神「今月の生命費、貰ってないんですけど。」 男「そうでした?」 (58)

男「あ、すいません。今から支払うので待って貰えますか?」

神「確か、あなたは無料の基本プランに+で、イケメンオプション、文武両道オプション。幸運オプションをつけてますよね。」

男「…あ、はい、そうですねー。」

神「それに追加で可愛い元気一途な幼馴染、少し生意気でもお兄ちゃんっ子の妹。」

神「素直で優しい敬語後輩、クールな一面、秘めた秘密の転校生。」

神「後は……。」

男「すいません、今、持ちあわせてないので前世の方から引いといてください。」

神「あなたの善行P105612から2000引かせて頂きまーす。」

神「はい、手続きは完了しました。引き続き「人生」をお楽しみください。」

男「はーい。ご苦労様でしたーー。」

男「………。」

男「ふぅ……、そろそろ公園のゴミ拾いとか初めないと支払えなくなってくるなぁ……。」

前世だと
来世ならまだしも

>>3
え……?

アイディアだけ思いついた、続きは考えてない。

セミを三回はやってるなコイツ

>>7
ハラキレ
もうイイカラハラキレ

>>8
セミってなんだ、セミって。

>>9
なんだよ、読みたいなら読みたいって言えばいいじゃんか!
ツンデレ!

なるほど、そういう事か。

ちなみに月でとられてるから元々は今の何百倍もあった、という。

なんか設定だけが一人歩きしてる気がする…。

誰か、書いちゃってもいいのよ!

メフィスト「今後の人生料金のお支払い方法についてですが、
      前世時点での契約内容をそのまま持ち越されますか?」

芦田愛菜「……」

何故、芦田愛菜

悪魔と契約……。ゴーストライダーかなんかかよw

追加キャラのが寝取られたりする。

てか特に考えてなかった。

ザワザワ……ザワザワ……

友「聞いたか男?
  今日転校生が来るんだってよ」

男「いつも思うんだが、そう言うのって誰から聞いてくんの?
  どの立場の人間が情報リークしてんのよ」

友「こまけーことは良いじゃねぇーか。
  なんでもハーフで帰国子女で美人らしいぜ」

男「だから、いったい誰が……まぁ、実際そんなのがいきなり現れたら、
  このクラスの誰かぐらいラブコメ主人公に転職できるかもな」

友「だな」

ガラガラッ

教師「おーい、日直誰だー。日誌取りに来いよな」

男「あ、忘れてた」

友「ばっかでー。怒られて来いよ」

男「うっせうっせ。
  ……すんませーん、忘れてましたー」

教師「日直は男か。しっかりしろよ」

男「うっす」

教師「ペナルティーとして、視聴覚室の鍵取ってこい。職員室からな」

男「えぇ……」

教師「ほれ、走れ走れ。ダッシュ!」

男「うーっす……」スタスタ

男(……さて。帰りも首尾よく誰にも見つからずにいけたらいいんだが……)ピッ

『ドアが閉まりまーーーー』

ガシャンッ!

   「のりまーす。ごめんね」

男「……あ、あぁ、はい」

   「ふふ」ニコッ…

男(金……いや、銀髪……?
  っつーか、背ぇ高っ!
  まさか、……これが友の言ってた……?)



