヴァント。この勝負、預けよう」

アサシン「何故だ……我が燕返しを見、この私が弱っている今こそ、好機であろう」

セイバー「なればこそ、私は癒えたあなたと戦いたい」

アサシン「…………行け。どうせ私はここを離れられん。追いはせん……」

セイバー「感謝します……」

セイバー(早く戻らなければ……私の所為で、ぽよぽよは)

凛「ぽよぽよ! ぽよぽよ!」

セイバー「リン! どうしてここに!」

凛「ぽよぽよ……どうしてこんな事をするのよ!」

カービィ「ぽよ~……」

凛「何も考えて無いような見た目してるんだから、それでいなさいよ……!」

凛「どうして、こんな!」

セイバー「リン。申し訳ありません。私が、アサシンとの戦いに……騎士の礼など持ち出さなければ」

凛「……ぽよぽよが、それで良いって言ったんでしょ」

セイバー「それは…………はい」

凛「なら、こいつの自己責任よ。急いで帰らないと、傷が浅くても、後に響く」

キキィ……

士郎「と、遠坂……! お前、早すぎ……」ゼェゼェ

凛「帰るわよ、士郎!」

士郎「ま……ちょ……息が……」

セイバー「士郎、帰りましょう」

士郎「セイ……バー……。無事、だったのか」

セイバー「……申し訳ありません、シロウ。……私は」ギリ

士郎「反省しているなら、良い……それより、帰ろう。話は後で、聞くから」

セイバー「……はい」

衛宮邸・遠坂の部屋。

カービィ「ぽよ……ぽよ……」スピー

凛(……あれだけ心配させておいて、寝付くの、早すぎ)

凛(でも、大した事が無くて、本当に良かった……)



凛(何を言っているの、遠坂凛。ぽよぽよはサーヴァント。聖杯戦争を勝ち進む為の権利であり、駒でしかない)

凛(それが傷付き、こうして倒れる事も、あなたは知っていたじゃない)

凛(……弱くなってしまったなんて、考えない。遠坂の牙は、まだ折れていない)

凛(常に余裕を持って優雅たれ。私は魔術師の御三家、遠坂家の娘、遠坂凛)

凛(そんな私が、敗れたサーヴァントにかけるべき言葉は)

凛「……後で、憶えて起きなさいよ」ペチペチ

カービィ「ぽやう……」スピー……グー……

次回、「カービィ天空を呑む」

ちょっくらSS速報にスレ立ててきます

スレ立てるんだけど、前スレであるこのスレ張るだけでいい?
それともあっちに改めてここの全部コピペした方がいい?

乙、面白かったよ
ところでSS速報ってJaneで開けない?

次スレ スレタイおんなじにしちった
凛(おかしい……間違って召喚したかも) カービィ「ぽよ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1381019155/)

とりあえず前スレのを張ったけど、あっちの人のために気が向いたら書き直したのを改めて投下したい


まれにみる良作

>>925
「jane 板を追加」で検索

っていうか俺なんで乗っ取りなのに次スレまで立ててんだろう
傍から見たらバカだわ
あと書き直したの投下するとまとめスレ狙いに見られそうだから止めとく
おやすみ

今更だがカービィって自分の名前は言えたような

>>939
アニメだと
カービィ「ぽよ」
フーム「あなた誰なの?まさかとは思うけど、カービィ?」
カービィ「カービィ!カービィ!」

っていう流れだったから先に名前を言われたから言えたんじゃないの?

言っとかないと寝るに寝られないから言うけど
あっちで保守とか支援とかいらないから
それしたら荒らしだなんだつってなんかめちゃくちゃになっちゃうから

あと次回予告とかFate風に格好付けたかっただけで嘘っぱちだから。ライダー戦とかいつだよ

ロムってたよ!
SSでも見に行くよ!

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom