まどか「あ・・・捨てほむだ・・・」ほむら「ホム・・・」(222)

まどか「さやかちゃん・・・ほむほむが捨てられてる」

さやか「あちゃあ、ほんとだ。こんな雨の日にかわいそうに・・・」

ほむら「ホムゥ・・・ホム・・・」

まどか「このままじゃ風邪ひいちゃうよ!」

さやか「でもうちほむほむは飼えないんだよ。飼い方も分からないし」

まどか「それでも私、ほむほむを救いたいよ!」


なんて誰か書いてくれたらうれしいなって

まどか「このまま見捨てるなんてできないよ!」

さやか「うーん・・・」

ほむら「ホムゥ・・・ホムゥ・・・」ピクピク

まどか「まだ子ほむなのにかわいそうだよ・・・」

さやか「よ、よーし!他ならぬまどかの頼みとあっちゃあ仕方ないね!」

さやか「このさやかちゃんが妙案を思い付いたぞ!」

まどか「ほんとう!?さやかちゃん!」

モブ男「うほっ! 捨てほむ発見ラッキーでござる。拾って使って飽きたら捨てるでござるよ」

ほむ「ホ、ホムゥ……」ビクッ

モブ男「フヒヒヒヒ」

ガシッ

さやか「ちょっとあんた、何やってんのさ?」

さやか「とりあえずこの廃ビルなら雨風を凌げるでしょ」

まどか「もしかしてさやかちゃん・・・ここに置いていくの・・・?」

まどか「ここじゃあ、貰い手も見つからないし・・・夜になったら不良のたまり場になるって話だよ」

まどか「悪の吹き溜まりだよ・・・」

さやか「そ、そうなの・・・?でもあたしの足りない頭じゃあこれが限度・・・」

ほむら「ホ・・・ホム・・・ホムゥ」ピクピク

まどか「さやかちゃん、このほむほむお腹すいているみたい」

さやか「まどか、ほむほむって何を食べるか知ってる?」

まどか「わかんないよ、私も実物を見るのは初めてで・・・」

杏子「おい、お前ら何やってんだ」

さやか「あ、アンタは・・・」

まどか「杏子ちゃん!どうしてここに」

杏子「どうしても何もここがアタシの根城さ、そりゃこっちがききたいよ・・・って」

ほむら「ホム・・・ホム・・・」

杏子「どういうことだおい、捨てほむじゃねぇか」

・・・

杏子「なるほどな、それでここに連れてきたと」

まどか「私の家も難しいかなって」

さやか「どうにかならんもんかね?」

杏子「お前ら、生き物を飼うってことはどれだけ責任が重いかわかるかい」

さやか「そりゃさ・・・わかるけど、このままほっといて死んじゃったら・・・」

まどか「保健所送りなんてかわいそうだよ」

杏子「・・・・しかたねぇな、くうかい?」ポッキー

ほむら「ホムッ!ホムホムホム!」カリカリ

杏子「暫くはあたしがここで面倒見てやるよ、それまでに貰い手を探すんだな」

さやか「あんたなかなか優しいとこあるんだ」

杏子「あたしだってこのままほっとくなんてことしたくはないからさ」

杏子「期限は・・・そうだな、一週間」

さやか「一週間!?」

まどか「大丈夫だよ!さやかちゃん!一週間もあればほむほむの貰い手は見つかるよ!」

さやか「うん、そうだね!よーし久々に見せちゃいましょうか、私の本気って奴を!」

まどか「その意気だよ!これもほむほむの為だね!杏子ちゃん、ありがとう!」

杏子「それほどでもないさ」

杏子「ところで思わず菓子を与えちまったんだけど、大丈夫なのか・・・?」

さやか「私、ほむほむの食べるものネットで調べてくるよ」

まどか「じゃあ私はほむほむを誰かが貰ってくれるようにチラシをつくるよ!」

次の日

まどか「ほむほむー!チラシ作ったよ!ほら見て」

ほむら「ホムッ!ホムー!ホムー!」ジタバタ

杏子「なんか気に入らないみたいだな」

まどか「そんなぁ、一生懸命考えたんだけどな・・・ボツかな」

ほむら「ホムッ!」ペロペロ

まどか「うあ!くすぐったいよほむほむぅ」

杏子「まどかにはなついてるみたいだなぁ」

ほむら「・・・!!ホ・・!」モゾモゾ

まどか「あ、服の中に・・!ぁ!ほむほむ!」

杏子「まどかにはかなりなついてるみたいだなぁ、あたしは体にすら触らせてもらえなかったのに」

さやか「おーい!分かったぞ!ほむほむの食べ物!」

まどか「ほんと!?あ!ティヒ!ティヒヒヒ!」

ほむら「ホムホムホム・・・!」

さやか「おーおー、いちゃいちゃしちゃって・・・羨ましいなぁ!」

杏子「で、何を食べるんだい」

さやか「人間と同じみたい」

杏子「そうか、なら安心して何でも与えられるな」

まどか「でもお菓子ばっかじゃ体に悪いんだよ!ちゃんと野菜も食べさせないと!」

杏子「りんごじゃだめなのかよ」

まどか「よし、さやかちゃん!早速ほむほむの貰い手を探しに行こう!」

ほむら「・・・・ホムゥ・・・」

まどか「大丈夫だよ!私がきっと心やさしい飼い主に巡り合わせてあげるからね!」

ほむら「・・・・」

さやか「で、このチラシを配るの?」

まどか「そうだよ、今日中に見つけるつもりで頑張ろう!」

ほむら「・・・ホムゥ」

・・・

まどか「なかなか貰い手見つからないね・・・」

さやか「まどかー、やっぱり絵じゃ分かりにくかったんじゃないかな。写真撮って見せたほうが・・・」

さやか「いっそ実物を連れてきた方が・・・」

まどか「それもそうだね・・・。あー、失敗だよぉ・・・」

QB「何か困っているようだね、鹿目まどか」

さやか「うわ、野良QBだ!」

まどか「最近、ここもQBが増えてきたよね・・・」

さやか「飼ってみたはいいものの飽きられてすぐに捨てちゃう人が多いみたいだよ」

QB「その願いを叶えてあげるから僕と契約して魔法少女にならないかい?」

まどか「外来種のQBをこれ以上捨てると日本の生態系が大きく変わっちゃうってテレビで警鐘を鳴らしてたよ・・・」

さやか「それ私も聞いたことあるよ、そのせいでQBに淘汰されちゃって絶滅の危機に瀕しているものもいるとか・・・」

QB「僕も無理強いはできない。よく考えて答えを出すといい」

まどか「まさかほむほむも・・・」

さやか「危険だね。はやく飼い主見つけないと」

まどか「一週間以内に見つけられなかったら・・・QBに・・・」

QB「なんで無視をするのかな。わけがわからないよ」

杏子「お、成果はあったかい?」

さやか「全然ダメ。見向きもされなかったよ」

まどか「やっぱり犬や猫の里親を探すのとはわけが違うのかな・・・」

杏子「確かに突然ほむほむを貰ってくださいっていわれてもな・・・得体のしれない生き物を突然飼えってのも無理なのかもな」

QB「彼女は魔法少女の仲でもイレギュラーだからね」

まどか「こんなにかわいいのに・・・こんなの絶対おかしいよ」

ほむら「ホムゥ・・・」

さやか「諦めちゃだめだ!まどか!今度は実際にふれあってもらってその可愛さを体験してもらう作戦で行こう!」

まどか「・・・うん!次こそは必ず!だね!」

杏子「なるべく早く見つけてくれよ。こいつアタシの食料全部食いつくす勢いなんだ・・・」

ほむら「ホムン」

まどか「それなら私も家から何か食べ物を持ってくるよ!」

まどか「ほむほむとその世話をしてくれる杏子ちゃんの為だもんね」

杏子「おお、助かる!これで食費が浮くな」

さやか「そういうことなら私も持ってきてあげるよ」

杏子「おお!なんだか悪いな!」

QB「これじゃあ、まるで君がこっそり飼われているみたいだね。佐倉杏子」

まどか「・・・・!え!」

ほむら「・・!」

さやか「このQB!まさか私たちの跡をつけて・・・」

杏子「どの面下げて出てきやがったテメェ」

QB「やれやれ、招かれざる客ってわけかい?」

QB「今夜は君たちにとって重要な情報を」

ほむら「・・・・」パク

QB「」

まどか「あ・・・!」

ほむら「ホム・・・ホムホム」モグモグ

さやか「き、QBを食べてる・・・」

まどか「さやかちゃん!ほむほむはQBに捕食される生き物じゃなかったんだよ!」

さやか「もしかしたら私らがほっといても図太く生き残りそうね・・・」

杏子「ってことはだ。これからはそこらへんのQB捕まえて食べさせればいいってことだな」

ほむら「・・・!ホペッ!ペッ!」ケホケホ

さやか「あ、吐きだした」

まどか「QBって骨ばっかりで身が少ないし、食感もゴムみたいで泥水をなめたような味しかしないからね・・・」