転校生「初めまして。転校生です。
    そして、『生命ポイント効率運用攻略法』を御利用いただきまして、
    まことにありがとうございます」ペコリ



男「……は?」

転校生「さて、男さんは今回が初めてのご利用ですね?」

男「……え、いや、……何の話です、か?」

転校生「これからの話ですよ」



『……ドアが閉まります。上へ参ります』



男「これから、って……」

転校生「まぁ、まずはマニュアルの1ページを開いてみてください。
    私が音読しますので、なにか質問があればそのときにどうぞ」



『上へ参ります』



男「ま、マニュアル? なにそれ?」

転校生「こちらをご覧ください」スッ

男「……うわぁあああああ!!
  えっ、エレベーターの外が……?!」



『上へ参ります』

転校生「少々窓が小さいですが、問題ないでしょう」

男「う、う、……うちゅ、宇宙……く、空気……!!」

転校生「おほん。……
   
    『この度は、生命ポイント効率運用攻略法をご利用頂きまして、
     まことにありがとうございます。』」



ゴゴゴゴゴ……



男「……ほ、星が……文字……?」

『弊社がサポートする「生命ポイント効率運用攻略法」は、
 文字通り生命ポイントを効率的に運用し、これを大きく増幅し、
 輪廻転生を隅々まで快適に暮らすための長期的な助言とプラン作成を行うものです。
 「生命ポイント効率運用攻略法」は、従来の釈迦型や預言者旧型プランのように、
 ポイントの蓄積に五劫と言う途方もない時間をかけたり、
 種の絶滅と世界の終焉を前提に組まれたものではなく、
 今生現世から、今すぐ始められる効率的かつ充実した生命ポイント貯蓄ライフを
 無理無く達成させるものであり、ゲーム感覚で楽しみながら、
 まさに輪廻を謳歌するために提唱された最新のプランです』



男「……」ポカーン



『ご利用に際しては、弊社選りすぐりの優良アドバイザーを常にお側に置かせていただき、
 あらゆる疑問や相談にすぐにその場でお答え出来るよう、手配いたします。
 また、このアドバイザーの派遣料は、弊社の負担とさせていただきますので、
 どうぞ遠慮なくお使いくださいませ』

転校生「……で、そのアドバイザーが私です。
    よろしくお願いしますね」ニコッ

男「いや、……いや、ニコッじゃなくてさ、えと……ああ、もう、何から聞けばいいんだ」

転校生「そうですね、差し当たり男さんの疑問は、
    回答優先度順にこのあたりでしょうか?」



ゴゴゴゴゴ…



『ここはどこなのか?』

『俺は帰れるのか?』

『生命ポイントとはなにか?』



男「あ、……はい」

転校生「順番に答えますと、まずここは、見たまんま『宇宙』です。
    ですが、これは『どこ』と言う問い掛けへの本質的な答えではありません。
    ざっくりと言いますと、私たちの乗っている密閉されたこのエレベーター内の空間は、
    このように『宇宙に存在している可能性もあった』と言ったような話です。
    まぁ、つまり、ここがどこかというのは男さんが心配するほど重要な話ではなく、
    また元の場所に戻るのもすごく簡単で、何の危険も伴わないという事ですね。
    そこの『降りる』ボタン一つで戻れますんで、全然平気ですよ。ええ」

男「……なんかもう、……わかったことにしとこうかな……」



ゴゴゴゴゴ…

転校生「そして、生命ポイントについて、ですが、これはとても大切なことなので、
    よく聞いてください。もしわからないことがあれば、何度でも説明するので、
    どうか遠慮なさらず仰ってくださいね」

男「……」

転校生「男さんは、こう考えたことはありませんか?
    『自分って、なんで生きてるんだろう』とか」

男「それは、まぁ」

転校生「これ、答えは簡単なんですけど、
    なまじ簡単なだけに答えとして答えにくいんですよね。
    答えは『幸せになるため』です」

男「な、……なる、ほど……?」

転校生「言い方を変えますと、『幸福は義務』です。
    幸福にならないのは罪です。罪悪です。罰せられます」

男「……は、はぁ」

転校生「そこで、いかに人生を幸福に過ごしたか、
    また幸福な人生だったかを端的に示す数字が、この『生命ポイント』ですね。
    生命を幸福って言い換えることもできます」

男「幸福……」

転校生「こんな言葉もあります。『情けは人のためならず』。
    誤用されることも多いですが、正しい意味はご存知ですよね?」

男「え、えっと、良いことをするのは人の為じゃなくて自分のためになる、みたいな……?」

転校生「はい、大体そんな感じです。
    つまり、良いことをすれば、それだけ自分の生命が充実する。
    要するに、巡り巡って幸せになるってことです」

男「幸せに、なる?」

転校生「幸福になる義務を果たせる、とも言えますね」

男「……じゃあ、生命ポイントって言うのは……」

転校生「生命ポイントと言うのは、善行を積むことで得られるポイントで、
    これはお金と違って来世に持ち越せるわけです。
    もちろん、このポイントが多ければ多いほど、色んな良いことがありますよ!」

