エレン(ニート)「宝くじを当てて内地でダラダラしたいです」(48)

エレン「兵士なりたくねぇ」

アルミン「何言ってるんだ!お母さんの仇を打つんじゃなかったのか!!」

エレン「正直無理だろ…ポテチ食べたい」

ミカサ「私たちはいわば難民。ポテチなんて無い。それどころか明日ご飯を食べられるかも怪しい」

エレン「くそっ!」ガン

アルミン「飢え死にするよりは訓練兵団に入った方がマシだよ」

エレン「毎日三食支給されるしな…よし決めた、訓練兵団に入る」

ミカサ「エレン…」

―入団日―

キース「貴様は何者だ!」

モブ教官「何も言われていない子もいますが…」

モブ教官2「おそらく二年前の地獄を見てきた者たちだ。面構えが違う」

エレン(ねむい…早く終わんねーかな)フワァー

キース「むっ」

エレン(やべっ)

キース「貴様は何者だ!!」

エレン「シ、シガンシナ区出身、エレン・イエーガーです!」

キース(シガンシナ区から来たというのにこの緩みきった表情…何者なんだ…)

キース「何しにここへ来た!」

エレン(!? 話聞いてなかったからわかんねー!本心を言った方がいいのか!?)

エレン(個人の夢とかで所属兵科が決まるとか?きっとそうだ!!)

エレン「宝くじを当てて内地でダラダラしたいです!」ドン

キース「ふん!」ゴン

エレン「ぐあっ!」ドサ

キース「誰が座っていいといった!!」

―夕食―

モブ「巨人を見たのか!?」

エレン「ん?ああ」(スープうめえええ!!タダ飯万歳!!)ガツガツ

ミカサ「エレン、焦って食べたら喉に詰まる」

エレン「美味いんだもん」

モブ「超大型巨人はどんなのだった!?」

エレン「皮膚がほとんどなかったな」

モブ「じゃあ鎧の巨人は?」

エレン「見てねーよ。一目散に逃げ出したからな」

モブ「そ、そうか。じゃあ普通の巨人は?」

エレン「うっ!」(パンが喉に!!)

ミカサ「だから言ったのに」

マルコ「みんな、もう質問はよそう」

コニー「そうだな、すまん」

エレン「!」ピコーン

エレン「違うぞ」バリッ

マルコ「え?」

エレン「巨人何て実際大したことねぇな!俺たちが立体起動装置を使いこなせるようになればあんなの敵じゃない!」キリッ

モブ「そうだよな!」

コニー「俺達なら楽勝だぜ!」

マルコ「みんな!明日からの訓練頑張ろう!!」

ワァァァァァ・

エレン(こうしてみんなの士気を上げ強い兵士にすることで間接的に俺が死なない確率が上がるってもんだ!俺天才!)フッ

ミカサ「アルミン、エレンはどうしてあんなことを言ったの?内心とても怯えているのに」

アルミン「さぁ…エレンは変なところに頭いいから」

―後日、立体起動訓練―

ミカサ「……」

モブ教官「見ろ、まったくブレがない。今期は優秀なものが多いようだ」

モブ教官2「彼は…?」

モブ教官「素質というものだろう。人並み以上にできることがあれば」

モブ教官「人並み以上にできないこともある」

エレン「」サカサマ

キース「何をやってるエレン・イエーガー!上体を起こせ!」

エレン(こんなの無理に決まってるだろ!サーカスかよ!!)プラーン

―――

ミカサ「落ち着いてやればできるはず」カチャ

エレン「マジで自主練とかいいから!!俺は疲れてるんだ!!寝たいんだよ!!」

アルミン「でも次の訓練で失敗したら開拓地送りだよ!」

エレン「俺は本番に強い男なんだよ!じゃあな!!」ダダダ

アルミン(相変わらず逃げ足だけは早いね)

ミカサ「明日は大丈夫だろうか…」

―後日―

キース「エレン・イエーガー、覚悟はいいか?」

エレン「はい」

エレン(理屈なんか知らん!!だが睡眠はたっぷりとった!)キリキリキリ

エレン(俺は!!)

