ベルトルト「ユミル、首締めて良い?」(760)

タイトルのわりにそんな酷い事はしない。
ユミルには。

ネジが少しずつ外れるベルトルトと
それに付き合わされるユミルの
変な空気のエロ話。

唐突に書いたのを晒してみる。
最後の方はほの暗くなると思う。

ベルトルト「駄目かな?」

ユミル「…それで普通良い、って言う奴はいねぇわな」

ベルトルト「だよね。ごめんね引き止めて」

ユミル「いや、別に良いがよ…大丈夫か?アンタ」

ベルトルト「うん」

ユミル「…全然大丈夫な面してないんだが…」



ユミル「首絞めは却下だが…まぁ、暇だしな。話位は聞いてやるよ」

ベルトルト「有り難う、でも言う気はないから」

ユミル「…アンタ面倒臭いな」

ベルトルト「そうだね」

ユミル「…ぅう~っだぁ!わかった、関節技までなら受けてやる」

ベルトルト「関節…外しちゃ駄目だよね?」

ユミル「当たり前だ、馬鹿」

ベルトルト「そっか…」

ユミル「ベルトルさん、どんだけSに目覚めたんだ。ハード過ぎるだろ」

ベルトルト「そうかな?」

ユミル「あぁ…」


ベルトルト「ユミルはMなの?」

ユミル「ちげぇよ」

ベルトルト「違うの?」

ユミル「勘違いすんな、このままアンタを行かせたら本気で何かやらかしそうなんだよ」

ベルトルト「そうかな?」

ユミル「自覚ねぇのか…で?何処ですんだ?」

ベルトルト「本当に良いの?」

ユミル「1日痛む程度のヤツなら良いよ、アンタ器用だけどストレスの発散とかは苦手そうだしな」

ベルトルト「じゃ裏手の倉庫で良い?」



───────────


ユミル「あのさぁ、何でこうなってんだ?」

そうニメートル級の巨人に問い掛ける。

ベルトルト「関節技掛けてるときに胸当たったらムラムラしたから?」

ユミル「まぁ、健全な青少年ならわからんでもないがな…私は良いと言ってないぞ?」

破かれた服を見て溜め息を付いた。

ベルトルト「駄目なの?」

ユミル「何故良いと思った」

ベルトルト「例え処女でも1日痛むだけだと思って」



ユミル「アンタは童貞か?」

ベルトルト「君の想像に任せる」

ユミル「本当に何も話す気ねぇなぁ…」

ベルトルト「うん、ユミルって胸小さい?」

ユミル「…そんな定義は人それぞれだろ。でも私位なら大勢いるから余り口にするなよ」

ベルトルト「そうなの?」

ユミル「あぁ、喧嘩売ってると捉える奴もいると思う」

ベルトルト「ちっぱい抗争?」

ユミル「何言ってんだお前」

ベルトルト「何か思い付いた。ちっぱいでも触ると気持ち良いね、ユミルは感じる?」

ユミル「ん~…揉む程度なら女同士でやったりするからな」


ベルトルト「百合宣言?」

ユミル「いや、遊びでな」

ベルトルト「遊びの百合プレイ…ただれているね」

ユミル「ただれているのはアンタの脳味噌だよ」

ベルトルト「吸っても良い?」

ユミル「ん…っ聞いといて返事待たずに、あ、吸ってんじゃねぇよ」

ベルトルト「…何か赤ん坊が親の乳を求める理由がわかる気がする」

ユミル「…っ、それは良かったな、あっ」

ベルトルト「吸ってると安心する…」

そう言ってしつこく胸に吸い付く頭を叩いてやろうかとも思ったが…面倒臭いので止めた。


ユミル「ん…いい加減にしろよ。ベルトルさん…もう五分は吸ってんだが…」

ベルトルト「もう少し…」

ユミル「そんな吸ってもミルクは出まちぇんよ?」

ベルトルト「何それキモイ」

ユミル「アンタが本当に赤子みたいに吸ってるから、本気で待ってるのかと」

ベルトルト「次をして欲しいなら言ってよ」

ユミル「そういう意味じゃねぇよ」

ベルトルト「違うの?」

ユミル「うん」


ベルトルト「濡れてるのに?」

ユミル「…触んじゃねぇよ」

ベルトルト「期待にお答えするから、下も脱がすね」

ユミル「期待してないから」

ベルトルト「腰上げて」

ユミル「聞けよ」

ベルトルト「そう言いながら上げるくせに」

ユミル「発情犬が一人で慰めてんの考えたら可哀想だからだよ」

ベルトルト「そんな犬に股濡らしてるくせに」

ユミル「黙れ」


ベルトルト「聞こえる?水音凄い」

ユミル「っ…そりゃあどっかの誰かがしつこくクリを舐めまくったからな」

ベルトルト「ユミルのアンアン言う声が意外に可愛くてつい」

ユミル「低い声出せば良かった」

ベルトルト「気持ち良かったくせに」

ユミル「ギンギンに起たせてるくせに無駄話すんな」


ベルトルト「見ないでよえっち」

ユミル「だったら出すなよ、嫌でも目に付くわ」

ベルトルト「苦しかったんだもん、入れるね」

ユミル「断る」

ベルトルト「無理」…ミチッ

ユミル「くっ…あ、何だよそれ凶器じゃねぇか」

ベルトルト「ユミルの処女膜を突き破る凶器です」

ユミル「あ、ぐ…ん、ドヤ顔腹立つっ!」



ユミル「」グター

ベルトルト「」ツヤツヤ

ユミル「何故こうなった…」

ベルトルト「バイオレンスよりやっぱりエロだね、思春期だもの」

ユミル「途中からちょいちょいアンタの発言イラッとくるわ」

ベルトルト「あ、でも僕好きな子いるから」

ユミル「ならソイツ襲えば良かっただろ」


ベルトルト「駄目だよ、今日は結果的にエロ展開で終わったけど。もしバイオレンスだったらどうすんの」

ユミル「さぁな」

ベルトルト「ユミルだったら大丈夫でしょ?」

ユミル「…さぁな」

ベルトルト「あぁ、良かった。これからはストレス溜まったらユミルにぶつければ良いんだ。すっきりする」

ユミル「………アンタはまだ大丈夫じゃないな」

ベルトルト「うん」

コイツはもう駄目だと正直思った。

他は知らないが、自分はスレ主だとわかりやすいように1にしていた。

だが混乱するなら変える。
今からこのスレでは名無しの権兵衛から、なしゴンと名乗ろう。

─────────

ベルトルト「ユミル」

ユミル「何だよ」

ベルトルト「刺して良い?」

ユミル「普通良いって言う奴はいねぇわな」

ベルトルト「駄目なの?」

ユミル「駄目だな」

ベルトルト「そっか…引き止めてごめんね」

ユミル「おい、待て。話位なら聞いてやる」



ベルトルト「言う気ないから」

コイツはまた面倒臭い。

ユミル「なら関節技まで許してやるよ」

ベルトルト「二度目だから外すまでは…」

ユミル「駄目だな」

ベルトルト「仕方ない…ならまた倉庫で良い?」

ユミル「仕方ないは私の台詞だ」


ユミル「何でこうなった」

ニメートル級の巨人に問い掛ける。

ベルトルト「そこに丁度良い縄があったから」

ユミル「あったらアンタは人を縛るのか」

ベルトルト「時と場合と相手によって」

溜め息を付いた。

ベルトルト「………」

ユミル「何だよ」


ベルトルト「縛るって凄いね、ユミルのちっぱいも強調されて少しだけ大きく見える」

ユミル「黙れ」

ベルトルト「乳首ビンビンなのに…やっぱりMなの?」

ユミル「それはアンタが関節技かけながらしつこく吸うからだ」

ベルトルト「ユミルの胸が僕を呼んだんだ」

ユミル「そんな訳有るか」


ベルトルト「今日も水音凄いね」

ユミル「は、…それはアンタが縄を引っ張って食い込ませたり、スライドさせてこすりまくったからだろ」

ベルトルト「ユミルのアンアン言う声がやっぱり可愛くてつい」

ユミル「低くて萎える声出せば良かった」

ベルトルト「気持ち良くて無理なくせに」

ユミル「黙れ、ギンギンなのシコりながら余裕かますな」

ベルトルト「想像以上に縛りプレイがエロくて」


ユミル「」グター

ベルトルト「」ツヤツヤ

ユミル「何故こうなった」

ベルトルト「思春期だもの」

ユミル「だから好きな奴に告ってヤらせて貰えよ」

ベルトルト「………………刺して良い?」

ユミル「まさかの振り出しに戻るか」

ベルトルト「駄目なの?」

ユミル「駄目だな、話位は聞いてやる」


ベルトルト「アニが他の男と付き合いだした」

ユミル「…アニだったのか、接点無いだろ」

ベルトルト「あるよ、僕の方がずっと前から見てたのに…」

ストーカーみてぇだな、って言ったら殺されそうだから止めた。

ユミル「ほれ、テッシュ」

ベルトルト「ハンカチじゃないの?」

ユミル「や、だって鼻水の方が凄いし」

ベルトルさんは渋々鼻をかんだ。
凄い音した。


ベルトルト「アイツ殺しちゃ駄目かな。僕から奪ったんだもん」

ユミル「………アニに嫌われたいならやれよ」

ベルトルト「アニは殺したら目が覚めるかも」

ユミル「アンタの目にはアニがそんな薄情に見えたか?」

ベルトルト「見えない、だから殺したい」

ベルトルト「僕は何年一緒にいても好きになってくれなかったのに、アイツはたった一年だよ?」

ユミル「……」

ベルトルト「何なんだよ…もう嫌だ。故郷に帰りたい」

ベルユミ好きなら誰でも良いのではないだろうか?
因みにこれは何かの続きではない。





ベルトルさんはそう言って失恋とホームシックで泣きだした。
仕方ないから撫でてやったら抱き付いて来た。

ユミル「そのままで良いが、もう少し力抜け。苦しい」

ベルトルト「ねぇ、もう一回しよう?」

ユミル「………」

ベルトルト「やっぱり駄目?」

ユミル「良いよ、おいで」

ベルトルト「うん」

泣きながらまたしつこく胸を吸う奴を見て、
コイツは可哀想な奴だと思った。



─────────────


ベルトルト「ユミル」

ユミル「何だよ」

ベルトルト「脳味噌食べて良い?」

ユミル「普通良い、って言う奴はいねぇわな」

ベルトルト「駄目なの?」

ユミル「駄目だな」

ベルトルト「どうしても?」

ユミル「どうしても」

ベルトルト「そっか…引き止めてごめんね」

ユミル「おい、待てよ。話位なら聞いてやる」


ベルトルト「アニがね、アイツと連れ込み宿に入るの見たんだ」

やっと最近落ち着いたかと思えば…
また面倒臭い。

ユミル「関節技までなら許してやる」

ベルトルト「もう三回目だから首を絞める許可は…」

ユミル「出ない」

ベルトルト「我が儘だなぁ…なら馬小屋で良い?」

ユミル「おい、喧嘩売ってるのか」


ユミル「どうしてこうなった」

ベルトルト「誰かが馬小屋に鞭を忘れていったから」

ユミル「だからと言って何で私が全裸で四つん這いになって、馬プレイをしなきゃならないんだ」

ベルトルト「種馬は僕なのにね」ピシッ

ユミル「ぐあっ…何上手い事切り返しました、みたいな顔してんだ腹立つ!」

ベルトルト「ユミルはやっぱりMなの?」

ユミル「ちげぇよ」


ベルトルト「でも鞭で叩かれても、やっぱり乳首ビンビンで…」

ユミル「は…だからそれはアンタが関節技かける時も何故か服を破る時も、しつこく吸ってたからだろ」

ベルトルト「ユミルが牛だったら良かったのにね。吸ってもユミルに怒られない」ピシッ

ユミル「あぅっ…馬も牛も家畜だよな。だが私は人間だ」

ベルトルト「うん、知ってる。家畜の胸を吸う変態なんて御免だよ」

ユミル「…なら今は吸わないんだな」

ベルトルト「これは所詮プレイだから」ピシッ

ユミル「んんっどんだけ胸好きなんだよ」

ベルトルト「もうユミルのちっぱいがおっぱいになるまで頑張ろうかと」

ユミル「よけいなお世話だ」


ベルトルト「はぁっ…ユミル、もっと締めて…っ」ピシッ

ユミル「ぅあっ…も、叩くな、よ」

ベルトルト「だって、…こうすると、ユミルのがもっと絡み付いて…っ」ピシッ

ユミル「ひぅッ…痛くて、こっちは、あっイけないんだよっ」

ベルトルト「ん…っ、Mのくせに」ピシッ

ユミル「ぐっ…あっだから、ちげぇよ!」


ユミル「」グター

ベルトルト「」ツヤツヤ

ユミル「何故こうなった」

ベルトルト「思春期の呪いだもん」

ユミル「どう考えても思春期はもう言い訳にならねぇよ、いてぇな」

ベルトルト「ユミル体中真っ赤だね」

ユミル「調子に乗って叩きまくった誰かのせいでな」

ベルトルト「ごめんね、結局ユミルイってないね」

ユミル「まぁな」


ベルトルト「Mじゃないんだ…」

溜め息を付いた。

ユミル「だから最初から否定してただろ」

ベルトルト「じゃあ何でこんな危ない奴に付き合ってくれるの?」

ユミル「危ない奴だからだ。放って置いたら駄目な気がするから…面倒見るしかねぇだろ」

ベルトルト「…」

ユミル「何だ?私はもうしねぇからな」

ベルトルト「本当に?」

ユミル「…おいおいアンタ回復力凄いな」

ベルトルト「駄目?しちゃ駄目なの?」


可愛くない巨根をすり付けながら、子供みたく可愛い振りしてお願いするベルトルさん。
前みたいにぼろ泣きされたら面倒臭い。

ユミル「鞭は止めろよ」

ベルトルト「駄目なの?」

ユミル「駄目だ、叩いたら終わりだ帰る」

ベルトルト「…服ないのに?」

ユミル「アンタのを着てくから大丈夫」

ベルトルト「僕は?」

ユミル「強姦に襲われましたって言い訳しろよ」


ベルトルト「無理でしょ」

ユミル「頑張れ」

ベルトルト「…なら我慢する」

ユミル「ん、それが懸命だ。おいで」

ベルトルト「うん」

何故か嬉しそうに胸を吸うベルトルさんを見て、
少しだけ可愛いと思った。


───────────



ベルトルト「ユミル」

ユミル「何だよ」

ベルトルト「ぶち犯して良い?」

とうとうコイツ脳味噌がどうにかしちまったんじゃないか。

ユミル「普通良い、って言う訳ないわな」

ベルトルト「駄目なの?」

ユミル「駄目だな」

ベルトルト「どうして?今日は本当にエッチだけだよ?前に鞭で叩きながらしたの、まだ怒ってるの?」

ユミル「取り敢えずアンタちょっと黙れ」

わざわざ身を乗り出してニメートル級の巨人の口を塞ぎ、隣に座っているクリスタを見る。

クリスタは真っ赤な顔でフリーズしていた。
ベルトルさんの隣に座っている筋肉ゴリラも同様だ。


つーか、食堂にいる全員がフリーズしている。
面倒臭い。

クリスタ「その、ユミル…ベルトルトと付き合ってた…の?」

無理やり笑顔を作ろうとして失敗した顔でも、お前は天使だなクリスタ。

ユミル「…まぁ、そうなんじゃねぇの」

ライナー「…おいおい、曖昧だな」

ユミル「誰が誰と付き合おうが関係無いだろ、行くぞベルトルさん」

ベルトルト「ぷはっ…ユミルまだ食べ終わってないじゃないか」

ユミル「煩い黙れ。サシャ、残りやるから有り難く食っとけよ」

サシャ「あ、はい…ありがとうございます」

くそ、視線がうざったい。
そう思いながら早足で食堂を去った。


ユミル「アンタさ…どういうつもりだ?」

ベルトルト「どういう…って、何が?」

人気の無い空き部屋に入り、殴り飛ばしてやりたいのを必死に押し殺しているのにも関わらず…
ベルトルさんはいつもの真っ黒で光のない目をくりくりさせて、そうのたまった。

頭が痛い、雰囲気に棘は一切ないのに悪化してやがる。

ユミル「わかんねぇのかよ…」

ベルトルト「ユミルこそ、どうしたの?何で駄目とか言うの?」

ユミル「おい、抱き付いて来るな」

ベルトルト「駄目なの?」

溜め息を付いた。

ユミル「…良いよ」

ベルトルト「うん」


ユミル「おい、何でこうなった」

ベルトルト「だって良いよ…って」

ユミル「私は抱き付くのを許可したんだ、誰も服を破るのを許可してない」

そう言っているのに、首筋を舐めながらブラのホックを外そうとする手は止まらない。

ユミル「んぅ…っ大体、何で毎回服破くんだよ」

ベルトルト「後で僕が買ってるから良いじゃないか」

ユミル「あっ…ふ、そういう問題じゃねぇよ」

ブラが外れたらさっそく毎度の如く、胸に吸い付くベルトルさん。
コイツのお陰か本当に少しだけ、カップは変わらずとも胸が大きくなった。

ユミル「まずり、ゆう…話せよ。あっ聞いてやるから」

ベルトルト「…君だって知ってるよ」

小ネタが受けたのは嬉しいが…どうするか。
これから本格的にトルトを、徐々にほの暗くヤバい方向へ持って行こうと思っていたのだが…

小ネタが好きな奴多いなら、この後に一本ネタ的エロを入れようかな…





ユミル「もしかして…あ、ん、クリスタとライナーの事か?」

ベルトルト「うん」

短く返事をして振り切るかのように、何時もより強く愛撫してくるニメートル級の巨人。

クリスタとライナーは付き合う事になったらしい。

それを食堂で幸せそうにはにかむ二人から聞いた直後、ベルトルさんがあの発言をした。
お陰でライナーを殴るキッカケを私は失ってしまった訳だ。

ベルトルト「だからもう僕は独りぼっちだ」


愛撫の合間にそんな消え入りそうな声が辛うじて耳に届く。

ユミル「ん、そりゃあクリスタと過ごす時間が増えるだろうけど…は、アンタ達がダチなのは変わらないだろ?」

ベルトルト「でも、もう…ライナーは…」

そこで言葉は途切れ、冷たい物が胸にポタポタと落ちて来る。
だから仕方なく頭を抱え込んで撫でてやる。

ああ、もう本当にコイツは面倒臭い。

ユミル「ベルトルさん」

ベルトルト「ぅっく、…何?」

ユミル「今日はさ…私がやろうか?」


ベルトルト「あっ…ユミル、あっ…ユミルぅ」

ユミル「はぁ…何だよ」

余りに情けない声で呼ぶから、短く返事をしてまた堅くそそり立ったモノを頬張る。

ベルトルさんのは図体と同じく無駄にデカい。

咥えようとしても顎が痛い、喉に当たって酷くえずく…最悪だ。

ベルトルト「も、出る、出るっ」

でも────


ユミル「ひゃへお」

一層早く頭を動かしてやれば、口の中のモノがまた膨らみ

ベルトルト「ぅあ…~っ…はぁッ!」

青臭いのが口一杯にはじけた。
苦くて臭くて粘っこい、兎に角くそ不味い精液を何とか飲み下す。

ようやく、頬張ったモノを出すと…飲み切れなかった液体が胸へ零れる。

ベルトルト「あ、零してる…ユミル 」

それをめざとく見つけると、零れた液体を指ですくい…私の口に突っ込んだ。

ベルトルト「駄目、ちゃんと僕の全部飲んで。胸汚さないでよ」


正直イラッとしたが、大人しく指を舐める。
本当に最悪だ…でも、

ベルトルト「ユミル、美味しい?」

暗く濁った目でも幸せそうに笑うと可愛い奴だ。

ユミル「そんな訳ないだろ馬鹿」

ベルトルト「馬鹿とか…ヒドいよ…」

可愛くても、不味い物は不味い。
そんなんでしょげるな、面倒臭いな。

結局その後、騎乗位と何故か駅弁の二発をやった。
回数は同じでも妙にねちっこくて、長くて流石に腰が痛い。

ベルトルさんが後処理の最中部屋に取りに行っていた真新しい服を着て、ふらふらと部屋に戻ると案の定変な空気が流れた。


ベルトルト「ユミル」

ユミル「何だよ」

ベルトルト「一緒に図書室で勉強しない?」

どうせ…と、ベルトルさんが横目で見たのは仲慎ましく食器を片付けるクリスタとライナー。

もう周りから公認過ぎて私達がどう抗議しようと二人を裂けられそうにない。
だから最近は自分達から二人が一緒にいる時間は避けるようになった。

ユミル「まぁ、良いぜ。ちょうどわかんねぇ所あったし」

ベルトルト「じゃあ道具持って図書室で待ち合わせね」

ユミル「わかった。じゃ、また後でな」

軽く手を降って食堂を後にする。

幸か不幸か、こちらも長身カップルとして認識されていたので…
互いの暇潰しに付き合ったとしても軽い冷やかす程度で誰も気にも留めやしない。


ユミル「しかし、以外だな」

ベルトルト「何が?」

図書室の一番隅にある席を陣取り、ノートと睨み合うのにも飽きて来た頃。
ふと最近疑問に思っていた事が唇から漏れた。

ユミル「いや、ベルトルさん…ってさ。私の事嫌いか、苦手だったんだろ?」

ベルトルト「…何でそう思うの?」

さっきは只の呟きに即反応したくせに、今度は二秒程間が空いた。図星か。

ユミル「普通わかるだろ?アンタ最初私を八つ当たりの道具にしようとしてたんだぜ」

ベルトルト「…まぁ、そうだね」

ユミル「それがどういう風の吹き回しだ?幾らあの二人から距離を置くにしても、私といる必要はないだろ」

ベルトルト「ユミルは…嫌、なの?」

あ…やべ。
ベルトルさんの真っ暗な瞳が一段と深く沈んだ色に変わった気がした。


ユミル「別に、アンタこそ嫌じゃねぇか?このままだと本当に付き合ってると定着するぞ」

ベルトルト「…………」

黙りか…。
だが話題はそらせたと言うより、お互い触れないで置きたい空気は作れたから良しとしよう。

ユミル「まぁ、私は別に良いがな。勉強も飽きたから何かないか探して来るわ」

どうでも、という言葉だけを飲み込んで短い会話を終わらせ席を立つ。
本当にベルトルさんは面倒臭い。

自分で寄って来るくせに周りから仲が良いと見られたくない。
仲が良いと見られたくないくせに、私が離れようとするのは許さない。

何て暴君だ。

ダーク路線でも良いか…
ならば最後辺りは本当にどうしようもない雰囲気を目指そうか。








ユミル「何かどれもいまいちだな…」

気まずくなったからとは言え、席を離れた手前手ぶらで戻るのも変だと思い適当な本を探すが…

特に読書自体あまりしないので、コレといった物が見つからない。

恋愛小説なんて鼻で笑うだけだし、推理小説は最後のネタばらしだけで充分。
だからと言ってホラーやファンタジーも気分ではないし、詩集とかもな…

結局同じ所をぐるぐると回る。

ベルトルト「ユミル」

声が間近で聞こえて、バッと振り向くとベルトルさんが無表情で見下ろしていた。
背筋が寒くなる。

話の基本的な流れは変える気ないから大丈夫だ。
だが、読者サービスも必要だろうか。と考え込んでしまった。

どうでも良いが…賢者タイムに読み返すととんでもない羞恥プレイだよな。
男の喘ぎとか、ピックアップされると自分でも笑えるわwやめてくれw



ユミル「な、何だよ。もっと近づく前に声掛けろよな」

反射的に数歩下がろうとすると腕を掴まれた。

ベルトルト「何で逃げるの?」

ユミル「逃げてねぇよ、驚いたんだよ」

ベルトルト「本当に?」

ユミル「こんな下らねえ嘘つくかよ馬鹿か。何だよそれとも引っ付いて欲しいのか?」

そう言いながら、腕を掴む手を擽るように撫でる。

この雰囲気は本当にマズい。
今の所ヘマはしてないが…失敗すれば何をされるかわからない無気味さが有る。

だから敢えて、此方から踏み込むのが経験上最も効果的だった。


ベルトルト「…うん、引っ付いてよ」

無表情でそう言われてもムードも何もないな…と思いつつ、お望み通り腰に腕を回しそっと抱き付いた。

ベルトルト「…………」

それでもこの大きい駄々っ子は満足しないのか、何も言わない。
だからと言って離れたらろくな事にならない予感がプンプンする。

もう良いかと聞こうすると、大きな手が片方の臀部を包み撫でる。

ユミル「おい、見られるぞ」

ベルトルト「どうせ今日みたいな晴天で過ごしやすい気温の休日に、テスト前でもないのに薄暗い図書室を利用する奴はいないよ」


ベルトルト「それに、最近してないな…って。しようよ」

ユミル「まだ朝だ、教官だって来るかも知れないだろ」

ベルトルト「スリルがあって良いんじゃない?暇潰しには丁度良いよ」

にたぁ…と暗い瞳に悪戯心をふくませてベルトルさんは口角を上げる。
これは可愛くない笑みだ。

ベルトルト「駄目なの?」


久々に聞いたフレーズは相も変わらず、無駄な圧力が掛かっていた。
返事なんて一つしか選択肢はない。

ユミル「程々にしろよ」

ベルトルト「うん、ユミル…」

ユミル「何だよ」

ベルトルト「おいで…って言って?」

溜め息を付く。

ユミル「おいで、ベルトルさん」

そうすると重い空気が一気に軽くなり、もう当然のように服が悲鳴を上げた。

唇で乳房の柔らかさを確かめるように胸に顔を寄せるベルトルさんは、もう先程の笑みではなく…

心底安心したような笑みだった。

これだから完全にベルトルさんを突き放せないんだ。


ユミル「どうしてこうなった」

ベルトルト「これはもう、見つかったら言い訳のしようがないね」

ユミル「わかってるなら止めろよ」

ベルトルト「無理」

真昼の薄暗い図書室の奥の奥で、靴下だけを残し真っ裸な私と一切着崩していないベルトルさん。

何をしていたか…とか一目瞭然だ。
まだ隠れて致してたなら、教官も見て見ぬ振りをしてくれるだろう。
だが皆が利用する場所でこれだけあからさまだったら、開拓地は絶対に避けられない。

私は勿論。ベルトルさんも。
本当に最近コイツの症状はヤバい。

ベルトルト「ユミル、本棚に手をついてお尻突き出して。後ろから舐めるから」

ユミル「…アンタは脱がないのか?」

言う通りにしながら一応聞いてみる。

ベルトルト「だって今は必要ないし。後から下だけ下ろすよ」

やる事は大胆なくせに、返事は非常に淡白で味気ない物だ。
やはり私は都合の良い道具なのだろう。

ユミル「そうか」


喉から出た声は何故か自分でも素っ気なく、冷たい返しだったように思える。

ベルトルト「脱いだ方がユミルは…嬉しい?」

だからか床に膝を付いたベルトルさんが、両尻の肉を左右へ開き少し戸惑った声で聞いて来た。

戸惑ってる割に止める気はないらしい…ねっとりと這い始めた舌の感覚に少し震える。

ユミル「…っんぁ…脱がない、方が良いんじゃないか」

ベルトルト「どうして?」

ユミル「はぁ…っ決まってるだろ?」

尻を突き出したまま上半身を捻って後ろを見やると、尻に顔を埋めて顔半分しか見えないベルトルさんと目が会った。

…何かマヌケな光景だな。


ユミル「誰かが来る音がしたら、あっ、アンタだけでも逃げれるだろ…ん、馬鹿が」

ベルトルト「…………」

回答がお気に召さなかったのか、マヌケ面の瞳孔が開いた。
あぁ…やっちまった。

私に見せつけるように、真っ赤な舌を出しながら尻から腰…腰から背中。凹みにそってゆっくりと舐め上げて来る。
目を反らしたくても真っ暗な瞳が到底それを
許してくれそうになかった。

首まで辿り着くと、ぬう…と無表情が私の顔を至近距離で覗き込む。

ベルトルト「…………」

何をするでもなく、ただじぃ…と顔を見つめて来る。

ユミル「………何だよ、間違った事言ってねぇだろ。せっかくアンタ成績上位なのに、それをこんなお遊びで棒に振る気か」


私の方が沈黙と視線に耐えかねてそう口にすると、がぱり…と大きな口が開き頬に歯が当たる。
そのまま噛む気か、と鳥肌を立てて思わず身構えるが…痛みは襲って来ず。

ゆっくりと歯が離れ、二メートル級の身体も離れた。

何がしたいのかサッパリわからず、ただ呆然とベルトルさんの動きに目をやる。

やはり機嫌が宜しくないのか、やや乱暴に服を脱いでは適当に床に落とし散らかす。

珍しい。いつもは大雑把と言えども畳んで固めて置いておくのに。

ベルトルト「ユミル」

私と同じく靴下だけの真っ裸になったベルトルさんが、瞳孔を開いたまま呼ぶ。

シュールな光景に普段なら吹き出すが、今は緊張で冷や汗しか出ない。


ベルトルト「おいで」

そんな表情のまま、後ろの壁にもたれ腕を広げる。

ベルトルト「おいで」

これは、その腕の中に来いと言っているのか。
戸惑いながら本棚から離れ、様子を見ながらそろりと近づく。
何故か忍び足になるのが自分でも不思議だ。

あと半歩で身体が当たる所まで来ても、まだベルトルさんはじぃ…と見たまま動かない。

仕方がないので、鍛えられた美しい筋肉質な身体にぴったりと身を寄せて肩に頭を乗せた。


そのままきつく抱き締められる。

ベルトルト「さっきのは…優しさからなの?それとも…僕から逃げたいの?今更」

本当に溜め息しか出て来ない。
妙に今更という言葉が強調されたような気がして仕方がない。

ユミル「…あのな、何で私がアンタから逃げるんだよ。今更」

ベルトルト「だって…」

ユミル「逃げるんだったら、首締めて良いか?って言って来た時にとっくに逃げてるんだよ馬鹿が」

ベルトルト「うん…」

ユミル「前に言っただろ、アンタ放って置くと何しでかすかわかんねぇんだよ。だから心配すんな、仕方ないからアンタが大丈夫なように面倒見てやる」

ベルトルト「うん…面倒見て、逃げないで」


そう言うなら奇怪な行動止めろと言いたいが…まぁ、これ以上機嫌損ねると面倒臭い。

なので言わないで置いてやろう。
口も塞がってるしな。

私達は初めてキスをした。
何度か身体を重ねてもしなかった物をして、
その日は午前中から夕方まで図書室の奥でセックス…何ともただれた休日だ。

終わってから早めのシャワーを浴びて、シャワー室から出ると髪がボサボサのベルトルさんがいた。


ユミル「ストーカーみてぇだな」

以前言えなかった言葉がスルリと笑った唇から出た。

ベルトルト「酷いよ、無理させたと思って心配してたのに」

ユミル「そりゃどーも。つーかシャワー浴びんのは良いがちゃんとしろよ、ボサボサじゃねぇか」

余りのみっともなさに自然と髪に手が伸びて整える。
二メートル級の巨人はわざわざやりやすいように頭を下げた。

そんな気を使うなら自分でやれよ、と思ったが…だらしなく緩んだ口許にまぁ良いかとそのまま直してやった。

もしキースだったら、そのキースはまさしく童貞である。

正解はこの後すぐ。




ユミルは気怠げに四つん這いでベルトルトに近づくと、躊躇いもなしに萎えたモノを真っ赤な唇で包んだ。

ベルトルト「蜂蜜が甘いから今度は苦くないよね?」

自分の股に顔を埋めるユミルの頭をベルトルトが無邪気とも言える表情で撫でる。

竿のモノは舐め終わったのか、下の袋を舐め始めたユミルの顔はまだ朱色で…疲労の為か少し伏せがちな目がまた艶やかだった。

よくよく見るとユミルはとてもスタイルが良い。


今まで僕が異性として見ていなかっただけで、男の前ではこんなにも妖艶だったのか。
滑らかな肌、細い腰、形の良い尻、スラリと伸びた足。

いつだったか、ベルトルトがコニーにお前は物好きだと言われ…

『え?…何の事を、言ってるのかな?』

全く理解出来ないと言わんばかりに、キョトンと返していた。
その理由が今わかった。


こんな献身的で艶やかな彼女を間近で見ていると、到底そんな考えには至らないんだ。

「ご馳走様?」

「…まぁな」

「美味しかった?」

「不味い」

「え?」

「やっぱ不味い物は不味い」

そう言いつつ床に座り込んで自分のお腹にかかった白濁をも、自ら細い指ですくい口に運んだ。

そんな彼女をベルトルトは酷いと言いながらも、幸せそうにはにかんで見ている。


状況はスラスラと頭に入って来るのに、脳が処理しきれず本棚の影に呆然と立つしか僕には出来なかった。

その間にベルトルトが身支度を整えて此方に向かって来る様子を見て、漸く身体が動く。

慌てて隠れようとするもそんな場所などすぐに見つかる訳もなく、出口へ向かう彼と目が合った。

ベルトルト「勉強?お疲れ様」

ベルトルトは僕に極々偶に機嫌が良い時しか見せない笑顔を向け爽やかに挨拶した後、悠々と扉から出て行った。

ユミル「おい…誰か、いるのか?」


それとは対照的に警戒と不安が混じったユミルの声が後ろから聞こえた。

彼女まで此方へ来る前に、何とかもつれる足を動かし転がるように図書室を後にした。

まだ誰も帰って来ていない部屋に入り、ドアを閉めた途端に足の力が一気に抜け…
ズルズルと背中がドアをこすりながら座り込んでしまう。

膨れ上がった股間が目に入り、乾いた笑い声が口から漏れた。

アルミン「なに、これ…」

脳は自分の男としての性に呆れかえっているのにも関わらず、身体は走ったから…とは違う理由で火照る。

これが、僕が初めてユミルで抜いた日の事だった。

正解はアルミンでした。

本誌でベルトルトがアルミンにひびらされていたので、アルミンを困らせる事にした。

このベルトルトにとって、せくろすは行き場のない感情をぶつける物。
ねちっこくなるのはそのせい。








サシャ「本当に良いんですか?貰っても!」

ベルトルト「うん、買ったは良いけど…やっぱり甘過ぎて食べきれないから」

クリスタ「良かったね、サシャ」

サシャ「ふぉぉ~っここに神様が二人いらっしゃいます~!」

ベルトルト「あの…嬉しいのはわかったから立ってよ」

ライナー「大袈裟だな…」

サシャがベルトルトに何か食べ物を貰ったのだろう。
膝を付いて崇めている様子から、訓練所ではなかなかお目に掛かれない物だとわかる。

微笑ましく和気藹々と会話する四人の後ろで、彼女だけが顔を赤くして絶句していた。


その理由を、僕は知っている。

エレン「何だ?朝から騒がしいな」

ミカサ「サシャがあんな風にはしゃぐのは食べ物の事しか考えられない」

アルミン「うん、多分…蜂蜜を貰ったんだよ。ベルトルトから」

エレン「蜂蜜?ああ…何かサシャが大事そうに抱えてるな」

ミカサ「アルミンは目が良い。あれでは私でもわからなかった」

アルミン「いや、さっき少しだけ見えたんだ」

幼なじみ二人に苦笑いをしつつ、またそっと彼女に目をやった。
彼方もサシャに蜂蜜を見せつけられて、苦笑いをしている。

そうだよね、きっとアレは君が上でも下でも食べていた蜂蜜だろうから。


そう思うと、脳裏に彼女の艶めかしい肢体が過ぎる。
血液がドクンっと大きな音を立てて流れるのがわかった。
止めよう、これ以上考えたら…

エレン「おい、アルミン」

アルミン「…え?な、何?エレン」

エレン「急に俯いてどうしたんだよ、具合でも悪いのか?」

ミカサ「それはいけない、今日の訓練は肉体強化する為の物ばかり。無理をすれば倒れてしまう、私が教官に報告して休むよう…」

アルミン「だ、大丈夫だよ!ただ昨日本を読んでたら遅くなったから、眠いな…って」

エレン「そうか?」

ミカサ「勉強は良いけど夜更かしはいけない。やはり寝不足だと力を出し切れないから、程々にするべき」

アルミン「そうだね、気をつけるよ」


──────────────


それにしても…ベルトルトはもう少しデリカシーを持つべきじゃないか?
よりによってあんな事に使った物を人にあげるだなんて…しかもユミルの目の前で。



そう言えば、…前はそんな人物ではなかった筈だ。


男子寮で猥談になると顔を赤くして、決して入ろうとしない。

それどころか布団を頭から被って聞こえないようにしていた程だ。


最近ベルトルトの雰囲気が大きく変わったのも気になる。

前まではライナーの後ろで何故かいつも冷や汗を流して、おどおどしていたのに…。

今はユミルと一緒にいる時は、肩の力が抜けて笑っている所を多く見かける。


ユミルと付き合っていると発覚してから…いや、あの時から既に変だったけど。

何せ皆が食堂に集まる夕食時に、犯して良い?だからなぁ…。

今思えば必ず就寝時間には部屋にいた真面目な彼が、希に遅くに帰って来る事があった。

恐らくその時に彼女と会っていたのだろう。


そして身体を求め合って…

アルミン「あぁ~…もうっ!」

一人廊下で頭をかきむしる。
駄目だ、何でこう時間が出来るとあの二人の事を考えてるんだ。

人の色恋なんて検索するべきじゃない。
ましてや、片方の人物で抜くなんて…って。

アルミン「だから違うって!」

ベルトルト「え、何が?」



…………………。

アルミン「っ!ベルトルト!?何時から後ろに!?」

ベルトルト「っ!?…つ、ついさっきだけど…?」


今正に考えないようにしていた人物がいて、大袈裟に反応してしまった。

アルミン「そ、そう。僕に何か用?」

ベルトルト「い、いや…歩いてたらアルミンが前で立ち止まっていたから、どうしたんだろうって…」

僕が挙動不審なせいか、ベルトルトも前のようにしどろもどろ答える。

アルミン「す、少し考え事をしてたんだ」

ベルトルト「そ、そうなんだ。座学の事?」

アルミン「そ、そうなんだ!予習してたら分からない所があったから、つい考え込んじゃって…」

ベルトルト「へ、へぇ…やっぱりアルミンは勤勉だね。じゃあ今から図書室で調べ物?」

アルミン「うん、そう…だよ」



……………………。

アルミン「ベルトルトも…図書室行くんだよね」

ベルトルト「う、うん」

アルミン「…ユミルと、待ち合わせ?」

ベルトルト「っ…うん、そうなんだっ」

ユミルの名前を出した途端、彼の表情が一気に和らいぎ…
機嫌良く、平然とそう答えた。

この、背筋がざわつく感覚は何だろう。

無数の虫が身体を這っているような、このどうしようもない嫌悪感は何だろう。

ベルトルト「行き先が同じなら一緒に行こうか」

アルミン「そう、だね」


ベルトルト「流石座学の成績一番のアルミンだね、こんな遅くからも勉強だなんて」

アルミン「少し寝つけなくてね、どうせ起きてるなら…っと思って」

ベルトルト「でも気を付けなきゃ、あんな所に立ってたら見回りの教官に見つかっちゃうよ?」

アルミン「そうだね、もう就寝時間過ぎてるからね」

ベルトルト「アルミンも抜け出す事ってあるんだ。少し意外だったよ」

アルミン「そうかな?ベルトルトこそ意外だよ」

ベルトルト「前まではそんな事しなかったんだけどね、最近は結構頻繁に抜け出してるよ」

アルミン「そう、なんだ」

やっぱり…何か妙じゃないか?
そう思うのは僕だけなのか?

此処には僕ら二人しかいないのだから、確かめようがない思考がぐるぐる回り頭が痺れる。

彼はこんなにも饒舌で、こんなにも親しく誰かと話す人物だっただろうか。
何より…────


ベルトルト「そう言えば、この間も図書室で会ったよね?」

どうして平然と…いや、いっそ清々しい笑顔でそんな事を聞けるのだろう。

アルミン「そう、だね」

ベルトルト「あの時も勉強しに来てたんでしょ?ごめんね、禄に話しもしないで出て行って」

アルミン「良いよ、気にしてないし。あの時もユミルと会ってたんだよね?」

ベルトルト「え?何言ってるの?」

アルミン「え?」

ベルトルト「アルミン、途中から見てたんでしょ?」

ぞわりと、一斉に鳥肌が立った。


アルミン「知って、たの?」

自分の鼓動が酷く煩くて、不愉快だ。
喉がカラカラと水分不足を主張する。

ベルトルト「うん、ユミルは気付いてないみたいだったけどね。ドアが開く音がしたから」

アルミン「そ、そう」

ベルトルト「ごめんね、煩いから集中出来なかったんだね」



アルミン「いや、別に…僕は騒がしくても気にしないから…」

ベルトルト「そうなんだ、良かった。迷惑にならない様にユミルに注意しなきゃって思ったんだけど…なら必要無いかな」

アルミン「……」

ベルトルト「アルミンで良かったよ、やっぱりユミルの可愛い声聞きながらヤりたいしね」

アルミン「…そう、なんだ」

ベルトルト「でも聞いてよ、あの時でわかったと思うけどユミルって凄く素直じゃないんだよ?気持ち良いくせに嫌っとか、駄目とか拒否するんだ。酷いよね?僕だってそれ位嘘だってわかるし、優しくしたいのにそんな事言うからつい意地悪しちゃうんだ。最終的に気持ち良くてトロトロになるんだから同じなのに何で変な意地をは」

隣のベルトルトがスラスラと息を付く暇もなく話し続ける。
これは…あれと同じだ。

まるでミーナが訓練がきつかった、今回の試験は的が外れた、などと友達に愚痴を零す時とよく似ている。


ベルトルト「あ、話しに夢中になってたら着いちゃったね」

アルミン「そうだね…」

ベルトルト「ごめんね、愚痴っぽくなって」

アルミン「ううん、ベルトルトも大変だね」

ベルトルト「有り難う、じゃあ僕先入って良い?僕は気にしないけど…」

そこで一旦言葉を途切れさせ、悪戯っぽく笑うベルトルトが少し身をかがめて

ベルトルト「ユミルは普段男勝りだけどね、結構恥ずかしがり屋だから…アルミンがいるってわかると逃げちゃうかも知れないんだ」

ひそひそと内緒話しをする音量でそう言った。


アルミン「わかったよ、なら僕は暫くしてからコッソリ入るよ」

同じ音量でそう返すとベルトルトは両手を前で合わせ

ベルトルト「うん、お願い。こっちもなるべく煩くならないようにするから」

そう言い残すと扉を開けて図書室へと入って行った。

僕は三分程待ってから、なるべく音を立てないように細心の注意を払って中へ入る。

忍び足で奥へ、奥へと進むとあの可愛くも色香を含んだ声がはっきりと届き鼓膜を擽る。

蜂蜜はもうサシャにあげていたから、そんな筈が無いのに…奥からは濃厚な甘い香りが漂っている気がする。

ゴクリと唾を飲み込む音がやけに大きく聞こえた。

こわい…?褒め言葉だな、有り難う。
でも実はアルミンは正常だぞ?
本当に気持ち悪いのはベルトルトだけだ。

つーわけで、今日も元気にエロ投稿だ。





「あぁっ駄目、も、イくっイっちゃ…っ!」

いつも勝ち気で余裕の笑みを浮かべているユミル。
その彼女が髪を振り乱し、惚けて涙さえ浮かべよがる姿は何て扇情的なのだろう…。

己の肉棒を手で扱きながら、僕の目は彼女の淫らな姿に釘付けだ。

きっとあの淫液滴る膣内は…
この豆と硬い皮膚で出来ている手の平とは、比べ物にならない筈気持ち良い物に違いない。


「はぁ…ユミル、もうイっちゃうの?でも、…」

彼女を揺さぶるベルトルトがチラリと此方を見るので、僕は首を横に振った。

「まだ駄目、もう少し我慢しよ…?ね?」

すると彼はそう言いながら、腰の動きを緩める。

「やっ…何で、べるとるさんっ…あっやだぁ、焦らさないで、くれよぉ…っ」

せっかく絶頂を迎えようとしていたのに、中途半端に高められたユミルはもどかしさからなのか…

はらはらと泣きながら、自ら快楽を得ようと腰を動かし始める。

だが、その動きはベルトルトの大きな手に寄って固定されてしまう。


「泣かないで…ユミル。ほら代わりに大好きなクリを弄ってあげるから…」

「あっあっ…そん、な…もっと強くぅ…っ!あっ」

ベルトルトは此方へ見せるように大きく開かれた脚の間…黒の薄い茂みの中健気に赤く熟れる小さな淫核を指でくすぐり始めた。

だが、彼女はそれでは物足りず…譫言のようにもっともっとと強請る。

アルミン(ごめんね、ユミル。もう少しだけ待っていて…っ)


先走りが多すぎてにちゃにちゃと音を立てるモノを扱く、その手に力を込め素早く上下に動かせば背中までぞくぞくと快楽が走る。

突き上げる度にぷるぷると揺れる乳房。
その山の先端に痛そうな位突起した乳首がとても美味しそうで喉が鳴る。

何より────

「ふぅ…っあっ…もっとぉ…っあんっ…」

凶器としか言いようがないベルトルトのグロテスクなモノが出入りする度に、泡立った淫液をダラダラとはしたなく垂らす穴。

時に捲れピンク色の壁が、離すまいと肉棒に絡み付いている様は…もはや視覚を通じての暴力だ。


そんな淫らな攻撃により、いつしか僕は荒い息を漏らし前のめりになりながら快感を貪っていた。

アルミン(はっ…も、少しで…)

「ひやぁあんっ!…あっあっ!激しっいいっもっと、奥ぅう…っ!」

そんな僕の様子に気が付いたのか、ベルトルトが先程までの緩やかな動きとは打って変わり。

彼が腰を叩き付ける度に、肉と肉がぶつかり合う音が図書室に響き渡る程に激しい動きだ。


「は、気持ち良い?…ずっとこうして欲しかったんでしょ?」

「んぅ…っきもちぃっ…!あっあっ、して欲しかった、あんっ!ズボズボして、欲しかったぁ…っ!」

こうなれば彼女とて、もう理性など飛んでいるのか涎を垂らし…

待ち焦がれた快楽に恍惚の笑みを浮かべ喘ぐ。

アルミン(ユミル…何てやらし…っ)

「やらしぃね、ユミル…可愛い、くっ」

「あぁんっも、駄目ぇ、イきたいっ!イっちゃうぅ…っ!あんっひっあぁっ!」

「良いよっ、イこう?皆一緒にイこうねっ…は、」

アルミン(は、僕も…もっ出るっ)


実際に身体を重ねているのは二人だけだが、僕達は三人で激しく絶頂を迎えた。

ユミルの雄叫びのような甲高い声を聞きながら、本棚の木材に向けて欲を吐き出す。

他人の情事を見ながらの自慰行為がこんなにも甘美な物だと知らなかった…


そんなあの頃へ…
僕はもう戻れないと痺れる頭で思った。



ユミル「お?珍しい組み合わせじゃねぇか」

ベルトルト「そう?最近よく話すんだけど…ねぇアルミン?」

アルミン「う、うん。ベルトルトは何でもそつなくこなすから…僕が色々教えて貰ってるんだ」

ベルトルト「でも僕も座学でわからない所は教えて貰ってるから、お互い様かな」

ユミル「ほぉ~…」

訓練が終わった後、ベルトルトと話していればさも意外だと言わんばかりの表情を浮かべるユミルが声を掛けて来た。

それだけで、僕の顔に血液が集中する。

ユミル「ベルトルさんは特定の奴にしか話しかけなかったからな、良い傾向じゃねぇか…よっと!」

アルミン「っちょ、え!?」


しみじみと語るユミルが僕を見ると、途端にニヤリと笑みを浮かべたかと思いきや…

急に手を引かれ、気付いた時には顔半分が柔らかな感触に包まれた。

ユミル「なぁ~に焦ってんだよ、有り難いだろ?女の胸に顔埋めてさぁ」

アルミン「ちょちょっ止めて!何してんのさ!?」

ユミル「だはは、サービスだって。サービス!」

どうやら僕はユミルによって、有ろう事か胸に頭を抱えられたらしい。

そのままぐしゃぐしゃと髪を乱しながら、頭を撫でられる。

ヤバいからっそれ本当にヤバいから!

そう思っても彼女には伝わる筈もない。

変態?褒め言葉だな、有り難う。

言葉が足りなくてスマナイ。
この物語のベルトルトに比べたら、断然正常なんだ。





ベルトルト「はい、ストップ」

幸せながらも苦行でしかない行為は、少し不機嫌なベルトルトによって止められた。

残念なような、助かったような…。

ベルトルトによって引き剥がされた頬に、まだあの柔らかな感触が残っているような気がする。

ベルトルト「ユミル、アルミンが困ってるじゃないか」

ユミル「そ~か~?」

ベルトルト「そうだよ」

ユミル「そんな事ないよな~?アルミン」

アルミン「へ!?…あ、あの…僕は…」

うん、病んでトルトの部類だな。
だから1でも書いてあるだろ?
ネジが外れていくベルトルトって…

てか細かい事気にすんなしw
それにブチ切れてもうちのユミル様が止めて未遂になるぞ。





ユミル「アルミンだって好きだよな~?女のむ・ねっ」

アルミン「な、なな…っ何言って…っ!」

此方の心情など全く知らない彼女が、歯を見せて笑いながら問い掛けてくる。

どう答えて良いかわからず、オロオロとしていると…

ベルトルト「そんなに誰かにパフパフしたいなら、僕にやってよ!」

ベルトルトがプンプンという擬音がしそうな風に怒りながら言った。


うん、見なくてもわかる。

その一言で周りにいた訓練兵全員の視線が僕らへ集まった。

ユミル「あのなぁ…だからアンタはどうしてこう…」

ユミルが呆れ顔で溜め息をつきながら肩を落とした。

本当にユミルは大変だなぁ…。
そう思いながら、1人視線から逃げる為にそっとその場を離れた。

もう最初のふわふわした感じはないのに、まだ読んでくれる奴がいてとても嬉しい。
あまつさえ褒められれば余計にだ。
ちょっと感謝の念を込めるから受信してくれ。

ベルユミもナシゴレンも美味いよね。だから君達もSS書けば良いじゃないか。

では更新しよう。


アルミン(ユミルの胸…柔らかかったな…)

トイレの個室に入り、ドアを閉めた途端溜め息が出た。

半分は疲労、半分は興奮。

仕方がない。
だって今まで何回も見るだけだった物が、思わぬ形で触れられたのだから。

きっと、彼女にとって僕は異性に入らないからこんな事が出来るのだろう。

ユミルは知らない。
あの日から、自分達が…自分が性欲処理のおかずとしてずっと僕に見られている事を。


アルミン「はぁ…」

半立ちのモノを取り出し握ると、先程の感触をゆっくり…鮮明に思い出す。

恐らくシャワーを浴びた後なのだろう。
薄い服の下には乳房を守るブラの感触はなく、ただ柔らかな脂肪の感触。

そのまま鷲掴んで、揉んで、弄って、しゃぶれば…
きっと夜のようにその柔らかな中に堅くコリコリになった乳首のぽっちが加わる筈だ。

そしてあの可愛い声で厭らしく鳴いてくれる。

おうとも、自分にこんなドエロSSを書かせる位罪な女だ。




そんな妄想をするだけで僕の分身はもう完全にそそり立ち、後戻りは出来ない状況になってしまった。

アルミン「…ユミルっ…ん」

自分の親指を彼女のそれに見立てて吸ってみる。
硬さは違えども、きっと彼女の乳首も薄い塩味に違いない。

『あっ…や、そんな強く吸うなぁっ…』

胸弄りはベルトルトが毎回しつこい程にやっていた。
だからユミルがどう反応するかまでも、容易に頭に浮かぶ。


『乳首がビンビンとか…わざわざ、あっ言わなくて良いだろ…んぅっ』

『ふぁっ…照れて、なんか…あっやっ』

『お前、んんっ私のそれで、やんっ遊んでないか?』

『だって…あっあっ…そんな、舌で…弾いてっ』

『感じ易いっとか…あっ…そんな…やっぁあんっ』

『もう、あんっ本当にアルミンも胸、好きだよな…』

アルミン(嫌いな奴の方が少ないよっユミル)

ドプッと手に白く濁った液体がかかる。


今日は何か早かったな…。
処理をしながらふとそう思った。

やはり生の感触のお陰もあるけど…恐らく、最もな要因は名前だろう。

『アルミンだって好きだよな~?女のむ・ねっ』

それは所詮からかうだけの言葉だったけど…
初めて彼女が僕に対して性的な意味を込めた会話で、名前まで呼んでくれたんだ。

今までユミルの目にはベルトルトしか映っていなかったから、想像しても何処か余所余所しい所があった。

だが、あの彼女の言葉が一気に只の想像を生々しく変えた。


アルミン「はぁ…本当に何回目だっけ?」

もう回数などわからない程にユミルで抜いてしまった。

ユミルはベルトルトの恋人なのに…。

まぁ、それを言ったらベルトルトの方が明らかに不謹慎極まりないけど。

何故彼はわざわざ僕が覗くのを協力し、あまつさえ間接的とは言え自慰行為の手伝いまでするのだろう。

普通は自分の恋人の乱れた姿など他の奴に見せたくない物じゃないか?

さっきみたいな発言をするから見せびらかす為…って可能性もあるけど。
その割に嫌みや、自慢する態度でもない。

アルミン(わからないなぁ…)


────────



アルミン「ベルトルトはさ、ユミルのどんな所が好きなの?」

一緒に図書室に行く途中、今更ながらに聞いてみた。
何時かの会話のように、置いてけぼりにされる事はもう覚悟していた…だけど

ベルトルト「え?僕が好きなのはユミルじゃないよ?」

返って来た返事は予想外な物だった。
いや、でも…

ベルトルト「実は周りがそう思ってるだけで、付き合ってもいないんだ」

アルミン「そう、なの…?」

ベルトルト「うん」

これであの不可解な行動のいつくかを理解出来た。

恋人ではないから

好きな人ではないから

彼女はあんな扱いをされているんだ。


アルミン「でも、身体は重ねるんだね」

ベルトルト「うん、ユミルが一人で慰めるのは可哀想だからって良いって言ったんだ」

アルミン「へぇ…そう、なんだ」

あぁ、なんだろう。

胸の辺りに何かが詰まって吐き気がする。

ベルトルト「だからアルミンも、いくらでもユミルで抜いて良いと思うんだ」

アルミン「そう…」


いっそ胸に詰まったものが爆発して、僕の砕かれた肋骨がベルトルトを滅多刺しにすれば…

それはとても愉快に違いない。

何時か感じた嫌悪感が…

今度は明確な悪意を持って、僕の中で肥大化していくのがわかる。

ベルトルト、君はさ…


アルミン「じゃあ…僕がユミルとしても良いんだよね?」



どうしようもなく、気持ち悪いんだよ。


そう言った瞬間、ベルトルトの笑みが消える。

アルミン「有り難う、良い事を教えてくれて。なら僕もユミルに頼んでみるよ」

ベルトルト「でも、ユミルは僕と…」

アルミン「え?だって二人は付き合ってない上に、ベルトルトはユミルの事何とも思ってないんでしょ?なら良いじゃないか」

ベルトルト「何ともとは言って…」

アルミン「僕は少なくともユミルの事を気になってるよ、勿論異性として」

ちゃんとにっこり笑えたかどうかはわからない。

けど口角は上がっている状態ではっきりと告げた。


アルミン「ベルトルトのさっきの言葉だと、君の好きな人は別にいるんだよね?」

ベルトルト「…うん、で…でももう別の人と付き合って…」

アルミン「そうなの?でも関係ないよ、それってさ…少し不謹慎じゃない?それならユミルはただの代わりみたいで可哀想じゃないか」

ベルトルト「…でも、ユミルが…良いって…」

アルミン「ふ~ん、そう…でも、もう一回聞くね?ベルトルトはユミルを好きじゃないんだね?」

ベルトルト「………そう、だよ」

アルミン「ならユミルじゃなくても良いって事だね。良かった」

ベルトルト「良かった…?」

アルミン「うん…ねぇ、ベルトルト。協力してくれないかな?」


アルミン「僕、ユミルと付き合いたいんだ」

その時のベルトルトの表情は何とも言い表す事の出来ない物だけど…

少なくとも僕の悪意に占領されている心が満たされる程の愉快な表情だった。


最初は困らせるだけだった筈のアルミン。
だが彼は黒ミンに進化する生き物でした。

今日は真夜中にもう一回来るやも知れん。

…お前達の黒ミン好きに驚きが隠せない。
マルコにしなくて心底良かったと思う。

本日二回目の投稿をする、アニ関係は進撃中でエレアニ派なしゴンだ。
誉めても何も出ない、ただ密かにニヤニヤするだけだ。

帰って来た奴はお帰り。無事で良かった。
その缶詰め味噌味だろうな?
あと、残念だがおねだりされたら焦らしたくなる。

そして、構想を練っている奴。
それは自分に全裸になれと言っているのかね?
余裕だ、執筆お願いします。

最後に…幸せって人によって価値観が違うよな。

では投稿しようか、アルミンのターン。


ユミル「あっ…ふふ、ちょっくすぐった…くっはは」

アルミン「そう?でも嬉しそうだね」

ユミル「ばーか、そんなんじゃねぇよ」

アルミン「ならもう少し…」

ユミルの服を捲り、現れたおへそから脇腹までを舌で舐め上げると彼女が笑った。

だからまたおへそへ戻り、今度は左右反対側へと向けて舐める。
すると、また明るく笑う彼女の声に

じんわりと心が温かくなるのを感じた。


僕とユミルのセックスには幾つか決まりがある。
…と言ってもそれは僕が勝手に決めた事だから、ユミルには強制しないようにしている。

その一つ目がこれ。
必ず一連の間に性的ではない、スキンシップを取る。
方法は何でも良い、必ず彼女が笑ってくれるまで何回でも試みる。

大体は始め辺りか、終わった後にする。

理解は情けない話だけど…
完全に厭らしい雰囲気になってしまったら、僕自身がそんな余裕が無くなるからだ。

いつも…
仕方がない。スイッチの入ったユミルが妖艶過ぎるんだ。
と自分に言い訳した後、猛烈に恥ずかしくなる。


脇腹を舐めた後、上の服を完全に脱がす。
最初はそれを畳もうしたが、ユミルが

『そんなん別にしなくて良いぜ?お前の興が削がれちまうだろ』

そう言ったので今はせめて…
事前に近くに椅子を置いて、その背もたれの部分に掛けるようにしている。

そうして彼女を抱きしめて
まずは額、その次は鼻先、そして両頬、最後に唇に軽くキスを落とす。

ユミル「相変わらずキスが好きだな、お前」

アルミン「うん、そうだよ。嫌かな?」


ユミル「別に…?でも、何か恥ずくないか?」

アルミン「それは照れてるの?」

ユミル「…そうかもな」

アルミン「ならお揃いだね、…僕も恥ずかしいし、照れるよ」

ユミル「…そうかよ」

アルミン「うん…そうだよ」


ばつが悪そうに顔を背け、されども朱色に染まる頬と瞼にキスをする。

そうすると大抵ユミルの方から、僕の首に腕を回し引き寄せられてまた唇にキス。

啄むようなキスを何回もした後。
いつの間にかお互いが舌を出し、絡み合うような深いキスをする。

これが二つ目、キスは最低でも三回。

始まる前と、交わる前。そして終わった後。

それ以上に限度は無く、彼女が嫌がらない限り余裕があればする。


僕はまだこの深いキスに慣れていない。

だからどうしても、彼女より先に息切れしてしまい…自分から唇を離してしまう。

また情けない理由だったが、僕はこの離れる瞬間が好きだったりする。


目を開き、名残惜しいのを我慢して顔を離すと…

繋がった糸の先で、顔を真っ赤にしたユミルが悩ましげな表情を浮かべながら
ゆっくりと開かれた目の瞳に僕を映すからだ。

ユミル「…何にやけてんだよ」

アルミン「え?あ…その、ユミルの瞳に僕がいるなぁ…って」

ユミル「…そんなん当たり前じゃねぇか、目の前にいるのがアルミンなんだからな」

アルミン「それも、そうだね…はは」

ユミル「変な奴…」

喜ぶなら何よりだ。
エレアニはな…ピュアなやつが好きだが…。
自分が書くとどうにも暗いから、基本読む専門だ。
今はこれ書いてるしな。





他愛もない事を話して息が整うと、また深いキス。

その間にブラジャーの上から乳房を包むように軽く掴み、円を描くようにゆっくりと揉む。

そうしていると段々ブラジャーが上へとズレて、控えめだけど綺麗な山が露わになるから…

今度は直で触れて、軽く指の間から乳房の肉が漏れる程の力で揉んでは緩めるを繰り返す。

アルミン「ふ…ユミル、乳首…立ってきたね」

ユミル「ん、…一々報告するな…あっ」

手の平に堅くなったポッチが現れ始めると、次はそれを摘まんで扱いてあげる。


アルミン「コリコリしてて、凄く美味しそう…」

ユミル「あっ、んな、味なんて、ねぇよ…んんっ」

アルミン「そんな事ないよ、結構甘く感じるよ?吸っても良い?」

ユミル「…あっ好きにしろよ…ばか、」

許可が貰えたら、始めは先端を軽く数回吸い

ユミル「はっ…あん、ん」

次にユミルが自分の意志で瞳を閉じ、感触をよりわかり安くし始めたら

唾液をふんだんに塗りたくるように、ねっとりと乳輪をなぞるようなるべく時間を掛けて舐める。


ユミル「は…は…っあ…アルミン…」

それだけでユミルも興奮するのか、息を荒くし…僕の頭を胸に押し付けるように抱き抱える。

彼女が名前を呼ぶ時は、もっとしての合図だ。

ユミル「あぁっ…は、アルミン…あっあっ…」

僕は彼女の興奮に応えようと、堅くなった乳首を舌で転がしながら…
片方の乳首を親指で押しつぶしたり、また扱きながら全体を揉む。

ユミル「はぁん…っあっふ…あぁ…っんぁっ」

鼻にかけるようなユミルの声を聞きながら、愛撫を続ける。


アルミン(可愛いなぁ…)

そう思いながら、ふと視線をずらすと…

まるで暗闇に溶け込むような真っ黒な目をしたベルトルトと目が合う。

だから僕は彼に向けてにっこりと笑顔を振りまいた。

ユミルの身体を弄る僕と、
少し離れた場所でそれを見ているベルトルト。

この光景はまるっきり数ヶ月前まで真逆でしか有り得なかった物だ。


但し、彼の場合は自慰行為はしない。
いつもああやって暗がりに膝を抱えて座り、只じっ…と此方を見ている。

ねぇ、ベルトルト。
君は今どんな気持ちなんだい?