男「……なんとなく、話だけは見えてきた……か?」

転校生「つまり、私たちがこれからプランニングして実行する『生命ポイント効率運用攻略法』は、
    うまーいことやってこの生命ポイントを貯めまくって、
    来世も来々世もそのまた次も、世界が滅びても宇宙が終わっても、
    末永く無限に永遠にポイントを増幅しましょう!ってためのものなわけなのです!」エッヘン

男「なんかわからんが、超うさんくさい……」

転校生「あはは、まぁ、そこを信用させるのもアドバイザーの役目ですからね。
    ここは一つ、大船に乗ったつもりで居てくださいよ。
    悪いようにはしませんから、ね?」

男「うーん……」

転校生「あ、そうそう。
    マニュアルはまたその時々で参照しますけど、
    とりあえず冒頭の最後のところだけ見てください。
    これでとりあえず男さんの現状がわかると思います」

男「俺の現状……?」



『……なお、「生命ポイント効率運用攻略法」は、その導入コストに見合った成果を、
 あらゆる方法、あらゆる手段を用いて確実に保障いたします。
 本プランのために人生を1億回費やした方にはその1億乗倍の幸福を、
 1兆回費やした方には1兆乗倍の幸福を約束します。

 また、幸運にも、偶然このプランの導入が可能となり、利用を検討されている方には、
 その果てしない幸運と、今後訪れるあらゆる災厄に見合った成果をーーーー』



男「ちょ、ちょっと待って。
  なんか不吉な言葉が聞こえた気がする」

転校生「『今後訪れるあらゆる災厄』ですか?」

男「そう! それ! なにそれすげー怖い!」

転校生「えーとですね。つまり、その、ちょっと野暮な話になるんですが、
    この『生命ポイント効率運用攻略法』にはですね、
    当然ですが、それなりの導入コストと言いますか、利用料がありまして……」

男「利用料……?」

転校生「大体、釈迦が悟りを開いたときまでに累積していた生命ポイントと同額ぐらいなんですが、……
    自分を飢えた狼に食べさせたり、自分を飢えた高僧に食べさせたり、
    かなり伝説級の善行と修行を積みまくって、
    それでも五劫ぐらい掛かるんですよね、悟りを開くまでに必要なポイント貯めるのに」

男「ご……劫?」

転校生「一劫は43億2000万年です。
    だから、五劫だと216億年ですね、大体」

男「……はぁ。はぁ?」

転校生「宇宙が始まって終わってまたちょっと始まるぐらい、ですね。
    あ、もちろん『生命ポイント効率運用攻略法』プラン導入までをサポートする
    入門プランも準備はしてるんで、さすがに正攻法でも216億年は掛かりませんけど」

男「……それで、俺は、前世でそんな頑張ってたの?」

転校生「いーえ、全然。
    具体的な数字で言えば、男さんが前世までに貯めた生命ポイントは、
    本プラン導入に必要な生命ポイント量の0.00000000001%ぐらいです」

男「ひでぇ。サボり過ぎだろ」

転校生「なので、今回、男さんがこのプランを導入出来るのは、
    有り体に言えば超ラッキーってわけですね。
    ぶっちゃけ、このために生まれてきたと言っても過言ではありません」

男「……どうしてそんな物に俺が?」

転校生「さぁ……天の采配と言うやつでしょうか。
    たまにあることですよ、大きく幸福が偏るのは。
    生命ポイントは確かに人々の業を明示的に表しますけど、
    それだけが全てってわけでもないんですよね」

男「……で、災厄、ってのは……?」

転校生「今後、200億年分以上の幸運を今使い切っちゃった、ってことですね。
    と言うか、大幅な赤字です。反動で今後200億年以上は、
    200億の言葉を用いても筆舌尽くしがたい地獄以上の地獄以下の地獄が待ってます」

男「えっ」

転校生「まぁ、あれですね……神様に見捨てられるレベル?」

男「解約手続きって出来ますか」

転校生「ああ、早まらないでください。
    もちろん、男さんのような方を救済する保険プランも用意されていますから」

男「保険?」

転校生「ええ、それが私が派遣された理由でもありますので」ニコッ

男「……で、その保険と言うのは?」

転校生「例えば、こんなのですね」



ゴゴゴゴゴ…

……カッ!

