さやか「かつあげ女!」杏子「げっ…」(389)

※みんなが魔法少女じゃない世界の話。


杏子「金出しな」

「え?もももももってないです」

杏子「うそつけ!ジャンプしてみろ!」

「は、はひ!」ピョンピョン

チャリンチャリン!

「!?」

杏子「おい」

「は、はい」

杏子「持ってんじゃないか!うそついた罰だ!有り金全部出せ!」

「そ、そんなぁ!」

さやか「ちょっとあんた!」

期待

杏子「あ?」

さやか「なに古典的なかつあげしてんのよ!みっともない!」

杏子「誰だお前?関係ない奴はすっこんでな」

さやか「こんなの目撃しといてほっとけるわけないでしょ!」

「……」コソコソ

杏子「!おい!逃げんなっ!」

「ひっぃぃぃぃぃ!」ダダダダダッ

杏子「あっこら!」

杏子「……チッ。おいどーすんだよテメーのせいで逃げられちまったじゃねぇか」

さやか「知らないわよそんなの」

杏子「知らねぇなんてものが通ると思ってるのか?」

さやか「通るに決まってるでしょ」

杏子「痛い目見ないと分かんないみたいだねぇ」ボキボキ

さやか「やってみなさいよ。警察に突き出してやるわ」

杏子「警察?……プッ!」

さやか「!?」

杏子「警察!警察って!」ゲラゲラ

さやか「な、なにがおかしいのよ!」

杏子「あははっ!ひーっ!」ゲラゲラ

さやか「くっ…」カァッ

杏子「さっきから…ククッ…あんたとんだ甘ちゃんだねぇ」

さやか「はぁ?」

杏子「あんたがいい人ぶって助けたのは、自分より年下の女の子が助けに入ってくれたのにそれを見捨てて逃げるような男だよ」

さやか「っ…」

杏子「あんたが正しいと思ってる警察だって本当にあんたを助けてくれると思ってるのかい?」

さやか「あ、当たり前でしょ!それが警察の仕事なんだから!」

杏子「甘い。甘いよあんた。本当…笑っちゃうくらい、甘い」

串カツ屋でも営んでるのかと

杏子「きっとなに不自由なく育ったんだろうね」

杏子「あんた、腹が減って死にそうになったことはあるかい?」

さやか「え?」

杏子「ダイエットとか好きじゃないとかそんな理由で食べ物を粗末にしてるような奴には分からないだろうね」

杏子「今日は何処で寝よう、なんて悩んだことはあるかい?」

杏子「当たり前のように家があって、親が面倒見てくれるのが当たり前だと思ってるような奴には分からないだろうね」

杏子「あんたが思ってる《当たり前》は本当に当たり前かい?」

さやか「あんたさっきからなにを…」

杏子「せいぜい何も知らずに生きていくんだね」

杏子「《当たり前》が当たり前じゃなくなるまで」

さやか「ちょっ待ちなさいよ!」

杏子「あんたの顔見てると胸焼けがするよ」

杏子「甘ったるすぎてね」

さやか「あ……」

さやか「……なんなのよ」

翌日

さやか「でさーっ!すっごい嫌な奴なの!」

仁美「まぁ」

まどか「そ、そうなんだ」

さやか「なんかかっこつけて訳わかんないこと言ってさー…キィー!ムカつく!」

ほむら「あの…こ、怖くなかったんですか…?」

さやか「は?」

ほむら「っ…」ビクッ

まどか「大丈夫だよ、さやかちゃんちょっと言葉遣い荒いだけだから」ヨシヨシ

ほむら「鹿目さん…」きゅん

さやか「ひどいな!」

まどか「でも本当に危ないよ?ほむらちゃんの言うとおり怖い目にあってたかもしれないのに…」

仁美「そうですわねぇ…」

さやか「平気平気」

まどか「でもあんまり危ないことしてほしくないな…」

さやか「まどか…あんたってば本当に優しい子だね!」ガバッ

まどか「きゃっ!もう急に抱きついたら危ないよー」あははっ

さやか「ごめんごめん」あははっ

ほむら「…」むぅ…



さやか「じゃあねー」

まどか「ばいばい」

仁美「さようなら」

ほむら「さ、さようなら…」

メガほむか

ほむほむ

さやか(恭介のところ行く前にCD屋寄って行こうかな)テクテク

さやか(でも今月まどか達と映画行く約束してるからお小遣い厳しいかもなぁ…)テクテク

さやか「………ん?」

杏子「……」テクテク

さやか(あ、あいつ!)

杏子「……」テクテク

さやか(昨日のかつあげ女!まさかまたかつあげを…)ジー

杏子「……」キョロキョロ

杏子「……」テテテッ

杏子「よう」ポンッ

マミ「……?えっと…どちら様かしら?」

杏子「名乗るほどのもんじゃないよ。それよりあんたに頼みがあるんだよ」

マミ「はぁ」

杏子「ちょっとばかし金を…」

さやか「こぉらぁー!!」

杏子「げ、昨日の…」

さやか「あんたまたかつあげしようとしたでしょ!?」

マミ「かつあげ!?」

杏子「うっせーな。関係ねぇ奴はすっこんでろって昨日言わなかったか?」

さやか「関係あるわよ!うちの学校の子なんだから!大丈夫?」

マミ「え、えぇ…」

さやか「ほら!関係あるでしょ!」

杏子「てめぇ…昨日といい今日といいいい加減にしろよ」グイッ

さやか「っ…な、なによ!殴るの!?やってみなさいよ!」

マミ「!だめ!お金なら渡すから!」

杏子「おっ分かってんじゃねーか」

さやか「だめよそんなの!こんな奴にお金なんか渡すことない!」

杏子「あ?」ギリギリ

さやか「っ…!」

支援やな

マミ「は、はい!五千円しかないけど…これで…」

杏子「さんきゅ。もらってくぜ」パッ

さやか「!げほっ!げほっ!」

マミ「大丈夫…?」

杏子「じゃーな。これに懲りたら二度とちょっかい出してくんじゃないよ」

さやか「……せ…」

杏子「……あ?」

さやか「返せっ…それは…この子のお金だ…!」

杏子「……あんたさぁ…頭悪いの?今度はぶん殴るよ?」

マミ「やめっ…!」

さやか「返せ!」ガシッ

杏子「っ…」

さやか「あんたが返すまであたしは絶対離さない!」

マミ「…」オロオロ

杏子「………チッ。ほら」ポンッ

マミ「あ…」

杏子「たかが五千円でここまで付きまとわれちゃ溜まんないよ」クルッ

ガシッ

杏子「………まだなんかあんの?」

さやか「謝って」

杏子「はぁ!?」

さやか「この子に謝って!」

杏子(こいつちょぉうぜぇ…)

杏子「あーはいはい、すいませんでした」

さやか「そんなの謝ったうちにはいらない!」

杏子「あーうっせ!じゃーな!」ダッ

さやか「あっこら!」

魔法の無い世界でも一家全滅か
やりきれんな

この杏子は死ね

さやか「………ったく」

マミ「あの…」

さやか「あ、大丈夫?」

マミ「私は平気よ。それよりあなたは…」

さやか「あたし?あたしは平気だよ。ってかダメだよー?あんな奴にお金なんか渡したら」

マミ「ごめんなさい、かつあげなんてされたの初めてだったから…」

さやか「まぁそうしょうっちゅうされるもんじゃないしね」あはは

さやか「あたし美樹さやか。見滝原中の二年」

マミ「あ、私は巴マミ。三年生よ」

さやか「えっうそ!?先輩!?」

マミ「えぇ」ボイン

さやか「あっ…確かに発育がよろしいようで…」ジー

マミ「やだ、どこ見てるの!」カァッ

さやか「あははっごめんなさい」

マミ「もう」ふふっ

マミ「あ、そうだ。よかったらうちに来ない?助けてくれたお礼にお茶とケーキをご馳走するわ」

さやか「いいんですか?」

マミ「もちろん」ニコッ

さやか「じゃあお言葉に甘えて!」

マミ(や、やった!今すごく自然に誘えてたわよね!)

マミさん流石です

翌日 放課後

さやか(しまった…昨日マミさん家お邪魔したからまた恭介のところ行きそびれた…)テクテク

さやか(それもこれも全部かつあげ女のせいね!)

さやか(……昨日はこの辺で会ったんだよね。もしかしてまたこの辺にいるかな)キョロキョロ

さやか(………いない…そう簡単に見つかるわけじゃないか)

さやか(ていうか、かつあげって普通に警察沙汰だよね?もしかして捕まったとか?)テクテク

さやか(それかこの辺だとあたしに出くわすから違う場所に移動して懲りずにかつあげしてるとか…)

さやか(………ちょっとだけ探してみようかな)

さやか「…よしっ」タッ

一時間後

さやか(いない…なんなの!いなくてもいいときだけほいほい出てくるくせに!いざこっちが探したらいないって!)

さやか(あーもう疲れちゃった…ちょうど公園があるし、ベンチでジュースでも飲もう…)

ピピッ ゴトンッ

さやか(やっぱコーラだよね~…ん?ベンチに先客が…ってあぁ!)

杏子(腹減った…)ボー

さやか「かつあげ女!」

杏子「あ?……げっ(またこいつかよ…最悪だ…)」

さやか「なんであんた探してるときに出てこないで休憩中に湧いてくるのよ!」

杏子「なんの話だ…っていうか湧いてくるって虫みたいな言い方するんじゃねぇ!」

さやか「ふんっ。虫みたいなもんでしょ」

杏子「てめぇ…」イラッ

ギュルルルッ

杏子(あぁ…だめだ…腹減って相手する気になれねぇ…)

あれ、マミって事故で....



いや、なんでもない

からあげ女に見えた

杏子(ここにいたら余計な体力使いそうだな…)スクッ

さやか「あ!ちょっとどこ行くのよ!」

杏子「今日はかつあげもなんもしてないからいいだろ…じゃあな」フラフラ

さやか「ちょっ、ちょっと!」ガシッ

杏子「…なにさ」

さやか「今日はしてなくたって過去にしてれば罪になるんだからね!」

杏子「…あんた、実際にあたしが金取るところ見たか?」

さやか「はぁ?なにしらばっくれてんのよ!昨日も一昨日も…」

杏子「あたしが、金持って、去るところ、見たのか?」

さやか「え?……あっ…」

杏子「そういうことだ」

さやか「…じっ、実際に盗ってなくても立派な恐喝行為になるわ!脅してお金を取ろうとしたのは事実なんだから!」

杏子「そもそも恐喝っていうのは現行犯じゃないと逮捕できないって知ってるかい?」

さやか「なっ…う、うそよ!」

青うぜぇ
ぶんなぐりてぇ

杏子「万引きが現行犯じゃないとっていうのぐらいは中学生なら聞いたことあるだろ?」

さやか「…!」

杏子「それと一緒さ」

さやか「うそ…」

杏子(ま、うそだけどな)ヘッ

杏子(ちょろいねーこっちの言うこと簡単に信じちゃって…これだから甘ちゃんだって言うんだよ)

杏子「もういいだろ?じゃーな」

さやか「………」ガシッ

杏子「………あんたはなにがしたいのさ」

さやか「…かつあげなんてやめなさいよ」

杏子「…どうして」

さやか「困る人がいるからに決まってるでしょ!」

杏子「あんたが見ず知らずの人がどうなったって構いやしないだろ?」

さやか「構うわよ!」

杏子「…あのね、世の中には悪いことしてるやつがいーっぱいいるんだぜ?それをいちいち許せないって嘆いたって始まらないだろう?」

さやか「…確かに世の中に困ってる人、助けが必要な人はたくさんいるわ。あたしが笑っているときでも世界のどこかで必ず誰かが泣いている。そんなこと分かってる」

杏子「じゃあ…」

さやか「でも!あたしは困ってる人がいたら助けてあげたい!全員は無理でもせめて目の前で困ってる人がいたらあたしは助けたい!」

杏子「……!」

さやか「だからあたしは、誰かを困らせようとしている人間がいたら止めるわ」

杏子「…………」

杏子「……あんた、うちの親父みたいなこと言うんだね」

さやか「えっ…?」

杏子「うちの親父は教会の神父様でね…。正直過ぎて、優しすぎる人だった。毎朝新聞を読むたびに涙を浮かべて真剣に悩んでいるような人だったよ」

杏子「新しい時代を救うには新しい信仰が必要だって、それが親父の言い分だった」

杏子「だけどある時教義にないことまで信者に説教しちゃってさ、信者達の足はめっきり遠のいて本部からも破門された。どんなに正しいことを、当たり前のことを言っても誰も親父の話を聞く人はいなくなった」

杏子「しばらくは勧誘に精をだしてたんだけどね、所詮は胡散臭い新興宗教…世間じゃ鼻つまみ者さ」

さやか「………」

杏子「そんな状態が続いて親父は壊れちまった。食うものにも困ってたのに酒に溺れて、頭がイカれて、ときには手をあげたこともあったよ」

杏子「そしてある時………一家心中を図ったんだ」

さやか「……!?」

杏子「家族で寝てる間にガスの元栓を緩めて…ってよくある方法でね」

杏子「親父も、お袋も、妹も死んだよ」

杏子「でも何故かあたしだけが助かったんだ」

杏子「医者は奇跡だって言ってたけどあたしにはそんな奇跡いらなかった。どうせ奇跡が起こせるなら親父を…家族を…救いたかった」

杏子「そんで一人生き残ったあたしは施設に送られた」

杏子「この時初めて知ったんだけどね、親父は親戚中から金を借りてたみたいなんだ。…半ば騙すような形でね」

杏子「中には百万単位で貸してた人もいたみたいでそんな男の娘を預かろうなんて人は誰もいなかった」

杏子「施設では食い物もあったし、布団もあった」

杏子「でも…気持ち悪いんだよ、あそこの連中」

さやか(気持ち悪い…?)