エレン(内地で!!)

エレン(ポテチを食いながらゴロゴロして暮らすんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)バーン

ワァァァァァァ!!

アルミン「やったねエレン!」

―対人格闘―

エレン(こうして歩いていればサボっててもバレねぇな!)スタスタ

アニ「ねぇ」

エレン「?」

アニ「相手ががいないんなら組んでほしいんだけど」

エレン(面倒くせぇ…でも相手は小柄な女だ。パッと終わらすか)

エレン「俺がならず者だな!行くぞ!!」バッ

アニ「……」ヒュッ バキッ

エレン「ぐあああ!!」ドサッ

エレン(何だこいつ!!強ええええ!!足痛っ!!)

アニ「次は私がならず者だね、木剣をかしな」

エレン(これはマズイ!次は足折れるかも!!)

エレン「ぐああああ足くじいたぁぁぁぁ!!」ゴロンゴロン

アニ「……あ、教官だ」

エレン「!?」バッ

エレン「あ」

アニ「大丈夫そうだね…いくよ」ダッ

エレン「ちょっと待った!」

アニ「?」

エレン「こんなことに意味なんてない!本気でやるのは馬鹿のやることだ!」

エレン「なぜかこの世界では巨人に対抗する力を高めたものほど巨人から離れられる!どうしてこんな茶番になると思う?それはこの世界、しいて言えば人間の本質であってそれは人間の生きたいという欲望が――」ペラペラ

アニ「??」

キース「そこまで!次は立体起動訓練だ!!」

エレン(ふぅ危なかったぜ)

―そしてなんだかんだで卒業の日―

キース「上位十名を発表する!」

キース「首席ミカサ・アッカーマン 二番ライナー・ブラウン 三番ベルトルト・フーバー」

キース「四番アニ・レオンハート 五番ジャン・キルシュタイン 六番マルコ・ボット」

キース「七番コニー・スプリンガー 八番サシャ・ブラウス 九番クリスタ・レンズ」

キース「十番――」

エレン「…」ゴクッ

キース「ユミル・×××」

エレン「」

キース「無論、新兵から憲兵団に入団できるのは上位十名だけだ。後日所属兵科を問う。では解散!!」

―お別れ会みたいなの―

エレン「ちくしょう!!なんでだ!!なんで俺が上位十番以内に入ってないんだ!!」ガン

アルミン「あらゆる訓練をさぼって開拓地行きの一歩手前をキープしてたからだよ」

ミカサ「当然といえば当然」

エレン「くっそー!!」グビグビ

アルミン「ちょっ、お酒飲みすぎだよ!!」

エレン「ういー///」

モブ「お前は当然憲兵団にはいるんだろ?」

ジャン「当たり前だろ!内地の安全で快適な暮らしが俺を待ってるんだ!!」

エレン「羨ましいんだよおおおおお///!!」ガシッ

ジャン「離せよ!!」バッ

ミカサ「落ち着いて」ガシッ

エレン「ポテチ食いてえよおおおおお///!!」ジタバタ

ジャン(何だあいつ)

―次の日、壁上―

エレン(大砲の掃除めんどくせー)ゴシゴシ

エレン(もう五年間も平和だったんだぜ?大型巨人何てもう来ないっての…家帰りてえ)ゴシゴシ

ピカッ

ドォォォォォォォォォン!!

超大型巨人「……」ゴゴゴ・・・

エレン「」

ゴォォォォォ!!

エレン「熱っつ!!吹っ飛ばされた!?」

エレン「立体起動に移れ!!」

みんな「!!」バシュッ サクッ ゴォォ・・・

エレン(ピンチの時でも冷静に支持だせる俺カッケー!!)

ドッゴォォォォォォン!!

エレン「!?」

エレン(壁が…破られた……!!)