ほむら「・・・・ホムホム」ウルウル

さやか「あー、泣いちゃったよ・・・慣れないもの食べるから・・・」

杏子「QBって食糧にもならねぇんだな。まさに食えない奴だ」

まどか「最近では蒲鉾の具材にしたり乾燥させて砕いたものを味付けしてふりかけにするとか」

まどか「いろいろ研究されてはいるけど、やっぱり人気はないみたい・・・」

さやか「愛玩動物か契約くらいしか役割ないんだよね・・・」

杏子「なぁ、おい。ほむほむはどうなんだ?」

ほむら「・・・ホム!?」

さやか「どうって?」

杏子「食ったらうまいのかな?」

まどか「お隣の国では珍味として扱われているらしいけど美味しいらしいよ。あくまで噂だけど・・・」

まどか「出汁がすっごく美味しいらしくてスープによくつかわれるとか」

杏子「へぇ・・・」

ほむら「・・・ホ・・・ホム」ガタガタ

さやか「ちょっと!杏子!まさかあんた・・・!」

杏子「冗談に決まってるだろ・・・」

杏子「しかし、この廃ビルは窓やら扉が壊れてほぼ吹き曝しだからな」

杏子「目を離したすきにQBに連れ去られる可能性もある」

さやか「今回は一匹だけだったけど複数で襲われたらいくらほむほむでも・・・」

まどか「そうならないためにも私たちが全力で里親を探さなきゃ!」

ほむら「・・・ホムゥ」

杏子「ははっ!心配すんなよ!アタシがついてりゃQBの100匹や200匹どってこと」

ほむら「ホム」ガブ

杏子「うが、こいつ噛みやがった!」

さやか「あっはは、あんたが食べるなんて言うからだよ」

杏子「言ってねーよ!」

ほむら「・・・・ホムゥ」

・・・

杏子「・・・・Zzz」

ほむら「ホムゥ・・・」

QB「やぁ」

ほむら「ホムッ!?」

QB「そんなに身がまえなくていいよ。かといってさっき見たいに食べられても困るから早めに退散するよ」

QB「実は僕は仲間と情報を共有することができるんだ。それで君を見ていて分かったことがあるんだが」

QB「君は本当は里親を見つけてもらい飼われることを望んでないんじゃないのかい」

ほむら「・・・・!」

QB「やっぱりね。君が本当に望んでいるのは鹿目まどかに飼ってもらうことなんだろう」

QB「僕が願いを叶えt」ガブ

ほむら「・・・ホムゥゥ!」ザシュザシュビチャン

QB「」

次の日

まどか「杏子ちゃん!食料を・・・!わ・・QBの死骸がいっぱい・・・これ全部杏子ちゃんが!?」

杏子「あ、ああ!約束の期限まではほむほむは守り抜くって約束したしな!」

ほむら「・・・・ホムゥ」イライラ

さやか「やっぱ杏子は頼りになるねぇー」

まどか「おかげで安心して寝られるよ!これ、お礼だよ!」

杏子「これは・・・」

まどか「ほむほむを預かってくれてるお礼にお弁当を作ってきたんだ!」

さやか「力作らしいぞ~」

ほむら「ホムゥ!?」

まどか「ほむほむにはこれあげるね!プチトマト!」

ほむら「ホ・・・ホムゥ・・・!?ホムホム!ホム!」

さやか「・・・」

ほむら「ホムホムム!ホムム!!ホムー!」

さやか「まどか、プチトマトは嫌いみたいだぞ」

ほむら「ホム!?ホム、ホム!」

さやか「やっぱりりんごがいいってさ」

ほむら「ホムァアアアア!!」シャッ

さやか「うああ!ひっかいてきた!」

まどか「だめだよ!ほむほむ!好き嫌いしたら大きくなれないよ!」

杏子「この出汁巻き卵うめーな」モグモグ

ほむら「ホムゥゥゥ!?」

まどか「それ自信作なんだー」

ほむら「ホムウウウウウウウ!?」

さやか「発情期かな・・・」

まどか「よーし、今日はほむほむと一緒に里親探しだ!」

さやか「今日こそ見つかるといいね、さ!ほむほむおいでー」

ほむら「ホム」ガブ

さやか「ぎゃああああ!!」

杏子「ハハッ!さやかも嫌われてんじゃん!」

さやか「これはきっと愛情の裏返しに決まってる・・・!」

まどか「ひゃ!ティヒヒ!ほむほむ!くすぐったいよ~」

ほむら「ホムホムホム・・・」

さやか「・・・・くっそー!まどかばっかりずるいなー!」

