初美「ここはどこですかー」咲「天国です」 (34)

ID:8UvI75250の代行

初美「んー……言われてみると天国のような気もしますよー」

咲「ふふ、私も羽が生えてますからね」

初美「なんというか、雰囲気的にも、なんか平和な感じですよー」

咲「ふふっ、ありがとうございます」ニコ

咲「じゃ、ご案内しますねー」

初美「ありがとうなのですよー」

はっちゃん好きの俺にとって
はっちゃんメインのこのssこそが天国ですわ

初美「えっと、ここはどこですかー?」

咲「ワインの池です、ほら、あそこを見てください、泳いでいる人がいるでしょう?」

初美「な、なんか溺れてるようにも見えますよー」

咲「あれは溺れてるふりですよー」ニコッ

初美「ふーん、そうなんですかー」トコトコ



池田「……た、たすけて…………せん、ぱい……」ブクブク

咲「

初美「ここはどこですかー?」

咲「どこでもないところです」

初美「天国ってものすごく広い感じがしますよー」

咲「そうですよ、本当に広くて……こうしてお客さんが来てくださるたびに、見て回るのが楽しいんです」ニコッ

初美「お客さんですかー、ありがとうございますー」ニコニコ

咲「じゃ、次はあのエスカレーターに乗りましょう」

初美(ハイテクですよー)

初美(……?)



ゆみ「はっ、はっ、はっ、はっ、はっ、はっ、ごほっ」



初美(……えっ)

初美「……え、エスカレーターを逆走してる人がいますよー……」ツンツン

咲「ああ、えっとあれは、ああやって天国をお楽しみになってる方です」ニコ

初美「そ、そうなんですかー……」

トコトコ…

初美(脇を通り過ぎたときに、エスカレーターについた血のしみがみえたですー……)

初美(あれって、吐血ってことなんですかねー……えっと、そうすると)

咲「薄墨さん?」

初美「ひゃ、ひゃいっ!!!」

咲「ひゃっ」ビクッ

咲「あ、あの、さっきからお顔が優れませんけど、大丈夫でしょうか……?」

初美「あ、あはは、すみませんですよー、さっきカブトムシ食べちゃったですー……」

咲「カブトムシ食べちゃったんですか!!!?」

初美「う、嘘ですよー!!!!」

咲「そ、そですか……」ホッ

初美(もー、こんないい人が嘘つくわけありませんよー!!)ホッ

はっちゃん小動物かわいい

咲「じゃあ、次は星の庭ですねー」

初美「きれいな名前ですねー」

咲「この回廊を昇ったところにあるんですよ」ニコッ

初美「雰囲気もいいですー!!!!」キャー

咲「私のお気に入りなんです」ニコニコ

初美「はやく行きましょうー!」タッタッ…

~回廊を昇ったむこう~

咲「この扉の向こうにあるのが星の庭です、思う存分堪能してくださいね」ニコッ

初美「はいですー!」

咲「じゃあ、開けますね」ガチャッ

咲「よい、しょっと」

ギギギ……

初美「わっ、まぶしいですよー」

初美(これが、お星様の光ですかー!?)

ドーン

初美(え……?)

初美(ち、小さな流れ星が、人に当たって……)

初美「な、なんですかこれー!!?」

咲「星の庭ですけど……」キョトン

初美「こ、こんなの、え、な、なんですかー……????」コンラン

咲「……うつくしいです、薄墨さんも、この庭も」ニコッ

咲「もっと、もっと混乱してください、私、誰かの混乱した顔が大好きなんです」ニコニコ

咲「だからみんな、絶望まで行かないんですけどね」ウーン

咲「でも、わたし、そのほうがいいと思うんです」

初美「な、なに言ってるですかー……???」

咲「時間を取りますから、じっくり見ていってくださいね」ニコッ

初美「……」フラフラ



人影「……ん?」

人影「!!」

人影「危ない、きちゃダメだよもー!!!」タタタタ ドンッ

初美「?」グラッ ドサッ

シリモチ

みあげると、その人は白いかげになって

人影「ここはキミみたいなのがきていいところじゃないんだよ、もー……」

そんな声が、きこえたような気がした

ドーン

きがつくと、ひとかげはどこにもいなくなっていて

植物園みたいなこの場所にふりそそぐ星の光は、だいぶよわまっていた

初美「……うう、耳がじんじんするですよー」

咲「えへへ、お楽しみいただけましたか?」

初美「な、なにいってるですかー……」

咲(まだ混乱してるみたいだよー)クスクス

咲「じゃあ、次の目的地にむけてしゅっぱつです!」ドーン



カン

じゃあもうちょっと続くんじゃよ



咲「つぎは、閻魔大王さまのところに行きます!」ドーン

初美「えんま、だいおう……?」

咲(正常な判断能力もないんですか、それはちょっとつまらないです……)

咲(うーん、じゃ、今までの記憶はなかったことにしましょう)

咲(えいっ)

初美「……?」

咲「じゃ、行きましょう」テクテク

初美「行くですよー」ルンルン

怜(閻魔大王)「お?なんやね、また誰か来たん?」

竜華(閻魔大王のつま)「うん、なんか宮永さんのお客さんみたい」クスクス

怜「宮永の……?そりゃ丁重に扱わんとな」



初美「ここですかー?」

咲「そうですよ、ここが謁見の間です」ニコ

初美「だ、だれとえっけんするんですかー?」

咲「神様です!」ドーン

怜「よういらっしゃいました、人間さん」

初美(た、たしかに、あの三つの目で未来とか見えちゃいそうですよー……)ガクガク

怜「……何話したらええんかな、竜華」

竜華「じゃあ人間界のこととか聞いてみたらどうや?」

怜「それや!人間さんはどんな食べ物食べてたんや?」

初美(奥様ですかー?っていうかあれ、神様に妻っていたですかー……?)

初美「えっと、黒糖とかですよー」

怜「うっわ、うまそうやなー」

初美「友達に黒糖が大好きな子がいたんですよー、死んじゃいましたけど……」

怜「うん?その友達ならたぶんここにおるで?」

初美「えっ!!?……あ、会えるんですかー?」

怜「たぶん会えるけど……ええんか?」

初美「な、なにがですかー?」

怜「うーん……まええわ、友達の顔は見ときたいやろ、りゅーか、お願いな」

竜華「うん、任せてー」

竜華「むむむ……」

竜華「いまやで!」

パッ

シュウウウウウウ

初美「な、なんですかー!!?」

初美(っていうか、なんかここら一帯床が熱いですよー!!?)

怜「床、熱で溶かされてしもた……つくりなおさんと」シクシク

ジュウウウウ…

初美(?蒸気の中央に、人影……?)

初美(えっと……もしかしてあれが春ちゃんですかー?)

初美「は……」

人影「」フラフラ

初美「はるちゃ――ッ!!!!!!!?」



ひとかげは、まちがいなく、春ちゃんでした

でも、ぜんしんやけこげて、春ちゃんじゃないみたいでした

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