凝視する彼の表情は感情が一切消えたような無である。

もし、その顔の裏側に嫉妬なんて感情を隠していれば…これほど滑稽な物はない。


今の僕にはハッキリ言えば、ベルトルト程のテクニックはない。

だけど、比べてみればわかる筈だ。
どちらがユミルにとって喜ばしい行為か。

君としている時のユミルの顔を思い出してご覧よ。全然違うだろう?

当たり前だ。


君なんかにこの表情は引き出せない。


自分から
ユミルに僕が求めている事を伝えた、
君なんかに出来る訳がない。

自分から
してあげて欲しいと伝えた、
その時の彼女のほんの僅かな変化に気が付かない、気付こうともしない、
君なんかに彼女の心がわかる筈もない。

僕とユミルが初めて重なった後
ユミルがどんな表情で、
どんな言葉を紡ぎ出したか、


知ろうともしなかった君なんかが…



嫉妬なんて烏滸がましいにも程がある。

所詮は自業自得なんだ。だから…

そんな目で見るな、気持ちが悪い。吐き気がする。

…投稿時に追っかけている奴とかいるのだろうか?

ふと疑問に思った。
これからは投稿終了時には締めの言葉をつける事にする。

…スマホで書き込みするとき、高確率で広告をタッチして飛んで…
ぶち切れるのは自分だけか?

ではな。

だから言っただろ?アルミンは正常だと…
だが、アルミンもまた滑稽なのも否定は出来ない。
本当はユミルもまた然りである。

では、
晩飯前に少し幕間劇を投稿するとしよう。


最近、ベルトルトの様子が目に見えて変だと思う。
この間まであれだけニコニコと過ごしていたのに…今はどうだ。

笑う姿など一切見かけない。
常にこう…どんよりとした空気を纏い、俺ですら近寄りがたい。

しかもユミルにべったりなのは相変わらずだが、幾らユミルが話し掛けたり冗談を言ったりしても一言二言しか返さない。

そして何よりも顔色が極端に悪い。
元々成績が良い奴なので、上位はキープしているものの…落ちているのは明らかだ。


これは一体どういう状況だ?
クリスタもそうとう気になっているようで、さっきも…


クリスタ『ベルトルト、ユミルと喧嘩したのかな?』

ライナー『どうだろうな、ユミルの奴は相変わらずなんだが…』

クリスタ『うん…ユミルにも聞いてみたんだけど、心当たりがないみたい』

そう言って可愛い顔を曇らせていた。

他人の事でこうも気を病むクリスタはまさに女神だ。結婚したい。


正直…俺としてはクリスタには絶対に言えないが、

最初からベルトルトがユミルに騙されていたんじゃないか?と考えているのが本音だ。

ベルトルトは真面目で大人しい奴だから、ユミルのような素行不良で騒がしく、男勝りな奴は苦手だった筈。

何より、ベルトルトがアニに惚れていた事も俺は知っていた。

そのベルトルトが急にユミルに懐き出した時は本気で止めておけと言いたかったのだが…

訓練生になってからまともに見れなかった親友の楽しそうな顔をみれば、言える訳もない。


だがその結果がコレだ。
俺は選択を過ったのだ。
ベルトルトは以前にも増して暗い表情が多くなった。

やはりユミルに騙されていたのだろう。
あれでもクリスタの親友ならば大丈夫と信用したのが間違いだった。

きっとベルトルトは騙されていた事に気付き、

それでも離れられないのは弱みでも握られているのではないか。


俺もユミルを問い詰めたいが、アイツはなかなかに強かで賢い奴だ。

ただ事実を突き付けたとしても…
クリスタが女神なのを良い事に、きっと何だかんだと話を捏造してクリスタに虚偽を教えるのではないか。

クリスタは純情で疑う事を知らない、きっと親友であるユミルの言う事ならば全て鵜呑みにしてしまうだろう。

そんな事になれば、状況はもっと困難を極める。

ここはやはり、ベルトルトにそれとなく話を聞くしか手はない。


ちょうどクリスタにベルトルトから何か聞いて欲しいと頼まれていたしな。

この状況は親友の俺が何とかしなければ。
俺達は無事三人揃って、故郷に帰るのだから。

これを機にベルトルトに周りとの当たり障りのない接し方を教えるのも良い。
あのままでは変に目立ってしまうからな。

それに事が無事解決すれば、クリスタもきっと俺を惚れ直すに違いない。


ライナー「よぉ、ベルトルト」

ベルトルト「…何だい、ライナー」

消灯40分前。騒がしい寮室内で、
一人自分の寝床で相変わらず膝を抱えるように座り、静かに本を読んでいたベルトルトに声をかける。

本当はこんな騒がしい場所ではなく、誰も来ないような静かな場所の方が良いのかも知れないが…

もし深刻な問題であればある程、事を急ぐとろくな事にならない。
初めは雑談程度から入り、事の重大性と即刻に対処するべきかを見極めなければならない。

それにしても…コイツは何時から俺の方を見ないで話すようになったんだ?
返事は返しても、顔と目は本に向けたままだ。

いや、もしかしたら気になる所で俺が声をかけただけかも知れないな。


ライナー「悪いな、邪魔したか?」

ベルトルト「ううん、別に…何か用?」

ベルトルトが読みかけのページにしおりを挟んで本を閉じた。
そしてようやっと、顔を上げたかと思いきや…

ライナー(おいおい、コイツ大丈夫なのか。改めてみると本当に酷い顔色だ)

本当は軽い冗談などで空気を軽くしてから…と思っていたが、改めて状況を認識するとこれは悠長にしている暇はなさそうだ。

ライナー「お前、ユミルと最近ぎこちないじゃないな。何かあったのか?」

ベルトルト「…そう?特に何もないよ」

直球で聞くのが一番だと判断したが、ベルトルトはピクリとも表情を変えずにそう答えた。

いかん、晩飯であるお好み焼きに必要な天かすが切れている事に気が付いた。
一旦離脱する。

なしゴンが焦らし上手すぎてツライ

もしかして、私の奴隷になりなさいの板尾と壇蜜みたいな関係なんじゃないかと思ってたんだけど
そうじゃなさそうで安心してる。
安心していいんだよね?ヽ(;▽;)ノ

天かすは無事補食された。
天かす健気に歩いて来てくれたら嬉しいが…
開いてたスーパー遠いから一時間位かかりそうで、少し可哀想だな。

あと>>190
君は首締めプレイの奴か?
仕方ない、君の熱意に免じて…
この後すぐ首締めプレイをしない。
あとスマンがそれは知らないから答えようがない。

焦らしも好きだが、順序を大切にするなしゴンだ。宜しく。

では投稿しよう


同様も何も無い。全くの無表情だ。
ベルトルトの性格上、下手な嘘を付こうにも出来ない奴だ。

だとすると、本当にユミルとは何も問題は起きていないのか…?

いや、もし仮にそうだとして…
あれだけ急に態度が豹変すればユミルとて普通ならば戸惑う筈。

それが無いって事はユミルは原因を知っている。
知っていて尚且つ隠そう…もしくは原因を原因として認識していないという事になる。

だとすると、一番可能性が高いのは…

早速誤字だ、同様ではなく動揺だった。




喧嘩はした。

だがユミルは特にそれを重要視していないので、何も様子は変わらない。

一方、ベルトルトにとっては何か譲れない物が原因で…未だにその事がくすぶっており。
口下手故にどうユミルに伝えたら良いのかわからず、一人悩んでいる。

その辺りが妥当だろうか。

そして、付き合って約半年以上たった恋人同士の諍い…まさか!?

※ベルトルトが返事をして結論に至るまで…この間四秒の出来事である。


ライナー「なら、何か悩み事でもあるんじゃないか?ん?ん?」

ベルトルト「それも無いよ…何、ライナー?そのニヤニヤした顔は」

ライナー「いやいや、ユミルはガードが固そうだからな…こう、男として色々あるんじゃないかと思ってな?」

ベルトルト「……」

ライナー「ぶっちゃけて言えばどうなんだ?そっち方面は上手く行ってるのか?」

肩を組んで周りに聞こえないよう、声を潜めて聞いてみる。


そう言えば、付き合っていた事が発覚したのはベルトルトのあの一言からだ。
そして、その後も何度も似たような出来事があったのは訓練生全員が知っている。

あれはベルトルトなりのアピールだったのかも知れない、率直過ぎて毎度サブい冗談としてユミルに呆れられていたが…

きっとあれがコイツの精一杯だったのだろう。
それが尽く相手にされず、とうとう消沈したのではないか。

いやいや、もっと言えば溜まり過ぎてゲッソリしているのではないか。
俺達はそんな年頃だしな。

女子にとってはたかが…かも知れないが、俺達にとっては十二分に深刻な問題だ。

まぁ…真剣に考えて損をしたのは事実だがな。
その程度で良かったと捉えるべきだ。


ライナー「どうなんだ?恥ずかしがらずに言えよ、俺もお前にその事を相談したかったんだからよ」

ベルトルト「ライナー…君って奴は…」

ライナー「おいおい、何一人だけ純情ぶってるんだ?お前だって本当は毎日でも…って気持ちがあるだろ?」

ベルトルト「…猥談がしたいなら他でやってくれよ…」

ライナー「おーおー、冷たい反応だな?俺達は親友で仲間だろ?違うか?」

ベルトルト「…ライナー」

ココに来て初めてベルトルトが泣きそうな顔になった。
そうかそうか、それだけ辛かったんだな。


ライナー「いつか一緒に故郷に帰るって約束した仲だぞ?一人で解決出来ずに暗い顔をする位なら、俺を頼れ!な?」

ベルトルト「あぁ…、あぁっ!そうだ、そうだねっライナー!」

ベルトルトがやっとの事で笑った。
やはり話してみる物だ。

ライナー「お前最近顔色が悪過ぎるだろ、ちゃんと寝てるのか?」

ベルトルト「…実は、あまり…」

ライナー「やっぱりな。色々あって辛いのはわかる、だが眠れないならせめて食事はちゃんと取れ…最近残してばっかだろ」

ベルトルト「うん、サシャには悪いけど…せめて自分の分は全部食べるよ」

ライナー「おう。お前は縦だけなら俺より大きいんだから、しっかり食べないとエネルギー切れを起こすぞ!」

ベルトルト「うん」


ライナー「あと余り目立ちたくないなら、極端に暗い顔はするなよ?静か過ぎると逆に浮くからな」

ベルトルト「そうだね、そう言えば…ここ最近大丈夫かって声をかけられる事が多かった。注意するよ」

ライナー「よし、なら説教はこれで終わりだな。詳しい話はまた今度落ち着いた時に話そう」

ベルトルト「有り難う、ライナー。随分と楽になったよ」

ライナー「気にするな、当然の事をしただけだろ?」

ベルトルト「…あぁ、そうだね。ははは」







ライナー「卒業まで頑張って、一緒に立派な兵士になろうな」



コロコロライナーの幕間劇でした。

大丈夫だ、ライナーも可愛い奴じゃないから。
何も問題ない。

この後書きかけを投稿しようか迷っている。

ならば少し手直ししながら投稿しようか。

ユミルのターン。



最近、ベルトルさんが変わった。
日常でもセックスの時でも滅多に笑わなくなってしまった。

クリスタもライナーも…ほかの奴らだって気にしている。
元通りと言ってしまえばそれまでだ。

現にアルミンは放って置くのが一番だと言っていたし…
だがそれが出来れば最初から苦労はしない。

ベルトルさんを抑える事が出来るのは、今は恐らく私だけだろう。
私が何とかしなければ。

きっと、まだアルミンは知らないだ。

あの、背筋が凍りそうな程の感情を。


まぁ…知らない方が身の為だから、そこは良いんだ。

それにしても…二人の男を交互に相手する事になるとは夢にも思わなかった。

大体は3日に一回どちらかとセックスをしているので、常に身体がダルいのも煩わしい。

しかも両方が真面目タイプ、違うとは思いつつも誑かしている感じがどうにも、拭えない。

それが、成績に現れていると余計に、だ。


ユミル「なぁ、ベルトルさん」

ベルトルト「…何?」

ユミル「今日は止めにしないか?」


あ、やべ。
只でさえ最近淡白で、冷たい雰囲気が更に重く暗くなるのが一瞬でわかった。

ベルトルト「…どうして?」

あのクリクリとした真っ暗な瞳がじっ…と此方を見下ろして来る。
無駄に威圧感出すなよ。面倒臭い。

思わず溜め息が出ると同時に、毎度の如く服が破かれる。

ユミル「勘違いすんな、嫌がっている訳じゃねぇよ。落ち着け馬鹿」

二メートル級の巨人は今日も不機嫌だ。


巨人の両頬を手で包み込むようにそっと触れる。

そうするとベルトルさんの無表情の顔の筋肉が一瞬ピクリと強張る。

ユミル「アンタさ、最近ろくに寝てないんじゃねぇの?」

ベルトルト「ユミルには関係ないよ」

ユミル「あのなぁ…あるから言ってんだよ。眠れないのか?」

ほんの少しだけ声を高く、柔らかくなるように声を調節する。

本当にコイツは図体だけはデカいが、中身は子供と同じだ。


ユミル「こんなクマなんて作って…柄にもなく心配しちまうじゃねぇか」

あやすように話なしがら…
頬に置いた手をそのまま優しく、優しく撫でてやる。

ユミル「どうなんだ…?ちゃんと寝てるのか?」

すると、ただ短く一言。
寝てない。と予想通りの答えが帰って来る。
今日は救護室に来て良かった。


ユミル「逃げたりしないから、一旦腕を離せ。痛いんだよ」

そう言って、恐らく普通ならば痣になっているであろう二の腕を掴む手をどかせる。
代わりにすぐさま手を握ってやり、備え付けのベットまで引っ張って行く。

そして先にベットに横になると、破れた部分から胸元を露出させてブラを捲り上げた。

ユミル「ほら…おいで、ベルトルさん…一緒に寝よう?」

とびきり柔らかな声と笑顔を意識しながら、両手を広げる。

間髪入れずに巨体が覆い被さり、ベットが可哀想に思う程に大きく軋む。



ユミル「ぁっ…ん、ベルトルさぁん、は…」

夢中で自分の胸をしゃぶる男の頭をくしゃくしゃと撫で回し、名前を呼ぶ。

そうすると目だけが此方を伺うように見上げて来たので、微笑みを返す

ユミル「良いぜ、ベルトルさん…そのまま、好きにしなよ…」

最後に良い子、と額辺りから後頭部までをゆっくりと何回も撫でてやる。

ベルトルト「ん…ユミル、…ユミルぅ…んんっ」

ユミル「はぁん…っ、ベルトルさん…あっ、ふ…」

ベルトルさんは私の名前を呼びながら…
目を閉じて夢中で胸をしゃぶり、
舐め、弾き、自分の顔を挟むように揉んで、
またしゃぶるを繰り返す。


この大きな子供のお陰で、自分で言うのも嫌な話だが…かなり敏感になった。

こうしてただの本能だけの愛撫など、前ならこんなにも悶えはしなかった筈。

慣らされた身体が甘い刺激に震え、喜ぶ。
もう、自然と喘ぎ声が出てしまう。

ユミル「はぁ…あ、は…ん、んん」

気持ちが良い。
身体がもっと欲しいと疼き出す。

恐らく、私の下着はもう既に湿っている。
でも、…

ユミル「あ…ベルトルさん…んぁ、良い子…少しだけ、あっ動こうな…んんっ」

四つん這いではコイツがいつまで立っても到底眠れやしない。
だからベルトルさんの頭を胸に抱いたまま…抱き合う形で横向きに転がる。

オチ見えないか?そうか、それは嬉しい限りだ。




落ち着いた所でしばらくすれば、子供の愛撫が徐々に弱まり…
ついには乳首を咥えたまま動かなくなった。

いや、ほんの僅かだが小さな呼吸だけを繰り返している。

本当に手が掛かる奴だ。

おっぱいを飲みながら寝るなんて赤子かよ。
頭を撫でてやると、ほんの数回だけ乳首を吸ってまた大人しく寝息を立てている。

身体の疼きもこうなれば、収まるしかない。
それよりもこの腕の中の赤子を起こさないようにする方が優先度が高いのだ。

仕方がないから、今日はこのまま眠るとしよう。
おやすみ、ベルトルさん。
無防備に眠るベルトルさんは…無条件で可愛い。

そんな事を思いながら、身体の疼きが収まった頃に私も眠った。

今日はこれで終了。

今日も今日とて、広告ミスタッチが5回以上あった。ガッテム。

ではな。

おやすみなしごん。良い夢を。

ちなみに俺は190だが首絞めプレイのやつではないんだ。勘違いさせてすまない。
俺も首絞めプレイは好きだがな!

だがユミルの母性全開の今回は今までの展開の中で一番好きだ。
だからベルトルト場所変わr(ry

>>218
ライクリとして見ればピュアなんだろうけどライナー単体なら>>200で究極のメンヘライナー発揮してますやん

よし、これから夜らしくドエロを投稿しようか。

だがまず始めに>>215
人違いをして申し訳ない。
君ならばベルトルトを蹴り落として、入れ替わっても良いんだ。
ユミルにたっぷりお詫びをして貰ってくれ。


あと、ライナーについては>>219の通りだ。
クリスタと至って健全なお付き合いをする青年。
だが、もう既に原作通りの精神分裂男子…取り返しがつかないレベルになっている。

さて、色々言いたいが時間も押してるので…
まずは投稿するとしよう。

昨日の母性ユミルを吹き飛ばすエロだ。注意せよ。



ユミル「ん…んぁ、は…はぁん、ん、あ…?」

ベルトルト「あ、起きちゃった?ごめんねユミル…んっ」

ユミル「あっ、ちょっ…何やっあぁんっは…あんっ」

まだ日も昇らない頃、火照る自分の身体が跳ねる振動で目が覚めた。

身に覚えがある感覚に下半身へ目をやる。
何も身に付けていない脚の間から、半分だけ顔を覗かせるベルトルさんがにこやかに謝り…激しく舌と指を動かした。

ユミル「ああぁっ…は、あんっはぁんっ!、駄目ぇっあっあっあっ激し…っ!」

ベルトルト「んんっは、ん…っイって、ユミル…んんっ」

ユミル「やぁっ、も、あっあっ!はぁ、あっひぅうんん…っ!」


悔しいが私の良い所を熟知しているベルトルさん相手では、いくら寝起きで頭が快楽に鈍かろうと容易にイかされてしまう。

昨日は大人しく寝ていた筈なのに…何故起き抜けでこんなに疲れなければならないのか。

ユミル「は…は、なんで…まだ、寝てなきゃ…はぁ」

ベルトルト「だって、ふと目が覚めちゃって…本当は少し触るだけにしようとしたんだけどね…?」

ユミル「やぁっ!?も、…そんなの、擦り付けるなよ…あっん」

脚を抱え腰を支えたベルトルさんのグロテスクで大きなモノが、知らぬ間にヌルヌルになっている私の性器を擦り上げる。

ベルトルト「仕方ないよね?眠ってても可愛く鳴いて、ここをぐちゃぐちゃにするユミルが悪い」


最近ずっと真っ暗だった瞳が…
久しく情欲の色だけに染まっている。

ユミル「なん、…だよ。それ…」

唇の周りに付いた私の愛液を舐めとりながら、妖しく笑う姿に不覚にも心臓が跳ね上がる。

ベルトルさんのくせに、色っぽいなんて生意気だ。

悔しいが、頬が熱くなり…
身体の中が切なく疼き、自分でもきゅうっと締まるのがわかった。

喉が…渇く。


今ベルトルさんは動いていないのに、息が自然と乱れる。

ベルトルさんはより笑みを深め、腰をぐぐぅ…と曲げて耳に唇を寄せる。

ベルトルト「昨日はおっぱいだけで物足りなかったでしょ…?ね…?」

ユミル「はぁ…そん、な…」


この優しくもズルくも感じる…そんな囁きも久しぶりだ。

耳に息が当たるだけで背筋に小さな快感が走り、身体は震え…

体内でくすぶっている熱が吐息となり唇から漏れる。

ベルトルト「ん?ユミルは…欲しくないの?コレ」

ユミル「はぅんっ…やっベルトルさ…あっ、は…はんっ」

ベルトルさんの雄が先端だけ、入口付近をクポクポと間抜けな音を立てて出入りする。

い、やだ。もどかしい…足りない…。


ベルトルト「ユミル、駄目だよ。勝手に腰動かしちゃ…」

ユミル「やっ、だって…あっだってぇ…ベルトルさぁん…っ」

ベルトルト「そんな物欲しそうな可愛い顔をしても駄目。…ちゃんと言って?」

ベロリと頬を舐められただけで、声が上がる位に身体が高ぶっている。
ベルトルさんがキスをしそうな至近距離で、私の目の奥を覗き見る。

ベルトルト「ねぇ…僕の、欲しい?」

疑問系なのに、決められた答えを言えと命令されている。
駄目だ、今日のベルトルさんの目は駄目だ。

本能が告げている、コイツは肉食獣だ。私はこれから骨の髄まで食べられるんだ。


ユミル「は…っは…はぁ…ほ、…しぃ」

それが…

ベルトルト「なぁに?聞こえてないよ…?」

ユミル「あ、ふ…ほ、し…はぁ…は」

ベルトルト「ほら…もっとハッキリ、大きな声で…」

それ、が…



どうしようもなく、甘美な物に見えて仕方が無い。


だ、め…だ。我慢出来ない…っ!

ユミル「は…欲しいっ早く、早く入れてくれよぉ…っはぁ、ベルトルさんのが奥に欲しいっ…!」

ユミル「も、いっそ…っはぁ、壊れる位に、突いてくれよぉっ!」

ベルトルト「了解」

ユミル「っ!?あぁああーっ!!…あんっ!あんっ!だめぇ…っきもちぃ…っあっあっ!」

自分でも不様だとわかっていても、口から出たのは浅ましい雌の叫びだった。

ベルトルさんは短く返事をすると、勢い良い根元までその長く太い肉棒を最奥まで突き刺し…
容赦なくそのまま激しくピストンを開始した。


ベルトルト「はぁ…っ凄い締め付け…っユミル、もしかして…は、入れただけでイった?」

ユミル「あんっあっあっ!ぅん、イっちゃったよぉ…っひぅん!は、駄目、またっ…すぐにイっちゃ…あぁんっ!」

ベルトルト「はっ…はぁ、良いよ?は、いっぱいイってよ!んっは…」

ベルトルさんは腰をそのままに、同時に乳首をもしゃぶり舐めまわし、歯で甘噛みをもしてくる。

ユミル「はぁ…っ!だめ、きもちっ…はぁっきもちぃよぉ…っああん!だめぇっ頭、おかしくなるぅ…っ!」


ベルトルト「ん…っなって?僕とのえっちしか頭にない馬鹿になってっ!はぁっ…ほら、子宮の入口に当たるのわかるっ?」

ユミル「あっあっ…わか、るぅっ!良いっきもちぃの…っ!あぁんっだめぇっんぁ!」

ベルトルト「はぁっく、好きだよね?子宮突かれるの、大好きだよねっ?は…好きって言えよ!」

ユミル「あぁんっ!好きぃ…はぁっ!ベルトルさんの長くて、あっあっおっきいの!大好きぃ…っ!きもちぃよぉ…っにゃあ!」

ベルトルト「…っユミル!!」

私の膣内で更に太さを増したベルトルさんは、執拗に奥の良い所ばかりを狙い突きまくった。

時折、子宮まで突き破られるのではないかと思う程の激しい律動をも…


私にとってはでろでろに甘く…癖になりそうな程気持ちが良くて途中からはイきっぱなしだったと思う。

よくは覚えていない、気持ち良過ぎて何が何やらもうわからなくなっていたのだ。

ただ、外が明るくなって来た頃。
自分の中に、
熱い液体が、
まるで肉壁へ叩きつけるように、
勢い良くはじけた。

それを最後に、私の視界は暗転した。

今日はこれで終了。

…確かにジジイの広告はキツかった。
しかもそれを二回ミスタッチとかあり得んかった。

あと、自分は少しの失敗なんて気にしてない。
お前達もお互い生暖かく見てやってくれ。
…なんせ、モブがベルトルトに見えたのは自分も同じなんだ…。

ではな。

昨日は更新出来ずにスマナイ。
全裸の奴は風邪引いてないか?

昨日はテレビ見ながらうたた寝した時、ミクコスしたユミルが夢に出た。
思わずボカロとは名ばかりで全く歌わない…
ただのエロ小説が頭に浮かんで書いてたら、寝てしまっていた。

取り敢えず、此方を更新するが…
それも同時進行しようかと考え中だ。

ではいこうか。


アルミン「…それで昨日はずっと?」

ユミル「あぁ…流石に疲れた…」

アルミン「何だ…思ったより元気だったんだね。気を使わなくても良かったかな」

ユミル「いや…正直かなり助かった。人が来てもあれは絶対止まらなかったと思う」

昨日は結局。
気絶した後も同じように起こされ抱かれ、また気絶。そして起こされ…を繰り返した。

教官やクリスタ達には
朝起きたらベルトルさんがいなかった事から、何となく事情を察したアルミンが上手い事言ってくれたみたいだ。

まぁ…アルミン自身はベルトルさんが倒れそうな程に顔色が悪かったので、だだの看病までだと思っていたらしいが。


ユミル「流石に股から精液ダラダラ垂れ流しながらヤってたら言い訳しようがないからな」

アルミン「中、出し…されたの……?」

ユミル「あぁ、私は兎も角として…ベルトルさんはせっかく上位にいるんだからバレる訳にいかないだろ?」

アルミン「………」

ユミル「何だよ、その苦い顔は」

アルミン「ユミルって…少しベルトルトに甘過ぎない?」

ユミル「そう言うアルミンこそ、ベルトルさんに厳しくないか?お前の幼なじみはどうなんだよ」

余りの嫌悪感に満ち満ちた表情を見て、ズルいとわかっていながらも…アルミンの幼なじみを引き合いに出した。
案の定、眉と眉の間にある皺がより深い物になる。


アルミン「ミカサとエレンは良いんだよ、少し過保護だけど…お互い大切に思ってるから」

ユミル「…あぁ、だから…か」

アルミン「そうだよ」

アルミンが何を言いたいのかがわかった。
…本当に真面目な良い子ちゃんだな、コイツ。

まぁ、だから助かっているし…
こんな風に一緒にいる訳だが。

ユミル「でもそれならアルミンだってそうじゃないのか?」

他の訓練兵と比べると格段に薄く、筋肉が着いていない胸板を指で撫でる。


ユミル「好きでもない女を抱いてるのは同じだろ?」

まだ興奮が覚めていないのか、ぴんと立った乳首を悪戯に優しく人差し指の平で撫でる。

そうするとアルミンは溜め息を漏らし。
自分の腕をクッション代わりに背中に回して、また私をゆっくりと押し倒す。

アルミン「同じじゃないよ、一緒にしないでくれ」

こうやって見下ろして来る顔を見ると、やはりコイツもあのエレンやミカサと雰囲気が似ていると思う。

いつも体力面では他に比べ劣るアルミン。
頑張ってはいるがやはりどこか自分は…駄目で弱い奴だ、あの二人の足手纏いだと思っている節がある。


だが、本当に弱い奴はこんな真っ直ぐな目をしない。

自分で考え、真っ直ぐな芯を持った人間の目。
それを貫く為、決して折れまいと決意した人間の目。

コイツの目はそれなのだ。

私は、アルミンのそういった面は純粋に好意的に思っている。


ユミル「へぇ…そうだったのか、それは知らなかった。お前は私とままごとでもしたいのか?」

疑っている…まではいかずとも、
その場の空気に流されているだけではないかと思いながら茶化す様に返事をした。


アルミン「僕は…その、君の事を少なからず他の女子よりも気になってはいる…だけど、確かに好きとまではいかない」

そうするとアルミンは背徳の嫌悪からなのか…一瞬だけ視線を反らして詰まりながら正直に答える。

だが、それでも…っ!と再度此方を見た時はあの強い光がまた瞳に宿っていた。

アルミン「もし、僕達との行為が原因で…望まなくてもこの中に新たな命が宿ったりしたら」

真っ直ぐに見つめながら、腹を労るように撫でられる。

アルミン「僕は君と生きて行く気はある。君を一人で開拓地になんて行かせない」


僕 “ 達 ” か…。


ユミル「おいおい…それはプロポーズか?」

アルミン「まぁ…そうなったらの話だけどね」

ユミル「お前、エレン達と外の世界を見に行く約束してんだろ?」

アルミン「うん…でも、もし子供が出来たら必ずそうしようって…君を初めて抱いた時から決めてたんだ」


アルミンの身体は私よりも小さい。
だから抱き締められた…よりも、抱き付かれたと感じる事の方が大抵だ。

だが今日のこの体温は紛れもなく抱き締められていて 、安心してしまう程に心地が良い。

慣れない感覚のせいで妙な気分になってしまう。

あぁ、コイツは紛れもなく男だったんだな。
アルミンには失礼な事かも知れないが、私は今初めてそう思いながら…彼の背中に腕を回した。


アルミン「ごめん…、もっと早くに言えば良かったんだけど…」

ユミル「………」

アルミン「もし言ってベルトルトに知られたら…って考えるとどうしても言えなくて…」

それは、どちらの理由から?
とは聞けなかった。
恐らく、アルミンにとっては理由は一つしかないからだ。

今ようやくわかった。
アルミンがベルトルさんを本当は毛嫌いしていた理由も。

アルミンのセックスがベルトルさんとの快楽を貪るような行為とは違い、常に私を労るような優しい行為だった理由も。


それと同時に限り無い罪悪感に苛まれる。

ベルトルさんがアルミンを巻き込んだんでは無く、私がアルミンを巻き込んだんだ。

この純粋で汚れを見て見ぬ振りが出来ないコイツを、コイツの夢を私が奪おうとしているんだ。

あぁ、やっぱり私はろくでもない奴だ。
罪悪感があるのに…

それが…どうしようもなく嬉しく思ってしまう。


ユミル「あのなぁ…偶々私達の関係を知っちまったお前が、そんな気負う必要は何処にもないんだぜ?」

アルミン「…駄目だよ、きっとユミルは誰にも言わないで…一人で育てようとするんじゃないの?」

ユミル「…それが自分の招いた結果なら、自分で何とかするのが当然だろ?セックスは快楽行為じゃなく、繁殖行為だっつー事位わかってんだよ」

アルミン「わかってて…ベルトルトを受け入れたの?」

ユミル「まぁな… だから、お前が気に病む事なんて何もねぇよ。お前は好きに…自分らしく生きろ」


ユミル「一時の感情に流されて、自分の人生と…仲間を蔑ろにするな」






ユミル「私なんかに、同情をするな。私にはそんな価値ねぇんだよ」


私がそう言って笑うと、アルミンは一瞬で泣きそうな顔になって…らしくない噛み付くようなキスをしてきた。

その後もいつもより強引に私を抱くアルミンは、最後に…自分もベルトルさんと同じようにどっぷりと精液を中に出した。

そして…

アルミン「そんな、泣きそうな笑顔で言われても…放っておける訳ないじゃないか…」

そう言いながら涙を流して、またキスをした。
同じ中出しなのに、アルミンのは膣内からじんわりと暖まるような不思議な感じがした。

リロードがとまらん。すばらしい

おお、早速の感想嬉しい。

敢えてその時の描写を省き、今回も少し分かり難い表現をしたので…

少し解説する。

ぶっちゃけて言えば、アルミンさんは良い奴。
そりゃあ最初は性欲に負けて、ただの覗き野郎だったけど…

三回辺りから、二人に…特にベルトルトに違和感を感じる。
それが何故か気になり、回数を重ねて行くとその違和感は消える所か大きくなるばかり。

そして、あの廊下の出来事で確信を得た訳だ。
黒ミン発動も、本当はユミルを想っての事。

本当はユミルを抱く事にも罪の意識を持っていたんだぜ。

だからアルミンは気持ち悪くないんだ。
どうだろうか?納得出来たかな?