男「うおっ?!」

転校生「見てください。地球が煮えてますよ」

男「煮えて……って、なんだよそれ!
  あんな……ど、どういう……地球が、……は、灰色に……?」

転校生「ベテルギウスが超新星爆発したんですよ。
    普通ならちょっと明るくなるぐらいなんですが、今回は運悪く、
    ちょうど極が地球のほうをばっちり捉えてたんです。
    だから、光と一緒にガンマ線がどばっと降り注いで、
    地球はまるごと電子レンジの中みたいな状態になるんですよね。
    そしたらまぁ、えらいことですよ。基本的に有機生命は全滅です」

男「な……なっ……!」



ゴゴゴゴゴ…

転校生「でも、そこは安心。
    ちょっと待ってくださいね」パチンッ!

男「……あれ?」

転校生「はい、元通り、ただの平和な地球です。
    超新星爆発も、もう少し先の話になりました」

男「……」

転校生「だから、そんなに重要では無いんですよ、『位置』なんて言うのは。
    こういう可能性もあった、ってことです。
    今の男さんなら、間違い無くその可能性の中から、
    紛う事なき最悪をチョイスしてくるんてすけどね。
    それらは全て私が良いあんばいに処理しますので、ご心配なく」

男「……なにがなんだか」

転校生「さて、無事に地球の危機も回避されたことですし、そろそろ戻りましょうか。
    回避された、と言うのは、あくまで私がいる、と言う意味なんですけどね」

男「……こんなことが、まだあるのか……?」

転校生「そりゃもう、私がいなかったら、このあと間髪入れずに
    未来で暴走した生体兵器が次元を突破して現在の地球のすぐそばに現れるわ、
    星辰が揃って海の底の神殿のとんでもないでかくて醜いタコが目覚めるわ、
    他の星から精神体だけの生物が侵略してくるわ、
    核戦争からの生物兵器合戦が百年続くわ、……」

男「ストップストップ、もう止めてくれほんと」

転校生「ええ、だからもう止めておきました」

男「……」

転校生「?」ニコッ

男「……自分がすげーラッキーで幸福なのかそうじゃないのか、
  さっぱりわからなくなってきた……」

転校生「私がいるんだから、幸福ですよ幸福。
    幸福は義務ですからね!」

男「……で、俺はさしあたり何をすればいいんだ?」

転校生「そうですねぇ。
    まず、教室に戻ると、私が転校生として紹介されるので、
    日直の男さんが、私に校内を案内してください」

男「なるほど、それで?」

転校生「それだけですよ?」

男「それだけ、……って、それだけ?」

転校生「ええ、それだけです。
    まずは一日一善ですよ」

男「善、って……まぁ、そりゃ、悪いことではないだろうが、
  えっと、転校生さん?は校内の地理ぐらい余裕で把握してるだろう?」

転校生「やらない善よりなんとやら、ですよ。
    良いことには変わりないんですから、とにかく行動すればいいんです。
    そうすればきっと道が開けますよ!」

男「そ、そうなのか?
  うーん……」

このあと、男がクラスのイジメを解決して生徒会に入って学校を改革して、
全校生徒に感謝されながら卒業して良い大学に入って会社を興して政治家になって総理になって紛争を止めて
世界中の貧困を相手に戦って転校生に看取られながら死んで、
次の人生では貯まった生命ポイントで能力を増やして更に大規模な善行を重ねて、
旧支配者と戦ったりBETAを撃退したり……

ってのを考えたけど、さすがに書けないので寝る。
まさに設定だけ妄想して楽しむネタだった。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom