パワポケ「武美を無視したらどうなるか」(387)

武美「えへへへへ。ねえねえねえ」

パワポケ「…………」

武美「ふふん、実はあたしさ、ちょっと料理の練習したんだよ」

武美「この前のオムライスは味はともかく見た目いまいちだったからねー、リベンジリベンジ」

パワポケ「…………」

武美「というワケだから、今夜の晩御飯をお楽しみに♪」

パワポケ「…………」スクッ

ガチャッ バタン

武美「…………」

武美(……あっれえ?)

武美(むう……)

武美(ものの見事にスルーされちゃったよ)

武美(もしかしてあたし、何か気に障る様なことしちゃったかな)

武美(だったら謝らなきゃだけど、心当たりがないんじゃねー……)

武美(適当に謝ったら、もっと酷いことになりそうだし)

武美「……うーん」

武美「とりあえず風来坊さん外出て行っちゃったし、あたしも付いていくとしますかー」

カンタ「あ、武美おばちゃんでやんす」

武美「…………」

武美「カンタ君」ズイッ

カンタ「ひっ」

武美「お姉ちゃんだよ?」

カンタ「でも母ちゃんの同級生なら年齢的にはおばちゃんでやん」

ガシッ グイッ

武美「お姉ちゃんだよね?」

カンタ「お姉ちゃん」

武美「よしよし、カンタ君は良い子だねえ」ナデナデ

カンタ「……良い子だからお菓子買って欲しいでやんす」

武美「良い子だから我慢しようね」

カンタ「うう……」

武美(それにしても……風来坊さんはどこ行ったかなぁ)

武美(あっさり見失っちゃったよ……事情ぐらいは聞きたかったのに)

武美(うー……なんかもやもやする。今日も漢方屋は営業中止だね)

武美「……公園にでも行こうっと」

武美「あ……いた」

パワポケ「…………」

武美「おおい、そこのやたら不機嫌な旅ガラスさーん」

パワポケ「…………」プイッ

武美「うう、何で無視するのかぐらい教えてくれたっていいじゃん」

武美「原因が分かりさえすれば、あたしも何かできることあるかもしんないし」

パワポケ「…………」

武美「……ねえ」

パワポケ「……」スタスタ

武美「……ダメ、かぁ」

武美(思い当たる物……何かあったっけ、えーと)

武美(……やっぱり食事にちょっと手加えただけの市販の奴ばっかり出してたのは不味かったのかも)

武美(男の人って女の子の手作り料理にロマンを感じるもんだしね、うん)

武美(その期待をものの見事に裏切っちゃったからか……あちゃー)

武美(それじゃ、あたしが料理上達して自分で一から作れるようになれば良いのかな?)

武美(……よし、よしっ、今日からもっと特訓しなきゃ)

武美「となると帰りに料理の本買って来ないと……」

武美「さーって、頑張るかな! 我がままな風来坊さんを満足させなきゃ!」

武美「……って、あ、しまった。今日なっちゃんの店手伝う約束してたんだ」

武美「……急ご」





奈津姫「何だか随分遅かったわね……」

武美「あはは、ごめんごめん」

奈津姫「まあ、良いわ。今日はそこまでお客さんも来てないし」

武美「ありゃ? てっきり人出が足りなくて大変だったんだからー、って怒られるかと」

奈津姫「仕方ないのよ、世の中不景気だから」

武美「だねー」

カランカラン

奈津姫「あら、いらっしゃい」

パワポケ「あ、どうも、奈津姫さん」

武美「おっ……とと」

パワポケ「…………」

武美「……」

奈津姫「……?」

武美「ふ、風来坊さん。あたしが奢るからさ、カレー食べてけば?」

パワポケ「……すいません、奈津姫さん、水だけ頂けますか?」

奈津姫「はあ……構いませんけど」

武美「……あ、う」

奈津姫「……ねえ、あの人と何かあったの?」

武美「へ?」

奈津姫「気まずそうだったけど」

武美「あー……昨日ね、あたしが偉い不味いもん晩御飯で出しちゃったから怒ってるんだよ」

武美「あれは我ながら酷かったよー、風来坊さん珍しく吐いてたもん」

奈津姫「……料理、教えてあげようか?」

武美「え、良いの? ラッキー! サンキューなっちゃん!」

武美(……何も悪いことしてないのにあたしのこと無視するんだー、って言いふらすのは簡単だけど)

武美(そんな最低な事やったら、今度こそ本当に口聞いて貰えなくなっちゃう)

武美(ちゃんと理由があるかもしれないんだから、一方的に風来坊さんを悪者にするのは間違ってるよねー)

武美「えへへ、じゃあさじゃあさ、オムライスの作り方お願い!」

武美「一応練習はしたけど、まだまだ不安なんだー」

奈津姫「はいはい」

武美(今日は早めに家帰って、ご飯作って待ってよう)

武美(見た目も味もバッチリのオムライス作って、びっくりさせてやるんだから)

武美「…………」

武美「帰って来ないなぁ」

武美「もう9時か……あはは、冷えちゃった。オムライス」

武美「結構上手く出来たのに」

武美「……あー、泣きたいなぁ」

武美「でも泣けないんだよねぇ、これが。けらけらけら」

武美「……笑うしか……ないや……もう」

武美「あたし、1人で何やってんだろ……」

武美(……明日こそ、風来坊さんに理由を聞き出さないと)