ちなみに投稿は以上だ。

スマホのペン…少し欲しいな。

ではな。

乙乙!解説に違わぬ印象を持ってたぜ。アルミンきゅんいい男だ

昼ドラ…?褒め言葉だな、ありがとう。
途中からそれを意識してた。

あとついでに…ミクコスのやつって投稿して良いと思うか?
同時進行しても良いか?

意見をくれると助かる。
今度こそ、ではな。

>>263
お願いします!

なんかなしゴンと同じIDが表示されるが自演じゃないぜ。

ユミル様、マジユミル様


なしゴレンは神様(^ω^)

只の知らせと雑談だけだから、sageで。

ならば今から第二のミクコスも晒すか。

少し遅くなったが、解説通りの印象を持ってる奴がいて嬉しい。
こんなんでも頭捻って考えながら書いてる小説だからな。

全裸で禿は…いっそ清々しいな。そのまま荒波の前に立てばお前の漢レベルが上がるぞ?

体がくっついて~とブルマはベルユミ好きな自分も全裸で待っている。
設定が好きなだけに途中で焦らされるとかなりキツい。
のっとりがOKなら続き書くんだがな…。

あと、ゴンは語尾に使うやつじゃないゴン。ジャンなら許すジャン。

だが>>268お前は駄目だ。
そのネタの度に俺がナシゴレン食いたい病にかかるだろ。
罰として、三日以内にナシゴレンを作って崇めて食べろ。
作り方わからん自分の代わりに食べろ。


デロデロと赤黒い塊、それは普段ならば身体の不調と相まって不愉快極まりない物。

だが、今回は違った。
下着にべったりと付くその血に…彼女は安堵の溜め息を漏らす。


最近、ベルトルト=フーバーは至極機嫌が良かった。
ココ数週間は何も考えずに眠る事が出来たからだ。

それが何を意味するかなどと、知らない。知る必要もないと思っていた。
ただ、自分の機嫌が良い事に浮かれていた。


昨晩はアルミンの番だった。
にも関わらず、前までならばそれを監視している所を…ただ彼が大部屋から抜け出す音を聞いて目を閉じただけだった。

これもまたベルトルト自身には理由がわからないが、何も心配する事なく安心していたからだ。
そもそも何が心配だったのか、それすらわからない。

だか、ベルトルトは気にしなかった。
自分にとってそれはきっと、どうでも良い事だと思っていたから。


だから、アルミンが険しい顔で自分を待ち伏せていた時もまずは笑顔で挨拶をした。

それがアルミンにとっては癪に障ったのだろう、苛立った声で “ 今晩消灯後。一番離れの馬小屋 ”それだけを言い残して去った。

ベルトルトは何だろうと首を傾げる。
だが、直ぐに考える事を放棄した。
行けばわかる、そう結論を出して。

そう言えば、座学で少し気になる点があった事を思い出す。
今晩はノートと筆記用具も持って出なければ。


だから、アルミンにそのリストを渡された時は…驚いた。

アルミン「きっとその子達なら喜んで相手してくれるよ。成績上位者なら尚更良いみたいだし」

ベルトルト「これ、アルミンが調べたの?」

アルミン「ミカサにも協力して貰ってね。内容は言ってないから安心してよ」

アルミンの表情は実に険しい物だった。
これはエレンが巨人の事を話した時と似ている、ベルトルトはそう思う。

でも、何故その表情を自分に向けるのかが…やはりわからなかった。
ただ、取り敢えず座学の事は聞けそうな雰囲気ではない事だけ理解する。


アルミン「僕ね、この間。ユミルの中に出したんだ」

アルミンが意を決して言うと、ベルトルトは数秒パチパチと瞬きを繰り返した後…
だから?と返した。


そんな事は自分もやった。
そして恐らく、自分の方が時期は早かっただろうし、量も違う。
妙な優越感を抱きながら、ベルトルトは何故アルミンがそんな事を告げたのか考えようとして…やめた。
意味が無かったからだ。

アルミンの表情は益々険しくなる。
彼は何かを言おうと咄嗟に口が開くが、結局は歯軋りし、その後深呼吸をして…言葉を飲み込んだ。


深呼吸により、溜まりに溜まった激情を無理やりまた奥へと鎮めたアルミンは…
今度は極めて業務的とも言える笑顔を作る。

アルミン「その時に、ユミルと約束をしたんだ」

ベルトルト「約束?」

アルミン「あぁ、もし…子供が出来たら一緒に開拓地へ行こうって。二人で育てようって」

アルミン「ベルトルトのお陰で、僕の願いは叶ったよ。有り難う」

ベルトルト「………ユミルが、そう言ったの?」

アルミン「提案したのは僕だよ、でも…ユミルもそれで良いって言ってくれた。だから…」


二度と、彼女を利用しないでよ。

アルミンはそう言って足早に馬小屋を出て行った。


残されたベルトルトは…
“ セックスフレンド募集中の女子リスト“を手にして呆然とアルミンを見送った。

その後、湧き上がって来た感情が何故生まれたのか…やはりわからない。
いつもならば、それをぶつける為の存在は今し方遠回しにアルミンの物になったと告げられた。

この感情をどうすれば良いのかわからない。
消し方も、宥め方も、誤魔化し方も、全てわからない。

わからない事だらけで、自分では対処仕切れないのに…
今それを言える人もいない。

口から出た雄叫びの意味も…勿論わかる訳がなかった。

前も遠回しに答えたが…わかりにくかったんだな。スマナイ。
自分はこれがvipでの処女作。その次が同時進行してる歌人形ユミルだ。

今日は明日朝から忙しいので、早足で一気に更新する。
返事は出来ないが、レスは嬉しい。
感想感謝とだけ先に言っておこう。


サシャ「ベルトルト…また違う女の子といますね」

サシャ=ブラウスは大の食いしん坊だ。
食事時はいつも幸せそうな彼女は、最近大きな悩みを抱えている。
それがアレ。

遠いテーブルに座る一際背の高いベルトルトと、その少年の横にべったりと隙間無く座る名も知らぬ少女。

アルミン「放っておきなよ、誰と付き合おうがベルトルトの勝手だ」

そして、このアルミン=アルレルト。

ベルトルトとアルミン。
二人は元々それ程仲が良い訳ではない。


だが双方共に周りから見れば温和に分類される人間だったので、顔を合わせても決して衝突する事はなかった。
むしろ互いに読書好きなのもあり、時折本の貸し借りをしている姿を見かける程には良好だった筈。

それが今はどうだろう。

あのアルミンがベルトルトの姿や声、話題。
兎に角ベルトルトが関わってくる度。
女子の間で密かに可愛いと評判の顔を思い切りしかめ、不愉快…いや寧ろ嫌悪感を露わにする。

これには幼なじみであるエレンでさえ戸惑い、どうすれば良いのかわからずに黙々と食事を続けるしか無かった。


ミカサ「ユミルの選択は正しかった。あの様に女性を取っ替え引っ替えする男はろくでもない、別れて正解」

もう一人の幼なじみであるミカサは、表情は差ほど変わらないが言動はアルミンと同じで嫌悪感に満ちている。

そして、ミカサに話かけられたらユミルはと言うと…ただ苦笑いをして否定も肯定もしなかった。


ジャン「まぁな、最初はユミル相手じゃ仕方ないって思ってたが…流石にあれは酷いな」

コニー「おい見ろよ、あのクリスタの顔。すっげー怖い、確実キレてるって」

マルコ「一緒にいるライナーが物凄い気まずそうだね…冷や汗かきながら必死に明るくしようと話題を振ってる」

ジャン「クリスタにも、ベルトルトにも、あの女にも、尽く無視されてるがな」

コニー「流石ライナー、オレだったら絶対逃げる。あんなテーブル1秒でも座りたくねぇよ」

ジャン「俺も」

マルコ「僕も勘弁したいな…」


ユミルとベルトルトが別れたと訓練兵全員に知れ渡るのは、それこそあっと言う間だった。

訓練兵の中ではあのベルトルトの唐突なセクハラ発言に、ユミルが毎回白けるパターンが面白いと評判だったからだ。

サシャが知っている別れた理由とは、ミカサ曰わく。
ベルトルトがユミルがいるにも関わらず、他の女子とも関係を持っていた…との事だ。

それが真実かどうかは兎も角、別れた当初は誰も信じようとしなかったが…
1ヶ月程経った今では、それが本当なのだと皆が思う程にベルトルトの異性関係は乱れていたのだ。


ミカサ「クリスタとライナーには同情する。私ならば同じ空気を吸うだけで不快」

エレン「おい、ミカサ。それは言い過ぎじゃねぇか、ベルトルトだって何か理由が…」

アルミン「止めようよ、そんな何の特にもならない不快なだけの話」

ベルトルトを厳しく非難するミカサに、黙っていたエレンが重い口を開けば…
アルミンが口調と笑顔だけは柔らかくそう言い放った。

エレン「アルミン、お前だって最近少し変だぞ?見ろよあのベルトルトの顔い」

アルミン「エレン。君こそもう少し、人の気持ちを考えて発言するべきじゃないかな?」


エレン「はぁ?それだったらお前達だってそ」

アルミン「君はベルトルトに裏切られたユミルの気持ちを考慮して言っているのかい?」

エレン「…っ…」

アルミン「エレンが彼を庇いたい気持ちはわかるよ、同じ仲間だもんね。でもそれならユミルだって同じだ」

アルミン「エレンは…ユミルや他の女子よりベルトルトの方が仲良かったから、つい彼寄りの発言になるのは仕方ないよ?」

アルミン「でも、彼を非難するミカサを咎めるのは違うじゃないのかい?それだけの事を彼は今もやっているんだ」

ピンと空気が張り詰める。
エレンとアルミンがお互い睨み合うなど、今まで誰もが見た事が無かった。


故に同じテーブルにいた人間にとっては、針の筵状態である。

折角ライナーと同じ様にはなりたくない、そう思い避難した筈が…此処でもか!と後悔した。

だが、誰一人抗議する者はいない。
何故なら…

(エレンは兎も角、アルミンが恐い)

皆がそう思ったからだ。


その判断は正しい。
普段人と言い合いになる事を極力避けているアルミンだが…一度本気で言い争いになれば彼は強敵だ。

此方が一つ物を言う間に彼は三つ以上、しかも正論と弱点だけを的確に突いて来るのである。

これはアルミンが人より頭の回転が速く、状況判断にも優れた人物だから出来る事だ。
故に彼を論破するのは至難の業であり、普段の温厚な姿とのギャップを合わせれば…

皆が自然と縮こまってしまうのは何も不思議な事ではない。


ユミル「ごっつぉーさん。先に寮戻ってるわ~」

そんな空気をぶち壊したのは、話の中心であるユミルだった。

アルミン「…なら僕も」

立ち上がった彼女に続こうと、アルミンが席を立とうとする。
だが、それはやんわりと彼の肩に置かれたユミルの手によって阻止された。

ユミル「何言ってんだ、お前はそっちにいる奴に言う事があるだろ」

アルミン「でも…」

ユミル「わかってるよ、気持ちだけで充分だ。だから、ちゃんと言えよ?ありがとな」

そのままアルミンの肩を数回叩き、ユミルはニカッと歯を見せて笑った。


ユミルは…ミカサもありがとな。と彼女の後ろを通り過ぎる際にアルミン時と同じく肩を叩き、自分の食器を片付けてから悠々と食堂を去る。

だがその後ろ姿が一瞬だけ強張ったのを目撃した者は…残念ながらそのテーブルにはいない。

残されたメンバーは数秒間、余りの気まずさに誰一人口を開かなかった。
だがアルミンがエレンに謝罪と、今後ベルトルトへの言動を改めると反省した事をきっかけに、ミカサとエレンもお互いすまなかったと反省した。

そうして張り詰めた空気はやっと元に戻る。

だが、きっとそれは根本的な問題ではない事を、皆がわかっていながら敢えて口にはしなかった。

サシャは自分の唯一の楽しみが、これからもこんな風に気まずい雰囲気に潰されるに違いない。
そう思ってしまい、少し悲しくなった。


最近のベルトルトは明らかに変だ。

アニは隣に座るミーナの話を聞き流しながら、同郷の少年を怪訝な顔で見ながら…
そう素直に思った。


ミーナ「もー、アニ?ちゃんと聞いてる?」

一向に返事をしないアニに対し、ミーナは唇を尖らせて彼女の服の裾を軽く引っ張る。

そんなミーナにやれやれとアニは其方に顔を向ける。
態度こそ、端から見れば如何にもおっくうだと言わんばかりだが…

アニ(何スネてんだか…可愛い)

内心はそう微笑みを浮かべた。


アニ「あぁ、聞いてる。その代わりすぐに忘れるけど」

ミーナ「あ~ひっどい!アニの馬鹿~でも好きっ」

アニ「はいはい」

抱き付きいて甘えるように頬を寄せて来るミーナ。
その頭を軽く数回叩いてから、引き剥がそうとする。

…が、ミーナは強者だった。

アニが如何に力を入れて引き剥がそうとするも、まるで強力な接着剤で貼り付けたようにビクともしない。


ミーナ「………!」

アニ「…っ、……はぁ、もう良い。好きなだけくっついておけば?」

ミーナ「うんっ!」

かなりの確率でこのような戦いが毎日起こるが…アニは未だに一勝もした事がない。
いつも先に根負けして、ミーナの好きなようにさせてやるのだ。

ミーナ「何を見てたの?もしかしてベルトルト?」

アニ「…まぁね」

ミーナ「え~もしかして浮気?」

アニ「馬鹿な事を言うな」


ミーナが頬を膨らますので、その頬を両手で挟んでやると彼女はクスクスと楽しそうに笑う。

ミーナ「相変わらず冗談が通じないなぁ…でも、どうしたの?珍しいね」

アニ「別に…アイツ随分と雰囲気が変わったと思ってね」

ミーナ「そうだね、何か近寄りがたくなったよね。一部ではそれがミステリアスで良いって好評みたいだけど」

アニ「ソイツどっか頭変なんじゃないの?」

ミーナ「はは、でもそうだなぁ~…私もあんまり理解出来ないかも。前みたいにユミルと楽しそうに笑ってるベルトルトの方が好きだったなぁ…」

少々寂しそうに笑うミーナの顔を見て、アニは一瞬出掛かった言葉を静かに飲み込んだ。


アニ(それも本当は良くないんだけど…)




───────────


ミーナとそんなやり取りをしてから数日後。
アニは人気の少ない場所にベルトルトを呼び出した。

改めて見ると、彼の顔は本当に酷いとしか言えない物であった。

大丈夫か、と声を出しそうになるも…原因は最近の女遊びのせいだろう。
そう思い直し、眉を寄せて話し掛ける。

アニ「…何で呼び出されたか、わかってる?」

ベルトルト「さぁ…?何だろう、わかんないよ」

ベルトルトは気怠げに、ぼんやりと…ある干し草の山を見ながら答える。


そんな彼の態度を、まともに取り合う気が無いのだと判断したアニは…
自分の身長より遥かに高いベルトルトの胸ぐらを掴み、下から睨み付ける。

アニ「何をしらばっくれてるのさ。いい加減にしな」

彼女は敢えて威圧的に言ったにも関わらず、ベルトルトはただ鬱陶しそうに同じく眉を寄せて見下ろす。

ここで、アニは漸くベルトルトの様子が明らかに以前と違う事に気が付いた。

彼女が知っているベルトルトは…
自分が睨むといつもオロオロとするか、冷や汗をかきながらも気を引き締める人間だった。

だが、今はどうだ。
このベルトルトは有ろう事か、まるで敵を見るかのように自分を睨み返してくるではないか。


いや、それでもベルトルトはベルトルトだ。
そう思い、言葉を続ける。

アニ「最近のアンタの行動は目に余る。あれでは変に目立ち過ぎる、教官に目を付けられるのも時間の問題だよ」

ベルトルト「………で?」

気が付いたら、胸ぐらを掴んだままの拳がベルトルトの頬にめり込んでいた。


アニも本音を言えばこんな事は言いたくなかった。

この壁の中は自分達にとっては苦痛なのだ。

彼女もその事を充分に理解しているからこそ、あれがベルトルトのストレス解消法ならば口出ししたくはなかった。

だが、幾らライナーが説得しても無理ならば今度は自分が言うしかあるまい。

なるべくなら穏便に注意だけして、何かあったのかと話を聞こうと思っていたのだ。

なのに…何なのだろう。
このどうしようもなく、憎たらしい奴は。


ベルトルト「…殴ったら気が済んだ?僕部屋に戻って良い?」

アニ「…本当、ふざけるのも大概にしなよ。ベルトルト」

ベルトルト「…何をそんなに怒ってるの?僕が何かアニにしたの?」

めり込んだ拳をゆっくり片手で押し返しながら、ベルトルトは少し苛立った様子で問い返す。

アニ「さっきも言っただろ?アンタは遊び過ぎだ、もっと戦士の自覚を持ったら?」

ベルトルト「…っ」

ベルトルトの肩が僅かに揺れる。


ベルトルト「戦士…?」

アニ「そう、私達は戦士だ」

ベルトルト「戦士…」

俯き、譫言のようにベルトルトはその言葉を繰り返す。

漸く反省したのか、とアニは溜め息を漏らした。
突き出した拳を下ろし、いくらカッとなったとは言え…仲間に手を上げてしまった事に気まずさを感じて視線を反らす。

アニ「別に遊ぶなとは言わない、でも私達はいずれ扉を破壊する為に潜り込んだんだから…もし開拓地送りになったらどうす」

ベルトルト「それを…アニが言うの?」



その声は、まるで彼女を嘲笑うような物だった。
だが、アニにはそれを理解するのに数秒掛かった。

ベルトルト「ねぇ、それをさ…アニが言うの?」

ベルトルトがもう一度同じ事を言う。
アニはそろりと彼の方へ顔を向ける。


その顔は紛れもなく、笑っていた。


だが、ベルトルトの笑顔はミーナの様な可愛いらしい笑顔ではない。
あの、見るだけで心が安らぐような笑顔とはかけ離れている。

それは…

向けられるだけで、寒気がする。

歪みに、歪み…まるで穴という穴から大量の虫を注がれ、皮膚の下から肉を食い破られ
ていく様な気分にさせる。そんな、

おぞましい笑みだった。
アニは、思わず後ずさる。


普段冷静な彼女の頭は今混乱と、目の前にいる人間への不快感だけで許容範囲を越えていた。

アニ「アンタ…一体どうし…」

ベルトルト「?どうして逃げるの?…僕達は仲間でしょう?」

ベルトルトはその笑顔を貼り付けたまま、両手を広げてアニへと近付く。

だが、アニはその分だけ後ろへ下がるので距離は全く縮まる事はない。


その日、アニは幸運にも入り口側へ立っていた。
そして気が付けば自分はもう外への一歩を踏み出している。

アニは迷わず、身体を翻して思い切り地面を蹴った。
そしてそのまま全速力で女子寮へと走る。

後ろから、ベルトルトの叫びとも、笑い声とも取れる奇声が耳に届くのを振り払うように走った。


ミーナ「…っ!どうしたの、アニ!?」

勢い良く開いた部屋の扉にミーナは驚きながらも、それにもたれ掛かり荒い呼吸を繰り返すアニに駆け寄る。

アニの喉からはただ空気が通り抜ける、ひゅー…という音しか出て来ず。

ミーナは尋常でない様子の彼女に、教官を呼んで来ると言って部屋を出ようとした。

だがいきなりアニに抱き付かれ、そのまま床へと二人一緒に倒れてしまう。


ミーナ「アニ…?」

アニ「嫌だ、行くな、行かないでっミーナ…っ!」

ガタガタと全身を震わせ、脅えるアニの姿にミーナは困惑しつつも…ぎゅうっと強く抱き締め返す。

ミーナ「大丈夫だよ、アニ。私はここよ、ここにいるよ」

アニ「ミーナ…っ…ミーナっ」

ミーナ「うん、うん…大丈夫、大丈夫だから…」

その後もアニは一向に落ち着く気配はなく、偶々通り過ぎた同期に扉だけを閉めて貰い…

ミーナは一晩中冷たい床に寝転びながら、脅える愛しい恋人を守るように抱き締め続けた。

アニの相手は、男ではなく女のミーナでした。
実はアニミナアニも好きだ。

今日は以上。

人形の方で「しまう」事を「直す」と表現していた。
自分も関西なので気になってな。

…しかし続きが気になるな。故に我々は焦らされている(確信)
ベルトルトには自らの「救われる」選択肢に気付いて欲しい、
本人は思いも寄らないかも知れないが

コメ書いたお前達、激感謝。

焦らしプレイをしてスマナイ。
ゲス顔や全裸、暴言まで吐かせて誠にスマナイ。

お詫びにお前達の夢にナシゴレンの巨人が出るように念を送った。
今日は良い夢が見れるぞ。

てか、そうか…関西の言い回し的な物もあるのか…。
やだ、俺が関西人だってもろバレた。

関西人なのに、他の地域の奴らが期待するようなボケもツッコミも出来ないのがバレた。

恥ずかしくて死にたくなった…

では投稿しようか。


彼女は思う。

何故人間は異性に幻想を抱きたがる物なのか。

所詮は人間は人間でしかないのだから、男が女を、女が男を…
勝手に想像して、さもそれが全て正しいのような口振りをするのは何故だろう。

いや、それだけじゃないか。
人間は何故、自分だけが正しいと思いたがるのだろう。
何故、自分が悪いのではなく他人が悪いと決めつけたがるのだろう。




全て生きて行く為の本能と言ってしまえば、それまでだが…

結局はその本能のせいで余計に、自分の思う幻想から現実がかけ離れて行く。
それをまた他人のせいにして…自分が変わらない限りの悪循環に何故気が付かないのか。

だが、その本能に逆らえば自分は周りから異端扱いをされる。

従っても、逆らっても苦しいのならば…何故人間は個なんて面倒な代物を持ってしまったのだろう。

そんな考えても意味のない事を考えながら、あの夜の出来事を…

有り得ない、と頭から何度も削除しようと今日も試みる。



時は遡り、これはエレンとアルミンが険悪な雰囲気になった夜の事。



「本当に迷惑!なんなのあのブス!」

「さっきの見た?食堂での出来事、あれわざわざミカサとアルミンがブスを庇ったからだよ?信じらんない」

「しかも、自分が元凶なのに何であんなに偉そうなの?ブスが粋がるなって感じ。騙されてるミカサとアルミンが可哀想」

ユミル(まぁ、そこは強ち否定出来ねぇなぁ…)

風呂から上がった後、とある廊下で見覚えがある女三人が険悪な雰囲気を垂れ流しながら自分の事を話していた。

ユミルはそんな出来事など気にも止めてないのだが…残念な事に自分の部屋はその奥にある。

仕方がないので、話が終わるまで待つ事にした。

本当に面倒臭い。
ユミルはそう思いながら、欠伸をする。


「何なの?ヒロイン気取り?有り得ない」

「多分ベルトルトだって騙されてたんだよ。でなきゃあんなに豹変しないよ」

「そうかも。ユミルが出て行く時、ベルトルトじーっと睨んでたもん。もしかしたら弱みとか握られてんじゃないの?」

「何言ってんの?ベルトルト自体もどうしようもないじゃん」

「えー…そう?良いじゃん、何か影が有るような感じが」

「そうそう、普段物静かなのに夜は猛獣っぽくて凄かったし~…」

「間は良いけどその最後が嫌だったんだって!アンタ達だって言ってたじゃん、ヤってる時に他の女の名前だすとか最低!って」

「あぁ…まぁ、あれは本当にないよね」

「うん、かなり盛り上がってたのに一気に醒めた」

ユミル(あぁ~、やっぱ最近ベルトルさんと一緒にいた女共か)


思った通りの人物に、もはや癖になってしまった溜め息を付く。

まぁ…私の事は良いが…
やっぱアイツまだアニの事引きずってんのか…。

随分と時間も経ってたし、その事に関してグダグダ言わなくなってたからもう吹っ切れたと思ってたんだがな…。

ユミルは知らずにまた溜め息を付いた。
何だが胸の奥に大きな靄が発生する。

彼女は聡い女だった。
故に、その理由もちゃんと理解をしていた。
だが、敢えて目を背けた。

本音を言えば、ほんの少しだけ疲れていたのだ。

ずっと、何も知らずに走っていれば楽だったのに…

一度周りの景色の美しさを見てしまったら、知ってしまったら…
ただ、ただ、走るだけの行為は少し寂しく思えてしまった。


アルミンの提案を受けたのはそのせいだ。

自分達の関係は所詮、彼の憐れみや同情から出来た絆。
されど、そうだからと言って蔑ろにせず…

精一杯の慈しみ。
恋愛には分類はされずとも、確かにそこに生まれた情。
それらを彼はユミルに惜しみなく注いだ。

無条件で与えられる事はこんなにも嬉しい事だったんだな…。
自分には無縁の代物だと思っていたのに、偶然の賜物とは言え降り注がれた優しさに何度泣きそうになった事か。

アルミンの誠実な想いに、揺らいでしまった。
そして、期待してしまったのだ。




自分も、もしかすると、誰かに愛してもらえる存在なのか?と。


ユミル(本当に…何を勘違いしてんだか…)

ユミルは自嘲の笑いを浮かべると、自然と壁から背を離して歩き始めていた。

だが本来それを願うのは…個を持つ者として至極当然なのではないだろうか。
そんな考えを…彼女は自分の生い立ち故に、持ち合わせてはいなかった。


だから、その言葉を聞いて絶句した。


「しかも、何であのブスなの?有り得ない!私がユミルより劣ってると言いたいの?」

「うんうん、別にさぁ~騙されてたから傷心してても良いけど…てかそう言う時こそ狙い目だから逆にラッキー。でもやっぱあれは嫌だね…」

「クリスタみたいに可愛かったら兎も角、あのソバカスブスだもんね。ムカつく」




…──アイツらは何を言っているのだろう。

そんな事ある訳がない、だってあのベルトルさんだぞ?


私は所詮。

汚い感情の捌け口であり、
寂しさを紛らわす為の温度であり、
肉欲を満たすドロドロの穴でしかないのだ。

もう、ユミルの頭には混乱と、ある一つの感情によって支配される。

そんな自分に嫌気が刺して、彼女はその場から走って逃げた。

その日。
ユミルは訓練所からも逃げ出し、朝まで闇雲に街を歩き続けた。

あの会話の内容から自分が推測したモノを、全て振り払うかのように…歩き続けた。

今日は以上。
あまり進んでない気がしないでもないが…以上だ。

自分は何か…こう、感じ悪いモブを表現するの苦手だ。
何を言わせたら良いのかわからん。
もっと底意地腐ってる奴書きたかった。

どうでも良いけど…ユニバで調査兵団コスしてた奴らがいた。
声かけたかったが…連れがオタク嫌いな奴だったので無理だった。

今更凄い後悔した。
オタク友達が欲しい…進撃トークしたい。

ではな。

感想感謝。

エロい…だと?最高の褒め言葉だな。
エロ小説を書く身としては安心する言葉だ。
人間としては、大丈夫かどうかはわからんがな。

隠れオタクな自分は今日もこっそり書いた物を晒す。

では、いこうか。


ユミル、犯して良い?