コニー「ちくしょう!!人類はまた…巨人に食い尽くされる!!」

エレン「固定法整備四班!!撤退ぃぃぃ!!」バシュッ サクッ ギュイイイイン バッ

サシャ「!?」

コニー「お前兵士だろ!!逃げるのかよ!!」

エレン「逃げるが勝ちなんだよ!!」ゴォォォォ

ミーナ(逃げ足速っ!!)

―本部―

小鹿「敵前逃亡は死罪に値する。みんな心して命をささげよ!解散!!」

一同「ハッ!!」


エレン「なんなんだよ畜生!!今日は昼からゴロゴロして過ごす予定だったのに!!」

ミカサ「先頭が混乱してきたら私の所に来て」

エレン「言われなくてもそうするつもりだ!」

イアン「ミカサ、お前は特別に後衛部隊だ」

ミカサ「!」

エレン「ちょっ!何言ってるんですか!!特別扱いはダメですよ!!人はみんな平等なんです!!」

ミカサ「私はいかなければならない。でも、頼みがある。一つだけ、どうか…」

ミカサ「死なないで…!」ザッ

エレン「……」

エレン(死なないさ…こんなところで死んでたまるか…!)

―――
――

モブ「三十四班、前進!!」

エレン「行くぞ!!」

ウオオオオオオ!!

エレン(みんな…俺の代わりに頑張ってくれ…!!)

バシュッ キュイイン

ゴォォォォォ

バッ バッ

エレン「俺達中衛まで前衛に駆り出されている!?」

ミーナ「巨人がもうあんなに!」

ミリウス「何やってんだ普段威張り散らしている先輩方は!!」

ゴォッ

エレン「奇行種だ!!よけろ!!」バッ

ドゴォォン!!

エレン「!!」

トーマス「あ…あ…」

巨人「」ゴクン

エレン「ひいいいいいいいい!!」バシュッ

エレン(死ぬってマジで!!うわあああああ!!)ゴォォォォ

アルミン「エレン!!そっちにも巨人が!!」

エレン「え゙っ」

巨人「ガブッ!!」

エレン「ぐああああああああ!!」ドゴッ ズザザザザザザ ドシャァァ・・・

エレン(逃げる方向間違えた…)

ミーナ「エレン…足が…」

ナック「こっちも来るぞ!!かかれ!!」

ウオオオ!!

ミリウス「ぎゃっ」

ミーナ「ぐえっ」

ナック「ぐあっ」

アルミン「……」ガクッ

アルミン(どうして僕は仲間が食べられる光景を眺めているんだ…)

巨人「……」ヒョイッ

アルミン(どうして僕の体は動かないんだ…)

エレン「戦え!!」クワッ

アルミン「!!」

エレン「戦うんだよ!!」

エレン(ここでお前まで食べられちまったら誰が瀕死の俺を助けるって言うんだ!!)

エレン「戦えええ!!」

アルミン「う、うおおおおおおお!!」ザシュッ

巨人「!」

アルミン(やった!巨人の指を切って逃げられた!!)

エレン「戦えぇぇぇぇぇぇぇ!!」

巨人(こいつうるさいから先に食べよ)ヒョイ パクッ

エレン「うおおおおおおおおおマジかよおおおおおおおおおおお!!!!」

アルミン「エレーーーーーーーン!!!!」

>>1もしや「面倒くさい」の方か?

>>32
違いますよ

エレン「うぎゃっ!!」ドボン

エレン「ちょっ!胃液!?俺カナヅチなんだけど!!溺れる!!」バシャバシャ

エレン「ゴボッ!!」ブクブク

エレン(ちくしょう…!こんなはずじゃ…!!)

エレン(俺は…憲兵団に入って…内地でポテチを食いながら…グータラして暮らすつもりだったのに…!)

エレン(内地でダラダラするまで!!俺はあきらめない!!俺は!!)

エレン(こんなところで死ねねぇんだよおおおおお!!)