武美(せめて理由だけでも分かんないと……あたし、壊れちゃいそうだよ……)

武美「何かこの喫茶店によく来てるらしいけど」

武美「いるかな……風来坊さん」

カランカラン

武美「あ……」

パワポケ「…………」

維織「…………」

准「いらっしゃいませー!」

武美「…………」

パワポケ「…………」スッ

カランカラン

武美(出て行っちゃった)

維織(お腹空いた)

准(何この空気)

武美「あーあ……」

奈津姫「最近溜息ばっかりね」

武美「うーん……そうかも」

奈津姫「悩み事があるなら、誰かに相談した方が良いわよ」

武美「…………」

奈津姫「……じゃあ私、そろそろ出かけるから。店番お願いね」

武美「……うん、任せといてよ、なっちゃん」



武美「……はぁ」

武美「お客さん、来ないなぁ」

武美「正直、来ない方が良いんだけどね……」

武美「……ってこんなことなっちゃんに聞かれたら怒られるかな、けらけらけら」

武美「…………」

カランカラン

白瀬「…………」

武美「あ……いらっしゃい」

白瀬「カレー1つ、それだけ」

武美「はーい……」

武美(……出来上がってるルーをご飯にかけるだけだから楽だね)

武美「はいどうぞ」

白瀬「…………」

白瀬「あのね、店員さんってのはもっと愛想よくするもんよ」

武美「あ……ええと、ごめんなさい」

白瀬「何でそんなくらーい顔してんの? お腹でも痛い?」

武美「あは、あはは……そう言う訳じゃないんですけど」

白瀬「……はあ、こういうのガラじゃないんだけどね」

白瀬「ちょっと何があったのか言ってみなさいよ、暇潰しに聞いてあげるから」パクパク

武美「え」

白瀬「……まあまあ美味しいわね、このカレー」

武美「あたしが作った訳じゃないですけど、ね……」

白瀬「ふーん」パクパク

武美(……どうしよう、言うべきかな)

武美(本音言うと……確かに、誰かに話してスッキリしたい)

武美(けど……だけど……)

白瀬「……言うかどうか迷うようなことなの?」

武美「…………」

白瀬「あー、もう! あたしそういうウジウジしてる顔見せられるの大っ嫌いなのよ」

白瀬「あたしどうせこの商店街には長くいないわ、ちょっとした用事で来ただけだし」

白瀬「という訳で誰かに喋ったりなんてしないから、早く言っちゃいなさいってば」

武美(……そうなんだ。じゃあ、言っても良いかもしれない)

武美(……ああ、やだなあ。自分の弱さが嫌になっちゃうよ……はあ)

武美「……ちょっと、あたしの家に住んでる旅人さんがいるんです」

白瀬「へえ」

武美「で……なんていうか、前からいきなり無視され始めちゃって」

白瀬「そう」

武美「何か悪いことしちゃったかな……って」

白瀬「はいはい」

武美「……き、聞いてます?」

白瀬「聞いてる聞いてる」パクパク

武美「……で、どうしたらいいんだろうと思って」

白瀬「押し倒せば?」

武美「えっ」

白瀬「もうさ、ベッドに押し倒しちゃって終わりで良いんじゃないの?」

武美「それはちょっと……」

白瀬「じゃあ別の方法で何とか無理やり振り向かせてやりゃ良いのよ」

白瀬「好きなんでしょどうせ、そいつのこと」

武美「うえっ?」

白瀬「方法までは分かんない。そこら辺はあんたが考えなさい」

白瀬「……カレー美味しかったわ、じゃあね」

カランカラン

武美「振り向かせる……かぁ」

武美「……食器片付けなきゃ」

武美(……そうだよね、弱気になるなんてあたしらしくない)

武美(ああ……愛する男を振り向かせようとする女、これってロマンじゃない?)

武美(そう考えると何か元気出てきた……!)

武美(うっわー、あたしって単純!)

武美「えーっと……色々聞き込んで風来坊さんの出没地点を調べてみたけど」

武美「見事に食べ物がある場所に集中してるね……うへえ」

武美「まあ仕方ないんだろうけど。最近うちにも帰ってきてないし」

武美「まずはこのレストラン……あっ」

パワポケ「…………」

ゴソゴソ

夏菜「おっさん……また来たのか」

パワポケ「あ……いや、ごめん。お腹が空いててつい」

夏菜「あのなー……だからってゴミ漁るこたないだろ。お腹壊すぞ?」

パワポケ「だって……」

夏菜「ああ! もう! ちょっと待ってろ! ……それ、食べんなよ!」

パワポケ「ははは……」




武美「…………」

武美「うわぁ」

武美(なんだろ……うん、なんだろ……)

武美(凄い……すっごい、何とも言えない気持ちになっちゃったんだけど)


夏菜「ほら、まかないの残りだけど、ゴミよかマシだろ!」

パワポケ「ありがとう!」


武美(…………)

武美(……うちに帰ってきたら、あたしが手料理食べさせてあげるのになぁ)

武美(ちょっと話しかけにくい……ここはとりあえず様子見だね)

パワポケ「」パクパクモグモグ

パワポケ「……うん、うまい」

夏菜「食うの早いなおい」

パワポケ「じゃあ、俺はこれで」

夏菜「そっか、そりゃ良かった。どうしようもなくなった時はまた来ればいいよ」

夏菜「……言っとくけど、毎日は来るなよ! 来たら張り倒すからな!」


武美(あ……移動した。尾行尾行)

パワポケ「…………」

武美(っと、そうだった……風来坊さん、野球やってるんだよね)

武美「……練習見て行こうかな」


パワポケ「おいピエロ! フンフン言ってないで集中しろ!」

ピエロ「ヴヒャハ~イ!」

パワポケ「その奇声もやめろ!」



武美(……やっぱりカッコイイよね、野球やってる時は)

武美(さっきのアレを忘れるぐらいにはカッコ良い)

武美(……ふふ♪)

武美(っと、練習終わったら今度こそ話しかけなきゃ……)

武美(でも今は、風来坊さんの姿を目に焼き付けよう……)

パワポケ「ふぅ……さて、晩飯はどうしようかな」

武美「……おーい、風来坊さん」

パワポケ「…………」

武美「もう、まだ無視するの? あたしそろそろ理由が聞きたいなって思ってるんだけど」

パワポケ「…………」

武美「……うん、でも良いんだ。あはは」

武美「バカみたいに理由話せ話せって言われても話したくなんてならないよね」

武美「だから……さ、いつか話したくなる時まで、あたしはついてくよ」

武美「……ごめんね、多分今のあたしって鬱陶しい人間だと思う」

パワポケ「…………」

武美「でも……ああ、こんなとこで言う気はなかったんだけどなぁ」

武美「……いいや、言っちゃお」

パワポケ「…………」

武美「……あたしはあなたのことが好き」

武美「だから振り向いてくれる時まで……あなたの近くにいるよ」

パワポケ「…………」

武美「あなたは嫌かもしれないけど、あたしは諦められない」

武美「あなたも知ってるでしょ」

武美「このまま行けば、あたしは新年迎えた途端にドカン、だって」

パワポケ「…………」

武美「あたしには時間がない。だから、今更新しい恋人を見つけるなんて、できない」

武美「……ううん、多分時間があったとしても、しようとは思わない」

武美「……あたしは、あなたを追い続けるよ。タイムリミットまで、ずっと」

武美「……それだけ知っておいて、ね……」

パワポケ「…………」

武美「……ここで涙でも流せれば、大分ロマンチックになるのかな」

武美「でも……あたしには、無理……なんだ、あはは、ごめんね……」

武美「……じゃあ、また明日」

パワポケ「…………」

武美「…………」

武美「家に帰ると、凄く静かだなぁ」

武美「TV、は……見る気にもなんないや」

武美「……このまま」

武美「このまま、一言もあの人と喋らないまま」

武美「死ぬのかな、あたし」

武美「…………」

武美「……やだ」

武美「やだ……やだよ……!」

武美「…………」

武美「……大、丈夫、あの人は優しいから」

武美「きっと……振り向いてくれるはず」

武美「……信じなきゃ。パワポケさんを……」

武美「信じないで、振り向いてなんかもらえない……!」

パワポケ「…………」ムクッ

パワポケ「眠れん」

パワポケ「どう考えても俺、最低な事してるよな」

パワポケ「電視の奴が騙されたと思って一回やってみろとかなんとか言ってたからやったが」

パワポケ「……もう色々と限界なんだけど」

パワポケ「そもそも俺は何のために武美を無視してたんだっけ?」

パワポケ「……ああそうだ、電視が『こうすると女の子は喜ぶ、某大型掲示板から仕入れた情報だから間違いない』」

パワポケ「……とかなんとか言ってたんだっけ」

パワポケ「……どう考えても喜んでないよなあ」

パワポケ「でも……武美の本音は聞けた」

パワポケ「…………」

パワポケ「明日、答えを出さなきゃ……な」

武美「…………」フラフラ

武美(……そういえば昨日、帰ってお風呂入ってすぐ寝ちゃったから、晩御飯食べてないや)

武美(……でも、おかしいなぁ。だからってこんなにすぐフラフラにはならない、はず……)

武美(あ……そうだ、昨日はあんだけ町中歩いたってのに……充電もしてないや)

武美(何もかも頭から飛んじゃってた……はは、バカなあたし……)

武美(それに色々悩みっぱなしだったし……精神的にも、来てたのかな、けらけら)

武美(……あ、れ)

武美(て、いうか……あたし、いま……)

武美(……どこ、あるいてん……だろ)フラッ

どさっ

武美(…………)

武美(あ……そうだ。ここ……風来坊さんと……)

武美(パワポケさんと初めて会った……河川敷……)

武美(…………)


武美(……地面が、冷たいなぁ)

「……い」

武美(……んう)

「……おい」

武美(……この声)

武美(……ああ、久しぶりに聞いたなぁ)

パワポケ「おい! 武美!」

武美(……何でだろ、凄く落ち着く。できたら、この人の腕に抱かれて死にたいなぁ)

武美(……あったかい)