自分は風呂上がりの時の運が最悪らしい。

真っ暗な瞳にじっ…と見下ろされながら、ユミルはそう思った。


自室に戻る途中、誰も使用していない筈の部屋の扉が少しだけ開いていた。

不思議に思ったが如何せん彼女は色んな意味で疲れていたので、深く考えずにそこを横切ろうとした。
すると、隙間から長い腕が二本伸びて来て自分の口を塞ぎながら部屋へと引きずり込まれた。

そして、乱暴にベッドへ投げ出される。
何をするんだ、と誰ともわからない奴に文句を言おうとユミルは起き上がったが…

内から鍵を締める姿を見て、止めた。
いや止めたのではなく、出来なかったが正しい。

窓から入る月明かりしかない部屋でも、一目でわかった相手がユミルを再度ベッドへ沈める。

そして、

「ユミル、犯して良い?」


ユミル「…ベル、トルさ」

ベルトルト「駄目なの?」

どちらも久しぶりのフレーズだ。

ユミルはベルトルトのこの言葉に弱かった。
威圧的なのに、大柄の男が首を傾げながら聞いてくる様は奇妙ながらも…いつの間にか可愛く思えていた。

だが、今は違う。
それは彼の形相が余りにも猟奇的な笑みを浮かべ、真っ黒なクマの上にある目は瞳孔が開いたままだ。

蛇に睨まれた蛙の気持ちは、恐らくこんな感じなのだろう。

さながら蛙のように縮こまるしかない彼女返事を待つ事なく、彼女の服が悲鳴を上げる。


恐怖と羞恥心により震える身体を、ベルトルトは蛇のように自由を奪ってから舌を出して首筋をチロチロと舐める。

ユミル「は…、…べるとる、さ、…」

ベルトルト「なぁに?」

ユミルが渇いた喉から絞り出した声に、ベルトルトは声だけは甘えるように愛らしく返事をし…自分が大好きな乳房に顔を埋める。

押し倒した時の彼女の乳房は左右に広がってしまうので、ベルトルトは両手ですくい上げるように揉みながら自分の顔を柔らかな脂肪で包む。

これは前々からのベルトルトのお気に入りなのだ。
風呂上がりの石鹸の香りと、汗の香りが混ざった物を思い切り肺に送り込むと自然と荒ぶった感情が鎮まる。

彼女が此処にいるのだと、安心出来るからだ。
自然と目を瞑り、ゆっくりと吐き出せばまた深く吸い込む。


ユミルは自分の胸の谷間で、深い呼吸を何度も繰り返す男にどうしたら良いのか困惑していた。

今はこれで落ち着いているが、今度動き出すときは本当に物理的に喰われてしまうのではないか。
そんな想像が頭から離れない、それ程にベルトルトの纏う雰囲気は異常なのだ。

今までの経験上、大人しく受け入れてやれば彼は満足する。
しかし、今のユミルには前のように頭を撫でてやる余裕は無かった。

彼女は確かに脅えているのだ。
ベルトルトに何をされるのか…


ではなく、
彼が何を自分に求めているのかが、わからないからだ。


ベルトルト「ユミルのちっぱい久しぶり…」

瞳に宿る狂気はそのままに、うっとりと恍惚の溜め息を胸に吹きかけるベルトルト。

前の関係ならば、ちっぱいで悪かったな。と頭を軽く叩いてやった所を…ユミルはふるり、と小さく反応を返すだけ。

ベルトルト「ユミル…?」

らしくない彼女に、ベルトルトは漸く胸から顔を離してユミルの顔を見上げた。

そして、目を見開いた。




ベルトルト「…どうして、泣いてるの?」


彼女は声を殺して、静かに涙を流していた。

涙が伏せた目から溢れ、頬に幾筋もの涙の流れ道が出来る。

霧がかかったようにぼんやりとした頭が、何ヶ月かぶりに一気に覚醒した。

ベルトルト「ゆ…ユミル?…ぇっと、…ど、どうしたの?何処か打った?痛いの?それとも今日は調子が悪いとか…もしかして生理の時期がズレた?薬とか水を持って来た方が良いの?それとも医務室行って教官を呼んだ方が良い?どうしよう、どうしたら良い?」

うろたえながら、思い付く限りの可能性や解決策を口にしても…彼女からは返事が全くない。

ベルトルトは考える、久しく考える。

この様に泣くユミルの姿は初めて見るのだ。


いつも見る涙は…快楽に溺れて身体をビクビクと悦ばせながら、扇情的な瞳から零れる物だけ。

哀愁の色しか見えない涙なんて、ユミルの瞳から流れるなど夢にも思っていなかったのだ。

正直、ベルトルトはユミルは自分が何をしても悲しんだり、泣いたりしない生き物だとばかり本気で思っていた。

故に、何をどうしたら良いのか検討も付かない。

だが、考える。
最近多くの出来事に対して、考える事自体を放棄していたベルトルト。
考える事自体が無駄で、必要のない物だと思っていたベルトルト。

だが、今は考える事を止めてはいけないのだと何かが自分にそう伝える。


だが、そんなすぐに思い付く位ならば最初から考える必要などないのが現実である。
過去のユミルへの行動から何か案を絞り出そうとしても…どれも不正解に違いない。

わからない、わからない。

どうして?わからない、わからないよ。
わからない、わからない。教えてよ。
わからないんだ。助けてユミル助けて。

仕舞には目の前で泣いている彼女にまで、すがりつきそうになる。
何て事だ、これでは意味がない。

頭ではこのままでは駄目だと理解しているのに…
結局は泣き続ける彼女に覆い被さった状態で、冷や汗をかくだけしか出来ない。

そんな自分にベルトルトは情けなく思い、鼻の奥がツンとした。余計に情けない。


ユミル「…こ…けよ…」

思わず自分も泣きそうになるのを、俯きながらシーツを強く握り締める事で何とか堪えていたベルトルトの耳に小さな声が届いた。

もう、大丈夫なのだろうか。
もう、泣かないのだろうか。
僅かな期待を抱きつつ、ソロリとユミルの方へ顔を向けた。

確かに、その期待は現実になった。
ユミルはもう、涙を流す事なく落ち着き払って彼を見ていた。

ただ…

ユミル「そこ、どけよ」

枯れた瞳には、紛れもない拒絶の色が濃く映っている。


ベルトルト「い、…やだ」

それは考えるよりも先に出てきた。
状況の理解なんてしていない、何をしたら良いのかもわからない。

ただ、一つだけ確実だと思った事がある。
このままユミルを行かせてはいけない。
このままだと、彼女はもう自分の所に帰っては来てくれない。

これは直感だ。
その言葉の本当の意味など理解していない。
してはいないが、わかるのだ。

ユミル「もうウンザリなんだよ、あんたに付き合うのは。だから早くどけよ」

ベルトルト「いやだ。絶対嫌だ」


ユミルが怒っている。
理由はわからない。でもその顔は嫌だ。
そんな顔しないでよ、何でそんな怖い顔するの?

ユミル「…っ!いい加減にしろよ!何なんだあんたは!私といる所を見られるのは嫌、だけど私が離れるのも嫌とか…っ私はお前の都合の良い玩具じゃないんだぞ!」

ベルトルト「嫌だ。嫌だ。絶対に嫌だ!」

ユミル「もう、嫌なんだよ!苦しいんだよ!あんたにそんな扱いをされるのはまっぴらなんだっ!」

ユミル「セフレなら沢山いるんだろ!?そいつ等に胸枕でも何でも頼めよ!喜んでやってくれるだろ!」

ベルトルト「嫌だ!嫌だ!嫌だ!!」


ユミル「何で私なんだよ!そんなにお前は私が嫌いなのか!?馬鹿みたいに期待する私は滑稽か!?」

ユミル「それとも何か?私はそんなに名器なのか?無様にしがみついてまで手放したくないオナホか!?」

ユミル「嫌なのはこっちだ!私にだって意志はあるんだぞ!?優しくだってされたいし、幸せにだってなりたい!!」

ユミル「でも…あんたが、そんなんじゃ…信じられもしない…もう、離してくれよ…」

ユミル「私の事を…っ!何も想ってないならっ離せよ!!」

ベルトルト「嫌だっ…嫌だ…っ!嫌だぁ…」

何でそんな事言うの?
どうして?
面倒見てくれるって言ったじゃないか。
そんな顔しないでよ、笑ってよ。


ベルトルトは涙で滲む視界に映る、さながら鬼のように顔を歪めるユミルの腕を押さえ付けて固定する。

そして変え用に持って来た服を彼女の口にねじ込んだ。

これ以上騒げば、誰に見つかるかも知れない。
誰かにユミルを取られるかも知れない。
それは嫌だ。駄目だ。

ユミルは尚自分から逃げようともがいている。
どうして?今更逃げないって言ったのに。
僕が何かしたの?わからない。何で怒ってるの?

機嫌が直れば、また笑ってくれる?
また抱きしめてくれる?
いつもみたいに、おいで、って言ってくれる?


始めはただ、彼女を泣き止ませたいだけだったのに…いつの間にかベルトルトの思考は如何に彼女をつなぎ止めるか、それだけに偏る。

彼は気付かない、前者はユミルの為を想っての行動。後者は自分の為の行動だと言う事を。

彼は気付かない、彼女が何を求めているのかを。

それは本当に単純で、本来彼の立場ならば容易に応える事の出来る物。
自分の行動隠れた本心を見つける事が出来れば、無理やり押さえる必要などないのだ。

たが、彼は気付かない。
彼女の本心も、自分の本心も。
気付かないから、わからない。

そんな簡単な事すら、わからない。



わからない。
わからない。
わからない。


そう言えば、ユミルはどうしたら笑ったんだっけ?
思い返してみても、怒る理由所か…

彼女の事を、自分は、全く知らないのだ。

当たり前だ、そう言えば…

知ろうともしなかった。


今更ながらに、ベルトルトは、そんな当然の事に気が付いた。
今まで知る必要が無かったのだ。

何故ならば、知らなくても彼女は…
自分が望めば、そばにいてくれたから。

いて欲しい時にいつも手の届く範囲にいて、

仕方ないな。
良いよ。
おいで。

そんな風に言いながら、いつも最終的には笑ってくれたから。

自分が笑って欲しい時に、笑ってくれていたから。

彼女を笑わす方法なんて、知る必要が無かった。


どうしよう、どうしよう、どうしよう。
このままではユミルは自分から離れてしまう。
本当にアルミンと一緒に手の届かない場所に行ってしまう。

どうしよう、 どうしよう、 どうしたら良い?
もう、ユミルしかいないのに。

ライナーはもう、違うライナーになってしまった。
アニは仲間なのに、自分を置いて逃げてしまった。

どうしたら、機嫌を直してくれるの?
どうして?そんなにアルミンが良いの?
僕の方が先だったし、一緒にいたんだよ?
ユミルだって、僕の方を優先してくれてたじゃないか。
今まで、それで良かったじゃないか。
なのにどうして?どうして?


グルグルと疑問だけが頭を巡り、一向に答えは見つからない。
そんな彼の目に、ふと…月明かりに照らされた彼女の素肌が目に入る。

兵士だけど細身で、引き締まっているけど柔らかい彼女の肌。

そうだ、あるじゃないか。
何故忘れてたんだろう、これなら僕の方が知っている。

そう思い、彼は彼女の素肌に唇を寄せた。



彼女が、

“ 喜ぶ ” 方法は知らなくても、

“ 悦ぶ ” 方法なら知っている。


ベルトルトが自分を押さえつけながら、無理に行為に及ぼうとしているのを見て、ユミルは

(あぁ、やっぱりか…)

そう、思って失笑した。

彼女は最後に賭けをした。

今まで言わなかった事を、
溜め込んでいた物を全部吐き出し、
それを…

否定、して欲しかったのだ。

あの女達が言っていた事が本当なのだと思いたかった。


別に、くさい台詞なんて要らない。
気の利いた台詞なんて要らない。
たった一言、

『違う』

そう、言って欲しかった。
私は、あんたが、


好きなんだから…



いつの間にか、
どうしようもないあんたが横で笑っているのを見るのが、
どうしようもなく、幸せだったんだ。

自分でも馬鹿だと思う。

ベルトルさん、あんたは異常だ。

真っ暗な瞳で見られる度に、底無し沼に引きずり込まれる感覚があった。

それでも、抱き締めてやれば
へちゃりと子供みたいに頬を思い切り緩ませて笑う、
そんなあんたが堪らなく愛しくなった。

名前を呼ばれる度に、冷たく重い鎖で繋がれてる気がした。

それでも、その重みが私と今の世界を繋いでいるように思えて…枷の下にある痣の痛みすら、
生きている実感の一つとして、手放し難い物になった。



ねぇ、ベルトルさん。
あんたはさ、いつの間にか…

私にとって、クリスタ以上の生き甲斐になってたんだよ?

だから…

嘘でも良いから、
他の誰でもない、私が必要なんだって…
言って欲しかった。



それが駄目でも、
せめて、私を見て欲しかった。

私の想いを、ちゃんと正面から見て欲しかった。
その上で、無理だって言うのなら…

私はそれで良かったんだ。
それだけで、良かったんだ…

でも、それすらも贅沢だったのかよ…っ!


ユミルは自分の言葉すら発する事の出来ない状況で、身体を弄る男を堪らなく惨めな気持ちで見ていた。


ベルトルトは彼女がいつも感じる所ばかりを執拗に触れて、秘部もいつも以上に舐めまわして、指も念入りに中をかき回して壁を引っ掻く。

でも、ごめんな。
私の身体はさ、そんな都合良く出来てないんだよ。
こんな気分で悦べる程、淫乱じゃないんだ。

触れられれば反応はするけど…な?
全然濡れてないだろ?

ごめんな、私は…
あんたが望む玩具じゃないんだ。


それでも、ベルトルトは膨張した自身をユミルの膣内へと無理やりねじ込んだ。

余り濡れていない所に、あの化け物級のモノを射れられれば当然ユミルに痛みが襲う。

彼女の悲鳴は唾液でベタベタになった布に吸い込まれた。

身体が跳ねたのは、決して快楽からではない。
突かれる度に中が絞まるのは、異物を外へ出したいからだ。

それなのに、ベルトルトは気を良くしたのか…



ベルトルト「ユミル、気持ち良い?凄く中がビクビクしてる…僕もすぐイっちゃいそう」

彼女の痛みに耐える顔を見ようともせず、そう宣った。

ユミルからすれば、これは拷問だ。

自分の想いは届かず、只痛みしか伴わない行為を強いられているのだ。

それなのに、相手は自分だけ気持ち良さそうに思い切り腰を振りまくる。

本当に…もう、涙すら出て来ない。

ユミルは、自分の中に熱い精液が注がれるの…
薄暗い天井をぼんやりと虚ろな目で見ながら受け止めた。

これが、ベルトルトとアニが会っていた翌日の出来事であった。

今日は以上。
正直勢いだけで書いた。

多分、ユミルはあの三人集の会話を聞かなければ…変な期待と焦りを持たずにベルトルトに伝えられたのだろうね。

そうしたらもっと、明るいエロ展開になったのにな…ごめんよ、ユミル。

そして、ユミル好きのお前達。

自分は好きなキャラを虐めたい病に掛かっているらしい…

ではな。

今日は久しぶりの投稿。

来ると言っておきながら、来れずにスマナイ。
リアルが忙しかったのでな…なかなか書く暇がなかった。

あと、まぁ…内容が少しな…。
もう少し書き溜めてから投稿したい気持ちもあった。

取り敢えず、ではいこうか。


アルミン=アルレルトはこれ以上とない程に、眉をしかめた。
だが、目の前にいる人物は我関せずとばかりに態度が変わらない。

ベルトルト「…って事があったんだけど…」

まるで乙女のように頬を染め、もじもじと恥じらう…約二メートルの大男が。

アルミンはここ最近、この男に対して嫌悪感しか感情を持ち合わせていなかったが…
流石に今回は、本気で彼の事を心配する。

この人、脳味噌大丈夫なのかなぁ…。

同時に、呆れ過ぎて何も言えやしなかった。


ベルトルト「ぼ、僕どうしたら良いのかな?告白なんて初めてされたから…」

あぁ…面倒臭い。帰っては駄目だろうか。

アルミンは本気でそう思う。
兎に角頭が痛くて仕方がないのだ。

もういっその事、その呑気に浮かれた頭に遠慮なく氷水を浴びせる様な一言をくれてやろうか。そうしたらさぞかし愉快だろう。

柄にもなく、その様な事を考える。

だが…アルミンはやはり聡かった。
この男の話から、ユミルの心中を想像する。
きっと彼女は…あぁ、さぞ辛かっただろうに。


あの日と同じ顔をしたに違いない彼女を思い浮かべると、余計に目の前の男に対して負の感情しか湧いて来ない。

きっとこの男は何も分かっていない。

やはり分かろうとも、していないだろう。

何処まで自分勝手ならば気が済むのだ。

あぁ、面倒臭い。

だが…彼女を想うとそうも言ってられない。
これは不愉快極まりないのだが…良い傾向にあるのだ。

アルミンは自分の感情に蓋をして、この馬鹿らしい相談に乗ってやる決意をした。


アルミン「…ねぇ、ベルトルト。何でそれを僕に相談するの?」

だが、それとこれとは話が別だ。

何故、自分に言った?
自分はこの男に、俗に言うライバル宣言をしたのだ。

そんな相手に何故、

彼女に好きって言われちゃった。きゃっ!

みたいに…まるで女子の恋バナ、ふわふわした空気を纏わせて相談して来た?

理解が出来ないし、したくない。
だが、一言突っ込みを入れさせろ。
この脳天気な馬鹿男め。

アルミンは笑いながら、心の中だけで毒づく。
その位ならば自分にも許される筈だ。


ベルトルト「え~…?だって、詳しい事知ってるのってアルミンだけでしょ?」

ああ、確かにそうだ。
そうだけどさ、少しは空気を読んではくれないかな。もじもじするな、腹が立つ。

内心苛つきながら、アルミンは必死で笑顔を作る。

アルミン「うん、そうだけど…僕言ったよね?僕もユミルが好きみたいな事…」

一瞬ハッとベルトルトは目を見開いた後。


ベルトルト「そう言えばそうだったね。でもごめんね?ユミルは僕が好きみたいだから諦めて?」

またすぐに頬を染めて、てへっ☆と言わんばかりに口元をだらしなく緩ませてそう宣った。

アルミンの堪忍袋の尾は、その言葉で一気に限界まで達した。

その男の顔は酷く明るい笑みだったからだ。


本当に何なのだろう。
事の重大性を、まるで溝へと投げ捨てた発言。

自分がやった事を、何ら理解していない奴が…何を言っているんだ。

「ふざけるのも好い加減にしなよ、ベルトルト」

その声は、彼の激しく荒れる感情を剥き出しにした物だった。

ベルトルトは、一瞬それを誰が言ったのかわからない程に…低く鋭い声。

アルミンの頭には、もう理性の二文字は存在しない。敢えて自分で消去した。


アルミン「その時の、ユミルの気持ちを君は考えたのか!彼女はどんな様子だった!…きっと泣いていたんだろう!?」

アルミンは怒鳴りながら、鬼気迫る形相でベルトルトの胸元を掴み強制的に引き寄せ睨む。
突如、豹変した相手にベルトルトはただ呆然とした。
その態度がまたアルミンの腸を煮え繰り返らせる。

アルミン「告白された!?何馬鹿な事言ってるんだっ!わからないなら教えてやろうか!彼女は君と決別する決意をしたんだ!君は彼女に見放されたんだよ!!」

ベルトルト「…っ!?嘘だっ!」

ベルトルトは聞き捨てならないとばかりに、声を張り上げ目を吊り上げて見返す。


アルミン「はっ…嘘?何で君がそんな事わかるのさ」

ベルトルト「ユミルは面倒を見てくれるって言った!それに、ユミルは僕が好きなんだよ?好きな人を見放す訳ないじゃないか!」

アルミン「だからっ好きでも見放される位の事を!君はユミルにしたんだよ!」

ベルトルト「僕が何したって言うのさ!ユミルが良いって言った事しかしてないよ!!アルミンは嘘吐きだ!」

アルミン「…君には本当に呆れてしまうよ、良いって言葉に甘えて…甘えて、彼女の事を見ようともしなかったくせにっ!」

ベルトルト「…っそれは、だって、」

アルミン「良いって言えば何をしたって構わないのか!?まさかユミルは君が何をしても傷付かないなんて思ってるんじゃないのか!?」

アルミン「どうなんだ!?図星だろうっ!!」

ベルトルト「~…っ、…」


「……ねぇ、ベルトルト。もう一回聞くよ?その時、ユミルは泣いていたんじゃないの?」

「…無言は肯定と取るから」

「もっと君は考えなければいけないんだ」

「ユミルが君を好きなのは本当だろう、だからこそ…傷付き安くなる事だってある筈だ」

「その事を踏まえて、今までの彼女の言葉と行動を思い出してみなよ」

「自分の言葉と行動を振り返ってみなよ…君は僕より知っている筈だ」

「僕よりも、間近で彼女を見て来たんだろう…?」



──────────



ベルトルトはぼんやりと天井を見つめる。

訓練所の裏手にある倉庫。

本来ならば訓練の為の道具などが入れられている筈のそこは、今は薄暗くガランとした空間に藁の山が一つあるのみ。

老朽化が進んだせいで、雨漏りは起こすし耐久性にも問題があるとしてもう使用されてはいない場所だ。

先日アニと会ったのはこの場所。

そして…ユミルと初めて関係を持ったのもこの場所だった。

ベルトルトは藁の山に一枚の布を被せた、その上に仰向けで寝転がっている。


ベルトルト(汚い、なぁ…)

ランプ一つ程度の乏しい灯り、その限られた明るさでもはっきりと認識出来る程に中は荒れていた。


それ故にアニは先日この場所を指定したのだ。

人気の無い場所は訓練所に幾つか存在する。
だが、大概が逢い引きの場所として夜は使用されているケースが多い。

そんな人目を避ける者達ですらこの場所は余りに荒れ果て汚れているので、見向きもしない程の場所だった。

ベルトルト(埃臭い…カビ臭い…)

ベルトルトが寝転ぶ藁の山と布はユミルが用意した物だ。
彼女は流石に床は痛いからと言っていたが…本当はそんな理由ではなかった。


歩けばその足跡が付く程に積もった塵や埃、腐った木材の欠片。

少し動いただけで、それらが床から15センチは白く舞い上がる。

こんな所に直で寝転べる訳がない。
汚れる以前に非常に衛生上体に悪い。

ベルトルト(藁も、何だか背中がチクチクして痛いなぁ…)

唯一の安全地帯であるそこも、とても快適と言える代物ではなかった。

それは当たり前だ。
ただ馬小屋にあった藁を無造作に積み上げ、その上に薄くてしかも破れた布を一枚敷いただけなのだから。


そんな劣悪な環境の倉庫で、ベルトルトはユミルを何度も押し倒して身体を繋げたのだ。

此処で行為を行う時は、自分は決して下になる事はなかった。

正直、物凄く汚い事は理解していた。
いつも彼女を這い蹲らせて、自分は膝だけを付いて後ろから及んでいたのだ。

ベルトルトは今更思う、きっと彼女は不快だったに違いない。

それでもそんな事は言わず、拒まず、自分の自由にさせていた。


此処だけではない、馬小屋で行為に及んだ際も同様に劣悪だった。

そう言えば図書室にしてもそうだった、アルミンが彼女を抱くようになってからは彼が掃除をしていたが…それ以前は決して綺麗と言える場所ではなかった。

ベルトルト(…あれ?よく思い出すと…)

自分がユミルとまともな所で繋がったのは…

自分の寝不足を心配した彼女が、教官を言いくるめて使用出来た医務室の一件。
そして、昨晩の一件。

計二回だけ。

その他は…あれ?

おかしいな、僕は彼女にひど…




酷くないよ。彼女がどうなろうと知った事ではない。
どうせ死ぬんだし。

ああ、そうだった。
どうせ殺すんだからそれに比べれば、何て事ないよね。



それに僕が大切なのはライナーとアニだけだ。
他の奴らなんて必要ない。

そうだよね、そうだよね。
だから別に彼女が泣こうがどうでも良いよね。

そうさ、僕には関係ない。
ライナーとアニがいれば良いよ。

そうだよね、そうだよね。
…あれ?でもでもライナーとアニはいないよ?


二人共に離れて行っちゃった。
嫌だな、嫌だな、寂しい。寂しいよ、苦しいよ、助けてよ。

しっかりしろよ、壁を壊すまでの辛抱じゃないか。

嫌だよ、助けて、助けて。独りは嫌だ。

何て情けない事を言うんだ。そんなんで戦士と言い張る気か?
ライナーとアニが駄目なら僕がやらなきゃいけんないだぞ!?何を無様に泣き言を言ってるんだ!

君は誰だよ!?苦しいのは全部僕じゃないかっ!
知らないくせに偉そうな事を言うな!!消えろよ!消えろ!!


「いや、だ…助けて、頭が痛い…」

「嫌だよ、何も考えたくないよ、やめてやめてよ…」

「頭が痛い頭が痛い頭が痛い頭が痛い!!痛い痛い!!やだやだ、やめて!」

「い、や…嫌だ、ふ…もう嫌だ、こんな所…助けて、助けて…」

…助けて?誰に助けて貰うの?
もう誰もいないじゃないか。


「やだやだ、痛い!!…ゆみ、る…痛いよぉ…助けて、痛い!」

ユミルは僕が傷付けたんだろ?
本当は知ってたんだろ?ユミルがいつの間にか、自分を見る目に熱を帯び始めていたのを。

「知らないっ!痛い、いやだ、いやだ!」

知らない訳ないよね?だからアルミンの要望を受け入れたんだから。
余りに本気になられても、都合が悪い。
ただのストレス解消行為でアニに誤解されたくない。
だから、アルミンを間に置いた。所詮は身体だけなんだと分からせる為に。

「ちが、そんな事、…知らない知らない!」

アルミンの事を話した時の彼女の顔は見物だったね、谷底に突き落とされたみたいに驚きと悲しみに満ちていたね。


「しら…知らない!僕はそんな顔覚えてない!」

裏切られた…って感じの顔だったから、流石に罪悪感を感じて優しくしてやったら凄く嬉しそうな顔をしたね。
何て馬鹿なんだろう、所詮ただの熱を持ったダッチワイフのくせに。

「違う違う!!ユミルはそんなんじゃない!!」

違わないよ、違わないね。
僕だってそう思っているんだろう?
今まで散々利用して来たじゃないか、寂しい時、辛い時、苦しい時。
散々彼女を抱いて、憂さを晴らしていたんだろう?

ユミルが僕を突き放せないのを良い事にさっ!!

「違う!!違う!!違う違う違う!!」


何を言ってるの?今更善人顔をするつもり?
僕は利用してたんだよ!馬鹿なお人好しを!

昨晩で充分わかったじゃないか!僕は彼女の事を何も知らない!知ろうともしなかった!

都合が良い道具だったからだ!!
道具が何を思おうと知った事じゃなかったからだ!!

本当はアルミンに何を教えて貰う気だった?
ユミルのご機嫌を取る方法だろ?
今はまだ自分の手から逃げられるのは困るからだ!!


他の女子は僕じゃなくても良い、本当に身体だけの関係しか求めていない。

でもそれじゃあ満足出来ない。
僕は自分が必要な存在だって思いたかった!

ライナーも!アニも!僕がいるのに他の奴らの所へ行ってしまった!!
僕がいなくても、幸せそうに笑っていた!

僕は別にいなくても良い存在なんじゃないか?そう思ったんだろ?

それを否定したくて、丁度自分の手に落ちて来た彼女を抱え込んだだけじゃないか!!


とても大切な者に対する慈しみと愛情に満ちた…そんな目と声が温かく心地良かった。

自分が触れる度に、嬉しそうに、幸せそうに悦び喘ぐ姿を見るのは堪らなく優越感に浸れた。

グチョグチョの穴に突っ込んで、突きまくり、締め付けられればその時だけ何もかも忘れられた。

ユミルを抱けば、自分は必要な人間なのだと心の底から実感出来た。

だから内心愚かだと笑いながら、ずっと利用していたんだろう!?

「違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!」


そんな僕を彼女に見抜かれている事も知ってたんだろ!?
それでも受け入れる彼女が健気に思えて、逆に自分が酷く醜く思えてしまった!

だから、

都合の悪い事は全て忘れた!!
考えないようにしたっ!!

都合の良い所だけを覚えて、綺麗で無垢な自分を演じていたかったんだ!!

「ちがっ、ちがうぅ…っ!僕、は…ただ、わからなく…て…」


わからない、わからない。
知らなかった。

そう答えれば、全て済むと思っていたんだろう?
少なくとも、ユミルはそう演技すれば何も言わなかったから。

でも、そんな僕と違ってアルミンは本気で彼女を想った。

動機は多分…同情からだ。
それでも、彼はユミルが望むなら本気で添い遂げようとしていた。

僕とは違って、彼は本当にユミルを大切にしていた。


だから、彼に責められると何も言えなかった。
逆らえなかった。

アルミンの方が余程、誠実だったからだ。

だから、一端はユミルを譲ってあげようとした。

責められるのは嫌いだ、ストレスを解消する為の道具を巡っての諍いなんて冗談じゃない。

余計にストレスが溜まる。

僕は、所詮、そんな奴だった。




「あ、…あぁ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」

何て事ない話だよ。

僕が一番汚かった。

ライナーやアニならば兎も角、汚い醜い筈の壁の中にいる人間よりも汚かった。

「ぢが…っ!僕は、ぼぐは、ユミルを…っそんなふうにおも゛っでな…!」

なら、どう思ってたの?
まさか、今更、彼女が、好きだった。
なんて…言うつもり?

今度はそんな言葉で自分を正当化するの?


もっとマシな言い訳をしなよ。
ろくに顔も知らない女がユミルの事を悪く言った時、僕はどう答えた?

その通りだ。彼女はろくでもない女だ。
そう言って、彼女を悪者扱いした筈だ。

そうして、今度のダッチワイフが無くならないようにした筈だ。

アイツらは機嫌を損ねたら、すぐに離れて行く事が目に見えていたからだ。

それなのに…彼女が好きだ、そう言うの?

「それは、その場限りのう゛ぞで…だから、嫌で、すぐにわ゛がれて…」


別れて、他の女子に鞍替えしたね。

本当に嫌で、本当にユミルが好きだったら…どうして彼女の元へ行かなかったの?

どうして、傷付けてごめん。と、そう頭を下げなかったの?
どうして、自分の側にいて欲しい。と、そう伝えなかったの?

「だってだってだってだって、アルミンがいた!アルミンがいつも僕を睨んで、僕がユミルに近付かないように見張っでだ!」

アルミンは同情していたんだよ?
僕が本当にユミルを好きなら、彼だってそんな事はしないし…
何より、その方がユミルだって喜んでいた筈だ。

彼女は僕が好きなのだから…優しくする度に、僕のその言葉を期待していたのだから。


気付いていたんだろう?
他の女子が自分にすり寄って来る姿を、彼女が哀しげに見ていた事を。

気付いていたんだろう?
そんな彼女をこれ以上傷付けないように、アルミンが常に周りに目を光らせていた事を。

ちゃんと、理解していたんだろう?

なのに、まだ、自分は悪くないと言い張るつもりか!?
まだ彼女の気持ちを踏みにじるつもりか!?

「あ゛あ゛あ゛、ちがっ!!僕は、ぼくは…っ!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」






こんな僕は、見放されて、当然だろう?



.

取り敢えず、今回はここまで。

俺的ハッピーエンドに向かってはいるが…此処が一番の鬱展開だ。

だから本当はもう少し先を書いてから…と思っていたのだが…余り待たせるのもどうかと思った。

ではな。

今日はこれから投稿だ。

このままでは余りに暗過ぎる。
故に、寝る間を惜しんで書いた物を晒す。

では、いこうか。


その日、訓練兵全員が目を丸くした。

ユミルにとって最悪な出来事から、2ヶ月程後の日。

成績上位者の定期発表。

その一番上には、ミカサ=アッカーマン。
毎回その名が当然の様に記されている。

だが、今回は



首席。ベルトルト=フーバー

まさかの人物の名前が記載されていた。


いや、別に元々彼も上位にいた人物なのだから不可能ではなかった。

だが、追い抜いた相手は常人離れした能力を持つミカサである。
教官からも百年に一人の逸材と言われる。

確かにあの日から、ベルトルト=フーバーの生活はまた一変した。
文字通り訓練と勉学だけに明け暮れた日々を送っているのだ。

1ヶ月の間培って来た爛れた異性関係を全て断ち切り、時間の許す限りを上の二つに注ぎ込んだ。

…それだけならば、彼が改心したのだろう。
そう皆が思い、今回の出来事に賛辞の言葉をかけに行ったに違いない。

だが…彼はそうでは無かった。


ベルトルトは異性関係だけではなく、あらゆる人間関係をも切ったのだ。
親友である筈の、ライナーをも…だ。

もう、誰の目から見ても彼の瞳は常軌を逸脱していた。
いつも鬼気迫る表情で、肉体を鍛え、机に向かい、怯える馬を操り、立体機動装置を整備する…その姿に誰一人近付く事が出来なかった。

稀にライナーやエレン、マルコが声をかけるも…まるでいないかのように無反応なのだ。

流石に他の訓練兵と共に行う訓練では、そんな事はなかったが…やはり必要以上の事は話さない。

ただ、ただ、何かに取り憑かれた様に勤勉に訓練に励んだ。
あの様子はまさに狂気の沙汰と言えよう。


故に、当たり前と言えば当たり前なのかも知れない。
全てを捨てていると言っても過言ではない程に努力をしたのだから。

だが、それでもベルトルトは変わらない。
真っ暗な瞳で結果を見ても、ただそれだけだった。

首席を目指して頑張っていたのではないのか?
何故喜ばない、何故そうも無反応なのだ。

皆がそう思い、気味悪がった。
今や彼は成績と共に、訓練兵一浮いた存在となっていた。


この2ヶ月の間、ユミルは一言も彼と話していない。
むしろ、半径五メートル以内に近付く事すらしなかった。

彼女とて、ベルトルトを心配していない訳ではない。

図書室や装置の整備場所、水飲み場。
ありとあらゆる場所で、独り佇む彼を見る度に何度余り無理をするな。と声をかけそうになった事か。

何度、その異様な空気を発する背中に…寂しさの様な感情が隠れている気がして、抱き締めたくなった事か。


大丈夫か、馬鹿だな。
そんなに辛いならば最初からやらなければ良いじゃないか。
おいで、私で良ければ側にいてやるから。

…惚れた弱みと言うのはこの事だ。
散々利用されて、苦しくて離れた筈なのに…まだ懲りずにそんな気持ちになってしまう。

だが、それは感情だけに止まり。
行動までには及ばなかった。

彼女は恐れたのだ。
自分も他の訓練兵同様にいない者として扱われるのを。
完璧に自分を、自分の想いを、それが全てが否定されるの…恐れたのだ。

ユミルがベルトルトに何も言わず、去ったのはそのせいであったからだ。


だから、その数日後。
自分は白昼夢でも見ているのか、ユミルはそう思った。

理由は三つある。
一つ目は此処があの裏手にある倉庫だからだ。

彼女はあの日から、時折一人でこの場所を訪れていた。
戒めの為である。

この場所は言わば、自分が利用されていた象徴のような場所だった。
この汚くボロい倉庫に来る事で、独りでいるベルトルトを見かけた際に起きる衝動を何とか打ち消そうとしていたのだ。

そしてそれは同時に、まだ自分の恋心を捨て切れていない事を示す。

そんな傷心の真っ最中な所に、あのライナーですら遠ざけた人物が…

利用するだけの存在である自分に、都合良く会いに来る訳がない。


二つ目は彼が発した言葉と、纏う雰囲気がちぐはぐだからだ。

相も変わらず、彼の瞳は深く真っ暗な闇のように沈み。濁っている。
表情もここ最近と同じ…死んでいる様に、ピクリとも顔の筋肉が全く動かない無表情だ。

それなのに、先程の言葉は何だ?
有り得ないな、どんだけご都合主義な夢だ。

いや、いっそ夢ならばもう少しオマケをしても良いのではないか?
反吐が出る程に甘ったるい夢ならば、完璧に夢だと割り切って多少は楽しめたかも知れないのに。


三つめは…この中途半端なシチュエーション。

先程も言った通り、彼の瞳と表情はまるで死人のようだ。
そんな男が、目の前で床に片膝を付いて自分の手を取る…まるで童話の挿し絵のような体制だ。

抱えられた大きな花束が尚且つ、そんな印象を持たせた。

だが、纏う空気は到底そんな乙女が憧れるような物ではない。

何だ?この重い空気。引くわー。


いやいや。だからこそ自分らしいと言えば、自分らしい。

自分がそんな甘い幻想丸出しの夢を見る、可愛らしい性格ならば…もしかすると可能性があったのかも知れない。

そう考えたら、夢とは言え…惚れた男の告白により少し舞い上がった頭が冷えた。





ほんっと…引くわー。
何考えてんだ、私。気色悪い。



.


ベルトルト「…返事、くれないの?」

ベルトルトらしき人物は首を傾げる。
この仕草は、駄目なの?の時と同じだ。

言動の節々にある本物と同じくせ、それが尚更惨めさを醸し出しているようで…ユミルは久しく泣きそうになった。

ユミル「返事…つってもなぁ…私は、自分の都合の良い夢に溺れる程可愛い奴じゃないんだよ」

ベルトルト「ユミルは、これを夢だと思ってるのか?」

ユミル「あぁ、そうだ。本物のベルトルさんは、お前の様に私を喜ばせる言葉なんて…嘘でも一つたりともくれやしねぇよ」


ベルトルト「………泣いてるの?」

ユミル「あぁ、そうだな。自分がクソみてぇに惨めで女々しくて、未練たらたらで気色悪くてよ…泣くなっつーのが無理だよ。現実じゃ泣けねぇんだ、せめて夢の中位は素直に泣かせろよ」

ベルトルト「これはユミルの夢じゃないよ?僕は此処にいるよ?」

ユミル「ははっ…。お優しい事だな?尚更信憑性がねぇわ」

ベルトルト「ごめん…」

ユミル「その姿で謝んなよ、違和感あり過ぎて何か想像している私が本物に悪い気がして仕方ねぇ。あー…何だかなぁ…早く覚めろよ、この夢」

ベルトルト「ごめん…、本当にごめん。ユミル…」


ユミル「あぁ~…っもう!その姿で泣くのは本気で止めてくれよ。ほら、泣き止めっ!似非ベルトルさん!よ~しよしよし!」

ユミルは自分と同じ様に、はらはらと涙を流し始めた想い人の幻想に…
夢だからと葛藤を捨て、半ばやけくそで思い切り抱き締めてグシャグシャと頭を撫でる。

ベルトルト「…僕は、犬猫じゃないんだけど」

偽物は本物と同じ様に体温があり、本物と同じように生意気で小憎たらしい反応を返して来た。

ユミル「うっさい。大体何で夢なら夢らしくもっとこう…?私を喜ばせるような方法が出来なかった!」

ベルトルト「…無理だよ、知らないし」

ユミル「何で変なところでリアルなんだよ!だったらどうしてもっとロマンチックに言えなかった!どうせなら全世界の女が憧れるような告白をしろよ、そしたら笑い飛ばせたのに空気読めない奴だな」

ユミルはもう、どうでも良かった。
なので…理不尽で無意味だと理解しつつも、偽物にケチを付けてやった。


ベルトルト「一応、頑張って花束を用意してみたんだけど…」

ユミル「そんな小さいヤツで足りるか馬鹿。それの十倍が当たり前だ」

ベルトルト「…ユミルってそんな傲慢な奴だったっけ?」

ユミル「知るか。どうせ夢じゃねぇか、夢でならどれだけ言ってもタダだろ」

ベルトルト「…わかった、善処する。他には?」

ユミル「格好も最悪だ。何だその髭、元々お前は髭生やす奴じゃないし、似合わな過ぎる。せめて剃って髪も整えて来い」

ベルトルト「それは…うん、その通りだね。納得出来た、他は?」


ユミル「あー…服装?正装して来い」

ベルトルト「…プロポーズじゃないんだから」

ユミル「うっさい。本物は平気で中出ししてくんだよ、どうせなら責任取る気で来いよ馬鹿」

ベルトルト「…泣かないでよ」

ユミル「うっさい。私の勝手だ」

ベルトルト「わかった、正装してプロポーズなら良いんだね?」

ユミル「それも訓練兵全員が見てるような場所でな」

ベルトルト「…それ、逆にユミルキツくない?」

ユミル「後から言い逃れされる方が嫌だろ。ムカつく」


ベルトルト「…夢って言ってるのに、逃げ道塞ぐの?」

ユミル「夢でもからかわれるのはご免だ、寧ろ夢でもこれかよ!って感じで嫌だ。夢くらい幸せな幻想見せろ」

ベルトルト「…起きた時に虚しくならない?」

ユミル「良いんだよ、そんなん嫌って程に味わってんだから慣れた」

ベルトルト「…君が良いなら、そうするけど…後で後悔しても知らないよ?」

ユミル「はっ…寧ろ後悔させて貰いたいね」


ベルトルト「君は僕が好きなんでしょ?」

ユミル「あぁ、そうだ。この年で自分の男の趣味が最悪だったって、初めて知ったよ」

ベルトルト「…事実だから耳が痛いな」

ユミル「おーおー、随分と殊勝な言葉だな。お前の爪の垢を飲ませてやりてぇ位だ」

ベルトルト「それでも好きなんでしょ?」

ユミル「泣きたい位にはな」

ベルトルト「馬鹿だよね」

ユミル「そうだな、私もそう思う」


ベルトルト「だったら今度はもう少し嬉しそうな反応返してよ?リトライしてそれだったら只の羞恥プレイだから」

ユミル「ベルトルさんにも恥ずかしいって感情あんのかね」

ベルトルト「僕を何だと思ってるのさ」

ユミル「最低野郎だけど?」

ベルトルト「…ごめんなさい」

ユミル「よし」

ベルトルト「今のは僕の失言だった。でも僕も頑張るから君もちゃんとそれなりに返してよ?」

ユミル「えぇー…」



ベルトルト「…何でそんな投げやりな顔するの?君本当に僕が好きなのか?」

ユミル「だって私が好きなのは、私の妄想のベルトルさんじゃなくて。現実のベルトルさんだからな」

ベルトルト「……そう」

ユミル「あと、ぶっちゃけこの夢に飽きてきた」

ベルトルト「えぇー…一応僕此処に来るまで凄く緊張したのに何この反応」

ユミル「あー…そういう設定か」

ベルトルト「設定とか言うなよ、可愛くないな」


ユミル「…どうせそうだよ。顔も性格も可愛くない、オマケにエロトルトが好物の胸もちっせぇしな」

ベルトルト「…自分で言っておいて泣かないでよ」

ユミル「うっさい。お前も私の妄想なら大人しくハンカチでも寄越せ」

ベルトルト「はい、ティッシュ」

ユミル「何故だ…何故今ティッシュを出した」

ベルトルト「いつかの仕返しをするなら、今しかないと思った」


ユミル「私は鼻水垂れてねぇよ」

ベルトルト「鼻すすってるじゃないか」

ユミル「嫌だ。ハンカチ寄越せ」

ベルトルト「我が儘」

ユミル「例え偽者でも、惚れた男の前で鼻かむのは嫌だ」

ベルトルト「…そう。はいハンカチ」

ユミル「ん、ありがとな」

ベルトルト「どう致しまして」




ズビーッ!

ベルトルト「えぇー…何で今ハンカチで鼻かんだの?」

ユミル「そう言えば仕返しとか言ってたからな。腹いせで」

ベルトルト「最悪…」

ユミル「ベルトルさんには言われたくない」

ベルトルト「…く、何も言えない」

ユミル「ざまぁみろ」

ベルトルト「可愛くない」

ユミル「…どうせそうだよ」


ベルトルト「でも、そこで泣いちゃう所は少し可愛い」

ユミル「…うっさい」

ベルトルト「もしかして今照れた?」

ユミル「…そうかもな」

ベルトルト「普段からそうやって素直なら、僕も優しくしてあげるのに」

ユミル「それは無い。有り得ない」

ベルトルト「だから…いや、良いや。他に何か要望は?」


ユミル「…なら、お前こそ無表情止めろよ。緊張とか絶対嘘じゃねぇか、何であんなに色気もクソもない雰囲気醸し出してんだ」

ベルトルト「いや、何か最近表情を作る筋肉を動かしてなかったから…」

ユミル「何だその理由切ないだろ。止めろよ何か嫌だ」

ベルトルト「…ならどんな顔して言えば良かった?」

ユミル「知るか。自分で考えろ」


ベルトルト「我が儘だね」

ユミル「良いだろ、夢なんだから」

ベルトルト「…そうだね」

ユミル「…でも、夢でも久々に話せて嬉しかった」

ベルトルト「僕も」

ユミル「…プロポーズ、楽しみにしてるから。また必ず出て来いよお前」

ベルトルト「うん、絶対に来るから。楽しみに待ってて」


ユミル「ん…待ってる。約束だからな」

ベルトルト「あぁ、約束。好きだよ、ユミル」

ユミル「私も…大好きだ、ベルトルさん」

ベルトルト「…泣かないでよ」

ユミル「無理言うな。あぁ…もう、嫌だな。何でコレが現実じゃないんだよ、ちくしょう」

ベルトルト「だから現実なんだけど」

ユミル「それは無い」



ベルトルト「…そう、なら来週の休みにまた君に会いに来るよ。だから逃げないでね?」

ユミル「逃げねぇよ。寧ろ自分の脳内に逃げ道なんて無いからな」

ベルトルト「そう…なら、またね」

ユミル「あぁ、…また、があればな」



その後、ユミルは抱き合ったまま夢の中で眠りに付いた。
そして日が傾き、肌寒くなった頃に目を覚ますと…やはり側には誰もいなかった。
鼻をかんだハンカチも、自分に持って来てくれたであろう花束も…何も無かった。

ユミルはほんの少しだけ泣いて、寮へと帰った。

今回は以上。

ユミルに少し位は我が儘を言わせてやりたかった。


ではな。

今日はこれから投稿する。

お前達のツンデレとデレデレに喜びを隠せない。
感想感謝だ、このドヤ顔を見せられないのが悔やまれる。

今回はいつもとは違う意味で注意して読んでくれ。

では、いこうか。


────────────






ユミル「どうしてこうなった」

ベルトルト「君が言ったんだろ?」

ユミル「なるほど、ならコレは夢の続きか。リアルだな」

ベルトルト「現実だからね」

ユミル「いやいや、ねぇよ。それだけは無い」

ベルトルト「…だから、この前言ったよね?もう少し恥じらうとか…可愛い反応ないの?」

ユミル「いやいやこれは無理。どんな羞恥プレイだ」

ベルトルト「だから言ったのに…」

ぽかっ!

コニー「いてっ何でオレ殴んだよブス!」



ユミル「すまん、コニーならば良いと思った。それに夢だろ?こんなの夢だろ?でなきゃ有り得ないだろ?何なんだよコレ!」

ユミルは今混乱している。
何故ならば休日の夕食時、突如花屋が乱入して来たかと思えば…

一つのテーブルを埋め尽くさんばかりの花を自分宛てだと言って置いて行った。

それだけでも充分訳がわからないのに、今度は何故かバッチリ正装したベルトルトが入場。

ポカンと口を開けて呆けている自分に、

『結婚を前提にお付き合いをお願いします』

だ。
混乱するなと言う方が無理だろう。
いやいや、夢だから落ち着け私。
ユミルは夢にしては動機の激しさが異常だと思いながらも、深呼吸をした。


どうやら、これは前に見た夢の続きらしい。

それにしても、どうしてだから…こう変にリアルなんだよ!

周りの奴らドン引きしてるじゃねぇか。
これが満場一致で祝福ムードならば、劇の役を演じるように楽しめたかも知れない。

だが、これだけ奇妙な物を見る様な目を向けられると…無理!喜ぶとか無理!無理無理っ!!

真面目に返事をした瞬間、

『何勘違いしてるの?そんなのある訳無いじゃないか』

舞い上がらせておいて叩き落とされた挙げ句、踏み潰されそうだ。
そんなオチがありそうな夢だ。

何だコレ凄い怖い。

食堂は大勢の訓練兵がひしめき合っている筈。
だが誰一人して口を開かず、ただ真っ赤な顔で冷や汗を流す彼女に注目している。


ベルトルト「…返事、くれないの?」

前の夢と被る。
だが、今回の相手のは…
服装も、髪型も、声も、表情も違う。

格好もさることながら、何よりも彼女の心を揺さぶったのは…




その、穏やかな瞳と笑顔だった。


ユミルは今までベルトルトのそんな表情など、一度たりとも見た事が無い。

それはそうだ、彼にとって自分はストレス発散の道具でしかなかった。

不安を解消して、安心した笑みを向ける事はあっても…瞳はいつも沈んだまま。
真っ暗な闇が奥に潜んで、自分を嘲笑っていた。

それがどうだ?
目の前にいるベルトルトの幻想は、そんな闇など一切映さずに…だだ、ただ。

優しく細められた瞳に、自分がはっきりと、真正面から映っているのだ。

その下の頬は、恥ずかしさからだろうか…ほんのりと朱に染まる。

その、表情は、正に、



愛しい者へと向ける、笑顔であった。


何だよ、何でそんな顔すんだよ。
卑怯だろ?

夢だと思いつつも、理解しつつも…
ユミルの顔は真っ赤に熟れたままで、心臓もこれ以上無い程に高鳴っている。

期待、して、しまっている。

周りは歓迎ムードなど一切無い、だけど…

そんな物は関係ない。
想い人とそっくりな人物が、まるで愛おしむように自分を見つめている。

それだけで、こんなにも脳が甘く溶けてしまいそう。


それ故に、ユミルの瞳からは大粒の涙が零れ落ちる。

周りに見られているにも関わらず、ユミルは静かに…声を押し殺して泣く。

それは、今までの人生で簡単に泣く事が出来なかった…許されなかった彼女独特の泣き方だった。

男勝りで気丈なユミルが泣く姿に、周りはざわめき始める。

それでも、涙は止まらない。

ベルトルトはそんな彼女の頬を両手で包み、自分と彼女の視線を合わせた。

ベルトルト「…泣かないでよ、ね?」


ユミル「…仕方な、いっだろ?やっぱ…夢じゃ嫌だっ…何なんだよコレ。余計に惨めじゃねぇか…っ!」

ベルトルト「…嬉しくないの?」

ユミル「嬉しいに決まってんだろ馬鹿!だから嫌なんだろ!!現実とかけ離れ過ぎてんだよ!」

ベルトルト「これは夢じゃないよ?現実だ」

ユミル「う、そだ…っ有り得ない…ぅっ」

ベルトルト「酷いなぁ…ユミル本当は僕が嫌いなの?」

ユミル「っ馬鹿じゃ、ねぇの?嫌いなら、こんな苦しく、ねぇよ…ばかぁ…っ」


ベルトルト「なら、好き?」

ユミル「…あた、り前だろぉ…ちくしょう」

ベルトルト「畜生じゃないよ、言って?好き?」

ユミル「ふ…ぅ、好き、好きだよ…大好き…っ」

ベルトルト「ユミル…」

ベルトルトは泣きじゃくるユミルの唇へ、触れるだけのキスを落とす。
そして、唇が離れると彼は彼女を抱き上げた。

ユミルは一瞬驚きで目を丸くするが、それだけで抵抗はせずに…ベルトルトの首にぎゅっと腕を回す。

ベルトルト「お騒がせして申し訳ありません、教官」


ユミル「…へ?」

キース「うむ、訓練兵同士の恋愛は禁止されている訳ではないが…今回は些か大袈裟だな。フーバー訓練兵」

ベルトルト「それだけ真剣に彼女を想っているからです」

キース「…最近、貴様の成績は目覚ましい程に伸びている。それはこの事が関係していたのか?」

ベルトルト「恥ずかしながら、その通りです」

キース「ふむ…何故だ?何故その様な行動に出た」

ユミルは絶句した。
ついでに先程から滝のように流れていた涙も止まる。


ユミル(おいおい、何だコレ。教官まで出て来るのかよ…しかもこんな体制のまま…うぅわぁああああ)

彼女はだだ、ただ…彼の髪に顔を埋める事しか出来ない。

ベルトルト「意中の女性に誇れる様な自分になりたいと願うのは、男として当然ではないでしょうか」

キース「なる程…言いたい事は分からなくも無い。だが、ならば貴様はこれから全ての行動を感情に任せて行動すると言うのか」

ベルトルト「ご安心下さい、決して規律を乱すような事は致しません。あくまで自分達は民衆に心臓を捧げた兵士、その事を常日頃念頭に置き行動します」


その間にも、ベルトルトとキースの会話は淡々と続く。

その時食堂にいる訓練兵は全員同じ感情を持った。
それは耳まで真っ赤にして微動だに出来ないユミルへの…同情である。
(教官の前であれは恥ずかしい、自分なら絶対無理。死ぬ)


キース「…良いだろう。今後も色恋に目が眩み堕落するような真似だけはしてくれるな」

ベルトルト「はっ重々承知しております!」

キース「そしてユミル訓練兵の事だが…」

ベルトルト「申し訳御座いません、教官。今回の事は彼女にも黙っていた事なので…まだ少々混乱している様です」

ベルトルト「お話しがあるのでしたら後日改めて彼女を教官の元へ向かわせます。今日の所はこれで失礼させて頂きたいのですが、如何でしょうか?」

キース「…ならば貴様に言っておこう。今後は共に訓練に励み、精進しろ。ユミル訓練兵は素行さえ改善すれば、確実に上位にくい込む事が出来るのだからな」

ベルトルト「はっ有り難う御座います!肝に銘じておきます!」

キース「…では下がれ」

ベルトルト「はっ!机の花は後で自分が処理致しますので、そのままでお願いします。失礼しました!」



───────────



ユミル「おい、あれは何て羞恥プレイだ?夢の中だからって酷すぎだろ!」

ベルトルト「仕方ないじゃないか、移動しようと抱き上げた後でキース教官がいる事に気が付いたんだから」

ユミル「ああああぁ…もう!何だよっくそ!こっぱずかしぃいい!ぅぅあああっ!」

ベルトルト「よしよし」

ユミル「お前が元凶じゃねぇか!ちくしょうぅうう!」

ベルトルト「それは違うよ、望んだのはユミルだ」

あの後、ベルトルトはユミルを抱えたまま訓練所の敷地内にある丘の上へと来た。

事前に用意していた敷物の上に彼女を下ろすと、今まで静かだったのが嘘のように顔を手で覆って騒ぎ始めたのだ。

ベルトルトはそんなユミルの横に腰掛けて、彼女の頭を撫でる。


ユミル「…それは、そうだけどよ…」

ベルトルト「君が恥ずかしがってる姿なんて貴重だけど…どうせなら、僕のプロポーズに対しての反応が良いなぁ…」

ユミル「…………ばか」

ベルトルトの発言により、一瞬ユミルの動きが止まった後。
彼女は指の隙間から、彼をチラリと見てぷいとそっぽを向いた。

ベルトルト「…照れた?」

ユミル「…ん、まぁ…そう、だな」

ベルトルト「素直でよろしい」


歯切れが悪くとも正直に口にする彼女。
これはとても珍しい光景である。
ベルトルトはふと、この前の会話の内容を思い出す。

そう言えば、自分は彼女に遠まわしに素直になれと伝えたのだ。
もしかすると、その事を彼女は意識しているのではないだろうか。

自分に背を向けるユミルを、ベルトルトは後ろから足の間に挟むように抱き締める。

ベルトルト「…顔、見せて?」

ユミル「…いやだ、断固拒否だ」

ベルトルト「お願い、ユミル」

ユミル「…っん、やだ…」


月明かりの下でも真っ赤だと認識出来る耳に舌を這わせて、彼女に回す腕に少し力を込める。

そうすると、ユミルの身体が僅かに震える。
数ヶ月ぶりに触れる彼女の暖かな温度、仕草。
ベルトルトにとってそんな僅かな反応が、愛おしくて仕方がなかった。

キスをしたい衝動に駆られて、彼女の頬に手を添えゆっくりと此方に振り向かせる。

思った通り頬を染めて…恥ずかしさからか恨みがましく見返しては来るものの、うっすらと瞳に残る涙によって迫力など皆無だ。

その代わり、子供の様に唇を尖らす仕草が彼女の年齢を大幅に下げ…逆に愛らしかった。

ベルトルト「ユミル、可愛いよ…」


そう微笑みかけると、尚更だ。

言われ慣れていない賛辞の言葉に、どう返して良いのかわからないのだろう。
だだ、もじもじと恥じらいながら、落ち着きなく視線を泳がせる。

ベルトルト「可愛い…」

柔らかな唇に、触れるだけのキスをして…
それがキッカケとなり、何度も啄むキスを求め合う。

二人の心臓の音が早くなり、脳がお互いの事だけで埋め尽くされて行く。

今回は以上だ。

注意文を付けるならば、過糖注意だ。
何故だろうな、…甘い物を書いてると眠くなる。

ではな。


うむ、最高にピュアなイラストだ。
描いた奴…寧ろ此方が感謝だ。
ありがとうな。

自分のどうしようもない小説が、なんだか純愛になった気がする。
絵師の力とは恐ろしい…

いいぞ、もっとやれ。

寧ろ他の奴も描け、もしくは小説書け。かいて下さい。

絵師と、お前達の感想を読んで…

あれ?何かいい感じに纏まってないか?これで終わった方が良くね?

みたいな気持ちになったぞ。
仲良き事は非常に微笑ましい物だ。
ガチで感想感謝。

だが、変態な俺がこのまま終われる訳がない。
さぁ…過糖エロ序盤の始まりだ。

では、いこうか。


もう何度目か…などわからない。
ただ、ただ互いに相手を求めて唇を合わせる。

その度に、身体は火照り、心臓は五月蝿い程に脈打つ。
キスの合間にある呼吸の時間すら惜しみ、苦しげに吐息を漏らす頃。

辛抱出来なかったのユミルの方であった。

キスをしながらも身体を反転させ、ベルトルトの首に腕を絡め彼にもたれ掛かる。


星空の下。
二人の唾液が絡み合う水音と荒い吐息だけが、辺りの空気を揺らす。

互いの飲み切れなかった唾液が、唇の端から垂れるのもいとわず…尚も貪るようなキスをしながらユミルがベルトルトを押し倒す。

…されど直ぐに体制は逆転し、ベルトルトがユミルに覆い被さる形になった。

その時に彼はじゅるりと彼女の舌を吸った後…
唾液の糸を彼女の口内へと垂らしながら唇を離し、目を開けると息を整えながらクスリと笑う。


ベルトルト「は…積極的過ぎ、そんなに煽らないでよ」

ユミル「ふ…はぁ、仕方、ないだろ…本当は、ずっとしたかったんだから…」

既にとろけた瞳で見上げる彼女は、離したばかりだと言うのに…すぐに彼を引き寄せてまた唇を合わせる。

ベルトルト「僕も、でも…ん、は…どう、しよう、か…」

ユミル「んぅ、…あ、…ふ、何が?は、…ん」

話をするならばキスなど止めれば良い物を、二人は一向に止める気配など無く…キスの合間に言葉を紡ぐ。

ベルトルト「はぁ…、止まら…ふ、なく、なるよ…」

ユミル「ぁ…ん、良いじゃ、…んぅ、ねぇか…は、もっとぉ…っ」


ユミルはベルトルトの手を取り、自分の胸を押し付けると…彼の手の上から自分の手を重ねて揉み始めてしまう。

ベルトルトは貪欲に自分を求めるユミルに驚きながらも…下半身のある部分を膨らませる。

己の理性がガリガリと削られ行く。
興奮と熱が、目の前の彼女を本能のままに貪ってしまえと叫ぶ。

脳味噌がじくじくと彼女への愛しさと、激しい性欲に染まって行く。

駄目だと思いつつも…誘われるがままに胸を存分に揉みし抱き。
服を捲り上げ手馴れた仕草で下着のホックを外せば、直にその柔らかと滑らかを手の平で確かめた。


ベルトルト「はぁ…駄目だよ、ユミル。教官に言われたばかりなのに…」

ユミル「ぁっ…ふ、なら一回っ…あっ一回だけ…んっしようぜ…?」

ベルトルト「…っ、ん…膝で刺激しないでよ…厭らしいなぁ…。なら、一回だけ…ね?」

ユミル「やっあ、も…ギンギンの奴が、あっ…言うなよばか…んん、一回だけ…んぁっベルトルさぁん…」

ベルトルト「は…可愛い声、もっと聞かせて…ユミル」

劣情を帯びた声で自分の名前を呼ばれたベルトルトは…二つの問題点をわかっていながら考える事をやめた。

いや、正確には…
一つは明日になれば解決すると言う理由から。
もう一つは…他の判断に任せる事にしたからだ。

どうせ明日のユミルは照れ隠しと恥ずかしさで、ろくに話すらしてくれないだろう。

ならば今、存分に離れていた期間を埋めるように彼女を堪能するとしよう。


ユミル「んぅ…っふ、ぅ…んっ」

ベルトルト「…く…、…ぅ」

薄暗く視界が悪い夜とはいえ、野外で一糸纏わぬ姿で動く影。

ベルトルトは木にもたれるように座り、ユミルはその男の足の間に割って入り…彼の勃起したモノを自分の胸に挟み擦り上げる。

挟む…とは言ったものの、彼女の膨らみは元々慎ましやかな物だった。
故に、浅い谷間を自分の手で胸を寄せ上げる事で深さを作り…男の肉棒を無理に挟もうとした。

結果。どちらかと言えば、本当は男のソレに胸を押し付け擦り寄っている方が正しい言い方かも知れない。


それでもベルトルトは満足だった。
与えられる快感は正直に言えば、口での奉仕の方が大きい。
だが懸命に奉仕する姿が余りにもいじらしく、されど纏う色香は濃厚で…

ベルトルト「ふふ、…凄くえっちだね。ユミル…」

視界的な刺激が堪らない。
素直な感想を言えば、情欲に潤んだ瞳が何かを訴えるように見上げて来た。

それのみならば、厭らしさよりも愛らしさの方が上回るのだが…
すぐ下にある胸の谷間から己の亀頭が先走りを零しながら出入りし、それを彼女が真っ赤な舌を出して舐める。

ベルトルト「さっきあれだけ虐めてあげたのに…まだ足りないの?」


更に、ユミルは奉仕しながらも寄せた胸の頂にある…唾液がたっぷりと塗られ、ぷっくりと膨れ上がった乳首を自らの指で摘み慰めているのだ。

ベルトルトの唇の端は自然とつり上がり、舌がそれを舐める。
快楽に溺れる様は過去何度も見て来たが…これほどまでに、情欲に忠実とまでに従う彼女は始めてだった。

恐らく、彼女はこれを自分の都合の良い夢だと思い込んでいるからだろう。

つまり、これが素のユミルなのだ。

本当ならば今日は彼女を抱く気は無かった。
教官に伝えた通り、清く誠実に彼女を愛そうと誓ったのだ。

それが、彼女が一番に望む事だと思ったからだ。
だが…

ユミル「…は、足りない…もっと、ぐちゃぐちゃにしてくれよぉ…」


背中にゾクゾクと何かが走る。
ユミルはこれ程までに乱れ、ベルトルトを求めている、欲しているのだ。
その事実が酷く愛おしい。

ベルトルト「はぁ…ユミル、良いの?君は優しくして欲しいんじゃないの?」

自分だってユミルが欲しいのだ。
許される事ならば、今すぐにでも彼女を狂う様に悦ばせて、互いの性器がぐずぐずになり、溶け合う錯覚に陥る程に繋がりたい。

だが、ベルトルトは2ヶ月前のユミルを知っている。

どんなに欲望に任せて悦ばせようとしても、全く無意味だった。
寧ろ逆に彼女を大いに傷付けた。

その結果が…


ベルトルトは過去の自分を思い出しそうになるが、何とか振り払うように頭を切り換える。

兎に角…
もう、自分は彼女を失いたくない。
彼女を傷付ける様な真似は一切したくないのだ。

ユミルは奉仕を止めて、身を起こし…
自分をじっ、と見上げて来る。

僅か十秒にも満たない時間。
ベルトルトは内心怯えて、額に情事の興奮から出る汗とは違う汗を滲ませる。


そうして、




ユミル「ばか、変な我慢するなよ。おいで…いや」


―――――きて、ベルトルさん。


ベルトルトは確信した。
自分は一生かかっても、到底彼女には敵わない。

先程まで自分の性器を舐めていた事など関係なしに…

ベルトルトはユミルの唇を奪い、涙を零す姿など見られない様に激しい愛撫を開始した。

そして、今回は以上だ。

急拵えで書いたから粗があるな…。
まぁ、許してくれ。

ではな。

今日はこれから投稿。

感想をくれたお前達、感謝だ。
そして待っている奴がいたら、待たせてスマナイ。

ハロウィンの楽しい雰囲気の中、全く関係のない過糖エロを晒すテロを開始する。

空気読め?変態には無理なんだ、諦めろ。

では、いこうか。


ベルトルト「…ユミル、気持ち良い…?」

ユミル「あっべる、とるさぁん…!いいっ…あんっきもちぃよぉ…っ」

鍛錬の末に皮は硬く、一本一本が太い無骨な指がユミルの熱い膣内を広げるようにかき混ぜる。
その度にグチュグチュと淫猥な音が二人の鼓膜に届き、互いの熱をより高めて行く。