ゴォッ!!

ドォォォォン!!

巨人「」チーン

エレンゲリオン「アァァァァァァァ!!」

巨人「」バッ

エレンゲリオン(ダラダラ…してやる…!!)

エレンゲリオン(ポテチを食いながら…)

エレンゲリオン(一日中!!)ボゴォォォォン!!

巨人「」ドサッ

―そのころ―

ジャン「ガス補給所が巨人に囲まれてて撤退できねぇ」

アルミン「エレンは壮絶な戦死を遂げました!!」

ミカサ「感傷に浸ってる場合じゃない」

ミカサ「私はすごく強い!ので、頑張る!!」バシュウウ

ジャン「俺達も行くぞおおおお!!」

ウオオオオオオ!!

バッ バシュッ ゴォォ ダダダッ

アルミン(ミカサ…ガスを蒸かしすぎだ!!)

ミカサ「ちょっ」プシュッ ゴォォォ ドサッ!

アルミン「ミカサ!!」

ミカサ「ガスが無くて飛べない」

巨人「」ドシン・・・

ミカサ「この世界は残酷だ…そして…とても美しい…」

ミカサ「いい人生だった…」

――ダラダラしたい

ミカサ「!!」

――内地でダラダラしたいんだ!

ミカサ「エレン…」

――内地にはピザポテトってやつがあるらしいぜ!!

ミカサ(エレンは…たしかに何にもやる気がなくて…訓練もサボって…)

ミカサ(ポテチのことばかり考えていた…)

ミカサ(でも…決して)

ミカサ(諦めなかった!!)

ミカサ「うおおおおおおおおおおお!!」

ドシーーン!!

ミカサ「!?」

エレンゲリオン「ウガアアアアア!!」ドゴッ!!

巨人「」バキィィッ

ミカサ「一体何が…ハッ!」

エレンゲリオン「ウガアア!!」ゲシゲシ

ミカサ「巨人が…巨人を殺してる…!?」

アルミン「ミカサ!」バッ

ミカサ「アルミン!」

コニー「無事か!?」スタッ

ミカサ「ええ、でも…」

コニー「まずい!十五メートル級が二体だ!!」

ミカサ「いや…あの巨人は…!」

巨人「ゴアアア!!」

エレンゲリオン「ホアチャアアアア!!」ペシィッ

巨人「」チーン

ミカサ「あの巨人を利用すれば、この状況を覆せるかもしれない!」

―補給所―

ジャン「うおおおおお!!」パリーン

ジャン「突入成功!!やったぜ!!」

ワイワイ ミンナヤッタナ!! ガスハオクノヘヤダ

ドゴオオン!!

ジャン「!!」

巨人「」チッス

ジャン「オワタ…」

巨人「」メコォ・・・

ジャン「!?」

エレンゲリオン「ウガアアアアアア!!」バキィィィッ

巨人「」ドサァッ

ミカサ「…」スタッ

コニー「よっ!」スタッ

アルミン「くっ!」スタッ グキッ

ジャン「ミカサ!あの巨人は?」

ミカサ「わからない…でもあの巨人が戦っている間は安全。早くガスを!」

―――
――


マルコ「なんやかんやでガスを補給できたぞ!やったね!」

エレンゲリオン「ウゴアアアア!」ドゴッ

ライナー「なんだあいつは…奇行種か?」

ミカサ「他の巨人と違い攻撃方法がチョップに統一されている。間違いなく奇行種」

アルミン「巨人と戦ってる時点で奇行種だけどね」

エレンゲリオン「ウ…ガ…」ドサァッ

ジャン「力尽きた見てぇだな…ずらかるぞ!」

シュウウウ・・・

エレン「」

ミカサ「エレン!」バッ ギュッ

ミカサ「生きてた…よかった…うわあああああ!!」グスッ

アルミン「一体何が…」

ジャン「という事は…これを全部エレンがやったって事か…!?」

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