パワポケ「……返事してくれ」

武美「……わぽけ、さん」

パワポケ「……! 何だ!」

武美「じゅうでん……」

パワポケ「……分かった。もうちょっとの辛抱だからな!」

武美(……大袈裟だなあ……死んだりしないよ)

武美(まだ……まだ……タイムリミットは、まだ、先なんだから)

武美「……ふ、う」

パワポケ「……落ち着いたか?」

武美「うん」

パワポケ「……その、何だ。色々、ごめんな」

武美「ばか」

パワポケ「……ホントに悪かった。許してくれ」

武美「やだ」

パワポケ「…………」

武美「……あたしの」

パワポケ「あたしの?」

武美「あたしの手料理、食べてくれなきゃ」

武美「食べてくれなきゃ……許してあげない」

パワポケ「…………」

パワポケ「……ああ、分かった。晩御飯、楽しみにしてるよ」

武美「……うん♪」

パワポケ「……」パクッ

武美「美味しい?」

パワポケ「もちろん。それに見た目も良くなったな」

パワポケ「ずっと前作ってくれたオムライスはぐちゃぐちゃだったのに」

武美「ふっ、人は成長するものなのだよ♪」

パワポケ「そうだな」

武美「……ねえ、ちょっと聞いても良い?」

パワポケ「ん?」

武美「この前の、あたしの告白に対する返事をさ」

パワポケ「ブッ! ……そ、そうだった。俺、それを言おうとお前を探してたんだ」

武美「そうなの? じゃあ丁度良かった。聞かせてよ、風来坊さんの気持ち!」

パワポケ「……俺も」

パワポケ「俺も好きだぞ、武美のこと」

武美「……よーっし、恋人ゲット! これでフツーの人間に一歩近づいたってもんだね!」

パワポケ「……いや、一般的に言って、恋人のいない人間の方が多い」

武美「ええっ、マジで? ということは、いきなり普通を超えてしまったワケ?」

パワポケ「そうなる」

武美「やったあ、人生の勝利者ぁー!」

パワポケ「おいおい、あんまりはしゃぐなよ」

武美「むっ。彼女が出来たって言うのに、風来坊さんは随分反応薄いね」

パワポケ「えっ?」

武美「ほらもっと喜んでよ! バンザーイって!」

パワポケ「え、あ……ば、バンザーイ」

武美「バンザーイ!」

パワポケ「バンザーイ……(これでよかった……のかな?)」

武美「……えへへ。ずっと、ずっと一緒だよ!」

武美(……そう……ずっと……居られたら良いのにね)

パワポケ「……武美」

武美「え、何?」

パワポケ「お前の寿命タイマーのことだけどさ……大神の研究所のデータからクリアの方法が分かったりしないのか?」

武美「ど、どうしていきなりそんな話題に……」

パワポケ「……今のお前、ちょっと暗い顔してたぞ。どうせ残り時間の事だろうと思ってな」

武美「……いやあ、鋭いなあ! 敵わないね、ホント」

武美「でも無理だよ、やっては見たけど、ありゃ駄目。歯が立たないもん」

パワポケ「お前、前に野球のバーチャルゲームをやらせてくれたことがあったよな?」

武美「? うん」

パワポケ「アレで俺にお前の見てる映像を見せたりとか、できないのか?」

武美「……できるけど。あたしの処理能力が落ちちゃうし、風来坊さんが来ても、ねえ?」

パワポケ「まあ、ものは試しだ。やってみよう」

パワポケ(……助けてやらなきゃダメだろ、男として)

パワポケ(今が……俺が、ヒーローになる時なんだ)

パワポケ(死なせるもんか……こいつに1月1日の夕日を見せてやる……!)

――――――――

武美「今日はー、楽しいークリスマスーっと!」

パワポケ「おいおい、はしゃぎすぎだぞ」

武美「あん? なにをシレッとしてんだか。こーんなめでたい日に何を冷静にしてんの?」

パワポケ「……なあ、クリスマスってそんなめでたい日だっけか?」

武美「もちろん! ジャジメントとの最終決戦を前にテンション上げて行かないとね!」

パワポケ「…………」

パワポケ(……あれから武美は寿命タイマーの事について話さなくなった)

パワポケ(データ収集の結果は良い感じではあったみたいだけど)

パワポケ(どうなんだろう……今の武美は強がってるだけなのか?)

パワポケ(それとも……悩みが解消して、すっきりしているだけなのか)

武美「ほらほら、あんたも歌う歌う!」

パワポケ「あ、ああ」

パワポケ(いや、考えるのは止そう。今は……武美との時間を大事にしたい)