杏子「みんながみんないい人ぶって傷の慰め合いの家族ごっこで笑って…あの空間にいると吐き気がする」

さやか「…そこにいる人たちは本当に家族だと思い合ってるんじゃないの?」

杏子「…そうかもね。でもあたしには嘘にしか見えないんだ」


杏子「ま、そんなわけであたしは施設を飛び出して、親父の教会があるこの町で一人フラフラと生きてるってわけさ」

さやか「………」

杏子「はーっ…長く喋ったら余計に腹が減ったよ」ハハッ

さやか「…ごめん」

杏子「……なにがだい?」

さやか「あたしは…ただお小遣い欲しさにかつあげしてるのかと思ってた」

杏子「…ま、ふつうそう思うだろうね」

さやか「だから…ごめん」

杏子「おいおい、どんな理由があったってあんだけ文句言ってたかつあげを許すのか?そんなのあんたらしくないよ」

さやか「でも…分かんなくなっちゃった…何が正しくて…何が悪いのか…」グスッ

杏子「……………あんたはさ」

さやか「………?」グスン

杏子「あんたはそのままでいいよ。正しいことを正しいと信じ切って正義の味方でいればいい」

杏子「《当たり前》なことが当たり前でいいんだ」

さやか「………ねぇ」

杏子「うん?」

さやか「名前、教えてよ」

杏子「はぁ?」

さやか「あたしは美樹さやか。見滝原中の2年生」

杏子「………佐倉…杏子だ」

さやか「そう、よろしく。杏子」ニコッ

杏子「………あぁ」カァッ

さるよけ

さやか「よし!とりあえずマミさんに謝りに行くよ!」

杏子「マミさん?」

さやか「そう!昨日あんたがかつあげしようとした人」

杏子「あぁ肉まん女か…」

さやか「肉まん?」

杏子「胸に二つ肉まん詰めてんだろ」

さやか「……メロンパンぐらいじゃない?」

杏子「メロンパンじゃでかいだろ」

さやか「肉まんじゃ小さいでしょ。…ってそんなことどうでもいいのよ!」

杏子「腹減ったのか?」

さやか「マミさんに謝りに行くって言ってんの!」

杏子「……はぁ!?」

杏子「ちょっと待て!なんでそうなるんだよ!」

男の娘か……

さやか「なんでってあんた昨日ちゃんと謝ってないでしょ!それに…」

さやか「あたしは、あたしの正義を信じればいいんでしょ?」ニカッ

杏子「…っ!」カァッ

さやか「ほら行くよ。ごめんなさいするの」グイッ

杏子「子どもじゃねーんだ!バカにするな!」

さやか「だってあんたどうせ小卒でしょ?」

杏子「しょっ…」ガーン

さやか「っていうかあんたいくつ?同い年ぐらいでしょ?」

杏子「……そうだよ」

さやか「じゃあ小卒じゃない」

杏子「お前だって小卒じゃねーか!」

さやか「あたしはちゃんと中学も行ってるもん。あんた中学行ってないでしょ?卒業見込みあるの?」

杏子「う、うるせー!勉強なんて必要ねー!」

さやか「やーい小卒ー」

杏子「なっ…うっせーぞ!さやか!」

良い奴に大変身

さやか「あっ」

杏子「あん?」

さやか「……ううん(今さやかって言った)」

杏子「…?変な奴」

さやか「さっ、行くよ」グイッ

杏子「待て!心の準備が!」ググッ

さやか「なにが心の準備よ!今更かわいらしいこと言ってんじゃないわよ!」ググッ

杏子「あたしだって女なんだぞぉ!」

さやか「なにそれうけるー(笑)」

杏子「うがー!」

ふわっ

さやか「………ってあんた」

杏子「あ?」

>>17は撤回します

さやか「…」クンクン

杏子「な、なんだよ?」

さやか「ちょっとあんた…くちゃい」

杏子「!?う、うるせー!鼻つまむな!」カァッ

さやか「ほふろはいっれはいの?」

杏子「あ?」

さやか「お風呂はいっれないの?」

杏子「そんなもん入る金あったら食い物買うに決まってんだろ。あと鼻つまむな」

さやか「どれくはいはいっへはいの?」

杏子「あ?」

さやか「どれくあいはいってないの?」

杏子「一週間ぐらいだったかな」

さやか「!?」ゾーッ

さやか「……うひほいれ」

杏子「あぁ?」

さやか「うちおいれ!」ガシッ

杏子「あ!?なんでテメーの家行かなきゃ…っておい!引っ張るな!ってかいい加減鼻つまむのやめろ!」ジタバタ

さやか(有り得ない有り得ない!一週間お風呂入らないとか有り得ない!)ズルズル

さるよけ

震災の時一週間入らなかったけど意外といけるよ

さやか家

杏子「…」ソワソワ

さやか「あがって」

杏子「で、でも…」ソワソワ

さやか「?」

杏子「お、親とか…」

さやか「平気よ。うちは共働きで夜まで誰もいないから」

杏子「そ、そうか」ホッ

さやか「どーぞ」

杏子「あぁ」

さやか「お風呂直行だからね」

杏子「へいへい(いくら親がいないったって人様のうちなんか上がるのなんて何年ぶりかな……ちょっと緊張する)」

さやか「お湯溜める?」

杏子「シャワーでいいよめんどくせ」

一週間風呂なしはきついな

さやか「…まぁお風呂直行だから沸かしてる時間ないか」

杏子「お前結構失礼だぞ」

さやか「ちゃんと頭洗うんだからね!?」

杏子「分かったよ…」


脱衣所

さやか「タオルとか着替え用意しておくから入っちゃって」

杏子「着替え?別にいいよこれで」

さやか「だめ!一週間着っぱなしなんでしょ?」

杏子「あぁ」

さやか「せっかくお風呂入ったのに意味無いじゃん。……っていうかあんた普段着替えどうしてるの?」

杏子「コインロッカー。洗濯したりして交代で着てる」

さやか(一応着替えてんのね)ホッ

さやか「じゃあ取ってくるから。ちゃんと頭洗うんだよ」パタン

杏子(頭洗え頭洗えって…てめーは親かって…)ブツブツ

杏子「…あたしそんなに臭うのか?」クンクン


さやか部屋

さやか(サイズとかは気にしなくていいよね。そんなに変わりがあるとは思えないし)ゴソゴソ

さやか(胸…も同じくらい…だよね?っていうか同じサイズのブラしかないし…)ゴソゴソ


シャー

杏子(毎度のことながら一回目は泡立たねぇ…)ガシガシ

杏子(でもやっぱり風呂は気持いいなぁ…)

さやか『着替えとタオルここ置いとくよー』

杏子「おうー」

ゴソゴソ

杏子(?なにゴソゴソやってんだ?)

さやか「はい、お邪魔しますよー」ガラッ

杏子「!?な、なに考えてんだてめーは!」

さやか「まーいいからいいから。前向いて」

杏子「いいからっておい!」

さやか「うるさいなぁ、女同士なんだから恥ずかしがることないでしょ」

杏子「…べつに恥ずかしがってないし(銭湯はおばちゃんばっかだから同年代の奴なんかに見られるの恥ずかしいんだよ!)」

さやか「じゃあいいでしょ。はい、頭洗いましゅよー」

杏子「あぁ?自分で洗えるよ!」ブンッ

さやか「あっちょっ動かないでよ。あたし靴下脱いで袖捲くっただけで制服なんだから」コシュコシュ

杏子「出ていかねぇとびしょびしょにすんぞ」

さやか「いやーん。水も滴るいいさやかちゃんって奴ぅー?」シャカシャカ

杏子「………」

さやか「突っ込みなさいよ。もうシャンプー手に取っちゃったから洗うわよ」

杏子「……好きにしろ」

さやか「はいはい」ペタッ

わしゃわしゃ

さやか「おー泡立つ泡立つ」ワシャワシャ

杏子(一回洗って流しといてよかった…)

さやか「一回洗って流した?」ワシャワシャ

杏子「…あぁ」

さやか「だよねーそうじゃなかったら泡立たないもんねー」ワシャワシャ

杏子(バレバレかよ!)

わしゃわしゃ

杏子(あぁ…でも…)

わしゃわしゃ

杏子(人に髪洗ってもらうのって気持いいんだなぁ…)

わしゃわしゃ

杏子(小さいときに親父に洗ってもらってた以来かな…)

わしゃわしゃ

杏子(妹の髪洗ってやったりもしたっけ…)グスッ

さやか「流すよー?」

杏子「ズズッ…あぁ」

さやか「?なに?シャンプー目に入った?」

杏子「はぁ?入ってねーよ」

さやか「なんか泣いてなかった?」

杏子「気のせいだろ」

さやか「そう?じゃあ流すよー」

杏子「あぁ(風呂で助かった)」

シャー

さやか「こんなもんかな?」クンクン

杏子「なっ!?」カァッ

さやか「…よしっ。はい、じゃあ次はコンディショナー」

杏子「もういい!自分でできる!」

さやか「そう?」

杏子「…さっきから捨て犬拾ってきたのと感違いしてねぇか?」

さやか「えー?してないしてない♪」

杏子(ぜってぇーうそだ!)

さやか「じゃああたし出るけど、体もちゃんと洗うんだからね」

杏子「はいはい」

さやか「よしっ」パタン

杏子(ったく…今度は体かよ)

杏子「その前にリンス…コンディショナーだっけ?しないとな」コシュコシュ


さやか(うん、胸同じくらいだからブラ合うはずだわ)

杏子「ふいーさっぱりしたー」ホカホカ

杏子「タオル、タオルっと」ガシガシ

杏子「あ……」

【さやかパンツ(はぁと】

杏子(さやかのパンツか…ひ、人のパンツ穿くなんてちょっと…あれだな)スッ

杏子「んで…」

【さやかブ・ラ(はぁと】

杏子「げっ…(私スポブラしかしたことない)」

杏子(えーっと…このホックってのを後ろで止めればいいんだよな)

杏子「んっ…ほっ…」スカッスカッ

杏子「……だー!めんどくせぇ!」

杏子(あたしが着てたの…げっ…洗濯してる…)

さやか「ちょっとなに騒いでんのよ」ガチャ

杏子「あ…いや…」

さやか「?」

杏子「これ…」プラーン

さやか「な、なに!?サイズ合わなかった!?」

杏子「………ねぇ…」ボソッ

さやか「え?」

杏子「着け方わかんねぇ!」

さやか「……は?」

杏子「…」カァッ

さやか「え、なにあんたブラしたことないの?」

杏子「スポブラしかない」

さやか(あー…まぁ確かにクラスに何人かはスポブラの子いるけど…)

さやか「着けてあげるから貸して」

杏子「はぁ!?い、いいよ!」

さやか「いいって…じゃあどうするの?」

杏子「ブラなんかしなくても死にゃしねぇ」

さやか「死ななくても垂れるわよ!ほら!後ろ向いて!」

しえ

あんこちゃん…

杏子「なっ…やめろー!」ジタバタ

さやか「……ご飯あるよ?」

杏子「っ!?」ピクッ

さやか「あんたがお風呂入ってる間にオムライス作ったの」

杏子「オ、オムライス…」ジュルッ

さやか「食べたい?」

杏子「…」コクコクコクコクッ

さやか「じゃあどうすればいいか分かるよね?」

杏子(…くそっ)クルッ

さやか「はい、よくできました」スッ

さやか「…」フニッ

杏子「!?」ビックゥ!

杏子「な…な…!?」

さやか「ブッ、ブラはこうやってよせてあげないといけないのよ」

杏子「そ、そうか…」カァァァッ

さやか「…」フニフニ

さやか「…はい、いいよ」

杏子「あ、あぁ…」

さやか「……………」

杏子「……………」

さやか「…じゃ、着替えてきてね」

杏子「……あぁ」

パタン

さやか(なに今の雰囲気…)ドキドキ
杏子(なんだ今の雰囲気…)ドキドキ

あんこちゃんにご飯奢ってあげたい

しえ!

杏子「で、出たぞー…お?」クンクン

杏子(ケチャップのいいにほひが…)ジュルッ

さやか「ん、ドライヤー」サッ

杏子「いい。ほっとけば自然に乾く。それよりオムラ…」

さやか「だーめ。乾かしてから」

杏子「いいっつってんだろ!」

さやか「いちいち反抗しない!乾かしてあげるから!」グイッ

杏子「ちくしょー…」ギュルルッ


ブオー

さやか「熱くない?」

杏子「あー…?」

さやか「あ・つ・く・な・い!?」

杏子「あー…」ギュルルッ

さやか(どっちよ…)

さやか(髪伸ばしっぱなしだなーこりゃ)ワサワサ

餌付けして頂いちゃうのか

さやか(うわ、ハサミで切ったようなあとがある…)ワサワサ

さやか(女の子としてどうなのよ…)ワサワサ

さやか(でも髪自体はそんなに傷んでないなー)ワサワサ

杏子「まーだー…」ギュルルッ

さやか「こんだけ伸ばしっぱなしなんだからそれ相応の時間がかかるのよ」

杏子「…」ショボン

さやか「髪自分で切ってるの?」

杏子「あー…」

さやか「……文具用のハサミで切ってるでしょ」

杏子「あー…」

さやか(今聞いてもダメだな…)ワサワサ

さやか「……よし、終わり」

杏子「!飯かっ!?」

さやか「うん、リビング行こう」

杏子「おう!」

なんて犬モード。。
かわええ。

さやか「はい、どーぞ」コトッ

杏子「いただきますっ!」パンッ

さやか「いただきます(へぇ…『いただきます』ちゃんと言うし手合わせたりするんだ。意外と行儀いいのね)」

杏子「あぐっ!あむっ!」ガツガツ

さやか「簡単なものでごめんね」モグモグ

杏子「なんで?これちょぉうめーよ!」ニカッ

さやか「そ、そう…」カァッ

杏子「さやか料理うめーんだな」ガツガツ

さやか「普通のオムライスよ」

杏子「いやうまいよ」ガツガツ

さやか「そう?」ニコッ

杏子「あぁ!」ガツガツ

あんあん

俺「さやかちゃんの料理なら何でも旨いよ」

さやか「俺君ったら///」

さやか(自分が作ったものここまで喜んでもらったのって初めて…)

さやか(っていうか誰かのために料理って……あ、去年恭介にクッキー作ったんだ)

さやか(おいしいよ、って言ってくれたけどいつものCD持って行ったときのありがとう、とそんなに変わらなかったなぁ…)

さやか(まぁ優しいからね恭介は。多分そんなに美味しくなくても…)

杏子「おかわりねーのか?」

さやか「へっ?」

杏子「おかわり」

さやか「もう食べたの!?あたしの倍ご飯入れたんだよ!?」

杏子「だってうめーんだもん」

さやか「しょ、しょうがないわね!あたしの半分あげるわよ」サッ

杏子「サンキュー!」

杏子「やっぱうめーな」モグモグ

これはたまらん。

杏子「ごちそうさまでした!」パンッ

さやか「ごちそうさま」

杏子「うまかったなー」

さやか「お腹いっぱいになった?」

杏子「んー…まだ同じ量のオムライス食えるな」

さやか「はぁ!?」

杏子「なんせ一昨日から殆ど何も食ってないからな」

さやか「え?」

杏子「お前がかつあげの邪魔するから金なくてなにも買えなかったんだよ」

さやか「あんた一昨日あたしと会ってからかつあげしなかったの?」

杏子「あぁ。肉まん女のときも邪魔されたしな」

さやか「へー…してるのかと思った」

杏子「金持ってそうなやつがなかなか見つからなくてね」

さやか「…やっぱり盗るなら一気に大金をって感じなの?」

魔法少女にかかわらなかったらさやかはいいこ

さやかちゃんならきっと何とかしてくれる

杏子「いや…なんていうか…」

さやか「?」

杏子「金持ってる奴のが盗られてもあんま傷つかないかなって…」ゴニョゴニョ

さやか「なにそれ…かつあげはかつあげでしょ」

杏子「でも全額もっていくようなことはしなかったぞ!半分ぐら…」

さやか「かつあげはかつあげ」

杏子「…」むぅ…

さやか(かつあげはかつあげだけど…杏子なりの良心、ってやつなのかな…)

さやか「……あんたお金なくてこれからどうするつもりなの?」

杏子「え…」

さやか「かつあげはもうだめよ」

杏子「うっ…」

さやか「………」

杏子「………」

杏子「わかんねーよ…」

さやか「…そっか(そうだよね)」

さやか「あ、おかし食べる?」

杏子「!食べる!」

さやか「えっとね…ロッキーとポテチとキャールがあるけど、どれがいい?」ゴソゴソ

杏子「全部」

さやか「………」

杏子「全部」

さやか「ちょっとは遠慮しなさいよ…はい」ポスッ

杏子「食べていいかっ!?」

さやか「いいよ」

杏子「いただきます!」ガツガツ

あんこちゃんもさやかちゃんも可愛い
あんこちゃんは純粋過ぎるんだ

さやか「(よく食べるなー)あ、ロッキーちょうだい」

杏子「ん」ムッシャムッシャ

さやか「ありがと」ポキポキ

さやか(テレビつけよ)ピッ

さやか「なにか観たいのある?」ポキポキ

杏子「食い物特集」モシャモシャ

さやか「あんた頭の中食べ物一色だね」ピッ

家すらない子に女の子としてとか無理言うなよwww

数時間後

さやか「…あれ、もう9時だね」

杏子「ん?そうか」ダラーッ

杏子「じゃあそろそろ帰るよ」

さやか「帰るって…どこによ?」

杏子「え…外?」

さやか「…そういえばあんたいつもどこで寝てんの?」

杏子「公園とか親父の教会とか。あ、昼は図書館で寝たりとか」

さやか「なっ…危ないじゃない女の子がそんなところに!」

杏子「平気だよ。あたし結構強いし」シュッシュッ

さやか「バカ!そういう問題じゃないでしょ!?」

杏子「?なに怒ってるんだよ?」

さやか「怒ってはないけど…」

さやか「……………」

さやか「…とにかく、今日は泊まりなさいよ」

きましたわ!

