六花「へくちっ」 (33)

中二病でも恋がしたい! で一つ。

短いのを何個か書ければいいと思います。モブキャラも出せればいいなあ。

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六花「へくちっ」

勇太「どうした、風邪か? さっきからクシャミばっかして」

六花「……ククク、管理局の妨害念波が強度を増している。我が呪圏(スペルバウンド)でこそこの程度で済んでいるが、並みの魔術師では……へくちっ」

勇太「お前バスタード読んだな、初耳の設定だぞ」

六花「ずずっ……設定ではない。少しすれば念波への呪圏も再構築もsへくちっ、へくちっ!」

勇太「あーもう……ほらチーンてしな」つティッシュ

六花「ん」チーン!

勇太「うわ、いっぱい出たな……目も赤いし、今日はもう帰って寝ろよ。まだ冷えるんだから、温かくしてな」ポンポン

六花「ん……わかった、そうする。ではゆうた、明朝7時ランデブーポイントBで」ガララ

勇太「ああ、お休み」

六花「お休み」ヨジヨジ


ヘクチッヘクチッ!


勇太「……大丈夫かな」



翌日、教室


丹生谷「うわっ、目ぇ真っ赤じゃない、どうしたの!?」

六花「うぅ……」グズグズ

勇太「昨日からなんだよ。クシャミも鼻水も出るし、風邪かと思ったんだけど熱は無いし……薬飲んでも効かないって」

六花「管理局が邪王真眼の力を警戒している、ズズ 証拠。拘束制御術式を2号まで解放すればこの程dへくちっ! ゆうたぁ……」グズグズ

勇太「はいはい、ほらチーン」

六花「ふが」チーン!

丹生谷「……そこにあるティッシュ、全部富樫くんがかんであげてるの? 小鳥遊さんの鼻」

勇太「ん、そうだけど? こいつ、自分でかむと鼻の頭強く擦っちゃうからな。自分でちゃんとできるようになれよ」フキフキ

六花「契約者だからそれくらいは当然」

丹生谷「(このバカップル)」





丹生谷「っていうかこれって花粉症でしょ」

勇太「あ〜、でも今まではそんなこと無かったんだよな?」

六花「そう。ズズ ドリアードからの花粉を用いての攻撃には、常時レジストを成功している」

丹生谷「今まで発症してなくても、急に花粉症になるって事もあるのよ。今年は特に花粉がヒドイらしいし、可能性は高いわ」

勇太「え、そうなのか? 確かに、症状はバッチリ当てはまるな……ああコラ目ぇ擦るなって」

六花「あぅ……でも、かゆいぃ……」クシクシ

勇太「目に傷ついちゃうだろ。右目は大丈夫なのか?」

六花「邪王真眼を宿す右の眼ならば、ドリアードの攻撃程度ものの数ではない」グシュグシュ

勇太「……初めて役に立ったな、その眼帯」





昼休み


丹生谷「……大丈夫? 授業中、ずっと鼻かみっぱなしだったわよ」

六花「ズズッ 鼻、ひりひりする……ゆうたぁ」

勇太「はいはい、ほらチーン」

六花「んみゅ」チーン

丹生谷「(もう慣れた)これだけ酷いなら早いところ病院に行った方がいいわね。今って注射すれば1シーズンは乗り切れるって場合もあるみたいよ。薬も飲まなくていいし」

六花「え」

勇太「そうなんだ、そりゃいいな。六花、早速今日病院に行って」

六花「いい」

勇太「いい、って……お前、今のままじゃ授業もろくに聴けてないだろ。ただでさえ数学はいつも赤点の影に怯えてるんだから、体調くらい整えないと」

六花「邪王真眼は最強。花粉ごとき直ぐに無力化できるようになる」

勇太「昨日は管理局の妨害がどうの言ってた癖に……アホな事言ってないで帰りにでも行くぞ」ペチッ

六花「あぅ」

丹生谷「私のお母さんも花粉症酷いけど、いつも一発ブッスリやれば良くなるって」

六花「じゃ、邪王真眼は最強だから。人間の医師ごときにじょ、助力を願うなど」

勇太「まぁた中二病モード入りやがって……」ハァ

六花「まして注射なんて、さ、最悪。刺した傷から我が魔力が暴走するやも。き、危険」

勇太「……六花?」

丹生谷「もしかして、怖いの? 注射」

六花「………」ダラダラ




六花「ちゅ、注射が怖いんじゃない。戦いに身を置くものとして、些細な傷が命取りになることもある。注射が怖い訳じゃない、へくちっ」

勇太「今の状況の方が戦いでは命取りだろうが。ほら」

六花「ふみゅ」チーン!