武美「ねえねえ、今度どこかに出かけようよ!」

パワポケ「どこに?」

武美「……普通に商店街、歩いて回りたいな」

パワポケ「そうか、お前がそれでいいなら、良いぞ」

武美「よーし、じゃあ明日に向けてたらふく食べよう!」

パワポケ「……これ、全部お前が作ったんだよな?」

武美「あたぼーよ!」

パワポケ「凄いな。本当に料理上手くなったんだ」

武美「なっちゃんの御協力もあったしねー」

パワポケ「ああ、なるほどな、それは上手くなるはずだ」

武美「じゃっ、いっただっきまーす!」

パワポケ「……ケーキから食べようとするなよ」

武美「そ、そんなことしないって!」

武美「この商店街も、大分活気が出てきた感じだね」

パワポケ「そうだな、俺が来た時とは大違いだ」

武美「それも風来坊さんが野球で盛り上げてくれたおかげだよ」

パワポケ「面と向かってそう言われると照れるな」

武美「……良い景色だね」

武美「あたし、この商店街……この町が好きなんだ」

パワポケ「……俺もそうだよ」

武美「……この町に来れて、あなたと会えて」

武美「これってあたしの人生最大の幸運だと思うんだよね」

パワポケ「そりゃ、光栄だ」

武美「ふふふっ、あー、この光景、しっかり頭に叩き込んだことだし」

武美「今度は河川敷で日向ぼっこでもする?」

パワポケ「良いよ、行こうか」

武美「あたしたちが初めて出会ったあの場所で」

武美「川でも見つめながら、じっくり語らい会おうじゃありませんか、お兄さん♪」

パワポケ「何を語らうんだよ」

武美「ズバリ、ロマンについて!」

パワポケ「はは、相変わらずだな」

パワポケ(……武美が俺を信じてくれたように、俺もこいつを信じるんだ)

パワポケ(これからもずっと一緒に居ような……武美)

武美「早く早くっ!」

パワポケ「そんなに走るなよ」

武美「……えへへ♪」

武美(……大好きだよ、パワポケさん)

武美(……ずっと、ずっと)

1月1日


パワポケ「…………」

武美「……ねえ、この場所に来てくれたのは嬉しいんだけどさ」

武美「どうせなら、顔上げてよ。あなたの顔、もっとしっかり見たいんだ」

パワポケ「……」

パワポケ「すまん」

武美「……何で謝るの?」

パワポケ「……ごめん……ごめんな……」

武美「…………」

武美「あはは。あなたは、あたしのために全力でやってくれたじゃん」

武美「謝ることなんてないんだよ」

武美「あたし幸せだった、嬉しかった」

武美「だから……」

武美「だから……謝らないでよ……お願い……」

パワポケ「…………」

パワポケ「……後」

パワポケ「後……どれくらい、なんだ……?」

武美「んー、そうだねえ。機密保持用の崩壊シーケンスが始まっちゃったから……」

武美「あと30分ぐらい、かな」

パワポケ「……そうか。じゃあ、最期まで付き合おう」

武美「それは、やめてくんない?」

武美「老いたゾウは、1人ひそかに死の谷を目指すものなのだよ♪」

パワポケ「……ロマン、か?」

武美「うん。 ……真面目に言うとね」

武美「特に……あなたにだけは、見られたくない」

パワポケ「…………」

武美「……あなたに無視された時は大分辛かったよ」

パワポケ「…………」

武美「タイマーの解除が上手く行ったかどうかも分からず、あなたと過ごす時間も怖かった」

武美「でも、さ。楽しかったんだ。嬉しくて、暖かくて」

武美「こんな気持ちになったのって、始めてだったんだよね」

武美「あなたがあたしの人生を、変えてくれたんだ」

武美「あたしは、幸せだったんだよ」

パワポケ「…………」

ぎゅっ

武美「……だから……気にしなくて良いの」

武美「ずっと好きだからね」

武美「あなたのこと」

パワポケ「……っ」

武美「……さ、そろそろ行って」

武美「あたしの爆発であんたが死ぬなんて、笑えないから」

パワポケ「…………」

武美「…………」

武美「……最期に、一つだけ、質問」

武美「……あたしと過ごしてる間、あなたは、幸せだった?」

パワポケ「……ああ」

パワポケ「……最高の……最高の、時間だったよ」

武美「……そっか」

武美「ちぇっ、やだなぁ……キレイに居なくなろうと思ってたのに」

武美「……これじゃ、未練、が……」

パワポケ「……武美」

武美「……くやしいなぁ、くやしいなぁ」

武美「泣けないなんて……くやしいよぉ……」

パワポケ「…………」

武美「あなたは、泣けるんだね……えへへ、羨ましい、な……」

武美「……早く、行ってよ。もう、もう……」

武美「……これ以上、みっともないとこ、見せたくないの……」

パワポケ「……分かった」

武美「何も、あなたに残すものが無くてごめんね」

武美「でも……時々、あたしのことを思い出してくれたら、嬉しいかな」

パワポケ「……忘れるわけ、ないだろ」

武美「……そっか……ああ、あたしってホントに幸せ者だなぁ」

武美「……ふふ、じゃあ、ね」

パワポケ「…………」

武美「……バイ、バ……イ……」

パワポケ「…………」

パワポケ(……俺は)

パワポケ(俺はもっと、武美に何かしてやれたんじゃないか)

パワポケ(あの時、最良の行動が出来ていたら……武美は助かったんじゃないか?)