まどか「今日は駅前にいこっか!」

ほむら「ホムホム!」

駅前

さやか「いらっしゃいいらっしゃい!やすいよやすいよー」

まどか「さ、さやかちゃん。そんな叩き売りみたいな・・・」

ほむら「・・・ホムゥ」イライラ

通行人A「お、なんだいこいつは・・・」

まどか「あの、この子の里親を探してるんです・・・よかったら」

通行人A「珍しい生き物だね~、でもうちはペット禁止だからな~残念だよ」

まどか「そうですか・・・」



通行人B「おお!なかなか!丁度探してたんだよ!」

まどか「里親になってくれるんですか!?」

ほむら「・・・・」ピク

通行人B「ああ!丁度新薬の実験に使うモルモットがいなくてね」

ほむら「ホムゥ!?」ビクゥ

まどか「そ、そんなのだめです!!」

さやか「そこのお二人さん!どうだいこのかわいいペットを生活の御共に!」

通行人C「なんすかこれ?」

通行人D「へぇ、なかなかかわいいじゃん・・・触ってもいい?」

さやか「どうぞどうぞ!」

通行人C「やめといた方がいいっすよショウさん!毒吐くかもしれないっすよ!」

通行人D「ばか、さわるわけないだろ。さわるのは・・・・譲ちゃん、今暇?」

さやか「そういうのはお断りです!」



通行人H「あら?まどかさんにさやかさん。どうしたんですか?こんなところで」

さやか「実はこの子の里親を探してて・・・」

まどか「仁美ちゃんの家もダメかな・・・?」

通行人H「ごめんなさい・・・父がほむほむアレルギーで・・・」

さやか「そっか・・・それなら仕方ないよね・・・」

さやか「おっかしいなぁ・・・皆に触れ合ってもらえばほむほむの里親すぐに見つかると思ったんだけど」

まどか「やっぱり現実は甘くないんだよ・・・」

ほむら「ホムホムホム・・・」ホコホコ

さやか「満足げにまどかの胸に包まっちゃって・・・あんたの事をはなしてんだぞー!」

まどか「でも昨日よりはたくさんの人が興味を持ってくれたよ、明日はきっと・・・」

さやか「そうだといいんだけどさ・・・」



マミ「あら・・・?あそこにいるのは・・・・」

マミ「鹿目さん!美樹さん!どうしたの?こんなところで・・・あら・・・その子」

さやか「マミさん・・・実はかくかくしかじか・・・」

マミ「なるほど、それで里親を探していたのね・・・」

まどか「でもなかなか見つからなくて・・・情けないですよね」

マミ「ふふ・・・そういうことならもう悩まなくてもいいわ!」

さやか「え、宛があるんですか!?」

マミ「私の家はペットを飼っても大丈夫なのよ!既に一匹飼っているのだけど・・・もう一匹増えても問題ないわ」

まどか「ということは・・・」

マミ「私がそのほむほむをひきとるわ!」

さやか「さすがマミさん!ありがとうございます!」

まどか「やったね!ほむほむ!家族が増えるよ!」

ほむら「・・・・zzZ」

さやか「ありゃ・・・?」

マミ「あら、疲れて寝ちゃったのね・・・かわいい」

まどか「それじゃあどうぞ!」ヒョイ

マミ「任せてちょうだい」

まどか「たまに様子を見に皆で遊びに行ってもいいですか?」

マミ「むしろ歓迎するわ!」

さやか「なにはともあれ一件落着だね~、杏子にも知らせとくよ。里親見つかったって」

まどか「本当にありがとうございますマミさん!」

マミ「いえいえ」

ほむら「・・・・ホムホム・・」zzZ

・・・

ほむら「・・・・!」ビク

ほむら「・・・・・・・?」キョロキョロ

マミ「あら、起きたのね。今日のご飯用意しておいたわよ?」

ほむら「・・・・?・・・ホ、ホム?」

QB「やぁ、新入り。よろしく」

マミ「今日から私があなたを飼うことになったの、よろしくね。この子はQB。仲良くしてあげてね」

ほむら「・・・・・ホ・・ムゥ・・・」

ほむら「ホムウウウウウウウウ!!!」

その夜

ほむら「ホム・・・ホム・・・」グスグス

QB「どうやら自分の置かれた境遇に満足いかないようだね」

ほむら「・・・ホムゥ!」

QB「おっと・・・僕は野良QBとは違って飼われているんだ。僕を殺したら悲しむ人がいるのを忘れないでほしい」