杏子「はぁ!?」

さやか「だってマミさん家まだ行ってないし」

杏子「いいよ、親帰ってくるんだろ?」

さやか「なっ…お、親が帰って来ない方が好都合ってこと!?」ササッ

杏子「バッバカ!ちげーよ!あ、いや違くはないけど…そうじゃなくて!なんて説明するんだよ…あたしのこと」

さやか「学校の友達って言えばいいでしょ」

杏子「バレないか…?」

さやか「バレないわよ」

杏子「で、でも…」モジモジ

さやか「いーから!泊まるの!」

杏子「わ、分かったよ」

さやか「それで明日マミさん家まで謝りに行くからね」

杏子(……めんどくせぇ)

さやか「分かった?」

杏子「へいへい…」

しえ

あんこちゃんどうやって働くんだろう…

さやか母「ただいまー」

杏子「!」ビクッ

さやか「あ、おかえり」

さやか母「ただいま。あら、お友達?」

さやか「うん。同じ中学の子」

杏子「えっと…ども。佐倉杏子…です」

さやか(うわ、微妙に感じ悪い)

さやか母「こんばんは、さやかの母です」

杏子「あ、こんばんは…。お邪魔…してます」ボソッ

さやか(………もしかして緊張してる?)

さやか(杏子って実は…人見知り?)ブフッ

さやか母「二人ともご飯は食べたのかしら?」

杏子「あ…はい」

さやか(うける!すっごいうける!かつあげしてるくせに人見知りとか!)ダンダンッ

さやか母「…なに一人で暴れてるの?」

さやか「え?あー…なんでもない。あ、それで気づいたらこんな時間になっちゃってたんだけど泊めていい?」

さやか母「杏子ちゃんの親御さんがよければうちは構わないわよ」

さやか「杏子の親も同じこと言ってた」

さやか母「あらそう。なら全然いいわよ」

杏子「えっと…ありがとうございます」

さやか母「いいえー」

杏子「…」モジッ

さやか「(面白いけど、そろそろ助けてあげようかな)部屋行こっか」

杏子「あ、あぁ」

さやか母「お風呂は入ったの?」

さやか「うん入った」

さやか母「そう。他になにかあったら遠慮なく言ってね」

杏子「…どうも」

さやか「じゃ、お母さんおやすみー」

杏子「……お、おやすみなひゃい」

さやか(噛んだ)ブフッ

さやか母「(噛んだ)はーいおやすみー」クスッ

杏子(噛んだ…)カァッ

なんだ、この可愛い生き物は!

杏子(あー…緊張した)

さやか「あ、あんたって実は人見知りなわけ?」ブフッ

杏子「う、うるせぇ!」カァッ

さやか「かつあげやってる奴が人見知りって…」プルプル

杏子「笑うな!」

『ただいまー』

さやか「あ、お父さん帰ってきたみたい。挨拶行く?」

杏子「ぐっ…」

さやか「じょーだんよ冗談。部屋行こ」

杏子(くそー…舐めやがってぇ…)

ssみてるとあんこちゃんが可愛い過ぎて仕方ない

さやかちゃんが好きなのに

さやか「じゃーん!さやかちゃんの部屋です!」

杏子「こざっぱりしてんだな」キョロキョロ

さやか「まぁね。まどかの部屋みたいにぬいぐるみに溢れたりはしてないわよ」

杏子「まどか?」

さやか「そ。同じクラスの友達」

杏子「ふーん…お、マンガ」

さやか「まどかはねー優しくて可愛くてちょっと地味でどんくさいところもあるけどそこもまた可愛くて…」

杏子「ゲームもあんじゃん」ゴソゴソ

さやか「…ってちょっと!人の話無視して家捜ししないでよ!」

杏子「盗らねぇから平気だよ」

さやか「そういうこと言ってんじゃないのよ。乙女の部屋を無断で…」

杏子「あーはいはい。で、あたし何処で寝ればいいんだ?」

さやか「最後まで聞きなさいよ…。えーっと寝るのは……布団敷くのめんどくさいから二人でベットでいい?」

杏子「…ま、贅沢言える身分じゃないからな」

猫さんマジかっけえっす

追いついた
いい!!凄くいい!!

さやか「なによ、文句あるの?」

杏子「ないですよっ…っと!」バフンッ

さやか「ちょっとダイブしないでよ!」

杏子「ふかふかだなー」ゴロゴロ

さやか(犬みたい…かわいい…)

さやか「!」ハッ

さやか(いや!可愛くはない!可愛くはないわよ!犬は犬でもチワワとかじゃなくて狂犬病でももってそうなノラ犬なんだから!)

さやか「………」

さやか「……杏犬」ボソッ

杏子「ん?なんか言ったか?」

さやか「言ってないわよ!バカ!」カァッ

杏子「なんなんだお前は!?」

さやか「うるさい!バカ!」

ちゃんと面倒みるんだぞー。

杏子「バカって言ったほうがバカなんだぞ!」

さやか「さすが小卒ね。言うことが小学生だわ」プッ

杏子「またそれか!お前だって小卒だろうが!」

さやか「だからあたしは中学通ってるけどあんたは…」

杏子「あーもういい。うるさい」ボフッ

さやか「あれ、おねむなの?」

杏子「べっつにー…」

さやか「そう?あ、ねぇ明日いつマミさんのところ行く?学校が終わってからが一番いいんだけどそうするとあたしが学校行ってる間にあんた逃げそうじゃん?でも学校行く前に家に行ったら迷惑だろうし、かといって学校にあんた連れて行くわけにもいかないし…」

さやか「あんた逃げないって約束でき…」クルッ

杏子「…」くかー

さやか「えっ!?」

さやか「寝るのはやっ…っていうか眠くないって言ったくせに…」

さやか「もうー。ちょっと詰めて」グイッ

杏子「んが…」

|  |, -─-、
|  |マミ-─-'、
|  |*(ノノ`ヽ)
|_| ゝ ゚ ヮ゚ノξ そ~~・・・

|巴|つc□0
| ̄|―u'
""""""""""

|  |, -─-、
|  |マミ-─-'、
|  |*(ノノ`ヽ)
|_| ゝ ゚ ヮ゚ノξ

|巴|o   ヾ
| ̄|―u'   c□ <コトッ
""""""""""""""""


|  |
|_|  ピャッ!
|巴| ミ
| ̄|     c□
""""""""""""""""

さやか「もうちょっと」グイグイ

杏子「んん…」コロン

さやか「よし」モゾモゾ

杏子「…」クカー

さやか「ちょっと狭いけど…まぁいいか」

さやか(今何時だろ)キョロ

さやか「うわ、まだ10時前じゃん…。どんだけ健康的なのよ」

さやか(…………あ)

さやか(そっか…もしかして疲れてたのかな)

さやか(そうだよね…普段公園とかで寝てるって言ってたもんね…)

さやか(家があるのが当たり前過ぎて寝る場所なんて気にしたこと無かったけど…今日泊めたってそんなの一日だけのことでなんの解決にもなってないんだよね)

さやか(あたしはバイトもできないただの中学生で、親に頼らなきゃご飯もお風呂も寝るところもなにも用意してあげられない…)

さやか(大変…なんだ。中学生の女の子が一人で生活するって…)

さやか(あたしちゃんと考えてなかったかも…)

あんこちゃん久しぶりの布団で嬉しかったんだな

やっぱりあんさやはいいなぁ

さやか…ええ子や…

さやか(かつあげなんてやめろって偉そうなこと言って、一日泊めるだけのことで面倒見た気になって…)

さやか(ダメなんだ…こんなことだけじゃ…)

さやか(早く…なんとかしてあげなくちゃ)

さやか(でもどうしてあげたらいいんだろう…)

さやか(親に内緒で家に住ます?)

さやか(いくら親が共働きだっていつかバレるに決まってる…)

さやか(親に頼む?)

さやか(…分かってくれるとは限らない。ううん。むしろ…警察に連絡されちゃうかもしれない)

さやか(………マミさん…!一人暮らしのマミさんに頼めば…)

さやか(………親以上に無理じゃない?かつあげしようとした奴だし…それにマミさんだって中学生なんだよね…そんな責任押し付けるわけにいかない…)

さやか「……………」

さやか(あたしは杏子になにをしてあげられるんだろう…)

翌日

チュンチュン チュンチュン

杏子「んあ…」パカッ

杏子「…」ボー

もふっ

杏子(…?ベット…?なんでベット…)ボヘー

さやか「…おはよう」

杏子「………?」

杏子(…あ、泊まったんだっけ)ボリボリ

さやか「おーはーよーうー!」

杏子「ん…おはよ」

ギュルル…

杏子「…腹減った」

さやか「起きてすぐそれかい」

杏子「うん…」ギュルルル

この二人可愛すぎる

さやか「はぁ…なんか食べよっか」

杏子「!あぁ!」

さやか「じゃ、行こ」

杏子「あ…でもこんな格好で…」ボサボサ

さやか「お父さんもお母さんももう仕事行ったから平気だよ」

杏子「そうなのか?早いな」

さやか「うん。7時半ぐらいには家出ちゃうから」

杏子「へー…って今何時?」

さやか「…10時」

杏子「10時…?さやかお前学校は!?」

さやか「今日は自主的にお休み」

杏子「なんだそうか……自主的っておい!」

さやか「まぁいいからいいから!」

杏子「具合悪いのか?」

さやか「んー…寝不足?」

杏子「!ひょっとしてあたしの寝相が悪いから…」

さやか「じょーだんよ!冗談!ただのさぼり!」

杏子「いいのか?」

さやか「一日くらいいいでしょ。さ、ご飯ご飯」スタスタ

杏子「飯っ!」ダダッ

まどかマギカの日常編みたいなのやってほしい

食後

杏子「うまかったー」ケフッ

さやか「朝から食パン一斤食べるってどういうことなのよ…」

杏子「ん?お前全然食べてないじゃないか」

さやか「あー…あんたの見てるだけでお腹いっぱい」

杏子「食べてやろうか?」キラキラ

さやか「まだ食べるの?」

杏子「食い物は粗末にできないだろ!」

さやか「食べたいだけでしょ…はい」スッ

杏子「おうっ!」

杏子「うま」ムシャムシャ

さやか「………あのさ」

杏子「んぐ?」モグモグ

さやか「…あんた、施設戻りなよ」

杏子「は?」ピタッ

さやか「だってさ、これからどうするの?お金ないんでしょ?」

杏子「…………」

さやか「またかつあげするの?もし、したとしてもそれってずっと続けられることじゃないじゃない」

さやか「それにそんなこと続けてたらいつかもっと大きな罪を犯すかもしれない…」

さやか「そんなのさ…ダメだよ」

杏子「分かってるよ…そんなこと」

さやか「だったら…」

杏子「……嫌だ」

さやか「…なんでよ」

杏子「嫌なもんは嫌だ」

さやか「だからなんでよ!」

杏子「うるせぇ!無責任にとやかく言うな!」

さやか「無責任…?無責任ってなによ!」

さやか「あたしだって考えたわよ!あんたのためになにができるかって!親に内緒で家に住まそうかと思ったけどいつかバレるに決まってるし、親に相談したって分かってくれるとは限らない!むしろ警察に通報されちゃうかもしれない!」

さやか「一人暮らしのマミさんにお願いしようかとも思ったけどマミさんだってただの中学生よ!そんな責任押し付けられない!」

さやか「あたしが杏子に直接してあげられることなんてなに一つ無い…」

さやか「だから…だから一番安全な施設に戻ってほしいの…」

さやか「今のあたしじゃなにもしてあげられないから…だから…お願い…」

杏子「…………でも嫌なんだよ…見え透いた家族ごっこに吐き気がするんだ!あんな家族ごっこで喜んでる奴らのところなんて戻りたくない!」

さやか「家族ごっこ、家族ごっこって!あんたが捻くれてるからそう見えるだけじゃないの!?」

杏子「うるさい!あいつらは私の家族じゃないんだ!あたしの家族はっ…あたしの家族はみんな死んだんだよっ!!」

さやか「っ…!」

杏子「あいつらなんか私の家族じゃないんだ…違うんだ…違うんだよ…」

さやか「杏…子…」

さやか「……………」

さやか「……五年」

杏子「…?」

しえ

朝までありますように…

あんあん

どういうことだオイ…気になって寝れないじゃねえか!

しえんしえん

猿ならそろそろ帰ってくる。。
しえ

明日早いのに・・・
あんあん

さやか「高校卒業するまでの五年間だけ我慢しなさいよ」

さやか「五年、我慢したら…」

さやか「一緒に暮らそう」

杏子「…へっ?」

さやか「高校生になったらバイトして二人で暮らせるようにお金貯めるから」

さやか「だからそれまで施設に戻ってよ…」

さやか「あたしが、あんたの面倒見れるようになるまで我慢してよ!!」

さやか「うっ…ぐすっ…うええええええ!」ボロボロ

杏子「!?なっ泣くなよ!」オロオロ

さやか「だって…だってぇぇぇぇ!」ボロボロ

杏子「………」

杏子「…分かったよ」

さやか「…えっ」

杏子「分かったから泣き止めよ…」ギュッ

さやか「っ…!」ドキッ

さやかちゃん…

さやか(あ、あれ…なんであたしドキドキして…?)ドキドキ

杏子「さやか…」

さやか「はいっ!?」

杏子「………ありがとう」

さやか「え…」

杏子「あたしなんかのためにそこまで考えてくれて…」

杏子「そんなこと思ってくれる人がいるってだけであたしもがんばれそうだよ」

さやか「……うん」ギュッ

杏子(つーか今のプロポーズみたいだったな…)ドキドキ
さやか(よく考えたら今のプロポーズみたいだったかも…)カァッ

さやかちゃん無理しなくても良いんだ

施設戻ったら復学して見滝原中に入学してきたりな

5年は長すぎるよう

杏子「そうと決まれば今日にでも戻るかなー」

さやか「えっ今日?」

杏子「あぁ。思い立ったが吉日、ってね」

さやか「行動派ね」

杏子「まぁな」

さやか「施設はどこにあるの?」

杏子「ここから電車だと30分ぐらいかな。歩くと3、4時間ぐらいだけど」

さやか「…歩いてきたの?」

杏子「あぁ」

さやか「バカじゃないの!?」

杏子「無駄に金使えなかったんだからしょうがないだろ!」

さやか「ったくもう…お金貸してあげるから戻るときは電車で戻りなさいよ」

杏子「いやいいよ」

さやか「遠慮しなくていいわよ。‘貸す,だけなんだから」

しえ

いいねぇ…

5年後、そこには恭介から海外でのコンサートに一緒に来て欲しいと誘われるさやかの姿が!

さやか「返済は出世払いね」

杏子「……さんきゅ」

さやか「うん」

さやか「…ねぇ、あたしも一緒に行っていい?」

杏子「は?」

さやか「いや…あんた一人じゃ帰りにくいかなーって…それにどんなとことなのかも気になるし…」ゴニョゴニョ

杏子「…」クスッ

杏子「バーカ。ガキじゃねぇんだから平気だよ」

さやか「……そっか」

杏子「あぁ」

さやか「…とりあえずそれ食べちゃいなさいよ」

杏子「ん?おぉ」パクッ

さやか「午前中ぐらいはゆっくりしていきなよ」

杏子「じゃあそうすっかな」モグモグ

さやか「うん」ニコッ

支援

午後

杏子「そろそろ行くよ」

さやか「あたしも駅まで一緒に行く」

杏子「ずる休みしてる奴がフラフラ出歩くな」

さやか「うっ…」

杏子「へへっ」

さやか「…ってあんたもずる休みじゃない!」

杏子「あたしはいいんだよ、学校この辺じゃないからな」

さやか「なによそれ…」

さやか「………」

さやか「ちゃんとごめんなさいするのよ」

杏子「平気だよ」

さやか「マミさんところもいつか一緒に謝りに行くんだからね」

杏子「はいはい」

謎の切なさ

さやか「ちゃんと毎日お風呂入りなさいよ」

杏子「家出する前はちゃんと入ってたよ」

さやか「お菓子ばっかり食べてたらダメなんだからね!」

杏子「母親かてめーは」

さやか「それから…」

さやか「……………」

さやか「…戻ったらちゃんと連絡よこしなさいよ」

杏子「あぁ」

さやか「絶対だからね!?」

杏子「分かってるって」

さやか「……そう」

杏子「あのさ」

さやか「うん?」

せつないのお。

杏子「またなんか作ってくれよ。さやかの料理うめーから」

さやか「…それが別れ際に言う言葉?」

杏子「そうだよ?」

さやか「あんたって本当食べ物のことしか頭にないのね」ハァ…

杏子「うるせーないいだろ」

杏子「今生の別れじゃあるまいし。たかが電車で30分、会おうと思えばすぐだろ?」ニッ

さやか「…それもそうね」クスッ

杏子「あぁ」

さやか「……連絡しなさいよね」

杏子「あぁ」

杏子「………」

杏子「じゃあまた、な」

さやか「うん。また、ね」

その日の夜

さやか「…」ソワソワ 

カワシタ♪

さやか「!」ガバッ

【着信 まどか】

ヤクソクワスレナイヨ♪

さやか「あ…まどかか」ピッ

さやか「まどか?うん、大丈夫。メールで言ったようにちょっとずる休みしちゃっただけだから」

さやか「あはは、ごめんね。明日は行くからさ」

さやか「え、うそ?うわー…明日写させて!」

さやか「ありがと!さすが私の嫁!」

さやか「あはは、うん。また明日ね」

さやか「おやすみー」ピッ

   /: /: : : : : : :j: : 、: : : / !|     !| ヽ : : : |ヽ ; : : : : |: ;ハ:|
  .' : i: : : : : : :/|: :ハ : :′ |!    }|  ハ : : ! |: i: : : : :|:i:| l:!
  |l: :l: : : : -‐ナ弋{¬ー{- {      |!_斗-┼t-|.: : : : !:|:! |!
  ||: :|.:.:. : : : :| __ゝ!      厂_ノ∠_ jノ|: : : : ; :|:| }    /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
  |ハ小; : : : :〈 ̄〃 (_,ヾ         〃イ´(_ ̄〉 |.: : : ,': :|:|   _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
   }:j: /ヽ: : :| { し仭           { し仭 ′!: : :/ : :j:|     |    |  /    |   丿 _/  /     丿
   |: ; {(べ、:{ c--つ        C--っ   / : /}: :.:ハ!
   l :ハヘヽ ,!\| :::::::::::::::    ′   ::|::::::::::::: /.:/ノ: :/ ノ
   `{ 〉`ー、 .|            |    ノィ イ{: :/
      |: l : : ト ;.      ´ ̄ ̄`  ノ     ノ^: :|:|:/
      |: l : : l: : :>: .          ; . . :<: : : : |:〈
      |: l : : l: : i : : : :〕  =‐-‐=  〔 : : l : : i : : :|: |
     ノ: l : : l: : l : : : } ̄ ̄`Y´ ̄ ̄{: : l : : l : : :|: |
    〆-‐、 : l: : l: 厂ノ     ||     トへ : :l : : :L-‐、
.  /     ̄「「 ̄  >'⌒Y⌒Y⌒ーく__  ̄/7 ̄    ヽ
  /   \  〉ゝ≠´  -―{  }―-  ` ̄ヾ  /
. /     `〈        ノTTゞ、       У      ',
/       \     /  } {  \     /       }

さやか「ふぅ…」

さやか母「さやかーお風呂入っちゃってー」

さやか「はーい」

さやか「………」

さやか(鳴ったら困るし、一応もっていこう)スッ


風呂場

さやか「…」ワシャワシャ

さやか(昨日はここで杏子の髪洗ってあげたんだよね…)ワシャワシャ

さやか(昨日のことなのになんか懐かしく思える)ワシャワシャ

さやか(変なの…)ワシャワシャ

さやか「…」チラッ

【ケータイ】

さやか(………まだ…かな)

さやか部屋

さやか「………」ゴロン

さやか(…まぁ、別に今日連絡するって言ってたわけじゃないし)

さやか(ちゃんと戻ったんなら別にいいんだけど)

さやか(……もしかして戻ってないとか?)

さやか(あ、あり得る…)

さやか(一緒に行くべきだったかな…)

さやか(いやでも戻るってちゃんと言ったし)

さやか(連絡だってするって約束してくれたし)

さやか(………うん)

さやか(大丈夫、だよね)

さやか「………」ゴロン

あれ、なんか雲行きが怪しい・・・?

あんこちゃんがさやかの番号忘れただけでいてください

ほむほむっ!

さやか(…まぁ、ね)

さやか(そこの先生?たちとも話し合わなきゃいけないだろうし)

さやか(そんなすぐにはふつう連絡よこさないよね)

さやか(てか別に子供じゃないんだしそんなに心配しなくても平気だよね)

さやか(あいつもガキじゃねぇんだって言ってたし)

さやか(………落ち着いたら連絡くれる、よね)

さやか「………」

さやか「……」ゴソゴソ

さやか「……」パカッ

さやか「……」ジー

さやか「……」カチカチ…

さやか「……」パタン

さやか「………」

さやか(10時…か)

あんあん

さやか(…もう寝てたりして)

さやか(そうよね、あいつのことだからお腹いっぱいになって連絡するのも忘れてガーガー寝てるんだわきっと)

さやか(ったく)

さやか「………もう寝よ」モゾッ

さやか「……………」

カワシタヤクソク♪

さやか「!」ガバッ

【着信 未登録】

さやか「もしもし!」ピッ

『よっ』

さやか「杏子!」

きたか…!!

  ( ゚д゚ ) ガタッ
  .r   ヾ
__|_| / ̄ ̄ ̄/_
  \/    /

キマシタワァ

ガタタッ

キター

杏子『悪いな、遅くなって。寝てたか?』

さやか「寝てないわよ!それよりどうだった?ちゃんと戻ったの?」

杏子『ちゃんと戻ったよ』

さやか「よかったぁ…」ヘナッ

杏子『すげー怒られたけどな』あははっ

さやか「そりゃそうでしょ…」

杏子『まぁ、怒られるのは予想通りだったんだけどさ』

杏子『泣かれるとは思ってなかったよ』

杏子『心配したんだぞって』

さやか「……それもいい人ぶってるように見えた?」

杏子『…いや。怒るだけなら管理者としての責任だけだと思うし、泣くだけならそれこそいい人ぶってるだけに見えたんだろうけど…』

杏子『この人たちはあたしなんかのために泣いてもくれるし、怒ってもくれるんだって』

杏子『そう、素直に思えたよ』

目が覚めてきたよ…寝不足にさせる気だな杏子たん!

お、あ、お、おちけつ!

あんあん

さやか「…よかったね、杏子」

杏子『ん…』

杏子『……きっとさやかのおかげで素直に受け入れられることができたんだと思う』

さやか「あたし?」

杏子『さやかが…あたしなんかのために色々よくしてくれたり、あたしがどうすればいいのかって、真剣に考えてくれたから』

杏子『だからきっとさやかのおかげだよ』

杏子『……ありがとう』

さやか「なっ…なにらしくないこと言っちゃってんのよ!」カァッ

杏子『うっうるせー!』

さやか「もう…バカじゃないの…」

杏子『どうせあたしはバカだよ』

さやか「………これからうまくやっていけそう?」

杏子『…親父達の代わりは何処にもいない』

さやか「っ…」

杏子『でも、親父達とは別の家族としてあの人たちのことも受け入れるよ』

杏子『きっとさ、家族はひとつじゃなくていいんだ』

杏子『さやかと暮らしたらさやかもあたしの家族になるんだしな!』

さやか「なっ…」カァッ

さやか「あ、あんたはそうやってまたバカなこと言って!」

杏子『さっきからバカバカバカバカうるせーな!』

さやか「あんたがさっきからバカなことばっかり言うからじゃない!」

杏子『バカって言ったほうがバカなんだぞ!』

さやか「また小学生みたいなこと言って…だから小卒なのよ」

杏子『あ、小卒って言えば』

さやか「?」

しえ

杏子『あー…まぁいいや』

さやか「なによ?」

杏子『なんでもない。そろそろ電話代気になるから切るぞ』

さやか「えっ!?ちょっと…」

杏子『また電話する。じゃーな』

ブチッ

プーッ…プーッ…

さやか「信じらんない…勝手に切った…」

さやか「もう!」バフッ

さやか「………」

さやか「………」フフッ

さやか「………よかったぁ…」

あんあん

翌日から夜になると杏子から電話がかかってきて、十数分だけ会話することがさやかの密かな楽しみとなっていた。

そんな新たな日課に胸躍らせていた八日目の夜。


カワシタヤクソク♪

さやか「ん?」

【着信 公衆電話】

さやか「杏子かな」ピッ

さやか「はーい」

杏子『よう』モグモグ

さやか「ちょっと…なんか食べてるでしょう」

杏子『たいやき』モグモグ

さやか「電話のときぐらい食べるのやめなさいよ」

杏子『いいだろ別に。明日会おうぜ』

さやか「え?明日って平日だよ?」

杏子『あぁ』モグモグ

あんあん

wktk

さやか「あたしふつうに学校なんだけど…っていうかあんた学校は?行ってないの?」

杏子『あたしも学校だよ』ゴソゴソ

さやか「じゃあ終わってから?夕方からじゃ少ししか遊べないじゃん。休日じゃダメなの?」

杏子『まぁいいからいいから』モグモグ

さやか「…まぁ、別にいいけど」

杏子『じゃあ明日な』モグモグ

さやか「待ち合わせは?」

杏子『明日また連絡する。じゃーな』ブチッ

さやか「…また勝手に切って」

さやか(もう…)

さやか「……明日かぁ」

さやか(なんかすごい久しぶりな気がする)

さやか(でも実際は一週間ぐらいなのよね。それに何ヶ月も会えないかもって思ってたからそう考えると大したことないか)

さやか(……なに着て行こう)ソワソワ

デート気分だよこの子はまったく。
さやさや

支援

さやか(それより食べ物用意して行ったほうが喜ぶかな)

さやか(でもふつうファーストフードとか入るか)

さやか(んー…)

さやか(行くところ決まってないんだったらうち呼んでご飯でも作ってあげよう)

さやか(うん、それでいいや)

さやか(…あ、でも待ち合わせ決めてないってことはあたしが杏子のところ電車で行く可能性もあるのか)

さやか(そうだよね…こっちまで来る電車賃よりたいやき食べてるほうがいいとか言いそうだもんねあいつ)

さやか(でもそれだったら会おうなんて言うかな…)

さやか(……あーもう!大体突然過ぎるのよ!バカ!)

さやか「…明日会ったら文句言ってやろ」フンッ

さやか「………」

さやか「………」ニヘラッ

さやか「明日かぁ…」

乙女さやかちゃんまじあんあん

やはりさやかちゃんは大天使であったことが今このスレに示されたな

見滝原中学校

早乙女「いいですか女子のみなさん!メガネっ娘は寝るときもメガネを外しちゃいけないなんて言う男とは付き合っちゃいけません!そして男子のみなさん!メガネっ娘はメガネをかけている時とかけていない時のギャップを楽しめる人になってください!」

さやか「また男とうまくいかなかったのかな」ヒソッ

まどか「メガネっ娘はギャップがいいのにね」

さやか「え?」

早乙女「そしてなんとまた転校生が来ています」

さやか(また?っていうかそっち先に紹介するべきでしょ…)

早乙女「佐倉さん、入って」

さやか(えっ…?)

杏子「…」テクテク

さやか「杏子!?」ガタッ

早乙女「あら、美樹さん知り合い?」

さやか「あ…え、えっと…まぁ…」

お約束…
だがそれがいい

きましたわー

早乙女「じゃあ美樹さん以外にも自己紹介してね」

杏子「佐倉杏子…です。……よろしく」

さやか(微妙に感じ悪い……あ、緊張してるのか)

さやか(かつあげするくせに人見知りだからね)ププッ

さやか(…っていうかなんでいるのよ!?)