パワポケ(……くそっ、くそっ)

パワポケ「…………」

パワポケ「……神様、残酷だぞ」

パワポケ「残酷……過ぎるだろ……」

パワポケ「行こう。……アイツは、俺の中でずっと生きてる」

パワポケ「もう、これからは1人旅なんかじゃないんだ」


タッタッタッタ

パワポケ「…………?」クルッ

「はぁ……はぁ……」

パワポケ「……え?」

武美「…………」

パワポケ「……たけ、み?」

武美「ごめん。ちょっと報告」

パワポケ「……何?」







武美「崩壊シーケンス止まった」

パワポケ「……はあ?」

パワポケ「……すまん。何言ってるのかよく分からない」

武美「いや……あのさ。確かに爆破20分前ぐらいまでタイマーが作動してたんだよ」

武美「で、あー後20分かーとか思ってたらね」

武美「何か知らんけど止まっちゃった」

パワポケ「…………」

武美「……ま、結果から言いますとねえ」

武美「タイマー解除には成功してたっぽいよ」

武美「……結果が出るのが、滅茶苦茶遅かっただけで」

パワポケ「」

白瀬が毛嫌いしそうな展開だなw

武美「いやーごめんね、あんな会話した後で悪いけど助かっちゃった、けらけらけらけら」

パワポケ「お前……お前なあ……」

武美「あーこりゃ困ったねえ。もう死ぬつもりだったから漢方屋とか閉めちゃったんだよ」

武美「実のとこ、なっちゃんとかにはこっそり別れのあいさつしちゃったし」

武美「あちゃー、町に戻るに戻れないなー困ったなー」

パワポケ「……ハッキリ言えよ」

武美「……えへへ」

武美「……これからも、よろしくお願いします♪」

パワポケ「……分かったよ、ほら、付いて来い」

武美「あ、ダメダメ! 行く方向はあたしが決めるの! 当然東!」

パワポケ「……どうして?」

武美「日が昇る方向だから!」

タタタタタッ

パワポケ「……ああ、なるほど」

パワポケ「はは……ロマン、か。確かに良い言葉だ」

茜を無視したらどうなるのっと

いや、精神崩壊するな

さらを無視したら…

――――――――

――――――

――――


武美「……うーん」

武美「…………」ムクリ

ゴソゴソ

武美「……うわぁ、良い朝! ちょっと起きてよ!」

パワポケ「……ん」

武美「ほら早くテントから出る!」

パワポケ「なんだよ……って、おお、晴れたな。昨日は大雨だったのに」

武美「いやー、絶好の旅日和だねえ」

パワポケ「いつにもまして元気だな?」

武美「……そう?」

>>144-145が書きたくなったが文才が無いんだ
どうしようか

>>148
飛び降りると思ったんだが面白くなりそうなのか!?

准は面白そう

パワポケ「まあいいや、行くぞ。今日中に隣町まで行かないと、食料がない」

武美「えーっと待ってね、ちょっと調べてるから……うん、今日1日晴れるっぽいね」

パワポケ「ホントに便利だな、お前」

武美「ふふん♪」

パワポケ「……よし、荷物をまとめて出発だ!」

武美「アイアイサー!」

武美「……えへへ。 ね、パワポケさん。あたしさ、好きだよ、あなたの事」

武美「ずっと……ホントに、ずっと、好きだからね!」

タタタタッ

パワポケ「……おい、待てよ!」

武美「待たなーい!」

パワポケ(……はぁ。全く……俺は一生、アイツに振り回されそうだ)

パワポケ(だけど……それも悪くないかな)

武美「……♪」


おわり

オススメのパワポケおしエロい

>>150
飛び降りは考えて無かった
BADは書けないからな
てか、緑系の人達は基本無視したら取り返しのつかない
事になりそうな人が多い気がする

あ、終わったのか


乙badじゃなくてよかった
>>1はほかにもパワポケSSかいてる?

>>153
武美が出る9か紫杏の出る10に決まってんだろ

どうでも良いけど無視対象武美か13のまこっちゃんかで迷った
准無視は面白そうだから誰か書いてくれおながいします


>>160
しあーんで一回

>>161
やはりあなただったか

てか文才ないけど准無視書きたい

1:智美
2:幸恵さん
3:智美
4:冷泉
5:タマちゃん
6:鈴音
7:真央
8:白瀬
9:武美
10:さら
11:シズヤ
12:レン
13:冴花

どやっ!異論は聞こう

やっぱり8は茜だろ

ごめん、間違えた。
8は友子に変更ね。

>>164
>1:智美
>2:幸恵さん
>3:智美
>4:冷泉
>5:タマちゃん
>6:鈴音 →彩
>7:真央
>8:白瀬
>9:武美
>10:さら →和那
>11:シズヤ
>12:レン
>13:冴花

で、11って圧倒的に彼女候補可愛くないよな


つまりパワポケはギャルゲー

>>172
ですよねー


さて、誰か准無視を書くんだ
いや書いて下さい

>>171
華音が糞女過ぎた・・・

保守

13の彼女だと安産型が好き
あの三白眼がたまらん

双頭の蛇が面白かったw

ごめんなさい!許して下さい!!

>>153
遅いかも知れないが
9はおすすめ
表が緩く、さらにあまり過去作をやらなくても
楽しめる一品

朱里は10から性格変わり過ぎててギャップが何かもうたまらんかった

ルッカはいずれ全てを失って主人公の前に現れて彼女候補になると思うんだ・・・
需要があるかどうかは分からないけど・・・コメディータッチで描いてくれれば

スルーしてさらからも主人公からも嫌われたと思い精神的にズタボロになるナオが見たい

>>195
飛び降りないか不安だ

書いてみたいけど、文章力がなあ・・・

保守

>>196
文章力とかいらない
必要なのは妄想力

>>1が言うなら・・・やってみるよ!
みんなは誰を無視したいんだ?