ベルトルト「もうなか、熱くてとろとろ…それにえっちな汁が手首まで…」

感嘆とも言えるベルトルトの呟き通り、彼の手はもはや愛液でべっとりと濡れ…
その内の一筋は手の窪みに沿って流れ、手首を過ぎた今も尚重力の赴くままに進む。


ユミル「んぁっ…は、言うなぁ…あっ!恥ずかし…っやぅ…!」

ベルトルトは散々舐めまわしたユミルの乳首を、まだ足りないとばかりに執拗に吸い付きながら手は休む事なく彼女の中を自分好みに蹂躙する。

どうやら心を入れ替えても、彼がおっぱい星人であることには変わりないらしい。
反対の手は言わずもがな…胸を揉んでいる。

ベルトルト「…でも、ユミルの中キツキツだ…」

彼はそんなおっぱいの民、ベルトルトだが…
2ヶ月ぶりの彼女の膣内の変化に胸を踊らせた。

何故ならば…彼女の膣内が明らかに狭くなっているのだ。


これはつまり、
ユミルはアルミンと身体を繋げていなかったという意味だ。

あれだけ彼女達は近くに居ながら…ベルトルトとは関わらずに平穏な毎日を送っていながら…

ユミルとアルミンの関係は、全く進んでいなかった。

ユミル「あっ…く、あんっ…は、べるとるさぁん…っふぁ、ん!」

ユミルが目を瞑りながら己の全てを自分に任せ、悩ましげな声で何度も呼ぶ。
ベルトルトは改めて、彼女の愛情の深さを知った。

あれだけの事をやったのに、そばに自分よりも誠実で彼女を大切にしてくれる存在がいたのに。

ユミルは最初からベルトルト以外を選ぶ気がなかったのだ。


ベルトルトは性欲とは別の熱により、胸が熱くなるのを感じた。
そうしてヌプン…と愛液滴る指を引き抜く。

ユミルは突如愛撫が止まった事により、乱れたままの息を吐きながら目を開ける。

ユミル「ふぁ…ベルトルさん…?」

ベルトルト「…なぁに?」

膣内がもっと刺激が欲しいと疼き、自然と収縮を繰り返す。
されど勿論そんな動きで満足など出来る筈もなく…ユミルは自然と腰をくねらせ脚を擦り合わせる。

そんな彼女を、ベルトルトは指に付いた愛液を見せ付けるように舐める。


ユミル「っ…焦らさないでくれよぉ…」

ベルトルト「ん…?なら、もう一回指入れる?」

舐め終えた指を再度彼女の股に滑り込ませ、入り口付近とその上に実る淫核を三本の指の腹で撫でる。

ユミル「んっ…ふ、…ぁ、ちが、うぅ…っ」

それだけでも彼女は小さく身じろぎするが、首は横に振られ…
ユミルの視線はベルトルトの顔、そして夜空を仰ぐ程に勃起した陰茎をチラチラ交互に移る。

ベルトルトはクスリと笑う。

ベルトルト「違うの?なら、何が欲しい?」

ユミルの求めている物はわかっている、だが彼は彼女の口からその言葉が出るのを待っている。


ユミル「ん、…この猫被り野郎…アンタ、はぅ…っあっ本当は、意地悪いだろ…」

ベルトルト「…否定は出来ないけど、今は隠してないよ?」

ユミル「にゃっぁん!…んぅ、性格、わりぃ…っあっふ、んん」

ベルトルト「でも、好きなんでしょ?」

ユミル「…あっ、ん、ばか…っ」

自分でも我が儘だと理解しつつ、それでも優しい笑みを浮かべ両手を広げる彼女に甘えてしまう。

誘われるがままその腕の中へ入ると、ユミルの腕は自分の首へと回され更に引き寄せられる。


何故か、互いに目を開けたまま舌が絡まる。

情欲に溺れた瞳、されど、暖かな瞳。
自分は幸せである。

互いに種類は違えど数々の瞳を見て来た。
中には見ているだけで吐き気がする様な物も数多く存在する。
見ているだけで死にたくなる様な物も存在する。

そんな汚く暗い物を見て来たからこそ、この瞳の暖かさがわかる。
それが他の誰でもなく、自分だけに向けられる…それが幸せと呼ばずして、何を幸せと呼ぶのだろう。

引き込まれる、引きずり込まれる。

脳の一部が欠落したのか、と疑問に思う位に相手の事しか考えられなくなる。
それ以外がどうでも良くなってしまう。



…それで、良いのだ。それが正しいのだ。
そう、思ってしまう。

恋とは何と厄介な代物か。

所詮は繁殖する為の、より優れた子孫を残す為に生まれた感情の筈。
全ては種の為の筈。

さりとて、何と矛盾した感情だろうか。

種の為である筈が…個を優先し、種を軽んじる感情。

恋に溺れ、過ちを犯す者は愚かだ。
そう思っていた筈が、今はどうだ?
その者達の気持ちが良くわかる。

一時の感情…そんな言葉で片付けられない。
片付けたくない、強く…掛け替えのない感情。

甘く、苦しく、重い…麻薬の様な感情。


繋がる唾液の糸ですら、愛おしく思える…そんな感情。

それに身も、心も、理性の箍すら焦がして行く。
一つの感情で全てを支配される。

ベルトルトはユミルに伝えなければいけない件が一つあった。
それはユミルにとって重要である件だ、恐らく彼女は明日伝えなかった自分を責めるだろう。

ユミル「はぁ…べるとるさん…も、我慢出来ねぇよぉ…っ」

だが、仕方がない。
これも彼女への愛故の行動だ。

至極愚かしいが、恐らく恋をした者ならば一度はそんな行動に出てしまうであろう。

明日、謝れば良い。
何より、この行動が齎す結果を想像するだけで…また甘く脳が痺れる。


ユミル「アンタが、欲しいんだ…挿れてくれよぉ…っ」

ユミルには悪いが、ベルトルトにとってはこの痺れの方が重要なのだ。
大丈夫、償いはいくらでもしよう。

ベルトルトはそう考えて、行為だけに集中する事にした。

ベルトルト「僕の指じゃ駄目なの?気持ち良いから好きだよね…ぐちゅぐちゅかき回されるの」

ユミル「好きだけど…っもっと、欲しいのがあるんだよぉ…挿れて…っ一緒に気持ち良くなりたい…」


ベルトルトはユミルの表情にゴクリと唾を飲み込んだ。
そうして、彼女の欲しがっている一物を秘部にゆっくりと擦り付ける。

ユミル「あっ…んぅ…ふ、」

彼女の秘部の入り口は上下する度に物欲しげにヒクつき、溢れる涎は硬くなったモノへぬられる。

ベルトルト「欲しいのは…これ?」

ユミル「は…それっ、早くぅ…っ」

彼女は待ち切れずに、ベルトルトの腰に細くしなやかな脚を絡めて引き寄せる。
本当に、積極的である。


ベルトルト「ふふ…ユミルはやらしいね…そんなにチンポが好きなの?」

ユミル「ん、好きぃ…っ太くて、長いのっ…なぁ!早く挿れて…っ突いてぇッ!」

ベルトルト「あぁ…何てえっちなユミル…太くて長かったら誰のでも良いんじゃない?」

そう言いながらも、亀頭を濡れそぼった陰部にあてがいゆっくりと挿入する。

ユミル「あふぅっ…あぁ…っベルトルさんのが良い…っ!他の奴じゃ、嫌だぁ…っ」

ベルトルト「ん…っそんな締め付けないでくれ…出ちゃうよ?」

ユミル「はぁ…っん、だってぇ…っ!きもちぃ…っ!はぁんっ!」


ベルトルト「駄目だよ、煽らないで…?僕も気持ち良いから、ユミルの奥に沢山出しちゃう…」

ベルトルトは根元まで埋めると、ユミルの子宮の入り口を広げるように亀頭を押し込み腰を回す。

ユミル「ひぃん…っ!あ、は…、深すぎるぅう…っ!ぅあ…っいいっ!ビュクビュク出してぇ…っ!」

ベルトルト「はぁ…っ何ておねだりするの?そんなに精液が好き?」

ユミル「は、好きぃ…っベルトルさんのっ熱いせーえき大好きぃ…っ!出してぇ…」

ベルトルト「えっちな僕のユミル…可愛いよ…赤ちゃんできても良い?」


ユミル「あっ…ぅ、あかちゃ…っべるとるひゃん、の、…あっ!にゃっああん!」

ベルトルト「そうだよ?僕とユミルの赤ちゃん…そしたら、クリスタ達とはお別れだよ?良いの?」

ベルトルトはなるべく平静を装って告げる。
彼自身はそれでも良かった、ユミルと共に生きられるのならば何処でも良かった。

だが、ユミルはどうだろうか。
自分の事を好きだとは言ってくれたが…プロポーズの明確な返事は貰っていない。
本当に覚悟があるのだろうか。

とか、思った時期がベルトルトにもありました。


ユミル「ああんっ!良いっ赤ちゃんできても良いのぉ…っ!べるとるひゃんと一緒なら、はひっいいのぉ…っ!早くきてぇ…っ!」

ベルトルト「ユミル…っ!」

だが、そこはユミル様。そんな事はとっくに覚悟が出来ています。
喘ぎながらも、慈愛に満ちた笑顔で急かすように彼を抱き締めて膣壁を収縮させる。

ベルトルトはおあずけを食らった分を取り返すべく、打ち付け合う互いの肌が赤くなる程に激しく、速く腰のピストンを開始した。

ユミル「ひゃぅう…っ!あああっ!激しっだめぇ…っ!きもちっ!あんっよすぎりゅうぅ…っ!!」

ベルトルト「ああっ…いいっ締まる!堪らないよっ!ユミル…っ!」

ユミル「あぁんっ!べるとるひゃ、きもちぃ?っあんっあっあっ!」

ベルトルト「ふ…くっ気持ちイイよ…っ!久し振りのユミルの中…、凄く気持ちイイ!ぅあっ」


ユミル「んんっ…べるとるさんもっえっちな顔してるぅ…あっ!かわいいっあん!んぁっ」

ベルトルト「かわいい…ふっ…褒め言葉なんだろうけど、何か微妙だ、なぁ…っ!くぅ…っ!」

ユミル「にゃああんッ!らめっそこ、突くなよぉ…っあっあっ!イッ…く、イっちゃぅう…っ!!」

ベルトルト「はっ…はっ…良いよ?何回でもイって…ふぅっ!ほらっ!」

ユミル「やぁああっ!!らめらめぇえっあっあっ!ひぅ…っううんんん!!」

ベルトルト「ぐ、う…っ!ぅあぁ…っ!!」

愛液と先走りが混ざった汁が結合部で泡立ち、敷物がそれと身体全体から滲む汗でべたべたになった頃。

ユミルは身体を痙攣した時よりも凄まじく震え、跳ね上がりながら絶頂を味わう。
ベルトルトもその時の締め付けにより、予告通りユミルの子宮内へ大量の精液を注ぐ。



荒い息を吐きながら、ベルトルトは安全日で良かったと思う。

彼はユミルと離れている間にも、無意識に彼女の行動を把握していた。
トイレに行く回数から排卵日まで分析している辺り…ベルトルトの彼女への執着心が見て取れる。

ベルトルトは子供ができる事は問題ではないが…まだ早いと思うのも事実だった。

本当に、今日で良かった。

まだ射精しても衰える事のない己の陰茎を、またゆるりと出し入れすると…結合部からごぷっと粘り気が強い白濁が溢れる。


ユミル「あ…あぁ、は…ひんっ…熱い…」

ベルトルト「ふふ…ビクビクしながら、凄く気持ち良さそうな顔してる…」

ユミル「はぅ…っべるとるさぁん…っ熱いの、きもちぃよぉ…っ」

ベルトルト「うん…そうだね。なら、もっと出してあげる…っ!」

ユミル「~っ!!あぁあっ!ひぃっあっあっ!らめぇえ…っ!べるとるひゃん…んぁあっ!!」

イった直後のユミルの身体は面白い程に敏感で…中もその時と同様に締め付け、ベルトルトは腰を振りながら汗を流して笑う。


一回だけ…とか、最初から無理だったんだ。

ベルトルト「ユミル…っユミル…っ!はっ…はっ…」

ユミル「んんっ、ひ、やぁああっ!べるとるひゃあっあん!あっあっ!」

二人は2ヶ月の歳月を埋め、更に積み上げるように互いを求めて交わる。

その姿はさながら発情期の獣のようだったが…彼等にとっては、これが純粋な気持ち故の姿なのだ。



そもそも、人も世界に存在する動物の一種なのだから…当然と言えば、当然だろう?

さりとて、彼等は襲い来る快楽に飲み込まれ意識を朦朧とさせながら…
最後の絶頂時に意識を失う前、確かに互いに聞いた。言った、伝えた。


愛している…、と。

今回はこれで以上だ。

世の中の過糖文を多く生み出す書き手に尊敬の念を抱かずにはいられない。

何これ、過糖エロとかめっちゃムズい。
元々自分は猟奇ホラー専門の脳味噌腐った奴だからなぁ…難産だった。

ではな。

久々に自分の妄想文を晒す。
やれ晒す。それ晒す。

保守してくれた奴感謝だ。

まだ待ってくれていた奴…舞っている奴がいたらすまない。
そして、有り難う。

バレを警戒している訳ではない。
単純にスランプに陥っていた。

だが、こっそり覗いていたベルユミ書きが…
ベルユミ書きにエール的な物を送っていたのを見たら、やっと書けた!

此処見てるかはわからんが…密にあのベルユミ同士に感謝を捧げる。


つーわけで、いこうか。


ベルトルト「ユミル…」

ユミル「私に近付くな」

ベルトルト「そんな事言わないでくれ。僕には、どうしても…言い出せなかったんだ…」

ユミル「どうしても…?嘘言うな、アンタは正真正銘の馬鹿じゃねぇよ。どんな結果を招くか…なんて、わかってたんだろ?」

ベルトルト「…それ、は」

ユミル「はっ…やっぱりな。もう良いよ」

ベルトルト「っ、ユミル!待って!」

ユミル「付いて来るなっ!」

ベルトルト「嫌だ…っ!僕は…僕はもう、二度と君を離さないって…そう、決めたんだ!」

ユミル「はは…例え私が拒否しても…ってか?ふざけるなよ!」


ベルトルト「ユミル…」

ユミル「もう、…嫌だ。ベルトルさんなんて嫌いだ…」

ベルトルト「ごめん、…ユミル。言い出せなくて…隠して、本当にごめん」

ユミル「ベルトルさん…」

ベルトルト「ユミル…」

ベルトルトはユミルの震える肩を抱き締め、涙が伝う頬に手を添えると…彼女の赤い唇へと自分のそれを近づけて…






ユミル「アンタやっぱ、全然反省してねぇえええええ!」

バッチーン!!

ユミルから全力のビンタを左頬に喰らった。


ベルトルト「いたた…」

ライナー「おーおー、綺麗に手形が付いてやがるな。まっ自業自得だ」

ベルトルト「うん、これもユミルの愛の証だよね。…恥ずかしがるユミル可愛かったなぁ…」

ライナー「」

ベルトルト「あぁ、思い出しただけでゾクゾクする…癖になりそう」

コニー「…なぁ、ベルトルトの発言が何か怖く思えるのは俺が馬鹿だからじゃないよな」

ジャン「安心しろよ。俺もだ」

ベルトルト「えぇー…そんな事ないでしょ。ねぇ、マルコ?」

マルコ「ぼ、僕からは何とも言えないなぁ…」

ベルトルト「えぇー…だって君達」


昨日の夜、覗いてたんでしょ?
僕とユミルが愛し合ってる所。


ベルトルトのその発言により、食堂内が静まり返った。

ベルトルト「皆物好きが多いね…そんなに見たかったの?」

当の本人は、クスクスと愉快そうに…満足そうに笑っている。

ベルトルト「結構な数がいたよね?僕が教えてないのに、ユミルが知ってたって事は…女子もいたのかな?」

ベルトルト「まぁ…勝手に覗きたいなら覗いても良いけど、手を出さないでね?」

ベルトルト「ユミルはもう僕のだ。僕だけのモノなんだ」

ベルトルト「男でも、女でも、取ろうなんて考えちゃ駄目だよ?」

ベルトルト「絶対に、許さないから」

ベルトルト「彼女は、僕のなんだ」


ベルトルト「いつまでむくれてるの?」

ベルトルトは昨日と同じ場所にユミルを見つけた。
彼が声をかけると、仰向けに寝転がっていた彼女は彼に背を向けるように寝返りを打つ。

ベルトルトは少し肩を竦めると、ユミルの横に寝転がり…彼女を後ろから抱き締めた。

ユミル「近付くなって言っただろ。まだ腹の虫が収まらねー」


そう言いながらも決して逃げたり手を払いのけようとはしないユミルに、ベルトルトはつい頬がにやけてしまい…
吹き出さないように、彼女の髪に数回キスを落とす。

ベルトルト「恥ずかしがり屋さん、そんな君も可愛いけど…こっちを向いて欲しいな」

ユミル「うっせー。私はあんたみたいに無神経じゃないんだ、あんな姿を見られて…どんな顔して訓練所にいれば良いんだ。くそ…っ」

ベルトルト「あんなの案外平気な顔してたら何も言われない物だよ?寧ろ見せつけた方が色々詮索されなくて済むし…」

ベルトルト「変な虫も寄って来ない。更に君のあんな可愛い姿見たら…もう、君をオトコオンナだなんて馬鹿にする奴も居なくなる」

ベルトルト「一石二鳥どころか、落ちた鳥の下敷きになった兎まで手に入った感じだね。考え方を変えれば良い事尽くめだよ」


むくれる君も見れた事だし、ベルトルトはそう付け加えて彼女のうなじに唇を寄せる。

ユミル「はっ…あんた、本当に良い性格してるな。羨ましいぜ」

ベルトルト「ならユミルも僕みたいに染まれば良い、価値観が似た方が諍いは起こらずに済む場合が多いよ」

ユミル「…それは結婚してからの話か?」

ベルトルト「そう、子供が出来たら特にね。両親の喧嘩なんて見せたら子供が可哀想だよ」

ユミル「…ま、それは同意見だな。だけどなフーバー君?それを気にするならちゃんと世間体も気にしろよ」

ベルトルト「えぇー…面倒臭いなぁ…」

ユミル「殴るぞ。親が恥知らずの変態だって周りから言われるのも可哀想だろ馬鹿」

ベルトルト「そんなの言うのは相手が居なくて、僻んだ奴じゃない?」

ユミル「さぁな…でも昨日の一件で口には出さなくても思った奴は大勢いただろうよ」


ベルトルト「ごめんね…ユミル」

ベルトルトはユミルの髪に頬を寄せながら、ポツリと呟くように言った。

ユミル「…ん~、よしよし」

彼の声が先程とは違い、弱々しい事から…ユミルは小さく溜め息をした後。
後ろに手をやり、わしゃわしゃとベルトルトの頭を撫でてやった。

ユミルは思った。やはり自分はこの男に対して甘過ぎる…と。

ベルトルト「僕さぁ…性格最悪でしょ?」

ユミル「あぁ、最悪だな」

ベルトルト「…即答は少し傷付くよ」

ユミル「此処は甘やかしては駄目だと思ってな。あんたは甘過ぎると調子に乗るから」

ベルトルト「…く、否定出来ない」

ユミル「まっ…それでも好きだけどな」

ベルトルト「っ…ユミル、…ユミルぅ…」

ユミル「頭ぐりぐりすんな、いてぇよ」


ベルトルト「僕も好き…大好き…」

ユミル「ん、よしよし。私も大好きだぞーコノヤロー」

ベルトルト「ふふ、何その言い方」

ユミル「照れ隠しだよ、馬鹿」

ベルトルト「ユミル…こっち、向いて?」

ユミル「だが断る」

ベルトルト「うん、キリッと言うの止めて。今シリアスな場面だよ?僕なけなしの勇気集めてるのに変な空気で拡散するの止めて。凄く嫌、物凄く嫌」

ユミル「お、おぅ…悪かった。だから後ろから威圧感出すなよ、それ苦手だ」

ベルトルト「じゃあ、こっち向いてキスしてくれたら許す。恥ずかしがってるのわかるけど…僕寂しいよ…」

ユミル「…ん、わかった」


ユミルは耳まで赤くなった状態で、ゆっくりと寝転がりを打って…その上気した顔をベルトルトへ向けた。

彼女の強気な性格を表す切れ長の瞳も、ベルトルトの前ではすっかり恥ずかしげに伏せがちになってしまう。

ベルトルト「ほら、早く…」

ユミル「ん…わかったから目瞑れよ」

ベルトルト「やだ。君が目を瞑ったらそうする」

ユミル「…楽しそうにしやがって…」

楽しいからね、そんな言葉を心の中だけで呟きながら…ベルトルトは近付いて来るユミルの表情を見ていた。

体を重ねるようになって一年近く経ったのに、ただのキスが恥ずかしいらしい。

ベルトルト(昨日はあんなに乱れていたのに…まぁ、だからからかうのが楽しいんだけど)


ユミル「…おい、もしかしてずっと目開けてたのか?」

ベルトルト「いや、閉じたよ?」

触れるだけのキスをしてすぐに離れてしまったユミルは、目を開けた時バッチリ視線が合ったのが気に食わないらしい。

ベルトルトはしらっと嘘を付いた。
彼女は疑いの眼差しを彼に突き刺したが…ベルトルトは気にする事無く。
今度は自分が目を瞑って、ユミルのもの言いたげな唇へ自分のそれを押し付けた。

ベルトルト「…ユミル、大好き」

ユミル「っ…何回言うんだ馬鹿」

ベルトルト「何回でも…今まで言わなかった分を言いたいんだ。ユミルも言って?」

ユミル「~…好き、です」

ベルトルト「ふふ、何で敬語?」

ユミル「何となく…」


ベルトルト「やだ、顔背けないで。照れた顔見せて」

ユミル「嫌だ、断る」

ベルトルト「嫌だ、断るのを断る」

ユミル「子供かあんたは」

ベルトルト「お願い、ユミル。君の照れた顔を見ると…安心するんだ」

ベルトルト「昨日覗かれてるのを言わなかったのも…見せつけて、誰も君に近付かないようにしたかったんだ…」

ユミル「………」

ベルトルト「僕は君を沢山傷付けたから…いつ愛想を尽かされるのか…そんな事を考えてしまう」

ベルトルト「いつ、君が僕とは違う奴に心変わりするか…心配でたまらないんだ」

ユミル「…ほー?それは逆に浮気しろって言ってるのか?」

ベルトルト「…そんな訳ないじゃないか」


ユミル「あんた、本当に馬鹿だろ。何で泣きそうな顔してんだよ」

ベルトルト「仕方ないだろ…ユミルがそんな事言うから」

ユミル「軽い冗談じゃねぇか」

ベルトルト「僕には軽くない」

ユミル「私には軽いな、そりゃあもう羽毛位に軽い」

ベルトルト「…意地悪言わないでよ」

ユミル「それは自分に言え、馬鹿」

ベルトルト「…酷い、ユミルが酷い…」

ユミル「酷くねぇよ、逆に今のは私に失礼な発言だってあんた自覚しろよ」


ベルトルト「何が失礼なのさ…」

ユミル「…とりあえず、ほれハンカチ。鼻かんだら殴るからな」

ベルトルト「…先に言われた」

ユミル「ベルトルさん根に持つからな。先に釘刺しておかないとな」

ベルトルト「…ありがと」

ユミル「ん、どーいたしまして」

ベルトルト「…で?何が失礼なのさ」

ユミル「何でちょっとむくれてんだ」

ベルトルト「…別に?…溜め息止めて、それ嫌いだ」


ユミル「あのな…あれを冗談と取るか、取らないかの人間の差。あんたわかんないのか?」

ベルトルト「……メンタルの弱さ?」

ユミル「まぁ…それも当たってはいるが、大きな要因は違う」

ユミル「自分が、するか、しないか。したか、しなかったか。その差だ」

ベルトルト「……」

ユミル「自分が全くしない、する気がない奴ってのはな。端っからそんな考え持たないんだよ。自分がしないから」

ユミル「人っつーのは案外馬鹿だからな、自分の常識が相手の常識にも当てはまる…なんて事を思ってる奴が大概だし」

ユミル「良い意味でも悪い意味でも、そうであって欲しいから信じて疑わない。疑いたくないのが心情ってものなんだよ」


ユミル「ベルトルさんは私に酷い事をした。正に最低な傲慢野郎の典型的な例だな」

ベルトルト「…否定、出来ない、ね」

ユミル「まぁ…今は反省してるから良い。気にするな…つっても気にするんだろうから、まずは聞け」

ベルトルト「……はい」

ユミル「自分が酷い事をしたからと言って、他人まで酷い事をするって決め付けんな馬鹿」

ユミル「もしアルミンの件については…とかふざけた事ぬかしたらボコボコにするからな」

ユミル「あれはベルトルさんが言って来たんだ。元凶が偉そうに私やアルミンを責めるなんて勘違いも甚だしい」

ベルトルト「っ…!ユミルは何でそうアルミンの肩を持つのさ!だから僕は信じられないんだろ!」

ユミル「逆ギレすんな。そんなのアルミンが誠実だったからに決まってるだろ。あんたが取らない責任をアルミンは取る気でいたんだ…それに感謝しても、嫉妬なんてしてんじゃねぇよ!」


ベルトルト「…~っほら、アルミンの方がやっぱり良いんじゃないか!僕より誠実で、責任感も強くて、嫉妬深くなくて、独占欲で…ドロドロじゃ、なくて…」

ユミル「……」

ベルトルト「…余裕も、あって…君を、よく、理解してる…」

ユミル「…確かにな。正直あんたよりアルミンの方が私の心を理解している」

ベルトルト「…っ!だったら…っ!」

ユミル「だけど、私はアルミンの誘いを断った」

ベルトルト「………それ、は」

ユミル「アルミンに悪いからっつーのもある。だけどな…」






ユミル「やっぱり、私にはあんたをそう簡単に忘れるなんて出来なかったんだよ」



.


そう、言って…ユミルは笑った。
その表情を、ベルトルトはよく知っていた。

自分が、大好きな…あの

『おいで、ベルトルさん』

全てを、包み込んでくれそうな優しい笑顔だった。

口では仕方ない、と言っていても…
少しも、負の感情が混ざっていない笑顔。

とても、暖かい笑顔。


ユミル「あのなぁ…誠実さや責任感なんて物は、投げ出さなきゃ自然と付いて来る物だ」

ユミル「嫉妬深い?独占欲でドロドロ?余裕がある?…そんなのはアルミンが、そこまで私を好いていなかったからだ。求めていなかったからだ」

ユミル「誰だって本気で誰かを求めれば、嫉妬や独占欲で悩まされるし。余裕だって無くなる。それが普通だ」

ユミル「私の事を理解してる?そんなのこれから理解すりゃあ良いじゃねぇか」

ユミル「本当に私を知りたい。分かり合いたいっつーなら、私を見れば良い」


ユミル「変な引け目や負い目を感じて、目を閉じて耳を塞いだら…わからないのは当たり前だろ馬鹿」

ユミル「そのくせ口では自分の願望だけを言って?勝手に私を過去のあんたと同じような奴にして?甘えるのも大概にしろ」

ユミル「本当に私が必要なら、大事なら、もっとちゃんと私を見ろ」

ユミル「…その上で、まだ私が信じられないなら…嫌って程にわからせてやる

ユミル「そんな事二度と言えない位にわからせてやる」


「私達は結婚するんだろう…?」

「家族になるんだろう?」

「自分で選んで…」

「自分で望んで…」

「自分で求めた…」

「そんな家族を、誰が見捨てたりするんだよ」

「あんたは…本当に、馬鹿だよ」


ベルトルト「…ユミルぅ…」

ユミル「あぁ~もう。泣くなよ、よしよし」

ベルトルト「ぅう…なんで、何で、…っユミルは、そんなに…イケメンなのさぁ…っ」

ユミル「おーそうだろ、そうだろ。惚れ直したか?」

ベルトルト「ひっ…く、惚れ直しました…べた惚れしました~…っ」

ユミル「そりゃあ良かった。私もあんたにべた惚れしてんだからな」


ベルトルト「ユミル…っユミルぅ…大好きだ。愛してる…っ!」

ユミル「おー…私も愛してる」


───未来の旦那様。

(そう言ったユミルは、悔しい位に格好良すぎて…どんな絶世の美女より綺麗で…)

(到底…愛してる。何て言葉だけじゃ足りない位だった)

(本当に、今更ながら思う…)

(僕は、これ以上とない)

(…幸せ者なんだ)

感想感謝だ。
お前達に喜んで貰えて何より。

新婚は書く気満々だ。
自分の中のベルトルトが裸エプロンユミルを猛烈に欲しているからな。

その前にしょーもないぎゃぐをこっそり晒す。

では、ほんの少しいくぞ。


キース「何と匿名で巨人の秘密と壁の外の世界について書かれた文がザックレー総司令に届いた」

エレン「よっしゃー!ナイス匿名!」ガッツポーズ

ウオオオオ人類万歳!