QB「それにまどかに渡されたペットのせいで前から飼っていたペットに危害が及ぶなんてことになったら」

QB「マミとまどかの関係が悪くなるとは思わないかい?」

ほむら「ホムゥ・・・」

QB「君はまどかと一緒にいたかったようだけどどうやらその気持ちはまどかに届かなかったようだね」

QB「早めにここの暮らしに順応することだね。まどか達もたまにここに来てくれるのなら何も問題はないじゃないか」

QB「・・・マミは家族が増えたと喜んでいる。そのマミを悲しませるようなことはしないように頼むよ」

QB「それだけ伝えたかった。それじゃあ、おやすみほむほむ」

ほむら「・・・・」

ほむら「・・・・・・マドカァ・・」

・・・

マミ「ふふ、今日はオムライスよ!」

ほむら「ホムホム!」パクパク

マミ「そんなにおいしい?うれしいわ~」

QB「どうやら僕の話を分かってくれたようだね。助かるよ」

マミ「そう言えばまだあなたに名前をつけてなかったわね・・・」

ほむら「・・・?」

QB「・・・・ああ、そういえば僕の正式な名前を君に教えていなかったね」

QB「僕はフェンリル、北欧神話に出てくる狼から名付けられたらしい」

ほむら「・・・・・!」ビクビク

マミ「そうねぇ・・・あなたは・・・黒っぽいから・・・スルトなんてどうかしら?」

ほむら「ホムゥ!!」ガーン

ほむら「ホムゥホムゥゥウウ!!」ジタバタ

マミ「あらあら、そんなに嬉しいの?気に入ってもらえて私も嬉しいわ~」

QB「諦めなよ、今マミは北欧神話にはまってるんだ・・・」

QB「女らしくない名前を付けられたことには同情するよ」

ほむら「ホ、ホムゥ・・・マドカァ・・・!」


ピンポーン

ほむら「・・・!!マドカァー!」

マミ「あら、誰かしら・・・」

ガチャ

ほむら「ホムー!!!」

さやか「おっと・・・」

ほむら「・・・!!・・ホムン!!」ガブ

さやか「ギャース!!」

杏子「相変わらず嫌われてんなー」

ほむら「・・・!!!」キッ

杏子「アタシもかよ・・・」

さやか「もー!あれだけ尽してやった恩も忘れたのかー!」

マミ「あら、いらっしゃい」

さやか「お言葉に甘えて遊びに来ちゃいました!」

杏子「ちゃんと面倒見てるかチェックしに来たぜ」

マミ「どうぞあがってあがって」

ほむら「・・・・ホムウウウ・・・」

さやか「いやー、やっぱりマミさんの家は素敵だな~」

マミ「今、紅茶を淹れるわね。あら?鹿目さんは一緒じゃないのかしら」

さやか「それがまどかは熱があって今日は来られなくて・・・」

ほむら「・・・・ホム!?」

杏子「ほむほむのことが心配で随分肝を嘗めた様子だったぜ」

杏子「今回の事が解決したせいで今までの疲れが直に来たのかもな」

さやか「そういえばチラシ作ったり、ほむほむの事調べたりして徹夜してたらしい」

ほむら「・・・・ホムゥ・・・マドカァ・・・」

マミ「大変ね・・・一度お見舞いに行ってあげた方がいいわね」

ほむら「ホム!ホムホムホム!」

マミ「あら、わかったわ」

ほむら「ホムゥ!」

マミ「はいお水」

ほむら「」

杏子「この短期間でもう意思疎通がとれてるのか・・・マミに任せてよかったかもしれないな」

その夜

QB「眠れないようだねスルト」

ほむら「・・・・・」

QB「・・・はぁ、仕方ないね。朝まで玄関のカギを開けておいてあげるよ」

ほむら「・・・・ホム!?」

QB「マミが起きるまでにはちゃんとここに戻ってくるんだ!いいね」

ほむら「ホムホム!」

QB「それと野良QBには十分気をつけるんだ。外見は僕と同じでも中身は違うからね」

QB「さぁ、いってくるんだ」ガチャ

ほむら「マドカァー!」タタタッ

QB「まったく世話が焼けるよ」

・・・

まどか「うーん、だるいし・・・暑くて寝苦しいよ」

コンコン

まどか「・・・?」

コンコンコン

まどか「うーん、鳥かな・・・気のせいかな・・・」

コンコンコン!コンコンコン!コンコンコンコンコンコンコン!マドカァー!