ちなみに色々と時間掛かるけどおk?

おまいらw
仕方無い、さらは一旦おいておいて准にしよう
>>1も言っていたし、な?

さて、もちろん書き貯めはないから遅くなるけどいいかな?

投下するまで保守は頼んだ

         /             ` 、       感謝するぜ  お前と出会えた
       /          ノノ  ヽ
      ,     ニニ彡'⌒    /`ヽ        これまでの  全てに
      '   ニミ ニニ彡      〈rう├--ミ
       { { ニミ } j j jノx'ィイく  }し{\   `丶、___/ニニニ
      j_ニニミV ハレノ x<⌒ヽ  V ヘ  \    \ニニニニニニニ
      {xミミー'ヾ(、ル( 厶tァァく⌒ヾ}  )ハ::::::.    \ニニニニニニ
     彡ィ'">tァ} \(`ニ彡 ノ` /ト=く   ::::::i     \ニニニニニニ
     (   V^`こ7  _, \``ヾヽ` ノ|`ヽ ヽ l:::::|       \ニニニニニ
         ∧  { '  ` ノ^ヽ    { ノ     !:::::|   ___ノ^ヽニニニニニニ
      /.::::\ゝヽ. _ノヽ``ヽ, -――- 、 /:::::/ /      ̄`ヽニニニニニ
     /.::::::::::::::::>'"ノルハヽ`/ -―- 、⌒V::::::/.// j___ノ、  ヽニニニニニ
  /ニニ、`ヽ`ヾヘ{ {、ムイ 、_(   >  \/ (__ ノニニニ     \ニニニニ
 ,仁ニニニ\ヽヽヽ ∨   /ニニ>彡>--')__ ノ    `ヽニ     \ニニニ二
 ニニニニニニヽ   /     {ニニ> ´ `¨¨´         ニ}      \>''"´
 ニニニニニニニニ/     ∨ /               }八
 ニニニニニニニ./        }ニ{                ノニヽ     ノ
 ニニニニニニニ/       }ニハ               /⌒ヽヽヽ ___彡
 ニニニニニニニ!        ノニニヽ、            /     ` ー=彡'ニニニニニ
 ニニニニニニニ}          ⌒`丶、     /⌒ヽ  ノ     ノ_____
  / ̄ ̄ ̄`ヽ/ヽ、 _彡ヘ{ {        > 、 /     /  ̄ ̄ ̄
     ) 、    /   ヾ、    ヽ ヽ      (    `{    /
 // ⌒ヽ  /    〃 トミ  ___ >--‐=、   ヽ _ノ
  {       /    //     /         \__ノ

あれ?でも准無視と言う事は・・・
喫茶店に行っても注文が出来ないような気が

どうしようか

あっ

今起こった事をありのまま話すぜ!
「准無視を書こうとしたら、さら無視を書いていた」
な、何を(ry

さっきブラウザが大変な事になったんだよ!
もう少し待ってろ!
多分見てる人も少ないだろうし

よし、出来た!

てか今人どのくらいいるの?

さら「パ、パワポケくん!」

パワポケ「・・・」

さら「あの、明日は二人で街に行きませんか?」

パワポケ「・・・」

さら「あの・・・パワポケくん?」

パワポケ「・・・」

さら「うう・・・」

ボワポケ「・・・」スタスタ

さら(屋上から出ていっちゃいました・・・)

さら(休み時間が終わるまでどうしよう・・・)


さら(あれ?あれは・・・)

駄目だ・・・さらの口調が何か違う

誰かアドバイスをくれないか

とにかくさらはあの口調で行きます

寝落ちしてしまったらすまん

さら(あれはお姉ちゃん、いや・・・高科さん?)

さら(何か話してる・・・)

さら(もしかして、パワポケくんに嫌われたのかな・・・)

キーンコーンカーンコーン

さら(パワポケくんが居ないと、休み時間も長いなあ)

授業中の描写は無理なんで放課後

さら(今日のパワポケ君は、何か変ですね・・・)

パワポケ「さあ、放課後だ!」

さら(まず授業中寝ていなかったし)

さら「パワポ「さて、森に行くか!」

さら(私の事をとことん無視しますし・・・)

さら(森についていってみましょうか)

やばい

眠いんだが

すまん、保守をたのむ

あ、明日は仕事だった
\(^o^)/
明日の夜に残っていたらまた書く
まあ、残っていなかったらスレを誰か立ててくれ
またパワポケSSを書いたり読んだりしたいからな

俺がいるぞ

保守

>>237
寝ないのかい?
保守

>>238
すまんノリで出てきた

おやすみ!