丹生谷「それなら薬でもいいじゃない。何も注射しかない訳じゃないし」

六花「ズズッ 薬は無理。邪王真眼が拒否反応を起こして強制的にスリープモードに移行する」

勇太「あー、風邪薬でもすぐ眠くなるもんなお前」

丹生谷「注射も薬もダメじゃあ対処のしようが無いじゃない……ん、そういえば」

勇太「? なんだ?」

丹生谷「確かアレが部室に………いい事思い出しわ。放課後、部室に来て頂戴」


続きはまた今度

眼を擦りすぎて網膜がべろんとなってしばらく眼帯生活になった俺



放課後 極東〜部室



丹生谷「あら、早かったじゃない」

勇太「お前が言ったんだろ、早く来いって。……で、なんだよいい事って。早いとこ六花を病院に連れて行きたいんだけど」

六花「……だから、必要ないと」グシュ

勇太「鼻鳴らしながら何言ってんだ。目だって真っ赤だし。辛いのはお前なんだぞ、注射くらい我慢してだな」

六花「……でもぉ」

勇太「六花が辛そうにしてるとオレも辛いんだ……付いていってやるから、な?」

六花「……ゆうた」

勇太「六花……」

丹生谷「あーゴホンゴホン!」

勇六「「っ!?」」ババッ!



丹生谷「時と場所を考えてイチャイチャしなさいよ……ま、今回はそれでいいんだけど」

勇太「? どういうことだ?」

丹生谷「薬もダメ注射もダメなら、他の方法で症状を抑えるしかないでしょ。この前、偶然雑誌でいい方法見つけたのよ。ほらコレ」サッ

勇太「雑誌って……an○nてお前、ファッション誌じゃないのかそれ」

丹生谷「いいから、ここの特集見てみなさいよ」ペラ

勇太「ん……『ドキドキ! 恋愛で花粉症を倒しちゃえ☆』? ……なんだこれ」

丹生谷「読んで字の如しよ。恋愛をして花粉症を抑えるって方法」

勇太「六花、今ならまだ間に合うから病院に行くぞ」

六花「う、うん」

丹生谷「待った待った! ちょっと話くらい聞きなさいよ!」




勇太「そんなファッション誌の記事なんて眉唾ものだろ。風邪の時に梅干しをおでこに張ればいいレベルの対策じゃないか」

丹生谷「あ、言ったわね。科学的根拠だってあるんだから」ペラペラ

勇太「科学的?」

丹生谷「そうよ。なんでも、恋愛をして幸せだなーって感じるとエンドルフィンって脳内物質が発生するらしいの。これはモルヒネと同じ作用があって、増加することで花粉症の症状の抑制に繋がるのよ。まさに小鳥遊さんにうってつけの対処法だと思わない?」