まどか「・・・!?ほむほむ!?どうして!?」

ほむら「マドカァー!」

まどか「ほむほむ!まさか私の事心配して・・・!!」


チュンチュンチュン・・・・

まどか「・・・・?夢落ち・・・?はあ」



まどか「あれ!?私のお気に入りのパンツがない!」

QB「どうやらうまくいったようだね」

ほむら「ホム!」

QB「・・・どうしてパンツを持っているのかまでは詮索しないけど、あまりそういうことをしていると嫌われるよ」

ほむら「ホム・・・マドカァ・・・」クンクン

QB「これじゃあ、僕が共犯みたいじゃないか・・・どうかしてるよ」

ほむら「ホムホム!ホム!」

QB「まどかの匂いの付いたものならなんでもよかったって?だったらパンツじゃなくてもよかったじゃないか」

QB「これじゃあまるで変態だよ」

ほむら「ホムホム!」

QB「だめだ、昨晩は協力してあげたけど君はもうマミのペットなんだ。マミのペットとして生きてくれ」

ほむら「ホムゥ・・・・」

それから数カ月後

ほむら「マミー!」

マミ「あら、使い終わったお皿を持ってきてくれたのね、偉いわ・・・」

ほむら「ほむほむ!ほむ!」

さやか「それにしても大きくなりましたよね・・・つい先月は手のひらサイズだったのに」

杏子「今じゃマミの身長の1/2はあるな」

まどか「すっかりマミさんになついてるね!捨てほむだったほむほむがここまで元気に育ってくれて嬉しいよ!」

ほむら「マドカァー!」

まどか「よしよし」

さやか「でも、なんで私と杏子の名前だけ呼んでくれないんだ・・・」

ほむら「ほむほむほむ!ほむ!」

それから半年

ほむら「マミ、皿洗いなら私がするわ。あなたは休んでいて」

マミ「いつもありがとうね」

ほむら「これくらいペットとして当然よ」

さやか「まさかあれから半年で私たちと同じ背丈になるとは・・・」

杏子「一年後にはもっと大きくなるんじゃ・・・?」

ほむら「それはないわ」

マミ「でもあなたが会話できるようになって嬉しいわ・・・もう一人ぼっちで寂しい生活じゃない」

マミ「こんなに幸せな気持ちで生活するなんて初めて。もう何も怖くない・・・」

まどか「でもマミさんの飼っていたQBは・・・」

マミ「そうね・・・3代目もこの間逝ってしまったわ・・・円環の理に導かれて」

まどか「QBは短命だから・・・」

ほむら「・・・・・」

マミ「でも私にはほむほむ・・・いえ、スルトがいてくれるから・・・」

ほむら「マミ、その名前はやめてとお願いしているのに」

マミ「照れなくてもいいのに・・・」

まどか「羨ましいな・・・マミさん」

まどか「私、本当はほむほむに出会ったあの日飼ってあげたいなって思ってたんだ」

ほむら「・・・・!まどか!」

まどか「でもやっぱり駄目だったんだ・・・私の家じゃほむほむは飼えない」

まどか「でも今ほむほむはマミさんと一緒に暮らしててほんとに幸せそう!あの日マミさんにほむほむを預けてよかったって心から思えるよ!」

ほむら「まどか・・・・」

さやか「ねぇねぇ!ほむほむは私の事どう思ってる?」

ほむら「どうとも思ってないわ」

さやか「ええー・・・」

その夜

ほむら「何か大切なことを忘れている気がする・・・」

ほむら「何かとても大事なこと・・・」

ほむら「・・・・」

マミ「どうかしたの?」

ほむら「マミ、ちょっと出かけてくるわ・・・すぐ帰ってくる」

マミ「ま、待って!お願い!一人ぼっちにしないで!絶対帰ってくるって約束してね!」

ほむら「マミは心配性ね・・・約束するわ・・・必ず帰ってくる」

マミ「スルト・・・・」

クリームヒルトオチは無しでオナシャス!