カランコロン

准「いらっしゃいまー…って何だパワポケさんか。挨拶して損した」

パワポケ「………………」スタスタ

准「ちょ、ちょっとパワポケさん?何私も無視して維織さんの席に向かってるの?そんなに餌付けされたいんですか?」

パワポケ「………………」

准「な、何か言って下さいよ。何ですか、何かの遊び?あまり私そういうのは感心しな…

パワポケ「マスター。コーヒー一つ」

准「ちょ、ちょっと!何でマスターに直接頼んでるんですか!注文なら私が…」

パワポケ「維織さん、維織さんも何か頼む?」

維織「…うん。パワポケ君と同じのを頂戴」

パワポケ「オーケー。マスター!もう一杯お願いします」

准「ちょ、ちょっと………」

起きたらなんか始まってたw

期待してる

准「お、お待たせいたしました…お熱くなっておりますのでお気を付け下さい」 カチャン

パワポケ「…………………」

准「あ、あのパワポケさん?何か私怒らせる様な事しちゃいました?」

パワポケ「……………………」

准「そ、そりゃあ心当たりが無い訳では無いですけど、で、でも今まで楽しくやって来た訳だし…」

パワポケ「…………………」

准「入って来た時の私の台詞が気に入らなかったんですか?だ、だったら謝りますから。ほら、機嫌直して下さいよ」 スッ

バンッ!(准の手を払いのける音)

准「痛っ…!!ご、ごめんなさい、パワポケさん…」

客「スイマセーン、注文良いですかー?」

准「あ、は、ハーイ。ただいまお伺いします!パ、パワポケさんごめんなさい。注文が入ったので…」

維織「…准ちゃん。早く行った方が良いよ」

准「(ビクッ!)ハ、ハイ…」

マスター「どうしたんだい准君。オーダーミスなんて君らしくないじゃないか」

准「ス、スミマセン。」

マスター「接客中も心ここに在らずみたいだし、今日はもう帰るかい?」

准「い、いえ。大丈夫です、これからは気を付けますから」

マスター「そうかい?まぁ維織お嬢様も居るんだから、邪魔になる事はしない様に頼むよ」

准「ハイ…。申し訳ありませんでした。

准(何してんだろ私…しっかりしないと!パワポケさんが相手にしてくれないくらいの事で………うぅ)

准(言葉にしたら余計悲しくなってきた…入店してからもう1時間も経つのに、一度も私と目を合わせてくれない)

准(さっき横を通ったら、私が持って来たコーヒーに全然手をつけて無かったし…もうどうすれば良いのよ)

准「何だか…いつかの維織さんみたい。あの時、風来坊さんはどうしてたっけ………そうだ!」


准「パワポケさん!ごめんなさい!」

パワポケ「………………」

准「たしかにあんな事をすればパワポケさんが怒るのは当然だと思う。私があの時あんな事をしなければ
  パワポケさんはあんな事にならずに済んだのに…」

パワポケ「………………」

准「もう二度とあんな事にならない様に気をつけるし、パワポケさんの気持ちも考えて行動するから」

パワポケ「………………」

准「本当にごめんなさい!!!」

准「…………………」チラッ(頭を下げながら様子を見る)

パワポケ「…………………」

准「あ、あはは………………」

パワポケ「…………………」

准「あ、や、やかんに火をかけっぱなしだったので戻りますね。」 タタタ

パワポケ「…………………」

維織「……………クスッ」

准(…駄目だった。一度吹き出させてしまえばこっちのものだと思ったのに…)

准(そして、あの時の自分の心情を思い出して、今の私に同情してくれると思ったのに…)

准(ホントに、何であんなに怒ってるんだろう。嫌な事があっても、それを外に出す人じゃないし…)

准(やっぱり、私が悪いのかな。楽しくじゃれあってるつもりだったけど、ホントは楽しかったのは私だけで…)

准(パワポケさんはずっと嫌々だったのかな………ぐすっ)

准「どうしたら許してくれるんだろ…」

作戦1

准「お客様。私のサービスで、店で最高級の豆を使用したスペシャルブレンドコーヒーをお持ちしました」

パワポケ「…………………」 ピクッ

准「(!)それに加えて、特大ジャンボミックスパフェもお持ちしました。勿論こちらも私のサービスでございます」

パワポケ「…………………」ピクピクッ

准(こ、これはもしかして…?)

維織「…………………」 パタン!(本を閉じる音)

パワポケ「(!!)……………………」

維織「准ちゃん、ハムサンド50人前」

准「ご、五十ですか!?」

維織「うん、早く。この二つは私が貰っておくから」

准「わ、分かりました…」

パワポケ「……………………」

「無視してみた」SSはあまり見た事が無いから、お約束の流れ的なものがあっても分からないんだぜ。
ざっとスレ見てたら、准の要望があったから書いてみたけど書いてよかったのかな?

普段はパワポケエロパロスレの住民なので、vipに立ってたのが凄くうれしくて書いてみてしまった。
だが、即興も台本形式もほぼやった事ない俺にはキツかったみたいだ…。
ちょっと用事があって帰って来るのいつになるか分らないけど、残ってたら続き書きたいとは思う。
書ける人がいたら続き書いてくれても構わない。

期待してくれていた所申し訳ないが、考えながら続き書くのは少し無理があったorz
用事やってる時に構想考えておくよ。
落ちてたらエロパロスレに投下するかもしれない。

たまには無視じゃないのもいいかもしれないな

保守

保守

保守

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年12月10日 (水) 21:39:38   ID: CfNa5rpO

今さらだが主人公(10)と桜空は違うクラス

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