早乙女「暁美さんに続いて佐倉さんも時期としては中途半端ですが、佐倉さんはご家庭の事情で転校してきました。みんな仲良くしてあげてね」

早乙女「えーっと…本当は前の席に座ってもらおうと思ったんだけど美樹さんと知り合いなら隣のほうが都合いいわよね」

早乙女「ということで、○○さん席変わってあげてくれる?」

「はーい」

早乙女「じゃあ佐倉さんは美樹さんの隣ね」

杏子「…どうも」テクテク

さるよけ

「髪ながーい」ヒソヒソ

「スタイルいいねー」ヒソヒソ

「クールそう」ヒソヒソ

「ちょっと怖そうじゃない?」ヒソヒソ

「暁美さんに続いて可愛い子きてラッキーだな」ヒソッ

「あぁ。俺このクラスでよかったぜ」ヒソッ

まどか・さやか「…」ムッ

あんあんさやさや

杏子「よっ」カタン

さやか「あんたなに考えてんのよ!」ヒソッ

杏子「びっくりしたか?」ニシシ

さやか「したに決まってんでしょ!」

早乙女「美樹さーん、おしゃべりは授業終わってからにしてねー」

さやか「あ、はい…」

杏子「やーい」ククッ

さやか「うっさい!」ヒソッ

さやか「で?どうしてここにいるのよ」

杏子「施設の父親的おっちゃんにさやかの話したらその子がいる学校の方がいいんじゃないか?って言って色々手続きしてくれた」ヒソッ

さやか「どんだけいい人なのよ…」

杏子「なー」

さやか「そんないい人をどんな汚れた目で見てたのよ…」

杏子「うっせ!」

父親的おっちゃん まじGJ

あんあん

杏子ちゃんに東大の問題は無理ぽよ…

早乙女「…佐倉さーん」

杏子「あ…」ヤベッ

さやか「やーい」ププッ

早乙女「二人とも仲がいいのはいいけどあんまりうるさくすると席離しちゃいますよ?」

杏子さやか「……すいません」シュン


キーンコーンカーンコーン

杏子「疲れたー…」ヘニャ

さやか「あんた初っ端からノート取ってなかったじゃない…」

「ねーねー佐倉さん、美樹さんと知り合いなの?」

杏子「…まぁ」

「そうなんだー。どこで知り合ったの?」

杏子「えっと…」

杏子ちゃん可愛いからモテるだろうなぁ
でもパパはそんな事許しません

「佐倉さん、前の学校どの辺だったの?」

「彼氏いる?」

「髪すごい長いねー暁美さんより長いんじゃない?」

杏子「ええと…」

さやか(焦ってる焦ってる)プッ

さやか(でも転校生のときよりも人少ないな。ちょっと感じ悪かったからかな)

さやか(…あ、杏子も転校生じゃん。ややこしいからもうほむらのこと転校生って呼べないな、こりゃ)

まどか「さやかちゃん」ポンッ

さやか「まどか」

仁美「佐倉さんってさやかさんのお友達ですの?」

さやか「あー…えっと…(かつあげ女ってことは言わない方がいいかな)」

さやか「うん、ちょっとした知り合いなんだ」

仁美「そうなんですの。でしたらわたし達にも紹介してほしいですわ」

さやか「あ、うん。…でも今質問攻めみたいだから後でね」

まどか「助けてあげないの?ちょっと困ってるみたいだよ?」

さやか「あたしはまどかみたいに転校生を助ける騎士にはなれないからねー」

ほむら「…」カァッ

まどか「もう、茶化さないでよ」

さやか「ごめんごめん」アハハッ

仁美「でもなんというか…ちょっと怖そうな方ですわね」

まどか「そうかな?ほむらちゃんどう思う?」

ほむら「わたしも…ちょっと怖そうだなって…」

さやか「まぁ確かにあいつ目つき悪いし、感じ悪いからねー」アハハッ

まどか「でもさやかちゃんの友達ならいい子なんでしょ?」

さやか「え?」

だめだおやすみ

あんあん

仁美「それもそうですわね」

ほむら(美樹さんみたいな人なのかなぁ…)

さやか「ま、まぁ…確かにいい奴っちゃいい奴っていうか…その…」ゴニョゴニョ

まどか「あれ?照れてるの?」

さやか「は、はぁ!?全っ然照れてないんですけど!」カァッ

キーンコーンカーンコーン

先生「はい、席ついてー」ガラッ

まどか「あ、先生来ちゃった」

仁美「あとで紹介してくださいね」

さやか「はいはーい」

まどか「ほむらちゃん戻ろ」

ほむら「あ、うん」

ダメだ眠気に勝てない

俺は見届ける

眠くてもうあんあん

俺はずっと見ているぞ
たとえ3時間後に出勤だとしてもな

「またあとで話し聞かせてねー」

「分からないことあったら遠慮なく聞いてね」

「じゃあねー」

杏子「あぁうん…」

杏子「………ふへー」グテン

さやか「…あらあら人気者は大変ですわねー」

杏子「あぁ?…パンダかなんかと勘違いしてるだけだろ」

さやか「あんた…相変わらず捻くれてるね」

杏子「うっせー。大体助けろよ」

さやか「実は人見知りなんだもんねー?」ププ

杏子「バッ…!変なこと言うな!」ヒソッ

さやか「はいはい。ほら、また喋ってると先生に目つけられるよ」

杏子「分かったよ…」

さやか「せめてノート取るフリぐらいはしなさいよ」

杏子「へいへい…」

追いついた
支援

見届けたいな
wktk

追いついた
しえ

次の休み時間

「ねぇねぇ佐倉さーん」

杏子(うげっ…)

さやか「あーちょっとごめん。まどか達にこいつ紹介したいからさー」グイッ

「えー」

「そっかぁ」

「しょうがないなー」

さやか「ごめんねー」

杏子「…」ホッ

まどか「さやかちゃん」

さやか「あ、はいはい。えーっと左から順に仁美、」

仁美「志筑仁美ですわ。これからよろしくお願いしますわね、佐倉さん」ニコッ

さやか「まどか、」

まどか「鹿目まどかだよ!仲良くしようね」ニコッ

眠くてもう見れないからまとめサイトに載ったらそれはとっても嬉しいなって

そこはティヒッだろ

だいじょうぶ。俺も見届ける

さやか「で、ほむら」

ほむら「え?……あ…えと…暁美ほむらです…よろしくお願いします(今美樹さんほむらって…)」

さやか「ほら、あんたも挨拶!」ドンッ

杏子「って!あー…佐倉杏子だ。よろしく」

さやか「噛まないから仲良くしてやってね」

杏子「おい!犬じゃねぇんだぞ!」

さやか「あんたが感じ悪いからでしょ!」

まどか「さやかちゃんと佐倉さん仲いいんだね」クスッ

仁美「本当。随分前からのお友達なのかしら?」フフッ

さやか「いやいや知り合ったのも最近だし、そんなに仲良くないし」

仁美「まぁ。意外ですわ、こんなに仲良しさんなのに。ねぇ?」

まどか「ねぇー」

追い付いた!しえん
あんあんあんあんあんっ

さやか「いやいや全然!まどかと仁美との方が私仲良しだし」ガシッ

まどか「嬉しいけどごめんね、わたしはほむらちゃんとの方が仲良しだから」ギュッ

ほむら「かっ鹿目さん!」カァッ

仁美「じゃあ私は佐倉さんと仲良しになろうかしら?」ギュッ

杏子「へっ?」

さやか「あたしだけ一人!?」ガーン

まどか「仲良くないなんて素直じゃないこと言うからー」

さやか「ちくしょー!あんたらまどかと仁美を返せー!」

キャー! ワイワイ! ガヤガヤ!

先生「ほらお前ら席つけーチャイムとっくに鳴ってるぞー」

ほのぼのするなぁ
しえん

あの、ところでマミさんは・・・?

杏仁!そういうのもあるのか

>>199
おまえ…

>>200
美味そうなCPだな

むしろ仁杏だろ

マミさんにはガンダムという友達が

放課後

まどか「さやかちゃん、杏子ちゃんばいばーい」

仁美「お二人ともまた明日」

ほむら「じゃあ…」ペコッ

杏子「あぁ」

さやか「じゃあねー」


杏子「……ふぅ」

さやか「疲れたの?」

杏子「んー…まぁちょっとな」

さやか「でもまどか達といるときは結構楽しかったでしょ?」

杏子「……ま、他の奴らよりましかな」

さやか「照れるな照れるな」

杏子「うっせ!」フンッ

さやか「それにしてもびっくりしたわーまさか転校してくるなんて…」

杏子「だからって人が入ってくるなり叫ぶなよ」

さやか「それだけびっくりしたのよ!…なんで転校のこと黙ってたの?」

杏子「驚かせてやろうと思って」

さやか「やり過ぎでしょどう考えても…」

杏子「へへっ」ニカッ

さやか「通うの大変じゃない?」

杏子「体力あるから平気さ」

さやか「…本当体力だけよねー。体育以外殆どラクガキしてたし」

杏子「お前だって小テスト半分ぐらしか点取れてなかったじゃないか。人に小卒小卒って散々バカにしといて」

さやか「うっ…でももしあんたが受けてたら10点もいかなかったでしょ!」

杏子「うっ…しょうがねぇだろ学校行ってなかったんだから」

さやか「かつあげしてたんだもんねー?」

杏子「もうしてねぇよ!」

あんあん

オムライス食いて

さやか「あ、そうだ」

杏子「?」

さやか「あんたまだ時間あるの?」

杏子「平気だけど?」

さやか「じゃあマミさん家行こう」

杏子「げっ…」

さやか「マミさん暇かな」カチカチ

杏子「おいマジで行くのか…?」

さやか「あんたまだ謝ってないでしょ。………あ、マミさん?今ってどこにいます?まだ学校?」

さやか「よかった。じゃあ例のかつあげ女連れて行くんで家に行ってもいいですか?」

杏子(かつあげ女って……ま、断るだろうな)

さやか「はい、大丈夫ですよ。噛み付かないように躾けしときましたから」

杏子「おいその犬設定やめろ」

杏犬わんわん

さやか「じゃあ今から行きますねー」プチッ

杏子「いいのかよ!?」

さやか「え?うん」

杏子「なんでだよ!ふつうかつあげしてきた奴となんか会いたくないって言うだろ!?」

さやか「あー大丈夫大丈夫。この前少し説明しといたから」

杏子「…説明?」

さやか「うん。かつあげ女改心させたんでいつか謝りに行かせますねって」

杏子「えぇー…」

さやか「マミさんはいいって言ってたんだけどこういうことはちゃんとしないとね!ほら行くよ!ちゃんとごめんなさいするんだからね!?」

杏子「分かったよ…」

マミ家

マミ「いらっしゃい美樹さんと…あら?」

さやか「こんちはー」

杏子「………」

マミ「ええと…その子も見滝原の生徒だったの?」

さやか「今日転校してきたんですよ」

マミ「?」

マミ「あ、ごめんなさい。とりあえずあがって?」

さやか「お邪魔しまーす」

杏子「……します」ボソッ

マミ「二人とも紅茶でよかったかしら?」

さやか「はいー」

マミ「ケーキもよかったら召し上がってね」

杏子(け、ケーキ…)ジュルッ

さやか「ケーキの前に言うことあんでしょ」ヒソッ

杏子「あ、あぁ…」

杏子「えっと…」

マミ「………」

杏子「………」

さやか「ほら」ドンッ

杏子「わ、分かってるよ」

杏子「…その……悪かったよ」

さやか「ごめんなさいでしょうが!」スパーン!

杏子「いで!」

マミ「い、いいのよ美樹さん。美樹さんのおかげでお金も無事だったし、気にしてないわ」

眠い

あんあん

追いついたー
あんあん

さやか「マミさん…あんた天使や…」グスッ

マミ「もう、なぁにそれ」フフッ

杏子「………」

杏子「……本当…ごめん」ペコッ

さやか(………杏子…)

マミ「…ふふっ、いいのよ。あなたのおかげでね、美樹さんと仲良くなれて他にも鹿目さん、暁美さん、志筑さんって四人もお友達ができたの。逆に感謝したいぐらいだわ」ニコッ

さやか「マミさぁん…」

マミ「あなたもお友達になってくれる?」

杏子「あたしで…いいなら」

マミ「えぇ。私、巴マミ。見滝原中の三年生よ」

杏子「佐倉杏子。見滝原中の二年だ」

マミ「よろしくね、佐倉さん」ニコッ

杏子「…あぁ」テレッ

マミ「さぁ、ケーキ食べましょう。せっかくの紅茶も冷めちゃうわ」

杏子「い、いいのか?」

マミ「えぇ、どうぞ」

杏子「いただきます!」パンッ

マミ「あら、お行儀いいのね」フフッ

さやか「躾けが行き届いてるでしょう?」フフン

マミ「美樹さんが飼い主なの?」

さやか「えぇー違いますよ。ノラ犬ですよノラ犬」

杏子「犬扱いすんなって言ってんだろ!」ガフガフ

さやか「あんた『いただきます』はちゃんとできるんだから口いっぱい頬張ったり、食べながら話したりするのやめなさいよ」

マミ「まだまだ躾け不足ね」

さやか「ですねー」

杏子「だからそれやめろ!」ガッフガッフ

あんあん

マミさんが幸せそうでよかった

二時間後

マミ「今日は楽しかったわ。よかったらまた来てね」

さやか「うん。またまどか達も連れて来ます」

杏子「ケーキうまかった」

マミ「ふふっ。じゃあまたケーキ用意しておくわね」

杏子「!いいのか?」

マミ「いいわよ?いつでも来てね」ニコッ

杏子「あぁ!」

さやか「じゃあマミさん、また」

杏子「またなー」

マミ「またね」

杏子が尻尾パタパタさせている。。

「またね」がマミるフラグだとはこの時まだ誰も・・・

杏子「いい奴だったな」

さやか「ケーキくれたからでしょ?っていうかいくらマミさんがいいって言っても五個もケーキ食べないでよ…」

杏子「マミがいいって言ったんだからいいだろ」

さやか「恥ずかしいでしょ」

杏子「恥ずかしくなんかないさ」

さやか「あたしが恥ずかしいのよ!」

杏子「あーはいはい」

さやか「ったく」

さやか「………」

さやか「…偉かったね。ちゃんと謝れて」

杏子「……ガキじゃねぇんだから当たり前だろ」フンッ

さやか「あっそ」クスッ

>>225
やめてwww

さやか「あ、6時半過ぎてるけど時間平気?」

杏子「夕飯7時半からだからもう帰るわ」

さやか「…そっか」

杏子「あぁ。一応夕飯までに帰るのが門限だし、さすがに学校行った初日から門限破りはできないしね」

さやか「じゃあ駅まで一緒に行くよ」

杏子「さやかン家反対だろ?もう暗いから帰んなよ」

さやか「駅に用事があるのよ」

杏子「ふーん。じゃあ行くか」

さやか「うん」


杏子はさやかのおかげでまどか達やマミとも打ち解け学校にも段々慣れていき、施設でも先生達だけではなく自分と同じ境遇の子供たちとも会話するようになった。

時々施設には戻らずにさやかの家やマミの家に泊まったりしていたがとりあえずは真面目に毎日学校に通ってるので施設の先生達も大目に見てくれた。

そんな、ある日。

あんあん

終わりじゃない・・・・・・だと・・・・・・!?

徹夜覚悟の住人多そうだなw

仁美「そういえば、上条君の具合はいかがですか?」

さやか「えっ」ドキッ

杏子「かみじょー?」

ほむら「?」

まどか「さやかちゃんの幼馴染の男の子だよ」

杏子「……へー初耳だな」

まどか「あれ?上条君のこと話してなかったんだ」

さやか「う、うん…まぁ」

仁美「照れなくてもよろしいのに」

さやか「へ!?べ、別に照れてるとかじゃ…」アセッ

杏子「………」

まどか「そういえば最近CD屋付き合ってって言わないけどもしかして上条君退院したの?」

仁美「まぁ、そうなんですの?」

さやか「い、いや…えっと…一週間ぐらい前に行ったときはいつも通りだったよ」

仁美「じゃあまだ退院してないんですのね…」

まどか「…さやかちゃん上条君と何かあったの?」ヒソッ

さやか「え?」

まどか「前は三日に一度ぐらいのペースで行ってたのに、おかしいなって」ヒソヒソ

さやか「あ…えーっと…その…な、なんでもないよ。ちょっと…最近忙しかっただけ」ヒソヒソ

まどか「そっか」ヒソヒソ

ほむら(なに話してるんだろう…)

杏子・仁美「………」

追い付いた
支援

授業中

さやか(……恭介のこと言わないようにしてたんだけどなぁ)

さやか(なんとなく、杏子には知られたくなかったっていうか…)

さやか(………なんでだろ)

さやか(恥ずかしい、から…かな?)

さやか(…本当にそれだけ?)

さやか(それだけじゃ…ないような…)

さやか(……………)

杏子「………」

さやか(……ん?)

杏子「…」フイッ

さやか(あれ、いま目合ったのに…)

あれ、いま百合ったのに
に見えた

あるある

休み時間

杏子「宿題教えてくれよ」

仁美「どこが分からないんですの?」

杏子「全部」

仁美「…問一ぐらいは分かるでしょう?」

杏子「さっぱりだね」

さやか(………?)