ほむホーム

ほむら「記憶を頼りにここまできてみたけど・・・ここは一体・・・」

ほむら「なんだかここに住んでいたような・・・」

ほむら「何か・・・思い出せそう・・・何か・・・」

ほむら「埃をかぶって分かりづらいけど・・・これは・・・これは・・・!」

ほむら「うっ・・・!」


ほむら「思い出したわ。私は暁美ほむら!」

ほむら「そしてこれは愛玩動物化光線銃の設計書!」

ほむら「そうだ・・・あの日・・・」


過去


ほむら「ふふ!遂に完成したわ!この新兵器を作り上げるのにどれだけのループをさまよったか!」

ほむら「この光線銃を浴びた者はどんなものでも愛玩動物としての役割を与えられる!名付けて愛玩動物化光線銃!」

ほむら「これをQBにあててしまえばまどかが魔法少女になることはない!失敗したらまたループしたらいい!」

ほむら「あわよくばこれをまどかにあてて・・・ふふ・・・ふふふ」

QB「とんでもないものを開発してくれたようだね!暁美ほむら!勘弁してくれよ!」

ほむら「飛んで火に入る夏の虫とはこのこと、どうせ代わりがたくさんいるんだから寿命はそんなに長く設定しなくてもいいわね」カチカチ

QB「そんなことをしたらこの宇宙は一体誰が救うんだい!」

ほむら「もうどうにでもなーれ!」ビビビ

QB「ギャああ!」



さやか「それで恭介がね~」

まどか「へぇそうなんだ・・・」

ほむら「あそこに見えるのはまどか!」

ほむら「美樹さやかも一緒か・・・くっ!邪魔よ!あなたはどこまで愚かなの!?」

ほむら「どこかに隠れて様子を伺いつつ撃つしか・・!はっ!こんなところに段ボールが・・・これに隠れて・・・」

ほむら「半年ぐらいで今と同じ成長速度に戻るように設定して・・・」カチカチ

ほむら「これでまどかは私の最高の友達!」ビ・・・ビビ!

ほむら「な・・・ぼ、暴発!?光線銃なのに!?い、いやぁ!」キュインキュイン...

ほむら「ホムゥ・・・ホムゥ・・・」




さやか「でさ、そのCDがドビュッシーでさー」

まどか「あ・・・さやかちゃん見て、捨てほむだ・・・」

・・・

ほむら「・・・・・私はなんて愚かなことを・・・」

ほむら「どんなことをしても報われないわ・・・」

ほむら「何故かワルプルギスの夜が現れていないのは謎だけれど・・・」

ほむら「取り返しのつかないことをしてしまった・・・一体どうしたら・・・」

ほむら「マミのペットとなってしまった以上・・・私は・・・」

ほむら「まどかぁ・・・まどかぁ・・・・」

うわあああああ

最高の友達にはなれるよ!





















多分

マミ「あら?お帰り!待ってたわよ!夕飯にする?お風呂にする?」

ほむら「マミ、大事な話があるの・・・」

マミ「どうしたの?真剣な顔をして・・・」

ほむら「実は・・・・かくかくしかじか・・・」

マミ「そんなの・・・信じられるわけないじゃない!」

ほむら「でも、事実なのよ!これがその光線銃・・・」

マミ「暁美さん・・・って呼んだ方がいいのかしら」

ほむら「せめてもの罪滅ぼしとしてあなたのペットでいることに決めたわ。だから・・・その・・・」

マミ「じゃあ、ほむらでいいかしら」

ほむら「えっ・・・」

マミ「真実を聞いて尚、あなたをペット専用の名前で呼ぶのはちょっと抵抗があるからね・・」

ほむら(よかった・・・ほんとうによかった・・・!!)

>>  __
>>  / )))   _
>>`/ イ~   (((丶
>>(  ノ      ̄Y\
>>| (\ ∧_∧ | )
>>丶 丶`(´・ω・)/ノ/
>> \ | ⌒Y⌒ / /
>>  |丶  |  ノ/
>>  \トー仝ーイ

>>   | ミ土彡/
>>  / /| |ヽ\
>>  \/⌒L_/⌒L/
>>   V⌒||⌒V
>>   | || |
>>   | )( |
>>   / / | ∧
>>  ∧_/  V |
>>  | |  | |
>>  | /  | /
>>  /レイ   L|
>> | |   / レ)
>>  Lノ  (_/

マミ「でも鹿目さん達にもちゃんと本当の事を言っておいた方がいいと思うわ」

マミ「あなたにとってもそのほうがいい」

ほむら「うう・・・マミ・・・ありがとう・・・」

マミ「それじゃあ、さっそく明日皆を呼ばなくちゃね、あとこの光線銃は私が預かっておくわ」

ほむら「皆が許してくれればいいのだけれど・・・」

マミ「何を言ってるの?あなたは鹿目さん達に何も悪い事なんてしていないわ!」

マミ「ただちょっと間違えてしまっただけ・・・それだけなのよ」

ほむら「うう・・・」

マミが預かるとかフラグ過ぎる…

次の日

杏子「大事な話って何だよ」

まどか「ほむほむに関する事って聞いたけど・・・」

さやか「隠し子発覚~!?とかじゃない?」

まどか「もうー!さやかちゃんったら!」

マミ「今日、皆に集まってもらったのは他でもないわ」

マミ「この光線銃についてよ!ほむほむ、説明をお願いするわね」

ほむら「実は・・・」

マミ「と、ほむほむに注目が集まったところでティロフィナーレ!」ビビビビ

さやか「ふぎゃ!」ピュインピュイン...

ほむら「え!?」

ほむら「ちょっと・・!マミ!これはどういう!?」

マミ「この光線銃を使えば何の問題もなく皆で一緒に住めるのよね!?」

マミ「あなただけじゃなく鹿目さんや佐倉さんとも美樹さんともずっと一緒にいられる!素敵じゃない!」

マミ「今日ここに私のハーレムを作るわ!」

ほむら「そ、そんな・・・!」

マミ「ほむほむは異論ないわよね」ニコッ

ほむら「ないです・・・」

杏子「な、なんだかよくわからねぇけど逃げたほうがよさそうだな・・・まどか!」

まどか「う、うん!」

マミ「逃がさないわよ!」

ほむら「そんな・・・マミ、私だけじゃ満足できないなんて・・・」

さやか「・・・・・」

ほむら「美樹さやか・・・不憫ね・・・」

ほむら「・・・・?こ、これは・・・・」



マミ「追い詰めたわよ!佐倉さん!鹿目さん!」

まどか「マミさん!目を覚まして!」

マミ「こんな素晴らしい銃があるなら撃つしかないじゃない!」ビビビビ

杏子「まどか!あぶない!ぐあ!」ピュインピュイン...

まどか「あ・・・あ、杏子ちゃん・・・!」

マミ「ふふ・・・あとはあなただけね!」

ほむら「逃げて!」

マミ「・・!?ほむほむ!!裏切るつもりなの!?」

ほむら「マミ!逃げて!」

マミ「え・・・・?」

まどか「えいっ」ビビビビ

マミ「光線銃がふ、二つ・・・?」ピュインピュイン...

マミ「マミマミ・・・マミ・・・」

ほむら「ああ!遅かった・・・マミ・・・!」

まどか「ティヒヒ!」

ほむら「ま、まどか・・・あなたまさか・・・」

まどか「これでマミさんもわたしのペットだね~」

ほむら「どうしてまどかがそれを・・・」

まどか「捨てほむと一緒に見つけた捨て光線銃だよ!」

まどか「マミさんが同じ銃を持ってるのには驚いたけどほむほむがさっき視線をそらさせてくれたおかげで撃つことが出来たよ!」

まどか「ありがとね!」

ほむら「マミさんも・・・?ということはやっぱり・・・」ワナワナ

まどか「この銃の性能に気づいたのは半年前かな」

まどか「性能を調べるのにたくさんQB使っちゃったよ~」

まどか「そのあと気づいたんだけどほむほむってこの銃のせいでちっちゃくなっちゃったんだね」

まどか「ねぇしってた?これって同じ人間には一回しか使えないみたいなんだよ、ちょっと残念だな」

まどか「このダイヤルで寿命とかも変えられるみたい。さすがに人間に使う時はいじってないけど・・・」

まどか「ちびさやかわいかったよ、ほむほむにも見せてあげたかったな!ティヒヒ!」

ほむら「まどかぁ・・・」

まどか「でもこれで皆、一緒だね!ほら起きて!杏子ちゃん」

杏子「まどか、無事か・・・」

まどか「杏子ちゃんのおかげだよ!ありがとうね!」

杏子「へへへ・・」

ほむら「で、でも、私はもうマミのものなのよ!あなたと一緒には・・・」

まどか「そのマミさんはもう私のものだよ?」

まどか「それに本当にほむほむはマミさんのペットでいたいと思ってるの?」

まどか「私がマミさんの家に遊びに行くと決まって私に甘えてきたよね?」

まどか「パンツ盗んだよね?」

ほむら「あ・・・あ・・・ああ」

まどか「最初に私に懐いちゃったんだから簡単に忘れられるわけないよね?」

ほむら「ほ、ほむ・・・ほむう」

まどか「おいで、なでなでしてあげるから」

ほむら「まど・・・か・・・」

まどか「実はペット飼えないって嘘なんだ。これからはずっと皆一緒だね!ティヒヒ!」

ほむら「まどかぁぁぁ!!ホムホムホム!ほむ!ほむ!ホムゥ!!!」


こうしてわたしとマミ、さやか、杏子の4人は同じ屋根の下で暮らしていくことになった
私たちは今でもまどかによって安らぎを享受している。

杏子「おい、さやか!まどかを独占するんじゃねぇ!」

さやか「なはは!杏子には渡さん!」

マミ「ああ・・・まどっちまどまど・・・」

ほむら「まどかぁ・・・今日も一緒にお風呂はいりましょう」

まどか「もちろんだよ!ほむほむ!」


まどか「これでトゥルーエンドだよ!」

おわり

捨てほむで新しく誰かやってよ・・・!頼むよ!



クリームたんに近い恐さがあるな

捨てほむ・・・

俺「あ・・・捨てほむだ・・・」


ほむ「ほむぅ・・・」ホムッ

捨てまどでもいいですよ!

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