雪ノ下「由比ヶ浜さんの名字をいい間違えた……？いえ、今のは明らかに故意……」

雪ノ下「どうやら私がいないからと、調子に乗っているようね、比企谷君」


八幡「そもそも、そう毎日毎日依頼人が来るわけでもないし」

八幡「来ても雪ノ下がいないんじゃ、たいしたこともできない」

八幡「それなら用のあるやつは明日また来いとでも張り紙しておけば、十分じゃないか？」

八幡「それに、それなら本当に大事な悩みがあるやつしかまた来ないだろ。なら一石二鳥だろ」

由比ヶ浜「そっか……あ、でもそれじゃ本当に急な悩みがあったら困るじゃん！やっぱりダメだよ！」


雪ノ下「ゆいゆいの件に何も触れない……もしかして、ありえないことだと思いたいけれど」

雪ノ下「普段から、ゆいゆいと……？」

雪ノ下（それにしてもこの男、へりくつでは右に出る人間がいないわね）

八幡「一瞬納得しかけてたじゃねえか」

由比ヶ浜「それはヒッキーが変なこと言うから！もー！」ﾎﾟｶﾎﾟｶ

八幡「おい、叩くなって。痛くないけど」

八幡「でも、正論ではあっただろ」

由比ヶ浜「ヒッキーって、詐欺師になれるよね、絶対」

八幡「お前、彼氏を詐欺師呼ばわりとk」

ﾌﾟﾁｯ

雪ノ下「……」

雪ノ下「何かしら……今本当にあり得ない発言があったような気がしたのだけれど……」

雪ノ下「いえ、気のせいね、きっと。雑音が大分混じってしまっていたようだし。置き方が悪かったのかしら」

雪ノ下「こんな様子では、もう聞かないほうがいいかもしれないわね」

雪ノ下「もともと、あまり気の進まない思いつきだったわけだし」

雪ノ下「……」

ﾎﾟﾁｯ

八幡「か、ひどくね？」

由比ヶ浜「あたしだってほんとのこと言っただけだしー」

八幡「先が思いやられるわ」

由比ヶ浜「……先って」

八幡「……」

由比ヶ浜「……け、けけけ」

ﾌﾟﾁｯ

雪ノ下「……」

雪ノ下「決闘、かしら」