昼休み

杏子「うんまい棒の新発売『あずき味』が意外といけるんだよ!」

ほむら「あ、あずき味はちょっと…ペプスィでトラウマが…」

杏子「アレとは比べてほしくないね」ハッ

さやか(………なんか)

          |      ,,       ||⌒ヽ、
          | ,,  '"          `丶》_,, -‐‐==;┐

          |   __             \''" ̄\| |
          |彡⌒i }                :.  \| |ニ=‐
          |   | |                   ':,  ノ/、
          |   | |                  '</  '
          |、  | |   |   /|   |、   _   \\  :.
          |、\ ,j j  ,斗 '"/¨「`  | \´  |`  |ヘ⌒`  ,
          |{\ノノ// l / 八   |   \  !   | ハ::ヽ l
          ||\  l / |/    \ |  ァミx、|\ |::..::|、:lハ|  このスレは神に監視されています
          ||    |/  ,ィ:テ"   `   {::::ハ l} ,'::ヘ}::::::|ハ|
          |ヘ    | 〃:::ハ       {r'゚ノ  !:l:::ト、::::’
          |ゝヘ   | 《 Vr' :ノ       `´  |::|::| ゙/   (じ~~~っ)
          |`ーヘ |  ` ´        丶 ```ノ::|::|
          |   r?Y、  ````       .ィ::从!゙|     
          |   ノ⌒ヽ、≧- .._   ´’ . <‐-レ゙  
          |、"\   `ー- ,,_/_ァ'ヘ     ハ
          |  ヾ:、\      |/  〉-‐.、   |
          |   ?Y    _,, 斗-r'":::::::::::} j |
          |\  ||,...::'"::::::::::::ノ--、,,斗-;:リ /八

          | ヽ 〈:::::::::::::::/  `ヽ廴,,, |:|〈   ハ
          |  〉 V\/       )  } l/ノ
          |   | /   \   ノヽ )"´ } ,ノ/

ペプスィw

帰り道

杏子「プリチュアってまだやってんのか!?」

まどか「やってるよー、タッくんと日曜日の朝一緒に観てるんだ」

杏子「弟小さいんだっけか?」

さやか(………避けられてるような)


まどか「二人ともじゃあねー」

仁美「また明日、ですわ」

ほむら「さようなら」

杏子「じゃあな」

さやか「明日ね」

杏子「……」

さやか「……」

さやか「………ねぇ」

杏子「……んー?」

この素晴らしき百合世界に上条など不要!

しえん

さやか「なにか怒ってる?」

杏子「いいや」

さやか「…今日あんまりあたしと喋りたがらないよね」

杏子「気のせいじゃないか」

さやか「…お昼だっていつもあたしの弁当に手出すのに今日はマミさんのしか出さなかったじゃない」

杏子「マミのチーズハンバーグがうまそうだったから」

さやか「……そう」

さやか「今からたいやきでも食べに行かない?」

杏子「今日は夕食当番だからすぐ帰らなきゃいけないんだよ」

さやか「……ふーん」

杏子「あぁ」

さやか「………」

杏子「………」

最近まどほむ、さや杏は食傷気味だったがこれは再熱しそうな勢い

夜 さやか家

さやか(なんなのよあいつ…)

さやか(話しかけるとふつうっぽいのに話しかけてこないで…)

さやか(怒ってるって聞いても本当に怒ってない感じで答えるからそれ以上聞きにくいし…)

さやか(……今日本当は夕飯当番じゃないくせに)

さやか(先週当番だったのちゃんと覚えてるんだから…)

さやか(そうだ、先週杏子が早く帰っちゃった日に恭介のところ行ったんだ)

さやか(恭介のところ…か)

さやか(最近一週間に一回行くかどうかも怪しいのよね…)

さやか(………なんでかなぁ。前はまどかの言うとおり三日に一回は行ってたのに…)

さやか(確かに杏子のことがあって忙しくて行けなかったってときもあったけど…)

さやか(なんで…だろう)

さやか(杏子と会ってから恭介のこと考える暇がないっていうか…)

さやか(ケガのことはやっぱり心配だし、早く退院してほしいけど…)

さやか(…前みたいに会いたいって思わなくなっちゃった)

杏子ちゃんかわいいあんあん

さやか(恭介のことは好きだけど…)

さやか(それって…本当にあたしが思ってるように恋愛感情なのかな…)

さやか(どうなんだろ…)

さやか(好き…なのかな)

さやか(恭介のこと…)

カワシタヤクソク♪

さやか「!」ガバッ

【着信 まどか】

さやか「あ…まどかか」

さやか「………だめじゃん、あたし」

さやか「恭介のことより、杏子に避けられていることの方が気になるなんて…」

さやか「……」ゴロン

さやか「………」

さやか「…杏子、なにしてるんだろう」

しえん

\:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|>''"´      ``<、|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/  
  .ヽ::::::::::::::::::::::::::::::__:::::::::::::>'"            `<:::::::::::::___::::::::::::::::::::::::::/   /
 .   ヽ::::::::::::::::::::/  `.>.'                  ` <´.  \:::::::::::::::::/  ./:::
    ヽ::::::::::://`/                        \ ヽ \:::::::::/ ./:::::::::
    `ヽ::::::::::ヽ l <|                           l   /:::::{./:::::::::::::::
 \..、 ヘ:::::::::: ヽ ノ|                           |>  /::::/:::::::::::::::/
  .ヽ::\、::::::::::::::ゝィ|                           |、_./:::::::::::::::::::::/ /
    ヽ::::',:::::::::::::: ::::|      -──--   -──-        l:::::}:::::::::::::::::/ . イ::
    .ヽ:::,::::::::::::::::: |ハ                        /::::::}::::::::::/} /::::/

     .',::',::::::::::::::::::{:|           ,             |:::::::::|、:::/::::lイ::::::::/
      / ., :::::::::::::::|::, ____.      `     _____    ハ::::::l/::/::::::::::∠
   .  /  .,:::::::::::::: |:::,<マ庭ソ._,ィ          、マ庭ゾ_,> ./::::/:::::::::::::::::::::イ
   ヽ .∨ ..', ::::::::::: |::::',   ̄   ̄ ,,,、-    --、  ̄  ̄   ./:::::::::::::::::::::::::://
    ヽ ヽ ',:::::::::::::|::::::', ̄``` "´         `` ──‐ ./::::::::::::::::::::::://

     ヽ.ヘ ',:::::::::::::::::::ヽ .{                    ∠::::::::::::::::::://ノ
       ヽ、 、:::::::::::::::::::::::ヘ、             _,,ィ´::::::::::::::::::::,>'´lll,,ィ
     \ _ ヽ ヽ、:::::::::::::::::::ヽ´´:'':ィィィハ`ヽ、ヾヾ、ヽ`:::::::::::::::::_,, ィ--''":/
       `ヽ、-\  ``ヽ:::::::::::ヽ::::/::::::::::/::::::::::::::::::::::─''""´:::::::::::::::::/-'
         `ヽヽ    ヘ:::::::::ヽ::::::::::::/:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::>'
           `\,,.<´ヽ:::::::ヽ::::::/::ハ::',::::::::::::::::::::::::::::::::::,∠

             ∠ニ:::::::::::>、:::ヘ::// ヽ',:::::::::::::::::::_>'"´
               ____,,ィ::/   ヽ:::ヽ二´_
                 ``>'      \──''"´

              静かなる杏犬      佐倉杏子

翌日の帰り道

杏子「ギロロだろ!」

まどか「えークルちゃんのがかわいいよー。ねぇ?」

ほむら「えっと…なんの話?」


さやか(…今日も微妙に避けられたまま)

さやか(まどか達と別れたら二人になるんだし、今日こそちゃんと聞こう)

仁美「さやかさん、ちょっとよろしいですか?」

さやか「ん?なに?」

仁美「ちょっとお話したいことがありますの。よければこの後二人でどこかお茶でもしにいきませんか?」

さやか「え…」

仁美「…都合悪いでしょうか?」

さやか「あー…(わざわざ二人でってことはなにかあるのかな)…うん。分かった」

まどか「あっもう分かれ道来ちゃったね。じゃあさやかちゃんと杏子ちゃん…」

仁美「今日はちょっと私とさやかさんはこっちに行きますわ」

なんだと?

しぇ

藻「以前からわたくし、佐倉さんのことお慕いしておりましたの」

まどか「二人でどこか行くの?」

仁美「ひ・み・つ…ですわ」ニコッ

まどか「えーずるいよぉ」

仁美「ごめんなさいね」

まどか「あ、杏子ちゃん一人で帰れる?」

杏子「……え?あ、当たり前だろ!」

まどか「そっか。じゃあわたしとほむらちゃんはこっちだから行くね」

杏子「あぁ」


まどか「ばいばーい」

ほむら「さようなら」


杏子「じゃあな」


仁美「ごきげんよう」

さやか「またね」

支援

俺はしばし仮眠を取る後は任せた健闘を祈る

ファーストフード店

さやか「いやー仁美と二人ってなかなかないよね」

仁美「そうですわね」

さやか「それで、どうしたの?わざわざ二人でってことはなにかあるんでしょ?」

仁美「………はい。実は…」

仁美「ずっと前から私、上条恭介君のことお慕いしてましたの」

さやか「へ?あー…そうなんだ」

仁美「さやかさんが上条君のことを───」

さやか「……………」

さやか(……変なの)

さやか(こんなこと聞いてもなんとも思わないなんて…)

さやか(仁美が恭介を、っていうのはびっくりはしたけど…)

さやか(あぁ…あたしやっぱり…)


さやか(恭介のこと、好きじゃなくなっちゃったんだ)

最後まで付き合うぜ

四円

さやか(あんなに好きだったのに…)

さやか(今思い返すとそれが恋愛感情で好きだったのかも分からなくなってる)

さやか(小さい頃から一緒で、仲がよくて、優しくて、恭介の弾くバイオリンが大好きで…)

さやか(あたしの好きってもしかして兄弟とかそういう意味でのことだったのかな)

さやか(分かんないや…最近じゃ、あいつのこと考えてばっかりだし…)

さやか(恭介のときみたいな淡いぼんやりとした思いじゃなくて…もっと激しい…あいつの髪の色みたいな想い)

さやか(……変なの)

さやか(女同士なのに…)

さやか(あんな奴絶対許せない、って思ってたのに…)

仁美「さやかさん?」

さやか「え?」

仁美「聞いてらっしゃいました?」

さやか「あ、ごめん」

仁美「……ごめんなさい。わたしのせいですわよね…でも私は正々堂々…」

仁美ちゃん独り相撲?

さやか「…あのさ」

仁美「はい?」

さやか「なんていうか…あたしもうそういうのじゃないから」

仁美「…えっ?」

さやか「つまり…恭介のことそういう意味で好きじゃないから」

仁美「えっ…えぇっ!?」

さやか「誤解の無いように言っておくけど仁美のため、とかじゃないからね」

仁美「…」ポカーン

さやか(ん?あれは……杏子?)

さやか(あいつまだ帰ってなかったんだ)

さやか(一人でどっか行くのかな)

さやか(……………)

さやか「…ごめん仁美、私もう行く!」ガタッ

仁美「え!?」

さやか「あ、恭介とうまくいくといいね!恭介いい奴だし、仁美もあたしにとって大事な友達だからさ」

さやか「なんだったら今度相談に乗るから!じゃあまた明日ね!」ダッ

仁美「……さやか…さん…?」

仁美「違うの私、本当はさやかの事がっ!」
にはならないよなさすがに

「ありがとうございましたー」

さやか(あれ…どこ行ったんだろ?)キョロキョロ

さやか(窓から見掛けてすぐに出てきたんだからその辺にいると思ったんだけど…)キョロキョロ

さやか(携帯……は持ってないんだ、あいつ)

さやか(あーもう!)タッ


さやか(なんでだろう)

さやか(なんだか無性に)

さやか(杏子に会いたい…!)

一時間後

さやか(いない…なんなの!いなくてもいいときだけほいほい出てくるくせに!いざこっちが探したらいないって!)

さやか(……って前にも似たようなことあったな、確か)

さやか(まだあの時から一ヶ月ぐらいしか経ってないんだよねぇ…)

さやか「……………」

さやか(……あの時と一緒ってことは…)

>>265
さや仁ともうしたか!
いいな、それも!

公園

杏子「…」ボー

さやか(………いた)

さやか「…」ストン

杏子「?あ…」

さやか「…コーラ飲む?」

杏子「……あぁ」

さやか「はい」

杏子「サンキュ」

さやか「………」

杏子「………」

さやか「ねぇ、あたしなにかした?」

杏子「へ?」

さやか「あたしのこと避けてるでしょ」

杏子「避けてねぇよ」

さやか「うそ」

杏子「…うそじゃねぇ」

さやか「昨日本当は夕食当番じゃなかったでしょ。先週、夕食当番だったんだから」

杏子「…」ギクッ

さやか「なんで避けてるの」

杏子「………べつに」フイッ

さやか「ほら!また目逸らした!」

杏子「うっせぇな!たまたまだよ!」

さやか「違う!昨日からずっと目が合うと逸らして、こっちが話しかけるといつも通りっぽくするけど話しかけてはこないし、授業中もいつもみたいにちょっかい出してこないでずっと寝てるし、お昼だって昨日も今日もマミさんの隣に座って、マミさんのお弁当だけ手出して!」

さやか「…っ…なんなのよぉ…なんでそういうことするのよ…」グスッ

杏子(げっ…)

さやか「杏子のばかぁー!」ウワーン

杏子「な、泣くなよ…」オロオロ

追い付いた
>>1はまどかマギカ2期の監督をするべき

杏子「……………」

杏子「なんか…分かんないけどさぁ…」

杏子「さやかに…好きな奴がいるっていうのが…嫌なんだよ」

さやか「………へっ?」グスン

杏子「お前あれだろ?かみじょーとか言う坊やが好きなんだろ?それがなんか…気に食わないっていうか…」

杏子「分かんないけど、嫌なんだよ…」

さやか「………それって…さ」

杏子「?」

さやか「あ…あたしのこと…好きってこと…?」

杏子「……はぁ!?」

杏子「バッ…!何言ってんだてめぇは!」カァッ

さやか「だっ、だってそういうことじゃない!」

杏子「いや…ちがっ…ちが…違う…のか?いやだって…え…?」グルグル

ファンタスティック!
ニヤニヤがとまんねーわ

これは、仁美グッジョブと言わざるをえんな!

杏子「……つ、つーかお前は坊やのことが好きなんだからあたしがどうでも関係ないだろ!」

さやか「……好きじゃないわよ」

杏子「へっ…?」

さやか「好き…だったのかな、多分」

さやか「でもそれが恋愛感情なのかなんなのか今ではもう分からないし、例え恋愛感情だったとしても…今はもうそういう好きはないわよ」

杏子「……へ、へぇー…」

さやか「……あんたは?」

杏子「えっ…」ギクッ

さやか「あんたはどうなのよ?」

杏子「あ、あたしは…」

杏子「………」

さやか「…今まで好きな男の子とかいた?」

杏子「いいや」

さやか「………女の子は?」

杏子「い、いねーよ!」

かっぱえびせんの英語っぽい言い方ベスト5

コォウェアップァイエビィスェン

クワェプァエブィシェン

クァッペァイアベェセェン

キャッパゥイエィビィシェン

クェイパァイェビシェン

コァペァエブィシェン

>>276うわあああすいません!誤爆ですすいません!

さやか「………じゃあ」

さやか「今は?」

杏子「っ…」

さやか「今は…好きな人…いないの?」

杏子「………」

杏子「あ、あたしはさ…本当に今までそういうのなかったから…そういう感情がどういうものだかよく分かんないけどさ…」

杏子「さやかが他の誰かを好きなのは…なんか嫌だし…」

杏子「さやかといると楽しいし…まどかやマミたちとは違って落ち着くっていうか…安心、できるし…ご飯うまいし……ずっと一緒にいたいって思う」

さやか「杏子…」

杏子「高校卒業したら一緒に暮らすっていうのもあたしは本気で考えてるし…」ボソッ

さやか「あたしだって、本気だよ」

杏子「そ、そうか…」

さやか「うん…」

さやか「………キス、してみよっか」

杏子「はぁ!?」

>>276
クワッパシュリンプセェン

>>277
一瞬何事かと思ったよ

キマシ

>>277
おまえかわいいな

きましたわー

さやか「あ、あたしも…その…あんたのこと…本当に好きなのか…よく…分かんないし…だからキスしてみたら分かるかなって…」カァッ

杏子「なっ…」

杏子「むっ無理!」カァッ

さやか「なんでよ!」ムカッ

杏子「なんでってお前…まだ中学生だし…キ…キス…なんて早いっていうか…そんなに焦って結論出さなくても一緒にいればそのうちどういう好きか自然に分かってくる…んじゃないかと…」ゴニョゴニョ

さやか「………へたれ」

杏子「あぁ!?」

さやか「だってそうでしょ!?大体かつあげする勇気があってキスする勇気がないってどういうことよ!」

杏子「か、かつあげは生活のために仕方なく…っていうかもう忘れろよ!」

さやか「嫌よ。へたれかつあげ女」

杏子「増やすな!」

さやか「へたれかつあげノラ犬女!」

眠いけど俺は最後まで見るぞ

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杏子「増やすなって言ってんじぇねぇか!」

さやか「嫌!へたれかつあげノラ犬大食いおん…」

杏子「…」ガシッ

さやか「な、なによ!」

杏子「あ、あんまりうるせーと…その口…塞ぐぞ」

さやか「え?」

杏子「……」カァァァッ

さやか(あ…)カァッ

へたれ杏子きたーー!

ちょっと女の子にかつあげされてくる

さやか「………かつあげ女」ボソッ

杏子「……」

さやか「…ノラ犬」

杏子「……」

さやか「…大食い」

杏子「……」

さやか「……へた…」

杏子「──うるせぇっ…」スッ

さやか「…──っ!」


杏子「……………」

さやか「……………」

さやか「……好き」

杏子「……あたしも…好きだよ」

キマシママシワタタタ

にやけすぎて顔こすりまくってほっぺた痛え…にやにや

それは禁断の恋の形ですのよー!

ちょwwwニヤニヤしてる俺キメェwwwwwww

数年後 高校卒業式


さやか「今日で卒業かー」

仁美「なんだかあっと言う間でしたわね」

杏子「だなー」

まどか「寂しいね…」

さやか「まどかはほむらと同じ大学行くんでしょ?」

まどか「そうだけど、やっぱりみんなと一緒がいいもん。ね?」

ほむら「私はまどかがいればいいかな」

まどか「ほ、ほむらちゃん…」カァッ

さやか「あたし達はどうでもいいってか!」

ほむら「ふふっ、冗談だよ」

杏子「大学まで同じにするんだから冗談に見えねーけどな」

まどか「マ、マミさんだって同じ大学だよ?」

ほむら「三人も同じ大学来ればよかったのにって言ってたわ」

この世界は平穏無事で素晴らしい。。。

さやか「それも楽しそうだけど、みんなそれぞれやりたいことあるからね。仁美は女子大行くんでしょ?」

仁美「えぇ、父の勧めで」

まどか「すごいお嬢様学校なんだってね!」

さやか「杏子じゃどう足掻いても入れないよー?仁美くらいの完璧お嬢様じゃないとね!」

杏子「さやかだって人のこと言えないだろ!」

仁美「私そんな完璧お嬢様なんかじゃ…」

さやか「なに言ってんの!顔よし!スタイルよし!性格よし!ついでに家柄もよし!仁美はどこに出しても恥ずかしくないくらい完璧よ!……それをあのバカ恭介」ムムム…

杏子「まだそんな前のこと言ってんのかよ」

さやか「当たり前でしょ!仁美を振るなんてあいつ贅沢過ぎるのよ!」

仁美「上条君、お元気ですか?」

さやか「あ、うん。あいつ頭いいから海外の大学行くみたい」

仁美「そうですか…腕のこと吹っ切れてよかったですわね」

さやか「…うん。時間はかかったけど…本当よかった」

杏子「はいはい。よかったよかった」

さやか「あんたねぇ…」

まどか「もうー杏子ちゃんやきもち妬かないの」

杏子「や、やきもちじゃねぇよ」

まどか「彼氏なんだからもっとどーん!と構えてなきゃ!」

さやか・杏子「へっ…?」

ほむら「ま、まどか…」

まどか「え?あっ…」

仁美「………もうよろしいんじゃありませんか?いい加減白状してもらいましょう」

まどか「うーん…もういいかなぁ?」

ほむら「そうだね、そろそろ…」

さやか「え?な、なに?」

杏子「おい、どういうことだよ?」

メガほむのままで口調が性格が変わるなんて

!?

周囲にはバレバレですからーってやつか!
いいぞいいぞ!

まどか「えとね…さやかちゃんと杏子ちゃんって…その……」

仁美「お付き合いなされているのでしょう?」

さやか・杏子「!!!?」

さやか「な、なに言ってんのかなぁ~…」キョドッ

杏子「ひゅーひゅーひー」キョドキョドッ

ほむら「口笛吹けてないよ」

仁美「私たちもうずっと前から気づいてたんですのよ?でもお二人が恥ずかしがるから野暮なことはしないでおこうと気づかないふりしていたんですの」

さやか・杏子「なっ…」カァッ

仁美「さぁ白状なさい!私達は付き合ってます、と!」

杏子「い、言えるかぁー!」カァッ

さやか「あっ、バカ!」

杏子「え?あ…」

仁美・まどか・ほむら「…」ニヤニヤニヤニヤ

さやか「バカ!あんたのせいなんだからね!」カァッ

杏子「う、うっせー!」カァッ

>杏子「ひゅーひゅーひー」キョドキョドッ
あんこちゃん可愛すぎだろ…

 l:::/ |   ィ   イ |  ヽ ト、_,イヽ      .┌┐_
 .V  .|   /|__ハ |   \ \ .,,==\ヽ | . ___|..└! .|
 / ,ィ .|  / | ==、 |j       ∥  ヾヽヾ!ヽ--┐.i┐.i 」
.//|ハ  .i ∥ ヾ        {{ / }} .〉 |   |...| |__|
'  | ∧ | {{   .}} / /./ 乂 /∥.|/ ..┌┐.┘、∨
  |  .∧イ 乂  ∥. / / / /゙ ''  |..┌┘└┐ノヽ∨
  .| .∧ヽ!/./ゞ= / / __   -、,、  |  ,ニコ .iニ┐  `ヽ、
   V 乂 |'  / /, - '      ` ハ / '〈 .<l .l'_メ.ヽ,
      | |      {    __,  -‐ ' '   ,` .!┘  `' ` ̄
     ノハ     `  ̄        イ ̄}  .i─┐ヽ、
    /   ` ≧ェ         < ヽ ̄| `┐ ̄!┘

「だね」とか「だよ」って使ってるからほむらの口調はメガほむのままじゃないかね

まどか「二人とも素直じゃないね」

ほむら「ね」

仁美「お二人もですわよ」

まどか・ほむら「……えっ」

仁美「お二人もお付き合いしているのでしょう?」

まどか「うぅぇ!?そそそそそんなことないよ?」カァァァァァッ

ほむら(まどか…それじゃ肯定してるのと同じだよ…)

さやか「あーまぁまどかとほむらはそんな感じだわ」

杏子「えっ!?そうなのか!?」

さやか「…あんた気づかなかったの?」

杏子「全然…」

さやか「バカ…」

仁美「さやかさん達が付き合ってるからまどかさん達まで付き合ってると五人の時私が居辛くなると思って気使ってくれたんですわよね?」

まどか「う…」

仁美「そんな気使わなくてもよろしいのに…」

>>304
GJ!

今世紀最高のあんさや

この仁美は空気読めてる

杏子「あ、じゃあ仁美はマミと付き合えばいいんじゃないか?」

さやか「バカ!黙ってなさいよ!」

杏子「ひでぇ」

仁美「いいんですのよ、みなさん。存分に百合の花を咲かせてくださいませ。五人のうち二組もカップルができあがっていても…わたしは…わたしは…それを見てるだけで十分ですのよーーー!」ダッ

杏子「仁美ー!」

さやか「あーぁ…行っちゃった…」

まどか「前にもこんなことあったね」

さやか「あー!あったあった!」

ほむら「まどか、私達もそろそろ行かないと遅刻しちゃう…」

杏子「卒業式に遅刻なんてシャレになんねーぞ!」

まどか「走ろう!ほむらちゃん!」ギュッ

ほむら「うん!」

杏子「ほら、さやかも!」ギュッ

さやか「ちょ、ちょっと!」カァッ

杏子「ん?」

こんなの読んだのの始めて!
最高にいいよ!

仁美いいこや!

うむ

さやか「手なんか繋がなくても走れるわよ…」プイッ

杏子「いいじゃねーか。バレちゃったんだし」

さやか「まさかみんな知ってたなんて…」カァァァッ

杏子「まぁ遅かれ早かれバレてただろ」

杏子「あたしとさやかはずっと一緒なんだからな」ニカッ

さやか「っ…」カァッ

さやか(こいつたまにさらっと変なこと言うから困るわ…)カァァァッ

杏子「?」


まどか「杏子ちゃーん!さやかちゃーん!」


杏子「げ、まどか達もうあんなとこまで行ってる…ほら、私達も行くぞ!」スッ

さやか「……うん!」ギュッ

    /: : /|: : : : : : : : /:_;,,:...:.,;_ :/  /: :/    / : : /: : : : : : /: : : : l: : : : : : : : : |/;イ : :l
.   / :/  |: : : : : : : /´: : : : :/`ヽ、//     /: : ;イ: : : : : : / |: : : : |: : : : : : : : : |; イ : : l
   //   /l: : : : : : /: : .:.:.:/   /、      /:/ /-‐===-xj: : /: :|: : : : : : : : : |:/.:.: .: |
  /    〃l: : : : .:.:′: :/   /        /  /: : : : /  /:`メ、/|: : : : : : : : : }'.:.: .: : |
       |: : 〉; : : :.:|: /   ‐- .          / : : /   /: ://ヽ!: : : : : : : : /: : : :|: :|
       |: : {∧: : :.|/  x≦ミメx`ヾ       /: :/     / /   /: : : : : : : :/: : : : :|: :|
       | :! 〉、:.〈  ´   `ヾメ、      // "´ ̄ ノ ´    /: : : : : : : :/: : : : : :|: :|
       |: :∧\ \、               / ≠二三ミメx   /: : : : : : :/ : : : : : : |: :|
       |: :|: :\ `ヽ|\ ///              `ヾヽ /: : : : : :/ : : : : : : : : |: :|
       |: :|: :.:.:.:`ー┤          ′                 /: : : : / ヽ.: : : : : : : : :|: :|
       |: :|: : : : .:.:λ        r 、         /// / _; イヽ ノ /: : : : : /: : : |: :|
       |: :|: : : : : :/lヘ      ト `  ―-   、    ー=彡イ,~、_ '´_イ: : : : : /: : : :j : :|
      .′' : : : : /: l :.|\    ヽ    ーv~ )       人ー‐ ´: :/ : : : : /: : : : ' : : |
.      /: :/: : : : /: : l : |: l:` :...      `  ―‐ ´     . イ: : : ): : : : / : : : : /: : : : /: : : |
     /: :/: : : : /: : : l :.:|: l/ ̄ヽ、          _ . :<: :/: :/: : : /: : : : : /: : : : /: l : : |
   / : /: : : : /: : : ;」-'"´  _|    ー     l ´ `ヽ: :}//: : : :/: : : : : : /: : : : /: : | : : |
  /: : : /: : : :, '。-=――-γ ´  |            ト、ヽ  ∨' : : : /l.: : : : : : :/: : : : /.: .: :| : : |
/: : : : /: :rγ――――-/    j          У /: : : / : :l: : : : : : /: : : : /: : .:.:.:| : : |
: : :. :./: :/ /――――-/`              //: : : /ヽ : : !: : : : : /: : : : /: : : : : :| : : |

>>315
すばらしい

えんだああああああああああああああああああ
いやあああああああああああああああああああああ

挿絵入り始めましただな。
GJ!

>>315
天使や…

杏子と出会ってから五年。

バイト先の社員に気に入られた杏子はそのまま正社員に。

私はバイトしながら料理の専門学校に。

私が面倒を見れるようになるまで待て、なんて言っておきながらまだ学生でいるのは少し心苦しかったけど杏子が賛成してくれたからそれに甘えることにした。

「美味い飯作るのは嫁の役目なんだからしっかり勉強してこい」だって。バカ。

私達は五年前の約束通り高校生の時にバイトで稼いだ資金で明日から一緒に暮らす。


「おかえり」と「ただいま」

「いただきます」と「ごちそうさま」

「おはよう」と「おやすみ」


これから毎日そんな当たり前のやりとりを繰り返していくのだろう。

泣いた

さやか「ね」

杏子「ん?」

さやか「…愛してる」

杏子「っ!」カァッ

杏子「あ、あたしだって愛してるぞ!」

さやか「あたしのが愛してるもーん」

杏子「何言ってんだよ!あたしのが愛してるし!」

さやか「はぁ!?あんたこそなに言ってんのよ!あたしのが愛してる!」

杏子「いやいやあたしのが…」

さやか「絶対あたし!」

杏子「いいや!あたしだ!」

さやか・杏子「……」ムムム…


………ちょっと訂正。

「交わした約束忘れないよ」に繋がるわけですね

「おかえり」と「ただいま」

「いただきます」と「ごちそうさま」

「おはよう」と「おやすみ」

「愛してる」と「愛してる」


これから毎日そんなやりとりを繰り返していくのだろう。



だって私達は明日から《家族》になるんだから。



おしまい

くそう、バカップルめ!
ニヤニヤしたぞ!

乙!