勇太「まあ、理解はできるけど……オレ達はもう、つ、付き合ってる訳だしこれ以上どうしようもなくないか?」

丹生谷「だからもっと恋人らしいことをしてエンドルフィンを出せば、花粉症がよくなるのよ。お互い楽しんで症状が緩和できるんだから、いい事づくめよね」

勇太「そ、そんなこと言ったって……そんな事より病院行った方が早いし確実だろ。恋人らしいこととか、は、恥ずかしいだろ六花も」チラ

六花「えんどるふぃん……なんかカッコいい!」キラキラ

勇太「」



>>9
怖すぎる  コンタクトつけるの怖くなったわ
また今日中に書く




丹生谷「じゃあハイ、始めて」パン

勇太「始めて、って具体的に何すればいいんだよ」

丹生谷「それくらい自分で考えなさいよ、彼氏でしょ」

勇太「そんなこと言ったって……」オロオロ

丹生谷「ハァ情けないわね……じゃあ小鳥遊さん、富樫くんにして欲しい事とかある?」

六花「一緒に不可視境界線の探索」

丹生谷「いやそういうんじゃなくて」


六花「どうして? ゆうたはわたしの契約者であり、その本分は不可視境界線の……んぅ」ゴシゴシ

勇太「あ、だから擦るなって。擦り過ぎて角膜がべろーんてなっちゃった人もいるんだぞ。角膜べろんだぞべろん」

六花「ひぅっ!? ど、どうしよう……」ウルウル

勇太「ほら、目薬点すから上向きな」

六花「う〜……んっ……残像が……」

勇太「こうしてると入学式の日を思い出すな。あの時から言ってることはあんまり変わらないけどなお前は」ハァ

六花「ん パチクリ ……ゆうたは、変わった」

勇太「そうか? どの辺が?」

六花「………もっと、カッコよくなった」

勇太「…………そ、そうか」

六花「………」モジモジ

勇太「………」テレテレ


丹生谷「(あれ、私いらなくね?)」




勇太「……で、なにしてたんだっけ?」

丹生谷「ああ、いいのいいの。そのままイチャついてれば」ヒラヒラ

勇太「イチャ……って別に………そもそも何していいかわかんないし」

丹生谷「どの口が………エンドルフィンを分泌させる為にはより濃厚にイチャつく必要があるわ。普段してることより、レベルが高いことをすればいいんじゃないかしら」

勇太「レベルって……急には思いつかないよ」

丹生谷「そうねぇ……じゃあ、二人ともどこまでいってるの?」

勇太「なっ!?」

丹生谷「付き合い始めて結構経ってるし……キスはしたの? それならまずはキスから始めてみたr」

勇太「してないから! だ、断じてしてにゃい!!」

丹生谷「否定の仕方がキモい。噛んでるんじゃないわよ。っていうかホントに? これだけ長く付き合っててキスもまだとか……ホントはしてるんじゃないの? ねぇ小鳥遊さ——」クル



六花「キス、ユータト、キス……」プシュー


丹生谷「ああ……(察し)」




丹生谷「それじゃあ、少しずつステップ上げていってみましょうか。まずハグから」

勇太「ハグ……って、急にそんなことできるか!」

丹生谷「何言ってるの、文化祭準備の時に公衆の面前で抱きしめあってたじゃない」

勇太「あ、あれはホラ、緊急事態だったし、その場の空気というか……」ゴニョゴニョ

丹生谷「あ〜もうゴチャゴチャ言ってないでホラ!」ドン!

勇太「わわっ!?」ダキッ!

六花「あぅっ!?」ギュッ



勇太「………(これ、どうすんだ。でもやわらかいしなんかいい匂いする)」ギュ

六花「………」ドキドキ

丹生谷「ほら小鳥遊さん、手を富樫くんの背中に回して」コソコソ

六花「う……」ソォ〜


ギュッ


勇太「!」

六花「……ゆうた、すごいドキドキしてる」ギュウ

勇太「お、お前だって」ドキドキ




六花「んぅ」スリスリ

勇太「ファッ!?」ビクン!

六花「ゆうた、いい匂い」スリスリ


勇太「(ふおぉぉぉぉこ、これはヤバい!! オレのダークフレイムがバーストしそうに……!!)」ダラダラ


丹生谷「(顔キモッ)」




六花「〜〜♪」スリスリ

丹生谷「——さて、次の段階ね。富樫くん」

勇太「っ!? ひゃ、ひゃい!」ビクン!

丹生谷「反応がいちいちキモ……ほら、キスしなさい」

勇太「へ………いやいやいやいや! できるかそんなん!!」

丹生谷「どうしてよ、彼女にキスするなんて当然の事じゃない」シレッ

勇太「それはそうだとしても! 人が見てる前で出来るはずないだろ!?」

丹生谷「富樫くん、基本ヘタレっぽいし人前でなくても暫くできそうもないし、いい機会だからやっちゃいなさいよ」

勇太「へ、ヘタレって……だ、大体こういうのはムードってもんがさぁ」ゴニョゴニョ

丹生谷「ムードなら、ホラ」ユビサシ

勇太「へ?」チラ


六花「………ゆう、たぁ………」トロン


丹生谷「バッチリ」

勇太「」




六花「キス……するの……?」ポヤ〜

勇太「い、いや……」オロオロ


六花「………んっ」スッ←目を閉じる


勇太「!!」

六花「………っ」ドキドキ

勇太「くっ……!(こ、これは……!! 彼女にここまでさせといてしないのは、男じゃないだろ!!)」グッ!

六花「ゆ……た……」ドキドキ

勇太「六花………」バクバク


丹生谷「………!」ドキドキ




勇太「………(ええい、ままよ!)」スッ

六花「………ふ」ムズ

勇太「六花………!」ソ〜


六花「…………
           
                  ふぇくちっ!!」ズビーッ!


勇太「ぶっ!?」


丹生谷「………あー」

六花「………あ」ズルル

勇太「………」ベットリ



           勇六丹「「「………………」」」



勇太「………病院、行くか」







とりあえず終わり

>>9があんまり怖すぎて、使わせてもらいました

次は凸ちゃんで何か書こうと思います

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