ライナー「(゜Д゜)」

アニ「(゜Д゜)」

ベルトルト「わー良かったーこれで勝つるー(棒読み)」

キース「更に行方不明だったイエーガーの父親が今朝発見された」

グリシャ「やほーエレン。父さん帰ったぞー」

エレン「とーさぁああああん!」ブワァッ




グリシャ「息子よぉぉおおお!立派になってぇぇえええ!」ガシッ

エレン「てっきり死んだかと思ったああああ!」ギュー

グリシャ「私も生きてるのか死んでるのかわからんんん!だが此処に!此処にいるぞぉぉおお!」ギュー

エレン「とぉぉさぁあああん!!」涙ダバダバ

ミカサ「おじさん…無事で良かった…っ」ポロポロ

グリシャ「」ハッ

エレン「」ハッ

ミカサ「?」

グリシャ・エレン「」オイデオイデ

ミカサ「…っ!うわぁあああん」ガバッ

グリシャ「ミカサも美人なってぇええ!二人が元気そうで父さん嬉しいぞぉおお!」涙ダバダバ

ミカサ「おじさぁあああん」涙ダバダバ

エレン「やっぱ家族は一緒にいた方が良いよなぁああああ!ぅわぁあああん」涙ダバダバ



アルミン「エレン、ミカサ…本当に良かったね…」ホロリ

グリシャ「」ハッ

エレン「」ハッ

ミカサ「」ハッ

アルミン「?」

3人「」オイデオイデ

アルミン「ぅ…っ僕も入って良いのかい?」

エレン「当たり前だろ!」

ミカサ「アルミンも大事な家族同然の存在」

グリシャ「一緒に再開を喜び合おうじゃないか」

アルミン「っ…!」ガバッ

4人「家族って素晴らしいぃぃぃいいい!」 涙ダバダバ



ベルトルト「だって…?美しい家族愛だね、ユミル。僕らも負けないように抱き合おう」

ユミル「感動の場面に水差すなよ馬鹿」

ベルトルト「むー、じゃあ良いよ。勝手に抱き締めるから」ギュー

ユミル「はいはい、本当に甘えただなベルトルさんは」ヨシヨシ

ベルトルト「僕らも早く結婚したいなぁ…」

ユミル「まずは卒業してからな」

ベルトルト「結婚式の費用貯めなきゃね」

ユミル「あと、生活費もな」

ベルトルト「むー夢が無いよ」

ユミル「ばぁか。現実はしわくちゃのジジババになるまで一緒にいるんだろ?色々と費用は必要なんだよ」

ベルトルト「…お嫁さんがしっかり者だと助かります。ふふ」スリスリ


ミーナ「あーにっ!」ガバッ

アニ「」ハッ

ミーナ「えへへー見てたら羨ましくなっちゃった。私達もぎゅーってしよう?」

アニ(…っミーナかわわわ)キュンッ

アニ「仕方ないね、今回だけだよ」ギュウ…

ミーナ「ふふ、アニ大好き~」スリスリ

アニ「…そう」

アニ(まぁ良いか、ミーナと一緒に生きられるし…ごめんなさい父さん。アニは壁内で幸せになります)スリスリ


ライナー「え?え?」

ライナー「ベルトルトは兎も角…あれ?」

ライナー「アニ…もしやミーナと?」

ライナー「使命は…俺は…どうすれば…」

クリスタ「ライナー…」

ライナー「」ハッ

クリスタ「何か良いね。ああいうの…」

ライナー「…あぁ、そうだな」

クリスタ「私達も、あんな家族になれると良いね?」ニコッ

ライナー(結婚した俺はクリスタの為に安定した職に付いて一軒家を買ってクリスタと住むんだ俺は兵士俺は兵士人を殺す任務なんてクソくらえだ)鼻血ダラー

こんな軽い感じでなんやかんやあって人類は生き延びた。

新婚とかの話はこれの続きになる。
結婚式はきっと六人でやるんだぜ。

ではな。

イラスト書いていた奴です
期待される程の物ではありませんが、とりあえずもう一度貼ってみますね
http://www.pict01.maho.jp/user/0004/807/330/201310/6_EKKREH6AHM.jpg
見えなかったらURL変えます

そして更新に歓喜!駆け足なハッピーエンドに胸の高まりが止まらない!
皆纏めて、幸せになれ!

久しぶりのvipだ…。
前回から間が空いたが…感想をくれたお前達感謝だ。
あと>>664遅くなってもう消えてしまったが…本当に可愛いベルユミだった。ありがとうな。

これからこっそり結婚式飛ばして新婚ギャグを晒す。


訓練所を卒業後。
巨人の脅威は無くなったもののまだ信じられない人間が多く、今度は人間同士のいざこざが盛んになって来た。

それは皮肉にも城に近ければ近いほどに過激で、憲兵団は首が回らない状態になった。

ベルトルトは好成績で訓練所を卒業したがその事を見越していたので、下町の治安維持を主な活動にする新たな兵団に入り二人でお金を持ち寄って家を買った。

ユミルも本当はベルトルトと同じ所へ入団しようとしていたが、旦那様の強い要望により家庭に入る。
彼女の仕事は一通り掃除を終えた後。
同じように家を買ったクリスタやミーナと共に昼間は内職をし、日が暮れる前に買い物を済ませて家へと帰り夕食の準備をしてベルトルトの帰りを待つのだ。

ベルトルト「ただいまー」

ユミル「おう、おかえり。風呂沸いてるぜ、先に入って来いよ」

ベルトルト「………」

ユミル「…っ!何だよ、静かに真後ろに立って見下ろすな!只でさえベルトルさんは背高くて威圧的な部分があるんだから驚くだろ?」

ベルトルト「…エプロン、してるね」

ユミル「?まぁ、夕食作ってる最中だからな」

ベルトルト「その下は?」

ユミル「はぁ?」

ベルトルト「なんで…なんで!何で裸エプロンじゃないの!?」

ユミル「」

ベルトルト「新婚さんと言えば、裸エプロンで旦那様を迎えるのが常識だろ!?」


ユミル「そんな常識はない」

ベルトルト「始めはきっと恥ずかしがって着れないんだろうなぁ…とか思って待ってたのに!もう限界だ裸エプロンユミルが見たい!」

ユミル「大丈夫か?仕事そんなに大変なのか?」

ベルトルト「別に疲れてこんな事言ってるんじゃないよ!これはプロポーズした時からの僕の夢だったんだからね!プンプン」

ユミル「プンプンとか口で言うな」

ベルトルト「だってライナーの所のクリスタも、アニの所のミーナも裸エプロンして待っててくれたらしいよ?」

ユミル「…マジか」

ベルトルト「マジで。僕も見栄張ってユミルは毎日裸エプロンだよ!って返しちゃったし」

ユミル「おいふざけんな変態。勝手に私まで変態にしてるんじゃねぇ」


ベルトルト「大丈夫だよ、クリスタやミーナもしてるんだし。それに裸エプロンは新婚の旦那様の夢だよ、ロマンだよ?」

ユミル「知るか黙れ。私は今夕食の準備とライナーをボコる計画を立てるのに忙しい」

ベルトルト「酷い!何でさ!何で旦那様の可愛いお願いを聞いてくれないのさ!」

ユミル「可愛くねぇよ、全く可愛くねぇよ。早く風呂入って来い」

ベルトルト「…わかった」スゴスゴ…

ユミル(…もう少しゴネると思ったが案外あっさり諦めたな)



─────

ユミル「」

ユミル「何だ、これ…」

ユミル「ふりっふりのピンクエプロン…」

ユミル「しかも用意してあった着替えがごっそり無くなってやがる…あの野郎!」ダダダッ


ユミル「おいこら変態!人が風呂入ってる間に何してやがる!」バンッ

ベルトルト「あ、ユミル上がったの?駄目だよバスタオル一枚じゃ風邪引くよ」

ユミル「こんな薄っぺらいエプロン一枚よりましだよこの野郎」

ベルトルト「大丈夫だよ、それを身に付けて僕に所に来ればすぐに熱くなっちゃうから」

ユミル「万年発情期め…」

ベルトルト「ささ早く~バスタオル一枚もそそるけど、今は裸エプロンの気分なんだっ」ワクワク

ユミル「だが断る」


ベルトルト「だが断るのを断る!」キリッ

ベルトルト「仕方ないなぁ…それじゃあ僕がユミルに着せてあげるよ、ふふ」ユラ…

ユミル「…っ!やめろ、股間膨らませてこっち来るな!」

ベルトルト「ユミルの恥ずかしがり屋さん。もうお互いの身体なんて知り尽くしてるじゃないか…」ジリジリ…

ユミル「それとこれとは話が違うんだよ馬鹿!」

ベルトルト「違わないさ、仲良し夫婦の愛の営みなんだから…あぁ想像しただけで興奮しちゃうよユミルの裸エプロン!可愛い!」

ユミル「止めろぉお!あんたの妄想で私を汚すな!そして近付くなっ!」

ベルトルト「むっちりお尻が丸見え裸エプロン…薄いからピンクの乳首が勃起したら…あぁあっエプロンの上からでも美味しそう!」

ユミル「何て事大声で言ってんだお前ぇええ!近所に聞こえるだろ!死ね!もうお前死んじまえ!」


ベルトルト「だが生きる!はぁ…はぁ…ユミル、もう我慢の限界だよ…ふふふ」ブルンッ

ユミル「ぅわぁああ!何で出したし!しまえ!そんな凶器さっさとしまえぇえ!」

ベルトルト「これは凶器じゃありません。ユミルをエロエロにする魔法のステッキです」

ユミル「ドヤ顔ムカつく! 」

ベルトルト「ビームも出るよ?見たい?」

ユミル「見たくねぇよ!それただの射精だろ!」

ベルトルト「大当たり~正解者のユミルにはこの魔法のステッキをプレゼント!」


ベルトルト「使用方法は簡単。まず裸エプロンになる、次に僕に食べられる終わり」

ユミル「わ~とっても簡単で素敵っ早速試してみなくっちゃ!何て言うと思うか?病院行くか?」

ベルトルト「ユミルにお注射をするのは僕の役目だよ?お医者さんプレイがしたいなら言ってくれればナース服を…」

ユミル「だからちげぇよ…おい、何更にデッカくしてんだ」

ベルトルト「ナースユミルも良い!明日から 裸エプロンと交互で着よう!」

ユミル「もう駄目だコイツ…」

ベルトルト「ゆぅ~みるぅ~(ルパン風に)」

ユミル「ぅわわっ来るな来るな!」ゲシッ

ベルトルト「ふぐっ!?」チーン!!

ユミル「あ、わりぃ…」


ベルトルト「ユミルの馬鹿ユミルのケチユミルのいけずユミルの意地悪ユミルの…うぅ…」シクシクシク…

ユミル「ご、ごめんって私が悪かったよ。だから布団被って丸くなるなよ」

ベルトルト「もう良いよ、おやすみなさい」

ユミル「あ…、おや、すみ…」シュン…


────次の日。

ベルトルト(くそ~…ライナーめ!今日はメイド姿でお出迎え予定とか…羨ましいっ妬ましい!)

ベルトルト(どさくさ紛れにチン蹴りしたけど…はぁ何かまだもやもやする…)

ベルトルト(きっと今日のユミルは会話すらしてくれないだろうし…)

ベルトルト(朝いじけてユミルが起きる前に出て来ちゃったもんなぁ…きっと怒ってる)

ベルトルト「」ガチャ…ソロリ…

ベルトルト(台所から物音がする。夕食は作ってくれているみたい…)

ベルトルト(少し中を覗いて様子を…)

ベルトルト「!?」


ユミル「」ぷりんっ

ベルトルト(ゆ、ユミルの小ぶりだけどむっちりした桃尻が…っ!?)

ベルトルト(僕の送ったピンクのふりふりエプロン…着てくれてる)ドキドキ

ベルトルト(あー背中も綺麗だ…後ろからしゃぶりつきたい舐めまわしたい)ムラッ

ベルトルト(でも今は気温そんな高くないからきっと寒いだろうな、あんな格好のまま夕食作ってる…)

ベルトルト(やっぱり昨日僕が言ったからだよね…?怒るどころか気にしてくれてたんだ…)ジーン…

ベルトルト(気付かれないように近付いて…)ソロソロ…

ベルトルト「ただいま、ユミル…」ギュウ…

ユミル「ぅわっ…びっくりした!何だよ、もっと堂々と入って来いよ」ドキドキッ


ベルトルト「裸エプロン…してくれたんだ」

ユミル「ま、まぁ…拗ねられても鬱陶しいだけだしな」プイッ

ベルトルト(顔背けても耳まで赤く染まってるから恥ずかしがってるのわかるよ…)クスッ

ベルトルト「凄く可愛くて…えっちだよ。僕のお嫁さん」サワ…

ユミル「ぁ…っやだ、まだ作ってるの、にぃ…っ」ピクンッ

ベルトルト「ふふ、ユミルのお尻小さいのに柔らかくて適度に弾力もあって…凄く触り心地良いよ…」モミモミ…

ユミル「ふぅ…っだめって言ってるのに…っ」

ベルトルト「あと煮るだけでしょ?なら…先に、ユミルを味見させて?」ほっぺチュッ

ユミル「…一回、だけだからな?」

ベルトルト「うん、頂きます」



※あっはん、うっふ~ん中※



勿論その後は一回で終わる筈もなく新婚夫婦は甘く熱い夜を過ごし、ベルトルトは朝から昨日の夕食に出される予定だった物をスッキリした顔でモリモリ食べて元気に仕事に行きました。

ユミルはきっちりと洗い物が終わった後、ユミルは腰の痛さからベッドに横になりながらこう思った。

ユミル(裸エプロンは二度としねぇ…)

そう思いつつ、またベルトルトが駄々をこねるとユミルはまた着るのであろう。

何だかんだでラブラブな二人であった。



【番外編~裸エプロン~】


ユミル「♪~」

ベルトルト「ユミル」

ユミル「…ん?」

ベルトルト「それ、子守歌?」

ユミル「あぁ、そうだ」

ベルトルト「聞いたことない歌だけど…良いね僕好きかも」

ユミル「ならあんたも寝ちまえよ」

ベルトルト「やだ、もう少し聞いてる」

ユミル「そうか、…♪~」


ユミルが歌う聞いた事のない歌。
それでも無性に懐かしくて、優しくて…泣きそうになる。

ユミル、君はわかっているのかな?
僕にとってこの光景は、泣きそうな位に幸せだって事を。

多分、君はそんな事言ったら馬鹿だと言うのだろう。
まだまだ此から、沢山嬉しい出来事があるんだ…と。
その度に泣いていたら、この子が困るだろ…と。

そう言って、君は幸せそうに笑うに違いない。

大きなお腹を愛おしそうに撫でる君。

君の優しい瞳が僕以外に注がれるのは少し妬いてしまうけど…。
その子は僕とユミルのとても大事な結晶だからね。
妬いてしまうけど、その事すら嬉しく思うよ。

きっとその子は幸せだ。
だって、こんなにも臨まれて産まれてくるんだから。

きっと、その子は優しい子に育つだろうね。
君がありったけの愛情を注ぐのだから。
人に愛され、愛する喜びを知る子に育つよ。

…まだ性別はわからない。
名前もまだ決まっていない子。

その子の名前を呼べないのが、凄く残念だ。
でも、考えていない訳じゃないよ?
勘違いして悲しまないでね、僕らの赤ちゃん。

ただ、候補が多過ぎて決められないんだ。


ユミル「…何だよ、ずーっと見てると何かムズムズするだろ?」

ベルトルト「ん、ごめんね?ただ…幸せだなぁ~って」

ユミル「ふふ、ベルトルさん馬鹿だろ」オイデオイデ

ベルトルト「?何だい?」

ユミル「ほら、どうせ暇なんだろ?だったら撫でろよ。きっと喜ぶぜ」

ベルトルト「声なら兎も角、撫でられるのってわかるのかなぁ?」ナデナデ…

ユミル「さぁな?でも、撫でてるとこうして至近距離で話をするだろ?そばにいるぞって…伝わるじゃねぇか」フワッ

ベルトルト「…うん、そうだね」ナデナデ…


ユミル「ちび~今情けない声出してんのが父さんだぞ~」

ベルトルト「止めてよ、この子が僕を泣き虫だって思ったらどうするの?」

ユミル「実際そうじゃねぇか」クスクス

ベルトルト「もう…酷いよね、僕お母さんに尻にしかれちゃってるよ。君はきっと僕の味方をしてくれるよね…?」ナデナデ…

ユミル「ばーか。勿論私だよなー?」ナデナデ…

ベルトルト「ふふ、きっと困ってるよ?」

ユミル「だな。本当は私はベルトルさんの、ベルトルさんは私の味方でもあるけど…まだちびにはわからないよな」ナデナデ…

ベルトルト「でも、仲が良いのは伝わってると思うよ…?」ナデナデ…

ユミル「早く、会いたいな…」

ベルトルト「うん…」

【番外編~まだ見ぬ愛しい家族~】


最近アニは疲れていた。

壁を破壊する役目を背負い、訓練兵として過ごす内に一人の少女と恋に落ち…日陰で健気に美しい百合の花を育てたのだ。

そしてライナー、ベルトルト…
二人の幼なじみと共にトリプル結婚式を挙げる事で周囲に愛しい少女…ミーナとの関係が明るみに出る事となる。

勿論二人の関係を揶揄する人間も決して少なくは無かったが…、幼なじみ二人は勿論。
その幼なじみと結婚したクリスタとユミルの支えにより、彼女達は肩身が狭い思いをしながも…幸せに暮らしている。

だが…アニは疲れていた。

今日も仕事を終えて、二人で買ったマイホームへ帰って来たアニ。

アニ「ただいま…」ガチャ…

ミーナ「あっおかえりなさーい!」パタパタ…

ぷりんっ


アニ「ミーナ…」ハァー…

ミーナ「え?どうしたの?何かあった?」コテン

アニ「…何で裸エプロンなの?」

そう、その原因は他でもない。
最愛の少女、ミーナであった。

ミーナ「えへへ、だって似合うって言ってくれたし…。それにアニが最近仕事で疲れてるから、これを見て元気になって欲しくて…」ニコニコッ

アニ「」キュンッ

ミーナ「どう?元気出た?」コテン

アニ「…出た(その笑顔のお陰で)」ギュウ…

ミーナ「えへへ、良かった~。アニ大好きっ」ギュウ~スリスリ…

アニ「私も…」スリスリ…

ミーナ「さっご飯出来てるよ!食べて一緒にお風呂入ろう?」

アニ「…あぁ」


パタパタと自分の前を歩くミーナ。
ぷりんっとした桃尻を恥ずかしげもなく晒す彼女に…アニは静かに溜め息を漏らした。

アニ(正直、裸エプロンには余り興味ないんだけど…)

そう思いつつも、子犬のように目を輝かせてどう?と聞いてくる姿は愛らしく…つい肯定してしまうのだ。

別に嫌って訳でも無いし、夜にはそれなりに盛り上がったりもするので…本当は全く興味がない訳ではないのだが…。

アニ(ミーナは警戒心が無さ過ぎる…)

自分だけに見せるのなら問題ない。
だがしかし、今日の出迎えでもわかった。
ミーナはただ玄関のドアが開く音に反応して、出迎えるのだ。

一応アニはただいまと言ったが、それはとても小さな声で目の前にいなければ到底聞こえない声だった。

アニ(これは本当に何とかしないと…)


アニ「と、言う訳なんだけど…」

ライナー「」

ベルトルト「」ギリギリ…

アニ「どうすれば良い?このままだと可愛い私のミーナが野蛮なゲスに襲われるかも知れない」

アニ「只でさえ、ミーナの溢れんばかりの愛らしさに普段からハラハラしてたのに…これじゃあ心配で家を空けれない」

ライナー「」

ベルトルト「ふ、ふーん…そうなんだー…全然大丈夫じゃない?うちだってユミルは毎日裸エプロンだしー?」ギリギリ…

アニ(絶対嘘だね…)

ライナー(羨ましいのか…)

アニ「(話合わせとこうか…)でも何だかんだ言ってもユミルは強いじゃないか」

ライナー「そうだな、暴漢に襲われても返り討ちにしそうだ」

ベルトルト「多分その上身ぐるみ剥がして追い出すと思う!」ドヤァ…

アニ(何コイツ面倒くさい)

ライナー(それもどうかと思うが…)

アニ「とにかくミーナは訓練兵だったからと言っても複数に襲われれば絶対に無理だ」

ライナー「だったらアニの技を教えてやれば良いんじゃないか?」

アニ「…あんな格好で蹴り技なんてやったら逆効果だろ?暴漢大喜びじゃないか」

ライナー「だったら最初から心配だって言えば良いだろ」

アニ「…私は心配性だって言われた。それにしつこく言って嫌われたく無い」ショボン…

ベルトルト(何だかんだ言ってもミーナにベタ惚れだよね…惚気にしか聞こえないよ。羨ましい!)ギリギリ…

ライナー「だがなぁ~こればかりはミーナ自身が危機感を持たないとどうにもならないだろ」

アニ「だよね…」

ライナー「クリスタも裸エプロンをして出迎えてくれるが、その前に必ず誰が家に入って来たか確認を必ず取るようにしているぞ」

ベルトルト「え?」

お前達、長らく保守らしてすまない。
少々スランプ&年末の忙しさに揉むに揉まれていた。

今から百合CPアニミナを投稿する。

ではいこうか。

アニ「結局話し合うしか解決方法がないのか…」テクテク…

アニ(それにしてもクリスタまで裸エプロンするなんて意外だったね…大人しそうな顔して…)

アニ(そう言えば、昼間は三人一緒に内職やってる筈…まさかミーナの影響?)

アニ「」ピタ…

アニ(有り得る…)ハァ…

アニ「ただいま…」ガチャ

ミーナ「あっおかえりーアニ!」テテテッ


アニ「ミーナ…何でメイド服なんて着てるの?」

ミーナ「えへへ、似合う?ご主人様っ」くるんっふわ~

アニ「」キュン…

アニ「まぁ、良いんじゃないのかい」ギュウ…

ミーナ「ありがとー」ギュウ…

アニ(まだこっちの方がマシだね)スリスリ

ミーナ「ふふふ、くすぐったいよー」スリスリ

アニ「(そうだ!)…ねぇ、ミーナ?」ナデナデ

ミーナ「なぁに?」コテン


アニ「今日から裸エプロンじゃなくて、そっちで迎えてくれないかい?」

ミーナ「メイド服で?」

アニ「そう、私は裸エプロンよりそっちの方がその…好きだから…」ゴニョゴョ…

ミーナ「え?そうだったの?」

アニ「あぁ…」

アニ(本当はコスプレにすら興味はないんだけどね…)

ミーナ「なーんだそうだったんだ~」


ミーナ「わかった!なら明日からこの格好にするねっ!」ピッカーンキラキラ…

アニ「あぁ、お願い…」

アニ(ミーナを騙すのは気が引けるけど…これもミーナの為だから…うぅ笑顔が眩しい…)

ミーナ「それにしても意外だったなー」

アニ「何が?」

ミーナ「てっきりアニは露出が多いのが好きなんだって思ってたから」

アニ「はぁ?」

ミーナ「だってほら、アニが…その…」モジモジ…

アニ「私がどうかした?」

ミーナは恥ずかしげに頬を染めて、アニの耳元に顔を寄せる。


ミーナ「アニが初めて、私に触れて来たのって…裸の時でしょ?」ヒソヒソ…

アニ「」ピシッ

ミーナ「…最初びっくりしたけど…あれがきっかけで、私アニの事意識し始めたし…きゃ~!」

アニ「…ああ、アレね…」ナデナデ

ミーナ「今思えば…あのシャワー室でしてた頃が一番激しくって、興奮したなぁ…って」カアアア…

アニ「ああ、確かに…激しかったね…」

ミーナ「最近お風呂ですると疲れが取れないから一緒に入らないし…」スリスリ…

アニ「」ムラッ…


アニ「ミーナ…まだ夕方なのにそんな顔で見ないで…」ナデナデ…

ミーナ「んっ…だって、最近激しいのしてないからぁ…」

アニ「もう、そんなにしたいのかい?」クスッ

ミーナ「…アニぃ…」チュッ…チュッ…

アニ「んっ、ふ…仕方ないね。ベッド行こうか…?」

ミーナ「うん!」



こうしてアニの悩みは解決し、二人は甘く熱い夜を過ごしました。

だけどアニは一つだけミーナに対してうしろめたい感情が心の底に沈んでいた。

ミーナのあどけない寝顔を隣で見ながらアニは、過去の自分が少し憎く思う。
そしてミーナに決して声に出すことが叶わない想いを込めて額にキスを落とす。

アニ(まさかあの頃の事を持ち出されるなんて…)

アニ(激しい…なんて当たり前だったんだ…)

アニ(ミーナ…ごめん、本当はね)


アニ(性に対しての知識が乏しくて戸惑うあんたを…シャワー室の一番奥の個室で半ば無理やり開花させた時…)

アニ(私はあんたをこれっぽっちも、好きじゃなかったんだ…)

アニ(寧ろ馴れ馴れしく接するあんたが疎ましくて…遠ざける為にしたのさ)


アニ(でもあんたは脅えても、私と関わる事を止めなかったね)

アニ(…ミーナ。きっとあんたは気付いてないだろうけど、私はあんたに沢山支えられて来たんだよ)

アニ(あんたの能天気とも言える笑顔が好きだよ…)

アニ(罪悪感で押し潰されそうな時、あんたの笑顔を見るだけで…許されるような気持ちになった)

アニ(私は、あんたを…)


アニ「心から愛しているよ、ミーナ」チュッ…

ミーナ「…ふふ、知ってる」クスクス…

アニ「何だい、狸寝入りだったのか」

ミーナ「キスで目が覚めたの、ロマンティックでしょ?」

アニ「…ああ、そうだね」

ミーナ「あ、信じてないー」

アニ「はいはい、ロマンティックだねー」

ミーナ「もー!なげやりな態度禁止~」

アニ「はいはい」ナデナデ…

ミーナ「むぅ…でも」ギュウ…



「私も愛してるよ、アニ」

「ああ、勿論知ってる…」

「もう寝よう?」

「そうだね…おやすみ。ミーナ」

「おやすみ。アニ」


番外編【アニの幸せな悩み事】

なしゴンのお陰で年末が楽しい

あれ、なぜかなしゴンと同じIDだがただの1ファンだよ

ユミルの民のお前達、コメント有り難う。

限定版のDVDにちみユミルが出る事を知らなくて普通のを買って違う意味で泣いた俺が…

財布の中身が寒いから、ちみユミルを見れない変わりにベルユミを書いて自分を慰めた俺が…


今から結婚式数日前の風景ベルユミを投稿する。

では、いこうか。


ひらり…

ひらひら…

純白の光沢がある布が軽やかに舞う。
どうしてこうも、白と言う色は、光の下では美しく清らかに見えるのだろう。

ぼんやりと、ただ見つめるしか出来ない僕に
彼女が笑って、またひらりとドレスの裾を翻しながら回る。

─────どうだ?

にっと歯を見せながら問う彼女に、僕は何を言って良いのかわからずに言葉になっていない声しか出ない。
何て情けないのだろう。


女性が異性。それも恋仲である相手にこんな風に意見を求める時は、少なからず誉めて欲しい筈だ。
ここで気の利いた事の一つでも言えたら、きっと男勝りな彼女とて悪い気持ちにはならないだろう。
だが如何せん、僕の頭の中には

綺麗だ。抱きしめたい。

その2つしか浮かんで来ないのだ。

狼狽するだけで何も言えない僕に彼女は、痺れを切らしたのか溜め息を一つ。

あぁ、呆れられてしまった。情けない。


ユミル「何だよ、褒め言葉の一つもろくに言えねぇのかよ」

ベルトルト「…ぅ、ごめん」

ユミル「まぁ、どっかネジぶっ飛んだあんたにそんな高度な物を求める方が悪いか」

グサグサと彼女の容赦ない発言が僕の心を滅多刺しにする。ぐうの音も出ないとは正にこの事だ。
反論すら出来ずに肩を落とす。

純白は卑怯だ。美しくて清らか過ぎて、僕の手には到底届かないし…

何よりも、僕が触れたら汚れてしまいそうで怖い。


中身は僕の彼女なのに。
確かに彼女は何も変わっていないのに。

何処か、
以前街を覆っていた壁よりも高い、透明な何かが僕ら二人の間に出来たみたいだ。

何故だろう。
目の前の光景は幸せな出来事の一つのなのに、酷く悲しくなる。

いない筈の、声が、僕に囁く。


───私達を殺したお前が、幸せになれるなんて本気で思っているのか?

───俺の家族を殺したお前が、家庭を持とうと言うのか?

───ふざけるなよ!お前にそんな資格は無い!



堪らなくなってその場にしゃがみ込んでしまう。
鼻の奥がツンと痛い。喉が痛い。頭が痛い。胸が痛い。



心が、痛い。


わかっている、わかっている。

これがどれだけ罪深いか。
大勢の幸せを潰しておいて、自分はのうのうと幸せを掴もうとしているなんて…許される事じゃないんだ。
何も知らない振りをして、何も悪くない振りをして、…幸せを望む事すら本来ならば許されない。

ユミル「…おい、どうした?腹でも痛いのか?」

自分を心配する彼女の声が間近から聞こえ、顔をのろのろと上げると…美しいドレスを着ているのにも関わらず平気で膝を着き眉を下げて心配する彼女が僕を見ていた。

ユミル「…本当に、仕方ない奴だな。あんたは」


ベルトルト「ユミル…ドレスが汚れてしまうよ」

ユミル「少し位なら大丈夫だ」

ベルトルト「駄目だよ、せっかく綺麗な君なのに…汚してしまう」

ユミル「はは!ばっかじゃねぇの?」

ベルトルト「ぶっ…むぅー!?はっ…ユミル!何をいきなりっ…」

ユミル「はいはい、良い子だから泣き止めよ」

ベルトルト「だ、だから…っドレスが汚れ…むぅ!?」

ユミル「んなもん洗って乾かしゃ良いよ」



ベルトルト「むぅー!んー!ぷはっそ、そんな問題じゃ…っ」

ユミル「はいはい、うっせーなあんたは。良いから黙って抱き締められてろ、ベルちゃんはおっぱい好きでちゅよねー?」

ベルトルト「ぅ…そ、その子供扱い止めてくれよ…」

ユミル「だったらさっさと泣き止めよ、馬鹿」

ベルトルト「…泣いてないよ」

ユミル「いいや、泣いてるな」

ベルトルト「涙出てないし…」

ユミル「それでも、今のあんたは泣いてる」


ベルトルト「…ユミル」

ユミル「ん?」

ベルトルト「…本当に、僕で良いのか?」

ユミル「駄目だったらしないだろ?」

ベルトルト「でも、…僕より、もっと良い人だって…」

ユミル「決めるのは私だ。んでもって、私が良いと思ったのはあんただ」

ベルトルト「でも…」

ユミル「でもも、だってもねぇよ。それとも何だ?遠回しに私と結婚するのは嫌だって言ってんのか?」

ベルトルト「そんな訳ないじゃないか…」


ユミル「おー、なら良かった。結婚式直前で花婿に逃げられるなんざコメディの作り話だけにして貰いてぇ、はは」

ベルトルト「…ユミル」

ユミル「ん?」

ベルトルト「…君は、僕といて…幸せ?」

ユミル「…ふふ。あぁ、そうだよ幸せだ」

ベルトルト「…そうか」

ユミル「あぁ、そうだ。ベルトルさんといるから幸せなんだ」

ベルトルト「クリスタや他の皆もいるのに?」

ユミル「…そうだな。柄じゃねぇが…きっと、もうあんたがいないと他の誰といても…」



ユミル「虚しさとか、寂しさとかが、ずっと付きまとって来るんだろうな…」

ベルトルト「…そうか」

ユミル「そうだ。…だから、変な事考えんなよ?私をこんなにしちまったのは、あんたなんだぜ?」

ベルトルト「…うん。ありがとう、ユミル」

ユミル「ん、どう致しまして。…あんたは、私といて幸せか?」

ベルトルト「勿論だよ…申し訳ない位に幸せだ」

ユミル「…そうか。なぁ、ベルトルさん?」

ベルトルト「…何?」


「ならさ、…ずっと幸せにしてくれよ…?」

「…うん、君がそれを望んでくれるなら」

「ふふ、消極的だなぁ…私が望まないと幸せにする気ないのか?」

「そんな訳ないよ。僕…執着心強いし」

「お、わかってたのか」

「…君こそ、結婚式上げちゃったらもう、二度と僕から逃げられないよ?」

「はは、逃げる気ねぇから問題ないな」

「…ユミル」

「ん?」



「大好きだ」

「おう」

「愛してる」

「おう」

「…君は?」

「態度でわかるだろ?」

「言ってよ」

「…愛してるよ、ベルトルさん」

「うん、…結婚しても宜しくね」

「此方こそ」



【番外編:罪よりも重く、愛しい君】

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年10月23日 (水) 23:24:09   ID: 1smeobVG

なしゴンさん
続きお願いしますm(._.)m

2 :  SS好きの774さん   2013年10月23日 (水) 23:25:24   ID: Cq5D8XO6

ユミル大好きだわ
ベルトルトも大好きだわ
→ベルユミ大好きだわ

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