      ./'⌒ヽ、_/,xY,.-==ヽヽ、          __
     /,イ ̄`> 、!ヘ|::: ̄ ̄ ̄!: :ヽ、    ,  イ 、  `   、
.    ,.!/':::> '  ̄ ̄ ̄` . <::::ヽ、: :ヽ-= '   ∧ ヽ      >.、
   , / !/: : : : ; : 、: : : : : : : :\/: : :/     !      ヽ    ヽ
   ∥ /: ,-: : :、 : : ヽ-<:`. .、: :ヽ: :// /  _i   ト、|_.i      ヽ
   iL/__/ : : : l ヽ: : :ヽ: : : : : ハ: : : !ヾ.i./.i七イ/. i∧  |丁jヽ ト! |   .i
.   }: : : : : : : :|. ヽ:x孑-- : : :∧: : i: ヾ.、! /,i‐=  ! |x=x`!.,  |,   !
   ,: : : : : ト-!j  ヽ: !x≦ア: : : i: :/: :|トヽ!.i r'::|  ヾ! r':::lメ,  ,_   .|
   !: : : : : ィrx、   ' .!'::::}.∨: :∧': : :| ヽ!ヽ,,ゝ.' ,   ゝ,,'/  ./^!   トi
  八: : : : :ト.ヘ'::!    `- ' !: / ノ: : :: i ノ |、   ----.,  イ  /ノ  .ハ!、
    ゝ: : :ハ.,,`-' ,    '' /',-' : : : 从!  >  ゝ. __ノ // /    /
    ` )` :ゝ   ,x三ヲ   イ.、.r、: :ト, r、、-ヽV>- ≦./,イ ,イ/,./
    乂!ヾ!≧-┐-_, _r.i <,<,ヽヽ`iヽ ヽヽ  ((Y),-, / ̄ ̄ ̄`i
    r「ヽ`ヽヘヾヽ> ヽ! |,//|. ゝ`x‐.ヽ!  ̄ ̄` ---- ___   ヽ、!
    ,! ` ` ヽ`^./Xヽ,/---.っ='-へ`  ヽ二ヽ__ , -v-,__ ,ヘ、  .`i
   <     i y ヽ..| i,二ニっ,'` ニ`'.ヽ  `.r` -- '  ̄` -r/__ ヽ   |
    \  ,_」_! L>.|  ' 〈 .i /  ` ,--,__ノ  >,、    〉  .ヽ∧ `!
   ./. ヽ/:::::::>,.|  ( .ノ,    /,! : \    ノ `>- '、  / ハ |
  , ' _.〈__><:ヽ_イ/,   .//|: : : :ヽ-<<    `ヽ .!  ! i

  ,      /::::::::::::::::/⌒ヽ  ///i : : : トヽ-- 、 ><   ./  .八.|
 .i      く_>.,'へ     .////|: : : i  ゜|  ` --- 7'    ヽ

乙っちまどまど!

乙乙

良い杏さやであった

乙!
寝ないで見たかいがあった
あと途中邪魔してすいませんでした

よかった
よかったよおおお

おまけ 仁美ちゃん編


さやか「あ、恭介とうまくいくといいね!恭介いい奴だし、仁美もあたしにとって大事な友達だからさ」

さやか「なんだったら今度相談に乗るから!じゃあまた明日ね!」ダッ

仁美「……さやか…さん…?」


まどか「もしかしてさやかちゃん、他に好きな人がいるのかなぁ?」ヒョコ

ほむら「…」ヒョコ

仁美「上条君以外に…ですか?」

まどか「もしかしたら、ね」

仁美「……じゃあ私のしたことは無駄だったんですのね」ふぅ

ほむら「あ…でも、美樹さんと上条君にうまくいってほしいからっていう志筑さんの思いは…無駄じゃないと思います」

仁美「……ふふっ。意外ですわ。ほむらさんがそんなこと言ってくださるなんて」ニコッ

ほむら「え?あ、えと…」カァッ

まどか「………仁美ちゃん」

仁美「はい?」

おまけで仁美、だと?
なにがおこっているんだ?

マミ「仁美さん……独りは寂しいものね……」

おつー

まどか「本当に…よかったの?」

仁美「………」

ほむら「?」キョトン

まどか「仁美ちゃんは、さやかちゃんのために嘘ついたんだよね」

まどか「本当はさやかちゃんが好きなのに、上条君とうまくいってほしいから…嘘ついたんだよね」

ほむら「え!?」

仁美「っ…」

まどか「よかったの?想いも伝えないで…本当にそれで…よかったの?」

仁美「……もう、嫌ですわまどかさんったら。そんなわけないじゃないですか」

まどか「仁美ちゃん…」

仁美「私がついた嘘は《友達》のさやかさんのためですわ」

まどか「…そっか」

仁美「えぇ」ニコッ

支援

おりこ世界の後日談なら仁さやいける気がする
支援

帰り道

まどか「……上条君のことさやかちゃんになんて言うの?」

仁美「お断りされた、とでも言いますわ」

仁美「実はさやかさんと上条君のためでした、とはちょっと恥ずかしいですもの」ウフフ

仁美「上条君にも話合わせてもらうためにお願いしなくてはなりませんわね」

まどか「そう…だね」

仁美「あ、私はこっちですので。また明日」ニコッ

まどか「うん、ばいばい」ニコッ

ほむら「…さようなら」ペコッ

仁美「……」テクテク

仁美(……他に好きな人)

仁美(もしかして…)

仁美(………それでしたら本当に私の助けなんていらなかったんですわね)

仁美(……助け?)ピタッ

仁美(上条君のことを慕ってると言って、それに焚き付けられたさやかさんが上条君に告白。晴れて二人は付き合うことに。私は友人のさやかさんを助けるために、嘘をついた)

仁美(………違う)

仁美(私が助けたかったのは、他ならぬ…私)

仁美(叶わぬ恋と知りながらいつまでも諦めきれなくて、それでいて告白する勇気もなくて…)

仁美(さやかさんと上条君のためと嘘をついてまどかさん達に協力してもらい二人をくっつけて諦めざるを得ない状況を作りたかっただけ)

仁美(さやかさんの幸せのために嘘をついて、助けたかったんじゃない)

仁美(自分のために嘘をついて、自分を助けたかった)

仁美ちゃん、これはせつねえな。

>>310が伏線だと思いたい
しえん

仁美(…最低)

仁美(私は……)


仁美(本当の気持ちと向き合えなかった)


仁美(………だから…愛されなかった)

仁美(同性だから、他に好きな人がいるから、そんなことではなくて…)

仁美(嘘をついて、自分の本当の気持ちと向き合えなかったから…愛されなかった…)

仁美「ぅっ……っ…」ボロボロ

仁美「さやか…っ…さん…」

仁美「好きです…」

仁美「秘密にしていましたけど…」

仁美「私ずっと前から…美樹さやかさんをお慕いしていましたの…!」

わかめェ…

しかしもう・・・オワタ

私の告白は誰にも届かない。

本当の気持ちと向き合えなかったから。

さやかさん

あなたは本当の気持ちと向き合えますか?



おわり

???????????

仁美ぃ、上条さん仁美を助けてやれよう。。。

後味悪いなおいィ・・・

         ____/ ̄ ̄
          / │ ̄\__     ゴゴゴ・・・
            /




        ..     、      ,_
        ̄\_/ ̄ ̄\/ ̄     ゴゴゴゴゴゴ・・・
    ___/ ̄へ√⌒l⌒´ ̄ ̄\_
    ´        /   \



         , -

       /       l⌒      `\
      /        l          \
     /            l           \
     l      /  ... /l :  ..   : :.  ヽ  l
     l    /   .::::/::::l:::l  ::::.  :: ::.  l.  l
      !    ,'  .::::::/:::::::!::l::.  :::::.. ::. :::.   !  l  ボコッ!
 __ l   /l .:::::l:/::::::::::i::l::::.. :::::::.. ハ:::::::.  l  l
.   \__ l ::::::ハl:::::::::::::l:l\::..:::::::.l l::l::::. :l   !/
    __  `ヽ:::::l;;;;;__::::::ヽ::::\|ヽ/ v l:::/ ,/ ̄/ 
      \ blヽ ヽ`ー'ノ::::::::::::r┬┬ァ)ノ:  Vへ,ノ 
 __>-へ  l   ` ̄    ,  ヽニ-' /.:  ノ  :.\_
      .:/-::::`l丶、   、___     o.::::..ーヘ_
    _::ノ     :ノ` ⌒Y⌒´::  \
           .::┘    :│

せっかくいい話だったのに後日談ェ

おまけ まどほむ編


仁美「あ、私はこっちですので。また明日」ニコッ

まどか「うん、ばいばい」ニコッ

ほむら「…さようなら」ペコッ


ほむら「……あの」

まどか「うん?」

ほむら「志筑さんが美樹さんを…その…好きっていうのは…」

まどか「…仁美ちゃんが違うっていうなら違うんだ、って思ってあげなきゃいけないんだと思うんだ」

ほむら「そう…だね」

まどか「うん…」

まどか「……ほむらちゃん。手、繋いでいい?」

>>351
こんなAAがw

オマケたくさんオレうれしい

ほむら「えっ!?あ、えと…えと…」カァッ

まどか「……えいっ」ギュッ

ほむら「!」ボンッ

まどか「えへへ、捕まえちゃった」ギュウッ

ほむら「…」カァァァァッ

まどか「ほむらちゃんに好きな人ができてもわたしは嘘つかないからね」

ほむら「え?そ、それって…」

まどか「あ、見てほむらちゃん。空が綺麗だよ」

ほむら「え?あ…本当」

まどか「……帰ろっか!」

ほむら「…うん」

まどか「おててつないで、かーえろっ♪」テクテク

追い付いたから乙しようと思ったらどんどんおまけが!

ほむら「………わたしも嘘つかないよ」ボソッ

まどか「?ごめん、聞こえなかった」

ほむら「ううん…なんでも」

まどか「そっか」



まどかとほむらが付き合うのはもうちょっと先の話。


おわり

あれ、これ前にも見た覚えがあるんだけど

まどか、いいこやなあ。。
終わり、かな?

10時間以上も付き合せてすまんかった

初まどマギSSだから詰め込んじゃったよ

これ書いといて言うのなんだけど実はさやかと杏子よりほむほむ派

さやか正義感強すぎてうざいんだけど杏さやになると大好きなんだよね。不思議

一番はほむまどだけど!

ほむほむは最初はメガほむだったけど卒業式のときにはもうコンタクトで髪も下ろしてるイメージ。まどかと付き合うようになって変わっていったんだろうね

でもメガネっ娘はギャップがいいまどかさんは風呂上りとか家の中ではメガネかけてるほむほむにまどまどしてるんだろうね

あと仁美ちゃんすんません。実る恋あれば散る恋もあるんです

本編でもさやかのために上条が好きって嘘ついたんだと最後まで思ってた

違ったとしてもちゃんと宣戦布告したりいい子だから好きです

いつかここでは成しえなかった仁さや書きたい

あ、マミさんだけおまけなくてごめんなフィナーレ

まどマギSSも廃れてきたけどおりことかでアニメやってなんとか持ち直してくんないかな…

んじゃ、乙!!

乙! 長丁場おつかれー
面白かったよ!

           /\       /\
        //\\     .'::/\ヽ
         //  )::::ヽ-‐--':/   i::`、
       〃 '"´::::::::::::::::::::::::::::`丶i::::::;
        /:::::::/三三三三三ヽ:::::::::::::::::、
     /:::::::::f::::::ハ::::::::ハ::::::::::|:::::::::::::::::ヽ

      .':::::::::八::/ |ト、::::| ∨\l::::::|::::::::::::::
    i::λ:::::| ΤΤ \|ΤΤ l::::::|:::::::::::::::i

     |::ハ:::::| | |    | | |::::|::::::::::::::::l
    l!  |`::|  ‐'    ‐'  |::::::|:::::::::::::::::!
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     i、 |::::(⌒)      (⌒):::::|:::::::::::::::::|
     |!∨             |ハ/ヽ::,へ::::::|
    /                    |   \!
.   /   i | ハ   |\__」     |     `ヽ
   /   i  十7 ', |  \|\|   |         i
  "7|  l  ハ/  }/      |   |     ト、|
   .' ∨ トト、 |≡≡ "  ≡≡ |  从     |
  ;   | | N             |   /入  __  |
  i{∧   | リ    「 ̄)   | / | 八| ̄
  |  ヽ ハ `ー┬―┬―┬ヒ'/  /  `
     }/ |/\.| r‐+ ―┴i¬、

     ノ  ′ ` 入 `>、 /   ヽ
          く  |/ ∨     〉

乙乙乙 ぐぐったらこれpixivにもあったぞ?
いい杏さやだった

>>364
誤解の無いように言っておくが本人だからね

VIPに載せるのめんどくさいからピクシブだけにしとこうかなと思ったんだけど折角書いたから載せようと改めなおした

乙!

ほむまどが好きだけど杏さやも大好きだぜ
徹夜で良SS感謝!!

>>365
分割投稿手間かかるだろうに。
多謝!

書き溜めてからの投稿はめんどくさくなるよなー。
ここで切りたいとかの調整もあるし。

最高だったわ。いいもん見れた

乙なんだぜ

超乙!
気が向いたらマミさん編も書いてくれるとそれはとっても嬉しいなって

マミさんなら俺の隣でティロ・フィナーレしてるよ

              .,-'''''~~~ ̄ ̄~~''' - 、
 \      ,へ.人ゝ __,,.--──--.、_/              _,,..-一" ̄
   \  £. CO/ ̄            \       _,,..-" ̄   __,,,...--
      ∫  /         ,、.,、       |,,-¬ ̄   _...-¬ ̄
 乙   イ /    /   ._//ノ \丿    ..|__,,..-¬ ̄     __,.-一
      .人 | / ../-" ̄   ||   | 丿 /  ).  _,,..-─" ̄   ._,,,
 マ    .ゝ∨ / ||        " 丿/ノ--冖 ̄ __,,,,....-─¬ ̄
        ( \∨| "  t-¬,,...-一" ̄ __--¬ ̄
 ミ  ⊂-)\_)` -一二 ̄,,..=¬厂~~ (_,,/")

     .⊂--一'''''""|=|( 干. |=| |_      (/
   /  ( /      ∪.冫 干∪ 人 ` 、    `
 /      )         ノ '`--一`ヽ  冫
                 く..          /
                .  ト─-----イ |
                  ∪       ∪


途中で寝落ちしたのが残念だ
面白かったよ

杏さやうあああああああああええああああああ

さやかはほかに好きな人ができたからって幼馴染みのお見舞いに行かなくなるような子じゃない
そこだけは腑に落ちなかった

乙乙!
恭介からしたら
毎日のように通って来ていた幼なじみがある日突然来なくなったと思ったらレズに目覚めていたでゴザル
って事なのか…?これはこれである意味辛いな

最後一気に臭くなったな

大変美味しい杏さやでした。乙です

>>376 奴にも素敵な男が向こうで現れるさ

|  |, -─-、
|  |マミ-─-'、
|  |*(ノノ`ヽ)
|_| ゝ ゚ ヮ゚ノξ そ~~・・・

|巴|つc乙0
| ̄|ωu'
""""""""""

|  |, -─-、
|  |マミ-─-'、
|  |*(ノノ`ヽ)
|_| ゝ ゚ ヮ゚ノξ

|巴|o   ヾ
| ̄|ωu'   c乙 <コトッ
""""""""""""""""


|  |
|_|  ピャッ!
|巴| ミ
| ̄|     c乙
""""""""""""""""


じわじわむかついてきた
お前ら百合に騙されてるけどあんこちゃんをイケメンに置き換えるとこのSS
糞ビッチが挫折した幼馴染みを捨ててぽっと出のヤンキーに同情してあっさり股開く話だぞ
お前らが一番嫌いなスイーツ小説とそのものじゃねえか
ふざけんなさやかちゃんはそんな子じゃねえから

>>381
そういわれると確かに…wwww

>>381
激しく同意

>>381
この>>1からは悪意しか感じ取れないな

正道(ォィ)に帰ったとしか考えないから特に問題なく感じるひとも多いんじゃね?

たしかに>>381の解釈は妥当だけどさ。
カップリングに求めるもんって、キャラクターの個性だけでなく、シチュエーション的なものもあるからなあ。

>>381
だがさやかちゃんをイケメンに置き換えると…

そもそもなぜイケメンに置き換える必要があるのか
杏子ちゃんだから許されるんだよ

>>387
でも、あらすじとしてはすごぶる正しかったw

>>388
単芝の上に臭えな

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月15日 (日) 04:06:49   ID: cEP5sx3E

ほんとね、魔法あってもなくてもあんこちゃん幸薄いからね
良き杏さやでした

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